JP2019211732A - プロセスカートリッジ及び画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 現像剤の現像耐久性を向上させつつ、像担持体におけるクリーニング性を向上させるプロセスカートリッジを提供する。【解決手段】 像担持体と、現像剤担持体と、クリーニング部材と、を有し、現像剤担持体に担持される現像剤の表面に有機ケイ素重合体と無機粒子の少なく一方を含む固着層が設けられ、且つ、固着層の固着率が85%以上であり、像担持体と現像剤担持体の接触部において、像担持体の表面と、現像剤担持体の表面が互いに逆方向に移動するように、像担持体と現像剤担持体が回転駆動される。【選択図】 図2

Description

本発明は、プロセスカートリッジおよび画像形成装置に関する。特に、電子写真画像形成装置および電子写真画像形成装置に着脱可能なプロセスカートリッジに関する。
一般的に、電子写真画像形成装置に使用されるプロセスカートリッジには、感光体ドラムと感光体ドラムの表面をクリーニングするクリーニング手段を有するクリーニングユニットを備える。また、クリーニングユニットには、ブレードクリーニング方式が広く用いられている。
具体的には、従来では、弾性を有するクリーニングブレードを、感光ドラムの回転方向に対してカウンター方向に配置し、感光ドラムに当接させて当接部(ニップ部)を形成させる。回転する感光ドラムの表面がブレードの当接部によって拭掃される。なお、このようなブレードクリーニング方式では、ニップ部の当接状態が不安定になる可能性があり、現像剤であるトナー粒子がクリーニングブレードをすり抜ける(クリーニング性の低下に繋がる)場合がある。
このような問題に対して、特許文献1の発明では、外添剤が遊離しやすい現像剤を用い、感光体とクリーニングブレードとのニップ部において、遊離した外添剤からなる「阻止層」を形成する構成を提案している。この「阻止層」の介在によってニップ部における摩擦を低減して当接状態の安定性並びにクリーニング性の向上を図っている。
一方、近年では、画像形成の高速化や装置の長寿命化などを目的として、現像耐久性および保存安定性に優れた現像剤の開発が行われている。例えば、特許文献2のような現像剤では、有機ケイ素重合体を含む表層を有するため、外添剤の遊離が有効に抑制されて現像耐久性や保存安定性の向上に有利とされている。
特開2003−280255号公報 特開2016−27399号公報
しかしながら、特許文献2のような現像耐久性に優れた現像剤が、特許文献1のような従来の画像形成装置に使用された場合、現像剤であるトナー粒子がクリーニングブレードをすり抜ける可能性がある。これは、現像耐久性に優れたトナー粒子は、感光体とクリーニングブレードとのニップ部において、前述した「阻止層」の形成が困難であることが原因と考えられる。即ち、現像耐久性を向上させるために、外添剤や現像剤の表層等を、トナー粒子の母体から遊離し難くする必要があったことが理由として考えられる。
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、現像剤の現像耐久性を向上させつつ、現像剤担持体におけるクリーニング性を向上させることが可能なプロセスカートリッジまたは画像形成装置を提供することを目的とする。
本発明のプロセスカートリッジは、
現像剤からなる現像剤像を担持し、回転可能な像担持体と、
前記像担持体と接触した状態で回転することにより、前記現像剤を前記像担持体へ供給して前記像担持体の表面に前記現像剤像を形成可能な現像剤担持体と、
前記像担持体に当接するように配置され、前記現像剤像が前記像担持体から転写された後、前記像担持体の表面に残留した前記現像剤を掻き取ることによって前記像担持体の表面をクリーニングするクリーニング部材と、を有し、
前記現像剤担持体に担持される前記現像剤の表面に有機金属重合体と無機粒子の少なく一方を含む固着層が設けられ、且つ、前記現像剤の表面における前記固着層の固着率が85%以上であり、
前記像担持体と前記現像剤担持体の接触部において、前記像担持体の表面と、前記現像剤担持体の表面が互いに逆方向に移動するように、前記像担持体と前記現像剤担持体が回転駆動される、ことを特徴とする。
また、本発明の画像形成装置は、
前記プロセスカートリッジと、
前記現像剤像を記録媒体に定着する定着装置と、を有する、ことを特徴とする。
本発明によれば、現像剤の現像耐久性を向上させつつ、現像剤担持体におけるクリーニング性を向上させることができる。
本発明の実施例に係るプロセスカートリッジが使用される画像形成装置の断面概念図 本発明の実施例に係るプロセスカートリッジの断面概念図 本発明の実施例に係るプロセスカートリッジのクリーニングブレードと感光ドラムとのニップ部の近傍の模式図 (a)本発明の実施例に係るプロセスカートリッジに使用される第1種類の現像剤の模式図;(b)本発明の実施例係るプロセスカートリッジに使用される第2種類の現像剤の模式図 本発明の実施例に係るプロセスカートリッジと比較する為の比較例のプロセスカートリッジの断面図 (a)本発明の実施例に係るプロセスカートリッジにおける現像剤担持体と感光体の接触部近傍の模式図;(b)比較例のプロセスカートリッジにおける現像剤担持体と感光体の接触部近傍の模式図
本発明は、プロセスカートリッジまたは画像形成装置のいずれかの形態としても実施可能である。
以下、本発明に係るプロセスカートリッジが使用される電子写真画像形成装置を図面に則して説明する。なお、以下に説明する実施例は、例示的に本発明を説明するものであって、以下に記載される構成部品の寸法、材質、形状、その相対位置関係などは、特に特定的な記載がない限りは、本発明の範囲をそれに限定するものではない。
ここで、電子写真画像形成装置とは、電子写真画像形成方式を用いて記録媒体に画像を形成するものである。そして、電子写真画像形成装置の例としては、例えば、電子写真複写機、電子写真プリンタ(例えば、レーザービームプリンタ、LEDプリンタ等)、ファクシミリ装置及びワードプロセッサ等が含まれる。
また、プロセスカートリッジとは、帯電手段、現像手段またはクリーニング手段と電子写真感光体ドラムとを一体的にカートリッジ化し、このカートリッジを電子写真画像形成装置の本体に対して着脱可能とするものである。また、帯電手段、現像手段、クリーニング手段の少なくとも1つと電子写真感光体ドラムとを一体的にカートリッジ化して電子写真画像形成装置の本体に着脱可能とするものである。更に、少なくとも現像手段と電子写真感光体ドラムとを一体的にカートリッジ化して電子写真画像形成装置の本体に着脱可能とするものである。
[電子写真画像形成装置]
先ず、本発明に係るプロセスカートリッジが使用される電子写真画像形成装置(画像形成装置)の一実施例の全体構成について図1を用いて説明する。
なお、図1は、本実施例に係るプロセスカートリッジが使用される画像形成装置100の断面概念図である。
図1に示すように、本実施例の画像形成装置100は、インライン方式、中間転写方式を採用したフルカラーレーザープリンタである。また、画像形成装置100は、画像情報に従って、記録材(例えば、記録用紙、プラスチックシート、布など)にフルカラー画像を形成することができる。なお、画像情報は、画像形成装置の本体100Aに接続された画像読み取り装置、或いは、画像形成装置の本体100Aに通信可能に接続されたパーンナルコンピュータ等のホスト機器から、画像形成装置の本体100Aに入力される。
画像形成装置100は、複数の画像形成部として、それぞれイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色の画像を形成するための第1、第2、第3、第4の画像形成部SY、SM、SC、SKを有する。本実施例では、第1〜第4の画像形成部SY、SM、SC、SKは、鉛直方向と交差する方向に一列に配置されている。
なお、本実施例では、第1〜第4の画像形成部SY、SM、SC、SKの構成及び動作は、形成する画像の色が異なることを除いて実質的に同じである。従って、以下、特に区別を要しない場合は、いずれかの色用に設けられた要素であることを表すために符号に与えた添え字Y、M、C、Kは省略して、総括的に説明する。
本実施例では、画像形成装置100は、複数の像担持体として、鉛直方向と交差する方向に並設された4個のドラム型の電子写真感光体、即ち、感光体ドラム1を有する。感光体ドラム1は、図示矢印A方向(時計方向)に図示しない駆動手段(駆動源)により回転駆動される。感光体ドラム1の周囲には、感光体ドラム1の表面を均―に帯電する帯電手段としての帯電ローラ2、画像情報に基づきレーザーを照射して感光体ドラム1上に静電像(静電潜像)を形成する露光手段としてのスキャナユニット(露光装置)3が配置されている。
また、感光体ドラム1の周囲には、静電像をトナー像として現像する現像手段としての現像ユニット(現像装置)4、転写後の感光体ドラム1の表面に残ったトナー(転写残トナー)を除去するクリーニング手段としてのクリーニング部材6が配置されている。
更に、4個の感光体ドラム1に対向して、感光体ドラム1上のトナー像を記録材12に転写するための中間転写体としての中間転写ベルト5が配置されている。
なお、本実施例では、現像ユニット4は、現像剤として非磁性一成分の現像剤(トナー)を用いる。また、本実施例では、現像ユニット4は、現像剤担持体としての現像ローラ(後述)を感光体ドラム1に対して接触させて反転現像を行うものである。即ち、本実施例では、現像ユニット4は、感光体ドラム1の帯電極性と同極性(本実施例では負極性)に帯電したトナーを、感光体ドラム1上の露光により電荷が減衰した部分(画像部、露光部)に付着させることで静電像を現像する。
本実施例では、感光体ドラム1と、感光体ドラム1に作用するプロセス手段としての帯電ローラ2、現像ユニット4及びクリーニング部材6とは、一体的にカートリッジ化されており、プロセスカートリッジ7として形成されている。プロセスカートリッジ7は、画像形成装置の本体100Aに設けられた装着ガイド、位置決め部材などの装着手段を介して、画像形成装置100に着脱可能となっている。
本実施例では、各色用のプロセスカートリッジ7は、全て同一形状を有しており、各色用のプロセスカートリッジ7内には、それぞれイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブランク(K)の各色のトナーが収容されている。
中間転写体としての無端状のベルトで形成された中間転写ベルト5は、全ての感光体ドラム1に当接し、図示矢印B方向(反時計方向)に循環移動(回転)する。中間転写ベルト5は、複数の支持部材として、駆動ローラ51、二次転写対向ローラ52、従動ローラ53に掛け渡されている。
中間転写ベルト5の内周面側には、各感光体ドラム1に対向するように、一次転写手段としての、4個の一次転写ローラ8が並設されている。
一次転写ローラ8は、中間転写ベルト5を感光体ドラム1に向けて押圧し、中間転写ベルト5と感光体ドラム1とが当接する一次転写部N1を形成する。そして、一次転写ローラ8に、図示しない一次転写バイアス印加手段としての一次転写バイアス電源(高圧電源)から、トナーの正規の帯電極性とは逆極性のバイアスが印加される。これによって、感光体ドラム1上のトナー像が中間転写ベルト5上に転写(一次転写)される。
また、中間転写ベルト5の外周面側において二次転写対向ローラ52に対向する位置には、二次転写手段としての二次転写ローラ9が配置されている。
二次転写ローラ9は、中間転写ベルト5を介して二次転写対向ローラ52に圧接し、中間転写ベルト5と二次転写ローラ9とが当接する二次転写部N2を形成する。そして、二次転写ローラ9に、図示しない二次転写バイアス印加手段としての二次転写バイアス電源(高圧電源)から、トナーの正規の帯電極性とは逆極性のバイアスが印加される。これによって、中間転写ベルト5上のトナー像が記録材12に転写(二次転写)される。
具体的には、画像形成時には、先ず、感光体ドラム1の表面が帯電ローラ2によって一様に帯電される。次いで、スキャナユニット3から発された画像情報に応じたレーザー光によって、帯電した感光体ドラム1の表面が走査露光され、感光体ドラム1上に画像情報に従った静電像が形成される。
次いで、感光体ドラム1上に形成された静電像は、現像ユニット4によってトナー像(現像剤像)として現像される。感光体ドラム1上に形成されたトナー像は、一次転写ローラ8の作用によって中間転写ベルト5上に転写(一次転写)される。
例えば、フルカラー画像の形成時には、上述のプロセスが、第1〜第4の画像形成部SY、SM、SC、SKにおいて順次に行われ、中間転写ベルト5上に各色のトナー像が次に重ね合わせて一次転写される。
その後、中間転写ベルト5の移動と同期が取られて記録材12が二次転写部N2へと搬送される。中間転写ベルト5上の4色トナー像は、記録材12を介して中間転写ベルト5に当接している二次転写ローラ9の作用によって、一括して記録材12上に二次転写される。
トナー像が転写された記録材12は、定着手段としての定着装置10に搬送される。定着装置10において記録材12に熱及び圧力を加えられることで、記録材12にトナー像が定着される。
また、一次転写工程後に感光体ドラム1上に残留した一次転写残トナーは、クリーニング部材6によって除去、回収される。なお、二次転写工程後に中間転写ベルト5上に残留した二次転写残トナーは、中間転写ベルトクリーニング装置11によって清掃される。
画像形成装置100は、一つ、又は、幾つか(全てではない)の画像形成部のみを用いて、単色又はマルチカラーの画像を形成することもできる。
[プロセスカートリッジ]
次に、本実施例の画像形成装置100に装着した状態で使用されるプロセスカートリッジ7の全体構成について図2を用いて説明する。なお、本実施例では、収容しているトナーの種類(色)を除いて、各色用のプロセスカートリッジ7の構成及び動作は実質的に同一である。
図2は、本実施例に係るプロセスカートリッジの断面概念図である。より具体的には、図2は、感光体ドラム1の長手方向(回転軸線方向)に沿って見た本実施例のプロセスカートリッジ7の断面(主断面)概念図である。なお、図2に示すプロセスカートリッジ7の姿勢は、画像形成装置の本体に装着された状態での姿勢である。以下、プロセスカートリッジの各部材の位置関係や方向等について説明する際、特に言及がなければ、図2に示す姿勢におけるものであることを意味する。
図2に示すように、プロセスカートリッジ7は、感光体ドラム1等を備えた感光体ユニット13と、現像ローラ17等を備えた現像ユニット4とを一体化して構成される。
感光体ユニット13は、感光体ユニット13内の各種要素を支持する枠体としてのクリーニング枠体14を有する。クリーニング枠体14には、感光体ドラム1が図示しない軸受を介して回転可能に取り付けられている。
感光体ドラム1は、図示しない駆動手段(駆動源)としての駆動モータの駆動力が感光体ユニット13に伝達されることで、画像形成動作に応じて図示矢印A方向(時計方向)に回転駆動される。
本実施例では、画像形成プロセスの中心となる感光体ドラム1は、外径24mmであり、アルミニウム製シリンダの外周面に機能性膜である下引き層、キャリア発生層、キャリア移送層を順にコーティングした有機感光体ドラムを用いている。
また、感光体ユニット13には、感光体ドラム1の周面上に接触するように、クリーニング部材6、帯電ローラ2が配置されている。クリーニング部材6によって感光体ドラム1の表面から除去された転写残トナーは、クリーニング枠体14内に落下、収容される。
なお、クリーニング部材6近傍、即ち、クリーニング部材6と感光体ドラム1のニップ部16Sの構成を図3に示す。図3は、クリーニング部材と感光体ドラムのニップ部の近傍の模式図である。
図3に示すように、トナー遊離物41(現像剤から遊離したモノ)やトナー40(現像剤)が蓄積しており、トナー40のすり抜けを防ぐ阻止層が形成されている。なお、本実施例において、クリーニング部材6は、ウレタンゴムから構成されるクリーニングブレードを用いている。
帯電手段である帯電ローラ2は、導電性ゴムのローラ部を感光体ドラム1に加圧接触することで従動回転する。帯電ローラ2の芯金には、帯電工程において、感光ドラム1に対して所定の直流電圧が印加される。これにより、感光ドラム1の表面には、一様な暗部電位(Vd)が形成される。
前述したスキャナユニット3からのレーザー光によって、画像データに対応して発光されるレーザー光のスポットパターンは、感光ドラム1を露光する。
なお、感光ドラム1に露光された部位は、キャリア発生層からのキャリアにより表面の電荷が消失し、電位が低下する。この結果、露光部位は所定の明部電位(Vl)、未露光部位は所定の暗部電位(Vd)の静電潜像が、感光ドラム1上に形成される。本実施例では、Vd=−500V、Vl=−100Vとしている。
[現像ユニット]
以下、本実施例のプロセスカートリッジの一部を構成する現像ユニットについて詳細に説明する。
図2に示すように、現像ユニット4は、現像室19aと、現像室に配置されてトナー40を担持するための現像剤担持体としての現像ローラ17と、現像ローラ17にトナー40を供給する供給部材としてのトナー供給ローラ20とを備えている。
さらに、現像ユニット4は、トナーを収容するトナー収容室18を備える。なお、トナー収容室18のトナー収容部(現像剤収容部)18aは、トナー供給ローラ20よりも重力方向の下方に配置されている。
トナー収容室18内には、攪拌搬送部材22が設けられている。攪拌搬送部材22は、トナー収容室18内に収容されたトナーを攪拌すると共に、トナー供給ローラ20の上部に向けて図中矢印G方向にトナーを搬送することができる。本実施例において撹拌搬送部材は60rpmで駆動回転している。
画像形成における現像動作時において現像ローラ17にDCバイアスが印加される。現像ローラ上の摩擦帯電によりマイナスに帯電されたトナーが、感光体ドラム1と接触する現像部において、感光ドラムと現像ローラの間の電位差によって明部電位部にのみ転移して、感光ドラム上の静電潜像を顕像化することができる。
本実施例では、現像ローラに対してV=−300Vを印加することにより、明部電位部との電位差ΔV=200Vを形成し、感光ドラム上にトナー像を形成している。
トナー供給ローラ20と現像ローラ17とは、対向部(接触部20S)において各々の表面が逆方向に移動するように回転駆動されている。つまり、図2に示すように、トナー供給ローラ20は、図示矢印E方向(時計方向)に、現像ローラ17は矢印D方向(時計方向)に回転している。
トナー供給ローラ20は、導電性芯金の外周に発泡体層を形成した弾性スポンジローラである。トナー供給ローラ20と現像ローラ17は所定の侵入量、即ち、トナー供給ローラ20が現像ローラ17により凹状とされるその凹み量△Eを持って接触している。
さらに、トナー供給ローラ20と現像ローラ17との電位差を調整することにより、現像ローラへのトナー供給量を調整することが出来る。なお、本実施例では、トナー供給ローラ20が現像ローラ17に対して100%の回転速度で駆動回転し、現像ローラ17に対してトナー供給ローラ20がΔ−50Vとなるよう、DCバイアスを印加している。
つまり、現像ローラに対してV=−300V,トナー供給ローラに対してはV=−350Vをそれぞれ印加している。これにより、トナー供給ローラから現像ローラに電気的にトナーが供給しやすい状態になる。
なお、本実施例では、現像ローラ17とトナー供給ローラ20は、共に外径15mmであり、トナー供給ローラ20の現像ローラ17への侵入量、即ち、トナー供給ローラ20が現像ローラ17により凹状とされるその凹み量△Eを1.0mmに設定している。また、図2に示すように、トナー供給ローラ20と現像ローラ17は、中心(軸心)がほぼ同じ高さになるように配置している。
規制部材としての規制ブレード21は、現像ローラ17に担持されるトナー量を規制するものである。具体的に、規制ブレード21の自由端は、現像ローラ17の回転方向に対し、カウンター方向(回転方向の上流側)に向くように配置されている。規制ブレード21の自由端において、現像ローラ17に担持されるトナー量が規制される。
また、トナーは現像ブレード21と現像ローラ17との摺擦により摩擦帯電されて電荷を付与されると同時に層厚規制される。本実施例では、現像ブレード21として、板バネ状のSUS製の薄板を用いている。
ここで、現像ブレードとしては、SUS製の他に、例えばリン青銅やアルミニウム等の金属薄板を採用しても良い。また、現像ブレード21の表面にポリアミドエラストマーやウレタンゴムやウレタン樹脂等の薄膜を被覆したものを用いても良い。
さらに、現像ブレード21に不図示のブレードバイアス電源から所定電圧を印加し、トナーコートの安定化を図ることができる。例えば、本実施例では、ブレードバイアスとしてV=−500Vを現像ブレードに印加している。
次に、本実施例における現像ローラ17と感光ドラム1の接触部117Sの構成について図2を用いて詳細に説明する。
図2に示すように、本実施例では、現像ローラ17と感光ドラム1は接触して設けられている。また、現像ローラ17と感光ドラムは、接触部117Sにおいて、互いの表面が逆方向(矢印方向)に移動するようそれぞれ同じ回転方向に回転駆動させる。
また、本実施例では、現像ローラ17と感光ドラム1に対して、回転周速差を設け、かつ侵入量ΔDをもたせることで、より機械的にトナーを摺擦することができる。この結果、感光ドラム1に移行されるトナーの遊離物を増加させることができ、感光ドラム1とクリーニングブレード6とのニップ部16Sでより容易に「阻止層」を形成することができる。
なお、本実施例では、現像ローラ17と感光ドラムの接触部117Sにおける侵入量がΔD=40μmに設定されている。感光ドラム1の駆動回転速度が200rpmに設定され、感光ドラム1に対する現像ローラ17の駆動回転速度比がX%(X>100)とすることができる。
[現像剤(トナー)]
次に、本実施例に採用される2種類の現像剤について、図4を用いて説明する。
なお、図4(a)は、第1種類の現像剤の模式図であり、図4(b)は、第2種類の現像剤の模式図である。
本実施例では、第1種類の現像剤(トナー)は、トナー母粒子45aに、外添剤として無機粒子45bを外添した無機粒子外添トナー45である。即ち、第1種類の現像剤では、現像剤の母粒子の表面に外添剤が物理的に吸着されることにより、後述する「固着層」が母粒子の表層に形成される。
一方、第2種類の現像剤は、トナー母粒子46aに有機金属(例えば、有機ケイ素)重合体を含有する表層46bを有する有機金属重合体トナー46である。即ち、第2種類の現像剤では、現像剤の母粒子の表面において化学結合により、後述する「固着層」が現像剤の母粒子と一体的に形成される。
以下、表1に第1種類の各現像剤(トナーサンプル)の外添条件と固着率を示す。
Figure 2019211732
なお、表1の「トナーa」乃至「トナーc」は、特開2016−38591号公報の実施例5に開示された製法によって製造された無機粒子外添トナー45を用いる。また、トナー母粒子45a、外添剤としての無機粒子45bに関しても、当該公報の実施例5に開示の製法によるものである。本実施例の比較例について「※」を付記している。
本実施例および比較例では、無機粒子外添剤の固着率を70〜85%に設定している。なお、無機粒子外添剤の固着率は、外添条件である「周速」と「時間」を調整することで変更することができる。
以下、表2に第2種類の各現像剤(トナーサンプル)の重合条件と固着率を示す。
Figure 2019211732
なお、表2の「トナーd」および「トナーe」は、特開2016−27399号公報の実施例1に開示された製法によって製造された有機金属重合体トナーを用いる。また、トナー母粒子46aの表層を構成する「有機金属重合体を含有する表層46b」に関しても、該当公報の実施例1に開示の製法によるものである。
本実施例では、有機金属重合体の固着率を93〜98%に設定している。なお、有機金属重合体の固着率は、粒子の重合条件を調整することで変更することができる。
一般的に、第1種類の現像剤における無機粒子外添剤の固着率、または、第2種類の現像剤における有機金属重合体の固着率が高いほど、「現像耐久性」が優れると考えられる。この結果、高い固着率を有する現像剤は、低い固着率を有する現像剤に比べ、プロセスカートリッジの通常の使用では、後述する「阻止層」を構成する「遊離物」の生成の難くなる。なお、ここでの「遊離物」とは、第1種類の現像剤における外添剤や、第2種類の現像剤における有機金属重合体表層などの、トナー母粒子から遊離(剥がれて離脱)可能なものである。
(固着率の測定)
本実施例および比較例の固着率の測定方法は、前述した特開2016−38591号公報に開示された測定方法を用いることができる。以下、詳しく説明する。
イオン交換水100mLにスクロース(キシダ化学製)160gを加え、湯せんをしながら溶解させ、ショ糖濃厚液を調製する。
遠心分離用チューブに上記ショ糖濃厚液を31gと、コンタミノンN(非イオン界面活性剤、陰イオン界面活性剤、有機ビルダーからなるpH7の精密測定器洗浄用中性洗剤の10質量%水溶液、和光純薬工業社製)を6mL入れ分散液を作成する。この分散液にトナー1gを添加し、スパチュラなどでトナーのかたまりをほぐす。
遠心分離用チューブをシェイカーにて350rpm、20minで振とうする。振とう後、溶液をスイングローター用ガラスチューブ(50mL)に入れ替えて、遠心分離機にて3500rpm,30minの条件で分離する。
トナーと水溶液が十分に分離されていることを目視で確認し、最上層に分離したトナーをスパチュラ等で採取する。採取したトナーを含む水溶液を減圧濾過器で濾過した後、乾燥機で1時間以上乾燥する。乾燥品をスパチュラで解砕し、蛍光X線(直径アルミリング10mm)で外添剤量を測定する。水洗後トナーと初期トナーの無機粒子外添剤及び有機金属重合体の量から固着率(%)を計算する。
各元素の蛍光X線の測定は、JIS K 0119−1969に準ずるが、具体的には以下の通りである。
測定装置としては、波長分散型蛍光X線分析装置「Axios」(PANalytical社製)と、測定条件設定及び測定データ解析をするための付属の専用ソフト「SuperQ ver.4.0F」(PANalytical社製)を用いる。
なお、X線管球のアノードとしてはRhを用い、測定雰囲気は真空、測定径(コリメーターマスク径)は10mm、測定時間10秒とする。また、軽元素を測定する場合にはプロポーショナルカウンタ(PC)、重元素を測定する場合にはシンチレーションカウンタ(SC)で検出する。
測定サンプルは、専用のプレス用アルミリングの中に水洗後のトナーと初期のトナーを約1g入れて平らにならし、錠剤成型圧縮機「BRE−32」(前川試験機製作所社製)を用いて20MPaで60秒間加圧してなるペレットを用いる。なお、ペレットの厚さは、約2mmである。
上記条件で測定を行い、得られたX線のピーク位置をもとに元素を同定し、単位時間あたりのX線光子の数である計数率(単位:cps)からその濃度を算出する。
トナー中のSiOの定量方法としては、例えば、トナー粒子100質量部に対して、シリカ微粉末を0.10質量部となるように添加し、コーヒーミルを用いて充分混合する。
同様にして、シリカ微粉末を0.20質量部、0.50質量部となるようにトナー粒子とそれぞれ混合し、これらを検量線用の試料とする。
それぞれの試料について、錠剤成型圧縮機を用いて上記のようにして検量線用の試料のペレットを作製し、PETを分光結晶に用いた際に回折角(2θ)=109.08°に観測されるSi−Kα線の計数率(単位:cps)を測定する。この際、X線発生装置の加速電圧、電流値はそれぞれ、24kV、100mAとする。得られたX線の計数率を縦軸に、各検量線用試料中のSiO添加量を横軸として、一次関数の検量線を得る。
次に、分析対象のトナーに対して錠剤成型圧縮機を用いて上記のようにしてペレットとし、そのSi−Kα線の計数率を測定する。そして、上記の検量線からトナー中のSiO含有量を求める。上記方法により算出した初期トナーの無機粒子外添剤及び有機金属重合体の量に対して、水洗後トナーの無機粒子外添剤及び有機金属重合体の量の比率を求め、無機粒子外添剤及び有機金属重合体の固着率(%)とする。
[評価実験]
(1)本実施例の評価実験
以下、本実施例の構成における評価実験について説明する。
本実施例の感光ドラム1に対する現像ローラ17の駆動回転速度比の値XをX=160に設定し、上記表1および表2の「トナーa」乃至「トナーe」を用いて、トナーのすり抜けに起因する帯電部材のトナーによる汚れ(帯電部材汚れ)の状況の評価を行った。
なお、「帯電部材汚れ」は、感光ドラムとクリーニングブレードのニップ部16Sをすり抜けたトナーが、感光ドラムの回転方向に下流に位置する帯電部材に付着することによって発生する。一方、ニップ部に形成された「阻止層」の量によって、トナーのすり抜けを抑制することができる。即ち、「帯電部材汚れ」と「阻止層」の量は相関すると考えられる。
このため、「阻止層」を形成する「遊離物」の量が十分であるか否かは、「帯電部材汚れ」の状況によって判断(推定)することができる。
また、現像剤(トナー)の「現像耐久性」に関し、トナー劣化に起因する「現像スジ」の状況から判断(推定)することができる。本評価実験では、「現像スジ」の状況(現像耐久性)についても評価を行った。
なお、本実施例の評価条件として、低温低湿環境下(10℃/14%Rh)において、現像剤を1晩(約10時間)放置し、環境になじませた後に、実験用画像データを基に記録材に画像形成(動作)を行う。この画像形成動作は、10000枚の記録材に対して間欠的に行った。また、本実施例では、実験用画像データとして、画像印字率5%の横線を用いた。
上記の評価条件の下で画像形成動作を行った後に、前述した評価項目について評価を行う。
(2)比較例の評価実験
上記した本実施例の効果との比較として、図5に示す比較例の構成における比較実験を行った。なお、図5は、比較例のプロセスカートリッジの断面図である。
図5に示すように、本比較例では、現像ローラ1017と感光ドラム1を接触して設け、現像ローラ1017を所定回転速度で回転する感光ドラム1の表面の移動方向に対して、順方向(矢印方向)に移動するよう回転させている。また、トナー供給ローラ1020は、図示矢印H方向に回転させ、規制ブレード1021は、現像ローラ1017の回転に対しカウンター方向を向くように配置する。本比較例のそれ以外の構成は、前述した本実施例と同様である。
また、本比較例の評価条件は、前述した本実施例と同様である。
上記の評価条件の下で画像形成動作を行った後に、前述した評価項目について評価を行い、本実施例との比較を行った。
(3)本実施例および比較例の評価実験の結果
以下、本実施例と比較例の「帯電部材汚れ」の状況、及び「現像スジ」の状況に関する評価結果を表3に示す。
Figure 2019211732
まず、本実施例の構成において、トナーc乃至eを用いた場合、「現像スジ」を抑制しつつ、「帯電部材汚れ」も抑制することができた。
一方、トナーaまたはbを用いた場合、固着率が低く、現像耐久性が低下したため、「現像スジ」が発生した。
また、比較例1の構成において、トナーb乃至eを用いた場合、「帯電部材汚れ」を有効に抑制することができなかった。また、トナーaを用いた場合でも、本実施例と同様、「現像スジ」が発生した。
ここで、「阻止層」の形成メカニズムについて、図6(a)、(b)を用いて説明する。なお、図6(a)は、本実施例の感光ドラム1と現像ローラ17の接触部117S近傍の模式図である。また、図6(b)は、比較例の感光ドラム1と現像ローラ1017の接触部1170S近傍の模式図である。
図6(a)、(b)に示すように、「阻止層」の形成を促進するには、以下の2点が重要と考えられる。即ち、「阻止層」を形成するためのトナー母粒子からの遊離物の生成量を増やすことと、遊離物が感光ドラム1とクリーニングブレード6とのニップ部16Sに移行される量(移行量)を増やすことである。
図6(a)に示す本実施例の場合には、感光ドラム1と現像ローラ17の接触部でトナーが強く摺擦される。そのため、感光ドラム1と現像ローラ17の接触部117Sでトナー遊離物41の生成量が増加すると考えられる。
また、ニップ部16Sに近い接触部117Sで遊離物が生成されるため、ニップ部16Sに遠い現像ユニット4内で遊離物が生成される場合に比べると、ニップ部16Sに移行される遊離物の移行量(移行率)が増加する。したがって、本実施例において、トナー遊離物の生成量と移行量(移行率)の両方を増やすことができ、「阻止層」が形成されやすくなる。これにより、クリーニングブレードと感光ドラムのニップ部でのトナーのすり抜け(即ち、「帯電部材汚れ」)が改善される。
一方、図6(b)に示す比較例1の場合、感光ドラム1と現像ローラ17の接触部1170Sにおいて、トナーが本実施例に比べて摺擦されにくくなる。そのため、感光ドラム1と現像ローラ17の接触部1170Sにおいて、トナー遊離物41の生成量および移行量(移行率)が共に本実施例に比べて少ない。これにより、クリーニングブレード部と感光ドラムのニップにおいて「阻止層」が形成されにくく、トナーのすり抜けが相対的に発生しやいと考えられる。
以上の実験結果から、固着層の固着率が85%以上のトナーを用いた場合、且つ、現像ローラ17と感光ドラム1の接触部において、それぞれの表面が互いに逆方向に移動する構成であっても、トナーの劣化(「現像スジ」)が少ないことが分かった。また、このような構成において、ニップ部でのトナーのすり抜けも少なく、「帯電部材汚れ」が有効に抑制されたことが分かった。
(4)構成と効果の関連性の検証
以下、本実施例の構成とその効果の関連性について説明する。
トナーcおよびトナーeを用いて、感光ドラム1に対する現像ローラ17の駆動回転速度比の値Xを調整し、トナーのすり抜け起因により生じた「帯電部材汚れ」の状態の分析(評価)を行った。また、その時の現像耐久性への影響を確認するため、「現像スジ」の状態の分析(評価)も行った。
なお、評価条件として、トナーサンプルを低温低湿環境下(10℃/14%Rh)において1晩(約10時間)放置し、環境になじませた後、実験用画像データを基に記録材に画像形成(動作)を行う。なお、この画像形成動作は、10000枚の記録材に対して間欠的に行った後に、分析(評価)を行う。本実施例では、実験用画像として、画像印字率5%の横線を用いた。
以下、トナーcおよびトナーeにおける、本実施例と比較例の「帯電部材汚れ」の状況、及び「現像スジ」の状況に関する分析(評価)結果を表4、表5に示す。
Figure 2019211732
第1種類の現像剤の一例として、表4に示すトナーcを用いた際、以下二つの場合における実験の分析評価を行った。即ち、現像ローラと感光ドラムの接触部における移動方向が「逆方向」(即ち、同じ回転方向)の場合(本実施例)と、その反対方向である「順方向」(即ち、異なる回転方向)の場合である。
本実施例の構成(即ち、「逆方向」)の場合では、駆動回転速度比X=80〜250において「現像スジ」が有効に抑制されつつ、「帯電部材汚れ」も有効に抑制されていることが分かった。
なお、本実施例において、駆動回転速度比X=280%以上の場合では、現像ローラ17上のトナーが、トナー供給ローラ20及び現像ブレード17との接触部(ニップ部)で強く摺擦され、現像ユニット4内部でトナーの劣化が促進されたと見られる。その結果、許容範囲内であるものの、軽微な「現像スジ」が確認された。
一方、比較例1の構成(即ち、「順方向」)の場合では、駆動回転速度比X=80〜280%において、顕著な「現像スジ」が確認されないものの、「帯電部材汚れ」が発生した。
なお、比較例1において、駆動回転速度比X=300%の場合では、駆動回転速度比が大きいため、トナーが強く摺擦される。従って、「阻止層」を形成する必要なトナー遊離物の生成量が増えたため、「帯電部材汚れ」の改善が見られる。一方、トナーの劣化が促進されたために「現像スジ」が発生した。
Figure 2019211732
上記同様に、第2種類の現像剤の一例として、表5に示すトナーeを用いた際、以下二つの場合における実験の分析評価を行った。即ち、現像ローラと感光ドラムの接触部における移動方向が「逆方向」の場合(本実施例)と、その反対方向である「順方向」の場合である。
本実施例の構成(即ち、「逆方向」)の場合では、駆動回転速度比X=100〜280において「現像スジ」が有効に抑制されつつ、「帯電部材汚れ」も有効に抑制されていることが分かった。
なお、本実施例において、駆動回転速度比X=80%の場合では、トナーeの固着率が高いため、トナー遊離物の生成量並びに移行量が共に少なくなる。この結果、許容範囲内であるものの、軽微な「帯電部材汚れ」が確認された。また、駆動回転速度比X=300%の場合では、上記表4におけるトナーcと同様に、許容範囲内であるものの、軽微な「現像スジ」が確認された。
一方、比較例2の構成(即ち、「順方向」)の場合では、駆動回転速度比X=80〜280%において、顕著な「現像スジ」が見られないものの、「帯電部材汚れ」が発生した。
なお、比較例2において、駆動回転速度比X=300%の場合では、上記表4におけるトナーcと同様に、「帯電部材汚れ」の改善が見られるものの、「現像スジ」が発生した。
以上の説明から理解できるように、本実施例の構成では、トナー遊離物41は現像ローラ17と感光ドラム1の接触部117Sにおいて効果的に生成された後、感光ドラム1とクリーニングブレード6とのニップ部16Sに送られて「阻止層」が有効に形成される。
このように、本実施例の構成を以下にまとめることができる。
即ち、本実施例では、プロセスカートリッジは、現像剤からなる現像剤像を担持し、回転可能な像担持体と、像担持体と接触した状態で回転することにより、現像剤を像担持体へ供給して像担持体の表面に現像剤像を形成可能な現像剤担持体と、を備える。また、プロセスカートリッジは、像担持体に当接するように配置され、現像剤像が像担持体から転写された後、像担持体の表面に残留した現像剤を掻き取ることによって像担持体の表面をクリーニングするクリーニング部材(6)と、を有する。
また、本実施例では、現像剤担持体に担持される現像剤の表面に有機金属重合体と無機粒子の少なく一方を含む固着層が設けられ、且つ、現像剤(45、46)の表面における固着層(40L)の固着率が85%以上である。また、像担持体と現像剤担持体の接触部(117S)において、像担持体の表面と、現像剤担持体の表面が互いに逆方向に移動するように、像担持体と現像剤担持体が回転駆動される。
なお、現像剤の表面の固着層の固着率が85%以上であれば、使用可能な現像剤の種類は、第1の種類(45)でもよく、第2の種類(46)でもよい。また、第1、第2の種類の混合物であってもよい。
また、前述したように、本実施例では、像担持体の回転速度に対する現像剤担持体の回転速度の比をXとした場合に、100%≦X≦250%の関係を満たすことが好ましい。特に、本実施例では、像担持体の回転速度に対する現像剤担持体の回転速度の比を調整する際、像担持体の回転速度を不変とし、現像剤担持体の回転速度を変更することができる。これにより、画像形成制御において、より容易に周速度の比(差)Xを変えることができる。
なお、本実施例では、感光ドラム1の回転速度を一定とし、現像ローラ17の回転速度を変更するようにXを調整したが、現像ローラ17の回転速度を一定とし感光ドラム1の回転速度を変更してもよい。もしくは、感光ドラム1と現像ローラ17の両方の回転速度を変更してもよい。
本実施例では、固着層(40L)は、有機ケイ素重合体および無機粒子を含むことができる。特に、固着層は、現像剤の母粒子の表面において化学結合により現像剤の母粒子(45a、46a)と一体的に形成される構成(46b)であってもよい。もしくは、固着層は、外添剤として現像剤に含まれて現像剤の母粒子の表面に物理的に吸着される構成(45b)であってもよい。
本実施例では、クリーニング部材(6)は、像担持体の表面に当接し像担持体の表面との間にニップ部(16S)を形成するブレード部材を有することができる。現像剤の表面に設けられた固着層(40L)の少なくとも一部(41)が現像剤の表面から剥がれて、現像剤担持体および像担持体の回転動作に伴ってニップ部(16S)に移動されることができる。
本実施例では、現像剤は、非磁性一成分の現像剤であってもよい。
本実施例では、現像剤担持体に担持される現像剤の量を規制する規制部材(21)を備えることができる。
本実施例では、プロセスカートリッジの現像ユニット4は、現像剤担持体を収容する現像室(19a)と、現像室と連通する開口部(19b)を有し現像剤担持体に供給される現像剤を収容する現像剤収容室(18a)と、を有することができる。また、使用時の姿勢において、現像剤収容室を現像室の下方に配置することができる。そして、現像剤収容室には、現像剤を上方に位置する現像室へ搬送する搬送部材を設けることができる。
本実施例では、現像室には、現像剤担持体と接触した状態で回転することにより現像剤を現像剤担持体へ供給する供給部材(20)を設けることができる。また、現像剤担持体と供給部材の接触部(20S)において、現像剤担持体の表面と供給部材の表面が互いに逆方向に移動するように、現像剤担持体と供給部材を回転駆動してもよい。
本実施例では、プロセスカートリッジは、画像形成装置の本体に対して着脱可能である。
また、本実施例の画像形成装置は、プロセスカートリッジと、現像剤像を記録媒体に定着する定着装置(10)と、を有する。
なお、本実施例では、カラー画像を形成可能な画像形成装置およびプロセスカートリッジを例示したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、非磁性一成分のトナーを用いた、モノクロ画像を形成可能な画像形成装置にも適用でき、且つ同様の効果を得ることができる。
また、本実施例では、トナー供給ローラ20と現像ローラ17とは、対向部(接触部20S)において各々の表面が逆方向に移動するように同回転方向に回転する例を示したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、トナー供給ローラ20と現像ローラ17とは、対向部において各々の表面が順方向に移動するように異なる回転方向にそれぞれが回転してもよい。あるいは、トナー供給ローラ20を設けない構成であってもよい。これらの場合においても、本実施例と同様の効果を得ることができる。
また、本実施例では、画像形成装置としてプリンタを例示したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、本発明は、複写機、ファクシミリ装置、あるいはこれらの機能を組み合わせた複合機等の他の画像形成装置にも適用可能である。
また、前述したように、本実施例では、第1種類の現像剤(45)、若しくは、第2種類の現像剤(46)を画像形成動作に用いる例を示したが、第1および第2種類の現像剤を混合したものを画像形成動作に用いても良い。
以上に説明したように、本発明のプロセスカートリッジまたは画像形成装置は、現像剤の現像耐久性を向上させつつ、現像剤担持体におけるクリーニング性を向上させることができる。
また、本発明のプロセスカートリッジまたは画像形成装置によれば、現像耐久性の優れたトナー(例えば、第2の種類の現像剤)において、簡易な構成で感光体ドラムに移行するトナーの遊離物(41)を増加させることができる。これにより、感光体ドラムとクリーニングブレードのニップ部(16S)において「阻止層(41)」を効率的に形成することができ、トナーのすり抜けを改善することができる。
即ち、本発明のプロセスカートリッジまたは画像形成装置によれば、耐久性の向上を実現する為に、固着率の高いトナー(例えば、第2の種類の現像剤)を使用した場合であっても、クリーニング部材(6)のクリーニング性能を低下させることが少ない。従って、クリーニング部材より下流側へすり抜ける現像剤量の少ない構成を実現することができる。
1 感光体ドラム(像担持体)
6 クリーニング部材
7 プロセスカートリッジ
17 現像ローラ(現像剤担持体)
117S 接触部
16S 当接部(ニップ部)
40 トナー(現像剤)
40L 固着層
40T トナー像(現像剤像)
41 トナー遊離物(トナー母粒子から剥がれた固着層の破片)
45 無機粒子外添トナー(第1種類の現像剤)
46 有機金属重合体トナー(第2種類の現像剤)
100 画像形成装置
本発明は、プロセスカートリッジおよび画像形成装置に関する。特に、電子写真画像形成装置および電子写真画像形成装置に着脱可能なプロセスカートリッジに関する。
一般的に、電子写真画像形成装置に使用されるプロセスカートリッジには、感光体ドラムと感光体ドラムの表面をクリーニングするクリーニング手段を有するクリーニングユニットを備える。また、クリーニングユニットには、ブレードクリーニング方式が広く用いられている。
具体的には、従来では、弾性を有するクリーニングブレードを、感光ドラムの回転方向に対してカウンター方向に配置し、感光ドラムに当接させて当接部(ニップ部)を形成させる。回転する感光ドラムの表面がブレードの当接部によって拭掃される。なお、このようなブレードクリーニング方式では、ニップ部の当接状態が不安定になる可能性があり、現像剤であるトナー粒子がクリーニングブレードをすり抜ける(クリーニング性の低下に繋がる)場合がある。
このような問題に対して、特許文献1の発明では、外添剤が遊離しやすい現像剤を用い、感光体とクリーニングブレードとのニップ部において、遊離した外添剤からなる「阻止層」を形成する構成を提案している。この「阻止層」の介在によってニップ部における摩擦を低減して当接状態の安定性並びにクリーニング性の向上を図っている。
一方、近年では、画像形成の高速化や装置の長寿命化などを目的として、現像耐久性および保存安定性に優れた現像剤の開発が行われている。例えば、特許文献2のような現像剤では、有機ケイ素重合体を含む表層を有するため、外添剤の遊離が有効に抑制されて現像耐久性や保存安定性の向上に有利とされている。
特開2003−280255号公報 特開2016−27399号公報
しかしながら、特許文献2のような現像耐久性に優れた現像剤が、特許文献1のような従来の画像形成装置に使用された場合、現像剤であるトナー粒子がクリーニングブレードをすり抜ける可能性がある。これは、現像耐久性に優れたトナー粒子は、感光体とクリーニングブレードとのニップ部において、前述した「阻止層」の形成が困難であることが原因と考えられる。即ち、現像耐久性を向上させるために、外添剤や現像剤の表層等を、トナー粒子の母体から離れ難くする必要があったことが理由として考えられる。
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、現像剤の現像耐久性を向上させつつ、担持体におけるクリーニング性を向上させることが可能なプロセスカートリッジまたは画像形成装置を提供することを目的とする。
本発明のプロセスカートリッジは、
現像剤からなる現像剤像を担持し、回転可能な像担持体と、
前記像担持体と接触した状態で回転することにより、前記現像剤を前記像担持体へ供給して前記像担持体の表面に前記現像剤像を形成可能な現像剤担持体と、
前記像担持体に当接するように配置され、前記現像剤像が前記像担持体から転写された後、前記像担持体の表面に残留した前記現像剤を掻き取ることによって前記像担持体の表面をクリーニングするクリーニング部材と、を有し、
前記現像剤担持体に担持される前記現像剤の表面に有機ケイ素重合体と無機粒子の少なく一方を含む固着層が設けられ、且つ、前記現像剤の表面における前記固着層の固着率が85%以上であり、
前記像担持体と前記現像剤担持体の接触部において、前記像担持体の表面と、前記現像剤担持体の表面が互いに逆方向に移動するように、前記像担持体と前記現像剤担持体が回転駆動される、ことを特徴とする。
また、本発明の画像形成装置は、
前記プロセスカートリッジと、
前記現像剤像を記録媒体に定着する定着装置と、を有する、ことを特徴とする。
本発明によれば、現像剤の現像耐久性を向上させつつ、担持体におけるクリーニング性を向上させることができる。
本発明の実施例に係るプロセスカートリッジが使用される画像形成装置の断面概念図 本発明の実施例に係るプロセスカートリッジの断面概念図 本発明の実施例に係るプロセスカートリッジのクリーニングブレードと感光ドラムとのニップ部の近傍の模式図 (a)本発明の実施例に係るプロセスカートリッジに使用される第1種類の現像剤の模式図;(b)本発明の実施例係るプロセスカートリッジに使用される第2種類の現像剤の模式図 本発明の実施例に係るプロセスカートリッジと比較する為の比較例のプロセスカートリッジの断面図 (a)本発明の実施例に係るプロセスカートリッジにおける現像剤担持体と感光体の接触部近傍の模式図;(b)比較例のプロセスカートリッジにおける現像剤担持体と感光体の接触部近傍の模式図
本発明は、プロセスカートリッジまたは画像形成装置のいずれかの形態としても実施可能である。
以下、本発明に係るプロセスカートリッジが使用される電子写真画像形成装置を図面に則して説明する。なお、以下に説明する実施例は、例示的に本発明を説明するものであって、以下に記載される構成部品の寸法、材質、形状、その相対位置関係などは、特に特定的な記載がない限りは、本発明の範囲をそれに限定するものではない。
ここで、電子写真画像形成装置とは、電子写真画像形成方式を用いて記録媒体に画像を形成するものである。そして、電子写真画像形成装置の例としては、例えば、電子写真複写機、電子写真プリンタ(例えば、レーザービームプリンタ、LEDプリンタ等)、ファクシミリ装置及びワードプロセッサ等が含まれる。
また、プロセスカートリッジとは、帯電手段、現像手段またはクリーニング手段と電子写真感光体ドラムとを一体的にカートリッジ化し、このカートリッジを電子写真画像形成装置の本体に対して着脱可能とするものである。また、帯電手段、現像手段、クリーニング手段の少なくとも1つと電子写真感光体ドラムとを一体的にカートリッジ化して電子写真画像形成装置の本体に着脱可能とするものである。更に、少なくとも現像手段と電子写真感光体ドラムとを一体的にカートリッジ化して電子写真画像形成装置の本体に着脱可能とするものである。
[電子写真画像形成装置]
先ず、本発明に係るプロセスカートリッジが使用される電子写真画像形成装置(画像形成装置)の一実施例の全体構成について図1を用いて説明する。
なお、図1は、本実施例に係るプロセスカートリッジが使用される画像形成装置100の断面概念図である。
図1に示すように、本実施例の画像形成装置100は、インライン方式、中間転写方式を採用したフルカラーレーザープリンタである。また、画像形成装置100は、画像情報に従って、記録材(例えば、記録用紙、プラスチックシート、布など)にフルカラー画像を形成することができる。なお、画像情報は、画像形成装置の本体100Aに接続された画像読み取り装置、或いは、画像形成装置の本体100Aに通信可能に接続されたパーンナルコンピュータ等のホスト機器から、画像形成装置の本体100Aに入力される。
画像形成装置100は、複数の画像形成部として、それぞれイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色の画像を形成するための第1、第2、第3、第4の画像形成部SY、SM、SC、SKを有する。本実施例では、第1〜第4の画像形成部SY、SM、SC、SKは、鉛直方向と交差する方向に一列に配置されている。
なお、本実施例では、第1〜第4の画像形成部SY、SM、SC、SKの構成及び動作は、形成する画像の色が異なることを除いて実質的に同じである。従って、以下、特に区別を要しない場合は、いずれかの色用に設けられた要素であることを表すために符号に与えた添え字Y、M、C、Kは省略して、総括的に説明する。
本実施例では、画像形成装置100は、複数の像担持体として、鉛直方向と交差する方向に並設された4個のドラム型の電子写真感光体、即ち、感光体ドラム1を有する。感光体ドラム1は、図示矢印A方向(時計方向)に図示しない駆動手段(駆動源)により回転駆動される。感光体ドラム1の周囲には、感光体ドラム1の表面を均―に帯電する帯電手段としての帯電ローラ2、画像情報に基づきレーザーを照射して感光体ドラム1上に静電像(静電潜像)を形成する露光手段としてのスキャナユニット(露光装置)3が配置されている。
また、感光体ドラム1の周囲には、静電像をトナー像として現像する現像手段としての現像ユニット(現像装置)4、転写後の感光体ドラム1の表面に残ったトナー(転写残トナー)を除去するクリーニング手段としてのクリーニング部材6が配置されている。
更に、4個の感光体ドラム1に対向して、感光体ドラム1上のトナー像を記録材12に転写するための中間転写体としての中間転写ベルト5が配置されている。
なお、本実施例では、現像ユニット4は、現像剤として非磁性一成分の現像剤(トナー)を用いる。また、本実施例では、現像ユニット4は、現像剤担持体としての現像ローラ(後述)を感光体ドラム1に対して接触させて反転現像を行うものである。即ち、本実施例では、現像ユニット4は、感光体ドラム1の帯電極性と同極性(本実施例では負極性)に帯電したトナーを、感光体ドラム1上の露光により電荷が減衰した部分(画像部、露光部)に付着させることで静電像を現像する。
本実施例では、感光体ドラム1と、感光体ドラム1に作用するプロセス手段としての帯電ローラ2、現像ユニット4及びクリーニング部材6とは、一体的にカートリッジ化されており、プロセスカートリッジ7として形成されている。プロセスカートリッジ7は、画像形成装置の本体100Aに設けられた装着ガイド、位置決め部材などの装着手段を介して、画像形成装置100に着脱可能となっている。
本実施例では、各色用のプロセスカートリッジ7は、全て同一形状を有しており、各色用のプロセスカートリッジ7内には、それぞれイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブランク(K)の各色のトナーが収容されている。
中間転写体としての無端状のベルトで形成された中間転写ベルト5は、全ての感光体ドラム1に当接し、図示矢印B方向(反時計方向)に循環移動(回転)する。中間転写ベルト5は、複数の支持部材として、駆動ローラ51、二次転写対向ローラ52、従動ローラ53に掛け渡されている。
中間転写ベルト5の内周面側には、各感光体ドラム1に対向するように、一次転写手段としての、4個の一次転写ローラ8が並設されている。
一次転写ローラ8は、中間転写ベルト5を感光体ドラム1に向けて押圧し、中間転写ベルト5と感光体ドラム1とが当接する一次転写部N1を形成する。そして、一次転写ローラ8に、図示しない一次転写バイアス印加手段としての一次転写バイアス電源(高圧電源)から、トナーの正規の帯電極性とは逆極性のバイアスが印加される。これによって、感光体ドラム1上のトナー像が中間転写ベルト5上に転写(一次転写)される。
また、中間転写ベルト5の外周面側において二次転写対向ローラ52に対向する位置には、二次転写手段としての二次転写ローラ9が配置されている。
二次転写ローラ9は、中間転写ベルト5を介して二次転写対向ローラ52に圧接し、中間転写ベルト5と二次転写ローラ9とが当接する二次転写部N2を形成する。そして、二次転写ローラ9に、図示しない二次転写バイアス印加手段としての二次転写バイアス電源(高圧電源)から、トナーの正規の帯電極性とは逆極性のバイアスが印加される。これによって、中間転写ベルト5上のトナー像が記録材12に転写(二次転写)される。
具体的には、画像形成時には、先ず、感光体ドラム1の表面が帯電ローラ2によって一様に帯電される。次いで、スキャナユニット3から発された画像情報に応じたレーザー光によって、帯電した感光体ドラム1の表面が走査露光され、感光体ドラム1上に画像情報に従った静電像が形成される。
次いで、感光体ドラム1上に形成された静電像は、現像ユニット4によってトナー像(現像剤像)として現像される。感光体ドラム1上に形成されたトナー像は、一次転写ローラ8の作用によって中間転写ベルト5上に転写(一次転写)される。
例えば、フルカラー画像の形成時には、上述のプロセスが、第1〜第4の画像形成部SY、SM、SC、SKにおいて順次に行われ、中間転写ベルト5上に各色のトナー像が次に重ね合わせて一次転写される。
その後、中間転写ベルト5の移動と同期が取られて記録材12が二次転写部N2へと搬送される。中間転写ベルト5上の4色トナー像は、記録材12を介して中間転写ベルト5に当接している二次転写ローラ9の作用によって、一括して記録材12上に二次転写される。
トナー像が転写された記録材12は、定着手段としての定着装置10に搬送される。定着装置10において記録材12に熱及び圧力を加えられることで、記録材12にトナー像が定着される。
また、一次転写工程後に感光体ドラム1上に残留した一次転写残トナーは、クリーニング部材6によって除去、回収される。なお、二次転写工程後に中間転写ベルト5上に残留した二次転写残トナーは、中間転写ベルトクリーニング装置11によって清掃される。
画像形成装置100は、一つ、又は、幾つか(全てではない)の画像形成部のみを用いて、単色又はマルチカラーの画像を形成することもできる。
[プロセスカートリッジ]
次に、本実施例の画像形成装置100に装着した状態で使用されるプロセスカートリッジ7の全体構成について図2を用いて説明する。なお、本実施例では、収容しているトナーの種類(色)を除いて、各色用のプロセスカートリッジ7の構成及び動作は実質的に同一である。
図2は、本実施例に係るプロセスカートリッジの断面概念図である。より具体的には、図2は、感光体ドラム1の長手方向(回転軸線方向)に沿って見た本実施例のプロセスカートリッジ7の断面(主断面)概念図である。なお、図2に示すプロセスカートリッジ7の姿勢は、画像形成装置の本体に装着された状態での姿勢である。以下、プロセスカートリッジの各部材の位置関係や方向等について説明する際、特に言及がなければ、図2に示す姿勢におけるものであることを意味する。
図2に示すように、プロセスカートリッジ7は、感光体ドラム1等を備えた感光体ユニット13と、現像ローラ17等を備えた現像ユニット4とを一体化して構成される。
感光体ユニット13は、感光体ユニット13内の各種要素を支持する枠体としてのクリーニング枠体14を有する。クリーニング枠体14には、感光体ドラム1が図示しない軸受を介して回転可能に取り付けられている。
感光体ドラム1は、図示しない駆動手段(駆動源)としての駆動モータの駆動力が感光体ユニット13に伝達されることで、画像形成動作に応じて図示矢印A方向(時計方向)に回転駆動される。
本実施例では、画像形成プロセスの中心となる感光体ドラム1は、外径24mmであり、アルミニウム製シリンダの外周面に機能性膜である下引き層、キャリア発生層、キャリア移送層を順にコーティングした有機感光体ドラムを用いている。
また、感光体ユニット13には、感光体ドラム1の周面上に接触するように、クリーニング部材6、帯電ローラ2が配置されている。クリーニング部材6によって感光体ドラム1の表面から除去された転写残トナーは、クリーニング枠体14内に落下、収容される。
なお、クリーニング部材6近傍、即ち、クリーニング部材6と感光体ドラム1のニップ部16Sの構成を図3に示す。図3は、クリーニング部材と感光体ドラムのニップ部の近傍の模式図である。
図3に示すように、トナー離れ物41(現像剤から離れたモノ)やトナー40(現像剤)が蓄積しており、トナー40のすり抜けを防ぐ阻止層が形成されている。なお、本実施例において、クリーニング部材6は、ウレタンゴムから構成されるクリーニングブレードを用いている。
帯電手段である帯電ローラ2は、導電性ゴムのローラ部を感光体ドラム1に加圧接触することで従動回転する。帯電ローラ2の芯金には、帯電工程において、感光ドラム1に対して所定の直流電圧が印加される。これにより、感光ドラム1の表面には、一様な暗部電位(Vd)が形成される。
前述したスキャナユニット3からのレーザー光によって、画像データに対応して発光されるレーザー光のスポットパターンは、感光ドラム1を露光する。
なお、感光ドラム1に露光された部位は、キャリア発生層からのキャリアにより表面の電荷が消失し、電位が低下する。この結果、露光部位は所定の明部電位(Vl)、未露光部位は所定の暗部電位(Vd)の静電潜像が、感光ドラム1上に形成される。本実施例では、Vd=−500V、Vl=−100Vとしている。
[現像ユニット]
以下、本実施例のプロセスカートリッジの一部を構成する現像ユニットについて詳細に説明する。
図2に示すように、現像ユニット4は、現像室19aと、現像室に配置されてトナー40を担持するための現像剤担持体としての現像ローラ17と、現像ローラ17にトナー40を供給する供給部材としてのトナー供給ローラ20とを備えている。
さらに、現像ユニット4は、トナーを収容するトナー収容室18を備える。なお、トナー収容室18のトナー収容部(現像剤収容部)18aは、トナー供給ローラ20よりも重力方向の下方に配置されている。
トナー収容室18内には、攪拌搬送部材22が設けられている。攪拌搬送部材22は、トナー収容室18内に収容されたトナーを攪拌すると共に、トナー供給ローラ20の上部に向けて図中矢印G方向にトナーを搬送することができる。本実施例において撹拌搬送部材は60rpmで駆動回転している。
画像形成における現像動作時において現像ローラ17にDCバイアスが印加される。現像ローラ上の摩擦帯電によりマイナスに帯電されたトナーが、感光体ドラム1と接触する現像部において、感光ドラムと現像ローラの間の電位差によって明部電位部にのみ転移して、感光ドラム上の静電潜像を顕像化することができる。
本実施例では、現像ローラに対してV=−300Vを印加することにより、明部電位部との電位差ΔV=200Vを形成し、感光ドラム上にトナー像を形成している。
トナー供給ローラ20と現像ローラ17とは、対向部(接触部20S)において各々の表面が逆方向に移動するように回転駆動されている。つまり、図2に示すように、トナー供給ローラ20は、図示矢印E方向(時計方向)に、現像ローラ17は矢印D方向(時計方向)に回転している。
トナー供給ローラ20は、導電性芯金の外周に発泡体層を形成した弾性スポンジローラである。トナー供給ローラ20と現像ローラ17は所定の侵入量、即ち、トナー供給ローラ20が現像ローラ17により凹状とされるその凹み量△Eを持って接触している。
さらに、トナー供給ローラ20と現像ローラ17との電位差を調整することにより、現像ローラへのトナー供給量を調整することが出来る。なお、本実施例では、トナー供給ローラ20が現像ローラ17に対して100%の回転速度で駆動回転し、現像ローラ17に対してトナー供給ローラ20がΔ−50Vとなるよう、DCバイアスを印加している。
つまり、現像ローラに対してV=−300V,トナー供給ローラに対してはV=−350Vをそれぞれ印加している。これにより、トナー供給ローラから現像ローラに電気的にトナーが供給しやすい状態になる。
なお、本実施例では、現像ローラ17とトナー供給ローラ20は、共に外径15mmであり、トナー供給ローラ20の現像ローラ17への侵入量、即ち、トナー供給ローラ20が現像ローラ17により凹状とされるその凹み量△Eを1.0mmに設定している。また、図2に示すように、トナー供給ローラ20と現像ローラ17は、中心(軸心)がほぼ同じ高さになるように配置している。
規制部材としての現像ブレード(規制ブレード21は、現像ローラ17に担持されるトナー量を規制するものである。具体的に、規制ブレード21の自由端は、現像ローラ17の回転方向に対し、カウンター方向(回転方向の上流側)に向くように配置されている。規制ブレード21の自由端において、現像ローラ17に担持されるトナー量が規制される。
また、トナーは現像ブレード21と現像ローラ17との摺擦により摩擦帯電されて電荷を付与されると同時に層厚規制される。本実施例では、現像ブレード21として、板バネ状のSUS製の薄板を用いている。
ここで、現像ブレードとしては、SUS製の他に、例えばリン青銅やアルミニウム等の金属薄板を採用しても良い。また、現像ブレード21の表面にポリアミドエラストマーやウレタンゴムやウレタン樹脂等の薄膜を被覆したものを用いても良い。
さらに、現像ブレード21に不図示のブレードバイアス電源から所定電圧を印加し、トナーコートの安定化を図ることができる。例えば、本実施例では、ブレードバイアスとしてV=−500Vを現像ブレードに印加している。
次に、本実施例における現像ローラ17と感光ドラム1の接触部117Sの構成について図2を用いて詳細に説明する。
図2に示すように、本実施例では、現像ローラ17と感光ドラム1は接触して設けられている。また、現像ローラ17と感光ドラムは、接触部117Sにおいて、互いの表面が逆方向(矢印方向)に移動するようそれぞれ同じ回転方向に回転駆動させる。
また、本実施例では、現像ローラ17と感光ドラム1に対して、回転周速差を設け、かつ侵入量ΔDをもたせることで、より機械的にトナーを摺擦することができる。この結果、感光ドラム1に移行されるトナーの離れ物を増加させることができ、感光ドラム1とクリーニング部材(クリーニングブレード6とのニップ部16Sでより容易に「阻止層」を形成することができる。
なお、本実施例では、現像ローラ17と感光ドラムの接触部117Sにおける侵入量がΔD=40μmに設定されている。感光ドラム1の駆動回転速度が200rpmに設定され、感光ドラム1に対する現像ローラ17の駆動回転速度比がX%(X>100)とすることができる。
[現像剤(トナー)]
次に、本実施例に採用される2種類の現像剤について、図4を用いて説明する。
なお、図4(a)は、第1種類の現像剤の模式図であり、図4(b)は、第2種類の現像剤の模式図である。
本実施例では、第1種類の現像剤(トナー)は、トナー母粒子45aに、外添剤として無機粒子45bを外添した無機粒子外添トナー45である。即ち、第1種類の現像剤では、現像剤の母粒子の表面に外添剤が物理的に吸着されることにより、後述する「固着層」が母粒子の表層に形成される。
一方、第2種類の現像剤は、トナー母粒子46aに有機ケイ素重合体を含有する表層46bを有する有機ケイ素重合体トナー46である。即ち、第2種類の現像剤では、現像剤の母粒子の表面において化学結合により、後述する「固着層」が現像剤の母粒子と一体的に形成される。
以下、表1に第1種類の各現像剤(トナーサンプル)の外添条件と固着率を示す。
Figure 2019211732
なお、表1の「トナーa」乃至「トナーc」は、特開2016−38591号公報の実施例5に開示された製法によって製造された無機粒子外添トナー45を用いる。また、トナー母粒子45a、外添剤としての無機粒子45bに関しても、当該公報の実施例5に開示の製法によるものである。本実施例の比較例について「※」を付記している。
本実施例および比較例では、無機粒子外添剤の固着率を70〜85%に設定している。なお、無機粒子外添剤の固着率は、外添条件である「周速」と「時間」を調整することで変更することができる。
以下、表2に第2種類の各現像剤(トナーサンプル)の重合条件と固着率を示す。
Figure 2019211732
なお、表2の「トナーd」および「トナーe」は、特開2016−27399号公報の実施例1に開示された製法によって製造された有機ケイ素重合体トナーを用いる。また、トナー母粒子46aの表層を構成する「有機ケイ素重合体を含有する表層46b」に関しても、該当公報の実施例1に開示の製法によるものである。
本実施例では、有機ケイ素重合体の固着率を93〜98%に設定している。なお、有機ケイ素重合体の固着率は、粒子の重合条件を調整することで変更することができる。
一般的に、第1種類の現像剤における無機粒子外添剤の固着率、または、第2種類の現像剤における有機ケイ素重合体の固着率が高いほど、「現像耐久性」が優れると考えられる。この結果、高い固着率を有する現像剤は、低い固着率を有する現像剤に比べ、プロセスカートリッジの通常の使用では、後述する「阻止層」を構成する「離れ物」の生成の難くなる。なお、ここでの「離れ物」とは、第1種類の現像剤における外添剤や、第2種類の現像剤における有機ケイ素重合体表層などの、トナー母粒子から離れ(剥がれて離脱)可能なものである。
(固着率の測定)
本実施例および比較例の固着率の測定方法は、前述した特開2016−38591号公報に開示された測定方法を用いることができる。以下、詳しく説明する。
イオン交換水100mLにスクロース(キシダ化学製)160gを加え、湯せんをしながら溶解させ、ショ糖濃厚液を調製する。
遠心分離用チューブに上記ショ糖濃厚液を31gと、コンタミノンN(非イオン界面活性剤、陰イオン界面活性剤、有機ビルダーからなるpH7の精密測定器洗浄用中性洗剤の10質量%水溶液、富士フィルム和光純薬製)を6mL入れ分散液を作成する。この分散液にトナー1gを添加し、スパチュラなどでトナーのかたまりをほぐす。
遠心分離用チューブをシェイカーにて350rpm、20minで振とうする。振とう後、溶液をスイングローター用ガラスチューブ(50mL)に入れ替えて、遠心分離機にて3500rpm,30minの条件で分離する。
トナーと水溶液が十分に分離されていることを目視で確認し、最上層に分離したトナーをスパチュラ等で採取する。採取したトナーを含む水溶液を減圧濾過器で濾過した後、乾燥機で1時間以上乾燥する。乾燥品をスパチュラで解砕し、蛍光X線(直径10mmのアルミリング)で外添剤量を測定する。水洗後トナーと初期トナーの無機粒子外添剤及び有機ケイ素重合体の量から固着率(%)を計算する。
各元素の蛍光X線の測定は、JIS K 0119−1969に準ずるが、具体的には以下の通りである。
測定装置としては、波長分散型蛍光X線分析装置「Axios」(Malvern analytical社製)と、測定条件設定及び測定データ解析をするための付属の専用ソフト「SuperQ ver.4.0F」(PANalytical社製)を用いる。
なお、X線管球のアノードとしてはRh(ロジウム)を用い、測定雰囲気は真空、測定径(コリメーターマスク径)は10mm、測定時間10秒とする。また、軽元素を測定する場合にはプロポーショナルカウンタ(PC)、重元素を測定する場合にはシンチレーションカウンタ(SC)で検出する。
測定サンプルは、専用のプレス用アルミリングの中に水洗後のトナーと初期のトナーを約1g入れて平らにならし、錠剤成型圧縮機「BRE−32」(前川試験機製作所社製)を用いて20MPaで60秒間加圧してなるペレットを用いる。なお、ペレットの厚さは、約2mmである。
上記条件で測定を行い、得られたX線のピーク位置をもとに元素を同定し、単位時間あたりのX線光子の数である計数率(単位:cps)からその濃度を算出する。
トナー中のSiOの定量方法としては、例えば、トナー粒子100質量部に対して、シリカ微粉末を0.10質量部となるように添加し、コーヒーミルを用いて充分混合する。
同様にして、シリカ微粉末を0.20質量部、0.50質量部となるようにトナー粒子とそれぞれ混合し、これらを検量線用の試料とする。
それぞれの試料について、錠剤成型圧縮機を用いて上記のようにして検量線用の試料のペレットを作製し、PETを分光結晶に用いた際に回折角(2θ)=109.08°に観測されるSi−Kα線の計数率(単位:cps)を測定する。この際、X線発生装置の加速電圧、電流値はそれぞれ、24kV、100mAとする。得られたX線の計数率を縦軸に、各検量線用試料中のSiO添加量を横軸として、一次関数の検量線を得る。
次に、分析対象のトナーに対して錠剤成型圧縮機を用いて上記のようにしてペレットとし、そのSi−Kα線の計数率を測定する。そして、上記の検量線からトナー中のSiO含有量を求める。上記方法により算出した初期トナーの無機粒子外添剤及び有機ケイ素重合体の量に対して、水洗後トナーの無機粒子外添剤及び有機ケイ素重合体の量の比率を求め、無機粒子外添剤及び有機ケイ素重合体の固着率(%)とする。
[評価実験]
(1)本実施例の評価実験
以下、本実施例の構成における評価実験について説明する。
本実施例の感光ドラム1に対する現像ローラ17の駆動回転速度比の値XをX=160に設定し、上記表1および表2の「トナーa」乃至「トナーe」を用いて、トナーのすり抜けに起因する帯電部材である帯電ローラ2のトナーによる汚れ(帯電部材汚れ)の状況の評価を行った。
なお、「帯電部材汚れ」は、感光ドラムとクリーニングブレードのニップ部16Sをすり抜けたトナーが、感光ドラムの回転方向に下流に位置する帯電部材に付着することによって発生する。一方、ニップ部に形成された「阻止層」の量によって、トナーのすり抜けを抑制することができる。即ち、「帯電部材汚れ」と「阻止層」の量は相関すると考えられる。
このため、「阻止層」を形成する「遊離物」の量が十分であるか否かは、「帯電部材汚れ」の状況によって判断(推定)することができる。
また、現像剤(トナー)の「現像耐久性」に関し、トナー劣化に起因する「現像スジ」の状況から判断(推定)することができる。本評価実験では、「現像スジ」の状況(現像耐久性)についても評価を行った。
なお、本実施例の評価条件として、低温低湿環境下(10℃/14%Rh)において、現像剤を1晩(約10時間)放置し、環境になじませた後に、実験用画像データを基に記録材に画像形成(動作)を行う。この画像形成動作は、10000枚の記録材に対して間欠的に行った。また、本実施例では、実験用画像データとして、画像印字率5%の横線を用いた。
上記の評価条件の下で画像形成動作を行った後に、前述した評価項目について評価を行う。
(2)比較例の評価実験
上記した本実施例の効果との比較として、図5に示す比較例の構成における比較実験を行った。なお、図5は、比較例のプロセスカートリッジの断面図である。
図5に示すように、本比較例では、現像ローラ1017と感光ドラム1を接触して設け、現像ローラ1017を所定回転速度で回転する感光ドラム1の表面の移動方向に対して、順方向(矢印方向)に移動するよう回転させている。また、トナー供給ローラ1020は、図示矢印H方向に回転させ、規制ブレード1021は、現像ローラ1017の回転に対しカウンター方向を向くように配置する。本比較例のそれ以外の構成は、前述した本実施例と同様である。
また、本比較例の評価条件は、前述した本実施例と同様である。
上記の評価条件の下で画像形成動作を行った後に、前述した評価項目について評価を行い、本実施例との比較を行った。
(3)本実施例および比較例の評価実験の結果
以下、本実施例と比較例の「帯電部材汚れ」の状況、及び「現像スジ」の状況に関する評価結果を表3に示す。
Figure 2019211732
まず、本実施例の構成において、トナーc乃至eを用いた場合、「現像スジ」を抑制しつつ、「帯電部材汚れ」も抑制することができた。
一方、トナーaまたはbを用いた場合、固着率が低く、現像耐久性が低下したため、「現像スジ」が発生した。
また、後述の表4に記載する比較例1の構成において、トナーb乃至eを用いた場合、「帯電部材汚れ」を有効に抑制することができなかった。また、トナーaを用いた場合でも、本実施例と同様、「現像スジ」が発生した。
ここで、「阻止層」の形成メカニズムについて、図6(a)、(b)を用いて説明する。なお、図6(a)は、本実施例の感光ドラム1と現像ローラ17の接触部117S近傍の模式図である。また、図6(b)は、比較例1(表4参照)の感光ドラム1と現像ローラ1017の接触部1170S近傍の模式図である。
図6(a)、(b)に示すように、「阻止層」の形成を促進するには、以下の2点が重要と考えられる。即ち、「阻止層」を形成するためのトナー母粒子からの離れ物の生成量を増やすことと、離れ物が感光ドラム1とクリーニングブレード6とのニップ部16Sに移行される量(移行量)を増やすことである。
図6(a)に示す本実施例の場合には、感光ドラム1と現像ローラ17の接触部でトナーが強く摺擦される。そのため、感光ドラム1と現像ローラ17の接触部117Sでトナー離れ物41の生成量が増加すると考えられる。
また、ニップ部16Sに近い接触部117Sで離れ物が生成されるため、ニップ部16Sに遠い現像ユニット4内で離れ物が生成される場合に比べると、ニップ部16Sに移行される離れ物の移行量(移行率)が増加する。したがって、本実施例において、トナー離れ物の生成量と移行量(移行率)の両方を増やすことができ、「阻止層」が形成されやすくなる。これにより、クリーニングブレードと感光ドラムのニップ部でのトナーのすり抜け(即ち、「帯電部材汚れ」)が改善される。
一方、図6(b)に示す比較例1(表4を参照)の場合、感光ドラム1と現像ローラ17の接触部1170Sにおいて、トナーが本実施例に比べて摺擦されにくくなる。そのため、感光ドラム1と現像ローラ17の接触部1170Sにおいて、トナー遊離れ41の生成量および移行量(移行率)が共に本実施例に比べて少ない。これにより、クリーニングブレード部と感光ドラムのニップにおいて「阻止層」が形成されにくく、トナーのすり抜けが相対的に発生しやいと考えられる。
以上の実験結果から、固着層の固着率が85%以上のトナーを用いた場合、且つ、現像ローラ17と感光ドラム1の接触部において、それぞれの表面が互いに逆方向に移動する構成であっても、トナーの劣化(「現像スジ」)が少ないことが分かった。また、このような構成において、ニップ部でのトナーのすり抜けも少なく、「帯電部材汚れ」が有効に抑制されたことが分かった。
(4)構成と効果の関連性の検証
以下、本実施例の構成とその効果の関連性について説明する。
トナーcおよびトナーeを用いて、感光ドラム1に対する現像ローラ17の駆動回転速度比の値Xを調整し、トナーのすり抜け起因により生じた「帯電部材汚れ」の状態の分析(評価)を行った。また、その時の現像耐久性への影響を確認するため、「現像スジ」の状態の分析(評価)も行った。
なお、評価条件として、トナーサンプルを低温低湿環境下(10℃/14%Rh)において1晩(約10時間)放置し、環境になじませた後、実験用画像データを基に記録材に画像形成(動作)を行う。なお、この画像形成動作は、10000枚の記録材に対して間欠的に行った後に、分析(評価)を行う。本実施例では、実験用画像として、画像印字率5%の横線を用いた。
以下、トナーcおよびトナーeにおける、本実施例と比較例の「帯電部材汚れ」の状況、及び「現像スジ」の状況に関する分析(評価)結果を表4、表5に示す。
Figure 2019211732
第1種類の現像剤の一例として、表4に示すトナーcを用いた際、以下二つの場合における実験の分析評価を行った。即ち、現像ローラと感光ドラムの接触部における移動方向が「逆方向」(即ち、同じ回転方向)の場合(本実施例)と、その反対方向である「順方向」(即ち、異なる回転方向)の場合である。
本実施例の構成(即ち、「逆方向」)の場合では、駆動回転速度比X=80〜250において「現像スジ」が有効に抑制されつつ、「帯電部材汚れ」も有効に抑制されていることが分かった。
なお、本実施例において、駆動回転速度比X=280%以上の場合では、現像ローラ17上のトナーが、トナー供給ローラ20及び現像ブレード17との接触部(ニップ部)で強く摺擦され、現像ユニット4内部でトナーの劣化が促進されたと見られる。その結果、許容範囲内であるものの、軽微な「現像スジ」が確認された。
一方、比較例1の構成(即ち、「順方向」)の場合では、駆動回転速度比X=80〜280%において、顕著な「現像スジ」が確認されないものの、「帯電部材汚れ」が発生した。
なお、比較例1において、駆動回転速度比X=300%の場合では、駆動回転速度比が大きいため、トナーが強く摺擦される。従って、「阻止層」を形成する必要なトナー離れ物の生成量が増えたため、「帯電部材汚れ」の改善が見られる。一方、トナーの劣化が促進されたために「現像スジ」が発生した。
Figure 2019211732
上記同様に、第2種類の現像剤の一例として、表5に示すトナーeを用いた際、以下二つの場合における実験の分析評価を行った。即ち、現像ローラと感光ドラムの接触部における移動方向が「逆方向」の場合(本実施例)と、その反対方向である「順方向」の場合である。
本実施例の構成(即ち、「逆方向」)の場合では、駆動回転速度比X=100〜280において「現像スジ」が有効に抑制されつつ、「帯電部材汚れ」も有効に抑制されていることが分かった。
なお、本実施例において、駆動回転速度比X=80%の場合では、トナーeの固着率が高いため、トナー離れ物の生成量並びに移行量が共に少なくなる。この結果、許容範囲内であるものの、軽微な「帯電部材汚れ」が確認された。また、駆動回転速度比X=300%の場合では、上記表4におけるトナーcと同様に、許容範囲内であるものの、軽微な「現像スジ」が確認された。
一方、表5に記載する比較例2の構成(即ち、「順方向」)の場合では、駆動回転速度比X=80〜280%において、顕著な「現像スジ」が見られないものの、「帯電部材汚れ」が発生した。
なお、比較例2において、駆動回転速度比X=300%の場合では、上記表4におけるトナーcと同様に、「帯電部材汚れ」の改善が見られるものの、「現像スジ」が発生した。
以上の説明から理解できるように、本実施例の構成では、トナー離れ物41は現像ローラ17と感光ドラム1の接触部117Sにおいて効果的に生成された後、感光ドラム1とクリーニングブレード6とのニップ部16Sに送られて「阻止層」が有効に形成される。
このように、本実施例の構成を以下にまとめることができる。
即ち、本実施例では、プロセスカートリッジは、現像剤からなる現像剤像を担持し、回転可能な像担持体と、像担持体と接触した状態で回転することにより、現像剤を像担持体へ供給して像担持体の表面に現像剤像を形成可能な現像剤担持体と、を備える。また、プロセスカートリッジは、像担持体に当接するように配置され、現像剤像が像担持体から転写された後、像担持体の表面に残留した現像剤を掻き取ることによって像担持体の表面をクリーニングするクリーニング部材(6)と、を有する。
また、本実施例では、現像剤担持体に担持される現像剤の表面に有機ケイ素重合体と無機粒子の少なく一方を含む固着層が設けられ、且つ、現像剤(45、46)の表面における固着層(40L)の固着率が85%以上である。また、像担持体と現像剤担持体の接触部(117S)において、像担持体の表面と、現像剤担持体の表面が互いに逆方向に移動するように、像担持体と現像剤担持体が回転駆動される。
なお、現像剤の表面の固着層の固着率が85%以上であれば、使用可能な現像剤の種類は、第1の種類(45)でもよく、第2の種類(46)でもよい。また、第1、第2の種類の混合物であってもよい。
また、前述したように、本実施例では、像担持体の回転速度に対する現像剤担持体の回転速度の比をXとした場合に、100%≦X≦250%の関係を満たすことが好ましい。特に、本実施例では、像担持体の回転速度に対する現像剤担持体の回転速度の比を調整する際、像担持体の回転速度を不変とし、現像剤担持体の回転速度を変更することができる。これにより、画像形成制御において、より容易に周速度の比(差)Xを変えることができる。
なお、本実施例では、感光ドラム1の回転速度を一定とし、現像ローラ17の回転速度を変更するようにXを調整したが、現像ローラ17の回転速度を一定とし感光ドラム1の回転速度を変更してもよい。もしくは、感光ドラム1と現像ローラ17の両方の回転速度を変更してもよい。
本実施例では、固着層(40L)は、有機ケイ素重合体および無機粒子を含むことができる。特に、固着層は、現像剤の母粒子の表面において化学結合により現像剤の母粒子(45a、46a)と一体的に形成される構成(46b)であってもよい。もしくは、固着層は、外添剤として現像剤に含まれて現像剤の母粒子の表面に物理的に吸着される構成(45b)であってもよい。
本実施例では、クリーニング部材(6)は、像担持体の表面に当接し像担持体の表面との間にニップ部(16S)を形成するブレード部材を有することができる。現像剤の表面に設けられた固着層(40L)の少なくとも一部(41)が現像剤の表面から剥がれて、現像剤担持体および像担持体の回転動作に伴ってニップ部(16S)に移動されることができる。
本実施例では、現像剤は、非磁性一成分の現像剤であってもよい。
本実施例では、現像剤担持体に担持される現像剤の量を規制する規制部材(21)を備えることができる。
本実施例では、プロセスカートリッジの現像ユニット4は、現像剤担持体を収容する現像室(19a)と、現像室と連通する開口部(19b)を有し現像剤担持体に供給される現像剤を収容する現像剤収容室(18a)と、を有することができる。また、使用時の姿勢において、現像剤収容室を現像室の下方に配置することができる。そして、現像剤収容室には、現像剤を上方に位置する現像室へ搬送する搬送部材を設けることができる。
本実施例では、現像室には、現像剤担持体と接触した状態で回転することにより現像剤を現像剤担持体へ供給する供給部材(20)を設けることができる。また、現像剤担持体と供給部材の接触部(20S)において、現像剤担持体の表面と供給部材の表面が互いに逆方向に移動するように、現像剤担持体と供給部材を回転駆動してもよい。
本実施例では、プロセスカートリッジは、画像形成装置の本体に対して着脱可能である。
また、本実施例の画像形成装置は、プロセスカートリッジと、現像剤像を記録媒体に定着する定着装置(10)と、を有する。
なお、本実施例では、カラー画像を形成可能な画像形成装置およびプロセスカートリッジを例示したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、非磁性一成分のトナーを用いた、モノクロ画像を形成可能な画像形成装置にも適用でき、且つ同様の効果を得ることができる。
また、本実施例では、トナー供給ローラ20と現像ローラ17とは、対向部(接触部20S)において各々の表面が逆方向に移動するように同回転方向に回転する例を示したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、トナー供給ローラ20と現像ローラ17とは、対向部において各々の表面が順方向に移動するように異なる回転方向にそれぞれが回転してもよい。あるいは、トナー供給ローラ20を設けない構成であってもよい。これらの場合においても、本実施例と同様の効果を得ることができる。
また、本実施例では、画像形成装置としてプリンタを例示したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、本発明は、複写機、ファクシミリ装置、あるいはこれらの機能を組み合わせた複合機等の他の画像形成装置にも適用可能である。
また、前述したように、本実施例では、第1種類の現像剤(45)、若しくは、第2種類の現像剤(46)を画像形成動作に用いる例を示したが、第1および第2種類の現像剤を混合したものを画像形成動作に用いても良い。
以上に説明したように、本発明のプロセスカートリッジまたは画像形成装置は、現像剤の現像耐久性を向上させつつ、担持体におけるクリーニング性を向上させることができる。
また、本発明のプロセスカートリッジまたは画像形成装置によれば、現像耐久性の優れたトナー(例えば、第2の種類の現像剤)において、簡易な構成で感光体ドラムに移行するトナーの離れ物(41)を増加させることができる。これにより、感光体ドラムとクリーニングブレードのニップ部(16S)において「阻止層(41)」を効率的に形成することができ、トナーのすり抜けを改善することができる。
即ち、本発明のプロセスカートリッジまたは画像形成装置によれば、耐久性の向上を実現する為に、固着率の高いトナー(例えば、第2の種類の現像剤)を使用した場合であっても、クリーニング部材(6)のクリーニング性能を低下させることが少ない。従って、クリーニング部材より下流側へすり抜ける現像剤量の少ない構成を実現することができる。
1 感光体ドラム(像担持体)
6 クリーニング部材
7 プロセスカートリッジ
17 現像ローラ(現像剤担持体)
117S 接触部
16S 当接部(ニップ部)
40 トナー(現像剤)
40L 固着層
40T トナー像(現像剤像)
41 トナー遊離物(トナー母粒子から剥がれた固着層の破片)
45 無機粒子外添トナー(第1種類の現像剤)
46 有機ケイ素重合体トナー(第2種類の現像剤)
100 画像形成装置

Claims (13)

  1. 現像剤からなる現像剤像を担持し、回転可能な像担持体と、
    前記像担持体と接触した状態で回転することにより、前記現像剤を前記像担持体へ供給して前記像担持体の表面に前記現像剤像を形成可能な現像剤担持体と、
    前記像担持体に当接するように配置され、前記現像剤像が前記像担持体から転写された後、前記像担持体の表面に残留した前記現像剤を掻き取ることによって前記像担持体の表面をクリーニングするクリーニング部材と、を有し、
    前記現像剤担持体に担持される前記現像剤の表面に有機金属重合体と無機粒子の少なく一方を含む固着層が設けられ、且つ、前記現像剤の表面における前記固着層の固着率が85%以上であり、
    前記像担持体と前記現像剤担持体の接触部において、前記像担持体の表面と、前記現像剤担持体の表面が互いに逆方向に移動するように、前記像担持体と前記現像剤担持体が回転駆動される、ことを特徴とするプロセスカートリッジ。
  2. 前記像担持体の回転速度に対する前記現像剤担持体の回転速度の比をXとした場合に、
    100%≦X≦250%
    の関係を満たす、ことを特徴とする請求項1に記載のプロセスカートリッジ。
  3. 前記像担持体の回転速度に対する前記現像剤担持体の回転速度の比を調整する際、前記像担持体の回転速度を不変とし、前記現像剤担持体の回転速度を変更する、ことを特徴とする請求項2に記載のプロセスカートリッジ。
  4. 前記固着層は、有機ケイ素重合体および前記無機粒子を含む、ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のプロセスカートリッジ。
  5. 前記固着層は、前記現像剤の母粒子の表面において化学結合により前記現像剤の母粒子と一体的に形成されている、ことを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載のプロセスカートリッジ。
  6. 前記固着層は、外添剤として前記現像剤に含まれて前記現像剤の母粒子の表面に物理的に吸着されている、ことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のプロセスカートリッジ。
  7. 前記クリーニング部材は、前記像担持体の表面に当接し該像担持体の表面との間にニップ部を形成するブレード部材を有し、
    前記現像剤の表面に設けられた前記固着層の少なくとも一部が前記現像剤の表面から剥がれて、前記現像剤担持体および前記像担持体の回転動作に伴って前記ニップ部に移動される、ことを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載のプロセスカートリッジ。
  8. 前記現像剤は、非磁性一成分の現像剤である、ことを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載のプロセスカートリッジ。
  9. 前記現像剤担持体に担持される現像剤の量を規制する規制部材を備える、ことを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載のプロセスカートリッジ。
  10. 前記現像剤担持体を収容する現像室と、
    前記現像室と連通する開口部を有し、前記現像剤担持体に供給される現像剤を収容する現像剤収容室と、を有し、
    使用時の姿勢において、前記現像剤収容室が前記現像室の下方に配置され、
    前記現像剤収容室には、前記現像剤を上方に位置する前記現像室へ搬送する搬送部材が設けられている、ことを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載のプロセスカートリッジ。
  11. 前記現像室には、前記現像剤担持体と接触した状態で回転することにより前記現像剤を前記現像剤担持体へ供給する供給部材が設けられ、
    前記現像剤担持体と前記供給部材の接触部において、前記現像剤担持体の表面と前記供給部材の表面が互いに逆方向に移動するように、前記現像剤担持体と前記供給部材が回転駆動される、ことを特徴とする請求項10に記載のプロセスカートリッジ。
  12. 前記プロセスカートリッジは、画像形成装置の本体に対して着脱可能である、ことを特徴とする請求項1〜11のいずれか1項に記載のプロセスカートリッジ。
  13. 請求項1〜12のいずれか1項に記載のプロセスカートリッジと、
    前記現像剤像を記録媒体に定着する定着装置と、
    を有する、ことを特徴とする画像形成装置。
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