JP2016118740A - 画像形成ユニット及び画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】感光ドラム上における静電凝集の発生を抑えることにより、残留物がその場に留まり難くし、トナーの外添剤がクリーニング部材からすり抜けることを抑制することが可能な画像形成ユニット及び画像形成装置を提供する。【解決手段】印刷データに基づく静電潜像を担持する像担持体と、前記像担持体と当接し、当該像担体上に残留した残留物を除去する除去部材と、前記除去部材を固定する固定部を備え、前記除去部材により除去された前記残留物を収容する残留物収容部と、前記残留物収容部に配置された導電部材とを備え、前記導電部材は、前記残留物の電荷を外部に逃がすことを特徴とする画像形成ユニット及び当該画像形成ユニットを備えた画像形成装置。【選択図】 図1

Description

本発明は、複写機、ファクシミリ、プリンタ等の画像形成装置の画像形成ユニットに関するものである。
電子写真方式を用いた画像形成装置において、像担持体たる感光ドラム上に堆積した残留物をクリーニングする際、感光ドラム表面にクリーニングブレードを当接させた状態で当該感光ドラムを回転させ、クリーニングブレードがこれを掻き取ることで感光ドラム表面のクリーニングが行われる。
ところで、昨今の印刷高速化に伴い、感光ドラム表面上に形成された静電潜像を可視化する現像剤たるトナーにも耐久性が求められている。一般的に、トナーの耐久性の向上は、外添剤の添加量を増加することにより実現されるが、これによりクリーニングブレードで除去される残留物にも多くの外添剤が含まれることになる。外添剤を多く含む残留物は静電凝集を起こしやすく、感光ドラム上における残留物の堆積を促進させる。その結果、外添剤を多く含む残留物によって外添剤がクリーニングブレードをすり抜けやすくなるといった問題があった。
上記問題を解決するために、例えば、特許文献1には、感光ドラム上におけるクリーニング部材の当接位置よりも当該感光ドラムの回転方向上流側に除電光を照射する照射装置を配し、除電光の照射により感光ドラムの帯電電位を除去することで、外添剤と感光ドラムとの静電気的な付着力を低減させ、クリーニング部材による外添剤の除去を容易にする画像形成装置及び画像形成方法が開示されている。
特開2012−113131号公報
しかしながら、様々な印刷画像を印刷することで、感光ドラム上には残留物(残留トナー)が多い部分と少ない部分とが発生する。したがって、従来技術では、当該残留物によって感光ドラムに照射される除電光が感光ドラム長手方向で均一とはならず、照射ムラが発生することがあった。また、トナーが飛散することで照射装置にトナーが付着し、除電光の照射が遮られてしまうといった可能性があり、これにより感光ドラム表面が均一に帯電されずに、印刷画像に濃度ムラが発生するといった問題もあった。
本発明はこのような実状に鑑みてなされたものであり、本発明の課題は、感光ドラム上における静電凝集の発生を抑えることにより、残留物がその場に留まり難くし、トナーの外添剤がクリーニング部材からすり抜けることを抑制することが可能な画像形成ユニット及び画像形成装置を提供することである。
上記課題を解決するために、本発明に係る画像形成ユニットは、印刷データに基づく静電潜像を担持する像担持体と、前記像担持体と当接し、当該像担体上に残留した残留物を除去する除去部材と、前記除去部材により除去された前記残留物を収容する残留物収容部と、前記残留物収容部に配置された導電部材とを備え、前記導電部材は、前記残留物の電荷を外部に逃がすことを特徴としている。
また、本発明に係る画像形成装置は、上記画像形成ユニットを備えることを特徴としている。
本発明によれば、感光ドラム上における静電凝集の発生を抑えることにより、残留物がその場に留まり難くし、トナーの外添剤がクリーニング部材からすり抜けることを抑制することが可能なクリーニング装置を提供することができる。
本実施形態に係る画像形成装置としてのプリンタ10の要部構成を説明する概略構成図である。 画像形成ユニット12の構成をLEDヘッド23、転写ローラ30、及び転写ベルト27とともに概略的に説明する要部構成図である。 プリンタ10の制御構成を説明するブロック図である。 クリーニングブレード105及び残留物収容部201近傍の構成を説明する要部拡大図である。 パターン印刷の例を示す模式図である。 試験1乃至試験4において、感光ドラム上のトナー付着量(横軸)に対し印刷画像内で観察された黒点数をプロットしたグラフである。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。なお、本発明は以下の記述に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において定義変更可能である。
図1は、本実施形態に係る画像形成装置としてのプリンタ10の要部構成を説明する概略構成図である。本実施形態に係るプリンタ10は、ブラック(K)、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、及びシアン(C)の4種の現像剤としてのトナーを重ね合わせてカラー画像を形成するカラー用電子写真プリンタとしての構成を備える。
プリンタ10は、記録紙18を収容する記録紙カセット11を始点とし、用紙搬送ローラ19a〜19f、定着部17、用紙搬送ローラ19g〜19j、スタッカ40を終点とする図1中点線矢印A、B、D、Gで示される略S字状に形成された用紙搬送経路に沿って、画像形成部22が設けられている。また、本実施形態に係るプリンタ10は、搬送路切り替えガイド20、21を有し、記録紙片面の印刷後、図1中点線矢印X、Z、a、b、dで示され、用紙搬送ローラ19k〜19xからなる円弧状に形成された両面印刷用用紙搬送経路に沿って記録紙18を搬送することにより両面印刷が可能となるように構成されている。
記録紙カセット11は、内部に記録紙18を積層した状態で収納し、プリンタ10下部に着脱自在に装着されている。そして、用紙搬送ローラ19a、19bは、この記録紙カセット11に収納された記録紙18をその最上部から1枚ずつ取り出して図1中点線矢印Aで示す方向に繰り出す。用紙搬送ローラ19c〜19fは、記録紙18を図1中点線矢印Bで示す方向に搬送する間に記録紙18の斜行を矯正し、画像形成部22に搬送する。なお、図1中の各点線矢印は、ここでは同時に記録紙18の搬送路を概略的に示すものである。
画像形成部22は、用紙搬送路に沿って着脱自在に配置された4つの現像装置としての画像形成ユニット12〜15と、露光装置としてのLED(Light Emitting Diode)ヘッド23〜26と、後述するように、各画像形成ユニット12〜15により形成されたトナー画像を記録紙18上面にクーロン力により転写する転写部16とを備える。なお、用紙搬送経路上に直列に並べられた4つの画像形成ユニット12〜15は全て同一の部材構成であり、使用される現像剤としてのトナーの色、即ち、ブラック(K)、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)のみが異なる。
転写部16は、記録紙18を静電吸着して搬送する転写ベルト27と、図示せぬ駆動部により伝達された駆動力により回転することで転写ベルト27を駆動させるドライブローラ28と、ドライブローラ28と対を成して転写ベルト27を張架するテンションローラ29と、画像形成ユニット12〜15の後述する各感光ドラム101K、101Y、101M、101Cに対向する位置で、転写ベルト27を介して圧接するように配置され、後述する転写ローラ用電圧電源525から印加された転写電圧に基づきトナー画像を記録紙18に転写させる転写ローラ30〜33と、転写ベルト27上に付着したトナーを掻き取ってクリーニングする転写ベルトクリーニングブレード34と、転写ベルトクリーニングブレード34で掻き取られることで回収されたトナーを収容する廃棄トナータンク35とを備える。
転写ベルト27は、例えば、ポリアミドイミド、ポリアミド等から成り、カーボン等が添加され所定の導電性、機械的強度を示すように設定されている。転写ベルトクリーニングブレード34は、例えば、ウレタンゴム、エポキシゴム、アクリルゴム、フッ素樹脂ゴム、ニトリルブタジエンゴム、スチレンブタジエンゴム、イソプレンゴム、又はポリブタジエンゴム等から成り、本実施形態においては、ウレタンゴム製のものを用いた。
ここで、図2を用いて本実施形態に係る画像形成ユニット12〜15の構成について説明する。図2は、画像形成ユニット12の構成をLEDヘッド23、転写ローラ30、及び転写ベルト27とともに概略的に説明する要部構成図である。なお、前述したように、画像形成ユニット12〜15の部材構成は収容するトナーのみが異なり、他の構成は全て同一であるため、ここでの説明は、ブラック(K)のトナーを用いて画像形成を行う画像形成ユニット12を一例として説明する。
画像形成ユニット12は、現像剤担持体としての現像ローラ104と、供給部材としての供給ローラ106と、層規制部材としての現像ブレード107とを有する現像部100と、トナー110を収容する現像剤収容体としてのトナーカートリッジ120と、像担持体としての感光ドラム101Kと、帯電部材としての帯電ローラ102と、感光ドラム101Kの周面に圧接される除去部材としてのクリーニングブレード105とを備える。画像形成ユニット12は、図1で示した画像形成部22の所定位置に着脱自在に装着され、トナーカートリッジ120は現像部100に対して着脱自在となるように構成されている。
感光ドラム101Kは、例えば、アルミ等の導電性基体ローラ上に、セレン、非晶質シリコン等の感光層を備えた無機感光ドラムや、バインダー樹脂中に電荷発生剤や電荷輸送剤を分散させた有機感光層を設けた有機感光ドラム等を使用することができる。本実施形態においては、導電性支持体と光導電層とによって構成され、導電性支持体としてのアルミニウムの金属パイプに、光導電層としての、電荷発生層及び電荷輸送層とを順次積層した構成の有機感光体を用いた。このようにして構成された導電性基体は感光ドラム101Kの両端に設けられた半導電性のフランジを介して金属シャフト204と接触し、当該金属シャフト204はグランドへ接続されている。なお、本実施形態においては、感光ドラム101Kは直径30mmのアルミニウムパイプに層厚が20μmとなるように光導電層を積層したものを使用した。
帯電ローラ102は、感光ドラム101Kの周面に接して設けられ、例えば、金属シャフトと半導電性エピクロロヒドリンゴムとによって構成されたローラ部材である。また、帯電ローラ102に接して配置されたサブローラ108は、金属シャフトと発泡ウレタンスポンジとによって構成されたローラ部材である。サブローラ108は、帯電ローラ102と外周速度が同速で図2中矢印W方向に回転し、帯電ローラ102に付着した異物を除去する。
現像ローラ104は、感光ドラム101Kの周面に接して設けられ、例えば、ステンレス等の金属シャフトの外周にカーボンブラックを分散させた半導電性ウレタンゴム層を配設し、その表面をイソシアネート処理したローラ部材である。ここで、ゴム硬度は、高速印刷の観点からトナー110に対するダメージを軽減する観点から設定され、MD−1硬度計(高分子機器(株)製、「マイクロゴム硬度計MD−1型」、JIS K6253に記載のタイプAデュロメータに準じ、押針をスプリングの力で試料の表面に押しつけて変形を与え、試料の抵抗力とスプリングの力とがバランスした状態での押針の押し込み深さを基にして測定され、自動計測によってピークホールド機能から最大値を読み取る方法)にて測定したところ、硬度は52度であった。また、体積低効率は1×10(Ω・cm)、表面粗さRzは8.0μmであった。なお、本実施形態においては、現像ローラ104の直径は16.0mmのものを使用し、感光ドラム101Kに対して当接幅2.00mmで配置した。
供給ローラ106は、例えば、ステンレス等の金属シャフトの外周に弾性層として半導電性発砲ウレタンスポンジ層を配設して構成されたローラ部材である。供給ローラ106としては、印刷時の摩耗の観点から、弾性層はアスカーF硬度で40〜70度(JIS Z2245)、また、印刷時に流れる電流値の観点から体積抵抗値で1×10〜1×10(Ω・cm)(弾性層に金属支柱を300gfの力で押し当て、印加電圧300Vでの測定条件)のものが好適に用いられる。本実施形態においては、供給ローラ16の直径は15.5mmのものを用いた。
現像プレート107は、ステンレス、リン青銅等の金属や、シリコーンゴム等から構成された板状部材である。現像ブレード107は、現像ローラ104の表面の所定位置においてカウンター方向で当接するように配設され、現像ローラ104表面のトナー層厚を均一に規制する。
クリーニングブレード105は、例えば、ウレタンゴム、エポキシゴム、アクリルゴム、フッ素樹脂ゴム、ニトリルブタジエンゴム、スチレンブタジエンゴム、イソプレンゴム、ポリブタジエンゴム等の弾性体から構成される。クリーニングブレード105の一端側は、現像部100の外形を構成するアウターフレーム220に固定され、他端側は、感光ドラム101Kに対して所定の圧力をもって当接しており、感光ドラム101Kが回転することで印刷画像の転写後に感光ドラム101Kに残留した残留物を掻き取る。本実施形態では、クリーニングブレード105としてウレタンゴム製のものを用いた。
残留物収容部201は、クリーニングブレード105により掻き落とされた残留物が一時堆積する部分である。残留物収容部201は、アウターフレーム220と、当該アウターフレーム220に固定されたクリーニングブレード105とにより形成されている。残留物収容部201には残留物搬送部材としての残留物搬送スクリュー202が配置されており、当該残留物搬送スクリュー202が回転することにより、クリーニングブレード105により掻き落とされた残留物は、残留物収容部201から排出される。残留物収容部201の内側面には、例えば、アルミテープ等の第1導電部材としての導電部材203aと、第2導電部材としての203bとが接着固定されている。
ここで、残留物収容部201に対する導電部材の固定位置関係について図4(a)を参照して説明する。図4(a)は、導電部材の固定位置が2ヶ所の場合の例を説明する図であり、残留物収容部201近傍の構成を説明する要部拡大図である。
図4(a)に示されるように、残留物収容部201は、収容部基材2011と当該収容部基材2011の上端付近から感光ドラム101K方向に延在し、クリーニングブレード105を固定する固定部としての上端部2012と、収容基材2011の下端付近から感光ドラム101K方向に延在し、先端部にシール部材221を有する下端部2013とから形成されている。なお、シール部材221は、導電部材203aの上面よりも上側に突出するように形成されている。クリーニングブレード105の固定面105bは上端部2012の外側面2012bを介して固定されており、上端部2012の内側面2012aから感光ドラム105Kに対するクリーニングブレード105の当接面105aに至る固定面105b端部の領域にかけて導電部材203bが接着固定されている。また、導電部材203aは残留物が堆積する底面としての下端部2013の内側面2013aと残留物搬送スクリュー202との間に接着固定されている。導電部材203a及び203bは、フレームグランド(FG)と導通されており、これにより残留物の静電凝集を抑制することが期待できる。なお、ここでの説明においては、導電部材の固定位置が2ヶ所の場合の例について説明したが、導電部材の他の固定形態については後述する。
再び、図2に戻り、トナーカートリッジ120の現像剤収容部125には、その長手方向に延在する撹拌バー122が回転自在に支持されている。撹拌バー122下方には、現像剤収容部125内部のトナー110を現像部100に排出するための排出口124が形成されている。シャッタ123は、当該排出口124を開閉するために図2中矢印Q方向にスライド可能となるよう配設されている。
LEDヘッド23は、例えば、LED素子等の発光素子とレンズアレイとを有し、印刷データに基づきLED素子から照射される光が感光体表面上で結像する位置となるように配設されている。
このような構成を備えた画像形成ユニット12〜15を有する画像形成部22にて形成されたトナー画像は、転写部16により記録紙18に転写され、図1中点線矢印D方向に搬送され、定着部17に送られる。
ここで、再び図1に戻り、定着部17の構成について説明する。定着部17は、発熱ローラ36、加圧ローラ37、及びサーミスタ38を備える。発熱ローラ36は、例えば、アルミニウム等からなる中空円筒状の芯金にシリコーンゴムの耐熱弾性層を被覆し、その上にPFA(テトラフルオロエチレンーパーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体)チューブを被覆することによって形成されている。そして、その芯金内には、例えば、ハロゲンランプ等の加熱ヒータ39が設けられている。加圧ローラ37は、例えば、アルミニウム等からなる芯金にシリコーンゴムの耐熱弾性層を被覆し、その上にPFAを被覆した構成であり、発熱ローラ36との間に圧接部が形成されるように配設されている。サーミスタ38は、発熱ローラ36の表面温度の検出手段であり、発熱ローラ36の近傍に接触又は非接触で配設されている。サーミスタ38が検出した発熱ローラ36の表面温度の検出結果に基づき、上記加熱ヒータ39を制御することで、発熱ローラ36の表面温度は所定の温度に維持される。トナー画像が転写された記録紙18が所定の温度に維持された発熱ローラ36と加圧ローラ37とから形成される圧接部を通過することにより、記録紙18上のトナー110に熱及び圧力が付与され、該トナー110は溶融し、トナー画像が定着される。
次に、本実施形態で使用される現像剤としてのトナー110について説明する。トナー110は、少なくとも結着樹脂を含有するトナー母粒子に無機微粉体や有機微粉体等の外部添加剤(以下、外添剤と称す)が添加されたもので、上述した現像剤収容体120に収容される。結着樹脂としては、特に限定されるものではないが、例えば、ポリエステル系樹脂、スチレン−アクリル系樹脂、エポキシ系樹脂、又はスチレン−ブタジエン系樹脂を用いるのが好ましい。また、結着樹脂には、離型剤、着色剤等が添加され、必要に応じてその他に、帯電制御剤、帯電性調整剤、流動性向上剤、又はクリーニング向上剤等の添加剤が適宜添加されてもよい。
離型剤としては、特に限定されるものではないが、例えば、パラフィンワックス、カルナウバワックス等の公知ものを用いることができる。そしてその含有量は、結着樹脂100重量部に対して0.1〜20重量部、好ましくは0.5〜12重量部とすることが効果的であり、この場合、単独又は複数種のワックスを併用することも可能である。
着色剤としては、特に限定されるものではないが、例えば、ブラック、イエロー、マゼンタ、シアンの従来からトナー用着色剤として用いられている染料、顔料等を単独又は複数併用して使用することができる。具体的には、カーボンブラック、酸化鉄、フタロシアニンブルー、パーマネントブラウンFG、ブリリアンファーストスカーレット、ピグメントグリーンB、ローダミン−Bベース、ソルベントレッド49、ソルベントレッド146、ピグメントブルー15:3、ソルベントブルー35、キナクリドン、カーミン6B、ジスアゾエロー等を挙げることができる。そしてその含有量は、結着樹脂100重量部に対して2〜25重量部とされ、2〜15重量部とするのがより好ましい。
帯電制御剤としては、公知のものを用いることができ、例えば、アゾ系錯体帯電制御剤、サリチル酸系錯体帯電制御剤、カリックスアレン系帯電制御剤、4級アンモニウム塩系帯電制御剤等を挙げることができる。そしてその含有量は、結着樹脂100重量部に対して0.05〜15重量部、好ましくは0.1〜10重量部とすることが効果的であり、この場合、単独又は複数種の帯電制御剤を併用することも可能である。
外添剤は、環境安定性、帯電安定性、現像性、流動性、保存性向上のために添加される。外添剤としては、公知のものを用いることができ、例えば、シリカ、チタニア、アルミナ、PMMA、又はメラニン等を単独又は複数併用することができる。なお、外添剤の含有量についは後述する。
ここで、本実施形態に係るトナー110の製造方法について説明する。結着樹脂(ポリエステル樹脂、数平均分子量Mn=3700、ガラス転移温度Tg=62℃、軟化温度T1/2=110℃)100重量部に対して、帯電制御剤としてボントロンE84(オリエント化学社製)を0.5重量部、着色剤としてブラックトナー(Kトナー)にはカーボンブラック、イエロートナー(Yトナー)にはジスアゾエロー、マゼンタトナー(Mトナー)にはカーミン6B、シアントナー(Cトナー)にはピグメントブルー15:3をそれぞれ5.0重量部、離型剤としてカルナウバワックス(加藤洋行社製、カルナウバワックス1号粉体)を4.0重量部添加し、ヘンシェルミキサーを用いて混合した後、二軸押出機により溶融混錬した。混錬後、冷却し、直径2mmのスクリーンを有するカッターミルで粗粉化した後、衝突版式粉砕機「ディスパージョンセパレーター」(日本ニューマチック工業(株)製)を用いて粉砕し、更に風力分級機を用いて分級を行い平均粒径7.0μmのトナー母粒子を得た。次に、外添工程として、得られたトナー母粒子100重量部(1kg)に疎水性シリカR972(日本エアロジル社製、平均粒径16nm)を3.0重量部と、メラミン樹脂微粒子(日本触媒社製、平均粒径0.2mm)を0.5重量部加え、ヘンシェルミキサーで3分間撹拌を行うことで、KYMC各色の負帯電用トナー110をそれぞれ得た。
次に、プリンタ10の制御構成について図1、図2、及び図3を用いて説明する。図3は、プリンタ10の制御構成を説明するブロック図である。
図3に示すように、制御部551は、図示せぬマイクロプロセッサ、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)入出力ポート、タイマ等を備え、図示せぬ上位装置から印刷データ及び制御コマンドを受信してプリンタ10全体をシーケンス制御し、印刷動作を行う。
帯電ローラ電源制御部502は、制御部551の指示に基づき、帯電ローラ電圧電源(CHB)522を制御することで帯電ローラ102に電圧(帯電バイアス)を印加させ、感光ドラム101K、101Y、101M、101Cの表面を一様均一に帯電させる印加電圧制御を行う。なお、帯電ローラ電源制御部502は、各色の画像形成ユニット12〜15毎に個別の制御を行うため、(K)帯電電圧制御部、(Y)帯電電圧制御部、(M)帯電電圧制御部、及び(C)帯電電圧制御部を有するものであるが、ここでは特に区別して説明する必要がないのでまとめて説明する。
LEDヘッド制御部507は、制御部551の指示に基づき、印刷データに従い帯電された感光ドラム101K、101Y、101M、101C表面にLEDヘッド23〜26(図1)により光を照射することにより露光させ、静電潜像を形成させるための制御を行う。なお、LEDヘッド制御部507は、各色のLEDヘッド23〜26毎に個別の制御を行うため、(K)ヘッド制御部、(Y)ヘッド制御部、(M)ヘッド制御部、及び(C)ヘッド制御部を有するものであるが、ここでは特に区別して説明する必要がないのでまとめて説明する。
現像ローラ電源制御部503は、制御部551の指示に基づき、感光ドラム101K、101Y、101M、101C表面にLEDヘッド23〜26により生成された静電潜像にトナー110を付着させるため、現像ローラ電圧電源(DB)523を制御することで現像ローラ104に対して電圧(現像バイアス)を印加させる印加電圧制御を行う。なお、現像ローラ電源制御部503は、各色の画像形成ユニット12〜15毎に個別の制御を行うため、(K)現像電圧制御部、(Y)現像電圧制御部、(M)現像電圧制御部、及び(C)現像電圧制御部を有するものであるが、ここでは特に区別して説明する必要がないのでまとめて説明する。
供給ローラ電源制御部504は、制御部551の指示に基づき、現像ローラ104にトナー110を供給させるため、供給ローラ電圧電源(SB)524を制御することで供給ローラ106に対して電圧(供給バイアス)を印加させる印加電圧制御を行う。なお、供給ローラ電源制御部504は、各色の画像形成ユニット12〜15毎に個別の制御を行うため、(K)供給電圧制御部、(Y)供給電圧制御部、(M)供給電圧制御部、及び(C)供給電圧制御部を有するものであるが、ここでは特に区別して説明する必要がないのでまとめて説明する。
転写ローラ電源制御部505は、制御部551の指示に基づき、感光ドラム101K、101Y、101M、101C表面に現像されたトナー画像を記録紙18に転写させるため、転写ローラ電圧電源(TRB)525を制御することで転写ローラ30〜33に対して電圧(転写バイアス)を印加させる印加電圧制御を行う。なお、転写ローラ電源制御部505は、各色の転写ローラ30〜33毎に個別の制御を行うため、(K)転写電圧制御部、(Y)転写電圧制御部、(M)転写電圧制御部、及び(C)転写電圧制御部を有するものであるが、ここでは特に区別して説明する必要がないのでまとめて説明する。
次に、図1、図2、及び図3を参照しながら、プリンタ10の動作について説明する。なお、画像形成ユニット12〜15については、特に区別して説明する必要がない場合には、図1及び図2に示すブラック(K)のトナー110を備える画像形成ユニット12の動作を例にして説明する。
図2に示すように、感光ドラム101Kは、図示せぬ駆動手段により同図中矢印R方向に一定外周速度で回転する。感光ドラム101Kの表面に接触して設けられた帯電ローラ102は、同図中矢印S方向に回転しながら、帯電ローラ電圧電源(CHB)522(図3)から供給される直流電圧を感光ドラム101Kの表面に印加し、当該表面を一様均一に帯電させる。帯電ローラ102は感光ドラム101Kと逆方向に回転し、表面の周速度比は感光ドラム101Kに対して同速度である。次に、感光ドラム101Kに対向して設けられたLED23は、画像信号に対応した光を感光ドラム101Kの均一に帯電された表面に照射し、光照射部分の電位を−100Vに光減衰させ静電潜像を形成させる。
ところで、トナーカートリッジ120の排出口124を閉状態としたシャッタ123は、トナーカートリッジ120の現像部100に対する装着動作に伴い、図示せぬレバー操作によって矢印Q方向にスライドし、排出口124を開状態とさせる。これにより、現像剤収容部125内のトナー110が、排出口124から図中矢印V方向に落下し、画像形成ユニット12本体の上部に形成されたトナー補給口130を介して現像部100内部に供給される。現像部100内に落下したトナー110は、供給ローラ電圧電源(SB)524(図3)から供給バイアスが印加された供給ローラ106により、図2中矢印e方向に回転搬送され、現像ローラ104に供給される。供給ローラ106は現像ローラ104と同方向に回転し、現像ローラ104に対する表面の周速比は0.5〜0.8倍とされる。現像ローラ104に対する供給ローラ106の表面の周速比がこれより低速の場合、トナー供給不足となり画像カスレが発生する。一方、現像ローラ104に対する供給ローラ106の表面の周速比がこれより高速の場合、供給ローラ部材の摩耗が早くなり、トナー供給不足から画像カスレが発生する。なお、本実施形態に係る現像ローラ104に対する供給ローラ106の表面の周速比は、0.66倍と設定した。
現像ローラ104は感光ドラム101Kに密着して配設され、現像ローラ電源電圧(DB)523により現像バイアスが印加されている。現像ローラ104は、供給ローラ106により供給されたトナー110を吸着し、これを同図中矢印f方向に回転搬送する。この回転搬送過程で、供給ローラ106より下流側にあって現像ローラ104に圧接して配設された現像ブレード107は、トナー110を均一な厚さにならしたトナー層を現像ローラ104上に形成する。なお、トナー層は適切なトナー濃度での印刷を可能とするため、0.30〜0.60mg/cmに設定される。このとき、現像ローラ104上のトナー110は、現像ローラ104と供給ローラ106との摺動、現像ブレード107による圧接等による摩擦により帯電する。現像ローラ104は、感光ドラム101Kと逆方向に回転し、感光ドラム101Kに対して表面の周速比は1.1〜1.4倍とするのが好適である。感光ドラム101Kに対する現像ローラ104の表面の周速比がこれより低速の場合、トナー110の帯電が不十分で画像カブリが発生しやすくなる。一方、感光ドラム101Kに対する現像ローラ104の表面の周速比がこれより高速の場合、感光ドラム101K表面の膜減りが著しく悪化する。なお、本実施形態に係る感光ドラム101Kに対する現像ローラ104の表面の周速比は1.26倍と設定した。
そして、現像ローラ104は、感光ドラム101Kの表面に形成された静電潜像をトナー110で現像する。現像ローラ104と感光ドラム101Kとの間には感光ドラム101Kの表面に形成された静電潜像に伴う電気力線が発生するため、現像ローラ104上の帯電したトナー110は、静電気力により感光ドラム101Kの表面の静電潜像部分に付着しトナー画像を現像する。なお、感光ドラム101Kの回転開始で始まるこの現像プロセスは、後述する所定のタイミングで開始される。
ところで、図1に示すように、記録紙カセット11に収納された記録紙18は、用紙搬送ローラ19a、19bにより当該記録紙カセット11から同図中点線矢印A方向に1枚ずつ繰り出される。その後、記録紙18は、図示せぬ記録紙ガイドに沿って、用紙搬送ローラ19c〜19fにより斜行が矯正されながら、同図中点線矢印B方向に搬送されて画像形成部22に至り、回転するドライブローラ28によって同図中矢印T方向に駆動する転写ベルト27へと搬送される。なお、上述した現像プロセスは、記録紙18が同図中点線矢印B方向に搬送される所定のタイミングで開始される。
画像形成部22では、まず、図2に示すように、感光ドラム101Kに対して転写ベルト27を介して圧接状態で対向して配設され、転写ローラ電圧電源(TRB)525から転写バイアス(例えば、+2000V)が印加された転写ローラ30は、同図中矢印h方向に回転しながら、転写ベルト27に静電吸着して搬送される記録紙18上に、上述した現像プロセスにより感光ドラム101Kの表面に現像されたブラック(K)のトナー画像を転写する転写プロセスを行う。
その後、記録紙18は転写ベルト27上を図1中矢印T方向に沿って更に進み、画像形成ユニット12及び転写ローラ30による現像プロセス、転写プロセスと同様のプロセスによって、画像形成ユニット13及び転写ローラ31によりイエロー(Y)のトナー画像が、画像形成ユニット14及び転写ローラ32によりマゼンタ(M)のトナー画像が、画像形成ユニット15及び転写ローラ33によりシアン(C)のトナー画像が順次転写される。
各色のトナー画像が転写された記録紙18は、図1中点線矢印D方向へ搬送され、発熱ローラ36と加圧ローラ37とを備えた定着部17に搬送される。トナー画像が転写された記録紙18は、所定の温度に維持された発熱ローラ36と加圧ローラ37とから形成される圧接部を通過することにより、記録紙18上のトナー110に熱及び圧力が付与され、該トナー110は溶融し、トナー画像が定着される。トナー画像が定着された記録紙18は、用紙搬送ローラ19g〜19jにより同図中点線矢印G方向へ搬送され、プリンタ10の外筐を利用して形成されたスタッカ40に排出される。
現像ローラ104から感光ドラム101Kの表面にトナー110が移動した後、現像に用いられずに現像ローラ104に残留したトナー110は、現像ローラ104の回転に伴い供給ローラ106との当接部に搬送され、当該供給ローラ106によって回収される。そして、新たに排出口124から供給されたトナー110は、供給ローラ106の回転下流側へと搬送され、さらに現像ローラ104に供給されることで現像プロセスは繰り返し行われる。
また、トナー画像の転写後の感光ドラム101Kの表面には、転写されなかった若干のトナー110が残留物として残る場合がある。この残留したトナー110は、クリーニングブレード105によって除去される。図2に示すように、このクリーニングブレード105は、感光ドラム101Kの回転軸方向に沿って平行に配設され、その先端部分が感光ドラム101Kの表面に当接するようにその根元部分が収容部基材2011の上端部2012に取り付けられ、固定されている。クリーニングブレード105が感光ドラム101Kの表面に当接した状態で当該感光ドラム101Kが回転軸を中心に同図中矢印R方向に回転することにより、感光ドラム101Kの表面に残留したトナー110はクリーニングブレード105により掻き取られ除去される。そして、クリーニング後の感光ドラム101Kは繰り返して使用される。
感光ドラム101Kから除去された残留物は、感光ドラム101Kから記録紙18上に主にクーロン力によって転写されなかったトナー110であり、記録紙18に転写されたトナー110に比べて帯電性が高すぎるトナー110又は帯電性が低すぎるトナー110である。また、この残留物には転写されなかった外添剤も多く含まれると考えられる。このように、残留物には、転写工程前のトナー110と比較して高帯電のトナー110と低帯電のトナー110とが多く含まれるため、これらが混ざると静電気的に凝集しやすく流動性が悪くなる。また、トナー110の外添剤についても、トナー母粒子から遊離した外添剤は、転写されにくく転写残となり感光ドラム101Kの表面に残留しやすい。外添剤量が多くなればなるほど相対的に残留外添剤も多くなり、結果的に残留物には多くの外添剤が含まれることになる。クリーニングブレード105により感光ドラム101Kから除去された残留物は、クリーニングブレード105下側の残留物収容部201に収容される。収容された残留物は堆積するが、残留物搬送スクリュー202が図2中矢印j方向に回転することで、一方向に搬送され、画像形成ユニット12の外へ排出される。
また、連続通紙時における紙間等では、図1に示す画像形成ユニット12〜15の感光ドラム101K、101Y、101M、及び101Cから一部帯電不良のトナー110が転写ベルト27に逆転写される場合がある。転写ベルト27に逆転写されたトナー110は、転写ベルト27が同図中矢印T方向及びU方向に駆動する際に、転写ベルトクリーニング34によって転写ベルト27から掻き落とされ、廃棄現像剤タンク35に貯蔵される。そして、クリーニング後の転写ベルト27は繰り返して使用される。
ところで、プリンタ10において記録紙18の両面印刷を行う場合、表面にトナー画像が定着された記録紙18は、図1に示す搬送路切り替えガイド20、用紙搬送ローラ19k、19l、19w、19xによって一旦同図中点線矢印X方向に搬送され、その後、搬送切り替えガイド21、用紙搬送ローラ19w、19xによって同図中点線矢印Z方向に搬送されることで記録紙18の表裏が反転する。そして、記録紙18は、用紙搬送ローラ19m〜19vによって、同図中点線矢印a、b、dで示される略円弧状に形成された両面印刷用用紙搬送経路に沿って搬送され、先にトナー画像が定着された表面とは反対の裏面に対してトナー画像の形成が行われる。
次に、残留物の静電凝集の抑制効果に対する導電部材の固定形態の違い並びに導通の有無による影響を試験した。
[試験1]
図4(a)に示すように、試験1では、上端部2012の内側面2012aからクリーニングブレード105の固定面105b端部にかけて導電部材203bを配置し、下端部2013の内側面2013aと残留物搬送スクリュー202との間に導電部材203aを配置した構成である。導電部材203a及び203bは図示せぬ電極を介してフレームグランド(FG)に接続した。プリンタ10においては、画像形成ユニット12のみを使用し、他の画像形成ユニット13〜15は転写ベルト27から離間させた状態とし、ブラック(K)のトナー画像のみを印刷するモノクロモードに設定した。このときの印刷条件は以下の通りである。
通紙速度:350mm/sec
用紙:A4サイズ紙(OKIエクセレントホワイト(80g/m
帯電ローラ102への印加電圧である帯電バイアス:−1000V
現像ローラ104への印加電圧である現像バイアス:−180V
図5に示す印刷Duty20%のパターン印刷にて連続通紙印刷試験を行った。このときの感光ドラム101K上のトナー付着量は、0.45mg/cmであった。そして、連続通紙3000枚後の印刷画像を確認した。
その結果、印刷画像には目視にて何の問題も見られなかった。画像形成ユニット12内を確認したところ、帯電ローラ102への付着物も見られなかった。感光ドラム101Kを外して残留物収容部201を確認したところ、廃トナー量は3g程度であり、残留物は少なかった。そして、残留物の流動性は51%であった。
なお、残留物の流動性は、パウダテスタ(PT−S、ホソカワミクロン)を用い、開き目150μm、75μm、45μmの篩を開き目の小さい方から順に重ね、振幅1.0mm、トナー2g、120secで振動させ、篩上に残ったトナー110について、以下計算式を用いて算出した。なお、数値が大きいほど、トナー110は流れ易い指標となる。
測定トナー量:Ag
150μm開き目篩に残った残留物量:Bg
75μm開き目篩に残った残留物量:Cg
45μm開き目篩に残った残留物量:Dg
流動性(%)=100−100×(B+0.6×C+0.2×D)/A
次に、別の画像形成ユニット13〜15(例えば、画像形成ユニット13)を用いて感光ドラム101Y上におけるトナー110の付着量を変えるために現像バイアスを変化させて同連続通紙印刷評価を実施した。帯電バイアスは−1000Vのまま、現像バイアスと供給バイアスとの差を80Vに固定し(供給バイアスの絶対値の方が現像バイアスの絶対値よりも大きい)、現像バイアスを−120V、−150V、−210V、−240Vと変化させ、それぞれの条件下において連続通紙印刷試験を行った。なお、各現像バイアス印加時の感光ドラム101Y上のトナー付着量は、それぞれ−120V:0.35mg/cm、−150V:0.40mg/cm、−210V:0.50mg/cm、−240V:0.55mg/cmであった。そして、3000枚印刷後、A4サイズ用紙全体をスキャナで読み取ることで黒点の数をカウントした。なお、黒点数が500以下であれば、目視的には問題無いレベルであり、何れの現像バイアス印加時においても黒点数は500以下であり、印刷画像には問題はなかった。
[試験2]
図4(b)に示すように、試験2では、下端部2013の内側面2013aと残留物搬送スクリュー202との間のみに導電部材203aを配置し、当該導電部材203aを図示せぬ電極を介してフレームグランド(FG)に接続した。
試験1と同様に、連続通紙印刷試験を実施したところ、印刷画像には目視的に何の問題も見られなかった。画像形成ユニット12内を確認したところ、帯電ローラ102への付着物も観察されなかった。感光ドラム101Kを外して残留物収容部201内を確認したところ、廃トナー量は4g程度であり、残留物は少なかった。そして、残留物の流動性は50%であった。
その後、試験1と同様に、現像バイアスを変化させた連続通紙印刷評価を行い、黒点数をカウントしたところ、試験1と同様に印刷画像には問題はなかったが、試験1と比較して、上端部2012の内側面2012aからクリーニングブレード105の固定面105b端部にかけて導電部材203bを加えて配置する方が、より黒点数が少なく良好な印刷画像が得られることが分かった。
[試験3]
図4(c)に示すように、試験3では、上端部2012の内側面2012aからクリーニングブレード105の固定面105b端部にかけて導電部材203bを配置し、下端部2013の内側面2013aと残留物搬送スクリュー202との間に導電部材203aを配置した構成であるものの、導電部材203a及び203bはフレームグランド(FG)や他の部材、電極等へ導通させない条件である。
試験1及び試験2と同じく連続通紙印刷試験を実施したところ、印刷画像には黒点が多数見られ、更に観察したところ、感光ドラム101Kに対するクリーニングブレード105の当接面105aからトナー110の外添剤がすり抜け、感光ドラム101K上に外添剤の固まりが点在していた。そして、その点在している外添剤の固まり上にトナー110が付着しているのが分かった。感光ドラム101Kを外して残留物収容部201内を確認したところ、残留物が感光ドラム101Kに沿って堆積していた。外添剤の粒子径はトナー粒子径に比べ相対的に小さいため、当該外添剤はクリーニングブレード105をすり抜けやすい。残留物収容部201に残留物が堆積すると、クリーニングブレード105で掻き取ったとしても外添剤はその場に留まり、最終的にはクリーニングブレード105をすり抜けてしまう。そして、試験3における残留物収容部201の廃トナー量は8g程度であり、残留物の流動性は32%であった。
その後、試験1及び試験2と同様に、現像バイアスを変化させた連続通紙印刷評価を行い、黒点数をカウントしたところ、印刷画像には黒点が目立ち、画像不良が観察された。
[試験4]
図4(d)に示すように、試験4では、導電部材203a及び導電部材203bを配置しない構成であり、試験1乃至試験3と同じく連続通紙印刷試験を実施したところ、試験3と同様に、印刷画像には黒点が多数見られた。そして、残留物収容部201の廃トナー量は9g程度であり、残留物の流動性は35%であった。その後、試験1乃至試験3と同様に、現像バイアスを変化させた連続通紙印刷評価を行い、黒点数をカウントしたところ、印刷画像には黒点が目立ち、画像不良が観察された。
試験1乃至試験4の結果を表1及び図6にまとめた。図6は、試験1乃至試験4において、感光ドラム上のトナー付着量(横軸)に対し印刷画像内で観察された黒点数をプロットしたグラフである。
表1及び図6に示されるように、上端部2012の内側面2012aからクリーニングブレード105の固定面105b端部にかけて導電部材203bを配置し、下端部2013の内側面2013aと残留物搬送スクリュー202との間に導電部材203aを配置するとともに、これらの導電部材をフレームグランド(FG)へ導通させることで、残留物収容部201内の残留物が画像形成ユニット12外部に排出されやすくなることが明らかとなった。
すなわち、試験3及び試験4において、残留物収容部201に収容された残留物は、転写工程前のトナー110と比較して高帯電のトナー110と低帯電のトナー110とが多く含まれるため、これらが混ざると静電気的に凝集しやすく流動性が悪くなる。また、同時にトナー110に添加された外添剤は転写時に遊離するため、残留物には外添剤も多く含まれることになる。残留物収容部201に残留物が堆積した場合、トナー粒子よりも粒子径が小さい外添剤は選択的にクリーニングブレード105をすり抜けやすい。クリーニングブレード105をすり抜けた外添剤は感光ドラム101Kの表面上に点在し、感光ドラム101K回転下流側に位置する帯電ローラ102が当該感光ドラム101Kの表面を帯電させる際に、帯電ローラ102と感光ドラム101Kとの間に入って帯電を阻害する。この結果、感光ドラム101Kの表面に帯電不良部分が点在することになり、感光ドラム101K回転下流側に位置する現像ローラ104によりその帯電不良部分にトナー110が供給され、印刷画像上に黒点となって表れ画像不良となる。
一方、例えば、試験1にて示したように、上端部2012の内側面2012aからクリーニングブレード105の固定面105b端部にかけて導電部材203bを配置し、下端部2013の内側面2013aと残留物搬送スクリュー202との間に導電部材203aを配置するとともに、これらの導電部材をフレームグランド(FG)へ導通させることで、残留物の静電凝集を抑制することができ、残留物の流動性の低下を緩和させることで、残留物搬送スクリュー202による残留物の廃棄を円滑に行うことができる。なお、試験3においては、導電部材203a、203bを配置した構成であるものの、この導電部材203a及び203bにはフレームグランド(FG)や他の部材、電極等へ導通されていないため、残留物の静電凝集を抑制することができなかったものと思われる。
以上のように、本実施形態によれば、残留物収容部201及びクリーニングブレード105に対して導電部材203a、203bを配置し、フレームグランド(FG)へ導通させることにより、残留物の静電凝集を抑制することができ、残留物の流動性の低下を緩和させることで、残留物の廃棄を円滑に行うことができる。これにより、残留物収容部201にい残留物が溜まりにくいことから、外添剤によるクリーニングブレードのすり抜けを抑制することができる。
本実施形態の説明においては、ブラック(K)のトナーを用いた画像形成ユニット12を用いた例について説明したが、他のトナー(イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C))を用いた画像形成ユニット13〜15に対しても同様な効果が期待できる。
また、本実施形態の説明においては、電子写真方式の画像形成装置の一例としてプリンタを用いて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、電子写真方式のマルチファンクションプリンタや、ファクシミリ、複写装置等にも適用可能である。
10 プリンタ
11 記録紙カセット
12〜15 画像形成ユニット
16 転写部
17 定着部
18 記録紙
19a〜19x 用紙搬送ローラ
20、21 搬送切り替えガイド
22 画像形成部
23〜26 LEDヘッド
27 転写ベルト
28 ドライブローラ
29 テンションローラ
30〜33 転写ローラ
34 転写ベルトクリーニングブレード
35 廃棄トナータンク
36 発熱ローラ
37 加圧ローラ
38 サーミスタ
39 加熱ヒータ
40 スタッカ
100 現像部
101K、101Y、101M、101C 感光ドラム
102 帯電ローラ
104 現像ローラ
105 クリーニングブレード
105a 当接面
105b 固定面
106 供給ローラ
107 現像ブレード
108 サブローラ
110 トナー
120 トナーカートリッジ
122 撹拌バー
123 シャッタ
124 排出口
125 現像剤収容部
130 トナー補給口
201 残留物収容部
2011 収容部基材
2012 上端部
2012a 内側面
2012b 外側面
2013 下端部
2013a 内側面
202 残留物搬送スクリュー
203a、203b 導電部材
220 アウターフレーム
221 シール部材

Claims (10)

  1. 印刷データに基づく静電潜像を担持する像担持体と、
    前記像担持体と当接し、当該像担体上に残留した残留物を除去する除去部材と、
    前記除去部材により除去された前記残留物を収容する残留物収容部と、
    前記残留物収容部に配置された導電部材とを備え、
    前記導電部材は、前記残留物の電荷を外部に逃がすこと
    を特徴とする画像形成ユニット。
  2. 前記導電部材は、前記残留物の電荷を除電すること
    を特徴とする請求項1に記載の画像形成ユニット。
  3. 前記導電部材は、フレームグランドに導通されること
    を特徴とする請求項1又は請求項2に記載の画像形成ユニット。
  4. 前記残留物が堆積する前記残留物収容部の底面に第1導電部材が配置されること
    を特徴とする請求項1乃至請求項3の何れか1項に記載の画像形成ユニット。
  5. 前記残留物収容部は、前記残留物を外部に排出する残留物搬送部材を備え、
    当該残留物搬送部材の下に前記第1導電部材が配置されること
    を特徴とする請求項4に記載の画像形成ユニット。
  6. 前記残留物収容部は、前記除去部材を固定する固定部を有するアウターフレームと前記除去部材とにより形成され、
    第2導電部材は、前記固定部から前記像担持体の回転方向上流側に向かって延在すること
    を特徴とする請求項1乃至請求項5の何れか1項に記載の画像形成ユニット。
  7. 前記第2導電部材は、前記アウターフレームと前記除去部材とに接触して配置されること
    を特徴とする請求項6に記載の画像形成ユニット。
  8. 前記第2導電部材の先端部は、前記除去部材の先端部まで延在すること
    を特徴とする請求項6又は請求項7に記載の画像形成ユニット。
  9. 前記残留物搬送部材は、スクリュー部材であること
    を特徴とする請求項1乃至請求項8の何れか1項に記載の画像形成ユニット。
  10. 請求項1乃至請求項9の何れか1項に記載の画像形成ユニットを備える画像形成装置。
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