JP2006022721A - 燃料噴射弁 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 可動コア40の中央部に燃料通路202が形成されており、可動コア40の筒壁を貫通し、燃料通路202と可動コア40の外部とを連通する流出孔204が形成されている。連通路210は、可動コア40の往復移動に沿って大径部42を軸方向に貫通して燃料通路202の外周側に、周方向に90°の等間隔で4箇所形成されている。連通路210は、可動コア40と固定コア50とが向き合っている間に形成される対向空間206と、小径部44の外周側の空間とを連通している。可動コア40には、対向空間206に面している固定コア50との対向面側の燃料通路202と連通路210との間に、固定コア50側に突出する環状の突部46が形成されている。連通路210を通り、開弁時に対向空間206から燃料が流出し、閉弁時に対向空間206に燃料が流入する。
【選択図】 図1
Description
また、コイルへの通電をオフし可動コアが固定コアから離れるとき、対向空間の圧力が低下すると、可動コアの閉弁方向への動きが妨げられし、閉弁応答性が低下する。
本発明は上記問題を解決するためになされたものであり、開弁応答性および閉弁応答性を向上する燃料噴射弁を提供することを目的とする。
このように、開弁応答性および閉弁応答性が向上すると、コイルに供給される駆動電流の通電時間が短くなっても、通電時間に応じた噴射量の燃料を噴射できる。したがって、コイルへの通電時間に応じて噴射量を高精度に制御できるダイナミックレンジが広がる。
請求項3記載の発明によると、固定コアおよび可動コアの少なくとも一方を可動コアの往復移動方向に貫通して連通路が形成されているので、開弁時および閉弁時において、可動コアの往復移動に伴い連通路を流れる燃料の抵抗を低減できる。
そこで請求項4記載の発明によると、固定コアおよび前記可動コアの少なくとも一方において、コア内周端とコア外周端との間に連通路が形成されている。したがって、連通路の加工が容易であるとともに、他部材との結合部または摺動部にばりが発生することを防止できる。
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態による燃料噴射弁を図2に示す。なお、本実施形態では、燃料噴射弁10をガソリンエンジン用の直噴用燃料噴射弁に適用している。
弁ボディ12は弁ハウジング16の燃料噴射側端部内壁に溶接により固定されている。弁ボディ12は燃料流れ方向の噴孔14側の内周壁に弁座13を有している。
燃料流入部材19の燃料入口からフィルタ18を通して固定コア50内の燃料通路200に流入した燃料は、可動コア40内の燃料通路202、流出孔204、弁ハウジング16の内周壁とノズルニードル20の外周壁との間を順次通過する。弁部材としてのノズルニードル20が弁座13から離座すると、当接部22と弁座13との間に形成される開口通路を燃料が通過し噴孔14に導かれる。
筒部材30は、弁ハウジング16の弁座13と反対側の内周壁に挿入されている。筒部材30は溶接により弁ハウジング16に固定されている。筒部材30は、噴孔14側から第1磁性部32、磁気抵抗部としての非磁性部34および第2磁性部36により構成されている。非磁性部34は第1磁性部32と第2磁性部36との磁気的短絡を防止する。
スプール60は筒部材30の外周を囲んでおり、コイル62はスプール60の外周に巻回されている。ターミナル72は樹脂ハウジング70にインサート成形されており、コイル62と電気的に接続している。コイル62に供給する駆動電流のパルス幅を調整することより、燃料噴射量は制御される。
コイル62への通電をオンすると、スプリング48の付勢力に抗して可動コア40が固定コア50に吸引される。ノズルニードル20は可動コア40とともにリフトし、当接部22が弁座13から離座する。すると、噴孔14から燃料が噴射される。
また第1実施形態では、可動コア40の内周端と外周端との間に、大径部42を軸方向に貫通して連通路210を形成しているので、連通路210の加工が容易であるとともに、可動コア40が筒部材30と摺動する摺動箇所に連通路210を加工するときのばりが生じない。したがって、連通路210を加工するときのばりは、可動コア40の往復移動を妨げない。
本発明の第2実施形態を図5に、第3実施形態を図6に示す。尚、第1実施形態と実質的に同一構成部分には同一符号を付す。
図5に示す第2実施形態では、可動コア80の大径部42の外周壁に、周方向に90°の等間隔で軸方向に延びる連通路212を形成している。
本発明の第4実施形態を図7に示す。尚、第1実施形態と実質的に同一構成部分には同一符号を付す。
図7に示す第4実施形態では、可動コア84の中央部に形成した燃料通路202の固定コア50側の開口周囲に、周方向に90°の等間隔で円弧状の突部86を4個形成している。周方向に隣接する突部86の間には、連通路216が4箇所形成されている。この連通路216を通り、開弁時に対向空間206から燃料通路202に燃料が流出し、閉弁時に燃料通路202から対向空間206に燃料が流入する。
本発明の第5実施形態を図8に示す。尚、第1実施形態と実質的に同一構成部分には同一符号を付す。
図8に示す第5実施形態では、可動コア90ではなく、固定コア100に連通路220が形成されている。連通路220は、可動コア90に形成された突部46の外周側で対向空間206に開口している。連通路220は、固定コア100を軸方向に貫通してもよいし、軸方向の途中で固定コア100の径方向に折れ曲がり、固定コア100の径方向内側または径方向外側に開口してもよい。連通路220を通り、開弁時に対向空間206から燃料が他の空間に流出し、閉弁時に対向空間206に他の空間から燃料が流入する。
以上説明した上記複数の実施形態では、対向空間206に面し固定コアと向き合う可動コアの対向面側に固定コア側に突出する突部を設けたが、対向空間に面し可動コアと向き合う固定コアの対向面側に突部を形成してもよいし、可動コアおよび固定コアの両方に互いに当接する突部を設けてもよい。これに対し、可動コアおよび固定コアの両方に突部を設けない構成も可能である。
上記複数の実施形態では、ガソリンエンジンの直噴燃料噴射弁に本発明を適用したが、直噴以外にも吸気管内で噴射する燃料噴射弁に本発明を適用してもよい。
Claims (6)
- 噴孔を開閉する弁部材と、
前記弁部材とともに軸方向に往復移動する可動コアと、
前記可動コアの前記噴孔と反対側に前記可動コアと向き合って設置されている固定コアと、
通電することにより前記固定コアに前記可動コアを吸引する磁力を発生するコイルとを備え、
前記固定コアおよび前記可動コアの少なくとも一方に、前記噴孔から噴射される燃料が流れる燃料通路とは別に、前記固定コアと前記可動コアとが向き合っている間に形成される対向空間と他の空間とを連通する連通路が形成されていることを特徴とする燃料噴射弁。 - 前記連通路は、前記可動コアに形成されていることを特徴とする請求項1記載の燃料噴射弁。
- 前記連通路は、前記固定コアおよび前記可動コアの少なくとも一方を前記可動コアの往復移動方向に貫通して形成されていることを特徴とする請求項1または2記載の燃料噴射弁。
- 前記固定コアおよび前記可動コアの少なくとも一方において、前記連通路は、コア内周端とコア外周端との間に形成されていることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項記載の燃料噴射弁。
- 前記燃料通路の径方向外側に前記連通路が形成されていることを特徴とする請求項1から4のいずれか一項記載の燃料噴射弁。
- 前記固定コアまたは前記可動コアの一方の前記対向空間に面している側の前記燃料通路と前記連通路との間に、前記固定コアまたは前記可動コアの他方側に突出し、開弁時に前記固定コアまたは前記可動コアの他方に当接する突部が設けられていることを特徴とする請求項5記載の燃料噴射弁。
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