JP2006014600A - モーター構造 - Google Patents

Abstract

【課題】 薄型のモーター構造を提供する
【解決手段】 モーター構造は固定子とローターとからなる。固定子はベース、複数の第１歯及び複数の第２歯により形成されたコイル台座を更に備える。コイルは前記コイル台座に形成される。第１歯は底板の内側周辺に形成され、第１延長部分を備え、逆Ｌ字型になっている。第２歯は底板の外側周辺に形成され、第２延長部分を備え、逆Ｌ字型になっている。固定子に結合されているローターは前記コイル台座、第１延長部分及び第２延長部分に形成されている円形磁石を更に備える。各第１及び第２延長部分は面取り部と、隅肉部と、間隙部と、ひだ部と、異なる大きさの第１延長部分及び第２延長部とを更に備える。
【選択図】 図３

Description

本発明は、モーター構造に関するもので、特に薄型のモーター構造に関するものである。

近年来、電子装置は小型化している。例えば、ノート型パソコンはますます薄型になっている。小型化要求に従って、薄型のファンの需要が高まっている。

薄型のファンの発展において、公知のモーターの固定子は設計者の要求を満たすことができず、薄型の固定子の生産は困難であることが最も重大な問題である。

図１は公知のモーター構造の断面図で、図２は図１のモーター構造の平面図である。図１及び図２を参照すると、このモーター構造は、マグネットリング１００及び固定子２００とからなる。マグネットリング１００はローターの一部分である（部分表示）。固定子２００は４極のケイ素鋼２０１とそれを巻くコイル（配線）２０２とを備える。

ケイ素鋼２０１は複数のケイ素鋼を重畳して形成していて、ケイ素鋼２０１の辺縁は鋭利になっているため、コイル２０２をダメージを与えることなく巻くために、被覆層或いは覆い（図示せず）でケイ素鋼２０１を被覆しなければならない。

前記モーター構造で、コイルを巻く方式は空間の浪費、即ちコイルはケイ素鋼２０１により囲まれる円形区域を完全に填満することが出来ず、モーターの性能を悪化させてしまう。

上述のモーター構造を薄型にすると、以下のような影響が生じる。
（ａ）ケイ素鋼の数を少なくしなければならず、巻く空間が不足して、モーターの性能が低下する。
（ｂ）固定子の寸法は小さく、許容範囲が厳正であるため、モーターの製造及び組み立ての困難度が増す。
（ｃ）薄型固定子のケイ素鋼の辺縁は鋭利である為、コイルは容易に亀裂が入り、コイルを短絡させる。

一般的にモーター運転の安定性はモーターの極数によって決まる。上述のモーター構造が提供する極数は４である。極数が８まで増加した場合、例えば、ワイヤの巻きが難しい等、全体の効果は良くない。又、極数が少ない状況下では、モーターがショートしやすく、性能が悪化するという問題が生じる。

本発明は、性能を改善し製造過程を円滑にする薄型のモーター構造を提供することを主な目的とする。

本発明は、底板と、前記底板の内側周辺に形成され、第１の方向に延伸している第１延長部分を備える複数の第１歯と、前記底板の外側周辺に形成され、第２の方向に延伸している第２延長部分を備える複数の第２歯と、からなり、前記底板、第１歯及び第２歯がコイル台座を形成し、一つのコイルが該コイル台座に設けてある構成の固定子と、
前記固定子に結合され、前記コイルと前記第１延長部分及び前記第２延長部分の上方に配置された磁石を備えるローターと、
からなることを特徴とする。

本発明によれば、性能が改善され、製造過程を円滑にする薄型のモーター構造が実現出来る。

上述した本発明の目的、特徴、及び長所をより一層明瞭にするため、以下に本発明の好ましい実施の形態を挙げ、図を参照にしながらさらに詳しく説明する。

図３は本発明の第１実施例によるモーター構造の断面図である。図３で示されるように、モーター構造は、固定子１０とローター３０と、からなる。固定子１０はコイル台座１１とベース１８と、からなる。環形窪み１９はベース１８上に形成され、コイル台座１１を備えている。コイル台座１１は底板１２、複数の第１歯１５及び複数の第２歯１６により構成される。第１歯１５は垂直に底板１２の内側周辺に形成され、第１極性を備えるケイ素鋼よりなる。第２歯１６は垂直に底板１２の外側周辺に形成され、第２極性を備えるケイ素鋼よりなる。

図３で示されるように、第１実施例で、各第１歯１５は、周方向上、隣接した第２歯１６の間に対応する位置に配置してあり、底板１２、第１歯１５及び第２歯１６はコイル台座１１を画定してコイル１７を収納する。

図３又は図４を参照すると、各第１歯１５は第１延長部分１５ａを更に備える。第１延長部分１５ａは第１歯１５と底板１２が連結していないもう一端に位置する。加えて、第１延長部分１５ａは底板１２の中央に向けて延伸する。即ち、各第１歯１５は逆Ｌ字型である。同様に各第２歯１６は第２延長部分１６ａを更に備える。第２延長部分１６ａは第２歯１６と底板１２とが連結していないもう一端に位置する。加えて、第２延長部分１６ａは底板１２の中央とは逆方向に延伸する。即ち、各第２歯１６は逆Ｌ字型である。更にローター３０はコイル１７、第１延長部分１５ａ及び第２延長部分１６ａの上方に円形磁石３１を備えている。

図５は本発明の第２実施例を示す図である。１５、１５ａ、１６及び１６ａが示す素子は図４と同様である。しかし、第１実施例と異なる点は、第２実施例は少なくとも一つの面取り部（chamfer）Ｔ１と、少なくとも一つの隅肉部（fillet）Ｔ２と、少なくとも一つの間隙（clearance）Ｔ３と、少なくとも一つのひだ部（fold）Ｔ４と、異なった大きさの第１及び第２延長部分Ｔ５と、少なくとも一つのギャップ（gap）Ｔ６と、を備える。詳述すると、伏角の角度を調整して有利にモーターを起動させる為、各第１延長部分１５ａと第２延長部分１６ａは、面取り部Ｔ１と、隅肉部Ｔ２と、間隙Ｔ３と、ひだ部Ｔ４と、異なる大きさの第１及び第２延長部分Ｔ５とを更に含む。底板１２は感知器（図示せず）を収容する少なくとも一つのギャップＴ６を更に備え、感知器は図３で示される円形磁石３１の下方に位置する。

図３において、固定子３０は軸２０を更に備え、垂直にベース１８に固定されている。環状の溝２１は軸２０の一端に形成される。ローターもハブ（例えば、インペラのハブ）３２と、金属片（例えば鉄片）３４と、ベアリング３５とを備えている。ハブ３２と円形磁石３１との間に配置された金属片３４は、磁気漏れを防ぐのに用いられる。ベアリング３５は軸２０により貫通されている。モーター構造はエンゲージリング（例えば、銅スリーブ）４０と、弾性リング（例えばＯ型リング）５０と、を更に含む。エンゲージリング４０はベアリング３５に位置してベアリング３５を固定している。弾性リング５０は環形の溝２１に位置し、弾力的にベアリング３５を固定する。エンゲージリング４０と弾性リング５０はベアリング３５を固定して、ベアリング３５と軸２０が軸方向に抜け出るのを防ぐ。

図４は図３で示されるコイル台座１１と、コイル１７と、円形磁石３１の分解図である。コイル台座１１の構造は明確に図４で示される。第１歯１５の断面は逆Ｌ字型である。同様に第２歯１６の断面も逆Ｌ字型である。更に上述の円形磁石３１はコイル１７の上方にだけでなく、第１延長部分１５ａ及び第２延長部分１６ａの上方にも位置している。このように、モーターは静止している間、軸は円形磁石３１とコイル台座１１との間の静磁気力により垂直状態を保持し、起動時に必要な電流を低下させ、振動を抑制する。

図６は、図４又は図５で示されるモーター構造の一部の運転状況を示す図である。図６で示されるように、円形磁石３１は磁化して８つの磁気区域を形成する。また、隣接する磁気区域の極性は異なる。モーターが起動した時、複数の第１歯１５はＳ極等の第１極性を備え、複数の第２歯１６はＮ極等の第２極性を備える。

本発明を理解する目的のため、第１歯１５と、第２歯１６と、磁気区域３１と、磁気区域Ｎ又はＳが図で表示される。第１歯１５はＳ極性であり、この状態では磁気区域３１を反発する。第２歯１６は磁気区域を吸引する。これにより、円形磁石３１は所定の角度で回転する。その後、電流は反転するため、第１歯１５はＮ極を備え、第２歯１６はＳ極を備える。その結果、円形磁石３１は第１歯１５の反発と第２歯１６の吸引により、引き続き回転する。

更に図７〜図９は円形磁石３１のもう一つの磁気構成を示す図である。図７で示されるように、円形磁石３１は磁化されて、８扇型区域等の偶数の扇型区域を形成する。各扇型区域は２つの異なる極性を備える。加えて、隣接する扇型区域の極性の配置は反対である。例えば、ある扇型区域がＳ−Ｎ配置を備える場合、隣接する扇型区域はＮ−Ｓ配置である。

図８で示されるように、円形磁石３１は磁化されて、例えば８つといった主要磁気区域を形成する。隣接する磁気区域の極は反対である。更に、各主要磁気区域は円形磁石３１外縁の隣接した磁気区域に２つの第２磁気区域を更に備え、主要区域の極性と第２磁気区域の極性は相反する。主要磁気区域は大きい磁気区域を指す。

図９で示されるように、円形磁石３１は磁化されて例えば８つといった主要磁気区域を形成する。隣接する磁気区域の極は反対である。加えて、各磁気区域は実質的にプロペラブレード形（外周部が周方向上に同じ方向に延在する形）である。

コイル１７は直接底板１２、第１歯１５と第２歯１６により画定されたコイル台座１１に巻かれ、巻くのが容易であるから、公知技術のような巻く空間を浪費する問題は存在しない。更に、コイル台座１１は本発明においてコイル１７にダメージを与える鋭角を備えない。更に、巻くのが容易なので、極の数は増加してモーターの安定性を改善する。

更に本発明のもう一つの利点が下記で示される。例えば、本発明によると、円形磁石３１とコイル台座１１との間の有効領域は増加して、モーターが静止している時、軸は円形磁石３１とコイル台座１１との間の静磁気力により垂直性が保たれる。このように、モーターを起動するのに必要な電流又は電源は減少し、振動を抑制することが出来る。

図３〜図５の実施例において、第１歯１５と第２歯１６は底板１２の中心に対応して互いにずらしてある。しかし、図１０で示されるように、第１歯１５と第２歯１６は、底板１２の中心に相対して部分的に重畳している方式でも構わない。

本発明では好ましい実施例を前述の通り開示したが、これらは決して本発明に限定するものではなく、当該技術を熟知する者なら誰でも、本発明の精神と領域を脱しない範囲内で各種の変形や潤色を加えることができ、従って本発明の保護範囲は、特許請求の範囲で指定した内容を基準とする。

公知のモーター構造の断面の一部を示す図である。 モーター構造の側面図である。 本発明の第１実施例によるモーター構造の断面図である。 本発明の第１実施例によるモーター構造の分解図である。 本発明の第２実施例によるコイル台座の図である。 図３又は図５で示されるモーター構造の部分作業状況と、円形磁石の磁化構造を示す図である。 本発明による円形磁石のもう一つの磁化構造を示す図である。 本発明による円形磁石のもう一つの磁化構造を示す図である。 本発明による円形磁石のもう一つの磁化構造を示す図である。 本発明の実施例によるコイル台座を示す図である。

符号の説明

１０ 固定子
１１ コイル台座
１２ 底板
１５ 第１歯
１５ａ 第１延長部分
１６ 第２歯
１６ａ 第２延長部分
１７ コイル
１８ ベース
１９ 窪み
２０ 軸
２１ 環形の溝
３０ ローター
３１ 円形磁石
３２ ハブ
３４ 金属片
３５ ベアリング
４０ エンゲージリング、
５０ 弾性リング

Claims (11)

1. 底板と、前記底板の内側周辺に形成され、第１の方向に延伸している第１延長部分を備える複数の第１歯と、前記底板の外側周辺に形成され、第２の方向に延伸している第２延長部分を備える複数の第２歯と、からなり、前記底板、第１歯及び第２歯がコイル台座を形成し、一つのコイルが該コイル台座に設けてある構成の固定子と、
   前記固定子に結合され、前記コイルと前記第１延長部分及び前記第２延長部分の上方に配置された磁石を備えるローターと、
   からなることを特徴とするモーター構造。
2. 前記第１延長部分又は前記第２延長部分は、面取り部と、フィレットと、逃げ角と、ホールドとを有することを特徴とする請求項１に記載のモーター構造。
3. 前記底板は、感知装置を収納する少なくとも一つのギャップを備え、前記感知装置は前記円形磁石の下方に位置することを特徴とする請求項１に記載のモーター構造。
4. 前記第１歯の夫々は、周方向上、前記第２歯の隣り合う歯の間に対応する位置に配置してあることを特徴とする請求項１に記載のモーター構造。
5. 前記第１歯と前記第２歯は、底板の中心に相対して部分的に重畳していることを特徴とする請求項１に記載のモーター構造。
6. 前記コイル台座を収納するベースを更に備えることを特徴とする請求項１に記載のモーター構造。
7. 前記磁石は磁化されて複数の磁石区域を有し、各磁石区域は二つの異なった磁極を有することを特徴とする請求項１に記載のモーター構造。
8. 前記磁石は磁化されて複数の主要磁気区域を形成し、隣接する二つの主要磁気区域は異なる磁極を備え、各主要磁気区域は隣接する二つの主要磁気区域の境に近いその外側周辺に形成された第２の磁気区域を備え、前記主要磁気区域と前記第２磁気区域の磁性は反対であることを特徴とする請求項１に記載のモーター構造。
9. 前記磁石は磁化されて複数の磁石区域を有し、隣り合う二つの各磁石区域は二つの異なった磁極を有することを特徴とする請求項１に記載のモーター構造。
10. 前記の各磁気区域はプロペラブレード形であることを特徴とする請求項９に記載のモーター構造。
11. 前記第１の方向は、前記第２の方向とは、反対であることを特徴とする請求項１に記載のモーター構造。
    
    

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