JP2007303099A - 基礎構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】
地震時の抵抗力を確保するために生じる、杭等の材料費の増加や基礎構造が大きくなることによる用地の増大によるコスト増を解決できる、橋脚下部又は塔下部の基礎構造を提供する。
【解決手段】
橋脚下部又は塔下部における断面が多角形の基礎構造であって、前記多角形の頂点又は頂点及び辺上に配置された継手を有する杭と、前記配置された杭間に前記多角形の辺を形成するように配置された継手を有する鋼矢板とを備え、前記杭と前記鋼矢板とが前記継手により嵌合されて形成されている多角形の内側に、経時硬化性材料が充填されて前記連結材と結合している。
【選択図】図1

Description

本発明は道路や鉄道等の橋脚下部、又は塔下部の構造物の基礎構造に関するものである。
従来、道路・鉄道の橋梁においては杭基礎、鋼管鋼矢板井筒基礎、または鋼矢板により直接基礎周囲を囲う方法(例えば、特許文献1参照)、杭基礎の間に隔壁を設ける方法(例えば、特許文献2参照)を用いて上部荷重を地盤に伝えていた。
ここで、地震の発生などにより上部に水平力が作用すると、鉛直力に加え、水平力やモーメントが発生し、杭基礎体の発生応力が大きくなることに加え、基礎全体に回転が生じてしまう。このような事態に対処するために、従来は、杭基礎の本数、径を増大させることにより基礎全体の抵抗力を高めることで対処していた。
また、上部荷重、水平力がより大きくなる場合は、鋼管鋼矢板井筒を用いて大きな回転力、鉛直力に抵抗する構造としていた。
また水平力、せん断力が大きく発生する場合は、杭基礎の間にソイルセメントでできた隔壁を設け、地盤と隔壁の摩擦力により杭基礎に作用する水平力を低減させる方法により対処していた(例えば、特許文献2参照)。
特開2005−213904号公報 特開2001−20301号公報
しかしながら、上記した杭基礎の本数を増やす方法では材料費が増える事に加え、フーチングも大きくなり広い用地が必要となる。
また、回転に抵抗するために鋼管鋼矢板井筒を用いると、回転に対する抵抗力は大きくなるが全長にわたり鋼管杭基礎を用いるため、小中規模の橋脚基礎では鋼材重量が過剰であり施工全長も大きくなるためコストが高くなる。
また、特許文献1のように直接基礎の周囲を鋼矢板で囲う方式では、軟弱地盤上において基礎を用いる場合、直接基礎と鋼矢板のみでは鉛直方向の支持力が不足するため、直接基礎が大きくなり用地収用にコストがかかる。
また、特許文献2のように杭同士に跨がる地中連続壁で水平力を低減させる方法では、フーチングにより基礎構造が一体化されておらず基礎全体の回転を抑制する効果は低いため、基礎全体の回転が問題となる橋梁下部などでは回転抑制のため杭本数の増加が必要となりコストが高くなる。
本発明は、上記問題点を鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、上記問題点である地震時の抵抗力を確保するために生じる、杭等の材料費の増加や基礎構造が大きくなることによる用地の増大によるコスト増を解決できる、橋脚下部又は塔下部の基礎構造を提供する点にある。
本発明の基礎構造は、以下の特徴を有する。
(1)橋脚下部又は塔下部における断面が多角形の基礎構造であって、前記多角形の頂点又は頂点及び辺上に配置された杭と、前記配置された杭間に前記多角形の辺を形成するように配置された継手を有する鋼矢板とを備え、前記杭と前記鋼矢板とが前記継手により嵌合されて、前記杭と前記鋼矢板とで形成されている多角形の内側に、経時硬化性材料が充填されていることを特徴とする。
(2)前記杭及び前記鋼矢板の表面に、経時硬化性材料との連結材が固着されていることを特徴とする。
(3)(1)又は(2)の基礎構造において、多角形の内部に、更に杭が配置されていることを特徴とする。
(4)(1)、〜(3)いずれかの基礎構造において、前記鋼矢板は、前記基礎構造の少なくとも高さ方向の上部に配置されていることを特徴とする。
本発明によれば、隣り合う杭と杭の間に鋼矢板を備え、杭と鋼矢板を嵌合させ、連結材を介してフーチングと一体化させる事で、地震が発生した際には、杭の先端支持力、杭と鋼矢板の周面摩擦力、及び杭と鋼矢板の受働抵抗により、地震により発生した応力に抵抗する。
そのため、基礎を小型化でき、必要な用地が小さくすることができる。更にコンクリート等の経時硬化性材料の打設量も少なくすみ、地震時の水平力による回転に対して、基礎を構成する杭の本数、径、及び躯体強度を増大させること無く、また水平力、曲げモーメントによる杭体に発生する応力も減るため杭の板厚を低減でき、低コストで確実性の高い耐震性を発揮させることができる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
尚、各図の鉛直断面図は、基礎の中にある杭2と鋼矢板3とを両方示した断面投影図で記載している。
図1(a)は、本発明を道路用の橋梁における橋脚1下部の基礎構造に適応した、第1実施形態の基礎構造を示す鉛直断面図であり、(b)は図1(a)中X−X線に沿う水平断面図を示す。
本実施形態においては、橋脚1下部において、図1(b)に示すように断面が多角形の基礎構造である(図では四角形)。多角形の頂点には杭2が配置され(図では鋼管杭)、その配置された杭間には、多角形の辺を形成するように鋼矢板3が配設されている。この基礎構造は、地盤9中に構築され、杭2の下端は固い支持層5に至るまで延長されている。
杭2には継手7が固着されており、杭2と、杭2に隣接する鋼矢板3とは、杭の継手7と鋼矢板両端部の継手21とにより互いに嵌合され、前記杭2と前記鋼矢板3とで形成された多角形の内側に、コンクリート等の経時硬化性材料が充填されフーチング4を形成している。このフーチング4は、杭2及び鋼矢板3により閉合されていることから、地震時の水平力、曲げモーメントに対して一体化して挙動することができる。必要に応じて杭2の外面のフーチング4と接触する部分に図示しない突起を設けることで、より確実に杭2とフーチング4を一体化することができるため好ましい。このとき杭2における図示しない突起は、例えば突起付の鋼板をスパイラル造管法により鋼管杭として成形するなどの方法によって製造することができる。また必要に応じて杭2、及び鋼矢板3の表面には、コンクリート等の経時硬化性材料との連結材6が固着されており(図1(b)では、連結材6を図示せず)、杭2及び鋼矢板3とフーチング4とは一体化してより確実に荷重を伝達することができる。
第1実施形態における基礎構造は鉛直力に対して水平力や回転力が大きい小中規模の橋脚基礎や鉄塔の基礎に対して用いることが特に好ましい。
本実施形態においては、橋脚1からの荷重は、フーチング4を介して、杭2及び鋼矢板3の先端の支持力と周面の摩擦力により地盤9に伝わる。特に鉛直方向の荷重の大部分は、杭2を介して十分に固い支持層5により支えられる。
このとき、杭2及び鋼矢板3の表面には、必要に応じてフーチング4からの荷重を杭2及び鋼矢板3に伝えるための鉄筋等の連結材6が溶接等で固着されているため、フーチング4のコンクリートと大きな付着力を得られ、確実に荷重を伝達することができる。より確実に荷重を伝達するためには、連結材6は、杭2と鋼矢板3の両方に固着されていることが好ましい。連結材の固着数や配置については、対象とする基礎に求められる条件によって適宜設計する。
図2は地震により橋梁全体に大きな地震力が作用した際の力の伝達の概念図を示す。
地震により慣性力が作用し、基礎下部に水平力及び回転力がフーチング4に伝達され、基礎全体の安定に対して、連結材6を介してフーチング4と一体化された杭2及び鋼矢板3の先端支持力と周面摩擦力及び地盤の受働抵抗により水平力、回転力に抵抗する。
このとき加震方向の外側の基礎には、鉛直下方向、すなわち、押し込まれる方向への大きな力が発生するが、それに対して、杭2の先端支持力に加えて、更に、杭2及び鋼矢板3の周面摩擦力によって抵抗することができる。
その逆に、加震方向側の基礎には、鉛直上方向、すなわち、引抜かれる方向への大きな力が発生するが、それに対して、杭2の周面摩擦力に加え、杭に比べて表面積を大きく取れる鋼矢板3の周面摩擦力によって抵抗することができる。
このような杭2と鋼矢板3の両方の抵抗力の相乗効果によって、基礎全体が大きく回転を起こすことを抑えることができるようになる。
ここで、多角形の頂点にのみ杭2を配置するだけでは、鉛直力に対して抵抗力が十分で無い場合は、後述する第2実施形態である多角形の辺上にも継手を有した杭2aを配置する形態や、後述する第3実施形態である杭と鋼矢板に囲われた内部にも杭8を配置する形態とすることで、十分な支持力を発揮させながら、必要な用地の増大を防ぐことが可能となる。
また、第2実施形態と第3実施形態とを組み合わせて、多角形の頂点、辺上、及び内部に杭を配置することもでき、鉛直力に対する抵抗力を十分確保することが可能である。
次に、第1実施形態における基礎構造の製作及び施工方法について図面を参照しながら詳細に説明をする。
図3に示すように、まず継手を持った杭2の先端を、支持層5に到達するよう設置する。この杭2の連結間隔は、間に鋼矢板を嵌合させていき連結させることが可能な所定の間隔とする。このとき杭2に配置する継手は基礎の多角形の形状に合わせ、取付ける位置を決めて製作する。継手の鉛直方向の取付け長さは、嵌合させる鋼矢板3の長さと同等程度あれば十分である。
支持層5到達後、継手を用いて鋼矢板3で連結させることを考慮し、杭2の継手7が多角形の辺を形成する鋼矢板3と嵌合できる方向に杭2を打ち止める。このとき杭2は鋼杭、SC杭(外殻鋼管付遠心コンクリート杭)に継手を取付けたものがある。また杭2の下部は鋼杭、SC杭(外殻鋼管付遠心コンクリート杭)、PHC杭(プレテンション方式による遠心高強度コンクリート杭)のいずれを用いてもよい。杭2の施工方法としては、バイブロハンマ、打撃、中掘り工法、プレボーリング工法、回転圧入工法等により行う。必要に応じてヤットコを用いて地表部以深に打設してもよい。
次に、図4に示すように、杭2同士の間に、杭2の継手に沿って鋼矢板3をバイブロハンマ、圧入機等を用いて所定の深さまで打設する。さらに、打設を行った鋼矢板3の継手に沿って鋼矢板3を打設していき、杭2同士を鋼矢板3により連結させ、杭2を頂点とする閉合した多角形断面を完成させる。杭間距離に合わせて鋼矢板3を連結する際には、設計上問題が無い範囲で、現場において鋼矢板3を溶接によりつなぎ合わせて幅を調節した異形鋼矢板を用いて連結してもよい。
鋼矢板3の打設深さは、杭2の長さに合わせる必要はなく、水平抵抗に有効な範囲以上が必要で(例えば1/βとする。ここでβは杭・鋼矢板の特性値であり、地盤の水平反力係数kh、杭径・矢板による壁幅B、杭・鋼矢板のヤング率E、杭・鋼矢板の断面2次モーメントIを用いて、β={(kh・B)/(4・E・I)}0.25 で表される。)、施工面から考えて困難でない長さであり、地震時に橋脚に加わる水平力による回転力に対して、杭2の先端支持力、杭2及び鋼矢板3の周面摩擦力により十分に抵抗できるよう設計して決定する。
また、鋼矢板3の杭2間の打設枚数は杭2同士の間隔に応じて適切に定めるものとする。
次いで、図5に示すように、杭2と鋼矢板3に囲われた部分の上部の土を掘削除去し、必要に応じて当該掘削除去した部分の杭2と鋼矢板3の表面に連結材6としてスタッド、孔あき鋼板ジベル、または鉄筋等を溶接する。この鉄筋、孔あき鋼板ジベル、スタッドの役割は上部構造物からの鉛直、水平、曲げ力を、フーチング4を介して杭2、鋼矢板3に伝えるためのものであり、伝達させる力に応じて必要な数を、フーチング4を造成する範囲の高さに配置するものとする。
さらに、図6に示すように、掘削した部分にコンクリート等の経時硬化性材料を充填してフーチング4を造成し、常時や地震時に発生する上部構造物から導入される鉛直力、水平力、回転力に対して、一体化して挙動させる。このときフーチング4の厚さは、橋脚を伝達してくる荷重に対して十分であるよう設計して決める。フーチング4には必要に応じて鉄筋を配置した鉄筋コンクリートを用いてもよい。
このとき少なくとも、上部構造物から伝わる力に対し、せん断破壊、押抜き破壊、曲げ破壊をおこさないよう杭2頭部からのコンクリートの厚さを設計する。フーチング4を造成し、必要であれば上部矢板を杭頂部位置まで切断し、橋脚を造成した後必要な場合はフーチング4の上部に掘削した地盤を埋め戻すことにより図1(a)に示す基礎構造が完成する。
尚、図6、図7、図8、図10、図11については、鋼矢板3の頂部は杭頂部と同じレベルであるが、図ではフーチング4をメインとして描いているため、鋼矢板3においてはフーチング4と高さ方向で重なる部分を省略して図示してある。
このように、本発明では、継手を持ち、支持層まで打ち込まれた杭2及び隣り合う杭2の間に所定の長さの鋼矢板3を設け、杭2および鋼矢板3に取付けられた連結材6により応力を伝達させることによりフーチング4を介して杭2と鋼矢板3の少なくとも上部を一体化させることができる。フーチング4造成の際用いる土止め用の鋼矢板を従来では仮設用としていたのに対して、本発明においては、これらを本設として利用するため、土留めの撤去が不要であるため、その分低コスト化及び工期短縮を図ることができる。また本発明では、外周面積の大きい鋼矢板を用いることで大きな摩擦力抵抗を得ることができるため、地震による水平力や回転に対する抵抗力が不足する基礎について杭本数を増やすことなく大きな抵抗力を発揮させることができる。
図7(a)は本発明の第2実施形態の基礎構造を示し、多角形の辺上に杭2aを配置した形態の例である。図7(b)は図7(a)中X−X線に沿う断面図である。
本実施形態での施工法は、継手7をもった杭2、2aを多角形の頂点と辺上にまず打設し、その辺上に鋼矢板3を、杭2と嵌合させ閉合させた後、連結材6を杭2、2a及び鋼矢板3に取付け、基礎の少なくとも上部にコンクリートによりフーチング4を造成する。
特にこの実施形態では、多角形の周上に継手7を持った杭2、2aを打設し、鋼矢板3と嵌合させフーチング4により一体化することにより、支持力が不足する際に杭2、2aの先端支持力により大きな支持力を発揮させることが可能となる。
図8(a)は、本発明の第3実施形態の基礎構造を示した鉛直断面図であり、多角形の内部に杭8を配設した例である。図8(b)は図8(a)中X−X線に沿う断面図である。
本実施形態においては、内部の杭8に継手は不要である。但し、連結材6は、フーチング4との付着力を高めるため杭8の表面にも設けた方が好ましい。
本実施形態での施工法は、基本的に第1の実施形態と同じであるが、内部の継手を持たない杭8は、継手を持った杭2と同時、あるいは鋼矢板3打設後に打設してもよい。
また、図8(c)に示すように、この内部の杭8を複数本に亘って設けるようにしてもよい。
この第3実施形態では前記第1実施形態と同様の効果を奏する。特にこの第3の実施形態では、多角形の内部に杭8を1本ないし複数本配置する事により、支持力が不足する際に杭8の先端支持力により大きな支持力を発揮する。また、この第2実施形態では杭8を内部に配置する事で、フーチング4の大きさなど基礎全体の大きさを変更することなく基礎全体の鉛直支持力を発揮させる事が出来る。
尚、この第3実施形態では内部の杭8に継手を付ける必要がないため、鋼管杭、既成コンクリート杭、現場造成コンクリート杭のようにどのような杭を適用してもよい。
図9は本発明の第1実施形態において、鉄塔の基礎に適用した例である。
図10(a)、(b)は本発明の第1実施形態において、多角形を六角形とした適用例である。
(a)は、鉛直方向の断面図、(b)は同(a)中X−X線に沿う断面図である。
図11は本発明の第2実施形態において、不等辺多角形(図では長方形)の基礎に適用した例である。(a)は、鉛直方向の断面図、(b)は同(a)中X−X線に沿う断面図である。
図12(a)、(b)は本発明に係る鋼矢板を示したものである。図12(a)は広幅鋼矢板、図12(b)はハット型鋼矢板であるが、他にも、U型鋼矢板、Z型鋼矢板、及び直線鋼矢板等を用いることができる。
本発明に係る鋼矢板3の継手には、鍵型、二重爪型、柄爪型などの継手を用いることができる。
本発明に係る杭2、2aに用いる継手7は、図13(a)、(b)、(c)に示すような形状が考えられる。(a)、(b)は杭2に鋼矢板3の継手21と同形状の継手7a、7bを溶接により取付ける方法であり、杭2と鋼矢板3が嵌合する際に障害とならない程度の長さを確保して取付ける。また(c)は鋼管を鋼矢板3と嵌合できるよう加工した継手7cを用いる例であり、杭2、2aには溶接により取付けてある。また、これら継手7a〜7cは、用いる鋼矢板3の継手21の形状に合わせた形状を用いる。これら継手7a〜7cは、冷間成型、熱押形鋼を利用するようにしてもよいし、鋼矢板3の継手21を切断して利用してもよい。
ちなみに、これら継手7a〜7cの形状は、上述した図13に示す形状に限定されるものではなく、互いに嵌合可能なものであればいかなる形状で構成されていてもよい。
図14は本発明に用いる杭2、2a、8及び鋼矢板3とフーチングとを連結させるために用いる連結材6の具体的な構成を示している。(a)はスタッド10を杭2に取付けた例、(b)はスタッド10を鋼矢板3に取付けた例、(c)は鉄筋11を杭2に取付けた例、(d)は鉄筋11を鋼矢板3に取付けた例、(e)は孔あきジベル12を杭2に取付けた例、(f)は孔あきジベル12を鋼矢板3に取付けた例である。このとき鉄筋11は付着長を大きく取るためにU字やL字型に折り曲げて使用しても良い。
図15は本発明の第1実施形態における杭2と鋼矢板3の嵌合状態を表したものであるが、杭2に対して鋼矢板3は(a)のように杭2の中心を通るように、または(b)のように杭2に対して外側を通るように、または(c)のように杭2の内側を通るように配置してよい。
図16は本発明の第2実施形態において多角形の辺上に杭を配置した時の杭2と鋼矢板3の嵌合状態を表したものであるが、杭2に対して鋼矢板3は(a)のように杭2の中心を通るように、または(b)のように杭2に対して外側を通るように、または(c)のように杭2の内側を通るように配置してよい。
図17は本発明の第3実施形態における杭2と鋼矢板3の嵌合状態を表したものであるが、杭2に対して鋼矢板3は(a)のように杭2の中心を通るように、または(b)のように杭2に対して外側を通るように、または(c)のように杭2の内側を通るように配置してよい。
表1のように上部構造物からの常時の鉛直力1300kN、地震時の鉛直力1300kN、水平力3000kN、回転モーメントが25000kN・mであるような橋脚基礎の条件において、実施例として第2実施形態を適用し、比較例として一般に用いられる鋼管杭工法を適用して設計を行った。
その結果、実施例では図19、比較例では図18のような基礎構造となった。
設計結果の詳細を表2に示す。実施例においては、比較例と比べて、杭本数、フーチングサイズを共に減らすことが出来ている。
更にこの設計において、費用の効果の試算を行ったものを表3に示す。これは従来の工法の基礎の施工費を100で表した場合の、本発明と従来の工法の材料費と工事費の割合を示したものである。これによると、本発明において材料費では3割以上の削減、フーチングを含む施工費においては2割以上の削減となっており全体で3割弱のコスト削減効果が得られた。
Figure 2007303099
Figure 2007303099
Figure 2007303099
(a)は本発明の第1実施形態の構造物の基礎構造を示す断面図、(b)は同(a)中X−X線に沿う図面である。 本発明の効果の概念を表す図である。 上記第1実施形態の杭打設状態を示す断面図である。 (a)は上記第1実施形態の鋼矢板の打設状況を示す断面図、(b)は同(a)中X−X線に沿う図面である。 (a)は上記第1実施形態の上部掘削及び連結材取付け状況の断面図、(b)は同(a)中X−X線に沿う図である。 (a)は上記第1実施形態のフーチング造成状況の断面図、(b)は同(a)中X−X線に沿う図である。 (a)は本発明の第1実施形態の多角形の辺上に杭を配置した時の構造物の基礎構造を示す断面図、(b)は同(a)中X−X線に沿う図である。 (a)は本発明の第2実施形態の構造物の基礎構造を示す断面図、(b)は同(a)中X−X線に沿う図である。 本発明の第1実施形態の構造物の基礎構造で鉄塔の基礎に用いた例を示した断面図である。 (a)は本発明の第1実施形態の構造物の基礎構造で六角形の形状をした基礎を示す断面図、(b)は同(a)中X−X線に沿う図である。 (a)は本発明の第1実施形態の構造物の基礎構造で不等辺四角形の形状をした基礎を示す断面図、(b)は同(a)中X−X線に沿う図である。 本発明に用いる矢板を表した図であり、(a)は広幅鋼矢板、(b)ハット型鋼矢板を示す図である。 (a)(b)(c)は杭と鋼矢板の接続方法を示した断面図である。 杭、鋼矢板とフーチングとを連結する連結材の取付け例を示した図である。 本発明の第1実施形態における杭と矢板の嵌合状態を表した図である。 本発明の第2実施形態における杭と矢板の嵌合状態を表した図である。 本発明の第3実施形態における杭と矢板の嵌合状態を表した図である。 比較例においての従来型における基礎の構造例を示した図である。 比較例においての本発明における基礎の構造例を示した図で(a)はU型鋼矢板を用いた例、(b)はハット型鋼矢板を用いた例を示す図である。
符号の説明
1 橋脚
2 杭
2a 杭
3 鋼矢板
4 フーチング
5 支持層
6 連結材
7 杭の継手
8 杭
9 地盤
10 スタッド
11 鉄筋
12 孔あき鋼板ジベル

Claims (4)

  1. 橋脚下部又は塔下部における断面が多角形の基礎構造であって、
    前記多角形の頂点又は頂点及び辺上に配置された継手を有する杭と、前記配置された杭間に前記多角形の辺を形成するように配置された継手を有する鋼矢板とを備え、
    前記杭と前記鋼矢板とが前記継手により嵌合されて形成されている多角形の内側に、経時硬化性材料が充填されてことを特徴とする基礎構造。
  2. 前記杭及び前記鋼矢板の表面に、経時硬化性材料との連結材が固着されている請求項1に記載の基礎構造。
  3. 前記断面多角形の内部に、更に杭が配置されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の基礎構造。
  4. 前記鋼矢板は、前記基礎構造の少なくとも高さ方向の上部に配置されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の基礎構造。
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