JP4029191B2 - 沈下抑制構造体、沈下抑制構造体の施工方法 - Google Patents

沈下抑制構造体、沈下抑制構造体の施工方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、建築又は土木構造物の不同沈下を防止する沈下抑制構造体及びその施工方法並びに沈下抑制杭に関する。
【0002】
【従来の技術】
地上建造物の直下に構築して、地上建造物を支える基礎形式として、一般的に直接基礎、杭基礎、ケーソン基礎、地盤改良等が挙げられる。
【0003】
この中の直接基礎は、フーチングにより上部構造からの荷重を地盤に伝えるフーチング基礎と、上部構造からの荷重を単一の基礎スラブ又は格子梁と基礎スラブで地盤に伝えるべた基礎に分類される。
【0004】
直接基礎は、基礎の底面で、鉛直力、水平力及びモーメントに抵抗することから、上部構造からの荷重に対して、地盤強度が十分であるような場合に選択される。また、地盤に充分な強度が無い場合、構造造物の規模に拘わらず、軟弱な地盤を掘り下げて地盤強度の大きい地盤に支持させることがある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
一般的に、直接基礎は他の基礎形式に比較して工費が安く済むが、地盤上層に強度の大きい地盤が存在することが少ないため、地盤上層を地盤改良した後に直接基礎を設ける場合が多い。
【0006】
また、基礎形式を直接基礎とした場合、上部構造物の面積範囲内で、例えば両側部での深度方向の地層の種類、厚さ、性状(含水比等)などが異なる場合が多いため、将来において不同沈下発生のおそれがある。
【0007】
このため、工費が嵩んでも直接基礎に代わり、杭基礎等の他の基礎形式とすることが多かった。
【0008】
また、直接基礎を用いた場合でも、不同沈下を防止するための手段として、直接基礎と杭基礎を併用した、いわゆるパイルド・ラフト基礎がある。
【0009】
このパイルド・ラフト基礎は、直接基礎の底面での支持力と、杭基礎での支持力とを異なる基礎形式を併用し、どの平面位置においても異なる基礎形式を均一に配置し、両基礎で上部構造を支持するものである。
【0010】
本発明は、このパイルド・ラフト基礎に鑑み、杭の上端部に、1つ又は複数の突起部、及び/又は拡頭部を形成した沈下抑制杭を用い、基礎ベース(フーチング、べた基礎)内、又は基礎ベース下部の地盤改良体内に、上端部の突起部及び/又は杭頭部を介在させて、基礎ベースを支持し、基礎ベースしいては上部構造物の不同沈下を防止したものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
然るにこの発明では、埋設した沈下抑制杭と一体に、上部構造を支持する基礎ベースを構築するので、前記問題点を解決した。
【0012】
即ちこの発明は、地上構造物の直下に形成する基礎ベースと該地上構造物を支持する沈下抑制杭とで形成される構造体であって、前記沈下抑制杭は、少なくとも上端部に1つ又は複数の突起部、及び/又は拡頭部を形成してなり、前記沈下抑制杭の前記突起部の少なくとも1つ、及び/又は拡頭部を、前記基礎ベース内に埋設し、前記沈下抑制杭は複数本を使用し、前記隣接する沈下抑制杭を、少なくとも2本ずつ固定具で結合し、前記固定具は最上に位置する前記突起部の上方の位置又は最上に位置する前記突起部の直下の位置に設けたことを特徴とする沈下抑制構造体である。
【0013】
また、他の発明は、地上構造物の直下に形成する基礎ベースと該地上構造物を支持する沈下抑制杭とで形成される構造体であって、地盤の上層に形成した地盤改良体の上部に前記基礎ベースを形成し、前記沈下抑制杭は、少なくとも上端部に1つ又は複数の突起部、及び/又は拡頭部を形成してなり、前記沈下抑制杭の前記突起部の少なくとも1つ及び/又は拡頭部を、前記地盤改良体内に埋設し、前記沈下抑制杭は複数本を使用し、前記隣接する沈下抑制杭を、少なくとも2本ずつ固定具で結合し、前記固定具は最上に位置する前記突起部の上方の位置又は最上に位置する前記突起部の直下の位置に設けたことを特徴とする沈下抑制構造体である。
【0014】
また、前記において、複数本の沈下抑制杭は予め連結して、回転しながら埋設すると共に、前記沈下抑制杭と併用して、地盤下部の支持地盤まで埋設される支持杭とを埋設して、該支持杭の杭頭部を基礎ベースを介して地上構造物に接合したこと特徴とする沈下抑制構造体である。
【0015】
また、構築方法の発明は、以下の工程により構築することを特徴とする沈下抑制構造体の構築方法である。
(1) 沈下抑制杭を、少なくとも上端部に1つ又は複数の突起部、及び/又は拡頭部を形成して構成し、前記沈下抑制杭を複数本を並列して、複数本の沈下抑制杭を、予め固定具で連結し、この連結は、最上に位置する前記突起部の上方の位置又は最上に位置する前記突起部の直下の位置で行う。
(2) 前記沈下抑制杭を、上端部を地盤上に露出するように、連結した沈下抑制杭をまとめて同時に地盤中に埋設する。
(3) 前記沈下抑制杭の上端部に、硬化性材料により基礎ベースを構築し、前記沈下抑制杭の前記突起部の少なくとも1つ、及び/又は拡頭部を、前記基礎ベース内に埋設して、沈下抑制構造体を構築する。
【0016】
また、前記において、沈下抑制杭の上端部の地盤上への露出は、予め上端部が露出するように埋設し、あるいは、地盤内に埋設した沈下抑制杭の上端部を、周辺地盤を根切りすることにより露出することを特徴とする沈下抑制構造体の構築方法である。
【0017】
また、他の構築方法の発明は、以下の工程により構築することを特徴とする沈下抑制構造体の構築方法である。
(1) 沈下抑制杭を、少なくとも上端部に1つ又は複数の突起部、及び/又は拡頭部を形成して構成し、前記沈下抑制杭を複数本を並列して、複数本の沈下抑制杭を、予め固定具で連結し、この連結は、最上に位置する前記突起部の上方の位置又は最上に位置する前記突起部の直下の位置で行う。
(2) 地盤上層に、所定深さの地盤改良体を構築する。
(3) 前記沈下抑制杭を、前記地盤改良体を貫通して、連結した沈下抑制杭をまとめて同時に地盤内に埋設し、記沈下抑制杭の上端部で、前記突起部の少なくとも1つ、及び/又は拡頭部を、前記地盤改良体内に位置させる。
(3) 前記地盤改良体の上方に、基礎ベースを構築し、基礎ベース、地盤改良体、前記沈下抑制杭の上端部を一体化して、沈下抑制構造体を構築する。
【0018】
また、他の構築方法の発明は、以下の工程により構築することを特徴とする沈下抑制構造体の構築方法である。
(1) 沈下抑制杭を、少なくとも上端部に1つ又は複数の突起部、及び/又は拡頭部を形成して構成し、前記沈下抑制杭を複数本を並列して、複数本の沈下抑制杭を、予め固定具で連結し、この連結は、最上に位置する前記突起部の上方の位置又は最上に位置する前記突起部の直下の位置で行う。
(2) 地盤内に、前記連結した沈下抑制杭をまとめて同時に埋設し、前記沈下抑制杭の上端部を予め露出し、あるいは埋設後に周辺地盤を根切りして露出する。
(3) 地盤上に地盤改良体を形成し、前記沈下抑制杭の上端部で露出した、前記突起部の少なくとも1つ、及び/又は拡頭部を、埋設するように、地盤改良体を構築する。
(4) 前記地盤改良体の上方に、基礎ベースを構築し、基礎ベース、地盤改良体、前記沈下抑制杭の上端部を一体化して、沈下抑制構造体を構築する。
【0019】
また、前記において、連結した沈下抑制杭を回転させながらまとめて同時に埋設する沈下抑制構造体の構築方法である。
【0020】
前記における固化性材料とは、一般にはセメント系の材料を使用するが任意である。
【0021】
前記における沈下抑制杭の並列は、直線上に並列する場合の外、平面視で三角形や四角形など多角形の頂点や対角線上に配置した場合なども含む。
【0022】
【発明の実施の形態】
杭本体(外径Dの上端部であって、基礎ベース又は地盤改良体内に埋設される部分に、2つの環状突起部(外径D)5、5を形成して、この発明の沈下抑制杭7を構成する(図1(a))。この場合、環状突起部5は少なくとも1つ形成すればよい(図1(b))。また、環状の突起部としたが、環状とせずとも、杭本体(軸部)より突出していれば、その形状は問わない(いずれも図示していない)。
【0023】
また、環状突起部5を上端部のみならず、下端部にも形成することもできる(図1(b))。また、上端部を含めて、杭本体1の全長に適宜間隔毎に形成することもできる(図示していない)。
【0024】
また、杭本体(外径D)1の上端部であって、基礎ベース又は地盤改良体内に埋設される部分に、軸径を大径(外径D。D<D)となる杭頭部(上端から長さL)3を形成して、この発明の沈下抑制杭7を構成する(図1(c))。更に、杭本体1の中間部及び下端部に、環状突起部(外径D)5、5を形成することもできる(図1(e))。
【0025】
図1(b)(e)のように、杭上部以外にも突起部を設ければ、下方への支圧力だけでなく、地盤アンカーとして引抜き方向、即ち上方への支圧力も増大する。
【0026】
また、杭本体(外径D)1に、下部軸部より小径(D。D<D)の上部軸部4を形成し、杭本体1と上部軸部4との境界部分、と上部軸部4に、杭本体1より大径の環状突起部(外径D。D<D<D)5、5を形成して、この発明の沈下抑制杭を構成する(図1(d))。この場合、大径に形成した杭本体(下部軸部)1により基礎ベース又は地盤改良体より下方の地盤との付着面積を大きくすることができるため、摩擦支持力が向上する。
【0027】
また、杭本体(外径D)1の上端部であって、基礎ベース又は地盤改良体内に埋設される部分に、杭本体1より大径の軸径となる杭頭部3を形成して(図1(c))、更に拡頭部3に環状突起部(外径D。D<D<D)5、5を2つ形成して、この発明の沈下抑制杭7を構成することもできる(図1(f))。この場合には水平耐力の向上、基礎ベース、及び/又は地盤改良体との付着面積の増大を図ることもできる。
【0028】
【実施例1】
図1〜5に基づきこの発明の沈下抑制杭の実施例を説明する。
【0029】
(1) 沈下抑制杭7は、PC鋼棒等の軸鉄筋、螺旋状鉄筋及び杭両端面に継手金具が取付けられた鉄筋篭を型枠内に設置し、コンクリートを投入してプレストレスを導入し、遠心成形により、杭本体1と環状突起部5、5とを一体に製造する。脱型した後、所定期間養生後、沈下抑制杭7を完成する。
【0030】
沈下抑制杭7は、杭本体(外径D)1の上端部であって、基礎ベース又は地盤改良体内に埋設される部分に、2つの環状突起部(外径D)5、5を形成してある(図1(a))。沈下抑制杭7をコンクリート製とする場合には、例えば、下記の寸法で、形成する。
【0031】
杭長L : 8m
軸部径D:400mm
突起部径D:550mm
軸部肉厚: 65mm
突起位置(計2箇所):
杭上端からL=500mm、
=1500mm
【0032】
(2) また、コンクリート製で、杭本体1の上部に拡頭部3を形成する沈下抑制杭7の場合には(図1(c))、例えば、下記の寸法で形成する。
【0033】
杭長L: 8m
軸部径D:400mm
拡頭部径D:500mm
軸部肉厚:65mm
拡頭部長L:杭上端から1000mm
【0034】
(3) 上記のようにして形成した沈下抑制杭7の下端部に、沈下抑制杭を地盤に埋設するための先端金具9を、更に取付けて、沈下抑制杭を構成することもできる(図3)。先端金具9は、例えば、杭本体の下端板14に逆円錐状の基部10に、棒状の掘削突条11、11を固定して形成する(図3(a))。また、2分割したリング板12、12を捻って、端縁13、13を上下にずらした状態で、下端板14の外周に固定することもできる(同(b))。
【0035】
杭本体1の上端部に3つの環状突起部5、5を形成すると共に、下端板14にリング板12、12からなる先端金具9を固定して、沈下抑制杭17を構成する(同(c))。
【0036】
また、先端金具9は、掘削刃を有するものや、螺旋状、翼状、矩形状等、またそれらを組合わせたものを取付けることができ、沈下抑制杭17を回転埋設させることができる。先端金具9の外径を杭軸部径よりも大径とした場合には、先端金具からの支圧力(圧縮側、引張側共に)を増大させることができる。
【0037】
先端金具9を用いて、直接に沈下抑制杭17を埋設することによって、杭穴掘削時の掘削土を杭穴壁に押圧しながら埋設できるため、地上に排出される掘削残土を極力抑えることができ、環境上好ましい。
【0038】
(4)他の実施例
【0039】
前記実施例において、突起部は遠心成形用の型枠で、杭本体部と一体に形成したが、円筒状の杭本体1を形成した後に2つ割り状のリング片19、19を互いにボルト等で締付けて突起部5を形成することもできる(図5(a))。この場合には、構築現場で、求める付着力等からリング片19の大きさ(外径・高さ)、位置、数量等を任意に設定できる。
【0040】
また、リング片19、19を使用する場合、リング片19の下面に大径部20を形成することもでき(同(b))、また、リング片19の外周面に突部21を、21形成することもでき(同(c))、これらの場合には、引抜力や付着力を増加させることができる。
【0041】
また、前記実施例において、環状突起部5は、上端部6a及び下端部6bを徐々に縮径して、上下端では杭本体部と同一径に形成したが(図1(a))、環状突起5の上端部6aのみに縮径部を形成し下端部6bをフラット面とし(図4(a)、あるいは下端部6にのみ縮径部を形成し、上端部をフラット面とすることもできる(図4(b))、あるいは上下端両方の縮径部を形成しないでフラット面とすることもできる(図示していない)。即ち、このような場合には、環状突起部5の径を杭の長さ方向で変化させることができ、例えば埋設予定の杭中間部の地層が比較的地盤強度を有するような場合には、該地層に位置する環状突起部6の外径を大きくして周辺地盤への支圧力を増大させることができる。
【0042】
また、環状突起部5の杭の長さ方向の長さLを、長く(環状突起部5の外径程度)形成し(図4(c))、あるいは短く形成する(図示していない)等変化させることもできる。
【0043】
また、前記実施例において、環状突起部5の平面形状は円状としたが、六角状とすることもできる(図4(d))。
【0044】
また、前記実施例において、突起部の形状を環状としたが、他の形状、例えば、凹凸状、螺旋状、矩形状等種々のものを適用できる(図示していない)。
【0045】
前記実施例において、沈下抑制杭の下端面の中空部は、開放型としたが、閉塞型とすることもできる(図示していない)。
【0046】
また、前記実施例において、沈下抑制杭7、17として、コンクリート杭を使用したが、杭本体1として鋼管杭、SC杭(外殻鋼管付きコンクリート杭)やH型鋼を用いる場合でも同様に適用できる(図2)。即ち、鋼管からなる杭本体1の上端部外周に、棒状の材料を環状に巻き付けて所定間隔で溶接して環状突起部5、5として、沈下抑制杭23とすることもできる(図2(c))。この場合、棒状の材料を螺旋条に配置して突起部とすることもできる(図示していない)。また、2分割したリング板12、12を捻って、端縁13、13を上下にずらした状態とした先端金具9を、鋼管からなる杭本体1の下端部に溶接固定すると共に、同様の先端金具9と同様のリンク板12、12を環状突起部5として、上端部に溶接固定して、沈下抑制杭23とすることもできる(図2(c))。また、2分割したリング板12、12を捻って、端縁13、13を上下にずらした状態とした先端金具9を、環状突起部5、5として、鋼管からなる杭本体1の上端部に2つ溶接固定して、沈下抑制杭22とすることもできる(図2(b))。
【0047】
また、前記各場合で、鋼管の内面に突起部を形成することもできる(図示していない)。鋼管からなる杭本体1の内部をリブ付きとした場合には、基礎ベースや地盤改良体との付着を増加させることができる。
【0048】
また、杭本体1としてH型鋼を使用し、フランジ24、24の外面に、横方向の鋼材を溶接固定して、突起部5、5を形成して、沈下抑制杭23とすることもできる(図2(d))。この場合、フランジ24の外面が効果的であるが、フランジ24の外面と共に又はフランジ24の外面に代えて、フランジ24の内面又はウエブ25の外面に同様に突起部を形成することもできる(図示していない)。
【0049】
【実施例2】
次に、実施例1で説明した沈下抑制杭7を使用した第1の施工方法及び構造体の実施例について説明する。この実施例では、沈下抑制杭7の上部の環状突起部5、5を基礎ベース内に位置させる。
【0050】
沈下抑制杭7を地盤中に埋設する方法としては、従来のプレボーリング工法や中掘工法等種々のものを利用できるが、ここではセメントミルクを使用したプレボーリング根固め工法に則して述べる。
【0051】
〔1〕実施例
【0052】
(1)本実施例で使用する掘削ロッド26は、先端に掘削ヘッド27を有し、所定間隔毎に練付ドラム28、撹拌バー29を有する構成である(図6(a)(b))。
【0053】
本実施例で使用する沈下抑制杭7は、
杭長:L=8m
軸部径:D=400mm
突起部外径:D=550mm
突起部の数:2つ
突起部位置:L= 500mm、
=1500mm
とする(図1(a))。また、本実施例で形成した杭穴31の寸法は、
杭穴長:9m
杭穴径:580mm、
根固め部33の長さL
=杭穴下端面から2m
とする。根固め部33については、拡大掘削を行って杭穴拡底部として形成してもよい。
【0054】
(2)掘削機のオーガーに接続した掘削ロッド26を回転させて、掘削ヘッド27の先端から掘削液(水等)を吐出しながら地盤を掘削して(図6(a))、所定長さの杭穴31を形成する(図6(b))。
【0055】
(3)杭穴31を形成した後、杭穴31の下部に根固液として、セメントミルク(例えば固化強度7.5N/mm程度)を充填して、杭穴31の下部に介在する掘削土と置換して根固め液層34を形成する(図6(c))。
【0056】
根固め液層34の上部に杭周固定液として、セメントミルク(例えば固化強度7.5 N/mm程度)を注入して、撹拌バー29等で掘削土と撹捗混合し、ほぼ杭穴口付近までソイルセメントからなる杭周固定液層35(例えば固化強度0.5 N/mm程度)を形成する(図6(d))。
【0057】
(4)掘削機のオーガーから掘削ロッド26を取り外し、杭保持キャップ37を取り付けて、杭保持キャップ37に沈下抑制杭7を保持する。上記のようにして根固液及び杭周固定液が充填された杭穴31の上方から杭穴31内に、沈下抑制杭7を挿入する(図6(d))。尚、挿入に際しては、沈下抑制杭7を圧入して所定位置に設置するが、必要とあれば沈下抑制杭7を回転して設置する。
【0058】
(5)杭先端8が杭穴下端面36から500mm上方に位置するところで、沈下抑制杭7を保持して、杭周固定液層などが固化発現後に、沈下抑制杭7から杭保持キャップ37を取り外す。こうして沈下抑制杭7の埋設が完了する(図6(f))。
【0059】
(6)次に、根固め液層34及び杭周固定液層35が固化後、根切りを行って杭頭部を露出させる。本実施例では最上部の環状突起部5aを基礎ベース内(ここではべた基礎内)に位置させるため、地上から1.5m根切りを行う。この場合、杭頭部が杭上端から下方に約1m地盤上から露出することになる(図6(f))。
【0060】
(7)沈下抑制杭の露出した杭頭部の上面又は側面に基礎ベース内に定着させるために異形鋼棒等の鉄筋38を固定する(図6(g))。また、根切りした底に栗石や砕石等を敷設して均し層39を形成する。尚、均し層39(栗石や砕石等)は省略することもできる(図示していない)。
【0061】
(8)続いて、基礎ベース形成用のコンクリートを上部構造物の造成範囲内に流し込む。基礎ベース40の厚さ(高さ)は約1.8mとし、沈下抑制杭7の上端部が基礎ベース40内に位置し、上側の環状突起部5が基礎ベース40の中央付近に埋設される。尚、沈下抑制杭7の最上の環状突起部5aをさらに杭上端側に形成すれば、基礎ベース40の厚さを薄くすることができる。
【0062】
以上のようにして、沈下抑制構造体42を構築する(図6(h))。
【0063】
〔2〕他の実施例
【0064】
また、前記実施例において、根切りして、沈下抑制杭7の上端部の環状突起部5、5を露出させたが、予め、地盤面から突出する位置で、沈下抑制杭7を埋設することもできる(図示していない)。
【0065】
また、前記実施例において、2つの環状突起部5、5を有する沈下抑制杭を使用したが、前記実施例1に記載の他の沈下抑制杭7、17、23を使用することもできる(図示していない)。
【0066】
また、前記実施例では、プレボーリング工法で、沈下抑制杭7を埋設したが、中堀工法による埋設方法、回転貫入方法の他に、打撃方法や現場造成方法など種々のものを適用できる(図示していない)。
【0067】
【実施例3】
図7に基づき、実施例1で説明した沈下抑制杭を使用した第2の施工方法及び構造体について述べる。
【0068】
ここでは、予め基礎ベース40の下方の地盤に地盤改良体44を形成し、その後に、沈下抑制杭7、17等を埋設する方法である。
【0069】
(1)本実施例で用いる沈下抑制杭17は、上端部に3つの環状突起部5、5を形成し、下端に先端金具9を取り付けて構成する(図3(c))。ここで使用する先端金具9は、杭軸部径よりも大径の外径を有するリング板12(からなる螺旋状)のものを用い(図3(b))、杭中空部は先端金具9によって閉塞されている。
【0070】
ここで使用する沈下抑制杭17の寸法は、以下のものを採用する。
【0071】
杭長:L=8m、
杭軸部径:D=300mm、
環状突起部5の径:D=450mm、
先端金具9の外径:D=450mm、
環状突起部5の位置:
杭上端からL=500mm、
=1500m、
=2500mm
の3箇所とする。
【0072】
(2)先ず、基礎ベース(ここではフーチング)40を造成する平面範囲、又は上部構造物造成の平面範囲で、地盤改良を行う。
【0073】
基礎ベース40造成範囲内の地盤を、撹拌掘削ロッド45を有する施工機械によって、撹拌掘削ロッド45の下端に取付けられた撹拌翼からスラリーを吐出して、改良対象地盤を撹拌して混合する(図7(a))。撹拌掘削ヘッドを地上に取り出せば、地上から深さ約3mまで地盤改良が完了した地盤改良体(層)44を形成する(図7(b))。
【0074】
(3)地盤改良体44を形成後、地盤改良体44が固結する前に沈下抑制杭17を埋設する。即ち、地盤改良体44の形成後、施工機械の撹拌掘削ロッド45を杭保持キャップ37に取替え、先端金具9を取付けた沈下抑制杭17を、杭保持キャップ37に保持する。
【0075】
沈下抑制杭17に回転を与え、下端部の先端金具9で地盤を掘削しながら、沈下抑制杭17を地盤中に貫入する。沈下抑制杭17は、先端が地盤改良体44内を貫通した後も、そのまま回転を与えた状態で、地盤改良体44より下方の現地盤に貫入する(図7(c)(d))。
【0076】
沈下抑制杭17の上端18が、地盤改良体44の上面から約30cm程度突出した状態で、約3mの厚さを有する地盤改良体44内に、沈下抑制杭17の環状突起部5が3箇所位置している。この状態で、沈下抑制杭17の貫入を停止し(図7(e))、沈下抑制杭17から杭保持キャップ37を取り外す(図7(f))。こうして、地盤改良体44が所定期間経過後、固化すれば、沈下抑制杭17の上部と地盤改良体44が一体化する。
【0077】
(4)次に、地盤改良体44から露出した沈下抑制杭17の上端18の面又は側面に、基礎ベース40内に定着させるために異形鋼棒等の鉄筋38、38を固定する(図7(f))。また、この際、実施例2と同様に、地盤改良体44上に栗石や砕石等からなる均し層39を敷設することもできる(図示していない)。
【0078】
(5)続いて、地盤改良体44上に基礎ベース40用の型枠を設置し、型枠内にコンクリートを流し込み、基礎ベース40を造成し、沈下抑制構造体46が完成する(図7(g))。
【0079】
(6)この沈下抑制構造体46は、所望の上部構造物の荷重を、地盤改良体44及び基礎ベース40により支持する。また、沈下抑制杭17の環状突起部5、5を地盤改良体44内に位置させて、地盤改良体44との付着面積を増大させることによって、上部構造の荷重、長期荷重等によって作用する応力を沈下抑制杭17に伝達させて、地盤改良体44、基礎ベース40、ひいては上部構造物の不同沈下を防止することができる。
【0080】
また、本実施例では、沈下抑制杭17の施工に関し、杭穴を掘削せず、先端金具9を取付けて回転させて貫入しているため、貫入の際に生じる掘削土が杭穴壁に押付けられていくため、地上に排出される掘削土の量を極力抑えることができる。
【0081】
(7)他の実施例
【0082】
前記実施例において、上端部に環状突部5、5を有する沈下抑制杭17を使用したが、沈下抑制杭17の中間部にも環状突部5を有する有する構造とすることもできる(図1(b)(e)参照)。この沈下抑制杭7、17に伝達する応力を環状突起部5の上端部6a、下端部6bの傾斜面から、基礎ベース40、地盤改良体44内におけると同様に、地盤に支圧することができ、摩擦支持効果が得られる。
【0083】
また、実施例2と同様に、地盤上層中に地盤強度が大きい層があった場合、その層内に、沈下抑制杭7等の環状突起部5が位置するように、環状突起部5を設けた沈下抑制杭7等を使用して、埋設することもできる(図示していない)。また、同様に、地盤強度が大きい層に先端金具9等を位置させることもできる(図示していない)。更に、地盤強度が大きい層に拡大根固め部を形成して、拡大根固め部内に根固め液を充填することもできる。
【0084】
また、前記実施例において、多軸オーガーを使用して、複数の沈下抑制杭を同時に埋設できることも可能である(実施例4参照)。
【0085】
また、前記実施例において、掘削撹拌ロッド45を使用し、セメント系固化材を用いた混合処理工法を適用したが、他の混合処理工法を適用することもでき、更に、通常使用される他の地盤改良工法、例えば、ドレーン工法、固結工法、置換工法等種々のものを適用できすることももちろん可能である(図示していない)。
【0086】
また、前記実施例において、地盤改良体44を形成後に沈下抑制杭17を地盤中に埋設したが、先に沈下抑制杭17を地盤中に埋設した後、所定深度に亘って沈下抑制杭17を含む所定平面の範囲を地盤改良を行い、地盤改良体44を形成し、沈下抑制杭7の環状突起部5を地盤改良体44内に位置させることもできる(図示していない)。
【0087】
また、前記実施例において、沈下抑制杭17の上端部を地盤改良体44の上方に露出するように埋設して、沈下抑制杭17を基礎ベース40内に定着させたが(図7(g))、沈下抑制杭17の上端を地盤改良体44の上面(基礎ベース40の下面)に一致させて埋設することもできる(図13(b))。また、沈下抑制杭17の上端を地盤改良体44内に位置させて、必要ならば根切りして、沈下抑制杭14の上端部又は上面を露出させて、基礎ベース40と定着させることもできる(図示していない)。
【0088】
また、前記実施例において、沈下抑制杭17の上端部を基礎ベース40内に定着させると、沈下抑制杭17と地盤改良体44と基礎ベース40とを一体的に構成できるので、望ましいが、沈下抑制杭17の上端部を地盤改良体44内に留めておくこともできる(図示していない)。
【0089】
また、沈下抑制杭7、17等と、杭先端を支持層まで埋設させる支持杭61とを併用して構成することもできる(図15、図16)。この場合、支持杭61として、単独又は連結した既製杭を使用し(図15、図16)、あるいは現場造成杭等を使用することもできる(図示していない)。
【0090】
例えば、上部構造物43から伝達する荷重が大きい箇所には、杭先端が支持層に埋設される支持杭61、61を用い、その他の箇所には沈下抑制杭7、7を埋設して上部構造物43を、全体として支持することが可能である。
【0091】
このような構成とすることによって、長尺の基礎杭(例えば40m)を埋設していた箇所を、沈下抑制杭に置き換えて沈下抑制杭を埋設することでができるので、支持杭の本数を減らし、工費を削減することができる。
【0092】
実施例2及び実施例3では、杭上端部に突起部を有する沈下抑制杭を用いたが、杭上端部を拡頭部とした形状の沈下抑制杭を適用してもよい。さらに、両実施例では沈下抑制杭を単杭として使用したが、深度方向に対し複数の杭を接続して用いることも可能である。
【0093】
【実施例4】
図8〜図13に基づきこの発明の他の実施例を説明する。前記実施例2、3では、単独の沈下抑制杭を使用したが、この実施例では、埋設された複数の沈下抑制杭を、固定具50で連結する実施例である。
【0094】
[1]固定具50、50aの構成
【0095】
(1)固定具50として、沈下抑制杭7の軸部等に嵌装できる環状(円形)の鋼製のリング51、51を鉄筋52で連結して構成する(図9(a))。鉄筋52は、棒状あるいは角材状に形成する。また、この固定具(リング51、51を鉄筋52で連結した構造)を上下に2つ並べ、リング51、51を支持材(鉄筋)53、53で連結して、固定具50を構成する(図8(a)(b))。
【0096】
また、固定具50としては、環状のリング51の構成は、予め環状に形成したリングを沈下抑制杭に嵌装する他、一部を切断した略環状あるいは棒状の鉄筋を
沈下抑制杭に巻き付けた後に、溶接して環状とすることもできる(図示していない)。
【0097】
また、リング51を2つ割りにした半円状のリング片54、54から構成し、リング片の端縁部のフランジをボルト・ナットで接合してリング51を構成することもできる。この場合、リング片54、54からなるリング51を2組用意し、各組から1つのリング片54を凸側を対向して鉄筋52で連結固定して、固定具50を構成する(図9(b))。
【0098】
[2]施工方法
【0099】
(1)使用する掘削機として、撹拌掘削ロッド45、45を2本連結し、2つの杭穴を同時に施工できる多軸オーガー48を用いる(図11(a))。
【0100】
使用する沈下抑制杭7は、上端部(地盤改良体内に位置する部分)に2つの環状突起部5、5、下端部に1つの環状突起部5を有する構成とし、予め2本の沈下抑制杭7、7の杭頭部を固定具50で連結してある(図11(e)、図12)。
【0101】
(2)多軸オーガー48の各軸に、夫々撹拌掘削ロッド45を連結して、基礎ベース40の造成範囲内の地盤を、撹拌掘削ロッド45、45によって撹拌掘削すると共に、撹拌掘削ロッド45、45の下端に取付けられた撹拌翼からスラリーを吐出して、改良対象地盤を撹拌して混合する(図11(a))。撹拌掘削ヘッド45、45を地上に取り出せば、地上から所定深さの地盤改良が完了した地盤改良体(層)44を形成する(図11(b))。
【0102】
(3)地盤改良体44を形成後、多軸オーガー48の各軸から撹拌掘削ロッド45、45を取り外して、多軸オーガー48の各軸に、掘削ヘッド27を有する掘削ロッド26、26を取付ける。前記実施例2と同様に、掘削ヘッド27の先端から掘削液(水等)を吐出しながら地盤改良体44を掘削貫通して(図11(c))、更に下方に、所定長さの杭穴31を形成する(図11(d))。杭穴壁は、掘削ロッド26の練付けドラム28、28により掘削土練付けられ均される。
【0103】
また、杭穴31の根固め部33に、根固液として、セメントミルク(例えば固化強度7.5N/mm程度)を充填して、杭穴31の下部に介在する掘削土と置換して根固め液層34を形成し、根固め液層34の上部に杭周固定液として、セメントミルク(例えば固化強度7.5 N/mm程度)を注入して、撹拌バー29等で掘削土と撹捗混合し、地盤改良体44の上面付近(杭穴31口付近)までソイルセメントからなる杭周固定液層35(例えば固化強度0.5 N/mm程度)を形成する(図11(d))。
【0104】
(4)杭穴31から掘削ロッド26、26を引き上げた後、多軸オーガー48の各軸に、杭保持キャップ37、37に取替え、固定具で連結した沈下抑制杭7、7を、杭保持キャップ37、37に保持する(図11(e))。
【0105】
(5)沈下抑制杭7、7に回転を与え、あるいは与えず、杭穴31内に沈下抑制杭7、7を圧入して埋設する。この際、固定具50が地盤改良体44を切るように押し込まれるが、地盤改良体44が未だ固まっていないので、圧入に支障がない。
【0106】
沈下抑制杭7の下端8が杭穴下端面36から500mm程度上方に位置し、沈下抑制杭7の上端8aが地盤改良体44の上面より下方(1000mm程度)に位置するところで、沈下抑制杭7を保持する(図12(a))。この状態で、沈下抑制杭7、7の上部の環状突起部5、5は、地盤改良体44内に位置している。
【0107】
沈下抑制杭7から杭保持キャップ37を取り外す。この状態で、杭保持キャップ37を取り外しても、固定具50が、地盤改良体44内での支えになっているので、自重では沈下抑制杭7、7が沈下することはない。こうして沈下抑制杭7、7の埋設が完了する(図12(b))。また、沈下抑制杭7、7の上面8aに定着用の鉄筋38、38を、基礎ベース予定位置まで突設する。
【0108】
(6)根固め液層34、杭周固定液層35が固化発現後に、前記実施例3と同様に、地盤改良体44の上面に基礎ベース40を構築して、沈下抑制杭7と基礎ベース40とが一体化した沈下抑制構造体46を構築する(図12(c)、図13(a))。
【0109】
(7)このように施工を行うことによって、1本の沈下抑制杭の施工時間で2本の沈下抑制杭7を埋設することができ、更に沈下抑制杭7の埋設後に沈下抑制杭7、7同士を固定具で連結する手間も省けるため、工期の短縮が可能となる。
【0110】
また、このように形成することによって、基礎ベース40との付着を強固にできるばかりでなく地震時等に過大に発生する水平力や曲げモーメントを連結された複数の沈下抑制杭7、7で協働して負担できるため、全体として、それぞれの応力に耐えることができる。また、同様に、地震時等に過大な圧縮荷重が作用した場合に、例えば1本の沈下抑制杭7に沈下が発生しようとすることを連結された場合、複数の沈下抑制杭77でカバーすることができる。
【0111】
また、沈下抑制構造体46は、環状突起部5、5を基礎ベース40内に位置させて、基礎ベース40との付着面積を増大させて、長期荷重等によって作用する応力を沈下抑制杭7に伝達させ、基礎ベース40の不同沈下、ひいては上部構造物の不同沈下を防止することができる。
【0112】
また、基礎ベース40内だけでなく、地盤中に位置する沈下抑制杭の軸部にも環状突起部5を設ければ、沈下抑制杭7に伝達する応力を環状突起部5から環状突起部5の上下端部6a、6bの斜面から地盤に支圧することができ、摩擦支持効果が得られる。
【0113】
また、沈下抑制杭7は、地盤上層の地盤強度が比較的小さい地盤に埋設されるが、地盤上層中に地盤強度が大きい層があった場合、その層に根固部を設けたり、その層内に位置する沈下抑制杭7の軸部に環状突起部5を設ければ、更に沈下抑制杭7としての支持力を向上させることができる(図示していない)。
【0114】
(8)また、前記における地盤改良体44は、所定の平面に亘って、全体に地盤改良体44を形成し、その中に沈下抑制杭7、7を2つ連結して埋設する場合(図14(a))、あるいは、所定平面内に、柱状の地盤改良体44、44を隣接して形成し、1つの柱状の地盤改良体の中央に、沈下抑制杭7、7を2つ連結して埋設する場合(図14(b))等、構築方法は任意である。
【0115】
また、この場合、連結した固定具50、50で沈下抑制杭7、7を連結した状態で埋設し、その後更に隣接した連結していない沈下抑制杭7、7同士を、固定具50a、50aで連結することもでき、より接続強度を高めることができる。また、杭頭部の連結と地中部の連結とを組み合わせて、造成するので、その基礎ベース40あるいは建物全体で、杭基礎を連結した基礎杭構造が容易に造成できる。また、この場合、固定具50、50aは、平面全体で一様に配置されることが望ましいが、上部構造物43での荷重の分布により、沈下抑制杭の連結を適宜選択して行うこともできる。
【0116】
この場合、埋設後に、沈下抑制杭7の杭頭部の連結は、地盤から突出した杭頭部で、固定具50aで固定することになるので、端板を利用した固定構造とする(図10(a)(b)(c))。
【0117】
また、実施例3で形成する地盤改良体44も同様に、全体に亘って形成する場合、柱状とする場合がある(図示していない)。
【0118】
(9)また、本実施例の複数の沈下抑制杭7、7を連結する方法を、前記実施例2、3に適用することもできる(図示していない)。
【0119】
[3]他の実施例
【0120】
(1)前記実施例において、沈下抑制杭を回転して沈下する場合には、リング51を帯状に形成し、リング51の外周面51aに嵌合レールを設けて構成することもできる(図10(a))。この場合には、鉄筋の先端に摺動突起を形成し、摺動突起を嵌合レールに沿って、摺動自在で、かつリングに対して放射状には抜けない構造とする(図10(a))。
【0121】
このような構造とすることにより、多軸オーガ48の各軸で、沈下抑制杭7、7を別々に回転させた場合でも、鉄筋52は現位置に留まるので、連結を維持した状態で、複数の沈下抑制杭7、7を回転しながら沈下できる。
【0122】
(2)また前記実施例において、沈下抑制杭7は連結した状態で埋設したので、施工効率が良いが、埋設した後に、各種固定具50で杭頭部を連結することもできる(図示していない)。この場合には、多軸オーガー48に代えて、通常の単軸のオーガーを使用することができる。
【0123】
(3)また、前記実施例において、固定具50は、鋼製のリング51、51を鉄筋52で連結して構成したが、他の構成とすることもできる。例えば、リングを連結する部材は鉄筋のみならず他の鋼材とすることもできる(図示していない)。また、施工作業や連結する効果から、最上に位置する環状突起部5aの上方とすることが望ましいが、最上の環状突起部5aの直下(図8(b))等他の位置とすることもできる。
【0124】
また、前記実施例において、固定具50の取付位置も沈下抑制杭7の軸部にリングを嵌装して取り付けたが、沈下抑制杭の上端板に固定することもできる(図10(b)(c))。例えば、連結用の鉄筋52の両端部を下方に折り曲げて屈曲部57とし、屈曲部57の外周に螺糸部58を形成して、固定具50を構成する(図10(b))。この固定具は、螺糸部58を沈下抑制杭7の上端板15の螺穴16に螺合して連結する(図10(b)。
【0125】
また、連結用の鉄筋52の両端部を下方に折り曲げて屈曲部57とし、屈曲部57の先端に膨大部59を形成して、固定具50とし、沈下抑制杭7の上端板15のあり穴16aにスプリング60を嵌装し嵌合連結する(図10(c)。尚、あり穴16aは、穴内に膨大部59を挿入した後に、半ドーナツ状の押さえ板16b、16bで、開口部の周縁側を塞ぎ、これをビスやボルトで固定して構成する。また、スプリング60は、応力を吸収するために取り付けたので、これに代えて、各種パッキング材等を嵌挿して構成することもできる(図示していない)。
【0126】
(4)また、前記実施例において、沈下抑制杭7、7の上面8aを地盤改良体44の上面より下方に位置させたが、地盤改良体44の上面(基礎ベース40の下面)と同程度とすることもできる(図13(c))。
【0127】
(5)また、前記実施例において、杭穴31の径を大径(例えば直径2m程度)として、1つの杭穴31に複数本の沈下抑制杭7、7を埋設することもできる(図示していない)。この場合には固定具50を沈下抑制杭7の上部と下部に設けて連結し、沈下抑制杭のブレを防止でき、鉛直性の保てる連結杭を同時に埋設できる。
【0128】
(6)また、前記実施例において、固定具50に鉄筋52を使用したのは、沈下抑制杭に連結した状態で、地盤に埋め込む場合には、土圧をできる限り受けないような形状が望ましいからであり、棒状以外に、水平方向の断面積が小さな板状など、他の形状の材料を使用することもできる(図示していない)。
【0129】
【発明の効果】
少なくとも上端部に突起部、及び/又は拡頭部を有する沈下抑制杭を、少なくとも1つの突起部、及び/又は拡頭部が基礎ベース内に位置するように地盤中に埋設することによって、沈下抑制杭と基礎ベースとの付着面積が増大し、長期荷重等によって作用する応力を十分に沈下抑制杭に伝達させ、基礎ベースの不同沈下、ひいては上部構造物の不同沈下を防止することができる効果がある。
【0130】
また、地盤の上層部が比較的軟弱な地盤の場合には、上層部を地盤改良して地盤改良体を形成し、
少なくとも上端部に突起部、及び/又は拡頭部を有する沈下抑制杭を、少なくとも1つの突起部、及び/又は拡頭部が地盤改良体内に位置するように地盤中に埋設し、該地盤改良体の上部に基礎ベースを形成することによって、所望の上部構造物の荷重を、地盤改良体の上に続く基礎ベースが支持し、地盤改良体と沈下抑制杭との付着面積の増大により、長期荷重等によって作用する応力を十分に沈下抑制杭に伝達させて、地盤改良体、基礎ベース、ひいては上部構造物の不同沈下を防止することができる効果がある。
【0131】
基礎ベース内、及び/又は地盤改良体内に位置する沈下抑制杭の軸部以外の位置の軸部にも突起部を設けることによって、沈下抑制杭に伝達する応力を突起部から突起部外面の地盤に支圧することができ、摩擦等による支持効果が得られる。
【0132】
複数本の沈下抑制杭を固定具で連結することによって、地震時等に過大に発生する水平力や曲げモーメントに対し、複数の杭で負担できるため、それぞれの応力の耐力を増大でき、また過大な圧縮荷重が作用した場合にも複数の沈下抑制杭で支持することができる効果がある。従って、支持地盤が深い場合、大規模な施工機械を使用して、深い深度まで支持杭を埋設する必要がない。
【0133】
複数本の沈下抑制杭を固定具で連結して、同時に地盤中に埋設する場合には、埋設される杭総本数に対する埋設時間を短縮できるため、施工期間の短縮を図ることができる効果がある。
【0134】
沈下抑制杭の下端部に地盤掘削用の先端金具を取付け、沈下抑制杭を回転させて直接地盤中に貫入して埋設することによって、沈下抑制杭の貫入に伴って生じる掘削土を杭穴壁に押付けられるため、地上に排出される掘削残土量を低減することができる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)〜(f)は、この発明の実施例の沈下抑制杭の正面図である。
【図2】(a)〜(d)は、同じく実施例の沈下抑制杭の正面図である。
【図3】(a)は沈下抑制杭の先端金具の拡大正面図、(b)は他の先端金具の拡大斜視図、(c)は先端金具を有する沈下抑制杭の正面図である。
【図4】(a)〜(d)は、下側が沈下抑制杭の上端部の環状突起の拡大正面図、上側がA−A断面図である。
【図5】(a)〜(c)は、同じく他の環状突起で、下側が拡大正面図、上側がB−B断面図である。
【図6】(a)〜(h)は、この発明の構築方法を説明する縦断面図である。
【図7】(a)〜(g)は、他の構築方法を説明する縦断面図である。
【図8】(a)〜(d)は、並列した沈下抑制杭を連結した実施例の拡大正面図である。
【図9】(a)(b)は、同じく並列した沈下抑制杭を固定具で連結した実施例の正面図である。
【図10】(a)(b)(c)は実施例4で使用する固定具の概略した縦断面図である。
【図11】(a)〜(e)は、他の構築方法を説明する縦断面図である。
【図12】(a)〜(c)は、同じく他の構築方法を説明する縦断面図である。
【図13】(a)〜(c)は、この発明の沈下抑制構造体の縦断面図である。
【図14】(a)(b)(c)は構築した沈下抑制構造体の概略した横断面図である。
【図15】この発明の他の沈下抑制構造体の概略した縦断面図である。
【図16】同じく他の沈下抑制構造体の概略した縦断面図である。
【符号の説明】
1 杭本体
3 杭頭部
4 小径の上部軸部
5 環状突起部
5a 最上に位置する環状突起部
6a 環状突起部の上端部
6b 環状突起部の下端部
7 沈下抑制杭
8 沈下抑制杭の下端
8a 沈下抑制杭の上端
9 先端金具
10 先端金具の基部
11 先端金具の掘削突条
12 先端金具のリング板
14 沈下抑制杭の下端板
17 沈下抑制杭
18 沈下抑制杭の上端
19 リング片
20 大径部
23 沈下抑制杭
26 掘削ロッド
27 掘削ヘッド
28 練付けドラム
29 撹拌バー
31 杭穴
32 杭穴の軸部
33 杭穴の根固め部
34 根固め液層
35 杭周固定液層
36 杭穴の下端面
37 杭保持キャップ
38 鉄筋
39 均し層
40 基礎ベース
41 支持層
42 沈下抑制構造体
43 上部構造物
44 地盤改良体
45 撹拌掘削ロッド
46 沈下抑制構造体
48 多軸オーガー
50、50a 固定具
51 固定具のリング
52 固定具の鉄筋
53 固定具の支持材
54 固定具のリング片
55 固定具の嵌合レール
56 固定具の摺動突起
57 固定具の鉄筋の屈曲部
61 支持杭

Claims (8)

  1. 地上構造物の直下に形成する基礎ベースと該地上構造物を支持する沈下抑制杭とで形成される構造体であって、
    前記沈下抑制杭は、少なくとも上端部に1つ又は複数の突起部、及び/又は拡頭部を形成してなり、前記沈下抑制杭の前記突起部の少なくとも1つ、及び/又は拡頭部を、前記基礎ベース内に埋設し、
    前記沈下抑制杭は複数本を使用し、前記隣接する沈下抑制杭を、少なくとも2本ずつ固定具で結合し、前記固定具は最上に位置する前記突起部の上方の位置又は最上に位置する前記突起部の直下の位置に設けたことを特徴とする沈下抑制構造体。
  2. 地上構造物の直下に形成する基礎ベースと該地上構造物を支持する沈下抑制杭とで形成される構造体であって、
    地盤の上層に形成した地盤改良体の上部に前記基礎ベースを形成し、前記沈下抑制杭は、少なくとも上端部に1つ又は複数の突起部、及び/又は拡頭部を形成してなり、前記沈下抑制杭の前記突起部の少なくとも1つ及び/又は拡頭部を、前記地盤改良体内に埋設し、前記沈下抑制杭は複数本を使用し、前記隣接する沈下抑制杭を、少なくとも2本ずつ固定具で結合し、前記固定具は最上に位置する前記突起部の上方の位置又は最上に位置する前記突起部の直下の位置に設けたことを特徴とする沈下抑制構造体。
  3. 複数本の沈下抑制杭は予め連結して、回転しながら埋設すると共に、前記沈下抑制杭と併用して、地盤下部の支持地盤まで埋設される支持杭とを埋設して、該支持杭の杭頭部を基礎ベースを介して地上構造物に接合したこと特徴とする請求項1又は請求項2に記載の沈下抑制構造体。
  4. 以下の工程により構築することを特徴とする沈下抑制構造体の構築方法。
    (1) 沈下抑制杭を、少なくとも上端部に1つ又は複数の突起部、及び/又は拡頭部を形成して構成し、前記沈下抑制杭を複数本を並列して、複数本の沈下抑制杭を、予め固定具で連結し、この連結は、最上に位置する前記突起部の上方の位置又は最上に位置する前記突起部の直下の位置で行う。
    (2) 前記沈下抑制杭を、上端部を地盤上に露出するように、連結した沈下抑制杭をまとめて同時に地盤中に埋設する。
    (3) 前記沈下抑制杭の上端部に、硬化性材料により基礎ベースを構築し、前記沈下抑制杭の前記突起部の少なくとも1つ、及び/又は拡頭部を、前記基礎ベース内に埋設して、沈下抑制構造体を構築する。
  5. 沈下抑制杭の上端部の地盤上への露出は、予め上端部が露出するように埋設し、あるいは、地盤内に埋設した沈下抑制杭の上端部を、周辺地盤を根切りすることにより露出することを特徴とする請求項記載の沈下抑制構造体の構築方法。
  6. 以下の工程により構築することを特徴とする沈下抑制構造体の構築方法。
    (1) 沈下抑制杭を、少なくとも上端部に1つ又は複数の突起部、及び/又は拡頭部を形成して構成し、前記沈下抑制杭を複数本を並列して、複数本の沈下抑制杭を、予め固定具で連結し、この連結は、最上に位置する前記突起部の上方の位置又は最上に位置する前記突起部の直下の位置で行う。
    (2) 地盤上層に、所定深さの地盤改良体を構築する。
    (3) 前記沈下抑制杭を、前記地盤改良体を貫通して、連結した沈下抑制杭をまとめて同時に地盤内に埋設し、記沈下抑制杭の上端部で、前記突起部の少なくとも1つ、及び/又は拡頭部を、前記地盤改良体内に位置させる。
    (3) 前記地盤改良体の上方に、基礎ベースを構築し、基礎ベース、地盤改良体、前記沈下抑制杭の上端部を一体化して、沈下抑制構造体を構築する。
  7. 以下の工程により構築することを特徴とする沈下抑制構造体の構築方法。
    (1) 沈下抑制杭を、少なくとも上端部に1つ又は複数の突起部、及び/又は拡頭部を形成して構成し、前記沈下抑制杭を複数本を並列して、複数本の沈下抑制杭を、予め固定具で連結し、この連結は、最上に位置する前記突起部の上方の位置又は最上に位置する前記突起部の直下の位置で行う。
    (2) 地盤内に、前記連結した沈下抑制杭をまとめて同時に埋設し、前記沈下抑制杭の上端部を予め露出し、あるいは埋設後に周辺地盤を根切りして露出する。
    (3) 地盤上に地盤改良体を形成し、前記沈下抑制杭の上端部で露出した、前記突起部の少なくとも1つ、及び/又は拡頭部を、埋設するように、地盤改良体を構築する。
    (4) 前記地盤改良体の上方に、基礎ベースを構築し、基礎ベース、地盤改良体、前記沈下抑制杭の上端部を一体化して、沈下抑制構造体を構築する。
  8. 連結した沈下抑制杭を回転させながらまとめて同時に埋設する請求項4、請求項6、請求項7のいずれか1項に記載の沈下抑制構造体の構築方法。
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