以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。なお、本発明は、以下で説明する実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において適宜変更可能である。
第1の実施の形態.
図1は、本発明の第1の実施の形態における画像形成装置10を示す図である。画像形成装置10は、ブラック(K)、イエロー(Y)、マゼンタ(M)およびシアン(C)の4色を印刷可能なカラー電子写真式プリンタとして構成されている。
図1に示すように、画像形成装置10は、印刷用紙等の媒体18(記録媒体)を収容する媒体収容部としての給紙カセット11と、給紙カセット11から画像形成部22(後述)に向けて媒体18を供給する媒体供給部13と、媒体18上にブラック、イエロー、マゼンタおよびシアンのトナー像(現像剤像)を形成する画像形成部22と、トナー像を媒体18に定着する定着ユニット17と、定着ユニット17から装置外部に媒体を排出する媒体排出部14と、両面印刷のために媒体18を再搬送する再搬送部15とを備えている。
給紙カセット11は、画像形成装置10の下部に着脱可能に装着されている。この給紙カセット11には、媒体18が積層した状態で収納されている。
媒体供給部13は、給紙カセット11に収納されている媒体18を上から順に一枚ずつ繰り出して、矢印Aで示すように搬送路に送り出すピックアップローラ19aおよびフィードローラ19bを有している。
媒体供給部13は、また、ピックアップローラ19aおよびフィードローラ19bにより送り出された媒体18を、斜行(スキュー)を矯正しつつ、画像形成部22に向けて矢印B方向に搬送する搬送ローラ19c,19d(レジストローラとも称する)および搬送ローラ19e,19fを有している。なお、図1に示す点線の矢印A,B等は、媒体18の搬送方向と搬送路を模式的に示すものである。
画像形成部22は、媒体18の搬送路に沿って、ここでは図中右から左に一列に配列された4つの画像形成ユニット12K,12Y,12M,12Cと、露光手段としての4つのLED(発光ダイオード)ヘッド23K,23Y,23M,23Cと、各画像形成ユニット12K,12Y,12M,12Cにより形成されたトナー像を媒体18に転写する転写部16とを備えている。
画像形成ユニット12K,12Y,12M,12Cは、それぞれブラック、イエロー、マゼンタおよびシアンのトナー像(現像剤像)を形成するものであり、画像形成装置10の本体に対して着脱可能に取り付けられている。画像形成ユニット12K,12Y,12M,12Cは、使用するトナー(第2の現像剤)を除いて共通の構成を有している。画像形成ユニット12K,12Y,12M,12Cの構成については、後述する。
転写部16は、媒体18を静電吸着して搬送する転写ベルト27と、この転写ベルト27が張架されたドライブローラ28およびテンションローラ29と、画像形成ユニット12K,12Y,12M,12Cの各感光体ドラム101(後述)に対向配置された転写部材としての転写ローラ30K,30Y,30M,30Cとを有している。
ドライブローラ28は、ベルト駆動モータ510(図6)により回転駆動され、転写ベルト27を図1の矢印C,Dで示す方向に走行させる。テンションローラ29は、転写ベルト27に所定の張力を付与する。
転写ベルト27は、その表面に媒体18を吸着し、ドライブローラ28の回転により走行して、媒体18を画像形成ユニット12K,12Y,12M,12Cに沿って搬送する。なお、転写ベルト27は、ポリアミドイミドまたはポリアミド等により構成され、所定の導電性および機械強度を得るためカーボン等が添加されている。
各転写ローラ30K,30Y,30M,30Cは、転写ベルト27を介して画像形成ユニット12K,12Y,12M,12Cの各感光体ドラム101に圧接されている。各転写ローラ30K,30Y,30M,30Cには、各感光体ドラム101の表面に形成されたトナー像を媒体18に転写するための転写電圧が印加されている。
転写部16は、また、転写ベルト27上に付着したトナーを掻き取ってクリーニングする転写ベルトクリーニングブレード34(転写媒体クリーニング部材)と、転写ベルト27から掻き取られたトナーを収容する廃棄トナータンク35(廃棄現像剤回収部)とを備えている。なお、転写ベルトクリーニングブレード34は、例えば、ウレタンゴム、エポキシゴム、アクリルゴム、フッ素樹脂ゴム、ニトリルブタジエンゴム(NBR)、スチレンブタジエンゴム(SBR)、イソプレンゴム(IR)またはポリブタジエンゴム等の弾性体で構成され、本実施の形態ではウレタンゴムで構成されている。
媒体18の搬送方向において画像形成部22の下流側(図中左側)には、定着ユニット17が設けられている。定着ユニット17は、ヒートローラ36、加圧ローラ37、サーミスタ38およびヒータ39を備えている。
ヒートローラ36は、アルミニウムからなる中空円筒状の芯金の外周にシリコーンゴムの耐熱弾性層を設け、その表面をPFA(テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体)チューブで被覆することにより構成されている。ヒートローラ36の芯金の内側には、例えばハロゲンランプなどのヒータ39が設けられている。
加圧ローラ37は、アルミニウムの芯金の外周にシリコーンゴムの耐熱弾性層を設け、その表面をPFAチューブで被覆することにより構成されている。加圧ローラ37とヒートローラ36との間に、媒体18を加圧・加熱するためのニップ部が形成される。
サーミスタ38は、ヒートローラ36の表面温度検出手段であり、ヒートローラ36の近傍に非接触で配置される。サーミスタ38によって検出された温度情報は定着制御部515(図6)に送られる。定着制御部515は、サーミスタ38の温度情報に基づいてヒータ39をオンオフ制御して、ヒートローラ36の表面温度を所定の温度に維持する。
媒体18の搬送方向において定着ユニット17の下流側(図中左側)には、媒体18の搬送路を切り替える切り替えガイド20が設けられている。切り替えガイド20は、定着ユニット17から送り出された媒体18を、媒体排出部14または再搬送部15に選択的に搬送するものである。
媒体排出部14は、定着ユニット17から送り出された媒体18を、画像形成装置10の外部に排出するための排出ローラ19g,19hおよび排出ローラ19i,19jを有している。また、画像形成装置10の上部カバーには、媒体排出部14によって排出された媒体18を載置するためのスタッカ部24が設けられている。
再搬送部15は、切り替えガイド20を経て搬送されてきた媒体18を退避路に一旦退避させてから逆向きに送り出すための搬送ローラ19k,19l、切り替えガイド21および搬送ローラ19x,19wを有している。再搬送部15は、また、搬送ローラ19x,19wにより送り出された媒体18をリターンパスに沿って媒体供給部13まで搬送する搬送ローラ19m,19n、搬送ローラ19o,19p、搬送ローラ19q,19r、搬送ローラ19s,19tおよび搬送ローラ19u,19vを有している。リターンパスの出口には、上述した搬送ローラ19c,19dが配置されており、表裏が反転された媒体18を再び画像形成部22に搬送する。
<画像形成ユニットの説明>
次に、画像形成ユニット12の構成について説明する。画像形成ユニット12K,12Y,12M,12Cは、第2の現像剤としてのトナーの色(ブラック、イエロー、マゼンタおよびシアン)を除いて共通の構成を有している。
そのため、画像形成ユニット12K,12Y,12M,12Cは、「画像形成ユニット12」と総称する。また、LEDヘッド23K,23Y,23M,23Cは、「LEDヘッド23」と総称する。転写ローラ30K,30Y,30M,30Cは、「転写ローラ30」と総称する。
図2は、画像形成ユニット12の分解斜視図である。図3は、画像形成ユニット12の外観形状を示す斜視図である。図4は、画像形成ユニット12の構成を示す断面図である。図4には、LEDヘッド23、転写ローラ30および転写ベルト27も併せて示している。
画像形成ユニット12は、第1の現像剤としての透明トナー110を予め収容したプロセス部100と、第2の現像剤としてのトナー140を収容したトナーカートリッジ(現像剤収容体)120とを備えて構成されている。画像形成ユニット12は、画像形成装置10の本体10aに対して着脱可能に取り付けられている。
図2および図3に示すように、トナーカートリッジ120は、プロセス部100に着脱可能に装着されている。トナーカートリッジ120をプロセス部100に装着することにより、トナーカートリッジ120の現像剤収容部125に収容された第2の現像剤としてのトナー140が、プロセス部100の現像剤保持部103(後述)に供給される。これにより、プロセス部100に予め収容されていた透明トナー110(第1の現像剤)と、プロセス部100にトナーカートリッジ120から供給されたトナー140(第2の現像剤)とが混合される。
図4に示すように、画像形成ユニット12は、プロセス部100とトナーカートリッジ120とを有している。プロセス部100は、像担持体(静電潜像担持体)としての感光体ドラム101と、帯電部材としての帯電ローラ102と、現像剤担持体としての現像ローラ104と、供給部材としての供給ローラ105と、層規制部材としての現像ブレード107と、クリーニング部材としてのクリーニングブレード106とを有している。
感光体ドラム101は、図4に矢印Rで示す方向に回転する略円筒状の部材である。感光体ドラム101としては、例えば、アルミニウム等の導電性基体ローラ上に、セレン、非晶質シリコンなどの感光層を設けた無機感光体ドラムや、バインダ樹脂中に電荷発生剤や電荷輸送剤を分散させた有機感光層を設けた有機感光体ドラムなどが用いられる。本実施の形態では、導電性基体としてのアルミニウムの金属パイプに、光導電層として電荷発生層および電荷輸送層を順次積層した有機感光体ドラムを用いる。
帯電ローラ102は、感光体ドラム101の表面に接するように設けられている。帯電ローラ102は、例えば、金属シャフトと、金属シャフトの外周に設けられた半導電性エピクロロヒドリンゴムからなる弾性層とで構成される。帯電ローラ102は、感光体ドラム101の回転に追従して、矢印Sで示す方向に従動回転する。
LEDヘッド23は、LED素子とレンズアレイとを有し、LED素子から出射された光が感光体ドラム101の表面に結像する位置に配置されている。LEDヘッド23は、イメージデータに応じて光を出射するように、LEDヘッド制御部503(図6)によって駆動制御される。
現像ローラ104は、感光体ドラム101の表面に接するように設けられ、感光体ドラム101の回転方向とは反対の方向(矢印Eで示す方向)に回転する。現像ローラ104は、例えばステンレス等の導電性を有するシャフト(基体)と、このシャフトの外周に設けられた弾性層とで構成される。弾性層は、シリコーンゴム、ウレタンゴム等にカーボン等を添加して電気抵抗を調節した部材(一般に現像ローラに用いられる部材)で構成され、本実施の形態では半導電性ウレタンゴム層で構成されている。
画像形成ユニット12の工場出荷時には、現像ローラ104の外周面(すなわち上述した半導電性のウレタンゴム層の表面)全体に、第1の現像剤である透明トナー110が付着している。
供給ローラ105は、現像ローラ104の表面に接するように設けられ、現像ローラ104の回転方向と同じ方向(矢印Fで示す方向)に回転する。供給ローラ105は、例えばステンレス等の導電性を有するシャフト(基体)と、シャフトの外周に設けられた弾性層とで構成される。弾性層は、半導電性発泡シリコンスポンジ層または半導電性発泡ウレタンスポンジ層など(一般に供給ローラに用いる部材)で構成され、本実施の形態では半導電性発泡シリコンスポンジ層で構成される。
現像ブレード107は、屈曲部を有する板状部材であり、現像ローラ104の表面に圧接される。現像ブレード107は、ステンレス、リン青銅等の金属や、シリコーンゴム等のゴム材等の部材(一般に現像ブレードに用いられる部材)で構成される。また、現像ブレード107には、適宜、電圧を印加しても良い。
供給ローラ105の外周面と、現像ローラ104の外周面と、現像ブレード107の表面と、プロセス部100の内面とで囲まれた領域が、現像剤保持部103(トナーホッパ、現像剤供給部とも称する)を構成している。プロセス部100において、現像剤保持部103の上方には、トナーカートリッジ120からトナー140を受け入れる開口部130が形成されている。トナーカートリッジ120内のトナー140は、開口部130を介して、矢印Vで示すように現像剤保持部103内に落下供給される。
クリーニングブレード106は、感光体ドラム101の回転軸と平行に配置され、先端部分が感光体ドラム101の表面に当接するように設けられている。クリーニングブレード106は、例えば、ウレタンゴム、エポキシゴム、アクリルゴム、フッ素樹脂ゴム、ニトリルブタジエンゴム(NBR)、スチレンブタジエンゴム(SBR)、イソプレンゴム(IR)、ポリブタジエンゴム等の弾性体で構成され、本実施の形態ではウレタンゴムで構成されている。
一方、トナーカートリッジ120は、その内部に現像剤収容部125を有している。現像剤収容部125には、トナー像(現像剤像)を媒体18に形成する第2の現像剤としてのトナー140が収容されている。トナー140は、例えばブラック、イエロー、マゼンタおよびシアンの着色剤を含有する有色トナーである。なお、「有色」とは、色が付いていることをいう(白色は含まない)。また、「有色」は、有彩色とブラックを含む概念である。
トナーカートリッジ120は、感光体ドラム101の軸方向に長い長尺形状を有している。現像剤収容部125の内部には、トナー140を撹拌する撹拌バー122が設けられている。撹拌バー122は、トナーカートリッジ120の長手方向に延在する回転軸122aを中心として回転可能に支持されている。
撹拌バー122の下方には、現像剤収容部125内に収容されたトナー140を排出するための排出口124と、この排出口124を開閉するシャッタ123が設けられている。シャッタ123は、現像剤収容部125の内周面に沿って矢印Qで示すようにスライド可能に設けられている
<第1の現像剤および第2の現像剤>
次に、第1の現像剤としての透明トナー110および第2の現像剤としてのトナー140について説明する。この透明トナー110およびトナー140は、少なくとも結着樹脂を含有するトナー母粒子に無機微粉体や有機微粉体などの外部添加剤(以下、外添剤と称す)が添加される。
結着樹脂は、特に限定されないが、例えば、ポリエステル系樹脂、スチレン−アクリル系樹脂、エポキシ系樹脂、またはスチレン−ブタジエン系樹脂が好ましい。また、結着樹脂には、離型剤や着色剤等が添加される。結着樹脂には、さらに、帯電制御剤、導電性調整剤、流動性向上剤またはクリーニング性向上剤等の添加剤を適宜添加してもよい。
離型剤は、特に限定されないが、例えば、パラフィンワックス、カルナウバワックス等を用いることができる。離型剤の含有量は、結着樹脂100重量部に対して0.1〜20重量部、好ましくは0.5〜12重量部とするのが効果的であり、単独でまたは複数種類を併用して用いることができる。
帯電制御剤としては、例えば、アゾ系錯体帯電制御剤、サリチル酸系錯体帯電制御剤、カリックスアレン系帯電制御剤、4級アンモニウム塩系帯電制御剤等、公知のものを用いることができる。帯電制御剤の含有量は、結着樹脂100重量部に対して0.05〜15重量部、好ましくは0.1〜10重量部であり、単独でまたは複数種類を併用して用いることができる。
外添剤は、環境安定性、帯電安定性、現像性、流動性、保存性を向上するために添加されるものであり、例えば、シリカ、チタニア、アルミナ等、公知のものを用いることができる。外添剤の含有量は、結着樹脂100重量部に対して0.01〜10重量部、好ましくは0.05〜8重量部であり、単独でまたは複数種類を併用して用いることができる。
第1の現像剤としての透明トナー110は、着色剤を含有していない。
一方、第2の現像剤としてのトナー140は、着色剤を含有している。着色剤は特に限定されないが、例えば、従来のブラック、イエロー、マゼンタ、シアンのトナー用着色剤として用いられている染料、顔料等を単独で若しくは複数種類を併用して用いることができる。例えば、カーボンブラック、酸化鉄、フタロシアニンブルー、パーマネントブラウンFG、ブリリアントファーストスカーレット、ピグメントグリーンB、ローダミンBベース、ソルベントレッド49、ソルベントレッド146、ピグメントブルー15:3、ソルベントブルー35、キナクリドン、カーミン6B、ジスアゾエロー等を用いることができる。着色剤の含有量は、結着樹脂100重量部に対して2〜25重量部、好ましくは2〜15重量部である。
第1の現像剤である透明トナー110の製造方法は、以下の通りである。すなわち、結着樹脂(ポリエステル樹脂、数平均分子量Mn=3700、ガラス転移温度Tg=62℃、軟化温度T1/2=115℃)100重量部と、帯電制御剤としてボントロンE84(オリエント化学工業株式会社製)0.5重量部と、離型剤としてカルナウバワックス(株式会社加藤洋行製、カルナウバワックス1号粉末)4.0重量部とを、ヘンシェルミキサーを用いて混合した後、二軸押出機により溶融混練し、冷却する。
このようにして得られた混合物を、直径2mmのスクリーンを有するカッタミルで粗砕化した後、衝突板式粉砕機「ディスパージョンセパレーター」(日本ニューマチック工業株式会社製)を用いて粉砕し、更に風力分級機を用いて分級を行い、平均粒径6.0μmのトナー母粒子を得る。次に、外添工程として、上記のトナー母粒子1kg(100重量部)に対して、疎水性シリカR972(日本アエロジル株式会社製、平均粒径16nm)3.0重量部を加え、へンシェルミキサーで3分間攪拌することで、着色剤を含有しない透明トナー110が得られる。
このようにして得られた透明トナー110の粉体色相を、分光式色彩計SE−2000(日本電色工業株式会社製、C光源、2度視野、反射、粉末測定、3.0g)にて測定したところ、粉体色相は、L*=98.99、a*=−0.73、b*=2.41であった。
第2の現像剤であるトナー140の製造方法は、以下の通りである。すなわち、結着樹脂(ポリエステル樹脂、数平均分子量Mn=3700、ガラス転移温度Tg=62℃、軟化温度T1/2=115℃)100重量部と、帯電制御剤としてボントロンE84(オリエント化学工業株式会社製)0.5重量部と、着色剤としてブラックトナーはカーボンブラック、イエロートナーはジスアゾエロー、マゼンタトナーはカーミン6B、シアントナーはピグメントブルー15:3それぞれ5.0重量部と、離型剤としてカルナウバワックス(株式会社加藤洋行製、カルナウバワックス1号粉末)4.0重量部とを、ヘンシェルミキサーを用いて混合した後、二軸押出機により溶融混練し、冷却する。
このようにして得られた混合物を、直径2mmのスクリーンを有するカッタミルで粗砕化した後、衝突板式粉砕機「ディスパージョンセパレーター」(日本ニューマチック工業株式会社製)を用いて粉砕し、更に風力分級機を用いて分級を行い、平均粒径6.0μmのトナー母粒子を得る。次に、外添工程として、上記のトナー母粒子1kg(100重量部)に対して、疎水性シリカR972(日本アエロジル株式会社製、平均粒径16nm)3.0重量部を加え、へンシェルミキサーで3分間攪拌することで、ブラック、イエロー、マゼンタおよびシアンのトナー(すなわち、第2の現像剤としてのトナー140)がそれぞれ得られる。
このようにして得られたトナー140の粉体色相を、分光式色彩計SE−2000(日本電色工業株式会社製、C光源、2度視野、反射、粉末測定、3.0g)にて測定したところ、ブラックトナーの粉体色相はL*=13.56、a*=0.63、b*=0.59であり、イエロートナーの粉体色相はL*=90.20、a*=−8.16、b*=108.20であった。また、マゼンタトナーの粉体色相はL*=38.50、a*=65.29、b*=6.72であり、シアントナーの粉体色相はL*=39.22、a*=−6.99、b*=47.51であった。
画像形成ユニット12K,12Y,12M,12Cの各プロセス部100には、工場出荷時に、第1の現像剤としての共通の透明トナー110(着色剤を含有しないトナー)が予め収容されている。
特に、各プロセス部100内の現像ローラ104の外周面には、透明トナー110が付着している。図5は、現像ローラ104の外周面に透明トナー110を付着させる(まぶす)方法を示す模式図である。
図5(A)に示すように、ここでは、透明トナー110を収容する容器203と、軸方向が水平になるように互いに平行に配置されたスポンジローラ201,202とを備えた、まぶし機200を用いる。
透明トナー110は、容器203内に、スポンジローラ201,202の略下半分が埋まる程度の高さまで収容される。この状態で、図5(B)に示すように、現像ローラ104をスポンジローラ201,202の上側の外周面に接するように載置する。
スポンジローラ201,202は、モータ204により矢印で示す方向(ここでは時計回り方向)に回転する。現像ローラ104は、スポンジローラ201,202との接触により、反対方向(ここでは反時計回り方向)に従動回転する。
スポンジローラ201,202は、容器内203の透明トナー110を外周面に付着させながら回転し、現像ローラ104の外周面に透明トナー110を付着させる。このようにして、現像ローラ104の外周面に透明トナー110が付着する(まぶされる)。
プロセス部100の現像剤収容部103の容量を30gとすると、現像剤収容部103に予め収容される透明トナー110の量は、例えば3g程度であり、そのうち現像ローラ104の外周面に予め付着される透明トナーは0.01g〜0.2g(例えば0.05g)程度である。
このように現像ローラ104に透明トナー110(第1の現像剤)を予め付着させておくことにより、画像形成ユニット12を画像形成装置10に装着して最初に印刷動作を行う際(すなわち初期動作時)に、透明トナー110が潤滑剤として作用し、現像ローラ104と、現像ブレード107、供給ローラ105および感光ドラム101との摩擦力を低減する。これにより、画像形成ユニット12の初期動作時の負荷トルクを抑制することができる。
一方、画像形成ユニット12K,12Y,12M,12Cの各トナーカートリッジ120には、それぞれ異なる着色剤を含有するトナー140(第2の現像剤)が収容されている。すなわち、画像形成ユニット12Kのトナーカートリッジ120にはブラックトナー、画像形成ユニット12Yのトナーカートリッジ120にはイエロートナー、画像形成ユニット12Mのトナーカートリッジ120にはマゼンタトナー、画像形成ユニット12Cのトナーカートリッジ120にはシアントナーが収容されている。
ここでは、第1の現像剤としての透明トナー110、および、第2の現像剤としてのトナー140(ブラック、イエロー、マゼンタおよびシアン)の円形度は、0.955±0.015である。円形度は、粒子の凹凸の度合いを表す指標であり、円形度が1.000であれば完全な球形状であり、円形度が1.000より小さくなるにつれて粒子形状は不定形になる。
トナーの円形度は、下記の式(1)に基づき、シスメックス株式会社製「フロー式粒子像分析装置FPIA−3000」を用いて測定する。
円形度=L1/L2 ・・・ (1)
ここで、L1は、粒子投影像の面積と同じ面積を有する円の周囲長であり、L2は、粒子投影像の周囲長である。測定した全粒子(2000個以上)の円形度の総和を粒子数で除算して、円形度の測定値を得る。
また、透明トナー110の帯電量は、例えば−32μC/gである。トナー140については、ブラックのトナーの帯電量は、例えば−27μC/gであり、イエローのトナーの帯電量は、例えば−31μC/gである。また、マゼンタのトナーの帯電量は、例えば−25μC/gである。シアンのトナーの帯電量は、例えば−26μC/gである。
トナーの帯電量(ブローオフ帯電量)は、トナーとキャリアとを振とうにより撹拌して測定する。ここでは、キャリアとして、パウダーテック株式会社製のフェライトキャリア「F−60」を用い、トナーとキャリアとを1:9(重量比)の割合で混合する。トナーとキャリアの混合物(150mg)を容器に収容し、株式会社ヤヨイ製の振とう器「YS−LD」を用いて振とうする。振とう回数を200回/分とし、振とう時間は600秒間とする。
振とう後、京セラケミカル株式会社製の粉体帯電量測定装置「TB−203」を使用し、ブロー圧力を7.0kPa、吸引圧力を−4.5kPaとして10秒間の吸引を行い、PC(パーソナルコンピュータ)に0.1秒毎の電荷量と吸引量を出力させる。吸引時間(10秒間)の最後の2秒間に出力された電荷量および吸引量の各平均値から、トナー粒子の単位重量当たりの電荷量Q/M(単位:μC/g)を算出する。なお、測定は、温度25度、相対湿度50%で行う。
本実施の形態では1成分現像方式を用いているが、2成分現像方式を用いても良い。2成分現像方式を用いた場合には、透明トナー110とキャリアとを合わせたものを「第1の現像剤」と称し、有色(例えば、ブラック、イエロー、マゼンタおよびシアン)のトナー140とキャリアとを合わせたものを「第2の現像剤」と称する。
<画像形成装置の制御系>
次に、画像形成装置10の制御系について説明する。図6は、画像形成装置10の制御系の要部を示すブロック図である。画像形成装置10は、制御部501と、帯電ローラ電源制御部502と、LEDヘッド制御部503と、現像ローラ電源制御部504と、供給ローラ電源制御部505と、転写ローラ電源制御部506と、帯電ローラ電圧電源602と、現像ローラ電圧電源604と、供給ローラ電圧電源605と、転写ローラ電圧電源606とを有している。
図6において、制御部501は、図示しないマイクロプロセッサ、ROM、RAM、入出力ポート、タイマ等によって構成され、パーソナルコンピュータ等の上位装置から印刷データおよび制御コマンドを受信して、画像形成装置10のシーケンスを制御して画像形成を行う。
帯電ローラ電源制御部502は、制御部501の指示により、帯電ローラ102に帯電電圧を印加して、感光体ドラム101の表面を一様に帯電させる。帯電ローラ電源制御部502は、画像形成ユニット12K,12Y,12M,12C毎に設けられているが、ここでは「帯電ローラ電源制御部502」とまとめて説明する。
LEDヘッド制御部503は、制御部501の指示により、イメージデータに従ってLEDヘッド23を発光させ、感光体ドラム101の表面に光を照射して静電潜像を形成する。LEDヘッド制御部503は、LEDヘッド23K,23Y,23M,23C毎に設けられているが、ここでは「LEDヘッド制御部503」とまとめて説明する。
現像ローラ電源制御部504は、制御部501の指示により、現像ローラ104に現像電圧を印加し、感光体ドラム101の表面の静電潜像を現像する。現像ローラ電源制御部504は、画像形成ユニット12K,12Y,12M,12C毎に設けられているが、ここでは「現像ローラ電源制御部504」とまとめて説明する。
供給ローラ電源制御部505は、制御部501の指示により、供給ローラ105に供給電圧を印加し、現像ローラ101にトナー140を供給する。供給ローラ電源制御部505は、画像形成ユニット12K,12Y,12M,12C毎に設けられているが、ここでは「供給ローラ電源制御部505」とまとめて説明する。
転写ローラ電源制御部506は、制御部501の指示により、転写ローラ30に転写電圧を印加し、感光体ドラム101の表面のトナー像を媒体18に転写する。転写ローラ電源制御部506は、転写ローラ30K,30Y,30M,30C毎に設けられているが、ここでは「転写ローラ電源制御部506」とまとめて説明する。
帯電ローラ電圧電源602は、帯電ローラ電源制御部502によって制御され、帯電ローラ102に直流電圧(帯電電圧)を印加する。帯電ローラ電圧電源602は、画像形成ユニット12K,12Y,12M,12C毎に設けられているが、ここでは「帯電ローラ電圧電源602」とまとめて説明する。
現像ローラ電圧電源604は、現像ローラ電源制御部504によって制御され、現像ローラ104に直流電圧(現像電圧)を印加する。現像ローラ電圧電源604は、画像形成ユニット12K,12Y,12M,12C毎に設けられているが、ここでは「現像ローラ電圧電源604」とまとめて説明する。
供給ローラ電圧電源605は、供給ローラ電源制御部505によって制御され、供給ローラ105に直流電圧(供給電圧)を印加する。供給ローラ電圧電源605は、画像形成ユニット12K,12Y,12M,12C毎に設けられているが、ここでは「供給ローラ電圧電源605」とまとめて説明する。
転写ローラ電圧電源606は、転写ローラ電源制御部506によって制御され、転写ローラ30に直流電圧(転写電圧)を印加する。転写ローラ電圧電源606は、転写ローラ30K,30Y,30M,30Cのそれぞれに対応して4つ設けられているが、ここでは「転写ローラ電圧電源606」とまとめて説明する。
画像形成装置10は、さらに、IDモータ507と、給紙モータ508と、搬送モータ509と、ベルト駆動モータ510と、定着モータ511と、排出モータ512と、再搬送モータ513とを有している。
IDモータ507は、感光体ドラム101を回転駆動する。感光体ドラム101の回転は、動力伝達系を介して、現像ローラ104および供給ローラ105に伝達される。また、帯電ローラ102および転写ローラ30は、感光体ドラム101に追従して従動回転する。IDモータ507は、画像形成ユニット12K,12Y,12M,12C毎に設けられているが、ここでは「IDモータ507」とまとめて説明する。
給紙モータ508は、ピックアップローラ19aおよびフィードローラ19bを回転駆動し、給紙カセット11から媒体18を送り出す。搬送モータ509は、搬送ローラ19c〜19fを回転駆動し、媒体18を画像形成部22に向けて搬送する。ベルト駆動モータ510は、ドライブローラ28を回転駆動し、転写ベルト27を走行させる。
定着モータ511は、定着ユニット17の加熱ローラ36および加圧ローラ37を回転駆動し、両ローラのニップ部を通過させて媒体18を搬送する。排出モータ512は、排出ローラ19g〜19jを回転駆動し、媒体18を装置外部に排出する。再搬送モータ513は、搬送ローラ19k〜19vを回転駆動し、両面印刷のために媒体18を再搬送する。
画像形成装置10は、さらに、切り替え機構(アクチュエータ)514を有している。切り替え機構514は、切り替えガイド20を駆動して媒体18の搬送路を切り替え、また、媒体18の表裏を反転するために切り替えガイド21を駆動する。
画像形成装置10は、さらに、定着制御部515を有している。定着制御部515は、定着ユニット(定着器)17のサーミスタ38の検出温度に基づいてヒータ39をオンオフ制御し、定着温度を一定に保つ。
<画像形成装置の動作>
次に、画像形成装置10の動作について、図1,4,6を参照して説明する。画像形成装置10の動作を開始するためには、画像形成ユニット12のプロセス部100にトナー140(第2の現像剤)が供給されていることが必要である。
ユーザがトナーカートリッジ120をプロセス部100に装着したのち、トナーカートリッジ120のレバーを回動操作すると、図4に示したシャッタ123が矢印Qで示す方向に移動し、排出口124を開放する。これにより、トナーカートリッジ120内のトナー140(第2の現像剤)は、排出口124から矢印V方向に落下して、プロセス部100の開口部130を介して現像剤保持部103に供給される。これにより、画像形成装置10は、画像形成が可能な状態となる。
画像形成装置10の制御部501は、パーソナルコンピュータ等の上位装置から印刷データと制御コマンドを受信すると、給紙モータ508を駆動してピックアップローラ19aおよびフィードローラ19bを回転させ、給紙カセット11に収容された媒体18を矢印Aで示す方向に送り出す。
制御部501は、所定のタイミングで搬送モータ509を駆動し、搬送ローラ19c,19dおよび搬送ローラ19e,19fを回転させる。搬送ローラ19c,19dおよび搬送ローラ19e,19fは、媒体18の斜行を矯正しながら矢印Bで示す方向に搬送する。
制御部501は、媒体18が搬送ローラ19c〜19fによって矢印Bで示す方向に搬送されている間に、所定のタイミングで画像形成ユニット12Kでのトナー像の形成を開始する。また、制御部501は、ベルト駆動モータ510を駆動して転写ベルト27を移動させ、媒体18を転写ベルト27で吸着保持して矢印Cで示す方向に搬送する。これにより、媒体18はブラックの画像形成ユニット12Kに到達する。
画像形成ユニット12Kでは、制御部501がIDモータ507を駆動し、感光体ドラム101を矢印Rで示す方向に回転させる。これにより、図4に示した帯電ローラ102、現像ローラ104、供給ローラ105および転写ローラ30も回転する。
また、帯電ローラ電源制御部502は、帯電ローラ電圧電源602から帯電ローラ102に帯電電圧(例えば−1050V)を印加する。これにより、帯電ローラ102が接触する感光体ドラム101の表面が、例えば−550Vに一様に帯電する。
LEDヘッド制御部503は、ブラックのイメージデータに基づいてLEDヘッド23を駆動し、感光体ドラム101の表面に光を照射する。感光体ドラム101の光照射部分(露光部分)の電位は−100V程度に光減衰し、これにより静電潜像が形成される。
供給ローラ電源制御部505は、供給ローラ電圧電源605から供給ローラ105に供給電圧(例えば−350V)を印加し、現像ローラ電源制御部504は、現像ローラ電圧電源604から現像ローラ104に現像電圧(例えば−250V)を印加する。
これにより、供給ローラ105は、現像剤保持部103に収容されたトナー140(第2の現像剤)を表面に担持して、図4に矢印Fで示す方向に回転し、当該トナー140を現像ローラ104に供給する。現像ローラ104は、トナー140(初期動作時には、現像ローラ104の表面に予め付着した透明トナー110も含む)を担持して、図4に矢印Eで示す方向に回転する。
現像ローラ104の回転に伴い、現像ブレード107が、現像ローラ104の表面のトナー140を均一な厚さにならし、現像ローラ104上にトナー層を形成する。現像ローラ104の表面に担持されたトナー140は、現像ローラ104と供給ローラ105との摺動および現像ブレード107との摩擦によって、例えば−60V程度に帯電する。
上記のLEDヘッド23によって感光体ドラム101の表面に形成された静電潜像は、現像ローラ104が表面に担持するトナー140(初期動作時には透明トナー110も含む)によって反転現像される。すなわち、静電潜像が形成された感光体ドラム101と現像ローラ104との間に電位差に伴う電気力線が発生し、現像ローラ104の表面のトナー140が、静電気力により感光体ドラム101の静電潜像に付着する。これにより、トナー像が形成される。
媒体18が、ブラックの画像形成ユニット12Kの感光体ドラム101と転写ローラ30とのニップ部に到達するタイミングに合わせて、転写ローラ電圧電源606が転写ローラ30Kに転写電圧(例えば+3000V)を印加する。この転写電圧により、感光体ドラム101の表面に形成されたブラックのトナー像が媒体18に転写される。
その後、媒体18は、転写ベルト27によって矢印Cで示す方向にさらに搬送され、画像形成ユニット12Y,12M,12Cを順に通過する。そして、画像形成ユニット12Kと同様のプロセスにより、画像形成ユニット12Yの感光体ドラム101からイエローのトナー像が媒体18に転写され、画像形成ユニット12Mの感光体ドラム101からマゼンタのトナー像が媒体18に転写され、画像形成ユニット12Cの感光体ドラム101からシアンのトナー像が媒体18に転写される。
各色のトナー像が転写された媒体18は、矢印Gで示す方向に搬送されて定着ユニット17に到達する。トナー像が転写された媒体18は、定着モータ511により矢印H,Iで示す方向に回転する加熱ローラ36と加圧ローラ37とのニップ部に送り込まれる。加熱ローラ36は、定着制御部515により所定の表面温度に保たれ、その熱により媒体18上のトナーが溶融する。さらに、溶融したトナーがニップ部で加圧されることにより、トナー像が媒体18に定着する。
定着ユニット17の排出側に配置された切り替えガイド20は、切り替え機構514により、媒体18を排出搬送路に案内する方向を向いている。定着ユニット17から排出された媒体18は、切り替えガイド20により媒体排出部14に導かれ、排出モータ512によって回転駆動される排出ローラ19g〜19jによって矢印Jで示す方向に搬送され、画像形成装置10の外部に排出される。排出された媒体18は、スタッカ部24に載置される。
なお、各画像形成ユニット12K,12Y,12M,12Cにおいて、感光体ドラム101の表面には、トナー像の転写後に、転写されなかった若干のトナーが残留する場合がある。この残留したトナーは、クリーニングブレード106によって除去される。クリーニングされた感光体ドラム101は、繰り返し使用される。
また、連続印刷中に、転写ベルト17の媒体18が保持されていない部分(紙間)に、感光体ドラム101から一部の帯電不良のトナーが転写される場合がある。このトナーは、転写ベルト27が図1に示す矢印C,Dで示す方向に走行する際に、転写ベルトクリーニングブレード34によって掻き取られ、廃棄トナータンク35に溜められる。
一方、両面印刷の場合には、切り替え機構514により切り替えガイド20の向きを切り替え、定着ユニット17から排出された媒体18を再搬送部15に導く。再搬送部15では、再搬送モータ513により回転する再搬送ローラ19k,19l,19w,19により、媒体18を矢印Kで示すように搬送して退避路に送り込む。その後、再搬送ローラ19w,19の回転方向を反転させ、切り替え機構514により切り替えガイド21の向きを切り替えることにより、媒体18を矢印Lで示すように退避路から引き出してリターンパス(再搬送路)に搬送する。さらに、再搬送モータ513により回転する再搬送ローラ19m〜19vが、媒体18をリターンパスに沿って矢印M,Nで示す方向に搬送する。
リターンパスに沿って搬送された媒体18は、媒体供給部13の搬送ローラ19c,19dに到達して、再び矢印Bで示す方向に搬送されて画像形成部22に送られる。画像形成部22では、媒体18の裏面(既にトナー像が定着した面とは反対の面)にトナー像が形成され、その後、上述したようにトナー像の定着および排出が行われる。
<実施例1>
本実施の形態の画像形成装置10を使用し、第1の現像剤として透明トナー110を用い、第2の現像剤としてマゼンタのトナー140を用いて、印刷試験を行った。
具体的には、マゼンタの画像形成ユニット12Mのプロセス部100の現像ローラ104の外周面(ウレタンゴム層の表面)に、第1の現像剤としての透明トナー110を付着させ、さらに現像剤保持部103にも透明トナー110を収容し、透明トナー110の量を合計3.0gとした。なお、現像剤保持部103の容量は30gであるため、現像剤保持部103には、その容量の10%に相当する透明トナー110が収容されている。
また、トナーカートリッジ120の現像剤収容部125に、第2の現像剤としてのマゼンタのトナー140を130g収容した。
そして、画像形成ユニット12Mのプロセス部100を画像形成装置10(図1)に装着し、さらにトナーカートリッジ120をプロセス部100に装着して、媒体18にテストパターンを1枚印刷した。なお、この印刷試験では、マゼンタ以外の色の画像形成は行わない。
媒体18としては、A4サイズの標準紙(ここでは、OKIエクセレントホワイト紙、坪量=80g/m2、ISO白色度=98%)を用いた。媒体18の搬送速度、すなわち画像形成速度は、275mm/秒とした。
図7は、媒体18に印刷したテストパターンを示す。ここでは、媒体18の印刷領域(媒体18の四辺に沿った非印刷領域を除く領域)を左右に分け、印刷duty(印刷領域の全体を100%とした面積率)を異ならせた。左側領域Lの印刷dutyを100%とし、右側領域Rの印刷dutyを25%とした。
テストパターン(図7)が印刷された媒体18(印刷サンプル)を、OKIエクセレントホワイト紙(坪量=80g/m2、ISO白色度=98%)の上に載置し、左側領域Lの前端部L1と後端部L2、および、右側領域Rの上端部R1と下端部R2において、濃度および色相を測定した。濃度および色相の測定には、X−Rite Incorporated製の濃度計「X−Rite528」(ステータスI、D50光源、2度視野)を用いた。
<基準例>
また、基準例として、第1の現像剤としてマゼンタトナーを用い、第2の現像剤としてもマゼンタトナーを用いて印刷試験を行った。この基準例は、上述した実施例1に対する判断基準を与えるものである。
すなわち、画像形成ユニット12Mのプロセス部100の現像ローラ104の外周面に、第1の現像剤としてのマゼンタトナーを付着させ、現像剤保持部103にもマゼンタトナーを収容し、マゼンタトナーの量を合わせて3.0gとした。また、トナーカートリッジ120の現像剤収容部125に、第2の現像剤(トナー140)としてマゼンタトナーを130g収容した。その他の条件は実施例1と同じ条件として、印刷試験を行った。
<比較例>
また、比較例として、第1の現像剤としてイエロートナーを用い、第2の現像剤としてマゼンタトナーを用いて印刷試験を行った。すなわち、この比較例では、第1の現像剤および第2の現像剤として、異なる有色のトナーを用いた。
すなわち、画像形成ユニット12Mのプロセス部100の現像ローラ104の外周面に、第1の現像剤としてのイエロートナーを付着させ、現像剤保持部103にもイエロートナーを収容し、イエロートナーの量を合わせて3.0gとした。また、トナーカートリッジ120の現像剤収容部125に、第2の現像剤(トナー140)としてマゼンタトナーを130g収容した。その他の条件は実施例1と同じ条件として、印刷試験を行った。但し、比較例については、3枚の印刷を行い、1枚目と3枚目について濃度および色相を測定した。
<測定結果>
図8(A)は、左側領域L(印刷duty:100%)での濃度および色相の測定結果を示す。図8(A)に示すように、実施例1では、前端部L1での濃度は1.25であり、後端部L2での濃度は1.30であった。これに対し、基準例では、前端部L1での濃度は1.32であり、後端部L2での濃度は1.31であった。
実施例1では、基準例と比較して、前端部L1での濃度が0.07(=1.32−1.25)低下している。しかしながら、濃度差が0.1以下であれば目視で判別しにくいため、実施例1における濃度は良好なレベルにある。
また、図8(A)に示すように、実施例1での色相差ΔEは2.4であった。色相差ΔEは、5以下が許容範囲(目視で問題がないレベル)であるため、実施例1の色相差は良好なレベルにある。すなわち、実施例1では、濃度および色相差の良好なトナー像(印刷duty:100%)が得られる。
図8(B)は、右側領域R(印刷duty:25%)での濃度および色相の測定結果を示す。図8(B)に示すように、実施例1では、前端部R1での濃度は0.29であり、後端部R2での濃度は0.30であった。これに対し、基準例では、前端部R1での濃度は0.31であり、後端部R2での濃度は0.30であった。
実施例1では、基準例と比較して、前端部R1での濃度が0.02(=0.31−0.29)低下している。しかしながら、上記のとおり、濃度差が0.1以下であれば目視で判別しにくいため、実施例1における濃度は良好なレベルにある。
また、図8(B)に示すように、実施例1での色相差ΔEは0.5であった。色相差ΔEは、5以下が許容範囲であるため、実施例1の色相差は良好なレベルにある。すなわち、実施例1では、濃度および色相差の良好なトナー像(印刷duty:25%)が得られる。
以上から、第1の現像剤として透明トナー110を用い、第2の現像剤としてマゼンタのトナー140を用いた場合には、第1の現像剤および第2の現像剤としてマゼンタトナーを用いた場合とほぼ同様の、良好な画像品質が得られることが分かる。
一方、比較例では、図8(A)の左側領域(印刷duty:100%)および図8(B)の右側領域(印刷duty:25%)とも、色相差ΔEが10以上と大きく、許容レベルから大きく乖離している。また、印刷枚数が3枚目になると、色相差ΔEの改善は見られるものの、許容レベルには到達していない。
これは、比較例では、初期動作時に現像ローラ104上でイエローとマゼンタという異なる有色のトナーが混合したことにより、色相のずれが生じたためと考えられる。このことから、第1の現像剤および第2の現像剤として、異なる有色のトナーを用いることは好ましくないことが分かる。
なお、第1の現像剤および第2の現像剤として、赤色とマゼンタといった同系色のトナーの組み合わせを用いた場合には、イエローとマゼンタの組み合わせよりは色相差ΔEが改善すると考えられる。但し、画像形成ユニット12K,12Y,12M,12Cの全てに共通の第1の現像剤を使用した場合、画像形成ユニット12Cでは赤色とシアンとの組み合わせとなり、色相のずれが大きくなると考えられる。
以上から、画像形成ユニットの初期動作時の負荷低減を実現しつつ画像品質を維持するためには、第1の現像剤として透明トナーを用い、第2の現像剤として有色のトナーを用いるのが有効であることが分かる。
なお、図8(A)および(B)には、トナー140(第2の現像剤)としてマゼンタトナーを用いた場合の試験結果を示したが、ブラック、イエローおよびシアンを用いた場合も、同様の結果が得られた。
<効果>
以上説明したように、本発明の第1の実施の形態によれば、各画像形成ユニット12K,12Y,12M,12Cのプロセス部100に、第1の現像剤としての透明トナー110を収容したため、初期動作時における負荷トルクを低減することができる。さらに、各画像形成ユニット12K,12Y,12M,12Cのプロセス部100に予め収容するトナーが共通(透明トナー110)であるため、画像形成ユニット12K,12Y,12M,12Cのそれぞれに、共通のプロセス部100を使用することができる。
そのため、画像形成装置1に4つの共通のプロセス部100を装着し、これらのプロセス部100に、ブラック、イエロー、マゼンタおよびシアンのトナー140を収容したトナーカートリッジ120をそれぞれ装着すればよい。従って、プロセス部100を色毎に管理する必要がなくなり、プロセス部100の管理が容易になる。
また、各プロセス部100において、現像ローラ104の外周面に透明トナー110を付着させることにより、画像形成ユニット12の初期動作時における負荷トルクの低減効果を向上することができる。
また、各プロセス部100の現像剤供給部103に収容する透明トナー110の量を10%以下とすることにより、透明トナー110が画像の品質に与える影響を小さく抑えることができる。
<変形例等>
なお、上述した図8(A),(B)に示すように、実施例1では媒体18の前端部(測定位置L1,R1)に僅かな濃度低下が見られた。これは、画像形成ユニット12の初期動作時には、感光体ドラム101上のトナー像に、現像ローラ104に予め付着していた透明トナー110が比較的多く含まれていることによる。
そこで、画像形成ユニット12を画像形成装置10に装着したのち、印刷を開始する前に、現像ローラ104上の透明トナー110を廃棄するようにしてもよい。この場合、例えば、帯電ローラ102、現像ローラ104および供給ローラ105に各電圧を印加して、転写ローラ30には転写電圧を印加しない空運転を行うことにより、現像ローラ104上のトナー(主に透明トナー110)を感光体ドラム101に付着させ、クリーニングブレード106で掻き落として廃棄する。あるいは、感光体ドラム101から転写ベルト27にトナーを転写して、ベルトクリーニングブレード34で掻き落としてもよい。例えば、現像ローラ104の一回転分のトナーを廃棄することにより、透明トナー110の量を大幅に少なくすることができる。
このようにして透明トナー110を廃棄してから画像形成を行えば、感光体ドラム101上のトナー像に含まれるトナー140(第2の現像剤)の割合が多くなるため、より高品質の画像が得られる。
上述した実施の形態1では、プロセス部100に予め収容する透明トナー110(現像ローラ104に付着する透明トナー110も含む)の量を、現像剤保持部103の容量(例えば30g)の10%とした。現像剤保持部103に予め収容する透明トナー110の量が少ないほど、画像の品質に与える影響が小さいためである。
しかしながら、現像剤保持部103に予め収容する透明トナー110の量が上記の値(現像剤保持部103の容量の10%)を超えていても、現像剤保持部103の容量の50%以下であれば、画像の品質に与える影響が比較的小さく、画像の品質を許容範囲内に収めることができる。
第2の実施の形態.
図9は、第2の実施の形態における画像形成ユニット12を示す図である。第2の実施の形態における画像形成ユニット12は、第1の現像剤として透明トナー110の代わりに白色トナー210を用いたものである。他の構成は、第1の実施の形態の画像形成ユニット12と同様である。
第1の現像剤である白色トナー210の製造方法は、以下の通りである。すなわち、結着樹脂(ポリエステル樹脂、数平均分子量Mn=3700、ガラス転移温度Tg=62℃、軟化温度T1/2=115℃)100重量部と、帯電制御剤としてボントロンE84(オリエント化学工業株式会社製)0.5重量部と、着色剤として白色顔料である酸化チタンを100重量部と、離型剤としてカルナウバワックス(株式会社加藤洋行製、カルナウバワックス1号粉末)4.0重量部とを、ヘンシェルミキサーを用いて混合した後、二軸押出機により溶融混練し、冷却する。
このようにして得られた混合物を、直径2mmのスクリーンを有するカッタミルで粗砕化した後、衝突板式粉砕機「ディスパージョンセパレーター」(日本ニューマチック工業株式会社製)を用いて粉砕し、更に風力分級機を用いて分級を行い、平均粒径6.0μmのトナー母粒子を得る。次に、外添工程として、上記のトナー母粒子1kg(100重量部)に対して、疎水性シリカR972(日本アエロジル株式会社製、平均粒径16nm)3.0重量部を加え、へンシェルミキサーで3分間攪拌することで、白色トナー210が得られる。
このようにして得られた白色トナー210の粉体色相を、分光式色彩計SE−2000(日本電色工業株式会社製、C光源、2度視野、反射、粉末測定、3.0g)にて測定したところ、粉体色相は、L*=93.88、a*=−1.54、b*=3.88であった。
また、白色トナー210の帯電量は、例えば−16μC/gである。トナーの帯電量の測定方法、および他のトナーの帯電量は、第1の実施の形態で説明した通りである。また、各トナーの円形度は、第1の実施の形態で説明した通りである。
第2の実施の形態における画像形成装置10の構成および動作は、透明トナー110に替えて白色トナー210を用いることを除き、第1の実施の形態と同様である。
<実施例2>
本実施の形態の画像形成装置10を使用し、第1の現像剤として白色トナー210を用い、第2の現像剤としてマゼンタのトナー140を用いて、印刷試験を行った。
具体的には、マゼンタの画像形成ユニット12Mのプロセス部100の現像ローラ104の外周面に白色トナー210(第1の現像剤)を付着させ、現像剤保持部103にも白色トナー210を収容し、白色トナー210の量を合わせて3.0gとした。なお、現像剤保持部103の容量は30gであるため、現像剤保持部103の容量の10%に相当する白色トナー210が収容されていることになる。
また、トナーカートリッジ120の現像剤収容部125に、マゼンタのトナー140(第2の現像剤)を130g収容した。
この画像形成ユニット12Mを画像形成装置10(図1)に装着し、さらにトナーカートリッジ120を画像形成ユニット12Mに装着して、媒体18に所定のテストパターンを印刷した。なお、マゼンタ以外の画像形成ユニット12K,12Y,12Cは、画像形成装置10に装着せずに印刷を行った。
媒体18の種類および搬送速度、並びにテストパターンは、第1の実施の形態で説明したとおりである。また、濃度および色相の測定位置および測定方法も、第1の実施の形態で説明したとおりである。
<基準例>
また、基準例として、第1の現像剤としてマゼンタトナーを用い、第2の現像剤(トナー140)としてもマゼンタトナーを用いて、印刷試験を行った。基準例の印刷試験は、第1の実施の形態で説明したとおりである。
<測定結果>
図10(A)は、左側領域L(印刷duty:100%)での濃度および色相の測定結果を示す。図10(A)に示すように、実施例2では、前端部L1での濃度は1.23であり、後端部L2での濃度は1.26であった。これに対し、基準例では、前端部L1での濃度は1.32であり、後端部L2での濃度は1.31であった。
実施例2では、基準例と比較して、前端部L1での濃度が0.09(=1.32−1.23)低下している。しかしながら、濃度差が0.1以下であれば目視で判別しにくいため、実施例2における濃度は良好なレベルにある。
また、図10(A)に示すように、実施例2での色相差ΔEは3.7であった。色相差ΔEは、5以下が許容範囲(目視で問題がないレベル)であるため、実施例2の色相差は良好なレベルにある。すなわち、実施例2では、濃度および色相差の良好なトナー像(印刷duty:100%)が得られる。
図10(B)は、右側領域R(印刷duty:25%)での濃度および色相の測定結果を示す。図10(B)に示すように、実施例2では、前端部R1での濃度は0.28であり、後端部R2での濃度は0.30であった。これに対し、基準例では、前端部R1での濃度は0.31であり、後端部R2での濃度は0.30であった。
実施例2では、基準例と比較して、前端部R1での濃度が0.03(=0.31−0.28)低下している。しかしながら、濃度差が0.1以下であれば目視で判別しにくいため、実施例2における濃度は良好なレベルにある。
また、図10(B)に示すように、実施例2での色相差ΔEは0.9であった。色相差ΔEは、5以下が許容範囲であるため、実施例2の色相差は良好なレベルにある。すなわち、実施例2では、濃度および色相差の良好なトナー像(印刷duty:25%)が得られる。
以上から、第1の現像剤として白色トナー210を用い、第2の現像剤としてマゼンタのトナー140を用いた場合には、第1の現像剤および第2の現像剤としてマゼンタトナーを用いた場合と比較して、実質上問題のない画像品質が得られることが分かる。
図10(A)および(B)には、トナー140(第2の現像剤)としてマゼンタトナーを用いた場合の試験結果を示したが、ブラック、イエローおよびシアンを用いた場合も、同様の結果が得られた。
<効果>
以上説明したように、本発明の第2の実施の形態によれば、各画像形成ユニット12K,12Y,12M,12Cのプロセス部100に、第1の現像剤としての白色トナー210を収容したため、初期動作時における負荷トルクを低減することができる。さらに、各画像形成ユニット12K,12Y,12M,12Cのプロセス部100に予め収容するトナーが共通(白色トナー210)であるため、画像形成ユニット12K,12Y,12M,12Cのそれぞれに、共通のプロセス部100を使用することができる。従って、プロセス部100を色毎に管理する必要がなくなり、プロセス部100の管理が容易になる。
<変形例等>
なお、第1の実施の形態でも説明したように、画像形成ユニット12を画像形成装置1に装着したのち、印刷を開始する前に、現像ローラ104上の白色トナー210を廃棄するようにしてもよい。この場合、例えば、帯電ローラ102、現像ローラ104および供給ローラ105に各電圧を印加して、転写ローラ30には転写電圧を印加しない空運転を行うことにより、現像ローラ104上のトナー(主に白色トナー210)を感光体ドラム101に付着させ、クリーニングブレード106で掻き落として廃棄する。あるいは、感光体ドラム101から転写ベルト27にトナーを転写して、ベルトクリーニングブレード34で掻き落としてもよい。このようにして白色トナー210を廃棄してから媒体18への印刷を行えば、感光体ドラム101上のトナー140(第2の現像剤)の割合が高くなるため、より高品質の画像が得られる。
なお、本実施の形態では、プロセス部100に予め収容した白色トナー210だけを用いてトナー像を形成することもできる。そのため、例えばプロセス部100を画像形成装置10に装着し、トナーカートリッジ120を装着していない状態で組み立て検査を行う際、プロセス部100に予め収容した白色トナー210を用いて検査用パターンを色付き紙(例えば、紀州製紙株式会社製「色上質紙」、厚口、ブルー色、坪量90g/m2)に印刷することができる。印刷した検査用パターンを観察することにより、組み立て(例えばプロセス部100の画像形成装置10への取り付け等)が正しく行われた否かを確認することができ、利便性が向上する。
上記の各実施の形態では、直接転写方式の画像形成装置10について説明したが、本発明は、例えば中間転写方式の画像形成装置に適用してもよい。この場合、各画像形成ユニット12の感光体ドラム101上に形成したトナー像を、1次転写部で中間転写ベルト(転写媒体)に1次転写し、さらに2次転写部で媒体18に2次転写する。
上記の各実施の形態では、ブラック、イエロー、マゼンタ、シアン等の有色トナーを用いて可視像であるトナー像(現像剤像)を形成したが、可視像に限定されるものではなく、例えば可視光領域外(赤外領域、紫外領域)の光を吸収するものであってもよい。
上記の各実施の形態では電子写真方式のプリンタについて使用したが、本発明は、電子写真法を用いて画像を形成する画像形成装置、例えば、MFP(Multifunction Peripheral)、ファクシミリ、複写器等にも利用することができる。