JP3858681B2 - 車両用操舵制御装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ステアリングホイールを所定ロック角でロックするロック機構を備えた車両用操舵制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
この種の車両用操舵制御装置としては、例えば特開2000−171534号公報に記載されているものが知られている。
この従来例には、ハンドルの回動操作をアシストする電動モータと、ステアリングシャフトの外周面に設けたロック溝へのロックバーの侵入によりハンドルをロックするステアリングロック機構とを備え、イグニッションキーの抜き取り直後に、電動モータを作動させてステアリングシャフトを回動することにより、ロックバーのロック溝に対する侵入を確実に行うようにした車両の電動パワーステアリング装置が開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来例にあっては、イグニッションキーの抜き取り直後に電動モータを作動させた時にハンドルと一体のステアリングシャフトを回転させてステアリングロック機構によるロックを確実に行うようにしているが、ステアリングシャフトの回転方向が特定されていないので、仮に身体障害者や高齢者の運転者が降車する際のアシストとして利用することを考えた場合に、ハンドルが回転してすぐロック状態となったり、降車方向とは逆向きにハンドルが回転し、降車の妨げとなることが予想され、降車アシスト機能を正確に発揮することはできないという未解決の課題がある。
【0004】
そこで、本発明は、上記従来例の未解決の課題に着目してなされたものであり、身体障害者や高齢者の運転者が降車する際に効果的な降車アシストを行うことができる車両用操舵制御装置を提供することを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1に係る車両用操舵制御装置は、ステアリングホイールを所定ロック角でロックするロック機構と、該ロック機構を車両停止後の所定動作時にロック制御するロック制御手段とを備えた車両用操舵制御装置において、前記ステアリングホイールの操舵角を検出する操舵角検出手段と、運転者の降車動作を検出する降車動作検出手段と、該降車動作検出手段で運転者の降車動作を検出したときに、前記操舵角検出手段で検出した操舵角と前記ロック角とに基づいて前記ステアリングホイールを運転者の降車を補助する方向に回転させる補助回転手段とを備えたことを特徴としている。
【0006】
また、請求項2に係る車両用操舵制御装置は、請求項1に係る発明において、前記補助回転手段は、前記ステアリングホイールを運転者の降車を補助する方向に半回転以上回転させるように構成されていることを特徴としている。
さらに、請求項3に係る車両用操舵制御装置は、請求項1に係る発明において、前記補助回転手段は、ステアリングホイールを運転者の降車を補助する方向に半回転以上回転させる途中でロック角に達する場合に、ステアリングホイールを降車補助方向とは逆方向に回転させた後、運転者の降車を補助する方向に半回転以上回転させるように構成されていることを特徴としている。
【0007】
さらにまた、請求項4に係る車両用操舵制御装置は、請求項1に係る発明において、前記補助回転手段は、ステアリングホイールを運転者の降車を補助する方向に半回転以上回転させる途中でロック角に達する場合に、ステアリングホイールを降車補助方向とは逆方向に回転させた後、所定時間停止してから運転者の降車を補助する方向に半回転以上回転させるように構成されていることを特徴としている。
【0008】
なおさらに、請求項5に係る車両用操舵制御装置は、請求項3又は4に係る発明において、前記補助回転手段は、ステアリングホイールを運転者の降車補助方向とは逆方向に回転させる際に警報を発するように構成されていることを特徴としている。
また、請求項6に係る車両用操舵制御装置は、請求項1乃至5の何れかの発明において、前記ステアリングホイールに運転者の降車を補助する補助具を装着したことを特徴としている。
【0009】
【発明の効果】
請求項1に係る発明によれば、運転者の降車動作を検出したときに、そのときのステアリングホイールの操舵角とロック機構のロック角とに基づいてステアリングホイールを降車を補助する方向に回転させるので、身体障害者や高齢者が運転者であるときに、ステアリングホイールを把持することにより運転席から離席して降車する降車アシストを機能を発揮することができるという効果が得られる。
【0010】
また、請求項2に係る発明によれば、ステアリングホイールを降車を補助する方向に半回転以上回転させるので、降車アシスト機能をより確実に発揮することができるという効果が得られる。
さらに、請求項3に係る発明によれば、ロック角までの回転角が半回転以上ないときには、ステアリングを一旦降車を補助する方向とは逆方向に回転させてから降車を補助する方向に半回転以上回転させるようにしたので、降車アシスト機能をより確実に発揮することができるという効果が得られる。
【0011】
さらにまた、請求項4に係る発明によれば、ステアリングを一旦降車を補助する方向とは逆方向に回転させた後、所定時間停止してから降車を補助する方向に半回転以上回転させるので、運転者に逆方向の回転から降車を補助する方向への回転となることを確実に認識させることができるという効果が得られる。
なおさらに、請求項5に係る発明によれば、ステアリングホイールを降車を補助する方向とは逆方向に回転させる際に警報を発するので、運転者に逆方向回転であることを確実に認識させることができるという効果が得られる。
【0012】
また、請求項6に係る発明によれば、ステアリングホイールに運転者の降車を補助する補助具を装着したので、身体障害者や高齢者が運転者であるときに、肘等を支持してより確実な降車アシスト機能を発揮することができるという効果が得られる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の概略構成を示す構成図であって、図中、1は運転者が操作するステアリングホイールであり、このステアリングホイール1が車体側に固定されたステアリングコラム2内に配設されたステアリングシャフト3を介してステアリングギヤ4の入力側に連結され、このステアリングギヤ4の出力側が転舵輪5に連結されている。ここで、ステアリングホイール1は直進走行状態となる中立位置から左切り及び右切りしたときに夫々例えば1回転半(540°程度)で最大操舵角θmaxとなって図示しないストッパでそれ以上の回転が規制される。
【0014】
ステアリングコラム2には、ステアリングホイール1の近傍にイグニッションキー6を脱着するイグニッションキーシリンダ7及びステアリングシャフト3の回転をステアリングホイール1の中立近傍位置の所定ロック角θrでロックするステアリングロック機構8が配設され、ステアリングシャフト3には、ステアリングホイール1の操舵角θsを検出する操舵角センサ9及び操舵トルクTsを検出する操舵トルクセンサ10が配設されていると共に、操舵補助力を発生する操舵補助機構11が配設されている。ここで、操舵角センサ9は、中立位置で“0”となり、右切りで正方向に増加し、左切りで負方向に減少する操舵角θsを出力する。
【0015】
この操舵補助機構11は、車体側に固定された電動モータ12とその出力側に連結された減速機13とで構成され、減速機13の出力側がステアリングシャフト3に連結されて、電動モータ12で発生する操舵補助トルクが減速機13を介してステアリングシャフト3に伝達される。
そして、操舵補助機構10の電動モータ12が操舵制御装置15によって駆動制御される。この操舵制御装置15は、図2に示すように、イグニッションキーシリンダ7に対するイグニッションキー6の抜き差しを検出するキー抜き差し検出スイッチ16で検出した検出信号KS、操舵角センサ8で検出した操舵角θs、操舵トルクセンサ9で検出した操舵トルクTs、例えば変速機の出力側に配設されて車速を検出する車速センサ17で検出した車速V及び電動モータ11の駆動電流検出する電流センサ18で検出した駆動電流Imが入力される例えばマイクロコンピュータで構成されるコントローラ19と、このコントローラ19から出力されるモータ駆動指令値が入力されて、このモータ電流指令値に基づいて電動モータ11を駆動するモータ駆動回路20と、コントローラ15から出力される警報信号が供給される運転席近傍の車体側に配設された警報音を発する警報装置21とを備えている。
【0016】
ここで、モータ駆動回路20は、4つのスイッチングトランジスタT1〜T4を、トランジスタT1及びT2とトランジスタT3及びT4とを個別に直列に接続し、トランジスタT1及びT2の接続点及びトランジスタT3及びT4の接続点間に電動モータ12を接続し、トランジスタT1及びT3の接続点が電源リレーをRYを介してバッテリBTの正極側に接続し、トランジスタT2及びT4の接続点が電流検出用抵抗Rを介して接地した所謂Hブリッジ回路BCと、このHブリッジ回路BCの各トランジスタT1〜T4を駆動制御する駆動回路DCとを有する。そして、駆動回路DCは、コントローラ15から正転駆動信号が入力されるとトランジスタT1及びT4をオン状態に制御すると共に、トランジスタT2及びT3をオフ状態に制御し、逆に逆転駆動信号が入力されるとトランジスタT1及びT4をオフ状態に制御すると共に、トランジスタT2及びT3をオン状態に制御する。
【0017】
コントローラ19は、図3及びステップS4に示すように、操舵トルクセンサ9で検出した操舵トルクTs及び車速センサ17で検出した車速Vに基づいて操舵補助トルクを算出し、算出した操舵補助トルクに応じたモータ電流指令値を算出する操舵アシスト制御処理と、車両の停車状態でイグニッションキー6がイグニッションキーシリンダ7から抜かれたときに運転者の降車をアシストする降車アシスト制御処理とを行う操舵制御処理を実行する。このコントローラ19には、バッテリBTの電力がイグニッションスイッチ22を介して入力され、このイグニッションスイッチスイッチ22と並列に自己保持リレー23が配設されている。
【0018】
操舵制御処理は、イグニッションスイッチ22を通じてバッテリBTから電源が投入されると処理を開始し、図3に示すように、先ず、ステップS1で、自己保持信号SHをオン状態として自己保持リレー23をオン状態とすると共に、モータ電源信号SMをオン状態として電源リレーRYをオン状態とする。
次いで、ステップS2に移行して、操舵角θs、操舵トルクTs、車速V、キー抜き差し検出信号KSを読込み、次いでステップS3に移行して、車速Vが“0”である停車状態であるか否かを判定し、V>0であるときには走行状態であると判断してステップS5に移行し、V=0であるときにはステップS4に移行して、キー抜き差し検出信号KSがオン状態からオフ状態となったか否か即ちイグニッションキー6がイグニッションキーシリンダ7から抜かれた降車動作開始状態か否かを判定し、キー抜き差し検出信号KSがオン状態を継続する場合には降車動作が開始されないものと判断してステップS5に移行し、キー抜き差し検出信号KSがオン状態からオフ状態になったときには運転者が降車動作を開始するものと半端してステップS6に移行する。
【0019】
ステップS5では、車速V及び操舵トルクTsに基づいて図5に示す駆動電流算出マップを参照して、モータ駆動電流Imを算出し、このモータ駆動電流Imとモータ回転方向信号とをモータ駆動回路20に出力することにより、電動モータ10で操舵トルクTsに対応した操舵補助トルクを発生させて、据え切り時に軽い操舵を行い、車速が増加する操舵補助トルクを減少させる操舵アシスト制御を行ってから前記ステップS2に戻る。
【0020】
また、ステップS6では、操舵角θsが“0”又は正である左切り状態であるか否かを判定し、左切り状態であるときにはステップS7に移行して、操舵角θsから例えば正値のロック角θrを減算した値(θs−θr)が0°を超え180°未満であるか否かを判定する。
この判定は、現在の操舵角位置から運転者の降車をアシストするために必要なステアリングホイールを半回転(180°)以上回転させてロック角θrに達するか否かを判定するものであり、0°<θs−θr<180°であるときにはステアリングホイールを半回転以上降車アシスト方向に回転させることができないものと判断してステップS8に移行する。
【0021】
このステップS8では警報装置21に対してオン状態の警報信号ARを出力して警報装置21で警報音を発してからステップS9に移行し、電動モータ12を正転駆動即ちステアリングホイール1を左切りする方向に切り増しし、次いでステップS10に移行して、操舵角θsを読込んでからステップS11に移行して、操舵角θsがロック角θrに180°を加算した値(θr+180°)に達したか否かを判定し、θs≦θr+180°であるときには前記ステップS10に戻り、θs>θr+180°であるときにはステップS12に移行して、警報信号ARをオフ状態に制御して警報装置21で発生する警報音を停止させてからステップS13に移行する。
【0022】
このステップS13では、電動モータ12の駆動を停止してからステップS14に移行し、所定時間(例えば5秒程度)が経過したか否かを判定し、所定時間が経過していないときにはこれが経過するまで待機し、所定時間が経過したときにはステップS15に移行する。
このステップS15では、電動モータ12を逆転駆動即ちステアリングホイール1を運転者の降車をアシストする右切り方向に所定速度で回転駆動する逆転駆動信号をモータ駆動回路20に出力してからステップS16に移行し、モータ駆動電流Imを読込み、次いでステップS17に移行する。
【0023】
このステップS17では、読込んだモータ駆動電流Imがステアリングシャフト3がステアリングロック機構8でロック状態となって設定電流Imsを超えたか否かを判定し、Im≦Imsであるときにはロック状態となっていないものと判断して前記ステップS16に戻り、Im>Imsであるときにステアリンクロック機構8によってステアリングシャフト3がロック状態となったものと半端してステップS18に移行して、自己保持信号SH及びモータ電源信号SMをオフ状態として操舵制御処理を終了する。
【0024】
また、前記ステップS7の判定結果が、θs−θr<0又はθs−θr≧180°であるときにはステップS19に移行し、θs−θrが360°を超え540°未満であるか否かを判定し、360°<θs−θr<540°ではないときにはステアリングホイール1をロック角θrまで降車アシスト方向に180°以上回転させることができるものと判断して前記ステップS15に移行し、360°<θs−θr<540°であるときには最大操舵角θmaxまで回転させて降車アシスト方向の回転角を確保する必要があるものと判断してステップS20に移行する。
【0025】
このステップS20では、オン状態の警報信号ARを警報装置21に出力して、警報装置21で警報音を発生させてからステップS21に移行して、電動モータ12を、ステアリングホイール1を降車アシスト方向とは反対方向に所定回転速度で回転させる正転駆動信号をモータ駆動回路20に出力してからステップS22に移行する。
このステップS22では、モータ駆動電流Imを読込み、次いでステップS23に移行して、ステアリングシャフト3が左切り最大回転位置まで回転してストッパに当接することにより、電動モータ12のモータ電流Imが設定電流Imsを超えたか否かを判定し、Im≦Imsであるときには左切り最大位置に達していないものと判断して前記ステップS22に戻り、Im>Imsであるときには左切り最大位置に達したものと判断してステップS24に移行する。
【0026】
このステップS24では、警報信号ARをオフ状態として警報装置21による警報音の発生を停止させ、次いでステップS26に移行して、所定時間(例えば5秒程度)が経過したか否かを判定し、所定時間が経過していないときにはこれが経過するまで待機し、所定時間が経過したときには前記ステップS15に移行する。
一方、前記ステップS6の判定結果がθs<0であるときにはステアリングホイール1が右切りされているものと判断して、図4に示すステップS27に移行し、操舵角θsの絶対値|θs|にロック角θrを加算した値|θs|+θrが180°を超え360°未満であるか否かを判定する。
【0027】
この判定は、右切りした状態で、降車アシスト方向に180°以上回転することが可能であるか否かを判定するものであり、180°<|θs|+θr<360°であるときには降車アシスト方向に180°以上回転することができないものと判断してステップS28〜S34に移行して、前述したステップS8〜S14と同様の処理を行ってからステップS35〜S38に移行して、前述したステップS15〜S18と同様の処理を行ってから操舵制御処理を終了する。
【0028】
また、ステップS27の判定結果が、180°<|θs|+θr<360°でないときにはステップS39に移行して、|θs|+θrが360°以上であるか否かを判定し、|θs|+θr<360°であるときには|θs|+θrが180°以下で降車アシスト方向に180°以上回転可能であると判断して前記ステップS35に移行し、|θs|+θr≧360°であるときには降車アシスト方向に180°以上回転させることができないものと判断してステップS40に移行する。
【0029】
このステップS40では、オン状態の警報信号ARを警報装置21に出力して警報音を発生してからステップS41に移行して、右切りの最大操舵θmaxθmaxから180°を減算した目標回転角θst(=θmax−180°)を算出し、次いでステップS42に移行して、ステアリングホイール1を降車アシスト方向とは反対側に回転させるように電動モータ40を所定速度で正転駆動する正転駆動信号をモータ駆動回路20に出力してからステップS43に移行する。
【0030】
このステップS43では、操舵角θsを読込み、次いでステップS44に移行して、操舵角θsの絶対値|θs|が目標回転角θst未満となったか否かを判定し、|θs|≧θstであるときには前記ステップS43に戻り、|θs|<θstであるときにはステップS45に移行して、警報信号ARをオフ状態としてからステップS46に移行する。
このステップS46では正転駆動信号の出力を停止して電動モータ12を停止状態とし、次いでステップS47に移行して、所定時間(例えば5秒程度)が経過したか否かを判定し、所定時間が経過していないときにはこれが経過するまで待機し、所定時間が経過したときにはステップS48に移行して、ステアリングホイール1が降車アシスト方向に回転するように電動モータ12を所定速度で逆転駆動する逆転駆動信号をモータ駆動回路20に出力し、次いでステップS49に移行する。
【0031】
このステップS49では、モータ電流Imを読込み、次いでステップS50に移行して、ステアリングシャフト3が最大操舵角θmaxに達してモータ電流Imが設定電流Imsを超えたか否かを判定し、Im≦Imsであるときには前記ステップS48に戻り、Im>ImsであるときにはステップS51に移行して、逆転駆動信号の出力を停止し、次いでステップS52に移行して、所定時間(例えば30秒程度)経過したか否かを判定し、所定時間が経過していないときにはこれが経過するまで待機し、所定時間が経過したときにはステップS53に移行して、ステアリングシャフト3がステアリングロック機構8でロックされる方向に回転するように電動モータ12を所定速度で正転駆動する正転駆動信号をモータ駆動回路20に出力してから前記ステップS36に移行する。
【0032】
この図3及び図4の操舵制御処理において、ステップS3,S4の処理とキー抜き差し検出スイッチ16とが降車動作検出手段に対応し、ステップS6〜S53の処理が補助回転手段に対応している。
次に、上記実施形態の動作を説明する。
今、イグニッションキー6がイグニッションキーシリンダ7に差し込まれた状態を維持しながら車両が走行状態であって、車速Vが“0”より大きい値となっている状態では、図3の処理において、ステップS3からステップS5に移行して、車速V及び操舵トルクTsに応じたモータ駆動電流指令値Imを算出し、これと操舵方向信号とをモータ駆動回路20に出力することにより、操舵トルクに応じた補助操舵機構11の電動モータ12で走行状態に応じた最適な補助操舵トルクを発生して、ステアリングシャフト3に伝達する操舵アシスト制御を実行する。
【0033】
この走行状態から車両を停止させると、ステップS3からステップS4に移行し、イグニッションキー6をイグニッションキーシリンダ7に差したままの状態を維持すると、ステップS4かちステップS5に移行して、操舵アシスト制御を継続する。
しかしながら、この停車時の操舵アシスト制御状態から運転者が運転席脇のドアを開けてから降車するためにイグニッションキー6をイグニッションキーシリンダ7から抜き出すと、キー抜き差し検出スイッチ16がオン状態からオフ状態となることにより、運転者が降車するものと判断してステップS4からステップS6に移行する。この状態ではイグニッションスイッチ22がオフ状態となることにより、このイグニッションスイッチ22を介しての操舵制御装置15に対する電力供給は停止されるが、これに並列に接続された自己保持リレー23はオン状態を維持しているので、この自己保持リレー23を介して操舵制御装置15への電力供給状態が維持される。
【0034】
このとき、ステアリングホイール1が直進状態を表す中立位置より左切りされているものとすると、操舵角センサ9から正値でなる操舵角θsが出力される。このため、図3の操舵制御処理において、ステップS6からステップS7に移行する。このときの操舵角θsが図6で点P1で示すようにステアリングロック機構8でステアリングシャフト3をロックする正値のロック角θr以下である場合には、ステップS7からステップS19を経てステップS15に移行して、電動モータ12が逆転駆動されることにより、ステアリングホイール1が右切り方向に比較的ゆっくりとした回転速度で回転される。したがって、身体障害者や高齢者が運転者である場合に、運転席で正面を向いて着座している状態から開いている右側のドアに向かって身体の向きを変える場合には、ステアリングホイール1を把持してこれをよりどころにする場合が多く、この場合に、ステアリングホイール1が前述したように運転者から見て時計方向に回転されることから、このステアリングホイール1を左手で把持することにより、自然と身体の向きをドア側に向ける力が伝達されて、降車動作を容易に行うことができる。
【0035】
その後、ステアリングシャフト3に設けたロック溝がステアリングロック機構8の位置に達してロック状態となると、電動モータ12の負荷が大きくなって、モータ電流Imが急増することにより、設定電流Imsを超えると、自己保持信号SHがオフ状態となると共に、モータ電源信号SMがオフ状態となり、電動モータ12への電力供給が停止されると共に、自己保持リレー23がオフ状態となって操舵制御装置15への通電が停止される。
【0036】
一方、ステアリングホイール1が左切り状態で、操舵角θsがロック角θrを超えており、操舵角θsからロック角θrを減算した値が180°未満であるとき、即ち図5でロック角θrから反時計方向に180°取った角度までの範囲Φ内であるときには、ステアリングホイール1を降車アシスト方向に回転させた場合に、ロック角θrに達するまでの回転角が180°未満となるので、この回転角を確保するために、ステップS7からステップS8に移行する。このため、先ず、警報装置21に対してオン状態の警報信号ARが出力されることにより、警報音が発せられ、運転者にステアリングホイール1が左切り方向即ち降車アシスト方向と逆の反時計方向に回転されることを報知する。この状態で、電動モータ12が正転駆動されて、ステアリングホイール1が反時計方向に回転され、操舵角θsがロック角θrに180°を加算した値に達すると、警報信号ARがオフ状態に制御されて、警報装置21での発する警報音が停止され、これと同時に電動モータ12の正転駆動が停止される。
【0037】
この停止状態が所定時間継続された後に、ステアリングホイール1を降車アシスト方向に回転するように電動モータが逆転駆動され(ステップS15)、ステアリングホイール1が180°回転して位置でステアリングロック機構8でロック状態となり、前述したように電動モータ12の駆動が停止されると共に、操舵制御装置15への給電が停止される。
また、操舵角θsにロック角θrを加算した値が360°を超え540°未満であるときには、前述した操舵角θsにロック角θrを加算した値が0°から180°未満である場合と同様にステアリングホイール1をロック角θr+360°まで回転したときの回転角が180°に満たないので、ステップS19からステップS20〜S26に移行して、警報装置21で警報音を発しながら電動モータ12を正転駆動してステアリングホイール1を左切りの最大操舵角θmaxまで回転させた後に、所定時間経過してから電動モータ12を逆転駆動してステアリングホイール1を降車アシスト方向に180°又はこれに近い回転角度回転させることにより、降車アシストを行うことができる。
【0038】
また、イグニッションキー6をイグニッションキーシリンダ7から抜いたときの操舵状態が操舵角θsが負値となる右切り状態にあるときには、図2の処理で、ステップS6から図4のステップS27に移行することにより、操舵角θsの絶対値|θs|にロック角θrを加算した値が180°未満であるときにはステップS27からステップS39を経てステップS35に移行して、そのまま電動モータが逆転駆動されてステアリングホイール1が降車アシスト方向に180°以上回転されてからステアリングロック機構8でロックされる。
【0039】
また、操舵角θsの絶対値|θs|にロック角θrを加算した値が180°を超え、360°未満であるときには、ステアリングホイール1を降車アシスト方向にステアリングロック機構8でロックされるまでに180°以上回転させることができないので、この場合も前述したように、警報装置21で警報を発しながら電動モータ12を正転駆動してから所定時間経過後に電動モータ12を逆転駆動してステアリングホイール1を降車アシスト方向に180°以上回転させてからステアリングロック機構8でロック状態とする。
【0040】
さらに、右切り状態で操舵角θsの絶対値|θs|にロック角θrを加算した値が360°を超えている場合には、右切りの最大操舵角θmaxに達するまでの回転角が180°未満となることから、警報装置21で警報を発しながら電動モータ12を正転駆動してステアリングホイール1を降車アシスト方向とは逆方向に右切りの最大操舵角θmaxに対して180°以上回転させた後、所定時間経過してから電動モータ12を逆転駆動してステアリングホイール1を降車アシスト方向に180°以上回転させ、その後比較的長い所定時間が経過してから電動モータ12を正転駆動してステアリングホイール1をステアリングロック機構8でロック状態となるまで回転させてから自己保持信号SH及びモータ電源信号SMをオフ状態として操舵制御処理を終了する。
【0041】
このように、上記実施形態によると、身体障害者や高齢者が運転者である場合に、車両を停止させてから降車のためにイグニッションキー6をイグニッションキーシリンダ7から抜き出すと、電動モータ12が回転駆動されて、ステアリングホイール1が降車アシスト方向に回転されるので、このステアリングホイール1を左手で把持することにより、身体の向きを容易にドア側に向けることができ、良好な降車アシスト機能を発揮することができる。
【0042】
しかも、降車アシスト機能を発揮するためのステアリングホイール1の回転角が180°未満であるときには、警報を発しながら一旦ステアリンホイール1を降車アシスト方向とは逆方向に回転させて降車アシストに必要な回転角を確保するので、ステアリングホイール1の操舵角位置にかかわらず、常に降車アシスト機能を発揮することができる。
そして、降車アシスト機能を発揮した後は、確実にステアリングロック機構8でステアリングホイール1の回転をロックするので、盗難防止効果を確実に発揮することができる。
【0043】
なお、上記実施形態においては、ステアリングホイール1を降車アシスト方向とは反対方向に回転させる場合の回転角が降車アシスト方向に回転させたときに180°となる回転角まで回転させる場合について説明したが、これに限定されるものではなく、ロック位置から反時計方向に180°〜360°の範囲内又は540°以上の回転角に即ち反時計方向に回転させたときにステアリングロック機構8でロック状態とならない範囲の任意の回転角まで回転させることができる。
【0044】
また、上記実施形態においては、ステアリングホイール1の左切り及び右切りの最大操舵角が540°前後に設定されている場合について説明したが、これに限定されるものではなく、540°以上に設定されている場合でも、時計方向の降車アシスト方向にステアリングホイール1を180°以上回転させることができない場合には、一旦逆方向に回転させて必要な回転角を確保してから降車アシスト方向に回転させればよい。
【0045】
さらに、上記実施形態においては、操舵角θsが右切りで正値、左切りで負値となる場合について説明したが、これに限定されるものではなく、操舵角θsが“0”である点を正方向又は負方向にオフセットして中立角を挟んで増減する正値又は負値とすることもできる。
さらに、上記実施形態においては、ロック角θrが正値である場合について説明したが、これに限定されるものではなく、負値に設定することもでき、任意のロック角を設定することができ、設定したロック角θrから反時計方向に180°以上降車アシスト必要角を設定するようにすればよい。
【0046】
さらにまた、上記実施形態においては、ステアリングホイール1を降車アシスト方向に180°以上回転させる場合について説明したが、これに限定されるものではなく、降車アシスト機能を発揮できれば任意の回転角を設定することができる。
なおさらに、上記実施形態においては、ステアリングホイール1を降車アシスト方向とは逆方向に回転させて停止したときに所定時間結果するまで停止状態を維持する場合について説明したが、これに限定されるものではなく、停止状態を維持することくな降車アシスト方向に回転するようにしてもよい。
【0047】
また、上記実施形態においては、降車アシスト方向と逆方向にステアリングホイール1を回転させる場合に警報音を発する場合について説明したが、これに限定されるものではなく、警報音に代えて警報表示器を点滅させるなどの他の警報を行うようにしてもよい。
さらに、上記実施形態においては、単にステアリングホイール1を降車アシスト方向に回動させる場合について説明したが、これに限定されるものではなく、図7に示すように、身体障害者がステアリングホイール1を操舵する際に、操舵を容易にするために、回転可能なノブ31を形成するが、このノブ31に一点鎖線図示のステアリングホイール1の内周側位置となる格納位置と、実線図示のステアリングホイール1の外周側から一端が突出する肘置き位置との間で選択的に回動可能な補助器具32を取付けると共に、降車アシスト方向にステアリングホイール1を回転させる際の回転開始位置を常に一定位置に設定することにより、より降車アシスト機能を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示す概略構成図である。
【図2】操舵制御装置を示すブロック図である。
【図3】操舵制御装置のコントローラで実行する操舵制御処理手順の一例を示すフローチャートである。
【図4】図3の操舵制御処理手順の残りの部分を示すフローチャートである。
【図5】モータ電流算出マップを示す説明図である。
【図6】本発明の実施形態の動作の説明に供する説明図である。
【図7】本発明の他の実施形態を示す説明図である。
【符号の説明】
1 ステアリングホイール
2 ステアリングコラム
3 ステアリングシャフト
4 ステアリングギヤ
5 転舵輪
6 イグニッションキー
7 イグニッションキーシリンダ
8 ステアリングロック機構
9 操舵角センサ
10 操舵トルクセンサ
11 補助操舵機構
12 電動モータ
13 減速機
15 操舵制御装置
16 キー抜き差し検出スイッチ
17 車速センサ
18 モータ電流センサ
19 コントローラ
20 モータ駆動回路
21 警報装置
22 イグニッションスイッチ
23 自己保持リレー
Claims (6)
- ステアリングホイールを所定ロック角でロックするロック機構と、該ロック機構を車両停止後の所定動作時にロック制御するロック制御手段とを備えた車両用操舵制御装置において、
前記ステアリングホイールの操舵角を検出する操舵角検出手段と、運転者の降車動作を検出する降車動作検出手段と、該降車動作検出手段で運転者の降車動作を検出したときに、前記操舵角検出手段で検出した操舵角と前記ロック角とに基づいて前記ステアリングホイールを運転者の降車を補助する方向に回転させる補助回転手段とを備えたことを特徴とする車両用操舵制御装置。 - 前記補助回転手段は、前記ステアリングホイールを運転者の降車を補助する方向に半回転以上回転させるように構成されていることを特徴とする請求項1記載の車両用操舵制御装置。
- 前記補助回転手段は、ステアリングホイールを運転者の降車を補助する方向に半回転以上回転させる途中でロック角に達する場合に、ステアリングホイールを降車補助方向とは逆方向に回転させた後、運転者の降車を補助する方向に半回転以上回転させるように構成されていることを特徴とする請求項1記載の車両用操舵制御装置。
- 前記補助回転手段は、ステアリングホイールを運転者の降車を補助する方向に半回転以上回転させる途中でロック角に達する場合に、ステアリングホイールを降車補助方向とは逆方向に回転させた後、所定時間停止してから運転者の降車を補助する方向に半回転以上回転させるように構成されていることを特徴とする請求項1記載の車両用操舵制御装置。
- 前記補助回転手段は、ステアリングホイールを運転者の降車補助方向とは逆方向に回転させる際に警報を発するように構成されていることを特徴とする請求項3又は4に記載の車両用操舵制御装置。
- 前記ステアリングホイールに運転者の降車を補助する補助具を装着したことを特徴とする請求項1乃至5の何れかに記載の車両用操舵制御装置。
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