JP2010207426A - メダル計数装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】不正器具を用いてメダルの投入を不正に行うゴト行為をより確実に防止する。
【解決手段】スロットマシンのメダルセレクタ34には、メダル29が流下する第1メダル通路44が形成されている。第1メダル通路44には、メダル29の流下を阻止する阻止位置と、メダル29の流下を許容する退避位置との間で移動する通路シャッタ42が設けられている。通路シャッタ42の側面42aには、流下が阻止されたメダル29を検知する接触センサ48がある。通路シャッタ42の先端面42bには、通路シャッタ42よりも下流側に流下するメダル29を検知するメダル検知部がある。通路シャッタ42は、通常、阻止位置にある。接触センサ48がメダル29を検知すると、通路シャッタ42が退避位置に移動する。メダル検知部がメダルの流下を検知すると、通路シャッタ42が阻止位置に復帰する。
【選択図】図3

Description

本発明は、メダルの枚数を計数するメダル計数装置に関する。
パチンコ店などの遊技場に設置して使用されるスロットマシンが知られている。スロットマシンでは、一般的にメダル投入口から1〜3枚のメダルを投入して遊技が行われる。スロットマシン内には、投入されたメダルの枚数を計数する光学センサが設けられている。計数されたメダルは、ベットされるか、予め設定された枚数(例えば50枚)を限度にクレジットされる。
ところで、スロットマシンでは、正規の方法とは異なる方法によってメダルの投入を行う、いわゆる、ゴト行為が問題となっている。こうしたゴト行為には、メダル投入口に挿入可能な板状の部材の先端に複数のLEDを直列に配置した器具(以下、不正器具と称す)が用いられる。不正器具を用いてゴト行為を行う場合には、まず不正器具をメダル投入口から挿入して光学センサの下方に位置させた後、上方に移動させて光学センサの受光部にLEDを対面させる。そして、所定のタイミングで各LEDを点滅させ、各LEDの光を受光部に入射させる。これにより、光学センサにメダルが通過したことを誤って検知させることができ、実際にメダル投入口にメダルを投入することなくメダルのベット及びクレジットを行うことができるようになる。
このようなゴト行為は、遊技場の利益を損なわせるばかりか、適正に遊技を行おうとする遊技者の遊技への興味を失わせてしまうことにも繋がりかねない。このため、上記のような不正器具を用いたゴト行為を防止する対策が、従来より種々提案されている。
例えば、引用文献1には、メダルの流下にともなうメダル通路の振動を検知する感震センサを光学センサとは別に設け、各センサの検知順序や検知間隔を確認し、適正にメダルが流下した場合と異なる順序、間隔が検知された場合に、不正器具が使用されたと判定する遊技機が記載されている。また、引用文献2には、2つの光学センサをメダルの流下方向に並べて設け、これら2つの光学センサでメダルの投入間隔や通過速度を検知し、この検知結果を基準と比較することで不正器具の使用を判定する遊技機が記載されている。
特開2005−287943号公報 特開2005−312820号公報
しかしながら、引用文献1の構成では、不正器具を揺すって感震センサに振動を与えることで適正と判定されてしまう場合があり、不正器具の対策として必ずしも十分なものではなかった。また、引用文献2の構成では、適正と判定されるタイミングで各光学センサの受光部に光を入射させる不正器具を検知することができず、やはり不正器具の対策として必ずしも十分なものではなかった。近年、ゴト行為に用いられる不正器具は、スロットマシンの機種毎にLEDの配置や点滅のタイミングを変化させるなど、スロットマシン側の対策に合わせて益々性能を向上させてきており、より確実にゴト行為を防止できる対策が望まれていた。
本発明は、上記課題を鑑みてなされたものであって、不正器具を用いてメダルの投入を不正に行うゴト行為をより確実に防止することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明のメダル計数装置は、メダルが流下するメダル通路と、前記メダル通路内に進入してメダルの流下を阻止する阻止位置と、前記メダル通路から退避してメダルの流下を許容する退避位置との間で移動する移動部材と、前記阻止位置にある前記移動部材によって流下が阻止されたメダルを検知する第1検知手段と、前記移動部材の先端に設けられ、前記移動部材が前記退避位置にある際に、前記移動部材よりも下流側に流下するメダルを検知する第2検知手段と、前記第2検知手段の検知に基づいて、投入されたメダルの枚数を計数する計数制御手段と、前記移動部材を前記阻止位置にさせ、前記第1検知手段の検知に応答して前記移動部材を前記退避位置に移動させるとともに、前記第2検知手段の検知に応答して前記移動部材を前記阻止位置に復帰させるように前記移動部材を駆動する駆動制御手段とを備えたことを特徴とする。
前記第2検知手段を、前記メダル通路を挟んで反対側に配置された反射板に向けてメダルを検知するための検知光を照射し、前記反射板で反射した前記検知光を受光部に入射させることにより、反射型の光学センサを構成する発光部とし、前記移動部材が前記退避位置にある場合にのみ前記受光部が前記検知光を受光可能となるように、前記受光部と前記反射板とを配置することが好ましい。
前記計数制御手段は、前記移動手段が前記阻止位置にある場合、前記第2検知手段の検知を無効にすることが好ましい。
前記移動部材が前記退避位置に移動してから前記第2検知手段がメダルの流下を検知するまでの時間を計時する計時手段と、前記計時手段の計時結果が所定の範囲から外れた場合に不正が行われたと判定する不正判定手段とを設けると、より好適である。
前記メダル通路を、略L字型に屈曲させ、前記移動部材と前記第1検知手段と前記第2検知手段とを、前記メダル通路の屈曲部よりも下流側に配置することが好ましい。
本発明では、移動部材を阻止位置にさせ、第1検知手段の検知に応答して移動部材を退避位置に移動させるとともに、第2検知手段の検知に応答して移動部材を阻止位置に復帰させるようにした。メダル通路にメダルを投入すると、阻止位置にある移動部材によって一度流下が阻止され、阻止されたメダルが第1検知手段によって検知される。この検知に応答して移動部材が退避位置に移動し、再び流下を始めたメダルが第2検知手段によって検知される。これにより、投入されたメダルが計数される。また、第2検知手段がメダルを検知すると、移動部材が阻止位置に復帰し、次に投入されたメダルは、再び移動部材によって流下が阻止される。このように、本発明のメダル計数装置は、1枚ずつ移動部材を通過させるようにして投入されたメダルの計数を行う。
一方、メダル通路に不正器具を挿入した場合には、第2検知手段の検知に応答して移動部材が阻止位置に復帰した際に、移動部材と、この移動部材と対面する壁面との間に不正器具が挟まって、不正器具がメダル通路から引き抜けなくなる。このため、本発明のメダル計数装置に対して不正器具を用いるためには、第2検知手段が検知した後、移動部材が阻止位置に復帰する前に不正器具を引き抜く必要があるが、手探りで第2検知手段との位置合わせを行いつつ、第2検知手段が検知したら即座に引き抜くことは、極めて困難であり、抜き差しを繰り返しながらメダルのベット及びクレジットを行うことは、実質的に不可能である。また、このように抜き差しを繰り返す行動は非常に目立つため、従業員などに発見されやすくなる。このように、本発明によれば、不正器具を用いて不正にメダルを投入するゴト行為を行うのが極めて困難になるとともに、従業員などに発見されやすくなるため、ゴト行為を行おうとする意欲を減退させ、不正器具を用いたゴト行為をより確実に防止することができる。
反射型の光学センサを構成する発光部を第2検知手段とし、移動部材が退避位置にある場合にのみ受光部が検知光を受光可能となるように受光部と反射板とを配置すれば、移動部材と、この移動部材と対向する壁面との間に不正器具が挟まった際に、反射型の光学センサを構成する受光部と不正器具の発光部とが偶然に対面して不正にメダルの計数が行われてしまうことを防ぐことができる。
移動部材が阻止位置にある状態で第2検知手段がメダルを検知することはありえない。そこで、移動手段が阻止位置にある場合には、第2検知手段の検知を無効にするようにすれば、移動手段に挟まった不正器具によって不正にメダルが投入されることを確実に防止することができる。
阻止位置にある移動部材によって一度流下が阻止されたメダルが再び流下を開始してから第2検知手段によって検知されるまでの時間は、ほぼ一定である。これに対し、不正器具を用いた場合には、移動部材が退避位置に移動してから手動で不正器具の位置を調整する必要があるため、第2検知手段に検知されるまでの時間がまちまちになる。そこで、移動部材が退避位置に移動してから第2検知手段がメダルの流下を検知するまでの時間を計時し、この計時結果が所定の範囲から外れた場合には、不正器具を用いた不正が行われたと判定することができる。ここで、所定の範囲とは、例えば、移動部材が退避位置に移動してから第2検知手段が検知するまでの平均時間に正負の誤差を加えた範囲である。
メダル通路を略L字型に屈曲させ、移動部材と第1検知手段と第2検知手段とを、メダル通路の屈曲部よりも下流側に配置すれば、不正器具が挟まってメダル通路から引き抜けなくなる効果を高めることができる。
スロットマシンの外観を示す斜視図である。 スロットマシンの内部を示す斜視図である。 メダルセレクタの構成を示す斜視図である。 通路シャッタが阻止位置にある状態を示す説明図である。 通路シャッタが退避位置にある状態を示す説明図である。 第1、第2メダル検知部の構成を示す説明図である。 スロットマシンの電気的構成を概略的に示すブロック図である。 不正器具が挟まった状態を示す説明図である。 角棒状に形成した通路シャッタを示す斜視図である。
図1に示すように、スロットマシン(メダル計数装置)10は、略開口箱状に形成された筐体10aを備えている。筐体10aの前面には、表示窓11aが設けられた前面扉11が設けられている。表示窓11aの奥には、第1〜第3リール12a〜12cが回転自在に組み込まれたリールユニット26(図2参照)が設けられている。表示窓11aの下方には、MAXベットボタン15、1ベットボタン16、第1〜第3ストップボタン17a〜17c、スタートレバー18、精算ボタン19などの各種の操作部材、及びメダル29(図2参照)を投入するためのメダル投入口20が設けられている。なお、上記各操作部材の機能については周知であるため、説明を省略する。前面扉11の下部には、メダル29の払い出しを行うためのメダル払出口22と、このメダル払出口22から払い出されたメダル29を受けるメダル受け皿23と、遊技中に音楽や音声を発するスピーカ24とが設けられている。
第1〜第3リール12a〜12cの外周には、複数種類の図柄が一定ピッチで配列されている。表示窓11aは、第1〜第3リール12a〜12cが停止した状態で、1リール当たり3個の図柄が観察可能となるように構成されている。これにより、第1〜第3リール12a〜12cの図柄を1個ずつ組み合わせた直線状の入賞有効ラインが横3本、斜め2本の合計5本が設定される。遊技開始に先立ってメダル投入口20から1枚のメダル29を投入したときには、中央横1本の入賞有効ラインが有効化され、2枚では横3本、3枚ではさらに斜め2本を加えた5本の入賞有効ラインが有効化される。
スロットマシン10では、50枚を限度に適正なメダル29をクレジット(貯留)することが可能になっている。表示窓11aの下方には、貯留したメダル29の枚数を表示するクレジット枚数表示部13が設けられている。クレジットされるメダル29の最大枚数は50枚であるから、クレジット枚数表示部13は、0〜50の数値が表示可能に構成されている。
スロットマシン10は、機械動作や遊技動作などに異常を検知した場合、遊技不能な状態にするとともに、検知した異常を報知するエラーモードになる。クレジット枚数表示部13の側方には、異常の種類に応じたエラーコードを表示するためのエラー表示部14が設けられている。スロットマシン10は、エラーモードになると、スピーカ24から警告音を発し、遊技者や遊技場の従業員に異常を検知したことを報知するとともに、検知した異常の種類に応じたエラーコードをエラー表示部14に表示させ、その異常の種類を報知する。
図2に示すように、筐体10aの内部には、制御基板25、リールユニット26、電源ボックス27、貯留タンク28などが設けられている。制御基板25は、スロットマシン10の各部を統括的に制御する。制御基板25は、透明なプラスチックで形成された基板ケースに封入されて開放不能となっている。これにより、制御基板25に不正な改造が施されることを防止している。
リールユニット26は、第1〜第3リール12a〜12c、ステッピングモータ、バックランプ、フォトセンサなどが組み込まれて構成されている。ステッピングモータ、バックランプ、フォトセンサ(いずれも図示は省略)は、第1〜第3リール12a〜12cのそれぞれに対応して設けられている。
ステッピングモータは、制御基板25からの指示に応じて対応する第1〜第3リール12a〜12cを回転駆動する。バックランプは、当選役などに応じた所定の態様で表示窓11aから露呈する各図柄を個別に照明する。フォトセンサは、対応する第1〜第3リール12a〜12cの回転角を検知し、検知した回転角を制御基板25に出力する。制御基板25は、フォトセンサの検知結果に応じてステッピングモータを制御することにより、第1〜第3リール12a〜12cの停止制御を行う。
電源ボックス27には、スロットマシン10の電源のON/OFFを切り替えるための電源スイッチ30が設けられている。電源ボックス27は、電源スイッチ30がONになったことに応答してスロットマシン10の各部に電力を供給し、スロットマシン10を起動させるとともに、電源スイッチ30がOFFになったことに応答して電力の供給を止め、スロットマシン10を停止させる。
また、電源ボックス27には、エラーモードを解除するための解除スイッチ31が設けられている。スロットマシン10がエラーモードになった状態で解除スイッチ31を押圧操作すると、エラーモードが解除され、遊技が可能な通常モードにスロットマシン10が復帰する。なお、解除スイッチ31の取り付け位置は、電源ボックス27に限定されるものではない。但し、スロットマシン10が通常モードからエラーモードに移行する契機には、メダル29の投入を不正に行う不正器具の使用が検知された場合など、遊技者による不正行為の検知が含まれるため、解除スイッチ31は、従業員以外の者が不正に操作できないよう、従業員しか触れることができない位置(例えば筺体10aの内部)に設けることが好ましい。
貯留タンク28は、メダル投入口20から投入された適正なメダル29を貯留する。貯留タンク28には、貯留したメダル29を払い出すためのメダル出口28aが形成されている。また、貯留タンク28の下方には、ホッパー装置33が設けられている。ホッパー装置33は、メダル29の払い出しを行う際に駆動され、制御基板25の制御の下、貯留タンク28に貯留されたメダル29を所定枚数だけメダル出口28aから送り出す。送り出されたメダル29は、メダル払出口22を介してメダル受け皿23に払い出される。
前面扉11の裏には、メダルセレクタ34、メダル案内部材35、払出しシュート36が設けられている。メダルセレクタ34は、メダル投入口20と接続されるように配置され、メダル投入口20から投入されたメダル29を貯留タンク28に貯留するものとメダル払出口22から排出するものとに振り分けるとともに、貯留タンク28に貯留するメダル29の枚数をカウントし、そのカウント結果を制御基板25に出力する。制御基板25は、このカウント結果に応じてベット枚数もしくはクレジット枚数を加算する。
メダル案内部材35は、メダルセレクタ34が貯留タンク28側に振り分けたメダル29を受け、そのメダル29を貯留タンク28に案内する。払出しシュート36は、メダルセレクタ34がメダル払出口22側に振り分けたメダル29を受け、そのメダル29をメダル払出口22に案内してメダル払出口22から排出させる。
また、払出しシュート36には、開口36aが形成されている。この開口36aは、前面扉11を閉じた際に、貯留タンク28のメダル出口28aと対面するように位置が決められている。メダル出口28aから送り出されたメダル29は、開口36aを介して払出しシュート36内に入り込み、払出しシュート36によって案内されることにより、メダル払出口22から払い出される。
図3に示すように、メダルセレクタ34は、本体基部40、振分装置41、通路シャッタ(移動部材)42などから構成されている。本体基部40は、略矩形の箱状に形成されている。この本体基部40には、樹脂材料が用いられている。本体基部40には、適正なメダル29の直径よりも幅がやや広い溝からなる第1メダル通路44が形成されている。メダルセレクタ34が前面扉11に取り付けられると、第1メダル通路44のメダル入口44aはメダル投入口20と連通するようになっており、メダル投入口20から投入されたメダル29はメダル入口44aから第1メダル通路44内に進入する。
第1メダル通路44は、略L字型に屈曲するように形成されている。これにより、メダル入口44aから第1メダル通路44に進入したメダル29は、第1メダル通路44の屈曲部を通過すると、その進行方向が、メダル29が第1メダル通路44内に進入した方向(図中矢線Aに示す方向)から、これと略直交した方向(図中矢線Bに示す方向)に変化する。また、第1メダル通路44は、矢線Aの方向に進む縦の部分よりも、矢線Bの方向に進む横の部分の方が長くなるように形成されている。
第1メダル通路44は、メダル29の周面と接触する接触底面44bと、メダル29の表面または裏面と接触する接触壁面44dと、接触壁面44dと対向した位置に配置され、メダル29の表面または裏面の下部面と接触する接触壁面44eとを有している。本体基部40は、第1メダル通路44に進入したメダル29が接触壁面44eの方向に自重を掛けて流下するように、図中矢線Cに示す方向にやや傾いて前面扉11に取り付けられる。
第1メダル通路44の屈曲部よりも下流側(図中矢線Bに示す方向にメダル29が進行する部分)の上方には、振分装置取付部40bが設けられている。振分装置取付部40bは、本体基部40に形成された略矩形状で凹状の溝からなり、この溝を取り囲む壁面のうちの第1メダル通路44に臨む壁面は一部が開放されている。振分装置取付部40bには、投入されたメダル29の振り分けを行うための振分装置41が設けられている。
振分装置41は、本体基部40に取り付けられる取り付け板41a、取り付け板41aに図中矢線Dに示す方向に回動自在に取り付けられる回動板41b、この回動板41bに励磁作用を与える電磁石72(図7参照)及び回動板41bを付勢する捩じりバネ(図示せず)から構成されている。
取り付け板41a及び回動板41bは、金属製の薄板で形成されている。取り付け板41aは、矩形状に形成されており、本体基部40の振分装置取付部40bの取付面40cと直交して突出するように本体基部40に取り付けられている。
回動板41bは、略T字状に形成されており、一端部に形成された軸を介して取り付け板41aに回動自在に取り付けられている。そして、回動板41bは、軸を中心に回動することにより、図中実線で示す通過位置と、図中二点鎖線で示す排出位置との間で移動する。通過位置にある回動板41bは、取り付け板41aの突出方向と略直交し、振分装置取付部40bの取付面40c、及び接触壁面44dと対面するとともに、振分装置取付部40bの前述した開放部分から回動板41bの幅が広い部分であるメダル振り分け部41cの一部を第1メダル通路44内に進入させる。排出位置にある回動板41bは、先端を本体基部40の前面側に向けるように通過位置から回動し、メダル振り分け部41cを第1メダル通路44から抜け出させる。
捩じりバネは、回動板41bを排出位置側に付勢する。回動板41bは、電磁石72の励磁作用が付与されていない場合、捩じりバネの付勢力によって排出位置に保持される。一方、回動板41bは、電磁石72の励磁作用が付与されると、電磁石72に引き付けられ、捩じりバネの付勢力に抗して排出位置から通過位置に移動する。そして、励磁作用が付与されている間は、回動板41bが通過位置に保持される。
回動板41bが通過位置にある状態では、第1メダル通路44内に進入したメダル振り分け部41cの先端と接触底面44bとの距離が、適正なメダル29の直径よりも僅かに小さくなる。これにより、回動板41bが通過位置にある場合、適正なメダル29は、その径方向上部面(外周縁部の一部)がメダル振り分け部41cによって支持され、振分装置41よりも下流側に流下する。一方、適正なメダル29よりも径が小さい不正なメダル29は、メダル振り分け部41cによる支持が得られず、本体基部40の前面側(矢線Cで示す方向)に落下する。また、適正なメダル29の直径よりも幅がやや広い程度に第1メダル通路44が形成されているので、適正なメダル29よりも径が大きい不正なメダル29は、そもそもメダル入口44aに入らない。
回動板41bが排出位置にある場合には、メダル振り分け部41cが第1メダル通路44から抜け出ているので、適正、不正に関わらず投入された全てのメダル29が本体基部40の前面側に落下する。振分装置41は、メダル29の投入が受け付けられない状態のときに回動板41bを排出位置に移動させる。このように、振分装置41は、メダル振り分け部41cによって適正なメダル29と不正なメダル29との振り分けを行うとともに、回動板41bを各位置に移動させることによって、メダル29の投入が受け付けられない状態のときに適正なメダル29が貯留タンク28に貯留されてしまうことを防止する。
ここで、メダル29の投入が受け付けられない状態とは、例えば、クレジットされたメダル29の枚数が上限枚数である50枚に達している場合、遊技を行っている最中(スタートレバー18を操作して第1〜第3リール12a〜12cが回転してから、全ての第1〜第3リール12a〜12cが停止されるまでの状態)、精算ボタン19の操作に応答してベットされたメダル29及びクレジットされたメダル29を払い出す精算処理を行っている場合、スロットマシン10がエラーモードになっている場合などである。
本体基部40の前面には、通路カバー38が取り付けられている(図2参照)。通路カバー38には、回動板41bと対面する箇所に切り欠き38aが形成されている。振分装置41の振り分けによって第1メダル通路44から落下したメダル29は、通路カバー38の切り欠き38aを介して払出しシュート36内に入り込み、払出しシュート36に案内されてメダル払出口22に排出される。このように通路カバー38は、振分装置41が落下させたメダル29を払出しシュート36に入り込ませるとともに、第1メダル通路44の開放された前面を覆い、振分装置41に対応する箇所以外の部分でメダル29が第1メダル通路44から脱落することを防止する。
接触壁面44dの振分装置41よりも下流側の位置には、接触壁面44dと略直交する方向に移動自在に設けられ、第1メダル通路44内に進入してメダル29の流下を阻止する阻止位置(図3、4参照)と、第1メダル通路44から退避してメダル29の流下を許容する退避位置(図5参照)との間で移動する通路シャッタ42が配置されている。
通路シャッタ42は、第1メダル通路44の幅よりも僅かに狭い程度の幅を有する略矩形の平板に形成されている。また、通路シャッタ42は、最も面積の大きい側面42aが第1メダル通路44の上流側を向き、かつ矢線Bで示すメダル29の流下方向と略直交するように設けられている。これにより、通路シャッタ42が阻止位置にある場合には、側面42aによって第1メダル通路44が塞がれ、上流側から流下してくるメダル29が側面42aに当接するので、通路シャッタ42よりも下流にメダル29が流下することが阻止される。
接触壁面44dには、通路シャッタ42の各位置への移動を許容するための貫通孔44cが形成されている。貫通孔44cは、通路シャッタ42の先端面42bよりも一回り大きい矩形に形成されている。通路シャッタ42は、この貫通孔44cに挿通されることにより、第1メダル通路44内に進入した阻止位置と、第1メダル通路44から退避した退避位置との間で移動する。
図4、図5に示すように、本体基部40の背面側には、ソレノイド46が設けられている。通路シャッタ42は、このソレノイド46の可動鉄心46aの先端に取り付けられている。ソレノイド46は、可動鉄心46aを突出/収納させることにより、通路シャッタ42を各位置へ移動させる。通路シャッタ42は、ソレノイド46が可動鉄心46aを突出させることによって阻止位置に移動し、ソレノイド46が可動鉄心46aを収納させることによって退避位置に移動する。
なお、ソレノイド46は、本体基部40に固定してもよいし、前面扉11に固定してもよい。また、通路シャッタ42を各位置に移動させる機構は、ソレノイド46に限らず、モータやギアなどからなる機構を用いてもよい。
通路カバー38には、貫通孔44cと対面する位置に、貫通孔44cと略同一の形状に形成された貫通孔38bが設けられている。通路シャッタ42は、接触壁面44dから通路カバー38の外面38cまでの距離よりも長く形成されている。これにより、通路シャッタ42は、阻止位置にある場合、第1メダル通路44を塞ぐとともに、貫通孔38bに入り込んで通路カバー38を貫通し、先端面42bを通路カバー38の外側に露呈させる。また、通路シャッタ42及びソレノイド46は、阻止位置に移動した際には通路シャッタ42が通路カバー38を貫通し、退避位置に移動した際には先端面42bと接触壁面44dとが略面一になるように、長さや移動量が決められて構成されている。
通路シャッタ42の側面42aには、接触センサ(第1検知手段)48が設けられている。接触センサ48は、阻止位置にある通路シャッタ42によって流下が阻止されたメダル29と接触するように配置されており、接触によって流下が阻止されたメダル29を検知する。
図6に示すように、メダルセレクタ34には、流下するメダル29を検知するための第1及び第2の2つのメダル検知部50、52が設けられている。各メダル検知部50、52は、矢線Bで示すメダル29の流下方向に並べられている。第1メダル検知部50は、いわゆる反射型の光学センサであり、第1発光部(第2検知手段)53、第1反射板54、第1受光部55で構成されている。第2メダル検知部52は、第1メダル検知部50と同様の反射型の光学センサであり、第2発光部(第2検知手段)56、第2反射板57、第2受光部58で構成されている。
各発光部53、56は、通路シャッタ42の先端面42bの上端付近に設けられている。各受光部55、58は、通路シャッタ42が退避位置にある際に、対応する各発光部53、56の上方に位置するように、接触壁面44dに設けられている。各反射板54、57は、第1メダル通路44の一部を構成する仕切り板60の先端に設けられている。
仕切り板60は、接触壁面44dから略垂直に突出するように形成されている。そして、仕切り板60の先端下面側には、接触壁面44dと向かい合うとともに、接触壁面44dに対して所定の角度傾斜した傾斜面60aが形成されている。各反射板54、57は、第1メダル通路44を挟んで対応する各受光部55、58と対面するように、傾斜面60aに取り付けられている。
各発光部53、56は、通路シャッタ42が退避位置にある状態のときに、対応する各反射板54、57と対面し、各反射板54、57に向けてメダル29を検知するための検知光を照射する。各発光部53、56から照射された検知光は、第1メダル通路44を横切って各反射板54、57に入射する。各反射板54、57は、各発光部53、56からの検知光を反射させ、再び第1メダル通路44を横切らせて各受光部55、58に入射させる。このように、各発光部53、56から照射された検知光が、第1メダル通路44を往復するようにして各受光部55、58に受光されることにより、各メダル検知部50、52がメダル29を検知可能な状態になる。
通路シャッタ42が退避位置にある状態でメダル29が第1メダル通路44を流下すると、メダル29によって各メダル検知部50、52の検知光が遮られる(図5参照)。各メダル検知部50、52は、このように検知光が遮られたことを各受光部55、58の受光状態から確認することにより、メダル29の流下を検知する。また、各メダル検知部50、52は、流下するメダル29の上端付近で検知光が遮られるように各部が配置されている。こうすれば、2枚のメダル29が連なって流下してきた際にも、各メダル29の上部に空く隙間によって検知光が遮られた状態が一度解除されるので、各メダル29を正確に検知することができる。
さらに、各メダル検知部50、52は、流下方向に並べて配置されているので、第1メダル通路44を正常にメダル29が流下した場合には、第1メダル検知部50がメダル29を検知した後、一定時間経過してから第2メダル検知部52がメダル29を検知する。これにより、各メダル検知部50、52のメダル29の検知の順序、及び間隔を確認することで、メダルセレクタ34内の異常を検知することができる。
例えば、第2メダル検知部52が先に検知を行った場合には、第1メダル通路44内を逆方向に進む物体(メダル29、不正器具など)があると判断することができる。また、第1メダル検知部50が検知を行った後、一定時間経過しても第2メダル検知部52が検知を行わなかった場合には、不正器具などの異物がメダルセレクタ34内に挿入されたと判断することができる。このように、各メダル検知部50、52では、メダル29の流下を検知することができるとともに、メダルセレクタ34内の異常を検知することもできる。なお、流下方向に並べて配置された各メダル検知部50、52による異常の検知方法は、例えば特開2005−312820号公報などに詳細に説明されているので、本明細書では、その説明を省略する。
各発光部53、56は、通路シャッタ42の先端面42bに設けられているため、通路シャッタ42が退避位置から阻止位置に移動すると、これにともなって各発光部53、56も接触壁面44dと略直交する方向に移動する。従って、通路シャッタ42が阻止位置に移動すると、各発光部53、56からの検知光が各反射板54、57に入射しなくなり(図4参照)、各メダル検知部50、52がメダル29を検知不可能な状態になる。
図3に戻って、メダル案内部材35には、断面略コの字型の溝状に形成された第2メダル通路64が設けられている。メダル案内部材35は、メダルセレクタ34に隣接して配置され、第2メダル通路64を第1メダル通路44に連通させている。これにより、第1メダル通路44を流下したメダル29は、第2メダル通路64に進入する。
第2メダル通路64は、矢線B方向に流下するメダル29をスロットマシン10の背面側に向かう方向(矢線Eで示す方向)に進行方向を変更するように、湾曲した形状に形成されるとともに、メダル29が流下しやすいよう、第1メダル通路44に連通された端部から反対側の端部であるメダル出口64aに向かって下方に傾斜して形成されている。また、メダル案内部材35は、前面扉11を閉じた際に、第2メダル通路64のメダル出口64aが貯留タンク28の上方に位置するように、長さが設定されている。これにより、第2メダル通路64を流下したメダル29が貯留タンク28に案内され、貯留タンク28に貯留される。
図7に示すように、制御基板25には、制御回路(計数制御手段、駆動制御手段)70が設けられている。制御回路70は、各種のプログラムやデータを記憶したメモリや、このメモリに記憶されたプログラムを読み出して各種の処理を実行するCPUなどを備えており、これらによってスロットマシン10を制御するための様々な回路が構成されている。制御回路70には、リール駆動コントローラ71が接続されている。リール駆動コントローラ71は、制御回路70からの指示に応じて第1〜第3リール12a〜12cの回転を制御する。
また、制御回路70には、クレジット枚数表示部13、エラー表示部14、ソレノイド46、電磁石72、第1受光部55、第2受光部58が接続されている。クレジット枚数表示部13、エラー表示部14、ソレノイド46、電磁石72の動作は、制御回路70によって制御される。
各受光部55、58は、検知光の受光状態を制御回路70に出力する。これにより、各メダル検知部50、52のメダル29の検知結果が制御回路70に入力される。制御回路70は、各メダル検知部50、52の検知に基づいて投入されたメダル29の枚数を計数し、入賞有効ラインの有効化やクレジット枚数の加算を行う。また、前述のように、通路シャッタ42が阻止位置にある場合には、各メダル検知部50、52がメダル29を検知不可能な状態になる。このため、制御回路70は、ソレノイド46を制御して通路シャッタ42を阻止位置に移動させた場合には、各メダル検知部50、52の検知を無効にする。
制御回路70には、さらにスタート信号センサ73、第1ストップ信号センサ74a、第2ストップ信号センサ74b、第3ストップ信号センサ74c、解除信号センサ75、及び接触センサ48などの各種のセンサが接続されている。スタート信号センサ73は、スタートレバー18の押下操作を検知し、この検知に応答して遊技スタート信号を制御回路70に入力する。制御回路70は、スタート信号センサ73から遊技スタート信号が入力されると、リール駆動コントローラ71に第1〜第3リール12a〜12cの回転を指示し、図柄列の変動表示を開始させる。
第1〜第3ストップ信号センサ74a〜74cは、第1〜第3ストップボタン17a〜17cの押圧操作を検知し、この検知に応答して第1〜第3リール12a〜12cの停止を指示するストップ信号を制御回路70に入力する。制御回路70は、ストップ信号が入力されたときに第1〜第3リール12a〜12cが回転中であるか否かを判定する。そして、制御回路70は、第1〜第3リール12a〜12cが回転中である場合には、リール駆動コントローラ71を制御し、押圧操作された第1〜第3ストップボタン17a〜17cに対応する第1〜第3リール12a〜12cの停止制御を行う。
解除信号センサ75は、解除スイッチ31の押圧操作を検知し、この検知に応答してエラーモードの解除を指示する解除信号を制御回路70に入力する。制御回路70は、解除信号の入力に応答してスロットマシン10がエラーモードになっているか否かを判定する。そして、制御回路70は、エラーモードになっていると判定すると、スロットマシン10のモードをエラーモードから通常モードに復帰させる。接触センサ48は、前述のように、阻止位置にある通路シャッタ42によって流下が阻止されたメダル29を検知し、この検知結果を制御回路70に入力する。
制御回路70は、ソレノイド46を制御し、通常は通路シャッタ42を阻止位置にさせておく。これにより、メダル投入口20から投入された適正なメダル29は、通路シャッタ42によって一度流下が阻止され、阻止されたメダル29が接触センサ48によって検知される。制御回路70は、接触センサ48の検知に応答して通路シャッタ42を阻止位置から退避位置に移動させる。通路シャッタ42が退避位置に移動すると、メダル29の流下が許容され、通路シャッタ42に阻止されて停止していたメダル29が再び流下を始める。このメダル29が通路シャッタ42の先端面42bの前を通過して検知光を遮ると、各メダル検知部50、52によって流下したメダル29が検知される。
制御回路70は、各メダル検知部50、52が1枚のメダル29の流下を検知したことに応答して、そのメダル29の計数を行うとともに、ソレノイド46を制御し、通路シャッタ42を退避位置から阻止位置に復帰させる。このように、制御回路70は、接触センサ48が1回検知を行う毎に1枚だけメダル29を通過させるように通路シャッタ42の各位置への移動を制御する。また、制御回路70は、メダル29を計数すると、これに応答して入賞有効ラインを有効化する処理、あるいはクレジット枚数を加算する処理を実行する。
制御回路70には、当選役抽選部80、タイマ81、不正判定部82が設けられている。当選役抽選部80は、スタート信号センサ73からの遊技スタート信号の入力に応答して起動し、図示を省略した乱数発生器から乱数値を取得する。そして、取得した乱数値に基づいて当選役抽選を行い、当選役としてのBB(ビックボーナス)、小役、リプレイのいずれか又はハズレを決定する。
BB図柄が入賞有効ライン上に揃った状態で停止し、BBに入賞すると、通常モードからBBモード(有利モード)に移行する処理が行われる。小役に入賞すると、規定枚数のメダル29がメダル払出口22からメダル受け皿23に払い出される。リプレイに入賞すると、次遊技をメダル29の投入なしに行うことができる。
BBモードでは、通常モードで3枚であるメダル29の投入枚数が2枚になり、小役の当選確率が通常モードよりも高くなるとともに、小役に入賞したときのメダル29の払い出し枚数も増加する。このため、BBモードでは、通常モードよりもペイアウト率(投入したメダル29の枚数に対する払い出されるメダル29の枚数の割合)が高くなり、遊技者にとって有利になる。
制御回路70は、遊技スタート信号の入力に応答して当選役抽選を行った後、第1〜第3リール12a〜12cを回転させて図柄列の変動表示を開始し、第1〜第3ストップ信号センサ74a〜74cからストップ信号が入力されたことに応答して第1〜第3リール12a〜12cの停止制御を行う。そして、制御回路70は、第1〜第3リール12a〜12cの全てを停止させると、入賞有効ライン上に停止した第1〜第3リール12a〜12cの図柄の組み合わせによって、当選役に入賞したか否かを判定する。制御回路70は、当選役に入賞したと判定すると、BBモードへの移行やメダル29の払い出しなどといった、その当選役に対応した処理を行い、1回の遊技を終了させる。
タイマ81は、制御回路70が通路シャッタ42を退避位置に移動させたことに応答して計時を開始し、各メダル検知部50、52が1枚のメダル29の流下を検知したことに応答して計時を終了することにより、通路シャッタ42が退避位置に移動してから各メダル検知部50、52がメダル29の流下を検知するまでの時間を計時する。
不正判定部82は、タイマ81の計時結果を基に、不正器具を用いた不正が行われたか否かの判定を行う。不正判定部82には、通路シャッタ42が退避位置に移動してから各メダル検知部50、52がメダル29の流下を検知するまでの時間の基準時間が記憶されている。ここで、基準時間とは、例えば、通路シャッタ42が退避位置に移動してから各メダル検知部50、52がメダル29の流下を検知するまでの平均時間に誤差分を含めた時間(すなわち、平均時間よりも僅かに長い時間)である。不正判定部82は、タイマ81の計時が終了すると、その計時結果と基準時間とを比較する。そして、計時結果が基準時間以上である場合に不正器具を用いた不正が行われたと判定する。
通路シャッタ42が退避位置に移動してメダル29が流下を開始し、そのメダル29が各メダル検知部50、52によって検知された場合、タイマ81の計時結果は、必ず基準時間よりも短くなる。これに対し、不正器具を用いた場合には、通路シャッタ42が退避位置に移動した後に動かして位置合わせを行わなければならないため、各メダル検知部50、52に検知されるまでの時間が基準時間よりも長くなる可能性がある。従って、上記のようにタイマ81の計時結果と基準時間とを比較することで、不正器具を用いた不正が行われたか否か判定することができる。また、タイマ81のカウント値は、不正判定部82の判定が終了した後にクリアされる。
制御回路70は、不正器具を用いた不正が行われたと不正判定部82が判定すると、スロットマシン10をエラーモードに移行させ、スピーカ24から警告音を発するとともに、対応するエラーコードをエラー表示部14に表示させて、不正器具を用いた不正が行われたことを報知する。
次に、上記構成によるスロットマシン10の作用について説明する。メダルセレクタ34の通路シャッタ42は、通常、阻止位置に保持されている。振分装置41の回動板41bが通過位置にある適正なタイミングでメダル投入口20にメダル29を投入すると、第1メダル通路44を流下したメダル29が阻止位置にある通路シャッタ42の側面42aと接触し、通路シャッタ42によって一度流下が阻止される。側面42aにメダル29が接触すると、この接触が接触センサ48によって検知される。接触センサ48がメダル29を検知すると、通路シャッタ42が阻止位置から退避位置に移動するとともに、タイマ81の計時が開始される。
通路シャッタ42が退避位置に移動すると、メダル29が再び流下を始める。このメダル29が通路シャッタ42の先端面42bの前を通過し、各メダル検知部50、52によって流下が検知されると、通路シャッタ42が退避位置から阻止位置に復帰するとともに、タイマ81の計時が終了する。タイマ81の計時が終了すると、その計時結果が基準時間以上であるか否かの判定が不正判定部82によって行われる。この判定の後、タイマ81のカウント値がクリアされる。
不正判定部82が基準時間以下と判定すると、制御回路70がメダル29を計数し、これに応答して入賞有効ラインを有効化する処理、あるいはクレジット枚数を加算する処理が実行される。一方、不正判定部82が基準時間以上と判定すると、スロットマシン10がエラーモードに移行し、スピーカ24から警告音が発せられるとともに、エラーコードがエラー表示部14に表示され、不正器具を用いた不正が行われたことが報知される。これにより、不正器具を用いた不正が防止される。エラーモードは、解除スイッチ31の押圧操作に応答して解除され、スロットマシン10が通常モードに復帰する。
また、不正器具を用いた際、図8に示すように、各メダル検知部50、52が検知した後にも不正器具Kの発光部分を各メダル検知部50、52に対面させるようにして第1メダル通路44内に挿入した状態のままにしておくと、阻止位置に復帰した通路シャッタ42の先端面42bと、この先端面42bと対面する通路カバー38の内面38dとの間に不正器具Kが挟まり、不正器具Kが第1メダル通路44から引き抜けなくなる。
この際、第1メダル通路44を略L字型に形成し、この第1メダル通路44の屈曲部よりも下流側に通路シャッタ42を配置したので、通路シャッタ42の側面42aと略直交する方向(矢線B方向)、すなわち通路カバー38と通路シャッタ42との間から引き抜く方向に不正器具Kを真っ直ぐ引っ張ることができない。このように、第1メダル通路44の屈曲部よりも下流側に通路シャッタ42を配置すれば、引き抜く方向に力が正確に伝わらなくなるので、不正器具Kを引き抜けなくする効果をより高めることができる。
また、通路カバー38に貫通孔38bを形成し、阻止位置に移動した通路シャッタ42が通路カバー38を貫通するようにしたので、通路シャッタ42と通路カバー38との間に不正器具Kが挟まった場合には、不正器具Kが貫通孔38b内に僅かに食い込むようになる。このように、不正器具Kが貫通孔38b内に食い込むと、通路カバー38と通路シャッタ42との間から引き抜くのにより強い力が必要となるので、不正器具Kを引き抜けなくする効果をさらに高めることができる。
また、各メダル検知部50、52は、通路シャッタ42が退避位置にある場合にのみ各発光部53、56からの検知光が各受光部55、58に入射するように構成されている。このため、通路カバー38と通路シャッタ42との間に不正器具Kが挟まった状態では、不正器具Kから照射された光が各受光部55、58に入射することがない。さらに、仮に入射したとしても、通路シャッタ42を阻止位置に移動させた場合には、制御回路70が各メダル検知部50、52の検知を無効にする。従って、通路カバー38と通路シャッタ42との間に不正器具Kが挟まった状態では、不正器具Kが照射した光を各メダル検知部50、52が検知し、不正にメダル29が投入されてしまうことがない。
このように、本実施形態のスロットマシン10によれば、不正器具Kの挿入に掛かった時間が基準時間以上の場合には、不正と判定され、スロットマシン10がエラーモードに移行するとともに、基準時間以下で挿入できた場合にも、各メダル検知部50、52が検知した後、不正器具Kを第1メダル通路44内に挿入した状態のままにしておくと、通路カバー38と通路シャッタ42との間に不正器具Kが挟まり、不正器具Kが第1メダル通路44から引き抜けなくなる。そして、通路カバー38と通路シャッタ42との間に不正器具Kが挟まった状態では、各メダル検知部50、52を誤作動させてメダル29を不正に投入することができないので、不正器具Kを用いて不正にメダル29を投入するゴト行為を確実に防止することができる。
なお、各メダル検知部50、52が検知した後、通路シャッタ42が阻止位置に復帰する前に不正器具Kを引き抜けば、不正判定部82に不正と判定されることも、通路カバー38と通路シャッタ42との間に挟まることもない。しかしながら、不正判定部82が不正と判定しないタイミングで各メダル検知部50、52との位置合わせを手探りで行いつつ、各メダル検知部50、52が検知したら即座に引き抜くことは、極めて困難である。また、このように抜き差しを繰り返しながらメダル29のベット及びクレジットを行う行動は、非常に目立ち、遊技場の従業員などに発見されやすい。従って、本実施形態のスロットマシン10に対して不正器具Kを用いることは、実質的に不可能である。
ところで、メダル投入口20には、複数枚のメダル29が連続的に投入される場合がある。こうした場合、各メダル29は、阻止位置にある通路シャッタ42によって流下が阻止され、それぞれ連なった状態で停止する。そして、通路シャッタ42が退避位置に移動したことに応答して連なった状態のまま流下を開始する。この際、上記実施形態で示すように、通路シャッタ42が平板状に形成されていると、阻止位置に復帰する際に、通路シャッタ42と通路カバー38の内面38dとの間に2枚目のメダル29が挟まり、この2枚目のメダル29が正常に計数されなくなってしまうことが懸念される。
そこで、図9に示すように、略角棒状に形成された通路シャッタ90を用い、第1メダル通路44を流下するメダル29の中心よりも上方に、この通路シャッタ90を配置することが好ましい。こうすれば、2枚のメダル29が連なって投入された際にも、各メダル29の上部に空く隙間部分に通路シャッタ90が入り込むようになるので、阻止位置に復帰する通路シャッタ90と通路カバー38の内面38dとの間に2枚目のメダル29が挟まることを防ぐことができる。
また、投入されたメダル29を1枚ずつ送り出す送り出し機構を通路シャッタ42、90の上流側に設け、2枚のメダル29が連なった状態で通路シャッタ42、90に向かうことを防ぐようにしてもよい。
上記実施形態では、通路カバー38に貫通孔38bを形成し、通路シャッタ42が通路カバー38を貫通するようにしたが、これに限ることなく、通路シャッタ42の先端面42bを通路カバー38の内面38dに当接させるようにしてもよいし、内面38dの直前で停止させるようにしてもよい。
上記実施形態では、タイマ81の計時結果と基準時間とを比較し、計時結果が基準時間以上である場合に不正器具を用いた不正が行われたと判定するようにしたが、不正器具を用いた場合には、通路シャッタ42の退避位置への移動と同時に不正器具を強く押し込むことで、各メダル検知部50、52に検知されるまでの時間が基準時間より短くなることも考えられる。そこで、例えば、通路シャッタ42が退避位置に移動してから各メダル検知部50、52がメダル29の流下を検知するまでの平均時間に正負の誤差を加えた所定の範囲に、タイマ81の計時結果が入っているか否かを判定することにより、検知されるまでの時間が長い場合と短い場合との双方で不正器具を用いた不正が行われたと判定するようにしてもよい。
上記実施形態では、第1検知手段として接触センサ48を示したが、第1検知手段は、これに限ることなく、例えば、機械式のスイッチや近接センサなどを用いてもよい。また、上記実施形態では、第1発光部53、第2発光部56を通路シャッタ42の先端面42bに設け、これらを第2検知手段として示したが、これとは反対に、第1受光部55、第2受光部58を通路シャッタ42の先端面42bに設け、これらを第2検知手段としてもよい。また、反射型の光学センサを構成するものに限らず、透過型の光学センサを構成する発光部や受光部を第2検知手段としてもよい。さらには、機械式のスイッチ、近接センサ、磁気センサなどといった周知のスイッチやセンサを第2検知手段として用いてもよい。
上記実施形態では、スロットマシン10に本発明を適用した例を示したが、本発明は、これに限ることなく、例えば、メダルの枚数を計数するメダルカウンタやメダルを用いるゲーム機などに適用してもよい。
10 スロットマシン(メダル計数装置)
34 メダルセレクタ
42 通路シャッタ(移動部材)
44 第1メダル通路
48 接触センサ(第1検知手段)
50 第1メダル検知部
52 第2メダル検知部
53 第1発光部(第2検知手段)
54 第1反射板
55 第1受光部
56 第2発光部(第2検知手段)
57 第2反射板
58 第2受光部
70 制御回路(計数制御手段、駆動制御手段)
81 タイマ
82 不正判定部

Claims (5)

  1. メダルが流下するメダル通路と、
    前記メダル通路内に進入してメダルの流下を阻止する阻止位置と、前記メダル通路から退避してメダルの流下を許容する退避位置との間で移動する移動部材と、
    前記阻止位置にある前記移動部材によって流下が阻止されたメダルを検知する第1検知手段と、
    前記移動部材の先端に設けられ、前記移動部材が前記退避位置にある際に、前記移動部材よりも下流側に流下するメダルを検知する第2検知手段と、
    前記第2検知手段の検知に基づいて、投入されたメダルの枚数を計数する計数制御手段と、
    前記移動部材を前記阻止位置にさせ、前記第1検知手段の検知に応答して前記移動部材を前記退避位置に移動させるとともに、前記第2検知手段の検知に応答して前記移動部材を前記阻止位置に復帰させるように前記移動部材を駆動する駆動制御手段とを備えたことを特徴とするメダル計数装置。
  2. 前記第2検知手段は、前記メダル通路を挟んで反対側に配置された反射板に向けてメダルを検知するための検知光を照射し、前記反射板で反射した前記検知光を受光部に入射させることにより、反射型の光学センサを構成する発光部であり、
    前記移動部材が前記退避位置にある場合にのみ前記受光部が前記検知光を受光可能となるように、前記受光部と前記反射板とを配置したことを特徴とする請求項1記載のメダル計数装置。
  3. 前記計数制御手段は、前記移動手段が前記阻止位置にある場合、前記第2検知手段の検知を無効にすることを特徴とする請求項1又は2記載のメダル計数装置。
  4. 前記移動部材が前記退避位置に移動してから前記第2検知手段がメダルの流下を検知するまでの時間を計時する計時手段と、
    前記計時手段の計時結果が所定の範囲から外れた場合に不正が行われたと判定する不正判定手段とを備えたことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載のメダル計数装置。
  5. 前記メダル通路は、略L字型に屈曲しており、
    前記移動部材と前記第1検知手段と前記第2検知手段とは、前記メダル通路の屈曲部よりも下流側に配置されていることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載のメダル計数装置。
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