JP2007145040A - 電動操舵装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 左右のタイロッド15に設けた荷重センサ30L、30Rの出力信号からラック軸力を算出して転舵アシスト制御を行う電動パワーステアリング装置において、荷重センサ30L、30Rの異常を良好に検出する。
【解決手段】 左右の荷重センサ30L、30Rのセンサ出力を比較し、一方のセンサ出力が変化しているときに他方のセンサ出力が固定されているとき、あるいは、左右の荷重センサ30L、30Rのセンサ出力が両方とも正または負の値をとった場合には、どちらかの荷重センサ30L(R)が故障であると判断する。更に、ヨーレイトセンサ50のセンサ出力と荷重センサ30L、30Rのセンサ出力との比較により、故障している側の荷重センサ30L(R)を特定することもできる。
【選択図】 図1
【解決手段】 左右の荷重センサ30L、30Rのセンサ出力を比較し、一方のセンサ出力が変化しているときに他方のセンサ出力が固定されているとき、あるいは、左右の荷重センサ30L、30Rのセンサ出力が両方とも正または負の値をとった場合には、どちらかの荷重センサ30L(R)が故障であると判断する。更に、ヨーレイトセンサ50のセンサ出力と荷重センサ30L、30Rのセンサ出力との比較により、故障している側の荷重センサ30L(R)を特定することもできる。
【選択図】 図1
Description
本発明は、操舵ハンドルの回動操作に応じて電動アクチュエータにより転舵輪に転舵力を付与する電動操舵装置に関する。
従来から、この種の電動操舵装置としては、操舵ハンドルの回動操作に対して操舵アシスト力を付与する電動パワーステアリング装置や、操舵ハンドルとステアリングギヤボックスとの機械的接続を断ち操舵ハンドル操作に応じて車輪を転舵するステア・バイ・ワイヤ式操舵装置が知られている。
こうした電気操舵装置の1つとして、ラックバーとタイロッドとの左右の連結部に、転舵輪から加わる荷重を検出する荷重センサを設け、この左右の荷重センサの検出出力に基づいて電動モータを駆動して、適切な転舵力を発生するようにしたものが知られている(特許文献1)。
また、左右のタイロッドに設けた荷重センサの出力を比較して、その偏差が所定範囲外である場合に、片方の転舵輪が縁石に当接していると判断して、荷重検出値の少ない側の検出結果に基づいて電動モータを駆動制御することで電動モータに過電流が流れてしまうことを防止したものも知られている(特許文献2)。
特開平11−321685
特開平10−217988
こうした電気操舵装置の1つとして、ラックバーとタイロッドとの左右の連結部に、転舵輪から加わる荷重を検出する荷重センサを設け、この左右の荷重センサの検出出力に基づいて電動モータを駆動して、適切な転舵力を発生するようにしたものが知られている(特許文献1)。
また、左右のタイロッドに設けた荷重センサの出力を比較して、その偏差が所定範囲外である場合に、片方の転舵輪が縁石に当接していると判断して、荷重検出値の少ない側の検出結果に基づいて電動モータを駆動制御することで電動モータに過電流が流れてしまうことを防止したものも知られている(特許文献2)。
ところが、こうした左右の荷重センサの出力に基づいてラック軸力を算出し、このラック軸力に応じて転舵力を制御するものでは、荷重センサ自身が故障した場合には、所望の転舵力を発生させることができなくなる可能性がある。
例えば、電動パワーステアリング装置において、荷重センサの出力信号が正常時に対して大きな値をとった場合には、転舵アシスト力を制御する制御システムが電動モータに対して過大な駆動信号を出力してしまい、意図しないステアリング動作が行われることがある。
逆に、荷重センサの出力が正常時に対して小さくなった場合には、電動モータへの通電量が過小となり、転舵アシストトルクが不足してハンドル操作が重くなる。
また、仮に何らかの形で荷重センサの故障を検出できたとしても、その故障検出に基づいてそのまま操舵アシスト制御動作を停止してしまうと、転舵アシスト力が得られなくなってハンドル操作が極端に重くなってしまう。
特に最近では、電動パワーステアリング装置が大型車両にも搭載されつつあり、アシスト分担比率が大きくなってきているため、アシスト制御の停止時にはドライバーへの負担が非常に大きくなってしまう。
例えば、電動パワーステアリング装置において、荷重センサの出力信号が正常時に対して大きな値をとった場合には、転舵アシスト力を制御する制御システムが電動モータに対して過大な駆動信号を出力してしまい、意図しないステアリング動作が行われることがある。
逆に、荷重センサの出力が正常時に対して小さくなった場合には、電動モータへの通電量が過小となり、転舵アシストトルクが不足してハンドル操作が重くなる。
また、仮に何らかの形で荷重センサの故障を検出できたとしても、その故障検出に基づいてそのまま操舵アシスト制御動作を停止してしまうと、転舵アシスト力が得られなくなってハンドル操作が極端に重くなってしまう。
特に最近では、電動パワーステアリング装置が大型車両にも搭載されつつあり、アシスト分担比率が大きくなってきているため、アシスト制御の停止時にはドライバーへの負担が非常に大きくなってしまう。
本発明の目的は、上記問題に対処するためになされたもので、左右の転舵輪から加わる荷重を検出する荷重センサの異常を良好に検出すること、および異常検出時に適切に対処することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の特徴は、左右両側に転舵輪を連結して上記転舵輪を転舵する転舵機構と、上記転舵機構に転舵力を付与する電動アクチュエータと、右転舵輪から上記転舵機構に加わる荷重の大きさをその荷重の方向とあわせて検出する右荷重センサと、左転舵輪から上記転舵機構に加わる荷重の大きさをその荷重の方向とあわせて検出する左荷重センサとを有する荷重検出手段と、少なくとも上記検出した2つの荷重センサの検出値に基づいて上記電動アクチュエータを駆動する転舵力制御手段とを備えた電動操舵装置において、上記左荷重センサの検出値と上記右荷重センサの検出値とを比較して上記荷重検出手段の異常を判定するセンサ異常検出手段を備えたことにある。
上記のように構成した本発明においては、左右の転舵輪から転舵機構に加わる荷重の大きさ及び方向を左右の荷重センサにより検出し、その荷重センサの検出値に基づいて電動アクチュエータを駆動して転舵力を制御する。例えば、左右の転舵輪からラックバーやタイロッドといった転舵軸に加わる荷重の大きさ及び方向(圧縮方向、引っ張り方向)を検出し、その左右の検出値からラック軸力を求め、このラック軸力に対応して電動アクチュエータを駆動制御する。
そして、センサ異常検出手段は、左荷重センサの検出値と右荷重センサの検出値とを比較して荷重検出手段の異常を判定する。例えば、左右輪の路面状態(摩擦係数)が略等しいとすれば、左右の荷重センサの検出値の大きさや方向は相関関係を有する。従って、この検出値を比較することで荷重検出手段の異常を簡単に判定することができる。
この結果、荷重センサの検出値に基づく転舵力制御の安全性および信頼性が向上する。
そして、センサ異常検出手段は、左荷重センサの検出値と右荷重センサの検出値とを比較して荷重検出手段の異常を判定する。例えば、左右輪の路面状態(摩擦係数)が略等しいとすれば、左右の荷重センサの検出値の大きさや方向は相関関係を有する。従って、この検出値を比較することで荷重検出手段の異常を簡単に判定することができる。
この結果、荷重センサの検出値に基づく転舵力制御の安全性および信頼性が向上する。
また、本発明の他の特徴は、上記センサ異常検出手段は、上記右荷重センサで検出した荷重の方向と上記左荷重センサで検出した荷重の方向とが同じ方向である場合には、左右いずれか一方の荷重センサが異常であると判定することにある。
左右の荷重センサが正常であれば、転舵輪が転舵されているときに転舵輪から転舵機構に加わる荷重の方向は、左右において互いに逆方向になる。つまり、一方の荷重センサは圧縮方向に、他方の荷重センサは引っ張り方向に荷重が加わる。
そこで、この発明においては、左右の荷重センサの検出方向が同じ方向である場合には、いずれか一方の荷重センサが異常であると判定する。
従って、荷重検出手段の異常を極めて簡単に検出することができる。
そこで、この発明においては、左右の荷重センサの検出方向が同じ方向である場合には、いずれか一方の荷重センサが異常であると判定する。
従って、荷重検出手段の異常を極めて簡単に検出することができる。
また、本発明の他の特徴は、上記センサ異常検出手段は、所定期間内における左右の荷重センサの検出荷重量の変化量を比較して、上記変化量の差が基準値以上である場合には、左右いずれか一方の荷重センサが異常であると判定することにある。
左右の荷重センサが正常であれば、転舵輪が転舵されているときに転舵輪から転舵機構に加わる荷重量(荷重の大きさ)は、左右において似通った大きさで変動する。つまり、一方の荷重センサの検出荷重量が大きく変動すれば、他方の荷重センサの検出荷重量も大きく変動する。
そこで、この発明においては、左右の荷重センサの検出荷重変化量を比較し、その差が基準値以上である場合には、いずれか一方の荷重センサが異常であると判定する。
従って、荷重検出手段の異常を極めて簡単に検出することができる。
そこで、この発明においては、左右の荷重センサの検出荷重変化量を比較し、その差が基準値以上である場合には、いずれか一方の荷重センサが異常であると判定する。
従って、荷重検出手段の異常を極めて簡単に検出することができる。
また、本発明の他の特徴は、上記センサ異常検出手段は、一方の荷重センサの検出荷重量に対する他方の荷重センサの検出荷重量の比を算出し、上記算出された検出荷重量の比が所定の基準値以上である場合には、左右いずれか一方の荷重センサが異常であると判定することにある。
左右の荷重センサが正常であれば、転舵輪が転舵されているときに転舵輪から転舵機構に加わる荷重量(荷重の大きさ)は、左右において似通った大きさとなる。つまり、一方の荷重センサの検出荷重量(絶対値)が大きけば、他方の荷重センサの検出荷重量も大きな値をとる。
そこで、この発明においては、左右の荷重センサの検出荷重量の比を算出し、その比が基準値以上である場合には、いずれか一方の荷重センサが異常であると判定する。
従って、荷重検出手段の異常を簡単に検出することができる。
そこで、この発明においては、左右の荷重センサの検出荷重量の比を算出し、その比が基準値以上である場合には、いずれか一方の荷重センサが異常であると判定する。
従って、荷重検出手段の異常を簡単に検出することができる。
また、本発明の他の特徴は、左右両側に転舵輪を連結して上記転舵輪を転舵する転舵機構と、上記転舵機構に転舵力を付与する電動アクチュエータと、右転舵輪から上記転舵機構に加わる左右方向の荷重の大きさをその荷重の方向とあわせて検出する右荷重センサと、左転舵輪から上記転舵機構に加わる左右方向の荷重の大きさをその荷重の方向とあわせて検出する左荷重センサとを有する荷重検出手段と、少なくとも上記検出した2つの荷重センサの検出値に基づいて上記電動アクチュエータを駆動する転舵力制御手段とを備えた電動操舵装置において、車両の旋回挙動を検出する旋回挙動検出手段と、上記旋回挙動検出手段で検出した検出値と上記左右の荷重センサの各検出値とに基づいて、上記荷重検出手段の異常を判定するセンサ異常検出手段を備えたことにある。
上記のように構成した本発明においては、左右の転舵輪から転舵機構に加わる荷重の大きさ及び方向を左右の荷重センサにより検出し、その荷重センサの検出値に基づいて電動アクチュエータを駆動して転舵力を制御する。例えば、左右の転舵輪からラックバーやタイロッドといった転舵軸に加わる荷重の大きさ及び方向(圧縮方向、引っ張り方向)を検出し、その左右の検出値からラック軸力を求め、このラック軸力に対応して電動アクチュエータを駆動制御する。
この場合、例えば、車両が右旋回中であれば、左荷重センサには圧縮方向の荷重が検出され、右荷重センサには引っ張り方向の荷重が検出される。逆に、車両が左旋回中であれば、左荷重センサには引っ張り方向の荷重が検出され、右荷重センサには圧縮方向の荷重が検出される。
この場合、例えば、車両が右旋回中であれば、左荷重センサには圧縮方向の荷重が検出され、右荷重センサには引っ張り方向の荷重が検出される。逆に、車両が左旋回中であれば、左荷重センサには引っ張り方向の荷重が検出され、右荷重センサには圧縮方向の荷重が検出される。
そこで、センサ異常検出手段は、旋回挙動検出手段で検出した検出値と左右の左荷重センサの検出値とに基づいて荷重センサの異常を判定する。例えば、車両の旋回中に左右の荷重センサの検出荷重量がゼロである場合には、その荷重センサを異常と判定できる。また、荷重センサが車両の旋回方向に応じた方向の検出信号を出力しない場合にも、その荷重センサを異常と判断できる。従って、異常となる荷重センサを特定することができる。
この結果、荷重センサの異常を簡単に精度よく検出することができ、転舵力制御の安全性および信頼性が向上する。
尚、旋回挙動検出手段としては、車体のヨー角速度を検出するヨーレイトセンサ、車体の横加速度を検出する横加速度センサ、操舵ハンドルの操舵角を検出する操舵角センサなどを用いることができる。
この結果、荷重センサの異常を簡単に精度よく検出することができ、転舵力制御の安全性および信頼性が向上する。
尚、旋回挙動検出手段としては、車体のヨー角速度を検出するヨーレイトセンサ、車体の横加速度を検出する横加速度センサ、操舵ハンドルの操舵角を検出する操舵角センサなどを用いることができる。
また、本発明の他の特徴は、上記転舵力制御手段は、上記センサ異常検出手段により上記荷重検出手段の異常が検出された場合に、一連の転舵動作が終了するまでは異常と判定されていない側の荷重センサの出力値のみに基づいて転舵力を制御し、上記一連の転舵動作終了後は、上記荷重検出手段の出力値に基づく制御を中止することにある。
これによれば、荷重検出手段の異常が検出された場合であっても、異常と判定されていない側の荷重センサの出力のみに基づいて、一連の転舵動作が終了するまで転舵力制御が継続されるため、その間、所定の転舵力が得られ安全性と運転操作性とを両立することができる。
つまり、ハンドル操作途中において荷重検出手段の異常が検出されても、異常が判定されていない側の荷重センサの出力に基づいて暫定的に転舵制御が継続されるため、操舵途中で突然転舵力が消失してしまうという不具合が無く、ドライバーにハンドル操作ショックを与えることが無い。このため、運転操作性と安全性が向上する。
尚、一連の転舵動作の終了検出は、例えば、操舵ハンドルの中立位置検出や荷重センサの検出荷重量が略ゼロにまで低下したことを検出すること等により行うことができる。
つまり、ハンドル操作途中において荷重検出手段の異常が検出されても、異常が判定されていない側の荷重センサの出力に基づいて暫定的に転舵制御が継続されるため、操舵途中で突然転舵力が消失してしまうという不具合が無く、ドライバーにハンドル操作ショックを与えることが無い。このため、運転操作性と安全性が向上する。
尚、一連の転舵動作の終了検出は、例えば、操舵ハンドルの中立位置検出や荷重センサの検出荷重量が略ゼロにまで低下したことを検出すること等により行うことができる。
以下、本発明の電動操舵装置の一実施形態として、電動パワーステアリング装置について図面を用いて説明する。図1は、同実施形態に係る電動パワーステアリング装置を概略的に示している。
この電動パワーステアリング装置は、大別すると、操舵ハンドル11の回転操作により転舵輪を転舵する転舵機構10と、転舵機構に転舵アシスト力を付与する電動アクチュエータ20と、電動アクチュエータ20を駆動制御するアシスト制御装置40とから構成される。
転舵機構10は、主要部としてラックバー14、ラックアンドピニオン機構13、タイロッド14、ナックルアーム17から成り、操舵ハンドル11の回動操作に連動したステアリングシャフト12の軸線周りの回転をラックアンドピニオン機構13によりラックバー14の軸線方向の運動に変換するように構成される。このラックバー14の左右両端には、それぞれタイロッド15がボールジョイント16を介して回動可能に連結され、さらにタイロッド15の他端には左右前輪FW1,FW2に固定されたナックルアーム17が連結ピン18を介して連結される。
従って、左右前輪FW1、FW2は、ドライバーが操舵ハンドル11を回転操作すると、ステアリングシャフト12の軸線回りの回転に伴うラックバー14の軸線方向の変位により左右に転舵される。
従って、左右前輪FW1、FW2は、ドライバーが操舵ハンドル11を回転操作すると、ステアリングシャフト12の軸線回りの回転に伴うラックバー14の軸線方向の変位により左右に転舵される。
この転舵機構10には、転舵アシスト力を付与する電動アクチュエータとして電動モータ20が設けられる。電動モータ20は、その回転に応じてボールねじ機構21を介してラックバー14を軸線方向に駆動することにより、操舵ハンドル11の回動操作に対してアシスト力を付与する。電動モータ20には、その回転子の回転位置を検出する回転角センサ22が設けられる。この回転角センサ22は、レゾルバにより構成される。
また、左右のタイロッド15には、左前輪FW1からラックバー14に加わる荷重を検出する左荷重センサ30Lと、右前輪FW2からラックバー14に加わる荷重を検出する右荷重センサ30Rとが設けられる。
また、左右のタイロッド15には、左前輪FW1からラックバー14に加わる荷重を検出する左荷重センサ30Lと、右前輪FW2からラックバー14に加わる荷重を検出する右荷重センサ30Rとが設けられる。
アシスト制御装置40は、電動モータ20を駆動制御して所望の転舵アシストトルクを発生させるもので、左右の荷重センサ30L,30Rの検出信号から高周波成分を除去するローパスフィルタ(LPF)41と、ローパスフィルタ41により高周波成分が除去された荷重センサ信号にもとづいて電動モータ20への通電量を演算する電子制御装置42と、電子制御装置42からのモータ制御信号により電動モータ20を駆動するモータ駆動回路43とから構成される。
本実施形態においては、電動モータ20としてDCブラシレスモータを用い、モータ駆動回路43として設けたインバータ回路により3相駆動電流を電動モータ20に流すように構成される。
また、ローパスフィルタ41は、悪路走行時等に入力される路面からの外乱の影響を受けないようにするために設けられる。
本実施形態においては、電動モータ20としてDCブラシレスモータを用い、モータ駆動回路43として設けたインバータ回路により3相駆動電流を電動モータ20に流すように構成される。
また、ローパスフィルタ41は、悪路走行時等に入力される路面からの外乱の影響を受けないようにするために設けられる。
電子制御装置42は、主要部をマイクロコンピュータにより構成されるもので、その機能から分類すると、2つの荷重センサ30L、30Rからのセンサ信号に基づいてラックバー14に働く軸力(以下、ラック軸力と呼ぶ)を演算する軸力演算部42aと、軸力演算部42aにて演算された軸力に基づいて転舵アシスト制御量となる電動モータ20の通電量を演算するアシスト演算部42bと、2つの荷重センサ30L、30Rからのセンサ信号に基づいて荷重センサ30L,30R自身の異常を検出する異常検出部と43cとから構成される。
ここで、アシスト制御装置40の行う通常の転舵アシスト制御について、図6に示したフローチャートに基づいて説明する。
図6は、転舵アシスト制御ルーチンを表すもので、電子制御装置42内の記憶素子内に制御プログラムとして記憶され、所定の短い周期で繰り返し実行される。
本制御ルーチンは、イグニッションスイッチのオン動作により起動する。
本制御ルーチンが起動すると、まず軸力演算部42aが、左荷重センサ30Lにより検出された荷重F1と、右荷重センサ30Rにより検出された荷重F2とからラック軸力Fxを次式により算出する(S1)。
Fx=F1−F2
この場合、各荷重センサ30L,30Rにて検出された荷重F1,F2は、圧縮方向に荷重が加わった場合は正の値を、引っ張り方向に荷重が加わった場合は負の値をとるものとする。
図6は、転舵アシスト制御ルーチンを表すもので、電子制御装置42内の記憶素子内に制御プログラムとして記憶され、所定の短い周期で繰り返し実行される。
本制御ルーチンは、イグニッションスイッチのオン動作により起動する。
本制御ルーチンが起動すると、まず軸力演算部42aが、左荷重センサ30Lにより検出された荷重F1と、右荷重センサ30Rにより検出された荷重F2とからラック軸力Fxを次式により算出する(S1)。
Fx=F1−F2
この場合、各荷重センサ30L,30Rにて検出された荷重F1,F2は、圧縮方向に荷重が加わった場合は正の値を、引っ張り方向に荷重が加わった場合は負の値をとるものとする。
例えば、操舵ハンドル11が中立位置にあれば、左右の荷重センサ30L、30Rには荷重が働かないためセンサ出力は0となるが、操舵ハンドル11が右方向に操舵された場合、左荷重センサ30Lには圧縮方向の荷重が働いてそのセンサ出力F1は正の値となり(図15(A)参照)、右荷重センサ30Rには引っ張り方向の荷重が働いてそのセンサ出力F2は負の値となる(図15(B)参照)。逆に、操舵ハンドル11が中立位置から左方向に操舵された場合、左荷重センサ30Lには引っ張り方向の荷重が働いてそのセンサ出力F1は負の値となり、右荷重センサ30Rには圧縮方向の荷重が働いてそのセンサ出力F2は正の値となる。
そして、アシスト演算部42bは、この算出されたラック軸力Fx(=F1−F2)と、図7に示すアシスト電流算出マップとから、軸力Fxに対応した必要アシスト電流Iasiを算出する(S2)。
続いて、算出した必要アシスト電流Iasiを電動モータ20に通電する(S3)。つまり、電動モータ20に流れる電流が、ラック軸力Fxに応じて設定された必要アシスト電流Iasiとなるようにモータ駆動回路43のインバータを駆動制御する。
この結果、ラック軸力Fxに応じた最適な転舵アシストトルクが働いて、ドライバーにとって良好な操舵フィーリングが得られる。
尚、図7において、必要アシスト電流Iasiの正負は、電動モータ20の回転方向を表す。
続いて、算出した必要アシスト電流Iasiを電動モータ20に通電する(S3)。つまり、電動モータ20に流れる電流が、ラック軸力Fxに応じて設定された必要アシスト電流Iasiとなるようにモータ駆動回路43のインバータを駆動制御する。
この結果、ラック軸力Fxに応じた最適な転舵アシストトルクが働いて、ドライバーにとって良好な操舵フィーリングが得られる。
尚、図7において、必要アシスト電流Iasiの正負は、電動モータ20の回転方向を表す。
こうしたアシスト制御を行うにあたって、左右の荷重センサ30L,30Rが故障した場合には、正しいアシストトルクが得られず、場合によっては意図しないステアリング動作を生じる可能性もある。
そこで、アシスト制御装置40の電子制御装置42は、荷重センサ30L,30Rの異常を検出する異常検出部42cを有する。以下、電子制御装置42の異常検出部42cが実施する異常検出処理について説明する。
そこで、アシスト制御装置40の電子制御装置42は、荷重センサ30L,30Rの異常を検出する異常検出部42cを有する。以下、電子制御装置42の異常検出部42cが実施する異常検出処理について説明する。
図2は、第1実施形態としての異常検出制御ルーチンを表すもので、電子制御装置42内の記憶素子内に制御プログラムとして記憶され、所定の短い周期で繰り返し実行される。
本制御ルーチンは、イグニッションスイッチのオン動作により起動し、上述した転舵アシスト制御処理と並行して行われる。
本制御ルーチンが起動すると、まず、ステップS11において、左右の荷重センサ30L、30Rからのセンサ出力F1、F2(検出荷重量)を読み込む。続いて、所定時間内における左荷重センサ30Lのセンサ出力F1の変化量ΔF1(最大値−最小値)を算出し、この変化量ΔF1が所定の閾値TH1以上あるか否かを判断する(S12)。
尚、本制御ルーチンの起動時のように、変化量ΔF1を求めるための所定時間が経過していない場合には、ステップS12〜S15の判断を飛ばして、暫定的に正常であると判定する(S16)。
本制御ルーチンは、イグニッションスイッチのオン動作により起動し、上述した転舵アシスト制御処理と並行して行われる。
本制御ルーチンが起動すると、まず、ステップS11において、左右の荷重センサ30L、30Rからのセンサ出力F1、F2(検出荷重量)を読み込む。続いて、所定時間内における左荷重センサ30Lのセンサ出力F1の変化量ΔF1(最大値−最小値)を算出し、この変化量ΔF1が所定の閾値TH1以上あるか否かを判断する(S12)。
尚、本制御ルーチンの起動時のように、変化量ΔF1を求めるための所定時間が経過していない場合には、ステップS12〜S15の判断を飛ばして、暫定的に正常であると判定する(S16)。
ステップS12における判断が「YES」、つまり、センサ出力F1の変化量ΔF1が閾値TH1以上であれば、更に、その所定時間内における右荷重センサ30Rのセンサ出力F2の変化量ΔF2(最大値−最小値)を算出し、この変化量ΔF2が所定の閾値TH2以上であるか否かを判断する(S13)。
そして、このステップS13において「NO」と判断された場合には、左右の荷重センサ30L(R)のいずれか一方が異常であると判定する(S17)。
そして、このステップS13において「NO」と判断された場合には、左右の荷重センサ30L(R)のいずれか一方が異常であると判定する(S17)。
つまり、このステップS12,S13、S17の処理は、左荷重センサ30Lのセンサ出力F1の変化量ΔF1が所定の閾値TH1以上あれば、他方の右荷重センサ30Rのセンサ出力F2の変化量ΔF2は所定の閾値TH2以上あるはずであるとして、この条件を満たさない場合には、左右いずれか一方の荷重センサ30L(R)が異常であると判定する。
また、ステップS12,13で異常と判断されなかった場合(S12:YES,S13:YES)、あるいは、ステップS12において変化量ΔF1が閾値TH1未満であった場合には、次に、ステップS14、S15の判断を行う。
また、ステップS12,13で異常と判断されなかった場合(S12:YES,S13:YES)、あるいは、ステップS12において変化量ΔF1が閾値TH1未満であった場合には、次に、ステップS14、S15の判断を行う。
このステップS14,15は、ステップS12,13において各閾値TH1、TH2と比較するセンサ出力の変化量ΔF1、ΔF2を入れ替えたものである。具体的には、ステップS14において、所定時間内における右荷重センサ30Rのセンサ出力F2の変化量ΔF2が所定の閾値TH1以上あるか否かを判断し、「YES」と判断された場合には、さらにステップS15において、所定時間内における左荷重センサ30Lのセンサ出力の変化量ΔF1が閾値TH2以上であるか否かを判断する。
そして、ステップS15において「NO」と判断された場合には、左右の荷重センサ30L(R)のいずれか一方が異常であると判定する(S17)。
そして、ステップS15において「NO」と判断された場合には、左右の荷重センサ30L(R)のいずれか一方が異常であると判定する(S17)。
一方、ステップS15で異常と判断されなかった場合(S14:YES、S15:YES)、あるいは、ステップS14において変化量ΔF2が閾値TH1未満であった場合には、左右の荷重センサ30L、30Rは正常であると判定する(S16)。
尚、本実施形態および後述の他の実施形態において表現する「正常判定」とは、センサ異常が検出されなかったことを意味するものである。
尚、本実施形態および後述の他の実施形態において表現する「正常判定」とは、センサ異常が検出されなかったことを意味するものである。
こうした異常検出制御ルーチンは、転舵アシスト制御処理と並行して所定の周期で繰り返し実施され、センサ異常が検出された場合には、転舵アシスト制御を停止するように指令される。
以上説明した第1実施形態としての異常検出制御処理によれば、左右の荷重センサ30L、30Rの所定時間内におけるセンサ出力変化量ΔF1、ΔF2を比べることにより、その出力変化量に大きな差がある場合には、いずれか一方の荷重センサ30L(R)が異常であると判定する。
例えば、一方の荷重センサ30L(R)のセンサ出力F1(F2)が所定量以上変動しているにもかかわらず、他方の荷重センサ30L(R)のセンサ出力F1(F2)が固定されている場合には異常判定がなされる。
従って、極めて簡単にセンサ異常を検出することができ、電動パワーステアリング装置の安全性、信頼性が向上する。
また、ステップS12〜13とステップS14〜15とでセンサ出力の変化量ΔF1,ΔF2を入れ替えて閾値TH1,TH2と比較しているため、一方の荷重センサ30L(R)のセンサ出力がゼロに固定されるような異常が生じても、その異常を検出することができ、検出精度が高い。
例えば、一方の荷重センサ30L(R)のセンサ出力F1(F2)が所定量以上変動しているにもかかわらず、他方の荷重センサ30L(R)のセンサ出力F1(F2)が固定されている場合には異常判定がなされる。
従って、極めて簡単にセンサ異常を検出することができ、電動パワーステアリング装置の安全性、信頼性が向上する。
また、ステップS12〜13とステップS14〜15とでセンサ出力の変化量ΔF1,ΔF2を入れ替えて閾値TH1,TH2と比較しているため、一方の荷重センサ30L(R)のセンサ出力がゼロに固定されるような異常が生じても、その異常を検出することができ、検出精度が高い。
次に、第2実施形態としての異常検出制御について説明する。
図3は、第2実施形態としての異常検出制御ルーチンを表すもので、電子制御装置42内の記憶素子内に制御プログラムとして記憶され、所定の短い周期で繰り返し実行される。
本制御ルーチンは、イグニッションスイッチのオン動作により起動し、上述した転舵アシスト制御処理と並行して行われる。
本制御ルーチンが起動すると、まず、左右の荷重センサ30L、30Rからのセンサ出力F1、F2を読み込む(S21)。続いて、左荷重センサ30Lのセンサ出力F1が正の値であるか否かを判断する(S22)。左荷重センサ30Lのセンサ出力F1が正の値であれば、続いて、右荷重センサ30Rのセンサ出力F2が負の値であるか否かを判断する(S23)。
図3は、第2実施形態としての異常検出制御ルーチンを表すもので、電子制御装置42内の記憶素子内に制御プログラムとして記憶され、所定の短い周期で繰り返し実行される。
本制御ルーチンは、イグニッションスイッチのオン動作により起動し、上述した転舵アシスト制御処理と並行して行われる。
本制御ルーチンが起動すると、まず、左右の荷重センサ30L、30Rからのセンサ出力F1、F2を読み込む(S21)。続いて、左荷重センサ30Lのセンサ出力F1が正の値であるか否かを判断する(S22)。左荷重センサ30Lのセンサ出力F1が正の値であれば、続いて、右荷重センサ30Rのセンサ出力F2が負の値であるか否かを判断する(S23)。
そして、右荷重センサ30Rのセンサ出力F2が負の値であれば(S23:YES)、左右の荷重センサ30L、30Rは正常であると判定する(S24)。逆に、右荷重センサ30Rのセンサ出力が負の値でなければ(S23:NO)、左右の荷重センサ30L、30Rのいずれか一方は異常であると判定する(S26)。
つまり、左右の荷重センサ30R,30Lが正常であれば、そのセンサ出力F1、F2の値は、正負(プラスマイナス)が逆になるはずであるため、その正負の関係をチェックすることでセンサ異常を検出する。
つまり、左右の荷重センサ30R,30Lが正常であれば、そのセンサ出力F1、F2の値は、正負(プラスマイナス)が逆になるはずであるため、その正負の関係をチェックすることでセンサ異常を検出する。
同様に、ステップS22において左荷重センサ30Lのセンサ出力F1が正の値でない場合には(S22:NO)、ステップS25に進み、右荷重センサ30Rのセンサ出力F2が負であるか否かを判断する。そして、センサ出力F2が負の値であれば、両センサ出力F1,F2が負の値となるため、左右の荷重センサ30L、30Rのいずれか一方は異常であると判定する(S26)。また、ステップS25において、センサ出力F2が負の値でなければ、両センサ出力F1,F2が正負の異なる値となるため、左右の荷重センサ30L、30Rは正常であると判定する(S24)。
こうした異常検出制御ルーチンは、転舵アシスト制御処理と並行して所定の周期で繰り返し実施され、センサ異常が検出された場合には、転舵アシスト制御を停止するように指令される。
以上説明した第2実施形態としての異常検出制御処理によれば、左右の荷重センサ30L、30Rのセンサ出力F1,F2の正負の関係を比較し、両方とも正あるいは負の値であれば、いずれか一方の荷重センサ30L(R)が異常であると判定する。従って、極めて簡単にセンサ異常を検出することができ、電動パワーステアリング装置の安全性、信頼性が向上する。
尚、ステップS22,S23,S25においては、センサ出力F1,F2と出力値「0」との比較判断をしているが、検出誤差等を加味して、所定値F0との比較であってもよい。例えば、ステップS22においては、正の値となる所定値F0を用いて「F1>F0?」といった比較を行い、ステップS23,S25においては、負の値となる所定値F0を用いて「F2<F0?」といった比較を行えばよい。
尚、ステップS22,S23,S25においては、センサ出力F1,F2と出力値「0」との比較判断をしているが、検出誤差等を加味して、所定値F0との比較であってもよい。例えば、ステップS22においては、正の値となる所定値F0を用いて「F1>F0?」といった比較を行い、ステップS23,S25においては、負の値となる所定値F0を用いて「F2<F0?」といった比較を行えばよい。
次に、第3実施形態としての異常検出制御について説明する。
図4は、第3実施形態としての異常検出制御ルーチンを表すもので、電子制御装置42内の記憶素子内に制御プログラムとして記憶され、所定の短い周期で繰り返し実行される。
本制御ルーチンは、イグニッションスイッチのオン動作により起動し、上述した転舵アシスト制御処理と並行して行われる。
本制御ルーチンが起動すると、まず、左右の荷重センサ30L、30Rからのセンサ出力F1、F2を読み込む(S31)。続いて、右荷重センサ30Rのセンサ出力F2の絶対値|F2|に対する左荷重センサ30Lのセンサ出力F1の絶対値|F1|の比(|F1|/|F2|)を算出し、その比が所定の基準倍率A以上あるか否かを判断する(S32)。そして、ステップS32において「YES」、つまり、右荷重センサ30Rにて検出した検出荷重量の絶対値|F2|に対する左荷重センサ30Lにて検出した検出荷重量の絶対値|F1|の比(|F1|/|F2|)が基準倍率A以上であれば、左右の荷重センサ30L、30Rのいずれか一方は異常であると判定する(S35)。
図4は、第3実施形態としての異常検出制御ルーチンを表すもので、電子制御装置42内の記憶素子内に制御プログラムとして記憶され、所定の短い周期で繰り返し実行される。
本制御ルーチンは、イグニッションスイッチのオン動作により起動し、上述した転舵アシスト制御処理と並行して行われる。
本制御ルーチンが起動すると、まず、左右の荷重センサ30L、30Rからのセンサ出力F1、F2を読み込む(S31)。続いて、右荷重センサ30Rのセンサ出力F2の絶対値|F2|に対する左荷重センサ30Lのセンサ出力F1の絶対値|F1|の比(|F1|/|F2|)を算出し、その比が所定の基準倍率A以上あるか否かを判断する(S32)。そして、ステップS32において「YES」、つまり、右荷重センサ30Rにて検出した検出荷重量の絶対値|F2|に対する左荷重センサ30Lにて検出した検出荷重量の絶対値|F1|の比(|F1|/|F2|)が基準倍率A以上であれば、左右の荷重センサ30L、30Rのいずれか一方は異常であると判定する(S35)。
一般に、左右の荷重センサ30L,30Rが正常であれば、そのセンサ出力F1、F2の値は正負が逆になるものの絶対値はあまり大きく相違しない。そこで、両センサ出力F1,F2の絶対値を比較することにより、荷重センサ30L,30Rの異常を判定するのである。
ステップS32において「NO」、つまり、右荷重センサ30Rのセンサ出力F2の絶対値|F2|に対する左荷重センサ30Lのセンサ出力F1の絶対値|F1|の比(|F1|/|F2|)が基準倍率A未満であれば、今度は、ステップS33において、左荷重センサ30Lのセンサ出力F1の絶対値|F1|に対する右荷重センサ30Rのセンサ出力F2の絶対値|F2|の比(|F2|/|F1|)を算出し、その比が基準倍率A以上であるか否かを判断する。
そして、ステップS33において「NO」と判断された場合には、左右の荷重センサ30L,30Rは正常であると判定する(S34)。一方、ステップS33において「YES」と判断された場合には、左右の荷重センサ30L、30Rのセンサ出力値F1,F2の絶対値が大きく相違するとして、左右の荷重センサ30L、30Rのいずれか一方は異常であると判定する(S35)。
こうした異常検出制御ルーチンは、転舵アシスト制御処理と並行して所定の周期で繰り返し実施され、センサ異常が検出された場合には、転舵アシスト制御を停止するように指令される。
以上説明した第3実施形態としての異常検出制御処理によれば、左右の荷重センサ30L、30Rのセンサ出力F1,F2の大きさ(絶対値)の比を算出し、この比が基準倍率A以上である場合には、いずれか一方の荷重センサ30L(R)が異常であると判定する。従って、極めて簡単にセンサ異常を検出することができ、電動パワーステアリング装置の安全性、信頼性が向上する。
次に、第4実施形態としての異常検出制御について説明する。
図5は、第4実施形態としての異常検出制御ルーチンを表すもので、電子制御装置42内の記憶素子内に制御プログラムとして記憶され、所定の短い周期で繰り返し実行される。
本制御ルーチンは、イグニッションスイッチのオン動作により起動し、上述した転舵アシスト制御処理と並行して行われる。
尚、この実施形態においては、図1に破線で示すように、ヨーレイトセンサ50の信号を電子制御装置42の異常検出部42cに入力するように構成されている。
図5は、第4実施形態としての異常検出制御ルーチンを表すもので、電子制御装置42内の記憶素子内に制御プログラムとして記憶され、所定の短い周期で繰り返し実行される。
本制御ルーチンは、イグニッションスイッチのオン動作により起動し、上述した転舵アシスト制御処理と並行して行われる。
尚、この実施形態においては、図1に破線で示すように、ヨーレイトセンサ50の信号を電子制御装置42の異常検出部42cに入力するように構成されている。
本制御ルーチンが起動すると、まず、左右の荷重センサ30L、30Rからのセンサ出力F1、F2を読み込む(S41)。続いて、ヨーレイトセンサ50のセンサ信号、つまり車両回転角速度を表すヨーレイトγを読み込む(S42)。そして、ヨーレイトγの値が0か否か、つまり、車両が旋回運動中か否かを判断し、γ=0であれば(S43:YES)左荷重センサ30Lのセンサ出力F1の絶対値|F1|が所定値F0より小さいか否かを判断する(S44)。このステップS44において「NO」、つまり、|F1|≧F0と判断された場合には、左荷重センサ30Lが異常であると判定する(S45)。
また、ステップS44において、「YES」、つまり、|F1|<F0である場合には、次に、右荷重センサ30Rのセンサ出力F2の絶対値|F2|が所定値F0より小さいか否かを判断する(S46)。このステップS46において「NO」、つまり、|F2|≧F0と判断された場合には、右荷重センサ30Rが異常であると判定する(S47)。
つまり、このステップS44〜S47の処理は、ヨーレイトγが0であれば、本来なら左右の荷重センサ30R、30Lのセンサ出力F1、F2は0あるいは微小な値となるが、それに反してセンサ出力|F1|、|F2|が所定値F0より大きな値をとる場合には、その荷重センサ30L(R)が異常であると判定するのである。従って、所定値F0は、小さな正の値に設定される。
つまり、このステップS44〜S47の処理は、ヨーレイトγが0であれば、本来なら左右の荷重センサ30R、30Lのセンサ出力F1、F2は0あるいは微小な値となるが、それに反してセンサ出力|F1|、|F2|が所定値F0より大きな値をとる場合には、その荷重センサ30L(R)が異常であると判定するのである。従って、所定値F0は、小さな正の値に設定される。
一方、ステップS43において、ヨーレイトγの出力が0でないと判断された場合には、次に、ヨーレイトγから車両の回転が右方向か否かを判断する(S48)。そして、ステップS48の判断が「YES」、つまり車両が右方向に回転中であれば、続いて、左荷重センサ30Lのセンサ出力F1が正の値か否かを判断し(S49)、センサ出力F1が負の値あるいは0であれば(S49:NO)、左荷重センサ30Lが異常であると判定する(S50)。
また、ステップS49において、「YES」、つまり、F1>0である場合には、次に右荷重センサ30Rのセンサ出力F2が負の値か否かを判断し(S51)、センサ出力F2が正の値あるいは0であれば(S51:NO)、右荷重センサ30Rが異常であると判定する(S52)。
つまり、このステップS49〜S52の処理は、車両が右方向に回転している場合には、本来なら左荷重センサ30Lのセンサ出力F1は正の値をとり、右荷重センサ30Rのセンサ出力F2は負の値をとるが、その逆になる場合には、その荷重センサ30L(R)が異常であると判定するのである。
また、ステップS49において、「YES」、つまり、F1>0である場合には、次に右荷重センサ30Rのセンサ出力F2が負の値か否かを判断し(S51)、センサ出力F2が正の値あるいは0であれば(S51:NO)、右荷重センサ30Rが異常であると判定する(S52)。
つまり、このステップS49〜S52の処理は、車両が右方向に回転している場合には、本来なら左荷重センサ30Lのセンサ出力F1は正の値をとり、右荷重センサ30Rのセンサ出力F2は負の値をとるが、その逆になる場合には、その荷重センサ30L(R)が異常であると判定するのである。
一方、ステップS48の判断が「NO」、つまり、車両が左方向に回転している場合には、ステップS53の判断に進み、左荷重センサ30Lのセンサ出力F1が負の値か否かを判断し、センサ出力F1が正の値あるいは0であれば(S53:NO)、左荷重センサ30Lが異常であると判定する(S54)。
また、ステップS53において、「YES」、つまり、F1<0である場合には、次に右荷重センサ30Rのセンサ出力F2が正の値か否かを判断し(S55)、センサ出力F2が負の値あるいは0であれば(S55:NO)、右荷重センサ30Rが異常であると判定する(S56)。
また、ステップS53において、「YES」、つまり、F1<0である場合には、次に右荷重センサ30Rのセンサ出力F2が正の値か否かを判断し(S55)、センサ出力F2が負の値あるいは0であれば(S55:NO)、右荷重センサ30Rが異常であると判定する(S56)。
つまり、このステップS53〜S56の処理は、車両が左方向に回転している場合には、本来なら左荷重センサ30Lのセンサ出力F1は負の値をとり、右荷重センサ30Rのセンサ出力F2は正の値をとるが、その逆になる場合には、その荷重センサ30L(R)が異常であると判定するのである。
こうして車両の旋回状態に応じて左右の荷重センサ30L、30Rの異常チェックが行われたのち、各ステップにおいて異常が検出されなかった場合には正常判定(S58)が、いずれかのステップにおいて異常が検出された場合には異常判定(S59)がなされる。
そして、異常判定がなされた場合には、並行して行われている操舵アシスト制御を停止する、あるいは、異常時用の転舵アシスト制御に切り替える。
以上説明した第4実施形態としての異常検出制御処理によれば、車両の旋回挙動状態に基づいて左右の荷重センサ30L、30Rのセンサ出力の大きさや符号(正負)をチェックすることにより、異常となる荷重センサ30L(R)を特定して検出することができる。つまり、左右のどちら側の荷重センサ30L(R)が異常であるかを判定することができる。この結果、異常処理の対応が容易となり、電動パワーステアリング装置の安全性と信頼性とが一層向上する。しかも、車両走行制御に一般的に使われているヨーレイトセンサ50のセンサ信号を利用しているため、構成が大掛かりとならず低コストにて実施できる。
尚、この第4実施形態において車両の旋回挙動をヨーレイトセンサ50により検出しているが、これに代えて、例えば、ステアリングシャフト12の回転角度を検出する操舵角センサ51(図1に破線にて示す)の回転角信号を入力し、ステップS43において操舵角度θが0か否かの判断をするとともに、ステップS48において操舵方向が右方向か否かを判断するようにすればよい。
また、他の例として、車両の横加速度を検出する横加速度センサ52(図1に破線にて示す)の横加速度信号を入力し、ステップS43において横加速度Gが0か否かの判断をするとともに、ステップS48においては、横加速度Gが右方向に働いているか否かを判断するようにすればよい。
また、他の例として、車両の横加速度を検出する横加速度センサ52(図1に破線にて示す)の横加速度信号を入力し、ステップS43において横加速度Gが0か否かの判断をするとともに、ステップS48においては、横加速度Gが右方向に働いているか否かを判断するようにすればよい。
次に、荷重センサ30L(R)の異常が検出されたときの転舵アシスト制御について、いくつかの実施形態を説明する。
尚、以下説明する異常時アシスト制御においては、異常となる荷重センサ30L(R)が特定される場合での制御である。
図8は、電子制御装置42が実行する第1実施形態としての異常時アシスト制御ルーチンを表すもので、電子制御装置42内の記憶素子内に制御プログラムとして記憶され、所定の短い周期で繰り返し実行される。
尚、以下説明する異常時アシスト制御においては、異常となる荷重センサ30L(R)が特定される場合での制御である。
図8は、電子制御装置42が実行する第1実施形態としての異常時アシスト制御ルーチンを表すもので、電子制御装置42内の記憶素子内に制御プログラムとして記憶され、所定の短い周期で繰り返し実行される。
本制御ルーチンが起動すると、まず、左右どちらの荷重センサ30L(R)が異常と判定されているかを判断し(S51)、右荷重センサ30Rが異常であると判定されている場合には、ラック軸力Fxを算出するに当たり、右荷重センサ30Rの検出荷重(センサ出力)F2を0(ゼロ)に固定し、左荷重センサ30Lの検出荷重F1のみを用いてラック軸力Fxを
Fx=F1
として算出する(S52)。
また、左荷重センサ30Lが異常であると判定されている場合には、左荷重センサ30Lの検出荷重(センサ出力)F1を0(ゼロ)に固定し、右荷重センサ30Rの検出荷重F2のみを用いてラック軸力Fxを
Fx=−F2
として算出する(S53)。
Fx=F1
として算出する(S52)。
また、左荷重センサ30Lが異常であると判定されている場合には、左荷重センサ30Lの検出荷重(センサ出力)F1を0(ゼロ)に固定し、右荷重センサ30Rの検出荷重F2のみを用いてラック軸力Fxを
Fx=−F2
として算出する(S53)。
ステップS52あるいはステップS53によりラック軸力Fxが算出されると、このラック軸力Fxと図7に示すアシスト電流算出マップとから、ラック軸力Fxに対応した必要アシスト電流Iasiを算出し(S54)、算出した必要アシスト電流Iasiを電動モータ20に通電する(S55)。つまり、電動モータ20に流れる電流が、ラック軸力Fxに応じて設定された必要アシスト電流Iasiとなるようにモータ駆動回路43のインバータを駆動制御する。
また、ステップS51において左右両方の荷重センサ30L、30Rが異常であると判定される場合には、転舵アシスト制御を停止する(S56)。
また、ステップS51において左右両方の荷重センサ30L、30Rが異常であると判定される場合には、転舵アシスト制御を停止する(S56)。
以上説明した第1実施形態の異常時アシスト制御ルーチンによれば、正常側(異常が検出されていない側)の荷重センサ30L(R)に基づいて転舵アシスト制御を行うため、センサ異常時であってもある程度のアシストトルクが得られ、ドライバーのハンドル操作負担が軽くなる。また、アシストトルクが正常時の約半分程度になるため、電動パワーステアリング装置の異常をドライバーに認識させることができる。この結果、安全性と運転操作性とを両立させることができる。
次に、第2実施形態としての異常時アシスト制御処理について説明する。
図9は、電子制御装置42が実行する第2実施形態としての異常時アシスト制御ルーチンを表すもので、電子制御装置42内の記憶素子内に制御プログラムとして記憶され、所定の短い周期で繰り返し実行される。
図9は、電子制御装置42が実行する第2実施形態としての異常時アシスト制御ルーチンを表すもので、電子制御装置42内の記憶素子内に制御プログラムとして記憶され、所定の短い周期で繰り返し実行される。
本制御ルーチンが起動すると、まず、左右どちらの荷重センサ30L(R)が異常と判定されているかを判断し(S61)、右荷重センサ30Rが異常であると判定されている場合には、図10(A)に示す左用アシスト電流算出マップを参照して、左荷重センサ30Lの検出荷重F1から必要アシスト電流Iasiを算出する(S62)。
逆に、左荷重センサ30Lが異常であると判定されている場合には、図10(B)に示す右用アシスト電流算出マップを参照して、右荷重センサ30Rの検出荷重F2から必要アシスト電流Iasiを算出する(S63)。この左右のアシスト電流算出マップは、予めセンサ異常時でのアシスト制御用として、電子制御装置42の記憶素子内に記憶されている。
逆に、左荷重センサ30Lが異常であると判定されている場合には、図10(B)に示す右用アシスト電流算出マップを参照して、右荷重センサ30Rの検出荷重F2から必要アシスト電流Iasiを算出する(S63)。この左右のアシスト電流算出マップは、予めセンサ異常時でのアシスト制御用として、電子制御装置42の記憶素子内に記憶されている。
続いて、ステップS62あるいはステップS63にて算出した必要アシスト電流Iasiが電動モータ20に通電されるようにモータ駆動回路43に通電制御信号を出力して電動モータを駆動する(S64)。
また、ステップS61において左右両方の荷重センサ30L、30Rが異常であると判定される場合には、転舵アシスト制御を停止する(S65)。
また、ステップS61において左右両方の荷重センサ30L、30Rが異常であると判定される場合には、転舵アシスト制御を停止する(S65)。
以上説明した第2実施形態の異常時アシスト制御ルーチンによれば、センサ異常用に予め記憶したアシスト電流算出マップを用いて電動モータ20を駆動制御するため、センサ異常時に適したアシストトルクを自由に設定することができ、最適な異常時アシスト制御を行うことができる。従って、安全性と運転操作性とを両立させることができる。
次に、第3実施形態としての異常時アシスト制御処理について説明する。
図11は、電子制御装置42が実行する第3実施形態としての異常時アシスト制御ルーチンを表すもので、電子制御装置42内の記憶素子内に制御プログラムとして記憶され、所定の短い周期で繰り返し実行される。
図11は、電子制御装置42が実行する第3実施形態としての異常時アシスト制御ルーチンを表すもので、電子制御装置42内の記憶素子内に制御プログラムとして記憶され、所定の短い周期で繰り返し実行される。
本制御ルーチンが起動すると、まず、左右どちらの荷重センサ30L(R)が異常と判定されているかを判断し(S71)、右荷重センサ30Rが異常であると判定されている場合には、図12(A)に示す左用ラック軸力算出マップを参照して、左荷重センサ30Lの検出荷重F1からラック軸力Fxを算出する(S72)。
逆に、左荷重センサ30Lが異常であると判定されている場合には、図12(B)に示す右用ラック軸力算出マップを参照して、右荷重センサ30Rの検出荷重F2からラック軸力Fxを算出する(S73)。この左右のラック軸力算出マップは、予め電子制御装置42の記憶素子内に記憶されている。
逆に、左荷重センサ30Lが異常であると判定されている場合には、図12(B)に示す右用ラック軸力算出マップを参照して、右荷重センサ30Rの検出荷重F2からラック軸力Fxを算出する(S73)。この左右のラック軸力算出マップは、予め電子制御装置42の記憶素子内に記憶されている。
ステップS72あるいはステップS73によりラック軸力Fxが算出されると、このラック軸力Fxと図7に示すアシスト電流算出マップとから、軸力Fxに対応した必要アシスト電流Iasiを算出し(S74)、算出した必要アシスト電流Iasiが電動モータ20に通電されるようにモータ駆動回路43に通電制御信号を出力して電動モータを駆動する(S75)。
また、ステップS71において左右両方の荷重センサ30L、30Rが異常であると判定される場合には、転舵アシスト制御を停止する(S76)。
また、ステップS71において左右両方の荷重センサ30L、30Rが異常であると判定される場合には、転舵アシスト制御を停止する(S76)。
以上説明した第3実施形態の異常時アシスト制御ルーチンによれば、左右独立したラック軸力算出マップを用いて電動モータ20を駆動制御するため、センサ異常時であっても異常センサ出力に影響されないアシストトルクが得られ、安全性と運転操作性とを両立させることができる。
次に、異常時アシスト制御ルーチンの変形例について説明する。
上述した異常時アシスト制御においては、片側の荷重センサ30L(R)の異常を検出したときには暫定的にアシスト制御を行って運転操作性を確保したが、安全性の観点からはアシスト制御を終了した方が好ましい場合もある。
上述した異常時アシスト制御においては、片側の荷重センサ30L(R)の異常を検出したときには暫定的にアシスト制御を行って運転操作性を確保したが、安全性の観点からはアシスト制御を終了した方が好ましい場合もある。
そこで、この変形例1では、図13に示すように、異常時アシスト制御(S100)が開始されてからの経過時間を計測し(S81)、その経過時間が予め設定された基準時間t0となったときに(S81:YES)そのアシスト制御を終了するようにしている。
尚、このステップS100における異常時アシスト制御は、例えば、上述した第1〜第3実施形態の任意の異常時アシスト制御処理に相当するものである。
尚、このステップS100における異常時アシスト制御は、例えば、上述した第1〜第3実施形態の任意の異常時アシスト制御処理に相当するものである。
また、別の変形例2として、図14に示すように、異常時アシスト制御(S100)が開始された後は、異常と判定されていない側の荷重センサ30L(R)のセンサ出力が0(ゼロ)になった時点でそのアシスト制御を終了する。具体的には、右荷重センサ30Rが異常であれば、左荷重センサ30Lのセンサ出力F1が0になって時点でアシスト制御を終了する。また、左荷重センサ30Lが異常であれば、右荷重センサ30Rのセンサ出力F2が0になった時点でアシスト制御を終了する。
つまり、異常時アシスト制御が開始されたのち、一連の操舵操作が終了して操舵ハンドル11の位置が中立位置になったときに、このアシスト制御を終了するのである。
従って、ハンドル操作途中で、アシスト力が急変することがないため、ドライバーに対して操舵操作ショックを与えない。
従って、ハンドル操作途中で、アシスト力が急変することがないため、ドライバーに対して操舵操作ショックを与えない。
以上、本実施形態の電動操舵装置について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を逸脱しない限りにおいて種々の変更が可能である。
例えば、荷重センサの取付位置は、タイロッド15に限らず、左右のナックルアーム17や、ラックバー14の左右両側等、ハンドル操舵力により左右動する左右動軸体のラックギヤ機構13を挟んでその左右両側であればどこであってもよい。
また、本実施形態においては電動パワーステアリング装置に適用したが、ステア・バイ・ワイヤ式操舵装置に適用したものであってもよい。
また、本実施形態においては電動パワーステアリング装置に適用したが、ステア・バイ・ワイヤ式操舵装置に適用したものであってもよい。
10…転舵機構、11…操舵ハンドル、12…ステアリングシャフト、14…ラックバー、15…タイロッド、20…電動モータ(電動アクチュエータ)、30L…左荷重センサ、30R…右荷重センサ、40…アシスト制御装置、41…ローパスフィルタ、42…電子制御装置、42a…軸力演算部、42b…アシスト演算部、42c…異常検出部、43…モータ駆動回路、50…ヨーレイトセンサ、51…操舵角センサ、52…横加速度センサ。
Claims (6)
- 左右両側に転舵輪を連結して上記転舵輪を転舵する転舵機構と、
上記転舵機構に転舵力を付与する電動アクチュエータと、
右転舵輪から上記転舵機構に加わる荷重の大きさをその荷重の方向とあわせて検出する右荷重センサと、左転舵輪から上記転舵機構に加わる荷重の大きさをその荷重の方向とあわせて検出する左荷重センサとを有する荷重検出手段と、
少なくとも上記検出した2つの荷重センサの検出値に基づいて上記電動アクチュエータを駆動する転舵力制御手段と
を備えた電動操舵装置において、
上記左荷重センサの検出値と上記右荷重センサの検出値とを比較して上記荷重検出手段の異常を判定するセンサ異常検出手段を備えたことを特徴とする電動操舵装置。 - 上記センサ異常検出手段は、上記右荷重センサで検出した荷重の方向と上記左荷重センサで検出した荷重の方向とが同じ方向である場合には、左右いずれか一方の荷重センサが異常であると判定することを特徴とする請求項1記載の電動操舵装置。
- 上記センサ異常検出手段は、所定期間内における左右の荷重センサの検出荷重量の変化量を比較して、上記変化量の差が基準値以上である場合には、左右いずれか一方の荷重センサが異常であると判定することを特徴とする請求項1記載の電動操舵装置。
- 上記センサ異常検出手段は、一方の荷重センサの検出荷重量に対する他方の荷重センサの検出荷重量の比を算出し、上記算出された検出荷重量の比が所定の基準値以上である場合には、左右いずれか一方の荷重センサが異常であると判定することを特徴とする請求項1記載の電動操舵装置。
- 左右両側に転舵輪を連結して上記転舵輪を転舵する転舵機構と、
上記転舵機構に転舵力を付与する電動アクチュエータと、
右転舵輪から上記転舵機構に加わる左右方向の荷重の大きさをその荷重の方向とあわせて検出する右荷重センサと、左転舵輪から上記転舵機構に加わる左右方向の荷重の大きさをその荷重の方向とあわせて検出する左荷重センサとを有する荷重検出手段と、
少なくとも上記検出した2つの荷重センサの検出値に基づいて上記電動アクチュエータを駆動する転舵力制御手段と
を備えた電動操舵装置において、
車両の旋回挙動を検出する旋回挙動検出手段と、
上記旋回挙動検出手段で検出した検出値と上記左右の荷重センサの各検出値とに基づいて、上記荷重検出手段の異常を判定するセンサ異常検出手段を備えたことを特徴とする電動操舵装置。 - 上記転舵力制御手段は、
上記センサ異常検出手段により上記荷重検出手段の異常が検出された場合に、一連の転舵動作が終了するまでは異常と判定されていない側の荷重センサの出力値のみに基づいて転舵力を制御し、上記一連の転舵動作終了後は、上記荷重検出手段の出力値に基づく制御を中止する請求項1ないし請求項5のいずれかに記載の電動操舵装置。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2005337994A JP2007145040A (ja) | 2005-11-24 | 2005-11-24 | 電動操舵装置 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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2005
- 2005-11-24 JP JP2005337994A patent/JP2007145040A/ja active Pending
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