JP2003266230A - 刃部交換式切削工具及びこれに装着される刃部 - Google Patents

刃部交換式切削工具及びこれに装着される刃部

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JP2003266230A
JP2003266230A JP2002064365A JP2002064365A JP2003266230A JP 2003266230 A JP2003266230 A JP 2003266230A JP 2002064365 A JP2002064365 A JP 2002064365A JP 2002064365 A JP2002064365 A JP 2002064365A JP 2003266230 A JP2003266230 A JP 2003266230A
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rear end
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Katsuhiko Sato
勝彦 佐藤
Takahiro Sato
隆広 佐藤
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Mitsubishi Materials Corp
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    • B23MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B23BTURNING; BORING
    • B23B31/00Chucks; Expansion mandrels; Adaptations thereof for remote control
    • B23B31/02Chucks
    • B23B31/10Chucks characterised by the retaining or gripping devices or their immediate operating means
    • B23B31/113Retention by bayonet connection
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B23MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B23CMILLING
    • B23C5/00Milling-cutters
    • B23C5/02Milling-cutters characterised by the shape of the cutter
    • B23C5/10Shank-type cutters, i.e. with an integral shaft
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B23MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B23CMILLING
    • B23C2210/00Details of milling cutters
    • B23C2210/03Cutting heads comprised of different material than the shank irrespective of whether the head is detachable from the shank

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Milling Processes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 刃部の装着状態を安定して維持することがで
きる。 【解決手段】 刃部150の後端側部分152に軸線O
方向の後端側に向かうにしたがい外径が漸次拡径する略
円錐体の外周面の一部をなすテーパ部分153…を形成
する。取付孔111に軸線O方向の後端側に向かうにし
たがい内径が漸次拡径する略円錐孔の内周面の一部をな
すテーパ部分112…を形成する。工具本体110に押
出ボルト120をねじ込み、この押出ボルト120の先
端面120Aによって、刃部150の後端面150Aを
押圧する。押出ボルト120の先端面120Aと刃部1
50の後端面150Aとの間にコイルバネ122を介在
させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、刃部が着脱可能に
工具本体に装着される刃部交換式切削工具に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の刃部交換式切削工具の一
例として、例えば、USP6276879B1に開示さ
れているようなものがあり、図5に示すように、この刃
部交換式切削工具10は、軸線O回りに回転される工具
本体11に対して、刃部20が着脱自在に装着されて固
定されるものである。工具本体11には、その先端面1
1Aから後端側に向かって取付孔12が穿設されてお
り、取付孔12は、軸線O方向の後端側に向かうにした
がい内径が漸次拡径する略円錐孔の内周面の一部をなす
テーパ部分13と、軸線Oを中心とする略円柱孔の内周
面の一部をなす略円柱部分14とを有している。また、
工具本体11の先端面11Aには、軸線Oに直交する方
向に対して傾斜した傾斜面15Aを有する傾斜突起15
が形成されている。
【0003】一方、刃部20は、切削部21とこの切削
部21の後端側に連なる後端側部分22とからなり、後
端側部分22は、軸線O方向の後端側に向かうにしたが
い外径が漸次拡径する略円錐体の外周面の一部をなすテ
ーパ部分23と、軸線Oを中心とする略円柱体の内周面
の一部をなす略円柱部分24とを有している。また、刃
部20における切削部21は、後端側部分22との連結
部分に、軸線O方向の後端側を向く壁面21Aを有して
いて、この軸線O方向の後端側を向く壁面21Aには、
軸線Oに直交する方向に対して傾斜した傾斜面25Aを
有する傾斜切り欠き部25が形成されている。
【0004】刃部20を工具本体11に装着する際に
は、刃部20の後端側部分22を取付孔12に挿入した
後、この刃部20を工具本体11に対して周方向に相対
回転させていくと、切削部21の軸線O方向の後端側を
向く壁面21Aに形成された傾斜切り欠き部25の傾斜
面25Aが工具本体11の先端面11Aに形成された傾
斜突起15の傾斜面15Aと対向する位置に移動させら
れるとともに、刃部20のテーパ部分23が取付孔12
のテーパ部分13と対向する位置に移動させられてい
く。すると、刃部20及び工具本体11の傾斜面15
A,25A同士の接触によって刃部20が工具本体11
に対して軸線O方向の先端側に押し出され、刃部20の
テーパ部分23の外壁面が取付孔12のテーパ部分13
の内壁面を押圧した状態となって、この刃部20が工具
本体11に対して着脱可能に装着されるのである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記のよう
な刃部交換式切削工具10では、刃部20を工具本体1
1に装着した状態においては、傾斜面15A,25Aが
互いに接触しあうことによって生じる摩擦力のみに依存
して、刃部20を軸線O方向の先端側に押し出した状態
を維持しているだけである。それゆえ、刃部20を軸線
O方向の先端側に押し出す力の不足や、切削抵抗に起因
する振動などによって、刃部20が工具本体11から緩
みやすく、刃部20の装着状態を安定して維持すること
が困難であるという問題があった。
【0006】本発明は、上記課題に鑑みてなされたもの
で、刃部の装着状態を安定して維持することができる刃
部交換式切削工具及びこれに装着される刃部を提供する
ことを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決して、
このような目的を達成するために、本発明による刃部交
換式切削工具は、少なくとも一つの切刃を備えた切削部
を有する刃部の後端側部分が、工具本体に穿設された取
付孔に挿入されて、この刃部が着脱可能に装着される刃
部交換式切削工具であって、前記刃部の後端側部分は、
前記工具本体の軸線方向の後端側に向かうにしたがい外
径が漸次拡径する略円錐体の外周面の一部をなすテーパ
部分を有し、前記取付孔は、前記軸線方向の後端側に向
かうにしたがい内径が漸次拡径する略円錐孔の内周面の
一部をなすテーパ部分を有していて、前記刃部の後端面
が前記工具本体に設けられた押出手段によって前記軸線
方向の先端側へ向かって押圧されて、前記刃部が前記工
具本体に対して前記軸線方向の先端側に押し出されるこ
とにより、前記刃部のテーパ部分の外壁面が前記取付孔
のテーパ部分の内壁面を押圧して、前記刃部が着脱可能
に装着されることを特徴とするものである。このような
構成とされた本発明の刃部交換式切削工具では、刃部の
テーパ部分と取付孔のテーパ部分とを周方向で略等間隔
に配置するようにすれば、押出部材で刃部を軸線方向の
先端側に押し出したときに、刃部のテーパ部分の外壁面
が取付孔のテーパ部分の内壁面を偏りなく均一に押圧し
て、刃部の軸線と工具本体の軸線とを完全に一致させて
心出しを行うことができ、かつ、ワークの切削加工中に
受ける切削抵抗を均一に分散させることができる。さら
に、本発明の刃部交換式切削工具では、工具本体に設け
られた押出手段によって、刃部の後端面を軸線方向の先
端側へ押圧して、刃部を軸線方向の先端側へ押し出す構
成を採用しているため、この押し出す力を強固かつ確実
なものとすることができて、刃部の装着状態を安定して
維持することが可能となる。
【0008】また、前記刃部の後端側部分は、前記テー
パ部分と前記軸線を中心とする略多角柱体の外周面の一
部をなす略多角柱部分とを有し、前記取付孔は、前記テ
ーパ部分と前記軸線を中心とする略円柱孔の内周面の一
部をなす略円柱部分とを有していて、前記刃部の後端側
部分が前記取付孔に挿入可能とされており、前記刃部の
後端側部分を前記取付孔に挿入してから前記刃部を前記
工具本体に対して周方向に所定角度相対回転させた後、
前記刃部を前記押出手段によって前記軸線方向の先端側
に押し出すことにより、前記刃部のテーパ部分の外壁面
が前記取付孔のテーパ部分の内壁面を押圧して、前記刃
部が着脱可能に装着されることが好ましい。このような
構成とされた本発明の刃部交換式切削工具では、刃部を
工具本体に装着する際には、刃部の後端側部分をそのま
ま取付孔に挿入でき、そして、刃部を工具本体に対して
周方向に所定角度相対回転させてから押出部材によって
軸線方向の先端側に押し出すことで刃部を工具本体に装
着して固定することができる。
【0009】また、前記取付孔には、前記刃部の後端側
部分を前記取付孔に挿入してから前記刃部を前記工具本
体に対して周方向の一方向側に所定角度相対回転させた
ときに、前記刃部の後端側部分に当接してそれ以上の周
方向の一方向側への相対回転を阻止するための相対回転
制限用部材が設けられていることが好ましい。このよう
な構成とすると、刃部の後端側部分を取付孔に挿入して
から、刃部を工具本体に対して周方向の一方向側に向か
って相対回転させていくときに、ちょうど相対回転させ
るべき所定角度だけ相対回転した状態で刃部と工具本体
とが互いに係止され、周方向の一方向側への相対回転が
阻止される。そのため、刃部を工具本体に対して必要以
上に相対回転させてしまうおそれがなくなり、刃部のテ
ーパ部分の外壁面と取付孔のテーパ部分の内壁面とを容
易に対向配置させることができ、押出部材によって刃部
を軸線方向の先端側へ押し出したときにも、これらテー
パ部分の壁面同士を確実に密着させることができるの
で、操作性の向上を図ることが可能となる。
【0010】また、前記押出手段は、前記工具本体に形
成された雌ねじ部に対して前記軸線方向の先端側に向か
ってねじ込まれた押出ボルトからなり、前記刃部の後端
面が前記押出ボルトの先端で押圧されることにより、前
記刃部が前記軸線方向の先端側に押し出される構成を採
用してもよい。このような構成とすると、刃部を軸線方
向の先端側へ向かって押し出す力を強固かつ確実なもの
とすることができる。
【0011】このとき、前記押出ボルトの先端と前記刃
部の後端面との間に弾性部材が介在させられていること
が好ましい。このような構成とすると、押出ボルトの先
端が刃部の後端面を押圧する力を、緩やかに刃部の後端
面に伝達することが可能となり、刃部の心出しを確実に
行うことができる。
【0012】さらに、このとき、前記工具本体は、この
工具本体の先端側部分をなすとともに前記取付孔が形成
された第1工具本体部分の螺合部が、前記工具本体の後
端側部分をなすとともに前記押出ボルトがねじ込まれる
前記雌ねじ部が形成された第2工具本体部分の被螺合部
にねじ込まれてなり、前記第1工具本体部分の螺合部を
前記第2工具本体部分の被螺合部にねじ込むことで、こ
れら第1工具本体部分と第2工具本体部分とを前記軸線
方向で互いに近づく方向に相対移動させることにより、
前記第2工具本体部分の雌ねじ部にねじ込まれた前記押
出ボルトの先端が前記第1工具本体部分の取付孔に挿入
された前記刃部の後端面を押圧して、前記刃部が前記軸
線方向の先端側に押し出されることが好ましい。このよ
うな構成とすると、刃部を工具本体に装着する際には、
工具本体の先端側部分をなす第1工具本体部分の螺合部
を、第2工具本体部分の被螺合部にねじ込んでいくだけ
で、押出ボルトの先端で刃部の後端面を押圧して、刃部
を軸線方向の先端側に押し出すことができるので、刃部
の装着作業の際の操作性を向上することができる。
【0013】また、前記押出手段は、前記工具本体に対
して前記軸線に直交する方向にねじ込まれたスクリュー
とこのスクリューに当接する押出部材とからなり、前記
スクリューをねじ込むことで、前記押出部材が前記軸線
方向の先端側に押し出され、この押出部材の先端が前記
刃部の後端面を押圧することにより、前記刃部が前記軸
線方向の先端側に押し出される構成を採用してもよい。
このような構成とすると、刃部を軸線方向の先端側へ向
かって押し出す力を強固かつ確実なものとすることがで
きる。
【0014】本発明による刃部は、本発明の刃部交換式
切削工具に装着される刃部であって、少なくとも一つの
切刃を備えた切削部を有し、後端側部分は、前記軸線方
向の後端側に向かうにしたがい外径が漸次拡径する略円
錐体の外周面の一部をなすテーパ部分を有していること
を特徴とするものである。このとき、前記後端側部分
は、前記テーパ部分と前記軸線を中心とする略多角柱体
の外周面の一部をなす略多角柱部分とを有していること
が好ましい。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を添付し
た図面を参照しながら説明する。図1は本発明の第1実
施形態による刃部交換式切削工具を示す一部破断側面
図、図2(a)は同刃部交換式切削工具の刃部を示す側
面図、(b)は同刃部の後端面図、図3は図1における
A−A線断面図である。
【0016】本第1実施形態による刃部交換式切削工具
100は、図1に示すように、軸線O回りに回転させら
れる工具本体110と、この工具本体110に着脱自在
に装着されて固定される刃部150とからなるものであ
る。
【0017】工具本体110は、図1に示すように、例
えば鋼からなり、軸線Oを中心とする略円柱状に形成さ
れているとともに、その先端面110Aから後端側に向
けて、軸線Oを中心とした取付孔111が穿設されてい
て、取付孔111の先端側が工具本体110の先端面1
10Aに開口した状態となっている。
【0018】この取付孔111は、軸線O方向の後端側
に向かうにしたがい内径が漸次拡径する軸線Oを中心と
した仮想の略円錐孔の内周面の一部をなすテーパ部分1
12…を周方向で略等間隔に3つ有しているとともに、
軸線Oを中心とした仮想の略円柱孔の内周面の一部をな
す略円柱部分113…を周方向で略等間隔に3つ有して
いて、これらテーパ部分112…と略円柱部分113…
とが周方向で交互に配置された構成をなしている。な
お、取付孔111のテーパ部分112…は、その片角で
のテーパ角度θが、2〜25゜の範囲に設定されてい
る。
【0019】さらに、取付孔111には、その略円柱部
分113の内壁面113Aから取付孔111内に突出す
るようにして、相対回転制限用部材としての相対回転制
限用ピン114が設けられている。なお、この相対回転
制限用ピン114の働きについては後述する。
【0020】また、取付孔111の軸線O方向の後端側
には、この取付孔111に連通するとともに、一定の内
径で軸線O方向の後端側へ延びて工具本体110の後端
面110Bに開口する収納孔115が形成されており、
この収納孔115の後端側部分の内周面に雌ねじ部11
6が形成されている。そして、収納孔115の雌ねじ部
116に対して、略円柱状をなす押出ボルト120の後
端側部分に位置する雄ねじ部121が軸線O方向の先端
側へ向かってねじ込まれていることにより、この収納孔
115内に押出ボルト120が収容されている。
【0021】押出ボルト120は、その先端、すなわ
ち、略円形をなす先端面120Aが、取付孔111のす
ぐ後端側に位置させられていて、この押出ボルト120
の先端面120Aと取付孔111との間の収納孔115
内に、弾性部材として、例えば、取付孔111を通過で
きない大きさのコイルバネ122が配置されている。
【0022】さらに、工具本体110は、工具本体11
0の先端側部分をなして、取付孔111とこの取付孔1
11の後端側に連なる収納孔115の先端側部分を有す
る第1工具本体部分130と、工具本体110の後端側
部分をなして、収納孔115の後端側部分を有する第2
工具本体部分140とが互いに連結されることによって
構成されている。
【0023】これら第1工具本体部分130と第2工具
本体部分140とは、第1工具本体部分130の後端部
分に形成された螺合部としての雄ねじ部131(あるい
は雌ねじ部でもよい)が、第2工具本体部分140の先
端部分に形成された被螺合部としての雌ねじ部141
(あるいは雄ねじ部でもよい)にねじ込まれることによ
って互いに連結されている。
【0024】すなわち、第1工具本体部分130と第2
工具本体部分140とが連結されることによって、工具
本体110の先端面110Aに開口する取付孔111
と、この取付孔111の後端側に連なるとともに軸線O
方向の後端側に向かって延びて工具本体110の後端面
110Bに開口する収納孔115とが構成されている。
そして、取付孔111が第1工具本体部分130に形成
され、かつ、収納孔115の後端側に位置する雌ねじ部
116が第2工具本体部分140に形成された状態とな
っている。
【0025】一方、刃部150は、図2に示すように、
例えば超硬合金からなり、少なくとも一つの切刃が最先
端に形成された切削部151と、この切削部151の後
端側に連なる後端側部分152とから構成されて、軸線
Oを中心として形成されている。
【0026】ここで、刃部150の切削部151につい
て詳述すると、軸線Oに関して互いに反対側に位置する
ようにして、軸線O方向の後端側に向かうにしたがい工
具回転方向Tの後方側に向かってねじれる一対の切屑排
出溝が形成されており、これら切屑排出溝における外周
側稜線部に外周切刃151A,151Aが形成されてい
る。
【0027】また、一対の切屑排出溝における工具回転
方向Tの前方側を向く壁面の先端側部分がすくい面とさ
れるとともに、このすくい面と先端逃げ面との交差稜線
部に、刃部150の最先端をなし、かつ、軸線Oを挟ん
で互いに反対側に位置して軸線O近傍から外周側へ向か
って延びる一対の先端切刃151B,151Bが形成さ
れている。
【0028】さらに、この切削部151において、一対
の外周切刃151A,151Aが形成されている部分よ
りも後端側の部分は、略円板状をなすとともに、その外
周面が切り欠かれることにより、軸線Oに関して互いに
反対側に位置して互いに平行となるような一対の平坦面
151C,151Cが形成されている。
【0029】そして、刃部150の後端側部分152
は、軸線O方向の後端側に向かうにしたがい外径が漸次
拡径する軸線Oを中心とした仮想の略円錐体の外周面の
一部をなすテーパ部分153…を周方向で略等間隔に3
つ有しているとともに、軸線Oを中心とした仮想の略正
三角柱体(略正多角柱体)の外周面の一部をなす略正三
角柱部分(略正多角柱部分)154…を周方向で略等間
隔に3つ有していて、これらテーパ部分153…と略正
三角柱部分154…とが周方向で交互に配置された構成
をなしている。なお、刃部150のテーパ部分153…
は、その片角でのテーパ角度θは、取付孔111のテー
パ部分112…のテーパ角度θと同じ値(2〜25゜)
に設定されている。
【0030】刃部150の後端側部分152における略
正三角柱部分154…は、仮想の略正三角柱体の外周面
を構成する3つの平坦な側面におけるそれぞれ周方向中
央部分をなしていて、軸線Oに直交する断面で見たとき
には、円弧状をなす3つのテーパ部分153…のうちの
隣接するテーパ部分153,153同士が直線状をなす
略正三角柱部分154によって接続されている。
【0031】また、刃部150の後端側部分152の形
状を換言すれば、軸線Oを中心とする仮想の略円錐体の
外周面を、軸線Oに平行、かつ、軸線Oからの距離が一
定の3つの平坦面によって、周方向で略等間隔に切り欠
いた形状をなしている。そして、刃部150の後端側部
分152は、工具本体110の先端面110Aに開口す
る取付孔111内に、軸線O方向の後端側へ向けて挿入
することが可能となっている。
【0032】ここで、軸線Oに直交する断面で見たとき
に、刃部150の後端側部分152におけるテーパ部分
153が円弧をなす仮想の円の最大外径d1(テーパ部
分153の軸線O方向の後端が円弧をなす仮想の円の外
径)は、取付孔111における略円柱部分113の内径
よりもわずかに小さく設定されていて、この略円柱部分
113の内径がd1+α(α≧0.1mm)とされてい
る。
【0033】同じく、軸線Oに直交する断面で見たとき
に、刃部150の後端側部分152におけるテーパ部分
153が円弧をなす仮想の円の最小外径d2(テーパ部
分153の軸線O方向の先端が円弧をなす仮想の円の外
径)は、取付孔111におけるテーパ部分112が円弧
をなす仮想の円の最小外径(テーパ部分112の軸線O
方向の先端が円弧をなす仮想の円の外径)よりもわずか
に小さく設定されていて、このテーパ部分112の最小
外径がd2+β(β≧0.1mm)とされている。
【0034】上記のような構成をなす刃部150が工具
本体110に装着されている状態においては、刃部15
0の後端側部分152が取付孔111内に収容されてい
て、図3に示すように、この刃部150の後端側部分1
52における各テーパ部分153…の外壁面153A…
が、取付孔111における各テーパ部分112…の内壁
面112A…に対向して配置されて互いに密着し、か
つ、刃部150の後端側部分152における各略正三角
柱部分154…の外壁面154A…が、取付孔111に
おける各略円柱部分113…の内壁面113A…に対向
して配置される。
【0035】さらに、取付孔111に設けられた相対回
転制限用ピン114が、刃部150の後端側部分152
における一の略正三角柱部分154…の外壁面154A
…に当接していることにより、刃部150の工具本体1
10に対する図中符号Sで示す方向(後述する)への相
対回転が阻止されている。
【0036】同じく、刃部150が工具本体110に装
着されている状態においては、取付孔111内に挿入さ
れた後端側部分152を有する刃部150の後端面15
0Aと、工具本体110の収納孔115内に収容された
押出ボルト120の先端面120Aとの間に位置するコ
イルバネ122が圧縮されていて、これら刃部150の
後端面150Aと押出ボルト120の先端面120Aと
を軸線O方向で互いに離間する方向へ押圧した状態とな
っている。
【0037】ここで、押出ボルト120が工具本体11
0の収納孔115の雌ねじ部116にねじ込まれて、工
具本体110に対する軸線O方向での相対移動が阻止さ
れているため、刃部150の後端面150Aが軸線O方
向の先端側へ向かって押圧され、刃部150の後端側部
分152が取付孔111内で軸線O方向の先端側へ押し
出される。これにより、刃部150の後端側部分152
におけるテーパ部分153…の外壁面153A…が、取
付孔111のテーパ部分112…の内壁面112A…を
押圧して、刃部150の軸線Oと工具本体110の軸線
Oとが一致させられて心出しが行われ、刃部150が工
具本体110に着脱可能に装着されて固定されているの
である。
【0038】刃部150を工具本体110に装着する工
程としては、まず、刃部150の後端側部分152を、
工具本体110の先端面110Aに開口している取付孔
111に対して、刃部150のテーパ部分153…の周
方向の位置と取付孔111の略円柱部分113…の周方
向の位置とを一致させながら、軸線O方向の後端側へ向
けて挿入する。このとき、刃部150の後端側部分15
2におけるテーパ部分153…の外壁面153A…が、
取付孔111における略円柱部分113…の内壁面11
3A…に対向して配置され、かつ、刃部150の後端側
部分152における略正三角柱部分154…の外壁面1
54A…が、取付孔111におけるテーパ部分112…
の内壁面112A…に対向して配置される。
【0039】次に、刃部150を工具本体110に対し
て図中符号Sで示す回転方向Sの前方側へ軸線O回りに
相対回転させていく。なお、この刃部150を工具本体
110に対して相対回転させていくときには、例えば、
刃部150の切削部151に形成された互いに平行な一
対の平坦面151Cにスパナをかけることによって、刃
部150が相対回転させられる。
【0040】すると、図3に示すように、この刃部15
0が工具本体110に対して所定角度(本第1実施形態
においては約60゜程度)だけ回転方向Sの前方側に相
対回転させられたときに、取付孔111内に突出してい
る相対回転制限用ピン114が、刃部150の後端側部
分152に当接することになる。このとき、相対回転制
限用ピン114は、刃部150の後端側部分152にお
ける一の略正三角柱部分154の外壁面154Aの回転
方向Sの後方側部分に当接しており、刃部150の工具
本体110に対する回転方向Sの前方側への相対回転が
阻止されることになる。
【0041】このとき、刃部150の後端側部分152
におけるテーパ部分153…の外壁面153A…が、取
付孔111におけるテーパ部分112…の内壁面112
A…に対向して配置され、かつ、刃部150の後端側部
分152における略正三角柱部分154…の外壁面15
4A…が、取付孔111における略円柱部分113…の
内壁面113A…に対向して配置される。
【0042】次に、工具本体110の収納孔115の雌
ねじ部116にねじ込まれている押出ボルト120によ
って、刃部150を軸線O方向の先端側へ押し出すため
に、第1工具本体部分130を第2工具本体部分140
に対して軸線O回りに上記の回転方向Sの前方側に相対
回転させることにより、第1工具本体部分130の雄ね
じ部131を第2工具本体部分140の雌ねじ部141
にねじ込んでいく。
【0043】すると、これら第1工具本体部分130と
第2工具本体部分140とが軸線O方向で互いに近づく
方向に相対移動させられ、第1工具本体部分130に形
成された取付孔111に挿入された後端側部分152を
有する刃部150が第2工具本体部分140に対して軸
線O方向で互いに近づく方向に相対移動させられてい
く。
【0044】これに対し、押出ボルト120は、第2工
具本体部分140の収納孔115の雌ねじ部116にね
じ込まれていて、第2工具本体部分140に対する軸線
O方向での相対移動は行われないので、押出ボルト12
0の先端面120Aと刃部150の後端面150Aとが
軸線O方向で互いに近づく方向へ相対移動させられてい
くことになる。
【0045】すると、刃部150の後端面150Aと押
出ボルト120の先端面120Aとの間に介在させられ
ているコイルバネ122が圧縮されて縮んでゆき、第2
工具本体部分140に対して固定された押出ボルト12
0の先端面120Aがコイルバネ122を介して、刃部
150の後端面150Aを軸線O方向の先端側へ押圧し
ている状態となる。これにより、刃部150が第1工具
本体部分110に対して軸線O方向の先端側へ押し出さ
れ、刃部150の後端側部分152におけるテーパ部分
153…の外壁面153A…が、取付孔111における
テーパ部分112…の内壁面112A…を押圧して、刃
部150が工具本体110に対して着脱可能に装着され
て固定される。
【0046】一方、刃部150を工具本体110にから
取り外す工程としては、第1工具本体部分130を第2
工具本体部分140に対して軸線O回りに上記の回転方
向Sの後方側へ相対回転させることにより、第1工具本
体部分130の雄ねじ部131を第2工具本体部分14
0の雌ねじ部141から緩めていく。すると、第1工具
本体部分130と第2工具本体部分140とが軸線O方
向で互いに離間する方向へ相対移動させられ、押出ボル
ト120の先端面120Aが、コイルバネ122を介し
て刃部150の後端面150Aを押圧する力が弱まって
いく。
【0047】そして、刃部150の後端側部分152に
おけるテーパ部分153…の外壁面153A…の、取付
孔111におけるテーパ部分112の内壁面112Aに
対する押圧が解除され、刃部150を工具本体110に
対して回転方向Sの後方側へ相対回転させることが可能
となる。すなわち、刃部150を工具本体110に対し
て回転方向Sの後方側へ所定角度相対回転させると、刃
部150の後端側部分152を取付孔111から軸線O
方向の先端側へ向かって抜き出すことができる。
【0048】このような構成とされた刃部交換式切削工
具100においては、工具本体110の後端側部分(第
2工具本体部分140)が工作機械の回転軸に取り付け
られて、軸線O回りに回転させられることにより、刃部
150の切削部151の外周切刃151A,151A及
び先端切刃151B,151Bによってワークの切削加
工が行われる。
【0049】ここで、第1工具本体部分130の雄ねじ
部131を第2工具本体部分140の雌ねじ部141に
ねじ込むときに、この第1工具本体部分130を第2工
具本体部分140に対して軸線O回りに相対回転させる
ときの回転方向Sの前方側、及び、刃部150の後端側
部分152を取付孔111に挿入してから、この刃部1
50を工具本体110に対して軸線O回りに相対回転さ
せるときの回転方向Sの前方側は、切削加工の際の工具
本体110の回転方向Tの前方側と逆になるように設定
されている。つまり、切削加工の際に刃部150の切削
部151が受ける切削抵抗によって、第1工具本体部分
130の雄ねじ部131が第2工具本体部分140の雌
ねじ部141から緩まず、かつ、刃部150の後端側部
分152が取付孔111から外れてしまうことがないよ
うに考慮されている。
【0050】本第1実施形態による刃部交換式切削工具
100によれば、刃部150の後端側部分152におけ
るテーパ部分153…と取付孔111におけるテーパ部
分112…とが周方向で略等間隔に3つずつ配置されて
いるため、押出ボルト120でコイルバネ122を介し
て刃部150を軸線O方向の先端側に押し出すと、この
刃部150の後端側部分152におけるテーパ部分15
3…の外壁面153A…が取付孔111におけるテーパ
部分112…の内壁面112A…を偏りなく均一に押圧
して、刃部150の軸線Oと工具本体110の軸線Oと
を完全に一致させて心出しを行うことができ、かつ、ワ
ークの切削加工中に受ける切削抵抗を均一に分散させる
ことができる。
【0051】このとき、刃部150の後端側部分152
におけるテーパ部分153…及び取付孔111のテーパ
部分112…における片角でのテーパ角度θが、2〜2
5゜の範囲に設定されていることによって、これらテー
パ部分153…の外壁面153A…とテーパ部分112
…の内壁面112A…との間に適度な押圧力を生じさせ
ることができている。
【0052】このテーパ角度θが2゜より小さくなる
と、テーパ部分153…の外壁面153A…とテーパ部
分112…の内壁面121A…との間で生じる押圧力が
(くさび効果によって)高くなりすぎ、取付孔111の
テーパ部分112…が弾性変形により拡径してしまう。
そのため、押出ボルト120によって刃部150を押し
出していない状態でも、テーパ部分153…はテーパ部
分112…の弾性力によって締め付けられることにな
り、刃部150が工具本体110から外れなくなってし
まうおそれがある。逆に、テーパ角度θが25゜より大
きくなっても、押圧力が小さくなり十分な刃部150の
保持ができなくなるおそれがある。
【0053】また、本第1実施形態では、工具本体11
0に設けられた押出手段としての押出ボルト120で、
刃部150の後端面150Aを軸線O方向の先端側へ押
圧して、この刃部150を軸線O方向の先端側へ押し出
す構成を採用しているため、その押し出し力を強固かつ
確実なものとすることができ、刃部150の装着状態を
安定して維持することが可能となる。
【0054】とくに、押出ボルト120の先端面120
Aが、コイルバネ122を介して刃部150の後端面1
50Aを軸線O方向の先端側に押圧していることから、
刃部150を軸線O方向へ押し出す力が緩やかに伝達さ
れ、刃部150の心出しを確実に行って、外周切刃15
1A,151A及び先端切刃151B,151Bの振れ
精度を安定化させて、高い精度が必要とされる切削加工
においても十分な対応が可能となる。
【0055】さらには、第1工具本体部分130と第2
工具本体部分140とが互いに連結されて工具本体11
0が構成されていて、第1工具本体部分130の雄ねじ
部131を第2工具本体部分141の雌ねじ部141に
ねじ込むことによって、刃部150を軸線O方向の先端
側に押し出すようにしているため、刃部150の装着作
業の際の操作性を向上することができる。例えば、工具
本体110の後端側部分である第2工具本体部分140
が工作機械の回転軸に取り付けられたままの状態であっ
たとしても、第1工具本体部分130を第2工具本体部
分140に対して軸線O回りに相対回転させるだけで刃
部150の工具本体110に対する着脱を行うことがで
きるのである。
【0056】また、取付孔111に相対回転制限用ピン
114が設けられているので、刃部150の後端側部分
152を取付孔111に挿入してから、刃部150を工
具本体110に対して回転方向Sの前方側に向かって相
対回転させていくと、ちょうど相対回転させるべき所定
角度だけ相対回転した状態になったときに、この相対回
転制限用ピン114が刃部150の後端側部分152に
当接して、刃部150と工具本体110とが互いに係止
され、回転方向Sの前方側への相対回転が阻止される。
【0057】そのため、刃部150を工具本体110に
対して必要以上に相対回転させてしまうおそれがなくな
り、刃部150の後端側部分152におけるテーパ部分
153…の外壁面153A…と取付孔111におけるテ
ーパ部分112…の内壁面112A…とを容易に対向配
置させることができ、押出ボルト120によって刃部1
50を軸線O方向の先端側に押し出したときにも、これ
らテーパ部分153…,112…の壁面153A…,1
12A…同士を確実に密着させて、さらなる操作性の向
上を図ることが可能となる。
【0058】なお、上述した第1実施形態による刃部交
換式切削工具100においては、押出ボルト120の先
端面120Aが、弾性部材としてのコイルバネ122を
介して、刃部150の後端面150Aを押圧するように
しているが、この弾性部材がなく、押出ボルト120の
先端面120Aが刃部150の後端面150Aを直接押
圧するようにしても構わない。
【0059】また、この第1実施形態による刃部交換式
切削工具100においては、刃部150を工具本体11
0に対して軸線O方向の先端側へ押し出すための押出手
段として、押出ボルト120を用いたが、これに限定さ
れることなく、他の構成を採用することも可能である。
【0060】その一例を、本発明の第2実施形態として
説明するが、上述の第1実施形態と同様の部分には同一
の符号を用いてその説明を省略する。図4は本発明の第
2実施形態による刃部交換式切削工具を示す一部破断側
面図である。
【0061】本第2実施形態による刃部交換式切削工具
200の工具本体210は、図4に示すように、その取
付孔111の軸線O方向の後端側に、この取付孔111
に連通するとともに、一定幅を維持しながら、軸線O方
向の後端側へ延びる押出部材収納部211が形成されて
いる。押出部材収納部211には、その一定幅で対向す
る一対の壁面のうちの一方から押出部材収納部211内
に突出するようにして、押出部材支点ピン212が設け
られている。なお、この押出部材支点ピン212の働き
については後述する。
【0062】そして、押出部材収納部211には、押出
部材220が収容されており、この押出部材220は、
軸線O方向に直交し、かつ、押出部材収納部211の幅
方向に直交する方向で見たときには、図4に示すよう
に、軸線O方向に沿って延びるような略長方形状をなし
ていて、軸線O方向の先端側を向く先端面220A及び
軸線O方向の後端側を向く後端面220Bが、それぞれ
略半円弧状をなすように丸みを帯びて形成されている。
【0063】押出部材220は、押出部材収納孔211
における押出部材支点ピン212が突出している壁面に
対向する面に、突起部221を有していて、この突起部
221の首部における軸線O方向の先端側の位置に、押
出部材支点ピン212の先端が当接した状態となってい
る。また、押出部材220の先端面220Aが、取付孔
111に挿入された後端側部分152を有する刃部15
0の後端面150Aに当接した状態となっている。
【0064】押出部材収納部211の軸線O方向の後端
側には、この押出部材収納部211に連通するととも
に、軸線O方向に直交し、かつ、押出部材収納部211
の幅方向に直交する方向に一定の内径で延びて、工具本
体210を貫通して工具本体210の外周面に開口する
貫通孔213が形成されている。
【0065】この貫通孔213は、貫通方向の略中央部
分における軸線O方向の先端側が押出部材収納部212
に開口させられて連通状態となっていて、その開口部を
除く内周面に雌ねじ部214が形成されている。そし
て、貫通孔213の雌ねじ部214には、略円柱状をな
し、長手方向の略中央部分に凹部231を有するととも
に、この凹部231を除く外周面に雄ねじ部232が形
成されたスクリュー230がねじ込まれている。
【0066】スクリュー230の凹部231は、スクリ
ュー230の長手方向の略中央部分に向かうにしたがい
外径が漸次縮径する2つのテーパ面231A,231A
と、これらテーパ面231A,231A同士を接続する
小径部分231Bとから構成されていて、この凹部23
1における軸線O方向の先端側に、押出部材収納部21
1に収容された押出部材220の後端面220Bが嵌め
込まれている。
【0067】刃部150が工具本体210に装着されて
いる状態においては、後端面220Bがスクリュー23
0の凹部231に嵌め込まれた押出部材220が、スク
リュー230によって軸線O方向の先端側に押し出さ
れ、押出部材220の先端面220Aが刃部150の後
端面150Aを軸線O方向の先端側に押圧していること
により、刃部150の後端側部分152が取付孔111
内で軸線O方向の先端側へ押し出されている。
【0068】これにより、刃部150の後端側部分15
2におけるテーパ部分153…の外壁面153A…が、
取付孔111のテーパ部分112…の内壁面112A…
を押圧して、刃部150の軸線Oと工具本体210の軸
線Oとが一致させられて心出しが行われ、刃部150が
工具本体210に着脱可能に装着されて固定されている
のである。
【0069】刃部150を工具本体210に装着する工
程としては、まず、上述の第1実施形態と同様に、刃部
150の後端側部分152を取付孔111に挿入してか
ら、この刃部150を工具本体210に対して回転方向
Sの前方側に所定角度回転させる。
【0070】次に、工具本体210の貫通孔213にね
じ込まれたスクリュー230をさらにねじ込んでいくこ
とで、スクリュー230を工具本体210に対してスク
リュー230の長手方向の一方向側へ相対移動させてい
く、つまり、スクリュー230の凹部231を工具本体
210に対してスクリュー230の長手方向の一方向側
へ相対移動させていく。
【0071】すると、スクリュー230の凹部231に
嵌め込まれた後端面220Bを有する押出部材220
が、その突起部221の首部における軸線O方向の先端
側に当接している押出部材支点ピン212の先端を支点
として、押出部材220の後端面220Bがスクリュー
230のねじ込みにともなってこのスクリュー230の
長手方向の一方向側へ移動させられ、かつ、押出部材2
20の先端面220Aが軸線O方向の先端側へ移動させ
られていくように、回転移動させられて、押出部材22
0の重心が偏心していく(図4において、2点鎖線で示
す押出部材220から実線で示す押出部材220のよう
に移動させられる)。
【0072】押出部材220の先端面220Aが、スク
リュー230のねじ込みによって軸線O方向の先端側へ
押し出されることにより、押出部材220の先端面22
0Aが刃部150の後端面150Aを押圧して、この刃
部150が工具本体210に対して軸線O方向の先端側
へ押し出される。これにより、刃部150の後端側部分
152におけるテーパ部分153…の外壁面153A…
が、取付孔111におけるテーパ部分112…の内壁面
112A…を押圧して、刃部150が工具本体210に
対して着脱可能に装着されて固定される。
【0073】一方、刃部150を工具本体210から取
り外す工程としては、スクリュー230をねじ込んだと
きの回転方向とは逆方向に回転させていくことにより、
このスクリュー230を工具本体210に対して、スク
リュー230の長手方向の他方向側へ相対移動させてい
く。
【0074】すると、スクリュー230の凹部231も
工具本体210に対してスクリュー230の長手方向の
他方向側に相対移動させられていくので、押出部材支点
ピン212の先端を支点として、押出部材220の後端
面220Bがスクリュー230の長手方向の他方向側に
移動させられ、かつ、押出部材220の先端面220A
が軸線O方向の後端側へ移動させられていくように、押
出部材220が回転移動させられ(図4において、実線
で示す押出部材220から2点鎖線で示す押出部材22
0のように移動させられる)、この押出部材220の先
端面220Aが刃部150の後端面150Aの押圧する
力が弱まっていく。
【0075】そして、刃部150の後端側部分152に
おけるテーパ部分153…の外壁面153A…の、取付
孔111におけるテーパ部分112…の内壁面112A
…に対する押圧が解除され、刃部150を工具本体11
0に対して回転方向Sの後方側へ相対回転させることが
可能となる。これにより、刃部150を工具本体110
に対して回転方向Sの後方側へ所定角度相対回転させる
と、刃部150の後端側部分152を取付孔111から
抜き出すことができる。
【0076】本第2実施形態による刃部交換式切削工具
200においても、工具本体210に設けられた押出手
段としての押出部材220及びスクリュー230によっ
て、刃部150の後端面150Aを軸線O方向の先端側
へ押圧して、この刃部150を軸線O方向の先端側へ押
し出す構成を採用しているため、その押し出し力を強固
かつ確実なものとすることができ、刃部150の装着状
態を安定して維持することが可能となる。
【0077】また、工具本体210の後端側部分が工作
機械の回転軸に取り付けられたままの状態であったとし
ても、スクリュー230をねじ込んでいる貫通孔213
が見えている状態であれば、このスクリュー230を回
転させるだけで、刃部150の工具本体210に対する
着脱を行うことができる。
【0078】なお、上記の各実施形態において、工具本
体110,210の後端面110Bから軸線O方向の先
端側に向かって、工具本体110,210、押出手段
(押出ボルト120、押出部材220、スクリュー23
0)、刃部150を貫通するようにして、内部給油穴が
形成されていても構わない。
【0079】
【発明の効果】本発明によれば、刃部のテーパ部分と取
付孔のテーパ部分とを周方向で略等間隔に配置すると、
押出部材で刃部を軸線方向の先端側に押し出したとき
に、刃部のテーパ部分の外壁面が取付孔のテーパ部分の
内壁面を偏りなく均一に押圧して、刃部の軸線と工具本
体の軸線とを完全に一致させて心出しを行うことがで
き、かつ、ワークの切削加工中に受ける切削抵抗を均一
に分散させることができる。さらに、工具本体に設けら
れた押出手段によって、刃部の後端面を軸線方向の先端
側へ押圧して、刃部を軸線方向の先端側へ押し出す構成
を採用しているため、この押し出す力を強固かつ確実な
ものとすることができて、刃部の装着状態を安定して維
持することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施形態による刃部交換式
切削工具を示す一部破断側面図である。
【図2】 (a)は本発明の第1実施形態による刃部
交換式切削工具の刃部を示す側面図、(b)は同刃部の
後端面図である。
【図3】 図1におけるA−A線断面図である。
【図4】 本発明の第2実施形態による刃部交換式切
削工具を示す一部破断側面図である。
【図5】 従来の刃部交換式切削工具の一例を示す斜
視図である。
【符号の説明】
100,200 刃部交換式切削工具 110,210 工具本体 111 取付孔 112 テーパ部分 113 略円柱部分 114 相対回転制限用ピン(相対回転制限用部材) 116 雌ねじ部 120 押出ボルト 120A 先端面 122 コイルバネ(弾性部材) 130 第1工具本体部分 131 雄ねじ部(螺合部) 140 第2工具本体部分 141 雌ねじ部(被螺合部) 150 刃部 150A 後端面 151 切削部 152 後端側部分 153 テーパ部分 154 略正三角柱部分(略正多角柱部分) 220 押出部材 220A 先端面 230 スクリュー

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも一つの切刃を備えた切削部
    を有する刃部の後端側部分が、工具本体に穿設された取
    付孔に挿入されて、この刃部が着脱可能に装着される刃
    部交換式切削工具であって、 前記刃部の後端側部分は、前記工具本体の軸線方向の後
    端側に向かうにしたがい外径が漸次拡径する略円錐体の
    外周面の一部をなすテーパ部分を有し、 前記取付孔は、前記軸線方向の後端側に向かうにしたが
    い内径が漸次拡径する略円錐孔の内周面の一部をなすテ
    ーパ部分を有していて、 前記刃部の後端面が前記工具本体に設けられた押出手段
    によって前記軸線方向の先端側へ向かって押圧されて、
    前記刃部が前記工具本体に対して前記軸線方向の先端側
    に押し出されることにより、前記刃部のテーパ部分の外
    壁面が前記取付孔のテーパ部分の内壁面を押圧して、前
    記刃部が着脱可能に装着されることを特徴とする刃部交
    換式切削工具。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の刃部交換式切削工具
    において、 前記刃部の後端側部分は、前記テーパ部分と前記軸線を
    中心とする略多角柱体の外周面の一部をなす略多角柱部
    分とを有し、 前記取付孔は、前記テーパ部分と前記軸線を中心とする
    略円柱孔の内周面の一部をなす略円柱部分とを有してい
    て、 前記刃部の後端側部分が前記取付孔に挿入可能とされて
    おり、 前記刃部の後端側部分を前記取付孔に挿入してから前記
    刃部を前記工具本体に対して周方向に所定角度相対回転
    させた後、前記刃部を前記押出手段によって前記軸線方
    向の先端側に押し出すことにより、前記刃部のテーパ部
    分の外壁面が前記取付孔のテーパ部分の内壁面を押圧し
    て、前記刃部が着脱可能に装着されることを特徴とする
    刃部交換式切削工具。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の刃部交換式切削工具
    において、 前記取付孔には、前記刃部の後端側部分を前記取付孔に
    挿入してから前記刃部を前記工具本体に対して周方向の
    一方向側に所定角度相対回転させたときに、前記刃部の
    後端側部分に当接してそれ以上の周方向の一方向側への
    相対回転を阻止するための相対回転制限用部材が設けら
    れていることを特徴とする刃部交換式切削工具。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至請求項3のいずれかに記
    載の刃部交換式切削工具において、 前記押出手段は、前記工具本体に形成された雌ねじ部に
    対して前記軸線方向の先端側に向かってねじ込まれた押
    出ボルトからなり、 前記刃部の後端面が前記押出ボルトの先端で押圧される
    ことにより、前記刃部が前記軸線方向の先端側に押し出
    されることを特徴とする刃部交換式切削工具。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載の刃部交換式切削工具
    において、 前記押出ボルトの先端と前記刃部の後端面との間に弾性
    部材が介在させられていることを特徴とする刃部交換式
    切削工具。
  6. 【請求項6】 請求項4または請求項5に記載の刃部
    交換式切削工具において、 前記工具本体は、この工具本体の先端側部分をなすとと
    もに前記取付孔が形成された第1工具本体部分の螺合部
    が、前記工具本体の後端側部分をなすとともに前記押出
    ボルトがねじ込まれる前記雌ねじ部が形成された第2工
    具本体部分の被螺合部にねじ込まれてなり、 前記第1工具本体部分の螺合部を前記第2工具本体部分
    の被螺合部にねじ込むことで、これら第1工具本体部分
    と第2工具本体部分とを前記軸線方向で互いに近づく方
    向に相対移動させることにより、前記第2工具本体部分
    の雌ねじ部にねじ込まれた前記押出ボルトの先端が前記
    第1工具本体部分の取付孔に挿入された前記刃部の後端
    面を押圧して、前記刃部が前記軸線方向の先端側に押し
    出されることを特徴とする刃部交換式切削工具。
  7. 【請求項7】 請求項1乃至請求項3のいずれかに記
    載の刃部交換式切削工具において、 前記押出手段は、前記工具本体に対して前記軸線に直交
    する方向にねじ込まれたスクリューとこのスクリューに
    当接する押出部材とからなり、 前記スクリューをねじ込むことで、前記押出部材が前記
    軸線方向の先端側に押し出され、この押出部材の先端が
    前記刃部の後端面を押圧することにより、前記刃部が前
    記軸線方向の先端側に押し出されることを特徴とする刃
    部交換式切削工具。
  8. 【請求項8】 請求項1乃至請求項7のいずれかに記
    載の刃部交換式切削工具に装着される刃部であって、 少なくとも一つの切刃を備えた切削部を有し、 後端側部分は、前記軸線方向の後端側に向かうにしたが
    い外径が漸次拡径する略円錐体の外周面の一部をなすテ
    ーパ部分を有していることを特徴とする刃部。
  9. 【請求項9】 請求項8に記載の刃部において、 前記後端側部分は、前記テーパ部分と前記軸線を中心と
    する略多角柱体の外周面の一部をなす略多角柱部分とを
    有していることを特徴とする刃部。
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JP2006055986A (ja) * 2004-08-19 2006-03-02 Sandvik Intellectual Property Hb 回転工具
CN107876846A (zh) * 2017-11-28 2018-04-06 中山市榄商置业发展有限公司 具有高刚性切削用的微型铣刀

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