JP2006015942A - 緩衝キャスター - Google Patents
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Abstract
【解決手段】フォーク5をブラケット4に揺動自在に軸支する揺動軸7に揺動自在に軸支され、空荷時から軽荷重時の所定の荷重範囲内で車軸9が始点位置から終点位置までフォーク5の揺動を規制する規制手段を有すると共に、荷重が所定の荷重範囲を超えた時に、車軸9により車軸9の終点位置からフォーク5と一緒に揺動を開始する揺動部材11と、揺動部材11を揺動開始位から揺動停止位置まで揺動を規制するストッパー12、15を備える。軽荷重時の所定の範囲内の荷重で作動し、車軸9を始点位置に付勢する第1の付勢部材19と、軽荷重時の所定の範囲の荷重を超える時に作動し、揺動部材11をフォーク5と一緒に揺動部材11の揺動開始位置に付勢する第2の付勢部材22を設ける。
【選択図】 図1
Description
従来、緩衝を和らげる構造として、ブラケットに回動可能に連結され車輪を支持するフォークと、ブラケットとフォーク間に介装されるクッションゴム又は緩衝用バネを備えたものがある。
したがって、空荷時や軽荷重時の場合、キャスターを台車に四輪付けた場合でも三輪接地となり、一輪が浮き上がり緩衝材が作動する程の荷重が掛からないため、振れ振動を起こし騒音を発生する。このため、僅かの振動に対しても弱い軽量な精密機器部品や医療用機器等の精度を要求される対象物等の搬送には不適であった。
このキャスターは、アームの揺動に伴って伸縮作動する油圧ダンパを備え、油圧ダンパに高粘度作動油を封入し、油圧ダンパの取り付け角度を調節する取り付け角度調節機構を備えたものである。
これにより、圧縮率の高い高粘度作動油によってキャスターに掛かる搭載荷重を支持するスプリングの機能と、アームの振動を減衰するダンパ機能を果たすものである。
第1の付勢部材が設けられているため、軽荷重時においてもこの変形により衝撃が吸収され、その復元力により車軸を始点位置に戻し、台車等の空荷重時でも付勢部材が作動し車輪が地面に押し付けられ、台車の振れを起こすことが防止される。
したがって、軽荷重時は初期作動が良好で、それを超える荷重時は沈み込みも防止され、荷重に応じた弾性特性及び緩衝作用が得られる。
そして、フォークが始点位置に至れば、車軸はガイド溝の始端面に突合され、フォークが終点位置に至れば、車軸はガイド溝の終端面に突合され、この始点位置と終点位置間の範囲内で揺動が制限される。
したがって、キャスター自体の製造コストを低廉化でき、キャスター自体を故障し難くできるという効果を有する。
図1は本発明緩衝キャスターの一実施の形態を示すBーBに沿った断面図である。
キャスター1は台車等の対象物(図示せず)に取り付けられ、その対象物の車輪として使用されるものである。
キャスター1は台車等の車体側に取り付けられるプレート2と、プレート2にベアリング3を介して水平方向に旋回可能に連結されるブラケット4と、ブラケット4に揺動自在に連結されるフォーク5と、フォーク5に回動可能に軸支される車輪6とを備えている。
又、フォーク5がブラケット4に対して上下方向に揺動することにより、車輪6が上下動する。
そして、フォーク5はブラケット4の両側壁4aの下部間に渡設した断面円形の揺動軸7にベアリング8を介して(図5)、両側板5aの基端部を残して基部側が揺動自在に軸支されている。
又、フォーク5の両側板5a間の先方側の下部に車輪6を回動可能に軸支する断面円形の車軸9が渡設され、車輪6はベアリング10を介して車軸9に回動可能に設けられている(図5)。
この前部衝突板11cは上部が前方側へ傾斜した状態で設けられ、揺動部材11が揺動軸7を中心に時計方向に回動した時、ブラケット4の両側壁4a間の前方上部に水平に渡設したボルト軸から成る前部ストッパー12に衝突するように配設され、この前部ストッパー12により揺動部材11は時計方向側への回動を規制されている。
又、切り欠き凹部11bにブラケット4の両側壁4a間に渡設したボルト軸から成る後部ストッパー15が前部ストッパー12と平行して挿通されている。
この後部衝突板11dは略垂直状態で渡設され、揺動部材11が反時計方向に揺動した時に後部ストッパー15に衝突するように配設され、この後部ストッパー15により揺動部材11は反時計方向側への揺動を規制されている。
ガイド溝14はフォーク5の揺動方向と同一方向に延びる溝であり、この両側のガイド溝14間に車軸9が摺動自在に挿嵌されている。又ガイド溝14の外側縁部に補強片16が当着されている。
そして、両ピン17、18間に第1の付勢部材19が、その両端部をピン17、18に固定され介装されている。
第1の付勢部材19はコイル状の引きバネであり、第1の付勢部材19はフォーク5を反時計方向に付勢、即ち車軸9をガイド溝14の始点位置側に付勢している。
第2の付勢部材22はコイル状の押しバネであり、両端部はピン軸20、21の外側に嵌着している。
第2の付勢部材22は揺動部材11を反時計方向に付勢、即ち揺動部材11を揺動開始位置に向け付勢するもので、揺動部材11の後部衝突板11dはブラケット4の後部ストッパー15に衝突し、それ以上の揺動が規制され、これが揺動開始位置となっている。
揺動部材11の終点位置は、揺動部材11の前部衝突板11cがストッパー12に衝突する位置であり、この範囲で揺動部材11は揺動する。
図1はキャスター1自体に荷重が掛からない状態を示しているもので、このキャスター1を台車(図示せず)等の下面に取り付け使用する。
図2は空荷時から軽荷重時の荷重が小さい場合の状態を示し、フォーク5は始点位置から終点位置側へ向け揺動する。
弾性変形に伴って第1の付勢部材19に復元力が生じ、この復元力によってフォーク5に揺動軸7を中心に始点位置へ戻す力が加えられる。
ここで、荷重が所定の荷重範囲を超えると、第2段階としてフォーク5は更に時計方向側へ向け揺動する。
この時、車軸9は揺動部材11のガイド溝14の終端面14bに突合しているので、車軸9は揺動部材11を同一方向へ揺動する。
この揺動部材11の揺動によって、第2の付勢部材22である押しバネは縮小し、弾性変形するので衝撃が吸収される。この第2の付勢部材22は所定の荷重範囲を超える荷重に対応するもので、過度の沈み込みは防止される。
揺動部材11の揺動で第1の付勢部材19は更に伸長する。揺動部材11の揺動は車軸9の終点位置から揺動部材11の前部衝突板11cが前部ストッパー12に衝突するまでの間である。
4 ブラケット
5 フォーク
6 車輪
7 揺動軸
9 車軸
11 揺動部材
11c 前部衝突板
11b 後部衝突板
12 前部ストッパー
14 ガイド溝
14a 始端面
14b 終端面
15 後部ストッパー
19 第1の付勢部材
22 第2の付勢部材
Claims (4)
- 車体側に取り付けられるブラケットと、車輪の車軸を軸支してその車輪を回動可能に保持するフォークと、このフォークを前記ブラケットに揺動自在に軸支する揺動軸と、この揺動軸に揺動自在に軸支され、軽荷重時の所定の荷重範囲内で前記車軸を始点位置から終点位置まで前記フォークの揺動を規制する規制手段を有し、荷重が前記所定の荷重範囲を超える荷重に対して、車軸により車軸の終点位置からフォークと一緒に揺動を開始する揺動部材と、この揺動部材を揺動開始位置から揺動停止位置まで揺動を規制するストッパーを備え、前記所定の荷重範囲内の荷重で作動し、車軸を始点位置側に付勢する第1の付勢部材と、前記所定の荷重範囲を超える荷重に対して作動し、揺動部材をフォークと一緒に揺動部材の揺動開始位置側に付勢する第2の付勢部材が設けられていることを特徴とする緩衝キャスター。
- 規制手段は揺動軸を中心とする略円弧状のガイド溝であり、このガイド溝に前記車軸が嵌挿され、ガイド溝は車軸が始点位置にある場合に車軸が突合される始端面と、車軸が終点位置にある場合に車軸が突合される終端面を有していることを特徴とする請求項1記載の緩衝キャスター。
- 第1の付勢部材はフォークと揺動部材間に介装された引きバネであることを特徴とする請求項1又は2記載の緩衝キャスター。
- 第2の付勢部材は揺動部材とブラケット間に介装された押しバネであることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の緩衝キャスター。
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