JPH09114301A - 離型剤塗布ロール - Google Patents

離型剤塗布ロール

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JPH09114301A
JPH09114301A JP27164195A JP27164195A JPH09114301A JP H09114301 A JPH09114301 A JP H09114301A JP 27164195 A JP27164195 A JP 27164195A JP 27164195 A JP27164195 A JP 27164195A JP H09114301 A JPH09114301 A JP H09114301A
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JP
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roll
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holding member
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JP27164195A
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English (en)
Inventor
Keitarou Sonoguchi
慶太郎 薗口
Hideo Saito
秀夫 斎藤
Kazumi Inaba
一美 稲葉
Hideaki Sekiguchi
英明 関口
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Fujifilm Business Innovation Corp
Original Assignee
Fuji Xerox Co Ltd
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Publication date
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Publication of JPH09114301A publication Critical patent/JPH09114301A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 比較的簡素化された構成により、たとえ連続
複写時であってもオフセットの発生を防止することがで
き、離型剤を定着ロール表面に常時安定に塗布すること
が可能な離型剤塗布ロールを提供する。 【解決手段】 本発明の離型剤塗布ロール1は、多数の
小孔11aを有する円筒状の中空体11と、中空体11
の内部に充填された離型剤含浸保持部材12と、中空体
11の外周面を被覆する離型剤含浸層13と、含浸層1
3の外周面を被覆する多孔質膜14と、上記含浸保持部
材12の内部に設けられた加圧手段とから構成される。
加圧手段としては、比較的重量のある重量部材15や、
弾性のある薄膜内に不活性ガスを封入した弾性体16等
の加圧部材が用いられる。これらの加圧部材は含浸保持
部材12を中空体11内面に加圧して、塗布ロール1か
ら液状の離型剤が定着ロール表面に供給される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、記録媒体上の未定
着トナー像を定着する定着装置を備えた電子写真複写
機,プリンター,ファクシミリ,これらの複合機器等の
電子写真プロセスを利用した画像形成装置における離型
剤塗布ロールに関する。より具体的には、定着ロール表
面にシリコーンオイル等の離型剤を安定に塗布すること
が可能な離型剤塗布ロールに関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、未定着トナー像が定着ロール
に付着するいわゆるオフセットの発生を防止すべく、定
着ロール表面に液状離型剤を供給する離型剤供給装置が
画像形成装置の定着装置に装着されている。離型剤供給
方式としては、フェルト等の離型剤含浸保持部材,弗素
樹脂等の多孔質膜の毛管現象や、熱による離型剤の粘度
変化または塗布ロール内部の空気の膨張が利用されてき
た。例えば、一端を離型剤貯溜槽に浸漬し他端を定着ロ
ール表面に直接接触する離型剤含浸保持部材や、内部に
離型剤ないし離型剤含浸保持部材を充填し表面を多孔質
膜で覆った塗布ロールが使用されている。具体的には、
芯金の外側に予め離型剤を含浸させた離型剤保持含浸弾
性体層を設け、その外側に弗素樹脂多孔質チューブを被
せた離型剤塗布装置が、特開昭61−183679号公
報に提案されている。しかしながら、上記離型剤塗布装
置は、弾性体層に含浸された離型剤を単に毛管現象によ
り多孔質チューブから滲出させるものであり、定着ロー
ル表面へのオイル塗布量が著しく少量である。しかも、
連続コピー時にロール内部から定着ロール表面への離型
剤の供給が間に合わず、結果としてオフセットの発生を
有効に防止することが困難である。
【0003】また、内部に離型剤およびヒータを有する
塗布ローラにおいて、ヒータをi)コピー枚数のセット
数に応じてオン・オフさせる、ii)塗布ローラの使用時
間または使用枚数が設定時間または枚数を越えたときオ
ンさせる、iii)コピースタート時にオンさせ、コピー終
了時にオフさせる、あるいは定着ローラに接離する塗布
ローラをiv)コピースタート時に接触させ、コピー終了
時に離間させる、定着方法が特開平5−323817号
公報に提案されている。しかしながら、上記定着方法で
は、入力条件に応じてヒータをオン・オフさせる制御装
置または定着ローラに塗布ローラを接離する手段が必要
であり、それに要する部品点数が多くなる。さらに、塗
布ローラ内部にヒータを設けた場合は、離型剤として熱
劣化しやすいアミン変性シリコーンオイルを使用するこ
とができないという問題もある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このように、従来の離
型剤供給装置では、連続複写時にオフセットが発生する
という問題があり、またヒータのオンオフ用制御装置ま
たは塗布ローラの接離手段を必要とし、部品点数が多く
なるという問題があった。そこで、本発明は上述の問題
点を解決しようとするものであって、比較的簡素化され
た構成により、たとえ連続複写時であってもオフセット
の発生を防止することができ、離型剤を定着ロール表面
に常時安定に塗布することが可能な離型剤塗布ロールを
提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、定着装置
におけるオフセットの発生を防止すべく鋭意検討を重ね
てきたところ、塗布ロールの内部に加圧手段を設け、離
型剤を含浸した部材を介して塗布ロール表面に常時安定
して離型剤を供給することによって、前記目的が達成で
きることを確認したものである。すなわち、本発明の離
型剤塗布ロールは、定着ロール表面に液状の離型剤を供
給するロールが、多数の小孔を有する円筒状の中空体
と、中空体の内部に充填された離型剤含浸保持部材と、
中空体の外周面を被覆する離型剤含浸層と、離型剤含浸
層の外周面を被覆する多孔質膜とから構成され、上記離
型剤含浸保持部材の内部には該含浸保持部材を中空体内
面に加圧する加圧手段を設けたことを特徴とする。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
本発明において、図1に示す離型剤塗布ロール1と接触
して、表面に離型剤が塗布される一対の定着ロール
(2,3)としては、加熱式定着ロールまたは加圧式定着
ロールのいずれであってもよい。これらの定着ロールの
構成については特に限定されるものではないが、例えば
加熱式定着ロールの場合、内部にランプヒータ4を内蔵
した芯金2aの外周面上にシリコーンゴムで形成された
弾性層2bおよび弗素樹脂またはゴムで形成された表面
層2cを被覆した加熱ロール2と、同様の層を構成した
加圧ロール3とからなる公知の定着ロールが用いられ
る。加圧ロール3は、その弾性層3bが加熱ロール2の
ものより厚みを薄くして被覆されるが、芯金3aの外周
面上に直接表面層3cを被覆することもできる。また、
図1に示すように、加圧ロール3の内部にランプヒータ
4′等の熱源を内蔵してもよい。
【0007】本発明の離型剤塗布ロール1は、図2に図
示するように、円筒状の中空体11と、その内部に設け
られた離型剤含浸保持部材12と、中空体11の外周面
を被覆する離型剤含浸層13および多孔質膜14と、上
記含浸保持部材12の内部に設けられた加圧手段(1
5,16)とから構成される。円筒状の中空体11は上
記塗布ロール1の構造体として機能する。この中空体1
1としては、ステンレススチール等の鉄製材料、アルミ
ニウムまたはその合金や、耐油性,耐熱性および機械的
強度に優れた合成樹脂などの剛性材料が用いられる。ま
た、中空体11の寸法は、機種によっても異なるが、一
般に外径が20〜40mmで厚さが0.5〜2.0mm
の範囲にある。中空体には多数の小孔11aが中空体全
域にわたってほぼ均一に穿孔されている。小孔の形状
は、特に限定されるものではなく、円形,楕円形,三角
形,四角形ないし六角形等の多角形,台形,星形などが
挙げられる。例えば、円形の場合は直径0.1〜2.5
mm程度の小孔が穿孔される。
【0008】上記中空体11内部に充填される離型剤含
浸保持部材12には離型剤が貯蔵される。この保持部材
12としては、シリコーンゴム,ウレタンゴム,弗素ゴ
ム,EPDM等のスポンジ体が用いられる。スポンジ体
の内外面またはそのいずれか一方の面をフェルトや不織
布で被覆することもできる。上記保持部材の厚さは3〜
10mmの範囲にあることが好ましい。また、離型剤保
持部材の内側から中空体に接する外側にかけて空隙率が
減少するよう、上記保持部材を多層に形成して離型剤の
保持能力に勾配を持たせてもよい。前記中空体11の外
周面を被覆する離型剤含浸層13は、定着ロール(2)表
面への離型剤の供給量を調整する機能がある。この含浸
層13としては、天然または半合成セルロース,羊毛,
ポリアミド,ポリエステル,ポリウレタン,ポリアクリ
ロニトリル等の繊維からなるフェルトや不織布が用いら
れる。上記含浸層の厚さは0.3〜3mmの範囲にある
ことが好ましい。
【0009】上記離型剤含浸層13の外周面を被覆する
多孔質膜14としては、離型性,耐油性および耐熱性に
優れた膜厚10〜50μmの樹脂が用いられるが、ポリ
四弗化エチレン(PTFE),ポリ弗化ビニリデン,ポ
リ六弗化プロピレン,パーフルオロアルコキシアルキル
ビニルエーテル−四弗化エチレン共重合体,エチレン−
四弗化エチレン共重合体等の弗素樹脂が特に好ましく用
いられる。多孔質膜には0.1〜1μm程度の微細な孔
が穿孔される。定着ロール表面に塗布される液状の離型
剤としては、シリコーン系オイル,弗素系オイル,パラ
フィン系オイル等が用いられる。中でも、アミノ基等の
官能基を有する変性シリコーンオイルが好ましく用いら
れる。
【0010】本発明の離型剤塗布ロール1は、前記離型
剤含浸保持部材12の内部空間に加圧手段が設けられて
いる。加圧手段としては、比較的重量のある重量部材1
5,弾性のある薄膜内に不活性ガスを封入したガス封入
の弾性体16等の加圧部材が用いられる。重量部材15
としては、鉄,アルミニウム,銅,ニッケル,鉛,ステ
ンレススチール,黄銅,青銅等の棒状体、これらの金
属,合金または各種鉱石等の粉末または粒状物を充填し
たチューブが用いられる。上記重量部材の外径は、含浸
保持部材に加えられる荷重に基づいて決定され、一般に
3〜15mmの範囲にある。ガス封入の弾性体16とし
ては、天然ゴム,ブタジエンゴム,ブチルゴム,イソプ
レンゴム,クロロプレンゴム,シリコーンゴム,ウレタ
ンゴム,弗素ゴム,EPDM等のゴム薄膜や、加熱時
(80〜130℃程度)における弾性率の大きい合成樹
脂フィルムが用いられる。これらの弾性体内に封入され
る窒素,二酸化炭素等の不活性ガスは、常温で常圧でも
あるいは加圧されていてもよい。
【0011】以上のような構成部材からなる離型剤塗布
ロール1は、図3に示すベアリング17を介してボス部
が回転軸18に支承されたフランジ部材19を中空体1
1の一端内面に被冠させて、前記含浸保持部材12内部
空間に加圧手段(15,16)を設けた後、含浸保持部材
12に所定量の離型剤を含浸させ、最後に上述と同様に
して、中空体11の他端内面をフランジ部材19で被冠
させることによって製造される。この際、前記含浸層1
3の両端面を多孔質膜14で被覆し、多孔質膜14の両
側部を熱融着して中空体11両端の外周面に接着させ
る。また、フランジ部材19の被冠に際しては、中空体
11との間にシール材を介在させることができる。さら
に、中空体11内周面に密着する含浸保持部材12およ
び必要に応じて含浸層13にも予め離型剤を含浸させて
おいてよく、あるいは含浸保持部材12の内部空間に離
型剤の一部が貯溜していてもよい。上記塗布ロール1
は、押圧手段(図示せず)によって前記加熱ロール2に
圧接されるように配置されており、加熱ロール2の回転
駆動により、前記加圧ロール3と共に従動回転する。な
お、上述の塗布ロール1においては、固定軸18を中心
としてロールが回転するようになっているが、ベアリン
グ17を介在させることなく、フランジ19を回転軸1
8に固着して塗布ロール1全体を回転するように構成す
ることもできる。また、塗布ロール1を2個配置して加
圧ロール3にも離型剤を塗布するようにしてもよい。
【0012】次に、本発明の離型剤塗布ロール1の作用
について説明する。定着ロール内のヒータ4を作動させ
ると、定着ロール(2,3)の一方または双方の表面温度
は、図示してない温度センサを介して温度制御回路によ
り、通常145〜155℃に調整される。ヒータ4の発
熱に伴って熱伝導により、離型剤塗布ロール1の内部も
上記制御温度より約50℃ほど低い100℃前後に加熱
される。したがって、塗布ロール1内部に保持された離
型剤の粘度が低下して流動性が高められる。画像情報に
対応した未定着トナー像5を用紙P等の記録媒体に定着
させて定着画像6を得る際に、加熱ロール2を回転駆動
させると塗布ロール1も回転する。ここで、加圧手段と
して重量部材15を用いた場合、塗布ロール1内部の下
部に位置する比較的重量のある重量部材15によって、
含浸保持部材12は荷重を受け加圧される。含浸保持部
材12に保持され粘度が低下した離型剤は、塗布ロール
1の回転作用により保持部材12の外周面に移行する力
が加わるため、中空体の小孔11aを通って含浸層13
に移行する。含浸層13内の離型剤は更に多孔質膜14
の微細な孔から塗布ロール1表面に毛管現象により滲出
する。
【0013】一方、加圧手段としてガス封入の弾性体1
6を用いた場合、弾性体16に封入されたガスは、前記
ヒータ4の発熱に伴って加熱され、圧力一定の場合、ボ
イル−シャルルの法則から体積は増加し、含浸保持部材
12の内周面全体が加圧される。その結果、前記重量部
材15の場合と同様にして、離型剤は塗布ロール1表面
に毛管現象により滲出する。因みに、常温(20℃)で
封入されたガスが100℃に加熱されると、圧力一定と
仮定して体積は1.27倍になる。ところで、含浸保持
部材12に保持された離型剤は中空体11を介して含浸
層13に移行しようとするが、含浸層13は多孔質膜1
4で被覆されているので、多孔質膜14の多孔度を調節
することにより、適正量の離型剤を塗布ロール1表面に
供給させることができる。塗布ロール1表面に滲出した
離型剤は、定着ロール(2,3)の一方または双方の表面
に塗布され、トナー像5が例えば加熱ロール2に付着す
るというオフセットの発生を防止することができる。
【0014】
【実施例】以下、本発明を実施例によって具体的に説明
するが、本発明は下記の実施例に限定されるものではな
い。 (画像形成装置)図4は定着装置の離型剤供給装置を改
造したカラー画像形成装置(デジタルカラー複写機;富
士ゼロックス社製「Acolor」)の全体図である。
図4において、プラテン21上に載置した原稿(図示せ
ず)の下面に沿って移動する原稿照明用ランプ22から
原稿に照射して反射した光は、移動ミラーユニット2
3、レンズ24、固定ミラー25を介して画像読取部2
6に収束される。この画像読取部26は、多数の光電変
換素子とレッド,グリーン,ブルーの3色のフィルタと
を有するカラーCCDセンサにより構成されている。画
像読取部26は原稿画像を各色毎に電気信号に変換し、
更にこの電気信号は光書込信号出力装置27に入力され
る。光書込信号出力装置27は、上記3色毎に入力され
た原稿画像読取信号をイエロー(Y),マゼンタ(M),シ
アン(C),黒(K)の4色のデジタル信号に変換して記憶
し、所定のタイミングで読出して、静電潜像を書込む手
段としての光ビーム書込装置28に出力する。この光ビ
ーム書込装置28は、像担持体29表面に上記4色に対
応した静電潜像を書き込む。
【0015】像担持体29の周囲には、像担持体29表
面を一様に帯電させる帯電用チャ−ジャ30、像担持体
29に書き込まれた静電潜像を各色のトナー像に現像す
る現像装置31、円筒状の回転可能な転写ドラムにより
構成された用紙担持部材32、除電コロトロン33、ク
リーナユニット34が配置されている。上記現像装置3
1はY,M,C,Kの各色の現像器を有し、それぞれ各
色のトナーで上記静電潜像を現像する。表面が用紙吸着
面を形成する上記用紙担持部材32の内部には、用紙の
吸着およびトナー像の転写を行う転写帯電器35が用紙
担持部材32表面と像担持体29表面とが接触する転写
位置Qに配置されている。また、上記クリーナユニット
34には、クリーニングブレード34a、上記帯電用チ
ャージャ30および赤色LEDにより構成された除電器
36が支持されている。上記用紙担持部材32の周囲に
は、用紙センサ37、転写後ジャムセンサ38、除電コ
ロトロン39およびクリーナ40が配置されている。上
記用紙センサ37は、転写位置Qの上流側で用紙担持部
材32表面に近接して配置され、用紙吸着面に吸着され
た用紙Pの先端位置を検出する。上記転写後ジャムセン
サ38は、転写位置Qの下流側に配置され、用紙担持部
材32表面からの反射光量により用紙Pの有無を検出す
る。給紙トレイ41に収容された用紙Pは、用紙取出ロ
ール42により取り出されて給紙され、一対のレジロー
ル43で一旦停止される。用紙Pは、その後前記像担持
体29表面のトナー像が転写位置Qに移動してくるのに
タイミングを合わせて、レジロール43から転写位置Q
に供給される。
【0016】給紙機構(41〜43)により転写位置Q
に供給された用紙Pの先端は、用紙担持部材32表面の
用紙吸着面に吸着される。この用紙の吸着と同時に第1
色目のトナー像が像担持体29表面から用紙Pに転写さ
れる。ここで、前記光書込信号出力装置27では、最初
にYのデジタル信号を所定のタイミングで読出して光ビ
ーム書込装置28に出力する。この書込装置28は像担
持体29表面にY色に対応した静電潜像を書き込む。Y
色に対応した静電潜像は現像装置31によりY色のトナ
ー像に現像され、Yトナー像の転写位置Qへの移動にタ
イミングを合わせて上記給紙機構から転写位置Qに用紙
Pが供給される。転写位置Qに対向して用紙担持部材3
2内側に配置された前記転写帯電器35は、転写位置Q
に供給された用紙Pを用紙吸着面へ吸着させると共に、
吸着された用紙Pへ像担持体29表面のYトナー像(1
色目のトナー像)を転写させる。
【0017】1色目のYトナー像が転写された用紙Pの
先端が用紙センサ37の位置に到達する迄に、露光系
(22〜28)によるY色の静電潜像の書込が終了す
る。そして、用紙センサ37により用紙Pの先端が検出
されると、上記露光系による第2色目のM色の静電潜像
の書込が開始される。この2色目の潜像書込中にYトナ
ー像を転写した用紙Pの先端が転写位置Qに到達する
と、転写帯電器35によって2色目のMトナー像の転写
が行われる。続いて、Cトナー像およびKトナー像の転
写が、上記Mトナー像の転写と同様に行われる。各色
(Y,M,C,K)のトナー像が転写された用紙Pは、
剥離爪44により剥離され、前記離型剤塗布ロール1と
一対の定着ロール(2,3)を装着した定着装置45に搬
送される。定着装置45において、上記4色の転写トナ
ー像が定着されると同時に、塗布ロール1から加熱ロー
ル2を介して離型剤が用紙P上に塗布される。その後、
一対の排紙ロール46の搬送力を受けた用紙Pは、排紙
トレイ47に排出されるようになっている。
【0018】実施例1 (離型剤塗布ロールA)孔径1mmの小孔11aが穿孔
され外径28mmで厚さ1mmのステンレススチール製
中空体11の内周面に、ポリウレタンゴムを発泡成形し
た厚さ5mmのドーナツ状スポンジを密着させて離型剤
含浸保持部材12を形成した。また、上記中空体11の
外周面上にポリウレタン繊維のフェルトを卷回して厚さ
1mmの離型剤含浸層13を形成した。次いで、PTF
Eからなる膜厚26μm,多孔度70%の多孔質膜14
で上記含浸層13の外周面および両端面を被覆し、多孔
質膜14の両側部を熱融着して含浸層13の両端面およ
び中空体11の両端外周上に接着させた。作製された積
層構造体(11〜14)における中空体11の一端内周面
に、ベアリング17を介して回転軸18に回転自在に支
持されるフランジ部材19を固着させた。次に、γ−ア
ミノプロピル基を有するアミン変性シリコーンオイル
(信越化学製;X-21-7763G)を中空体11の内方に注入
して、離型剤を上記保持部材12に保持させた。その
後、重量部材15として直径8mmの鉄棒を保持部材1
2の内部空間に挿入し、中空体11の他端内周面にフラ
ンジ部材19を上記と同様に固着させて、外径30mm
の離型剤塗布ロール1を製作した。
【0019】実施例2 (離型剤塗布ロールB)加圧部材として、重量部材15
の鉄棒に代えてガス充填の弾性体16を用いた以外は、
実施例1と同様にして離型剤塗布ロール1を製作した。
弾性体16としては、両端が閉塞されたロール状のクロ
ロプレンゴム薄膜を用いた。この弾性体16の内部に常
温(20℃)常圧の窒素ガスを封入した時の外径は16
mmであり、弾性体16は前記保持部材12の内周面に
密着している。
【0020】(塗布ロールの離型剤供給試験)前記カラ
ー画像形成装置Uにおける定着装置45にそれぞれ実施
例1,2で製作した離型剤塗布ロールA,Bを装着し
た。すなわち、定着装置45は、離型剤塗布ロール1と
して上記塗布ロールA,Bがそれぞれ組み込まれ、次の
ような構成からなる。各塗布ロールA,Bを一対の定着
ロール(2,3)のうちの加熱ロール2に圧接させ、未定
着トナー像5の定着時に駆動源(図示せず)からの伝動
により加熱ロール2を回転駆動させると、加圧ロール3
および塗布ロール1が従動回転する。また、加熱ロール
2にはランプヒータ4が内蔵されていて、その表面温度
が150℃前後に調整されるよう制御されている。以上
のような定着装置45を稼働させて100枚の連続複写
試験を行った。A4サイズの用紙Pに供給される離型剤
の初期塗布量を1枚当たり4.0mgに設定し、5枚
目,10枚目,30枚目,50枚目および100枚目に
複写された用紙Pに塗布された離型剤の重量を測定し
た。その測定結果を図5に示す。図5中の曲線A,B
は、それぞれ上記塗布ロールA,Bを使用した場合の複
写枚数に対する用紙に供給された離型剤量の変化を示
す。対照として、加圧部材を用いることなく離型剤含浸
保持部材12内部をそのままの空間とした離型剤供給装
置を使用した。なお、複写試験に先立って、離型剤が前
記保持部材12更には含浸層13に充分馴染むよう、塗
布ロール1を10分間ほど回転させておいた。また、複
写試験においては、用紙P上にトナー像が転写されてな
い白紙の状態で定着処理を行った。その際、離型剤塗布
ロール1内の加圧部材(15,16)の温度はほぼ100
℃を示した。
【0021】塗布ロール1の内部から表面に滲出した離
型剤は、塗布ロール1と互いに圧接回転する加熱ロール
2表面に移行し、前記転写位置Qから定着装置45に搬
送された用紙P上に塗布される。この離型剤塗布量は、
図5の曲線A,Bに示すように、初期設定の4.0mg
から10枚目までは低下するが、その後好ましい塗布量
とされる3.0mg前後でほぼ一定となり、連続複写時
にオフセットが発生するような恐れはない。一方、対照
の離型剤供給装置は、10枚目まで本発明の塗布ロール
Bと同様の塗布傾向を示す。しかし、その後も2.0m
g前後でほぼ一定となり、用紙Pへの塗布量が不足気味
である。更に、前記離型剤供給試験と同様に、本発明の
塗布ロールA,Bを使用して、未定着トナー像5が転写
された用紙Pの定着処理を行った。用紙Pとして、カラ
ートナーが2.0mg/cm2 の密度で転写されたA4
サイズの用紙を用いた。そして、1万枚の連続複写試験
を行ったところ鮮明な画像が得られた。しかも、用紙の
単位面積当たりのトナー密度が高いにもかかわらず、オ
フセットの発生は全くみられなかった。
【0022】以上、本発明の実施例を詳述したが、本発
明は、前記実施例に限定されるものではなく、特許請求
の範囲に記載された範囲内で種々の変更が可能である。
例えば、実施例では、画像形成装置としてカラー複写機
の例を挙げたが、モノクロ画像の複写機等に本発明の離
型剤塗布ロール(1)を適用できることは勿論である。ま
た、転写ドラムにより構成された用紙担持部材(32)に
代えて、中間転写ベルトを使用することも可能である。
【0023】
【発明の効果】本発明の離型剤塗布ロールは、中空体内
部に充填された離型剤含浸保持部材に対して強制的に圧
力をかけるものであるため、加熱手段および制御手段を
用いなくても、連続複写時に離型剤の供給が間に合わず
オフセットを発生してしまうという従来の不具合を解消
することができる。しかも、複雑な制御手段を必要とし
ないばかりでなく、部品点数が削減されるため、コスト
の低減を図ることが可能である。また、離型剤が直接加
熱されないため、離型剤として離型性能に優れたアミン
変性シリコーンオイルをも使用することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 定着装置の概略図である。
【図2】 本発明の一実施例として示す離型剤塗布ロー
ルの断面図であり、図2Aと図2Bとは加圧手段が異な
る。
【図3】 図2Aに示す離型剤塗布ロールの軸方向の断
面図である。
【図4】 本発明の一実施例として示す画像形成装置の
全体図である。
【図5】 本発明の離型剤塗布ロールを使用して連続複
写試験を行った時の複写枚数に対する用紙に供給された
離型剤供給量の変化を示すグラフ図である。
【符号の説明】
1…離型剤塗布ロール,2…加熱ロール,3…加圧ロー
ル,11…円筒状の中空体,12…離型剤含浸保持部
材,13…離型剤含浸層,14…多孔質膜,15…重量
部材(加圧手段),16…ガス封入の弾性体(加圧手
段),45…定着装置。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 関口 英明 神奈川県海老名市本郷2274番地 富士ゼロ ックス株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 定着ロール表面に液状の離型剤を供給す
    るロールが、多数の小孔を有する円筒状の中空体と、中
    空体の内部に充填された離型剤含浸保持部材と、中空体
    の外周面を被覆する離型剤含浸層と、離型剤含浸層の外
    周面を被覆する多孔質膜とから構成され、上記離型剤含
    浸保持部材の内部には該含浸保持部材を中空体内面に加
    圧する加圧手段を設けたことを特徴とする離型剤塗布ロ
    ール。
  2. 【請求項2】 前記多孔質膜が弗素樹脂からなる請求項
    1記載の離型剤塗布ロール。
JP27164195A 1995-10-19 1995-10-19 離型剤塗布ロール Pending JPH09114301A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006039465A (ja) * 2004-07-30 2006-02-09 Oki Data Corp 定着装置及び画像形成装置

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JP2006039465A (ja) * 2004-07-30 2006-02-09 Oki Data Corp 定着装置及び画像形成装置

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