JP2006055986A - 回転工具 - Google Patents

Abstract

【課題】 切削ヘッドユーザーフレンドリーに交換可能な回転工具を提供する。
【解決手段】 回転工具（１；１０１）が、シャンク（３）と切削ヘッド（５；１０５）とドロー・バー（２０；１２０）とを備えていて、該シャンク（３）及びドロー・バー（２０；１２０）が協働部材（２６；１２６，３２）を有していて、該切削ヘッド（５；１０５）及び該ドロー・バー（２０；１２０）が該工具（１；１０１）の該軸方向における力を伝達をするための協働係合部材（７，２１；１０７，１２１）を有している。本発明は、切削ヘッド及びドロー・バーにも関するものである。本発明による回転工具の特徴は次のとうりである。該力を伝達するための該協働係合部材がセレーション（１０，２５；１１０，１２５）を有していることと、該セレーション（１０，２５；１１０，１２５）は該工具の該軸方向（Ｃ−Ｃ）に対して横断的に延伸していることを特徴としている。
【選択図】 図１０

Description

本発明は回転工具に関するものであって、回転工具が、シャンクと切削ヘッドとドロー・バーとを備えていて、該シャンク及びドロー・バーが協働部材を有していて、該協働部材は該ドロー・バー及び該シャンクお互いを該工具の軸方向（Ｃ−Ｃ）に隔てるためのものであって、該切削ヘッド及び該ドロー・バーが該工具の該軸方向における力を伝達をするための協働係合部材を有している。本発明は切削工具及びドロー・バーにも関するものである。

特許文献１において、機械加工用の回転工具は公知なものであって、工具は交換式切削ヘッド、シャンク、及び接続用ピースを備えている。切削ヘッドと接続用ピースの間の軸方向における力の伝達は、接続用ピースの溝に協働している切削ヘッドのピンにより行なわれる。接続用ピースは、シャンクのめねじと係合するおねじを有している。シャンクがほぼ円錐状の座を有していて、その座は切削ヘッド及び接続用ピースとにおける円錐状部分と協働するようになっている。接続用ピンがシャンクに対して回転すると、接続用ピンのシャンクに対する軸方向移動が生じ、ピン／溝連結を介して切削ヘッドはシャンクの座の中に引き込まれる。

特許文献２により、回転工具は公知なものであって、接続ピースが軸方向にスロット付きの壁面により形成された凹部を有している。切削部分の雄部分が凹部に収容されるようになっている。壁面は外向きに円錐状であって、接続ピースが工具に含まれているシャンクに対して軸方向に移動すると、壁面は円錐状座と協働するようになっている。軸方向に移動すると、雄部品は凹部に把持される。好適な実施形態において、凹部が部材を有していて、その部材は、工具が回転する場合に共に雄部品を回転するようになっている。

欧州特許第０７７６７１９号明細書 スウェーデン国特許公開第２００８５２−２号明細書

本発明の主な目的は回転工具を提供することであって、切削ヘッドがユーザーフレンドリーに交換可能になっている。

本発明の他の目的は、シャンクに対する切削ヘッドの安定性を改善することである。

少なくとも本発明の目的は、独立請求項に規定された特徴を有している回転工具及び切削ヘッドにより達成されている。本発明における好適な実施形態は従属請求項に規定されている。

本発明における好適な実施形態を、添付図を参照して説明する。
本発明による図１及び２に図示する実施形態において、工具はエンドミルから構成されている。図１及び２におけるフライスはシャンク３及び切削ヘッド５を備えている。中心線Ｃ−Ｃはシャンク３、切削ヘッド５及びフライス全体との軸方向を規定していて、同様にフライスの回転軸も規定している。

図３−５に切削ヘッド５が図示されていて、切削ヘッド５は交換可能にシャンク３に取り付けることができる。切削ヘッド５をシャンク３に取り付ける場合、切削ヘッド５の軸方向Ｃ−Ｃはフライスの軸方向Ｃ−Ｃと一致している。そのために、切削ヘッド５が雄形状の第一係合部分７を有していて、その第一係合部分７は、直径方向に対向している材料部分が取り除かれている円錐台のような基本形状である。従って、ほぼ平行な平面である二つの第一側面９が形成され、それらは第一セレーション１０を備えている。図３−５に図示する実施形態において、第一セレーションは、同形状で直線の平行な複数のリッジから構成されていて、リッジは溝により隔てられている。側面９は、切削ヘッド５の軸方向Ｃ−Ｃに延伸していて、お互いに対面していない。図４及び５に図示するように、セレーション１０の長手方向は、切削ヘッド５の軸方向Ｃ−Ｃを横断していて、より詳しくは切削ヘッド５の軸方向Ｃ−Ｃと直交して延伸している。しかしながら、側面９は第一係合部分７の全高さに沿って延伸していない。これが第一係合部分７の自由端部からの最も離なれたものとなっていて、高さを限定された連続した第一ガイド面８が形成されていて、その第一ガイド面８は係合部分７の全円周囲に延在している。第一ガイド面８は他の係合部分７と同一円錐である。

切削ヘッド５が切りくず除去部分１１及び中間部分１２とを備えていて、その中間部分１２は第一係合部分７と切りくず除去部分１１との間の遷移部分を形成している。中間部分１２はキー溝１３を備えている。

第一係合部分７と中間部分１２との接続部分には、連続した第一サポート面１４が形成されていて、その第一サポート面１４は切削ヘッド５の全周囲を囲んでいて、切削ヘッド５の軸方向Ｃ−Ｃに直交して延伸している。第一サポート面１４は、第一ガイド面８から半径方向外向きに延伸している。この第一サポート面１４はシャンク３の開放端部に対して中へ接触するようになっていてシャンク３の座に隣接している。以下に説明する。

図６−８にドロー・バー２０が図示されていて、ドロー・バー２０は本発明によるフライスに含まれている。ドロー・バー２０は、雌形状の第二係合部分２１及びおねじのアンカー部分２２を有している。ドロー・バー２０の軸方向は図７に図示する一点鎖線Ｃ−Ｃで規定されている。第二係合部分２１は、ほぼ平行で平面の二つの第二側面２３と、第二側面２３に接続している底面２４とを備えている。第二側面２３はお互いに対面していて、ドロー・バー２０の軸方向に延伸している。平行な二つの第二の側面２３が第二セレーション２５を備えていて、その第二セレーションはドロー・バー２０の軸方向Ｃ−Ｃと横断していて、より詳しくは軸方向Ｃ−Ｃに直交する長手方向を有している。第二セレーションが同一形状で平行な複数のリッジから構成されていて、そのリッジは溝により隔てられている。従って、切削ヘッド５の第一セレーション１０は、一方の前記セレーションのリッジが他方の前記セレーションの溝に係合することにより、又はその逆により、ドロー・バー２０の第二セレーション２５と係合できるようになっている。さらにセレーションの長手方向は、セレーションを形成しているリッジ及び溝との長手方向として理解されるべきである。

第二係合部分２１は円柱の一部を形成する外部形状となっている。例示の実施形態において、アンカー部分２２に備えられたおねじ２６はアンカー部分２２の全長に延伸している。

図７において最も明瞭に図示されているように、アンカー部分２２の自由端部において、ドロー・バー２０はキー溝２７を備えていて、シャンク３の座３０に対面していないシャンク３の端部からアクセスすることによりドロー・バー２０はキー溝２７を用いて回転することができる。

従って図９に図示するシャンク３はほぼ円筒形状である座３０を備えている。しかしながら、円錐状の第二ガイド面３１が座３０の開放部分に形成されていて、第二ガイド面３１はシャンクの軸方向Ｃ−Ｃへの延伸は限定されたものとなっている。第二サポート面３２が座３０の開放端部に形成されていて、その第二サポート面３２は、軸方向Ｃ−Ｃに対して横断している平面に位置していて、かつ切削ヘッド５の第一サポート面１４と協働するようになっている。シャンク３は座３０の内側端面に隣接して位置するめねじ３３も備えている。

図１０，１０Ａ，１１，１１Ａに、工具に含まれている種々のコンポーネントがお互いにどのように取り付けられ協働しているかを図示してある。従って、ドロー・バー２０のおねじ２６はシャンク３のめねじ３３に係合されたものとなっている。一方、雌形状の係合部分２１はシャンク３の自由端部の外側にあって、切削ヘッド５はドロー・バー２０に取り付けられる。この取り付けは、切削ヘッド５の雄形状の係合部分７をドロー・バー２０の雌形状の係合部分２１の中に協働させることにより行なわれる。これを実行するために、雄形状の係合部分７が側面から雌形状の係合部分２１の中へ挿入される。従って、雄形状の係合部分７の平行な二つの第一側面９各々がドロー・バー２０の第二側面２３と正反対に導入される。キーをキー溝１３に適切に協働させることにより切削ヘッド５を中心軸Ｃ−Ｃ周囲で回転することで、ドロー・バー２０は連結可能に回転される。ある程度の回転で、アンカー部分２２のおねじ２６がシャンク３のめねじ３３と螺合される。切削ヘッド５の回転は、係合部分７及び２１との外面がシャンク３の座に受容されることを意味している。このことが行なわれると、切削ヘッド５の雄形状の係合部分７とドロー・バー２０の雌形状の係合部分２１との間のより強力な係合かもたらされる。雌形状の係合部分２１の外面がシャンク３の座に接触すると、雌形状の係合部分２１の中への雄形状の係合部分７の把持が行なわれる。第一及び第二セレーション１０及び１５により、切削ヘッド５とドロー・バー２０との間の非常に安定した結合が達成される。切削ヘッド５の回転を続けると、第一ガイド面８がシャンク３における座３０の第二ガイド面３１の中へ協働し（図１１Ａ参照）、この接触は座３の開放端部区域に作用している。

図１１Ａに図示するように、雄形状の係合部分７主要部分と、座３０との間には遊びがある。従って、座３０の開放端部区域におけるガイド表面８と３１との間における十分なガイドが保証されている。切削ヘッド５がシャンク３において最終位置となる場合、切削ヘッド５の第一サポート面１４は、シャンク３の第二サポート面３２に対して接触する。第一ガイド面８と第二ガイド面３１と協働、及びサポート面１４，３２の相互協働は、シャンク３における切削ヘッド５の把持を十分安定なものにするために重要な作用である。この点に関連して、好適な実施形態において、第一ガイド面８により生成された直径は、第二ガイド面３１により生成された直径よりわずかに大きい。ガイド面８，３１は円錐状なので、直径は中心軸Ｃ−Ｃに直交し、かつサポート面１４及び３２それぞれを含んでいる平面から等距離に位置する断面において比較されている。安定性に関しては、当然のことであるが、雄形状の係合部分７、雌形状の係合部分２１それぞれのセレーション１０及び２５も役立っている。

本発明による別の実施形態における工具１０１が図１２−１４に図示されている。前述した工具と同様に、工具はシャンク３、切削ヘッド１０５及びドロー・バー１２０を備えている。シャンク３は図９に図示したシャンク７と同一であってもよい。切削ヘッド１０５は第一係合部分１０７、中間部分１１２及び切りくず除去部分１１１を備えている。第一係合部分１０７は平面である第一側面１０９を有していて、第一側面１０９は第一セレーション１１０を備えており、その第一セレーション１１０は工具の軸方向Ｃ−Ｃに対して横断している長手方向に延伸している。第一係合部分１０７が円錐台の部分を構成する外形を有している。中間部分１１２に隣接して、切削ヘッド１０５はガイド面１０８及び第一サポート面１１４を備えている（図１２参照）。ガイド面１０８及び第一サポート面１１４は切削ヘッドの全周囲にわたって延在している。第一サポート面１１４はガイド面１１８から半径方向外向きに延伸している。ガイド面は第一係合部分１０７の外面の円錐と一致する円錐を有している。

中間部分１１２はキー溝１１３を備えている。切りくず除去部分１１１は図１１−１３に概略的に図示されている。

ドロー・バー１２０が第二係合部分１２１及びおねじ付きアンカー部分１２２を含んでいる。ドロー・バー１２０の軸方向は一点鎖線Ｃ−Ｃで規定されている（図１２参照）。第二係合部分１２１は平面である第二側面１２３を有していて、第二側面１２３は第二セレーション１２５を備えており、第二セレーション１２５はドロー・バー１２０の軸方向Ｃ−Ｃに対して横断していて、より詳しくは軸方向Ｃ−Ｃに直交して延伸している。第二係合部分１２１は円錐台の一部を構成する外形を有している。前述の実施形態と同様にアンカー部分がおねじ１２６を有している。

切削ヘッド１０５をシャンク３に取り付ける場合、二つの係合部分１０７及び１２１がお互いに係合し、これは、ドロー・バー１２０が部分的にシャンク３に挿入されるだけで作用される（図１２，１３参照）。二つの係合部分１０７及び１２１がお互いに係合する場合、係合部それぞれのセレーション１１０及び１２５がお互いに接触する。二つの係合部分１０７，１２１を一定方向に同時に回転すると、ドロー・バー１２０及び切削ヘッド１０５の両者の係合部分１０７及び１２１がシャンク３の座の中に落とし込まれる。切削ヘッド１０５が原理的に完全に座３０の中に挿入される場合、ガイド面１０８は座３０の中に協働し、そして第一サポート面１１４はシャンク３の第二サポート面３１に対して接触する。

通常、少なくとも二つのセレーションを備えた側面９，２３；１０９，１２３が本発明におけるフライスとして使用される。

本発明の実行可能な修正
本発明において、係合部材の側面に配置されたセレーションは寸法に関して同一である必要はない。またお互いの距離が変更されてもよくて、従って切削ヘッドを間違えてドロー・バーに取り付けることが回避される。

前述したように、側面９及び２３のセレーション１０及び２５は軸方向Ｃ−Ｃに対して横断的に延伸している。この説明により、セレーション１０，２５の長手方向は軸方向Ｃ−Ｃに対して直交している必要はなくて、数度の角度が付いていてもよいことが理解される。

図１は、本発明による第一実施形態における工具を図示している。 図２は、図１における工具の斜視図である。 図３は、本発明における工具に含まれる切削ヘッドの斜視図である。 図４は、図３における切削ヘッドの側面図である。 図５は、切削ヘッドを図４と比較して中心軸Ｃ−Ｃ周囲に９０°回転した場合の側面図である。 図６は、本発明における工具に含まれるドロー・バーの斜視図である。 図７は、図６におけるドロー・バーの側面図である。 図８は、ドロー・バーを図７と比較して中心軸Ｃ−Ｃ周囲に９０°回転した場合の側面図である。 図９は、本発明における工具に含まれるシャンクの側面図であって、シャンクの見えない部分も図示してある。 図１０は、図１の縦断面図である。 図１０Ａは、図１０の拡大詳細図である。 図１１は、図１における工具の縦断面図であって、図１０に断面図と比較して９０°回転した面におけるねじである。 図１１Ａは、図１１の拡大詳細図である。 図１２は、別の実施形態における切削ヘッドとドロー・バーを図示している。 図１３は、本発明による別の実施形態における工具の分解斜視図である。 図１４は、別の実施形態における工具の分解側面図である。

符号の説明

１，１０１ 回転工具
３ シャンク
５，１０５ 切削ヘッド
１０，２５；１１０，１２５ セレーション
２０，１２０ ドロー・バー

Claims (10)

1. シャンク（３）と切削ヘッド（５；１０５）とドロー・バー（２０；１２０）とを備えた回転工具（１；１０１）であって；
   該シャンク（３）及びドロー・バー（２０；１２０）が協働部材（２６；１２６，３２）を有していて、該協働部材（２６；１２６，３２）は該ドロー・バー（２０；１２０）及び該シャンク（３）お互いを該工具の軸方向（Ｃ−Ｃ）に隔てるためのものであって、該切削ヘッド（５；１０５）及び該ドロー・バー（２０；１２０）が該工具（１；１０１）の該軸方向における力を伝達をするための協働係合部材（７，２１；１０７，１２１）を有している回転工具（１；１０１）において；
   該力を伝達するための該協働係合部材がセレーション（１０，２５；１１０，１２５）を有していることと、該セレーション（１０，２５；１１０，１２５）は該工具の該軸方向（Ｃ−Ｃ）に対して横断的に延伸していることとを特徴とする；
   回転工具。
2. 該係合部材が少なくとも二つの協働する平らな面（９，２３；１０９，１２３）を含んでいることと、該面（９，２３；１０９，１２３）がセレーション（１０，２５；１１０，１２５）を備えていることとを特徴とする、請求項１に記載の回転工具。
3. 該係合部材が対となっている二組の協働面（９，２３）を備えていることを特徴とする、請求項１又は２に記載の回転工具。
4. 該切削ヘッド（５；１０５）が円錐状のガイド面（８；１０８）を備えていることと、該ガイド面（８；１０８）が該切削ヘッド（５；１０５）の全円周囲に延在していることとを特徴とする、請求項１又は２に記載の回転工具。
5. 該切削ヘッド（５；１０５）が、該ガイド面（８；１０８）から半径方向に延伸しているサポート面（１４；１１４）を備えていることと、該サポート面（１４；１１４）が該切削ヘッド（５；１０５）の全周囲に延伸していることとを特徴とする、請求項４に記載の回転工具。
6. 回転工具（１；１０１）のシャンク（３）に取り付けられるようになっていて、係合部材（７；１０７）を有している切削ヘッド（５；１０５）において；
   該係合部材（７；１０７）はセレーション（１０；１１０）を有していることとを特徴とする；切削ヘッド。
7. 該係合部材（７；１０７）が少なくとも一つの平面（９；１０９）を備えていることと、該平面（９；１０９）がセレーション（１０；１１０）を備えていることとを特徴とする、請求項６に記載の切削ヘッド。
8. 該切削ヘッド（５；１０５）が円錐状のガイド面（８；１０８）を備えていることと、該ガイド面（８；１０８）が該切削ヘッド（５；１０５）の全周囲に延在していることとを特徴とする、請求項６又は７に記載の切削ヘッド。
9. 該切削ヘッド（５；１０５）が、該ガイド面（８；１０８）から半径方向に延伸しているサポート面（１４；１１４）を備えていることと、該サポート面（１４；１１４）が該切削ヘッド（５；１０５）の全周囲に延伸していることとを特徴とする、請求項８に記載の切削ヘッド。
10. 回転工具（１；１０１）に取り付けられるようになっていて、係合部材（２１；１２１）を有しているドロー・バー（２０；１２０）において；
    該係合部材（２１；１２１）がセレーション（２５；１２５）を有していることと、該セレーション（２５；１２５）が該ドロー・バー（２０；１２０）の軸方向（Ｃ−Ｃ）を横断して延在していることとを特徴とする；ドロー・バー。

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