JP6021157B2 - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置 Download PDF

Info

Publication number
JP6021157B2
JP6021157B2 JP2013127236A JP2013127236A JP6021157B2 JP 6021157 B2 JP6021157 B2 JP 6021157B2 JP 2013127236 A JP2013127236 A JP 2013127236A JP 2013127236 A JP2013127236 A JP 2013127236A JP 6021157 B2 JP6021157 B2 JP 6021157B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
toner
roller
image forming
developer
forming apparatus
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2013127236A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2015001684A (ja
Inventor
小井土 健二
健二 小井土
Original Assignee
株式会社沖データ
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 株式会社沖データ filed Critical 株式会社沖データ
Priority to JP2013127236A priority Critical patent/JP6021157B2/ja
Publication of JP2015001684A publication Critical patent/JP2015001684A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6021157B2 publication Critical patent/JP6021157B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Description

本発明は、画像形成装置に関する。
従来の画像形成装置では、印刷が行われることなく長時間放置されると、現像ローラと感光ドラムが当接する部分において、現像ローラの弾性層から発生する低分子量成分が感光ドラムの表面に付着し、その付着した部分が露光不良となるため、印刷画像では露光不良の部分に該当する箇所に直線状の白いスジ(以下、「ヨコスジ」という。)が発生する。このことが要因となる印刷画像の品質低下を軽減するため、印刷動作前、すなわち、感光ドラムに静電潜像を形成する前に、操作者が選択したドラム回転数に基づいて感光ドラムを空転させ、付着した現像ローラの低分子量分をクリーニングブレードにより物理的に除去しているものがある(例えば、特許文献1参照)。
特開2005−173290号公報
しかしながら、従来の技術においては、例えば、スリープモードのような印刷が行われていない待機状態であっても感光ドラムの空転により消費電力が増大するため、消費電力を低減させる目的で感光ドラムの空転頻度を少なくすると、印刷画像においてヨコスジが発生するという問題がある。
本発明は、このような問題を解決することを課題とし、印刷画像の品質低下を軽減することを目的とする。
そのため、本発明は、静電潜像を現像剤により現像した現像剤像を、記録媒体に転写して印刷する画像形成装置において、第1の電位を与えられ、前記現像剤を搬送する現像剤供給部材と、第2の電位を与えられ、前記第1の電位と前記第2の電位との電位差により、前記現像剤供給部材から搬送された前記現像剤が、前記現像剤供給部材と当接する表面に付着する現像剤担持体と、前記現像剤担持体と当接し、前記現像剤担持体の表面に付着した前記現像剤を用いて、表面に担持する静電潜像が現像された静電潜像担持体とを有し、印刷動作が行われる通常モードに対して消費電力が低減する低消費電力モードに移行するとき、前記現像剤担持体は、印刷時より前記電位差が増大されて前記現像剤担持体の表面に付着した前記現像剤を、前記現像剤担持体と前記静電潜像担持体との当接部に移動させることを特徴とする。
このようにした本発明は、印刷画像の品質低下を軽減することができるという効果が得られる。
第1の実施例における画像形成装置の構成を示す概略側面図 第1の実施例における画像形成ユニットの構成を示す概略側面図 第1の実施例における画像形成装置の制御手段の構成を示すブロック図 第1の実施例における画像形成装置の低消費電力モード移行処理の流れを表すフローチャート 第1の実施例における画像形成装置の各部位の状況を示すタイミングチャート 第1の実施例におけるトナー付着量の現像ローラと供給ローラ間の電位差依存性を示す説明図 第1の実施例における比較例としての画像形成装置の低消費電力モード移行処理の流れを表すフローチャート 第1の実施例における比較例としての画像形成装置の各部位の状況を示すタイミングチャート 第1の実施例における現像ローラから染み出した低分子量成分が感光ドラムに付着することを軽減する方法の説明図 第1の実施例におけるヨコスジの幅の現像ローラと供給ローラとの間の電位差依存性を示す説明図 第1の実施例におけるヨコスジの幅の現像ローラと供給ローラ間の電位差依存性を示す説明図 第2の実施例における画像形成装置の各部位の状況を示すタイミングチャート
以下、図面を参照して本発明による画像形成装置の実施例を説明する。
図1は、第1の実施例における画像形成装置の構成を示す概略側面図である。
図1において、画像形成装置10は、ブラック(K)、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)の4色の現像剤としてのトナーを用いて印刷可能なカラー用電子写真式プリンタであり、記録媒体としての記録紙18を収納する記録紙カセット11と、記録紙カセット11から搬送された記録紙18に現像剤像としてのトナー画像を転写する画像形成部22と、記録紙18に転写されたトナー画像を定着する定着部17とを有し、更に記録紙18を搬送する記録紙搬送ローラ19a〜19xおよび搬送路切り替えガイド20、21を備えている。
なお、図中の各点線矢印は、記録紙18の搬送路(以下、「記録紙搬送路」という。)を概略的に示している。
記録紙カセット11は、内部に記録紙18を積層した状態で収納し、画像形成装置10内の下部に着脱可能に装着されている。
記録紙搬送ローラ19a、19bは、記録紙カセット11の内部に積層されている記録紙18を、最上部から1枚ずつ取り出して図中点線矢印A方向に沿って繰り出す。
記録紙搬送ローラ19c、19dおよび記録紙搬送ローラ19e、19fは、記録紙18を図中点線矢印B方向に沿って搬送する間に斜行を矯正し、画像形成部22に送る。
画像形成部22は、各記録紙搬送ローラにより搬送された記録紙18にトナー画像を転写するものであり、記録紙搬送路に沿って直列に配置された着脱可能な4つの画像形成ユニット12、13、14、15と、各画像形成ユニットの後述する感光ドラム表面に静電潜像を形成するLED(Light Emitting Diode)ヘッド23、24、25、26と、各画像形成ユニットの静電潜像に基づいて現像されたトナー画像を記録紙18の上面に静電気力により転写する転写部16とから構成されている。なお、画像形成ユニット12、13、14、15は、すべて同じ部材構成であり、それぞれに用いるトナーの色、すなわちブラック(K)、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)のみが異なる。
現像装置としての画像形成ユニット12、13、14、15、および、露光装置としてのLEDヘッド23、24、25、26については、図2において後述する。
転写部16は、各画像形成ユニットにより現像されたトナー画像を記録紙18に転写するものであり、記録紙18を静電気による吸引力で静電吸着して搬送する転写ベルト27と、図示せぬ駆動手段であるモータにより回転し、転写ベルト27を駆動するドライブローラ28と、ドライブローラ28と対を成して転写ベルト27を張架するテンションローラ29と、各画像形成ユニットが有する各感光ドラムに対向する位置で転写ベルト27を介して当接するように配置され、各感光ドラム表面に形成されたトナー画像を記録紙18に転写する転写ローラ30、31、32、33と、転写ベルト27表面に付着した不要なトナーを掻き取ってクリーニングする転写ベルトクリーニングブレード34と、転写ベルトクリーニングブレード34により掻き取られて回収されたトナーを収容する廃棄トナータンク35とから構成されている。
転写ベルト27は、例えば、ポリアミドイミド、ポリアミド等から形成され、カーボン等を添加し、所定の導電性、機械強度を得ているものである。
転写ベルトクリーニングブレード34は、例えば、ウレタンゴム、エポキシゴム、アクリルゴム、フッ素樹脂ゴム、ニトリルブタジエンゴム(NBR)、スチレンブタジエンゴム(SBR)、イソプレンゴム(IR)、ポリブタジエンゴム等の弾性体から形成されるものであり、本実施例においてはウレタンゴムにより形成されている。
定着部17は、画像形成部22により記録紙18に転写された各色のトナー画像を定着させるものであり、記録紙18に転写されたトナー画像を溶融する発熱ローラ36と、発熱ローラ36により溶融されたトナー画像を加圧する加圧ローラ37と、発熱ローラ36の表面温度を測定するサーミスタ38と、発熱ローラ36の芯金内に配置される加熱ヒータ39とから構成されている。なお、加熱ヒータ39は、印刷開始時間短縮のため予熱制御されており、後述する放置対応モードおよび低消費電力モードに移行しているときは予熱されないものである。
発熱ローラ36は、アルミニウムから成る中空円筒状の芯金にシリコーンゴムの耐熱弾性層を被覆し、その上にテトラフルオロエチレン-パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)チューブを被覆することにより形成されている。さらに、その芯金内には、例えばハロゲンランプなどの加熱ヒータ39が配設されている。
加圧ローラ37は、アルミニウムの芯金にシリコーンゴムの耐熱弾性層を被覆することにより形成されており、発熱ローラ36と当接する位置に配置されている。
サーミスタ38は、発熱ローラ36の表面温度測定手段であり、発熱ローラ36の近傍に非接触状態で配置されている。サーミスタ38により測定された温度情報は、図示せぬ温度制御手段に送信され、温度制御手段はこの温度情報に基づいて加熱ヒータ39のON/OFF制御を行い、発熱ローラ36の表面温度を所定の温度に維持する。
次に、画像形成ユニットと、その近傍に配置されたLEDヘッド、転写ローラおよび転写ベルトについて説明する。
図2は、第1の実施例における画像形成ユニットの構成を示す概略側面図である。
ここでは、シアン(C)のトナーを備える画像形成ユニット15を例に画像形成ユニットの説明をする。なお、ブラック(K)のトナーを備える画像形成ユニット12、イエロー(Y)のトナーを備える画像形成ユニット13、マゼンタ(M)のトナーを備える画像形成ユニット14は、トナーの色が異なるのみであり、シアン(C)のトナーを備える画像形成ユニット15と構成が同一であるため、これらの説明は省略する。
図2において、画像形成ユニット15は、LEDヘッド26により形成される静電潜像に基づいてトナー画像を現像する現像部100と、トナー110を収容するトナーカートリッジ120とから構成されている。
現像部100は、感光ドラム101表面を帯電させる帯電ローラ102と、帯電ローラ102により帯電された表面にLEDヘッド26により静電潜像を形成される感光ドラム101と、トナーカートリッジ120からトナー110の補給を受ける受け口であるトナー補給口130と、トナー補給口130により補給されたトナー110を現像ローラ104に供給する供給ローラ106と、供給ローラ106により供給されたトナーにより感光ドラム101表面の静電潜像をトナー画像として現像する現像ローラ104と、現像ローラ104と当接することで現像ローラ104表面に付着したトナーの厚さを規制する現像ブレード107と、感光ドラム101の表面に転写されずに残留したトナー110を除去するクリーニングブレード105とから構成されている。
静電潜像担持体としての感光ドラム101は、現像ローラ104と当接し、現像ローラ104表面に付着したトナー110を用いて、表面に担持する静電潜像を現像するものであり、おもに導電性基体表面に感光層を形成した構成とされ、例えば、導電性基体としてアルミニウム等のローラ表面に感光層としてセレンや非晶質シリコンなどを形成した無機感光ドラムや、あるいは感光層として連結剤のバインダー樹脂中に電荷発生剤や電荷輸送剤を分散させてそれぞれ層を形成した有機感光ドラムとしたものがある。本実施例では、導電性基体として直径30mmのアルミニウムの金属パイプに、感光層として電荷発生層および電荷輸送層を順次積層し、その感光層の層厚を20μmとして形成した有機感光ドラムとした。
帯電ローラ102は、後述する帯電ローラ電圧電源(CHB)522により直流電圧を印加され、感光ドラム101表面に当接しながら回転することで感光ドラム101表面を帯電させるものであり、導電性基体表面に弾性層を形成した構成としている。本実施例では、導電性基体としての金属シャフト表面に、弾性層としてエピクロロヒドリンゴムを形成している。
現像剤担持体としての現像ローラ104は、後述する現像ローラ電源電源(DB)523により直流電圧を印加されて第2の電位としての所定の電位を与えられ、現像ローラ104の電位と供給ローラ106の電位との電位差により、供給ローラ106から搬送されたトナー110を、供給ローラ106と当接する表面に付着させるものである。また、回転しながら当接する感光ドラム101表面の静電潜像と電位差を発生させ、その電位差による電界から受ける静電気力でトナー110を感光ドラム101表面に移動させて静電潜像を現像するものであり、導電性基体表面に弾性層を形成した構成としている。例えば、導電性基体としてのステンレス等のシャフト表面に、弾性層としてシリコーンゴム、ウレタンゴム等をカーボン等で電気抵抗を調節するなどして、一般的に現像ローラに用いる部材を形成した構成としている。本実施例では、弾性層として半導電性ウレタンゴムを用いている。
半導電性ウレタンゴムの硬度は、高速印刷の観点からトナーのダメージを軽減することを考慮し、硬度計(マイクロゴム硬度計MD‐1型、高分子計器社製)の測定値において52度とした。なお、上述の硬度計は、JIS K6253に記載のタイプAデュロメータに準じており、押針をスプリングの力で試料の表面に押しつけて変形を与え、試料の抵抗力とスプリングの力とのバランスがとれた状態での押針の押し込み深さを基に測定を行うものであり、上述の測定値は、自動計測により最大値を読み取るピークホールド機能を用いた方法で測定を行っている。
また、半導電性ウレタンゴムは、体積抵抗値が1×107Ω・cmであり、表面粗さRzが8.0μmである。
クリーニングブレード105は、例えば、ウレタンゴム、エポキシゴム、アクリルゴム、フッ素樹脂ゴム、ニトリルブタジエンゴム(NBR)、スチレンブタジエンゴム(SBR)、イソプレンゴム(IR)、ポリブタジエンゴム等の弾性体から形成されるものであり、本実施例においてはウレタンゴムにより形成されている。
現像剤供給部材としての供給ローラ106は、後述する供給ローラ電圧電源(SB)524により直流電圧を印加されて第1の電位としての所定の電位を与えられ、また、現像ローラ104表面に摺接しながら回転することでトナー110を帯電させ、帯電したトナー110が現像ローラ104との電位差による電界から受ける静電気力により、現像ローラ104にトナー110を搬送するものであり、導電性基体表面に弾性層を形成した構成としている。例えば、導電性基体としてのステンレス等のシャフト表面に、弾性層として半導体性発泡シリコンスポンジ層、または、半導体性発泡ウレタンスポンジ層など一般的に供給ローラに用いる部材を形成した構成としている。本実施例では、弾性層として半導体性発泡シリコンスポンジ層を用いている。
また、印刷時の摩耗を考慮すると弾性層は、アスカーF型(JIS Z2245)硬度で40度〜70度、また印刷時に流れる電流値を考慮すると体積抵抗率で1×105Ω・cm〜1×108Ω・cmのものが好適に用いられる。
なお、供給ローラ106の直径は、15.5mmとした。
現像ブレード107は、現像ローラ104表面に当接され、現像ローラ104表面のトナー付着量に関わらず厚さを均一に規制するものではなく、トナーの付着量が多い場合は比例してトナーを厚くするものであり、例えば、ステンレス、リン青銅等の金属やシリコーンゴム等のゴム材などで形成されるものであり、適宜電圧を印加してもよい。
LEDヘッド26は、例えば、LED素子とレンズアレイを有し、LED素子から出力される照射光が感光ドラム101表面に結像する位置に配置されている。
トナーカートリッジ120は、現像部100に対して着脱可能であり、トナー110を収容するトナー収容部125と、トナー収容部125に配置され、トナー110を攪拌する攪拌バー122と、攪拌バー122の下方に位置し、トナー110を現像部100に排出する排出口124と、図中矢印Q方向にスライド可能とし、排出口124を開閉するシャッタ123とから構成されている。
次に、トナーについて説明する。
本実施例のトナー110は、少なくとも結着樹脂を含有するトナー母粒子に無機微紛体や有機微紛体などの外部添加剤(以下、「外添剤」という。)が添加されたもので、トナー収容体120に収納される。
結着樹脂としては、特に限定するものではないが、ポリエステル系樹脂、スチレン‐アクリル系樹脂、エポキシ系樹脂、またはスチレン‐ブタジエン系樹脂が好ましい。
また、結着樹脂には、トナー110が各ローラに付着することを低減させる離型剤、着色剤等が添加され、その他にトナー110が静電気を帯びやすくさせる帯電制御剤、導電性調整剤、流動性向上剤、またはクリーニング性向上剤等の添加材が適宜添加されていてもよい。
離型剤としては、特に限定するものではないが、パラフィンワックス、カルナウバワックス等の公知のものが挙げられる。離型剤の含有量は、結着樹脂100重量部に対して0.1〜20重量部、好ましくは0.5〜20重量部添加されるのが効果的であり、単独のワックスを使用、または複数種のワックスを併用することができる。
着色剤としては、特に限定するものではないが、従来のブラック、イエロー、マゼンタ、シアンのトナー着色材として用いられている染料、顔料等を単独での使用、または複数種を併用することができ、例えば、カーボンブラック、酸化鉄、フタロシアニンブルー、パーマネントブラウンFG、ブリリアントファーストスカーレット、ピグメントグリーンB、ローダミン‐Bベース、ソルベントレッド49、ソルベントレッド146、ピグメントブルー15:3、ソルベントブルー35、キナクリドン、カーミン6B、ジスアゾエロー等が挙げられる。着色剤の含有量は、結着樹脂100重量部に対して2〜25重量部、好ましくは2〜15重量部添加される。
帯電制御剤としては、公知のものを用いることができる。例えば、アゾ系錯体帯電制御剤、サリチル酸系錯体帯電制御剤、カリックスアレン系帯電制御剤、4級アンモニウム塩系帯電制御剤などが挙げられる。帯電制御剤の含有量は、結着樹脂100重量部に対して0.05〜15重量部、好ましくは0.1〜10重量部添加され、単独での使用、または複数種の併用をすることができる。
外添剤は、環境安定性、帯電安定性、現像性、流動性、保存性向上のために添加され、公知のものを用いることができ、例えば、シリカ、チタニア、アルミナ等が挙げられる。外添剤の含有量は、結着樹脂100重量部に対して0.01〜10重量部、好ましくは0.05〜8重量部添加され、単独での使用、または複数種の併用をすることができる。
本実施例のトナーの製造方法は、結着樹脂(ポリエステル樹脂、数平均分子量Mn=3700、ガラス転移温度Tg=62℃、軟化温度T1/2=115℃)を100重量部として、帯電制御剤としてサリチル酸系化合物(ボントロンE-84、オリエント化学社製)を0.5重量部、着色剤としてブラックトナー(Kトナー)はカーボンブラック、イエロートナー(Yトナー)はジスアゾエロー、マゼンタトナー(Mトナー)はカーミン6B、シアントナー(Cトナー)はピグメントブルー15:3をそれぞれ5.0重量部、離型剤としてカルナウバワックス(カルナウバワックス1号粉末、加藤洋行社製)を4.0重量部、これらをヘンシェルミキサーにより混合した後、二軸押出機により溶融混練し、冷却後、直径2mmのスクリーンを有するカッターミルで粗砕化した後、衝突板式粉砕機ディスパージョンセパレータ(日本ニューマチック工業社製)を用いて粉砕し、更に風力分級機を用いて分級を行い、平均粒径6.0μmのトナー母粒子を得る。その後、外添剤をトナー母粒子表面に付着させる外添工程として、得られたトナー母粒子を1kg(100重量部)に、疎水性シリカ(平均粒径16nm、アエロジルR972、日本アエロジル社製)を3.0重量部加え、ヘンシェルミキサーで3分間攪拌することで、各色の負帯電用トナーをそれぞれ得ることができる。なお、この方法で得られた各色のトナーの見かけ密度は0.35g/cm3であった。
次に、画像形成装置10の制御手段について説明する。
図3は、第1の実施例における画像形成装置の制御手段の構成を示すブロック図である。
図3において、制御手段500は、画像形成装置10全体を制御する制御部551と、印刷が終了してから経過した時間をタイマー521により計測する経過時間判定部501と、帯電ローラ電源制御部502と、現像ローラ電源制御部503と、供給ローラ電源制御部504と、転写ローラ電源制御部505と、静電潜像を形成するLEDヘッド23、24、25、26に指示を送信するLEDヘッド制御部507とから構成されている。
また、帯電ローラ電源制御部502、現像ローラ電源制御部503、供給ローラ電源制御部504および転写ローラ電源制御部505は、制御部551の指示により、それぞれ帯電ローラ電圧電源(CHB)522、現像ローラ電圧電源(DB)523、供給ローラ電圧電源(SB)524および転写ローラ電圧電源(TRB)525に指示を送信し、各ローラに印加する印加電圧をそれぞれ制御するものである。
制御部551は、マイクロプロセッサ、ROM、RAM、入出力ポート、タイマー等により構成され、図示せぬ上位装置から印刷データおよび制御コマンドを受信して、ROM等に格納された制御プログラム(ソフトウェア)に基づいて画像形成装置10全体をシーケンス制御し、印刷動作を行う。
帯電ローラ電源制御部502は、受信した制御部551の指示に基づいて、帯電ローラ102に直流電圧を印加する指示を帯電ローラ電圧電源(CHB)522へ送信する。その指示を受信した帯電ローラ電圧電源(CHB)522は、帯電ローラ102に直流電圧を印加する。なお、帯電ローラ電源制御部502は、各色の画像形成ユニット毎に個別の制御を行うため、帯電ローラ電源制御部(K)、帯電ローラ電源制御部(Y)、帯電ローラ電源制御部(M)および帯電ローラ電源制御部(C)を有するものであるが、ここでは特に区別して説明する必要がないため、区別せずに説明する。
現像ローラ電源制御部503は、制御部551の指示に基づいて、現像ローラ104に直流電圧を印加する指示を現像ローラ電圧電源(DB)523へ送信する。その指示を受信した現像ローラ電源電源(DB)523は、現像ローラ104に直流電圧を印加する。なお、現像ローラ電源制御部503は、各色の画像形成ユニット毎に個別の制御を行うため、現像ローラ電源制御部(K)、現像ローラ電源制御部(Y)、現像ローラ電源制御部(M)および現像ローラ電源制御部(C)を有するものであるが、ここでは特に区別して説明する必要がないため、区別せずに説明する。
供給ローラ電源制御部504は、制御部551の指示に基づいて、供給ローラ106に直流電圧を印加する指示を供給ローラ電圧電源(SB)524へ送信する。その指示を受信した供給ローラ電圧電源(SB)524は、供給ローラ106に直流電圧を印加する。なお、供給ローラ電源制御部504は、各色の画像形成ユニット毎に個別の制御を行うため、供給ローラ電源制御部(K)、供給ローラ電源制御部(Y)、供給ローラ電源制御部(M)および供給ローラ電源制御部(C)を有するものであるが、ここでは特に区別して説明する必要がないため、区別せずに説明する。
転写ローラ電源制御部505は、制御部551の指示に基づいて、転写ローラ30、31、32、33に直流電圧を印加する指示を転写ローラ電圧電源(TRB)525へ送信する。その指示を受信した転写ローラ電圧電源(TRB)525は、転写ローラ30、31、32、33に直流電圧を印加する。なお、転写ローラ電源制御部505は、各色の転写ローラ毎に個別の制御を行うため、転写ローラ電源制御部(K)、転写ローラ電源制御部(Y)、転写ローラ電源制御部(M)および転写ローラ電源制御部(C)を有するものであるが、ここでは特に区別して説明する必要がないため、区別せずに説明する。
LEDヘッド制御部507は、制御部551の指示に基づき、LEDヘッド23、24、25、26へ指示を送信し、帯電させた感光ドラム101表面に印刷データに応じた光を照射して露光させ、静電潜像を形成させるものである。なお、LEDヘッド制御部507は、各色のLEDヘッド毎に個別の制御を行うため、LEDヘッド制御部(K)、LEDヘッド制御部(Y)、LEDヘッド制御部(M)およびLEDヘッド制御部(C)を有するものであるが、ここでは特に区別して説明する必要がないため、区別せずに説明する。
経過時間判定部501は、制御部551の指示に基づいて、印刷が終了してから経過した時間をタイマー521で計測し、所定の時間が経過したか否かの判定を行い、結果を制御部551に通知する。
上述した構成の作用について説明する。
まず、画像形成装置10の印刷動作について説明する。なお、画像形成ユニット12、13、14、15について、特に区別して説明しない場合では、図2に示すシアン(C)のトナーを備える画像形成ユニット15を例にして説明する。
ここでは、感光ドラム101表面での静電潜像の形成について説明する。
図2において、感光ドラム101は、図示せぬ駆動手段であるモータにより図中矢印R方向に一定の周速度で回転する。
感光ドラム101表面に当接して配置された帯電ローラ102は、図中矢印S方向に回転しながら、図3に示す帯電ローラ電圧電源(CHB)522により印加される直流電圧により感光ドラム101表面を均一に帯電する。なお、帯電ローラ102は、感光ドラム101と逆方向に回転する。また、帯電ローラ102表面の周速度は、感光ドラム101表面の周速度と同一である。
感光ドラム101に対向して配置されたLEDヘッド26は、印刷データの画像信号に対応した光を感光ドラム101の均一に帯電された表面に照射し、光が照射された部分の電位を約−500Vから約−100Vに減衰させて、静電潜像を形成する。
次に、供給ローラ106による現像ローラ104へのトナー110の供給について説明する。
図2において、トナーカートリッジ120の排出口124を閉じた状態(図中一点鎖線)であったシャッタ123は、トナーカートリッジ120が現像部100に装着された後、図示せぬレバー操作により図中矢印Q方向にスライドし、排出口124が開口する。
排出口124が開口したことにより、トナー収容部125内のトナー110が、排出口124から図中矢印V方向に落下し、現像部100の上部に形成されたトナー補給口130を介して現像部100に供給される。
供給ローラ106は、図中矢印e方向に回転し、現像部100に供給されたトナー110を現像ローラ104に搬送する。このとき、現像ローラ104表面に付着したトナー110は、現像ローラ104と供給ローラ106との摺動により帯電される。
なお、供給ローラ106は、現像ローラ104と同方向に回転する。また、現像ローラ104表面に対する供給ローラ106表面の周速比は、0.5〜0.8が好適であり、周速比が0.5より小さい場合ではトナー供給不足となり、印刷画像にトナー110が付着しない部分が発生するカスレが発生する。一方、周速比が0.8より大きい場合では供給ローラ106表面の摩耗が早くなり、供給ローラ106表面が荒れ、現像ローラ104との当接する部分が減少することに起因するトナー供給不足から印刷画像にカスレが発生する。本実施例において現像ローラ104表面に対する供給ローラ106表面の周速比は、0.66とした。
次に、現像ローラ104表面に付着するトナー110の量について説明する。
図2において、現像ローラ104は、感光ドラム101に当接して配置され、図3に示す現像ローラ電圧電源(DB)523により直流電圧が印加されている。
現像ローラ104は、供給ローラ106により搬送されたトナー110を付着し、図中矢印f方向に回転しながら搬送する。
この回転しながら搬送する過程で、図中矢印f方向における現像ローラ104の下流側に、現像ローラ104に当接して配置された現像ブレード107は、現像ローラ104表面に付着したトナー110を付着量に比例する厚さに規制する。また、現像ローラ104表面に付着したトナー110は、現像ブレード107による当接の摩擦により帯電される。
トナー110の厚さは、印刷時では0.30〜0.50mg/cm2に設定され、0.30mg/cm2より小さい値に設定すると感光ドラム101表面の静電潜像に対してトナー110の量が少ないためトナー110の濃度が薄すぎてしまい、0.50mg/cm2より大きい値に設定すると感光ドラム101表面の静電潜像に対してトナー110の量が多いためトナー画像がチリ易く、ぼやけてしまい、印刷画像の解像度が悪化する。
また、現像ローラ104は、感光ドラム101と逆方向に回転する。また、感光ドラム101表面に対する現像ローラ104表面の周速比は、1.1〜1.4が好適であり、周速比が1.1より小さい場合ではトナー110の帯電が不十分となりやすく、周速比が1.4より大きい場合では感光ドラム101表面の減りが著しく早くなる。本実施例において現像ローラ104表面に対する供給ローラ106表面の周速比は、1.26とした。
次に、トナー110により静電潜像を現像し、トナー画像を形成する現像プロセスについて説明する。
図2において、感光ドラム101表面に形成された静電潜像は、現像ローラ104表面に担持するトナー110により反転現像される。
図3に示す現像ローラ電圧電源(DB)523により電圧が印加されている現像ローラ104表面と、静電潜像を形成された感光ドラム101表面との間には、静電潜像に応じた電気力線が発生する。
このため、現像ローラ104表面の帯電したトナー110は、電気力線に沿って静電気力により感光ドラム101表面の静電潜像部分に付着して現像され、トナー画像を形成する。
なお、この現像プロセスは、後述する所定のタイミングで開始する。
次に、記録紙カセット11から画像形成部22までの記録紙18の搬送について説明する。
図1において、記録紙カセット11に収容された記録紙18は、記録紙搬送ローラ19a、19bにより記録紙カセット11から図中矢印A方向に1枚ずつ取り出される。
その後、記録紙18は、図示せぬ記録紙ガイドに沿って記録紙搬送ローラ19c、19dおよび記録紙搬送ローラ19e、19fにより斜行が矯正されながら図中矢印B方向に搬送されて画像形成部22に至り、ドライブローラ28により回転する転写ベルト27で図中点線矢印T方向へ送られる。
なお、上述した現像プロセスは、記録紙18が図中矢印B方向に搬送される間の所定のタイミングで感光ドラム101が回転し始め、開始される。
次に、記録紙18へトナー画像を転写する転写プロセスについて説明する。なお、ここでは画像形成ユニット12〜15について、区別して説明する。
図1において、画像形成部22では、ブラック(K)の画像形成ユニット12の感光ドラム101表面に転写ベルト27を介して当接状態で対向して配置され、例えば+2000Vの直流電圧を印加された転写ローラ30により、転写ベルト27に静電吸着して搬送される記録紙18表面に、上述した現像プロセスによって感光ドラム101表面に形成されたブラック(K)のトナー画像を転写する転写プロセスが行われる。
その後、ブラック(K)のトナー画像を転写された記録紙18は、転写ベルト27上を図中点線矢印T方向に沿って進み、画像形成ユニット12および転写ローラ30による現像プロセスおよび転写プロセスと同様のプロセスにより、画像形成ユニット13および転写ローラ31によりイエロー(Y)のトナー画像が、画像形成ユニット14および転写ローラ32によりマゼンタ(M)のトナー画像が、そして画像形成ユニット15および転写ローラ33によりシアン(C)のトナー画像が、順次記録紙18表面に転写される。
次に、記録紙18に転写されたトナー画像の定着について説明する。
図1において、各色のトナー画像が転写された記録紙18は、図中矢印D方向に沿って、発熱ローラ36および加圧ローラ37を備えた定着部17へ搬送される。
トナー画像が転写された記録紙18は、図中矢印F方向に回転する加圧ローラ37と、図示せぬ温度制御手段により所定の表面温度に保つ制御が行われ図中矢印E方向に回転する発熱ローラ36との間に搬送される。
そこで、発熱ローラ36の熱により記録紙18に転写されたトナー画像が溶融し、更に溶融したトナー画像を発熱ローラ36と加圧ローラ37との当接部で加圧されることにより、トナー画像が記録紙18に定着する。
トナー画像が定着した記録紙18は、記録紙搬送ローラ19g、19hおよび記録紙搬送ローラ19i、19jにより図中矢印G方向に搬送され、画像形成装置10の外部へと送出される。
次に、現像ローラ104に残存したトナーの回収について説明する。
図2において、現像ローラ104表面に担持されたトナー110が感光ドラム101表面の静電潜像に付着することで静電潜像が現像された後、現像に用いられず残った現像ローラ104表面のトナー110は、現像ローラ104の図中矢印f方向に示す回転により供給ローラ106との当接部に搬送され、供給ローラ106により回収される。
供給ローラ106により回収されたトナー110と、排出口124から新たに供給され、供給ローラ106に付着したトナー110は、図中矢印e方向における供給ローラ106の回転下流側へ送られ、現像ローラ104に供給されて上述の現像プロセスで用いられる。
次に、感光ドラム101に残存したトナー110の回収について説明する。
図2において、転写後の感光ドラム101表面には、転写されなかった若干のトナー110が残留する場合がある。
この残留したトナー110は、クリーニングブレード105により除去される。
クリーニングブレード105は、感光ドラム101の円周の接線方向に沿って平行に配置され、先端部の一方を感光ドラム101表面に当接させ、先端部の他方を剛性のある支持基板に取り付けて固定される。
クリーニングブレード105が感光ドラム101表面に当接した状態で、感光ドラム101が図中矢印R方向に回転することにより、転写されずに残留した感光ドラム101表面のトナー110が除去される。
クリーニングされた感光ドラム101は、繰り返し利用される。
次に、転写ベルト27に転写されたトナー110の回収について説明する。
図1において、連続して複数の記録紙に印刷する連続通紙時の記録紙の間等では、各画像ユニットの感光ドラム101から、トナー画像の一部の帯電が不良であるトナー110が転写ベルト27に転写される場合がある。
転写ベルト27に転写されたトナー110は、転写ベルト27が図中矢印U方向に回転する際に、転写ベルトクリーニングブレード34により転写ベルト27から剥離されて廃棄トナータンク35に溜められる。
クリーニングされた転写ベルト27は、繰り返し利用される。
次に、記録紙18の両面印刷について説明する。
図1において、画像形成装置10により記録紙18の両面に印刷を行う場合、一方の面にトナー画像が定着した記録紙18は、搬送路切り替えガイド20、記録紙搬送ローラ19k、19lおよび記録紙搬送ローラ19w、19xにより一旦図中矢印X方向に搬送され、その後、搬送路切り替えガイド21、記録紙搬送ローラ19w、19xにより図中矢印Z方向に搬送されて反転する。
図中矢印Z方向に搬送された記録紙18は、記録紙搬送ローラ19m、19n、記録紙搬送ローラ19o、19p、記録紙搬送ローラ19q、19r、記録紙搬送ローラ19s、19tおよび記録紙搬送ローラ19u、19vにより、図中矢印a方向、b方向およびd方向の順で搬送される。
反転した記録紙18は、記録紙搬送ローラ19c、19dにより図中矢印B方向に搬送され、先にトナー画像が定着した面の他方の面(裏面)にトナー画像形成が行われ、印刷される。
次に、画像形成装置10が行う低消費電力モード移行時のプロセスについて説明する。
なお、低消費電力モードとは、画像形成装置10が印刷動作を終了させ所定の時間が経過した後、図示せぬ駆動手段であるモータ、帯電ローラ電圧電源(CHB)522、現像ローラ電圧電源(DB)523、供給ローラ電圧電源(SB)524および転写ローラ電圧電源(TRB)525への通電を停止し、制御手段500を動作させる図示せぬ回路のみに通電し、画像形成装置10の消費電力を低減するモードであり、例えばスリープモードと言われているような印刷が行われずに長期間放置されることを前提とした待機状態である。
ここで、画像形成装置10が行う低消費電力モード移行の処理を図4の第1の実施例における画像形成装置の低消費電力モード移行処理の流れを表すフローチャートの図中Sで示すステップにしたがって図2および図3を参照しながら説明する。
S101:制御部551は、図示せぬ上位装置から印刷データおよび制御コマンドを受信して、印刷動作を行う。
S102:印刷動作を行った制御部551は、印刷動作を終了させ、図示せぬ駆動手段であるモータの駆動を停止させる。
S103:制御部551は、経過時間判定部501に指示をし、経過時間判定部501が有するタイマー521によりモータの駆動を停止させてからの経過時間をカウントさせる。
S104:制御部551は、モータの駆動を停止させてからの経過時間が図5において後述する所定時間を経過せずに現像ローラ104の回転停止が終了(印刷動作を開始)したか否かの判定をし、現像ローラ104の回転停止が終了していないと判定すると処理をS105に移行し、現像ローラ104の回転停止が終了したと判定すると低消費電力モードに移行することなく本処理を終了する。
なお、印刷動作を開始することとは、現像ローラ104の回転が開始されることであり、すなわち、現像ローラ104の回転停止が終了することである。
S105:現像ローラ104の回転停止が終了していないと判定した制御部551は、経過時間判定部501に指示をし、モータの駆動を停止させてからの経過時間が所定時間を経過したか否かの判定をさせ、所定時間を経過したと判定すると一定時間後に定着部17の予熱を終了して処理をS106へ移行し、所定時間を経過していないと判定すると処理をS103へ移行する。
ここで、S106からS109までの処理は、図5において後述する放置対応モードに該当し、長期の停止と判断して低消費電力モードに移行する前の準備の処理である。
S106:所定時間を経過したと判定し、放置対応モードに移行すると判定した制御部551は、現像ローラ104にトナー110を付着させるため、モータの駆動を開始する。
S107:制御部551は、帯電ローラ電圧電源(CHB)522、現像ローラ電圧電源(DB)523および供給ローラ電圧電源(SB)524に指示をし、帯電ローラ102、現像ローラ104および供給ローラ106に電圧を印加する。なお、供給ローラ106には印刷動作時に印加する電圧より絶対値が大きい電圧を印加する。これは、現像ローラ104表面に付着させるトナー110を厚くするためである。
S108:制御部551は、図2に示す矢印f方向に現像ローラ104を回転させ、供給ローラ106と現像ローラ104との当接部で現像ローラ104に付着したトナー110が、現像ローラ104と感光ドラム101との当接部に到達したか否かを判定し、到達したと判定すると処理をS109へ移行し、到達していないと判定すると処理をS107へ移行する。
S109:現像ローラ104に付着したトナーが当接部に到達したと判定した制御部551は、モータの駆動を停止させ、モータ、帯電ローラ電圧電源(CHB)522、現像ローラ電圧電源(DB)523、供給ローラ電圧電源(SB)524および転写ローラ電圧電源(TRB)525への通電を停止させる。
上述したS106からS109までの処理により、印刷終了後、所定時間を経過したときに、供給ローラ106の印加電圧と現像ローラ104の印加電圧との電位差を増大させ、現像ローラ104の表面に印刷動作時より厚く付着させたトナー110を、現像ローラ104が回転することで現像ローラ104と感光ドラム101との当接部に到達させるようにしたことにより、現像ローラ104から染み出した低分子量成分の感光ドラム101への付着を妨げるため、印刷画像の品質低下を軽減することができる。
S110:制御部551は、低消費電力モードへ移行し、本処理を終了する。
次に、図5は、第1の実施例における画像形成装置の各部位の状況を示すタイミングチャートであり、図2および図3に基づいて説明する。
図5において、画像形成装置10に電源を投入した起動時T1から、印刷データおよび制御コマンドを受信して印刷を開始する印刷開始時T2までの期間であるイニシャルモードでは、制御部551は、帯電ローラ電圧電源(CHB)522により帯電ローラ102へ−1000V、現像ローラ電圧電源(DB)523により現像ローラ104へ−180V、供給ローラ電圧電源(SB)524により供給ローラ106へ−250Vの電圧を印加させ、モータをONとし、LEDヘッド26をOFFとする指示をする。
印刷開始時T2から、受信した印刷データの印刷を終了する印刷終了時T3までの期間である印刷動作では、制御部551は、帯電ローラ電圧電源(CHB)522により帯電ローラ102へ−1000V、現像ローラ電圧電源(DB)523により現像ローラ104へ−180V、供給ローラ電圧電源(SB)524により供給ローラ106へ−250Vの電圧を印加させ、モータをONとし、LEDヘッド26には印刷データに応じてON/OFFさせる指示をする。
印刷終了時T3から、低消費電力モードに移行する準備をするか否かの判定時T4までの期間である印刷停止では、制御部551は、帯電ローラ102、現像ローラ104および供給ローラ106への電圧の印加をOFFとし、モータおよびLEDヘッド26をOFFとする指示をする。なお、本期間は、図4に示すS105の所定時間に該当する。
低消費電力モードに移行する準備をするか否かの判定時T4から、低消費電力モードの移行時T5までの期間である放置対応モードでは、制御部551は、帯電ローラ電圧電源(CHB)522により帯電ローラ102へ−1000V、現像ローラ電圧電源(DB)523により現像ローラ104へ−180V、供給ローラ電圧電源(SB)524により供給ローラ106へ−320Vの電圧を印加させ、モータをONとし、LEDヘッド26をOFFとする指示をする。
低消費電力モードの移行時T5から、低消費電力モードからの復帰時T6までの期間である低消費電力モードでは、制御部551は、帯電ローラ102、現像ローラ104および供給ローラ106への電圧の印加をOFFとし、モータおよびLEDヘッドをOFFとする指示をする。
なお、低消費電力モードからの復帰時T6から、印刷データおよび制御コマンドを受信して印刷を開始する印刷開始時T7までの期間のイニシャルモードは、T1からT2までの期間のイニシャルモードと同様である。
図5において、現像ローラ電圧電源(DB)523が現像ローラ104に印加した電圧と供給ローラ電圧電源(SB)524が供給ローラ106に印加した電圧との差である電位差を「DB−SB差」とすると、印刷動作においては70Vであり、放置対応モードにおいては140Vとしている。
ここで、図6は、第1の実施例におけるトナー付着量の現像ローラと供給ローラ間の電位差依存性を示す説明図であり、供給ローラ106から供給され現像ローラ104に付着するトナー110の付着量を縦軸とし、「DB−SB差」を横軸としたものである。
図6において、印刷動作における「DB−SB差」が70Vのとき、現像ローラ104のトナー付着量は0.40mg/cm2であり、放置対応モードにおける「DB−SB差」が140Vのとき、現像ローラ104のトナー付着量は0.65mg/cm2であり、「DB−SB差」が大きくなるにつれて、現像ローラ104のトナー付着量が増大していることが確認できる。
これは、現像ローラ104から供給ローラ106に電流が流れる方向に現像ローラ104と供給ローラ106との電位差を大きくすることで、供給ローラ106から現像ローラ104に移動するトナーの量が多くなることによるものと考えられる。
ここで、実験的な確認として、「DB−SB差」を70V、図5に示す印刷停止の時間を30分として、その後放置対応モードを行い、さらに低消費電力モードの時間を6時間として低消費電力モードから復帰したときの印刷画像を確認した。
帯電ローラ102へ−1000V、現像ローラ104へ−180V、供給ローラ106へ−250Vの電圧を印加させ、通紙速度230mm/secの条件で、普通紙(A4サイズ、80g/m2、エクセレントホワイト、沖データ社製)の全面に、シアン色を用いて30%duty印刷(全面ベタ印刷を100%duty印刷とする)を行った。その結果、「DB−SB差」を70Vとし、放置対応モードを行った場合、全面均一な濃度で良好な印刷画像が得られていることを確認した。
次に、印刷画像の比較例として、「DB−SB差」を70Vとし、放置対応モードを行わない場合の印刷画像を確認した。
図7は第1の実施例における比較例としての画像形成装置の低消費電力モード移行処理の流れを表すフローチャートであり、図8は第1の実施例における比較例としての画像形成装置の各部位の状況を示すタイミングチャートである。
図7においては、図4に示すフローチャートのS106からS109までの処理を実施しない流れとし、図8においては、図5に示すタイミングチャートのT3からT5までの期間に存在したT4および放置対応モードがなくなり、印刷停止の状態がT5まで続くタイミングチャートとしている。
ここで、「DB−SB差」を70V、図8に示す印刷停止の時間を30分とし、その後放置対応モードを行わず、低消費電力モードの時間を6時間として低消費電力モードから復帰した場合の印刷画像を確認した。
図6に示す印刷動作時の条件と同様に、帯電ローラ102へ−1000V、現像ローラ104へ−180V、供給ローラ106へ−250Vの電圧を印加させ、通紙速度230mm/secの条件で、普通紙(A4サイズ、80g/m2、エクセレントホワイト、沖データ社製)の全面に、シアン色を用いて30%duty印刷を行った。その結果、印刷画像には感光ドラム101の円周周期の後述するヨコスジが発生し、印刷画像の品質低下が確認できた。その後、30枚程度印刷したところ徐々にヨコスジが薄くなり、30枚目以降ではヨコスジはほぼ消失した。
ここで、印刷画像の品質を低下させるヨコスジの発生原理と本実施例によるヨコスジの発生軽減方法について説明する。
図9は、第1の実施例における現像ローラから染み出した低分子量成分が感光ドラムに付着することを軽減する方法の説明図である。図9(a)には現像ローラ104と感光ドラム101との当接部の概略断面図を示し、図9(b)にはその当接部を拡大し、現像ローラ104表面のトナー付着量が少ないときに感光ドラム101に低分子量成分が付着する場合を示し、図9(c)には現像ローラ104表面のトナー付着量が多いときに感光ドラム101に低分子量成分が付着しない場合を示す。
なお、図9(b)、図9(c)において、図中の白抜きの矢印および白抜きの矢印が指し示す実線は現像ローラ104から低分子量成分が染み出した向きおよび範囲を示し、Wは現像ローラ104と感光ドラム101との当接幅を示す。
図9(b)において、現像ローラ104表面のトナー付着量が少ないため、感光ドラム101と現像ローラ104との当接部では、現像ローラ104から染み出した低分子量成分が感光ドラム101表面に付着し、記録紙18の印刷画像にヨコスジが発生する原因となる。
ヨコスジは、感光ドラム101と現像ローラ104との当接部において、例えば、低消費電力モード時のように感光ドラム101と現像ローラ104とが当接したまま長期間放置されることにより、図9(a)および図9(b)に示すように現像ローラ104の弾性層から染み出た低分子量成分が感光ドラム101表面に染み出して付着することが要因で発生すると考えられる。
これは、感光ドラム101表面の現像ローラ104との当接部に付着した低分子量成分により、LEDヘッド26による感光ドラム101表面の露光を妨げられるため、例えば帯電ローラ102により感光ドラム101表面が帯電した電位を−500Vとすると、−100Vを目標値とする電位まで変動させることができず、現像ローラ104表面の電位である−180Vとの電位差を発生させることができない。
すると、感光ドラム101表面と現像ローラ104表面との間の電位差により発生する電気力線に沿って、負に帯電したトナー110を静電気力により感光ドラム101表面に移動させるところ、感光ドラム101表面と現像ローラ104表面との電位差が小さい、電位差がない、もしくは正負逆の電位差となり必要な電気力線密度(電界の強度)の確保ができない、もしくは電気力線の方向が逆となり、現像ローラ104表面から感光ドラム101表面にトナー110が移動しにくい状態、もしくは移動できない状態となるため、低分子量成分が付着した感光ドラム101表面の現像ローラ104との当接部におけるトナー濃度が低下し、記録紙18の印刷画像には感光ドラム101の円周周期毎にヨコスジが発生する。
なお、感光ドラム101表面に低分子量成分が付着し、ヨコスジが発生した状態から印刷を行うと、感光ドラム101は回転し、感光ドラム101表面の低分子量成分は、現像ローラ104やクリーニングブレード105で徐々に掻き取られることで、感光ドラム101表面から除去され、記録紙18の印刷画像においても徐々にヨコスジは消失する。
一方、図9(c)においては、長期放置する低消費電力モード前に図5に示す放置対応モードを設け、現像ローラ104表面のトナー付着量を多くすることで、感光ドラム101と現像ローラ104との当接部では、現像ローラ104から染み出した低分子量成分が感光ドラム101表面に付着しにくくなり、品質が良好な印刷画像を得ることができる。
次に、現像ローラ104表面のトナー付着量とヨコスジの幅(感光ドラム101表面の感光ドラム101の回転方向における幅)の関係性を確認するため、低消費電力モードの時間を6時間として低消費電力モードから復帰した場合の印刷画像のヨコスジの幅について、低消費電力モードの前処理である放置対応モードにおける「DB−SB差」を変動させて確認した。
図10は、第1の実施例におけるヨコスジの幅の現像ローラと供給ローラとの間の電位差依存性を示す説明図であり、帯電ローラ電圧電源により帯電ローラ−1000V、現像ローラ電圧電源により現像ローラへ−180Vの電圧を印加させ、通紙速度230mm/secとした条件で、また、供給ローラ電圧電源により供給ローラへ印加する電圧を制御して「DB−SB差」を変動させ、普通紙(A4サイズ、80g/m2、エクセレントホワイト、沖データ社製)の全面に、シアン色を用いて30%duty印刷を行った結果である。
なお、現像ローラ104表面と感光ドラム101表面との当接幅は2.00mmとした。
図10において、印刷動作における「DB−SB差」を想定して50Vから90Vまで変動させると、「DB−SB差」が大きくなるにつれてヨコスジの幅が狭くなっており、「DB−SB差」が90Vのときはヨコスジの幅が1mm以上であり、10枚程度に印刷画像の品質低下が発生した。
一方、放置対応モードにおける「DB−SB差」を想定して110Vから150Vまで変動させると、「DB−SB差」が110Vのときはヨコスジの幅が0.5mm以下の幅で、1枚目を印刷している最中にヨコスジが消失する程度であり、「DB−SB差」が120V以上のときにはヨコスジが確認されなくなっている。
なお、ヨコスジの幅が0,5mm以下であれば記録紙18の印刷画像においては目立つことはなく、印刷画像が良好とする。
このことから、放置対応モードでは、印刷動作よりも「DB−SB差」を増大させることで、ヨコスジの発生を軽減することができる。
次に、低消費電力モードの時間を72時間として低消費電力モードから復帰した場合の印刷画像のヨコスジの幅(感光ドラム101表面の感光ドラム101の回転方向における幅)について、「DB−SB差」を変動させて確認した。
図11は、第1の実施例におけるヨコスジの幅の現像ローラと供給ローラ間の電位差依存性を示す説明図であり、帯電ローラ電圧電源により帯電ローラ−1000V、現像ローラ電圧電源により現像ローラへ−180V、供給ローラ電圧電源により供給ローラへの電圧を変動させ、通紙速度230mm/secの条件で、普通紙(A4サイズ、80g/m2、エクセレントホワイト、沖データ社製)の全面に、シアン色を用いて30%duty印刷を行った結果である。なお、比較のため、図10で示した低消費電力モードの時間が6時間の結果は黒塗り丸で示し、今回求めた72時間の結果は白抜き三角で示している。
図11において、放置時間である低消費電力モードの時間が増加するとヨコスジの幅が広くなり、ヨコスジが目立つ傾向が確認されるが、本実施例では、72時間後でも「DB−SB差」を120Vとするとヨコスジの幅は0.5mm以下の印刷画像が良好とした許容レベルであり、実使用上で問題ないと考えられる。
なお、放置対応モードにおける「DB−SB差」の設定は、保証する放置時間に対応できるよう、評価して決定するものである。
また、この場合、72時間毎に放置対応モードを実施してもよい。放置対応モードを実施することで、感光ドラム101表面の低分子量成分はクリーニングブレード105、または、現像ローラ104により取り除かれ、また現像ローラ104表面の低分子量成分を多く含んだトナーは供給ローラ106により現像ローラ104表面から取り除かれる。そして、現像ローラ104表面のトナーは、付着量を多くして停止し、引き続き低消費電力モードへ移行することで、ヨコスジの発生を低減できる。
さらに、本実施例では、放置対応モード時において現像ローラ104表面のトナー付着量を増大するとして説明したが、それに限られることなく、画像形成装置に配置されたソフトスイッチによる回路通電状態での電源OFF時、または、停止時間が設定時間を超えた場合に画像形成装置の節電をするパワーセーブ移行時等に現像ローラ104表面のトナー付着量を増大してもよい。
すなわち、印刷時の通常モードに対して消費電力が低くなるモードに移行するときに、現像ローラ104表面のトナー付着量を増大させればよい。この場合、本実施例で説明したように、現像ローラ104に印加する電圧と供給ローラ106に印加する電圧との電位差「DB−SB差」を印刷動作のときよりも大きくすることで、現像ローラ104表面のトナー付着量を増大させればよい。
印刷動作終了毎に、現像ローラ104表面のトナー付着量を増大させることでも、現像ローラ104の低分子成分量の染み出しの影響を軽減できると考えられるが、長期間放置後での染み出しの影響が大きく、短期間放置毎に現像ローラ104表面のトナー付着量を増大させると、消費電力が増加することや感光ドラム101の寿命が短くなることなどの短所が現れる。
このように、低消費電力モード等の長期放置状態が予想される場合、長期放置状態となる直前に、現像剤供給部材の印加電圧と現像剤担持体の印加電圧との電位差を増大したことにより、現像剤担持体の表面に付着する現像剤量が増加し、現像剤担持体と静電潜像担持体との当接部に現像剤の層が厚くなる。
これにより、長期の放置により現像剤担持体から低分子量成分が染み出たとしても、低分子量成分が静電潜像担持体表面に付着することを、当接部の現像剤により妨げることができる。
その結果、現像ローラから当接部を介して静電潜像担持体に付着した低分子量成分に起因するヨコスジの発生を低減して、印刷画像の品質低下を軽減することができる。
以上説明したように、第1の実施例では、印刷終了後、所定時間を経過したとき、現像剤供給部材の印加電圧と現像剤担持体の印加電圧との電位差を増大させ、現像剤担持体の表面に印刷動作時より厚く付着した現像剤を、現像剤担持体と静電潜像担持体との当接部に移動させるようにしたことにより、現像剤担持体から染み出した低分子量成分の静電潜像担持体への付着を妨げることでヨコスジの発生を低減するため、印刷画像の品質低下を軽減することができるという効果が得られる。
第2の実施例の画像形成装置は、上述した第1の実施例の画像形成装置と構成は同様であるため説明を省略する。
なお、トナーカートリッジ120内のトナー110はすべて用いられており、さらに現像部100内のトナー110も非常に少ない状態であり、現像ローラ104に新たにトナー110が供給されにくい状態であるとする。
上述した構成の作用について説明する。
第2の実施例では、上述した図5に示す第1の実施例の低消費電力モードからの復帰時T6から、印刷データおよび制御コマンドを受信して印刷を開始する印刷開始時T7までの期間のイニシャルモードのLEDヘッド26におけるON/OFF制御が異なる。
図12は、第2の実施例における画像形成装置の各部位の状況を示すタイミングチャートであり、画像形成装置10に電源を投入した起動時T1から、低消費電力モードからの復帰時T6までは第1の実施例と同様であるため説明を省略する。
図12において、低消費電力モードからの復帰時T6で、低消費電力モードからの復帰信号を制御部551が受け、印刷データおよび制御コマンドを受信して再度印刷を開始する印刷開始時T7までの期間のイニシャルモードでは、制御部551は、各部位の初期化処理を行い、帯電ローラ102へ−1000V、現像ローラ104へ−180V、供給ローラ106へ−250Vの電圧を印加させ、モータをONとし、LEDヘッド26もONとする指示をする。
第1の実施例ではT6からT7までの期間においてLEDヘッド26をOFFとしていたが、本実施例ではONとすることで、低消費電力モード中に現像ローラ104から染み出した低分子量成分を含んだトナー110を回収するトナー回収制御を行う。
トナー回収制御では、LEDヘッド26をONとすることで、感光ドラム101表面を露光し、現像ローラ104表面の低分子量成分を含んだトナー110が感光ドラム101表面に移動する。その後、低分子量成分を含んだトナー110は、感光ドラム101表面から転写ベルト27へ転写され、転写ベルト27に当接する転写ベルトクリーニングブレード34により掻き取られ、除去される。
ここで、本実施例と現像ローラ104表面の低分子量成分を含んだトナー110を印刷動作前に除去しない第1の実施例との比較を行うため、図12に示す低消費電力モードの時間を6時間として低消費電力モードから復帰した場合の印刷画像を確認した。
帯電ローラ102へ−1000V、現像ローラ104へ−180V、供給ローラ106へ−250Vの電圧を印加させ、通紙速度230mm/secの条件で、かつ、上述したように現像部100内にトナー残量が非常に少ない状態で普通紙(A4サイズ、80g/m2、エクセレントホワイト、沖データ社製)の全面に、シアン色を用いて100%duty印刷(全面ベタ印刷)を行った。その結果、現像ローラ104表面の低分子量成分を含んだトナー110を除去してから印刷動作を行う本実施例においては、全面均一な濃度で良好な印刷画像が得られた。
一方、比較例としての第1の実施例においては、1枚印刷を実施したところ、全面ベタ印刷の画像の後端でややカスレが見られ、印刷画像の品質低下が確認された。
第1の実施例と本実施例の差異の原因を明らかにするため、パウダーテスタ(Model PT-S、ホソカワミクロン社製)を用いて供給ローラ106近傍のトナー110のトナー凝集度(%)を求めた。
トナー凝集度の求め方は、開き目が150μm、75μm、45μmのふるいを開き目が大きい順に上から重ねて、最も上段のふるいにトナー110を2g載せて振幅0.80mm、振動時間95secの条件の下、振動を加え、それぞれのふるい上に残ったトナーの量を計測し、開き目150μmふるい上トナー量(g)=A、開き目75μmふるい上トナー量(g)=B、開き目45μmふるい上トナー量(g)=Cとして、(A+0.6B+0.2C)/2の計算式を用いて求めた。
上述の方法により求めたトナー凝集度は、本実施例のトナー凝集度=75%、比較例としての第1の実施例のトナー凝集度=90%であり、第1の実施例のトナーのほうが本実施例のトナーより凝集していた。
これは、低消費電力モードからの復帰時において、第1の実施例のトナーは、現像ローラ104から染み出した低分子量成分が含まれ、流動性や帯電性が低下した状態となっているためであると考えられる。
低消費電力モードからの復帰後にはイニシャルモードに移行するため、流動性や帯電性が低下したトナー110は、現像ローラ104の回転方向における下流に搬送された後、供給ローラ106により回収される。
回収されたトナー110は、新たに供給ローラ106により搬送されるトナー110と共に現像プロセスで使用されるため、低分子量成分を多く含むトナー110の流動性や帯電性が低下する。
現像部100内のトナー110の残量が少ない場合、低分子量成分を多く含むトナー110が現像プロセスに使用され、低分子量成分を多く含むトナーの割合が多くなることで印刷画像においてカスレが発生し易く、印刷画像の品質低下を招いてしまう。
このことから、本実施例では、長期間の放置により低分子量成分を多く含むトナー110を印刷動作していないときに感光ドラム101表面に移動させて廃棄することで、流動性や帯電性が低下しているトナー110を印刷に用いることがないため、印刷画像の品質低下を軽減することができる。
以上説明したように、第2の実施例では、第1の実施例の効果に加えて、長期間の放置により低分子量成分を多く含んだ現像剤を廃棄することで、流動性や帯電性が低下している現像剤を印刷に使用しないため、印刷画像の品質低下を軽減することができるという効果が得られる。
なお、第1の実施例および第2の実施例では、画像形成装置としてプリンタを例に説明したが、それに限られることなく、複写機、ファクシミリ等に適用することも可能である。
10 画像形成装置
11 記録紙カセット
12、13、14、15 画像形成ユニット
16 転写部
17 定着部
18 記録紙
19a〜19x 記録紙搬送ローラ
20、21 搬送路切り替えガイド
22 画像形成部
23、24、25、26 LEDヘッド
27 転写ベルト
28 ドライブローラ
29 テンションローラ
30、31、32、33 転写ローラ
34 転写ベルトクリーニングブレード
35 廃棄トナータンク
36 発熱ローラ
37 加圧ローラ
38 サーミスタ
39 加熱ヒータ
100 現像部
101 感光ドラム
102 帯電ローラ
104 現像ローラ
105 クリーニングブレード
106 供給ローラ
107 現像ブレード
110 トナー
120 トナーカートリッジ
122 攪拌バー
123 シャッタ
124 排出口
125 トナー収容部
500 制御手段
501 経過時間判定部
502 帯電ローラ電源制御部
503 現像ローラ電源制御部
504 供給ローラ電源制御部
505 転写ローラ電源制御部
507 LEDヘッド制御部
521 タイマー
522 帯電ローラ電圧電源(CHB)
523 現像ローラ電圧電源(DB)
524 供給ローラ電圧電源(SB)
525 転写ローラ電圧電源(TRB)
551 制御部

Claims (6)

  1. 静電潜像を現像剤により現像した現像剤像を、記録媒体に転写して印刷する画像形成装置において、
    第1の電位を与えられ、前記現像剤を搬送する現像剤供給部材と、
    第2の電位を与えられ、前記第1の電位と前記第2の電位との電位差により、前記現像剤供給部材から搬送された前記現像剤が、前記現像剤供給部材と当接する表面に付着する現像剤担持体と、
    前記現像剤担持体と当接し、前記現像剤担持体の表面に付着した前記現像剤を用いて、表面に担持する静電潜像が現像された静電潜像担持体とを有し、
    印刷動作が行われる通常モードに対して消費電力が低減する低消費電力モードに移行するとき、前記現像剤担持体は、印刷時より前記電位差が増大されて前記現像剤担持体の表面に付着した前記現像剤を、前記現像剤担持体と前記静電潜像担持体との当接部に移動させることを特徴とする画像形成装置。
  2. 請求項1に記載の画像形成装置において、
    印刷時より前記電位差が増大されて前記現像剤担持体の表面に付着した前記現像剤の、前記現像剤担持体と前記静電潜像担持体との当接部への移動は、前記現像剤担持体の回転による移動であることを特徴とする画像形成装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載の画像形成装置において、
    印刷終了後、所定時間を経過したとき、前記低消費電力モードに移行することを特徴とする画像形成装置。
  4. 請求項2または請求項3に記載の画像形成装置において、
    印刷終了後、前記電位差が増大され、前記現像剤担持体が回転してから前記低消費電力モードに移行することを特徴とする画像形成装置。
  5. 請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の画像形成装置において、
    前記電位差が増大されるとき、前記第1の電位の絶対値を高くすることを特徴とする画像形成装置。
  6. 請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の画像形成装置において、
    前記低消費電力モードで待機した後、新たに印刷する前に、前記現像剤担持体の表面に付着させた前記現像剤は、廃棄されることを特徴とする画像形成装置。
JP2013127236A 2013-06-18 2013-06-18 画像形成装置 Expired - Fee Related JP6021157B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013127236A JP6021157B2 (ja) 2013-06-18 2013-06-18 画像形成装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013127236A JP6021157B2 (ja) 2013-06-18 2013-06-18 画像形成装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2015001684A JP2015001684A (ja) 2015-01-05
JP6021157B2 true JP6021157B2 (ja) 2016-11-09

Family

ID=52296223

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013127236A Expired - Fee Related JP6021157B2 (ja) 2013-06-18 2013-06-18 画像形成装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6021157B2 (ja)

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH01108567A (ja) * 1987-10-21 1989-04-25 Minolta Camera Co Ltd 画像形成装置の制御方法
JP2004170457A (ja) * 2002-11-15 2004-06-17 Ricoh Co Ltd 画像形成装置
JP2004245983A (ja) * 2003-02-13 2004-09-02 Murata Mach Ltd 画像形成装置
JP5093143B2 (ja) * 2008-03-07 2012-12-05 ブラザー工業株式会社 画像形成装置、現像装置の制御方法およびコンピュータプログラム
JP2010156907A (ja) * 2009-01-05 2010-07-15 Fuji Xerox Co Ltd 現像装置及び画像形成装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2015001684A (ja) 2015-01-05

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4936481B2 (ja) クリーニング装置およびそれを備えた画像形成装置
US8774667B2 (en) Image forming apparatus
JP6381241B2 (ja) 画像形成装置
US8447222B2 (en) Image forming unit with developer collector contacting image carrier at predetermined contact pressure, and image forming device
JP2010217403A (ja) 画像形成ユニット及び画像形成装置
JP2012118208A (ja) 定着装置及びこれを用いる画像形成装置
US8583016B2 (en) Developing device and image forming apparatus
US20100054765A1 (en) Developing device
JP4778752B2 (ja) 画像形成装置
JP6021157B2 (ja) 画像形成装置
JP2015125292A (ja) 画像形成装置
JP2008058872A (ja) トナー及び画像形成装置
JP2015068889A (ja) 画像形成装置、透明現像剤、および現像剤収容器
JP2007086377A (ja) 現像装置及び画像形成装置
US9134648B2 (en) Image forming unit and image forming apparatus
US20070048038A1 (en) Image forming apparatus
JP2014202980A (ja) 画像形成ユニット及び画像形成装置
JP2015068843A (ja) 画像形成ユニットおよび画像形成装置
JP2016118740A (ja) 画像形成ユニット及び画像形成装置
JP5152910B2 (ja) 現像装置および画像形成装置
JP2010181689A (ja) 画像形成装置
JP2024013513A (ja) 画像形成装置
JP2017032734A (ja) 現像装置及び画像形成装置
JP2013007925A (ja) 静電荷像現像用トナー、画像形成装置、および画像形成方法
JP2011197219A (ja) 現像装置及び画像形成装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20151215

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20160830

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20160928

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6021157

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees