JP2006160007A - 車両用操舵制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】片流れを抑制しつつステアリング操作位置と車両進行方向とを一致させる。
【解決手段】転舵角θwに対する操舵角θsを相対的に変更可能なギヤ比可変機構7と、ピニオンシャフト6にアシストトルクTaを付与可能なEPSモータ20とを備え、運転者による片流れ防止操作を検知したら(ステップS7〜S9、S11の判定が全て“Yes”)、報知装置28によって運転者にその片流れ防止操作の中断を要求する(ステップS15)。これに応じて運転者が片流れ防止操作を中断するときに、EPSモータ20によって片流れ防止操作検知時の総転舵トルクTtotalを維持し(ステップS18)、そして、運転者が完全に片流れ防止操作を中断したら、ギヤ比可変機構7のダイレクトモータ11によって転舵角θwを保持したまま操舵角θsを0にする(ステップS22)。
【選択図】図3

Description

本発明は、車両用操舵制御装置に関するものである。
道路の舗装面には、路面排水等の目的で路肩が道路中心よりも低くなるように1〜3%程度の横断勾配(以下、カントと称す)がつけられているため、長い直線道路を高速で走行するような場合には、車両が路肩方向に流される傾向があり(以下、片流れと称す)、直進走行しにくくなる。そこで、ステアリングホイールに取付けた錘の位置をカントに応じて移動させることで、ステアリングホイール系の重心点を回転中心からずらし、片流れに抗する向きのトルクを発生させて車両の片流れを抑制するものがあった(特許文献1参照)。
特開平7−291134号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載された従来例にあっては、片流れに抗する向きのトルクを発生させることで、運転者の保舵をアシストすることはできるが、僅かに舵をきった状態を維持しなければならず、ステアリング操作位置と車両進行方向とが一致しないことで運転者に違和感を与えてしまう、という問題がある。
そこで、本発明は上記問題に着目してなされたものであり、車両の片流れを抑制しつつステアリング操作位置と車両進行方向とを一致させることができる車両用操舵制御装置の提供を課題としている。
上記課題を解決するために、本発明に係る車両用操舵制御装置は、運転者のステアリング操作によって操舵される操舵軸と、車輪を転舵する転舵軸と、転舵軸の転舵角に対する操舵軸の操舵角を相対的に変更可能な操舵角可変機構と、転舵軸に転舵力を付与する転舵力付与機構とを備え、片流れ防止操作検知手段で運転者の片流れ防止操作を検知したときに、運転者に片流れ防止操作の中断を要求し、この要求によって運転者が前記片流れ防止操作を中断するときに、運転者の片流れ防止操作を検知したときの総転舵力を転舵力付与機構によって維持し、そして運転者が前記片流れ防止操作を中断したときに、操舵角可変機構によって操舵軸の操舵角を車両進行方向に一致させることを特徴としている。
ここで、片流れとはステアリング操作位置が中立位置にあるのに車両が左右の何れかに流されることである。
本発明に係る車両用操舵制御装置は、片流れ防止操作検知手段で運転者の片流れ防止操作を検知したときに、運転者に片流れ防止操作の中断を要求し、この要求によって運転者が前記片流れ防止操作を中断するときに、運転者の片流れ防止操作を検知したときの総転舵力を転舵力付与機構によって維持し、そして運転者が前記片流れ防止操作を中断したときに、操舵角可変機構によって操舵軸の操舵角を車両進行方向に一致させるように構成されているので、道路の横断勾配による車両の片流れを防止するのに必要な転舵角を維持しつつ、操舵角つまりステアリング操作位置と車両進行方向とを一致させることができ、運転者の違和感を解消することができる。また、この状態から横断勾配の無い道路に移行すると、今度は逆方向への片流れ防止操作が強いられるが、上記の処理を同様に行うことで、転舵角と操舵角との位置関係を元の状態に復帰させ、ステアリング操作位置と車両進行方向とを一致させることができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明における第1実施形態の概略構成図である。ステアリングホイール1は、コラムシャフト2に連結されており、前輪3は、タイロッド4、ステアリングギヤ5を順に介してピニオンシャフト6に連結されている。ステアリングギヤ5は、ラック&ピニオンで構成され、ピニオンシャフト6の回転運動を直線運動に変換し、タイロッド4によって図示しないナックルを押したり引いたりすることで前輪3を転舵する。なお、ステアリング形式は、ラック&ピニオン式でなくとも、リサーキュレーティングボール&ナット式など任意の形式でよい。
コラムシャフト2とピニオンシャフト6との間には、ステアリングギヤ比を変更可能なギヤ比可変機構7が介装されている。ギヤ比可変機構7は、図2に示すように、コラムシャフト2に連結された略円筒状のハウジング10と、ハウジング10に内蔵されたインナーロータ型のダイレクトモータ11と、ダイレクトモータ11の出力を減速してピニオンシャフト6に伝達する減速機構12と、コラムシャフト側とピニオンシャフト側とを機械的に連結可能なロック機構13と、で構成されている。
ダイレクトモータ11は、コイルを巻装してハウジング10の内周面に配設されたステータ14と、コラムシャフト2と同軸上に軸支されたモータシャフト15と、モータシャフト15に周設され、ステータ14と対向する外周面に永久磁石が形成されたロータ16と、で構成されている。
減速機構12は、図示しない波動歯車機構(ストレイン・ウェーブ・ギヤリング)や遊星歯車機構などで構成されている。
ロック機構13は、モータシャフト15と共に回転し円周面に複数の係合溝17aが形成されたロックホルダ17と、係合溝17aと係合可能な先端を有するロックピン18と、ハウジング10に固定されロックホルダ17の円周面にロックピン18を進退させるソレノイド19と、で構成されている。ロックピン18は、図示しないコイルスプリングによってロックホルダ側に付勢されており、フェールセーフやイグニッションOFFのときにソレノイド19への通電が遮断されることによって、ロックホルダ17の係合溝17aにロックピン18の先端を係合させ、コラムシャフト側のハウジング10とピニオンシャフト側のモータシャフト15とを機械的に連結し、相対回転を阻止するように構成されている。
したがって、ソレノイド19に通電してロック機構13のロックを解除しているとき、つまりハウジング10とモータシャフト15との相対回転を許容しているときに、ダイレクトモータ11を駆動すると、モータシャフト15が自由回転するので、コラムシャフト2に対するピニオンシャフト6の舵角比を制御することができる。
また、図1に示すように、ピニオンシャフト6には、アシストトルクTaを付与可能なパワーステアリングモータ(以下、EPSモータと称す)20がウォームギヤ21を介して接続されている。
また、コラムシャフト2には、その操舵角θsを絶対角で検出する操舵角センサ22が設けられ、またピニオンシャフト6には、その転舵角θwを絶対角で検出する転舵角センサ23、及びコラムシャフト2からの操舵トルクTsを検出するトルクセンサ24が設けられており、各データがコントローラ25に入力される。さらに、コントローラ25には、車速センサ26で検出した車速V、及びヨーレイトセンサ27で検出したヨーレイトγも入力される。なお、操舵角センサ22、転舵角センサ23、トルクセンサ24、及びヨーレイトセンサ27は、右旋回を正の値、左旋回を負の値で検出するものとする。
コントローラ22は、入力される各種データに基づいて図3の舵角制御処理を実行し、ギヤ比可変機構7と、EPSモータ20と、表示灯やブザーで構成された報知装置28とを駆動制御する。
次に、コントローラ26で実行する操舵制御処理を、図3のフローチャートに従って説明する。この操舵制御処理は、所定時間(例えば、10msec)毎のタイマ割込み処理によって実行される。なお、ここではソレノイド19が常時通電状態にあり、ロック機構13のロックが解除されているものとする。
先ずステップS1では、各種データ(操舵角θs、転舵角θw、操舵トルクTs、車速V、ヨーレイトγ)を読込む。
続くステップS2では、車両の片流れを防止するための運転者のステアリング操作を検知したときの制御、つまり片流れ防止時制御の開始状態を示す制御フラグFが“0”にリセットされているか否かを判定する。この判定結果がF=1であるときには、片流れ防止時制御が開始されていると判断して後述するステップS16に移行する。一方、判定結果がF=0であるときには、まだ片流れ防止時制御を開始していないと判断してステップS3に移行する。なお、イグニッションONによる初期設定時には、制御フラグFは“0”にリセットされている。
ステップS3では、EPSモータ20によるアシストトルクTaのシフト量Sが“0”にリセットされているか否かを判定する。この判定結果がS=0であるときにはステップS4に移行し、図3の制御マップを参照して操舵トルクTsに応じたアシストトルクTaを算出し、このアシストトルクTaがピニオンシャフト6に付与されるようにEPSモータ20を駆動制御する。図3の制御マップは、横軸に操舵トルクTs、縦軸にアシストトルクTaをとり、操舵トルクTsの増加に伴ってアシストトルクTaが増加し、操舵トルクTsが大きいほどその増加率が大きくなるように設定されている。
一方、ステップS3の判定結果がS>0であるときにはステップS5に移行し、図4の制御マップを参照して操舵トルクTsに応じたアシストトルクTaを算出し、このアシストトルクTaがピニオンシャフト6に付与されるようにEPSモータ20を駆動制御する。図4の制御マップは、上記図3の制御マップをSだけ縦軸方向にシフトさせたものである。なお、イグニッションONによる初期設定時には、シフト量Sは“0”にリセットされている。
上記ステップS4又はS5に続くステップS6では、コラムシャフト2とピニオンシャフト6との回転比が1となるようにダイレクトモータ11を駆動制御する。
続くステップS7では、車速Vが0より大きいか否かを判定する。この判定結果がV=0であるときには、車両が停車中であると判断して所定のメインプログラムに復帰する。一方、判定結果がV>0であるときには、車両が走行状態にあると判断してステップS8に移行する。
ステップS8では、ヨーレイトγが0であるか否かを判定する。この判定結果がγ>0である、又はγ<0であるときには、車両が旋回走行中であると判断して所定のメインプログラムに復帰する。一方、判定結果がγ=0であるときには、車両が直進走行状態にあると判断してステップS9に移行する。
ステップS9では、操舵角θsの絶対値が所定値θ1(例えば、5°)以上であるか否かを判定する。この判定結果が|θs|<θ1であるときには、ステアリング操作位置と車両進行方向とが略一致していると判断して所定のメインプログラムに復帰する。一方、判定結果が|θs|≧θ1であるときには、ステアリング操作位置と車両進行方向とがずれていると判断してステップS10に移行する。
ステップS10では、下記(1)式に示すように、カウント値Nに1だけインクリメントする。なお、イグニッションONによる初期設定時には、カウント値Nは“0”にリセットされている。
N←N+1 ………(1)
続くステップS11では、ステアリング操作位置と車両進行方向とがずれていると判断されてからの経過時間tが所定値t1(例えば、2.0秒)以上であるか否か、つまりカウント値Nが所定値N1(演算周期が10msecの場合、N1=200)以上であるか否かを判定する。この判定結果がN<N1であるときには、車両の片流れを防止するための運転者のステアリング操作ではないと判断して所定のメインプログラムに復帰する。一方、判定結果がN≧N1であるときには、車両の片流れを防止するための運転者のステアリング操作であると判断してステップS12に移行する。
ステップS12では、制御フラグFを“1”にセットする。
続くステップS13では、下記(2)式に示すように、現時点での転舵角θwを片流れ防止操作検知時の値θw0として記憶する。
θw0←θw ………(2)
続くステップS14では、下記(3)式に示すように、現時点でピニオンシャフト6に作用している総転舵トルクTtotalを、操舵トルクTsとアシストトルクTaとの和によって算出する。
Ttotal=Ts+Ta ………(3)
続くステップS15では、報知装置28を駆動することにより計器盤に表示灯を点灯させたりブザーを作動させたりして運転者に片流れ防止操作の中断を要求してから所定のメインプログラムに復帰する。
一方、前記ステップS2から移行するステップS16では、片流れ防止操作検知時の転舵角θw0から現在の転舵角θwを減じた値(θw0−θw)が所定値θ2(例えば、5°)以下であるか否かを判定する。この判定結果がθw0−θw>θ2であるときには、運転者がステアリング操作していると判断して後述するステップS26に移行する。一方、判定結果がθw0−θw≦θ2であるときには、片流れ防止操作が継続されていると判断してステップS17に移行する。
ステップS17では、操舵トルクTsの絶対値が0より大きいか否かを判定する。この判定結果が|Ts|>0であるときには、運転者がまだ片流れ防止操作を中断していないと判断してステップS18に移行する。
ステップS18では、下記(4)式に示すように、片流れ防止操作検知時の総転舵トルクTtotalを維持するのに必要なアシストトルクTaを算出し、このアシストトルクTaがピニオンシャフト6に付与されるようにEPSモータ20を駆動制御する。
Ta=Ttotal−Ts ………(4)
続くステップS19では、コラムシャフト2とピニオンシャフト6との回転比が1となるようにダイレクトモータ11を駆動制御してから前記ステップS15に移行する。
一方、上記ステップS17の判定結果が|Ts|=0であるときには、運転者が片流れ防止操作を中断したと判断してステップS20に移行する。
ステップS20では、操舵角θsの絶対値が0より大きいか否かを判定する。この判定結果が|θs|>0であるときには、ステアリング操作位置がまだ車両進行方向と一致していないと判断してステップS21に移行する。
ステップS21では、下記(5)式に示すように、片流れ防止操作検知時の総転舵トルクTtotalを維持するためにアシストトルクTaをTtotalに設定し、このアシストトルクTaがピニオンシャフト6に付与されるようにEPSモータ20を駆動制御する。
Ta=Ttotal ………(5)
続くステップS22では、転舵角θwを保持したまま操舵角θsを0に近づけるために、操舵角θsが正値であればピニオンシャフト6を正方向に回転させるトルク、また操舵角θsが負値であればピニオンシャフト6を負方向に回転させるトルクが発生するようにダイレクトモータ11を駆動制御してから前記ステップS15に移行する。
一方、前記ステップS20の判定結果が|θs|=0であるときには、ステアリング操作位置が車両進行方向と一致したと判断してステップS23に移行する。
ステップS23では、下記(6)式に示すように、シフト量SをTtotalに設定する。
S=Ttotal ………(6)
続くステップS24では、カウント値Nを“0”にリセットする。
続くステップS25では、制御フラグFを“0”にリセットしてから前記ステップS3に移行する。
一方、前記ステップS16から移行するステップS26では、下記(7)式に示すように、シフト量Sを前回値S(n-1)に設定から上記ステップS24に移行する。
S=S(n-1) ………(7)
以上より、コラムシャフト2が「操舵軸」に対応し、ピニオンシャフト6が「転舵軸」に対応し、ギヤ比可変機構7が「操舵角可変機構」に対応し、EPSモータ20が「転舵力付与機構」に対応している。また、ステップS7〜S11の処理が「片流れ防止操作検知手段」に対応し、報知装置28とステップS5の処理とが「報知手段」に対応し、ステップS18、S21の処理が「転舵力制御手段」に対応し、ステップS22の処理が「操舵角制御手段」に対応している。
次に、上記第1実施形態の動作や作用効果について説明する。
今、車両が横断勾配つまりカントのない道路を走行しているとする。このとき、操舵トルクTsに応じて通常のアシストトルクTaをピニオンシャフト6に付与することで(ステップS4)、軽いステアリング操作を実現して運転者の疲労を軽減できる。
この状態から、カントのついた直線的に長い道路へ移行すると、路肩方向(ここでは左方向とする)への片流れが発生するため、車両が直進走行するには運転者が片流れに抗するようにステアリングホイール1を僅かに右に操舵した状態を維持しなければならず、ステアリング操作位置と車両進行方向とが一致しないことで運転者に違和感を与えてしまう。
そこで、本発明では、先ず運転者による片流れ防止操作を検知したら(ステップS7〜S9、S11の判定が全て“Yes”)、報知装置28によって計器盤に表示灯を点灯させたりブザーを作動させたりして、運転者にその片流れ防止操作の中断を要求する(ステップS15)。
これに応じて運転者が片流れ防止操作を中断し始める、つまり操舵トルクTsを徐々に抜き始めたときに(ステップS17の判定が“Yes”)、操舵トルクTsの減少分だけアシストトルクTaを増加させて、片流れ防止操作検知時の総転舵トルクTtotalを維持する(ステップS18)。このときは、運転者の片流れ防止操作をEPSモータ20で代行するだけで、操舵角θsはまだ右にきられた状態である。
そして、運転者が完全に片流れ防止操作を中断したら、つまり操舵トルクTsが0になったら(ステップS17の判定が“No”)、ギヤ比可変機構7のダイレクトモータ11によってピニオンシャフト6を右方向に回転させるトルクを発生させる(ステップS22)。このとき、ダイレクトモータ11によるトルクは、転舵角θwを更に切増す方向のトルクであるが、前輪1が車両重量によって言わば固定されているのに対してステアリングホイール1がフリーになっているため、コラムシャフト2が左方向に回転し、ステアリング操作位置を車両進行方向に一致させることができ、運転者の違和感を解消することができる。
こうして、操舵角θsが中立位置になり、ステアリング操作位置と車両進行方向とが一致したら(ステップS20の判定が“No”)、再び運転者の操舵トルクTsに応じたアシストトルクTaをピニオンシャフト6に付与する。但し、このときは操舵角θsが中立位置にあっても転舵角θwが右に転舵された状態を維持しなければならないので、アシストトルクTaは片流れ防止操作検知時の総転舵トルクTtotal分だけ上乗せ(シフト)した値にする(ステップS5)。したがって、例えば左方向へのカーブに進入して運転者がステアリングホイール1を左に旋回操作すると、右方向へのアシストトルクTaが当初のTtotalから徐々に減少して、これが消失したときに左方向へのアシストトルクTaが発生することになる。
そして、この走行状態から再びカントのついていない道路へ復帰すると、今度は逆方向への片流れ防止操作が強いられ、直進走行するためにはステアリングホイール1を僅かに左に操舵した状態を維持しなければならない。それでも、上記の処理と同様に、先ず運転者に片流れ防止操作の中断を要求し、この要求によって運転者が片流れ防止操作を中断するときに、運転者の片流れ防止操作を検知したときの総転舵トルクTtotalをEPSモータ20によって維持し、そして運転者が片流れ防止操作を中断したら、ギヤ比可変機構7のダイレクトモータ11によって操舵角θsを右に回転させて転舵角θwとの位置関係を元の状態に復帰させることができる。
一方、運転者の片流れ防止操作を検知してから、ステアリング操作位置を車両進行方向と一致させるまでの間に、カーブに進入したりして運転者がステアリング操作を行い、片流れ防止操作検知時の転舵角θw0に対する転舵角θwの変化量が所定値θ2を超えたときには(ステップS16の判定が“No”)、直ちに上記の片流れ時制御を中止することで、運転者のステアリング操作を優先させることができる。
以上のように、ステアリング操作位置を車両進行方向に一致させるためにダイレクトモータ11を用い、片流れ防止操作時の総転舵トルクTtotalを維持するためにEPSモータ20を用いているので、本実施形態のようなギヤ比可変機構7を設けて舵角比制御を行うシステムや、車速感応型の電動パワーステアリングシステム等、既製のシステムを利用して上記の効果を容易に得ることができる。
また、車両の直進走行時に、コラムシャフト2の操舵角θsの絶対値が所定値θ1以上の状態が所定時間t1以上継続されるステアリング操作を検知したときに、運転者の片流れ防止操作であると判断しているので(ステップS9〜S11)、容易に片流れ防止操作を検知することができる。
また、車速Vが0より大きく、且つヨーレイトγが0であるときに、車両が直進走行していると判断しているので(ステップS7、S8)、容易に車両の直進走行を判断することができる。
なお、上記の第1実施形態では、ダイレクトモータ11のステータ14がコラムシャフト側に連結され、ロータ16がピニオンシャフト側に連結したが、これに限定されるものではなく、ステータ14をピニオンシャフト側に連結し、ロータ16をコラムシャフト側に連結してもよい。
また、上記の第1実施形態では、運転者の片流れ防止操作を検知するために、操舵角θsの絶対値が所定値θ1以上であるか否かを判定しているが(ステップS9)、これに限定されるものではない。すなわち、これに代えて操舵トルクTsの絶対値が所定値以上であるか否かを判定したり、或いは操舵角θsの絶対値が所定値θ1以上で且つ操舵トルクTsの絶対値が所定値以上であるか否かを判定したりすることで、運転者の片流れ防止操作を検知するようにしてもよい。
また、上記の第1実施形態では、通常時、運転者の操舵トルクTsに応じたアシストトルクTaを発生するパワーステアリングシステムを採用しているが、これに限定されるものではなく、車速Vも加味し、低車速のときには軽快なステアリング操作を実現し、高車速のときにはしっかりとした操舵感を与える車速感応型のパワーステアリングシステムを採用してもよい。また、アシスト力をピニオンシャフト6に付与するピニオンアシストタイプでなくとも、アシスト力をラックに付与するラックアシストタイプを採用してもよいし、更には電動式パワーステアリングでなくとも、電動ポンプ式パワーステアリングや電子制御油圧式パワーステアリング等を採用してもよく、要は、電子制御可能なパワーアシスト源を備えていれば如何なるパワーステアリングシステムを採用してもよい。
次に、本発明の第2実施形態を図6に基づいて説明する。
この第2実施形態は、コラムシャフト2とピニオンシャフト6とが機械的に非連結状態にあるステアバイワイヤを採用したものである。
すなわち、第2実施形態では、図6に示すように、コラムシャフト2とピニオンシャフト6とを個別に軸支し、コラムシャフト2には操舵反力を付与する反力モータ30を噛合させると共に、操舵角センサ22及びトルクセンサ24を取付け、一方のピニオンシャフト6には転舵力を付与する転舵モータ31を噛合させると共に、転舵角センサ23を取付けている。なお、イグニッションOFFやフェールセーフのときにもステアリング操作を可能にするために、コラムシャフト2とピニオンシャフト6との間には、両シャフトを機械的に連結可能なクラッチ(図示省略)が介装されている。
コントローラ25は、入力される各種データに基づいて、操舵角θsに転舵角θwが追従するように転舵モータ31を駆動制御すると共に、運転者に適度な操舵感を与えるように反力モータ30を駆動制御する。
したがって、第2実施形態では、運転者による片流れ防止操作を検知したら、先ず報知装置28によって表示灯やブザーを作動させると共に、反力モータ30による操舵反力を徐々に解除することによって運転者にその片流れ防止操作の中断を要求する。これに応じて運転者が片流れ防止操作を中断するときに、転舵モータ31によって片流れ防止操作検知時の総転舵力を維持し、そして、運転者が完全に片流れ防止操作を中断したら、反力モータ30によって操舵角θsを0にする。これにより、前述した第1実施形態と同様の効果を得ることができる。
本発明における第1実施形態の概略構成図である。 ギヤ比可変機構の断面図である。 第1実施形態の操舵制御処理を示すフローチャートである。 アシストトルクTaの算出(S=0)に用いる制御マップである。 アシストトルクTaの算出(S≠0)に用いる制御マップである。 本発明における第2実施形態の概略構成図である。
符号の説明
1 ステアリングホイール
2 コラムシャフト(操舵軸)
3 前輪
6 ピニオンシャフト(転舵軸)
7 ギヤ比可変機構(操舵角可変機構)
10 ハウジング
11 ダイレクトモータ
12 減速機構
13 ロック機構
14 ステータ
15 モータシャフト
16 ロータ
17 ロックホルダ
18 ロックピン
19 ソレノイド
20 EPSモータ(転舵力付与機構)
22 操舵角センサ
23 転舵角センサ
24 トルクセンサ
25 コントローラ
26 車速センサ
27 ヨーレイトセンサ
28 報知装置

Claims (5)

  1. 運転者のステアリング操作によって操舵される操舵軸と、車輪を転舵する転舵軸と、該転舵軸の転舵角に対する前記操舵軸の操舵角を相対的に変更可能な操舵角可変機構と、前記転舵軸に転舵力を付与する転舵力付与機構と、
    車両の片流れを防止するための運転者のステアリング操作を検知する片流れ防止操作検知手段と、該片流れ防止操作検知手段で運転者の片流れ防止操作を検知したときに、運転者に当該片流れ防止操作の中断を要求する要求報知手段と、該要求報知手段の要求によって運転者が前記片流れ防止操作を中断するときに、前記片流れ防止操作検知手段で運転者の片流れ防止操作を検知したときの総転舵力を前記転舵力付与機構によって維持する転舵力制御手段と、運転者が前記片流れ防止操作を中断したときに、前記操舵角可変機構によって前記操舵軸の操舵角を車両進行方向に一致させる操舵角制御手段と、を備えることを特徴とする車両用操舵制御装置。
  2. 前記操舵角可変機構は、前記操舵軸及び前記転舵軸の一方に連結されたステータと、他方に連結されたロータと、を有するダイレクトモータで構成され、
    前記転舵力付与機構は、前記転舵軸にアシストトルクを付与するパワーステアリング機構で構成されることを特徴とする請求項1に記載の車両用操舵制御装置。
  3. 前記操舵角可変機構は、運転者のステアリング操作に対して、前記転舵軸と機械的に非連結状態にある前記操舵軸に操舵反力を付与する操舵反力機構で構成されることを特徴とする請求項1に記載の車両用操舵制御装置。
  4. 前記片流れ防止操作検知手段は、車両の直進走行時に、前記操舵軸の操舵角が所定値以上の状態、及び当該操舵軸の操舵トルクが所定値以上の状態の何れか一方又は双方の状態が所定時間以上継続されるステアリング操作を検知したときに、前記片流れ防止操作であると検知することを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載の車両用操舵制御装置。
  5. 前記片流れ防止操作検知手段は、車速が所定値以上で、且つヨーレイトが所定値以下であるときに、車両が直進走行していると判断することを特徴とする請求項4に記載の車両用操舵制御装置。
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