JP2003200311A - 刃部交換式切削工具及びこれに装着される刃部 - Google Patents

刃部交換式切削工具及びこれに装着される刃部

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JP2003200311A JP2001396967A JP2001396967A JP2003200311A JP 2003200311 A JP2003200311 A JP 2003200311A JP 2001396967 A JP2001396967 A JP 2001396967A JP 2001396967 A JP2001396967 A JP 2001396967A JP 2003200311 A JP2003200311 A JP 2003200311A
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勝彦 佐藤
Taro Abe
太郎 阿部
Takahiro Sato
隆広 佐藤
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    • B23C5/00Milling-cutters
    • B23C5/02Milling-cutters characterised by the shape of the cutter
    • B23C5/10Shank-type cutters, i.e. with an integral shaft
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
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    • B23B31/00Chucks; Expansion mandrels; Adaptations thereof for remote control
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    • B23C2210/03Cutting heads comprised of different material than the shank irrespective of whether the head is detachable from the shank

Abstract

(57)【要約】 【課題】 刃部からボルト部に与えられる回転力を確実
に伝達することができて、刃部の装着状態を安定して維
持することができる。 【解決手段】 刃部60の後端側部分64に、その外周
面64Aを切り欠いて、断面略凸V字型となるように配
置される一対の底面を有する一対の凹所66,66を形
成する。ボルト部70の先端側部分71に、その外周面
71Aを切り欠いて、断面略凹V字型となるように配置
される一対の拘束面を有する一対の爪部74,74を形
成する。断面略凸V字型をなす一対の底面を、断面略凹
V字型をなす一対の拘束面によって挟み込むようにし
て、一対の凹所66,66と一対の爪部74,74とを
それぞれ互いに嵌合させることにより、刃部60とボル
ト部70とを連結する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、刃部が着脱可能に
工具本体に装着される刃部交換式切削工具に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の刃部交換式切削工具の一
例として、例えば、特許第2656949号公報に開示
されているようなものがあり、これは、図9に示すよう
に、軸線O回りに回転される工具本体10に対して、刃
部20がボルト部30を介して着脱自在に装着されて固
定されたものである。工具本体10には、その先端面1
0Aから後端側に向かって取付孔11が穿設されてお
り、この取付孔11は、先端面10Aから後端側に向か
うにしたがい外径が漸次縮径する略円錐台孔状のテーパ
孔12とこのテーパ孔12の後端側に連なる雌ねじ部1
3とを有している。
【0003】一方、刃部20は、切削部21とこの切削
部21の後端側に連なるとともに後端側に向かうにした
がい外径が漸次縮径する略円錐台状のテーパ部22とを
有していて、このテーパ部22における後端側部分に
は、その外周面が切り欠かれることにより、軸線Oに直
交する断面が直線状となる底面を備えた横方向に延びる
凹溝23とこの凹溝23の後端側に連なる舌部24とか
らなるフック部25が形成されている。また、ボルト部
30は、先端から後端側に向かうにしたがい外径が漸次
縮径するテーパ部31とこのテーパ部31の後端側に連
なる雌ねじ部32とを有していて、テーパ部31の外周
面が切り欠かれることにより、上記の刃部20のフック
部25と対応する形状をなす舌部34とこの舌部34の
後端側に連なる凹溝33とからなるフック部35が形成
されている。
【0004】そして、刃部20のフック部25と、ボル
ト部30のフック部35とが互いに嵌合させられて連結
され、これら連結された刃部20及びボルト部30が、
工具本体10の取付孔11に挿入されるとともに、ボル
ト部30の雄ねじ部32が取付孔11の雌ねじ部13に
ねじ込まれている。このボルト部30の雄ねじ部32の
ねじ込みに際しては、刃部20を回転させることによ
り、この刃部20と連結されたボルト部30に対して回
転力が与えられる。これにより、刃部20が取付孔11
内で、この刃部20と連結されたボルト部30によって
後端側に引き込まれることになり、刃部20のテーパ部
22の外周面が取付孔11のテーパ孔12の内周面を押
圧して、刃部20が工具本体10に着脱可能に装着され
て固定される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような刃部交換式切削工具では、刃部20のフック部2
5の凹溝23、及び、ボルト部30のフック部35の凹
溝33が、それぞれ軸線に直交する断面が直線状となる
底面を備えた横方向に延びる構成を採用しているため、
ボルト部30の雄ねじ部32を取付孔11の雌ねじ部1
3にねじ込むときに、刃部20からボルト部30に与え
られる回転力を確実にロスなく伝達することができず、
これにともない、ボルト部30が刃部20を後端側に引
き込んで固定する力も弱まってしまうので、安定した刃
部20の装着状態を維持することが困難となっていた。
【0006】しかも、刃部20のフック部25が、テー
パ部22の外周面を切り欠くことによってこのテーパ部
22の中に形成され、また、ボルト部30のフック部3
5も、テーパ部31の外周面を切り欠くことによってこ
のテーパ部31の中に形成されている、すなわち、これ
らフック部25,35同士の連結部分が、取付孔11の
テーパ孔12内に収容されているため、ボルト部30の
フック部35が刃部20を後端側に引き込むことで、取
付孔11のテーパ孔12の内周面に与えられる押圧力
が、テーパ部22におけるフック部25の凹溝23と反
対側に位置する外周面のみから偏って与えられる状態に
陥ってしまう。このことによっても、刃部20からボル
ト部30に与えられる回転力の確実な伝達がより困難と
なり、さらには、刃部20と工具本体10の軸線Oが一
致せずに加工精度の低下を招いたり、動バランスも悪い
といった不具合が生じていた。
【0007】本発明は、上記課題に鑑みてなされたもの
で、刃部からボルト部に与えられる回転力を確実に伝達
することができて、刃部の装着状態を安定して維持する
ことができる刃部交換式切削工具及びこれに装着される
刃部を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決して、
このような目的を達成するために、本発明による刃部交
換式切削工具は、少なくとも一つの切刃を備えた切削部
を有する刃部の後端側部分と、雄ねじ部を有するボルト
部の先端側部分とが着脱可能に連結され、これら連結さ
れた刃部及びボルト部が、工具本体に穿設された雌ねじ
部を有する取付孔に挿入されるとともに、前記ボルト部
の雄ねじ部が前記取付孔の雌ねじ部にねじ込まれること
により、前記刃部が着脱可能に装着される刃部交換式切
削工具であって、前記刃部の後端側部分及び前記ボルト
部の先端側部分のうちのいずれか一方には、その外周面
が切り欠かれて、軸線に直交する断面が略凸V字型とな
るように配置される一対の底面を有する一対の凹所が形
成され、他方には、その外周面が切り欠かれて、軸線に
直交する断面が略凹V字型となるように配置される一対
の拘束面を有する一対の爪部が形成されており、前記断
面略凸V字型をなす一対の底面を、前記断面略凹V字型
をなす一対の拘束面によって挟み込むようにして、前記
一対の凹所と前記一対の爪部とをそれぞれ互いに嵌合さ
せることにより、前記刃部と前記ボルト部との、周方向
での相対移動及び軸線方向で互いに離間する方向への相
対移動が阻止されて、前記刃部と前記ボルト部とが連結
されていることを特徴とする。このような構成とされた
本発明の刃部交換式切削工具では、刃部の後端側部分と
ボルト部の先端側部分との連結が、それらに形成された
一対の凹所と一対の爪部とをそれぞれ互いに嵌合させる
とともに、一対の凹所における断面略凸V字型をなす一
対の底面を、一対の爪部における断面略凹V字型をなす
一対の拘束面で挟み込むようにして行われるため、ボル
ト部の雄ねじ部を取付孔の雌ねじ部にねじ込む際に、刃
部からボルト部に与えられる回転力を確実にロスなく伝
達することが可能となり、ひいては、刃部の装着状態を
安定して維持することができる。
【0009】また、前記刃部は、少なくとも一つの切刃
を備えた切削部とこの切削部の後端側に連なるとともに
後端側に向かうにしたがい外径が漸次縮径する略円錐台
状のテーパ部とこのテーパ部の後端側に連なる略円柱状
の後端側部分とを有し、前記取付孔は、後端側に向かう
にしたがい内径が漸次縮径する略円錐台孔状のテーパ孔
とこのテーパ孔の後端側に位置する雌ねじ部とを有して
いて、前記刃部のテーパ部の外周面が前記取付孔のテー
パ孔の内周面を押圧して、前記刃部が着脱可能に装着さ
れる構成とすることが好ましい。このような構成とする
と、刃部において、ボルト部の先端側部分と連結される
略円柱状の後端側部分が、取付孔のテーパ孔を押圧する
テーパ部と別に形成されることになるため、ボルト部が
刃部を後端側に引き込んで、刃部のテーパ部の外周面が
取付孔のテーパ孔の内周面を押圧する力を、偏りなく均
一な状態に維持することができる。
【0010】また、ワークの切削加工に供されることに
なる切削部を有する刃部について、その剛性の点を考慮
すると、前記刃部の後端側部分に前記一対の凹所が形成
されているとともに、前記ボルト部の先端側部分に前記
一対の爪部が形成されていることが好ましい。
【0011】また、前記刃部の後端側部分と前記ボルト
部の先端側部分とが連結されたときに、これら連結され
た後端側部分及び先端側部分が全体として略円柱状をな
していることが好ましく、このような構成とすると、こ
れら後端側部分及び先端側部分の連結部分を収容する取
付孔のスペースを無駄なく形成することができる。
【0012】また、前記刃部の後端側部分及び前記ボル
ト部の先端側部分のうちのいずれか一方の前記一対の凹
所が形成された部分における軸線に直交する断面で見た
ときに、この断面に軸線を中心として内接する内接円の
外径D2と、同じくこの断面に軸線を中心として外接す
る外接円の外径D1との関係が、0.35×D1≦D2
≦0.9×D1とされていることが好ましく、このD2
が0.35×D1より小さくなると、凹所が形成された
部分の剛性を必要以上に低めてしまうおそれがあり、逆
に、D2が0.9×D1より大きくなったとしても、こ
れら後端側部分及び先端側部分の連結状態を維持するこ
とが困難となるおそれが生じてしまう。
【0013】また、前記刃部の後端側部分及び前記ボル
ト部の先端側部分のうちのいずれか一方の前記一対の凹
所が形成された部分における軸線に直交する断面で見た
ときに、前記一対の凹所における前記断面略凸V字型を
なす一対の底面がなすV字角度αが、60゜≦α≦12
0゜の範囲に設定されていることが好ましく、このαが
60゜より小さくなると、凹所が形成された部分の剛性
を必要以上に低めてしまうおそれがあり、逆に、αが1
20゜より大きくなったとしても、これら後端側部分及
び先端側部分の連結状態を維持することが困難となるお
それが生じてしまう。
【0014】また、前記ボルト部の雄ねじ部は、先端側
雄ねじ部とこの先端側雄ねじ部の後端側に連なる軸部と
この軸部の後端側に連なる後端側雄ねじ部とを有してい
てもよい。このような構成とすると、ボルト部の雄ねじ
部における後端側雄ねじ部のみを、取付孔の雌ねじ部に
ねじ込んで、この雌ねじ部を通過させておけば、ボルト
部の雄ねじ部における軸部の長さの分だけ、ボルト部を
取付孔内でスライド可能とすることができ、しかも、ボ
ルト部の雄ねじ部における後端側雄ねじ部が取付孔の雌
ねじ部に引っかかることで、ボルト部が取付孔から外れ
て落下してしまうことがない。これにより、刃部を工具
本体に装着する際には、まず、ボルト部を軸線方向の先
端側にスライドさせ、このボルト部の先端側部分と刃部
の後端側部分とを連結する。その後、刃部及びボルト部
を軸線方向の後端側にスライドさせて、刃部とボルト部
との連結部分を取付孔内に収容してから、ボルト部の雄
ねじ部における先端側部分を取付孔の雌ねじ部にねじ込
むことが可能となり、ボルト部の雄ねじ部のねじ込みの
際に、刃部とボルト部との連結が解除されて外れてしま
うことを防止して、操作性の向上を図ることができる。
【0015】また、本発明による刃部は、本発明の刃部
交換式切削工具に装着される刃部であって、少なくとも
一つの切刃を備えた切削部を有し、後端側部分には、そ
の外周面が切り欠かれて、軸線に直交する断面が略凸V
字型となるように配置される一対の底面を有する一対の
凹所が形成されている、あるいは、その外周面が切り欠
かれて、軸線に直交する断面が略凹V字型となるように
配置される一対の拘束面を有する一対の爪部が形成され
ていることを特徴とする。さらに、本発明の刃部は、少
なくとも一つの切刃を備えた切削部とこの切削部の後端
側に連なるとともに後端側に向かうにしたがい外径が漸
次縮径する略円錐台状のテーパ部とこのテーパ部の後端
側に連なる略円柱状の後端側部分とを有している構成と
してもよい。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を添付し
た図面を参照しながら説明する。図1は本実施形態によ
る刃部交換式切削工具を示す一部破断斜視図、図2は図
1における説明用分解図、図3は同刃部交換式切削工具
の刃部を示す側面図、図4は図3におけるA−A線断面
図、図5(a)は同刃部交換式切削工具のボルト部を示
す側面図、(b)は同ボルト部の斜視図である。
【0017】本実施形態による刃部交換式切削工具は、
図1及び図2に示すように、軸線O回りに回転させられ
る工具本体50と、この工具本体50に着脱自在に装着
されて固定される刃部60と、刃部60を工具本体50
に装着するために用いるボルト部70とからなるもので
ある。工具本体50は、例えばスチール等によって、軸
線Oを中心とする略円柱状に形成されているとともに、
その先端面50Aから後端側に向けて、軸線Oを中心と
した取付孔51が穿設されている。
【0018】取付孔51は、工具本体50の先端面50
Aから後端側に向かって内径が一定の勾配で漸次縮径し
ていく略円錐台孔状のテーパ孔52と、このテーパ孔5
2の後端側に連なるとともに、一定の内径で後端側に向
かって延びる略円柱孔状の収納孔53と、この収納孔5
3の後端側に連なる雌ねじ部54とから構成されてい
る。
【0019】また、刃部60は、例えば超硬合金からな
り、少なくとも一つの切刃、例えば軸線Oを挟んで互い
に反対側に軸線O近傍から外周側へ向かって延びる一対
の切刃62,62が最先端に形成された切削部61と、
この切削部61の後端側に連なるとともに後端側に向か
うにしたがい外径が一定の勾配で漸次縮径していく略円
錐台状をなすテーパ部63と、このテーパ部63の後端
側に連なるとともに一定の外径を有する略円柱状をなす
後端側部分64とから構成されて、軸線Oを中心として
形成されている。なお、略円柱状をなす後端側部分64
の外径D1(後述する外接円S1の外径D1)は、略円
錐台孔状をなすテーパ部63における後端の外径D(テ
ーパ部63における最小外径)に対して、D1≦Dとさ
れており、本実施形態においては、D=D1とされてい
る。
【0020】そして、刃部60における略円柱状をなす
後端側部分64には、その外周面64Aが切り欠かれる
ことにより、軸線Oに沿って刃部60の後端面60Aま
で達する平坦な壁面65が形成されていて、さらに、こ
の壁面65における先端側部分、すなわち、刃部60の
後端面60Aから軸線O方向の先端側へ所定間隔を介し
た位置に、この壁面65から一段凹むとともに外周面6
4Aに開口する一対の凹所66,66が、軸線O方向で
略同一位置に形成されている。
【0021】これら一対の凹所66,66は、それぞ
れ、径方向外周側を向く平坦な底面67と、この底面6
7から屹立して軸線O方向の先端側を向く壁面68及び
後端側を向く壁面69とから構成されており、また、凹
所66,66同士は、互いに連通することはなく、壁面
65に対向して見たときには、図3に示すように、底面
67,67が軸線Oに達する手前で壁面65に切れ上が
っている。
【0022】また、この刃部60の後端側部分64の一
対の凹所66,66が形成された部分において、軸線O
に直交する断面で見たときには、図4に示すように、一
対の凹所66,66における一対の底面67,67が略
凸V字型をなすように配置されるとともに、これらの交
差部分に壁面65が位置する状態となっており、さら
に、一対の底面67,67がなす凸V字角度αは、60
゜≦α≦120゜の範囲に設定されている。なお、凹所
66の底面67から屹立する軸線O方向の先端側及び後
端側を向く壁面68,69は、それらの間の距離が壁面
65側に向かうにしたがい大きくなるようにわずかに傾
斜が付けられている。
【0023】同様に、刃部60の後端側部分64の一対
の凹所66,66が形成された部分において、軸線Oに
直交する断面で見たときには、図4に示すように、この
断面が、軸線Oを中心として、少なくとも一対の底面6
7,67に内接する外径D2の内接円S2を有してお
り、この外径D2と、同じくこの断面に軸線Oを中心と
して外接する外接円S1(後端側部分64の外周面64
Aを円弧とする円)の外径D1との関係が、0.35×
D1≦D2≦0.9×D1の範囲に設定されている。
【0024】一方、ボルト部70は、例えばスチールか
らなり、略円柱状をなす先端側部分と、この先端側部分
71の後端側に連なる雄ねじ部72とから構成されて、
軸線Oを中心として形成されている。そして、ボルト部
70における略円柱状をなす先端側部分71には、その
外周面71Aが切り欠かれることにより、軸線Oに沿っ
てボルト部70の先端面70Aまで達する平坦な壁面7
3が形成されていて、さらに、この壁面73における先
端側部分に、この壁面73から凸となる一対の爪部7
4,74が、軸線O方向で略同一位置に形成されてい
る。
【0025】これら一対の爪部74,74は、それぞ
れ、径方向内周側を向く平坦な拘束面75と、この拘束
面75に交差して軸線O方向の先端側を向く壁面76
(ボルト部70の先端面70Aの一部)及び後端側を向
く壁面77とから構成されており、また、爪部74,7
4同士は、互いに重なり合うことはなく、壁面73に対
向して見たときには、図5(a)に示すように、拘束面
75,75が軸線Oに達する手前で壁面73に交差して
いる。
【0026】また、このボルト部70の先端側部分71
の一対の爪部74,74が形成された部分において、軸
線Oに直交する断面で見たときには、一対の爪部74,
74における一対の拘束面75,75が略凹V字型をな
すように配置されるとともに、これらの交差部分に壁面
73が位置する状態となっており、さらに、一対の拘束
面75,75がなす凹V字角度は、上記の一対の凹所6
6,66の一対の底面67,67がなす凸V字角度αと
同一に設定されている。なお、爪部74の拘束面75,
75に交差する軸線O方向の先端側及び後端側を向く壁
面76,77は、それらの間の距離が壁面73から離れ
るにしたがい小さくなるようにわずかに傾斜が付けられ
ている。
【0027】そして、刃部60の後端側部分64に形成
された一対の凹所66,66の底面67,67を、ボル
ト部70の先端側部分71に形成された一対の爪部7
4,74の拘束面75,75によって挟み込むようにし
て、一対の凹所66,66と一対の爪部74,74とを
互いに嵌合させて噛み合わせることにより、刃部60と
ボルト部70とが互いに連結されている。
【0028】すなわち、これら刃部60とボルト部70
とが連結された状態においては、一対の凹所66,66
における底面67,67と一対の爪部74,74におけ
る拘束面75,75とが互いに対向するように配置さ
れ、一対の凹所66,66における先端側を向く壁面6
8,68,68,68と一対の爪部74,74における
後端側を向く壁面77,77,77,77とが対向する
ように配置され、一対の凹所66,66における後端側
を向く壁面69,69,69,69と一対の爪部74,
74における先端側を向く壁面76,76,76,76
とが対向するように配置され、さらに、後端側部分64
における壁面65と先端側部分71における壁面73と
が対向して配置されており、これによって、これら刃部
60とボルト部70との、周方向での相対移動、軸線O
方向で互いに離間する方向、及び軸線O方向で互いに近
づく方向への相対移動が阻止された状態となる。
【0029】また、刃部60とボルト部70とが連結さ
れた状態においては、これら刃部60の後端側部分64
とボルト部70の先端側部分71とが全体として、外径
D1の略円柱状を呈しており、これら連結状態における
一対の凹所66,66及び一対の爪部74,74が位置
する部分において、軸線Oに直交する断面で見たときの
様子を、図4を用いて説明すると、刃部60の後端側部
分64の断面に外接する外接円D1内に、ちょうどボル
ト部70の先端側部分71が収まるような状態となり、
ボルト部70の先端側部分71の壁面73と刃部60の
後端側部分64の壁面65とが当接するとともに、一対
の爪部74,74の拘束面75,75と一対の凹所6
6,66の底面67,67とが当接し、さらに、ボルト
部70の先端側部分71の外周面71Aが、外接円D1
の円周上に位置するようになる。
【0030】このようにして連結状態となる刃部60及
びボルト部70は、工具本体50に穿設された取付孔5
1に対し、刃部60の略円錐台状をなすテーパ部63
が、取付孔51の略円錐台孔状をなすテーパ孔52内に
収容され、刃部60の後端側部分64とボルト部70の
先端側部分71とが連結されてなる略円柱状をなす連結
部分が、取付孔51の略円柱孔状をなす収納孔53内に
収容されるように挿入されており、ボルト部70の雄ね
じ部72が、取付孔51の雌ねじ部54にねじ込まれて
いる。
【0031】そして、ボルト部70の雄ねじ部72が、
取付孔51の雌ねじ部54にねじ込まれていることで、
ボルト部70の先端側部分71に連結された後端側部分
64を有する刃部60が、取付孔51内で軸線O方向の
後端側に引き込まれる。これにより、刃部60のテーパ
部63の外周面の略全面が、取付孔51のテーパ孔52
の内周面の略全面を押圧して、刃部60の軸線と工具本
体50の軸線とが一致させられて心出しが行われ、刃部
60が工具本体50に着脱自在に装着されて固定されて
いる。
【0032】ここで、刃部60を工具本体70に装着す
る工程としては、まず、あらかじめ取付孔51の雌ねじ
部54に対して、ボルト部70の雄ねじ部72を所定量
ねじ込んでおき、このボルト部70の先端側部分71が
工具本体50の先端面50Aから軸線O方向の先端側に
突出した状態としておく。そして、このボルト部70の
先端側部分71に形成された一対の爪部74,74に対
して、刃部60の後端側部分64に形成された一対の凹
所66,66を嵌合させて、刃部60とボルト部70と
を連結する。
【0033】その後、刃部60を回転させると、刃部6
0と連結されたボルト部70に回転力が伝達され、これ
により、ボルト部70が回転させられて、このボルト部
70の雄ねじ部72が取付孔51の雌ねじ部54にねじ
込まれてゆく。すると、刃部60が取付孔51内で後端
側に引き込まれて、刃部60のテーパ部63の外周面
が、取付孔51のテーパ孔52の内周面を押圧して、刃
部60が工具本体50に対して装着されて固定される。
【0034】一方、刃部60を工具本体50から取り外
す工程としては、刃部60を上記のねじ込みとは逆回転
させることにより、この刃部60と連結されたボルト部
70に対して回転力が伝達され、これにより、刃部60
のテーパ部63の外周面における取付孔51のテーパ孔
52の内周面に対する押圧が解除され、ボルト部70の
雄ねじ部72が取付孔52の雌ねじ部54から緩んでい
く。
【0035】そして、ボルト部70の先端側部分71
が、工具本体50の先端面50Aから突出した状態とな
るまで、ボルト部70の雄ねじ部72を緩めると、ボル
ト部70の先端側部分71に形成された一対の爪部7
4,74と、刃部60の後端側部分64に形成された一
対の凹所66,66との嵌合を解除することができて、
刃部60を工具本体50から取り外すことができる。
【0036】このような構成とされた刃部交換式切削工
具においては、工具本体10の後端側が工作機械の回転
軸に取り付けられて、軸線O回りに回転させられること
により、刃部60の最先端に位置する切刃62,62に
よってワークの切削加工が行われる。
【0037】ここで、ボルト部70の雄ねじ部72を取
付孔51の雌ねじ部54に対してねじ込むときの回転方
向は、この切削加工の際の工具本体10の回転方向Tと
逆になるように、これら雄ねじ部72及び雌ねじ部54
が形成されている。すなわち、切削加工の際に刃部60
の切削部61が受ける切削抵抗によって、ボルト部70
の雄ねじ部72が緩むことがないように考慮されてい
る。
【0038】本実施形態による刃部交換式切削工具によ
れば、刃部60の後端側部分64とボルト部70の先端
側部分71との連結が、それらに形成された一対の凹所
66,66における一対の底面67,67を、一対の爪
部74,74における一対の拘束面75,75によって
挟み込むようにして、一対の凹所66,66と一対の爪
部74,74とを嵌合させることによって行われること
から、刃部60を工具本体50に装着するため、ボルト
部70の雄ねじ部72を取付孔51の雌ねじ部54にね
じ込む際には、刃部60からボルト部70に与えられる
回転力を確実にロスなく伝達することが可能となってい
る。
【0039】加えて、ボルト部70の先端側部分71と
連結される刃部60の後端側部分64が略円柱状をなし
て、取付孔51のテーパ孔52の内周面を押圧するテー
パ部63の後端側に連なるように形成されているので、
この後端側部分64は、テーパ孔52の内周面の押圧に
は関与せず、ボルト部70によって刃部60が後端側に
引き込まれるときには、刃部60のテーパ部63の外周
面が取付孔51のテーパ孔52の内周面を押圧する力を
偏りなく均一に維持することが可能となる。
【0040】それゆえ、本実施形態によれば、刃部60
からボルト部70に与えられる回転力の確実な伝達を達
成できるとともに、刃部60のテーパ部63の外周面が
取付孔51のテーパ孔52の内周面を押圧する力を偏り
なく均一なものとすることができるので、刃部60を工
具本体50に対して強固に安定して固定することが可能
となる。さらには、刃部60のテーパ部63の外周面が
取付孔51のテーパ孔52の内周面を押圧する力が偏り
なく均一なものとなることにより、刃部60の軸線と工
具本体50の軸線とを完全に一致させて心出しすること
ができて、高い精度が必要とされる切削加工においても
十分な対応が可能となり、また、良好な動バランスを得
ることができる。
【0041】また、刃部60の後端側部分64とボルト
部70の先端側部分71とが連結されたときに、これら
連結された後端側部分64及び先端側部分71とが全体
として略円柱状をなすようになっていることから、これ
らの連結部分を収容する取付孔51には、略円柱孔状の
収納孔53を形成するだけでよく、そのスペースも無駄
に形成してしまうことがない。
【0042】また、刃部60の後端側部分64の一対の
凹所66,66が形成された部分において、軸線Oに直
交する断面で見たときに、この断面に軸線Oを中心とし
て内接する内接円S2の外径D2と、同じくこの断面に
軸線Oを中心として外接する外接円S1の外径D1との
関係が、0.35×D1≦D2≦0.9×D1とされて
いることから、ワークの切削加工に供される切削部61
を有する刃部60の剛性を高く維持しつつも、一対の凹
所66,66と一対の爪部74,74との嵌合状態を良
好に維持することができる。
【0043】ここで、この外径D2が0.35×D1よ
り小さくなると、刃部60の後端側部分における一対の
凹所66,66が形成された部分の剛性を必要以上に低
めてしまうおそれがあり、逆に、D2が0.9×D1よ
り大きくなっても、一対の凹所66,66が小さくなり
すぎて、この一対の凹所66,66と一対の爪部74,
74との嵌合状態を良好に維持することが困難となるお
それが生じてしまう。なお、上述したような効果をより
確実なものとするためには、0.45×D1≦D2≦
0.6×D1とされていることが好ましい。
【0044】さらに、刃部60の後端側部分64の一対
の凹所66,66が形成された部分において、軸線Oに
直交する断面で見たときに、一対の凹所66,66にお
ける一対の底面67,67がなす凸V字角度αが、60
゜≦α≦120゜の範囲に設定されていることにより、
ワークの切削加工に供される切削部61を有する刃部6
0の剛性を高く維持しつつも、一対の凹所66,66と
一対の爪部74,74との嵌合状態を良好に維持するこ
とができる。
【0045】ここで、凸V字角度αが60゜より小さく
なると、刃部60の後端側部分における一対の凹所6
6,66が形成された部分の剛性を必要以上に低めてし
まうおそれがあり、逆に、αが120゜より大きくなっ
ても、一対の凹所66,66が小さくなりすぎて、この
一対の凹所66,66と一対の爪部74,74との嵌合
状態を良好に維持することが困難となるおそれが生じて
しまう。なお、上述したような効果をより確実なものと
するためには、80゜≦α≦100゜とされていること
が好ましい。
【0046】次に、本実施形態の変形例を説明するが、
上述の実施形態と同様の部分には同一の符号を用いてそ
の説明を省略する。図6は本実施形態による刃部交換式
切削工具の変形例を示す一部破断斜視図、図7は図6に
おける説明用分解図、図8(a)は同刃部交換式切削工
具の変形例のボルト部を示す側面図、(b)は同ボルト
部の斜視図である。
【0047】本変形例による刃部交換式切削工具では、
そのボルト部70の雄ねじ部72が、先端側部分71に
連なる先端側雌ねじ部72Aと、この先端側雌ねじ部7
2Bの後端側に連なる略円柱状の軸部72Bと、この軸
部72Bの後端側に連なる後端側雄ねじ部72Cとを有
している。すなわち、先端側雄ねじ部72Aと、後端側
雄ねじ部72Cとが、これらよりわずかに小径の略円柱
状をなす軸部72Bを介して接続されることにより、ボ
ルト部70における雄ねじ部72が構成されているので
ある。
【0048】これに対して、工具本体50に穿設された
取付孔51には、その雌ねじ部54の後端側に連なるよ
うにして、略円柱孔状をなす第2収納孔55が工具本体
50の後端面にまで貫通するように形成されている。こ
こで、取付孔51における雌ねじ部54の先端から第2
収納孔55の後端(本変形例においては、工具本体50
の後端面)までの軸線O方向に沿った長さは、上記のボ
ルト部70の雄ねじ部72の軸線O方向に沿った長さよ
りも大きく設定されており、また、取付孔51の雌ねじ
部52の軸線O方向に沿った長さaは、ボルト部70の
雄ねじ部72における軸部72Bの軸線O方向に沿った
長さbよりも小さく設定されている。
【0049】そして、刃部60を工具本体70に装着す
る工程としては、まず、ボルト部70の雄ねじ部72に
おける後端側雄ねじ部72Cのみを、取付孔51の雌ね
じ部54にねじ込んで、この雌ねじ部54を通過させて
おく。この状態では、ボルト部70の雄ねじ部72にお
ける軸部72Bが、取付孔51の雌ねじ部54内に配置
されるとともに、雄ねじ部72における後端側雄ねじ部
72Cが取付孔51の第2収納孔55内に配置されるこ
ととなり、このボルト部70が、軸線O方向に、軸部7
2Bの形成されている長さの分だけスライド可能となっ
ている。
【0050】このようにボルト部70が軸線O方向にス
ライド可能となった状態において、ボルト部70を軸線
O方向の先端側に最もスライドさせる、すなわち、雄ね
じ部72の後端側雄ねじ部72Cの先端が、取付孔51
の雌ねじ部54に引っかかった状態にすると、ボルト部
70の先端側部分71が工具本体50の先端面50Aか
ら軸線O方向の先端側に突出した状態となる。すなわ
ち、工具本体50の先端面50Aから取付孔51の雌ね
じ部52の後端までの距離Xが、ボルト部70の雄ねじ
部72における先端側雄ねじ部72Aの先端から後端側
雄ねじ部72Cの先端までの距離Yよりも若干小さく設
定されているのである。
【0051】そして、工具本体50の先端面50Aから
軸線O方向の先端側に突出しているボルト部70の先端
側部分71に対し、上記の実施形態と同様にして、刃部
60の後端側部分64を連結してから、これら連結され
た刃部60及びボルト部70をともに軸線O方向の後端
側にスライドさせる。その後、刃部60を回転させと、
刃部60と連結されたボルト部70に回転力が伝達さ
れ、これにより、ボルト部70が回転させられて、この
ボルト部70の雄ねじ部72における先端側雄ねじ部7
2Aが取付孔51の雌ねじ部54にねじ込まれてゆく。
すると、刃部60が取付孔51内で後端側に引き込まれ
て、刃部60のテーパ部63の外周面が、取付孔51の
テーパ孔52の内周面を押圧して、刃部60が工具本体
50に対して装着されて固定される。
【0052】一方、刃部60を工具本体50から取り外
す工程としては、刃部60を上記のねじ込みとは逆回転
させることにより、この刃部60と連結されたボルト部
70に対して回転力が伝達され、これにより、刃部60
のテーパ部63の外周面における取付孔51のテーパ孔
52の内周面に対する押圧が解除され、ボルト部70の
雄ねじ部72における先端側雄ねじ部72Aが取付孔5
2の雌ねじ部54から緩んでいく。
【0053】すると、ボルト部70の雄ねじ部72にお
ける先端側雄ねじ部72Aの、取付孔51の雌ねじ部5
4に対する螺合が解除され、ボルト部70が軸線O方向
の先端側にスライド可能となる。そして、連結された刃
部60及びボルト部70をともに、このボルト部70の
雄ねじ部72の後端側雄ねじ部72Cの先端が取付孔5
1の雌ねじ部54に引っかかるまで軸線O方向の先端側
にスライドさせ、ボルト部70の先端側部分71が工具
本体50の先端面50Aから軸線O方向の先端側に突出
した状態とする。これにより、刃部60の後端側部分6
4とボルト部70の先端側部分71との連結が解除さ
れ、刃部60を工具本体50から取り外すことができ
る。
【0054】本変形例による刃部交換式切削工具によれ
ば、刃部60を工具本体50へ着脱するために、ボルト
部70をスライド可能な状態にしたとしても、雄ねじ部
72における後端側雄ねじ部72Cが取付孔51の雌ね
じ部54に引っかかるので、ボルト部70が落下して破
損するなどの不具合が生じることがない。
【0055】また、上記のように、ボルト部70が軸線
O方向にスライド可能となっていることから、刃部60
を工具本体50への装着するときには、ボルト部70を
先端側にスライドさせて刃部60を連結し、これら連結
された刃部60及びボルト部70を後端側にスライドさ
せてから、刃部60を回転させて、ボルト部70の雄ね
じ部72における先端側雄ねじ部72Aを、取付孔51
の雌ねじ部54にねじ込むことができる。すなわち、刃
部60の後端側部分64及びボルト部70の先端側部分
71との連結部分を取付孔51内に収容してから、刃部
60を回転させてボルト部70の雄ねじ部72をねじ込
み、刃部60を固定することができるので、これら刃部
60の後端側部分64とボルト部70の先端側部分71
との連結が解除されて外れてしまうことがなく、操作性
の向上を図ることができる。
【0056】しかも、ボルト部70における軸線O方向
の先端側へのスライド距離は、雄ねじ部72における後
端側雄ねじ部72が取付孔51の雌ねじ部54に引っか
かることによって常に同じ位置で制限される、すなわ
ち、ボルト部70の突き出し長さが常に一定となって、
刃部60を工具本体50に着脱する際には、常に同じ位
置で作業を行うことができる。
【0057】なお、上記の実施形態及びその変形例にお
いて、工具本体50の後端面から軸線O方向の先端側に
向かって、これら工具本体50、ボルト部70、及び刃
部60を貫通するようにして、内部給油穴が形成されて
いても構わない。
【0058】さらに、上記の実施形態及びその変形例で
は、刃部60の後端側部分64に、一対の凹所66,6
6が形成され、ボルト部70の先端側部分71に、一対
の爪部74,74が形成されているが、これに限定され
ることなく、刃部60の後端側部分64に、一対の爪部
が形成され、ボルト部70の先端側部分71に、一対の
凹所が形成されていてもよい。
【0059】
【発明の効果】本発明によれば、刃部の後端側部分とボ
ルト部の先端側部分との連結が、それらに形成された一
対の凹所と一対の爪部とをそれぞれ互いに嵌合させて、
一対の凹所における断面略凸V字型をなす一対の底面
を、一対の爪部における断面略凹V字型をなす一対の拘
束面で挟み込むようにして行われるため、ボルト部の雄
ねじ部を取付孔の雌ねじ部にねじ込むときに刃部からボ
ルト部に与えられる回転力を確実にロスなく伝達するこ
とが可能となり、刃部を強固に固定して、安定した装着
状態を維持することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態による刃部交換式切削工
具を示す一部破断斜視図である。
【図2】 図1における説明用分解図である。
【図3】 本発明の実施形態による刃部交換式切削工
具の刃部を示す側面図である。
【図4】 図3におけるA−A線断面図である。
【図5】 (a)は本発明の実施形態による刃部交換
式切削工具のボルト部を示す側面図、(b)は同ボルト
部の斜視図である。
【図6】 本発明の実施形態による刃部交換式切削工
具の変形例を示す一部破断斜視図である。
【図7】 図6における説明用分解図である。
【図8】 (a)は本発明の実施形態による刃部交換
式切削工具の変形例のボルト部を示す側面図、(b)は
同ボルト部の斜視図である。
【図9】 従来の刃部交換式切削工具を示す一部破断
側面図である。
【符号の説明】
50 工具本体 51 取付孔 52 テーパ孔 54 雌ねじ部 60 刃部 61 切削部 62 切刃 63 テーパ部 64 後端側部分 64A 外周面 66 凹所 67 底面 70 ボルト部 71 先端側部分 71A 外周面 72 雄ねじ部 72A 先端側雄ねじ部 72B 軸部 72C 後端側雌ねじ部 74 爪部 75 拘束面
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐藤 隆広 茨城県結城郡石下町大字古間木1511番地 三菱マテリアル株式会社筑波製作所内 Fターム(参考) 3C022 KK01

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも一つの切刃を備えた切削部
    を有する刃部の後端側部分と、雄ねじ部を有するボルト
    部の先端側部分とが着脱可能に連結され、これら連結さ
    れた刃部及びボルト部が、工具本体に穿設された雌ねじ
    部を有する取付孔に挿入されるとともに、前記ボルト部
    の雄ねじ部が前記取付孔の雌ねじ部にねじ込まれること
    により、前記刃部が着脱可能に装着される刃部交換式切
    削工具であって、 前記刃部の後端側部分及び前記ボルト部の先端側部分の
    うちのいずれか一方には、その外周面が切り欠かれて、
    軸線に直交する断面が略凸V字型となるように配置され
    る一対の底面を有する一対の凹所が形成され、 他方には、その外周面が切り欠かれて、軸線に直交する
    断面が略凹V字型となるように配置される一対の拘束面
    を有する一対の爪部が形成されており、 前記断面略凸V字型をなす一対の底面を、前記断面略凹
    V字型をなす一対の拘束面によって挟み込むようにし
    て、前記一対の凹所と前記一対の爪部とをそれぞれ互い
    に嵌合させることにより、前記刃部と前記ボルト部と
    の、周方向での相対移動及び軸線方向で互いに離間する
    方向への相対移動が阻止されて、前記刃部と前記ボルト
    部とが連結されていることを特徴とする刃部交換式切削
    工具。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の刃部交換式切削工具
    において、 前記刃部は、少なくとも一つの切刃を備えた切削部とこ
    の切削部の後端側に連なるとともに後端側に向かうにし
    たがい外径が漸次縮径する略円錐台状のテーパ部とこの
    テーパ部の後端側に連なる略円柱状の後端側部分とを有
    し、 前記取付孔は、後端側に向かうにしたがい内径が漸次縮
    径する略円錐台孔状のテーパ孔とこのテーパ孔の後端側
    に位置する雌ねじ部とを有していて、 前記刃部のテーパ部の外周面が前記取付孔のテーパ孔の
    内周面を押圧して、前記刃部が着脱可能に装着されるこ
    とを特徴とする刃部交換式切削工具。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2に記載の刃部
    交換式切削工具において、 前記刃部の後端側部分に前記一対の凹所が形成されてい
    るとともに、前記ボルト部の先端側部分に前記一対の爪
    部が形成されていることを特徴とする刃部交換式切削工
    具。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至請求項3のいずれかに記
    載の刃部交換式切削工具において、 前記刃部の後端側部分と前記ボルト部の先端側部分とが
    連結されたときに、これら連結された後端側部分及び先
    端側部分が全体として略円柱状をなしていることを特徴
    とする刃部交換式切削工具。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至請求項4のいずれかに記
    載の刃部交換式切削工具において、 前記刃部の後端側部分及び前記ボルト部の先端側部分の
    うちのいずれか一方の前記一対の凹所が形成された部分
    における軸線に直交する断面で見たときに、 この断面に軸線を中心として内接する内接円の外径D2
    と、同じくこの断面に軸線を中心として外接する外接円
    の外径D1との関係が、0.35×D1≦D2≦0.9
    ×D1とされていることを特徴とする刃部交換式切削工
    具。
  6. 【請求項6】 請求項1乃至請求項5のいずれかに記
    載の刃部交換式切削工具において、 前記刃部の後端側部分及び前記ボルト部の先端側部分の
    うちのいずれか一方の前記一対の凹所が形成された部分
    における軸線に直交する断面で見たときに、 前記一対の凹所における前記断面略凸V字型をなす一対
    の底面がなすV字角度αが、60゜≦α≦120゜の範
    囲に設定されていることを特徴とする刃部交換式切削工
    具。
  7. 【請求項7】 請求項1乃至請求項6のいずれかに記
    載の刃部交換式切削工具において、 前記ボルト部の雄ねじ部は、先端側雄ねじ部とこの先端
    側雄ねじ部の後端側に連なる軸部とこの軸部の後端側に
    連なる後端側雄ねじ部とを有していることを特徴とする
    刃部交換式切削工具。
  8. 【請求項8】 請求項1乃至請求項7のいずれかに
    記載の刃部交換式切削工具に装着される刃部であって、 少なくとも一つの切刃を備えた切削部を有し、 後端側部分には、その外周面が切り欠かれて、軸線に直
    交する断面が略凸V字型となるように配置される一対の
    底面を有する一対の凹所が形成されている、あるいは、
    その外周面が切り欠かれて、軸線に直交する断面が略凹
    V字型となるように配置される一対の拘束面を有する一
    対の爪部が形成されていることを特徴とする刃部。
  9. 【請求項9】 請求項8に記載の刃部において、 少なくとも一つの切刃を備えた切削部とこの切削部の後
    端側に連なるとともに後端側に向かうにしたがい外径が
    漸次縮径する略円錐台状のテーパ部とこのテーパ部の後
    端側に連なる略円柱状の後端側部分とを有していること
    を特徴とする刃部。
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