JP4269166B2 - 車両の操舵装置 - Google Patents

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Description

本発明は、転舵輪を転舵するための少なくとも2つの電動モータまたは操舵ハンドルに操舵反力を付与するための少なくとも2つの電動モータを備えたステアバイワイヤ方式の車両の操舵装置に関する。
従来から、主操舵アクチュエータおよび副操舵アクチュエータとしての2つの電動モータを備え、両方の電動モータが共に正常であるときには両方の電動モータの回転によって転舵輪を転舵し、一方の電動モータの異常時には他方の電動モータのみの回転によって転舵輪を転舵するステアバイワイヤ方式の車両の操舵装置は知られている(下記特許文献1参照)。
特開2002−145098号公報
しかし、上記特許文献1においては、電動モータの異常を検出する方法については、何ら説明されていない。
本発明の目的は、転舵輪を転舵するための少なくとも2つの電動モータまたは操舵ハンドルに操舵反力を付与するための少なくとも2つの電動モータを備えたステアバイワイヤ方式の車両の操舵装置において、的確に電動モータの状態を検出できるようにすることにある。
上記目的を達成するために、本発明の特徴は、互いに動力伝達されるように配置されて転舵輪を転舵するための少なくとも第1電動モータおよび第2電動モータまたは互いに動力伝達されるように配置されて操舵ハンドルの回動操作に対して操舵反力を付与するための少なくとも第1電動モータおよび第2電動モータを備えたステアバイワイヤ方式の車両の操舵装置において、前記第1電動モータを第1方向に回転させて、前記第2電動モータを第1方向に回転させるように前記第1電動モータに駆動電流を流し、かつ前記第2電動モータを前記第1方向とは反対方向である第2方向に回転させて、前記第1電動モータに駆動電流を流したことによる前記第1電動モータの駆動力と均衡した駆動力で前記第1電動モータを前記第1方向とは反対方向である第2方向に回転させるように前記第2電動モータに駆動電流を流す駆動手段と、前記駆動手段によって前記第1電動モータおよび前記第2電動モータが駆動されている状態で、前記第1電動モータおよび前記第2電動モータが回転しなかったことを条件に前記第1電動モータおよび前記第2電動モータが正常であると判定し、かつ前記第1電動モータおよび前記第2電動モータが回転したことを条件に前記第1電動モータおよび前記第2電動モータの一方が作動不能になっている可能性があると判定する第1判定手段とを設けたことにある。この場合、第1および第2電動モータに駆動電流を流すタイミングは、例えば、イグニッションスイッチを投入した直後である。
電動モータの発生駆動力は、電動モータの特性により、駆動電流の大きさに依存する。したがって、前記本発明のように、第1電動モータを第1方向に回転させて、第2電動モータを第1方向に回転させるように第1電動モータに駆動電流を流し、かつ第2電動モータを前記第1方向とは反対方向である第2方向に回転させて、第1電動モータに駆動電流を流したことによる前記第1電動モータの駆動力と均衡した駆動力で第1電動モータを前記第1方向とは反対方向である第2方向に回転させるように前記第2電動モータに駆動電流を流せば、第1および第2電動モータは他方の電動モータを互いに回転させようとする。そして、この状態で、第1および第2電動モータの回転および非回転を観察すれば、第1および第2電動モータの一方が作動不能状態になっていたり、一方の電動モータの効率が低下していることなど、すなわち電動モータの作動に関する状態を簡単に判定できるようになる。そして、本発明によれば、第1電動モータおよび第2電動モータが駆動されている状態で、第1電動モータおよび第2電動モータが回転しなかったことを条件に第1電動モータおよび第2電動モータが正常であると判定され、また第1電動モータおよび第2電動モータが回転したことを条件に第1電動モータおよび第2電動モータの一方が作動不能になっている可能性があると判定される。したがって、本発明によれば、第1電動モータおよび第2電動モータが正常である状態と、第1電動モータおよび第2電動モータの一方が作動不能になっている可能性がある状態とが的確に判定される。また、第1および第2電動モータの正常の判定時には、転舵輪が転舵され、または操舵ハンドルが回転されることはないので、運転者が違和感をもつこともない。
また、本発明の他の特徴は、前記駆動手段による前記第2電動モータの駆動により前記第1電動モータ及び前記第2電動モータが前記第2方向に回転して、前記第1判定手段によって前記第1電動モータおよび前記第2電動モータの一方が作動不能になっている可能性があると判定されたとき、前記第1電動モータへの駆動電流を徐々に増加して前記第2電動モータの駆動電流との差を徐々に大きくし、前記第1電動モータの駆動電流の増加分が所定値以上になっても前記第1電動モータが前記第2方向に回転していることを条件に前記第1電動モータが作動不能になっていると判定する第2判定手段と、前記駆動手段による前記第1電動モータの駆動により前記第1電動モータ及び前記第2電動モータが前記第1方向に回転して、前記第1電動モータおよび前記第2電動モータの一方が作動不能になっている可能性があると判定されたとき、前記第2電動モータへの駆動電流を徐々に増加して前記第1電動モータの駆動電流との差を徐々に大きくし、前記第2電動モータの駆動電流の増加分が所定値以上になっても前記第2電動モータが前記第1方向に回転していることを条件に前記第2電動モータが作動不能になっていると判定する第3判定手段とを設けたことにある。
これによれば、第2および第3判定手段の判定により、第1電動モータが作動不能状態になっていること、および第2電動モータが作動不能状態になっていることが的確に判定される。
また、本発明の他の特徴は、前記第2判定手段は、前記第1電動モータへの駆動電流を徐々に増加している間に、前記第1電動モータの回転が停止したとき、前記第1電動モータおよび前記第2電動モータに流れる電流の差に応じて前記第1電動モータの低下効率を決定する機能を含み、かつ前記第3判定手段は、前記第2電動モータへの駆動電流を徐々に増加している間に、前記第2電動モータの回転が停止したとき、前記第1電動モータおよび前記第2電動モータに流れる電流の差に応じて前記第2電動モータの低下効率を決定する機能を含むようにしたことにある。
第1および第2電動モータのうちの一方の電動モータが、作動不能になったわけではなく、単に劣化して十分な駆動力を発生することができない場合には、この一方の電動モータの駆動電流を他方の電動モータに対する駆動電流よりも大きくすれば、第1および第2電動モータの駆動力が互いに釣り合って第1および第2電動モータの回転が停止する。したがって、前記第2および第3判定手段の前記機能により、一方の電動モータの効率低下も簡単に判定できる。
以下、本発明の一実施形態に係る車両の操舵装置について図面を用いて説明する。図1は、同実施形態に係る車両の操舵装置を概略的に示している。
この車両の操舵装置は、運転者によって操作される操舵操作装置10と、左右前輪FW1,FW2を前記運転者の操作により転舵する転舵装置20とを機械的に分離したステアバイワイヤ方式を採用している。操舵操作装置10は、運転者によって回転操作される操作部としての操舵ハンドル11を備えている。操舵ハンドル11は操舵入力軸12の上端に固定され、操舵入力軸12はその下端にて減速機構を内蔵した反力発生用の操舵反力用電動モータ13により回転駆動されるようになっている。
また、転舵装置20は、車両の左右方向に延びて配置された転舵軸21を備えている。この転舵軸21の両端部には、タイロッド22a,22bおよびナックルアーム23a,23bを介して、転舵輪としての左右前輪FW1,FW2が転舵可能に接続されている。左右前輪FW1,FW2は、転舵軸21の軸線方向の変位により左右に転舵される。転舵軸21の外周上には、図示しないハウジングに組み付けられた第1転舵用電動モータ24および第2転舵用電動モータ25が設けられている。第1転舵用電動モータ24および第2転舵用電動モータ25の回転は、それぞれねじ送り機構26,27により減速されるとともに転舵軸21の軸線方向の変位に変換される。なお、第1および第2転舵用電動モータ24,25の特性、すなわち駆動電流の大きさに対する発生駆動力の大きさの特性は同じであっても異なっていてもよい。
次に、操舵反力用電動モータ13、第1転舵用電動モータ24および第2転舵用電動モータ24,25の回転を制御する電気制御装置30について説明する。電気制御装置30は、操舵角センサ31、転舵角センサ32、第1および第2回転角センサ33,34を備えている。操舵角センサ31は、操舵入力軸12に組み付けられて、操舵ハンドル11の中立位置からの回転角を検出して操舵角θとして出力する。転舵角センサ32は、転舵軸21の外周上にて図示しないハウジングに組み付けられ、転舵軸21の基準位置からの軸線方向の変位量を検出して転舵角δとして出力する。なお、これらの操舵角θおよび転舵角δは、中立位置を「0」とし、右方向の角度を正の値で、左方向の角度を負の値でそれぞれ表す。第1および第2回転角センサ33,34は、第1および第2電動モータ24,25にそれぞれ組み付けられ、第1および第2電動モータ24,25の基準位置からの第1および第2回転角θm1,θm2をそれぞれ検出する。なお、これらの第1および第2回転角θm1,θm2も、正負の符号により基準位置からの回転方向を表す。
また、電気制御装置30は、操舵角センサ31に接続された操舵反力用電子制御ユニット(以下、操舵反力用ECUという)35と、操舵角センサ31、転舵角センサ32および第1回転角センサ33に接続された第1転舵用電子制御ユニット(以下、第1転舵用ECUという)36と、操舵角センサ31、転舵角センサ32および第2回転角センサ34に接続された第2転舵用電子制御ユニット(以下、第2転舵用ECUという)37とを備えている。これらのECU35〜37は、それぞれCPU,ROM,RAMなどからなるマイクロコンピュータを主要構成部品とする。そして、これらの3つのECU35は互いに接続されて、各種動作を連絡し合う。
操舵反力用ECU35は、ROMに記憶した図2の操舵反力制御プログラムを所定の短時間ごとに繰り返し実行して、駆動回路41を介して操舵用電動モータ13を駆動制御する。第1転舵用ECU36は、ROMに記憶した図3の第1チェックプログラムをイグニッションスイッチの投入直後に1回だけ実行して、第1転舵用電動モータ24の状態を判定する。また、第1転舵用ECU36は、その後、ROMに記憶した図5の転舵制御プログラムを所定の短時間ごとに繰り返し実行して、駆動回路42を介して第1転舵用電動モータ24を駆動制御する。第2転舵用ECU37は、ROMに記憶した図4の第2チェックプログラムをイグニッションスイッチの投入直後に1回だけ実行して、第2転舵用電動モータ25の状態を判定する。また、第2転舵用ECU37は、その後、ROMに記憶した図5の転舵制御プログラムを所定の短時間ごとに繰り返し実行して、駆動回路43を介して第2転舵用電動モータ25を駆動制御する。なお、3つのECU35〜37を設けるのに代えて、1つまたは2つのECUによって前記各制御を適宜行うようにしてもよい。
駆動回路41〜43は、ECU35〜37により制御されて、電動モータ13,24,25を駆動制御する。これらの駆動回路41〜43内には、電動モータ13,24,25に流れる駆動電流をそれぞれ検出する駆動電流センサ41a〜43aがそれぞれ設けられていて、駆動電流センサ41a〜43aによって検出された駆動電流はECU35〜37にそれぞれ供給される。また、ECU36,37には、電動モータ24の異常を運転者に警告するための警報ランプ、警報ブザーなどの警報器44が接続されている。
次に、上記のように構成した実施形態の動作を説明する。イグニッションスイッチ(図示しない)の投入直後、第1および第2転舵用ECU36,37は、図3の第1チェックプログラムおよび図4の第2チェックプログラムの実行をそれぞれ1回だけ行う。
第1チェックプログラムの実行は、ステップS20にて開始され、第1転舵用ECU36は、ステップS21にて、駆動電流センサ42aによって検出された駆動電流を入力するとともに、同入力した駆動電流を用いて駆動回路42を制御し、第1転舵用電動モータ24を第1方向に回転させるように同電動モータ24に駆動電流I1を流す。第2チェックプログラムの実行は、ステップS40にて開始され、第2転舵用ECU37は、ステップS41にて、駆動電流センサ43aによって検出された駆動電流を入力するとともに、同入力した駆動電流を用いて駆動回路43を制御し、第2転舵用電動モータ25を第2方向に回転させるように同電動モータ25に駆動電流I2を流す。
この場合、前記第1および第2方向は、互いに反対の回転方向、すなわち転舵軸21を互いに反対方向に駆動するための回転方向である。また、駆動電流I1,I2は、共に正常状態にある第1および第2転舵用電動モータ24,25の各発生駆動力が互いに均衡するように、第1および第2転舵用電動モータ24,25の駆動電流に対する発生駆動力の各特性に従って予め定められた大きさの電流である。すなわち、第1および第2転舵用電動モータ24,25の駆動電流に対する発生駆動力の各特性が等しければ(例えば、第1および第2転舵用電動モータ24,25が同一の電動モータでそれぞれ構成されていれば)、駆動電流I1,I2は互いに等しい。第1および第2転舵用電動モータ24,25の駆動電流に対する発生駆動力の各特性が異なれば、駆動電流I1,I2は互いに異なる。
前記ステップS21の処理後、第1転舵用ECU36は、ステップS22にて回転角センサ33によって検出された第1回転角θm1を入力して、第1転舵用電動モータ24が回転したか否かを判定する。一方、前記ステップS41の処理後、第2転舵用ECU37は、ステップS42にて回転角センサ34によって検出された第2回転角θm2を入力して、第2転舵用電動モータ25が回転したか否かを判定する。
いま、第1および第2転舵用電動モータ24,25が正常であれば、第1および第2転舵用電動モータ24,25は、互いに均衡した駆動力で、他方の電動モータ25,24をそれぞれ回転させようとするので、第1および第2転舵用電動モータ24,25は共に回転しない。なお、第1および第2転舵用電動モータ24,25によって発生される駆動力が極めて正確に一致しなくても、同駆動力がほぼ一致すれば、各部品間の摩擦損失によって第1および第2転舵用電動モータ24,25は回転しない。したがって、この場合には、第1転舵用ECU36は、ステップS22にて「No」と判定し、ステップS32にて第1転舵用電動モータ24に対する駆動電流の供給を停止制御することにより第1転舵用電動モータ24の駆動制御を解除する。そして、ステップS33にて第2転舵用ECU37に第1チェックプログラムの終了を通知して、ステップS34にてこの第1チェックプログラムの実行を終了する。一方、第2転舵用ECU37は、ステップS42にて「No」と判定し、ステップS52にて第2転舵用電動モータ25に対する駆動電流の供給を停止制御することにより第2転舵用電動モータ25の駆動制御を解除する。そして、ステップS53にて第1転舵用ECU36に第2チェックプログラムの終了を通知して、ステップS54にてこの第1チェックプログラムの実行を終了する。
これらの第1および第2チェックプログラムの終了後、第1および第2転舵用ECU36,37は、図5の転舵制御プログラムの実行を所定の短時間ごとに繰り返し実行し始める。これらの転舵制御プログラムの実行はそれぞれステップS60にて開始され、第1および第2転舵用ECU36,37は、ステップS61にて、操舵角センサ31によって検出された操舵角θをそれぞれ入力するとともに、転舵角センサ32によって検出された転舵角δを入力する。
次に、第1および第2転舵用ECU36,37は、ステップS62にて、各ROM内に予め用意された目標転舵角テーブルを参照して、前記入力した操舵角θに対応する目標転舵角δ*を計算する。この目標転舵角テーブルは、図6に示すように、操舵角θの絶対値|θ|の増加に従って絶対値の増加する目標転舵角δ*を記憶している。なお、目標転舵角テーブルを用いるのに代えて、操舵角θと目標転舵角δ*との関係を予め定めた関数を用意しておいて、同関数を用いて前記入力した操舵角θに対応する目標転舵角δ*を計算するようにしてもよい。また、車速センサ、ヨーレートセンサ、横加速度センサなどを設けて、前記各センサによって検出された車速、ヨーレート、横加速度などに応じて前記計算した目標転舵角δ*を補正するようにしてもよい。
前記目標転舵角δ*の計算後、第1および第2転舵用ECU36,37は、ステップS63にて第1および第2転舵用電動モータ24,25を駆動制御して、ステップS64にてこの転舵制御プログラムの実行を一旦終了する。このステップS63の処理においては、前記計算した目標転舵角δ*と前記入力した転舵角δとの差δ*−δが計算され、駆動回路42,43との協働により、第1および第2転舵用電動モータ24,25は前記差δ*−δが「0」となるように駆動制御される。これにより、第1および第2転舵用電動モータ24,25は、それらの回転により、ねじ送り機構26,27を介して転舵軸21を軸線方向に駆動する。そして、転舵軸21の軸線方向の変位により、左右前輪FW1,FW2が目標転舵角δ*に転舵される。その結果、左右前輪FW1,FW2は、操舵ハンドル11の回動操作に応じて転舵され、車両は左右に旋回される。
このような転舵制御プログラムの実行と並行して、操舵反力用ECU35は、図2の操舵反力制御プログラムを所定の短時間ごとに繰り返し実行している。この操舵反力プログラムの実行はステップS10にて開始され、操舵反力用ECU35は、ステップS11にて操舵角センサ31によって検出された操舵角θを入力する。
次に、操舵反力用ECU35は、目標操舵反力テーブルを参照して、前記入力した操舵角θに対応する目標操舵反力を計算する。この目標操舵反力テーブルは、図7に示すように、操舵角θの絶対値|θ|の増加に従って絶対値の増加する目標操舵反力を記憶している。なお、目標操舵反力テーブルを用いるのに代えて、操舵角θと目標操舵反力との関係を予め定めた関数を用意しておいて、同関数を用いて前記入力した操舵角θに対応する目標操舵反力を計算するようにしてもよい。なお、この場合にも、車速、ヨーレート、横加速度などに応じて目標操舵反力を補正してもよい。
前記目標操舵反力の計算後、ステップS13にて、駆動電流センサ41aによって検出された駆動電流を用いて、操舵ハンドル11に付与される反力トルクが前記計算した目標操舵反力に一致するように駆動回路41を介して操舵反力用電動モータ13の回転を制御する。そして、ステップS14にて、この転舵制御プログラムの実行を一旦終了する。これにより、運転者による操舵ハンドル11の回動操作に対して、操舵ハンドル11の操舵角θすなわち左右前輪FW1,FW2の転舵角δに応じた反力トルクが付与される。したがって、運転者は、この操舵反力を感じながら、操舵ハンドル11を回動操作できる。
次に、第1および第2転舵用電動モータ24,25のいずれか一方が正常でない場合について説明する。この場合、前述の場合と異なり、第1および第2転舵用電動モータ24,25のうちの一方が他方を回転させることになるので、第1および第2転舵用電動モータ24,25は共に回転する。したがって、図3のステップS22にて「Yes」と判定され、第1転舵用ECU36はステップS23に進み、第1転舵用電動モータ24が第1方向と反対方向(すなわち、第2方向)に回転しているかを判定する。この第1方向と反対方向の第1転舵用電動モータ24の回転は、第1転舵用電動モータ24が第2転舵用電動モータ25によって回転させられたことを意味する。一方、第2転舵用ECU37はステップS42にて「Yes」と判定し、ステップS43にて第2転舵用電動モータ25が第2方向と反対方向(すなわち、第1方向)に回転しているかを判定する。この第2方向と反対方向の第2転舵用電動モータ25の回転は、第2転舵用電動モータ25が第1転舵用電動モータ24によって回転させられたことを意味する。
第1転舵用電動モータ24が第1方向と反対方向に回転したとすると、第1転舵用ECU36は、ステップS23にて「Yes」と判定し、ステップS24以降の処理を実行する。一方、この場合、第2転舵用電動モータ25も第1方向と反対方向すなわち第2方向に回転するので、第2転舵用ECU37は、ステップS43にて「No」と判定して、ステップS51にて第1転舵用ECU36からの第1チェックプログラムの終了の通知を待つ。この間、第2転舵用電動モータ25には前記ステップS41の処理によって流された駆動電流I2が流され続ける。
第1転舵用ECU36は、ステップS24にて変数nを「1」に初期設定した後、ステップS27の変数nのカウントアップ処理およびステップS28の変数nの比較処理により、変数nが所定値N以上になるまで、ステップS25〜S28からなる循環処理を繰り返し実行する。なお、この所定値Nは予め決められた自然数であって、この値が大きくなるほど、ステップS25〜S28からなる循環処理回数が大きくなり得る。この循環修理中、ステップS25の処理により、第1転舵用電動モータ24に流す駆動電流を微小電流ΔIずつ増加させる。ステップS26の処理により、前記駆動電流を増加させた状態で、回転角センサ33からの検出第1回転角θm1を入力して、第1転舵用電動モータ24が第1方向と反対方向に回転しているかを検出する。言い換えれば、第1転舵用電動モータ24が、前記駆動電流の増加によって停止したかを判定する。
第1転舵用電動モータ24が第1方向と反対方向に回転し続けていると、前記ステップS25の駆動電流の増加処理がふたたび実行され、その後、前記ステップS26の判定処理が実行される。このようなステップS25〜S28からなる循環処理中、第1転舵用電動モータ24が第1方向と反対方向に回転しなくなると、ステップS26にて「No」と判定して、ステップS29に進む。この状態は、第1転舵用電動モータ24に流す駆動電流を第2転舵用電動モータ25に流す駆動電流よりも増加電流n・ΔIだけ大きくしたときに、第1および第2転舵用電動モータ24,25の駆動力が釣り合ったことを意味する。言い換えれば、第1転舵用電動モータ24の効率が、同電動モータ24の劣化などにより、増加電流n・ΔI分だけ低下したことを意味する。ステップS29においては、第1転舵用電動モータ24の効率が低下していることを記憶するとともに、第1転舵用電動モータ24に対する増加電流n・ΔIを記憶する。なお、この第1転舵用電動モータ24の効率低下を運転者に知らせるようにしてもよい。
一方、変数nが所定値N以上になっても、第1転舵用電動モータ24が第1方向と反対方向に回転し続けている場合には、ステップS28にて「Yes」と判定して、ステップS30に進む。この状態は、第1転舵用電動モータ24に流す駆動電流を第2転舵用電動モータ25に流す駆動電流よりも(N−1)・ΔI(ある程度大きな電流)だけ大きくしても、第1および第2転舵用電動モータ24,25の駆動力が釣り合わなかったことを意味する。言い換えれば、第1転舵用電動モータ24が作動不能に陥っていることを意味する。ステップS30においては、警報器44を作動させて、第1転舵用電動モータ24に異常が発生していることを運転者に通報する。
前記ステップS29またはステップS30の処理後、第1転舵用ECU36はステップS32にて第1転舵用電動モータ24の駆動制御を解除し、ステップS33にて第2転舵用ECU37に第1チェックプログラムの終了を通知して、ステップS34にてこの第1チェックプログラムの実行を終了する。
この第1チェックプログラムの終了の通知により、第2転舵用ECU37は、図4のステップS51にて「Yes」と判定して、ステップS52の第2転舵用電動モータ25の駆動制御の解除処理およびステップS53の第1転舵用ECU36に対する通知処理を実行した後、ステップS54にてこの第2チェックプログラムの実行を終了する。
次に、第1転舵用電動モータ24が第1方向に回転した場合について説明する。この場合、第1転舵用ECU36は、図3のステップS23にて「No」と判定して、ステップS31にて第2転舵用ECU37からの第2チェックプログラムの終了の通知を待つ。この間、第1転舵用電動モータ24には前記ステップS21の処理によって流された駆動電流I1が流され続ける。また、この場合には、第2転舵用電動モータ25は第1方向すなわち第2方向と反対方向と回転するので、第2転舵用ECU37は、図4のステップS43にて「Yes」と判定して、ステップS44〜S50の処理を実行する。
これらのステップS44〜S50の処理は、前述した図3のステップS24〜S30の処理と似ており、異なる点は、対象が第2転舵用電動モータ25である点と、ステップS46の判定処理にて第2方向と反対方向の回転が判定される点のみであるので、その詳しい説明を省略する。このようなステップS44〜S50の処理後、第2転舵用ECU37はステップS52にて第2転舵用電動モータ25の駆動制御を解除し、ステップS53にて第1転舵用ECU36に第2チェックプログラムの終了を通知して、ステップS54にてこの第2チェックプログラムの実行を終了する。
この第2チェックプログラムの終了の通知により、第1転舵用ECU36は、図3のステップS31にて「Yes」と判定して、ステップS32の第1転舵用電動モータ24の駆動制御の解除処理およびステップS33の第2転舵用ECU37に対する通知処理を実行した後、ステップS34にてこの第1チェックプログラムの実行を終了する。
このようにして第1および第2チェックプログラムの実行が終了されると、第1および第2転舵用ECU36,37は、前述したように、図5の転舵制御プログラムを実行して左右前輪FW1,FW2を転舵制御する。この場合、第1転舵用電動モータ24の効率が低下している場合には、ステップS63の転舵制御処理において、前記記憶した増加電流n・ΔIに相当する分だけ大きな駆動電流を第1転舵用電動モータ24に流し、効率低下を補うようにして第1および第2転舵用電動モータ24,25に均等の駆動力を発生させるようにする。また、第2転舵用電動モータ25の効率が低下している場合には、ステップS63の転舵制御処理において、前記記憶した増加電流n・ΔIに相当する分だけ大きな駆動電流を第2転舵用電動モータ25に流し、効率低下を補うようにして第1および第2転舵用電動モータ24,25に均等の駆動力を発生させるようにする。
上記作動説明からも理解できるように、上記実施形態によれば、図3のステップS21,S22および図4のステップS41,S42の処理により、正常状態にある第1および第2転舵用電動モータ24,25の各駆動力が均衡しかつ対抗する駆動電流を第1および第2転舵用電動モータ24,25に流し、第1および第2転舵用電動モータ24,25の正常状態を判定するようにしたので、第1および第2転舵用電動モータ24,25の正常が簡単に判定される。そして、この正常の判定時には、第1および第2転舵用電動モータ24,25は回転せず、左右前輪FW1,FW2が転舵されることはないので、運転者が違和感をもつこともない。
また、図3のステップS23〜S29および図4のステップS43〜S49の処理により、第1および第2転舵用電動モータ24,25に流れる電流に差が生じるようにして、第1および第2転舵用電動モータ24,25の回転によって第1および第2転舵用電動モータ24,25の効率低下および作動不能を判定するようにしたので、これらの効率低下および作動不能も簡単に検出できる。特に、第1および第2転舵用電動モータ24,25に流す電流の差を徐々に大きくしていき、第1および第2転舵用電動モータ24,25の回転が停止したときに、前記電流の差に応じて第1および第2転舵用電動モータ24,25の低下した効率を定量的に計測するようにしたので、低下した効率の量も簡単に検出できるようになり、その後の制御にこの効率の低下を利用できるようになる。
さらに、本発明の実施にあたっては、上記実施形態及びその変形例に限定されるものではなく、本発明の目的を逸脱しない限りにおいて種々の変更が可能である。
例えば、上記実施形態においては、第1および第2転舵用電動モータ24,25の効率低下および作動不能の検出を、他方の電動モータによって回転させられた側の電動モータの駆動電流を増加させるようにした。しかし、これに代えて、他方の電動モータを回転させた側の電動モータの駆動電流を徐々に減少させて、同他方の電動モータに対応した第1または第2転舵用電動モータ24,25の効率低下および作動不能の検出を行うようにしてもよい。
この場合、図3の第1チェックプログラムにおいては、ステップS23,S26にて第1転舵用電動モータ24が第1方向に回転したかを判定するようにするとともに、ステップS25にて第1転舵用電動モータ24の駆動電流を微小電流ΔIずつ減少させるようにする。そして、この場合、第1チェックプログラムにおいては、第2転舵用電動モータ25の効率低下および作動不能が検出されることになるので、検出結果を第2転舵用ECU37に出力しておく必要がある。一方、図4の第2チェックプログラムにおいては、ステップS43,S46にて第2転舵用電動モータ25が第2方向に回転したかを判定するようにするとともに、ステップS45にて第2転舵用電動モータ25の駆動電流を微小電流ΔIずつ減少させるようにする。そして、この場合、第2チェックプログラムにおいては、第1転舵用電動モータ25の効率低下および作動不能が検出されることになるので、検出結果を第1転舵用ECU36に出力しておく必要がある。
さらに、前記第1および第2転舵用電動モータ24,25の効率低下および作動不能の検出を、第1および第2転舵用電動モータ24,25のうちの一方の電動モータの駆動電流を微小電流ΔIずつ増加させるとともに、他方の電動モータの駆動電流を微小電流ΔIずつ減少させるようにしてもよい。この場合、他方の電動モータにより回転させられた側の電動モータの駆動電流を上記図3および図4の第1および第2チェックプログラムのようにして増加させるとともに、他方の電動モータを回転させた側の電動モータの駆動電流を前記変形例のように減少させるようにする。ただし、この場合の電動モータの低下した効率は上記実施形態および変形例の場合の2倍となる。
また、上記実施形態においては、第1および第2転舵用電動モータ24,25の回転を第1および第2回転角センサ33,34により検出するようにした。しかし、第1および第2転舵用電動モータ24,25の回転は操舵軸21の変位および左右前輪FW1,FW2の転舵に対応するものであるので、第1および第2転舵用電動モータ24,25の回転を転舵角センサ32による検出転舵角δを用いて検出するようにしてもよい。
また、上記実施形態においては、左右前輪FW1,FW2を転舵するために第1および第2転舵用電動モータ24,25を用いるようにしたが、本発明は左右前輪FW1,FW2を転舵するために3つ以上の電動モータを備えた車両の操舵装置にも適用される。この場合、例えば図8に示すように、車両の操舵装置を変形できる。この変形例においては、転舵軸21をラックバーで構成するとともに、上記実施形態の構成に加えて、同転舵軸21に設けたラック歯21aに噛み合うピニオンギヤ51を下端に固定した転舵入力軸52を有する。転舵入力軸52の上端部には第3転舵用電動モータ53を設け、第3転舵用電動モータ53の回転が減速器54を介して転舵入力軸52に伝達されるようにする。
さらに、この変形例においては、上記第1および第2転舵用ECU36,37と同様な第3転舵用ECU55と、上記駆動回路42,43と同様な駆動電流センサ56aを内蔵した駆動回路56と、上記第1および第2回転角センサ33,34と同様な第3転舵用電動モータ53の回転角θm3を検出する回転角センサ57とを設ける。また、左右前輪FW1,FW2の転舵角δを検出するために、上記実施形態の転舵角センサ32を用いることも可能であるが、転舵入力軸52の基準位置からの回転角を検出することによって転舵角δを検出する転舵角センサ58を用いることもできる。
そして、第3転舵用ECU55は、操舵反力用ECU35、第1および第2転舵用ECU36,37に接続されており、上記図3および図4の第1および第2チェックプログラムと同様に構成した第3チェックプログラムを実行するとともに、図5の転舵制御プログラムを実行する。この場合、第1ないし第3転舵用ECU36,37,55は、第1ないし第3チェックプログラムのうちの2つのチェックプログラムを同時に実行することにより、第1ないし第3転舵用電動モータ24,25,53の正常状態、効率低下状態および作動不能状態を検出する。具体的には、まず、上記実施形態のように、第1および第2転舵用ECU36,37が第1および第2チェックプログラムを実行して、第1および第2転舵用電動モータ24,25の状態を判定する。その後、第3転舵用ECU55および第1転舵用ECU36(または第2転舵用ECU37)が第3チェックプログラムおよび第1チェックプログラム(または第2チェックプログラム)をそれぞれ同時に実行して、第3転舵用電動モータ53および第1転舵用電動モータ24(または第2転舵用電動モータ25)の状態を判定する。なお、この場合には、前記第1ないし第3転舵用電動モータ24,25,53の状態判定がすべて終了した後に、第1ないし第3転舵用ECU36,37,55は図5の転舵制御プログラムをそれぞれ実行し始めるようにする。
また、上記実施形態および変形例においては、本発明を、車両の操舵装置に設けた複数の転舵用電動モータ24,25,53に対して適用した。しかし、車両の操舵装置内に、操舵ハンドル11の回動操作に対して操舵反力を付与するための一つまたは複数の操舵反力用電動モータが上記実施形態の操舵反力用電動モータ13に加えて設けられている場合には、本発明は、上記実施形態の操舵反力用電動モータ13を含む複数の操舵反力用電動モータに対しても適用される。前記1つまたは複数の操舵反力用電動モータは、操舵ハンドル11の回動操作に対して反力を付与することが可能であれば、操舵反力用電動モータ13に並列または直列に設けられていてもよい。
この変形例においては、前述した複数の操舵反力用電動モータを駆動回路を介してそれぞれ独立にまたは共通に制御する操舵反力用ECU(上記実施形態の操舵反力用ECU35を含む)が、上記実施形態の図3,4の第1および第2チェックプログラムと同様に構成した第1および第2チェックプログラムをイグニッションスイッチの投入直後に1回だけ実行する。この第1および第2チェックプログラムにおいては、上記第1ないし第3転舵用電動モータ24,25,53に代えて、前述した複数の操舵反力用電動モータの駆動制御するとともに、それらの回転を検出する。したがって、前記複数の操舵反力用電動モータには、上記実施形態の回転角センサ26,27,57と同様な回転角センサがそれぞれ組み付けられている。
この変形例によっても、前記プログラムの実行により、正常状態にある複数の操舵反力用電動モータの正常が簡単に判定される。そして、この正常の判定時には、複数の操舵反力用電動モータは回転せず、操舵ハンドル11が回転することはないので、運転者が違和感をもつこともない。
また、この変形例においても、上記実施形態と同様に、複数の操舵反力用電動モータに流れる電流に差が生じるようにして、複数の操舵反力用電動モータの回転によって同複数の操舵反力用電動モータの効率低下および作動不能を判定するようにするとよい。そして、この場合も、複数の操舵反力用電動モータに流す電流の差を徐々に大きくしていき、複数の操舵反力用電動モータのうちの1つまたは複数の操舵反力用電動モータの回転が停止したときに、前記電流の差に応じて複数の操舵反力用電動モータの低下した効率を定量的に計測するようにするとよい。これらによれば、複数の操舵反力用電動モータに対しても、上記実施形態と同様な効果が期待される。
さらに、上記実施形態においては、車両を操舵するために回動操作される操舵ハンドル11を用いるようにした。しかし、これに代えて、例えば、直線的に変位するジョイスティックタイプの操舵ハンドルを用いてもよいし、その他、運転者によって操作されるとともに車両に対する操舵を指示できるものであれば、いかなるものを用いてもよい。
本発明の一実施形態に係る車両の操舵装置の概略図である。 図1の操舵反力用ECUによって実行される操舵反力制御プログラムのフローチャートである。 図1の第1転舵用ECUによって実行される第1チェックプログラムのフローチャートである。 図1の第2転舵用ECUによって実行される第2チェックプログラムのフローチャートである。 図1の第1および第2転舵用ECUによって実行される転舵制御プログラムのフローチャートである。 操舵角と目標転舵角との関係を示すグラフである。 操舵角と目標操舵反力との関係を示すグラフである。 図1の変形例に係る車両の操舵装置の概略図である。
符号の説明
FW1,FW2…前輪、10…操舵操作装置、11…操舵ハンドル、13…操舵反力用電動モータ、20…転舵装置、21…転舵軸、24,25,53…転舵用電動モータ、26,27,57…回転角センサ、31…操舵角センサ、32,58…転舵角センサ、35…操舵反力用ECU、36,37,55…転舵用ECU、41a,42a,43a、56a…駆動電流センサ

Claims (3)

  1. 互いに動力伝達されるように配置されて転舵輪を転舵するための少なくとも第1電動モータおよび第2電動モータまたは互いに動力伝達されるように配置されて操舵ハンドルの回動操作に対して操舵反力を付与するための少なくとも第1電動モータおよび第2電動モータを備えたステアバイワイヤ方式の車両の操舵装置において、
    前記第1電動モータを第1方向に回転させて、前記第2電動モータを第1方向に回転させるように前記第1電動モータに駆動電流を流し、かつ前記第2電動モータを前記第1方向とは反対方向である第2方向に回転させて、前記第1電動モータに駆動電流を流したことによる前記第1電動モータの駆動力と均衡した駆動力で前記第1電動モータを前記第1方向とは反対方向である第2方向に回転させるように前記第2電動モータに駆動電流を流す駆動手段と、
    前記駆動手段によって前記第1電動モータおよび前記第2電動モータが駆動されている状態で、前記第1電動モータおよび前記第2電動モータが回転しなかったことを条件に前記第1電動モータおよび前記第2電動モータが正常であると判定し、かつ前記第1電動モータおよび前記第2電動モータが回転したことを条件に前記第1電動モータおよび前記第2電動モータの一方が作動不能になっている可能性があると判定する第1判定手段と
    を設けたことを特徴とする車両の操舵装置。
  2. 請求項1に記載した車両の操舵装置において、さらに、
    前記駆動手段による前記第2電動モータの駆動により前記第1電動モータ及び前記第2電動モータが前記第2方向に回転して、前記第1判定手段によって前記第1電動モータおよび前記第2電動モータの一方が作動不能になっている可能性があると判定されたとき、前記第1電動モータへの駆動電流を徐々に増加して前記第2電動モータの駆動電流との差を徐々に大きくし、前記第1電動モータの駆動電流の増加分が所定値以上になっても前記第1電動モータが前記第2方向に回転していることを条件に前記第1電動モータが作動不能になっていると判定する第2判定手段と、
    前記駆動手段による前記第1電動モータの駆動により前記第1電動モータ及び前記第2電動モータが前記第1方向に回転して、前記第1電動モータおよび前記第2電動モータの一方が作動不能になっている可能性があると判定されたとき、前記第2電動モータへの駆動電流を徐々に増加して前記第1電動モータの駆動電流との差を徐々に大きくし、前記第2電動モータの駆動電流の増加分が所定値以上になっても前記第2電動モータが前記第1方向に回転していることを条件に前記第2電動モータが作動不能になっていると判定する第3判定手段とを設けたことを特徴とする車両の操舵装置。
  3. 前記第2判定手段は、前記第1電動モータへの駆動電流を徐々に増加している間に、前記第1電動モータの回転が停止したとき、前記第1電動モータおよび前記第2電動モータに流れる電流の差に応じて前記第1電動モータの低下効率を決定する機能を含み、かつ
    前記第3判定手段は、前記第2電動モータへの駆動電流を徐々に増加している間に、前記第2電動モータの回転が停止したとき、前記第1電動モータおよび前記第2電動モータに流れる電流の差に応じて前記第2電動モータの低下効率を決定する機能を含請求項2に記載した車両の操舵装置。
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