JP2006019146A - 電子部品用セパレータ及びその製造方法 - Google Patents

電子部品用セパレータ及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 本発明の目的は、薄膜で、且つ高イオン伝導性であるにもかかわらず短絡を起こさず、作業性、生産性が極めて良好であり、高い機械的強度を有し、極めて高い安全性を実現した電子部品用セパレータ及びその製造方法を提供することにある。
【解決手段】 フィルム面の垂直方向に貫通孔を有する微多孔樹脂フィルムの少なくとも一面及び/又は貫通孔の内部に、融点が170℃以上又は融点を有しない樹脂化合物からなる多孔質構造体を有する電子部品用セパレータ、特に前記微多孔樹脂フィルムの貫通孔の平均孔径が50μm以下であり、隣接する貫通孔間の最短距離の平均が100μm以下である電子部品用セパレータ。
【選択図】 図2

Description

本発明は、電子部品、例えば、リチウムイオン二次電池、ポリマーリチウム二次電池等のリチウム二次電池または電気二重層キャパシタに使用されるセパレータおよびその製造方法に関する。
近年、産業機器、民生機器に関わらず電気・電子機器の需要増加及びハイブリッド自動車の開発により、電子部品であるリチウムイオン二次電池及びポリマーリチウム二次電池の需要が著しく増加している。これらの電気・電子機器は高容量化、高機能化が日進月歩で進行しており、リチウムイオン二次電池及びポリマーリチウム二次電池においても高容量化、高機能化が要求されている。
リチウムイオン二次電池及びポリマーリチウム二次電池は、活物質とリチウム含有酸化物とポリフッ化ビニリデン等のバインダーを1−メチル−2−ピロリドンで混合しアルミニウム製集電体上にシート化した正極と、リチウムイオンを吸蔵放出し得る炭素質材料とポリフッ化ビニリデン等のバインダーを1−メチル−2−ピロリドンで混合し銅製集電体上にシート化した負極と、ポリフッ化ビニリデンやポリエチレン等より成る多孔質電解質膜(セパレータ)を、正極、電解質膜、負極の順に捲回もしくは積層された電極体に駆動用電解液を含浸しアルミニウムケースにより封止された構造のものである。また、アルミニウム電解コンデンサは、エッチングした後、化成処理を施して誘電体被膜を形成したアルミニウム製正極箔と、エッチングされたアルミニウム製負極箔とを、セパレータを介して捲回若しくは積層した電極体に駆動用電解液を含浸し、アルミニウムケースと封口体により封止し、短絡しないように正極リードと負極リードを封止体を貫通させて外部に引き出した構造のものである。また、電気二重層キャパシターは、活性炭と導電剤及びバインダーを混練したものをアルミニウム製正極、負極各集電極の両面に貼り付け、セパレータを介して捲回又は積層した電極体に駆動用電解液を含浸し、アルミニウムケースと封止体により梱包され、短絡しないように正極リードと負極リードを封止体を貫通させて外部に引き出した構造のものである。
従来、前記リチウムイオン電池またはポリマーリチウム電池のセパレータとしては、特許文献1に記載のようなポリオレフィン系の多孔質膜や不織布が使用されており、アルミニウム電解コンデンサまたは電気二重層キャパシタのセパレータとしては、セルロースパルプからなる紙やセルロース繊維、ポリエステル繊維、アクリル繊維等からなる不織布が使用されている。
ところで、先述のような電子部品は、高容量化、高機能化の試みが進んでいる。高容量化することにより、充放電時の自己発熱もしくは異常充電時などの異常発熱に耐えうるための耐熱性、機械的強度、寸法安定性を持ったセパレータが求められている。一方、高機能化の一つとして急速充放電特性の向上、高出力特性の向上等が試みられており、セパレータには薄膜化および均一性の向上が強く要求されている。しかしながら、先述のような従来のセパレータでは、耐熱性が不十分であるばかりか、薄膜化により貫通孔が存在しやすくまた機械的強度が低下し、その結果、電極間で内部短絡を生じたり、均一性が不十分でイオン移動もしくは電子移動が局所的に集中する部分が発生しやすく、信頼性の低下などの問題があった。特にリチウムイオン電池またはポリマーリチウム電池の電極表面には数μmの微少な突起を有しており、前記従来のセパレータを使用した場合、この突起によってセパレータが破断し、微小な短絡を起こすという問題を有していた。このような理由から、薄膜化であって且つ機械的強度を確保する方法として、セパレータの空隙率を低下させることが考えられるが、その場合、内部抵抗の上昇を伴い、高機能化の要求を満たすことができなくなるという問題があった。
このようなセパレータへの要求に対して、例えば、特許文献2には、ポリオレフィンを延伸して作製される比較的透気度の値が高い微多孔樹脂フィルム(延伸膜)に針やレーザーで貫通孔を設けたものをセパレータとして使用することが提案されている。しかしながら、このような微多孔樹脂フィルムは、いずれもそれ自体がシャットダウン温度以上のメルトダウン温度域において大なり小なり収縮しやすい性質を有しており、その結果、電極間の短絡を起こしやすいという問題を有していた。
特開2003−317693号公報 国際公開WO01/67536号公報
本発明は、上記のような実状に鑑みて提案されたものであり、その目的は、薄膜で、且つ高イオン伝導性であるにもかかわらず短絡を起こさず、作業性、生産性が極めて良好であり、高い機械的強度を有し、極めて高い安全性を実現した電子部品用セパレータ及びその製造方法を提供することにある。
本発明者等は、検討の結果、セパレータの構成要素として、フィルム面の垂直方向に向かって、該樹脂フィルムの一方の面から他方の面の間において実質上遮蔽構造を有しない貫通孔を有する微多孔樹脂フィルムを用いることによって、上記の目的を達成することができることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の電子部品用セパレータは、フィルム面の垂直方向に貫通孔を有する微多孔樹脂フィルムの少なくとも一面及び/又は貫通孔の内部に、融点が170℃以上又は融点を有しない樹脂化合物からなる多孔質構造体を有することを特徴とする。
また、本発明の電子写真セパレータの製造方法は、上記の電子部品用セパレータを製造する方法に関するものであって、その一つは、保持材の一面に、フィルム面の垂直方向に貫通孔を有する微多孔樹脂フィルムを載置する工程、該微多孔樹脂フィルムの上に、融点が170℃以上又は融点を有しない樹脂化合物とその良溶媒及び貧溶媒を含有する塗布液を塗工する工程、形成された塗工層を乾燥して溶媒を除去することによって微多孔樹脂フィルムの少なくとも一面及び/又は貫通孔の内部に多孔質構造体を形成した積層体を得る工程、その後該積層体から保持材を剥離する工程を有することを特徴とする。
他の一つは、保持材の一面に、融点が170℃以上又は融点を有しない樹脂化合物とその良溶媒及び貧溶媒を含有する塗布液を塗工して塗工層を形成する工程、フィルム面の垂直方向に貫通孔を有する微多孔樹脂フィルムを上記塗工層に重ね合わせる工程、その後、乾燥して溶媒を除去することによって微多孔樹脂フィルムの少なくとも一面及び/又は貫通孔の内部に多孔質構造体を形成した積層体を得る工程、その後該積層体から保持材を剥離する工程を有することを特徴とする。
なお、本明細書において、「貫通孔の内部に多孔質構造体を形成する」とは、多孔質構造体を形成する樹脂化合物による細孔が貫通孔内に形成されることを意味する。したがって、たとえば、貫通孔の孔径が多孔質構造体の細孔の孔径との間にあまり差がない場合には、貫通孔には、細孔が1つ形成されることになる。
従来のポリエチレンやポリプロピレンによる延伸膜では、シャットダウン温度域から更にそれ以上の温度域において熱収縮しやすい問題があったが、本発明の電子部品用セパレータでは、微多孔樹脂フィルム自体が熱収縮しにくく、電極間の直接的な短絡を防ぐことが可能である。また、本発明の電子部品用セパレータは、薄膜化が容易で、かつ、機械的強度、寸法安定性、耐熱性に優れ、種種の実用特性を良好に保ちつつ、加熱時にも熱収縮が極めて少なく高信頼性を得ることが可能であって、作業性、生産性に優れたものである。また、本発明の電子部品用セパレータの製造方法は、均一な多孔質構造を形成することが可能であり、生産性に優れる。従って、本発明の電子部品用セパレータは、リチウムイオン電池、ポリマーリチウム電池、アルミニウム電解コンデンサまたは電気二重層キャパシタ等の電子部品に好適に用いられる。特に耐熱性が要求される大型の電子部品に好適に用いることができる。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の電子部品用セパレータを構成するフィルム面の垂直方向に貫通孔を有する微多孔樹脂フィルムにおいては、その貫通孔が実質上遮蔽構造を有しないものである。微多孔樹脂フィルムの材質は、ポリエステル、ポリエチレンナフタレート、ポリテトラフルオロエチレン、ポリイミドから選ばれた樹脂よりなるものが好ましく使用されるが、必ずしもこれらに限定されるものではなく、熱収縮が少なく、また電解液に用いる有機溶媒やイオン性液体に対して溶解しないものであれば、いずれのものも用いることができる。ポリエステルのうち、特にポリエチレンテレフタレートは、過充電や過熱時における温度域において溶けにくく、熱収縮が少なく、比較的高温域においても電極間の短絡を生じないために好適に用いられる。また、ポリエチレンナフタレート、ポリテトラフルオロエチレン、ポリイミドは、電解液やイオン性流体への耐性が良好であり、耐熱収縮性も良好なことから、本発明では好適に用いることができる。また、本発明において、微多孔樹脂フィルムは貫通孔のみを有するものが好ましい。貫通孔は、前記材質の樹脂フィルムにレーザーやパンチ等により設けることができる。
図1は微多孔樹脂フィルムの貫通孔について説明するためのものであって、図1(a)は微多孔樹脂フィルムの平面図、図1(b)は断面図、図1(c)は、平面図の部分拡大図である。本発明においては、微多孔樹脂フィルムは、貫通孔の孔径a(図1(c)参照)が平均孔径として50μm以下であることが好ましく、更に0.01〜50μmが好ましく、特に好ましくは0.1〜30μmの範囲である。aが0.01μm未満であるとイオン伝導性が阻害されやすい。一方、aが50μmを越えると、短絡を起こしやすくなり、後述する多孔質構造体と複合しても電子部品の通常使用環境下でも短絡を起こすことがある。
また、本発明において、微多孔樹脂フィルムは、隣接する貫通孔間の最短距離b(図1(c)参照)の平均が100μm以下であることが好ましく、更に0.01〜100μmが好ましく、特に好ましくは、0.1〜50μmの範囲である。bは後述のフィラー粒子を使用する場合には、その一次平均粒子径との関係を考慮しなければならないが、bの平均が0.01μm未満の場合は、微多孔樹脂フィルムの機械的強度が劣る場合があり、捲回時に破断しやすくなるなどの不都合を生じやすい。一方、bの平均が100μmを越す場合には、上記の機械的強度は問題ないものの、貫通孔の孔径が小さい場合には、イオン伝導性が低下する不都合が生じる場合がある。
なお、本発明において、貫通孔の平均孔径および隣接する貫通孔間の最短距離の平均は、次のようにして測定した値である。すなわち、微多孔樹脂フィルムの貫通孔を電子顕微鏡で確認し、ランダムに貫通孔を100個選択した後、その平均値を平均孔径とする。また、同様にランダムに貫通孔を100個選択した後、その個々の貫通孔における最短距離の平均を隣接する貫通孔間の最短距離の平均とする。
本発明に用いる微多孔樹脂フィルムの膜厚は、セパレータの用途に応じて適宜決めればよい。電池については、近年の電池容量アップにともなって、電極をできる限り厚くすることが望まれているが、電極による容量増加分をセパレータを薄くすることによって相殺するために、膜厚は20μm以下であることが望ましい。また、電気二重層キャパシタ等の電子部品において、電解液を多量に保持する必要がある場合には、更に膜厚をあげることも必要な場合がある。
図2は、本発明の電子部品用セパレータの断面を模式的に示した図であって、微多孔樹脂フィルムの表裏両面及び貫通孔の内部に多孔質構造体が形成された図である。また図3は、微多孔樹脂フィルムの一面及び貫通孔の内部に多孔質構造体が形成された図である。また図4は、微多孔樹脂フィルムの貫通孔の内部のみに多孔質構造体が形成された図である。また図5のように微多孔樹脂フィルムを複数枚配置した構成にしてもよい。これらの図において、1は微多孔樹脂フィルム、1aは貫通孔、2はフィラー粒子、3は多孔質構造体である。
特に図5に示すように、貫通孔が垂直方向に直接的に貫通しない位置に2枚以上の微多孔樹脂フィルムを配する構成をとることによって、過充電や充放電サイクル時において発生するデンドライトの成長を、上記の微多孔樹脂フィルムの少なくともソリッドな樹脂部分において止めることが可能であり、リチウムイオン二次電池やリチウムポリマー二次電池のみならず、リチウム金属を用いた場合に発生するデンドライトによる充放電サイクル早期の短絡をも防止することが可能となる。しかしながら、本発明において2枚以上の微多孔樹脂フィルムを重ねる場合に、同一構造のものを用い、貫通孔の位相が同じでセパレータ表面に対して垂直方向に貫通孔が連通した状態になっているものでもよい。更には、本発明においては、セパレータとして本発明を満足するものであれば、異なる構造のセパレータを重ね合わせて用いてもなんら構わない。また、正極に接するセパレータと負極に接するセパレータをそれぞれ別構成として、それらを重ね合わせて用いてもよい。
また、図3のような微多孔樹脂フィルムの一面に多孔質構造体が形成された構成に、更に該多孔質構造体面に微多孔樹脂フィルムが積層された積層体でもよい。
本発明では、前記微多孔樹脂フィルムの少なくとも一面及び/又は貫通孔の内部に多孔質構造体が形成されている。すなわち、電極面の平滑性が極めて高い場合、電極間の電気化学的な反応は微多孔樹脂フィルムの貫通孔が存在する部分で局所的に起こる場合があるが、多孔質構造体を微多孔樹脂フィルムと複合して表面に配することにより、電極面の全域にわたって電気化学反応を均質化することが可能になる。つまり、本発明における多孔質構造体の表面は非常に均質な多孔質構造となっているために、電気化学反応を電極面の特定個所に集中させることなく均質化する効果があると考えられる。
本発明において、多孔質構造体の細孔は、バブルポイント法による平均孔径が0.1〜15μmであることが好ましく、更に好ましくは0.5〜5μmの範囲である。細孔の平均孔径が0.1μm未満であると、フィラー粒子を含有させた場合、フィラー粒子が非常に強固に二次凝集する場合があり、その結果、イオン伝導性を阻害することがある。一方、15μmを超えると、薄膜化した場合に常温使用時においても短絡を生じる場合がある。なお、バブルポイント法による孔径の測定は、西華産業社製のポリメーターを使用すればよい。
本発明において、上記の多孔質構造体を形成する樹脂化合物としては、融点が170℃以上又は実質的に融点を有さない耐熱性及び電気絶縁性を有する樹脂であって、具体的には、ポリフッ化ビニリデン、ポリアミド、ポリアミドイミド、ポリイミド、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリフェニルスルホン、ポリアクリロニトリル、ポリエーテルエーテルケトン、ポリフェニレンスルフィドおよびポリテトラフルオロエチレンの少なくとも1種類からなるものが挙げられる。これらの樹脂は公知の技術を用いて製造することができる。本発明のセパレータの耐熱性、寸法安定性、機械的強度は、これら耐熱性樹脂化合物に依存するために、極めて重要であり、特に耐熱性の点では融点が重要となる。融点が170℃に満たないと、電子部品が170℃以上の高温に発熱した際に、寸法変化ならびに変形を起こす可能性が高く、電子部品性能の劣化に繋がる。電子部品の製造や電子部品の使用環境によっては、200℃以上の高温環境下にさらされることもあり、融点が200℃以上又は実質的に融点を有さないものがより好ましい。前記融点の測定方法と解析方法は、JIS K−7121に記載の方法により行う。
また、後述する本発明の製造方法においては、樹脂化合物を溶媒中に溶解または分散して使用するが、その場合、多孔質構造体の機械的強度、均一性をより良好するためには、溶媒に溶解する樹脂が好ましく、ポリフッ化ビニリデン、ポリアミド、ポリアミドイミド、ポリイミド、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリフェニルスルホン、ポリアクリロニトリルのいずれか一種類、あるいはこれら2種類以上の混合物であることが好ましい。
なお、機械的強度、寸法安定性、耐熱性を損なわない範囲で、融点が170℃未満の樹脂化合物を含有させることも可能である。そのような樹脂化合物を含有させることによって、電子部品に用いられる電解液の塗れ性の向上、保持性の向上、かとう性の向上等の効果を有する。その場合の含有量としては全樹脂成分の20重量%以下の範囲にすることが好ましい。20重量%より多くの添加量になると、耐熱性が低下する可能性があり、本発明の目的を達成することが難しくなる。
本発明の多孔質構造体には、フィラー粒子を含有させることが好ましい。フィラー粒子の存在は、本発明の製造方法、すなわち、多孔質構造化の際に、孔が存在しない緻密層(スキン層)の形成を防ぐ効果がある。その理由は定かではないが、乾式法および湿式法における本発明の製造方法において、樹脂溶液に均一分散しているフィラー粒子と樹脂界面の間に溶媒が偏在し、フィラー粒子の周囲において優先的に多孔化が進行するためと考えられる。フィラー粒子は、塗布した塗料の表面および内部に均一に分散しているため、相分離状態が塗布厚方向にて均一になりやすいためと推測される。緻密層の形成を防ぐことで、多孔質構造体が膜の一方の面から他方の面に連通した多孔質構造体とすることができ、電子部品内部でのイオン伝導、電子伝導を妨げることがない。
本発明に用いることができるフィラー粒子は、180℃以上の融点を有するか、又は実質的に融点を有さないものが好ましい。融点が180℃よりも低い場合は、加熱時に熱溶融し多孔質構造の細孔をふさぐ可能性があり、また、電解液に溶解あるいはゲル化しやすい材質であると、更に目詰まりしやすくなるために、電子部品性能を低下させる可能性があり好ましくなく、導電性であると内部短絡を起こすため使用することはできないため電気絶縁性である必要がある。フィラー粒子の形状には特に制限はなく、無定型フィラー、板状フィラー、針状フィラー、球形フィラーが用いられるが、多孔質構造体に均一に分散するためには球形フィラーが最も適している。フィラーの材質の具体的な例示としては、例えば、天然シリカ、合成シリカ、アルミナ、酸化チタン、ガラス等の電気絶縁性無機粒子、ポリテトラフルオロエチレン、架橋アクリル、ベンゾグアナミン、架橋ポリウレタン、架橋スチレン、メラミン等の有機粒子が挙げられる。中でも耐薬品性、耐熱性及び分散性に優れた電気絶縁性無機粒子またはポリテトラフルオロエチレン粒子が好適に用いられる。前記融点の測定方法は、JIS K−7121に記載の方法により行う。
本発明において、前記フィラー粒子の含有量は、電子部品セパレータを基準として50g/m以下であることが好ましく、更に30g/m以下の範囲が好ましい。含有量が50g/mよりも多くなると、セパレータの膜厚が厚くなりすぎたり、イオン移動を阻害することによりインピーダンスが増大しやすくなる。
本発明において、貫通孔及び多孔質構造体の細孔の孔径と、フィラー粒子の一次粒子径との寸法制御はイオン伝導性や過充電特性の向上のために非常に重要である。本発明においては、フィラー粒子の一次平均粒子径は、貫通孔の孔径及び多孔質構造体の細孔の孔径のいずれか小さい方の孔径の0.1〜95%であることが好ましい。この範囲であれば、過充電防止に効果のある微小デンドライトの生成及びその電極間の微小短絡を阻害しないセパレータが得られる。なお、本発明において、粒子の一次平均粒子径とは、電子顕微鏡写真によって粒子を観察し、粒子の長径及び短径の平均値を粒子径として、サンプリング粒子数n=100の平均値である。
また、本発明では、セパレータの片面からもう一方の面に向かって、連通した孔が多々存在することが望ましいが、実質的に垂直方向にピンホール状の貫通孔を有さないことが望ましい。ここで、貫通孔とはセパレータのいずれか一方の面から、もう一方の面を実質的に垂直に見た時に、セパレータを構成する部材で全く覆われずに、貫通して見える孔を意味する。このような貫通孔を有するセパレータは、短絡を起こしやすく、従って充放電性能を阻害する場合がある。
次に、本発明の電子部品用セパレータの製造方法について述べる。
本発明の電子写真セパレータの製造方法は、保持材の一面に、フィルム面の垂直方向に貫通孔を有する微多孔樹脂フィルムを載置する工程、該微多孔樹脂フィルムの上に、融点が170℃以上又は融点を有しない樹脂化合物とその良溶媒及び貧溶媒を含有する塗布液を塗工する工程、形成された塗工層を乾燥して溶媒を除去することによって微多孔樹脂フィルムの少なくとも一面及び/又は貫通孔の内部に多孔質構造体を形成した積層体を得る工程、その後該積層体から保持材を剥離する工程を有する。また、他の製造方法は、保持材の一面に、融点が170℃以上又は融点を有しない樹脂化合物とその良溶媒及び貧溶媒を含有する塗布液を塗工して塗工層を形成する工程、フィルム面の垂直方向に貫通孔を有する微多孔樹脂フィルムを上記塗工層に重ね合わせる工程、その後、乾燥して溶媒を除去することによって微多孔樹脂フィルムの少なくとも一面及び/又は貫通孔の内部に多孔質構造体を形成した積層体を得る工程、その後該積層体から保持材を剥離する工程を有する。
本発明においては、上記いずれの方法も好適に用いられるが、例えば貫通孔の総容積に由来する空隙率が大きい場合は、後者の方法が好ましい。すなわち、前者の場合は、保持材上に微多孔樹脂フィルムを重ねた上に塗布液を塗工するために、微多孔樹脂フィルムの貫通孔内に空気が残存しやすく、塗工欠点となる場合があるためである。しかしながら、前者の製法は後者のように、塗布液を保持材に塗工後、湿潤状態にある塗工面の上に微多孔樹脂フィルムをウェットラミネーションによって重ねる後者の方法と比べて、予め微多孔樹脂フィルムを保持材と同軸に捲いておくことが可能であるため、より効率の良い製造が可能である。このため、空隙率が比較的低く成膜性に問題のない微多孔樹脂フィルムの場合には、前者の方法が適している。後者の方法では、微多孔樹脂フィルムの空隙率の大小に関わらず、塗工欠点のない均質なセパレータを製造することが可能である。
本発明の製造方法においては、前記保持材の選択が重要である。保持材の選択は、保持材の一面に塗工される塗布液との親和性及び形成される多孔質構造体との剥離性に関連して形成される多孔質構造体の性状に影響を及ぼす。本発明では、多孔質構造体に対する保持材の剥離強度が0.1〜75g/20mmであり、より好ましくは0.1〜40g/20mmである保持材を選択することが好ましい。すなわち、塗工、乾燥後の保持材面に形成された多孔質構造体を20mmの幅で切り出したテープ状の試験片を準備し、その試験片に端部における多孔質構造体の一部を剥離し、その端部における多孔質構造体の端部と、もう一方の剥離していない端部とをテンシロンの上下のチャックにそれぞれ固定し、50mm/secの速度で引っ張り測定した場合に得られる剥離の引っ張り荷重を5点測定し、その平均値を、上記切り出し幅である20mmの幅で割った値を剥離強度として評価値とする。
保持材の剥離強度が0.1g/20mm未満のような比較的離型性が良好な保持材では、塗布液粘度が低い場合には塗工直後の湿潤状態にある塗工面が安定せず塗布液の単位面積あたりの塗布量が変動してしまい、セパレータの面方向で多孔質構造体の単位面積あたりの重量が異なる部分が生じるおそれがある。また、これとは別に、保持材の剥離強度が0.1g/20mm未満の場合には、乾燥工程においてセパレータが保持材から剥離する場合があり好ましくない。一方、75g/20mmを超すような接着性が高い保持材では、上記のような変動は認められないが、保持材からセパレータを効率的に剥離し取り出すことが困難となるため好ましくない。
このような保持材としては、平滑なものならばいかなるものでも使用することができ、例えば、ポリオレフィンフィルム、ポリエステルフィルム等の樹脂フィルム、アルミ等の金属箔、各種ガラス等が挙げられる。これらの保持材は、離型処理、易接着処理等の表面処理を施したものでもよい。これらの保持材の中でも柔軟性を有する樹脂フィルムが電子部品用セパレータの表面保護膜の機能も有するため好ましい。又、保持材として柔軟性を有する樹脂フィルムを用いた場合は、乾燥工程後、樹脂フィルムに電子部品用セパレータが保持されたままの状態の積層物を巻き取って保管・搬送することも可能となるため好ましい。
本発明の製造方法に使用される良溶媒(融点が170℃以上又は融点を有しない樹脂化合物を実質的に溶解する溶媒)としては、特に制限はなく、例えば1−メチル−2ピロリドン、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド等のアミド系溶剤、2−ブタノン、シクロヘキサノン等のケトン系溶剤等が挙げられ、1種又は2種以上を用いればよい。貧溶媒(融点が170℃以上又は融点を有しない樹脂化合物を溶解しない溶媒)としては、特に制限はなく、実際に用いる樹脂化合物の溶解性を確認して用いればよい。貧溶媒の種類、性状、物理特性、添加量は多孔質膜の孔径、空隙率等に大きく影響を与えるため、以下のような条件で適宜選択されることが好ましい。用いられる貧溶媒は用いられる良溶媒より沸点が高い方が多孔質膜の空隙率が大きくなりやすく、更に、添加量が多いほど空隙率が高くなりやすいが、多すぎると塗料の粘度等が高くなりすぎるため、取り扱い性が悪く生産性が悪化する。好ましい貧溶媒の特性と添加量は、沸点が良溶媒より10〜20℃高く、添加量が全溶媒に対して10〜30重量%の範囲である。上述の良溶媒を用いた場合に選択できる貧溶媒を例としてあげると、エチレングリコール、ジエチレングリコール、グリセリン等のグリコール類、オクタノール、デカノール等のアルコール類、ノナン、デカン等の脂肪族炭化水素類、フタル酸ジブチル等のエステル類が挙げられるがこれらに限定されるものではなく、1種又は2種以上を用いればよい。
融点が170℃以上又は融点を有しない樹脂化合物とその良溶媒及び貧溶媒を含有する塗布液を微多孔樹脂フィルム又は保持材の一面に塗工する方法としては、ディップコート法、スプレーコート法、ロールコート法、ドクターブレード法、グラビアコート法、スクリーン印刷法等により塗布又はキャスティング法等を挙げることができる。なお、本発明においては、塗布液にはフィラー粒子を分散させたものを用いてもよい。或いは、フィラー粒子は予め微多孔樹脂フィルムの表面又は貫通孔の内部に保持させた状態で、フィラー粒子を含まない塗布液を用いて多孔質構造体を形成してもよい。
微多孔樹脂フィルム又は保持材の一面に塗工された塗工層の乾燥は、室温から180℃程度の範囲で乾燥し、溶媒を除去すればよい。乾燥方法は減圧下でも常圧下でもよく、風乾でもよい。
本発明において、前記溶媒として吸湿性が高いものを用いる場合には、できる限り水分の混入を防ぐことが必要である。本発明では、塗布液は、カールフィッシャー法による測定で水分量が0.7重量%以下であることが好ましい。特に好ましくは、0.5重量%以下である。水分量が0.7重量%を超すと、ゲル化が早期に進み塗布液の保存期間が極端に短くなったり、形成される多孔質構造体の膜厚が著しく不均一なものとなり、膜厚が厚いところでは塗布液が水分混入によるゲル化によって平均孔径が極端に小さくなり、0.1μm未満の孔径の割合が多くなる。また、ゲル化が溶媒の乾燥によって固化する際に収縮するため、膜厚の薄い部分(非ゲル部分)を引っ張って、15μmを越える孔径の割合が多くなる。そしてゲルは部分的な発生であるため、全体として多孔質構造体は孔径が大きい部分が多くなり、結果として、バブルポイント法による平均孔径は15μmを越えた大きなものとなりやすい。また、ゲルの固化部分では、局所的にイオン移動が低下するため、電池性能が低下するほか、サイクル特性にも悪影響を及ぼす。
以下に、本発明の電子部品用セパレータを実施例によって説明する。しかしながら、本発明は、これらの実施例によって限定されるものではない。
融点が170℃のポリフッ化ビニリデンを、N,N−ジメチルアセトアミド(良溶媒)に溶解し、フタル酸ジブチル(貧溶媒)を添加して固形分濃度10重量%の塗布液を得た。次に、ポリエチレンテレフタレートフィルムからなる保持材の上に、ポリエチレンテレフタレートからなる貫通孔の平均孔径が3μm、隣接する貫通孔の最短距離の平均が5μmで、且つ厚さ4μmの図1に示すような微多孔樹脂フィルムを載置し、そしてその微多孔樹脂フィルム上に、上記塗布液をキャスティング法により塗布した。次に塗布液中の溶剤を熱により蒸発させ多孔質構造体を含む積層体を形成した。その後該積層体から保持材を剥離除去して、表裏両面にポリフッ化ビニリデンの多孔質構造体を有する厚さ10μmの本発明の電子部品用セパレータを得た。
融点が170℃のポリフッ化ビニリデンを、N,N−ジメチルアセトアミド(良溶媒)に溶解し、フタル酸ジブチル(貧溶媒)を添加して固形分濃度10重量%の塗布液を得た。次に、ポリエチレンテレフタレートフィルムからなる保持材の上に、ポリエチレンテレフタレートからなる貫通孔の平均孔径が10μm、隣接する貫通孔の最短距離の平均が12μmで、且つ厚さ6μmの図1に示すような微多孔樹脂フィルムを載置し、そしてその微多孔樹脂フィルム上に、上記塗布液をキャスティング法により塗布した。次に塗布液中の溶剤を熱により蒸発させ多孔質構造体を含む積層体を形成した。その後該積層体から保持材を剥離除去して、表裏両面にポリフッ化ビニリデンの多孔質構造体を有する厚さ12μmの本発明の電子部品用セパレータを得た。
融点が170℃のポリフッ化ビニリデンを、N,N−ジメチルアセトアミド(良溶媒)に溶解し、フタル酸ジブチル(貧溶媒)を添加して固形分濃度8重量%の塗布液を得た。次に、ポリエチレンテレフタレートフィルムからなる保持材の上に、ポリエチレンテレフタレートからなる貫通孔の平均孔径が30μm、隣接する貫通孔の最短距離の平均が14μmで、且つ厚さ6μmの図1に示すような微多孔樹脂フィルムを載置し、そしてその微多孔樹脂フィルム上に、上記塗布液をキャスティング法により塗布した。次に塗布液中の溶剤を熱により蒸発させ多孔質構造体を含む積層体を形成した。その後該積層体から保持材を剥離除去して、表裏両面にポリフッ化ビニリデンの多孔質構造体を有する厚さ9μmの本発明の電子部品用セパレータを得た。
融点が170℃のポリフッ化ビニリデンを、N,N−ジメチルアセトアミド(良溶媒)に溶解し、フタル酸ジブチル(貧溶媒)を添加して固形分濃度10重量%の塗布液を得た。次に、ポリエチレンテレフタレートフィルムからなる保持材の上に、上記塗布液をキャスティング法により塗布して塗工層を形成した。次にこの塗工層に、ポリエチレンテレフタレートからなる貫通孔の平均孔径が50μm、隣接する貫通孔の最短距離の平均が11μmで、且つ厚さ4μmの図1に示すような微多孔樹脂フィルムを重ね合わせた。次に塗工層中の溶剤を熱により蒸発させ多孔質構造体を含む積層体を形成した。その後該積層体から保持材を剥離除去して、表裏両面にポリフッ化ビニリデンの多孔質構造体を有する厚さ10μmの本発明の電子部品用セパレータを得た。
融点が170℃のポリフッ化ビニリデンを、N,N−ジメチルアセトアミド(良溶媒)に溶解し、フタル酸ジブチル(貧溶媒)を添加した後、融点が327℃で一次平均粒径が1μmのポリテトラフルオロエチレン粒子を添加混合し、固形分濃度15重量%(固形分中のフィラー粒子は33重量%とした)の塗布液を得た。次に、ポリエチレンテレフタレートフィルムからなる保持材の上に、ポリエチレンテレフタレートからなる貫通孔の平均孔径が5μm、隣接する貫通孔の最短距離の平均が10μmで、且つ厚さ8μmの図1に示すような微多孔樹脂フィルムを載置し、そしてその微多孔樹脂フィルム上に、上記塗布液をキャスティング法により塗布した。次に塗布液中の溶剤を熱により蒸発させ多孔質構造体を含む積層体を形成した。その後該積層体から保持材を剥離除去して、表裏両面にポリフッ化ビニリデンの多孔質構造体を有する厚さ12μmの本発明の電子部品用セパレータを得た。
融点が170℃のポリフッ化ビニリデンを、N,N−ジメチルアセトアミド(良溶媒)に溶解し、フタル酸ジブチル(貧溶媒)を添加した後、融点が327℃で一次平均粒径が1μmのポリテトラフルオロエチレン粒子を添加混合し、固形分濃度19重量%(固形分中のフィラー粒子は42重量%とした)の塗布液を得た。次に、ポリエチレンテレフタレートフィルムからなる保持材の上に、ポリエチレンテレフタレートからなる貫通孔の平均孔径が20μm、隣接する貫通孔の最短距離の平均が43μmで、且つ厚さ6μmの図1に示すような微多孔樹脂フィルムを載置し、そしてその微多孔樹脂フィルム上に、上記塗布液をキャスティング法により塗布した。次に塗布液中の溶剤を熱により蒸発させ多孔質構造体を含む積層体を形成した。その後該積層体から保持材を剥離除去して、表裏両面にポリフッ化ビニリデンの多孔質構造体を有する厚さ10μmの本発明の電子部品用セパレータを得た。
融点が250℃のポリアミドイミドを、N,N−ジメチルアセトアミド(良溶媒)に溶解し、フタル酸ジブチル(貧溶媒)を添加して固形分濃度12重量%の塗布液を得た。次に、ポリエチレンテレフタレートフィルムからなる保持材の上に、ポリエチレンテレフタレートからなる貫通孔の平均孔径が5μm、隣接する貫通孔の最短距離の平均が10μmで、且つ厚さ6μmの図1に示すような微多孔樹脂フィルムを載置し、そしてその微多孔樹脂フィルム上に、上記塗布液をキャスティング法により塗布した。次に塗布液中の溶剤を熱により蒸発させ多孔質構造体を含む積層体を形成した。その後該積層体から保持材を剥離除去して、表裏両面にポリアミドイミドの多孔質構造体を有する厚さ8μmの本発明の電子部品用セパレータを得た。
融点が250℃のポリアミドイミドを、N,N−ジメチルアセトアミド(良溶媒)に溶解し、フタル酸ジブチル(貧溶媒)を添加して固形分濃度8重量%の塗布液を得た。次に、ポリエチレンテレフタレートからなる樹脂フィルムの上に、ポリエチレンテレフタレートからなる貫通孔の平均孔径が14μm、隣接する貫通孔の最短距離の平均が22μmで、且つ厚さ6μmの図1に示すような微多孔樹脂フィルムを載置し、そしてその微多孔樹脂フィルム上に、上記塗布液をキャスティング法により塗布した。次に塗布液中の溶剤を熱により蒸発させ多孔質構造体を含む積層体を形成した。その後該積層体から保持材を剥離除去して、表裏両面にポリアミドイミドの多孔質構造体を有する厚さ14μmの本発明の電子部品用セパレータを得た。
融点が250℃のポリアミドイミドを、N,N−ジメチルアセトアミド(良溶媒)に溶解し、フタル酸ジブチル(貧溶媒)を添加した後、融点が327℃で一次平均粒径が0.3μmのポリテトラフルオロエチレン粒子を添加混合し、固形分濃度16重量%(固形分中のフィラー粒子は38重量%とした)の塗布液を得た。次に、ポリエチレンテレフタレートフィルムからなる保持材の上に、ポリエチレンテレフタレートからなる貫通孔の平均孔径が8μm、隣接する貫通孔の最短距離の平均が20μmで、且つ厚さ4μmの図1に示すような微多孔樹脂フィルムを載置し、そしてその微多孔樹脂フィルム上に、上記塗布液をキャスティング法により塗布した。次に塗布液中の溶剤を熱により蒸発させ多孔質構造体を含む積層体を形成した。その後該積層体から保持材を剥離除去して、表裏両面にポリアミドイミドの多孔質構造体を有する厚さ8μmの本発明の電子部品用セパレータを得た。
融点が250℃のポリアミドイミドを、N,N−ジメチルアセトアミド(良溶媒)に溶解し、フタル酸ジブチル(貧溶媒)を添加した後、融点が327℃で一次平均粒径が0.7μmのポリテトラフルオロエチレン粒子を添加混合し、固形分濃度20重量%(固形分中のフィラー粒子は50重量%とした)の塗布液を得た。次に、ポリエチレンテレフタレートフィルムからなる保持材の上に、ポリエチレンテレフタレートからなる貫通孔の平均孔径が5μm、隣接する貫通孔の最短距離の平均が17μmで、且つ厚さ4μmの図1に示すような微多孔樹脂フィルムを載置し、そしてその微多孔樹脂フィルム上に、上記塗布液をキャスティング法により塗布した。次に塗布液中の溶剤を熱により蒸発させ多孔質構造体を含む積層体を形成した。その後該積層体から保持材を剥離除去して、表裏両面にポリアミドイミドの多孔質構造体を有する厚さ10μmの本発明の電子部品用セパレータを得た。
融点が250℃のポリアミドイミドを、N,N−ジメチルアセトアミド(良溶媒)に溶解し、フタル酸ジブチル(貧溶媒)を添加した後、融点が327℃で一次平均粒径が3μmのポリテトラフルオロエチレン粒子を添加混合し、固形分濃度16重量%(固形分中のフィラー粒子は38重量%とした)の塗布液を得た。次に、ポリエチレンテレフタレートフィルムからなる保持材の上に、上記塗布液をキャスティング法により塗布して塗工層を形成した。次にこの塗工層に、ポリエチレンテレフタレートからなる貫通孔の平均孔径が20μm、隣接する貫通孔の最短距離の平均が40μmで、且つ厚さ6μmの図1に示すような微多孔樹脂フィルムを重ね合わせた。次に塗工層中の溶剤を熱により蒸発させ多孔質構造体を含む積層体を形成した。その後該積層体から保持材を剥離除去して、表裏両面にポリアミドイミドの多孔質構造体を有する厚さ11μmの本発明の電子部品用セパレータを得た。
融点が250℃のポリアミドイミドを、N,N−ジメチルアセトアミド(良溶媒)に溶解し、フタル酸ジブチル(貧溶媒)を添加した後、融点が327℃で一次平均粒径が1μmのポリテトラフルオロエチレン粒子を添加混合し、固形分濃度17重量%(固形分中のフィラー粒子は47重量%とした)の塗布液を得た。次に、ポリエチレンテレフタレートフィルムからなる保持材の上に、上記塗布液をキャスティング法により塗布して塗工層を形成した。次にこの塗工層に、ポリエチレンテレフタレートからなる貫通孔の平均孔径が50μm、隣接する貫通孔の最短距離の平均が20μmで、且つ厚さ6μmの図1に示すような微多孔樹脂フィルムを重ね合わせた。次に塗工層中の溶剤を熱により蒸発させ多孔質構造体を含む積層体を形成した。その後該積層体から保持材を剥離除去して、表裏両面にポリアミドイミドの多孔質構造体を有する厚さ10μmの本発明の電子部品用セパレータを得た。
融点を有しないポリイミドを、N,N−ジメチルアセトアミド(良溶媒)に溶解し、フタル酸ジブチル(貧溶媒)を添加した後、融点が327℃で一次平均粒径が1μmのポリテトラフルオロエチレン粒子を添加混合し、固形分濃度16重量%(固形分中のフィラー粒子は33重量%とした)の塗布液を得た。次に、ポリエチレンテレフタレートフィルムからなる保持材の上に、ポリエチレンテレフタレートからなる貫通孔の平均孔径が50μm、隣接する貫通孔の最短距離の平均が25μmで、且つ厚さ7μmの図1に示すような微多孔樹脂フィルムを載置し、そしてその微多孔樹脂フィルム上に、上記塗布液をキャスティング法により塗布した。次に塗布液中の溶剤を熱により蒸発させ多孔質構造体を含む積層体を形成した。その後該積層体から保持材を剥離除去して、表裏両面にポリイミドの多孔質構造体を有する厚さ10μmの本発明の電子部品用セパレータを得た。
[比較例1]
現状のリチウムイオン二次電池に広く使用されている厚さが20μmのポリエチレン製延伸多孔質フィルムを比較用の電子部品用セパレータとした。
[比較例2]
現状の電気二重層キャパシタに広く使用されている厚さが30μmのセルロースパルプからなる不織布セパレータを比較用の電子部品用セパレータとした。
[比較例3]
ポリエチレンテレフタレートからなる貫通孔の平均孔径が20μm、隣接する貫通孔の最短距離の平均が40μmで、且つ厚さ6μmの微多孔樹脂フィルムを比較用の電子部品用セパレータとした。
[比較例4]
融点が160℃のフッ化ビニリデンとヘキサフルオロプロピレンのコポリマーを、N,N−ジメチルアセトアミド(良溶媒)に溶解し、フタル酸ジブチル(貧溶媒)を添加して固形分濃度10重量%の塗布液を得た。次にポリエチレンテレフタレートからなる貫通孔の平均孔径が3μm、隣接する貫通孔の最短距離の平均が5μmで、且つ厚さ4μmの図1に示すような微多孔樹脂フィルムの両面に塗布液を塗布した。次に塗布液中の溶剤を熱により蒸発させ、表裏両面にポリフッ化ビニリデンの多孔質構造体を有する厚さ10μmの比較用の電子部品用セパレータを得た。
上記実施例1〜13及び比較例1〜4で得られた電子部品用セパレータについて下記の特性を評価した。
<面積変化率>
10×10cmのサイズで、厚さが5mmの2枚のガラス板間に、実施例及び比較例の電子部品用セパレータを5×5cmの正方形に切り出した試験片を挟んだ後に、水平にしてアルミニウム製のバットに静置し、150℃と200℃のオーブン中に各々24時間放置して熱による面積変化を調べた。面積変化を、面積変化率=(試験後の面積/試験前の面積:25cm)×100(%)として評価し耐熱寸法安定性の指標とした。その結果を表1に示した。
Figure 2006019146
以上の結果から、耐熱性の樹脂化合物を用いた本発明の電子部品用セパレータは、耐熱寸法安定性が何れも良好であることが確認された。一方、耐熱性の樹脂化合物を用いない比較例1および2のセパレータは、耐熱寸法安定性に劣るものであった。特に、比較例1のセパレータは、200℃で完全に溶解しており、形状を全く維持していなかった。以上の結果から、実施例の本発明のセパレータは、耐熱寸法性に非常に優れていることが確認された。
<イオン伝導度>
イオン伝導度は、エチレンカーボネートとジメチルカーボネートが重量比で1:1の割合で混合した溶媒に、1mol/lとなるようにLiPF6を溶解した電解液中に実施例1〜13および比較例1〜4のセパレータを真空含浸した後、これを溶媒中から引き上げ、表面に付着した溶媒を慎重に拭き取り、この電解液を含有した電子部品用セパレーターについて、交流インピーダンス法を用いて測定した。尚、イオン伝導度の測定は、20℃の環境下で測定した。この際の電極にはステンレス電極を用いた。結果は表2に示した。
Figure 2006019146
上記の結果から、本発明の電子部品用セパレータは比較例1〜4のセパレータに比べて、何れもイオン伝導度が優れたものであることが確認された。
<短絡圧力>
内部短絡性の試験は、2枚のステンレス板(3×3cm)に実施例および比較例のセパレータ(5×5cm)を挟み、ステンレス電極間に80Vの電位差を設けた状態で、両電極が対抗する方向から加圧して、短絡圧力を測定し内部短絡性の指標とした。
Figure 2006019146
以上の結果から、本発明の電子部品用セパレータは、耐内部短絡性に優れていることが確認され、従来のセパレーター以上の電気絶縁性を有していることが判明した。これは機械的強度が充分高い上に、均一な多孔質構造を有しているために達成されたと考えられる。
以上の評価結果から本発明の電子部品用セパレータは、多孔質膜の膜厚方向に均一な連通孔を有し、耐熱性、イオン伝導性、耐内部短絡性の全てを満足するものであることが明らかとなった。従って、本発明の電子部品用セパレータは、電子部品の高容量化、高機能化の要求に充分対応できるものである。一方、比較例のセパレータは、これら要求を満たすには不十分であることが判明した。
微多孔樹脂フィルムの貫通孔の状態を説明する説明図である。 本発明の電子部品用セパレータの一例の模式的断面図である。 本発明の電子部品用セパレータの一例の模式的断面図である。 本発明の電子部品用セパレータの一例の模式的断面図である。 本発明の電子部品用セパレータの一例の模式的断面図である。
符号の説明
1 微多孔樹脂フィルム
1a 貫通孔
2 フィラー粒子
3 多孔質構造体

Claims (8)

  1. フィルム面の垂直方向に貫通孔を有する微多孔樹脂フィルムの少なくとも一面及び/又は貫通孔の内部に、融点が170℃以上又は融点を有しない樹脂化合物からなる多孔質構造体を有することを特徴とする電子部品用セパレータ。
  2. 前記微多孔樹脂フィルムが、ポリエステル、ポリエチレンナフタレート、ポリテトラフルオロエチレン及びポリイミドから選ばれたものであることを特徴とする請求項1に記載の電子部品用セパレータ。
  3. 前記微多孔樹脂フィルムの貫通孔の平均孔径が50μm以下であり、隣接する貫通孔間の最短距離の平均が100μm以下であることを特徴とする請求項1に記載の電子部品用セパレータ。
  4. 前記多孔質構造体にフィラー粒子が含有されていることを特徴とする請求項1に記載の電子部品用セパレータ。
  5. 前記フィラー粒子が、ポリテトラフルオロエチレン粒子であることを特徴とする請求項4に記載の電子部品用セパレータ。
  6. 保持材の一面に、フィルム面の垂直方向に貫通孔を有する微多孔樹脂フィルムを載置する工程、該微多孔樹脂フィルムの上に、融点が170℃以上又は融点を有しない樹脂化合物とその良溶媒及び貧溶媒を含有する塗布液を塗工する工程、形成された塗工層を乾燥して溶媒を除去することによって微多孔樹脂フィルムの少なくとも一面及び/又は貫通孔の内部に多孔質構造体を形成した積層体を得る工程、その後該積層体から保持材を剥離する工程を有することを特徴とする電子部品用セパレータの製造方法。
  7. 保持材の一面に、融点が170℃以上又は融点を有しない樹脂化合物とその良溶媒及び貧溶媒を含有する塗布液を塗工して塗工層を形成する工程、フィルム面の垂直方向に貫通孔を有する微多孔樹脂フィルムを上記塗工層に重ね合わせる工程、その後、乾燥して溶媒を除去することによって微多孔樹脂フィルムの少なくとも一面及び/又は貫通孔の内部に多孔質構造体を形成した積層体を得る工程、その後該積層体から保持材を剥離する工程を有することを特徴とする電子部品用セパレータの製造方法。
  8. 前記塗布液における貧溶媒の沸点が、良溶媒の沸点よりも高いことを特徴とする請求項6又は7に記載の電子部品用セパレータの製造方法。
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