JP3095993B2 - 緩衝キャスター - Google Patents

緩衝キャスター

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JP3095993B2
JP3095993B2 JP08069284A JP6928496A JP3095993B2 JP 3095993 B2 JP3095993 B2 JP 3095993B2 JP 08069284 A JP08069284 A JP 08069284A JP 6928496 A JP6928496 A JP 6928496A JP 3095993 B2 JP3095993 B2 JP 3095993B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、精密機器部品や医
療用機器等の搬送に好適な運搬車のキャスターに関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】従来の緩衝キャスターは、直接フォーク
で緩衝作用ができず、それ故、ある程度の衝撃度を超え
なければスプリングの緩衝機能が作用しなく、偏荷重に
対しても反応しないか若しくは反応が鈍く、一定の範囲
でのみ効果があった。このため、僅かの振動に対しても
弱い軽量な精密機器部品や医療用機器等の搬送は極めて
困難であった。
【0003】そこで、本出願人は搬送中の運搬物に対
し、走行路面の凹凸による極めて小さな衝撃に対しても
十分に緩衝作用が働き、偏荷重に対しても均等に反応
し、精密機器部品や医療用機器等の精度を要求される対
象物について、安全に搬送することのできる緩衝キャス
ターを考案し、既に特願平6ー145351(特開平7
ー329505)号として出願している。
【0004】その内容は、図2に示すようにフォーク1
が上部フォーク1Aと下部フォーク1Bに分割され、上
部フォーク1Aに下方に車輪2を設けた下部フォーク1
Bが上下方向へ回動可能に軸支7されると共に、該軸支
7部は車軸3の垂直線上よりずれて位置し、天板10と
下部フォーク1Bの上面間に弾性材11が張設されてい
るものである。そして、弾性材11の下部はスプリング
受9でボールベアリング8を介して下部フォーク1Bの
上面板部5に係合し、弾性材11の上部は天板10に係
合している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記構成を有する従来
の緩衝キャスターは、走行路面の凹凸により車輪2が衝
撃を受けると、上部フォーク1Aと下部フォーク1Bの
上面間に弾性材11が介在されているため、下部フォー
ク1Bが受けた荷重が直接下部フォーク1B上の弾性材
11に伝わり、弾性材11が作用し、下部フォーク1B
は軸支7部を支点として回動し衝撃を吸収するのである
が、この際、弾性材11の下部はボールベアリング8に
より弾性材11の横ずれを防止しているが、ボールベア
リング8自体が大きな運動に際し、外に飛び出す危険性
があると共に、弾性材11の上部は直接天板10に係合
しているため、弾性材11により天板10の旋回に支障
を来すのである。
【0006】上記点より本発明は、天板と下部フォーク
の上面板間に張設された弾性材の下部の横ずれがないと
共に、天板の旋回に支障を来すことがなく、スムーズに
天板が回動することのできる緩衝キャスターを提供しよ
うとするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
本発明緩衝キャスターは、フォークが上部フォークと下
部フォークに分割され、上部フォークに下方に車輪を設
けた下部フォークが上下方向へ回動可能に軸支されると
共に、該軸支部は車軸の垂直線上よりずれて位置し、上
部フォークと下部フォークの上面間に弾性材が張設され
ている緩衝キャスターに於いて、前記弾性材は下部が下
部フォークの上面板に固定されたバランスピンを介して
下部フォークの上面板に係合し、弾性材の上部はスラス
トベアリングを介して天板に係合していることを特徴と
するものである。
【0008】上記構成を有する本発明は、バランスピン
が下部フォークの上面板に固定されているため、強い衝
撃等大きな運動に際しても、バランスピンが脱却するこ
とはなく、したがって、このバランスピンを介して下部
フォークの上面板に係合する弾性材の下部は横ずれする
ことがない。
【0009】又、弾性材の上部はスラストベアリングが
介在されているため、天板はスムーズに旋回可能とな
る。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施の形態を図
面に基づき説明する。図1は本発明緩衝キャスターの一
実施の形態を示す一部縦断側面図、図2は従来の緩衝キ
ャスターの一部縦断側面図である。
【0011】而して、図中1はフォークであり、フォー
ク1は上部フォーク1A及び下部フォーク1Bに分割さ
れ、下部フォーク1Bの下端に車輪2が車軸3により取
り付けられている。下部フォーク1Bの上部は左右の側
壁4を連結する一体の上面板5が形成されている。そし
て下部フォーク1Bの側壁4の外側に上部フォーク1A
の側壁6の下部が上下方向へ回動可能に軸支7されてい
る。軸支7部は前記車軸3の垂直線上よりずれて位置し
ている。
【0012】8は上面板5上の中央位置に上方に向け固
定したバランスピンであり、該バランスピン8に弾性材
であるコイルスプリング9の下部が嵌合されている。
又、コイルスプリング9の上部は天板10に固定された
下方開きのキャップ11内にスラストベアリング12を
介して下方向きに設けた鍔付きピン13に嵌合されてい
る。したがって、コイルスプリング9の上部はスラスト
ベアリング12により天板10の旋回に支障を来すこと
がなく、又コイルスプリング9の下部はバランスピン8
により横ずれが防止されている。
【0013】14は上面板5の後部に上方へ向け屈曲形
成したストッパー片であり、上部フォーク1Aの上面板
15の後壁16の外側に係合し、衝撃により下部フォー
ク1Bが回動すると係合は離れる。又、上部フォーク1
Aの上面板15の前方に側壁4の前面より突出したスト
ッパー片17が形成され、衝撃により下部フォーク1B
が回動するとストッパー片17が上部フォーク1Aの前
壁18の下端に支えるように構成されている。
【0014】
【発明の効果】本発明によれば、運搬車の走行時、走行
路面の凹凸により車輪に大きな衝撃を受けた場合であっ
ても、バランスピンが下部フォークの上面板に固定され
ているため、従来のボールベアリングのように外部へ飛
び出すことがなく、バランスピンを介して下部フォーク
の天板に係合している弾性材の下部は安定し、横ずれが
ない。又、運搬車の旋回時に於いては、弾性材の上部は
スラストベアリングを介して天板に係合しているため、
天板はスムーズに旋回可能となる。このように、本発明
は精度を要求される精密機器部品や医療用機器等の搬送
に際し、運搬車の走行性をよりスムーズに改良したもの
で有用な発明である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明緩衝キャスターの一実施の形態を示す一
部縦断側面図である。
【図2】従来の緩衝キャスターの一部縦断側面図であ
る。
【符号の説明】
1 フォーク 1A 上部フォーク 1B 下部フォーク 2 車輪 3 車軸 5 下部フォークの上面板 7 軸支 8 バランスピン 9 コイルスプリング 10 天板 12 スラストベアリング

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フォークが上部フォークと下部フォーク
    に分割され、上部フォークに下方に車輪を設けた下部フ
    ォークが上下方向へ回動可能に軸支されると共に、該軸
    支部は車軸の垂直線上よりずれて位置し、上部フォーク
    と下部フォークの上面間に弾性材が張設されている緩衝
    キャスターに於いて、前記弾性材は下部が下部フォーク
    の上面板に固定されたバランスピンを介して下部フォー
    クの上面板に係合し、弾性材の上部はスラストベアリン
    グを介して天板に係合していることを特徴とする緩衝キ
    ャスター。
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