JP3689482B2 - 緩衝キャスター - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、精密機器部品や医療用機器等の搬送に好適な運搬車のキャスターに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の緩衝キャスターは、直接フォークで緩衝作用ができず、それ故、ある程度の緩衝度を超えなければスプリングの緩衝機能が作用しなく、偏荷重に対しても反応しないか若しくは反応が鈍く、一定の範囲でのみ効果があった。
このため、僅かの振動に対しても弱い軽量な精密機器部品や医療用機器等の搬送は極めて困難であった。
【0003】
そこで、搬送中の搬送物に対し、走行路面の凹凸による極めて小さな衝撃に対しても十分に緩衝作用が働き、偏荷重に対しても均等に反応し、精密機器部品や医療用機器等の精度を要求される対象物について、安全に搬送することのできる緩衝キャスターが既に考案されている。
【0004】
その内容は、図2に示すように、フォーク1が上部フォーク1Aと下部フォーク1Bに分割され、上部フォーク1Aに下方に車輪2を設けた下部フォーク1Bが上下方向へ回動可能に軸支7されると共に、該軸支7部は車軸3の垂直線上よりずれて位置し、上部フォーク1Aの中央に中空管16が設けられ、この中空管16の内側に上下方向に付勢する弾性材11が張設されているものである。
【0005】
そして、弾性材11の下部はスプリング受9でボールベアリング8を介して、下部フォーク1Bの上面板5に係合し、弾性材11の上部は天板10に設けたプレート17の下面に係合している。
【0006】
又、下部フォーク1Bの上面板5の軸支部側端部に上方に向けストッパー片12が屈曲形成され、その上端は上部フォーク1Aの固定フォーク13の軸支部側端部垂下壁18の内方で固定フォーク13の水平部の下面に係合している。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
上記構成を有する従来の緩衝キャスターは、走行路面の凹凸により車輪2が衝撃を受けると、上部フォーク1Aと下部フォーク1Bの上面間に弾性材11が介在されているため、下部フォーク1Bが受けた荷重が直接下部フォーク1B上の弾性材11に伝わり、弾性材11が作用し、下部フォーク1Bは軸支7部を支点として上方へ回動し衝撃を吸収するのであるが、この際、弾性材11の下部はボールベアリング8により弾性材11の横ずれを防止しているが、ボールベアリング8自体が大きな運動に際し、外に飛び出す危険性がある。
【0008】
又、従来の緩衝キャスターは、下部フォーク1Bのストッパー片12の上端が上部フォーク1Aの固定フォーク13の軸支部側端部垂下壁18の内方で固定フォーク13の水平部の下面に係合しているため、製作時に上下方向に付勢する弾性材11が強力であると下部フォーク1Bが軸支部側端方向へ回動し、ストッパー片12の上端は係合部を越えてしまい、固定フォーク13の中央側へ回動し、下部フォーク1Bは開いて元へ戻らなくなってしまうので、弾性材11の強さに限度があった。
【0009】
又、従来の緩衝キャスターは、中空管16の内側に設けられた弾性材11の上部が天板10に設けたプレート17の下面に係合しているため、プレート17面が常時下面より圧力を受け変形し、弾性材11の付勢力に影響を及ぼすことになる。
【0010】
上記点より本発明は、弾性材の下部の横ずれがなく、弾性材の衝撃の吸収時に弾性材が傾き易いと共に、使用する弾性材の強さも自由で、かつ弾性材の付勢力も常に一定に保持し得る緩衝キャスターを提供しようとするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため本発明緩衝キャスターは、フォークが上部フォークと下部フォークに分割され、上部フォークに下方に車輪を設けた下部フォークが上下方向へ回動可能に軸支されると共に、該軸支部は車軸の垂直線上よりずれて位置し、上部フォークと下部フォークの上面間に上下方向に付勢する弾性材が張設されている緩衝キャスターに於いて、弾性材の下部が下部フォークの上面板を受面とし、上向きに固定された先細のテーパー状の突起体に係合され、弾性材の上部は、上部フォークのベアリング受とスラストベアリングを介して回動可能なスプリング受を受面とし、このスプリング受に下向きに取り付けられた先細のテーパー状の突起体に係合されていることを特徴とするものである。
【0012】
上記構成を有する本発明は、弾性材の下部が先細のテーパー状の突起体に係合し、上部も先細のテーパー状の突起体に係合されているため、弾性材は横ずれが防止される。
【0013】
そして、両方の突起体が先細のテーパー状となっているため、走行時に衝撃を受けて下部フォークの回動時に弾性材が傾いても、弾性材の傾斜角度にテーパー部が合致し、弾性材に無理が掛からずスムーズに傾斜する。
【0014】
又、本発明緩衝キャスターは、下部フォークの上面板の軸支部側端部に上方へ屈曲したストッパー片が形成され、該ストッパー片は上部フォークの固定フォークの軸支部側端部垂下壁の外側に当接していることを特徴とするものである。
よって、本発明は弾性材が強力なものであっても固定フォークの軸支部側端部垂下壁の存在により、ストッパー片が軸支部側端部垂下壁の内方へ回動できないので、ストッパー片が十分役目を果たし、下部フォークが開いたままの状態にならない。
【0015】
又、本発明緩衝キャスターは、内側に弾性材を設けた中空管の上部に、中空管と一体の蓋を設けたことを特徴とするものである。
よって、本発明は中空管と一体の蓋は堅牢で弾性材の付勢力で変形することがない。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施の形態を図面に基づき説明する。
図1は本発明緩衝キャスターの一実施の形態を示す一部縦断側面図、図2は従来の緩衝キャスターの一部縦断側面図である。
【0017】
而して、図中1はフォークであり、フォーク1は上部フォーク1A及び下部フォーク1Bに分割され、下部フォーク1Bの下端に車輪2が車軸3により取り付けられている。
下部フォーク1Bの上部は左右の側壁4を連結する一体の上面板5が形成されている。そして下部フォーク1Bの側壁4の外側に上部フォーク1Aの固定フォーク6の側壁7の下部が上下方向へ回動可能に軸支8されている。軸支8部は前記車軸3の垂直線上よりずれて位置している。
【0018】
9は上面板5上の中央位置に上方に向け固定した突起体であり、該突起体9に弾性材である上下方向に付勢するコイルスプリング10の下部が嵌合されている。突起体9は先細のテーパー状に形成されている。
【0019】
コイルスプリング10は上部フォーク1Aの中央に上下方向に貫通した中空管11内に収容され、中空管11はその上部に中空管11と一体に形成された蓋12が設けられ、下方開きのキャップ形状となっている。
【0020】
中空管11内の上部にベアリング受13が圧入され、スラストベアリング14を介してスプリング受15が遊嵌されると共に、スプリング受15の下方より先細のテーパー状に形成された突起体16の軸17がベアリング受13に回動可能に挿通されている。
軸17はスプリング受15に圧入されているため、スプリング受15と軸17は一体化している。そして、前記コイルスプリング10の上部が突起体16に嵌合している。
【0021】
18は上面板5に軸支部側端部に上方へ向け屈曲形成したストッパー片であり、固定フォーク6の軸支部側端部垂下壁19の外側に当接し、衝撃により下部フォーク1Bが上方へ回動すると係合は離れる。
又、下部フォーク1Bの非軸支部側外方に側壁4の非軸支部側端より突出したストッパー片20が形成され、衝撃により下部フォーク1Bが回動すると、ストッパー片20が固定フォーク6の前部垂下壁21の下端に支えるように構成されている。
尚、図中22は天板である。
【0022】
【発明の効果】
本発明によれば、運搬車の走行時、走行路面の凹凸により車輪に大きな衝撃を受けた場合であっても、突起体が下部フォークの上面板に固定されているため、従来のボールベアリングのように外部へ飛び出すことがなく、突起体に係合している弾性材の下部は安定し横ずれがない。
そして、上部又は下部の突起体は共に先細のテーパー形状に形成されているため、キャスターが走行時に衝撃を受けて下部フォークの回動時に弾性材が傾いても、弾性材の傾斜角度にテーパー部が合致し、弾性材に無理が掛からずスムーズに傾斜する。
又、付勢力の強い弾性材を使用しても、ストッパー片が固定フォークの軸支部側端部垂下壁の外側に当接し、軸支部側端部垂下壁の内方へ回動することはないので、下部フォークが開いたままの状態にはならないから、付勢力に限定されることがない。
又、中空管の上部に中空管と一体の蓋を設けてあるため、蓋は堅牢で弾性材の付勢力で変形することもなく、付勢力も常に一定に保持できる。
このように、本発明は精度を要求される精密機器部品や医療用機器等の搬送に際し、運搬車の緩衝作用を向上させることにより、走行性をよりスムーズにしたもので有用な発明である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明緩衝キャスターの一実施の形態を示す一部縦断側面図である。
【図2】従来の緩衝キャスターの一部縦断側面図である。
【符号の説明】
1 フォーク
1A 上部フォーク
1B 下部フォーク
2 車輪
3 車軸
5 下部フォークの上面板
6 固定フォーク
8 軸支
9 突起体
10 コイルスプリング
11 中空管
12 蓋
13 ベアリング受
16 突起体
18 ストッパー片
19 軸支部側端部垂下壁
Claims (3)
- フォークが上部フォークと下部フォークに分割され、上部フォークに下方に車輪を設けた下部フォークが上下方向へ回動可能に軸支されると共に、該軸支部は車軸の垂直線上よりずれて位置し、上部フォークと下部フォークの上面間に上下方向に付勢する弾性材が張設されている緩衝キャスターに於いて、弾性材の下部が下部フォークの上面板を受面とし、上向きに固定された先細のテーパー状の突起体に係合され、弾性材の上部は、上部フォークのベアリング受とスラストベアリングを介して回動可能なスプリング受を受面とし、このスプリング受に下向きに取り付けられた先細のテーパー状の突起体に係合されていることを特徴とする緩衝キャスター。
- 下部フォークの上面板の軸支部側端部に上方へ屈曲したストッパー片が形成され、該ストッパー片は上部フォークの固定フォークの軸支部側端部垂下壁の外側に当接していることを特徴とする請求項1記載の緩衝キャスター。
- 内側に弾性材を設けた中空管の上部に、中空管と一体の蓋を設けたことを特徴とする請求項1又は2記載の緩衝キャスター。
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JP10329896A JP3689482B2 (ja) | 1996-03-28 | 1996-03-28 | 緩衝キャスター |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10329896A JP3689482B2 (ja) | 1996-03-28 | 1996-03-28 | 緩衝キャスター |
Publications (2)
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JPH09263103A JPH09263103A (ja) | 1997-10-07 |
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Family
ID=14350362
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10329896A Expired - Lifetime JP3689482B2 (ja) | 1996-03-28 | 1996-03-28 | 緩衝キャスター |
Country Status (1)
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Families Citing this family (3)
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-
1996
- 1996-03-28 JP JP10329896A patent/JP3689482B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
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---|---|
JPH09263103A (ja) | 1997-10-07 |
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