JP4269165B2 - 車両の操舵アシスト装置 - Google Patents

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本発明は、操舵ハンドルの操舵状態に応じて決定したアシスト電流値によって表された大きさの駆動電流を電動アクチュエータに流して、同電動アクチュエータの作動により操舵ハンドルの操舵操作をアシストする車両の操舵アシスト装置に関する。
この種の車両の操舵アシスト装置において、電動アクチュエータに電力を供給する電源電圧の低下を検出したとき、この操舵アシスト装置および他の装置の制御に好ましくない事態が発生することを避けるために、電動アクチュエータに流れる電流を制限して、電源電圧の回復を待つようにすることは従来から行われていた。そして、この電流制限は、電源電圧低下の検出時において操舵ハンドルの操舵状態に応じて決定されているアシスト電流値を初期値とし、電動アクチュエータに流れる電流を前記初期値から徐々に減少させるようにしている(下記特許文献1参照)。
特開2000−198457号公報
しかし、上記従来の装置においては、電動アクチュエータに流れる電流を徐々に減少させるための電流制限を電源電圧低下の検出時から開始しても、電流制限の開始時点で電動アクチュエータに実際に流れている実電流は既にアシスト電流値よりも小さいことがある。そして、このような場合には、図7に示すように、電動アクチュエータに流れる電流が実際に減少し始めるまでには、減少制御されるアシスト電流値が実電流値に一致するまでのむだ時間が存在する。このことは、電動アクチュエータに流れる電流の減少制御の開始タイミングが遅くなることを意味するので、この操舵アシスト装置および他の装置の制御に好ましくない事態が発生するおそれがある。
本発明は、上記問題に対処するためになされたもので、その目的は、電源電圧の低下時における電動アクチュエータへの電流制限が的確に行われるようにした車両の操舵アシスト装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明の特徴は、操舵ハンドルの操舵操作をアシストするための電動アクチュエータと、操舵ハンドルの操舵状態に応じて電動アクチュエータに対するアシスト電流値を決定するアシスト電流値決定手段と、前記決定されたアシスト電流値によって表された大きさの駆動電流を電動アクチュエータに流して同電動アクチュエータを駆動制御する駆動制御手段とを備えた車両の操舵アシスト装置において、電動アクチュエータに供給される電源電圧が所定電圧よりも低下したことを検出する電圧低下検出手段と、電動アクチュエータに実際に流れている実電流値を検出する実電流検出手段と、電圧低下検出手段により電源電圧の低下が検出されたとき、アシスト電流決定手段によって決定されているアシスト電流値と実電流検出手段によって検出されている実電流値とのうちで小さい方の電流値を選択し、電動アクチュエータに流す電流を前記選択した電流値から減少させるように駆動制御手段を制御する電流制限手段とを設けたことにある。この場合、電流制限手段は、例えば、電動アクチュエータに流す電流を徐々に減少させる。
このように構成した本発明においては、電源電圧が低下したとき、電動アクチュエータに流れる電流は、アシスト電流決定手段によって決定されているアシスト電流値と実電流検出手段によって検出されている実電流値とのうちで小さい方の電流値から減少し始める。したがって、常に、電動アクチュエータに流れる電流の減少制御は電源電圧の低下時から開始され、電流の減少制御の開始タイミングが遅れることがなくなるので、この操舵アシスト装置および他の装置の制御に好ましくない事態を確実に回避できる。
以下、本発明の一実施形態を図面を用いて説明すると、図1は、本発明に係る操舵アシスト装置を適用した車両の操舵装置の全体概略図である。
この車両の操舵装置は、操舵ハンドル11に上端を一体回転するように接続したステアリングシャフト12を備え、同シャフト12の下端にはピニオンギヤ13が一体回転するように接続されている。ピニオンギヤ13は、ラックバー14に形成されたラック歯と噛み合ってラックアンドピニオン機構を構成する。ラックバー14の両端には左右前輪FW1,FW2が操舵可能に接続されており、左右前輪FW1,FW2はステアリングシャフト12の軸線回りの回転に伴うラックバー14の軸線方向の変位に応じて左右に操舵される。
ステアリングシャフト12の下部には、電動アクチュエータとしての電動モータ15が組み付けられている。この電動モータ15は、その回転時に、減速機構16を介してステアリングシャフト12を軸線回りに回転駆動する。なお、この電動モータ15に代えまたは加えて、図1に破線で示すように、ラックバー14に操舵アシスト用アクチュエータとしての電動モータ17を組み付けるようにしてもよい。この電動モータ17は、その回転時に、ねじ送り機構18を介してラックバー14を軸線方向に直線駆動する。
また、車両の操舵装置は、操舵トルクセンサ21、車速センサ22、電子制御ユニット23および駆動回路24からなる電気制御回路も備えている。操舵トルクセンサ21は、ステアリングシャフト12に組み付けられて、操舵ハンドル11に付与される操舵トルクTを検出する。操舵トルクTは、その正負によってトルクの方向を示し、その絶対値によってトルクの大きさを表す。車速センサ22は、車速Vを検出する。
電子制御ユニット23は、CPU、ROM、RAMなどからなるマイクロコンピュータを主要構成部品とするもので、図2に示すアシスト制御プログラム、図3の電源電圧低下検出プログラムおよび図4のアシスト電流減少プログラムを所定の短時間ごとに繰り返し実行し、駆動回路24を介して電動モータ15(および/または電動モータ17)を駆動制御する。駆動回路24は、電子制御ユニット23からの指示に従って電動モータ15(および/または電動モータ17)に駆動電流を流す。駆動回路24は、電動モータ15(および/または電動モータ17)に流れる実電流値Idtを検出して電子制御ユニット23に供給する駆動電流センサ24aを内蔵している。なお、実電流値Idtは、正負の符号により電動モータ15(および/または電動モータ17)に流れる電流の向きを表している。
また、電子制御ユニット23および駆動回路24には電力を供給するための電源としてのバッテリ25が接続されている。電子制御ユニット23は、このバッテリ25からの電力の供給により作動するとともに、同バッテリ25からの電源電圧VbをA/D変換するA/D変換器も備え、電源電圧Vbを表すディジタル値がCPUに供給されるようになっている。駆動回路24は、バッテリ25から供給される電力を用いて、電動モータ15(および/または電動モータ17)を駆動制御するための駆動電流を電動モータ15(および/または電動モータ17)に流す。
次に、上記のように構成した実施形態の動作について説明する。電子制御ユニット23は、図2のアシスト制御プログラムを所定の短時間ごとに繰り返し実行する。このアシスト制御プログラムは、ステップS10にて開始され、ステップS11にて操舵トルクセンサ21によって検出された操舵トルクT、車速センサ22によって検出された車速V、および駆動電流センサ24aによって検出された実電流値Idtを入力する。そして、ステップS12にてアシスト電流テーブルを参照して、前記入力した操舵トルクTおよび車速Vに応じたアシスト電流値Iasを計算する。アシスト電流テーブルは、電子制御ユニット23のROM内に設けられたもので、図5に示すように、操舵トルクTの増加に従って増加するアシスト電流値Iasを記憶している。また、このアシスト電流値Iasは、同一の操舵トルクTに対して、車速Vが低くなるに従って大きな値を示す。なお、このアシスト電流テーブルを利用するのに代え、操舵トルクTおよび車速Vに応じて変化するアシスト電流値Iasを関数として予め記憶しておき、この関数を用いた演算の実行により操舵トルクTおよび車速Vに応じたアシスト電流値Iasを計算するようにしてもよい。
前記ステップS12の処理後、ステップS13にてアシスト電流値Iasが電流制限値ILよりも大きいかを判定する。この電流制限値ILは、通常、極めて大きな所定値Imaxに設定されていて、バッテリ25からの電源電圧Vbが低下したとき(すなわち、バッテリ25からの電源電圧Vbが予め決められた小さな所定電圧値V1未満になったとき)、小さな値に設定されるものである。まず、電源電圧Vbが低下していない場合について説明する。したがって、この場合には、ステップS13にて「No」すなわちアシスト電流値Iasは電流制限値ILよりも大きくないと判定され、ステップS15に進む。
ステップS15においてはアシスト電流値Iasを用いて電動モータ15(および/または電動モータ17)を駆動制御して、ステップS16にてアシスト制御プログラムの実行を一旦終了する。この駆動制御においては、電子制御ユニット23は、前記計算したアシスト電流値Iasと前記入力した実電流値Idtとの差信号Ias−Idtを駆動回路24に出力する。駆動回路24は、この供給された差信号Ias−Idtに応じて電動モータ15(および/または電動モータ17)にアシスト電流値Iasに等しい駆動電流が流れるように制御する。すなわち、駆動回路24は、前記ステップS15の処理により、電動モータ15(および/または電動モータ17)にアシスト電流値Iasに等しい駆動電流を流して、電動モータ15(および/または電動モータ17)を駆動制御する。なお、この場合、電動モータ15(および/または電動モータ17)の回転方向すなわち駆動電流の流す方向を、前記入力した操舵トルクTの正負によって表される操舵トルクの作用方向にステアリングシャフト12が回転するように制御する。
この電動モータ15の駆動制御により、電動モータ15は減速機構16を介してステアリングシャフト12に動力を伝達してステアリングシャフト12を軸線回りに回転駆動する。また、電動モータ17を駆動制御した場合には、電動モータ17は、ねじ送り機構18を介してラックバー14を軸線方向に駆動する。これにより、運転者が操舵ハンドル11を回動操作して左右前輪FW1,FW2を操舵しようとすると、電動モータ15(および/または電動モータ17)により前記運転者による操舵ハンドル11の回動操作がアシストされる。
一方、前記アシスト制御プログラムの繰り返し実行中、図3の電源電圧低下検出プログラムおよび図4のアシスト電流減少プログラムも所定の短時間ごとに繰り返し実行され続けている。電源電圧低下検出プログラムの実行は、図3のステップS20にて開始され、ステップS21にてバッテリ25からの電源電圧Vbが前記所定電圧値V1未満であるか判定する。この所定電圧値V1は、電源電圧Vbの異常な低下を検出するために小さな値に予め設定されている。この場合、バッテリ25からの電源電圧Vbは正常であってある程度高いので、ステップS21にて「No」と判定してステップS22に進む。
ステップS22においては、低下フラグFFGが“1”であるか否かを判定する。この低下フラグFFGは電源電圧Vbの異常な低下時に“1”に設定され、通常時には“0”に設定されている。したがって、ステップS22においても「No」と判定され、ステップS23の処理後、ステップS33にてこの電源電圧低下検出プログラムの実行を一旦終了する。ステップS23においては、電源電圧Vbの異常な低下の判定に利用する低下判定カウント値CTdwと、電源電圧Vbの正常状態への復帰判定に利用する復帰判定カウント値CTupを「0」にそれぞれクリアしておく。
アシスト電流減少プログラムの実行は図4のステップS40にて開始され、ステップS41にて低下フラグFFGが“1”であるか否かを判定する。この場合も、前述のように、低下フラグFFGは“0”に設定されているので、前記ステップS41にて「No」と判定して、ステップS42,S43の処理後、ステップS53にてアシスト電流減少プログラムの実行を一旦終了する。ステップS42においては、電流制限値ILを極めて大きな所定値Imaxに設定しておく。ステップS43においては、電源電圧Vbの低下時に、アシスト電流値Iasを減少させる動作の初期値を設定するために利用される初期フラグIFGを“0”に設定しておく。
このように、電源電圧Vbが低下していない場合には、図2のアシスト制御プログラムのステップS12,S15の処理により、アシスト電流値Iasが操舵トルクTおよび車速Vに応じて計算されるとともに、アシスト電流値Iasに等しい駆動電流が電動モータ15(および/または電動モータ17)に流されて、操舵ハンドル11の操舵操作がアシストされる。そして、操舵トルクTが大きくなるに従ってアシスト電流値Iasは大きくなるので、運転者は小さな操舵力で左右前輪FW1,FW2を操舵することができる。また、車速Vが低くなるに従ってアシスト電流値Iasは大きくなるので、高速走行時における車両の走行安定性が良好に保たれるとともに、低速走行時の車両の小回り性能も良好となる。
次に、電源電圧Vbが異常に低下した場合について説明する。この低下により、電源電圧Vbが所定電圧値V1未満になると、図3のステップS21にて「Yes」と判定されて、ステップS24〜S27の処理が繰り返し実行されるようになる。ステップS24においては、前述した復帰判定カウント値CTupを「0」にクリアしておく。ステップS25〜S27の処理は、電源電圧Vbが所定時間以上継続して所定電圧値V1未満であるとき低下フラグFFGを“1”に設定する処理である。なお、電源電圧Vbが一旦所定電圧値V1未満になっても、所定時間以上継続して所定電圧値V1未満でない場合には、前述したステップS21,S22にてそれぞれ「No」と判定されて、ステップS23にて低下判定カウント値CTdwが「0」にクリアされるので、低下フラグFFGが“1”に設定されることはない。
一方、低下フラグFFGが一旦“1”に設定された場合には、電源電圧Vbが所定電圧値V1以上になっても、低下フラグFFGが即座に“0”に戻されることはない。この場合、ステップS21においては「No」と判定されるが、低下フラグFFGが“1”であるので、ステップS22にて「Yes」と判定してステップS28に進む。ステップS28においては、電源電圧Vbが、前記所定電圧値V1よりも大きな所定電圧値V2よりも大きくならない限り、ステップS28にて「No」と判定して、前述したステップS23の処理後、ステップS33にてこの電源電圧低下検出プログラムの実行を終了する。
また、電源電圧Vbが、前記所定電圧値V2よりも大きくなって、ステップS28にて「Yes」と判定された場合でも、後述するステップS30〜S32の処理により、低下フラグFFGは“0”に即座に戻されない。
このようにして、低下フラグFFGが“1”に設定された状態にあると、図4のステップS41にて「Yes」と判定されて、ステップS44以降の処理が実行されるようになる。ステップS44においては、初期フラグIFGが“1”であるか否かが判定されるが、低下フラグFFGが“1”に設定される直前までは、初期フラグIFGは前述したステップS43の処理により“0”に設定され続けている。したがって、ステップS44においては「No」と判定されて、ステップS45にて駆動電流センサ24aによって検出された実電流値Idtを入力して、アシスト電流値Iasが実電流値Idtの絶対値|Idt|よりも大きいか否かを判定する。
アシスト電流値Iasが実電流値Idtの絶対値|Idt|よりも大きければ、ステップS45にて「Yes」と判定して、ステップS46にて電流制限値ILおよび前回の電流制限値ILoldを実電流値Idtの絶対値|Idt|に設定する。アシスト電流値Iasが実電流値Idtの絶対値|Idt|よりも大きくなければ、ステップS45にて「No」と判定して、ステップS47にて電流制限値ILおよび前回の電流制限値ILoldをアシスト電流値Iasに設定する。なお、これらのステップS45〜S47の処理は、電源電圧Vbの低下が検出されたとき、そのときのアシスト電流値Iasと実電流値Idtとのうちで小さい方の電流値を初期値として設定することを意味する。前記ステップS46,S47の処理後、ステップS48にて初期フラグIFGを“1”に設定しておく。
したがって、次に、このアシスト電流減少プログラムが実行されたときには、ステップS41,S42にてそれぞれ「Yes」と判定され、ステップS49,S50の処理を実行することになる。ステップS49においては、前回の電流制限値ILoldに(N−1)/Nを乗算して電流制限値IL(=ILold・(N−1)/N)とする。この場合、「N」は、予め決められた少なくとも「1」より大きな整数値である。ステップS50においては、前記計算した電流制限値ILを前回の電流制限値ILoldとして設定しておく。そして、ふたたび、アシスト電流減少プログラムが実行された際には、ステップS49,S50の処理がふたたび実行されるので、電流制限値ILは減少する。これらのステップS49,S50の処理は、値Nが「2」以上であることを条件に、ローパスフィルタ処理(すなわち、なまし処理)に相当するもので、このローパスフィルタ処理により電流制限値ILは電源電圧Vbの低下の検出時から徐々に減少する。そして、前記値Nが大きくなるにしたがって、電流制限値ILはゆっくりと減少する。なお、値Nが「1」であれば、電流制限値ILはステップS49の1回の処理で「0」に設定される。
前記ステップS48,S50の処理後、ステップS51にて電流制限値ILが予め決められた小さな所定電流値I1以下であるかを判定する。電流制限値ILが所定電流値I1以下でなければ、ステップS51にて「No」と判定して、ステップS53にてこのアシスト電流減少プログラムの実行を終了する。一方、電流制限値ILが所定電流値I1以下であると、ステップS51にて「Yes」と判定して、ステップS52にて電流制限値ILを予め決められた所定電流値I1よりも小さな所定電流値I0(例えば、「0」)に設定する。すなわち、これらのステップS51,S52の処理は、徐々に小さくなる電流制限値ILが所定電流値I1以下になった時点で、電流制限値ILを所定電流値I0に設定してしまうことを意味する。
このように、電流制限値ILが少なくともアシスト電流値Ias以下に設定され始めると、図2のアシスト制御プログラムのステップS13においては「Yes」と判定されてステップS14に進む。ステップS14においては、アシスト電流値Iasを電流制限値ILに設定する。そして、前述したステップS15の処理により、駆動回路24を介して電流制限値ILに設定したアシスト電流値Iasに等しい駆動電流を電動モータ15(および/または電動モータ17)に流して、操舵ハンドル11の操舵操作をアシストする。
この電流制限値ILは、値Nが「2」以上であることを条件に、前記図4のステップS49〜S52の処理により、所定電流値I0まで徐々に減少するので、電動モータ15(および/または電動モータ17)に流れる電流も所定電流値I0まで徐々に減少する。したがって、上記実施形態によれば、この操舵アシスト装置および他の装置の制御に好ましくない事態を確実に回避できる。なお、値Nが「1」である場合には、電流制限値ILおよびアシスト電流値IasはステップS49の1回の処理で「0」になるが、本発明はこの場合を除外するものではない。
特に、電流制限値ILは、図4のステップS45〜S47の処理により、電源電圧Vbの低下が検出されたときにおいて、図1のステップS12の処理によって計算されているアシスト電流値Iasと、電動モータ15(および/または電動モータ17)に実際に流れている実電流値Idtとのうちで小さい方の電流値から減少し始める。このことについて具体例を上げて説明する。例えば操舵ハンドル11を速く操舵すると、図6(A)に示すように、実電流値Idtがアシスト電流値Iasに追従できずにアシスト電流値Iasよりも小さい状態となる。この状態で、電源電圧Vbの低下が検出されて電流制限が開始されると、この電源電圧Vbの低下の検出時点で、アシスト電流値Iasは実電流値Idtに初期設定され、その後に減少する。
一方、左右前輪FW1,FW2が路肩などに接触して操舵不能状態になった場合には、図6(B)に示すように、実電流値Idtがアシスト電流値Iasよりも大きい状態となる。この状態で、電源電圧Vbの低下が検出されて電流制限が開始されると、この電源電圧Vbの低下の検出時点で、アシスト電流値Iasはその時点のアシスト電流値Iasに初期設定され、その後に減少する。したがって、常に、電動モータ15(および/または電動モータ17)に流れる電流の減少制御は電源電圧Vbの低下検出時点から開始され、電流の減少制御の開始タイミングが遅れることがなくなるので、この操舵アシスト装置および他の装置の制御に好ましくない事態を確実に回避できる。
最後に、電源電圧Vbが復帰した場合について説明しておく。前述した低下フラグFFGが“1”に設定されている状態で、電源電圧Vbが所定電圧値V2よりも大きくなると、前述のように、図3ステップS28にて「Yes」と判定されて、ステップS29〜S32の処理を繰り返し実行し始める。ステップS29においては、低下判定カウント値CTdwを「0」にクリアしておく。ステップS30〜S32の処理は、電源電圧Vbが所定時間以上継続して所定電圧値V2よりも大きいとき低下フラグFFGを“0”に戻す処理である。なお、電源電圧Vbが一旦所定電圧値V2よりも大きくなっても、所定時間以上継続して所定電圧値V2よりも大きくない場合には、前述したステップS28にて「No」と判定されて、ステップS23にて復帰判定カウント値CTupが「0」にクリアされるので、低下フラグFFGが“0”に戻されることはない。
このようにして、低下フラグFFGが“0”に戻されると、図4のステップS42にて電流制限値ILは極めて大きな所定値Imaxに設定される。したがって、図2のステップS13にて「No」と判定されるようになり、ステップS12の処理によって計算されたアシスト電流値Iasによる操舵ハンドル11の操舵操作に対するアシストが再開される。
さらに、本発明は上記実施形態およびその変形例に限定されることなく、本発明の範囲内において種々の変形例を採用することができる。
上記実施形態においては、操舵ハンドル11の操舵状態を表す変数として操舵トルクTを用いるようにしたが、この操舵トルクTに代えて操舵ハンドル11の中立位置からの回転角を表すハンドル操舵角θを用いることもできる。この場合には、操舵トルクセンサ21に代えて操舵角センサをステアリングシャフト12に組みつけておき、前記操舵角センサにより検出されたハンドル操舵角θおよび車速センサ22により検出された車速Vに応じてアシスト電流値Iasを計算してもよい。また、この場合には、上述したアシスト電流テーブルに代え、ハンドル操舵角θの増加にしたがって増加するアシスト電流値Iasを記憶したアシスト電流テーブルを用意する。また、この場合にも、同一のハンドル操舵角θに対しては、車速Vが低いほど大きなアシスト電流値Iasが記憶されている。そして、この用意したアシスト電流テーブルを参照し、前記ハンドル操舵角θおよび車速Vに応じたアシスト電流値Iasを計算する。また、この場合にも、このアシスト電流テーブルを利用するのに代え、ハンドル操舵角θおよび車速Vに応じて変化するアシスト電流値Iasを関数として予め記憶しておき、この関数を用いた演算の実行によりハンドル操舵角θおよび車速Vに応じたアシスト電流値Iasを計算するようにしてもよい。
さらに、上記実施形態においては、操舵ハンドル11として回動操作されるものを採用したが、回動操作されるもの以外の操舵ハンドル、例えばジョイスティックなどのように直線的な操作により操舵輪を操舵する車両の操舵装置にも本発明は適用される。
本発明の一実施形態に係る車両の操舵装置の全体概略図である。 図1の電子制御ユニットにより実行されるアシスト制御プログラムのフローチャートである。 前記電子制御ユニットにより実行される電源電圧低下検出プログラムのフローチャートである。 前記電子制御ユニットにより実行されるアシスト電流減少プログラムのフローチャートである。 前記電子制御ユニット内に設けられたアシスト電流テーブルに記憶されている操舵トルク、車速およびアシスト電流値の関係を示すグラフである。 (A)(B)は、前記実施形態において電源電圧低下時におけるアシスト電流値の変化状態を示すグラフである。 従来装置において電源電圧低下時におけるアシスト電流値の変化状態を示すグラフである。
符号の説明
11…操舵ハンドル、12…ステアリングシャフト、13…ピニオンギヤ、14…ラックバー、15,17…電動モータ、21…操舵トルクセンサ、22…車速センサ、23…電子制御ユニット、24…駆動回路、24a…駆動電流センサ、25…バッテリ

Claims (2)

  1. 操舵ハンドルの操舵操作をアシストするための電動アクチュエータと、操舵ハンドルの操舵状態に応じて前記電動アクチュエータに対するアシスト電流値を決定するアシスト電流値決定手段と、前記決定されたアシスト電流値によって表された大きさの駆動電流を前記電動アクチュエータに流して同電動アクチュエータを駆動制御する駆動制御手段とを備えた車両の操舵アシスト装置において、
    前記電動アクチュエータに供給される電源電圧が所定電圧よりも低下したことを検出する電圧低下検出手段と、
    前記電動アクチュエータに実際に流れている実電流値を検出する実電流検出手段と、
    前記電圧低下検出手段により電源電圧の低下が検出されたとき、前記アシスト電流決定手段によって決定されているアシスト電流値と前記実電流検出手段によって検出されている実電流値とのうちで小さい方の電流値を選択し、前記電動アクチュエータに流す電流を前記選択した電流値から減少させるように前記駆動制御手段を制御する電流制限手段とを設けたことを特徴とする車両の操舵アシスト装置。
  2. 前記電流制限手段は、前記電動アクチュエータに流す電流を徐々に減少させる請求項1に記載した車両の操舵アシスト装置。
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