JP2002310577A - 多管式熱交換器 - Google Patents

多管式熱交換器

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JP2002310577A
JP2002310577A JP2001115278A JP2001115278A JP2002310577A JP 2002310577 A JP2002310577 A JP 2002310577A JP 2001115278 A JP2001115278 A JP 2001115278A JP 2001115278 A JP2001115278 A JP 2001115278A JP 2002310577 A JP2002310577 A JP 2002310577A
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temperature fluid
heat transfer
tube
transfer tube
heat exchanger
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Withdrawn
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JP2001115278A
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Sueo Yoshida
季男 吉田
Masatomo Henmi
眞知 逸見
Mitsuro Takahama
充郎 高浜
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SANEI KIKAKU KK
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Original Assignee
SANEI KIKAKU KK
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E20/00Combustion technologies with mitigation potential
    • Y02E20/34Indirect CO2mitigation, i.e. by acting on non CO2directly related matters of the process, e.g. pre-heating or heat recovery

Abstract

(57)【要約】 【課題】 廃棄物焼却プラント等に用いられる、コスト
アップを抑えながら熱交換性能を向上し、また、腐食性
排ガスによる低温腐食を防止できるシェル・アンド・チ
ューブ形多管式熱交換器を提供すること。 【解決手段】 伝熱チューブ内側に高温流体が、外側に
低温流体が流れ、低温流体通路には複数のバッフルプレ
ートが設けられたシェル・アンド・チューブ形多管式熱
交換器において、伝熱チューブ外周にフィンをバッフル
プレートで区切られる区間毎に間隔をおいて設け、最終
パス或は導入パスにはフィンを設けない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、廃棄物焼却炉にお
いて、燃焼炉に供給する空気を予熱する、或は白煙防止
器で排ガスを冷却する多管式熱交換器に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、廃棄物焼却プラントに使用され
る、管内側流体が粉塵等を含む排ガス等の腐食性ガスで
管外側流体が清浄な空気等の流体である多管式熱交換器
の伝熱チュ−ブには、呼び径が65A(外径76.3m
m)前後で肉厚が2〜5mmの平滑管を使用するのが一
般であった。そして、管外側流体の通路にはバッフルプ
レートを配して管外側流体の流れを乱すことによって、
管壁と管外側流体との間の熱伝達率の増大が図られてい
た。
【0003】図7は従来の多管式熱交換器の構造を示す
図で、(A)は縦断面図、(B)は図(A)におけるX
−X断面図、(C)は管外側流体がバッフルプレートで
流れの方向が変えられて乱される状況を示す図である。
同図において、熱交換器50は外筒9、高温流体前ダク
ト2、高温流体後ダクト3、伝熱チューブ7、バッフル
プレート8、バッフルプレート支持棒10等で構成され
ている。
【0004】高温流体は、高温流体前ダクト2に導入さ
れて伝熱チューブ7の管内を通って高温流体後ダクト3
に至り、該後ダクト3から排出される。低温流体は、低
温流体後ダクト12から導入されて外筒9内を、図7
(B)、(C)に示されるように交互に一部が切欠かれ
たバッフルプレート8によって、図7(C)に線Sで示
すように流れの方向を変えられながら、多数の伝熱チュ
ーブ7を横切って進み、低温流体前ダクト11に至り、
該前ダクト11から排出される。高温流体は図で上方か
ら下方へ向って流れ、低温流体は逆に下方から上方に向
って流れる向流型の多管式熱交換器、いわゆるシェル・
アンド・チューブ形熱交換器である。4は伝熱チューブ
の全熱膨張を吸収させるための煙道コンぺンセータであ
る。図7(B)にはバッフルプレート8を貫通してそれ
らを支えるバッフルプレート支持棒10は図示省略され
ている。伝熱チューブ7は高温流体前ダクト2と高温流
体後ダクト3間で固定されるが、外筒9は伝熱チューブ
7との熱膨張差を吸収するため低温流体後ダクト12と
嵌合する部分でスライドできるようにしてある。このよ
うな熱交換器はかなり大型であり、伝熱チューブ7の熱
膨張量は各バッフルプレート間で異なるが10〜50m
mにもなる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】近年、プラントの大型
化や空気予熱の温度を高める必要のため熱交換器が大型
になって設備スペース上の負担が増大し、また、コスト
高となり、熱交換性能の高度化が要求されていた。一般
的に、管内側に排ガス等の高温流体が流され、管外側に
空気等が流されるが、管内側の熱伝達係数は55〜65
kcal/mh℃、管外側の熱伝達率は30〜40k
cal/mh℃で、熱通過率は19〜25kcal/
h℃というのが普通である。
【0006】本発明は、上記問題点に鑑みなされたもの
で、管の外側にフィンを断続的に設けて管外側の熱伝達
率を増大し、熱交換性能を向上すること、即ち少ない伝
熱面積(スペース)で熱交換量が大きく、しかもコスト
を抑えた熱交換器を提供することを目的とする。さらに
他の目的は、腐食性排ガス等の温度が低い場合の低温腐
食を防止する熱交換器を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1記載の発明は、伝熱チューブ内側に高温流
体が、外側に低温流体が流れ、低温流体通路には複数の
バッフルプレートが設けられたシェル・アンド・チュー
ブ形多管式熱交換器において、伝熱チューブ外周にフィ
ンをバッフルプレートで区切られる区間毎に間隔をおい
て設けることを特徴とする。
【0008】伝熱チューブの外側を流れる低温流体は、
バッフルプレートがない場合は伝熱チューブに沿って流
れるのを、バッフルプレートによって流れの方向を変え
て伝熱チューブを横切ることを繰返しながら流れるもの
であるから、伝熱チューブが貫通するバッフルプレート
の穴と伝熱チューブ外周との隙間が大きいと該隙間から
伝熱管に沿って流れる分が多くなり、低温流体間の熱伝
達率が小さくなる。
【0009】廃棄物焼却プラント等に使用される大型の
熱交換器では、バッフルプレート間の各区間における伝
熱チューブの熱膨張量は10〜50mmにもなり、フィ
ン付き伝熱チューブの場合、フィンとバッフルプレート
の穴が干渉した場合に、伝熱チューブとバッフルプレー
ト支持棒の熱膨張差のためフィンやバッフルプレートが
破損するので、バッフルプレートの穴は大きくせざるを
得ず、これは上記したような熱伝達率の低下を招く。特
に、大型熱交換器では伝熱チューブは相当に長いので、
熱歪その他で曲がりが発生し易く、バッフルプレートの
穴とフィンとの干渉が起り易い。
【0010】本発明によれば、フィンは伝熱チューブに
連続して巻くのではなく、バッフルプレートによって区
切られる区間毎に巻き始めと巻き終わりがあるように巻
き、隣合う区間のフィンの巻き終りと巻き始めとの間に
は間隔を設けるので、例え伝熱チューブが撓んでもバッ
フルプレートの穴とフィンとが干渉することがない。伝
熱チューブの撓みが大きい場合で伝熱チューブのフィン
がない部分がバッフルプレートの穴と干渉しても、フィ
ン付き伝熱チューブとバッフルプレート支持棒の熱膨張
差によりフィン付き伝熱チューブがバッフルプレートに
対して移動する場合に、伝熱チューブ外周とバッフルプ
レートの穴内周とは容易に滑るので問題はない。
【0011】前記熱膨張差はバッフルプレートで区切ら
れた区間により異なるので、熱交換器の用途に応じて、
各区間のフィンの巻き終わりと巻き始めとの間隔をフィ
ンとバッフルプレートの穴とが干渉することのない最小
の間隔にして、熱伝達率を向上したフィン付部分を最大
限確保するのがよい。
【0012】前記フィンは、コスト節減のため、コイル
材を引張りながら伝熱チューブに巻きつけるのがよい。
伝熱チューブの内側を高温流体が流れるので、管壁の温
度は内側が高く外側へ行く程低くなるので、運転中にフ
ィンと伝熱チューブ外周との密着度は熱膨張差によって
よくなり、接触熱抵抗は減少する。
【0013】前記区間毎のフィンの巻き始めと巻き終わ
りの部分を伝熱チューブに溶接或はろう付け等により接
合すれば、フィンを引張力を与えながら伝熱チューブに
巻付けた際にスプリングバックによる緊縛力の緩みを防
止できるので、フィンと伝熱チューブ外周との密着性が
より十分に確保される。
【0014】請求項2の発明は、伝熱チューブ内側に高
温流体が、外側に低温流体が流れ、低温流体通路には複
数のバッフルプレートが設けられたシェル・アンド・チ
ューブ形多管式熱交換器において、伝熱チューブ外周に
フィンを、バッフルプレートで区切られる区間のうち高
温流体入口側の適宜数の区間を除いて区間毎に間隔をお
いて設けたことを特徴とする。
【0015】高温流体と低温流体が互いに逆方向に流れ
る向流型の場合、後述するように、伝熱チューブの軸方
向位置とその位置における高温流体と低温流体との温度
差の関係は高温流体及び低温流体の水当量比によって決
り、水当量比が大きいほど、高温流体入口に近づくにし
たがって高温流体と低温流体との温度差は小さくなる。
水当量は流体の比熱と流量との積である。一般に気体の
比熱は高温ほど大きく、また、燃焼排ガスは燃焼によっ
て生じた比熱が高い水蒸気等を含むので、空気に比べて
比熱が高い。
【0016】さらに、廃棄物焼却プラントでは、燃焼炉
の排ガスは廃棄物の燃焼ガスを含むので、熱交換器に対
して高温流体である燃焼排ガスの流量は低温流体である
予熱空気の流量よりも多くなる。したがって、水当量は
高温流体の方が低温流体よりも大きく、高温流体と低温
流体の温度差は高温流体入口に近いほど小さくなる。高
温流体から低温流体への熱流束は高温流体と低温流体の
温度差に比例する(比例定数が熱通過率)ので、コスト
アップ要因であるフィンは該温度差が大きい所に設けて
伝熱を促進するのが有利である。高温流体入口に最も近
い1区間或は数区間にはフィンを設けないことによっ
て、費用対効果を最大にすることができる。なお、空気
予熱用熱交換器では、高温流体である排ガスの温度は8
00℃以上であり、空気は650℃前後まで昇温され
る。
【0017】請求項3に記載の発明は、伝熱チューブ内
側に高温流体が、外側に低温流体が流れ、低温流体通路
には複数のバッフルプレートが設けられたシェル・アン
ド・チューブ形多管式熱交換器において、伝熱チューブ
外周にフィンを、バッフルプレートで区切られる区間の
うち高温流体出口側の適宜数の区間を除いて区間毎に間
隔をおいて設けたことを特徴とする。
【0018】後述するように、廃棄物焼却プラントで
は、空気を予熱した排ガスは次に白煙防止器の熱交換器
に導入されて空気に熱を与えて降温された後にガス冷却
塔に送られ、昇温された空気は煙突に送られる。該白煙
防止用熱交換器では、高温流体の温度は200〜300
℃程度と低く、高温流体出口側の区間では伝熱チューブ
内壁の温度が硫酸ガスの露点以下となり、排ガス中の無
水硫酸が水分と結合して硫酸ガスとなり内壁に凝結して
腐食する低温腐食を起すことがある。したがって、高温
流体出口部ではフィンを設けないことによって、高温流
体出口部の伝熱チューブ壁温が過度に低下するのを防止
し、低温腐食を防ぐことができる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図に示した実施例
を用いて詳細に説明する。但し、この実施例に記載され
る寸法、材質、形状、その相対位置などは特に特定的な
記載がない限り、この発明の範囲をそれのみに限定する
趣旨ではなく単なる説明例に過ぎない。
【0020】図1は、空気予熱用、即ち高温流体が高温
の燃焼排ガスで、低温流体の空気が高温に昇温される用
途の場合の熱交換器を示し、(A)は縦断面図、(B)
は(A)におけるX−X断面図、(C)は伝熱チューブ
外側を流れる流体がバッフルプレートで流れの方向が変
えられて流れる状況を示す図である。図2、図3は伝熱
チューブのフィン取付け状況を示す図である。図1にお
いて、熱交換器1は外筒9、高温流体前ダクト2、高温
流体後ダクト3、フィン付き伝熱チューブ6、バッフル
プレート8、バッフルプレート支持棒10等で構成され
ている。
【0021】フィン付き伝熱チューブ6にはバッフルプ
レート8で区切られる区間ごとにフィン5が設けられて
いる。バッフルプレート8は図1(B)、(C)に示さ
れるように交互に一部が切欠かれており、前記伝熱チュ
ーブ6が貫通する穴8a(図2)があけられている。高
温流体は、高温流体前ダクト2に導入されて伝熱チュー
ブ6の管内を通って高温流体後ダクト3に至り、該後ダ
クト3から排出される。低温流体は、低温流体後ダクト
12から導入されて外筒9内をバッフルプレート8で流
れの方向を変えられながら、図1(C)に線Sで示すよ
うに多数の伝熱チューブ6を横切って進み、低温流体前
ダクト11に至り、該前ダクト11から排出される。
【0022】高温流体は図で上方から下方へ向って流
れ、低温流体は逆に下方から上方に向って流れる向流型
の多管式熱交換器、いわゆるシェル・アンド・チューブ
形熱交換器である。4は煙道コンぺンセータである。バ
ッフルプレート支持棒10は、バッフルプレート8を貫
通してそれらを支える構造になっているが、図1(B)
には図示省略されている。前記伝熱チューブ6は前記高
温流体前ダクト2と高温流体後ダクト3間で固定される
が、外筒9は伝熱チューブ6との熱膨張差を吸収するた
め低温流体後ダクト12と嵌合する部分でスライドでき
るようにしてある。熱交換器はかなり大型であり、伝熱
チューブ6の熱膨張量は各バッフルプレート8間で異な
るが10〜50mmにもなる。
【0023】フィン付き伝熱チューブ6には、バッフル
プレート8で仕切られる区間毎にフィン5が設けられて
いるが、低温流体出口(高温流体入口)直近の区間であ
る最終パスPeにはフィンが設けられていない。最終パ
スを含めて複数のパスにフィンを設けない場合があって
もよい。
【0024】図2において、フィン付き伝熱チューブ6
にはフィン5が螺旋状に巻き付けられ、バッフルプレー
ト8で区切られる隣合う区間のフィン終端部5bと始端
部5aとの間には間隔Dをおき、バッフルプレート8は
その位置が前記間隔Dの間にあるようにバッフルプレー
ト支持棒10により支持される。熱歪等によって長い伝
熱チューブが撓んでも、フィンが該フィン外径よりも若
干小さいバッフルプレート8の穴8aに干渉しないよう
に間隔Eを設けている。伝熱チューブ6は熱膨張によっ
て10〜50mmも延び、バッフルプレート支持棒10
も熱膨張によって延びるが、伝熱チューブ7の延びの方
が大きく、フィン5とバッフルプレート8の相対位置は
運転条件によって変化する。また相対延びは区間によっ
て異なる。
【0025】使用条件によって区間毎の相対伸び量が大
体決まるので、運転時にフィン5とバッフルプレート8
の穴8aとが干渉することがないようなフィン始端5a
及び終端5bの最適位置と最小間隔D決めて製作し、フ
ィン巻き付け部をできるだけ長く取るようにするのがよ
い。フィン5はコイル材等を引張力を与えながら巻き付
けるとよい。高温流体が伝熱チューブ内側を流れるの
で、運転中はフィンとの温度差でフィンと伝熱チューブ
外周との密着力は増大し伝熱性はよくなる。
【0026】フィン5が設けられた伝熱チューブ外側は
汚れ係数が非常に小さい清浄な空気が流れるのでフィン
が汚れることがなく、汚れ係数が大きい排ガスは伝熱チ
ューブの内側を流れるので掃除が容易である。即ち、フ
ィンを設けることによって保守整備に支障をもたらすこ
とはない。
【0027】図3は、伝熱チューブへのフィン取付けの
他の実施例を示す。図2と同じ構成には同一の符号が付
してある。図2との相違点は、各区間のフィンの始端部
と終端部が伝熱チューブに溶接接合されていることであ
る。フィンを伝熱チューブに巻付けただけの場合、熱へ
たり等によってフィンの緊縛力が緩むこともあるが、フ
ィンの始端部と終端部を伝熱チューブに溶接接合するこ
とにより、緊縛力が緩んでフィンと伝熱チューブ外周の
密着力が低下、或はなくなることを防止している。
【0028】図4は、白煙防止用、即ち高温流体が予熱
空気に熱回収されて温度が下がった排ガスであり、低温
流体が該排ガスにより昇温される空気である場合の熱交
換器の縦断面図であり、構成は図1と全く同じであり、
高温流体、低温流体とも入口、出口が図1と逆になって
いる点のみが異なる。したがって、この場合は、低温流
体入口(高温流体出口)直近の区間である導入パスPi
にはフィンが設けられていないことになる。導入パスを
含めて複数のパスにフィンを設けない場合があってもよ
い。
【0029】図6は、多管式熱交換器が使用される循環
流動炉焼却システムの一例を示す。システムは、脱水ケ
ーキ25と脱硫剤26を所定当量比で投入した後、定量
ずつ圧送ポンプ28で給送する定量ホッパ27、砂層部
32とフリーボード部33を備え、散気ノズル31より
流動空気を砂層部32に給送するとともに、助燃ノズル
30より砂層部32内に助燃料を供給し、前記脱水ケー
キ25の焼却を行う循環流動炉34、フリーボード33
より排出された流動砂を排ガスと分離して流動砂のみを
循環流動炉34に戻すホットサイクロン35、該サイク
ロンで分離された排ガスの熱を利用して流動ブロワ44
より供給される流動空気の予熱を行う空気予熱器36、
更に白煙防止ファン45よりの空気を排ガスと熱交換さ
せて煙突に加温空気を供給する白煙防止器37、冷却水
46との熱交換により排ガスの冷却を行うガス冷却塔3
8、排ガス中より飛灰を除去するバグフィルタ39、排
ガスの吸引と煙突への排出を行う誘引ファン40からな
る。
【0030】上記システムにおいて、空気予熱器36及
び白煙防止器37に本発明の熱交換器を用いることによ
り熱交換性能を向上し、白煙防止器36における低温腐
食を防止することができる。
【0031】図5は、高温流体と低温流体の流れ方向が
互いに逆方向である向流形熱交換器の熱交換器に沿って
の距離と両流体の温度の関係を示す図である。 高温流体(管内側)入口温度:T1 高温流体(管内側)出口温度:T2 低温流体(管外内)入口温度:t1 低温流体(管外側)出口温度:t2 とすると、 高温流体側の温度効率:φ1=(T1−T2)/(T1−t1)………(1) 低温流体側の温度効率:φ2=(t2−t1)/(T1−t1)………(2) Δ1=T1−t2、Δ2=T1−t1とおくと、上式より、 Δ1−Δ2=(T1−t1)・(φ1−φ2)………………………………(3 ) が得られる。一方、φ2=φ1(W1/W2)………………………………(4) の関係があるので、 Δ1−Δ2=(T1−t1)・φ1・(1−W1/W2)………(5 ) となる。ここに、W1、W2は、それぞれ高温流体、低
温流体の水当量、即ち流体の比熱と流量との積である。
【0032】燃焼排ガスは空気よりも比熱が大きく、ま
た図6のようなシステムの場合燃焼排ガスには廃棄物の
燃焼ガスが含まれているので、排ガスの流量は空気流量
よりも大きい。したがって、W1>W2となり、(5)
式より、Δ1<Δ2となる。即ち、伝熱管壁を介して伝
熱が行われる高温流体と低温流体の温度差は高温流体入
り口(低温流体出口)に近づくほど小さくなる。
【0033】高温流体から低温流体への熱流束は高温流
体と低温流体の温度差に比例する(比例定数が熱通過
率)ので、コストアップ要因であるフィンは該温度差が
大きい所に設けて伝熱を促進するのが有利である。高温
流体入口に最も近い1区間或は数区間にはフィンを設け
ないことによって、費用対効果を最大にすることができ
る。
【0034】図6のようなシステムにおいて、白煙防止
器37の熱交換器では、高温流体の温度は200〜30
0℃程度と低く、高温流体出口(低温流体入口)側の区
間では伝熱チューブ内壁の温度が硫酸ガスの露点以下と
なり、排ガス中の無水硫酸が水分と結合して硫酸ガスと
なり内壁に凝結して腐食する低温腐食を起すことがあ
る。フィンを設けて低温流体側の熱伝達率を増大する
と、伝熱量が増え、管壁内の温度は低下する。したがっ
て、低温流体入口部ではフィンを設けないことによっ
て、低温流体入口部の伝熱チューブ内壁の温度が過度に
低下するのを防止し、低温腐食を防ぐことができる。
【0035】
【発明の効果】本発明は、以上説明したような形態で実
施され、以下に記述されるような効果を奏する。
【0036】シェル・アンド・チューブ形の多管式熱交
換器の伝熱チューブにフィンを設けることによって熱交
換性能を高めることができる。フィンはバッフルプレー
トで区分けされる区間毎に間隔をおいて設けられるの
で、伝熱チューブが撓んでもフィンがバッフルプレート
と干渉して運転時の熱膨張差により無理な力がかかって
フィンやバッフルプレートが破損することがない。
【0037】高温流体が高温の排ガス等であって低温流
体である空気等を昇温する場合で、高温流体の水当量が
低温流体のそれよりも大きい場合、高温流体入口(低温
流体出口)部の区間にはフィンを設けないことによっ
て、熱交換器の製作コストを節減し、費用対効果(熱交
換性能向上)の最大化を図ることができる。
【0038】高温流体が低温の排ガス等であって低温流
体である空気等を昇温する場合、高温流体出口(低温流
体入口)部の区間にはフィンを設けないことによって、
排ガス等による伝熱チューブの低温腐食を防止できると
ともに、熱交換器の製作コストを節減することができ
る。
【0039】高温流体が伝熱チューブ内側を流れるの
で、フィンはコイル材を巻付けたものでよく、製作コス
トを低くできる。また、各区間毎のフィンの始端部と終
端部を伝熱チューブに溶接等で接合することによって、
フィン巻付けの際のスプリングバックによる緊縛力の低
下を防止でき、良好な伝熱性能を保持することができ
る。
【0040】汚れ係数の小さい清浄な流体が流れる伝熱
チューブの外周側にフィンを設けるので、汚れ清掃が困
難なフィン側の汚れによる伝熱性低下の懸念がない。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の多管式熱交換器の構造を示す図で、
(A)は縦断面図、(B)は(A)におけるX−X断面
図、(C)は低温側流体の流れを示す図である。
【図2】 本発明の多管式熱交換器のフィン取付けの実
施例を示す図である。
【図3】 本発明の多管式熱交換器のフィン取付けの他
の実施例を示す図である。
【図4】 本発明の多管式熱交換器を高温流体が低温の
排ガス等である場合の高温、低温流体の流れ方向を示す
図である。
【図5】 向流型熱交換器の熱交換器に沿っての距離と
高温、低温流体の温度の関係を示す図である。
【図6】 多管式熱交換器が使用される循環流動炉焼却
システムの一例を示す図である。
【図7】 従来の多管式熱交換器の構造を示す図で、
(A)は縦断面図、(B)は(A)におけるX−X断面
図、(C)は低温側流体の流れを示す図である。
【符号の説明】
1 フィン付き多管式熱交換器 2 高温流体前ダクト 3 高温流体後ダクト 4 煙道コンペンセータ 5 フィン 5a フィン始端接合部 5b フィン終端接合部 6 フィン付き伝熱チューブ 7 伝熱チューブ 8 バッフルプレート 9 外筒 10 バッフルプレート支持棒 11 低温流体前ダクト 12 低温流体後ダクト 50 フィン無し多管式熱交換器(従来型)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 逸見 眞知 横浜市中区錦町12番地 三菱重工業株式会 社横浜製作所内 (72)発明者 高浜 充郎 千葉市花見川区さつきが丘1−35−2− 101 三英企画株式会社内 Fターム(参考) 3K023 QA14 QC08 3K065 AA11 AB01 AC01 JA05 JA15 3L103 AA01 AA10 AA12 AA37 BB06 CC24 CC27 DD08 DD19 DD33 DD44

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 伝熱チューブ内側に高温流体が、外側に
    低温流体が流れ、低温流体通路には複数のバッフルプレ
    ートが設けられたシェル・アンド・チューブ形多管式熱
    交換器において、伝熱チューブ外周にフィンをバッフル
    プレートで区切られる区間毎に間隔をおいて設けたこと
    を特徴とする多管式熱交換器。
  2. 【請求項2】 伝熱チューブ内側に高温流体が、外側に
    低温流体が流れ、低温流体通路には複数のバッフルプレ
    ートが設けられたシェル・アンド・チューブ形多管式熱
    交換器において、伝熱チューブ外周にフィンを、バッフ
    ルプレートで区切られる区間のうち高温流体入口側の適
    宜数の区間を除いて区間毎に間隔をおいて設けたことを
    特徴とする多管式熱交換器。
  3. 【請求項3】 伝熱チューブ内側に高温流体が、外側に
    低温流体が流れ、低温流体通路には複数のバッフルプレ
    ートが設けられたシェル・アンド・チューブ形多管式熱
    交換器において、伝熱チューブ外周にフィンを、バッフ
    ルプレートで区切られる区間のうち高温流体出口側の適
    宜数の区間を除いて区間毎に間隔をおいて設けたことを
    特徴とする多管式熱交換器。
  4. 【請求項4】 前記区間毎のフィンの間隔は区間によっ
    て異なる熱膨張量に応じて異なる間隔とすることを特徴
    とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の多管式熱
    交換器。
  5. 【請求項5】 前記フィンは引張力を与えながら伝熱チ
    ューブに巻きつけたものであることを特徴とする請求項
    1乃至3のいずれか1項に記載の多管式熱交換器。
  6. 【請求項6】 前記フィンは、引張力を与えながら伝熱
    チューブに巻きつけ、前記バッフルプレートで区切られ
    る区間毎のフィンの巻き始め及び巻き終り部を伝熱チュ
    ーブに接合したことを特徴とする請求項1乃至3のいず
    れか1項に記載の多管式熱交換器。
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