JP2006039465A - 定着装置及び画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 印刷品質を損なうことなく、縁無し印刷を可能にする定着装置及び画像形成装置を提供する。
【解決手段】 定着装置は、定着ローラ1と、定着ローラ1に対して押圧された加圧ローラ2と、定着ローラ1又は加圧ローラ2に離型剤を供給する離型剤供給手段4とを備えている。トナーのワックス含有量A(重量部)と、定着ローラ1又は加圧ローラ2に対する離型剤塗布量B(mg/枚)とが、以下の式(1)〜(3)を満足することにより、定着不良を生じずに、縁無し画像の定着が可能なる。
0≦A≦20 ・・・(1)
0≦B≦1.0・・・(2)
8≦(A+12×B)≦32・・・(3)
【選択図】 図1
【解決手段】 定着装置は、定着ローラ1と、定着ローラ1に対して押圧された加圧ローラ2と、定着ローラ1又は加圧ローラ2に離型剤を供給する離型剤供給手段4とを備えている。トナーのワックス含有量A(重量部)と、定着ローラ1又は加圧ローラ2に対する離型剤塗布量B(mg/枚)とが、以下の式(1)〜(3)を満足することにより、定着不良を生じずに、縁無し画像の定着が可能なる。
0≦A≦20 ・・・(1)
0≦B≦1.0・・・(2)
8≦(A+12×B)≦32・・・(3)
【選択図】 図1
Description
本発明は、定着装置及びこれを用いた画像形成装置に関する。
従来より、プリンタやファクシミリ等の画像形成装置では、記録媒体の表面に転写されたトナー像を加熱及び加圧により記録媒体に定着させる定着装置が用いられている。このような定着装置としては、熱ローラを備えた熱ローラ定着装置や、熱伝達ベルトを備えたベルト定着装置が知られている。これらの定着装置では、熱ローラや熱伝達ベルトに記録媒体やトナーが付着することを防止するため、熱ローラ等の表面に離型剤が塗布されている(例えば、特許文献1参照)。
ここで、近年、画像形成装置は、記録媒体の外周に余白を残さない「縁無し印刷」に対応することが求められている。しかしながら、記録媒体の搬送方向の先端部の余白を小さくすると、記録媒体が熱ローラ等から分離せずに巻き付いてしまう可能性があるため、記録媒体の先端部に十分な余白を確保しなければならず、縁無し印刷を行うことができないという問題がある。一方、記録媒体を熱ローラ等から分離しやすくするために大量の離型剤を使用すると、記録媒体の表面に離型剤が多量に付着し、印刷品質を損ねるという問題がある。
本発明は、上記の課題を解決するためになされたもので、その目的は、印刷品質を損なうことなく、縁無し印刷を可能にする定着装置及び画像形成装置を提供することにある。
本発明に係る定着装置は、定着部材と、前記定着部材を加熱する熱源と、前記定着部材に対して押圧され前記定着部材との間でニップ部を形成する加圧部材と、前記定着部材又は前記加圧部材に離型剤を供給する離型剤供給手段とを備え、前記ニップ部において、トナー像を担持した記録媒体を加圧及び加熱することにより前記トナー像を前記記録媒体に定着する定着装置において、前記トナーのワックス含有量をA(重量部)とし、前記離型剤供給手段による前記定着部材又は前記加圧部材に対する離型剤塗布量を、A4サイズの記録媒体の1枚当たりB(mg/枚)とすると、以下の式(1)乃至(3)が成立することを特徴とするものである。
0≦A≦20 ・・・(1)
0≦B≦1.0・・・(2)
8≦(A+12×B)≦32・・・(3)
0≦A≦20 ・・・(1)
0≦B≦1.0・・・(2)
8≦(A+12×B)≦32・・・(3)
本発明によれば、印刷品質を損なわずに、記録媒体の定着部材からの離型性を向上することができ、記録媒体の定着部材への巻き付きの問題を解消できる。その結果、記録媒体の搬送方向先端部の余白を無くす(あるいは微小範囲に限定する)ことができ、縁無し印刷が可能になる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。
第1の実施の形態
図1は、本実施の形態の定着装置の基本構成を示す図である。この定着装置は、互いに平行に配置された定着ローラ1と加圧ローラ2とを有している。定着ローラ1は、内部に熱源3を有するいわゆる熱ローラである。図2(a)は、定着ローラ1の構造(熱源3を除く)を示す断面図である。この定着ローラ1は、パイプ状の芯金部17の周囲に、弾性層18とを設けたものであり、弾性層18の外周は離型層19により覆われている。芯金部17は、一定の剛性が必要であるため、金属(例えばアルミニウム、鉄、ステンレス鋼)により形成されている。弾性層18は、耐熱性の高いゴム材料(例えば通常のシリコンゴム、スポンジ状のシリコンゴム、フッ素ゴム)により形成されている。離型層19は、耐熱性が高く、成形後の表面自由エネルギーが小さい樹脂、例えばポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、パーフルオロアルコキシアルカン(PFA)、パーフルオロエチレン−プロペンコポリマー(FEP)等の代表的なフッ素系樹脂により形成されている。離型層19の厚さは、10〜50μmであることが好ましい。
第1の実施の形態
図1は、本実施の形態の定着装置の基本構成を示す図である。この定着装置は、互いに平行に配置された定着ローラ1と加圧ローラ2とを有している。定着ローラ1は、内部に熱源3を有するいわゆる熱ローラである。図2(a)は、定着ローラ1の構造(熱源3を除く)を示す断面図である。この定着ローラ1は、パイプ状の芯金部17の周囲に、弾性層18とを設けたものであり、弾性層18の外周は離型層19により覆われている。芯金部17は、一定の剛性が必要であるため、金属(例えばアルミニウム、鉄、ステンレス鋼)により形成されている。弾性層18は、耐熱性の高いゴム材料(例えば通常のシリコンゴム、スポンジ状のシリコンゴム、フッ素ゴム)により形成されている。離型層19は、耐熱性が高く、成形後の表面自由エネルギーが小さい樹脂、例えばポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、パーフルオロアルコキシアルカン(PFA)、パーフルオロエチレン−プロペンコポリマー(FEP)等の代表的なフッ素系樹脂により形成されている。離型層19の厚さは、10〜50μmであることが好ましい。
加圧ローラ2は、図示しない押圧機構によって定着ローラ1に対して押圧されており、定着ローラ1と加圧ローラ2との間にはニップ部が形成されている。図2(b)は、加圧ローラ2の構造を示す断面図である。加圧ローラ2は、パイプ状の芯金部20の周囲に、弾性層21を設けたものである。上述した定着ローラ1の場合と同様、芯金部20は、金属(例えばアルミニウム、鉄、ステンレス鋼)により形成されている。弾性層21は、耐熱性の高いゴム材料(例えば通常のシリコンゴム、スポンジ状のシリコンゴム、フッ素ゴム)により形成されている。なお、両面印刷を行う場合には、加圧ローラ2の弾性層21の外周に、図2(a)に示したような離型層19が形成される。
離型剤塗布部材4は、例えば、離型剤を含浸した塗布ローラ又はフェルトであって、定着ローラ1に接触するように配置されている。また、離型剤塗布部材4は、離型剤を噴霧状にして定着ローラ1に吹き付けるスプレーであってもよい。また、離型剤塗布部材4は、多孔質の皮膜から離型剤を滲ませて定着ローラ1に塗布するものであってもよい。離型剤としては、ジメチルシリコンオイル、変性ジメチルシリコンオイル(ジメチルシリコンオイルに有機基を導入したもの)、フッ素オイル等、耐熱性、離型性及び化学的安定性に優れたものを用いる。
定着ローラ1の表面に接するように、温度検知センサ5が配置されている。この温度検知センサ5は、定着ローラ1の表面温度を検知し、図示しない制御部に検知信号を送信するものである。
トナーに使用される結着樹脂としては、スチレン及びその置換体の単重合体(例えば、ポリスチレン、ポリp−クロロスチレン、ポリビニルトルエン)、スチレン系共重合体(例えば、スチレン/p−クロロスチレン共重合体、スチレン/プロピレン共重合体、スチレン/ビニルトルエン共重合体、スチレン/ビニルナフタレン共重合体、スチレン/アクリル酸メチル共重合体、スチレン/アクリル酸エチル共重合体、スチレン/アクリル酸ブチル共重合体、スチレン/アクリル酸オクチル共重合体、スチレン/メタクリル酸メチル共重合体、スチレン/メタクリル酸エチル共重合体、スチレン/メタクリル酸ブチル共重合体、スチレン/α−クロルメタクリル酸メチル共重合体、スチレン/アクリロニトリル共重合体、スチレン/ビニルメチルケトン共重合体、スチレン/ブタジエン共重合体、スチレン/イソプレン共重合体、スチレン/マレイン酸共重合体)、アクリル酸エステル系単重合体やその共重合体(例えば、ポリアクリル酸メチル、ポリアクリル酸ブチル、ポリメタクリル酸メチル、ポリメタクリル酸ブチル)、ポリビニル誘導体(例えば、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル)、ポリエステル系重合体、ポリウレタン系重合体、ポリアミド系重合体、ポリイミド系重合体、ポリオール系重合体、エポキシ系重合体、テルペン系重合体、脂肪族又は脂環族炭化水素樹脂、芳香族系石油樹脂等を、単独であるいは組み合わせて用いることができる。結着性及び電気特性等の観点から、スチレン−アクリル系共重合樹脂、ポリエステル系樹脂及びポリオール系樹脂のうちの少なくとも1種以上を含有することが好ましい。
また、トナーには、定着時のオフセットを防止する目的でワックスを含有させる場合があるが、この場合、ポリエチレンワックス、プロピレンワックス、カルナウバワックス、各種エステル系等のワックスを用いることができる。ワックスの融点は、好ましくは50〜140℃である。ワックスの融点が50℃未満の場合にはトナー表面からのワックスの脱離や染み出しが発生し、ワックスの融点が140℃を超えると十分な耐オフセット性が得られないからである。また、ワックスの融点は、より好ましくは60〜130℃であり、特に好ましくは70〜120℃である。
トナーに使用される着色剤としては、従来よりトナー用着色剤として用いられている顔料及び染料を用いることができる。具体的には、カーボンブラック、ランプブラック、鉄黒、群青、ニグロシン染料、ピグメントイエロー、ピグメントレッド、ピグメントブルー、アニリンブルー、フタロシアニンブルー、フタロシアニングリーン、ハンザイエローG、ローダミン6Cレーキ、カルコオイルブルー、クロムイエロー、キナクリドンレッド、ベンジジンイエロー、ローズベンガル等を単独であるいは組み合わせて用いることができる。
また、トナーには、帯電の立ち上がりをよくするために、一般に知られている電荷制御剤を用いることができる。具体的には、正帯電性電荷制御剤(例えば、アミノ基含有ビニル系コポリマー、四級アンモニウム塩化合物、ニグロシン染料、ポリアミン樹脂、イミダゾール化合物、アジン系染料、トリフェニルメタン系材料、グアニジン化合物、レーキ顔料)、又は負帯電性電荷制御剤(例えば、カルボン酸誘導体及びその金属塩、アルコキシレート、有機金属錯体、キレート化合物)を、単独で又は組み合わせて用いることができる。なお、負帯電性電荷制御剤を用いる場合、安定した帯電立ち上がり特性を得るために、サリチル酸誘導体の金属塩を添加剤として用いることが特に好ましい。
トナーの流動性や環境依存性を向上するための添加剤として、無機粉末(例えば、シリカ、酸化亜鉛、酸化錫、酸化アルミニウム、酸化チタン、酸化ケイ素、チタン酸ストロンチウム、チタン酸バリウム、チタン酸カルシウム、ジルコン酸ストロンチウム、ジルコン酸カルシウム、チタン酸ランタン、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、マイカ、ドロマイト)又はこれらの疎水化物を、単独で又は組み合わせて用いることができる。そのほかに、トナー表面改質剤として、フッ素樹脂微粒子(例えば、ポリテトラフルオロエチレン、テトラフルオロエチレンヘキサフルオロプロピレン共重合体、ポリフッ化ビニリデン)を用いてもよい。これらは、トナー母体粒子100重量部に対して約0.1〜10重量部を外添し、必要に応じて適当な混合機により混合してトナー粒子表面に付着・凝着させ、あるいはトナー粒子間で遊離した状態になるように調整することができる。
図1に示した定着装置の動作は、以下のとおりである。上述したように、加圧ローラ2は、定着ローラ1に対して押圧され、定着ローラ1と加圧ローラ2との間でニップ部が形成される。図示しない制御部は、温度検知センサ5からの温度検知信号に基づいて熱源3を駆動制御し、定着ローラ1の表面温度を適正温度に維持する。離型剤塗布部材4は、定着ローラ1の表面(離型層19)に離型剤を塗布する。この離型剤は、定着ローラ1の離型層19の所定の表面粗さを有する表面の凹凸に保持される。図2(c)は、定着ローラ1と加圧ローラ2との間のニップ部を拡大して示す図である。定着ローラ1に対して加圧ローラ2が押圧されているため、ニップ部近傍では定着ローラ1の弾性層18がへこむように変形している。
記録媒体6(例えばA4のコピー用紙)の表面には、画像形成装置の図示しない転写部により、トナー(図1に符号7で示す)が転写されている。この未定着トナーを担持した記録媒体6は、定着ローラ1と加圧ローラ2との間のニップ部を通して搬送され、定着ローラ1と加圧ローラ2とにより加熱及び加圧されることによって、トナー7が記録媒体6に定着される。記録媒体6は定着ローラ1に巻き付かずに分離される。記録媒体6が定着ローラ1から確実に分離されるのは、(1)搬送方向におけるニップ部の終端の曲率半径が定着ローラ1の半径に比して非常に小さいこと、(2)定着ローラ1の離型層19が高い離型性を有していること、(3)離型剤塗布部材4により離型層19の表面に離型剤が塗布されていること、及び(4)トナー7にワックスが含有されていることの相乗効果によるものである。
次に、ベルトを用いた定着装置について説明する。図3(a)は、ベルトを用いた定着装置の基本構成を示す図である。この定着装置は、定着ローラ8と、加熱ローラ11と、これらに掛け渡された定着ベルト12とを備えている。加熱ローラ11の内側には、熱源10aが設けられている。また、定着ローラ8には、内部に熱源10bを備えた加圧ローラ9が、定着ベルト12を介して押圧されている。定着ベルト12の表面に接するように、この定着ベルト12の表面温度を検知する温度検知センサ13が配置されている。また、定着ベルト12の表面に接するように、この定着ベルト12に離型剤を塗布する離型剤塗布部材14が配置されている。
この定着ローラ8及び加圧ローラ9は、図2(b)に示した加圧ローラ2と同様、パイプ状の芯金部20の周囲に弾性層21とを設けたものである。芯金部20は、金属(例えばアルミニウム、鉄、ステンレス鋼)により形成されており、弾性層21は、耐熱性の高いゴム材料(例えば通常のシリコンゴム、スポンジ状のシリコンゴム、フッ素ゴム)により形成されている。また、熱源10aを内蔵した加熱ローラ11は、金属(例えば、アルミニウム、鉄、ステンレス鋼)からなるパイプにより構成されている。
図3(b)及び(c)は、定着ベルト12の構成例を示す断面図である。定着ベルト12は、図3(b)に示す構成例のように、薄い基体22aの上に、シリコンゴム又はフッ素系樹脂からなる弾性層22bを形成し、その上に離型層22cを形成することにより構成することができる。基体22aをニッケル、ポリイミド、又はステンレス鋼等により構成した場合には、基体22aの厚さは30〜150μmであることが好ましい。弾性層22bの厚さは、シリコンゴムの場合には50〜300μmであることが好ましく、フッ素系樹脂の場合には10〜50μmであることが好ましい。また、定着ベルト12は、図3(c)に示すように、薄い基体22aの上に離型層22cを形成することにより構成してもよい。この図3(b)及び(c)のいずれの構成であっても、定着ベルト12は、その離型層22c側を外側にして、定着ローラ8及び加熱ローラ11に巻き回される。
定着ベルト12の離型層22cは、図2(a)に示した離型層19と同様、耐熱性が高く、表面自由エネルギーが低い樹脂、例えば、例えばポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、パーフルオロアルコキシアルカン(PFA)、パーフルオロエチレン−プロペンコポリマー(FEP)等の代表的なフッ素系樹脂により形成されている。離型層22の厚さは、10〜50μmであることが好ましい。また、定着ベルト12の離型層22cの表面には、離型剤塗布部材14から供給された離型剤を保持するための一定の表面粗さが設けられている。
離型剤塗布部材14、温度検知センサ13、トナー16及び記録媒体15の構成は、図1を参照して説明した離型剤塗布部材4、温度検知センサ5、トナー7及び記録媒体6とそれぞれ同一である。
図3に示した定着装置の動作は、以下のとおりである。加圧ローラ9は、定着ベルト12を介して定着ローラ8に圧接され、定着ベルト12と加圧ローラ9との間でニップ部が形成される。図示しない制御部は、温度検知センサ13からの温度検知信号に基づいて熱源10a,10bを駆動制御し、定着ベルト12の表面温度を適正温度に維持する。離型剤塗布部材14は、定着ベルト12の表面(離型層22c)に離型剤を塗布する。この離型剤は、定着ベルト12の離型層22cの表面の凹凸に保持される。画像形成装置の図示しない転写部においてトナー16が転写された記録媒体15は、定着ベルト12と加圧ローラ9との間のニップ部を通して搬送され、定着ベルト12と加圧ローラ9とにより加熱及び加圧されることによって、トナー16が記録媒体15に定着される。図1を参照して説明したように、記録媒体15は定着ベルト12に巻き付かずに分離される。
次に、縁無し印刷を可能ならしめる条件を見出すため、各パラメータについて実験を行った結果について説明する。ここでは、定着ローラ1に対する記録媒体の付着力(記録媒体を定着ローラ1から剥離させるために必要な力:剥離抗力とも呼ばれる)とトナー中のワックス含有量との関係、記録媒体を定着ローラ1等から分離させるのに必要な余白(必用余白)と付着力との関係、これら付着力及び必用余白に対する定着ローラ1の表面粗さ及び離型剤塗布量の寄与について実験を行った。
図4に、付着力の測定方法を模式的に示す。記録媒体6(A4サイズ)を、その短手方向に搬送して定着ローラ1と加圧ローラ2とのニップ部を通過させ、定着ローラ1に記録媒体6を意図的に巻き付けさせ、記録媒体6の先端がニップ部から90度回転した位置に到達した時点で定着装置の駆動を一旦停止させる。この状態で、記録媒体6の先端に沿って、長さが297mm(記録媒体6の長さと同一)で幅が5mmの板状のホルダ6aを、同じく長さが297mmで幅が5mmの両面テープ6bを用いて貼り付ける。さらに、テンションゲージを用いて、ホルダ6aの長手方向中心を、張力の増加率が100gf/s(=0.98N/s)となるように、垂直に(すなわち記録媒体6を定着ローラ1から剥離させる方向に)引っ張り、記録媒体6が剥離した瞬間の張力を読み取る。なお、測定結果には、定着温度、記録媒体の搬送速度、又はテンションゲージの引張速度等の影響が考えられるが、同条件で10回試験を行ったところ、測定結果のばらつきは平均値に対して±8%以下であったので、再現性の点では問題ないと判断した。後述する各グラフの付着力のデータは、いずれも10回平均値である。
付着力の測定に使用する定着ローラ1は、直径36mmのアルミニウム製パイプ(厚さ1.5mm)からなる芯金部の外周に、厚さ30μmのPFA製のチューブからなる離型層を設けたものであり、弾性層は設けていない。離型層の表面粗さRzは0.2μmである。定着ローラ1の表面でのアスカーC硬度は95度である。加圧ローラ2は、直径36mmのアルミニウム製パイプ(厚さ1.5mm)からなる芯金部の外周に、シリコンゴムからなる弾性層(厚さ2.0mm)を設け、さらに厚さ30μmのPFA製のチューブからなる離型層を設けたものである。離型層の表面粗さRzは0.2μmである。加圧ローラ2の表面でのアスカーC硬度は70度である。
付着力の測定における、定着ローラ1に対する加圧ローラ2の押圧力は、30kgf(=294N)である。トナーとしては、各色(イエロー、マゼンタ、シアン)の乳化重合トナーを用いる。また、トナーにおけるワックス含有量は、0〜40重量部とする。記録媒体はA4サイズとし、単位面積あたりの重量は64g/m2とする。記録媒体1枚あたりの転写トナー量は、1.5±0.1g/枚とする。定着ローラ1と加圧ローラ2との間を通過する記録媒体の搬送速度は100mm/sとし、搬送方向は記録媒体の短手方向(いわゆる横送り)とする。定着ローラ1の表面温度は160℃とし、加圧ローラ2の表面温度は130℃とする。離型剤としては、動粘度300cSt(=300cm2/s)のジメチルシリコンを用い、記録媒体1枚当たりの塗布量は0〜6mg/枚とする。また、定着ローラ1への離型剤の塗布は、多孔質の表層に離型剤が含浸された塗布ローラを、定着ローラ1の表面に接触させることによって行う。
なお、ここでは、一般に使用されるコピー用紙としては薄い部類に属する64g/m2の記録媒体を用いているが、これは、付着力をより厳しい条件下で評価するためである。転写トナー量については、イエロー、マゼンタ、シアンの3色を重ね合わせたときの最大濃度になるように調整した。また、トナーは、記録媒体6の搬送方向先端部の余白がなく(幅が0mm)、搬送方向後端部に幅5mmの余白ができるよう、全体に均一に転写した。なお、付着力が700gf(=6.9N)以上の場合に若干のオフセットが発生したが、測定値はそのまま採用した。
乳化重合法によるトナーの製造は、以下のとおりである。
(1)水溶媒中でトナーの結着樹脂である重合体の1次粒子を生成する。ここでは、水溶媒中で、スチレン、アクリル酸、メチルメタクリル酸により、スチレンアクリル共重合樹脂からなる1次粒子を生成する。
(2)続いて、1次粒子と同じ溶媒中に乳化剤(界面活性剤)によりエマルジョン化させた着色剤を混合し、必要に応じてワックス及び荷電制御剤等を混合する。ここでは、イエローの着色剤としてピグメントイエロー74、マゼンタの着色剤としてピグメントレッド238、シアンの着色剤としてピグメントブルー15:3を用いる。また、ワックスとしては、高級脂肪酸エステル系ワックスであるステアリン酸ステアリルを用いる。さらに、トナーの流動性を確保するため、粒径が8〜20nmのシリカを1〜3重量部添加する。
(3)これらを凝集させることにより、溶媒中にトナー粒子が形成される。溶媒から取り出し、洗浄及び乾燥により不要な溶媒成分と副生成物成分を除去することにより、トナー粒子を得る。
(1)水溶媒中でトナーの結着樹脂である重合体の1次粒子を生成する。ここでは、水溶媒中で、スチレン、アクリル酸、メチルメタクリル酸により、スチレンアクリル共重合樹脂からなる1次粒子を生成する。
(2)続いて、1次粒子と同じ溶媒中に乳化剤(界面活性剤)によりエマルジョン化させた着色剤を混合し、必要に応じてワックス及び荷電制御剤等を混合する。ここでは、イエローの着色剤としてピグメントイエロー74、マゼンタの着色剤としてピグメントレッド238、シアンの着色剤としてピグメントブルー15:3を用いる。また、ワックスとしては、高級脂肪酸エステル系ワックスであるステアリン酸ステアリルを用いる。さらに、トナーの流動性を確保するため、粒径が8〜20nmのシリカを1〜3重量部添加する。
(3)これらを凝集させることにより、溶媒中にトナー粒子が形成される。溶媒から取り出し、洗浄及び乾燥により不要な溶媒成分と副生成物成分を除去することにより、トナー粒子を得る。
以上の条件による付着力の測定結果について説明する。図5は、付着力とトナー中のワックス含有量との関係について、剥離剤塗布量を変化させて示すグラフである。なお、離型剤塗布量は、A4サイズの記録媒体1枚当たりの離型剤重量で評価しているが、これは、定着ローラ1と加圧ローラ2との間のニップ部を1000枚の記録媒体を通過させた後の離型剤塗布部材4の重量変化から計算したものである。ここでは、離型剤塗布量は、0mg/枚、0.05mg/枚、0.5mg/枚、5.0mg/枚、6.0mg/枚と5通りに変化させた。
図5のグラフから、離型剤塗布量が0〜6mg/枚のいずれについても、トナー中のワックス含有量が20重量部以上になると付着力の減少がほぼ横ばいになっていることが分かる。このことから、付着力の低減効果を得るためには、トナー中のワックス含有量は20重量部あれば十分であることが分かる。すなわち、トナー中のワックス含有量A(重量部)の好ましい範囲は、0≦A≦20である。なお、長期放置された場合のトナー凝集や現像器内でのフィルミングを軽減するためには、トナー中のワックス含有量はなるべく少ないことが好ましいが、これらは密封法や現像プロセスの改善によっても解消できる問題であり、上述したワックス含有量の範囲についての制限にはならない。
また、図5から、付着力は、離型剤塗布量が5mg/枚の場合及び6mg/枚の場合で100gf(=0.98N)とほぼ等しく、離型剤塗布量がさらに増えても付着力は100gfでほぼ横ばいになっていると考えられる。このことから、付着力の下限は100gfと考えられる。
図6は、定着ローラ1と加圧ローラ2との硬度差を変えた場合の、記録媒体の先端を定着ローラ1から分離させるのに必要な余白(必用余白)と付着力との関係を示すグラフである。図6では、加圧ローラ2のアスカーC硬度から定着ローラ1のアスカーC硬度を引いた値(硬度差)を、25度、10度、0度、−20度と4通りに変化させている。なお、ここでは、記録媒体の搬送方向先端部に余白を形成する代わりに、その分だけ記録媒体の搬送方向後端部の余白を小さくし、転写面積が一定になるようにする。図6において、記録媒体の「必要余白」とは、定着ローラ1と加圧ローラ2とのニップ部に記録媒体を同条件で5回通し、5回とも記録媒体の先端部を定着ローラ1から分離できたときの余白(記録媒体の搬送方向の先端部から印刷領域までの幅)である。
この測定において使用する定着ローラ1は、直径36mmのアルミニウム製パイプ(厚さ1.5mm)からなる芯金部の外周に、シリコンゴム(厚さ2.0mm)からなる弾性層を設け、さらに厚さ30μmのPFA製のチューブからなる離型層を設けたものである。離型層の表面粗さRzは0.2μmである。定着ローラ1の表面におけるアスカーC硬度は70度である。加圧ローラ2は、直径36mmのアルミニウム製パイプ(厚さ1.5mm)からなる芯金部の外周に、シリコンゴムからなる弾性層(厚さ0〜2.0mm)を設け、さらに厚さ30μmのPFA製のチューブからなる離型層を設けたものである。離型層の表面粗さRzは0.2μmである。弾性層の厚さを0〜2.0mmの範囲で3通りに異ならせることで、アスカーC硬度を70度、80度及び95度の3通りに異ならせる。なお、加圧ローラ2としては、もう1種類(アスカーC硬度が定着ローラ1よりも小さいもの)用意する。これは、直径36mmのステンレス製シャフトからなる芯金部の外周に、シリコンスポンジからなる弾性層(厚さ6.0mm)を設けたものである。離型層の表面粗さRzは0.2μmであり、加圧ローラ2の表面におけるアスカーC硬度は50度である。
定着ローラ1に対する加圧ローラ2の押圧力は、30kgfである。トナーとしては、各色(イエロー、マゼンタ、シアン)の乳化重合トナーを用いる。また、トナー中のワックス含有量は、0〜20重量部とする。記録媒体はA4サイズとし、単位面積あたりの重量は64g/m2とする。記録媒体1枚あたりの転写トナー量は、1.5±0.1g/枚とする。定着ローラ1と加圧ローラ2とのニップ部を通過する記録媒体の搬送速度は100mm/sとし、搬送方向は記録媒体の短手方向とする。定着ローラ1の表面温度は160℃とし、加圧ローラ2の表面温度は130℃とする。離型剤としては、動粘度300cStのジメチルシリコンを用い、記録媒体1枚当たりの塗布量は0〜6mg/枚とする。また、定着ローラ1への離型剤の塗布は、多孔質の表層に離型剤が含浸された塗布ローラを、定着ローラ1の表面に接触させることによって行う。
なお、定着ローラ1のシリコンゴムからなる弾性層の厚さを2mmとしたのは、弾性層が厚くなるほど熱抵抗及び熱容量が増加することから、立ち上がり時間が遅延し、オーバーシュート及びアンダーシュートが顕著になる等、温度制御が困難になる可能性があるためである。厚さが2mm以下であれば、このような問題は生じない。
図6のグラフから、付着力が大きいほど、記録媒体の必用余白が大きくなる(すなわち、余白を大きくとならないと定着ローラ1から分離しない)ことが分かる。さらに、加圧ローラ2のアスカーC硬度から定着ローラ1のアスカーC硬度を引いた硬度差が大きいほど、付着力が大きい場合でも必用余白が小さくて済むことが分かる。
ここで、加圧ローラ2のアスカーC硬度から定着ローラ1のアスカーC硬度を引いた硬度差が−20度の場合には、付着力が下限値の100gfであっても2mmの余白が必要であるため、余白を完全に0mmにするという目的には適していないとも考えられる。しかしながら、いわゆる「縁無し印刷」は、必ずしも余白を全く残さないことを意味するとは限らず、記録媒体の搬送方向先端部から2mmの余白があっても「縁無し印刷」として認められる場合もある。この場合には、上記硬度差が−20度の場合であっても目的を達成することができる。
また、アルミニウム製のパイプに直接(弾性層を形成せずに)離型層を形成した場合のアスカーC硬度は約95度であり、これ以上の高い硬度はあまり実用的でない点を考慮すると、定着ローラ1のアスカーC硬度C(度)は、70≦C≦95の範囲にあることが好ましい。また、加圧ローラ2のアスカーC硬度Dから定着ローラ1のアスカーC硬度Cを引いた硬度差は、−20≦D−C≦25の範囲にあることが好ましい。
図6から、上記硬度差が−20度〜25度の範囲で、必用余白を2mm以内とするためには、付着力は100gf(=0.98N)以上450gf(=4.41N)以下である必要があることがわかる。さらに、図5から、トナーのワックス含有量をA(重量部)とし、定着ローラ離型層への離型剤塗布量(A4サイズの記録媒体1枚当たり)をB(mg/枚)とすると、以下の式を満足したときに、付着力が100gf以上450gf以下となることが分かる。
8≦A+12×B≦80
8≦A+12×B≦80
図7は、定着ローラ1の離型層の表面粗さ及び離型剤塗布量に対する定着特性の変化を示すグラフである。この測定において使用する定着ローラ1は、直径36mmのアルミニウム製パイプ(厚さ1.5mm)からなる芯金部の外周に、シリコンゴムからなる厚さ2.0mmの弾性層を設け、さらに厚さ30μmのPFA製のチューブからなる離型層を設けたものである。離型層の表面粗さRzは0.2〜0.7μmである。定着ローラ1の表面におけるアスカーC硬度は70度である。加圧ローラ2は、直径36mmのアルミニウム製パイプ(厚さ1.5mm)からなる芯金部20の外周に、弾性層を介さずに、厚さ30μmのPFA製のチューブからなる離型層を設けたものである。離型層の表面粗さRzは0.2μmである。加圧ローラ2の表面におけるアスカーC硬度は95度である。
定着ローラ1に対する加圧ローラ2の加圧力は、30kgfである。トナーとしては、各色(イエロー、マゼンタ、シアン)の乳化重合トナーを用いる。また、トナー中のワックス含有量は、8重量部とする。記録媒体はA4サイズとし、単位面積あたりの重量は64g/m2とする。記録媒体1枚あたりの転写トナー量は、1.5±0.1g/枚とする。トナー転写は、記録媒体の搬送方向先端部に幅2mmの余白ができるように行う。定着ローラ1と加圧ローラ2とのニップ部を通過する記録媒体の搬送速度は100mm/sとし、搬送方向は記録媒体の短手方向方向とする。定着ローラ1の表面温度は160℃とし、加圧ローラ2の表面温度は130℃とする。離型剤としては、動粘度300cStのジメチルシリコンを用い、記録媒体1枚当たりの塗布量は0〜6mg/枚とする。また、定着ローラ1への離型剤の塗布は、多孔質の表層に離型剤が含浸された塗布ローラを、定着ローラ1の表面に接触させることによって行う。
ここで、定着ローラ1及び加圧ローラ2のアスカーC硬度をそれぞれ70度及び95度としたのは、付着力が上述した最適範囲(100〜450gf)の上限値450gfとなるようにするためである。また、トナーのワックス含有量を8重量部としたのは、離型剤塗布量が0mg/枚の場合でも、付着力を450gfとするためである。定着ローラ1の離型層は、ラッピングシートを用いて均一に研磨したPFAチューブを350℃で3時間焼成したものを用いる。
このような条件のもとで印刷を行い、縁無し画像(記録媒体の搬送方向先端部の余白が2mm以下となるように転写されたトナー画像)の定着が可能か否か、及び定着不良(オフセット、てかり、ムラ)の有無を調べた。その結果を、図7に示す。図7から、縁無し画像の定着が可能で、且つ定着不良が発生しないための条件としては、定着ローラ1の離型層の表面粗さRzが5.0μm以下で、定着ローラ1への離型剤塗布量Bが5.0mg/枚以下であって、且つRz/Bが1.0以下の範囲であることが分かる。
以上説明した図5〜図7の実験結果を総合的に判断すると、トナー中のワックス含有量A(重量部)、定着ローラへの離型剤塗布量B(mg/枚:A4サイズ1枚当たり)、定着ローラ1の表面粗さRz(μm)、定着ローラ1表面でのアスカーC硬度C、及び加圧ローラ2表面でのアスカーC硬度Dとの間に、以下の式(a1)〜(a7)が成立したときに、縁無し画像の定着が可能となり、且つ定着不良も生じないことが分かる。
0≦A≦20 ・・・ (a1)
0≦B≦5.0 ・・・ (a2)
8≦A+12×B≦80・・・ (a3)
0<Rz≦5.0 ・・・ (a4)
0<Rz/B≦1.0 ・・・ (a5)
70≦C≦95 ・・・ (a6)
−20≦D−C≦25 ・・・ (a7)
0≦A≦20 ・・・ (a1)
0≦B≦5.0 ・・・ (a2)
8≦A+12×B≦80・・・ (a3)
0<Rz≦5.0 ・・・ (a4)
0<Rz/B≦1.0 ・・・ (a5)
70≦C≦95 ・・・ (a6)
−20≦D−C≦25 ・・・ (a7)
ここで、定着ローラ1の離型層の表面粗さRzは印刷画質に与える影響が大きく、表面粗さRzが1μmを超えると印刷面に「がさつき」が生じ、光沢感が好まれるような印刷(写真やポスター等)には適さない。従って、定着ローラ1の離型層の表面粗さRzは、1.0μm以下であることが好ましい。この点を考慮すると、図7から、表面粗さRzが1.0μm以下であっても縁無し画像の定着が可能で且つ定着不良を生じない範囲は、離型剤塗布量Bが1.0mg/枚以下の範囲である。また、図5から、離型剤塗布量Bが1.0mg/枚以下であっても付着力が100〜450gfとなるのは、8≦A+12×B≦32の範囲である。以上から、良好な印刷品質を確保するためには、式(a2)、(a3)及び(a4)は、それぞれ以下のように書き換えられる。
0≦B≦1.0 ・・・ (a2’)
8≦A+12×B≦32・・・ (a3’)
0<Rz≦1.0 ・・・ (a4’)
0≦B≦1.0 ・・・ (a2’)
8≦A+12×B≦32・・・ (a3’)
0<Rz≦1.0 ・・・ (a4’)
以上をまとめると、縁無し画像の定着が可能で、定着不良が生じず、かつ光沢のある印刷にも対応できる範囲として、以下の式が得られる。
0≦A≦20 ・・・ (1)
0≦B≦1.0 ・・・ (2)
8≦A+12×B≦32・・・ (3)
0<Rz≦1.0 ・・・ (4)
0<Rz/B≦1.0 ・・・ (5)
70≦C≦95 ・・・ (6)
−20≦D−C≦25 ・・・ (7)
0≦A≦20 ・・・ (1)
0≦B≦1.0 ・・・ (2)
8≦A+12×B≦32・・・ (3)
0<Rz≦1.0 ・・・ (4)
0<Rz/B≦1.0 ・・・ (5)
70≦C≦95 ・・・ (6)
−20≦D−C≦25 ・・・ (7)
以上説明したように、本実施の形態に係る定着装置によれば、上記の式(1)〜(7)が成立することにより、縁無し印刷を行うことが可能となり、且つ定着不良も生じない。また、印刷面の「がさつき」がなくなり、写真やポスター等の光沢感のある画像の形成が可能になる。
なお、式(1)〜(7)は、図5〜図7の実験結果を総合的に判断して得られたものであるが、トナー中のワックス含有量A及び離型剤塗布量Bに関する式(1)〜(3)は、縁無し画像の定着を可能にする上で最も重要と考えられる。これに加えて、式(4)及び(5)を満足することで光沢感のある画像の形成が可能になり、さらに式(6)及び(7)を満足することで実用上用いられる硬度の定着ローラや加圧ローラを用いることが可能になるという効果が得られる。
なお、ここでは、図1に示すように定着ローラ1と加圧ローラ2とを有する定着装置についての実験結果を説明したが、図3に示したような定着ベルト12を有する定着装置についても、上記式(1)〜(7)を満足することにより、印刷品質が良好な縁無し印刷が可能となる。この場合、アスカーC硬度Cは、定着ローラ8に巻かれた定着ベルト12の表面(定着面)において測定される硬度である。また、離型剤塗布量Bは、離型剤塗布部材14による定着ベルト12への離型剤塗布量であり、表面粗さRzは、定着ベルト12の離型層の表面粗さである。
第2の実施の形態
図8は、第2の実施の形態に係る定着装置の要部を示す図である。この定着装置は、離型剤塗布部材26を定着ローラ1に対して当接及び離間させる離接機構を有している。定着ローラ1は、第1の実施の形態(図1)において説明したものと同一であり、その内側には熱源3が配置されている。離型剤塗布部材26は、例えば、離型剤を含浸した塗布ローラであって、定着ローラ1に接触するように配置されたものである。あるいは、離型剤塗布部材26は、離型剤を多孔質の皮膜から滲ませて塗布する塗布ローラであって、定着ローラ1に接触するように配置されたものであってもよい。離型剤としては、ジメチルシリコンオイル、変性ジメチルシリコンオイル、フッ素オイル等、耐熱性、離型性及び化学的安定性に優れたものを用いる。
図8は、第2の実施の形態に係る定着装置の要部を示す図である。この定着装置は、離型剤塗布部材26を定着ローラ1に対して当接及び離間させる離接機構を有している。定着ローラ1は、第1の実施の形態(図1)において説明したものと同一であり、その内側には熱源3が配置されている。離型剤塗布部材26は、例えば、離型剤を含浸した塗布ローラであって、定着ローラ1に接触するように配置されたものである。あるいは、離型剤塗布部材26は、離型剤を多孔質の皮膜から滲ませて塗布する塗布ローラであって、定着ローラ1に接触するように配置されたものであってもよい。離型剤としては、ジメチルシリコンオイル、変性ジメチルシリコンオイル、フッ素オイル等、耐熱性、離型性及び化学的安定性に優れたものを用いる。
離型剤塗布部材26は、支持体27に回転可能に支持されている。この支持体27は、定着装置の筐体(図示せず)に固定された支軸28を中心として揺動可能に支持されている。支持体27は、押圧用ばね25によって定着ローラ1側に付勢されており、これにより離型剤塗布部材26が定着ローラ1に対して所定の押圧力で押圧されている。この押圧用ばね25は、ソレノイド23のプランジャの先端に固定されている。ソレノイド23は、図中矢印で示すように、プランジャを定着ローラ1に対して接近及び離間する方向に駆動する。ソレノイド23の駆動制御は、制御部29によって行われる。ソレノイド23の通電時には、プランジャが突出し、離型剤塗布部材26が支点28を中心として揺動し、定着ローラ1に押し当てられる。ソレノイド23の非通電時には、プランジャが退避し、離型剤塗布部材26が定着ローラ1から離間する。支持体27には、さらに、安定用ばね(引張ばね)24が取り付けられている。安定用ばね24は、押圧用ばね25よりもばね定数が小さく、一端が定着装置の図示しない筐体に固定され、他端において支持体27を引っ張るようになっている。この安定用ばね24は、ソレノイド23の非通電時に押圧用ばね25及び支持体27を安定して保持するために設けられている。
本実施の形態に係る定着装置は、縁無し画像(すなわち記録媒体の外周に余白を残さないように転写されたトナー画像)の定着を行う場合には、離接機構により離型剤塗布部材26を定着ローラ1に当接させ、通常のトナー画像(すなわち、記録媒体の少なくとも搬送方向先端部に余白を残して転写されたトナー画像)の定着を行う場合には、離接機構により離型剤塗布部材26を定着ローラ1から離間させる。以下に、本実施の形態における定着装置の動作の具体例について説明する。
図9(a)は、縁無し画像を最初に印刷し、次いで通常の画像を印刷する場合の定着装置の動作を示すタイミングチャートである。初期状態(定着ローラ1が回転する前の状態)においては、ソレノイド23は通電されていず、離型剤塗布ローラ26が定着ローラ1から離間した状態にある。この状態から、まず、定着ローラ1が回転を開始し、次いで、ソレノイド23が通電され、離型剤塗布部材26が定着ローラ1に当接する。これにより、離型剤塗布部材26による定着ローラ1への離型剤の塗布が開始される。そののち、縁無し画像が転写された記録媒体が定着ローラ1と加圧ローラ2(図1)との間のニップ部を通過し、縁無し画像の定着が行われる。定着終了と同時に、ソレノイド23の通電が停止され、離型剤塗布部材26が定着ローラ1から離間する。2頁目以降の定着動作は、ソレノイド23を駆動せずに行う。
図9(b)は、通常の画像を最初に印刷し、次いで縁なし画像を印刷し、さらに通常の画像を印刷する場合の定着装置の動作を示すタイミングチャートである。この場合、離型剤塗布部材26と定着ローラ1とが離間した状態で、定着ローラ1が回転を開始し、次いで、通常の画像が転写された記録媒体が定着ローラ1と加圧ローラ2との間を通過し、通常の画像の定着が行われる。定着終了と同時に、ソレノイド23が通電され、離型剤塗布部材26が定着ローラ1に当接する。これにより、離型剤塗布部材26による定着ローラ1への離型剤の塗布が開始される。そののち、縁無し画像が転写された記録媒体が定着ローラ1と加圧ローラ2との間を通過し、縁無し画像の定着が行われる。定着終了と同時に、ソレノイド23の通電が停止され、離型剤塗布部材26が定着ローラ1から離間する。3頁目以降の定着動作は、ソレノイド23を駆動せずに行う。
図9(c)は、縁無し画像を印刷し、次いで印刷を停止する場合の動作を示すタイミングチャートである。この場合、まず、離型剤塗布部材26と定着ローラ1とが離間した状態で、定着ローラ1が回転を開始し、次いでソレノイド23が通電され、離型剤塗布部材26が定着ローラ1に当接する。これにより、離型剤塗布部材26による定着ローラ1への離型剤の塗布が開始される。そののち、縁無し画像が転写された記録媒体が定着ローラ1と加圧ローラ2との間を通過し、縁無し画像の定着が行われる。定着終了と同時に、ソレノイド23の通電が停止され、離型剤塗布部材26が定着ローラ1から離間し、同時に定着ローラ1の回転も停止する。
図10は、離型剤塗布部材26の離接機構を設けた場合と設けなかった場合とを比較した実験結果を示すもので、縁無し画像と通常画像とを交互に印刷したときに離型剤塗布部材26に残存する離型剤の量と印刷枚数との関係を示す。図10から、離接機構を設けた場合の30万枚の印刷完了時の離型剤の残量は、離接機構を設けなかった場合の8万枚の印刷完了時の離型剤の残量と同じであることが分かる。これは、離接機構を設けなかった場合には、印刷の中断時や放置時に、離型剤塗布部材26から離型剤が定着ローラ1に僅かずつ滲み出してしまうのに対し、離接機構を設けた場合には、このような離型剤の滲み出しによる消耗を抑制することができるためと考えられる。
以上説明したように、本実施の形態では、縁無し画像を印刷するときを除き、離型剤塗布部材26を定着ローラ1から離間させておくことにより、印刷中断時や長時間放置時における離型剤の消耗を少なくし、離型剤塗布部材26の寿命を長くすることができる。
第3の実施の形態
図11は、第3の実施の形態に係る画像形成装置の基本構成を示す図である。この画像形成装置は、実施の形態1で説明したように縁無し画像の定着が可能な定着装置と、通常の定着装置(縁無し画像の定着には対応していない)とを選択的に装着できるように構成されている。さらに、本実施の形態では、定着装置30は、縁無し画像の定着が可能な定着装置か通常の定着装置かを示す指示部31を有している。画像形成装置は、指示部31を検知して検知信号を出力する検知部32と、検知信号に基づいて定着装置30の種類を判断する判断部33と、判断部33の判断結果に基づいて画像形成装置の駆動制御を行う制御部34とを備えている。図12〜図17に、指示部31及び検知部32の具体的な構成例を示す。
図11は、第3の実施の形態に係る画像形成装置の基本構成を示す図である。この画像形成装置は、実施の形態1で説明したように縁無し画像の定着が可能な定着装置と、通常の定着装置(縁無し画像の定着には対応していない)とを選択的に装着できるように構成されている。さらに、本実施の形態では、定着装置30は、縁無し画像の定着が可能な定着装置か通常の定着装置かを示す指示部31を有している。画像形成装置は、指示部31を検知して検知信号を出力する検知部32と、検知信号に基づいて定着装置30の種類を判断する判断部33と、判断部33の判断結果に基づいて画像形成装置の駆動制御を行う制御部34とを備えている。図12〜図17に、指示部31及び検知部32の具体的な構成例を示す。
図12(a)及び(b)に示す構成例では、指示部31が一対の突起36a,36bを有し、指示部32が突起36a,36bに対向するスイッチ35a,35bを有している。スイッチ35a,35bは、押されることにより通電状態又は非通電状態となる機械式スイッチであって、押された状態でロックされないものが好ましい。図12(a)に示すように突起36a,36bが共に短く、スイッチ35a,35bが突起36a,36bにより押圧されてない場合には、スイッチ35a,35bの両方からオフ信号が出力される。一方、図12(b)に示すように一方の突起36aが長く、スイッチ35aのみが押圧されている場合には、スイッチ35aからオン信号が出力され、スイッチ35bからオフ信号が出力される。
図13(a)及び(b)に示す構成例では、指示部31が一対の凹部38a,38bを有し、指示部32が凹部38a,38bに対向するスイッチ37a,37bを有している。スイッチ37a,37bは、押されることにより通電状態又は非通電状態となる機械式スイッチであって、押された状態でロックされないものが好ましい。図13(a)に示すように凹部38a,38bの深さが共に深く、スイッチ37a,37bが凹部38a,38bにより押圧されてない場合には、スイッチ37a,37bの両方からオフ信号が出力される。一方、図13(b)に示すように一方の凹部38aが浅く、スイッチ37aのみが押圧されている場合には、スイッチ37aからオン信号が出力され、スイッチ37bからオフ信号が出力される。
図14(a)及び(b)に示す構成例では、指示部31が発光素子39と受光素子40とを有し、指示部32が遮光部41を有している。発光素子39としては、例えば発光ダイオードや電球を用いることができ、受光素子40としては、例えばフォトダイオード、フォトトランジスタ、カドミウムセル又は太陽電池を用いることができる。図14(a)に示すように遮光部41の長さが十分長い場合には、発光素子39と受光素子40との間の光路が遮られるため、受光素子40の検知する光強度が予め設定された値を下回る。一方、図14(b)に示すように遮光部41の長さが短い場合には、光路が遮られていないため、受光素子40の検知する光強度が予め設定された値を上回る。
図15(a)及び(b)に示す構成例では、指示部31が1個の鉄片43a(図15(b))又は2個の鉄片43a,43b(図15(a))を有し、指示部32が2個のコイル42a,42bを有している。コイル42a,42bとしては、例えば数μH〜数百mHの汎用のコイル素子を用いることができる。鉄片43a,43bとしては、鉄のほか、ニッケル、コバルト、マンガン、クロム等の単体あるいは合金系強磁性体、アルミニウム、銅、タングステン、サマリウム、ネオジウム、ケイ素、テルル等を添加した合金系強磁性体、あるいはフェライト等の焼結体を用いることができる。ここでは、コイルに鉄片を近づけることによりインダクタンスが変化することを利用して、オン信号またはオフ信号を出力する。例えばコイルのインダクタンスが10mH程度であれば、鉄片を1mmの距離に近づけるとインダクタンスが約10%減少する(逆に、鉄片の代わりにフェライト等電気抵抗が大きな強磁性体を近づけるとインダクタンスは増加する)。各コイルに電流パルスを印加したときの各コイル両端の電圧の立ち上がり時間が予め設定した時間よりも遅延しているか否かを判断する。図15(a)に示すようにコイル42a,42bが共に鉄片43a,43bに対向しているときは、コイル42a,42bのインダクタンスはいずれもLowレベルとなり、図15(b)に示すようにコイル42bのみが鉄片43bに対向しているときには、コイル42aのインダクタンスはHighレベルとなり、コイル42bのインダクタンスはLowレベルとなる。
図16(a)及び(b)に示す構成例では、指示部31が1個の磁石片45a(図16(b))又は2個の磁石片45a,45b(図16(a))を有し、指示部32が2個の磁気センサ44a,44bを有している。磁石片45a,45bとしては、炭素鋼、タングステン鋼、KS鋼(永久磁石鋼)、アルミニウム、銅、ニッケル、コバルト等の合金系磁石、あるいは希土類コバルト磁石を用いることができる。磁気センサ44a,44bとしては、例えばホール素子等の半導体磁気センサを用いることができる。図16(a)に示すように磁気センサ44a,44bが磁石片45a,45bに対向しているときには、磁気センサ44a,44bの検知する磁場は予め設定された値よりも強い。一方、図16(b)に示すように磁気センサ44bのみが磁石片45bに対向しているときには、センサ44aの検知する磁場は予め設定された値よりも弱く、センサ44bの検知する磁場は予め設定された値よりも強い。
図17(a)に示す構成例では、指示部31が反射面48を有し、指示部32が発光素子46及び受光素子47を有している。発光素子46としては、例えば発光ダイオードや電球を用いることができ、受光素子47としては、例えばフォトダイオード、フォトトランジスタ、カドミウムセル又は太陽電池を用いることができる。反射面48は、可視光の鏡面反射率が0〜1.0の範囲で経時的に安定なものであればよく、紙、樹脂、金属、ガラス、タイル、塗装等であってもよい。また、定着装置30の筐体の一部を研磨したものであってもよく、受光素子47への光の入射角を変化させるものであってもよい。この場合、反射面48の反射率の大小等により、受光素子47への入射光の強度が変化するため、入射光の強度が予め設定した値よりも強いか否かによる判断が可能になる。
図17(b)に示す構成例では、指示部31が4つの端子50a,50b,50c,50dを有し、指示部32が4つの端子49a,49b,49c,49dを有している。端子50a,50bには負荷抵抗51aが接続され、端子50c,50d間には負荷抵抗51bが接続されている。端子49a〜49d及び50a〜50dは、接触により導通する材料であればよく、金、銀、銅、ニッケル、アルミニウム等の導電性の高い材料であってもよいが、耐食性やコストの点では真鍮が好ましい。負荷抵抗51a,51bとしては、数Ω〜数GΩの汎用の抵抗器を用いることができる。この場合、端子49a,49b間及び端子49c,49d間に通電し、抵抗51a,51bの抵抗値が予め設定された抵抗値よりも大きいか否かによる判断が可能になる。
図17(c)に示す構成例では、指示部31が、それぞれ負荷抵抗54a,54bと直列接続された2つのコイル53a,53bを有し、指示部32が2つのコイル52a,52bを有している。コイル52a,52b,53a,53bとしては、例えば数μH〜数百mHの汎用のコイル素子を用いることができる。負荷抵抗54a,54bとしては、数Ω〜数GΩの汎用の抵抗器を用いることができる。この場合、コイル52a,52bのインダクタンスが、コイル53a,53bの巻線方向若しくはインダクタンス又は負荷抵抗54a,54bの大きさによって変化するため、図15を参照して説明したようにインダクタンスの大小による判断が可能となる。
次に、本実施の形態における画像形成装置の動作について説明する。制御部34は、画像形成装置の主電源が投入されたとき、または電源が投入された状態で定着装置30の着脱のために筐体の一部が開閉されたとき等に、判断部33に定着装置30の種類の判断を指示する。判断部33は、判断信号を検知部32に送信する。検知部32は、画像形成装置に装着された定着装置30の指示部31に基づき、図12〜図17を参照して説明した検知信号を出力する。判断部33は、以下で説明する判断基準により、縁無し画像の定着が可能な定着装置(1)か、通常の定着装置(0)かを判断し、判断結果を制御部34に出力する。制御部34は、判断部33からの信号に基づき、縁無し画像の定着が可能な定着装置である場合にのみ、縁無し印刷を許可する。
以下の表1〜表5に、判断部33における判断例を示す。
表1は、図12及び図13の構成例に対応するものであり、スイッチSW1は、図12におけるスイッチ35a(又は図13におけるスイッチ37a)に対応する。スイッチSW2は、図12におけるスイッチ35b(又は図13におけるスイッチ37b)に対応する。判断部33は、スイッチSW1,SW2からの出力が共にオフ信号の場合には、通常の定着装置と判断し、スイッチSW1,SW2からの出力がそれぞれオン信号とオフ信号の場合には、縁無し画像の定着が可能な定着装置と判断する。
表2は、図14又は図17(a)の構成例に対応するものであり、判断部33は、受光素子40(47)の入射光の強度が予め設定された所定値より大きい場合には、通常の定着装置と判断し、強度が所定値未満の場合には、縁無し画像の定着が可能な定着装置と判断する。
表3は、図15又は図17(c)の構成例に対応するものであり、インダクタンスZ1は、図15におけるコイル42a(又は図17(c)におけるコイル52a)のインダクタンスである。インダクタンスZ2は、図15におけるコイル42b(又は図17(c)におけるコイル52b)のインダクタンスである。判断部33は、インダクタンスZ1,Z2が共にLowレベルの場合には、通常の定着装置と判断し、インダクタンスZ1,Z2がそれぞれHighレベルとLowレベルの場合には、縁無し画像の定着が可能な定着装置と判断する。
表4は、図16の構成例に対応するものであり、磁場G1,G2は、図16における磁気センサ44a,44bがそれぞれ検知する磁場である。判断部33は、磁場G1,G2が予め設定された所定値よりも強い場合には、通常の定着装置と判断し、磁場G1が所定値より弱く磁場G2が所定値より強い場合には、縁無し画像の定着が可能な定着装置と判断する。
表5は、図17(b)の構成例に対応するものであり、抵抗R1,R2は、抵抗51a,51bにおける抵抗値にそれぞれ対応している。判断部33は、抵抗R1,R2が共にLowレベルの場合には、通常の定着装置と判断し、抵抗R1がHighレベルで抵抗R2がLowレベルの場合には、縁無し画像の定着が可能な定着装置と判断する。
以上説明したように、本実施の形態によれば、画像形成装置に定着装置が縁無し画像の定着に対応しているか否かを判断し、縁無し画像の定着に対応していると判断した場合にのみ、縁無し印刷が許可される。従って、例えば、通常の定着装置を標準装備した画像形成装置に対し、縁無し画像の定着が可能な定着装置をオプションとして用意した場合に、ユーザが、通常の定着装置を装着したまま縁無し印刷を行おうとして定着不良や記録媒体の巻き付きを生じさせるといったトラブルを未然に防止することができる。
本発明は、白黒画像又は2色以上のカラー画像を形成する複写機、プリンタ、ファクシミリ等の画像形成装置に適用することができる。
1,8 定着ローラ、 2,9 加圧ローラ、 4,14,26 剥離剤塗布部材、 5,13 温度検知センサ、 6,15 記録媒体、 7,16 トナー、 11 加熱ローラ、 12 定着ベルト、 17 芯金部、 18 弾性部、 19 剥離剤層、 20 芯金部、 21 弾性部、 23 ソレノイド、 25 押圧ばね、 27 支持部材、 29 制御部、 30 定着装置、 31 指示部、 32 検知部、 33 判断部、 34 制御部。
Claims (13)
- 定着部材と、
前記定着部材を加熱する熱源と、
前記定着部材に対して押圧され前記定着部材との間でニップ部を形成する加圧部材と、
前記定着部材又は前記加圧部材に離型剤を供給する離型剤供給手段と
を備え、
前記ニップ部において、トナー像を担持した記録媒体を加圧及び加熱することにより前記トナー像を前記記録媒体に定着する定着装置において、
前記トナーのワックス含有量をA(重量部)とし、
前記離型剤供給手段による前記定着部材又は前記加圧部材に対する離型剤塗布量を、A4サイズの前記記録媒体の1枚当たりB(mg/枚)とすると、
以下の式(1)乃至(3)が成立することを特徴とする定着装置。
0≦A≦20 ・・・(1)
0≦B≦1.0・・・(2)
8≦(A+12×B)≦32・・・(3) - 前記トナー像は、前記記録媒体の外周に余白を残さずに、又は余白が前記外周から2mm以内となるように形成されていることを特徴とする請求項1に記載の定着装置。
- 前記定着部材は、その表面に、離型層を有することを特徴とする請求項1又は2に記載の定着装置。
- 前記定着部材の表面粗さをRz(μm)とすると、以下の式(4)及び(5)が成立することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の定着装置。
0<Rz≦1.0 ・・・(4)
0<Rz/B≦1.0・・・(5) - 前記定着部材の表面でのアスカーC硬度をCとし、前記加圧部材の表面でのアスカーC硬度をDとすると、以下の式(6)及び(7)が成立することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の定着装置。
70≦C≦95 ・・・(6)
−20≦D−C≦25・・・(7) - 前記ニップ部を通過した前記記録媒体を前記定着部材の表面から剥離させるために必用な力が、450gf以下であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の定着装置。
- 前記定着部材がローラ状部材であることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の定着装置。
- 前記定着部材がベルト状部材であることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の定着装置。
- 前記離型剤塗布部材が、多孔質の表層を備えたローラであって、その孔内に離型剤を保持していることを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載の定着装置。
- 前記記録媒体が、2色以上の未定着トナー像を担持していることを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1項に記載の定着装置。
- 前記離型剤塗布部材を、前記定着部材又は前記加圧部材に対して当接させ又は離間させる離接機構をさらに有することを特徴とする請求項1乃至10のいずれか1項に記載の定着装置。
- 記録媒体の外周に余白を残さず、又は余白を外周から一定領域に限定する縁無し印刷に対応した定着装置であることを示す指示部を備えたことを特徴とする請求項1乃至11のいずれか1項に記載の定着装置。
- 請求項12に記載の前記定着装置の種類を、前記指示部に基づいて検知し、当該種類に応じた検知信号を出力する検知部と、
前記検知信号に基づき、前記定着装置の種類を判断する判断部と、
前記判断部の判断結果に基づき、縁無し印刷を許可又は禁止する制御部と
を備え、
前記判断部が、前記縁無し印刷に対応可能な定着装置であると判断した場合にのみ、前記制御部が縁無し印刷を許可することを特徴とする画像形成装置。
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