JP2006027470A - エアバッグ装置を備えたステアリングホイール - Google Patents

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聡 西鍜治
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Abstract

【課題】
この発明は、ステアリングホイール中央のパッド部にエアバッグ作動時に展開しない固定部を設け、この固定部の周囲にエアバッグ装置を設けたステアリングホイールにおいて、パッド部の突出量を抑えてパッド部をコンパクトにするといった効果を充分に得ることができるエアバッグ装置を備えたステアリングホイールを提供することを目的とする。
【解決手段】
エアバッグクッション9は、ステアリングシャフト軸Sの方向に折畳んだ状態でリテーナ10上に設置され、ガス噴出し口11bからのガスを採り込むように、開口部9aをインフレータ11側に向くように配設して、下部開口端部9bをリテーナリング15とリテーナ10との間で狭持固定し、上部開口端部9cをインフレータ11の上面と固定部6との間で挟持固定してエアバッグ基部12に固定している。
【選択図】 図5

Description

この発明は、エアバッグ装置を備えたステアリングホイール、特に、ステアリングホイール中央のパッド部に固定部を設け、その周囲にエアバッグ装置を備えるステアリングホイールに関する。
従来から、ステアリングホイール中央のパッド部分に、エアバッグ装置を備えたステアリングホイールが知られている。
このように、エアバッグ装置を備えたステアリングホイールには、下記特許文献1,2のように、ステアリングホイール中央のパッド部にエアバッグ作動時に展開しない固定部を設け、この固定部の周囲を取り囲むようにエアバッグ装置を配置したステアリングホイールも知られている。
国際公開第97/34783号パンフレット 米国特許第4828286号明細書
ところで、ステアリングホイール中央のパッド部は、デザイン上、運転者側に大きく突出するのは好ましくない。特に、ステアリングホイールのリング部よりも運転者側に突出すると、ステアリング操作も悪化させてしまうというおそれも生じる。そこで、ステアリングホイールを製作する場合には、パッド部の突出量をできるだけ抑えたいという要求がある。
この要求に対して、前述の特許文献1、2のステアリングホイールの構造によると、嵩張るエアバッグクッションを、固定部の周囲に配置できるため、その分、従来のエアバッグ装置を備えたものよりも、パッド部の運転者側への突出量を低減できるといった効果が得られる。
しかし、この特許文献1、2の構造をより詳細に見てみると、未だ突出量を抑えて、パッド部をコンパクトにするといった効果を充分に得ることができないことがわかる。
そこで、この発明は、ステアリングホイール中央のパッド部にエアバッグ作動時に展開しない固定部を設け、この固定部の周囲にエアバッグ装置を設けたステアリングホイールにおいて、パッド部の突出量を抑えてパッド部をコンパクトにするといった効果を充分に得ることができるエアバッグ装置を備えたステアリングホイールを提供することを目的とする。
この発明のエアバッグ装置を備えたステアリングホイールは、ステアリングホイール中央のパッド部にエアバッグ作動時に展開しない固定部を設け、この固定部の周囲にエアバッグ装置を設けたステアリングホイールであって、前記固定部の裏面を、ステアリングシャフト軸に略直交する支持面を有する支持部に固定し、
前記エアバッグ装置に設けたエアバッグクッションの開口端部を、該固定部の裏面と支持部の支持面との間で挟持固定したものである。
上記構成によれば、固定部の裏面が、ステアリングシャフト軸に略直交する支持面を有する支持部に固定され、エアバッグクッションの開口端部が、該固定部の裏面と支持部の支持面との間で挟持固定されるため、ステアリングシャフト軸と略直交する面で、エアバッグクッションの開口端部が固定される。
これにより、エアバッグクッションの固定のために、ステアリングシャフト軸方向、すなわちパッド部の突出方向のスペースを、別途確保する必要がなくなる。
この発明の一実施態様においては、前記固定部の裏面側に、前記エアバッグ装置の作動時にエアバッグクッション内にガスを供給するインフレータを配置し、該インフレータのガス噴出し口を、ステアリングシャフト軸方向に略直交する方向にガスを噴出すように設定したものである。
上記構成によれば、固定部の裏面側に配置したインフレータのガス噴出し口を、ステアリングシャフト軸に略直交する方向にガスを噴出すように設定したため、インフレータをコンパクトにすることができる。
すなわち、ステアリングシャフト軸と略直交する面でエアバッグクッションを固定した場合、インフレータのガス噴出し口をステアリングシャフト軸と直交する面に形成すると、インフレータのガス噴出し口を設ける面積が減少し、ガス供給性能が低下するが、この問題に対応するため、インフレータを径方向に大きくした場合には、エアバッグ装置が大型化してしまう。
そこで、本構成のようにガス噴出し口をステアリングシャフト軸方向に略直交する方向にガスを噴出すように設定することで、ガス供給性能を確保した上でインフレータをコンパクトにすることができるのである。
これにより、パッド部の大きさを可及的に小さくすることができる。
しかも、エアバッグクッションの膨張時には、ガスが直接運転者側に噴出しないため、運転者への衝撃が低減できるといった効果も得ることができる。
この発明の一実施態様においては、前記エアバッグクッションの開口端部を、該エアバッグクッションがステアリングシャフト軸に略直交する方向から見て袋状となるように、前記ガス噴出し口を挟んで位置する運転者側開口端部と車両前方側開口端部とで構成し、該運転者側開口端部を、固定部の裏面と支持部の支持面との間で挟持固定したものである。
上記構成によれば、エアバッグクッションの開口端部を、エアバッグクッションがステアリングシャフト軸に略直交する方向から見て袋状となるように、ガス噴出し口を挟んで位置する運転者側開口端部と車両前方側開口端部とで構成して、そのうち、運転者側開口端部を、固定部の裏面と支持部の支持面との間で挟持固定したため、エアバッグクッションの開口端部の固定を、ステアリングシャフト軸方向にコンパクトにしつつも、エアバッグクッションを袋状に固定しているため、エアバッグクッション内に確実にガスを供給することができる。
この発明の一実施態様においては、前記固定部の裏面を、樹脂で形成したものである。
上記構成によれば、固定部の裏面を樹脂で形成したため、固定部の裏面が弾性力を持つことになり、エアバッグクッションの開口端部に付勢力を与えた状態で広い範囲で固定できる。よって、エアバッグクッションの開口端部の位置ズレを抑制することができ、エアバッグ作動時のエアバッグクッションの固定を確実に行うことができる。
また、エアバッグクッションの急激な膨張に対しても、この裏面が弾性変形するため、エアバッグクッションの表面を傷つけるおそれを無くすことができる。
この発明の一実施態様においては、前記支持部をインフレータで構成したものである。
上記構成によれば、支持部を、インフレータとすることで、直接固定部をインフレータに固定できるため、別部材を設けるよりも、パッド部の突出量をより低減することができる。
この発明の一実施態様においては、前記支持部を、インフレータの上面と固定部の下面との間に設けたブラケット部材で構成したものである。
上記構成によれば、支持部を、インフレータの上面と固定部の下面との間に設けたブラケット部材とすることで、既存のエアバッグ装置で用いているインフレータをそのまま流用することができるため、専用のインフレータを用いるよりも生産コストを低減することができる。
この発明によれば、エアバッグクッションの開口端部が、固定部の裏面と支持部の支持面との間で挟持固定されるため、ステアリングシャフト軸と略直交する面で、エアバッグクッションの開口端部が固定される。
これにより、エアバッグクッションの固定のために、ステアリングシャフト軸方向、すなわちパッド部の突出方向のスペースを、別途確保する必要がなくなる。
したがって、ステアリングホイール中央のパッド部にエアバッグ作動時に展開しない固定部を設け、この固定部の周囲にエアバッグ装置を設けたステアリングホイールにおいて、パッド部の突出量を抑えてパッド部をコンパクトにするといった効果を充分に得ることができる。
また、エアバッグクッションは運転者側に向かって膨張するが、この膨張方向に対して、略直交する方向で開口端部を固定することになるため、確実な固定を行うことができる。
以下、図面に基づいて、この発明の実施形態を詳述する。
図1は本願発明の実施形態におけるエアバッグ装置を備えたステアリングホイールの斜視図、図2はエアバッグ作動時におけるステアリングホイールと運転者との関係を示した模式図である。
図1に示すように、ステアリングホイール1は、運転者が把持するリング部2と、左右及び下側に延びる3本のスポーク部3a,3b,3cと、中央のパッド部4とからなり、ボス部5を介して、ステアリングシャフト(図示せず)上端部に固定される。そして、このステアリングホイール1をステアリングシャフト軸S廻りに回動操作することで、操舵が行えるように構成している。
前述のパッド部4は、そのステアリングシャフト軸Sに直交する面での内方側で中心部分に設けた固定部6と、その周囲を取り囲むようにドーナツ状に配置したエアバッグ装置7とから構成している。
この実施態様では、固定部6にはホーンスイッチ60を配置している。このホーンスイッチ60は、直接押圧操作することで、ホーン(警報)が鳴るように構成している。
なお、リング部2及びスポーク部3a,3b,3cについては、従来と同様の構造であるため詳細な説明を省略する。
図2に示すように、車両が前面衝突して、ステアリングホイール1のエアバッグ装置7が作動した場合には、通常のエアバッグ装置と同様に、ステアリングホイール1と運転者Mの間にエアバッグクッション9が展開をする。しかし、固定部6の部分では、エアバッグクッション9は展開しない。
もっとも、エアバッグクッション9の内部には、高圧ガスが充填されるため、運転者Mに当接する部分では、固定部6を設けたことによる隙間は潰される。よって、パッド部4に固定部6を設けたとしても、エアバッグ装置7における運転者保護は確実に行なわれる。
図3は本実施形態におけるパッド部4の単体斜視図、図4はステアリングホイール1全体を含めたパッド部4の正面図、図5は図4におけるA−A線矢視断面図、図6は図4におけるB−B線矢視断面図、図7は図5の要部詳細図である。
図3〜図7に示すように、ステアリングホイール1中央のパッド部4は、前述のように中心部分に設けた固定部6と、ドーナツ状に設けたエアバッグ装置7とからなる。
このうち、ドーナツ状のエアバッグ装置7は、図3に示すようにステアリングホイール1のフレーム(図示せず)に装着されるリテーナ10と、このリテーナ10に取り付けた筒状のインフレータ11とから成るエアバッグ基部12を備え、このエアバッグ基部12に対して折畳んだエアバッグクッション9を固定し、さらに、エアバッグクッション9を覆う展開カバー部13をエアバッグ基部12に固定することで構成している。
前述のインフレータ11は、直径よりも軸方向長さが短い金属製の筒状部11aで構成し、その内部にガス発生剤14を内蔵している。また、発生したガスを放出するガス噴出し口11bを筒状部11aの側面上部に複数形成し、その下方(ステアリングホイール1に対して運転者Mの位置の反対側。以下、同様。)にリテーナ10に取り付ける為のリブ11cを径方向に延びるように設けている。
前述のリテーナ10は、その中央にインフレータ11の筒状部11aの直径よりも大きく、リブ11cの直径よりも小さい開口部10aを形成し、この開口部10aに対して、インフレータ11を嵌め込み固定している。
このインフレータ11の固定は、インフレータ11のリブ11cを、環状のリテーナリング15とリテーナ10に固定ボルトBによって締結固定することで行う(図6参照)。
前述のエアバッグクッション9は、ステアリングシャフト軸Sの方向に折畳んだ状態でリテーナ10上に設置され、ガス噴出し口11bからのガスを採り込むように、開口部9aをインフレータ11側に向くように配設して、下部開口端部9bをリテーナリング15とリテーナ10との間で狭持固定し、上部開口端部9cをインフレータ11の上面と固定部6との間で挟持固定してエアバッグ基部12に固定している。
すなわち、上部開口端部9b及び下部開口端部9cをステアリングシャフト軸S方向と直交する方向に広がる面で挟持固定することで、エアバッグクッションをエアバッグ基部12に固定している。
前述の展開カバー部13は、軟質性の合成樹脂で成形され、パッド部4のほぼ全域を構成する大きさに構成するとともに、パッド部4表面を構成するため、湾曲断面形状に成形している。
展開カバー部13の外周端部に設けた取付け部13aは、リテーナ10の外周端部で下側に折り曲げたフランジ部10bに、リベットRを介して固定している。
また、この展開カバー部13は、後述のようにその裏面に複数の破断溝16を形成しており、エアバッグ作動時には、この破断溝16で複数のパーツに分離して展開するように構成している。
展開カバー部13の中心部分には円形の開口端部13bを形成している。この開口端部13bは、固定部6に対して係止固定される。
具体的には、展開カバー部13の開口端部13bの端部(内縁端部)に、下方に没入した縦壁部17aと横壁部17bとからなる嵌合部17を形成し、この嵌合部17を固定部6に対して嵌合係止することで、展開カバー部13を係止している。
この展開カバー部13は、固定部6に嵌合係止しない状態、つまり展開した状態で、開口端部13bの嵌合部17が固定部6よりも上方(運転者Mが位置する側。以下、同様。)へ位置するように成形されており、また、内部にステアリングシャフト軸S方向に折畳んで圧縮した状態のエアバッグクッション9を収納しているため、その嵌合部17は、上方に付勢された状態で固定部6に係止される。
もっとも、この嵌合部17の剛性は、エアバッグクッション9の膨張圧力によって弾性変形する強度に設定されており、エアバッグ作動時には固定部6との係合が解除されるように構成している。
このように、展開カバー部13の略中央が固定部6で支持されるため、展開カバー部13の支持強度及び位置決め精度を向上できる。特に、縦壁部17aと横壁部17bとからなる嵌合部17で固定部6に対して嵌合固定したことにより、ステアリングシャフト軸S方向のみならず径方向においても、確実な位置決めを行うことができる。
また、展開カバー部13が熱により塑性変形し、膨張や収縮をしたとしても、展開カバー部13が付勢された状態で固定部6に係合しているため、その形状を一定に保つことができ、意匠性が損なわれることはない。
さらに、運転者M側からの外力により展開カバー部13の嵌合部17と固定部6との係合が外れたとしても、付勢力により係合を回復し、展開カバー部13の形状が保たれる。加えて、固定部6のホーンスイッチ60を押圧操作した時にも、その荷重が固定されたインフレータ11に直接伝わるため剛性感のある良好な操作感を得ることができる。
次に、展開カバー部13が係止固定される固定部6について説明する。
図7に示すように、固定部6には、前述のようにホーンスイッチ60を設けており、このホーンスイッチ60は、樹脂製の鉢状のスイッチケース61と、その内部でステアリングシャフト軸S方向にストロークするスイッチボタン62と、その間に介装されたコイル状の圧縮バネ63とからなる。
前述のスイッチケース61は、所定長さを有する円筒状の本体部61aと、その上部で拡径した拡径部61bと、本体部61aの底でインフレータ11の上面に当接固定される底部61cと、本体部61aの内部で圧縮バネ63の座となるスプリング座部61eと、スプリング座部に穿設した開口部61fとで構成している。なお、64,65はホーン回路に結線したスイッチ端子である。
このスイッチケース61を、インフレータ11上面の雄ネジ部11dに締結することで、確実に位置を固定することができるため、ホーンスイッチ60の位置を確実に固定できる。
また、スイッチケース61を樹脂で形成しているため、スイッチケース61に弾性力を持たせることができ、インフレータ11の上面とスイッチケース61の底部61cとで挟持固定するエアバッグクッション9の上部開口端部9cに付勢力を与えた状態で固定することができる。
これにより、エアバッグクッション9の上部開口端部9cの位置ズレを抑制することができ、エアバッグ作動時のエアバッグクッション9の固定を確実に行うことができる。また、エアバッグクッション9の急激な膨張に対しても、この底部61cが弾性変形するため、エアバッグクッション9の表面を傷つけるおそれを無くすことができる。
また、この底部61cを肉厚に構成することで、エアバッククッションからの衝撃を受けても、破損のおそれをなくすことができる。
前述のスイッチボタン62は、パッド部4の表面と略一致するボタン操作部62aと、ボタン操作部62aから下部に延びる軸部62bと、軸部62bの下端で拡径方向に付勢した爪部62cとから構成している。このスイッチボタン62は、スイッチケース61の開口部61fに、軸部62bを挿通することにより、スイッチケース61内でステアリングシャフト軸S方向に移動しうるように構成している。
前述の圧縮バネ63は、スイッチボタン62のボタン操作部62aとスイッチケース61のスプリング座部61eとの間に介装され、スイッチボタン62を上方に付勢している。もっとも、このスイッチボタン62は爪部62cによって、スイッチケース61からの抜けが防止されているため、圧縮バネ63はスイッチボタン62に所定の付勢力を与えた状態で、その位置を保持している。
運転者Mが、スイッチボタン62を押圧すると、スイッチボタン62は、圧縮バネ63の付勢力に抗して下方に移動し、ボタン操作部62aの下面に設けたスイッチ端子64を、スプリング座部61eの上面のスイッチ端子65に接触させる。これにより、ホーン回路が閉成され、車両のホーンが鳴るように構成している。
なお、このようにスイッチボタン62を押圧式の構造とした場合であっても、前述のように、展開カバー部13の係合を嵌合部17による嵌合係止としているため、スイッチボタン62の押圧操作によって展開カバー部13も沈み込むことになり、両者の間で隙が生じることはない。
次に、エアバッグ作動に関する構造及び作用について詳述する。
図3、図4及び図6に示すように、展開カバー部13の裏面には、薄肉化されてエアバッグクッション9の膨張圧力によって破断可能な破断溝16を、開口部4bから略放射線状に複数延設している。このうちスポーク部3a,3b,3cの方向に延びる破断溝16…を途中で分岐させているものの、最終的には全ての破断溝16…を展開カバー部13のリテーナ10への取付け部13aへ向けて延設している。
このように破断溝16…を設けることで、展開カバー部13が取付け部13a近傍をヒンジ部13cとして複数のパーツで展開するように構成できる。
ここで、展開カバー部13が湾曲断面形状である場合、湾曲量が大きいと曲げ剛性が高まり、破断溝16の一部にエアバッグクッション9の膨張圧力の応力が集中せずに展開性能が悪化するが、本実施形態のように複数のパーツに分割することで、各パーツの断面の湾曲量が小さくなり、変形が容易となるため、破断溝16の一部に応力が集中しやすくなり、展開性能を高めることができる。
図8は、本実施形態におけるエアバッグ作動時を示す断面図である。
この図に示すように、エアバッグ装置7が作動すると、インフレータ11からガスが噴出し、エアバッグクッション9が膨張する。展開カバー部13はエアバッグクッション9の膨張圧力を受けて、嵌合部17が変形して固定部6であるホーンスイッチ60との係合が解除される。これにより、破断溝16(図3,4参照)が嵌合部17側から破断してゆき、展開カバー部13がヒンジ部13cを支点として開放される。そして、エアバッグクッション9が車室へ展開される。
エアバッグクッション9は、ステアリングシャフト軸Sと直交する径方向へ展開する外筒部9dと、ホーンスイッチ60を囲い、運転者M側へ向けてほぼ直線的に展開する筒状の内筒部9eとで構成しており、内筒部9eは外筒部9dより運転者M側への展開長を短く設定し、外筒部9dの運転者M側への展開長を制限するように構成している。
このように、エアバッグクッション9の内筒部9eがエアバッグクッション9の運転者M側への展開長を制限することにより、外筒部9dがステアリングシャフト軸Sと直交する径方向へ素早く膨張して守備範囲を拡大できると共に、エアバッグクッション膨張過渡期には、運転者M側への展開を抑制してエアバッグクッション9が運転者M側に勢いよく膨張するのを防止できる。
図9に、エアバッグ作動時のステアリングホイール1の正面図を示す。この図から分かるように、エアバッグクッション9が展開すると、展開カバー部13は、破断溝16(図3,4参照)で破断し、複数のパーツ13…に分断されて、前述のヒンジ部13cを支点として展開する。ちょうど花びらが開いたような形で展開カバー部13が展開する。
また、展開カバー部の各パーツ13…は、ステアリングホイール1のリング部2とスポーク部3a,3b,3cの間の空間部分に運転者Mとは反対側に向かって落ち込めるよう形成されているため、エアバッグクッション9の膨張時に運転者Mがエアバッグクッション9に接触しエアバッグクッション9内のエアーが前方(パッド部4に対し、運転者Mとは反対側)に移行する場合であっても、展開カバー部13がその移行を阻害するおそれを無くすことができる。したがって、運転者Mがエアバッグクッション9へ接触する際の衝撃を軽減できる。
次に、以上のように構成した本実施態様の作用及び効果について詳述する。
この実施態様によるエアバッグ装置7を備えたステアリングホイール1は、ステアリングホイール1中央のパッド部4にエアバッグ作動時に展開しない固定部6を設け、この固定部6の周囲にエアバッグ装置7を設けたステアリングホイール1であって、前記固定部6の裏面を、ステアリングシャフト軸Sに略直交する上面を有するインフレータ11に固定し、前記エアバッグ装置7に設けたエアバッグクッション9の上部開口端部9cを、該固定部6の裏面とインフレータ11の上面との間で挟持固定したものである。
上記構成によれば、固定部6の裏面が、ステアリングシャフト軸Sに略直交する上面を有するインフレータ11に固定され、エアバッグクッション9の上部開口端部9cが、該固定部6の裏面とインフレータ11の上面との間で挟持固定されるため、ステアリングシャフト軸Sと略直交する面で、エアバッグクッション9の上部開口端部9cが固定される。
これにより、エアバッグクッション9の固定のために、ステアリングシャフト軸S方向、すなわちパッド部4の突出方向のスペースを、別途確保する必要がなくなる。
したがって、ステアリングホイール1中央のパッド部4にエアバッグ作動時に展開しない固定部6を設け、この固定部6の周囲にエアバッグ装置7を設けたステアリングホイール1において、パッド部4の突出量を抑えてパッド部4をコンパクトにするといった効果を充分に得ることができる。
また、エアバッグクッション9は運転者M側に向かって膨張するが、この膨張方向に対して、略直交する方向で開口端部を固定することになるため、確実な固定を行うことができる。
また、この実施態様では、前記固定部6の裏面側に、前記エアバッグ装置7の作動時にエアバッグクッション9内にガスを供給するインフレータ11を配置し、該インフレータ11のガス噴出し口11bを、ステアリングシャフト軸S方向に略直交する方向にガスを噴出すように設定したものである。
上記構成によれば、固定部6の裏面側に配置したインフレータ11のガス噴出し口11bを、ステアリングシャフト軸Sに略直交する方向にガスを噴出すように設定したため、インフレータ11をコンパクトにすることができる。
すなわち、ステアリングシャフト軸Sと略直交する面でエアバッグクッション9を固定すると、インフレータ11のガス噴出し口11bを設ける面積が減少し、ガス供給性能が低下するが、この問題に対応するため、インフレータ11を径方向に大きくした場合には、エアバッグ装置7が大型化してしまう。
そこで、本構成のようにガス噴出し口11bをステアリングシャフト軸S方向に略直交する方向にガスを噴出すように設定することで、ガス供給性能を確保した上でインフレータ11をコンパクトにすることができるのである。
これにより、パッド部4の大きさを可及的に小さくすることができる。
しかも、エアバッグクッション9の膨張時には、ガスが直接運転者M側に噴出しないため、運転者Mへの衝撃が低減できるといった効果も得ることができる。
また、この実施態様では、前記エアバッグクッション9の開口端部を、該エアバッグクッション9がステアリングシャフト軸Sに略直交する方向から見て袋状となるように、前記ガス噴出し口11bを挟んで位置する上部開口端部9cと下部開口端部9bとで構成し、該上部開口端部9cを、固定部6の裏面とインフレータ11の上面との間で挟持固定したものである。
上記構成によれば、エアバッグクッション9の開口端部を、エアバッグクッション9がステアリングシャフト軸Sに略直交する方向から見て袋状となるように、ガス噴出し口11bを挟んで位置する上部開口端部9cと下部開口端部9bとで構成して、そのうち、上部開口端部9cを、固定部6の裏面とインフレータ11の上面との間で挟持固定したため、エアバッグクッション9の開口端部の固定を、ステアリングシャフト軸S方向にコンパクトにしつつも、エアバッグクッション9を袋状に固定しているため、エアバッグクッション9内に、確実にガスを供給することができる。
また、この実施態様では、前記固定部6の裏面を、樹脂で形成したものである。
上記構成によれば、固定部6の裏面を樹脂で形成したため、固定部6の裏面が弾性力を持つことになり、エアバッグクッション9の上部開口端部9cに付勢力を与えた状態で広い範囲で固定できる。よって、エアバッグクッション9の上部開口端部9bの位置ズレを抑制することができ、エアバッグ作動時のエアバッグクッション9の固定を確実に行うことができる。
また、エアバッグクッション9の急激な膨張に対しても、この裏面が弾性変形するため、エアバッグクッション9の表面を傷つけるおそれを無くすことができる。
また、この実施態様では、固定部6の支持をインフレータ11で行うものである。
上記構成によれば、インフレータ11で固定部6を支持することで、直接固定部6をインフレータ11に固定できるため、別部材を設けるよりも、パッド部4の突出量をより低減することができる。
なお、本実施態様では固定部6にホーンスイッチ60を設けたが、エアバッグ作動時にその位置を固定しているものであれば、エンブレム等をデザインしたスペーサー部材等を設けてもよい。
次に、図10に示す他の実施形態について説明する。
この実施形態は、エアバッグクッション9の開口端部の固定構造等を前述の実施態様から異ならせたものである。すなわち、インフレータ11の上方に別途支持ブラケット70を設け、この支持ブラケット70によってエアバッグクッション9の開口端部9b,9cを挟持固定した構造である。なお、その他の構造については、前述の実施態様と同様であるため、同一の符号を付して説明を省略する。
この実施態様では、インフレータ11を跨ぐような形で略ハット形状に折り曲げた帯状部材によって支持ブラケット70を構成し、この支持ブラケット70の支持固定部71と取付け端部72で、エアバッグクッション9の下部開口端部9b,上部開口端部9cを固定している。
すなわち、支持ブラケット70は、その両端の取付け端部72をインフレータ11側方のリテーナ10に固定しているが、エアバッグクッション9の下部開口端部9bを、その取付け端部72とリテーナ10との間で挟持固定するように構成している。
また、支持ブラケット70の支持固定部71では、固定部6を二つの固定ボルト66,66を介して固定支持しているが、この固定部6の裏面、すなわちスイッチケース61の底部61cと支持固定部71との間で、エアバッグクッション9の上部開口端部9cを挟持固定するように構成している。
この支持ブラケット70の支持固定部71も取付け端部72も共に、ステアリングシャフト軸Sと直交する方向に延びて、エアバッグクッション9の上部開口端部9cと下部開口端部9bをそれぞれ固定している。このため、この実施形態でも、前述の実施態様と同様に、エアバッグクッション9の固定のためのスペースをステアリングシャフト軸S方向に設ける必要がなく、パッド部4の突出量を可及的に低減できる。
なお、支持ブラケット70が帯状であるため、エアバッグクッション9の環状の開口端部9b,9cを全て挟持固定することはできないが、挟持固定されていない開口端部は、接着剤やリベット等の別の固定手段で、スイッチケース61の底部61cやリテーナ10に固定される。これにより、エアバッグクッション9内に供給されるガスが、外部に漏れないように構成している。
このように、この実施態様では、支持ブラケット70を別途設けてエアバッグクッション9を固定することで、既存のエアバッグ装置7で用いているインフレータをそのまま流用することができる。よって、専用のインフレータを用いるよりも生産コストを低下させることができるという効果を得ることができる。
なお、その他の作用効果については、前述の実施形態と同様である。
次に、さらに図11に示す他の実施形態について説明する。
この実施形態は、4本スポークのステアリングホイール101に、本願発明を採用した場合の一例を示したものである。
このステアリングホイール101も、運転者Mが把持するリング部102と、左右水平方向及び斜め下方側に延びる4本のスポーク部103a,103b,103c,103dと、中央のパッド部104とからなり、ステアリングシャフト(図示せず)の上端部に固定している。
このパッド部104も、その中心部分に設けた固定部106と、その周囲を取り囲むようにドーナツ状に配置したエアバッグ装置107とから構成している。なお、固定部106には、前述の実施態様と同様にホーンスイッチ160が設けられている。
このエアバッグ装置107の展開カバー部113の裏面にも、前述と同様に破断溝116…を放射状に延びるように形成している。もっとも、この実施態様では、スポーク部が4本あるため、そのスポーク部の数に応じて、破断溝116…の数を増やしている。
このようにスポーク部の数に応じて破断溝116…を増やしたのは、エアバッグ作動時に展開する展開カバー部113が、前述の実施態様と同様に空間部分に展開するように構成するためである。すなわち、スポーク部に沿って破断溝116…を設けることにより、展開カバー部113をリング部102とスポーク部103a,103b,103c,103dとの間の空間部分に展開することができるのである。
このように、本実施態様でも、破断溝116…を複数設けたことにより、前述の実施態様と同様に、確実なエアバッグ作動を得ることができる。
なお、その他の作用効果については、前述の実施態様と同様である。
以上、この発明の構成と、前述の実施態様との対応において、
この発明の固定部は、実施態様のホーンスイッチ60に対応し、
以下同様に、
支持部は、インフレータ11、支持ブラケット70に対応し、
支持面は、インフレータ11の上面、支持固定部71に対応し、
開口端部は、上部開口端部9cに対応するも、
この発明は、前述の実施態様の構成のみに限定されるものではなく、様々なステアリングホイールの実施態様を含むものである。
本発明のエアバック装置を備えたステアリングホイールの斜視図。 ステアリングホイールと運転者との関係を示した模式図。 パッド部の単体斜視図。 ステアリングホイール全体を含めたパッド部の正面図。 図4におけるA−A線矢視断面図。 図4におけるB−B線矢視断面図。 図5の要部詳細図。 エアバッグ作動時を示す断面図。 エアバッグ作動時のステアリングホイールの正面図。 他の実施形態の図5に対応する断面図。 他の実施形態の図4に対応する正面図。
符号の説明
1,101…ステアリングホイール
4,104…パッド部
6,106(60,160)…固定部(ホーンスイッチ)
7,107…エアバッグ装置
9…エアバッグクッション
9c…上部開口端部
11…インフレータ(支持部)
70…支持ブラケット(支持部)

Claims (6)

  1. ステアリングホイール中央のパッド部にエアバッグ作動時に展開しない固定部を設け、この固定部の周囲にエアバッグ装置を設けたステアリングホイールであって、
    前記固定部の裏面を、ステアリングシャフト軸に略直交する支持面を有する支持部に固定し、
    前記エアバッグ装置に設けたエアバッグクッションの開口端部を、該固定部の裏面と支持部の支持面との間で挟持固定した
    エアバッグ装置を備えたステアリングホイール。
  2. 前記固定部の裏面側に、前記エアバッグ装置の作動時にエアバッグクッション内にガスを供給するインフレータを配置し、
    該インフレータのガス噴出し口を、ステアリングシャフト軸方向に略直交する方向にガスを噴出すように設定した
    請求項1記載のエアバッグ装置を備えたステアリングホイール。
  3. 前記エアバッグクッションの開口端部を、該エアバッグクッションがステアリングシャフト軸に略直交する方向から見て袋状となるように、前記ガス噴出し口を挟んで位置する運転者側開口端部と車両前方側開口端部とで構成し、
    該運転者側開口端部を、固定部の裏面と支持部の支持面との間で挟持固定した
    請求項2記載のエアバッグ装置を備えたステアリングホイール。
  4. 前記固定部の裏面を、樹脂で形成した
    請求項1〜3記載のエアバッグ装置を備えたステアリングホイール。
  5. 前記支持部を、インフレータで構成した
    請求項1〜4記載のエアバッグ装置を備えたステアリングホイール。
  6. 前記支持部を、インフレータの上面と固定部の下面との間に設けたブラケット部材で構成した
    請求項1〜4記載のエアバッグ装置を備えたステアリングホイール。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102233861A (zh) * 2010-04-27 2011-11-09 福特全球技术公司 用于车辆的乘员保护装置

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