JP2006024322A - 光記録媒体の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 類似する複数の色素を含有する記録層形成用塗布液を再利用しても記録再生特性の再現性を確保でき、製造コストの低廉化を効率よく実現可能な光記録媒体の製造方法を提供する。
【解決手段】
基板上に、最大吸収波長の差が互いに30nm以内である複数の色素を含有する記録層を有する光記録媒体の製造方法であって、記録層の形成に際し、記録層形成用塗布液をスピンコート法により塗布して形成し、スピンコーターで飛散した記録層形成用塗布液又は色素を回収し、回収した記録層形成用塗布液又は色素を記録層形成用塗布液の溶媒と同じ溶媒で希釈して希釈液とし、希釈液に対して下記条件(A)及び(B)を満足する液体クロマトグラフィーにより成分濃度を分析し、この分析結果に基づいて希釈液の成分濃度を調整して得られた溶液を再利用する光記録媒体の製造方法である。
(A)最も短波側の最大吸収波長と、最も長波側の最大吸収波長との間の波長をHPLC検出波長とする。
(B)試料注入量を10μl以上とする。
【選択図】 図6

Description

本発明は、記録層の主成分として色素を有する光記録媒体の製造方法に関する。
一般に、レーザー光により1回限りの情報の記録が可能な光記録媒体(光ディスク)としては、追記型CD(いわゆるCD−R)やDVD−Rなどがあり、従来のCD(コンパクトディスク)の作製に比べて少量のCDを手頃な価格でしかも迅速に市場に供給できる利点を有しており、最近のパーソナルコンピュータなどの普及に伴ってその需要も増している。
CD−R型の光記録媒体の代表的な構造は、厚みが約1.2mmの透明な円盤状基板上に有機色素を含む記録層、金などの金属からなる光反射層、更に樹脂製の保護層をこの順に積層したものである(例えば、特許文献1参照。)。
また、DVD−R型の光記録媒体は、2枚の円盤状基板(厚みが約0.6mm)を、各情報記録面をそれぞれ内側に対向させて貼り合わせた構造を有し、記録情報量が多いという特徴を有する。
そして、これら光記録媒体への情報の書き込み(記録)は、近赤外域のレーザー光(CD−Rでは通常780nm付近、DVD−Rでは635〜660nm付近の波長のレーザー光)を照射することにより行われ、記録層の照射部分がその光を吸収して局所的に温度上昇し、物理的あるいは化学的な変化(例えばピットの生成)が生じて、その光学的特性を変えることにより情報が記録される。
一方、情報の読み取り(再生)も、通常、記録用のレーザー光と同じ波長のレーザー光を照射することにより行われ、記録層の光学的特性が変化した部位(ピットの生成による記録部分)と変化しない部位(未記録部分)との反射率の違いを検出することにより情報が再生される。
最近、インターネット等のネットワークやハイビジョンTVが急速に普及している。また、HDTV(High Definition Television)の放映も開始された。このような状況の下で、画像情報を安価簡便に記録することができる大容量の記録媒体が必要とされている。DVD−Rは現状では大容量の記録媒体としての役割を十分に果たしているが、大容量化、高密度化の要求は高まる一方であり、これらの要求に対応できる記録媒体の開発も必要である。このため、DVD−Rよりも更に短波長の光で高密度の記録を行なうことができる、より大容量の記録媒体の開発が進められている。
例えば、有機色素を含む記録層を有する光記録媒体において、記録層側から反射層側に向けて波長530nm以下のレーザー光を照射することにより、情報の記録及び再生を行う記録再生方法が提案されている(例えば、特許文献2参照。)。これらの方法では、ポルフィリン化合物、アゾ系色素、金属アゾ系色素、キノフタロン系色素、トリメチンシアニン色素、ジシアノビニルフェニル骨格色素、クマリン化合物、ナフタロシアニン化合物等を含有する記録層を備えた光ディスクに、青色(波長430nm、488nm)又は青緑色(波長515nm)のレーザー光を照射することにより情報の記録及び再生を行っている。
ところで、上述のような記録層に色素を用いた光記録媒体の製造において、記録層の形成には、通常、スピンコート法が採用されている。このスピンコート法は、回転している基板の内周側に溶液を滴下し、遠心力により該溶液を外周側に流延させて塗膜を形成すると共に、その余分の溶液を基板の外周縁部から振り切り、その周囲に放出させ、次いで、塗膜から溶剤を乾燥除去する処理を含む薄膜形成法の一種である。
光記録媒体を安価に提供するために、製造コストを下げることが重要である。そのためには、(1)安価な原料を使用すること、(2)製品の歩留まりを上げること、(3)製造スピードを上げること、が重要となってくる。その中で、(1)については、原料の価格をこれ以上安価にするのは困難な状況にあり、新しい方法を検討する必要がある。
そこで、本出願人は、スピンコート法による塗布処理において排出される廃液を再利用する方法を提案している(例えば、特許文献3参照。)。スピンコート法によって実際に基板上に塗布される量は、吐出量の約2割であり、残りが廃液だめに溜まる。この方法では、廃液だめに溜まった色素廃液を再利用することにより、製造コストを大幅に低減することができる。
一方、記録層形成用の塗布液を再利用する光記録媒体の製造方法として、ホルマザンもしくはその金属錯体を含有する記録層の形成において、スピンコーター内の飛散色素を塗布溶剤と同一の溶媒で回収し、液体クロマトグラフィーにて成分濃度を検出、調整したあと、塗布液として再利用する光記録媒体の製造方法が開示されている(例えば、特許文献4参照。)。この方法は、溶解度が低い色素の場合、再利用ができない場合がある。また、複数の色素を含有する記録層を形成する場合において、前記文献に開示された液体クロマトグラフィーの条件では、類似する色素の分離が困難であり、濃度測定の精度が不十分となり、再利用した液の組成が設定からずれて光ディスクの性能が得られず、その結果、記録層形成用塗布液の再利用することができない場合があった。
特開平6−150371号公報 特開2000−228028号公報 特開2000−285528号公報 特開2003−272245号公報
本発明は、以上の従来の問題点に鑑みなされたものであり、以下の目的を達成することを課題とする。即ち、
本発明の目的は、類似する複数の色素を含有する記録層形成用塗布液を再利用しても記録再生特性の再現性を確保でき、製造コストの低廉化を効率よく実現させることができる光記録媒体の製造方法を提供することにある。
前記課題を解決する手段は以下の通りである。即ち、
<1> 基板上に、吸収波長が異なる複数の色素を含有する記録層を有し、該複数の色素の最大吸収波長の差が互いに30nm以内であり、レーザー光を照射して情報の記録再生を行う光記録媒体の製造方法であって、前記記録層の形成に際し、前記複数の色素を含有する記録層形成用塗布液をスピンコート法により塗布して形成し、スピンコーターで飛散した記録層形成用塗布液又は色素を回収し、回収した記録層形成用塗布液又は色素を前記記録層形成用塗布液の溶媒と同じ溶媒で希釈して希釈液とし、該希釈液に対して下記条件(A)及び(B)を満足する液体クロマトグラフィーにより成分濃度を分析し、該成分濃度の分析結果に基づいて前記希釈液の成分濃度を調整して得られた溶液を記録層形成用塗布液として再利用することを特徴とする光記録媒体の製造方法である。
液体クロマトグラフィー条件:
(A)最も短波側の最大吸収波長と、最も長波側の最大吸収波長との間の波長をHPLC検出波長とする。
(B)試料注入量を10μl以上とする。
本発明によれば、類似する複数の色素を含有する記録層形成用塗布液を再利用しても記録再生特性の再現性を確保でき、製造コストの低廉化を効率よく実現させることができる光記録媒体の製造方法を提供することができる。
本発明の光記録媒体の製造方法は、基板上に、吸収波長が異なる複数の色素を含有する記録層を有し、該複数の色素の最大吸収波長の差が互いに30nm以内であり、レーザー光を照射して情報の記録再生を行う光記録媒体の製造方法であって、前記記録層の形成に際し、前記複数の色素を含有する記録層形成用塗布液をスピンコート法により塗布して形成し、スピンコーターで飛散した記録層形成用塗布液又は色素を回収し、回収した記録層形成用塗布液又は色素を前記記録層形成用塗布液の溶媒と同じ溶媒で希釈して希釈液とし、該希釈液に対して下記条件(A)及び(B)を満足する液体クロマトグラフィーにより成分濃度を分析し、該成分濃度の分析結果に基づいて前記希釈液の成分濃度を調整して得られた溶液を記録層形成用塗布液として再利用することを特徴としている。
液体クロマトグラフィー条件:
(A)最も短波側の最大吸収波長と、最も長波側の最大吸収波長との間の波長をHPLC検出波長とする。
(B)試料注入量を10μl以上とする。
以下、図面を参照して、本発明の光記録媒体の製造方法を、色素を含有する記録層を備えた光ディスクを製造するシステムに適用した実施の形態について説明する。
本実施の形態に係る製造システム10は、図1に示すように、例えば射出成形、圧縮成形又は射出圧縮成形によって基板を作製する2つの成形設備(第1及び第2の成形設備12A及び12B)と、基板の一主面上に色素塗布液(記録層形成用塗布液)を塗布して乾燥させることにより、該基板上に記録層を形成する塗布設備14と、基板の記録層上に光反射層を例えばスパッタリングにより形成し、その後、光反射層上にUV硬化液を塗布した後、UV照射して前記光反射層上に保護層を形成する後処理設備16とを有して構成されている。
第1及び第2の成形設備12A及び12Bは、ポリカーボネートなどの樹脂材料を射出成形、圧縮成形又は射出圧縮成形して、一主面にトラッキング用溝又はアドレス信号等の情報を表す凹凸(グルーブ)が形成された基板を作製する成形機20と、該成形機20から取り出された基板を冷却する冷却部22と、冷却後の基板を段積みして保管するためのスタックポール24が複数本設置された集積部26(スタックポール回転台)とを有する。
塗布設備14は、3つの処理部30、32及び34から構成され、第1の処理部30には、前記第1及び第2の成形設備12A及び12Bから搬送されたスタックポール24を収容するためのスタックポール収容部40と、該スタックポール収容部40に収容されたスタックポール24から1枚ずつ基板を取り出して次工程に搬送する第1の搬送機構42と、該第1の搬送機構42によって搬送された1枚の基板に対して静電気の除去を行う静電ブロー機構44とを有する。
第2の処理部32は、第1の処理部30において静電ブロー処理を終えた基板を次工程に順次搬送する第2の搬送機構46と、該第2の搬送機構46によって搬送された複数の基板に対してそれぞれ色素塗布液を塗布する色素塗布機構48と、色素塗布処理を終えた基板を1枚ずつ次工程に搬送する第3の搬送機構50とを有する。この色素塗布機構48は6つのスピンコート装置52を有して構成されている。
第3の処理部34は、前記第3の搬送機構50にて搬送された1枚の基板の裏面を洗浄する裏面洗浄機構54と、裏面洗浄を終えた基板を次工程に搬送する第4の搬送機構56と、該第4の搬送機構56によって搬送された基板に対してロット番号等の刻印を行う番号付与機構58と、ロット番号等の刻印を終えた基板を次工程に搬送する第5の搬送機構60と、該第5の搬送機構60によって搬送された基板に対して欠陥の有無並びに記録層の膜厚の検査を行う検査機構62と、該検査機構62での検査結果に応じて基板を正常品用のスタックポール64あるいは不良品用(NG用)のスタックポール66に選別する選別機構68とを有する。
第1の処理部30と第2の処理部32との間に第1の仕切板70が設置され、第2の処理部32と第3の処理部34にも同様の第2の仕切板72が設置されている。第1の仕切板70の下部には、第2の搬送機構46による基板の搬送経路を塞がない程度の開口(図示せず)が形成され、第2の仕切板72の下部には、第3の搬送機構50による基板の搬送経路を塞がない程度の開口(図示せず)が形成されている。
後処理設備16は、塗布設備14から搬送された正常品用のスタックポール64を収容するためのスタックポール収容部80と、該スタックポール収容部80に収容されたスタックポール64から1枚ずつ基板を取り出して次工程に搬送する第6の搬送機構82と、該第6の搬送機構82によって搬送された1枚の基板に対して静電気の除去を行う第1の静電ブロー機構84と、静電ブロー処理を終えた基板を次工程に順次搬送する第7の搬送機構86と、該第7の搬送機構86によって搬送された基板の一主面に光反射層をスパッタリングにて形成するスパッタ機構88と、光反射層のスパッタリングを終えた基板を次工程に順次搬送する第8の搬送機構90と、該第8の搬送機構90によって搬送された基板の周縁(エッジ部分)を洗浄するエッジ洗浄機構92とを有する。
また、この後処理設備16は、エッジ洗浄を終えた基板に対して静電気の除去を行う第2の静電ブロー機構94と、静電ブロー処理を終えた基板の一主面に対してUV硬化液を塗布するUV硬化液塗布機構96と、UV硬化液の塗布を終えた基板を高速に回転させて基板上のUV硬化液の塗布厚を均一にするスピン機構98と、UV硬化液の塗布及びスピン処理を終えた基板に対して紫外線を照射することによりUV硬化液を硬化させて基板の一主面に保護層を形成するUV照射機構100と、前記基板を第2の静電ブロー機構94、UV硬化液塗布機構96、スピン機構98及びUV照射機構100にそれぞれ搬送する第9の搬送機構102と、UV照射された基板を次工程に搬送する第10の搬送機構104と、該第10の搬送機構104によって搬送された基板に対して塗布面と保護層面の欠陥を検査するための欠陥検査機構106と、基板に形成されたグルーブによる信号特性を検査するための特性検査機構108と、これら欠陥検査機構106及び特性検査機構108での検査結果に応じて基板を正常品用のスタックポール110あるいはNG用のスタックポール112に選別する選別機構114とを有する。
スピンコート装置52は、図2及び図3に示すように、塗布液付与装置400、スピナーヘッド装置402及び飛散防止壁404を有して構成されている。塗布液付与装置400は、塗布液が充填された加圧タンク(図示せず)と、該加圧タンクからノズル406に引き回されたパイプ(図示せず)と、ノズル406から吐出される塗布液の量を調整するための吐出量調整バルブ408とを有し、塗布液は前記ノズル406を通してその所定量が基板202の表面上に滴下されるようになっている。この塗布液付与装置400は、ノズル406を下方に向けて支持する支持板410と該支持板410を水平方向に旋回させるモータ412とを有するハンドリング機構414によって、待機位置から基板202の上方の位置に旋回移動できるように構成されている。
スピナーヘッド装置402は、前記塗布液付与装置400の下方に配置されており、着脱可能な固定具420により、基板202が水平に保持されると共に、駆動モータ(図示せず)により軸回転が可能とされている。
スピナーヘッド装置402により水平に保持された状態で回転している基板202上に、上記の塗布液付与装置400のノズル406から滴下した塗布液は、基板202の表面上を外周側に流延する。そして、余分の塗布液は基板202の外周縁部で振り切られ、その外側に放出され、次いで塗膜が乾燥されることにより、基板202の表面上に塗膜(記録層204)が形成される。
飛散防止壁404は、基板202の外周縁部から外側に放出された余分の塗布液が周辺に飛散するのを防止するために設けられており、上部に開口422が形成されるようにスピナーヘッド装置402の周囲に配置されている。飛散防止壁404を介して集められた余分の塗布液、即ち、色素廃液はドレイン424を通して回収容器450に回収されるようになっている。また、ドレインを閉じて、飛散防止壁に付着した色素のみを回収することも可能である。これはノズルから滴下する塗布液の量が少なく塗布液がドレインに辿り着く前に溶剤が蒸発して乾燥するような場合に効果的である。色素廃液の回収後の処理については後述する。
また、第2の処理部32(図1参照)における各スピンコート装置52の局所排気は、前記飛散防止壁404の上方に形成された開口422から取り入れた空気を基板202の表面上に流通させた後、各スピナーヘッド装置402の下方に取り付けられた排気管426を通じて排気されるようになっている。このときの排気風速は例えば1m/s以下に設定することで、溶剤の蒸発を抑制することができ、溶剤のコストの低減や、溶剤蒸発による環境負荷を低減することができる。
次に、この製造システム10によって光ディスクDを製造する過程について図4(A)〜(C)、図5(A)及び(B)の工程図を参照しながら説明する。
まず、第1及び第2の成形設備12A及び12Bにおける成形機20において、ポリカーボネートなどの樹脂材料が射出成形、圧縮成形又は射出圧縮成形されて、図4(A)に示すように、一主面にトラッキング用溝又はアドレス信号等の情報を表す凹凸(グルーブ)200が形成された基板202が作製される。
前記基板202の材料としては、例えばポリカーボネート、ポリメタルメタクリレート等のアクリル樹脂、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル共重合体等の塩化ビニル系樹脂、エポキシ樹脂、アモルファスポリオレフィン及びポリエステルなどを挙げることができ、所望によりそれらを併用してもよい。上記の材料の中では、耐湿性、寸法安定性及び価格などの点からポリカーボネートが好ましい。また、グルーブ200の深さは、0.01〜0.3μmの範囲であることが好ましく、その半値幅は、0.1〜0.5μmの範囲であることが好ましい。
成形機20から取り出された基板202は、後段の冷却部22において冷却された後、一主面が下側に向けられてスタックポール24に積載される。スタックポール24に所定枚数の基板202が積載された段階で、スタックポール24はこの成形設備12A及び12Bから取り出されて、次の塗布設備14に搬送され、該塗布設備14におけるスタックポール収容部40に収容される。この搬送は、台車で行ってもよいし、自走式の自動搬送装置で行うようにしてもよい。基板202の保存中におけるクリーン度は、クラス20万以下であり、好ましくはクラス10万以下、更に好ましくはクラス5万以下である。また、基板202の保存中における温度変動は±15℃の範囲であり、好ましくは±10℃の範囲、更に好ましくは±5℃の範囲である。
スタックポール24がスタックポール収容部40に収容された段階で、第1の搬送機構42が動作し、スタックポール24から1枚ずつ基板202を取り出して、後段の静電ブロー機構44に搬送する。静電ブロー機構44に搬送された基板202は、該静電ブロー機構44において静電気が除去された後、第2の搬送機構46を介して次の色素塗布機構48に搬送され、6つのスピンコート装置52のうち、いずれか1つのスピンコート装置52に投入される。スピンコート装置52に投入された基板202は、その一主面上に色素塗布液が塗布された後、高速に回転されて塗布液の厚みが均一にされた後、乾燥処理が施される。これによって、図4(B)に示すように、基板202の一主面上に記録層204が形成されることになる。
即ち、スピンコート装置52に投入された基板202は、図2に示すスピナーヘッド装置402に装着され、固定具420により水平に保持される。次に、加圧式タンクから供給された塗布液は、吐出量調整バルブ408によって所定量が調整され、基板202上の内周側にノズル406を通して滴下される。
このノズル406は、その先端面及びその先端面から1mm以上の範囲の外側又は内側、あるいは両方の壁面がフッ素化合物からなる表面を備えており、塗布液が付着し難い。付着した塗布液は、乾燥して色素等の成分が析出したり、析出物が堆積したりと、塗膜欠陥を引き起こす原因となるが、ノズル406は、表面に塗布液が付着し難いので、塗膜欠陥などの障害を伴うことなくスムーズに塗膜を形成させることができる。
なお、塗布液としては色素を適当な溶剤に溶解した色素溶液が用いられる。塗布液中の色素の濃度は一般に0.01〜15質量%の範囲であり、好ましくは0.1〜10質量%の範囲、特に好ましくは0.5〜5質量%の範囲、最も好ましくは0.5〜3質量%の範囲である。
スピナーヘッド装置402は駆動モータによって高速回転が可能である。基板202上に滴下された塗布液は、スピナーヘッド装置402の回転により、基板202の表面上を外周方向に流延し、塗膜を形成しながら基板202の外周縁部に到達する。外周縁部に達した余分の塗布液は、更に遠心力により振り切られ、基板202の縁部の周囲に飛散する。飛散した余分の塗布液は飛散防止壁404に衝突し、更にその下方に設けられた受皿に集められた後、ドレイン424を通して回収される。塗膜の乾燥はその形成過程及び塗膜形成後に行われる。塗膜(記録層204)の厚みは、一般に20〜500nmの範囲であり、好ましくは50〜300nmの範囲に設けられる。
記録層204に用いられる色素は最大吸収波長の差が互いに30nm以内の複数の色素が用いられる。色素の具体例としては、シアニン色素、オキソノール色素(二量体含む)、金属錯体系色素、アゾ色素、フタロシアニン色素等が挙げられる。
また、特開平4−74690号公報、特開平8−127174号公報、同11−53758号公報、同11−334204号公報、同11−334205号公報、同11−334206号公報、同11−334207号公報、特開2000−43423号公報、同2000−108513号公報、および同2000−158818号公報等に記載されている色素が好適に用いられる。
さらに、記録物質は色素には限定されず、トリアゾール化合物、トリアジン化合物、シアニン化合物、メロシアニン化合物、アミノブタジエン化合物、フタロシアニン化合物、桂皮酸化合物、ビオロゲン化合物、アゾ化合物、オキソノール化合物、ベンゾオキサゾール化合物、ベンゾトリアゾール化合物等の有機化合物も好適に用いられる。これらの化合物の中では、シアニン化合物、アミノブタジエン化合物、ベンゾトリアゾール化合物、フタロシアニン化合物、オキソノール化合物が特に好ましい。
記録層204を形成するための塗布剤の溶媒の例としては、酢酸ブチル、セロソルブアセテートなどのエステル;メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、メチルイソブチルケトンなどのケトン;ジクロルメタン、1,2−ジクロルエタン、クロロホルムなどの塩素化炭化水素;ジメチルホルムアミドなどのアミド;シクロヘキサンなどの炭化水素;テトラヒドロフラン、エチルエーテル、ジオキサンなどのエーテル;エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、ジアセトンアルコールなどのアルコール;2,2,3,3−テトラフロロ−1−プロパノール、2,2,3,3,4,4,5,5−オクタフルオロ−1−ペンタノールなどのフッ素系溶剤;エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルなどのグリコールエーテル類などを挙げることができる。
前記溶媒は使用する色素の溶解性を考慮して単独または二種以上を適宜併用することができる。好ましくは、2,2,3,3−テトラフロロ−1−プロパノールなどのフッ素系溶剤である。なお、塗布液中には、所望により退色防止剤や結合剤を添加してもよいし、更に酸化防止剤、UV吸収剤、可塑剤、そして潤滑剤など各種の添加剤を、目的に応じて添加してもよい。
退色防止剤の代表的な例としては、ニトロソ化合物、金属錯体、ジインモニウム塩、アミニウム塩を挙げることができる。これらの例は、例えば、特開平2−300288号、同3−224793号、及び同4−146189号等の各公報に記載されている。
結合剤の例としては、ゼラチン、セルロース誘導体、デキストラン、ロジン、ゴムなどの天然有機高分子物質;およびポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリイソブチレン等の炭化水素系樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリ塩化ビニル・ポリ酢酸ビニル共重合体等のビニル系樹脂、ポリアクリル酸メチル、ポリメタクリル酸メチル等のアクリル樹脂、ポリビニルアルコール、塩素化ポリエチレン、エポキシ樹脂、ブチラール樹脂、ゴム誘導体、フェノール・ホルムアルデヒド樹脂等の熱硬化性樹脂の初期縮合物などの合成有機高分子を挙げることができる。
結合剤を使用する場合に、結合剤の使用量は、色素100質量部に対して、一般に20質量部以下であり、好ましくは10質量部以下、更に好ましくは5質量部以下である。
記録層204の厚みは、一般に20〜500nmの範囲、好ましくは50〜300nmの範囲で設けられる。記録層204の膜厚変動は、正規の膜厚に対して±30%の範囲とすることが好ましく、より好ましくは±20%の範囲、更に好ましくは±15%の範囲である。
前記基板202上に色素溶液を塗布する際の色素吐出量は0.1ml〜3mlであることが好ましく、特に好ましくは0.3ml〜2mlである。色素溶液を塗布する際の温度は10℃〜50℃の範囲であればよいが、好ましくは15℃〜35℃の範囲、更に好ましくは20℃〜25℃の範囲である。この場合の温度変動は±8℃の範囲、好ましくは±4℃の範囲、更に好ましくは±2℃の範囲である。色素溶液を塗布する際の湿度は20%RH〜65%RHの範囲であり、好ましくは25%RH〜60%RHの範囲、更に好ましくは30%RH〜55%RHの範囲である。この場合の湿度変動は±8%RHの範囲であり、好ましくは±4%RHの範囲、更に好ましくは±2%RHの範囲である。
なお、記録層202が設けられる側の基板表面には、平面性の改善、接着力の向上及び記録層204の変質防止などの目的で、下塗層が設けられてもよい。
下塗層の材料としては例えば、ポリメチルメタクリレート、アクリル酸・メタクリル酸共重合体、スチレン・無水マレイン酸共重合体、ポリビニルアルコール、N−メチロールアクリルアミド、スチレン・ビニルトルエン共重合体、クロルスルホン化ポリエチレン、ニトロセルロース、ポリ塩化ビニル、塩素化ポリオレフィン、ポリエステル、ポリイミド、酢酸ビニル・塩化ビニル共重合体、エチレン・酢酸ビニル共重合体、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリカーボネート等の高分子物質、およびシランカップリング剤などの表面改質剤を挙げることができる。
下塗層は、前記物質を適当な溶剤に溶解または分散して塗布液を調整した後、この塗布液をスピンコート、ディップコート、エクストルージョンコートなどの塗布法を利用して基板表面に塗布することにより形成することができる。下塗層の層厚は一般に0.005〜20μmの範囲、好ましくは0.01〜10μmの範囲に設けられる。
記録層204が形成された基板202は、第3の搬送機構50を介して次の裏面洗浄機構54に搬送され、基板202の一主面の反対側の面(裏面)が洗浄される。その後、基板202は、第4の搬送機構56を介して次の番号付与機構58に搬送され、基板202の一主面又は裏面に対してロット番号等の刻印が行われる。
その後、基板202は、第5の搬送機構60を介して次の検査機構62に搬送され、基板202の欠陥の有無や記録層204の膜厚の検査が行われる。この検査は、基板202の裏面から光を照射してその光の透過状態を例えばCCDカメラで画像処理することによって行われる。この検査機構62での検査結果は次の選別機構68に送られる。
上述の検査処理を終えた基板202は、その検査結果に基づいて選別機構68によって正常品用のスタックポール64か、NG用のスタックポール66に搬送選別される。
正常品用のスタックポール64に所定枚数の基板202が積載された段階で、正常品用のスタックポール64はこの塗布設備14から取り出されて、次の後処理設備16に搬送され、該後処理設備16のスタックポール収容部80に収容される。この搬送は、台車で行ってもよいし、自走式の自動搬送装置で行うようにしてもよい。
正常品用のスタックポール64がスタックポール収容部80に収容された段階で、第6の搬送機構82が動作し、スタックポール64から1枚ずつ基板202を取り出して、後段の第1の静電ブロー機構84に搬送する。第1の静電ブロー機構84に搬送された基板202は、該第1の静電ブロー機構84において静電気が除去された後、第7の搬送機構86を介して次のスパッタ機構88に搬送される。スパッタ機構88に投入された基板202は、図4(C)に示すように、その一主面中、周縁部分(エッジ部分)206を除く全面に光反射層208がスパッタリングによって形成される。
光反射層208は、反射率が70%以上ある反射膜であればいかなるものでもよい。光反射層208の材料である光反射性物質としては、レーザ光に対する反射率が高い物質が使用され、その例としては、Mg、Se、Y、Ti、Zr、Hf、V、Nb、Ta、Cr、Mo、W、Mn、Re、Fe、Co、Ni、Ru、Rh、Pd、Ir、Pt、Cu、Ag、Au、Zn、Cd、Al、Ga、In、Si、Ge、Te、Pb、Po、Sn、Bi、Ndなどの金属及び半金属あるいはステンレス鋼を挙げることができる。
これらのうちで好ましいものは、Cr、Ni、Pt、Cu、Ag、Au、Al及びステンレス鋼である。これらの物質は単独で用いてもよいし、あるいは二種以上を組み合わせて用いてもよい。または合金として用いてもよい。特に好ましくはAu、Ag、もしくはその合金である。
光反射層208は、例えば、前記光反射性物質を蒸着、スパッタリングまたはイオンプレーティングすることにより記録層の上に形成することができる。反射層の層厚は、一般的には10〜800nmの範囲、好ましくは20〜500nmの範囲、更に好ましくは50〜300nmの範囲に設けられる。
光反射層208が形成された基板202は、第8の搬送機構90を介して次のエッジ洗浄機構92に搬送され、図5(A)に示すように、基板202の一主面中、エッジ部分206が洗浄されて、該エッジ部分206に形成されていた記録層204が除去される。その後、基板202は、第9の搬送機構102を介して次の第2の静電ブロー機構94に搬送され、静電気が除去される。
その後、基板202は、同じく前記第9の搬送機構102を介してUV硬化液塗布機構96に搬送され、基板202の一主面の一部分にUV硬化液が滴下される。その後、基板202は、同じく前記第9の搬送機構102を介して次のスピン機構98に搬送され、高速に回転されることにより、基板202上に滴下されたUV硬化液の塗布厚が基板全面において均一にされる。
この実施の形態においては、前記光反射層の成膜後から前記UV硬化液の塗布までの時間が2秒以上、5分以内となるように時間管理されている。
その後、基板202は、同じく前記第9の搬送機構102を介して次のUV照射機構100に搬送され、基板202上のUV硬化液に対して紫外線が照射される。これによって、図5(B)に示すように、基板202の一主面上に形成された記録層204と光反射層208を覆うようにUV硬化樹脂による保護層210が形成されて光ディスクDとして構成されることになる。
保護層210は、記録層204などを物理的及び化学的に保護する目的で光反射層208上に設けられる。保護層210は、基板202の記録層204が設けられていない側にも耐傷性、耐湿性を高める目的で設けることもできる。保護層210で使用される材料としては、例えば、SiO、SiO2、MgF2、SnO2、Si34等の無機物質、及び熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、そしてUV硬化性樹脂等の有機物質を挙げることができる。
保護層210は、例えば、プラスチックの押出加工で得られたフイルムを接着剤を介して光反射層208上及び/または基板202上にラミネートすることにより形成することができる。あるいは真空蒸着、スパッタリング、塗布等の方法により設けられてもよい。また、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂の場合には、これらを適当な溶剤に溶解して塗布液を調製したのち、この塗布液を塗布し、乾燥することによっても形成することができる。
UV硬化性樹脂の場合には、上述したように、そのままもしくは適当な溶剤に溶解して塗布液を調整したのちこの塗布液を塗布し、UV光を照射して硬化させることによって形成することができる。これらの塗布液中には、更に帯電防止剤、酸化防止剤、UV吸収剤等の各種添加剤を目的に応じて添加してもよい。保護層210の層厚は一般には0.1〜100μmの範囲で設けられる。
なお、DVD−R型の光記録媒体の製造の場合と同様の形態、すなわち二枚の基板(一方がダミー基板の場合を含む)を記録層を内側にして貼り合わせる構成をとる場合は、必ずしも保護層の付設は必要ではない。
その後、光ディスクDは、第10の搬送機構104を介して次の欠陥検査機構106と特性検査機構108に搬送され、記録層204の面と保護層210の面における欠陥の有無や光ディスクDの基板202に形成されたグルーブ200による信号特性が検査される。これらの検査は、光ディスクDの両面に対してそれぞれ光を照射してその反射光を例えばCCDカメラで画像処理することによって行われる。これらの欠陥検査機構106及び特性検査機構108での各検査結果は次の選別機構114に送られる。
上述の欠陥検査処理及び特性検査処理を終えた光ディスクDは、各検査結果に基づいて選別機構114によって正常品用のスタックポール110か、NG用のスタックポール112に搬送選別される。
正常品用のスタックポール110に所定枚数の光ディスクDが積載された段階で、該スタックポール110が後処理設備16から取り出されて図示しないラベル印刷工程に投入される。
また、本実施の形態に係る製造システム10には、図1に示すように、塗布設備14の第2の処理部32と並行して空調システム300が設置されている。空調システム300は、図示はしないが、空気調和機、除湿機、及び排気装置から構成されている。このうち空気調和機は、塗布設備14に対して清浄な空気を送り込み、除湿機は、外気を取り入れて除湿を行い、一次空気として出力する。また、排気装置は、塗布設備14からの一部の排気(局所排気)を上位の排気系統に送る。このような局所排気としては、例えば塗布設備14の色素塗布機構48における6つのスピンコート装置52からの排気が挙げられる。
色素溶液を塗布する際の排気風速は1m/s以下、好ましくは0.7m/s以下、更に好ましくは0.4m/s以下がよい。これにより、基板202上への色素溶液の塗布が良好に行われると共に、再生色素溶液の回収率を向上させることができる。
また、図示はしないが、第1の処理部30と第3の処理部34の各天井にも、それぞれ高性能充填層フィルタ(HEPAフィルタ)を介して、第1及び第3の処理部30及び34に対してそれぞれ清浄な空気を送り込むことにより、第1及び第3の処理部30及び34内の温度をコントロールする空調機が設置されている。
そして、本実施の形態に係る製造システム10においては、塗布設備14や後処理設備16とは別に、色素廃液の回収処理を行うための再処理室600を備えている。以下、図6を参照して、再処理室600で行われる色素廃液の回収処理について説明する。
この再処理室600には、回収された色素廃液452を収容した回収容器450が定期的にあるいは必要なときに搬入されるようになっている。この色素廃液452は光の透過しない密閉容器で保管することが好ましい。密閉容器としては、ステンレス製の缶が好ましく、更に好ましくはステンレス製のドラム缶が望ましい。色素廃液452の保管場所は、強烈な光や熱が当たらない場所であれば特に問題はないが、好ましくは館屋の中、更に好ましくは常温暗室がよい。また、保管場所のクリーン度は、クラス50万以下、好ましくはクラス20万以下がよい。
回収容器450内の色素廃液452は、その後、色素廃液452を色素溶液の溶媒と同じ溶媒で希釈して希釈廃液611を得る希釈工程607、色素廃液452中の固形物をフィルタで除去するフィルタリング工程609、希釈廃液611中の複数の色素それぞれの含有量を定量する定量工程610、及び希釈廃液611中の色素の濃度に基づいて、色素の濃度を回収前の色素溶液中の色素の濃度と一致するように調整する濃度調整工程612を経て、再生色素溶液(記録層形成用塗布液)614として再利用される。
希釈工程607は、色素廃液452を希釈する工程である。回収された色素廃液は、回収前の色素溶液が約4倍程度に濃縮されており、色素の一部が析出するなど、主要成分の濃度分布が不均一になっているため、これを希釈することで析出した色素を再溶解し色素回収率を向上することができる。また、希釈工程後の塗布液に含まれる固形物が色素含有量の定量において無視することができる場合はフィルタリング工程を省略することも可能である。
フィルタリング工程609は、固形物をフィルタで除去する工程である。フィルタとしては、色素廃液に含有される溶媒に濡れ性の高い材質のものを好適に使用することができる。フィルタの除去粒子孔径は、後述する濃度調整を高精度で行い、塗布欠陥の発生を防止するために、20μm以下が好ましく、より好ましくは2μm以下、更に好ましくは1μm以下である。一方、目詰まり等によりフィルタリング効率を損なわないように、フィルタの除去粒子孔径は、0.001μm以上が好ましく、より好ましくは0.05μm以上、更に好ましくは0.1μm以上である。また、フィルタリングの際には、フィルタリング効率を上げるために加圧や吸引を行ってもよい。固形物が除去された液について色素含有量の定量を行うことで精度の良い定量を行うことができる。
希釈倍率は、色素溶液の組成に近づけるように設定することができる。また、製造工程における回収色素量に合わせて希釈倍率を設定することも可能である。即ち、例えば、ノズルから吐出した総色素量に対して、約1/2の色素を回収することができる場合、色素溶液の約1/2の濃度となるように、希釈倍率を設定し、残り1/2を新しい色素を追加して調液することも可能である。
定量工程610は、上記の希釈廃液611中の色素及び退色防止剤の含有量を定量する工程である。本発明においては、複数の色素のうちの各色素の含有量の定量は、液体クロマトグラフィ(HPLC)により分析を行う。
本発明においては、液体クロマトグラフィーの条件を以下のようにしている。すなわち、
(A)最も短波側の最大吸収波長と、最も長波側の最大吸収波長との間の波長をHPLC検出波長とする。
(B)試料注入量を10μl以上とする。
このように液体クロマトグラフィーの条件を設定することにより、吸収波長の差が互いに30nm以内である複数の色素においてもその濃度を検出することができ、記録層形成用塗布液の再利用に寄与することができる。
液体クロマトグラフィを用いて、このような高精度の定量を実現するためには、まず、分解能を上げるため、希釈廃液611を更に10〜9000倍の倍率で希釈して、定量試料を調製する。希釈廃液611を更に10〜9000倍の倍率で希釈するのは、希釈倍率が9000倍を超えると定量精度が低下し、希釈倍率が10倍未満ではHPLCで定量測定可能な濃度上限を超えてしまうためである。
2成分以上の色素を単一波長で同時に測定できるように、所定の測定波長での成分ごとのピーク面積と成分濃度との関係を予め検量線としておき、その検量線に基づき、検出ピーク面積から各色素の濃度を導き出す。このとき、測定波長は、各色素の検出精度が有効数字3桁以上で担保されるように選択することが好ましい。従って、各色素の測定精度を上げるためには、測定波長での検量線の相関係数が大きいことが好ましい。
濃度調整工程612は、前記定量工程610における分析結果である希釈廃液611中の各色素の濃度に基づいて、再生色素溶液614の色素の濃度を、回収前の色素溶液中の色素の濃度と2桁以上の精度で一致するように調整する工程である。
調液処方の算出は、各色素及び溶剤のうち最も過多になっている成分の含有量を固定し、再生色素溶液614の各色素の濃度を、回収前の色素溶液中の色素の濃度の濃度にするために、含有量を固定した成分以外の成分の不足量を算出することにより行う。不足量は、再生色素溶液614の色素の濃度が、回収前の色素溶液中の色素の濃度と2桁以上の精度で一致するように、正確に算出する。そして、算出した不足量に応じた不足分を補充して、各色素の濃度を調整する。
例えば、回収前の色素溶液中の色素A及び色素Bの濃度がそれぞれa質量%、b質量%であり、希釈廃液611中の色素A及び色素Bの濃度がそれぞれ1.2a質量%、0.5b質量%である場合においては、この希釈廃液dグラムに含まれる色素Aは1.2adグラムであり、色素Bは0.5bdグラムである。最も過多になっている色素を追加せずに、他の成分を追加して、各成分を回収前の色素溶液の濃度にするためには、希釈廃液dグラムに、色素B0.7bdグラムと溶剤0.2dグラムとを正確に加える必要がある。溶剤、色素以外の成分を添加する際も、同様の精度で行うことが好ましい。
以上の通り、本実施の形態に係る製造システムにおいては、色素溶液の塗布処理にて排出された色素廃液(回収工程で回収された色素廃液)を、所定の処理を施した後、再生色素溶液として再利用するため、製造コストの低廉化を効率よく実現することができる。
上記実施の形態では、色素廃液中の固形物をフィルタで除去するフィルタリング工程に続き、色素廃液を希釈して希釈廃液を得る希釈工程を実施する例について説明したが、色素廃液を希釈して希釈廃液を得た後、希釈廃液中の固形物をフィルタで除去するフィルタリング工程を実施してもよい。希釈した後にフィルタリングを行うことにより析出した成分が溶解し、再生色素溶液における色素や退色防止剤の回収率を更に増加させることができ、生産効率の向上を図ることができる。
また、上記実施の形態では、色素溶液の塗布処理にて排出された色素廃液だけを再利用する例について説明したが、スピナーヘッド装置402や飛散防止壁404を洗浄処理して得られた色素廃液を、回収工程で回収された色素廃液に混合して再利用してもよい。
例えば、図7に示すように、再処理室600に、定期的にあるいは必要なときに、例えばメンテナンスを目的としてスピンコート装置52のスピナーヘッド装置402や飛散防止壁404を搬入し、該再処理室600内に設置されている洗浄槽602を使用して洗浄が行われるようにする。具体的には、洗浄槽602内に入っている洗浄液にスピナーヘッド装置402や飛散防止壁404を漬け込んで洗浄処理が行われる(漬け込み洗い)。スピンコート装置52のスピナーヘッド装置402や飛散防止壁404を洗浄する方法として、洗浄槽602での漬け込み洗いを実施すると、洗浄槽602内に色素廃液604が溜まり、効率よく、色素廃液604を得ることができる。洗浄槽602への漬け込み時間は10分以上がよく、好ましくは30分以上がよい。また、超音波洗浄機を使用することも可能である。
この洗浄処理によって、スピナーヘッド装置402や飛散防止壁404に付着していた色素が洗い流され、洗浄液中に拡散する。この洗浄処理を繰り返すことによって、洗浄液中の色素の濃度が徐々に高くなり、色素廃液604として洗浄槽602内に溜まることになる。
このように、洗浄工程で回収された色素廃液と色素溶液の塗布処理にて排出された色素廃液とを混合して混合色素廃液とし、この混合色素廃液を再生色素溶液として再利用することにより、再生色素溶液における色素の回収率を増加させることができ、生産効率の向上を図ることができる。
また、上記の製造システム10は、基板202上に形成された色素溶液の塗膜のうち、基板202の裏面に付着した塗膜を除去する裏面洗浄機構54と、基板202上に形成された色素溶液の塗膜のうち、基板202の外周縁部に対応する部分を除去するエッジ洗浄機構92とを有しているが、これらの機構54及び92から排出される廃液についても回収を行い、得られた色素廃液を回収工程で回収された色素廃液に混合して再利用してもよい。従来、エッジ洗浄時の廃液や裏面洗浄時の廃液は、工程内の不純物の混入を防止するため、色素廃液と分離されていたが、本発明では、色素廃液をフィルタ処理した後に再利用するので、これらの廃液を回収工程で回収された色素廃液に混合して用いても、工程内の不純物の混入を防止することができ、記録再生特性の再現性を確保でき、製造コストの低廉化を効率よく実現させることができる。また、エッジ洗浄時の廃液や裏面洗浄時の廃液を再利用することにより、再生色素溶液における色素の回収率を更に増加させることができ、生産効率の向上を図ることができる。
次に、実施例により本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
<光記録媒体の作製>
[参考例1]
ステンレス製の密閉容器内で、下記色素A45gと、下記色素B30gと、2,2,3,3−テトラフルオロプロパノール5000mlとを混合し、4時間攪拌後、超音波振動機(1800W)を用いて2時間かけて溶解し、記録層を形成するための記録層形成用塗布液(表1において「バージン液」と称する。)を調製した。
Figure 2006024322
この記録層形成用塗布液を半日間保存した後、表面にスパイラル状のプレグルーブ(トラックピッチ0.74μm、プレグルーブ幅0.32μm、プレグルーブの深さ120nm)が射出成形により形成されたポリカーボネート基板(直径120mm、厚さ0.6mm、出光石油化学(株)製、商品名「タフロン MD 1500」)のそのプレグルーブ側の面に、ステンレス製のノズル(内径0.8mm)を有する塗布液付与装置を備えたスピンコート装置を用いて、そのスピナーヘッド装置の回転数を240rpm〜2500rpmまで変化させながら塗布し、記録層(グルーブ内の厚さ約160nm)を形成した。塗布の際に飛散した記録層形成用塗布液はドレインを通して回収容器に集めた。
このときの記録層の形成条件は、以下の通りとした。
雰囲気の温度、湿度:30℃、35%RH
色素溶液の温度:23℃
基板1枚あたりの吐出量:0.6ml
基板の温度:30℃
排気風速:0.8m/s
次に、記録層上に、銀をスパッタして、膜厚が150nmの光反射層を形成した。更に、別のスピンコート装置を用いて、紫外線硬化性樹脂を接着剤として用いて0.6mm厚のポリカーボネート製ダミー基板と貼り合わせて光ディスクを作製した。このディスクをディスクAとする。
[参考例2]
ステンレス製の密閉容器内で、前記色素B6.25gと、下記色素C56.25gと、2,2,3,3−テトラフルオロプロパノール5000mlとを混合し、50℃下3時間攪拌させて溶解し、記録層を形成するための記録層形成用塗布液を調製した。
Figure 2006024322
この記録層形成用塗布液を半日間保存した後、表面にスパイラル状のプレグルーブ(トラックピッチ0.74μm、プレグルーブ幅0.32μm、プレグルーブの深さ120nm)が射出成形により形成されたポリカーボネート基板(直径120mm、厚さ0.6mm、出光石油化学(株)製、商品名「タフロン MD 1500」)のそのプレグルーブ側の面に、ステンレス製のノズル(内径0.8mm)を有する塗布液付与装置を備えたスピンコート装置を用いて、そのスピナーヘッド装置の回転数を240rpm〜2500rpmまで変化させながら塗布し、記録層(グルーブ内の厚さ約160nm)を形成した。予めドレインは塞いでおいて、振り切られた塗布液が乾燥して、析出した色素を回収した。
このときの記録層の形成条件は、以下の通りとした。
雰囲気の温度、湿度:23℃、50%RH
色素溶液の温度:23℃
基板1枚あたりの吐出量:0.3ml
基板の温度:30℃
排気風速:1.2m/s
次に、記録層上に、銀をスパッタして、膜厚が150nmの光反射層を形成した。更に、別のスピンコート装置を用いて、紫外線硬化性樹脂を接着剤として用いて0.6mm厚のポリカーボネート製ダミー基板と貼り合わせて光ディスクを作製した。このディスクをディスクDとする。
[実施例1]
前記参考例1において、スピンコート装置のスピナーヘッド装置や飛散防止壁を再処理室内に搬入して洗浄槽内で洗浄した。その後、洗浄槽内の色素廃液と回収容器内の色素廃液とを別の容器に入れて混合した。これを回収液とする。この回収液を塗布液として再利用するため、以下の手順を経た。該手順は、大きく、以下の3段階に分けられる。
(1)希釈液の調製…2,2,3,3−テトラフルオロプロパノールを添加し、析出色素を溶解させて均一溶液とした。
(2)成分分析…溶存色素濃度を液体クロマトグラフィ(HPLC)で測定し、不足成分量を算出した。
(3)リユース液(記録層形成用塗布液)の調製…不足成分を添加してリユース液とした。
(1)希釈液の調製
回収液に2,2,3,3−テトラフルオロプロパノールを添加し、超音波分散を2時間処理させて、室温まで冷却後、ろ過(濾過フィルターサイズ0.45μm)し、色素均一溶液(希釈液)とした。
(2)成分分析
HPLCで前記希釈液を測定した。測定のための希釈操作は、まず適当な大きさ(25ml程度)のメスフラスコにプレ希釈液をマイクロピペットで67μl取り、質量をはかり取った。次にメタノール(特級)をメスピペット(グレードA,10ml)で12.8ml加えて同様に添加質量をはかり取った。これを3分間ふりまぜ、測定サンプルとした。なお、HPLC測定結果に対する希釈補正ははかり取った質量を用いて行った。
この結果をもとに不足成分量を算出した。
ここで、本実施例におけるHPLCでの測定条件について示す。
<液体クロマトグラフィー(HPLC)測定>
HPLCの測定系はメタノール−水系の溶離液、緩衝液に酢酸−トリエチルアミンを使用した逆相カラムを用いた。測定条件は以下の通りとした。なお、2成分を単一波長で同時測定できるよう、測定波長は560nmとし、この成分ごとのピーク面積Sと成分濃度Cの関係をあらかじめ検量線にしておくことで色素の定量した。
[HPLC測定機器]
測定機:HP−1100(メーカーHP社)
(検出器:ダイオードアレイ検出器G1315A)
カラム:TSK−gel ODS−80T、6.0(1D)×150mm(メーカー:東ソー)
[HPLC測定条件]
溶離液A:溶離液B=22:78
溶離液A:純水(500mlに対し、酢酸1ml、トリエチルアミン1mlを添加)
溶離液B:メタノール(500mlに対し、酢酸1ml、トリエチルアミン1mlを添加)
カラム温度:25℃
ポンプ流量:1(ml/min)
試料注入量:30μl
検出波長:560nm
なお、溶離液送液開始して30分後に測定開始した。溶離液は使用前に30分間、超音波分散して脱気した。
検量線は塗布液比率の濃度段階溶液を調製し、各溶液に対して同じ希釈操作で測定サンプルを作成してHPLCで測定し、検出結果(検出ピーク面積)と溶液濃度との相関を式にあらわした。その結果、本測定系での検量線はそれぞれ色素A:S=42059C+0.0441,色素B:S=28326C+0.0184となった(S[AREA×104],C[g/100ml])。
(3)リユース液の調製
算出した不足成分量を電子天秤にてそれぞれはかり取り、プレ希釈液に直接添加して、マグネティックスターラで攪拌6時間、超音波分散器で3時間分散させてリユース液1が得られた。
上記(1)〜(3)で得られたリユース液1を用いて[参考例1]と同じ方法で、光記録媒体を作製した。このディスクをディスクBとする。
[実施例2]
実施例1で得られた回収液をもとに、実施例1と同様の方法で、リユース液2を調製し、光記録媒体を作製した。このディスクをディスクCとする。
[実施例3]
前記参考例2において、スピンコート装置の飛散防止壁を再処理室内に搬入して、飛散防止壁に付着した色素を掻き落とした。この回収色素を再利用するため、実施例1と同様の手順を踏んで塗布液を調製した。ただし、希釈液の調製とHPLCを用いた成分分析条件は以下のように設定した。
(1)希釈液の調製
回収色素に2,2,3,3−テトラフルオロプロパノールを添加し、70℃下で3時間攪拌し、室温まで冷却後、濾過(フィルターサイズ:0.45μm)し、色素均一溶液とした。
(2)成分分析
(1)の希釈液約0.5mlをフラスコに採取し、質量をはかりとった。次に、2,2,3,3−テトラフルオロプロパノールを約9.5ml加えて質量をはかり取った。これを3分間振り混ぜた。次に、この液を約0.5mlをフラスコに採取し、質量をはかりととった。次にHPLC溶離液を約9.5ml加えて質量をはかりとった。これを3分間振り混ぜ、HPLC測定サンプルとし、HPLCで濃度分析を行った。
<HPLC測定条件>
・カラム:TSK−gel ODS−80Ts 4.6mm(内径)×150mm(長さ)(東ソー製)
・溶離液;溶離液A:溶離液B=63:37
(溶離液A:純水500mlに対し、酢酸1ml、トリエチルアミン1mlを添加して得たもの、溶離液B:アセトニトリル500mlに対し、酢酸1ml、トリエチルアミン1mlを添加したもの)
・カラム温度:40℃
・流量:1ml/分
・試料注入量:30μl
・測定波長:571nm
(3)リサイクル液の調製
(2)の結果をもとに、不足成分量を算出した不足成分を電子天秤にてそれぞれはかりとり、(1)の希釈液に添加して、50℃下3時間攪拌させ、リユース液3を得た。
得られたリユース液3を用いて[参考例2]と同じ方法で、光記録媒体を作製した。このディスクをディスクEとする。
[実施例4]
実施例3で得られた色素をもとに、実施例3と同様の方法でリユース液4を調製し、光記録媒体を作製した。このディスクをディスクFとする。
<光記録媒体の評価>
エキスパートマグネティクス社製DVDT−Rを用いて、以下の(1)、(2)の条件の下に保存における記録特性を評価した。測定結果を表1〜表4に示す。
(1)フェードメーターを用いてキセノン光32時間照射
(2)80℃85%RH条件下において48時間保存
なお、表1〜表4中に記載の各項目について以下に示す。
アーカイバル保存:記録済ディスクの保存試験による再生特性の変化を示す。
シェルフ保存:未記録ディスクの保存試験による記録再生特性の変化を示す。
R14H:反射率
I14/I14H:変調度
Asym:信号の対称性
Figure 2006024322
Figure 2006024322
Figure 2006024322
Figure 2006024322
表1、表2に示す通り、ディスクA、ディスクB、及びディスクCとで、また表3、表4に示す通り、ディスクD、ディスクE、及びディスクFとで同等の記録特性が得られた。これらは、記録層形成用塗布液を再利用しても、実用上問題がないことを示している。また、耐光性、湿熱保存性についても再利用前後において同等の性能が得られた。
本実施の形態に係る製造システムの一例を示す構成図である。 塗布設備に設置されるスピンコート装置を示す構成図である。 塗布設備に設置されるスピンコート装置を示す斜視図である。 (A)は基板にグルーブを形成した状態を示す工程図であり、(B)は基板上に記録層を形成した状態を示す工程図であり、(C)は基板上に光反射層を形成した状態を示す工程図である。 (A)は基板のエッジ部分を洗浄した状態を示す工程図であり、(B)は基板上に保護層を形成した状態を示す工程図である。 本実施の形態に係る製造システムの再生処理の手順を示す工程図である。 本実施の形態に係る製造システムの再生処理の他の手順を示す工程図である。
符号の説明
10 製造システム
14 塗布設備
48 色素塗布機構
52 スピンコート装置
54 裏面洗浄機構
92 エッジ洗浄機構
202 基板
204 記録層
206 エッジ部分
300 空調システム
400 塗布液付与装置
402 スピナーヘッド装置
404 飛散防止壁
406 ノズル
408 吐出量調整バルブ
424 ドレイン
450 回収容器
452 色素廃液
600 再処理室
607 希釈工程
609 フィルタリング工程
610 定量工程
611 希釈廃液
612 濃度調整工程
614 再生色素溶液

Claims (1)

  1. 基板上に、吸収波長が異なる複数の色素を含有する記録層を有し、該複数の色素の最大吸収波長の差が互いに30nm以内であり、レーザー光を照射して情報の記録再生を行う光記録媒体の製造方法であって、
    前記記録層の形成に際し、前記複数の色素を含有する記録層形成用塗布液をスピンコート法により塗布して形成し、スピンコーターで飛散した記録層形成用塗布液又は色素を回収し、回収した記録層形成用塗布液又は色素を前記記録層形成用塗布液の溶媒と同じ溶媒で希釈して希釈液とし、該希釈液に対して下記条件(A)及び(B)を満足する液体クロマトグラフィーにより成分濃度を分析し、該成分濃度の分析結果に基づいて前記希釈液の成分濃度を調整して得られた溶液を記録層形成用塗布液として再利用することを特徴とする光記録媒体の製造方法。
    液体クロマトグラフィー条件:
    (A)最も短波側の最大吸収波長と、最も長波側の最大吸収波長との間の波長をHPLC検出波長とする。
    (B)試料注入量を10μl以上とする。
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