JP2006057253A - 鋼矢板併用式直接基礎の施工方法および鋼矢板併用式直接基礎 - Google Patents

鋼矢板併用式直接基礎の施工方法および鋼矢板併用式直接基礎 Download PDF

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政幸 神田
Osamu Murata
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浩一 田中
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篤史 武田
Naoyuki Kita
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Abstract

【課題】鋼矢板併用式直接基礎の施工方法において、その作業性を改善する。
【解決手段】組合せ鋼矢板53とU形鋼矢板51とを交互に地盤2に打ち込んで、矩形断面状の鋼矢板構造体5を形成する。鋼矢板構造体5に包囲された地盤2を掘削する。組合せ鋼矢板53およびU形鋼矢板51の内面に孔あき鋼板7とアンカー鉄筋9を溶接する。鋼矢板構造体5に包囲された空間に場所打ちコンクリートを打設してフーチングを形成する。組合せ鋼矢板53の採用により、アンカー鉄筋9の取付点が手前に移動するため、作業性が向上する。
【選択図】図2

Description

本発明は、鋼矢板併用式直接基礎の施工方法と、その施工方法によって施工された鋼矢板併用式直接基礎に関するものである。
鋼矢板併用式直接基礎1を施工する際には、図6に示すように、複数枚のU形鋼矢板51を順に地盤2に打ち込んで矩形断面状の鋼矢板構造体5を形成し、この鋼矢板構造体5に包囲された地盤2を掘り下げる。そして、その空間にフーチング鉄筋(図示せず)を配筋した後、場所打ちコンクリートを打設してフーチング(図示せず)を形成していた(例えば、特許文献1参照)。
このとき、せん断力を前記フーチングから各U形鋼矢板51へ円滑に伝えるべく、U形鋼矢板51の打設前に、孔あき鋼板7を各U形鋼矢板51の内面(フーチング側の面)に縦向きに溶接していた。また、曲げによる引張力をフーチングから各U形鋼矢板51へ円滑に伝えるべく、鋼矢板構造体5に包囲された地盤2を掘削した後に、孔あき鋼板7の上下両側において、所定本数(例えば、3本ずつ)のアンカー鉄筋9を各U形鋼矢板51の内面に横向きにスタッド溶接していた。
特開2003−138577号公報(段落〔0041〕〔0042〕〔0044〕の欄、図3)
しかし、これでは次のような不都合があった。
すなわち、鋼矢板構造体5は、図6に示すように、各U形鋼矢板51が交互に手前側(フーチング側)と奥側(フーチングと反対側)に位置する波形断面を呈しており、奥側に引っ込んだU形鋼矢板51の左右両側にはそれぞれ、手前側に突出したU形鋼矢板51が立ちはだかっている。その結果、この奥側のU形鋼矢板51に対してアンカー鉄筋9をスタッド溶接するための作業空間を確保しづらく、作業性が悪い。
本発明は、このような事情に鑑み、作業性に優れた鋼矢板併用式直接基礎の施工方法と、その施工方法によって施工された鋼矢板併用式直接基礎を提供することを目的とする。
まず、請求項1に係る発明は、組合せ鋼矢板とU形鋼矢板とが当該U形鋼矢板を内側に向けて交互に地盤に打ち込まれることにより、閉曲線断面状の鋼矢板構造体が形成される鋼矢板構造体形成工程と、前記鋼矢板構造体に包囲された地盤が掘削される地盤掘削工程と、前記組合せ鋼矢板および前記U形鋼矢板の内面に伝力部材が取り付けられる伝力部材取付工程と、前記鋼矢板構造体の内側にコンクリートが打設されてフーチングが形成されるフーチング形成工程とを備えたことを特徴とする。
また、請求項2に係る発明は、第1のU形鋼矢板の継手間に平鋼が溶接されて台形鋼矢板が製作される台形鋼矢板製作工程と、前記台形鋼矢板と第2のU形鋼矢板とが当該U形鋼矢板を内側に向けて交互に地盤に打ち込まれることにより、閉曲線断面状の鋼矢板構造体が形成される鋼矢板構造体形成工程と、前記鋼矢板構造体に包囲された地盤が掘削される地盤掘削工程と、前記台形鋼矢板および前記第2のU形鋼矢板の内面に伝力部材が取り付けられる伝力部材取付工程と、前記鋼矢板構造体の内側にコンクリートが打設されてフーチングが形成されるフーチング形成工程とを備えたことを特徴とする。
また、請求項3に係る発明は、前記伝力部材は、前記組合せ鋼矢板および前記U形鋼矢板の内面にそれぞれ溶接される孔あき鋼板と、これら孔あき鋼板の孔にそれぞれ掛着されるアンカー鉄筋とを含むことを特徴とする。
また、請求項4に係る発明は、前記伝力部材は、前記組合せ鋼矢板および前記U形鋼矢板の内面にそれぞれ溶接される孔あき鋼板と、これら孔あき鋼板の孔に挿通された補助鉄筋に掛着されるアンカー鉄筋とを含むことを特徴とする。
また、請求項5に係る発明は、前記伝力部材は、前記台形鋼矢板および前記第2のU形鋼矢板の内面にそれぞれ溶接される孔あき鋼板と、これら孔あき鋼板の孔にそれぞれ掛着されるアンカー鉄筋とを含むことを特徴とする。
また、請求項6に係る発明は、前記伝力部材は、前記台形鋼矢板および前記第2のU形鋼矢板の内面にそれぞれ溶接される孔あき鋼板と、これら孔あき鋼板の孔に挿通された補助鉄筋に掛着されるアンカー鉄筋とを含むことを特徴とする。
また、請求項7に係る発明は、請求項1乃至6のいずれかに記載の鋼矢板併用式直接基礎の施工方法によって施工されたことを特徴とする。
ここで、組合せ鋼矢板とは、一対のU形鋼矢板を筒形に組み合わせて溶接したものを意味する。
本発明によれば、組合せ鋼矢板または台形鋼矢板の採用により、伝力部材の取付点が手前に移動することから、作業性に優れた鋼矢板併用式直接基礎の施工方法および鋼矢板併用式直接基礎を提供することができる。
また、孔あき鋼板または補助鉄筋にアンカー鉄筋を掛着するようにすれば、現場でアンカー鉄筋を溶接する作業が不要となるため、作業性が一層向上する。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
<第1の実施形態>
鋼矢板併用式直接基礎1は、図1に示すように、地盤2に施工された矩形のフーチング3を有しており、フーチング3内にはフーチング鉄筋(図示せず)が配筋されている。また、フーチング3の上側には橋脚4が立設されており、フーチング3の周囲には矩形断面状の鋼矢板構造体5が地盤2に埋設された形で形成されている。
この鋼矢板構造体5においては、図2に示すように、複数枚のU形鋼矢板51が、交互に手前側(フーチング3側)と奥側(フーチング3と反対側)とに位置するように継手を介して波形断面状に接合されている。ここで、奥側のU形鋼矢板51は変断面組合せ鋼矢板となっている。すなわち、奥側のU形鋼矢板51の埋設長さのうちフーチング3に対応する区間(以下、フーチング対応区間と称する。)については、このU形鋼矢板51に対向する形で別のU形鋼矢板52が溶接されて組合せ鋼矢板53が形成されており、それ以外の区間については、そのままの状態となっている。
そして、各組合せ鋼矢板53の内面(フーチング3側の面)および手前側の各U形鋼矢板51の内面(フーチング3側の面)には、図2に示すように、孔あき鋼板7が縦向きに溶接されているとともに、この孔あき鋼板7の上方および下方に、所定本数(例えば、3本ずつ)のアンカー鉄筋9が横向きにスタッド溶接されている。なお、各孔あき鋼板7は長方形板状の基板7aを有しており、基板7aには複数個(図2では、14個)の円形の孔7bが一列に並んで形成されている。
鋼矢板併用式直接基礎1は以上のような構成を有するので、この鋼矢板併用式直接基礎1を施工する際には次の手順による。
まず、公知の工法(例えば、バイブロハンマ工法、圧入工法など)を用いて、組合せ鋼矢板53とU形鋼矢板51とを交互に地盤2に打ち込んで、矩形断面状の鋼矢板構造体5を形成する。このとき、U形鋼矢板51を内側(鋼矢板構造体5の内部側)に向ける。また、各組合せ鋼矢板53および各U形鋼矢板51には、その打設前に孔あき鋼板7を溶接しておく。
次いで、鋼矢板構造体5に包囲された地盤2を掘り下げ、その空間にフーチング鉄筋(図示せず)を配筋する。
次いで、各組合せ鋼矢板53および各U形鋼矢板51の内面にアンカー鉄筋9を横向きにスタッド溶接する。
このとき、鋼矢板構造体5は、複数枚のU形鋼矢板51が交互に手前側と奥側に位置する波形断面を呈しているが、組合せ鋼矢板53の採用によってアンカー鉄筋9の取付点が手前に移動するため、奥側のU形鋼矢板51にもアンカー鉄筋9をスタッド溶接しなければならない従来法と比べて、作業性が向上する。
最後に、鋼矢板構造体5に包囲された空間に場所打ちコンクリートを打設してフーチング3を形成する。
すると、フーチング3と各組合せ鋼矢板53および各U形鋼矢板51との間には孔あき鋼板7が介在しているので、フーチング3からすべての組合せ鋼矢板53およびU形鋼矢板51へせん断力が円滑に伝わる。また、フーチング3と各組合せ鋼矢板53および各U形鋼矢板51との間にはアンカー鉄筋9が介在しているので、フーチング3からすべての組合せ鋼矢板53およびU形鋼矢板51へ引張力が円滑に伝わる。これらの結果、フーチング3に作用する荷重は、鋼矢板構造体5を介して地盤2に伝達されることから、橋脚4や橋桁(図示せず)などの上部構造は地盤2に強固に支持されることになる。
ここで、鋼矢板併用式直接基礎1の施工が終了する。
<第2の実施形態>
なお、上述した第1の実施形態においては、組合せ鋼矢板53およびU形鋼矢板51に直接アンカー鉄筋9をスタッド溶接する場合について説明したが、図3に示すように、組合せ鋼矢板53およびU形鋼矢板51に孔あき鋼板7、補助鉄筋10を介してアンカー鉄筋9を掛着することも可能である。
すなわち、この場合、次の手順に従って鋼矢板併用式直接基礎1を施工する。
まず、第1の実施形態と同様に、公知の工法を用いて、組合せ鋼矢板53とU形鋼矢板51とを交互に地盤2に打ち込んで矩形断面状の鋼矢板構造体5を形成する。
次いで、第1の実施形態と同様に、鋼矢板構造体5に包囲された地盤2を掘り下げ、その空間にフーチング鉄筋(図示せず)を配筋する。
次いで、第1の実施形態とは異なり、複数枚の孔あき鋼板7の上段および下段の孔7bにそれぞれ長尺の補助鉄筋10を水平に挿通した後、この補助鉄筋10に複数本のJ字形のアンカー鉄筋9を掛着して孔あき鋼板7の側面に当接させ、手前側に向けて水平に保持する。
このとき、アンカー鉄筋9の先端折り返し部を補助鉄筋10に引っ掛けるが、図3に一点鎖線で示すように、互いに隣接する孔あき鋼板7からほぼ等距離にある補助鉄筋10部分にアンカー鉄筋9の先端折り返し部を引っ掛けた後、このアンカー鉄筋9を横に移動させて孔あき鋼板7の側面に当接させる。そうすれば、アンカー鉄筋9の先端折り返し部を補助鉄筋10に引っ掛けるときに、補助鉄筋10と鋼矢板構造体5との間に距離的な余裕が生じるため、先端折り返し部の長いアンカー鉄筋9を用いることができる。その結果、アンカー鉄筋9とフーチング3との接触面積が増大し、両者間の締結力が高まる。
また、アンカー鉄筋9は、U形鋼矢板51にスタッド溶接する必要がなく、孔あき鋼板7の孔7bに挿通された補助鉄筋10に掛着するだけで済むので、溶接だれ(熱で軟化した材料が自重で垂れ下がる現象)の心配がない。そのため、アンカー鉄筋9の直径は制限を受けず、太いアンカー鉄筋9を使うことができる。したがって、アンカー鉄筋9の必要本数が減り、作業性が向上する。
また、鋼矢板構造体5は、複数枚のU形鋼矢板51が交互に手前側と奥側に位置する波形断面を呈しているが、組合せ鋼矢板53の採用によってアンカー鉄筋9の取付点が手前に移動するとともに、補助鉄筋10にアンカー鉄筋9を掛着するだけで事足りることから、従来法と比べて作業性が向上する。
さらに、アンカー鉄筋9を前記フーチング鉄筋よりも内側まで届かせようとする場合でも、後述する場所打ちコンクリートの打設直前までアンカー鉄筋9をU形鋼矢板51に立て掛けておけばよいので、従来のスタッド溶接と比べて作業性が向上する。
最後に、第1の実施形態と同様に、鋼矢板構造体5に包囲された空間に場所打ちコンクリートを打設してフーチング3を形成する。
すると、フーチング3と各組合せ鋼矢板53および各U形鋼矢板51との間には孔あき鋼板7が介在しているので、フーチング3からすべての組合せ鋼矢板53およびU形鋼矢板51へせん断力が円滑に伝わる。また、フーチング3と各組合せ鋼矢板53および各U形鋼矢板51との間にはアンカー鉄筋9が介在しているので、フーチング3からすべての組合せ鋼矢板53およびU形鋼矢板51へ引張力が円滑に伝わる。これらの結果、フーチング3に作用する荷重は、鋼矢板構造体5を介して地盤2に伝達されることから、橋脚4や橋桁(図示せず)などの上部構造は地盤2に強固に支持されることになる。
ここで、鋼矢板併用式直接基礎1の施工が終了する。
<第3の実施形態>
また、上述した第2の実施形態においては、組合せ鋼矢板53およびU形鋼矢板51に孔あき鋼板7、補助鉄筋10を介してアンカー鉄筋9を掛着する場合について説明したが、図4に示すように、組合せ鋼矢板53およびU形鋼矢板51に孔あき鋼板7のみを介してアンカー鉄筋9を掛着することもできる。
すなわち、この場合、次の手順に従って鋼矢板併用式直接基礎1を施工する。
まず、第2の実施形態と同様に、公知の工法を用いて、組合せ鋼矢板53とU形鋼矢板51とを交互に地盤2に打ち込んで矩形断面状の鋼矢板構造体5を形成する。
次いで、第2の実施形態と同様に、鋼矢板構造体5に包囲された地盤2を掘り下げ、その空間にフーチング鉄筋(図示せず)を配筋する。
次いで、第2の実施形態とは異なり、各孔あき鋼板7の上段および下段の孔7bにJ字形のアンカー鉄筋9を掛着し、手前側に向けて水平に保持する。それには、アンカー鉄筋9の先端折り返し部を孔あき鋼板7の孔7bに横から引っ掛けるようにする。
このとき、アンカー鉄筋9は、U形鋼矢板51にスタッド溶接する必要がなく、孔あき鋼板7の孔7bに掛着するだけで済むので、溶接だれ(熱で軟化した材料が自重で垂れ下がる現象)の心配がない。そのため、アンカー鉄筋9の直径は制限を受けず、太いアンカー鉄筋9を使うことができる。したがって、アンカー鉄筋9の必要本数が減り、作業性が向上する。
また、鋼矢板構造体5は、複数枚のU形鋼矢板51が交互に手前側と奥側に位置する波形断面を呈しているが、組合せ鋼矢板53の採用によってアンカー鉄筋9の取付点が手前に移動するとともに、孔あき鋼板7にアンカー鉄筋9を掛着するだけで事足りることから、従来法と比べて作業性が向上する。
さらに、アンカー鉄筋9を前記フーチング鉄筋よりも内側まで届かせようとする場合でも、後述する場所打ちコンクリートの打設直前までアンカー鉄筋9をU形鋼矢板51に立て掛けておけばよいので、スタッド溶接と比べて作業性が向上する。
最後に、第2の実施形態と同様に、鋼矢板構造体5に包囲された空間に場所打ちコンクリートを打設してフーチング3を形成する。
すると、フーチング3と各組合せ鋼矢板53および各U形鋼矢板51との間には孔あき鋼板7が介在しているので、フーチング3からすべての組合せ鋼矢板53およびU形鋼矢板51へせん断力が円滑に伝わる。また、フーチング3と各組合せ鋼矢板53および各U形鋼矢板51との間にはアンカー鉄筋9が介在しているので、フーチング3からすべての組合せ鋼矢板53およびU形鋼矢板51へ引張力が円滑に伝わる。これらの結果、フーチング3に作用する荷重は、鋼矢板構造体5を介して地盤2に伝達されることから、橋脚4や橋桁(図示せず)などの上部構造は地盤2に強固に支持されることになる。
ここで、鋼矢板併用式直接基礎1の施工が終了する。
このように、第2の実施形態と比べて、補助鉄筋10を省くことができるため、材料コストおよび施工コストを抑制することが可能となる。
<第4の実施形態>
また、上述した第1〜3の実施形態においては、組合せ鋼矢板53を用いる場合について説明したが、図5に示すように、台形鋼矢板55を代用することもできる。
すなわち、この場合、次の手順に従って鋼矢板併用式直接基礎1を施工する。
まず、必要個数の台形鋼矢板55を製作する。それには、第1のU形鋼矢板51の継手間に平鋼54を溶接する。このとき、平鋼54の溶接区間は、フーチング対応区間のみとする。
次いで、公知の工法を用いて、台形鋼矢板55と第2のU形鋼矢板51とを交互に地盤2に打ち込んで矩形断面状の鋼矢板構造体5を形成する。このとき、第2のU形鋼矢板51を内側に向ける。また、台形鋼矢板55の平鋼54および第2のU形鋼矢板51には、その打設前に孔あき鋼板7を溶接しておく。
次いで、鋼矢板構造体5に包囲された地盤2を掘り下げ、その空間にフーチング鉄筋(図示せず)を配筋する。
次いで、台形鋼矢板55の平鋼54および第2のU形鋼矢板51の内面にアンカー鉄筋9を横向きにスタッド溶接する。
このとき、鋼矢板構造体5は、複数枚のU形鋼矢板51が交互に手前側と奥側に位置する波形断面を呈しているが、台形鋼矢板55の採用によってアンカー鉄筋9の取付点が手前に移動するため、奥側のU形鋼矢板51にもアンカー鉄筋9をスタッド溶接しなければならない従来法と比べて、作業性が向上する。
最後に、鋼矢板構造体5に包囲された空間に場所打ちコンクリートを打設してフーチング3を形成する。
すると、フーチング3と各台形鋼矢板55および各U形鋼矢板51との間には孔あき鋼板7が介在しているので、フーチング3からすべての台形鋼矢板55およびU形鋼矢板51へせん断力が円滑に伝わる。また、フーチング3と各台形鋼矢板55および各U形鋼矢板51との間にはアンカー鉄筋9が介在しているので、フーチング3からすべての台形鋼矢板55およびU形鋼矢板51へ引張力が円滑に伝わる。これらの結果、フーチング3に作用する荷重は、鋼矢板構造体5を介して地盤2に伝達されることから、橋脚4や橋桁(図示せず)などの上部構造は地盤2に強固に支持されることになる。
ここで、鋼矢板併用式直接基礎1の施工が終了する。
<その他の実施形態>
また、上述した第4の実施形態においては、台形鋼矢板55および第2のU形鋼矢板51に直接アンカー鉄筋9をスタッド溶接する場合について説明した。しかし、台形鋼矢板55および第2のU形鋼矢板51に孔あき鋼板7、補助鉄筋(図示せず)を介してアンカー鉄筋9を掛着することもできる。また、台形鋼矢板55および第2のU形鋼矢板51に孔あき鋼板7のみを介してアンカー鉄筋9を掛着することも可能である。
また、上述した各実施形態においては、孔あき鋼板7およびアンカー鉄筋9を伝力部材として用いる場合について説明したが、これ以外(例えば、フーチング鉄筋、H形鋼など)の伝力部材を代用することもできる。
また、上述した各実施形態においては、矩形断面状の鋼矢板構造体5について説明したが、鋼矢板構造体5の形状は、矩形断面状以外の形状であってもよい。例えば、円形断面状、三角形断面状などの閉曲線断面状のほか、I字形断面状、L字形断面状、コの字形断面状、円弧断面状などの開曲線断面状が考えられる。
本発明に係る鋼矢板併用式直接基礎の第1の実施形態を示す縦断面図である。 図1に示す鋼矢板併用式直接基礎の要部を示す詳細図である。 本発明に係る鋼矢板併用式直接基礎の第2の実施形態の要部を示す詳細図である。 本発明に係る鋼矢板併用式直接基礎の第3の実施形態の要部を示す詳細図である。 本発明に係る鋼矢板併用式直接基礎の第4の実施形態の要部を示す詳細図である。 従来の鋼矢板併用式直接基礎の一例を示す平面図である。
符号の説明
1……鋼矢板併用式直接基礎
2……地盤
3……フーチング
5……鋼矢板構造体
7……孔あき鋼板(伝力部材)
7b……孔
9……アンカー鉄筋(伝力部材)
10……補助鉄筋
51、52……U形鋼矢板
53……組合せ鋼矢板
54……平鋼
55……台形鋼矢板

Claims (7)

  1. 組合せ鋼矢板とU形鋼矢板とが当該U形鋼矢板を内側に向けて交互に地盤に打ち込まれることにより、閉曲線断面状の鋼矢板構造体が形成される鋼矢板構造体形成工程と、
    前記鋼矢板構造体に包囲された地盤が掘削される地盤掘削工程と、
    前記組合せ鋼矢板および前記U形鋼矢板の内面に伝力部材が取り付けられる伝力部材取付工程と、
    前記鋼矢板構造体の内側にコンクリートが打設されてフーチングが形成されるフーチング形成工程と
    を備えたことを特徴とする、鋼矢板併用式直接基礎の施工方法。
  2. 第1のU形鋼矢板の継手間に平鋼が溶接されて台形鋼矢板が製作される台形鋼矢板製作工程と、
    前記台形鋼矢板と第2のU形鋼矢板とが当該U形鋼矢板を内側に向けて交互に地盤に打ち込まれることにより、閉曲線断面状の鋼矢板構造体が形成される鋼矢板構造体形成工程と、
    前記鋼矢板構造体に包囲された地盤が掘削される地盤掘削工程と、
    前記台形鋼矢板および前記第2のU形鋼矢板の内面に伝力部材が取り付けられる伝力部材取付工程と、
    前記鋼矢板構造体の内側にコンクリートが打設されてフーチングが形成されるフーチング形成工程と
    を備えたことを特徴とする、鋼矢板併用式直接基礎の施工方法。
  3. 前記伝力部材は、
    前記組合せ鋼矢板および前記U形鋼矢板の内面にそれぞれ溶接される孔あき鋼板と、
    これら孔あき鋼板の孔にそれぞれ掛着されるアンカー鉄筋と
    を含むことを特徴とする、請求項1に記載の鋼矢板併用式直接基礎の施工方法。
  4. 前記伝力部材は、
    前記組合せ鋼矢板および前記U形鋼矢板の内面にそれぞれ溶接される孔あき鋼板と、
    これら孔あき鋼板の孔に挿通された補助鉄筋に掛着されるアンカー鉄筋と
    を含むことを特徴とする、請求項1に記載の鋼矢板併用式直接基礎の施工方法。
  5. 前記伝力部材は、
    前記台形鋼矢板および前記第2のU形鋼矢板の内面にそれぞれ溶接される孔あき鋼板と、
    これら孔あき鋼板の孔にそれぞれ掛着されるアンカー鉄筋と
    を含むことを特徴とする、請求項2に記載の鋼矢板併用式直接基礎の施工方法。
  6. 前記伝力部材は、
    前記台形鋼矢板および前記第2のU形鋼矢板の内面にそれぞれ溶接される孔あき鋼板と、
    これら孔あき鋼板の孔に挿通された補助鉄筋に掛着されるアンカー鉄筋と
    を含むことを特徴とする、請求項2に記載の鋼矢板併用式直接基礎の施工方法。
  7. 請求項1乃至6のいずれかに記載の鋼矢板併用式直接基礎の施工方法によって施工されたことを特徴とする鋼矢板併用式直接基礎。
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