JP5867112B2 - 定着装置及び画像形成装置 - Google Patents

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本発明は、定着装置及び画像形成装置に関する。
画像形成装置の定着装置における消費電力を低減するため様々な技術が提案されている。特許文献1には、画像情報から画像領域と非画像領域を判定して、非画像領域の定着温度を低く設定することにより消費電力を低減することが記載されている。
特開2003−307964号公報
本発明の目的は、誘導加熱される発熱層から生成される熱を用いて記録媒体にトナーを定着させる誘導加熱型の定着装置において消費電力の低減と、定着不良が生じる可能性の低減を両立可能な技術を提供することである。
上述した課題を解決するため、本願の請求項1に係る定着装置は、誘導加熱により発熱する発熱層を有し、当該発熱層から発せられた熱で、順次供給される複数の記録媒体に画像を定着させる定着部材と、前記定着部材に接触した状態と前記定着部材から離れた状態とをとり得る加圧部材であって、前記定着部材に接触しているとき当該定着部材と共に前記記録媒体が通過するニップ部を形成する加圧部材と、前記定着部材の前記発熱層を誘導加熱する誘導加熱手段と、前記加圧部材を前記定着部材に対して移動させ、前記加圧部材が前記定着部材に接触した状態または前記定着部材から離れた状態となるようにする移動手段と、前記複数の記録媒体が前記ニップ部を順次通過する際、各記録媒体が前記ニップ部に到達するタイミング及び前記ニップ部から離脱するタイミングに基づいて、前記誘導加熱手段による前記定着部材の前記発熱層の加熱の態様を制御すると共に、前記複数の記録媒体が前記ニップ部を通過中でない期間において前記定着部材から離れるように前記加圧部材を移動させるべく前記移動手段を制御する制御手段と、前記定着部材の回転速度を検出する速度センサとを有し、前記加圧部材は、軸を中心に回転するよう駆動される円筒状の部材であり、前記定着部材は、前記加圧部材に接触しているとき前記加圧部材から回転駆動力を伝達されて回転する従動回転体であり、前記制御手段は、前記速度センサにより検出される前記定着部材の回転速度が目標回転速度となるよう前記加圧部材の回転速度を制御し、前記速度センサにより検出される前記定着部材の回転速度と前記目標回転速度との差が予め定められた範囲内にある状態が予め定められた時間以上継続したとき、前記加圧部材と前記定着部材とが熱平衡状態にあると判断し、前記定着部材から離れるように前記加圧部材を移動させるための前記移動手段の制御を停止することを特徴とする。
本願の請求項2に係る定着装置は、誘導加熱により発熱する発熱層を有し、当該発熱層から発せられた熱で、順次供給される複数の記録媒体に画像を定着させる定着部材と、前記定着部材に接触した状態と前記定着部材から離れた状態とをとり得る加圧部材であって、前記定着部材に接触しているとき当該定着部材と共に前記記録媒体が通過するニップ部を形成する加圧部材と、前記定着部材の前記発熱層を誘導加熱する誘導加熱手段と、前記加圧部材を前記定着部材に対して移動させ、前記加圧部材が前記定着部材に接触した状態または前記定着部材から離れた状態となるようにする移動手段と、前記複数の記録媒体が前記ニップ部を順次通過する際、各記録媒体が前記ニップ部に到達するタイミング及び前記ニップ部から離脱するタイミングに基づいて、前記誘導加熱手段による前記定着部材の前記発熱層の加熱の態様を制御すると共に、前記複数の記録媒体が前記ニップ部を通過中でない期間において前記定着部材から離れるように前記加圧部材を移動させるべく前記移動手段を制御する制御手段と、前記定着部材の回転速度を検出する速度センサとを有し、前記加圧部材は、軸を中心に回転するよう駆動される円筒状の部材であり、前記定着部材は、前記加圧部材に接触しているとき前記加圧部材から回転駆動力を伝達されて回転する従動回転体であり、前記制御手段は、前記速度センサにより検出される前記定着部材の回転速度が目標回転速度となるよう前記加圧部材の回転速度を制御し、前記加圧部材の回転速度を制御するための制御量の変動幅が予め定められた値以下である状態が予め定められた時間以上継続したとき、前記加圧部材と前記定着部材とが熱平衡状態にあると判断し、前記定着部材から離れるように前記加圧部材を移動させるための前記移動手段の制御を停止することを特徴とする。
本願の請求項に係る定着装置は、請求項1又は2に記載の態様において、前記制御手段は、前記記録媒体が前記ニップ部を通過中である期間よりも、前記記録媒体が前記ニップ部を通過中でない期間において、前記定着部材の前記発熱層の加熱のために前記誘導加熱手段から供給されるエネルギーを低減させることを特徴とする。
本願の請求項に係る定着装置は、請求項に記載の態様において、前記制御手段は、前記記録媒体が前記ニップ部を通過中でない期間において、前記誘導加熱手段による前記定着部材の前記発熱層の加熱を停止することを特徴とする。
本願の請求項に係る画像形成装置は、像保持体と、前記像保持体を帯電させる帯電手段と、前記帯電手段によって帯電させられた像保持体に対し、画像データに応じた露光を行って静電潜像を形成する露光手段と、前記露光手段により形成された静電潜像を現像して、前記像保持体の表面に画像を形成する現像手段と、前記像保持体の表面に形成された画像を記録媒体に転写する転写手段と、前記記録媒体に転写された画像を前記記録媒体上に定着させる請求項1乃至のいずれか一項に記載の定着装置とを有する。
請求項1及び5に記載の構成によれば、定着部材の回転速度に基づいて、加圧部材と定着部材とが熱平衡状態にあるか判断できる。
請求項2及び5に記載の構成によれば、加圧部材の回転速度を制御するための制御量に基づいて、加圧部材と定着部材とが熱平衡状態にあるか判断できる。
請求項に記載の構成によれば、前記記録媒体が前記ニップ部を通過中である期間よりも、前記記録媒体が前記ニップ部を通過中でない期間において、前記定着部材の前記発熱層の加熱のために前記誘導加熱手段から供給されるエネルギーを低減させない場合と比べて、誘導加熱型の定着装置における消費電力が低減される。
請求項に記載の構成によれば、前記記録媒体が前記ニップ部を通過中でない期間において、前記誘導加熱手段による前記定着部材の前記発熱層の加熱を停止しない場合と比べて、誘導加熱型の定着装置における消費電力が低減される。
本発明の実施形態に係る画像形成装置の構成を示すブロック図。 画像形成部の構成を示す図。 定着部の構成を示す図。 定着部の詳細を示す斜視図。 図4中の矢視V方向に見た部分拡大斜視図。 図4中の矢視VI方向に見た部分拡大斜視図。 定着ベルトのウォームアップ終了後、定着部の制御に関して制御部が実行する機能を示すブロック図。 定着ベルトのウォームアップ終了後、複数の用紙に対し順次定着処理を行う際の定着部の動作を説明するためのタイミングチャート。 変形例1に係る制御部が、定着ベルトのウォームアップ終了後、定着部の制御に関し実行する機能を示すブロック図。
[実施形態]
<画像形成装置の全体構成>
以下、図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。図1は、本発明の実施形態に係る画像形成装置10の構成を示すブロック図である。画像形成装置10は、画像データに応じた画像を形成する装置である。画像形成装置10は、制御部110と、表示部120と、操作部130と、通信部140と、記憶部150と、画像形成部160とを備える。制御部110は、CPU(Central Processing Unit)を含む演算装置やメモリを備えたコンピュータである。制御部110の演算装置は、メモリに記憶されたプログラムを実行して、画像形成装置10の各部を制御したり、データを処理したりする。また、制御部110は、時刻を測定する機能を有し、これらの制御や処理を行ったときの時刻を取得したり、決められた時刻にこれらの制御や処理を行ったりする。制御部110は、本発明の制御手段の一例である。
表示部120は、液晶表示画面及び液晶駆動回路を備えており、制御部110から供給されてくる情報に基づいて処理の進行状況やユーザに操作を案内する情報などを表示する。操作部130は、ボタン等の操作子を備え、ユーザの操作に応じてその操作内容を表す操作情報を制御部110に供給する。通信部140は、LAN(Local Area Network)などの通信回線と接続し、その通信回線に接続する外部装置と通信する。この外部装置からは、例えば、画像を形成するための画像データとともに、その画像を記録媒体(例えば、用紙)に形成するように要求することを示す要求データが送信されてくる。通信部140は、送信されてきたそれらのデータを制御部110に供給する。記憶部150は、HDD(Hard Disk Drive)等の記憶装置を備え、例えば、上記の画像データを記憶する。画像形成部160は、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)及びブラック(K)の4色のトナーを用いて電子写真方式で用紙に画像を形成する。尚、記録媒体は紙に限らずプラスチックなど別の材料からなるものでもよい。
<画像形成部の構成>
図2は、画像形成部160の構成を示す図である。図2に示す画像形成部160の各符号のうち、その末尾に付されたアルファベットは画像形成装置が扱うトナーの色に対応する。符号の末尾のアルファベットが異なる構成は、扱うトナーの色が異なるが、その構成は互いに共通している。以下の説明において、これら各構成を特に区別する必要がない場合には、符号の末尾のアルファベットを省いて説明する。画像形成部160は、画像形成ユニット1Y、1M、1C、1Kと、露光装置2と、中間転写ベルト3と、給紙部4と、複数の搬送ロール5と、二次転写ロール6と、定着部7と、排出部8と、用紙検知部21とを有する。
露光装置2は、各画像形成ユニット1に各色の画像データに応じた光(露光光)をそれぞれ出力し、各色の画像の元となる静電潜像をそれぞれ形成する。露光装置2は、本発明に係る露光手段の一例である。画像形成ユニット1Y、1M、1C、1Kは、トナーを用いて静電潜像を現像し、各色の画像をそれぞれ形成する。これらの画像形成ユニット1の構成について、画像形成ユニット1Kの構成を例に挙げて説明する。画像形成ユニット1Kは、感光体11Kと、帯電装置12Kと、露光部13Kと、現像装置14Kと、一次転写ロール15Kと、クリーニング装置16Kとを有する。感光体11Kは、表面に光導電膜を積層して軸を中心に回転する円筒状の部材であり、表面に形成された静電潜像を保持する。感光体11Kは、本発明に係る像保持体の一例である。
帯電装置12Kは、感光体11Kを決められた帯電電位に帯電させる。帯電装置12Kは、本発明に係る帯電手段の一例である。露光部13Kは、露光装置2から出力された露光光が感光体11Kに至るまでの経路を形成する。帯電装置12Kにより帯電された感光体11Kの表面には、露光装置2が出力した露光光が露光部13Kを通って到達し、画像データに応じた静電潜像が形成される。現像装置14Kは、非磁性体であるトナーと磁性体であるキャリアとを有する現像剤を収容する。現像装置14Kは、この現像剤に含まれるトナーを上記の静電潜像に供給し、この静電潜像を現像して感光体11Kの表面に画像を形成する。現像装置14Kは、本発明に係る現像手段の一例である。一次転写ロール15Kは、この画像を感光体11Kから中間転写ベルト3に一次転写する。クリーニング装置16Kは、一次転写がされた後の感光体11Kの表面に残留するトナーを除去する。
中間転写ベルト3は、駆動ロール31を含む複数のロールに掛け渡されており、これらのロールにより回転可能に支持されている。駆動ロール31は、制御部110により制御される図示せぬ駆動機構により駆動されて、制御部110が定めた回転速度(回転する速度のこと)で回転する。中間転写ベルト3は、駆動ロール31が回転することにより、矢印で示す回転方向A1に回転する。中間転写ベルト3の外周面には、各画像形成ユニットによって形成された画像が重ね合わされるようにして一次転写される。給紙部4には、用紙が複数枚収容されている。
複数の搬送ロール5は、給紙部4から二次転写ロール6、定着部7を経由して排出部8にまで至る破線の矢印で示す搬送路B1を形成し、この搬送路B1を矢印で示す搬送方向A2に用紙を搬送する搬送手段である。これらの搬送ロール5は、制御部110により制御される図示せぬ駆動機構により駆動されて、制御部110が定めた回転速度で回転する。二次転写ロール6は、中間転写ベルト3と接触し、画像の転写のための領域である転写領域を形成する。二次転写ロール6は、複数の搬送ロール5によってこの転写領域に搬送されてきた用紙に、中間転写ベルト3に一次転写された画像を二次転写する。このように画像が二次転写されることで、用紙に画像が形成されることになる。上述した一次転写ロール15K、中間転写ベルト3、及び二次転写ロール6は、本発明に係る転写手段の一例である。二次転写ロール6は、制御部110により制御される図示せぬ駆動機構により駆動されて、制御部110が定めた回転速度で回転する。転写領域を通過した用紙は、搬送路B1を通って定着部7に搬送される。
給紙ローラ9は、制御部110によって定められるタイミングで駆動され、給紙部4に収容された用紙を一枚ずつ搬送路B1に送り出す。給紙ローラ9の動作のタイミングを制御することで、搬送路B1に沿って搬送される用紙間の距離が調整される。用紙間の距離は、例えば、図示しないフィニッシャー(後処理装置)における後処理(例えば、ソーティング、ステープル処理、パンチング処理、中綴じ処理など)の有無、用紙サイズ、プリントモード(白黒またはカラー)、画質などに応じて調整される。尚、用紙間の距離の調節に加えて、または、それに代えて、用紙の搬送速度を調節してもよいが、搬送速度を変えるには後述するように多くの部材の動作を調整しなければならないため、用紙間の距離のみを調節するのが一般的である。
定着部7は、搬送されてきた用紙に二次転写された画像に対し加熱及び加圧を行うことによって、その画像を用紙に定着させる。定着部7は、この加熱を行うタイミング等が図1に示す制御部110によって制御されている。定着部7及び制御部110が協働することで、本発明に係る「定着装置」として機能する。画像が定着された用紙は複数の搬送ロール5により搬送されて排出部8に排出される。
用紙の搬送速度は、複数の搬送ロール5、中間転写ベルト3及び二次転写ロール6の回転速度によって決まる。これらの回転速度は、上記のとおり、制御部110が決めるようになっている。つまり、制御部110は、これらの回転速度を決めることで、用紙の搬送速度を、例えば、150mm/毎秒以上200mm/毎秒以下の範囲で制御している。詳細には、制御部110は、上述した各駆動機構に対して搬送速度に応じた制御信号を供給することで、その搬送速度で用紙が搬送されるようにこれらの駆動機構を制御している。
用紙検知部21は、搬送路B1上の或る位置に用紙があるか否か(用紙の有無)を検知するためのものである。以下では、用紙検知部21が用紙の有無を検知する位置を「用紙検知位置」という。用紙検知部21は、この用紙検知位置が搬送路B1における転写領域から定着部7までの範囲にくるように配置されている。用紙検知部21は、例えば光センサであり、用紙検知位置に対して光を発信し、その用紙検知位置からの光を受信する。用紙検知部21が受信する光の強度は、用紙検知位置に用紙があるときとないときとで異なる。例えば、この強度が或る閾値以上であるときには用紙検知位置に用紙があることが示され、その閾値未満であるときには用紙がないことが示される。用紙検知部21は、検知した結果を示す検知データを制御部110に供給する。この検知データは、例えば受信した光の強度を示すデータである。制御部110は、検知データが示す強度が上記の閾値以上である場合に、用紙検知位置に用紙があることを検知し、閾値未満である場合に、用紙がないことを検知する。
<定着部>
本実施形態において、定着部7は、図3(a)に示すように、環状の定着ベルト61と、この定着ベルト61の外周面に圧接配置されて定着ベルト61との間にニップ部R1を形成する加圧ロール62と、定着ベルト61の裏面に配置されてニップ部R1において加圧ロール62との間で定着ベルト61を加圧する加圧パッド63と、定着ベルト61を誘導加熱する誘導加熱器67とを備えている。尚、定着ベルト61のニップ部R1の出口側に、定着ベルト61に巻き付いた用紙を剥離する剥離部材を設けてもよい。以下、定着部7の主要要素について詳述する。
<定着ベルト>
図3(b)に示すように、定着ベルト61は、内周面側から順に、耐熱性の高いシート状部材からなる基層61aと、この基層61a上に積層される導電層61bと、この導電層61b上に積層される弾性層61cと、この弾性層61c上に積層される表面離型層61dとを備えている。定着ベルト61は、本発明の定着部材の一例である。
基層61aとしては、フッ素樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、PEEK樹脂、PES樹脂、PPS樹脂、PFA樹脂、PTFE樹脂、FEP樹脂等のフレキシブルで機械的強度に優れ、耐熱性を有する材料が好適に用いられる。厚さは10〜150μmが適している。厚さが10μmより小さい場合には定着ベルト61としての強度が得られず、厚さが150μmより大きい場合には、フレキシブル性が損なわれ、また熱容量が大きくなって温度立ち上がり時間が長くなるからである。
導電層61bは、誘導加熱器67が誘起する磁界により誘導加熱される層(発熱層)であり、鉄、コバルト、ニッケル、銅、アルミニウム、クロム等の金属層を1〜80μm程度の厚さで形成したものが用いられる。また、導電層61bの材質及び厚さは、電磁誘導による渦電流によって充分な発熱が得られる固有抵抗値を実現するように適宜選択される。
弾性層61cは、厚さが10〜500μmであって、耐熱性、熱伝導性に優れたシリコーンゴム、フッ素ゴム、フルオロシリコーンゴム等が用いられる。
カラー画像を印刷する場合、特に写真画像等の印刷時には、用紙上で大きな面積領域に亘ってベタ画像が形成されることが多い。そのため、用紙やトナー像の凹凸に定着ベルト61の表面(表面離型層61d)が追従できない場合には、トナー像に加熱ムラが発生して、伝熱量が多い部分と少ない部分とで定着画像に光沢ムラが発生する。すなわち、伝熱量が多い部分は光沢度が高く、伝熱量が少ない部分では光沢度が低くなる。このような現象は、弾性層61cの厚さが10μmより小さい場合に生じ易い。そこで、弾性層61cの厚さは、10μm以上に設定することが好ましい。一方、弾性層61cが500μmより大きい場合には、弾性層61cの熱抵抗が大きくなり、定着部7のクイックスタート性能が低下する。そこで、弾性層61cの厚さは、500μm以下に設定することが好ましい。
弾性層61cのゴム硬度としては、高すぎると用紙やトナー像の凹凸に追従しきれず定着画像に光沢ムラが発生し易い。そこで、弾性層61cのゴム硬度としては50゜(JIS−A:JIS−K A型試験機)以下が適している。
さらに、弾性層61cの熱伝導率λに関しては、λ=6×10-4〜2×10-3[cal/cm・sec・deg]が適している。これは、熱伝導率λが6×10-4[cal/cm・sec・deg]よりも小さい場合には熱抵抗が大きく、定着ベルト61の表層(表面離型層61d)における温度上昇が遅くなり、一方、熱伝導率λが2×10-3[cal/cm・sec・deg]よりも大きい場合には、硬度が過度に高くなったり、圧縮永久歪みが悪化することになる。
表面離型層61dは、用紙上に転写された未定着トナー像と直接的に接触する層であるため、離型性及び耐熱性に優れた材料を使用する必要がある。したがって、表面離型層61dを構成する材料としては、例えばテトラフルオロエチレンパーフルオロアルキルビニルエーテル重合体(PFA)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、フッ素樹脂、シリコーン樹脂、フルオロシリコーンゴム、フッ素ゴム、シリコーンゴム等が好適に用いられる。
そして、表面離型層61dの厚さは、5〜50μmが好ましい。これは、表面離型層61dの厚さが5μmよりも小さい場合には、塗膜時に塗りムラが生じて離型性の悪い領域が形成されたり、耐久性が不足するといった問題が発生し、また、表面離型層61dが50μmを越える場合には、熱伝導が悪化するという問題が発生し、特に樹脂系の材質で形成された表面離型層61dでは硬度が高くなりすぎ、弾性層61cが有する機能を低下させることによる。なお、表面離型層61dにおけるトナー離型性を向上するため、表面離型層61dにトナーオフセット防止のためのオイル(離型剤)を塗布するオイル塗布機構を定着ベルト61に当接させて配設することもある。
<加圧ロール>
加圧ロール62は、芯材(コア)としての金属製の円筒状ロール部材62aと、円筒状ロール部材62aの表面に設けられたシリコーンゴム、発泡シリコーンゴム、フッ素ゴム、フッ素樹脂等の耐熱性を有する材料からなる弾性層62bと、最外表面の表面離型層62cとで構成されている。加圧ロール62は、本発明の加圧部材の一例である。
後述するように、加圧ロール62は、定着ベルト61に接触した状態と定着ベルト62から離間した状態をとり得る。図3(a)は、加圧ロール62が定着ベルト61に接触した状態を示している。定着ベルト61に接触した状態において、加圧ロール62は、図示しないバネなどの付勢手段により、定められた荷重(ニップ荷重)で定着ベルト61に押し付けられ、定着ベルト61との間にニップ部R1を形成する。ニップ部R1には、図2に示す複数の搬送ロール5により用紙(図3(a)において符号P1で示す)が搬送路B1を通って搬送されてくる。複数の搬送ロール5は、画像が形成された用紙をニップ部R1に搬送する手段であり、本発明に係る「搬送手段」の一例である。加圧ロール62は、図3(a)において矢印で示す回転方向A3に回転し、定着ベルト61は、矢印で示す回転方向A4に回転する。加圧ロール62及び定着ベルト61がこれらの方向に回転することで、ニップ部R1に搬送された用紙P1は、ニップ部R1を通過して、再び搬送路B1に沿って搬送される。
<加圧パッド>
加圧パッド63は、シリコーンゴム、フッ素ゴム等の弾性材料や、ポリイミド樹脂、ポリフェニレンサルファイド(PPS)、ポリエーテルサルフォン(PES)や液晶ポリマー(LCP)等の耐熱性樹脂等で形成されている。そして、加圧パッド63は、定着ベルト61の幅方向に用紙が通過する領域よりもやや広い領域に亘って配設されており、この加圧パッド63の長手方向の略全長に亘って加圧ロール62を加圧するように構成されている。
また、加圧パッド63と加圧ロール62との間の定着ベルト61の挟持部(ニップ部R1)における加圧パッド63と定着ベルト61との摺動性を向上するため、加圧パッド63と定着ベルト61との間には、摺動性に優れ、耐摩耗性が高いポリイミドフィルムやフッ素樹脂を含浸させたガラス繊維シート等からなる摺動シート(図示せず)が配設される。さらに、定着ベルト61の内周面には潤滑剤が塗布されている。潤滑剤としては、アミノ変性シリコーンオイルやジメチルシリコーンオイル等が用いられる。これらにより、定着ベルト61と加圧パッド63との間の摩擦抵抗が小さくなり、定着ベルト61を円滑に回動させることが可能となっている。
<支持部材>
定着ベルト61の内側には加圧パッド63を支持する支持部材64が配設されている。この支持部材64は加圧パッド63の長手方向に沿って延びる棒状に形成されており、加圧パッド63は支持部際64の下部に保持されている。ここで、支持部材64の材料としては、加圧ロール62からの圧接力を受けたときのたわみ量が少なくなるように(例えば1mm以下)、所定以上の剛性が必要であり、鉄、SUS、アルミニウムなどの金属が好ましい。
また、本実施形態では、定着ベルト61の内側に、例えばFe−Ni合金などの感温磁性金属65が支持部材64に固定されている。この感温磁性金属65は加圧パッド63とは反対側に位置し、定着ベルト61とは所定の空隙を有して定着ベルト61の内側に対向配置されている。感温磁性金属65は、それ自身は誘導加熱器67によって誘導加熱されないよう適所にスリット(図示せず)が形成されており、定着ベルト61からの放射熱により加熱される。その結果、感温磁性金属65の温度は定着ベルト61の温度に追従して変化する。感温磁性金属65は、温度が上昇してキュリー点温度に達すると、透磁率が減少して強磁性体から非磁性体に変化する。従って、感温磁性金属65の温度がキュリー点温度に達すると、誘導加熱器67による定着ベルト61の誘導加熱が抑制され、定着ベルト61の過熱が防止される。
<誘導加熱器>
定着ベルト61の外側で感温磁性金属65に対向する部位には誘導加熱器67が配設されている。誘導加熱器67は、本発明の誘導加熱手段の一例である。本例では、誘導加熱器67は、定着ベルト61に対応する曲面を備えた台座68と、この台座68に支持された励磁コイル69と、この励磁コイル69に高周波電流を供給する励磁回路73とを有している。台座68は、絶縁性及び耐熱性を有する材料からなり、例えばフェノール樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、液晶ポリマ樹脂などを用いてよい。また、励磁コイル69は、略円筒状の定着ベルト61と一定の間隔で対向するように、定着ベルト61との対向面が略円筒曲面となっている。
さらに、本例では、台座68の背面側には、高透磁率の材質(フェライトやパーマロイ等)から構成されて励磁コイル69にて生成される磁束を保持する磁束保持部材70が設けられている。また、磁束保持部材70の外側にはシールド74が設けられている。シールド74は、磁界を遮蔽して外部への漏洩を抑制する。
このような誘導加熱器67にあっては、励磁回路73から励磁コイル69に高周波電流が供給されると、励磁コイル69の周囲に磁束が生成消滅を繰り返す。高周波電流の周波数としては例えば10〜500kHz程度に設定される。そして、生成された磁束が定着ベルト61の導電層61bを横切るとき、その磁界の変化を妨げる磁界を生ずるように導電層61b中に渦電流が発生し、導電層61bの表皮抵抗に比例した電力でジュール熱が発生する。尚、励磁コイル69に高周波電流を流したときに導電層61bに誘導電流が流れて加熱される定着ベルト61の領域を加熱領域ということがある。加熱領域は、励磁コイル69の形状によって定まる。
感温磁性金属65と定着ベルト61との隙間には、温度センサ75が設けられている。図3に示すように、本例では、温度センサ75は加熱領域における回転方向A4の下流側の端部、すなわち定着ベルト61への加熱が終わるところに、定着ベルト61の内周に接触するようにして固定されている。これにより、温度センサ75は、定着ベルト61において、誘導加熱器67による加熱が概ね終了した部分の温度を測定する。温度センサ75は、測定した温度を示すデータを、図1に示す制御部110に供給する。後述するように、制御部110は、温度センサ75により測定された定着ベルト61の温度と、設定された目標温度とに基づいて、励磁コイル69に流れる高周波電流を制御する。尚、温度センサ75を複数個(例えば、2個)設け、定着ベルト61の軸方向の異なる位置に配置してもよい。
<定着部の駆動伝達機構>
次に、定着部7の駆動伝達機構80の全体構成を図4〜図6に基づいて説明する。図4は定着部を具体的に示す斜視図であり、図5は図4中の矢視V方向から見た部分拡大斜視図であり、図6は、図4中の矢視VI方向から見た部分拡大斜視図である。これらの図に示すように、駆動伝達機構80は、定着ベルト61及び加圧ロール62を回転駆動する回転駆動伝達機構81と、加圧ロール62が定着ベルト61に接触した状態と定着ベルト61から離れた状態とをとり得るように加圧ロール62を定着ベルト61に対して移動させる移動機構90とを備えている。
回転駆動伝達機構81は、定着部7の長手方向一方側に配設された駆動モータ81M(図4〜図6では図示省略)に連結された駆動ギア82を有している。この駆動ギア82には加圧ロール62に駆動力を伝達するための駆動伝達ギア83が噛み合わされ、それにより加圧ロール62が回転駆動される。
また、回転駆動伝達機構81は、複数段の駆動伝達ギアからなる駆動伝達ギア列84を有し、駆動ギア82は駆動伝達ギア列84の一段目駆動伝達ギア84aに噛み合わされる。駆動伝達ギア列84の最終段駆動伝達ギア84eにはクラッチ入りギア85が噛み合わされ、このクラッチ入りギア85に対し定着ベルト61の長手方向反対側には定着ベルト駆動伝達用の駆動伝達ギア87が配設される。この駆動伝達ギア87とクラッチ入りギア85とは連結ロッド86により連結される。駆動伝達ギア87には駆動伝達ギア88を介して最終駆動伝達体となるエンドキャップ100が噛み合わされる。こうして、駆動モータ81Mの回転駆動力が定着ベルト61に伝達され定着ベルト61が回転駆動される。尚、エンドキャップ100(具体的には100a,100b)は定着ベルト61の両端部に挿入装着される端部覆い蓋であり、定着ベルト61の内側に配設した支持部材64の両端部に形成された軸部(図示せず)に回転自在に嵌り合うようになっている。
移動機構90は、加圧ロール62の軸方向に沿って延びる回転自在な回転ロッド91を有し、この回転ロッド91の軸方向両側には夫々偏心カム92が固定される。一方、この偏心カム92に対応した部位には揺動自在な揺動レバー93が設けられ、この揺動レバー93の一部には偏心カム92のカム面に接触するロール状のカムフォロワ94が設けられる。弾性バネ95による付勢力にて偏心カム92のカム面に対してカムフォロワ94は常時押し付けられている。図4〜図6では図示省略するラッチモータ90Mにて回転ロッド91を回転させると、偏心カム92のカム面が移動し、カムフォロワ94を介して揺動レバー93の姿勢が変化する。加圧ロール62の軸部(円筒状ロール部材62a)は揺動レバー93によって回転可能に支持されており、そのため、揺動レバー93の姿勢に応じて定着ベルト61に対する加圧ロール62の位置が変わり、定着ベルト61に対し加圧ロール62が接触したり離れたりする。移動機構90は、本発明の移動手段の一例である。尚、加圧ロール62は、図示しない付勢手段により、常時、定着ベルト61へ向けて付勢されているため、定着ベルト61から離れるように加圧ロール62を移動させる動作は、付勢手段による付勢力に抗してなされることとなる。
図4及び図6に示す回転検出器96は、定着ベルト61の回転速度を検出するものであり、本例では、エンドキャップ100の回転に応じて回転する検出用ギア97を備え、この検出用ギア97と同軸に回転する回転検出板98が取付けられ、この回転検出板98の回転動作を光学センサ99にて検出するようになっている。即ち、回転検出器96は、いわゆるロータリーエンコーダとして機能するよう構成されている。回転検出器96は、本発明の速度センサの一例である。
<定着部の作動>
順次供給される複数の用紙に画像を定着させるべく定着部7を作動させる場合、制御部110は、駆動モータ81Mを駆動して、駆動モータ81Mからの駆動力を回転駆動伝達機構81に伝え、定着ベルト61及び加圧ロール62を駆動回転させる。駆動回転が始まり、エンドキャップ100の回転動作を回転検出器96を構成する回転検出板98の回転動作として光学センサ99にて検出すると、制御部110は、励磁回路73を制御して励磁コイル69に高周波の電流を流す。それにより定着ベルト61が加熱される。温度センサ75の出力により定着ベルト61の温度が予め決められた温度まで上昇したことが検知されると、制御部110は定着ベルト61のウォームアップが終了したと判断し、回転駆動伝達機構81に含まれるクラッチ入りギア85のクラッチを切る。これにより、駆動モータ81Mからの駆動力は回転駆動伝達機構81を通じては定着ベルト61に伝達されなくなり、定着ベルト61は、加圧ロール62が接触しているとき加圧ロール62に従動して回転し、加圧ロール62が接触していないときは慣性により回転を続ける。従って、ウォームアップ終了後、定着ベルト61の回転速度は、加圧ロール62の周速(外周面の速さ)によって決まり、加圧ロール62の回転速度を制御することにより制御される。
定着ベルト61のウォームアップ終了後、加圧ロール62が定着ベルト61に当接しニップ部R1が形成された状態で、未定着トナー像を乗せた用紙をニップ部R1を通過させることで、熱と圧力によりトナーが用紙上に定着される。
図7は、定着ベルト61のウォームアップ終了後、定着部7の制御に関し制御部110が実行する機能を示すブロック図である。図7に示すように、制御部110は、回転制御部111、位置制御部112、用紙有無判定部113、通紙タイミング算出部114、目標温度設定部115、及び加熱制御部116を有する。これら制御部110の各部の機能は、制御部110のメモリに格納されたプログラムをCPUが実行することにより実現される。
回転制御部111は、回転駆動伝達機構81に回転駆動力を与える駆動モータ81Mを制御する。例えば、駆動モータ81Mが直流モータの場合、回転制御部111は駆動モータ81Mに加える電圧または電流を制御することで駆動モータ81Mの回転速度を制御する。上述したように、定着ベルト61のウォームアップ終了後、駆動モータ81Mの回転駆動力は回転駆動伝達機構81を通じて加圧ロール62に伝えられ、定着ベルト61は加圧ロール62に従動して回転する。定着ベルト61のウォームアップ終了後、複数の用紙の定着動作中、回転制御部111は、回転検出器96からの検出信号に基づいて得られる定着ベルト61の回転速度が決められた目標回転速度となるように、駆動モータ81Mに印加する電圧や電流を制御し、加圧ロール62の回転速度を制御する。駆動モータ81Mに加える電圧または電流は、本発明の加圧部材の回転速度を制御するための制御量の一例である。目標回転速度は記憶部150に予め記憶しておいてもよいし、或いは、用紙の搬送速度が可変の場合、搬送速度に応じて制御部110により設定されてもよい。
位置制御部112は、後述する通紙タイミング算出部114から送られてくる通紙タイミングに応じてラッチモータ90Mを制御し、移動機構90を駆動することによって、加圧ロール62を定着ベルト61に接触した状態または定着ベルト61から離れた状態に移動させる。尚、通紙タイミングとは、各用紙がニップ部R1に到達するタイミング及びニップ部R1から離脱するタイミングでる。通紙タイミングからニップ部R1に用紙が存在する期間(即ち、ニップ部R1を用紙が通過中の期間)及び存在しない期間(即ち、ニップ部R1を用紙が通過していない期間)が求められる。
用紙有無判定部113は、用紙検知部21からの検知データに基づいて、用紙検知位置に用紙があるか否かを判定する。具体的には、用紙有無判定部113は、検知データが示す光の強度が上記の閾値以上である場合に、用紙検知位置に用紙があると判定し、閾値未満である場合に、用紙がないと判定する。用紙有無判定部113は、この判定を決められた間隔(例えば1msec毎)で繰り返し行い、判定結果を通紙タイミング算出部114に送る。
通紙タイミング算出部114は、用紙有無判定部113から送られてくる用紙検知位置における用紙の有無に関する判定結果に基づいて、ニップ部R1における通紙タイミングを算出する。ニップ部R1における通紙タイミングの算出を行うため、記憶部150には、用紙検知部21が用紙の有無を検知する用紙検知位置からニップ部R1までの搬送路B1に沿った第1距離と、第1距離にニップ部R1の搬送路B1に沿った距離を加えた第2距離とを記憶しておく。通紙タイミング算出部114が行う具体的な処理は以下の通りである。
通紙タイミング算出部114は、まず、用紙有無判定部113から送られてくる判定結果が、用紙がないというものから用紙があるというものに変化したときに、用紙の先端、すなわち用紙の搬送方向A2の前側の縁の部分が用紙検知位置に到達したことを検知し、判定結果が用紙があるというものから用紙がないというものに変化したときに、用紙の後端、すなわち用紙の搬送方向A2の後側の縁の部分が用紙検知位置に到達したことを検知する。通紙タイミング算出部114は、用紙の先端及び後端の検知を行ったときに、それぞれの検知を行ったときの時刻(それぞれ先端検知時刻及び後端検知時刻という)を取得する。
続いて、通紙タイミング算出部114は、取得した先端検知時刻に、現在設定されている搬送速度で上記の第1距離を除した結果得られる時間を加えた時刻を、用紙がニップ部R1に到達する時刻(到達時刻という)として算出する。この到達時刻は到達タイミングの一例である。ここで加えた時間は、この搬送速度で搬送された用紙の先端が用紙検知位置を通過してからニップ部R1に到達するまでに要する時間を示している。また、通紙タイミング算出部114は、取得した後端検知時刻に、現在設定されている搬送速度で上記の第2距離を除した結果得られる時間を加えた時刻を、用紙がニップ部R1から離脱する時刻(離脱時刻という)として算出する。この離脱時刻は離脱タイミングの一例である。ここで加えた時間は、この搬送速度で搬送された用紙の後端が用紙検知位置を通過してからニップ部R1を離脱するまでに要する時間を示している。現在の時刻が、上記のとおり算出した到達時刻から離脱時刻までの範囲に含まれている場合、用紙がニップ部R1を通過中である(即ち、用紙がニップ部R1に存在する)ことが示され、含まれていない場合、用紙がニップ部R1を通過中ではない(即ち、用紙がニップ部R1に存在しない)ことが示される。通紙タイミング算出部114は、算出した到達時刻及び離脱時刻を位置制御部112及び目標温度設定部115に供給する。
目標温度設定部115は、通紙タイミング算出部114から送られてくる通紙タイミングに応じて定着ベルト61の目標温度を設定する。加熱制御部116は、温度センサ75によって検知された定着ベルト61の温度と、目標温度設定部115により設定された目標温度とに基づいて、誘導加熱器67の励磁回路73を制御し、励磁コイル69に流れる高周波電流を調節する。より具体的には、加熱制御部116は、温度センサ75によって検知された定着ベルト61の温度と目標温度との差分に応じて、励磁コイル69に供給される高周波電流の大きさ等を制御し、定着ベルト61の導電層(発熱層)61bの加熱のために励磁コイル69から供給される電力をPID制御する。加熱制御部116は、温度センサ75によって検知された定着ベルト61の温度が目標温度より高い場合は、励磁回路73を制御して励磁コイル69への高周波電流の供給を停止し、定着ベルト61の導電層61bが誘導加熱されないようにする。
図8は、定着ベルト61のウォームアップ終了後、複数の用紙に対し順次定着処理を行う際の定着部7の動作を説明するためのタイミングチャートである。図8における一番上のグラフは、ニップ部R1を用紙が通過するタイミング(用紙通過タイミング)を示している。この例では、時刻t1、t3、t5が用紙がニップ部R1に到達する時刻を示し、時刻t2、t4、t6が用紙がニップ部R1を離脱する時刻を示している。つまり、この例では、時刻t1からt2まで、t3からt4まで、t5からt6までは用紙がニップ部R1を通過中の期間(以下「通過中期間」という)であり、時刻t1以前、t2からt3まで、t4からt5まで、t6以降は用紙がニップ部R1を通過中でない期間(以下「非通過中期間」という)であることを示している。上述したように、これら到達時刻t1、t3、t5及び離脱時刻t2、t4、t6は通紙タイミング算出部114により算出され、位置制御部112及び目標温度設定部115に供給される。
図8における上から2番目のグラフは、加熱制御部116によってなされる誘導加熱制御の状態を示している。ON状態は、励磁回路73から励磁コイル69に高周波電流が供給され定着ベルト61の誘導加熱がなされることを示し、OFF状態は励磁コイル69に高周波電流が供給されず定着ベルト61の誘導加熱がなされないことを示す。図示されているように、通過中期間では誘導加熱がオンされ、非通過中期間では誘導加熱がオフ(停止)される。このような誘導加熱制御は、通紙タイミング算出部114から供給される到達時刻t1、t3、t5及び離脱時刻t2、t4、t6に基づき、目標温度設定部115において、通過中期間においては目標温度を予め決められた定着温度(例えば160℃)に設定し、非通過中期間においては目標温度を定着ベルト61がとり得る温度より低い温度(例えば0℃)に設定することにより実現される。非通過中期間において定着ベルト61がとり得る温度は例えば実験により求めてよい。尚、誘導加熱がオンの状態においては、温度センサ75により検知される定着ベルト61の温度が、目標温度設定部115により設定された定着温度となるように、励磁コイル69に供給される高周波電流の大きさ等を制御し、定着ベルト61の導電層(発熱層)61bの加熱のために励磁コイル69から供給される電力を制御してよい。
図8における上から3番目のグラフは、位置制御部112からラッチモータ90Mに供給される制御信号を示している。また、その下には、加圧ロール62と定着ベルト61の接触状態が示されている。制御信号が「ON」のとき、ラッチモータ90Mは定められた方向に回転し、制御信号が「OFF」のとき、ラッチモータ90Mは静止状態を保つ。上述したように、ラッチモータ90Mが回転すると、移動機構90の揺動レバー93の姿勢が変化し、揺動レバー93に支持された加圧ロール62の定着ベルト61に対する位置が変化する。従って、ラッチモータ90Mの回転を制御することで、加圧ロール62は定着ベルト61に接触する位置または定着ベルト61から離れた位置に移動される。尚、ラッチモータ90Mの回転方向は一方向に限らず、加圧ロール62を定着ベルト61に接触させるときと、加圧ロール62を定着ベルト61から離すときとで、ラッチモータ90Mの回転方向が逆になるようにラッチモータ90Mを制御してもよい。
本実施形態において、位置制御部112は、通過中期間に加圧ロール62と定着ベルト61が接触し、非通過中期間に加圧ロール62が定着ベルト61から離れるように、ラッチモータ90Mを到達時刻t1、t3、t5及び離脱時刻t2、t4、t6に基づいて駆動する。図示されているように、本例においては、到達時刻(例えば、t1)より予め定められた時間Δtaだけ前からラッチモータ90Mの制御信号がオンとなり、ラッチモータ90Mが駆動され、定着ベルト61から離れた位置から定着ベルト61に接触する位置へと加圧ロール62が移動される。これは、通過期間の開始時(即ち、到達時刻)には、加圧ロール62と定着ベルト61の接触が完了しているようにするためである。また、離脱時刻(例えば、t2)より予め定められた時間Δtbだけ前からラッチモータ90Mの制御信号がオンとなり、ラッチモータ90Mが駆動され、定着ベルト61から離れた位置から定着ベルト61に接触する位置へと加圧ロール62が移動される。これは、用紙の後端近傍には通常画像が形成されていないため、離脱時刻より前に定着ベルト61から離れるように加圧ロール62を移動させても画像の定着不良が生じないことによる。これらの時間Δta及びΔtbは、適宜調整してよい。
このように、本実施形態によれば、非通過中期間において誘導加熱がオフされるので、非通過中期間においても誘導加熱を行う場合と比べて、定着部7の消費電力が低減される。また、非通過中期間において加圧ロール62が定着ベルト61から離れるようにラッチモータ90Mが駆動されるので、非通過中期間において加圧ロール62が定着ベルト61に接触している場合と比べて、非通過中期間に定着ベルト61から加圧ロール62へ熱が移動するのが防止される。従って、非通過中期間に定着ベルト61から加圧ロール62へ熱が移動し、定着ベルト61の温度が低下して、定着不良が生じたりトナーの溶融ムラに起因する画像のグロス(輝度)ムラが生じたりする可能性が低減される。また、非通過中期間において加圧ロール62と定着ベルト61が離れるようにすることで、駆動モータ81Mが生成する必要がある駆動トルクが低減されるので、その分、定着部7の消費電力が低減される。
[変形例]
上記実施形態を次のように変形してもよい。上述した実施形態及び以下に示す各変形例は、必要に応じて組み合わせて実施されてもよい。
(変形例1)
上述した実施形態では、定着ベルト61のウォームアップ終了後、複数の用紙に対し順次定着処理を行う際、通過中期間において加圧ロール62と定着ベルト61が接触し、非通過中期間において加圧ロール62が定着ベルト61から離れるように、ラッチモータ90Mを到達時刻t1、t3、t5及び離脱時刻t2、t4、t6に基づいて駆動した。しかしながら、付勢手段により定着ベルト61へ向けて付勢されている加圧ロール62を、非通過中期間において定着ベルト61から離れるように移動させる動作(離間動作と言う)を頻繁に行うと、定着部7の部材の寿命を縮め、定着部7の動作の信頼性の低下につながり得る。
図9は、変形例1に係る制御部110aが、定着ベルト61のウォームアップ終了後、定着部7の制御に関し実行する機能を示すブロック図である。図9において、図7と共通する部分には同じ符号を付して詳しい説明を省略する。図9に示す制御部110aは、離間動作要否判定部117を有する点が、図7に示した制御部110と異なる。
離間動作要否判定部117は、定着ベルト61のウォームアップ終了後、複数の用紙に対し順次定着処理を行う際、非通過中期間において加圧ロール62が定着ベルト61から離れるように加圧ロール62を移動させる動作(離間動作)が必要か否かを、加圧ロール62の状態に基づいて判定し、判定結果を位置制御部112に送る。位置制御部112は、離間動作要否判定部117からの判定結果が離間動作は不要であることを示す場合、定着ベルト61のウォームアップ終了後において加圧ロール62の離間動作のためのラッチモータ90Mの駆動制御を行わない。また、離間動作要否判定部117からの判定結果が離間動作は必要であることを示す場合、上述したように、加圧ロール62の離間動作のためのラッチモータ90Mの駆動制御を行う。
本例において、離間動作要否判定部117は、加圧ロール62の状態を、回転制御部111からの情報に基づいて判定する。その原理について以下に説明する。
定着ベルト61のウォームアップ終了後、複数の用紙の定着を行う際、通過中期間においてニップ部R1を用紙が通過しているとき、用紙を介して定着ベルト61から加圧ロール62に熱が移動し得る。また、ニップ部R1は用紙の搬送方向に長さを有しているため、例えば、用紙の後端がニップ部R1に到達してからニップ部R1を離脱するまでに定着ベルト61と加圧ロール62が用紙を介することなく直接接触する部分が生じることがあり、その場合も、定着ベルト61から加圧ロール62に熱が移動する。そのため、定着動作の開始後、加圧ロール62の温度は徐々に上昇し、熱膨張により加圧ロール62の直径が増加する。定着ベルト61から加圧ロール62への熱移動によって加圧ロール62の蓄熱量が増大し、加圧ロール62の温度が定着ベルト61の温度に近づくにつれ、加圧ロール62と定着ベルト61が接しているときの定着ベルト61から加圧ロール62への熱移動は小さくなり、やがて定着ベルト61から加圧ロール62への熱移動が生じない状態(熱平衡状態)に達し、加圧ロール62の温度上昇及び直径の増加は飽和する。このように、定着ベルト61と加圧ロール62とが熱平衡状態に達した状態では、加圧ロール62が定着ベルト61に接していても、定着ベルト61から加圧ロール62への熱移動が生じないので、非通過中期間において加圧ロール62を定着ベルト61から離れるように移動させる離間動作は不要である。
上述したように、定着ベルト61のウォームアップ終了後、定着ベルト61は加圧ロール62の外周面に接することで加圧ロール62に従動して回転するので、定着ベルト61の回転速度の制御は、加圧ロール62(または、駆動モータ81M)の回転速度を制御することによりなされる。このとき、定着ベルト61と加圧ロール62とが熱平衡状態に達する前においては、加圧ロール62の温度上昇に伴う加圧ロール62の直径の増加に対応して、定着ベルト61の回転速度(即ち、加圧ロール62の周速)が目標速度になるように加圧ロール62の回転速度を制御する必要があるのに対し、定着ベルト61と加圧ロール62とが熱平衡状態に達した状態においては、加圧ロール62の熱膨張による直径の変化がないので、定着ベルト61と加圧ロール62とが熱平衡状態に達した後の方が、熱平衡状態に達する前よりも、定着ベルト61(または加圧ロール62)の回転速度制御がより安定する。従って、回転制御部111によってなされる定着ベルト61の回転速度制御の安定状態を示す情報によって、加圧ロール62の状態が示される。
本例においては、定着ベルト61の回転速度制御の安定状態を示す情報として、目標回転速度と回転検出器96により検出された定着ベルト61の現状の回転速度との差分Δpが、回転制御部111から離間動作要否判定部117に送られる。離間動作要否判定部117は、差分Δpの値が予め決められた範囲内に予め決められた時間以上ある場合に、定着ベルト61の回転速度制御は安定している、即ち、定着ベルト61と加圧ロール62とが熱平衡状態に達していると判定し、離間動作は不要であると判定する。一方、差分Δpの値が予め決められた範囲内に予め決められた時間以上あるとの条件が満たされない場合は、離間動作要否判定部117は、離間動作は必要であると判定する。
上述したように、本例においては、加圧ロール62の不必要な離間動作が防止される。従って、不要な離間動作により定着部7の部材の寿命が縮まり、定着部7の動作の信頼性が低下するのが防止される。
(変形例2)
上述した変形例1においては、定着ベルト61(または加圧ロール62)の回転速度制御の安定状態(即ち、定着ベルト61と加圧ロール62とが熱平衡状態に達しているか否か)を示す情報として、定着ベルト61の目標回転速度と回転検出器96により検出された定着ベルト61の現状の回転速度との差分Δpを用いたが、本発明はこれに限定されない。例えば、加圧ロール62を回転駆動するための駆動モータ81Mに加える電圧等の制御量を、回転制御部111から離間動作要否判定部117に送り、離間動作要否判定部117はこの制御量の値から、定着ベルト61の回転速度制御の安定状態を判定してもよい。例えば、駆動モータ81Mに加える電圧の変動幅が予め定められた値以下である状態が予め定められた時間以上継続したとき、定着ベルト61(または加圧ロール62)の回転速度制御は安定している、即ち、定着ベルト61と加圧ロール62とが熱平衡状態に達していると判定し、離間動作は不要であると判定してもよい。
あるいは、加圧ロール62の温度(例えば、表面温度)を検知する温度センサが設けられている場合、離間動作要否判定部117は、この温度センサによって検知される加圧ロール62の温度から、離間動作の要否を判定してもよい。即ち、温度センサによって検知される加圧ロール62の温度が予め決められた温度より高い場合、あるいは、加圧ロール62の温度と、温度センサ75により検知された定着ベルト61の温度の差が予め定められた値より小さい場合、定着ベルト61と加圧ロール62とが熱平衡状態に達していると判定し、離間動作は不要であると判定してもよい。
(変形例3)
上述した実施形態において、加圧ロール62を定着ベルト61から離れた状態または定着ベルト61に接触した状態に移動させるのには所定の時間を要する。従って、例えば用紙間の距離が小さく非通過中期間が短い場合、加圧ロール62を定着ベルト61から離れるように移動すると、次ぎの用紙がニップ部R1に到達するまでに、加圧ロール62が定着ベルト61に接触した状態に戻すことができないことがある。従って、到達時刻及び離脱時刻から求められる非通過中期間が決められた時間より短い場合、位置制御部112は、加圧ロール62を定着ベルト61から離れるように移動する動作を行わないものとしてもよい。
(変形例4)
上述した実施形態において、目標温度設定部115は、非通過中期間における定着ベルト61の目標温度を、誘導加熱がオフとなるような低い温度(例えば0℃)に設定したが、本発明はこれに限定されない。非通過中期間における定着ベルト61の目標温度は、通過中期間における目標温度以下であればよい。例えば、目標温度設定部115は非通過中期間における目標温度を、通過中期間における目標温度(定着温度)と同じにしてもよい。その場合でも、非通過中期間においては、位置制御部112の制御により加圧ロール62が定着ベルト61から離れた状態とされるため、非通過中期間において加圧ロール62が定着ベルト61に接したままとする場合と比べて、定着ベルト61からの熱の流出が抑制される。従って、非通過中期間における誘導加熱が完全にオフにはならなくても、非通過中期間において定着ベルト61の温度を目標温度に保つべく定着ベルト61の発熱層61bを加熱するための電力が低減される。
(変形例5)
上述した実施形態では、目標温度設定部115によって、非通過中期間における定着ベルト61の目標温度を、十分低い温度(例えば0℃)に設定することで、非通過中期間における誘導加熱をオフするものとしたが、別の方法で非通過中期間における誘導加熱をオフしてもよい。例えば、通紙タイミング算出部114が算出した到達時刻及び離脱時刻を加熱制御部116に供給し、加熱制御部116は、到達時刻及び離脱時刻から特定される非通過中期間においては、励磁回路73から励磁コイル69に供給される高周波電流がゼロになるように励磁回路73を制御してもよい。
(変形例6)
定着部7は、高生産性を実現するために蓄熱板を有するものとしてもよい。ここにおいて、蓄熱板とは、例えば感温磁性合金を材料に用いて形成され、定着ベルト61の内周面に沿うように接触配置された部材である。蓄熱板は、加熱領域に配置され、誘導加熱器67が生成する交流磁界における電磁誘導により熱を発生するように厚さや材質が調整されている。蓄熱板で発生した熱は、定着ベルト61に供給される。このように、蓄熱板が設けられることで、定着ベルト61が発生した熱に加えて蓄熱板が発生した熱で定着ベルト61を暖めるため、誘導加熱器67による電磁誘導加熱の効率を高めながら定着ベルト61の温度低下を抑制し、高生産性を実現する定着部7が提供できる。
(変形例7)
制御部110は、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)を有していてもよい。この場合、制御部10の機能は、ASICにより実現されてもよいし、CPUとASICとで実現されてもよい。
(変形例8)
制御部110の機能を実現するプログラムは、磁気記録媒体(磁気テープ、磁気ディスク(HDD、FD(Flexible Disk))など)、光記録媒体(光ディスク(CD(Compact Disc)、DVD(Digital Versatile Disk))など)、光磁気記録媒体、半導体メモリなどのコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記憶した状態で提供し、画像形成装置10にインストールしてもよい。また、通信回線を介してダウンロードしてインストールしてもよい。
1Y、1M、1C、1K…画像形成ユニット、2…露光装置、3…中間転写ベルト、4…給紙部、5…搬送ロール、6…二次転写ロール、7…定着部、8…排出部、9…給紙ローラ、10…画像形成装置、11K…感光体、12K…帯電装置、13K…露光部、14K…現像装置、15K…一次転写ロール、16K…クリーニング装置、21…用紙検知部、31…駆動ロール、61…定着ベルト、61a…基層、61b…導電層、61c…弾性層、61d…表面離型層、62…加圧ロール、62a…円筒状ロール部材、62b…弾性層、62c…表面離型層、63…加圧パッド、64…支持部材、65…感温磁性金属、67…誘導加熱器、68…台座、69…励磁コイル、70…磁束保持部材、73…励磁回路、74…シールド、75…温度センサ、80…駆動伝達機構、81…回転駆動伝達機構、81M…駆動モータ、82…駆動ギア、83…駆動伝達ギア、84…駆動伝達ギア列、85…クラッチ入りギア、86…連結ロッド、87…駆動伝達ギア、88…駆動伝達ギア、90…移動機構、90M…ラッチモータ、91…回転ロッド、92…偏心カム、93…揺動レバー、94…カムフォロワ、95…弾性バネ、96…回転検出器、97…検出用ギア、98…回転検出板、99…光学センサ、100…エンドキャップ、110…制御部、110a…制御部、111…回転制御部、112…位置制御部、113…用紙有無判定部、114…通紙タイミング算出部、115…目標温度設定部、116…加熱制御部、117…離間動作要否判定部、120…表示部、130…操作部、140…通信部、150…記憶部、160…画像形成部、B1…搬送路、R1…ニップ部

Claims (5)

  1. 誘導加熱により発熱する発熱層を有し、当該発熱層から発せられた熱で、順次供給される複数の記録媒体に画像を定着させる定着部材と、
    前記定着部材に接触した状態と前記定着部材から離れた状態とをとり得る加圧部材であって、前記定着部材に接触しているとき当該定着部材と共に前記記録媒体が通過するニップ部を形成する加圧部材と、
    前記定着部材の前記発熱層を誘導加熱する誘導加熱手段と、
    前記加圧部材を前記定着部材に対して移動させ、前記加圧部材が前記定着部材に接触した状態または前記定着部材から離れた状態となるようにする移動手段と、
    前記複数の記録媒体が前記ニップ部を順次通過する際、各記録媒体が前記ニップ部に到達するタイミング及び前記ニップ部から離脱するタイミングに基づいて、前記誘導加熱手段による前記定着部材の前記発熱層の加熱の態様を制御すると共に、前記複数の記録媒体が前記ニップ部を通過中でない期間において前記定着部材から離れるように前記加圧部材を移動させるべく前記移動手段を制御する制御手段と
    前記定着部材の回転速度を検出する速度センサと
    を有し、
    前記加圧部材は、軸を中心に回転するよう駆動される円筒状の部材であり、
    前記定着部材は、前記加圧部材に接触しているとき前記加圧部材から回転駆動力を伝達されて回転する従動回転体であり、
    前記制御手段は、前記速度センサにより検出される前記定着部材の回転速度が目標回転速度となるよう前記加圧部材の回転速度を制御し、前記速度センサにより検出される前記定着部材の回転速度と前記目標回転速度との差が予め定められた範囲内にある状態が予め定められた時間以上継続したとき、前記加圧部材と前記定着部材とが熱平衡状態にあると判断し、前記定着部材から離れるように前記加圧部材を移動させるための前記移動手段の制御を停止する
    ことを特徴とする定着装置。
  2. 誘導加熱により発熱する発熱層を有し、当該発熱層から発せられた熱で、順次供給される複数の記録媒体に画像を定着させる定着部材と、
    前記定着部材に接触した状態と前記定着部材から離れた状態とをとり得る加圧部材であって、前記定着部材に接触しているとき当該定着部材と共に前記記録媒体が通過するニップ部を形成する加圧部材と、
    前記定着部材の前記発熱層を誘導加熱する誘導加熱手段と、
    前記加圧部材を前記定着部材に対して移動させ、前記加圧部材が前記定着部材に接触した状態または前記定着部材から離れた状態となるようにする移動手段と、
    前記複数の記録媒体が前記ニップ部を順次通過する際、各記録媒体が前記ニップ部に到達するタイミング及び前記ニップ部から離脱するタイミングに基づいて、前記誘導加熱手段による前記定着部材の前記発熱層の加熱の態様を制御すると共に、前記複数の記録媒体が前記ニップ部を通過中でない期間において前記定着部材から離れるように前記加圧部材を移動させるべく前記移動手段を制御する制御手段と
    前記定着部材の回転速度を検出する速度センサと
    を有し、
    前記加圧部材は、軸を中心に回転するよう駆動される円筒状の部材であり、
    前記定着部材は、前記加圧部材に接触しているとき前記加圧部材から回転駆動力を伝達されて回転する従動回転体であり、
    前記制御手段は、前記速度センサにより検出される前記定着部材の回転速度が目標回転速度となるよう前記加圧部材の回転速度を制御し、前記加圧部材の回転速度を制御するための制御量の変動幅が予め定められた値以下である状態が予め定められた時間以上継続したとき、前記加圧部材と前記定着部材とが熱平衡状態にあると判断し、前記定着部材から離れるように前記加圧部材を移動させるための前記移動手段の制御を停止する
    ことを特徴とする定着装置。
  3. 前記制御手段は、前記記録媒体が前記ニップ部を通過中である期間よりも、前記記録媒体が前記ニップ部を通過中でない期間において、前記定着部材の前記発熱層の加熱のために前記誘導加熱手段から供給されるエネルギーを低減させる
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の定着装置。
  4. 前記制御手段は、前記記録媒体が前記ニップ部を通過中でない期間において、前記誘導加熱手段による前記定着部材の前記発熱層の加熱を停止する
    ことを特徴とする請求項に記載の定着装置。
  5. 像保持体と、
    前記像保持体を帯電させる帯電手段と、
    前記帯電手段によって帯電させられた像保持体に対し、画像データに応じた露光を行って静電潜像を形成する露光手段と、
    前記露光手段により形成された静電潜像を現像して、前記像保持体の表面に画像を形成する現像手段と、
    前記像保持体の表面に形成された画像を記録媒体に転写する転写手段と、
    前記記録媒体に転写された画像を前記記録媒体上に定着させる請求項1乃至のいずれか一項に記載の定着装置と
    を有する画像形成装置。
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