JP2002019560A - 助手席用エアバッグ - Google Patents

助手席用エアバッグ

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JP2002019560A
JP2002019560A JP2000207013A JP2000207013A JP2002019560A JP 2002019560 A JP2002019560 A JP 2002019560A JP 2000207013 A JP2000207013 A JP 2000207013A JP 2000207013 A JP2000207013 A JP 2000207013A JP 2002019560 A JP2002019560 A JP 2002019560A
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inflator
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    • B60R21/2342—Tear seams

Abstract

(57)【要約】 【課題】 低出力のインフレータを用いた場合でも速や
かに膨張を完了させることができ、且つ十分な衝撃吸収
性能を備えた助手席用エアバッグを提供する。 【解決手段】 助手席用エアバッグ１は、その前端側に
乗員対向面２を有し、上側面はウィンドシールド対向面
４となっている。乗員対向面２とウィンドシールド対向
面４とは内部部材６によって互いに連結されている。イ
ンフレータ１２がガス噴出作動した際には、そのガス圧
によって乗員対向面２が乗員に接近するように膨張する
と共に、ウィンドシールド対向面４の上下方向の途中部
分が内部部材６を介して乗員対向面２によって引張ら
れ、ウィンドシールド２２から離隔するようにエアバッ
グの内側に凹んだ形状に展開する。これにより、エアバ
ッグ１は、その容積を減じ、インフレータの出力が小さ
い場合でも速やかに膨張を完了するとともに、展開完了
時には乗員対向面２が十分に乗員に近接し、早期に乗員
を受け止めることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車のインスト
ルメントパネルに設置され、車両衝突時等の緊急時にウ
ィンドシールドと助手席の乗員との間に膨張して乗員を
保護する助手席用エアバッグに係り、特に、このエアバ
ッグ膨張時の最終展開形状を規制する手段を備えた助手
席用エアバッグに関する。
【０００２】
【従来の技術】通常、自動車の助手席用エアバッグは、
容器状のリテーナに収容され、このリテーナに装着され
たリッド（蓋状体）によって覆われた状態でインストル
メントパネルに設置されている。このリテーナにはエア
バッグを膨張させるためのガスを発生させるインフレー
タが設けられている。
【０００３】車両衝突時等の緊急時には、この助手席用
エアバッグは、ガス噴出作動したインフレータからのガ
スによって膨張し、リッドを押し開いて車両室内に大き
く展開し、衝突等の衝撃によって急激に前方へ移動して
きた乗員を受け止めるようになる。
【０００４】第２図は、従来例に係る助手席用エアバッ
グ１００の展開時の態様を示す断面図である。
【０００５】この助手席用エアバッグ１００は、後端側
（第２図においては左端側。以下、同様。）が先細とな
った略錐体状の展開形状を有している。このエアバッグ
１００の前端側（第２図においては右端側。以下、同
様。）は、車両衝突時等の緊急時においてこのエアバッ
グ１００が膨張した際に乗員と対向し、この乗員を受け
止めるための十分な面積を有した乗員対向面１０２とな
っている。また、エアバッグ１００の上側（第２図上
側。以下、同様。）面は、このエアバッグが膨張した際
に車体前部のウィンドシールド１２２と対向するウィン
ドシールド対向面１０４となっている。
【０００６】このエアバッグ１００は、その後端側の開
口１０６の周縁部が容器状のリテーナ１１０の前面側の
開口周縁部と連結される。このリテーナ１１０内にはイ
ンフレータ１１２が設置されており、このインフレータ
１１２から噴出されたガスは、これらの開口を通じてエ
アバッグ１００内に導入される。このエアバッグ１００
は、折り畳まれてリテーナ１１０内に収容される。そし
て、このリテーナ１１０の開口部にリッド１１４が装着
され、自動車のインストルメントパネル１２０に設置さ
れる。
【０００７】車両衝突時等の緊急時には、このエアバッ
グ１００はガス噴出作動したインフレータ１１２からの
ガスによって膨張し、リッド１１４を押し開いて車両室
内に展開する。
【０００８】車両室内側に展開したこのエアバッグ１０
０は、車体のウィンドシールド１２２と乗員との間にお
いて大きく膨出する。このとき、乗員対向面１０２が乗
員と対向するように膨張してこの乗員を受け止める態勢
となるとともに、ウィンドシールド対向面１０４がウィ
ンドシールド１２２に沿って膨出し、このウィンドシー
ルド１２２と対向するようになる。このエアバッグ１０
０は、乗員が乗員対向面１０２に突込んで強くこのエア
バッグ１００を押圧した際に、ウィンドシールド対向面
１０４がウィンドシールド１２２に当接することによっ
てしっかりと支えられ、確実に乗員を受け止めることが
できるようになっている。
【０００９】
【発明が解決しようとする課題】このような助手席用エ
アバッグは、乗員と車体のウィンドシールド並びにイン
ストルメントパネルとの間を埋め、確実に乗員を受け止
めることができるように広範囲に膨張する必要があるた
め、大容積のものとなり易く、このような容積の大きい
エアバッグ対し膨張開始から速やかに展開を完了させる
ために様々な手段が講じられてきた。
【００１０】その１つとして、このエアバッグを膨張さ
せるためのガス発生源であるインフレータの出力を大き
くしたものがあるが、大出力のインフレータは高価であ
るとともに、エアバッグや取付具にかかる応力が大きく
なるため、それら他部品も強度の高い設計とする必要が
あり、コストや重量等の点から好ましくない。
【００１１】これに対し、例えば、エアバッグの乗員対
向面と、リテーナに固定されたエアバッグ後端側のガス
導通用開口の周縁部とをストラップ等により連結し、こ
の乗員対向面の膨出を拘束してエアバッグの容積を減じ
ることにより、インフレータとして比較的出力の低いも
のを用いた場合であっても、エアバッグ膨張開始後速や
かに展開を完了させるように構成されたものもある。
【００１２】しかしながら、このように、乗員対向面の
膨出を拘束するなどしてエアバッグの展開を規制し、こ
のエアバッグの容積を減じた場合、最終展開形状のエア
バッグの乗員対向面と乗員との距離が大きくなる。
【００１３】本発明は、このような問題点を解消し、展
開時に十分な衝撃吸収性能を備え、且つインフレータの
出力を高めることなく速やかに展開を完了させることが
できる助手席用エアバッグを提供することを目的とす
る。
【００１４】
【課題を解決するための手段】本発明の助手席用エアバ
ッグは、インストルメントパネルに設置され、ウィンド
シールドと乗員との間に膨張する助手席用エアバッグに
おいて、最終展開形状においてウィンドシールド対向面
にウィンドシールドから離隔する凹所が形成されること
を特徴とするものである。
【００１５】本発明の助手席用エアバッグは、好ましく
は、ウィンドシールド対向面と乗員対向面とを連結して
おり、最終展開形状において該ウィンドシールド対向面
をウィンドシールドから離隔させるように該ウィンドシ
ールド対向面と乗員対向面とを連結している内部部材を
備える。
【００１６】かかる本発明の助手席用エアバッグによる
と、車両衝突時等の緊急時において、このエアバッグを
膨張させるためのインフレータがガス噴出作動してこの
エアバッグを膨張させた際には、このエアバッグの乗員
対向面がインフレータからのガス圧によって乗員側へ膨
張するとともに、例えばこの乗員対向面に対し内部部材
を介して連結されたウィンドシールド対向面の途中部分
がこの乗員対向面によって該乗員側へ引張られること等
により、ウィンドシールドから離隔するようにエアバッ
グの内側に凹んだ形状に展開する。
【００１７】この結果、本発明のエアバッグは、ウィン
ドシールド対向面の途中部分がウィンドシールドから離
隔した分（その上側の一部分がエアバッグの内側に凹ん
だ分）だけ容積が減じたものとなり、インフレータの出
力が比較的低いものであっても速やかに膨張を完了する
ことができる。また、このエアバッグは、乗員と対向す
ることのないウィンドシールド対向面がエアバッグの内
側へ凹むことによってその容積が減じるように構成され
たものであり、展開完了時にはこの乗員対向面を十分に
乗員に近づけることができるようになっている。このた
め、車両衝突時には早期に乗員の体を受け止め、乗員を
保護することができる。
【００１８】このエアバッグにあっては、その展開完了
時においてウィンドシールド対向面はウィンドシールド
から離隔するようにエアバッグ内側に凹んだ状態となっ
ているが、エアバッグの上部はウィンドシールド及び乗
員のいずれにも対向するように膨張している。このた
め、乗員がこのエアバッグに突っ込み、このエアバッグ
を強く押圧した場合であっても、このウィンドシールド
対向面の上端側がウィンドシールドに当接してしっかり
とエアバッグを支え、確実に乗員の衝撃を吸収すること
ができる。
【００１９】なお、本発明の助手席用エアバッグにおい
ては、内部部材は、最終展開形状においても破断するこ
となくウィンドシールド対向面と乗員対向面とを連結し
ているものであってもよい。また、この内部部材は、膨
張したエアバッグに乗員が突っ込んできたときに破断す
るものであってもよく、この破断により衝撃を吸収する
ものであってもよい。
【００２０】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態について説明する。第１図は本発明の実施の形
態に係る助手席用エアバッグの展開完了の態様を示す断
面図である。
【００２１】この助手席用エアバッグ１は、後端側（第
１図においては左端側。以下、同様。）が先細となった
略錐体状の展開形状を有している。このエアバッグ１の
膨張方向の前端側（第１図においては右端側。以下、同
様。）は、車両衝突時等の緊急時においてこのエアバッ
グ１が膨張した際に乗員と対向し、この乗員を受け止め
るための十分な面積を有した乗員対向面２となってい
る。また、エアバッグ１の基端側の上側（第１図上側。
以下、同様。）面は、このエアバッグ１が膨張した際に
車体前部のウィンドシールド２２と対向するウィンドシ
ールド対向面４となっている。
【００２２】これらの乗員対向面２とウィンドシールド
対向面４とは、上下方向の途中部分同士が互いに所定間
隔以上は離間しないように内部部材６によって連結され
ている。
【００２３】この内部部材６は、布或いは樹脂シート等
よりなり、その一端側が乗員対向面２に、また他端側が
ウィンドシールド対向面４に対してそれぞれ縫合や接
着、溶着等の結合手段によって結合されている。
【００２４】このように乗員対向面２とウィンドシール
ド対向面４とが内部部材６によって連結されたエアバッ
グ１においては、後述するインフレータ１２がガス噴出
作動した際に、このインフレータ１２からのガス圧によ
って乗員対向面２が乗員に向って膨張するとともに、こ
の乗員対向面２とつながったウィンドシールド対向面４
の上下方向の途中部分が内部部材６を介してこの乗員対
向面２によって乗員側へ引張られる。そして、このエア
バッグ１が展開を完了した時には、このウィンドシール
ド対向面４の途中部分がウィンドシールド２２から離隔
し、このウィンドシールド対向面４の一部分がエアバッ
グの内側に凹む。
【００２５】この内部部材６は、エアバッグ１の最終展
開形状においても破断することなく乗員対向面２とウィ
ンドシールド対向面４とを連結している。なお、この内
部部材６は、好ましくは紐状又は帯状であり、エアバッ
グ１内の内部部材６よりも上側と下側とは常に連通して
いる。そして、インフレータ１２からのガスによって該
エアバッグ１が膨張するときには、内部部材６よりも上
側のエアバッグ上部も速やかに膨張する。
【００２６】このエアバッグ１は、その後端側の開口８
の周縁部が容器状のリテーナ１０の前面側の開口周縁部
と連結される。このリテーナ１０内にはインフレータ１
２が設置されており、このインフレータ１２から噴出さ
れたガスは、該開口を通じてエアバッグ１内に導入され
る。このエアバッグ１は折り畳まれてリテーナ１０内に
収容される。そして、このリテーナ１０の開口部にリッ
ド１４が装着された状態で自動車のインストルメントパ
ネル２０に設置される。
【００２７】車両衝突時等の緊急時には、このエアバッ
グ１はインフレータ１２からの噴出ガスによって膨張
し、リッド１４を押し開いて車両室内に展開する。
【００２８】この際、エアバッグ１は、インフレータ１
０からのガス圧によって乗員対向面２が乗員側へ急速に
膨出するとともに、この乗員対向面２に対し内部部材６
を介して連結されたウィンドシールド対向面４の該途中
部分が、この乗員対向面２によって該乗員側へ引張られ
てウィンドシールド２２から離隔するため、最終的に、
このエアバッグ１は、そのウィンドシールド対向面４の
一部分が内側に凹んだ形状に展開するようになる。
【００２９】この結果、エアバッグ１は、ウィンドシー
ルド対向面４の途中部分が内側に凹んだ分だけ容積が減
じたものとなり、インフレータ１０の出力が比較的低い
ものであっても十分に素早く膨張を完了することができ
る。また、このエアバッグ１は、乗員と対向することの
ない上部のウィンドシールド対向面４の一部分がエアバ
ッグの内側へ凹むことによってその容積が減じるように
構成されたものであり、展開完了時にはこの乗員対向面
２が十分に乗員に近接する。このため、車両衝突時には
乗員が早期にエアバッグ１の乗員対向面２に受け止めら
れるようになり、乗員対向面２と乗員とが接した状態で
移動する距離が大きい。
【００３０】また、このエアバッグ１にあっては、その
展開完了時においてウィンドシールド対向面４はその途
中部分がエアバッグ内側に凹んだ状態となっているが、
上端側はウィンドシールド２２と接するように大きく膨
出しており、乗員がこのエアバッグ１に突っ込み、この
エアバッグ１を強く押圧した場合であっても、このウィ
ンドシールド対向面４の上端側がウィンドシールド２２
に当接してしっかりとエアバッグ１を支え、エアバッグ
１に対し十分な反力を与える。
【００３１】このようなことから、このエアバッグ１に
よると、乗員に加えられる衝撃を十分に吸収することが
できる。
【００３２】なお、内部部材６は、帯状或いは紐状に限
定されるものではなく、開口を有したパネル等であって
もよい。
【００３３】上記実施の形態にあっては、内部部材６は
破断しないものとなっているが、膨張したエアバッグ１
に乗員が突っ込んでくると破断するものであってもよ
く、また、この破断によって衝撃を吸収するものであっ
てもよい。
【００３４】
【発明の効果】以上詳述した通り、本発明の助手席用エ
アバッグによると、このエアバッグの衝撃吸収能力を十
分に確保しつつその容積を減じることができ、出力の小
さいインフレータを用いた場合であっても速やかに展開
を完了し且つ乗員対向面が広範囲に広がって確実に乗員
を保護することができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の実施の形態に係る助手席用エアバッグ
の展開完了時の態様を示す断面図である。
【図２】従来例に係る助手席用エアバッグの展開完了時
の態様を示す断面図である。
【符号の説明】
１ 助手席用エアバッグ ２ 乗員対向面 ４ ウィンドシールド対向面 ６ 内部部材 ８ 開口 １０ リテーナ １２ インフレータ １４ リッド ２０ インストルメントパネル ２２ ウィンドシールド

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】 インストルメントパネルに設置され、ウ
    ィンドシールドと乗員との間に膨張する助手席用エアバ
    ッグにおいて、 最終展開形状においてウィンドシールド対向面にウィン
    ドシールドから離隔する凹所が形成されることを特徴と
    する助手席用エアバッグ。
  2. 【請求項２】 請求項１において、ウィンドシールド対
    向面と乗員対向面とを連結しており、最終展開形状にお
    いて該ウィンドシールド対向面をウィンドシールドから
    離隔させるように該ウィンドシールド対向面と乗員対向
    面とを連結している内部部材を備えたことを特徴とする
    助手席用エアバッグ。
  3. 【請求項３】 請求項２において、該内部部材は、最終
    展開形状においても破断することなくウィンドシールド
    対向面と乗員対向面とを連結していることを特徴とする
    助手席用エアバッグ。
  4. 【請求項４】 請求項２において、前記内部部材は、乗
    員が膨張したエアバッグに突っ込むと破断することを特
    徴とする助手席用エアバッグ。
  5. 【請求項５】 請求項４において、前記内部部材は、破
    断することにより衝撃を吸収するものであることを特徴
    とする助手席用エアバッグ。
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