JP2005289190A - 電動パワーステアリング装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】操舵トルクセンサの異常時に操舵感の悪化を抑制防止することができるフェールセーフ手法を提供する。
【解決手段】離散化システムによって操舵トルクセンサの異常発生とその検出とにタイムラグがある場合、操舵トルクセンサ異常検出直前の操舵トルクの方向と検出後の操舵トルクの方向とが同じで且つ検出直前の操舵トルクよりも検出後の操舵トルクが大きいときには、ステアリングホイールの切り戻しを容易化するために、走行速度と路面μに応じたタイヤのねじれによる指定アシストトルク程度まで小さくする。これに対し、異常検出直前の操舵トルクの方向と検出後の操舵トルクの方向とが逆向きか、或いは検出直前の操舵トルクよりも検出後の操舵トルクが小さいときには、ステアリングホイールの切り増しを容易化するために、異常検出直前のアシストトルクに復帰する。
【選択図】 図2
【解決手段】離散化システムによって操舵トルクセンサの異常発生とその検出とにタイムラグがある場合、操舵トルクセンサ異常検出直前の操舵トルクの方向と検出後の操舵トルクの方向とが同じで且つ検出直前の操舵トルクよりも検出後の操舵トルクが大きいときには、ステアリングホイールの切り戻しを容易化するために、走行速度と路面μに応じたタイヤのねじれによる指定アシストトルク程度まで小さくする。これに対し、異常検出直前の操舵トルクの方向と検出後の操舵トルクの方向とが逆向きか、或いは検出直前の操舵トルクよりも検出後の操舵トルクが小さいときには、ステアリングホイールの切り増しを容易化するために、異常検出直前のアシストトルクに復帰する。
【選択図】 図2
Description
本発明は、操舵に要する力(トルク)を操舵補助電動機(モータ)の回転出力によりアシスト(操舵補助)する電動パワーステアリング装置に関するものである。
このような電動パワーステアリング装置としては、例えばアシストトルク制御に必要なトルクセンサ等の操舵トルク検出手段に異常が生じた場合、一旦、モータ指令電流値を異常検出直前のモータ指令電流値と同一方向且つ同じ値に戻し、つまり異常検出直前のアシストトルクに復帰し、そこからアシストトルクが漸減するようにモータ指令電流値を制御するものがある(例えば特許文献1)。
特開2003−182608公報
しかしながら、前記従来の電動パワーステアリング装置では、操舵トルク検出手段の異常が検出された場合、単に異常検出直前のアシストトルクに復帰し、そこからアシストトルクを漸減するだけなので、例えば異常発生中に操舵方向を逆方向に変換したいときには余分なアシストトルクが作用するなどして、操舵感が悪化するという問題がある。
本発明は、上記のような問題点に着目してなされたものであり、操舵トルク検出手段の異常時にあっても操舵感が悪化しにくい電動パワーステアリング装置を提供することを目的とするものである。
本発明は、上記のような問題点に着目してなされたものであり、操舵トルク検出手段の異常時にあっても操舵感が悪化しにくい電動パワーステアリング装置を提供することを目的とするものである。
上記課題を解決するために、本発明の電動パワーステアリング装置は、操舵トルク検出手段の異常検出時にあって、その異常検出直前と直後とで操舵トルクの方向が同じで且つ異常検出直前の操舵トルクよりも異常検出後の操舵トルクが大きいときには、少なくとも異常検出直前のアシストトルクより小さなアシストトルクを発生させることを特徴とするものである。また、操舵トルク検出手段の異常検出直前と直後とで操舵方向が逆か又は異常検出直前の操舵トルクよりも異常検出後の操舵トルクが小さいときには、異常検出直前のアシストトルクと同等又は略同等のアシストトルクを発生させることを特徴とするものである。
而して、本発明の電動パワーステアリング装置によれば、操舵トルク検出手段の異常検出時にあって、その異常検出直前と直後とで操舵方向が同じで且つ異常検出直前の操舵トルクよりも異常検出後の操舵トルクが大きいときには、少なくとも異常検出直前のアシストトルクより小さなアシストトルクを発生させることにより、余分なアシストトルクの発生を抑制防止して操舵感の悪化を防止することができる。また、操舵トルク検出手段の異常検出直前と直後とで操舵方向が逆か又は異常検出直前の操舵トルクよりも異常検出後の操舵トルクが小さいときには、異常検出直前のアシストトルクと同等又は略同等のアシストトルクを発生させることにより、必要なアシストトルクを発生させて操舵感の悪化を防止することができる。
次に、本発明の電動パワーステアリング装置の一実施形態について図面を参照しながら説明する。
図1は、本実施形態の電動パワーステアリング装置の概略構成図であり、ステアリングホイール1はステアリングシャフト2の上端部に連結され、当該ステアリングシャフト2は下方に延びている。そのステアリングシャフト2の下端部は、トルク検出機構を介してピニオンシャフト3に連結している。ピニオンシャフト3の下端部、つまりピニオンは、車両幅方向に配設されたラック4に噛合し、該ラック4とピニオンシャフト3によってステアリングギアを構成している。従って、ステアリングホイール1からステアリングシャフト2回りの回転運動は、ラック4の直進運動(並進運動)に変換される。
図1は、本実施形態の電動パワーステアリング装置の概略構成図であり、ステアリングホイール1はステアリングシャフト2の上端部に連結され、当該ステアリングシャフト2は下方に延びている。そのステアリングシャフト2の下端部は、トルク検出機構を介してピニオンシャフト3に連結している。ピニオンシャフト3の下端部、つまりピニオンは、車両幅方向に配設されたラック4に噛合し、該ラック4とピニオンシャフト3によってステアリングギアを構成している。従って、ステアリングホイール1からステアリングシャフト2回りの回転運動は、ラック4の直進運動(並進運動)に変換される。
そして、水平に延在するラック4の両端部は、それぞれタイロッド5を介してナックル及び転舵輪6に接続し、当該ラック4が水平方向に移動(並進運動)することで左右の転舵輪6が転舵するようになっている。
また、上記ピニオンシャフト3の上部には、減速機を構成するリングギア11が同軸に固定され、このリングギア11に操舵補助モータ8の駆動軸9が断続可能に連結されている。なお、この操舵補助モータ8は、後述するコントロールユニット7のPWM(Pulse Width Modulation)駆動回路からのパルス信号によって、その発生トルク、つまりアシストトルクが制御される、所謂デューティ比制御により、何れかの方向に正逆転制御される。
また、上記ピニオンシャフト3の上部には、減速機を構成するリングギア11が同軸に固定され、このリングギア11に操舵補助モータ8の駆動軸9が断続可能に連結されている。なお、この操舵補助モータ8は、後述するコントロールユニット7のPWM(Pulse Width Modulation)駆動回路からのパルス信号によって、その発生トルク、つまりアシストトルクが制御される、所謂デューティ比制御により、何れかの方向に正逆転制御される。
また、前記トルク検出機構は、ステアリングシャフト2の下端部とピニオンシャフト3の上端部を連結する図示されないトーションバーと、その外周に配置された操舵トルクセンサ12とから構成されている。この操舵トルクセンサ12は、前記トーションバーの捩じれ量から操舵トルクを検出し、当該操舵トルクの大きさに応じた操舵トルクTを、後述するコントロールユニット7に供給する。
また、車両には走行速度センサ13が搭載されていて、この走行速度センサ13によって自車両の走行速度が検出され、当該走行速度の大きさに応じた走行速度検出値が、後述するコントロールユニット7に供給される。また、前記ステアリングホイール1には、その操舵角を検出する操舵角センサ14が設けられており、その検出値もコントロールユニット7に供給される。また、この車両には、エンジンの回転速度を検出するエンジン回転速度センサ15、車両に発生する横加速度を検出する横加速度センサ16、車両に発生するヨーレイトを検出するヨーレイトセンサ17が設けられており、夫々の検出値もコントロールユニット7に供給される。また、この車両には、例えばインストゥルメントパネル内に表示部18が設けられており、電動パワーステアリング装置の作動状態、特に通電制御終了時に点灯して運転者に認識させる。
そして、前記コントロールユニット7はマイクロコンピュータ等の演算処理装置を備えて、通常走行状態では通常アシスト制御を行うように構成されており、例えば前記操舵反力トルクセンサ12で検出された操舵反力トルク及び走行速度センサ13で検出された走行速度及び操舵角センサ14で検出された操舵角、エンジン回転速度センサ15で検出されたエンジン回転速度、横加速度センサ16で検出された横加速度、ヨーレイトセンサ17で検出されたヨーレイトを入力し且つ前記操舵補助モータ8による目標アシストトルクを算出する。そして、このようにして算出された目標アシストトルクに応じたモータ駆動信号が、このコントロールユニット7内のモータドライバから前記操舵補助モータ8に向けて出力され、その結果、当該操舵補助モータ8によって目標アシストトルクが発生される。
このコントロールユニット7では、種々の演算処理が行われるが、そのうち、例えば操舵トルクセンサの異常時に行われるフェールセーフのための演算処理を図2に示す。この演算処理は、所定サンプリング時間ΔT(例えば10msec.)毎にタイマ割込によって実行される。なお、この演算処理では、特に通信のためのステップを設けていないが、算出された情報は随時記憶装置に更新記憶されると共に、記憶装置に記憶されている情報は随時演算処理装置に読込まれる。
この演算処理では、まずステップS1で、異常時制御終了フラグF3 が“0”のリセット状態であるか否かを判定し、異常時制御終了フラグF3 がリセット状態である場合にはステップS2に移行し、そうでない場合にはメインプログラムに復帰する。
ステップS2では、逆方向操舵制御フラグF2 が“0”のリセット状態であるか否かを判定し、逆方向操舵制御フラグF2 がリセット状態である場合にはステップS3に移行し、そうでない場合にはステップS15に移行する。
ステップS2では、逆方向操舵制御フラグF2 が“0”のリセット状態であるか否かを判定し、逆方向操舵制御フラグF2 がリセット状態である場合にはステップS3に移行し、そうでない場合にはステップS15に移行する。
ステップS3では、同方向操舵制御フラグF1 が“0”のリセット状態であるか否かを判定し、同方向操舵制御フラグF1 がリセット状態である場合にはステップS4に移行し、そうでない場合にはステップS14に移行する。
ステップS4では、前記操舵トルクセンサ12の異常が検出されたか否かを判定し、操舵トルクセンサ12の異常が検出された場合にはステップS5に移行し、そうでない場合にはメインプログラムに復帰する。
ステップS4では、前記操舵トルクセンサ12の異常が検出されたか否かを判定し、操舵トルクセンサ12の異常が検出された場合にはステップS5に移行し、そうでない場合にはメインプログラムに復帰する。
ステップS5では、操舵トルクの方向が前回のサンプリング時刻と同じ方向で且つ操舵トルク自体の大きさが前回値より大きいか否かを判定し、操舵トルクの方向が前回と同じ方向で且つ操舵トルクが前回値より大きい場合にはステップS6に移行し、そうでない場合にはステップS8に移行する。
ステップS6では、操舵トルクセンサ12の異常検出直前の通常アシストトルクを異常時目標アシストトルクに設定してからステップS7に移行する。
ステップS6では、操舵トルクセンサ12の異常検出直前の通常アシストトルクを異常時目標アシストトルクに設定してからステップS7に移行する。
ステップS7では、同方向操舵制御フラグF1 を“1”にセットしてからステップS8に移行する。
一方、ステップS14では、異常時目標アシストトルクの前回値を漸減して今回の異常時目標アシストトルクを設定してからステップS8に移行する。
ステップS8では、操舵トルクの方向が前回のサンプリング時刻と逆方向か又は操舵トルク自体が前回値より小さいか否かを判定し、操舵トルク方向が前回と逆方向か又は操舵トルクが前回値より小さい場合にはステップS9に移行し、そうでない場合にはステップS12に移行する。
一方、ステップS14では、異常時目標アシストトルクの前回値を漸減して今回の異常時目標アシストトルクを設定してからステップS8に移行する。
ステップS8では、操舵トルクの方向が前回のサンプリング時刻と逆方向か又は操舵トルク自体が前回値より小さいか否かを判定し、操舵トルク方向が前回と逆方向か又は操舵トルクが前回値より小さい場合にはステップS9に移行し、そうでない場合にはステップS12に移行する。
ステップS9では、図3に示す制御マップに従って、走行速度及び路面摩擦係数状態に応じた指定アシストトルクを算出設定してからステップS10に移行する。この指定アシストトルクは、タイヤのねじれによって操舵系に発生するトルクであり、走行速度が大きいほど、或いは路面摩擦係数状態が小さいほど、小さい。この指定アシストトルクは、言い換えれば、路面が転舵輪を直進しようとする、所謂セルフアライニングトルクに抗してステアリングホイールを保舵できる程度の操舵トルクに相当する。なお、走行速度は前記走行速度センサ13で検出されたものを用いる。また、路面摩擦係数状態は、例えば前記横加速度センサ16で検出された横加速度の大きさを比較することによって求められる。
ステップS10では、ステップS9で算出設定された指定アシストトルクを異常時目標アシストトルクに設定してからステップS11に移行する。
ステップS11では、逆方向操舵制御フラグF2 を“1”にセットしてからステップS12に移行する。
一方、ステップS15では、異常時目標アシストトルクの前回値を漸減して今回の異常時目標アシストトルクを設定してからステップS12に移行する。
ステップS11では、逆方向操舵制御フラグF2 を“1”にセットしてからステップS12に移行する。
一方、ステップS15では、異常時目標アシストトルクの前回値を漸減して今回の異常時目標アシストトルクを設定してからステップS12に移行する。
ステップS12では、設定されている異常時目標アシストトルクが、異常時制御終了に相当する所定値以下であるか否かを判定し、異常時目標アシストトルクが所定値以下であある場合にはステップS13に移行し、そうでない場合にはステップS16に移行する。
ステップS13では、異常時制御終了フラグF3 を“1”にセットしてからメインプログラムに復帰する。
また、ステップS16では、設定されている異常時目標アシストトルクを出力してからメインプログラムに復帰する。
ステップS13では、異常時制御終了フラグF3 を“1”にセットしてからメインプログラムに復帰する。
また、ステップS16では、設定されている異常時目標アシストトルクを出力してからメインプログラムに復帰する。
この演算処理によれば、例えば図4に示すように、前記所定のサンプリング周期による離散型演算処理によって操舵トルクセンサの異常発生とその異常検出とがずれているとき、異常検出直前に検出された操舵トルクの方向と異常検出後の操舵トルクの方向とが同じ方向で且つ異常検出直前の操舵トルクよりも異常検出後の操舵トルクが大きい場合には、異常検出直前の操舵トルクに対応するアシストトルクと同等の異常時目標アシストトルクが設定され、それが漸減される。また、例えば図5に示すように、異常検出直前に検出された操舵トルクの方向と異常検出後の操舵トルクの方向とが逆向きか又は異常検出直前の操舵トルクよりも異常検出後の操舵トルクが小さい場合には、走行速度及び路面摩擦係数状態に応じた指定アシストトルクが異常時目標アシストトルクに設定され、それが漸減される。なお、操舵トルクセンサの異常発生から検出までのアシストトルクは、異常が発生した操舵トルクセンサの出力に応じたものである。
例えば、操舵トルクに異常が発生しない場合の車両の旋回挙動が図6に破線で示すものである場合、例えば操舵トルクセンサ異常発生後の出力が、それまでの操舵トルクの方向と同じで且つ操舵トルク自体がそれまでよりも大きい場合には、舵を切り増す方向にアシストトルクが作用することになるから、運転者はステアリングホイールを切り戻すように修正する。このとき、転舵輪を保舵する以上のアシストトルクが作用していると、ステアリングホイールを切り戻す際に運転者が重さを感じて操舵感が悪化する。そこで、本実施形態では、操舵トルクセンサの異常検出直前の操舵トルクの方向と異常検出後の操舵トルクの方向とが同じで且つ異常検出直前の操舵トルクよりも異常検出後の操舵トルクが大きい場合に、少なくとも異常検出直前の操舵トルクよりも小さな異常時目標アシストトルク、具体的には走行速度及び路面摩擦係数に応じたタイヤのねじれによる指定アシストトルクを発生させて、操舵感の悪化を抑制防止する。また、その後は、異常時目標アシストトルクを漸減して、滑らかに制御を終了する。
一方、例えば操舵トルクセンサ異常発生後の出力が、それまでの操舵トルクの方向と逆向きか又は操舵トルク自体がそれまでよりも小さい場合には、舵を切り戻す方向にアシストトルクが作用することになるから、運転者はステアリングホイールを切り増しする方向修正する。このときには、異常が検出される直前のアシストトルク程度のアシストトルクが付与されると、運転者は操舵がし易い。そこで、本実施形態では、操舵トルクセンサの異常検出直前の操舵トルクの方向と異常検出後の操舵トルクの方向とが逆か又は異常検出直前の操舵トルクよりも異常検出後の操舵トルクが小さい場合に、少なくとも操舵トルク検出手段の異常が検出される直前の操舵トルクに対応するアシストトルク以下で且つ零より大きな異常時目標アシストトルク、具体的には異常検出直前の異常時目標アシストトルクを発生させて、操舵感の悪化を抑制防止する。また、その後は、異常時目標アシストトルクを漸減して、滑らかに制御を終了する。
なお、前記実施形態では、操舵トルクの大きさやその方向に応じて、操舵トルクセンサ異常時の目標アシストトルクを設定したが、例えば前記操舵角センサ14で検出される操舵角、即ち操舵の方向を考慮して異常時目標アシストトルクを設定するようにしてもよい。例えば、図7は、操舵トルクセンサの異常検出直前と異常検出後とで操舵トルクの方向が逆向きであったが、その間、ステアリングホイールは同じ操舵方向に保持し、その後にステアリングホイールを逆方向に操舵した場合の操舵角(操舵方向)、操舵トルク、アシストトルクの経時変化を示している。この例では、操舵トルクセンサの異常検出後、操舵方向が、異常検出直前と逆方向になったら、少なくとも異常検出直前のアシストトルクより小さな異常時目標アシストトルク、具体的には前記走行速度及び路面摩擦係数状態に応じたタイヤのねじれによる指定アシストトルク相当の異常時目標アシストトルクを設定し、そこから異常時目標アシストトルクを漸減する。
例えば、前記図2の演算処理によれば、操舵トルクセンサの異常が検出された後、操舵の方向が一定に保持されている場合には、余分なアシストトルクを抑制防止し、且つ必要なアシストトルクを得て操舵感の悪化を抑制防止することができる。しかしながら、例えば検出される操舵トルクの方向が異常検出前後で逆方向で、その結果、異常検出直前のアシストトルクが異常時目標アシストトルクに設定され、そのときに運転者がステアリングホイールを逆方向に切ろうとすると、やはりアシストトルクが邪魔になって操舵感が悪化する。そこで、例えば操舵角センサなどによって操舵の方向を検出し、異常検出後に操舵の方向が逆方向になるときには、前記指定アシストトルク程度まで異常時目標アシストトルクを急激に小さくすることにより操舵感の悪化を抑制防止することが可能となる。また、異常時目標アシストトルクを漸減することにより、滑らかに制御を終了することができる。
なお、前記各実施形態では、コントロールユニットにマイクロコンピュータ等の演算処理装置を用いたが、その他の理論回路や演算回路を組合わせて用いてもよい。
なお、前記各実施形態では、コントロールユニットにマイクロコンピュータ等の演算処理装置を用いたが、その他の理論回路や演算回路を組合わせて用いてもよい。
1はステアリングホイール
2はステアリングシャフト
3はピニオンシャフト
4はラック
6は転舵輪
7はコントロールユニット
8は操舵補助モータ
12は操舵反力トルクセンサ
13は走行速度センサ
14は操舵角センサ
15はエンジン回転速度センサ
16は横加速度センサ
17はヨーレイトセンサ
2はステアリングシャフト
3はピニオンシャフト
4はラック
6は転舵輪
7はコントロールユニット
8は操舵補助モータ
12は操舵反力トルクセンサ
13は走行速度センサ
14は操舵角センサ
15はエンジン回転速度センサ
16は横加速度センサ
17はヨーレイトセンサ
Claims (13)
- 電動機への通電状態を制御することにより、操舵系の操舵トルクに応じたアシストトルクを発生する電動パワーステアリング装置において、操舵系の操舵トルクを検出する操舵トルク検出手段と、前記操舵トルク検出手段の異常を検出する操舵トルク異常検出手段と、前記操舵トルク異常検出手段で操舵トルク検出手段の異常が検出され且つその異常が検出される直前に前記操舵トルク検出手段で検出された操舵トルクの方向と異常が検出された後に検出された操舵トルクの方向とが同じで且つ異常が検出される直前の操舵トルクよりも異常が検出された後の操舵トルクが大きいときに、少なくとも操舵トルク検出手段の異常が検出される直前に操舵トルク検出手段で検出された操舵トルクに対応するアシストトルクよりも小さな所定のアシストトルクを発生させる操舵トルク同方向時アシスト制御手段とを備えたことを特徴とする電動パワーステアリング装置。
- 前記操舵トルク同方向時アシスト制御手段は、走行速度及び路面摩擦係数状態に応じて指定アシストトルクを設定し、少なくとも前記操舵トルク異常検出手段で操舵トルク検出手段の異常が検出された直後のアシストトルクを前記指定アシストトルクとすることを特徴とする請求項1に記載の電動パワーステアリング装置。
- 前記操舵トルク同方向時アシスト制御手段は、操舵トルク検出手段の異常が検出された後に、前記指定アシストトルクからアシストトルクを次第に減少することを特徴とする請求項2に記載の電動パワーステアリング装置。
- 電動機への通電状態を制御することにより、操舵系の操舵トルクに応じたアシストトルクを発生する電動パワーステアリング装置において、操舵系の操舵トルクを検出する操舵トルク検出手段と、前記操舵トルク検出手段の異常を検出する操舵トルク異常検出手段と、前記操舵トルク異常検出手段で操舵トルク検出手段の異常が検出され且つその異常が検出される直前に前記操舵トルク検出手段で検出された操舵トルクの方向と異常が検出された後に検出された操舵トルクの方向とが逆のとき又は異常が検出される直前の操舵トルクよりも異常が検出された後の操舵トルクが小さいときに、少なくとも操舵トルク検出手段の異常が検出される直前に操舵トルク検出手段で検出された操舵トルクに対応するアシストトルク以下で且つ零より大きなアシストトルクを発生させる操舵トルク逆方向時アシスト制御手段とを備えたことを特徴とする電動パワーステアリング装置。
- 前記操舵トルク逆方向時アシスト制御手段は、少なくとも前記操舵トルク異常検出手段で操舵トルク検出手段の異常が検出された直後のアシストトルクをその異常が検出される直前のアシストトルクと同等又は略同等とすることを特徴とする請求項4に記載の電動パワーステアリング装置。
- 前記操舵トルク逆方向時アシスト制御手段は、操舵トルク検出手段の異常が検出された後に、前記異常が検出された直後のアシストトルクからアシストトルクを次第に減少することを特徴とする請求項5に記載の電動パワーステアリング装置。
- 電動機への通電状態を制御することにより、操舵系の操舵トルクに応じたアシストトルクを発生する電動パワーステアリング装置において、操舵系の操舵トルクを検出する操舵トルク検出手段と、前記操舵トルク検出手段の異常を検出する操舵トルク異常検出手段と、前記操舵トルク異常検出手段で操舵トルク検出手段の異常が検出され且つその異常が検出される直前に前記操舵トルク検出手段で検出された操舵トルクの方向と異常が検出された後に検出された操舵トルクの方向とが同じで且つ異常が検出される直前の操舵トルクよりも異常が検出された後の操舵トルクが大きいときに、少なくとも操舵トルク検出手段の異常が検出される直前に操舵トルク検出手段で検出された操舵トルクに対応するアシストトルクよりも小さな所定のアシストトルクを発生させ、且つ前記操舵トルク異常検出手段で操舵トルク検出手段の異常が検出され且つその異常が検出される直前に前記操舵トルク検出手段で検出された操舵トルクの方向と異常が検出された後に検出された操舵トルクの方向とが逆のとき又は異常が検出される直前の操舵トルクよりも異常が検出された後の操舵トルクが小さいときに、少なくとも操舵トルク検出手段の異常が検出される直前に操舵トルク検出手段で検出された操舵トルクに対応するアシストトルク以下で且つ零より大きなアシストトルクを発生させる操舵トルク異常時アシスト制御手段とを備えたことを特徴とする電動パワーステアリング装置。
- 前記操舵トルク異常時アシスト制御手段は、走行速度及び路面摩擦係数状態に応じて指定アシストトルクを設定し、少なくとも前記操舵トルク異常検出手段で操舵トルク検出手段の異常が検出された直後のアシストトルクを前記指定アシストトルクとすることを特徴とする請求項7に記載の電動パワーステアリング装置。
- 前記操舵トルク異常時アシスト制御手段は、少なくとも前記操舵トルク異常検出手段で操舵トルク検出手段の異常が検出された直後のアシストトルクをその異常が検出される直前のアシストトルクと同等又は略同等とすることを特徴とする請求項7又は8に記載の電動パワーステアリング装置。
- 前記操舵トルク異常時アシスト制御手段は、操舵トルク検出手段の異常が検出された後に、前記異常が検出された直後のアシストトルクからアシストトルクを次第に減少することを特徴とする請求項8又は9に記載の電動パワーステアリング装置。
- 運転者による操舵の方向を検出する操舵方向検出手段と、前記操舵トルク異常検出手段によって操舵トルク検出手段の異常が検出された後に、操舵方向検出手段で検出される操舵の方向が異常検出直前の操舵の方向と逆になったときに、少なくとも操舵トルク検出手段の異常が検出される直前に操舵トルク検出手段で検出された操舵トルクに対応するアシストトルクよりも小さな所定のアシストトルクを発生させる操舵逆方向時アシスト制御手段とを備えたことを特徴とする請求項1乃至10の何れか一項に記載の電動パワーステアリング装置。
- 前記操舵逆方向時アシスト制御手段は、走行速度及び路面摩擦係数状態に応じて指定アシストトルクを設定し、少なくとも前記操舵方向検出手段で検出される操舵の方向が異常検出直前の操舵の方向と逆になった直後のアシストトルクを前記指定アシストトルクとすることを特徴とする請求項11に記載の電動パワーステアリング装置。
- 前記操舵逆方向時アシスト制御手段は、操舵の方向が異常検出直前の操舵の方向と逆になった後に、アシストトルクを次第に減少することを特徴とする請求項12に記載の電動パワーステアリング装置。
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JP (1) | JP2005289190A (ja) |
Cited By (6)
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2004
- 2004-03-31 JP JP2004106492A patent/JP2005289190A/ja active Pending
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