JP2006046888A - 複合伝熱管 - Google Patents
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Abstract
【課題】 熱媒体の圧力損失を抑制しつつ、伝熱性能の向上を図ることができる複合伝熱管を提供する。
【解決手段】 大径管2と、大径管2の内径より小さい外径を有する小径管3とを備え、大径管2の内部で管軸方向に沿って、小径管3を3〜6本の本数範囲で設けた複合伝熱管1であって、小径管3は、外管4と、外管4の内部に同軸に設けられ、外管4の内径より小さい外径を有する内管5とからなり、外管4と内管5との間に空間部6が形成された二重管であると共に、大径管2と小径管3との間の外側流路7を第1熱媒体Wの流路とし、内管5の内部を第2熱媒体Xの流路とする。
【選択図】 図1
【解決手段】 大径管2と、大径管2の内径より小さい外径を有する小径管3とを備え、大径管2の内部で管軸方向に沿って、小径管3を3〜6本の本数範囲で設けた複合伝熱管1であって、小径管3は、外管4と、外管4の内部に同軸に設けられ、外管4の内径より小さい外径を有する内管5とからなり、外管4と内管5との間に空間部6が形成された二重管であると共に、大径管2と小径管3との間の外側流路7を第1熱媒体Wの流路とし、内管5の内部を第2熱媒体Xの流路とする。
【選択図】 図1
Description
本発明は、例えば、冷蔵庫、冷凍庫、給湯器、床暖房等の熱交換器に用いる伝熱管に関するもので、より詳しくは、大径管と小径管とを流れる熱媒体の間で管壁を通して相互に熱交換する複合伝熱管に関する。
一般に、熱交換器用の複合伝熱管の構成としては、大径管と、その大径管の内部に小径管を備える構成のものが知られている。そして、冷蔵庫、冷凍庫用熱交換器の複合伝熱管においては、大径管および小径管の内部に熱媒体としてのフロン、代替フロン等の冷媒が流され、大径管と小径管とを流れる冷媒間で熱交換が行なわれるものである。また、給湯器用ヒートポンプユニットの複合伝熱管においては、大径管の内部に水、小径管の内部に二酸化炭素、代替フロン冷媒が流される。また、床暖房用熱交換器の複合伝熱管においては、大径管の内部に水、小径管の内部にフロン、代替フロン等の冷媒が流されるものである。
前記構成の複合伝熱管の具体的なものとして、特に、給湯器用ヒートポンプユニットの複合伝熱管が特許文献1に提案されている。図21、図22に示すように、特許文献1の複合伝熱管101は、1本の大径管102と、その大径管102の内部に1本の小径管103を備え、大径管102と小径管103との間の外側流路107には外側流路107を螺旋状に仕切る伝熱促進体108を介設すると共に、小径管103が外管104と内管105とからなる二重管であって、外管104と内管105との間に漏洩検知溝106を有する。そして、外側流路107に水Wを流し、また、内管105の内部に冷媒X(二酸化炭素)を流して、水Wと冷媒X(二酸化炭素)の間で熱交換を行うと共に、内管105に腐食等が生じて、内管105から冷媒Xが漏洩した際には、漏洩検知溝106で冷媒Xの漏洩を検知している。また、冷媒Xの伝熱効果を促進するために、内管105の内部にネジレテープ、スタティックミキサー等からなる内管用伝熱促進材109が挿入されている。
特開2001−201275号公報(請求項1〜請求項9、段落0020〜0025、図5、図6)
しかしながら、前記の複合伝熱管は、水が流れる外側流路に対して、冷媒が流れる小径管が1本しか備えられていないため、水と冷媒との間の伝熱面積が小さく、伝熱性能が十分得られないという問題があった。また、伝熱面積を大きくするためには小径管の外径を大きくする必要があるが、小径管の外径を大きくすると、外側流路内を流れる水側の流路断面積が小さくなるため、水側圧力損失が大きくなり、十分な伝熱性能が得られなくなるという問題があった。
また、複合伝熱管が組み込まれる熱交換器の1つである給湯器においては、夜間蓄熱+昼間追い炊きのため、給湯器での負荷変動が大きく、複合伝熱管における熱媒体(水)の流量変動幅が大きい。このような使用環境に中で、複合伝熱管の性能向上による給湯の夜間蓄熱の時間短縮化、蓄熱量の改善、昼間の追い炊き時における給湯器のエネルギー消費効率COP(Coefficient of Performance)の改善が望まれている。そのため、給湯器に組み込まれる複合伝熱管においては、その伝熱性能を改善する必要がある。また、家庭用給湯器においては、給湯器の設置容積を大きくできないので、複合伝熱管においては、ユニット(給湯器)に占める複合伝熱管の容積を小さくしつつ、伝熱性能を向上することが望まれている。
そこで、本発明は、このような問題を解決すべく創案されたもので、その目的は、熱媒体の圧力損失を抑制しつつ、伝熱性能の向上を図ることができる複合伝熱管を提供することにある。
前記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、大径管と、前記大径管の内径より小さい外径を有する小径管とを備え、前記大径管の内部で管軸方向に沿って、前記小径管を3〜6本の本数範囲で設けた複合伝熱管であって、前記小径管は、外管と、前記外管の内部に同軸に設けられ、前記外管の内径より小さい外径を有する内管とからなり、前記外管と前記内管との間に空間部が形成された二重管であると共に、前記大径管と前記小径管との間の外側流路を第1熱媒体の流路とし、前記内管の内部を第2熱媒体の流路とする複合伝熱管として構成したものである。
前記構成によれば、大径管の内部に3〜6本の内径管が設けられていることによって、第1熱媒体の流路となる外側流路の断面積を大幅に減少させずに、第1熱媒体と第2熱媒体とが熱交換する小径管(外管)の外表面積、すなわち伝熱面積が大きくなる。その結果、第1熱媒体の圧力が低下することなく、第2熱媒体から第1熱媒体への伝熱量が増大する。また、小径管が外管と内管の間に空間部が形成された二重管で構成されていることによって、内管に腐食等による破損が発生しても、内管と外側流路(第1熱媒体の流路)が連通状態になることがなく、第1熱媒体に異物が混入するおそれがなくなる。さらに、この二重管構造により、万が一内管の破損によって第2熱媒体が漏洩する状態になっても、外管により内管の急激な破損を最小限に留めることができ、このとき発生する外管と内管の間に形成された空間部からの漏洩を伝熱管の両端2カ所において検知することによって破損状況を調べることができる。
また、請求項2に記載の発明は、大径管と、前記大径管の内径より小さい外径を有する小径管とを備え、前記大径管の内部で管軸方向に沿って、前記小径管を3〜6本の本数範囲で設けた複合伝熱管であって、前記小径管は、外管と、前記外管の内部に同軸に設けられ、前記外管の内径より小さい外径を有する内管とからなり、前記外管と前記内管との間に空間部が形成された二重管であると共に、前記大径管と前記小径管との間の外側流路を第1熱媒体の流路とし、前記内管の内部を第2熱媒体の流路とし、かつ、前記第1熱媒体の流れの一部に対して妨げとなる伝熱促進部材を、前記外側流路の全長の少なくとも一部の領域に配置する複合伝熱管として構成したものである。
前記構成によれば、請求項1の構成に伝熱促進部材をさらに配置することによって、偏流が起こりやすい第1流路において流れに攪拌効果をもたらすと同時に、第1熱媒体の伝熱促進部材への衝突による乱流発生によって第1熱媒体の温度が均一化され、第2熱媒体からの第1熱媒体への伝熱量が増大する。
また、請求項3に記載の発明は、前記伝熱促進部材が、前記大径管の管軸方向に直交する直交断面積より小さな板状の妨害部と、前記妨害部の表面に設けられた少なくとも2本の前記小径管が挿通する挿通孔とからなるバッフル材であって、前記挿通孔に小径管を挿通して、前記大径管の管軸方向に沿って複数配置される複合伝熱管として構成したものである。
前記構成によれば、所定形状のバッフル材を複数配置することによって、第1熱媒体の流路長の増大および乱流発生による第1熱媒体の温度の均一化がより進み、第2熱媒体からの第1熱媒体への伝熱量がより一層増大する。
また、請求項4に記載の発明は、前記伝熱促進部材が、前記大径管の管軸方向に沿って延びる本体部を備え、複数本の前記小径管の間に介装されるインナー材であって、前記大径管と同軸に配置される複合伝熱管として構成されたものである。そして、請求項5に記載の発明は、前記インナー材は、前記本体部と、前記本体部から前記小径管同士の間に放射状に延出された延出部とからなる複合伝熱管として構成されたものである。また、請求項6に記載の発明は、前記インナー材は、前記本体部の全長の一部に、前記本体部の管軸直交断面積と異なる管軸直交断面積を有する加工部が形成された複合伝熱管として構成したものである。
前記構成によれば、所定形状のインナー材を配置することによって、第1熱媒体の流路長の増大および乱流発生による第1熱媒体の温度の均一化がより進み、第2熱媒体からの第1熱媒体への伝熱量がより一層増大する。
また、請求項7の発明は、前記伝熱促進部材が、複数本の前記小径管に内接して、複数本の前記小径管を束ねる束ね部材であって、前記大径管の管軸方向に複数配置される複合伝熱管として構成したものである。
前記構成によれば、所定形状の束ね部材を配置することによって、第1熱媒体の流路長の増大および乱流発生による第1熱媒体の温度の均一化がより進み、第2熱媒体からの第1熱媒体への伝熱量がより一層増大する。
また、請求項8の発明は、前記伝熱促進部材が、複数の前記束ね部材と、前記束ね部材間に設けられるバッフル材とからなり、前記バッフル材が、前記大径管の管軸方向に直交する直交断面積より小さな板状の妨害部と、前記妨害部の表面に設けられた少なくとも2本の前記小径管が挿通する挿通孔とからなり、前記挿通孔に小径管を挿通して、前記大径管の管軸方向に沿って配置される複合伝熱管として構成したものである。
前記構成によれば、所定形状の束ね部材およびバッフル材を配置することによって、第1熱媒体の流路長の増大および乱流発生による第1熱媒体の温度の均一化がより進み、第2熱媒体からの第1熱媒体への伝熱量がより一層増大する。
また、請求項9の発明は、前記伝熱促進部材が、複数の前記束ね部材と、前記束ね部材間に設けられ、複数本の前記小径管の間に介装されるインナー材とからなり、前記インナー材が、前記大径管の管軸方向に沿って延びる本体部を備え、前記大径管と同軸に配置される複合伝熱管として構成したものである。
前記構成によれば、所定形状の束ね部材およびインナー材を配置することによって、第1熱媒体の流路長の増大および乱流発生による第1熱媒体の温度の均一化がより進み、第2熱媒体からの第1熱媒体への伝熱量がより一層増大する。それと共に、インナー材によって半径方向に拡張された小径管が束ね部材で束ねられることによって、接着剤、ロウ等を使用せずに、束ね部材およびインナー材が小径管に固定される。
また、請求項10に記載の発明は、前記第2熱媒体が二酸化炭素であって、その圧力が8〜11MPaであるとき、前記伝熱促進部材は、前記内管の内部を流れる二酸化炭素の温度が20〜80℃となる領域に対応した外側流路に配置される複合伝熱管として構成したものである。
前記構成によれば、伝熱促進部材が、第2熱媒体(二酸化炭素)の熱伝達率が大きな領域に配置されることとなり、第2熱媒体(二酸化炭素)から第1熱媒体への伝熱が効率よく行われ、第2熱媒体(二酸化炭素)から第1熱媒体への伝熱量がより一層増大する。
また、請求項11に記載の発明は、前記大径管は、その全長の少なくとも一部の領域に凹凸部を形成する複合伝熱管として構成したものである。
前記構成によれば、外側流路を流れる第1熱媒体の流路長が増大すると共に、第1熱媒体の凹凸部への衝突による乱流発生により第1熱媒体の温度が均一化され、第2熱媒体からの第1熱媒体への伝熱量がより一層増大する。
また、請求項12に記載の発明は、前記第2熱媒体が二酸化炭素であって、その圧力が8〜11MPaであるとき、前記凹凸部は、前記内管の内部を流れる二酸化炭素の温度が20〜80℃となる領域に対応した大径管に形成される複合伝熱管として構成したものである。
前記構成によれば、凹凸部が、第2熱媒体(二酸化炭素)の熱伝達率が大きな領域に形成されることとなり、第2熱媒体(二酸化炭素)から第1熱媒体への伝熱が効率よく行われ、第2熱媒体(二酸化炭素)から第1熱媒体への伝熱量がより一層増大する。
また、請求項13または請求項14に記載の発明は、前記第2熱媒体は、超臨界状態の二酸化炭素である複合伝熱管、または、その複合伝熱管の前記大径管は、その全長の少なくとも一部の領域に凹凸部を形成する複合伝熱管として構成したものである。
前記構成によれば、第2熱媒体である二酸化炭素の熱伝達率がより大きくなり、二酸化炭素から第1熱媒体への伝熱がより一層効率よく行われ、二酸化炭素から第1熱媒体への伝熱量がより一層増大する。
また、請求項15または請求項16に記載の発明は、前記第2熱媒体は、ハイドロフルオロカーボン系冷媒である複合伝熱管、その複合伝熱管の前記大径管は、その全長の少なくとも一部の領域に凹凸部を形成する複合伝熱管として構成したものである。
前記構成によれば、例えばR410Aといったハイドロフルオロカーボン系冷媒による臨界近傍を利用することによって、ヒートポンプにも利用可能である。また床暖房といった冷媒が凝縮領域となる場合でも、水側の熱伝達率が冷媒側の熱伝達率を下回る領域に伝熱促進部材を取り付ければ同様な伝熱促進効果が得られ、複合伝熱管によってCOPが高くなる。
また、請求項17に記載の発明は、前記第1熱媒体の流れる方向と前記第2熱媒体の流れる方向とが対向する複合伝熱管として構成したものである。
前記構成によれば、第2熱媒体から第1熱媒体への伝熱がより効率よく行われ、第2熱媒体から第1熱媒体への伝熱量がより一層増大する。
また、請求項18または請求項19に記載の発明は、前記小径管が設けられた大径管は、その全長の少なくとも一部がらせん状または渦巻状の巻回部に形成された複合伝熱管として構成したものである。
前記構成によれば、大径管の少なくとも一部がらせん状または渦巻状の巻回部に形成されたことによって、同一体積に収納可能な複合伝熱管の長さが長くなり、複合伝熱管としての伝熱面積が増大すると共に、熱交換器内に複合伝熱管を設置する際に、設置スペースの小型化が可能となる。
また、請求項20または請求項21に記載の発明は、前記巻回部は、その巻回軸に対して直交する断面形状が円形状または直線路の両側に湾曲路を有する小判形状である複合伝熱管として構成したものである。
前記構成によれば、巻回部の断面形状が円形状または小判形状であることによって、熱交換器内に複合伝熱管を設置する際に、設置スペースの小型化が可能になると共に、熱交換器内での複合伝熱管の設置安定性が向上する。
本発明によれば、複合伝熱管は、大径管の内部に3〜6本の本数範囲の内径管が設けられたことによって、第1熱媒体の圧力損失を抑制しつつ、伝熱性能を向上させることができる。また、小径管に空間部が形成された二重管であることによって、複合伝熱管の安全性を向上させることができる。さらに、熱交換器(複合伝熱管)の消費電力等の運転コストが低くなる。
また、複合伝熱管は、バッフル材、インナー材、束ね部材等の伝熱促進部材を配置する、または/および、大径管に凹凸部が形成されることによって、伝熱性能をより一層向上させることができる。
また、複合伝熱管は、伝熱促進部材が第2熱媒体(二酸化炭素)の温度が所定範囲に規定された領域に配置される、または/および、凹凸部が第2熱媒体(二酸化炭素)の温度が所定範囲に規定された領域に形成されることによって、伝熱性能をより一層向上させることができる。
また、複合伝熱管は、第2熱媒体が超臨界状態の二酸化炭素であることによって、伝熱性能をより一層向上させることができる。
また、複合伝熱管は、第2熱媒体がハイドロフルオロカーボン系冷媒であることによって、熱交換器(複合伝熱管)の消費電力等の運転コストが低くなる。
また、複合伝熱管は、第1熱媒体と第2熱媒体の流れを対向流とすることによって、伝熱性能をより一層向上させることができる。
また、複合伝熱管は、大径管の少なくとも一部が巻回部に形成されたことによって、伝熱性能をより一層向上させることができると共に、熱交換器(複合伝熱管)を小型化することができる。
次に、本発明の実施形態について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。図1は複合伝熱管の構成を示す一部破断斜視図、図2(a)は図1のA−A線断面図、(b)は小径管の拡大断面図、図3はバッフル材が配置された複合伝熱管の構成を示す一部破断斜視図、図4(a)は図3のB−B線断面図、(b)〜(e)はB1〜B4でのバッフル材の配置を模式的に示す説明図、図5はインナー材が配置された複合伝熱管の構成を示す一部破断斜視図、図6は図5のC−C線断面図、図7(a)はインナー材の他の形態を示す斜視図、(b)は(a)の管軸直交断面図、(c)は(a)のインナー材の別の形態を示す斜視図、図8(a)は束ね部材が配置された複合伝熱管の構成を示す一部破断斜視図、(b)は(a)のC’−C’線断面図、図9(a)は束ね部材およびインナー材が配置された複合伝熱管の構成を示す一部破断斜視図、(b)、(c)はインナー材の形態を示す斜視図、図10は図9(a)の複合伝熱管の構成を示す一部破断側面図、図11は凹凸部が形成された複合伝熱管の構成を示し、(a)は一部破断側面図、(b)は(a)のD−D線断面図、図12は二酸化炭素の温度と局所熱伝達率の関係を示すグラフ、図13は二酸化炭素の圧力と局所熱伝達率増加率の関係を示すグラフ、図14は伝熱性能改善率とCOPの関係を示すグラフ、図15〜図18は巻回部が形成された複合伝熱管の構成を示す斜視図、図19は複合伝熱管を使用した給湯器の構成を模式的に示す説明図、図20は複合伝熱管における熱伝達率増加位置を示すグラフである。
本発明の複合伝熱管の第1の実施形態を図1、図2に示す。図1、図2に示すように、本発明の複合伝熱管1は、大径管2と、大径管2の内径より小さい外径を有する小径管3とを備え、大径管2の内部で管軸方向に沿って小径管3を3〜6本の本数範囲で設けたものである。以下、各構成について説明する。
(大径管)
大径管2は、後記する小径管3との間に外側流路7を形成し、外側流路7を第1熱媒体Wの流路としたものである。また、大径管2の内径は、後記する小径管3の外径より大きく、且つ、外側流路7に第1熱媒体Wを流すのに十分な内径、及び耐圧強度を持てばよく、一例として、外径は4〜30mm、肉厚は0.2〜2.5mm、長さは100mm以上が好ましい。また、大径管2の寸法は、後記する小径管3の寸法との関係、本発明の複合伝熱管1が組み込まれる熱交換器30(図19参照、図では給湯器)の寸法、熱容量、加工性を考慮して決められ、複合伝熱管1の伝熱性能、圧力損失の点から、管軸直交断面における1本の小径管3の流路断面積と、大径管2と小径管3との間の外側流路7の断面積との比(外側流路/小径管)が10〜50の範囲内を満足するように設定することがより好ましい。
大径管2は、後記する小径管3との間に外側流路7を形成し、外側流路7を第1熱媒体Wの流路としたものである。また、大径管2の内径は、後記する小径管3の外径より大きく、且つ、外側流路7に第1熱媒体Wを流すのに十分な内径、及び耐圧強度を持てばよく、一例として、外径は4〜30mm、肉厚は0.2〜2.5mm、長さは100mm以上が好ましい。また、大径管2の寸法は、後記する小径管3の寸法との関係、本発明の複合伝熱管1が組み込まれる熱交換器30(図19参照、図では給湯器)の寸法、熱容量、加工性を考慮して決められ、複合伝熱管1の伝熱性能、圧力損失の点から、管軸直交断面における1本の小径管3の流路断面積と、大径管2と小径管3との間の外側流路7の断面積との比(外側流路/小径管)が10〜50の範囲内を満足するように設定することがより好ましい。
大径管2の材質としては、(1)熱伝導性が優れ、大径管2および後記する3〜6本の小径管3の内部を流れる熱媒体間で効率良く熱交換できる、(2)複合伝熱管1が使用される種々の雰囲気で耐食性に優れる、(3)後記する凹凸部の形成、らせん状、渦巻状の巻回部の形成、熱交換器(給湯器)30に組み込まれる際の曲げ加工などの塑性加工性に優れる(加工により割れ等が生じない機械的性質を備える)、(4)熱交換器(給湯器)30に組み込まれる際の他の管とのロウ付け性、はんだ付け性または接着剤による接着性に優れる、(5)複合伝熱管1が使用される圧力で耐圧性に優れる、などの特性を満足するものが好ましい。
これらの(1)〜(5)の特性を満足する材質としては、エアコン、大型空調機器などの熱交換器用伝熱管として広く用いられているJISH3300に規定する合金番号C1101の無酸素銅、合金番号C1201及びC1220のりん脱酸銅のいずれかが好ましい。
また、前記の材質のみに限定する必要はなく、特に熱伝導性と耐圧強度が必要な場合は、JISH3300に規定された銅または銅合金や、例えばFe、P、Ni、Co、Mn、Sn、Si、Mg、Ag、Al等の元素より選択する1種または2種以上を総計で数%以下Cuに含有させたJISH3300に規定されていない銅合金を用いることも可能である。
さらに、特に耐食性と耐圧強度が必要な場合には、JISH3300に規定された合金番号C7060、C7100、C7150などのCu−Ni系合金やTiまたはTi合金、ステンレス鋼などを用いることも可能である。また、軽量化が求められる場合には、耐食性、強度、加工性などの特性を考慮して、アルミニウム、アルミニウム合金の中から所定の特性を有するものを選択することも可能である。
大径管2を構成する管は、押出し素管を圧延、抽伸して製作される継目無し管、あるいは所定幅の板条の幅方向の端面を溶接して製作される溶接管を用いてもよい。
通常、大径管2としては管内面が平滑である平滑管が用いられることが多いが、管内の熱媒体を撹拌したい場合、旋回流を与えたい場合、あるいは管内の伝熱面積を増やしたい場合等には、管内面の少なくとも一部に管軸方向に平行な溝、あるいは、らせん状の溝(図示せず)が形成された内面溝付管を用いてもよい。また、大径管2内の溝付加工には、転造法、圧延法(転造ボールの代わりに圧延ロールを使用)、条(幅の狭い板状)に圧延ロールで溝付し、条を丸めて端を溶接するなどの方法によればよい。
(小径管)
図2(b)に示すように、小径管3は、外管4と内管5とからなり、外管4と内管5との間に空間部6が形成された二重管であると共に、内管5の内部を第2熱媒体Xの流路としたものである。また、小径管3は、大径管2の管軸方向に沿って3本〜6本の本数範囲に設けられ、さらに、大径管2内の小径管3の配置としては、図2(a)に示すように、外側流路7を均等に分割する配置が好ましい。このように小径管3を配置することによって、小径管3からの外側流路7(大径管2)への熱伝達が向上し、第1熱媒体Wの圧力損失も低くなる。しかしながら、熱伝達が向上し、圧力損失も低ければ、図2(a)以外の配置でもよい。なお、小径管3を3本〜6本の本数範囲で設ける理由は、2本以下であると伝熱面積が十分でなく、7本以上であると小径管3による第1熱媒体Wの圧力損失が大きくなるためである。
図2(b)に示すように、小径管3は、外管4と内管5とからなり、外管4と内管5との間に空間部6が形成された二重管であると共に、内管5の内部を第2熱媒体Xの流路としたものである。また、小径管3は、大径管2の管軸方向に沿って3本〜6本の本数範囲に設けられ、さらに、大径管2内の小径管3の配置としては、図2(a)に示すように、外側流路7を均等に分割する配置が好ましい。このように小径管3を配置することによって、小径管3からの外側流路7(大径管2)への熱伝達が向上し、第1熱媒体Wの圧力損失も低くなる。しかしながら、熱伝達が向上し、圧力損失も低ければ、図2(a)以外の配置でもよい。なお、小径管3を3本〜6本の本数範囲で設ける理由は、2本以下であると伝熱面積が十分でなく、7本以上であると小径管3による第1熱媒体Wの圧力損失が大きくなるためである。
(外管)
外管4は、大径管2の内部に外側流路7を形成するように、大径管2の管軸方向に沿って3本〜6本の本数範囲で設けられ、且つ、外側流路7に第1熱媒体Wが必要量流通することが可能な寸法に形成されている。一例として、外径は1〜8mm、肉厚は0.2〜5mm、長さは100mm以上が好ましい。また、外管4の寸法は、前記したように、複合伝熱管1の伝熱性能、第1熱媒体Wおよび第2熱媒体Xの圧力損失の点から、管軸直交断面における1本の小径管3の流路断面積と、大径管2と小径管3との間の外側流路7の断面積との比(外側流路/小径管)が10〜50の範囲を満足するように設定することがより好ましい。
外管4は、大径管2の内部に外側流路7を形成するように、大径管2の管軸方向に沿って3本〜6本の本数範囲で設けられ、且つ、外側流路7に第1熱媒体Wが必要量流通することが可能な寸法に形成されている。一例として、外径は1〜8mm、肉厚は0.2〜5mm、長さは100mm以上が好ましい。また、外管4の寸法は、前記したように、複合伝熱管1の伝熱性能、第1熱媒体Wおよび第2熱媒体Xの圧力損失の点から、管軸直交断面における1本の小径管3の流路断面積と、大径管2と小径管3との間の外側流路7の断面積との比(外側流路/小径管)が10〜50の範囲を満足するように設定することがより好ましい。
外管4の材質は、前記大径管2で選択されたものと同様な材質が適用され、大径管2と同じものまたは異なるものを適宜選択する。
外管4を構成する管は、その内部に設けられる内管5の内圧を高くして運転されることが多いため、管の外径に対する肉厚を大きくすることが多く、一般には、押出し素管を圧延、抽伸して製作される継目無し管を用いることが多い。管の肉厚は、熱交換器の運転圧力に基づいて計算される耐圧強度から決定すればよい。耐圧強度が要求値を満たせば、溶接管を用いてもよい。
外管4は、後記する内管5との間に空間部6が形成されるように、前記大径管2で記載した管内面の少なくとも一部に管軸方向に平行な溝あるいはらせん状の溝(図示せず)が形成された内面溝付管を用いることが好ましい。しかしながら、内管5として管外表面に突起部が設けられた管を用いる場合には、外管4として、管内面が平滑である平滑管を用いてもよい。
(内管)
内管5は、外管4の内部に同軸に設けられ、外管4より外径の小さい外径を有し、外管4との間に空間部6を形成すると共に、その内部に第2熱媒体Xが必要量流通することが可能な寸法に形成されている。一例として、外径は1〜8mm、肉厚は0.2〜5mm、長さは100mm以上が好ましく、管軸直交断面における1本の小径管3の流路断面積と、大径管2と小径管3との間の外側流路7の断面積との比(外側流路/小径管)が10〜50の範囲を満足するように設定することがより好ましい。また、内管5の材質は、前記外管4と同じものまたは異なるものを適宜選択する。
内管5は、外管4の内部に同軸に設けられ、外管4より外径の小さい外径を有し、外管4との間に空間部6を形成すると共に、その内部に第2熱媒体Xが必要量流通することが可能な寸法に形成されている。一例として、外径は1〜8mm、肉厚は0.2〜5mm、長さは100mm以上が好ましく、管軸直交断面における1本の小径管3の流路断面積と、大径管2と小径管3との間の外側流路7の断面積との比(外側流路/小径管)が10〜50の範囲を満足するように設定することがより好ましい。また、内管5の材質は、前記外管4と同じものまたは異なるものを適宜選択する。
内管5を構成する管は、断面積が小さいが、その内部を流れる第2熱媒体Xの流通量を多くしたい場合が多いので、内圧を高くして運転されることが多い。そのため、管の外径に対する肉厚を大きくすることが多く、一般には、押出し素管を圧延、抽伸して製作される継目無し管を用いることが多い。管の肉厚は、熱交換器の運転圧力に基づいて計算される耐圧強度から決定すればよい。耐圧強度が要求値を満たせば、溶接管を用いてもよい。
通常、内管5としては管内面が平滑である平滑管が用いられることが多いが、管内の熱媒体を撹拌したい場合、旋回流を与えたい場合、あるいは管内の伝熱面積を増やしたい場合等には管内面の少なくとも一部に管軸方向に平行な溝あるいはらせん状の溝(図示せず)が形成された内面溝付管を用いてもよい。
内管5は、前記したように、外管4(平滑管)との間に空間部6を形成するために、管外表面に突起部を設けた管を使用してもよい。
(空間部)
空間部6は、内管5が腐食等で破損した際に、外側流路7(第1熱媒体W)に異物等が混入するのを防ぐ作用を有すると共に、内管5の内部を流れる第2熱媒体Xが流入するため、その流入した第2熱媒体X、例えば、二酸化炭素等の量を外部から測定することにより、内管5の破損(腐食等)状況を外部から検知させる作用を有する。そのため、空間部6の断面積は0.5〜3mm2が好ましい、0.5mm2未満であると空間部6に流入した第2熱媒体Xが外部にまで到達しにくく第2熱媒体Xが検知しにくくなる、また、3mm2を超えると内管5と外管4の接触面積が小さくなり第2熱媒体Xからの伝熱量が低下しやすい。
空間部6は、内管5が腐食等で破損した際に、外側流路7(第1熱媒体W)に異物等が混入するのを防ぐ作用を有すると共に、内管5の内部を流れる第2熱媒体Xが流入するため、その流入した第2熱媒体X、例えば、二酸化炭素等の量を外部から測定することにより、内管5の破損(腐食等)状況を外部から検知させる作用を有する。そのため、空間部6の断面積は0.5〜3mm2が好ましい、0.5mm2未満であると空間部6に流入した第2熱媒体Xが外部にまで到達しにくく第2熱媒体Xが検知しにくくなる、また、3mm2を超えると内管5と外管4の接触面積が小さくなり第2熱媒体Xからの伝熱量が低下しやすい。
空間部6は、例えば、外管4(内面溝付管)に内管5(内面溝付管または平滑管)を挿入して、空引きして外管4に内管5をかしめることによって作製する。しかしながら、異物混入防止、内管5の破損(腐食等)状況の検知作用を有する空間部6が作製できれば、前記作製方法に限定されない。
(熱媒体)
第1熱媒体Wおよび第2熱媒体Xは、水、フロンまたは代替フロン等の冷媒、二酸化炭素等の自然冷媒から、複合伝熱管が組み込まれる熱交換器の用途を考慮して、適宜選択される。特に、給湯器用ヒートポンプユニットの複合伝熱管には、第1熱媒体Wとして水を、第2熱媒体Xとして二酸化炭素またはハイドロフルオロカーボン(HFC)系冷媒を使用することが好ましい。また、第2熱媒体Xは、環境面からは二酸化炭素が好ましく、さらに、熱効率が優れる点で、二酸化炭素を超臨界状態で使用することがより好ましい。
第1熱媒体Wおよび第2熱媒体Xは、水、フロンまたは代替フロン等の冷媒、二酸化炭素等の自然冷媒から、複合伝熱管が組み込まれる熱交換器の用途を考慮して、適宜選択される。特に、給湯器用ヒートポンプユニットの複合伝熱管には、第1熱媒体Wとして水を、第2熱媒体Xとして二酸化炭素またはハイドロフルオロカーボン(HFC)系冷媒を使用することが好ましい。また、第2熱媒体Xは、環境面からは二酸化炭素が好ましく、さらに、熱効率が優れる点で、二酸化炭素を超臨界状態で使用することがより好ましい。
また、ヒートポンプの成績効率(COP)を考慮すると、第2熱媒体Xは、ハイドロフルオロカーボン(HFC)系冷媒が好ましい。ハイドロフルオロカーボン(HFC)系冷媒は、従来使用されていたクロロフルオロカーボン(CFC)系、ハイドロクロロフルオロカーボン(HCFC)系冷媒の塩素全部を水素に置換したもので、オゾンを破壊しない冷媒である。代表的なHFC系冷媒としては、R32とR125を混合した非共沸混合冷媒であるR410Aがある。さらに、HFC系冷媒もほぼ臨界状態で使用することがより好ましい。
図1では、第2熱媒体Xの流れる方向と、第1熱媒体Wの流れる方向とが対向している。これにより、第2熱媒体Xからの第1熱媒体Wへの伝熱が効率よく行われる。しかしながら、十分な伝熱量が得られれば、第2熱媒体Xおよび第1熱媒体Wの流れる方向を同一方向としてもよい。
次に、本発明の複合伝熱管の第2の実施形態を図3〜図10に示す。図3〜図10に示すように、複合伝熱管1aは、前記第1の実施形態の複合伝熱管1の構成に、第1熱媒体Wの流れの一部に対して妨げとなる伝熱促進部材8をさらに備える。ここで、第1の実施形態の複合伝熱管1と同一の構成には同一の符号を付し、説明を省略する。また、図示しないが、大径管2に後記する凹凸部14(図11参照)を形成、または/および、小径管3が設けられた大径管2に後記する巻回部15、16、17、18(図15〜図18)を形成してもよい。
(伝熱促進部材)
伝熱促進部材8は、外側流路7の全長の少なくとも一部の領域Sに配置されている。伝熱促進部材8としては、以下に示すバッフル材8a、インナー材8b、束ね部材8c、束ね部材8cとバッフル材8aとが組み合わされたもの、または、束ね部材8cとインナー材8bが組み合わされたものが好ましい。このように伝熱促進部材8を配置することによって、第1熱媒体Wの流路長の増大および乱流発生による第1熱媒体Wの温度の均一化が進み、第2熱媒体Xからの第1熱媒体Wへの伝熱量がより一層増大すると共に、第1熱媒体Wの圧力損失も低くなる。また、伝熱促進部材8を配置する領域S(長さ)は、外側流路7を流れる第1熱媒体Wの圧力損失が大きくならない長さに設定し、かつ、領域Sでの内管を流れる第2熱媒体Xの温度を考慮して設定することが好ましい。しかしながら、伝熱促進部材8は、第1熱媒体Wの流れの一部に対して妨げとなり、第1熱媒体Wの流れに乱流を発生させると共に、第1熱媒体Wの圧力損失が大きくならないものであれば、バッフル材8a、インナー材8bまたは束ね部材8c等に限定されない。
伝熱促進部材8は、外側流路7の全長の少なくとも一部の領域Sに配置されている。伝熱促進部材8としては、以下に示すバッフル材8a、インナー材8b、束ね部材8c、束ね部材8cとバッフル材8aとが組み合わされたもの、または、束ね部材8cとインナー材8bが組み合わされたものが好ましい。このように伝熱促進部材8を配置することによって、第1熱媒体Wの流路長の増大および乱流発生による第1熱媒体Wの温度の均一化が進み、第2熱媒体Xからの第1熱媒体Wへの伝熱量がより一層増大すると共に、第1熱媒体Wの圧力損失も低くなる。また、伝熱促進部材8を配置する領域S(長さ)は、外側流路7を流れる第1熱媒体Wの圧力損失が大きくならない長さに設定し、かつ、領域Sでの内管を流れる第2熱媒体Xの温度を考慮して設定することが好ましい。しかしながら、伝熱促進部材8は、第1熱媒体Wの流れの一部に対して妨げとなり、第1熱媒体Wの流れに乱流を発生させると共に、第1熱媒体Wの圧力損失が大きくならないものであれば、バッフル材8a、インナー材8bまたは束ね部材8c等に限定されない。
(バッフル材)
図3、図4に示すように、バッフル材8aは、大径管2の管軸方向に直交する直交断面より小さな板状の妨害部10と、その表面に設けられた少なくとも2本の小径管3(図3、図4においては2本)が挿通する挿通孔9、9とからなり、挿通孔9、9に小径管3を挿通して、大径管2の管軸方向に沿って外側流路7に複数配置される。また、バッフル材8aは第1熱媒体Wの流れによって移動しないように、バッフル材8aの妨害部10の少なくとも1部が、挿通孔9、9に挿通された小径管3の外表面に、接着剤、ロウ等で接合されている(図示せず)。
図3、図4に示すように、バッフル材8aは、大径管2の管軸方向に直交する直交断面より小さな板状の妨害部10と、その表面に設けられた少なくとも2本の小径管3(図3、図4においては2本)が挿通する挿通孔9、9とからなり、挿通孔9、9に小径管3を挿通して、大径管2の管軸方向に沿って外側流路7に複数配置される。また、バッフル材8aは第1熱媒体Wの流れによって移動しないように、バッフル材8aの妨害部10の少なくとも1部が、挿通孔9、9に挿通された小径管3の外表面に、接着剤、ロウ等で接合されている(図示せず)。
バッフル材8aは、第1熱媒体W(例えば、水)によって腐食または第1熱媒体Wを汚染しないセラミック、銅、ステンレス等で作製され、その形状は、図3、図4(a)に示すように、欠損のある円形状であって、妨害部10の第1熱媒体Wの妨害に関与する板表面の面積が、外側流路7の管軸直交断面積に対して20〜80%であることが好ましい。20%未満であると第1熱媒体Wの妨害性が低くなりすぎて乱流の発生頻度が低くなりやすく、また、80%を超えると第1熱媒体Wの妨害性が高くなりすぎて第1熱媒体Wの圧力損失が大きくなりやすい。また、バッフル材8aは、図3においては、妨害部10の板表面が小径管3の管軸に対して直交する例を記載しているが、第1熱媒体Wの流れ方向に所定角度で前傾または後傾(図示せず)したものであってもよい。また、妨害部10は、1つ以上の貫通孔(図示せず)を形成して第1熱媒体Wの流れの抵抗を軽減する構成として構わない。
図3、図4(b)〜(e)に示すように、大径管2の管軸方向に沿って複数配置されるバッフル材8a、8a・・・の配置は、その各妨害部10、10・・・によって妨害される外側流路7が、隣接するバッフル材8a同士で異なることが好ましい。これによって、第1熱媒体Wの流れを許容する開口部11が、バッフル材8a、8a・・・毎に異なることとなり、複数のバッフル材8a、8a・・・が配置された領域Sにおいて、第1熱媒体Wの流れが複雑になり(図4(b)〜(e)ではスパイラル状)、より一層、流路長が増大すると共に、乱流が発生しやすくなる。なお、乱流が発生し、第1熱媒体Wの圧力損失が大きくならなければ、図3、図4(b)〜(e)以外のバッフル材の配置でもよい。
また、複数のバッフル材8a、8a・・・は、第2熱媒体Xが二酸化炭素であるとき、図12に示すように、実際の運転において二酸化炭素の局所熱伝達率が極大となる温度範囲20〜80℃の許容範囲を満足する領域Sに対応する外側流路7に配置することが好ましい。また、二酸化炭素の温度は、二酸化炭素の伝熱性能が高い20〜80℃に設定することが好ましい。そして、このような領域Sの設定は、あらかじめ、内管の全長にわたって測定した二酸化炭素の温度を使用して行う。
また、二酸化炭素の圧力が高くなると、二酸化炭素の局所熱伝達率が極大となる温度は高温側に移動(図12においては、T’からT)し、局所熱伝達率のピーク値は小さくなっていくが、熱伝達率の曲線形状はブロードになる。そして、二酸化炭素から第1熱媒体(例えば、水)に与えられる熱量(20〜80℃の二酸化炭素の局所熱伝達率の平均値の増加率)は、図13に示すように、二酸化炭素の圧力8〜11MPaで高くなり、二酸化炭素(冷媒)圧力を温水炊き上げ温度に適した圧力にすることによって、第1熱媒体に与える熱量が大きくなる(高温の水が得られる)。
そして、二酸化炭素の圧力は、通常8〜11MPaの範囲で利用されるが、複合伝熱管1aが組み込まれる給湯器のシステムによって異なる。また、伝熱管を給湯器に利用する場合には、季節や昼/夜によって、加熱される水の温度、流量が大きな変動幅を持つことが想定され、水の炊き上げ温度を高くして蓄熱量を増加させたい場合(夜間電力により給湯器を運転するとき)、日中貯湯量を補うため急速に追い炊きする場合などに応じて、二酸化炭素の圧力はそれぞれの運転状況に合わせて設定される。したがってこのとき移動する熱伝達率の変動幅の80%以上をカバーできる領域S(二酸化炭素の温度:20〜80℃)に、適宜、伝熱促進部材を配置することが好ましい。
このように領域Sを設定することによって、第2熱媒体X(二酸化炭素)の熱伝達率が大きな領域にバッフル材8a、8a・・・が配置されることとなり、第2熱媒体X(二酸化炭素)から第1熱媒体W(水)への伝熱が効率よく行われ、第2熱媒体X(二酸化炭素)から第1熱媒体W(水)への伝熱量がより一層増大する。
(インナー材)
図5〜図7に示すように、インナー材8bは、大径管2の管軸方向に沿って延びる本体部12を備え、複数本の小径管3の間に介装されるもので、その好適な例を以下に説明する。
図5、図6に示すように、インナー材8bは、大径管2の管軸方向に沿って延びる本体部12と、小径管3同士の間に本体部12から放射状に延出された延出部13とからなるインナー材であって、大径管2と同軸に配置される。また、インナー材8bは第1熱媒体Wの流れによって移動しないように、インナー材8bの延出部13の少なくとも1部が、小径管3の外表面に、接着剤、ロウ等で接合されている(図示せず)。また、図2(a)に示すように、インナー材を配置していない第1の実施形態の複合伝熱管1においては、外側流路7の中央部付近P1では第1熱媒体Wの流速は大きいが、大径管2と各小径管3とのギャップ部P2、P3、P4、P5では、大径管2の内壁によって流れの抵抗が大きくなり、第1熱媒体Wの流速が低下する傾向にあった。これに対し、図5、図6の複合伝熱管1aにおいては、外側流路7の中央部にインナー材8bを配置することによって、第1熱媒体Wに乱流が発生するとともに、前記ギャップ部P2、P3、P4、P5における澱みを解消することで熱交換に寄与する有効な伝熱面積を増大させる効果を持つ。さらに流速も大きくなることから第1熱媒体Wにおける局所熱伝達率も増大することができ、交換熱量が向上する。また、熱交換性能が向上することで複合伝熱管1aにおける第1熱媒体Wの出口温度が高くなると同時に第2熱媒体Xの出口温度が低くなり、第1熱媒体Wと第2熱媒体Xの平均温度差が小さくなる。このことより、第2熱媒体Xの圧縮に要する仕事を低減することができ、図14に示すように伝熱性能の向上によって給湯時の成績係数(COP)が向上する。
図5〜図7に示すように、インナー材8bは、大径管2の管軸方向に沿って延びる本体部12を備え、複数本の小径管3の間に介装されるもので、その好適な例を以下に説明する。
図5、図6に示すように、インナー材8bは、大径管2の管軸方向に沿って延びる本体部12と、小径管3同士の間に本体部12から放射状に延出された延出部13とからなるインナー材であって、大径管2と同軸に配置される。また、インナー材8bは第1熱媒体Wの流れによって移動しないように、インナー材8bの延出部13の少なくとも1部が、小径管3の外表面に、接着剤、ロウ等で接合されている(図示せず)。また、図2(a)に示すように、インナー材を配置していない第1の実施形態の複合伝熱管1においては、外側流路7の中央部付近P1では第1熱媒体Wの流速は大きいが、大径管2と各小径管3とのギャップ部P2、P3、P4、P5では、大径管2の内壁によって流れの抵抗が大きくなり、第1熱媒体Wの流速が低下する傾向にあった。これに対し、図5、図6の複合伝熱管1aにおいては、外側流路7の中央部にインナー材8bを配置することによって、第1熱媒体Wに乱流が発生するとともに、前記ギャップ部P2、P3、P4、P5における澱みを解消することで熱交換に寄与する有効な伝熱面積を増大させる効果を持つ。さらに流速も大きくなることから第1熱媒体Wにおける局所熱伝達率も増大することができ、交換熱量が向上する。また、熱交換性能が向上することで複合伝熱管1aにおける第1熱媒体Wの出口温度が高くなると同時に第2熱媒体Xの出口温度が低くなり、第1熱媒体Wと第2熱媒体Xの平均温度差が小さくなる。このことより、第2熱媒体Xの圧縮に要する仕事を低減することができ、図14に示すように伝熱性能の向上によって給湯時の成績係数(COP)が向上する。
インナー材8bは、第1熱媒体W(例えば、水)によって腐食または第1熱媒体Wを汚染しないセラミック、銅、ステンレス等で作製され、その形状は、図6に示すように、インナー材8b(本体部12+延出部13)の管軸直交断面における断面積が、外側流路7の断面積に対して20〜80%に設計されることが好ましい。20%未満であると第1熱媒体Wの妨害性が低くなりすぎて乱流の発生頻度が低くなりやすく、また、80%を超えると第1熱媒体Wの妨害性が高くなりすぎて第1熱媒体Wの圧力損失が大きくなりやすい。
インナー材8bは、前記のバッフル材8aと同様に、実際の運転において第2熱媒体Xの局所熱伝達率が極大となる温度範囲20〜80℃の許容範囲を満足する領域Sに対応する外側流路7に配置されることが好ましい。なお、インナー材8bは、本体部12の管軸方向での長さが領域Sの全長にわたるものだけでなく、領域Sの全長より短いものでもよい。本体部12の長さが短いインナー材8bの場合には、領域Sにわたって、所定間隔で複数配置する(図9(a)参照)。
なお、インナー材8bは、乱流が発生し、第1熱媒体Wの圧力損失が大きくならなければ、インナー材の形状は図5、図6に限定されない。例えば、図7(a)、(b)、(c)に示すように、インナー材8bは、大径管2の管軸方向に沿って延びる本体部12とからなり、本体部12の全長の一部に、本体部12の管軸直交断面積と異なる管軸直交断面積を有する加工部12aを有する構成でもよい。
図7(a)、(b)のインナー材8bにおいて、加工部12aは、その外径が本体部12より縮径した縮径部である。また、本体部12と加工部12aとの間をなめらかに繋ぐテーパー部12bを有してもよい。また、加工部12aの本体部12に対する縮径率((R1/R2)×100)は50〜85%、かつ、本体部12の管軸直交断面積が外側流路7に対して20〜80%であることが好ましい。また、加工部12aを複数設けることがより好ましく、1つの加工部12a(テーパー部12b含む)の長さS1は50〜200mm、加工部12a間の長さS2(本体部12)は50〜200mmが好ましい。ここで、図示しないが、加工部は、その外径が本体部より拡大した拡径部であってもよく、その拡径部の管軸直交断面積は外側流路に対して20〜80%が好ましい。さらに、本体部12、加工部12aの断面形状は、図7(a)、(b)においては円形状であるが、円形状に限定されず、例えば、角形状であってもよい。このような形状、寸法によって、外側流路7における第1熱媒体Wの水流が乱流となり、水流の澱みが減り、熱伝達率が向上する(図7(b)参照、なお、図7(b)では小径管を省略している)。
図7(c)のインナー材8bにおいて、加工部12aは、管軸直交断面形状が真円形の本体部12をロール等で圧下して扁平(楕円形)に加工したもので、縮径率((加工部12aの短径/本体部12の外径)×100)が50〜85%が好ましい。また、加工部12aを複数設ける場合には、本体部12を挟んで隣り合う加工部12aは、その長径方向が90度ずつスパイラル状に回転した配置が好ましい。
また、インナー材8bは、第1熱媒体Wに乱流が発生し、圧力損失が大きくならなければ、本体部12に加工部12aを有さない、すなわち、本体部12の管軸直交断面積が変化しない構成でもよい。特に、前記したように、本体部12の長さが短いインナー材8bを領域Sにわたって複数配置する場合(図9(a)参照)には、インナー材8bは、棒状体(図9(b)参照)または管状体(図9(c)参照)が好ましく、圧力損失の低下を考慮すると、管状体がより好ましい。また、図示しないが、球状体(球状には楕円球を含む)であってもよい。
(束ね部材)
図8(a)、(b)に示すように、束ね部材8cは、複数本の小径管3に内接して、複数本の小径管3を束ねるもので、大径管2の管軸方向に所定の距離S3で複数配置される。束ね部材8cは、第1熱媒体W(例えば、水)によって腐食または第1熱媒体Wを汚染しないセラミックス、銅、ステンレス等で作製され、その形態は、図8(a)、(b)に示すリングが好ましい。しかしながら、図示しないが、小径管3を束ねる機能を有すれば、リングの一部に欠損部を有するCリング、線材をリング状に巻回した形態であってもよい。また、小径管3の束ね状態は、図8(b)では小径管3同士が互いに接する強い束ね状態を示しているが、束ね部材8cが小径管3に内接していれば、小径管3の間にスペースが形成される弱い束ね状態であってもよい。さらに、束ね部材8cの距離S3は60〜600mmが好ましく、60mm未満では複合伝熱管1aの製造がしにくくなり、600mmを超えると第1熱媒体Wに乱流が発生しにくくなる。
図8(a)、(b)に示すように、束ね部材8cは、複数本の小径管3に内接して、複数本の小径管3を束ねるもので、大径管2の管軸方向に所定の距離S3で複数配置される。束ね部材8cは、第1熱媒体W(例えば、水)によって腐食または第1熱媒体Wを汚染しないセラミックス、銅、ステンレス等で作製され、その形態は、図8(a)、(b)に示すリングが好ましい。しかしながら、図示しないが、小径管3を束ねる機能を有すれば、リングの一部に欠損部を有するCリング、線材をリング状に巻回した形態であってもよい。また、小径管3の束ね状態は、図8(b)では小径管3同士が互いに接する強い束ね状態を示しているが、束ね部材8cが小径管3に内接していれば、小径管3の間にスペースが形成される弱い束ね状態であってもよい。さらに、束ね部材8cの距離S3は60〜600mmが好ましく、60mm未満では複合伝熱管1aの製造がしにくくなり、600mmを超えると第1熱媒体Wに乱流が発生しにくくなる。
束ね部材8cは、前記のバッフル材8aまたはインナー材8bと同様に、実際の運転において第2熱媒体Xの局所熱伝達率が極大となる温度範囲20〜80℃の許容範囲を満足する領域Sに対応する外側流路7に配置されることが好ましい。
(束ね部材と、バッフル材またはインナー材との組み合わせ)
伝熱促進部材8は、前記した複数の束ね部材と、束ね部材間に設けられるバッフル材8a(図3参照)とで構成、または、複数の束ね部材と、束ね部材間に設けられ、複数本の小径管3の間に介装されるインナー材8b(図5〜図7)とで構成されてもよい。
伝熱促進部材8は、前記した複数の束ね部材と、束ね部材間に設けられるバッフル材8a(図3参照)とで構成、または、複数の束ね部材と、束ね部材間に設けられ、複数本の小径管3の間に介装されるインナー材8b(図5〜図7)とで構成されてもよい。
図9(a)、図10に示すように、伝熱促進部材8が束ね部材8cとインナー材8bとで構成される場合には、束ね部材8c−束ね部材8c間の距離S3を60〜600mm、インナー材8b−インナー材8b間の距離S4を60〜600mm、束ね部材8c−インナー材8b間の距離S5を30〜300mmとすることが好ましい。前記距離(S3、S4、S5)が、前記範囲を下回ると複合伝熱管1aが製造しにくくなり、前記範囲を超えると第1熱媒体Wに乱流が発生しにくくなる。また、インナー材8bの外径は小径管3の外径以下が好ましい。インナー材8bの外径が、小径管3の外径より大きいと、圧力損失が大きくなると共に、複数の小径管3の間にインナー材8bを配置しにくくなる。さらに、インナー材8bの長さS2は1〜50mmが好ましい。長さS2が1mm未満では、インナー材8bの強度が不足し複合伝熱管1aが製造しにくくなり、50mmmを超えると第1熱媒体Wに乱流が発生しにくくなる。
なお、前記のように、束ね部材8c間にインナー材8bを配置すると、束ね部材8cによる小径管3の束ねによって、複数配置された小径管3がすぼみ、インナー材8bが小径管3の間に固定される。また、小径管3の間へのインナー材8bの挿入によって、束ね部材8cに内接する複数の小径管3が拡張し、小径管3に束ね部材8cが固定される。そして、束ね部材8cおよびインナー材8bの小径管3への固定を強固なものとするために、インナー材8bは束ね部材8c間の中央付近に配置されることが好ましい。
また、伝熱促進部材8が束ね部材8cとバッフル材8aとで構成される場合には、図示しないが、束ね部材8c−束ね部材8c間の距離S3を60〜600mm、バッフル材8a−バッフル材8a間の距離を60〜600mmに、束ね部材8c−バッフル材8a間の距離を30〜300mmとすることが好ましい。前記距離が、前記範囲を下回ると複合伝熱管1aが製造しにくくなり、前記範囲を超えると第1熱媒体Wに乱流が発生しにくくなる。ここで、バッフル材8aは、束ね部材8c間の1〜50mmの領域内に所定枚数を配置することが好ましい。領域が1mm未満では、第1熱媒体Wに乱流が発生しにくくなり、領域が50mmmを超えると圧力損失が大きくなりやすい。
次に、本発明の複合伝熱管の第3の実施形態を図11(a)、(b)に示す。図11(a)、(b)に示すように、複合伝熱管1bは、前記第1の実施形態の複合伝熱管1の大径管2に、その全長の少なくとも一部の領域Sに凹凸部14を形成する。ここで、第1の実施形態の複合伝熱管1と同一の構成には同一の符号を付し、説明を省略する。また、図示しないが、外側流路7内に前記した伝熱促進部材8(図3〜図10参照)を配置、または/および、小径管3が設けられた大径管2に巻回部15、16、17、18(図15〜図18)を形成してもよい。
(凹凸部)
凹凸部14は、例えば、大径管2をコルゲート状に加工することによって、凸部の高さhを0.5〜2mm、凸部のピッチpを5〜20mmに形成することが好ましく、凸部(高さhおよびピッチp)が前記範囲未満であると、凹凸部14の成形加工がしにくく、凸部が前記範囲を超えると第1熱媒体Wの圧力損失が大きくなりやい。また、凹凸部14は、前記の伝熱促進部材8と同様に、内管の内部を流れる第2熱媒体Xの温度が20〜80℃の許容範囲を満足する領域Sに対応する大径管2に形成することが好ましい。そして、凹凸部14の形態は、外側流路7内の第1熱媒体Wに乱流が発生すると共に、圧力損失が大きくならなければ、前記コルゲート状に限定されず、例えば、前記した管内面の少なくとも一部に管軸方向に平行な溝あるいはらせん状の溝が形成された内面溝付管でもよい。
凹凸部14は、例えば、大径管2をコルゲート状に加工することによって、凸部の高さhを0.5〜2mm、凸部のピッチpを5〜20mmに形成することが好ましく、凸部(高さhおよびピッチp)が前記範囲未満であると、凹凸部14の成形加工がしにくく、凸部が前記範囲を超えると第1熱媒体Wの圧力損失が大きくなりやい。また、凹凸部14は、前記の伝熱促進部材8と同様に、内管の内部を流れる第2熱媒体Xの温度が20〜80℃の許容範囲を満足する領域Sに対応する大径管2に形成することが好ましい。そして、凹凸部14の形態は、外側流路7内の第1熱媒体Wに乱流が発生すると共に、圧力損失が大きくならなければ、前記コルゲート状に限定されず、例えば、前記した管内面の少なくとも一部に管軸方向に平行な溝あるいはらせん状の溝が形成された内面溝付管でもよい。
次に、本発明の複合伝熱管の第4の実施形態を図15〜図18に示す。図15〜図18に示すように、複合伝熱管1cは、3〜6本の本数範囲で小径管(図示せず)を大径管2内部に設けた後、適当な巻きの直径及び適当な管の間隔(巻きの高さH方向)で、大径管2の全長の少なくとも一部がらせん状または渦巻状の巻回部15、16、17、18に形成されたものである。また、らせん状または渦巻状の巻回部15、16、17、18は、その巻回軸Yに対して直交する断面形状が、円形状または直線路の両側に湾曲路を有する小判形状であることが好ましい。ここで、第1の実施形態の複合伝熱管1と同一の構成には同一の符号を付し、説明を省略する。また、図示しないが、前記した伝熱促進部材8(図3〜図10参照)を外側流路7内に配置、または/および、大径管2に凹凸部14(図11参照)を形成してもよい。
(らせん状の巻回部)
図15に示すように、円形状の巻回部15の巻きの最小内径IDは、大径管2および小径管(図示せず)の外径、肉厚、結晶粒径、機械的性質(引張り強さ、耐力、伸び、ばね限界値など)等に依存するが、例えば大径管2の管外径を定数「a」としたとき、巻回部15の最小内径IDはaの6倍程度まで小さくすることが可能である。また、巻回部15の高さHを小さくするために、3本〜6本の本数範囲で小径管(図示せず)を大径管2に設けた後、更に焼鈍を行ってもよい。
図15に示すように、円形状の巻回部15の巻きの最小内径IDは、大径管2および小径管(図示せず)の外径、肉厚、結晶粒径、機械的性質(引張り強さ、耐力、伸び、ばね限界値など)等に依存するが、例えば大径管2の管外径を定数「a」としたとき、巻回部15の最小内径IDはaの6倍程度まで小さくすることが可能である。また、巻回部15の高さHを小さくするために、3本〜6本の本数範囲で小径管(図示せず)を大径管2に設けた後、更に焼鈍を行ってもよい。
巻回部15の大径管2、2同士は、接触した状態としてもよいし、あるいは隙間を設けて接触しない状態としてもよい。巻回部15のコンパクト化のためには、大径管2、2同士を接触させるとよく、複合伝熱管1cの小型化に有効である。また、大径管2の管軸直交断面における外形形状を楕円あるいは扁平円形状(図示せず)とすると(左右径>上下径)、巻回部15の高さHを更に低減することが可能である。
図15においては、らせん状の巻回部15を一重巻きした例を示したが、巻回部15の熱交換容量を更に向上させるには、二重巻きあるいはそれ以上の巻数とした構成でもよい。
(渦巻状の巻回部)
図16に示すように、円形状の巻回部16の巻きの最大外径OD、最小内径IDは、大径管2および小径管(図示せず)の外径、肉厚、結晶粒径、機械的性質(引張り強さ、耐力、伸び、ばね限界値など)等に依存するが、例えば大径管2の管外径を定数「a」としたとき、巻回部16の最大外径ODはaの40倍程度まで大きくすることが可能であり、さらに、最小内径IDはaの6倍程度まで小さくすることが可能である。また、巻回部16の高さHを小さくするために、3〜6本の小径管(図示せず)を大径管2に設けた後、更に焼鈍を行ってもよい。
図16に示すように、円形状の巻回部16の巻きの最大外径OD、最小内径IDは、大径管2および小径管(図示せず)の外径、肉厚、結晶粒径、機械的性質(引張り強さ、耐力、伸び、ばね限界値など)等に依存するが、例えば大径管2の管外径を定数「a」としたとき、巻回部16の最大外径ODはaの40倍程度まで大きくすることが可能であり、さらに、最小内径IDはaの6倍程度まで小さくすることが可能である。また、巻回部16の高さHを小さくするために、3〜6本の小径管(図示せず)を大径管2に設けた後、更に焼鈍を行ってもよい。
巻回部16の大径管2、2同士は、接触した状態としてもよいし、あるいは隙間を設けて接触しない状態としてもよい。巻回部16のコンパクト化のためには、大径管2、2同士を接触させるとよく、複合伝熱管1cの小型化に有効である。また、大径管2の管軸直交断面における外形形状を楕円あるいは扁平円形状(図示せず)とすると(左右径<上下径)、巻回部16の最大外径ODを更に低減することが可能である。
図16においては、渦巻状の巻回部16を二つ形成し、二層に積層した例を示したが、巻回部16は一層(図示せず)でもよいし、巻回部16の熱交換容量を更に向上させるために三層以上(図示せず)で構成してもよい。また、二層以上の場合、各巻回部16に移行部16iを設け、次の巻回部16を垂直方向に重ねるように連続して巻回される状態としてもよいし、図示しないが各巻回部16の端部を直接(ロウ付け等)または接続管等を用いて接合して、次の巻回部を同一平面状(垂直方向に積層)となるようにしてもよい。
次に、前記した構成では、らせん状または渦巻状の巻回部15、16が円形状(図15、図16参照)の場合について説明したが、その巻回軸Yに対して直交する断面形状が小判形状であってもよい。ここで、小判形状とは、図17、図18に示すように、所定長の直線路17a、18aと、この直線路17a、18aの両側に形成した前記円形状の巻回部15、16を半分に割った湾曲路とからなる形状を言う。
また、図18に示すように、小判形状の断面を持つらせん状の巻回部18は、その最小内径ID、高さH、大径管2、2同士の接触状態、大径管2の断面形状、巻数については前記巻回部15(図15参照)と同様であり、また、図17に示すように、小判形状の断面を持つ渦巻状の巻回部17は、その最小内径ID、最大外径OD、高さH、大径管2同士の接触状態、大径管2の断面形状、積層数、巻回部17の移行部17iについては前記巻回部16(図16参照)と同様である。
つぎに、本発明の複合伝熱管の1つを二酸化炭素冷媒ヒートポンプ式給湯器に使用した例を図19を参照して説明する。図19はヒートポンプユニット24を給湯器30に用いた例である。ヒートポンプユニット24の熱交換の部分に本発明の複合伝熱管1を用いることができる。複合伝熱管1の大径管2に水(第1熱媒体)を、3〜6本の小径管3(内管:図示せず)に二酸化炭素冷媒(第2熱媒体)を流通させる。二酸化炭素冷媒(第2熱媒体)は、蒸発器25において大気熱を吸収した後、圧縮機26により圧縮され、高温高圧の流体として複合伝熱管1の3〜6本の小径管3(内管:図示せず)に送られる。複合伝熱管1において大径管2内の水(第1熱媒体)と熱交換して低温の流体となり、膨張弁27に送られる。膨張弁27により膨張し、蒸発器25で再度吸熱する。一方、貯湯タンク28(タンク29)よりポンプPにより供給される低温の水(第1熱媒体)は複合伝熱管1の大径管2に入り、3〜6本の小径管3(外管:図示せず)と接触することにより加熱され、高温の水(第1熱媒体)となって貯湯タンク28(タンク29)に戻る。このように、本発明の複合伝熱管1は伝熱性能が優れるため、二酸化炭素冷媒ヒートポンプ式給湯器30の熱交換部分に好適に使用される。
また、大径管2の内部に伝熱促進部材(図示せず)を配置、または、大径管2に凹凸部(図示せず)を設けた複合伝熱管1a、1bは、大径管2の内部に流れる水(第1熱媒体)の乱流等により伝熱性能がより一層優れる。さらに、大径管2に渦巻状あるいはらせん状の巻回部(図示せず)を形成した複合伝熱管1cは、小さな体積で大きな熱交換容量を有するため、ヒートポンプユニット24の小型化に大きく貢献する。さらに、小径管3(内管5)に二酸化炭素冷媒またはハイドロフルオロカーボン冷媒を流通させ、大径管2内に水を流通させることにより床暖房用の熱交換器としても使用可能である。
以下、本発明の実施例を挙げて具体的に説明する。
(1)第1の実施例(実施例1〜実施例9、比較例1)
実施例1として、大径管2の内部に管軸方向に沿って4本の小径管3(図1参照)を設け、図16に示すような、大径管の全長の一部に渦巻状の巻回部16を形成した複合伝熱管1cを作製した(表1参照)。各構成については、以下の通りである。
(1)第1の実施例(実施例1〜実施例9、比較例1)
実施例1として、大径管2の内部に管軸方向に沿って4本の小径管3(図1参照)を設け、図16に示すような、大径管の全長の一部に渦巻状の巻回部16を形成した複合伝熱管1cを作製した(表1参照)。各構成については、以下の通りである。
(大径管)
大径管2として、JISH3300に規定された合金番号C1220のりん脱酸銅で作製された、外径15.88mm、内径14.28mm、全長8mの平滑管を使用した。
(小径管)
図2(b)に示すように、小径管3として、外管4(内面溝付管)に内管5(平滑管)を挿入して、空引きすることにより外管4に内管5をかしめ、外管4と内管5の間に空間部6(管軸直交断面積:1.2mm2)が形成された二重管を使用した。なお、図2(a)に示すように、4本の小径管3は、大径管2内部の外側流路7を均等に分割するように配置した。また、管軸直交断面における1本の小径管3の流路断面積と、外側流路7の断面積との比(外側流路/小径管)が約15となるように、外管4および内管5を設定した。
(外管)
外管4として、JISH3300に規定された合金番号C1220のりん脱酸銅で作製された、外径4.6mm、内径3.8mm、全長8mの内面溝付管を使用した。溝形状としては、溝数50、溝リード角(外管管軸と溝がなす角度)0°、溝間に形成されるフィンの高さ0.2mm、フィンの山頂角20°、フィンピッチ0.22mmとした。
(内管)
内管5として、JISH3300に規定された合金番号C1220のりん脱酸銅で作製された、外径3.8mm、内径2.8mm、全長8mの平滑管を使用した。
大径管2として、JISH3300に規定された合金番号C1220のりん脱酸銅で作製された、外径15.88mm、内径14.28mm、全長8mの平滑管を使用した。
(小径管)
図2(b)に示すように、小径管3として、外管4(内面溝付管)に内管5(平滑管)を挿入して、空引きすることにより外管4に内管5をかしめ、外管4と内管5の間に空間部6(管軸直交断面積:1.2mm2)が形成された二重管を使用した。なお、図2(a)に示すように、4本の小径管3は、大径管2内部の外側流路7を均等に分割するように配置した。また、管軸直交断面における1本の小径管3の流路断面積と、外側流路7の断面積との比(外側流路/小径管)が約15となるように、外管4および内管5を設定した。
(外管)
外管4として、JISH3300に規定された合金番号C1220のりん脱酸銅で作製された、外径4.6mm、内径3.8mm、全長8mの内面溝付管を使用した。溝形状としては、溝数50、溝リード角(外管管軸と溝がなす角度)0°、溝間に形成されるフィンの高さ0.2mm、フィンの山頂角20°、フィンピッチ0.22mmとした。
(内管)
内管5として、JISH3300に規定された合金番号C1220のりん脱酸銅で作製された、外径3.8mm、内径2.8mm、全長8mの平滑管を使用した。
(巻回部)
大径管2の全長の一部に、図16に示すような最大外径OD300mm、最小内径ID150mmの渦巻状の巻回部16を二層に形成した。なお、巻回部16の高さHは32mmとした。
大径管2の全長の一部に、図16に示すような最大外径OD300mm、最小内径ID150mmの渦巻状の巻回部16を二層に形成した。なお、巻回部16の高さHは32mmとした。
また、実施例2〜実施例9として、実施例1の複合伝熱管1cの大径管2内部の外側流路7にインナー材8b(図5参照)を配置、または/および、大径管2に凹凸部14(図11参照)が形成された複合伝熱管(図示せず)を作製した(表1参照)。また、インナー材8bは銅で作製し、管軸直交断面積を外側流路7の断面積に対して約35%とした。また、凹凸部14はコルゲート加工により形成し、凸部の高さh=1mm、ピッチp=10mmとした。なお、インナー材8bが配置、または/および、凹凸部14が形成された領域Sの位置(長さ)を表1に示す。
また、比較例1として、二重管から構成された小径管を1本使用した以外は実施例1と同様の複合伝熱管(図示せず)を作製した(表1参照)。そして、管軸直交断面における1本の小径管の流路断面積と、外側流路の断面積との比(外側流路/小径管)が約9.5となるように設定した。なお、小径管(二重管)は、実施例1と同様にして作製し、外管(内面溝付管)および内管(平滑管)として以下の管を使用した。なお、空間部の管軸直交断面積は1.7mm2とした。
(外管)
外管として、JISH3300に規定された合金番号C1220のりん脱酸銅で作製された、外径6mm、内径5.2mm、全長8mの内面溝付管を使用した。溝形状としては、溝数50、溝リード角(外管の管軸と溝がなす角度)0°、溝間に形成されるフィンの高さ0.2mm、フィンの山頂角20°、フィンピッチ0.33mmとした。
(内管)
内管として、JISH3300に規定された合金番号C1220のりん脱酸銅で作製された、外径5.2mm、内径4.2mm、全長8mの平滑管を使用した。
(外管)
外管として、JISH3300に規定された合金番号C1220のりん脱酸銅で作製された、外径6mm、内径5.2mm、全長8mの内面溝付管を使用した。溝形状としては、溝数50、溝リード角(外管の管軸と溝がなす角度)0°、溝間に形成されるフィンの高さ0.2mm、フィンの山頂角20°、フィンピッチ0.33mmとした。
(内管)
内管として、JISH3300に規定された合金番号C1220のりん脱酸銅で作製された、外径5.2mm、内径4.2mm、全長8mの平滑管を使用した。
作製した複合伝熱管(実施例1〜実施例9および比較例1)について、図19の給湯器に組込み、熱媒体を使用した際の伝熱性能および圧力損失を確認した。複合伝熱管の大径管に流量0.55〜1.3L/minの水を流し、小径管に0.85〜1.3kg/min、9〜11MPaの二酸化炭素を流した。ここで、図20に示すように、実施例1(但し、全長は10m)の複合伝熱管において、実際に熱伝達率が高くなる領域を測定した結果、2〜8mの位置で伝熱性能が高くなっているのが確認された。そして、インナー材が配置、または/および、凹凸部が形成された領域での二酸化炭素の温度を測定し、その結果を表1に示す。
(伝熱性能)
これらの複合伝熱管を1000時間運転し、運転10時間後、1000時間後の水入側温度に対する水出側温度の変化を見ることにより、伝熱性能を確認し、非常に優れている「◎」、優れている「○」、従来と同様「△」とした。その結果を表2に示す。
(圧力損失)
これらの複合伝熱管の水入側および水出側での水圧を測定し、圧力損失(水入側−水出側)を計算し、30kPa以下のときを良好「○」、30kPaを超えるときを不良(従来と同様)「△」とした。その結果を表2に示す。
(伝熱性能)
これらの複合伝熱管を1000時間運転し、運転10時間後、1000時間後の水入側温度に対する水出側温度の変化を見ることにより、伝熱性能を確認し、非常に優れている「◎」、優れている「○」、従来と同様「△」とした。その結果を表2に示す。
(圧力損失)
これらの複合伝熱管の水入側および水出側での水圧を測定し、圧力損失(水入側−水出側)を計算し、30kPa以下のときを良好「○」、30kPaを超えるときを不良(従来と同様)「△」とした。その結果を表2に示す。
表2に示すように、実施例1〜実施例9の複合伝熱管は、比較例1の複合伝熱管に比べて、圧力損失が小さく、伝熱性能においても優れていることが確認された。
(2)第2の実施例(実施例10〜実施例13)
実施例10〜実施例13として、実施例1の複合伝熱管1c(但し、全長は10m)の大径管2内部の外側流路7にインナー材8b(図7(c)参照)を配置した複合伝熱管(図示せず)を作製した(表3参照)。また、実施例11、実施例13には、大径管2に凹凸部14(図11参照)を形成した(表3参照)。また、インナー材8bは銅で作製し、本体部12の管軸直交断面積を外側流路7の断面積に対して約40%、本体部12の長さを100mm、加工部12aの長さを100mmとした。また、凹凸部14はコルゲート加工により形成し、第1の実施例と同様とした。なお、インナー材8bが配置、凹凸部14が形成された領域Sの位置(長さ)を表3に示す。
実施例10〜実施例13として、実施例1の複合伝熱管1c(但し、全長は10m)の大径管2内部の外側流路7にインナー材8b(図7(c)参照)を配置した複合伝熱管(図示せず)を作製した(表3参照)。また、実施例11、実施例13には、大径管2に凹凸部14(図11参照)を形成した(表3参照)。また、インナー材8bは銅で作製し、本体部12の管軸直交断面積を外側流路7の断面積に対して約40%、本体部12の長さを100mm、加工部12aの長さを100mmとした。また、凹凸部14はコルゲート加工により形成し、第1の実施例と同様とした。なお、インナー材8bが配置、凹凸部14が形成された領域Sの位置(長さ)を表3に示す。
作製した複合伝熱管(実施例10〜実施例13)について、第1の実施例と同様にして、インナー材、凹凸部が配置された領域での二酸化炭素の温度を測定し、その結果を表3に示す。また、第1の実施例と同様にして、伝熱性能および圧力損失を測定し、その結果を表4に示す。
表4に示すように、実施例10〜実施例13の複合伝熱管は、圧力損失が小さく、伝熱性能においても優れていることが確認された。
(3)第3の実施例(実施例14)
また、実施例14として、実施例1の複合伝熱管1cの大径管2内部の外側流路7にバッフル材8a(図3参照)を配置した複合伝熱管(図示せず)を作製した。ただし、小径管(外管、内管)およびバッフル材は以下の構成とし、それ以外は実施例1と同様とした(表5参照)。
(小径管)
大径管の内部に管軸方向に沿って5本の小径管を設け、管軸直交断面における1本の小径管の流路断面積と、外側流路の断面積との比(外側流路/小径管)が約33、また、空間部の管軸直交断面積が1.7mm2となるように外管、内管を設定した。
(外管)
外管として、外径3.8mm、内径3.0mm、全長8mの内面溝付管を使用した。溝形状としては、溝数50、溝リード角(外管管軸と溝がなす角度)0°、溝間に形成されるフィンの高さ0.2mm、フィンの山頂角20°、フィンピッチ0.19mmとした。
(内管)
内管として、外径3.0mm、内径2.0mm、全長8mの平滑管を使用した。
(バッフル材)
バッフル材8aとしては、銅で作製し、厚さ1mm、管軸直交断面積が外側流路7の断面積に対して40%の板状体を使用し、3本の小径管3を挿通し、小径管3の全長8mに250mm間隔にスパイラル状(図4(b)参照)に配置した。
また、実施例14として、実施例1の複合伝熱管1cの大径管2内部の外側流路7にバッフル材8a(図3参照)を配置した複合伝熱管(図示せず)を作製した。ただし、小径管(外管、内管)およびバッフル材は以下の構成とし、それ以外は実施例1と同様とした(表5参照)。
(小径管)
大径管の内部に管軸方向に沿って5本の小径管を設け、管軸直交断面における1本の小径管の流路断面積と、外側流路の断面積との比(外側流路/小径管)が約33、また、空間部の管軸直交断面積が1.7mm2となるように外管、内管を設定した。
(外管)
外管として、外径3.8mm、内径3.0mm、全長8mの内面溝付管を使用した。溝形状としては、溝数50、溝リード角(外管管軸と溝がなす角度)0°、溝間に形成されるフィンの高さ0.2mm、フィンの山頂角20°、フィンピッチ0.19mmとした。
(内管)
内管として、外径3.0mm、内径2.0mm、全長8mの平滑管を使用した。
(バッフル材)
バッフル材8aとしては、銅で作製し、厚さ1mm、管軸直交断面積が外側流路7の断面積に対して40%の板状体を使用し、3本の小径管3を挿通し、小径管3の全長8mに250mm間隔にスパイラル状(図4(b)参照)に配置した。
作製した複合伝熱管(実施例14)について、第1の実施例と同様にして、バッフル材が配置された領域での二酸化炭素の温度を測定し、その結果を表5に示す。また、第1の実施例と同様にして、伝熱性能および圧力損失を測定し、その結果を表6に示す。
表6に示すように、実施例14の複合伝熱管は、圧力損失が小さく、伝熱性能においても優れていることが確認された。
(4)第4の実施例(実施例15)
また、実施例15として、大径管2の内部に管軸方向に沿って4本の小径管3を設け(図1参照)、外側流路7に束ね部材8cおよびインナー材8bを大径管2の全長にわたって配置(図9(a)、(b)、図10参照)すると共に、大径管2の全長の一部にらせん状の巻回部18を形成した複合伝熱管1c(図18参照)を作製した(表7参照)。各構成については、以下の通りである。
また、実施例15として、大径管2の内部に管軸方向に沿って4本の小径管3を設け(図1参照)、外側流路7に束ね部材8cおよびインナー材8bを大径管2の全長にわたって配置(図9(a)、(b)、図10参照)すると共に、大径管2の全長の一部にらせん状の巻回部18を形成した複合伝熱管1c(図18参照)を作製した(表7参照)。各構成については、以下の通りである。
(大径管)
大径管2として、JISH3300に規定された合金番号C1220のりん脱酸銅で作製された、外径12.7mm、内径10.7mm、全長8mの平滑管を使用した。なお、凹凸部の形成は行わなかった。
(小径管)
小径管3として、実施例1と同様に、図2(b)に示すような二重管を使用した。なお、管軸直交断面における1本の小径管3の流路断面積と、外側流路7の断面積との比(外側流路/小径管)が約13、また、空間部6の管軸直交断面積が0.6mm2となるように外管4、内管5を設定した。
(外管)
外管4として、JISH3300に規定された合金番号C1220のりん脱酸銅で作製された、外径4.0mm、内径3.0mm、全長8mの内面溝付管を使用した。溝形状としては、溝数40、溝リード角(外管管軸と溝がなす角度)10°、溝間に形成されたフィンの高さ0.1mm、フィンの山頂角20°、フィンピッチ0.23mmとした。
(内管)
内管5としては、JISH3300に規定された合金番号C1220のりん脱酸銅で作製された、外径3.0mm、内径2.0mm、全長8mの平滑管を使用した。
大径管2として、JISH3300に規定された合金番号C1220のりん脱酸銅で作製された、外径12.7mm、内径10.7mm、全長8mの平滑管を使用した。なお、凹凸部の形成は行わなかった。
(小径管)
小径管3として、実施例1と同様に、図2(b)に示すような二重管を使用した。なお、管軸直交断面における1本の小径管3の流路断面積と、外側流路7の断面積との比(外側流路/小径管)が約13、また、空間部6の管軸直交断面積が0.6mm2となるように外管4、内管5を設定した。
(外管)
外管4として、JISH3300に規定された合金番号C1220のりん脱酸銅で作製された、外径4.0mm、内径3.0mm、全長8mの内面溝付管を使用した。溝形状としては、溝数40、溝リード角(外管管軸と溝がなす角度)10°、溝間に形成されたフィンの高さ0.1mm、フィンの山頂角20°、フィンピッチ0.23mmとした。
(内管)
内管5としては、JISH3300に規定された合金番号C1220のりん脱酸銅で作製された、外径3.0mm、内径2.0mm、全長8mの平滑管を使用した。
(束ね部材およびインナー材)
束ね部材8cとして外径10.4mm、内径9.6mm、長さ2.5mmの銅製のリングを使用し、インナー材8bとして外径2.5mm、内径1.5mm、長さ10mmの銅製のチューブを使用した。なお、束ね部材(リング)8c−束ね部材(リング)8c間の距離S3は150mm、インナー材(チューブ)8b−インナー材(チューブ)8b間の距離S4は150mm、束ね部材(リング)8c−インナー材(チューブ)8b間の距離S5は75mmに設定した。
(巻回部)
大径管2の全長の一部に、図18に示すような最小内径ID90mm、直線部18aの長さL270mmの小判形状の断面を持つらせん状の巻回部18を形成した。なお、巻回部18の高さHは90mm(段数6.5段)とした。
束ね部材8cとして外径10.4mm、内径9.6mm、長さ2.5mmの銅製のリングを使用し、インナー材8bとして外径2.5mm、内径1.5mm、長さ10mmの銅製のチューブを使用した。なお、束ね部材(リング)8c−束ね部材(リング)8c間の距離S3は150mm、インナー材(チューブ)8b−インナー材(チューブ)8b間の距離S4は150mm、束ね部材(リング)8c−インナー材(チューブ)8b間の距離S5は75mmに設定した。
(巻回部)
大径管2の全長の一部に、図18に示すような最小内径ID90mm、直線部18aの長さL270mmの小判形状の断面を持つらせん状の巻回部18を形成した。なお、巻回部18の高さHは90mm(段数6.5段)とした。
作製した複合伝熱管(実施例15)について、第1の実施例と同様にして、束ね部材およびインナー材が配置された領域での二酸化炭素の温度を測定し、その結果を表7に示す。また、第1の実施例と同様にして、伝熱性能および圧力損失を測定し、その結果を表8に示す。
表8に示すように、実施例15の複合伝熱管は、圧力損失が小さく、伝熱性能においても優れていることが確認された。
1 複合伝熱管
2 大径管
3 小径管
4 外管
5 内管
6 空間部
7 外側流路
8 伝熱促進部材
X 第2熱媒体
W 第1熱媒体
2 大径管
3 小径管
4 外管
5 内管
6 空間部
7 外側流路
8 伝熱促進部材
X 第2熱媒体
W 第1熱媒体
Claims (21)
- 大径管と、前記大径管の内径より小さい外径を有する小径管とを備え、前記大径管の内部で管軸方向に沿って、前記小径管を3〜6本の本数範囲で設けた複合伝熱管であって、
前記小径管は、外管と、前記外管の内部に同軸に設けられ、前記外管の内径より小さい外径を有する内管とからなり、前記外管と前記内管との間に空間部が形成された二重管であると共に、
前記大径管と前記小径管との間の外側流路を第1熱媒体の流路とし、前記内管の内部を第2熱媒体の流路とすることを特徴とする複合伝熱管。 - 大径管と、前記大径管の内径より小さい外径を有する小径管とを備え、前記大径管の内部で管軸方向に沿って、前記小径管を3〜6本の本数範囲で設けた複合伝熱管であって、
前記小径管は、外管と、前記外管の内部に同軸に設けられ、前記外管の内径より小さい外径を有する内管とからなり、前記外管と前記内管との間に空間部が形成された二重管であると共に、
前記大径管と前記小径管との間の外側流路を第1熱媒体の流路とし、前記内管の内部を第2熱媒体の流路とし、かつ、
前記第1熱媒体の流れの一部に対して妨げとなる伝熱促進部材を、前記外側流路の全長の少なくとも一部の領域に配置することを特徴とする複合伝熱管。 - 前記伝熱促進部材は、前記大径管の管軸方向に直交する直交断面積より小さな板状の妨害部と、前記妨害部の表面に設けられた少なくとも2本の前記小径管が挿通する挿通孔とからなるバッフル材であって、前記挿通孔に小径管を挿通して、前記大径管の管軸方向に沿って複数配置されることを特徴とする請求項2に記載の複合伝熱管。
- 前記伝熱促進部材は、前記大径管の管軸方向に沿って延びる本体部を備え、複数本の前記小径管の間に介装されるインナー材であって、前記大径管と同軸に配置されることを特徴とする請求項2に記載の複合伝熱管。
- 前記インナー材は、前記本体部と、前記本体部から前記小径管同士の間に放射状に延出された延出部とからなることを特徴とする請求項4に記載の複合伝熱管。
- 前記インナー材は、前記本体部の全長の一部に、前記本体部の管軸直交断面積と異なる管軸直交断面積を有する加工部が形成されたことを特徴とする請求項4に記載の複合伝熱管。
- 前記伝熱促進部材は、複数本の前記小径管に内接して、複数本の前記小径管を束ねる束ね部材であって、前記大径管の管軸方向に複数配置されることを特徴とする請求項2に記載の複合伝熱管。
- 前記伝熱促進部材は、複数の前記束ね部材と、前記束ね部材間に設けられるバッフル材とからなり、
前記バッフル材が、前記大径管の管軸方向に直交する直交断面積より小さな板状の妨害部と、前記妨害部の表面に設けられた少なくとも2本の前記小径管が挿通する挿通孔とからなり、前記挿通孔に小径管を挿通して、前記大径管の管軸方向に沿って配置されることを特徴とする請求項7に記載の複合伝熱管。 - 前記伝熱促進部材は、複数の前記束ね部材と、前記束ね部材間に設けられ、複数本の前記小径管の間に介装されるインナー材とからなり、
前記インナー材が、前記大径管の管軸方向に沿って延びる本体部を備え、前記大径管と同軸に配置されることを特徴とする請求項7に記載の複合伝熱管。 - 前記第2熱媒体が二酸化炭素であって、その圧力が8〜11MPaであるとき、前記伝熱促進部材は、前記内管の内部を流れる二酸化炭素の温度が20〜80℃となる領域に対応した外側流路に配置されることを特徴とする請求項2ないし請求項9のいずれか一項に記載の複合伝熱管。
- 前記大径管は、その全長の少なくとも一部の領域に凹凸部を形成することを特徴とする請求項1ないし請求項10のいずれか一項に記載の複合伝熱管。
- 前記第2熱媒体が二酸化炭素であって、その圧力が8〜11MPaであるとき、前記凹凸部は、前記内管の内部を流れる二酸化炭素の温度が20〜80℃となる領域に対応した大径管に形成されることを特徴とする請求項11に記載の複合伝熱管。
- 前記第2熱媒体は、超臨界状態の二酸化炭素であることを特徴とする請求項1ないし請求項9のいずれか一項に記載の複合伝熱管。
- 前記大径管は、その全長の少なくとも一部の領域に凹凸部を形成することを特徴とする請求項13に記載の複合伝熱管。
- 前記第2熱媒体は、ハイドロフルオロカーボン系冷媒であることを特徴とする請求項1ないし請求項9のいずれか一項に記載の複合伝熱管。
- 前記大径管は、その全長の少なくとも一部の領域に凹凸部を形成することを特徴とする請求項15に記載の複合伝熱管。
- 前記第1熱媒体の流れる方向と前記第2熱媒体の流れる方向とが対向することを特徴とする請求項1ないし請求項16のいずれか一項に記載の複合伝熱管。
- 前記小径管が設けられた大径管は、その全長の少なくとも一部がらせん状の巻回部に形成されたことを特徴とする請求項1ないし請求項17のいずれか一項に記載の複合伝熱管。
- 前記小径管が設けられた大径管は、その全長の少なくとも一部が渦巻状の巻回部に形成されたことを特徴とする請求項1ないし請求項17のいずれか一項に記載の複合伝熱管。
- 前記巻回部は、その巻回軸に対して直交する断面形状が円形状であることを特徴とする請求項18または請求項19に記載の複合伝熱管。
- 前記巻回部は、その巻回軸に対して直交する断面形状が、直線路の両側に湾曲路を有する小判形状であることを特徴とする請求項18または請求項19に記載の複合伝熱管。
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