JP5686500B2 - 搬送台車 - Google Patents

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本発明は、ばね要素を工夫して低周波振動による乗り心地の低下と過大な振動衝撃に適切に善処した搬送台車に関するものである。
この種の搬送台車として、車輪に支持された車体フレームと、この車体フレームの端部に配置されて運転席等が内装されたキャビン(運転室)とを備えてなる大型の搬送台車が知られている。
このものは、倉庫や坑道、港湾といったさまざまな場所で、鉄鋼、建材、大形コンテナなどの超重量搬送物の搬送を行うものである。このような大型の搬送台車は一般的な自動車や特殊車両とは異なり、重厚長大な荷物を積載するため、台車本体の積載面が最大限に広く設けられ、キャビンは荷役の妨げにならないように積載面の下に吊り下げるように設けられている。このような車両での作業は長時間に及ぶため、キャビンの防振を図ることが不可欠である。
このようなキャビンを支持するためには、特許文献1に示されるような吸振部材や、特許文献2に示されるようなばね要素を採用することが考えられる。
特許文献1のキャビン支持装置は、車体前部に運転席を囲包するキャビンを装備した産業車両において、該キャビンは車体に立設されてほぼ水平状に屈曲延在する支持アームに吸振部材を介して吊持させている。
また、特許文献2の作業機は、作業機の本体フレームと、基端側が該本体フレームに固着されると共に先端側が自由端となって上方に延在した片持ち支柱と、該片持ち支柱で支持されるように該片持ち支柱によって形成される空間内に配設された枠体と、該枠体内に配設された運転室と、前記枠体を前記片持ち支柱に支持すると共に、前記本体フレームの振動が前記片持ち支柱を介して枠体に伝わるのを緩衝する第1の緩衝支持体と、前記運転室を前記枠体内に支持すると共に、前記枠体の振動が運転室に伝わるのを緩衝する第2の緩衝支持体とを設けている。
特開平5−178586号公報 特開平9−109922号公報
しかしながら、特許文献2のものは、第1の緩衝支持体と第2の緩衝支持体によってキャビンを二重に浮かした状態に支持しなければならないため、構造が複雑であるとともに、乗り降りにも支障があり、実際にキャビンと台車本体との間に適用するには現実的ではない。
一方、特許文献1に示すものは、吸振部材のみを開示しているが、実際にはばね要素とともにキャビンを支持しなければ適切な防振機能を発揮させることは難しいと考えられる。
そこで、特許文献1の吸振部材に特許文献2でも用いられているばね要素を併設しておくことが考えられるが、搬送台車の場合はキャビンがタイヤによる接地幅よりも走行方向の外側に持ち出されているため、振動、とりわけ路面からタイヤを介して伝わる低周波振動が増幅され易い。特に、路面からの振動は、主要な周波数が人間の感度の高い周波数範囲(3〜8Hz)に入り易いため、乗り心地が極めて悪い状態となる。このような振動を抑制するためには、ばね定数の小さい柔らかいバネを用いて人体に影響の大きい低周波領域よりも固有振動数を更に低周波とすることが必要である。しかしながら、キャビンが接地点の外に持ち出されているために上下方向の振幅が増幅して伝達されるという搬送台車の特質を考えると、柔らかいバネでは急激な上下変動に対応することが難しく、キャビンと台車本体との間にストッパを設けるとストッパの衝突が頻繁に発生して衝撃振動や騒音が大きくなる原因となる。逆に、ばね定数を大きくすると、上述したように人間の感度の高い周波数範囲に入るため、人体が共振を起こして不都合が大きい。したがって、ばね要素によりこれらを両立して支持する新たな構造が不可欠である。
さらに、この種の搬送台車は、荷役作業がキャビンの乗り降りを始めとしてキャビン周辺で行われ、パレットを持ち上げるために当該パレットの下に潜り込むこともあって、キャビンの外壁からばね要素が大きく突出することは望ましくなく、組み付けの観点からも、新たな対策はばね要素の大型化を回避できるものでもなければならない。
本発明は、搬送台車においてこれらの課題を有効に解決することを目的としている。
本発明は、かかる目的を達成するために、次のような手段を講じたものである。
すなわち、本発明における搬送台車は、路上に接地して走行可能な台車本体と、走行方向に沿って前記台車本体の接地幅の外方に持ち出した位置に配置されるキャビンと、このキャビンを前記台車本体に吊り下げた状態で支持させる支持手段とを具備してなるものにおいて、前記キャビンは台車本体の一部から突出したフレームの下方に位置づけられており、前記支持手段を、キャビンの荷重を台車本体に弾性的に支持させるばね要素と、前記キャビンの前記台車本体に対する上下方向の振動エネルギーを吸収する吸振要素とにより構成し、前記ばね要素にエアサスペンションを採用して、前記台車本体のフレームから垂下させた支持体の上向面とキャビンの側壁部から水平方向に突出させたブラケットとの間に前記エアサスペンションを設け、当該エアサスペンションにキャビン荷重が圧縮力として作用する態様でキャビンの前後左右の4箇所を支持させる一方、前記吸振要素を、前記台車本体のフレームから垂下させた支持体の上向面とキャビンから水平方向に突出させたブラケットとの間に組み込まれるとともにキャビンの両側壁部の前上部に配された一対の前アブソーバとキャビンの後壁部に幅方向に離間して配された一対の後アブソーバとにより、キャビンの前後左右の4箇所で吸振を行うものとしており、さらに第1の拘束手段たるテンションロッドを幅方向に延在させるよう水平に配置して、キャビンと台車本体との間を前記テンションロッドにより接続することで台車本体に対するキャビンの上下動を許容しつつ当該キャビンの幅方向の振れを拘束し、第2の拘束手段たるサスペンションリンクを前後方向に延在させるよう水平に配置して、キャビンと台車本体との間を前記サスペンションリンクにより接続することで台車本体に対するキャビンの上下動を許容しつつ当該キャビンの前後方向の振れを拘束するよう構成したことを特徴とする。ここで接地幅とは、走行方向の両端部に位置するタイヤ等の間の有効接地距離をいい、外方に持ち出すとは、接地領域から外れる方向にキャビンを変位させることをいう。
このように、吸振手段とばね要素とを併用した上で、ばね要素にエアサスペンションを使用してキャビンを少なくとも4点支持するようにすれば、キャビンの支持状態が安定する上に、当該エアサスペンションにおいてはばね定数を十分に下げることができるので、走行時の振動周波数領域を人間の振動に対する感度が高い領域から有効に外すことが可能となる。その際、エアサスペンションは単体でばね定数が変化する特性を有するため、柔らかい支持状態と硬い支持状態とを両立させる設計を通じて乗り心地と耐衝撃性との両立点を追求することが容易となる。さらに、ばね定数を下げるためにコイルばねを用いた場合、同じばね径でばね定数を下げていくと応力的に限界があるため、径の大きなコイルばねを組み込まざるを得なくなるが、エアサスペンションを採用すれば、応力限界による大径化を招かずに柔らかい支持状態を有効に実現することができる。
また、第1の拘束手段たるテンションロッドを幅方向に延在させるよう水平に配置して、キャビンと台車本体との間を前記テンションロッドにより接続することで台車本体に対するキャビンの上下動を許容しつつ当該キャビンの幅方向の振れを拘束し、第2の拘束手段たるサスペンションリンクを前後方向に延在させるよう水平に配置して、キャビンと台車本体との間を前記サスペンションリンクにより接続することで台車本体に対するキャビンの上下動を許容しつつ当該キャビンの前後方向の振れを拘束するため、幅方向の振れと前後方向の振れとを拘束し、柔らかい支持状態を適確にサポートすることができる。
さらに、キャビンが台車本体の一部から突出したフレームの下方に位置づけられ、前記エアサスペンションが前記台車本体のフレームから垂下させた支持体の上向面とキャビンから水平方向に突出させたブラケットとの間に設けられており、当該エアサスペンションにキャビン荷重が圧縮力として作用する態様でキャビンの前後左右の4箇所を支持させているため、エアの圧縮を利用した適切な支持状態を実現することができる。
加えて、前記台車本体は前記キャビンの後壁部に沿って下方に伸びる垂下壁部と当該垂下壁部よりも外方に延出させた延長フレーム部とを備えており、前記テンションロッドを前記垂下壁部とキャビンの後壁部との間に設け、前記サスペンションリンクが前記延長フレーム部とキャビンの側壁上部との間に設けていることが望ましい。
ストッパ衝撃を有効に低減するためには、台車本体に対するキャビンの変位を規制するストッパが台車本体との間に介在され、エアサスペンションは、キャビンの変位に伴ってストロークが大きくなるほどばね定数が大きくなるように構成されていることが好適である。
限られたキャビンの昇降範囲で、柔らかく支持する領域と、確実に支持する領域との間でばね定数の差を大きく設定するためには、エアサスペンションを、ばね定数が非線形に変化するように構成しておくことが好ましい。
人体に影響が少ない範囲で、ばね径の大型化を極力抑えるためには、エアサスペンションのばね定数は、キャビンの主たる固有振動周波数成分を3Hz以下の範囲に収めるように設定されていることが好適である。
本発明は、以上説明した構成であるから、作業性や組み付けに支障が生じるようなばね要素の大型化を招くことなく、キャビンの固有振動数を人間に対する振動の感度が高い周波数領域から外して乗り心地を改善することができ、かつエアサスペンションのばね定数の追求を通じて急激な上下変動、これによる騒音にも有効に善処可能とした、新たな防振機能を備えた搬送台車を提供することが可能となる。
本発明の一実施形態に係る搬送台車の模式的な全体図。 同搬送台車のキャビン周辺の構成を示す斜視図。 同キャビンに付随する防振機能を説明する面図。 同キャビンに付随する防振機能を説明する面図。 図3に対応した模式図。 図4に対応した模式図。 同実施形態における走行時のキャビン振動の周波数分析を示す比較例。 同実施形態で用いるエアサスペンションのばね定数を示すグラフ。
以下、本発明の一実施形態を、図面を参照して説明する。
この実施形態の搬送台車は、図1及び図2に示すように、路上を走行可能な台車本体1と、この台車本体1を運転するための運転席を内装したキャビン2と、このキャビン2の開口部21に対して閉止位置と開放位置との間でスライド可能なスライドドア3と、前記キャビン2の一部と前記スライドドア3の一部とを接続して当該スライドドア3を開閉駆動するエア駆動式のアクチュエータであるエアシリンダ4とを備える。
台車本体1は、倉庫や坑道、港湾などにおいて鉄鋼、建材、大形コンテナなどの超重量の搬送物の搬送を行うべく、高強度のフレーム11を多数のタイヤ部12に昇降可能に支持させて構成される。すなわち、この搬送台車1は、搬送物を積載したパレットと称される図示しない門型の搬送用荷台の下に潜り込んでフレーム11によりこれを持ち上げ、その状態を保って移動するものである。台車本体1には、長大な車両が無理なく曲がれるようにステアリング機能が備わる。台車本体1のフレーム11は、一対の垂下壁部11a、11aの間を接続する位置に存する主水平フレーム部11bを主な積荷領域とし、走行機能を司るタイヤ部12のほか、車軸サスペンションばね11cや図示しない昇降機構などが、一対の垂下壁部11a、11aと主水平フレーム部11bとで部分的に囲まれる台車下空間に組み込まれている。主水平フレーム部11bの一部は垂下壁部11aよりも外方に延長フレーム部11dとして延出させてあり、この延長フレーム部11dと前記主水平フレーム部11bとにわたって積荷を積載することも可能とされている。
このような搬送台車は、積載領域を最大限に確保するために、前記キャビン2は接地幅を超えて走行方向の端部に設けられ、しかも往来を頻繁に繰り返すことから、当該キャビン2は走行方向の両側の端部に対をなして設けられて、作業員が適時、進行方向の前端側に位置するキャビン2に乗り込むことで、前進・後進を区別なく行うことができる。
キャビン2は、台車本体1の延長フレーム部11dの下方に配置されたもので、作業員が運転するためのシートやオペレーションに必要な機器類からなる運転席20が内装されている。すなわち、キャビン2は、台車本体1の垂下壁部11aの前方において延長フレーム11dにオーバーハング状態で支持されて台車本体1とは独立している。
キャビン2は、図2に示すように、後壁部22、側壁部23、底壁部24、頂壁部25及び前壁部26によって形成されるもので、走行方向に向かって左右に位置する側壁部23の一方に作業員が乗り降りする開口部21をほぼ矩形状に設けている。そして、キャビン2は上記のように台車本体1から独立しており、スライドドア3に対する開閉機構はこのキャビン2において完結しなければならず、また、荷役の妨げにならないためにスライドドア3は前方へ開放動作させなければならない。このことを踏まえて、この開口部21の近傍に、上下に対をなして前レール51,61及び後レール52,62を設けている。ここに言う「前」、「後」は、作業員がキャビン2に乗り込んで前進する方向を基準としているもので、台車本体1の一端部に位置するキャビン2と他端部に位置するキャビン2とでは前後関係が逆になる。
スライドドア3は、これらのレール51,61,52,62にガイドローラ72a等を係合させ、かつレール51,52の近傍に設定した転動面5b上に車輪72b等を転動可能に接地させて、開口部21を閉止する位置と開放する位置との間で移動可能とされ、エアシリンダ4によって開閉駆動可能とされている。エアシリンダ4は、台車本体1に備わる図示しない荷役駆動用のエアポンプ(例えば、荷役動作時のブレーキ用のエアポンプ)からエアの供給を受けて作動する。
このように構成される搬送台車は、走行方向に長大なものであり、また、台車本体1の重量が搬送物の非積載時で20t程度、積載時で200t程度にも上り、対するキャビン2の重量は700kg程度であって、重量比にして数十倍〜数百倍程度の大きな開きがあるなど、一般の特殊車両と大きく事情が異なるものである。
そして、このようなキャビン2を支持すべく、図3及び図4に示すように、当該キャビンと台車本体1との間に、ばね要素であるエアサスペンション8と、吸振要素であるショックアブソーバ9とを備えた支持手段Aを設けている。
エアサスペンション8は、キャビン2の側壁部23の前上部において図4の紙面垂直方向に一対に配置した2つの前サスペンション81と、キャビン2の側壁部23の後上部において図4の紙面垂直方向に一対に配置した2つの後サスペンション82とにより、キャビン2の前後左右の4箇所を支持する位置に配置されるもので、例えば図3右側の前サスペンション81に例示されるように、台車本体1のフレーム1の一部を構成する横フレーム11eから垂下させた支持体83の上向面83aとキャビン2の側壁部23から水平方向に突出させたブラケット84との間に、キャビン荷重が下向きの圧縮力として作用するように組み込まれている。そして、キャビン2の上下振動に対して前サスペンション81は伸縮しながらこれを弾性的に支持する。エアサスペンション8には、必要に応じて台車本体1側からエアが補給可能であり、前述した荷役駆動用のエアポンプを利用することができる。
ブラケット84と支持体83の間には、図3及び図5に示すように、キャビン2の上動動作に伴う前サスペンション84の伸長方向のストロークエンドを規制するストッパ機構85が構成されている。エアサスペンション自体は種々の構造のものが周知であるため、詳細は省略するが、本実施形態の前サスペンション81は、図7に示すように、キャビン2の上下変位に伴いストロークが大きくなるほどばね定数が大きくなるように構成されている。その際、前サスペンション81の内部は、可動部の所定のストローク位置(図7における点x1、x2の位置)で当該可動部がゴム等の弾性体に当接するように構成され、ばね定数がこれらのストローク位置x1、x2で非線形に変化するようなばね特性が与えられている。後サスペンション82の基本的な取付構造及びばね特性等も上記前サスペンション81のそれに準ずる。非線形となるストローク位置は2箇所に限らず、目的、用途に応じて1箇所もしくは3箇所以上に設定することもできる。
図8は、ばね要素にコイルばねを用いたときと本実施形態のエアサスペンション81,82を用いたときとで、走行時のキャビン振動の周波数成分を対比させたものである。特にピークが立っている固有振動周波数成分に着目すると、コイルばねを用いたときでは2.5〜5Hzの範囲に集まっているが、本実施形態ではエアサスペンション81,82を用いると2〜3Hzの範囲にシフトしており、レベルも著しく低減している。
一方、図3及び図4に示すショックアブソーバ9は、キャビン2の側壁部23の前上部において図4の紙面垂直方向に一対に配置した2つの前アブソーバ91と、キャビン2の後壁部22(図3参照)の幅方向に離間する2箇所に一対に配置した2つの後アブソーバ92とにより、キャビン2の前後左右の4箇所で吸振を行うように配置されもので、図4左側に例示されるように、台車本体1のフレーム1の一部を構成する横フレーム11fから垂下させた支持体93の上向面93aとキャビン2から水平方向に突出させたブラケット94との間に、キャビン2の上下動作に対してダンピング作用を営むように組み込まれている。そして、キャビン2の上下振動の振動エネルギーを熱エネルギーに変換する役割を果たす。後アブソーバ92の基本的な取付構造及び役割も上記前アブソーバ91のそれに準じ、ショックアブソーバ自体も種々の構造のものが周知であるため、詳細は省略する。
さらに本実施形態は、キャビン2と台車本体1との間に、台車本体1に対するキャビン2の幅方向の振れを拘束する第1の拘束手段たるテンションロッド101,102(図3参照)と、当該キャビン2の前後方向の振れを拘束する第2の拘束手段たるサスペンションリンク103,104(図4参照。但し、サスペンションリンク104は紙面奥側にあって図示されていない)とを設けている
図3に示すテンションロッド101,102は、台車本体1とキャビン2との紙面垂直方向の隙間に略平行をなして一対に配置されたもので、幅方向に延在させるよう水平に配置され、基端を台車本体1側の接続部位1pに接続し、先端をキャビン2の後壁部22における接続部位2pに接続して、キャビン2の上下動を許容しつつ、当該キャビン2の横方向の動きを拘束している。両テンションロッド101,102の台車本体1への接続部位1pとキャビン2への接続部位2pとは逆使いとなるように幅方向に反転させてある。
また、図4に示すサスペンションリンク103、104は、図6に模式的に示すように、キャビン2の側壁上部と延長フレーム11dとの間に設けられて対をなすもので、前後方向に延在させるよう水平に配置され、サスペンションリンク103は一端を延長フレーム11e側の接続部位1rに接続され、他端をキャビン2側の接続部位2rに接続されて、キャビン2の上下動を許容しつつ、当該キャビン2の前後方向の動きを拘束している。サスペンションリンク104についてもこれと同様であり、接続部位1r、2rは前後に反転している。
すなわち、これらのテンションロッド101,102やサスペンションリンク103,104は、キャビン2のピッチング振動を防止するのみならず、エアサスペンション81、82に作動方向と直交する水平方向の応力が作用することを防止しているものである。
以上のように、本実施形態の搬送台車は、路上にタイヤ12により接地して走行可能な台車本体1と、走行方向に沿って台車本体1の接地幅の外方に持ち出した位置に配置されるキャビン2と、このキャビン2を前記台車本体1に支持させる支持手段Aとを具備するものである。そして、前記支持手段Aを、キャビン2の荷重を台車本体に弾性的に支持させるばね要素81,81,82、82と、前記キャビン2の前記台車本体1に対する上下方向の振動エネルギーを吸収する吸振要素9とにより構成し、前記ばね要素81,82にエアサスペンションを採用してキャビン2の前後左右の4箇所を支持させたものである。
このように、吸振手段9とばね要素81,82とを併用した上で、ばね要素81,82にエアサスペンションを使用してキャビン2を4点で支持しているので、キャビン2の支持状態が安定する上に、当該エアサスペンション8においてはばね定数を十分に下げることができるので、走行時の振動周波数領域を人間の振動に対する感度が高い領域から有効に外すことが可能となる。その際、エアサスペンション8は単体でばね定数が変化する特性を有するため、柔らかい支持状態と硬い支持状態とを両立させる設計を通じて乗り心地と静寂性、耐衝撃性との両立点を追求することが容易となる。さらに、ばね定数を下げるためにコイルばねを用いた場合、同じばね径でばね定数を下げていくと応力的に限界があるため、径の大きなコイルばねを組み込まざるを得なくなるが、エアサスペンション8を用いれば、応力限界による大径化を招かずに上記のような柔らかい支持状態を得ることができるため、コンパクトに構成できて組み付けも容易な構造を有効に実現することが可能となる。
さらに、キャビン2と台車本体1との間に、台車本体1に対するキャビン2の幅方向の振れを拘束する第1の拘束手段であるテンションロッド101、102と、当該キャビンの前後方向の振れを拘束する第2の拘束手段であるサスペンションリンク103、104とを併用しているので、エアサスペンション8に作動方向と異なる水平方向の外力が働いて機能阻害を引き起こすことを有効に防止することができ、特に柔らかい支持状態を的確にサポートすることができる。
そして、キャビン2は台車本体1の一部から突出した延長フレーム11eの下方に位置づけられ、エアサスペンション8にキャビン荷重が圧縮力として作用する態様で当該エアサスペンション8を介して前記延長フレーム11eに支持させるようにしているので、見掛け上はキャビン2を台車本体1に吊り下げるように配置しながら、実際にはエアサスペンション8にキャビン荷重を圧縮荷重として作用させて、エアの圧縮を利用した適切な支持状態を実現することができる。
また、台車本体1に対するキャビン2の上下変位を規制するストッパ機構85が台車本体1との間に介在され、エアサスペンション8は、キャビン2の上下変位に伴ってストロークが大きくなるほどばね定数が大きくなるように構成されているので、柔らかく支持する領域と、確実に支持する領域とを両立させることができ、大振幅時のストッパ衝撃、これに伴う騒音を有効に低減することが可能となる。
加えて、エアサスペンション8は、ばね定数が非線形に変化するように構成されているので、限られたキャビン2の昇降範囲で、柔らかく支持する領域と、確実に支持する領域との間でばね定数の差を大きく設定することが容易となり、内設の弾性体とも相まって、大振幅時のストッパ衝撃をより有効に低減する上で奏功するものとなる。
さらにまた、エアサスペンション8のばね定数が、キャビン2の主たる固有振動周波数成分を2〜3Hzの範囲に収めるように設定されているため、人体に振動の影響が少ない範囲でばね径の大型化を極力抑えるための具体的な基準を有効に提供することが可能となる。
なお、各部の具体的な構成は、上述した実施形態のみに限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形が可能である。
例えば、エアサスペンションに補助タンクを設けることでばね定数をさらに低くし、振動遮断性能を大きくすることもできる。
キャビンの固有振動周波数成分も、3Hz以下の範囲にあれば効果的であるため、例えば1〜2Hzの範囲に収まるような設計をすること等も有効である。
A…支持手段
1…台車本体
11…フレーム
2…キャビン
8,81,82…ばね要素(エアサスペンション)
9、91,92…吸振要素(ショックアプソーバ)
85…ストッパ機構
101、102…第1の拘束手段(テンションロッド)
103、104…第2の拘束手段(サスペンションリンク)

Claims (5)

  1. 路上に接地して走行可能な台車本体と、走行方向に沿って前記台車本体の接地幅の外方に持ち出した位置に配置されるキャビンと、このキャビンを前記台車本体に吊り下げた状態で支持させる支持手段とを具備してなるものにおいて、
    前記キャビンは台車本体の一部から突出したフレームの下方に位置づけられており、前記支持手段を、キャビンの荷重を台車本体に弾性的に支持させるばね要素と、前記キャビンの前記台車本体に対する上下方向の振動エネルギーを吸収する吸振要素とにより構成し、
    前記ばね要素にエアサスペンションを採用して、前記台車本体のフレームから垂下させた支持体の上向面とキャビンの側壁部から水平方向に突出させたブラケットとの間に前記エアサスペンションを設け、当該エアサスペンションにキャビン荷重が圧縮力として作用する態様でキャビンの前後左右の4箇所を支持させる一方、
    前記吸振要素を、前記台車本体のフレームから垂下させた支持体の上向面とキャビンから水平方向に突出させたブラケットとの間に組み込まれるとともにキャビンの両側壁部の前上部に配された一対の前アブソーバとキャビンの後壁部に幅方向に離間して配された一対の後アブソーバとにより、キャビンの前後左右の4箇所で吸振を行うものとしており
    さらに第1の拘束手段たるテンションロッドを幅方向に延在させるよう水平に配置して、キャビンと台車本体との間を前記テンションロッドにより接続することで台車本体に対するキャビンの上下動を許容しつつ当該キャビンの幅方向の振れを拘束し、第2の拘束手段たるサスペンションリンクを前後方向に延在させるよう水平に配置して、キャビンと台車本体との間を前記サスペンションリンクにより接続することで台車本体に対するキャビンの上下動を許容しつつ当該キャビンの前後方向の振れを拘束するよう構成したことを特徴とする搬送台車。
  2. 前記台車本体は前記キャビンの後壁部に沿って下方に伸びる垂下壁部と当該垂下壁部よりも外方に延出させた延長フレーム部とを備えており、前記テンションロッドを前記垂下壁部とキャビンの後壁部との間に設け、前記サスペンションリンクを前記延長フレーム部とキャビンの側壁上部との間に設けていることを特徴とする請求項1記載の搬送台車。
  3. 台車本体に対するキャビンの変位を規制するストッパ機構が台車本体との間に介在され、エアサスペンションは、キャビンの変位に伴ってストロークが大きくなるほどばね定数が大きくなるように構成されている請求項1又は2記載の搬送台車。
  4. エアサスペンションは、ばね定数が非線形に変化するように構成されている請求項記載の搬送台車。
  5. エアサスペンションのばね定数は、キャビンの主たる固有振動周波数成分を3Hz以下の範囲に収めるように設定されている請求項1〜何れかに記載の搬送台車。
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