JP2006015010A - 遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】 メダル通路内でLEDなどの発光体を点滅させることによって不正にメダルを獲得しようとするゴト行為を防止する。
【解決手段】 メダル通過センサ42の真下の壁部44bに孔部44fを形成する。この孔部44fから第1メダル通路44内に向けて突出するように突出板48を設ける。突出板48は、第1メダル通路44を流下するメダル29の径方向の面に対して略直交する方向から第1メダル通路44内に突出する突出位置と、第1メダル通路44内を流下するメダル29によって押圧されて突出位置から退避する退避位置との間で移動自在となっている。
【選択図】 図3

Description

本発明は、本発明は、メダルが不正に投入されることを防止する遊技機に関するものである。
本明細書中では遊技機の1つとしてパチスロ機を例に挙げて説明しているため、遊技媒体としてメダルを用いて説明するが、遊技媒体としてはコインやパチンコ玉など他の媒体も含む。また、「メダル(遊技媒体)投入」には、実際にメダル投入口にメダルを投入することの他に、クレジットされたメダルをベットボタンなどによりベットすることを含む。さらに、図柄を入賞有効ライン上に揃えた状態を入賞、入賞となる前の状態で、当選役を決定する抽選(以下、当選役抽選と称する)により当選役が抽選されている状態を内部入賞とする。
パチンコ店などの遊技場に設置して使用されるスロットマシンはパチスロ機と称されている。このようなスロットマシンでは、一般的にメダル投入口から1〜3枚のメダルを投入して遊技が行われる。スロットマシン内には投入されたメダルの選別を行うメダルセレクタが設けられている。メダルセレクタでメダルの選別が行われると、例えば正規なメダルとは大きさが異なるメダルや不適切なタイミングで投入されたメダルはメダル受け皿に排出される。スロットマシンのホッパー装置は、メダルを貯留する貯留タンクを備えており、メダルセレクタは、貯留タンクにメダルを案内するメダル通路及びメダルが通過したことを検知する光電センサを備えている。この光電センサは、メダル通路を流下するメダルの径方向の面に対峙している壁の上部に設けられている。メダル投入口から投入されたメダルがメダル通路を通過して光電センサによって検知されると、投入されたメダルの枚数がカウントされる。
ところで、近年、正規の方法とは異なる方法によってメダルの投入を行う、いわゆる、ゴト行為が行われることがある。メダルの投入を不正に行うゴト行為を行う際に用いられる器具の1つとして、例えばメダル投入口に挿入することが可能な板状の部材に複数のLEDを直列に配置し、複数のLEDがそれぞれ異なるタイミングで点滅するように制御されるものが知られている。この器具をメダル投入口から挿入して光電センサの下方に一旦位置させた後、上方に移動させて光電センサの発光部を遮蔽すると同時にLEDを点滅させ、光電センサの受光部にLEDの光を受光させることによって光電センサにメダルが通過したことを誤って検知させることができ、これにより、実際にメダルの投入を行うことなくメダルを投入したとみなすことができる。このような器具を用いてメダルの投入を行った遊技者は、ペイアウトボタンの操作によってスロットマシン内に貯留されたメダルを引き出す、あるいは、投入とみなさせたメダル検知によって遊技を行うなどの行為によって不正に利益を得ることができる。ゴト行為によって一部の遊技者が不正に利益を得ることは、遊技場の利益に損失を生じさせるばかりか、公平な遊技を行うことができないことを理由に遊技者の遊技への興味を失わせてしまうこともあり、ゴト行為を防止する機能をスロットマシンに付加することは、遊技機メーカーにとって大きな課題の1つとなっている。しかしながら、上記のような器具を用いたゴト行為に対しては万全な対策がとられていないのが実情であり、これを防止することが求められている。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、不正にメダルの投入を行うゴト行為を防止できる遊技機を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、メダル通路を流下するメダルの径方向の面に対峙するように配置され、発光素子から発せられる光を受光する受光素子を有し、前記受光素子が前記発光素子から発せられた光を受光したか否かによって、前記メダルが通過したか否かを検出する遊技機において、前記発光素子及び前記受光素子の少なくともいずれか1つの下方に設けられ、流下する前記メダルの前記面に対して略直交する方向から前記メダル通路内に突出する突出位置と、前記メダル通路内を流下する前記メダルによって押圧されて前記突出位置から退避する退避位置との間で移動する移動部材と、前記移動部材を前記退避位置から前記突出位置に向けて付勢する付勢部材と、を設けたことを特徴とする。
本発明の遊技機は、発光素子及び受光素子の少なくともいずれか1つの下方に設けられ、流下するメダルの径方向の面に対して略直交する方向からメダル通路内に突出する突出位置と、メダル通路内を流下するメダルによって押圧されて突出位置から退避する退避位置との間で移動する移動部材と、移動部材を退避位置から突出位置に向けて付勢する付勢部材とを設けたので、上述したようなLEDが搭載された器具をメダル投入口から挿入して、LEDを受光素子の下方に一旦位置させた後に、上方に移動させようとしても、移動部材が障害物となり、LEDを受光素子に対面させることができなくなる。これにより、受光素子にLEDからの光を受光させて、あたかもメダルがメダル通路を通過したかのように光電センサを誤認識させるゴト行為を確実に防止することができる。
以下、本発明の実施形態を図面を参照して説明する。図1に示すように、スロットマシン10の前面には、表示窓11が設けられた前面扉12が設けられている。表示窓11の奥には、第1〜第3リール13a〜13cが回転自在に組み込まれたリールユニット26(図2参照)が配設されている。表示窓11の下方の部分には、MAXベットボタン15、1ベットボタン16、ストップボタン17a〜17c、スタートレバー18、ペイアウトボタン19等の各種の操作ボタンの他に、メダル29(図3参照)を投入するメダル投入口20が設けられている。なお、上記操作ボタンの機能については周知であるため、説明を省略する。前面扉12の下部には、スロットマシン10で遊技を行って当選役が入賞した場合に、メダル29の払い出しを行うためのメダル払出し口22及びメダル受け皿23と、遊技中に音楽や音声を発するスピーカ24が設けられている。
第1〜第3リール13a〜13cの外周には複数種類の絵柄が一定ピッチで配列され、第1〜第3リール13a〜13cが停止した状態では、表示窓11を通して1リール当たり3個の絵柄が観察可能となる。これにより、各リールの絵柄を1個ずつ組み合わせた直線状の入賞有効ラインが横3本、斜め2本の合計5本が設定される。遊技開始に先立ってメダル投入口20から1枚のメダル29を投入したときには、中央横1本の入賞有効ラインが有効化され、2枚では横3本、3枚ではさらに斜め2本を加えた5本の入賞有効ラインが有効化される。
スロットマシン10では50枚を限度に適正なメダル29(図2参照)をクレジット(貯留)することが可能になっている。表示窓の下方には貯留されているメダルの枚数が表示されるクレジット枚数表示窓13が設けられている。クレジット枚数表示窓13の奥には、クレジット枚数表示窓13を通してクレジットされているメダル29の枚数を表示させるクレジット枚数表示装置(不図示)が設けられている。クレジットされるメダル29の最大枚数は50枚であるので、クレジット枚数表示窓13には0〜50の数値が表示されるようになっている。クレジット枚数表示窓13の側方にはエラー表示窓14が設けられている。エラー表示窓14の奥には、エラー表示窓14を通してエラーコードを表示させるエラーコード表示装置(不図示)が設けられている。機械動作、遊技動作に異常がある場合等には、エラー表示窓14を通して異常に応じたエラーコードが表示されるようになっている。
図2に示すように、筐体10a内には、CPUが組み込まれているメイン基板(不図示)、リールユニット26、電源ボックス27、貯留タンク28等が設けられている。リールユニット26は、第1〜第3リール13a〜13cと図示しない各リールに対応したステッピングモータ、バックランプ、第1〜第3リール13a〜13cの回転角を検出するフォトセンサ等が組み込まれて構成されている。バックランプは第1〜第3リール13a〜13cの内側で、縦方向に3個ずつ配置されており、遊技を行った結果、入賞有効ライン上に当選絵柄が3つ並んで、ビックボーナス(BB)又はレギュラーボーナス(RB)が入賞した場合には、表示窓11に停止表示された当選絵柄を予め設定された特定のパターンで点灯、消灯、点滅させ、遊技者にBB又はRBに当選したことを報知する。なお、バックランプの照明による報知は、BB又はRB以外の当選役が当選されたことの報知や特定の当選役に当選した可能性を示唆する報知などを行うようにしてもよい。
電源ボックス27には、電源スイッチ30、設定変更スイッチ31が設けられている。電源スイッチ30は、スロットマシン10の電源のオン/オフが行われ、設定変更スイッチ31は、6段階のペイアウト率が設定されており、1プッシュごとに順次に可変される。
貯留タンク28では、メダル投入口20から投入されたメダルが貯留される。さらに、遊技を行ってメダルの払い出しを伴う当選役が入賞した場合には、ホッパー装置32が駆動されて、当選役の種類に応じた枚数のメダル29がメダル出口28aから払出し口22に送り出され、受け皿23にメダル29が払い出される。さらに、前面扉12の裏には、メダル投入口20の下方にメダルセレクタ33及びメダル案内部材34が設けられている。メダルセレクタ33には通路カバー35が取り付けられている。
図3に示すように、メダルセレクタ33は、本体基部40、振分装置41、メダル通過センサ42から構成されている。本体基部40は樹脂で形成されている。本体基部40には、メダル29の直径よりも幅がやや広い溝からなる第1メダル通路44が形成されている。第1メダル通路44は、メダル投入口20から投入されたメダル29の周縁の接触面となりメダル29を流下させる台座部44aと、台座部44aに立設している本体基部40の壁部44bと、この壁部44bに対向するように台座部44aに立設しているガイドレール44cとから構成されている。なお、本体基部40は、図中矢印Dに示す方向にやや傾くように前面扉12に取り付けられているため、流下するメダル29はガイドレール44cの方向に自重がかかるように構成されている。
メダルセレクタ33が前面扉12に取り付けられると、第1メダル通路44のメダル入口44dはメダル投入口20と連通するようになっており、メダル投入口20から投入されたメダル29はメダル入口44dから第1メダル通路44内に侵入する。第1メダル通路44は、略L字形に屈曲するように形成されており、メダル入口44dから第1メダル通路44に侵入したメダル29は、第1メダル通路44の屈曲した部分を通過すると、その進行方向がメダル29が第1メダル通路44内に侵入した方向(図中矢印Aに示す方向)と略直交した方向(図中矢印Bに示す方向)に変化するようになっている。
壁部44bで、メダル入口44dから見て第1メダル通路44の屈曲した部分よりも下流側の第1メダル通路44(図中矢印Bに示す方向にメダル29が進行する部分)の上方には、振分装置取付部40bが設けられている。振分装置取付部40bは、本体基部40に形成された略矩形状で凹状の溝からなり、この溝を取り囲む壁面のうちの第1メダル通路44に臨む壁面は一部が開放されている。振分装置取付部40bには振分装置41が設けられている。
振分装置41は、本体基部40に取り付けられる取り付け板41a、取り付け板41aに図中矢印Cに示す方向に回動自在に取り付けられる回動板41b、本体基部40に取り付けられている回動板41bに励磁作用を与えるソレノイド(図示せず)及び回動板41bを付勢する捩じりバネ(図示せず)から構成されている。
取り付け板41a及び回動板41bは、金属製の薄板で形成されている。取り付け板41aは矩形状に形成されており、本体基部40の振分装置取付部40bの取付面40cと直交して突出するように本体基部40に取り付けられている。回動板41bは略T字状に形成されており、取り付け板41aの突出方向と直交して振分装置取付部40bの取付面40c、及び壁部44bと対面するように取り付け板41aに回動自在に取り付けられている。回動板41bが取り付け板41aに取り付けられると、回動板41bの幅が広い部分であるメダル振り分け部41cの一部は、壁部44bと対向して突出し、振分装置取付部40bの前述した開放部分から第1メダル通路44内に侵入した後述する通過位置と、第1メダル通路44内に侵入しない後述する排出位置とに電気的な制御によって変位自在な状態となる。また、メダル振り分け部41cが第1メダル通路44内に侵入した状態では、メダル振り分け部41cの端縁と、台座部44aとの距離が、メダル29の直径よりも小さくなるように、回動板41bは取り付けられている。これにより、メダル振り分け部41cは、台座部44aの上を転動するメダル29の径方向上部面と接触してメダル29を支持することができるように配置され、投入されたメダル29は下流に位置する貯留タンク28へと案内される。
また、回動板41bは、前述したソレノイドの励磁作用とバネの復元力によって、取り付け板41bとの取付部分に設けられた軸を支点に、メダル29の通過を可能にする通過位置と、メダル振り分け部41cがメダル29の径方向上部面の支持を中止し、第1メダル通路44からメダル29を図中矢印Dに示す方向に落下させる排出位置との間で回動される。
メダル29が投入されると、前述したソレノイドによる励磁作用が働くことで、回動板41bは第1メダル通路44の壁部44bに向かう方向に付勢されて通過位置にセットされる。これにより、メダル29が正規の大きさであれば、回動板41bのメダル振り分け部41cによってメダル29の転動方向が図中矢印B方向に規制されるので、メダル29は第1メダル通路44を通過する。
メダル29が貯留されている枚数が上限枚数である50枚に達している場合や、遊技を行っている最中(スタートレバー18を操作して第1〜第3リール13a〜13cが回転してから、全ての第1〜第3リール13a〜13cが停止されるまでの状態)、メダル通過センサ42やメダルの材質または大きさ等の検知で不正なメダルであると判断された場合などには、前述したソレノイドの励磁作用が断たれ、回動板41bはバネの復元力によってメダル29の径方向上部面を支持する通過位置からメダル29の径方向上部面を支持しない排出位置にセットされる。これにより支えを失った不正なメダル29が、払出しシュート36を介して払出し口22から払い出される。
メダル通過センサ42は、第1メダル通路44の振分装置41が設置されている箇所よりも下流側に設けられており、第1メダル通路44を転動してきたメダル29を検出する。
メダル通過センサ42は、第1メダルセンサ45及び第2メダルセンサ46から構成されている。第1及び第2メダルセンサ45、46は、メダル29の進行方向に沿って上流側に第1メダルセンサ45、下流側に第2メダルセンサ46が配置されている。図7に示すように、第1及び第2メダルセンサ45、46は、LEDなどの発光素子からなる投光部45a、46aと受光素子からなる受光部45b、46bとを一体に備えた反射型の光電センサであって、第1メダル通路44の壁部44bに取り付けられている。投光部45a、46a及び受光部45b、46bは、第1メダル通路44を流下するメダル29の径方向の面に対峙するように配置されている。
メダル29が、第1メダルセンサ45、第2メダルセンサ46を順次に通過した場合(メダル29が、第1メダルセンサ45の投光部45a、第2メダルセンサ46の投光部46aの光路を順次に遮られた場合)には、投光部45a、46aから投光した光がメダル29で反射し、反射した光が受光部45b、46bで受光され、各センサはオンとなる。これにより、メダル29の検出が開始される。また、メダル29が、第1メダルセンサ45や第2メダルセンサ46を通過していない場合(メダル29が、第1メダルセンサ45の投光部45aや第2メダルセンサ46の投光部46aの光路を遮蔽していない状態)には、各センサの投光部45a、46aから投光した光が反射されないため、各センサはオフとなる。これにより、メダル29の検出が終了される。
第1及び第2メダルセンサ45、46の配置についてさらに具体的に説明すると、第1及び第2メダルセンサ45、46は、メダル29が第1メダル通路44を転動する際に、必ず第1及び第2メダルセンサ45、46によりメダル29を順次に検出できる間隔となるように配置されており、さらに、メダル29が連続投入(複数枚のメダル29が連なって第1メダル通路44を通過するようにメダル投入口20からメダル29が投入された状態)された場合にも、1枚のメダル29を第1及び第2メダルセンサ45、46で順次に検出した後に、必ず第1及び第2メダルセンサ45、46が一度はオフになってから次のメダル29を検出できるような位置に配置されている。つまり、図8に示すように、壁部44bに設けられる第1及び第2メダルセンサ45、46は、流下する複数のメダル29の周面が互いに接触して連なった際のメダル29の直径高さ内の上部に生じる隙間部44eに収まるように配置され、第1及び第2メダルセンサ45、46が一度に2枚以上のメダル29を検出しないようにしている。
従って、メダル29の通過に要する予め定められた時間内において、第1メダルセンサ45、第2メダルセンサ46の順にメダル29の検出が行われずに、検出される順番が逆になっている場合には、メダル29の流下方向と逆流していることとなるため、エラーであると判断することができる。
メダルセレクタ33の側方には、メダル案内部材34が隣接して配置されている。第1メダル通路44を転動してきたメダル29はメダル案内部材34によって貯留タンク28に導かれる。
メダル案内部材34には、その断面を略コの字形状とした溝からなる第2メダル通路47が形成されている。第2メダル通路47は第1メダル通路44に連設されている。よって、第1メダル通路44を転動してきたメダル29は第2メダル通路47に進入する。
メダル案内部材34は第1メダル通路44内を図中矢印B方向に転動するメダル29が第2メダル通路47でスロットマシン10の背面側に向かう方向(図中矢印E方向)に進行方向を変更するように、屈曲して形成されている。メダル案内部材34の長さは、前面扉12が閉じられると、第2メダル通路47のメダル出口47aが貯留タンク28の上方に位置するように設定されている。また、第2メダル通路47は第1メダル通路44からメダル29が進入する方の端部からメダル出口47aにかけて下方に傾斜しており、第1メダル通路44から第2メダル通路47に進入したメダル29は、その傾斜によって第2メダル通路47を転動する。
図3及び図7に示すように、メダル通過センサ42の下方には第1メダル通路内に向けて突出している突出板(移動部材)48が設けられている。図4、5に示すように、突出板48は、略台形状に形成されている。突出板48の両側端面には直方形状のガイド片51が設けられている。なお、突出板48の両側端面に対して略直交している端面48aの長さ、すなわち、一方の側端面から他方の側端面までの距離αは、メダル投入口20の幅βよりも長くなるように設定されている。
メダル通過センサ42の真下の壁部44bにはメダル29の流下経路に沿って延びている矩形状の孔部44fが形成されており、この孔部44fから突出板48が第1メダル通路44内に向けて突出するように設けられている。
孔部44fの奥(壁部44bの背面側)には、突出板48及び2つのコイルバネ49を収納するための収納室50が設けられている。収納室50は箱状に形成されており、1面に開口50aが形成されている。開口50aは孔部44fに対向しており、収納室50の端面50bは工業用接着剤などによって壁部44bの第1メダル通路44側の壁面とは反対側の壁面に固着されている。これにより第1メダル通路44は孔部44fを通して収納室50と連通される。
収納室50の奥壁50cの内壁面50dは、第1メダル通路44を流下するメダル29の径方向の面に対して略平行に形成されており、側壁50e、50fの内壁面50g、50hは、第1メダル通路44を流下するメダル29の径方向の面に対して略直交するように形成されている。
コイルバネ49は突出板48を第1メダル通路44内に向けて付勢するためのものであり、コイルバネ49の基端は、奥壁50cの内壁面50dに、コイルバネ49の先端は、突出板48の端面48aに固着されている。これにより、コイルバネ49に外力が加えられていない状態では、突出板48の湾曲面48bは、第1メダル通路44を流下するメダル29に対向するように第1メダル通路44内に突出し、第1メダル通路44を流下するメダル29の流下経路は突出板48によって常時遮断された状態となる。
収納室50の側壁50e、50fの内壁面50g、50hにはメダル29の流下経路に対して略直交している方向で、端面50bから奥壁50cにかけて延びている長溝50i、50jが形成されている(図6参照)。この長溝50i、50jに突出板48のガイド片51が嵌め込まれる。これにより、第1メダル通路44内を流下してきたメダル29が突出板48の湾曲面48bに衝突して流下方向に押されることによって、突出板48にはコイルバネ49の付勢に抗して奥壁50cの内壁面50dに向けて略直交して押し込む方向(図4の矢印F方向)に外力が加えられる。
このように構成されることで、突出板48は、第1メダル通路44を流下するメダル29の径方向の面に対して略直交する方向から第1メダル通路44内に突出する突出位置と、第1メダル通路44内を流下するメダル29によって押圧されて突出位置から収納室50内に退避する退避位置との間で移動自在となる。また、メダル29の押圧によって突出板48が突出位置から退避位置に移動し、メダル29が突出板48の設置されている箇所を通過した後、突出板48はコイルバネ49の付勢力によって退避位置から突出位置に戻される。このように、コイルバネ49は、メダル29によって押された突出板48を退避位置から突出位置に向けて付勢することで第1メダル通路44を遮断した状態に戻す付勢部材として機能する。なお、コイルバネ49の付勢力は、投入されたメダル29の押圧によって突出板48を突出位置から退避位置にスムーズに移動可能であり、且つメダル29が突出板48の設置されている箇所を通過後には素早く突出板48を退避位置から突出位置に移動させるだけの強さを有している。
図11に示すように、ゴト行為に用いられる器具の1つである器具60はメダル投入口20に挿入することが可能な板状の部材で形成され、その先端部にはLED60a〜60cが設けられている。LED60a〜60cはそれぞれ異なるタイミングで点滅するように制御されている。器具60を用いてゴト行為を行う場合、例えばLED60a〜60cをメダル通過センサ42の下方に一旦位置させた後、メダル通過センサ42の下方からLED60a〜60cを上方に移動させるように器具60を操作する。LED60a〜60cがメダル通過センサ42と対面すると、メダル通過センサ42は、LED60a〜60cの点滅する光を検知してオン/オフを繰り返す。これにより、あたかもメダル29が第1メダル通路44を通過したかのようにメダル通過センサ42を誤認識させることができる。
次に、上記構成による作用について説明する。メダル投入口20からメダル29を投入すると、投入されたメダル29が第1メダル通路44に進入する。第1メダル通路44を流下するメダル29は、やがて第1メダル通路44内に突出している突出板48の湾曲面48bに接触する。メダル29が突出板48を押圧し、湾曲面48bに摺接しながら第1メダル通路44を流下していくと、これに追従して突出板48がコイルバネ49の付勢力に抗して図4に示す突出位置から図5に示す退避位置に向けて移動していく。メダル29が突出板48をさらに押圧していくと、やがて突出板48は退避位置に到達する。メダル29は径方向の面を突出板48に摺接させながら突出板48の設置されている箇所を通過していく。メダル29が突出板48の設置されている箇所を通過し終えると同時に、突出板48はコイルバネ49の付勢力によって退避位置から突出位置に戻される。
図7に示すように、メダル投入口20から器具60を挿入して、LED60a〜60cをメダル通過センサ42の下方に一旦位置させた後、LED60a〜60cをメダル通過センサ42に対面させるためにLED60a〜60cを上方に引き上げるように器具60を操作しようとした場合、器具60の先端部が突出位置にある突出板48に干渉するため、LED60a〜60cの上方への移動が阻止される。よって、LED60a〜60cをメダル通過センサ42に対面させることができないので、メダル通過センサ42の受光部45b、46bにLED60a〜60cからの光を受光させて、あたかもメダル29が第1メダル通路44を通過したかのようにメダル通過センサ42を誤認識させるゴト行為を確実に防止することができる。
上記実施形態では、流下するメダル29の径方向の面に対して略直交する方向で突出板48をスライドさせるようにしたが、これに限ることなく、図9に示すように、回動片70を孔部44f近傍に設けても良い。この場合、回動片70は、孔部44fに隣接して設けられている台座71にヒンジ72を介して回動自在に取り付けられている。ヒンジ72には捩じりコイルバネ73が取り付けられており、この捩じりコイルバネ73の基端は台座71に固着され、先端は回動片70に固着される。これにより、回動片70に形成されている傾斜面70aは、孔部44fから第1メダル通路44を流下するメダル29に対向するように第1メダル通路44内に突出する。
このように構成されることで、回動片70は、第1メダル通路44を流下するメダル29の径方向の面に対して略直交する方向から第1メダル通路44内に突出する突出位置(図9参照)と、第1メダル通路44内を流下するメダル29によって押圧されて突出位置から退避する退避位置(図10参照)との間で回動自在となる。
第1メダル通路44を流下してきたメダル29が突出位置にある回動片70を押圧すると、回動片70は捩じりコイルバネ73の付勢力に抗しながら退避位置に移動する。メダル29は径方向の面を回動片70に摺接させながら回動片70の設置されている箇所を通過していく。メダル29が回動片70の設置されている箇所を通過し終えると同時に、回動片70は捩じりコイルバネ73の付勢力によって退避位置から突出位置に戻される。
メダル投入口20から器具60を挿入して、LED60a〜60cをメダル通過センサ42の下方に一旦位置させた後、LED60a〜60cをメダル通過センサ42に対面させるためにLED60a〜60cを上方に引き上げるように器具60を操作しようとした場合、突出位置にある回動片70によってLED60a〜60cの上方への移動が阻止されるので、器具60を用いてメダル通過センサ42を誤認識させるといったゴト行為を確実に防止することができる。
上記実施形態では、長溝50i、50jを収納室50の端面50bから奥壁50cにかけて形成したが、突出板48がメダル29で押圧された際に、突出板48が、湾曲面48bの一部を第1メダル通路44に突出させたまま第1メダル通路44から退避して収納室50に収納されるように、長溝50i、50jの長さを設定しても良い。つまり、突出板48がメダル29で押圧されたときに長溝50i、50jの奥壁50c側の端部にガイド片51が係止したときに、湾曲面48bの一部が第1メダル通路44に突出するように長溝50i、50jを形成する。このように突出板48の一部を第1メダル通路44に少し残した状態でメダル29を通過させることにより、板状の不正器具をメダル投入口20から挿入し、その不正器具で突出板48を押圧してから器具60を挿入して、上述したゴト行為を実行しようとしても、突出板48の第1メダル通路44に突出している部分が障害物となり、器具60のLED60a〜60cをメダル通過センサ42に対面させることができなくなる。
上記実施形態では第1及び第2メダルセンサ45、46を反射型の光電センサとしたが、投光部と受光部とを対向して配置し、投光部からの光を受光部に当てて、該光を遮断することによりメダルを検出させる透過型の光電センサを用いても良い。例えば、図12に示すように、取付面40cに、透過型の光電センサである第1メダルセンサ80の投光部80aと、同じく透過型の光電センサである第2メダルセンサ81の投光部81aとを設け、壁部44bに第1メダルセンサ80の受光部80bと第2メダルセンサ81の受光部81bを設ける。さらに、投光部80a、81aに対向した位置に鏡82を設ける。鏡82の鏡面82aの向きは、投光部80aからの光が受光部80bで、投光部81aからの光が受光部81bで受光されるように設定する。このような構成にすることで、メダル29が第1メダル通路44を通過していない場合には受光部80b、81bでは常に受光が行われており、メダル29が第1メダル通路44を通過した場合には、メダル29の径方向の面で光が遮られるので、そのときに限り受光部80b、81bでは受光が行われなくなる。受光部80b、81bで受光が行われたか否かを検出することによって、第1メダル通路44をメダル29が通過したか否かを判別することができる。この場合、孔部44fを壁部44bの受光部80b、81bの下方に形成し、突出板48を孔部44fから突出させるように設置すれば良い。
本発明を用いたスロットマシンの外観を示す斜視図である。 スロットマシンの内部を示す斜視図である。 メダルセレクタの構成を示す斜視図である。 突出板が突出位置にあるときの第1メダル通路を示す断面図である。 突出板が退避位置にあるときの第1メダル通路を示す断面図である。 G−G’端面図である。 メダルセレクタの構成を示す正面図である。 メダルが連なって流下している状態を示す第1メダル通路の断面図である。 回動片が突出位置にあるときの第1メダル通路を示す断面図である。 回動片が退避位置にあるときの第1メダル通路を示す断面図である。 メダルセレクタ内にゴト行為の際に用いられる器具が挿入された状態を示す説明図である。 メダルセレクタの構成を示す斜視図である。
符号の説明
10 スロットマシン(遊技機)
29 メダル
45a、46a 投光部
45b、46b 受光部
44 第1メダル通路
48 突出板(移動部材)

Claims (1)

  1. メダル通路を流下するメダルの径方向の面に対峙するように配置され、発光素子から発せられる光を受光する受光素子を有し、前記受光素子が前記発光素子から発せられた光を受光したか否かによって、前記メダルが通過したか否かを検出する遊技機において、
    前記発光素子及び前記受光素子の少なくともいずれか1つの下方に設けられ、流下する前記メダルの前記面に対して略直交する方向から前記メダル通路内に突出する突出位置と、前記メダル通路内を流下する前記メダルによって押圧されて前記突出位置から退避する退避位置との間で移動する移動部材と、
    前記移動部材を前記退避位置から前記突出位置に向けて付勢する付勢部材と、を設けたことを特徴とする遊技機。
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