JP4122682B2 - 熱定着用トナー、該熱定着用トナーの製造方法、2成分現像剤及び定着装置 - Google Patents

熱定着用トナー、該熱定着用トナーの製造方法、2成分現像剤及び定着装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は電子写真、静電記録、静電印刷などにおける静電荷像を現像するための熱定着用トナー、該熱定着用トナーの製造方法、該熱定着用トナーとシリコーンコートキャリアを組み合わせた2成分現像剤及びヒートローラー表面を清掃するクリーニング機構を持たない定着装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、定着器のヒートローラー表面は、熱定着用トナー(以下、単にトナーとも言う)のオフセットを防止する目的で、トナーに対して離型性に優れたシリコーンゴムやフッ素系樹脂で形成され、さらにその表面をオフセットの防止及びヒートローラー表面の劣化を防止する目的でシリコーンオイル等の離型性の良い液体で薄膜被覆することが行われてきた。
【0003】
しかしながら、この方法はトナーのオフセットを防止する点では有効であるがシリコーンオイル等をヒートローラーへ供給する手段が必要なため、定着装置が複雑になるという欠点を有していた。
【0004】
さらに、定着装置が加熱状態の時、ヒートローラー表面に被覆されたシリコーンオイルは加熱され、揮発飛散するためシリコーンオイルで機内が汚染されるという欠点もあった。
【0005】
そこで、シリコーンオイル等の代わりに、トナー粒子の中からオフセット防止効果のある物質を加熱定着時にヒートローラーへ供給してオフセットを防止しようという発想から、トナー粒子中にオフセット防止効果のあるワックスを含有させる方法が提案された。トナー粒子中にオフセット防止効果のある低融点のワックスを含有させる方法は、特公昭52−3304号公報及び特公昭57−52574号公報に記載されている。さらに、低温領域から高温領域までワックスのオフセット防止効果をより良好にするために、2種類以上のワックスを含有させる方法も特公昭52−3305号公報、特開昭58−215659号公報、同62−100775号公報、特開平4−124676号公報、同4−153659号公報、同5−197192号公報、同8−334920号公報及び同8−50367号公報に記載されている。
【0006】
しかしながら、ワックスを含有したトナーにおいてもヒートローラー表面を清掃するクリーニング機構が無い場合は、軽微なヒートローラーのトナー汚れが発生し、コピーとともにヒートローラーにトナーが蓄積し、多量のコピー後には画像汚染が発生するという欠陥があった。
【0007】
目に見える明らかなオフセットが存在しない状態でも、ヒートローラーに接触している部材(例えば、接触式の温度センサーや分離爪)が有る場合は、ヒートローラーへ付着したトナーが接触している部材で掻きとられて部材に蓄積し、蓄積したトナー塊が転写紙へ転写され画像汚染を引き起こした。
【0008】
さらに、伝票や帳票原稿の様に罫線が一定の位置に有る場合は、絶えずヒートローラーの一定位置で罫線部分のトナーが定着され、罫線部分で発生するごく微量のトナーがヒートローラーに蓄積し、転写紙の非画像部に転写され、画像汚染を引き起こした。特に、罫線位置がヒートローラーに接触している部材と同じ位置になった場合は、接触部材へのトナー蓄積は増長され、画像汚染が顕著に発生した。
【0009】
画像汚染を防止するために、従来の技術ではヒートローラーの定着ニップの下流側にクリーニング機構を設け、ヒートローラーへトナーが蓄積しないようにヒートローラー表面を清掃する手段が取られてきた。
【0010】
公知のトナーを用いた場合には、ヒートローラーのクリーニング機構は必須であったが、このクリーニング機構には以下のような欠点があった。
【0011】
(1)クリーニング機構のクリーニング部材はヒートローラー表面全体に絶えず接触しているため、ヒートローラー上のトナーを除去するだけではなく長時間使用でヒートローラーを磨耗させ、寿命を短くしてしまう。又、クリーニング部材も同じ場所で長時間使用しているとトナーで汚染され、ヒートローラーを清掃する能力がなくなってしまう。従って、ヒートローラーとクリーニング部材は定期的に交換することが必要であった。
【0012】
(2)ヒートローラーのクリーニング性をさらに向上させるため、上記のクリーニング部材にシリコーンオイルを含侵させて用いる場合には、クリーニング部材が加熱されるためシリコーンオイルが複写機内に揮発飛散し、機内汚染の原因となった。
【0013】
(3)ヒートローラーのクリーニング機構を組み込むことにより定着装置が複雑、高価になった。
【0014】
上記のような理由により、公知の技術は未だ不十分である。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、ヒートローラーのクリーニング機構を不要とし、耐オフセット性に優れ、ヒートローラーのトナー汚れが無く、定着性が良好な熱定着用トナー、該熱定着用トナーの製造方法、2成分現像剤及び定着装置を提供するものである。
【0016】
【課題を解決するための手段】
本発明の前記目的は、下記の構成により達成される。
【0017】
1.結着樹脂、着色剤及びワックスを有する着色粒子に無機微粒子からなる外添剤が外部添加される熱定着用トナーにおいて、熱定着用トナーのDSC測定によるワックスの吸熱ピークが60〜105℃の範囲に一つ以上、120〜160℃の範囲に一つ以上存在し、低融点ワックスの熱定着用トナー中の含有量が4〜13質量部であり、高融点ワックスの熱定着用トナー中の含有量が1〜6質量部であり、外添剤のBET比表面積が30〜210m2/gであり、着色粒子表面への外添剤の固着率が30〜80%であり、着色粒子表面の外添剤による表面被覆率が45〜150%であることを特徴とする熱定着用トナー。
【0018】
2.前記低融点ワックスがパラフィンワックスで、前記高融点ワックスがポリプロピレンであることを特徴とする前記1に記載の熱定着用トナー。
【0020】
.前記外添剤がシリカ微粒子及び他の金属酸化物微粒子の混合物であることを特徴とする前記1または2項に記載の熱定着用トナー。
【0021】
.前記ワックスの分散剤がスチレン−オレフィンのブロック共重合体であり、且つ熱定着用トナー中のワックスの平均分散径が0.3〜1μmで、結着樹脂がビニル系重合体であることを特徴とする前記1〜の何れか1項に記載の熱定着用トナー。
【0022】
.前記1〜の何れか1項に記載の熱定着用トナーを用いる製造方法において、ワックスを結着樹脂製造時の脱溶剤工程以前に添加することを特徴とする熱定着用トナーの製造方法。
【0023】
.前記1〜の何れか1項に記載の熱定着用トナー及びシリコーンコートキャリアを組み合わせたことを特徴とする2成分現像剤。
【0024】
.前記1〜の何れか1項に記載の熱定着用トナーを使用し、ヒートローラー表面を清掃するクリーニング機構を持たないことを特徴とする定着装置。
【0025】
即ち、本発明者らは、トナー表面の外添剤による被覆状態に着目し、好適な外添剤の表面被覆状態がヒートローラーのトナー汚れ発生防止に寄与していることを見いだした。
【0026】
本発明は、ワックスを好適に選択し、ノンオフセットバンドを出来るだけ広く取り、且つ、着色粒子表面の外添剤による被覆状態を好適にすることで耐オフセット性に優れた熱定着用トナーを得、該トナーとシリコーンコートキャリアと組み合わせた2成分現像剤を用いることでヒートローラーのトナー汚れを無くし、ヒートローラーのクリーニング機構を持たない定着装置を提供するものである。
【0027】
以下に本発明を更に詳細に説明する。
〈着色粒子表面の外添剤による表面被覆率〉
本発明は着色粒子表面の外添剤による表面被覆状態はヒートローラーのトナー汚れに大きく寄与するので着色粒子表面の外添剤被覆率を規定することを必須としている。
【0028】
着色粒子表面の外添剤による表面被覆率は45〜150%である。
外添剤による表面被覆率が45%未満であると、トナーの嵩は増し、未定着画像上のトナー層中に空気を含むようになる。定着ニップ部で加熱定着時、トナー層中の空気が断熱効果の働きをするため、トナーの一部は溶融不十分となり転写紙への定着強度は弱くなる。その結果、定着強度の弱いトナーはヒートローラーへ付着し、ヒートローラーのトナー汚れを発生させ好ましくない。外添剤による表面被覆率が150%を越えると、定着ニップ部においてトナー中のワックスがヒートローラーへしみ出しにくくなり、ヒートローラーへワックスが供給されなくなる。ヒートローラーへワックスが供給されないと、ヒートローラーとトナーとの接着力がアップし、ヒートローラーへトナーが付着しヒートローラーのトナー汚れが発生し好ましくない。ワックスがヒートローラーへしみ出しにくくなるのは、覆われた外添剤にワックスがブロックされてしまうか、或いは外添剤の比表面積が大きいため外添剤の表面にワックスが取り込まれてしまうためと推定される。
【0029】
着色粒子表面の外添剤による表面被覆率は下記式1より求められる。
式1
【0030】
【数1】
【0031】
外添剤による表面被覆率 :Dd(%)
トナーの体積平均粒径 :Dt(μm)
トナーの密度 :Rt(g/cm3
外添剤の一次体積平均粒径 :Dc(μm)
外添剤の密度 :Rc(g/cm3
外添剤の添加量 :C(質量%)
〈外添剤のBET比表面積〉
外添剤のBET比表面積は30〜210m2/gが好ましい。
【0032】
BET比表面積が30m2/g未満であると、外添剤の流動化剤としての働きが悪くなり好ましくない。BET比表面積が210m2/gを越えると、着色粒子表面へ外添剤の埋め込みが多くなり、定着時に外添剤へ溶融ワックスが取り込まれ、ワックスがヒートローラー表面に供給されないためヒートローラーのトナー汚れが発生し好ましくない。
【0033】
〈着色粒子表面への外添剤の固着率〉
着色粒子表面への外添剤の固着率は30〜80%が好ましい。
【0034】
固着率が30%未満であると、未固着の外添剤が定着時溶融ワックスを取り込んでしまうため、ヒートローラーへワックスが供給されなくなり、ヒートローラーのトナー汚れを発生し好ましくない。又、未固着の外添剤はヒートローラーへ付着し、ヒートローラーの離型性を低下させるためさらにヒートローラーのトナー汚れを助長し好ましくない。固着率が80%を超えると、外添剤の固着が過剰となり、トナー間凝集が発生し、トナーの嵩が増大する。その結果、未定着画像上のトナー層は空気を含み、加熱定着時にトナー層中の空気が断熱効果の働きをするため、トナーの一部は溶融不十分となり転写紙への定着強度が弱くなる。定着強度の弱いトナーはヒートローラーへ付着し、ヒートローラーのトナー汚れを発生させ好ましくない。
【0035】
着色粒子表面への外添剤の固着率は下記式2より求められる。
式2
【0036】
【数2】
【0037】
固着率 :Fd(%)
トナーのBET比表面積 :Sw1(m2/g)
着色粒子のBET比表面積 :Sw2(m2/g)
添加した外添剤のBET比表面積 :Sw3(m2/g)
なお、BET比表面積は島津製作所株式会社製「Flowsorb2300」を用い、BET一点法により測定した。
【0038】
〈外添剤の固着方法〉
高速回転出来る撹拌羽根を有する混合機に着色粒子と外添剤を一定量投入し、撹拌羽根を高速回転することにより外添剤を着色粒子に固着化することが出来る。投入量は混合機容積の30%以下に抑え、着色粒子の温度は35℃以下に抑えることが好ましい。
【0039】
〈ワックス〉
本発明のワックスはASTMD3418−82に準じたDSCによる測定で吸熱ピークを2つ以上有する。なお、DSCの測定はパーキンエルマー株式会社製「示差走査熱量計DSC−7型」を用い、測定は1回昇温、降温させ前歴を取った後、昇温速度を10℃/分に設定して行った。
【0040】
ワックスのうち、低融点ワックスは、その吸熱ピークが60〜105℃の範囲に存在する組成物であり、60〜80℃の範囲がより好ましい。低融点ワックスの吸熱ピークが60℃未満であるとトナーの耐ブロッキング性が低下し好ましくない。105℃を越えると耐オフセット性の点で好ましくない。
【0041】
一方、高融点ワックスは、その吸熱ピークが120〜160℃の範囲に存在する組成物であり、130〜150℃の範囲がより好ましい。高融点ワックスの吸熱ピークが120℃未満であると、高温での耐オフセット性が不十分であり好ましくない。160℃を越えると着色粒子製造時、ワックスを着色粒子中に均一分散させることが難しく、且つ、溶融混練時に多大のエネルギーを要し好ましくない。
【0042】
低融点ワックスの熱定着用トナー中の含有量は4〜13質量部である。低融点ワックスの含有量が4質量部未満であると定着率が悪くなり且つヒートローラーのトナー汚れによる画像オフセットが発生し好ましくない。低融点ワックスの含有量が13質量部を越えると耐ブロッキング性が悪くなり保存時トナーの固い凝集が発生し好ましくない。
【0043】
一方、高融点ワックスの熱定着用トナー中への含有量は1〜6質量部である。高融点ワックスの含有量が1質量部未満であるとヒートローラーのトナー汚れによる画像オフセットが発生し好ましくない。高融点ワックスの含有量が6質量部を越えると耐ブロッキング性が悪くなり保存時トナーの凝集が発生し好ましくない。
【0044】
本発明のワックスの具体例を下記に挙げるが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0045】
低融点ワックスとしてはパラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、天然ガス系フィッシャートロップシュワックス、石炭系フィッシャートロップシュワックス、又はそれらのワックスを分子蒸留して得られたワックス、メタセロン触媒により合成された低分子量ポリプロピレン及び低分子量ポリエチレンが挙げられる。好ましくはパラフィンワックスである。
【0046】
高融点ワックスとしては三洋化成工業株式会社製の市販品「ビスコール770P」、「ビスコール660P」、「ビスコール550P」、「ビスコール330P」、三井石油化学株式会社製の市販品「NP505」、「NP055」等のポリプロピレン樹脂が挙げられる。好ましくは「ビスコール660P」である。
【0047】
又、前述したワックスをプレス発汗法、溶剤法、真空蒸留法又は分別結晶法等を利用して分子量別に分別し、分子量分布がシャープになったワックスを使用すると、DSC曲線の昇温時の吸熱ピーク幅がシャープになり好ましい。より好ましくは、吸熱ピーク幅がシャープな異なる2種類以上のワックスを混合して用いることである。
【0048】
本発明のワックスの硬度は0.5〜10が好ましい。
トナー中のワックスの平均分散径は0.1〜1μmが好ましい。より好ましくは、ワックスの平均分散径が0.3〜1μmである。
【0049】
ワックスの平均分散径が0.1μm未満であると、ワックスの機能そのものが失われ耐オフセット性が低下する。ワックスの平均分散径が1μmを越えると、現像時にトナーから粗大ワックスが遊離し、遊離した粗大ワックスが現像剤のキャリアに付着して現像剤の耐久性を阻害したり、感光体表面を汚染したりするため好ましくない。
【0050】
ワックスの平均分散径は下記方法で測定出来る。トナーをトナーと相溶しない樹脂中へ包埋し、その樹脂片をミクロトームで薄切片(厚さ約0.2μm)とし測定サンプルを作製する。測定サンプルはトプコン株式会社製「LEM−2000」を用い2000倍の倍率で10視野が写真撮影され、撮影画像は画像解析装置で解析され、ワックスの平均分散径が求められる。
【0051】
〈ワックスの分散剤〉
ワックスの平均分散径を上記範囲に制御することが難しい場合は、ワックスをトナー中に微分散させる効果のある分散剤を含有させても良い。該分散剤としては下記のようなブロック共重合体で、具体的には、例えば、SBS(スチレン−ブタジエン−スチレンのブロック共重合体)、SIS(スチレン−イソプレン−スチレンのブロック共重合体)及びSEBS(スチレン−エチレン−ブチレン−スチレンのブロック共重合体)が挙げられる。好ましくはSIS(スチレン−イソプレン−スチレンのブロック共重合体)である。
【0052】
〈ワックスの含有方法〉
ワックスを結着樹脂製造時の脱溶剤工程以前に添加し含有させる好ましい方法は、溶剤中にワックスを添加、溶解後、溶液を昇温撹拌しながらモノマーと重合開始剤を滴下して溶液重合を行い、その後脱溶剤、冷却、粉砕して作製する方法である。
【0053】
〈結着樹脂〉
本発明の結着樹脂は、ビニル系重合体が好ましく用いられるが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0054】
ビニル系重合体のモノマーとしては、例えば、スチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、α−メチルスチレン、p−クロロスチレン、3,4−ジクロロスチレン、p−フェニルスチレン、p−エチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、p−t−ブチルスチレン、p−n−ヘキシルスチレン、p−n−オクチルスチレン、p−n−ノニルスチレン、p−n−デシルスチレン及びp−n−ドデシルスチレンのようなスチレン或いはスチレン誘導体、メタアクリル酸メチル、メタアクリル酸エチル、メタアクリル酸n−ブチル、メタアクリル酸イソプロピル、メタアクリル酸イソブチル、メタアクリル酸t−ブチル、メタアクリル酸n−オクチル、メタアクリル酸2−エチルヘキシル、メタアクリル酸ステアリル、メタアクリル酸ラウリル、メタアクリル酸フェニル、メタアクリル酸ジエチルアミノエチル及びメタアクリル酸ジメチルアミノエチル等のメタアクリル酸エステル誘導体、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸t−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸n−オクチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸ステアリル、アクリル酸ラウリル、アクリル酸フェニル、アクリル酸ジメチルアミノエチル及びアクリル酸ジエチルアミノエチル等のアクリル酸エステル誘導体等が挙げられる。これらのモノマーは単独又は組み合わせて使用することが出来る。
【0055】
〈結着樹脂の分子量分布〉
本発明の結着樹脂は、定着性及び耐久性の観点から高分子量成分と低分子量成分の組み合わせたものであることが好ましい。高分子量成分の分子量分布はGPCにより測定される分子量分布で分子量10万〜200万の範囲にピークを有することが好ましく、低分子量成分の分子量分布は分子量3000〜5万の範囲にピークを有することが好ましい。より好ましくは高分子量成分の分子量分布は分子量20万〜80万の範囲にピーク、低分子量成分の分子量分布は分子量3500〜2万の範囲にピークを有することである。
【0056】
前記結着樹脂は下記のいろいろな方法で製造することが出来るが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0057】
(1)高分子量成分と低分子量成分を別個に合成し、乾式混合して製造する
(2)高分子量成分と低分子量成分を別個に合成し、加熱した溶剤中に溶解し、混合後脱溶剤、固化、冷却、粉砕して製造する
(3)高分子量成分を溶剤中に溶解し、得られた溶液中で低分子量成分を合成した後、脱溶剤、固化、冷却、粉砕して製造する
好ましい製造方法としては(3)が挙げられる。
【0058】
〈着色剤〉
本発明のトナーの着色剤としては無機顔料及び有機顔料を挙げることが出来る。
【0059】
無機顔料としては、公知の無機顔料を用いることが出来る。具体的な無機顔料を下記に例示するがこれらに限定されるものではない。
【0060】
黒色用の無機顔料としては、例えば、ファーネスブラック、チャンネルブラック、アセチレンブラック、サーマルブラック及びランプブラック等のカーボンブラック、マグネタイト及びフェライト等の磁性粉が挙げられる。これらの無機顔料は所望に応じて単独又は複数を選択併用することが可能である。無機顔料の添加量は結着樹脂100部に対して通常2〜20部であり、好ましくは3〜15部である。
【0061】
有機顔料としては、公知の有機顔料を用いることが出来る。具体的な有機顔料を下記に例示するが本発明はこれらに限定されるものではない。
【0062】
マゼンタ又はレッド用の有機顔料としては、例えば、C.I.ピグメントレッド2、C.I.ピグメントレッド3、C.I.ピグメントレッド5、C.I.ピグメントレッド6、C.I.ピグメントレッド7、C.I.ピグメントレッド15、C.I.ピグメントレッド16、C.I.ピグメントレッド48、C.I.ピグメントレッド53、C.I.ピグメントレッド57、C.I.ピグメントレッド122、C.I.ピグメントレッド123、C.I.ピグメントレッド139、C.I.ピグメントレッド144、C.I.ピグメントレッド149、C.I.ピグメントレッド166、C.I.ピグメントレッド177、C.I.ピグメントレッド178及びC.I.ピグメントレッド222等が挙げられる。
【0063】
オレンジ又はイエロー用の有機顔料としては、例えば、C.I.ピグメントオレンジ31、C.I.ピグメントオレンジ43、C.I.ピグメントイエロー12、C.I.ピグメントイエロー13、C.I.ピグメントイエロー14、C.I.ピグメントイエロー15、C.I.ピグメントイエロー17、C.I.ピグメントイエロー93、C.I.ピグメントイエロー94及びC.I.ピグメントイエロー138等が挙げられる。
【0064】
グリーン又はシアン用の有機顔料としては、例えば、C.I.ピグメントブルー15、C.I.ピグメントブルー15:2、C.I.ピグメントブルー15:3、C.I.ピグメントブルー16、C.I.ピグメントブルー60及びC.I.ピグメントグリーン7等が挙げられる。
【0065】
これらの有機顔料は所望に応じて単独又は複数を選択併用することが可能である。有機顔料の添加量は結着樹脂100部に対して通常2〜20部であり、好ましくは3〜15部である。
【0066】
〈添加剤〉
本発明のトナーはトナー中に添加剤を含有しても良い。添加剤としては公知のアゾ系金属錯体、サリチル酸系金属錯体及びカリックスアレン系化合物等の負帯電性荷電制御剤、ニグロシン染料、4級アンモニウム塩化合物及びトリフェニルメタン系化合物等の正帯電性荷電制御剤等が挙げられるが本発明はこれらに限定されるものではない。
【0067】
負帯電性荷電制御剤の具体例としては保土ヶ谷化学株式会社製の市販品「T−77」、オリエント化学株式会社製の市販品「S−34」、「E−81」及び「E−84」、正帯電性荷電制御剤の具体例としては保土ヶ谷化学株式会社製の市販品「TP−415」、オリエント化学株式会社製の市販品「ニグロシンEX」、「ニグロシンSO」及び「P−51」を挙げることが出来る。
【0068】
〈外添剤〉
【0069】
着色粒子に流動性を付与する観点からは無機微粒子を使用することが好ましい。有機微粒子は一次粒径が大きいため単独では外添剤被覆率を満足させることが難しいので無機微粒子と併用することが好ましい。
【0070】
無機微粒子を構成する化合物としては、各種の無機酸化物、窒化物及びホウ化物を挙げることが出来るがこれらに限定されるものではない。
【0071】
具体的化合物としては、シリカ、アルミナ、ジルコニア、チタン酸バリウム、チタン酸アルミニウム、チタン酸ストロンチウム、チタン酸マグネシウム、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化クロム、酸化セリウム、酸化アンチモン、酸化タングステン、酸化スズ、酸化テルル、酸化マンガン、酸化ホウ素、炭化ケイ素、炭化ホウ素、炭化チタン、窒化ケイ素、窒化チタン及び窒化ホウ素等の微粒子が挙げられる。好ましくはシリカ微粒子、酸化チタン微粒子及びアルミナ微粒子である。上記無機微粒子は疎水性の化合物がより好ましい。
【0072】
シリカ微粒子としては、日本アエロジル株式会社製の市販品「R−805」、「R−809」、「R−812」、「R−972」、「R−974」及び「R−976」、ヘキスト株式会社製の市販品「H−200」及び「HVK−2150」、キャボット株式会社製の市販品「H−5」、「MS−5」、「TS−530」、「TS−610」及び「TS−720」等が挙げられる。
【0073】
酸化チタン微粒子としては、日本アエロジル株式会社製の市販品「T−604」及び「T−805」、チタン工業株式会社製の市販品「STT−60」、テイカ株式会社製の市販品「MT−100B」、「MT−100S」、「MT−500BS」、「MT−600」、「MT−600SS」及び「JA−1」、富士チタン株式会社製の市販品「TA−300SI」、「TA−500」、「TAF−130」、「TAF−510」及び「TAF−510T」、出光興産株式会社製の市販品「IT−S」、「IT−OA」、「IT−OB」及び「IT−OC」等が挙げられる。
【0074】
アルミナ微粒子としては、日本アエロジル株式会社製の市販品「RFY−C」、「Al203」及び「C−604」、石原産業株式会社製の市販品「TTO−55」等が挙げられる。
【0075】
又、有機微粒子としては、数平均一次粒子径が10〜200nmの球形有機微粒子を挙げることが出来る。具体的には、スチレンやメチルメタアクリレートの単独重合体やこれらの共重合体の微粒子が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0076】
外添剤の数平均一次粒子径は、8〜100nmが好ましく、8〜30nmがより好ましい。外添剤の添加量は、着色粒子表面の外添剤による表面被覆率が45〜150%になるよう添加する。
【0077】
外添剤はシリカ微粒子と他の金属酸化物微粒子を併用することが好ましい。シリカ微粒子は外添剤本来の目的であるトナーの流動化剤として有効であるが、過剰帯電する傾向が強いので、他の金属酸化物微粒子を併用することで過剰帯電をおさえ、且つ、静電的な反発力により発生するオフセットを低減することが出来る。
【0078】
〈滑剤〉
本発明のトナーはトナー中に滑剤を含有しても良い。滑剤としては公知の高級脂肪酸の金属塩が挙げられるがこれらに限定されるものではない。具体例としては、ステアリン酸の亜鉛、アルミニウム、銅、マグネシウム及びカルシウム等の塩、オレイン酸の亜鉛、マンガン、鉄、銅及びマグネシウム等の塩、パルミチン酸の亜鉛、銅、マグネシウム及びカルシウム等の塩、リノール酸の亜鉛及びカルシウム等の塩、リシノール酸の亜鉛及びカルシウム等の塩が挙げられる。
【0079】
〈トナーの作製〉
トナーは公知の製造方法により作製することが出来る。
【0080】
結着樹脂、着色粒子、ワックス及びその他の添加剤を高速撹拌羽根を持った混合機で混合し、加熱ロール又はニーダーのような加熱混練機を用いて溶解、混練し、ワックスと結着樹脂を相溶させた後、冷却し、粉砕分級され着色粒子が作製される。着色粒子と外添剤を高速撹拌羽根を持った混合機で混合し、トナーが作製される。通常用いられている粉砕機は、気流式粉砕機のラボジェットミル及び機械式粉砕機のターボミルである。本発明においては、トナー中の含有ワックスをトナー表面に露出させる効果の高い機械式粉砕機で粉砕することが好ましい。さらに、機械式粉砕機の出口空気温度は0〜30℃に制御することが好ましく、4〜25℃であればより好ましい。
【0081】
〈2成分現像剤のキャリア〉
2成分現像剤のキャリアとしてシリコーンコートキャリアを使用するとさらにオフセットの発生を低減する効果があるので、シリコーンコートキャリアを使用することが好ましい。
【0082】
シリコーンキャリアの具体例としてパウダーテック社製の市販品「FSL96−2535」を挙げることが出来る。
【0083】
〈定着装置〉
定着装置はヒートローラーと加圧ローラーを有する。ヒートローラーはアルミ芯金に厚さ10〜30μmのポリパーフルオロアルキルエーテル被膜を被覆した、表面粗さRaが0.2〜0.5μmのローラーが好ましい。加圧ローラーは芯金上にHTV又はRTVゴム層を成形し、その上に厚さ50〜140μmのポリパーフルオロアルキルエーテルチューブを被覆した、硬度がJIS−K−6301アスカーCスケールで60〜75度、表面粗さRaが0.3〜0.8μmのローラーが好ましい。
【0084】
本発明の請求項8の発明の定着装置は本発明の熱定着トナーを使用することでヒートローラー表面を清掃するクリーニング機構を持たないことを特徴としている。
【0085】
また、前記ヒートローラーと加圧ローラーを組合わせると、とりわけ優れた定着性能を発揮し、ヒートローラー表面を清掃するクリーニング機構を持たなくとも長期間にわたって定着性能が安定した定着装置を提供することが出来る。
【0086】
【実施例】
以下に、実施例を挙げて、本発明を具体的に説明するが、本発明の実施態様はこれらに限定されるものではない。
【0087】
〈結着樹脂1〉
3リットルのセパラブルフラスコへトルエン600gを入れ、分子量120万のスチレン−n−ブチルアクリレート−メチルメタクリレート共重合体250g、分子量7万のスチレン−イソプレン−スチレン共重合体(分散剤)24g及びDSC測定による吸熱ピークが77℃のパラフィンワックス79gを投入し、溶解した。
【0088】
気層を窒素ガスにて置換した後、オイルバスで加温し、トルエンの環流が起きた状態で撹拌しながら、スチレン760g、メチルメタクリレート180g、n−ブチルアクリレート60g及び重合開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル80gを溶解した混合液を2.5時間かけて滴下した。
【0089】
滴下終了後、さらにトルエンの環流温度で撹拌しながら30分熟成した。次いで、オイルバス温度を160℃に昇温し、減圧下でトルエンを除き、冷却後粉砕して本発明の「結着樹脂1」を得た。
【0090】
〈トナー1〉
結着樹脂1 100部
カーボンブラック(「BPL」キャボット株式会社製) 10部
添加剤(「T−77」保土ヶ谷化学株式会社製) 1部
ポリプロピレンワックス(「660P」三洋化成株式会社製) 4部
上記材料を「ヘンシェルミキサー」(三井鉱山株式会社製)で混合した後、110℃に設定した2軸混練押出機で溶融混練した。得られた混練物を冷却し、「ハンマーミル」(ホソカワミクロン株式会社製)で粗粉砕した後、機械式粉砕機「ターボミルT−400型」(ターボ工業株式会社製)を用いて微粉砕し、風力分級機で分級し、体積平均粒径9.5μmの「着色粒子1」を得た。
【0091】
さらに、「着色粒子1」3000g、疎水性シリカ微粒子(一次粒子径12nm、BET比表面積150m2/g)12g及び酸化チタン微粒子(一次粒子径30nm、BET比表面積30m2/g)36gを20リットルのヘンシェルミキサーに投入し、ジャケット冷却しながら撹拌羽根の周速が30m/秒となる回転数にて15分間混合し本発明の「トナー1」を得た。
【0092】
「トナー1」の表面被覆率は76%、ワックス平均分散径は0.8μm、外添剤固着率は65%であった。
【0093】
〈現像剤1〉
得られた「トナー1」50gと「シリコーンコートキャリアFSL96ー2535」(パウダーテック社製社製)950gをV型混合機で10分間混合し、本発明の「現像剤1」を得た。
【0094】
〈結着樹脂2〜8〉
表1に示す通り、吸熱ピークが異なる低融点ワックス、ワックスの量及び分散剤の添加の有無を変えた以外は結着樹脂1と同様にして「結着樹脂2〜8」を得た。
【0095】
【表1】
【0096】
〈トナー2〜24〉
表2、表3及び表4に示す通り結着樹脂、高融点ワックスの種類及び量、外添剤の種類及び量、ヘンシェルミキサーの回転羽根の周速を変更した以外はトナー1と同様にして「トナー2〜24」を得た。
【0097】
【表2】
【0098】
【表3】
【0099】
【表4】
【0100】
高融点ワックスの種類
660P:ワックスの吸熱ピークが145℃であるポリプロピレン
110PP:ワックスの吸熱ピークが110℃であるポリプロピレン
170PP:ワックスの吸熱ピークが170℃であるポリプロピレン
〈現像剤2〜14及び現像剤比較1〜10〉
トナー2〜24で得られたトナーを使用し、現像剤1と同様にして「現像剤2〜14及び現像剤比較1〜10」の結果を得た。
【0101】
〈評価〉
「現像剤1〜14及び現像剤比較1〜10」の現像剤と「トナー1〜24」のトナーを用い以下の評価を行った。
【0102】
(1)定着率評価
コニカ株式会社製デジタル複写機「7050」の定着装置を改造し、下記評価条件にて定着率評価を行った。
【0103】
感光体 :積層型有機感光体
表面電位 :−700V
DCバイアス :−500V
Dsd :600μm
現像剤層規制 :磁性H−Cut方式
現像剤層厚 :700μm
現像スリーブ径 :40mmφ
定着装置 :ヒートローラーに接触しているクリーニング機構等を全て取り外し、ヒートローラーへは何も接触しないように改造、ヒートローラーの温度は200℃に設定
複写環境 :常温常湿(25℃、55%RH)に設定
定着率測定用画像は、ベタ黒画像のトナー付着量が0.6g/cm2になるよう濃度を調節し、厚さ200g/m2の上質紙へ転写し、上記定着装置で定着して作製した。
【0104】
定着率は、2.5cm角のベタ黒画像を定着率測定用画像から採取し、「スコッチメンディングテープ」(住友3M株式会社製)を貼り付け、剥離する前と後の画像濃度を測定し、下記式3から求めた。
【0105】
式3 定着率(%)=(剥離後の画像濃度/剥離前の画像濃度)×100
画像濃度はマクベス株式会社製「RD−918」を用い測定した。
【0106】
評価ランクは定着率80%以上が合格性能である。
(2)画像オフセットとヒートローラーのトナー汚れ評価
コニカ株式会社製デジタル複写機「7065」の定着装置を改造し、下記条件にて画像オフセットとヒートローラーのトナー汚れ評価を行った。
【0107】
定着装置はヒートローラーに接触しているクリーニング機構等を全て取り外し、ヒートローラーへは何も接触しないように改造した。複写環境は常温常湿(25℃、55%RH)に設定した。
【0108】
画像オフセットとヒートローラーのトナー汚れ評価は、電子写真学会チャートNo4の画像を厚さ200g/m2のA4版上質紙へ1000枚連続コピーした後、白紙をコピーし、その白紙の画像オフセットとヒートローラー表面のトナー汚れを目視にて観察して行った。
【0109】
◎:画像オフセット、ヒートローラーのトナー汚れともに全く見られない
○:画像オフセット、ヒートローラーのトナー汚れともにほぼ見られない
△:画像のオフセットは確認できないが、ヒートローラーに蓄積したトナーの汚れが見られる
×:画像オフセットが確認出来る
××:はっきり画像オフセットが確認出来る
評価ランクは、◎、○は合格、△、×、××は不合格である。
【0110】
(3)耐ブロッキング性評価
トナーを10mLのサンプル管へ2g入れ、50℃、95%RH条件下で18時間放置し、その後、目視にてトナーの凝集状態を観察し、耐ブロッキング性を評価した。
【0111】
◎:凝集なし
○:わずかに凝集あり
△:凝集あり
×:固い凝集物あり
評価ランクは、◎、○は合格、△、×は不合格である。
【0112】
結果を表5に示す。
【0113】
【表5】
【0114】
【発明の効果】
実施例で実証した如く、本発明による熱定着用トナー、その製造方法及び該熱定着用トナーとシリコーンコートキャリアと組み合わせた2成分現像剤は、ヒートローラーに対する耐オフセット性が優れ、且つ、本発明はヒートローラー表面を清掃するクリーニング機構を不要とする定着装置を提供出来る。

Claims (7)

  1. 結着樹脂、着色剤及びワックスを有する着色粒子に無機微粒子からなる外添剤が外部添加される熱定着用トナーにおいて、熱定着用トナーのDSC測定によるワックスの吸熱ピークが60〜105℃の範囲に一つ以上、120〜160℃の範囲に一つ以上存在し、低融点ワックスの熱定着用トナー中の含有量が4〜13質量部であり、高融点ワックスの熱定着用トナー中の含有量が1〜6質量部であり、外添剤のBET比表面積が30〜210m2/gであり、着色粒子表面への外添剤の固着率が30〜80%であり、着色粒子表面の外添剤による表面被覆率が45〜150%であることを特徴とする熱定着用トナー。
  2. 前記低融点ワックスがパラフィンワックスで、前記高融点ワックスがポリプロピレンであることを特徴とする請求項1に記載の熱定着用トナー。
  3. 前記外添剤がシリカ微粒子及び他の金属酸化物微粒子の混合物であることを特徴とする請求項1または2項に記載の熱定着用トナー。
  4. 前記ワックスの分散剤がスチレン−オレフィンのブロック共重合体であり、且つ熱定着用トナー中のワックスの平均分散径が0.3〜1μmで、結着樹脂がビニル系重合体であることを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の熱定着用トナー。
  5. 請求項1〜4の何れか1項に記載の熱定着用トナーを用いる製造方法において、ワックスを結着樹脂製造時の脱溶剤工程以前に添加することを特徴とする熱定着用トナーの製造方法。
  6. 請求項1〜4の何れか1項に記載の熱定着用トナー及びシリコーンコートキャリアを組み合わせたことを特徴とする2成分現像剤。
  7. 請求項1〜4の何れか1項に記載の熱定着用トナーを使用し、ヒートローラー表面を清掃するクリーニング機構を持たないことを特徴とする定着装置。
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