JP2007028734A - 回転電機 - Google Patents

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Keisuke Koide
圭祐 小出
義之 ▲高▼部
Yoshiyuki Takabe
Takahiro Nakayama
孝博 中山
Yoshito Nishikawa
義人 西川
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Abstract

【課題】簡易な構成でトルクリップルを低減させることができる回転電機を提供する。
【解決手段】回転電機に備えられる回転子3は、固定子に対して回転可能に支持されるロータコア8、径方向に着磁され周方向に間隔を空けて前記ロータコア8に対して固定された複数の主磁石9、及び径方向以外に着磁され主磁石9間に配置された複数の補助磁石10とを備えている。そして、各主磁石9は、主磁石9の固定子側の面9a(主磁石9の径方向外側の面)の周方向幅Wmと磁極ピッチ幅Wpとの関係が、0.1Wp<Wm<0.45Wp若しくは0.6Wp<Wm<0.85Wpを満たすように形成されている。
【選択図】 図2

Description

本発明は回転電機に関するものである。
従来、回転子に設けられた永久磁石をハルバッハ配列とした回転電機が提案されている。永久磁石をハルバッハ配列とすると、特定の方向の磁力を強めることができる。従って、ハルバッハ配列された永久磁石を有する回転子を備えた回転電機は、例えば同量の磁石で形成された通常配列の磁石を有する回転子を備えた回転電機に比べて、マグネットトルクを多く利用することができるため、回転電機を大きくすることなく高出力化を図ることが可能である。
このような回転電機は、更なる特性の向上が望まれている。例えば、特許文献1にて開示されている回転電機においては、永久磁石を多分割化(1つの磁極を複数の永久磁石にて構成)することにより、回転電機におけるエアギャップ側での表面磁束密度分布の波形を正弦波に近づけている。そのため、コギングトルクが低減され、引いてはトルクリップルが低減される。
特開2002−354721号公報
しかしながら、特許文献1にて開示されている回転電機では、トルクリップルの低減を図ることはできるが、多くの永久磁石をそれぞれ高精度に形成する必要があると共に、多くの永久磁石を組付ける必要があるため、組付けのための工程数が増加してしまう。このため、製造が煩雑であり、手間がかかるという問題があった。
本発明は、こうした実情に鑑みてなされたものであって、その目的は、簡易な構成でトルクリップルを低減させることができる回転電機を提供することにある。
上記課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、巻線を有する固定子と、前記固定子に対して回転可能に支持されたロータコア、径方向に着磁され周方向に間隔を空けて前記ロータコアに対して固定された複数の主磁石、及び径方向以外に着磁され前記主磁石間に配置された複数の補助磁石を有する回転子とを備えた回転電機であって、前記主磁石は、該主磁石の前記固定子側の面の周方向幅Wmと磁極ピッチ幅Wpとの関係が、0.1Wp<Wm<0.45Wp若しくは0.6Wp<Wm<0.85Wpを満たすように形成されている。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の回転電機において、前記主磁石は、前記主磁石の前記固定子側の面の周方向幅Wmと前記磁極ピッチ幅Wpとの関係が、0.1Wp<Wm<0.45Wpを満たすように形成されている場合には、前記主磁石の径方向厚さtと前記回転子の半径rとの関係が、t≧0.3rを満たすように形成され、前記主磁石の前記固定子側の面の周方向幅Wmと前記磁極ピッチ幅Wpとの関係が、0.6Wp<Wm<0.85Wpを満たすように形成されている場合には、前記主磁石の径方向厚さtと前記回転子の半径rとの関係が、t≧0.1rを満たすように形成されている。
請求項3に記載の発明は、巻線を有する固定子と、前記固定子に対して回転可能に支持されたロータコア、径方向に着磁され周方向に間隔を空けて前記ロータコアに対して固定された複数の主磁石、及び径方向以外に着磁され前記主磁石間に配置された複数の補助磁石を有する回転子とを備えた回転電機であって、前記主磁石は、該主磁石の周方向両端面のなす角度θmと磁極ピッチθpとの関係が、0.1θp<θm<0.45θp若しくは0.6θp<θm<0.85θpを満たすように形成されている。
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の回転電気において、前記主磁石は、前記主磁石の周方向両端面のなす角度θmと前記磁極ピッチθpとの関係が、0.1θp<θm<0.45θpを満たすように形成されている場合には、前記主磁石の径方向厚さtと前記回転子の半径rとの関係が、t≧0.3rを満たすように形成され、前記主磁石の周方向両端面のなす角度θmと前記磁極ピッチθpとの関係が、0.6θp<θm<0.85θpを満たすように形成されている場合には、前記主磁石の径方向厚さtと前記回転子の半径rとの関係が、t≧0.1rを満たすように形成されている。
請求項5に記載の発明は、請求項1乃至請求項4の何れか1項に記載の回転電機において、前記主磁石及び前記補助磁石は、前記主磁石及び前記補助磁石における前記固定子側の面が、周方向に隣接する前記主磁石及び前記補助磁石の何れか一方に近づくに連れて前記固定子から徐々に離間するように形成されている。
請求項6に記載の発明は、請求項5に記載の回転電機において、前記固定子側で前記回転子の回転軸線方向に沿って延びる前記主磁石及び前記補助磁石の角部は、R形状をなしている。
請求項7に記載の発明は、請求項6に記載の回転電機において、前記主磁石及び前記補助磁石は、R形状をなす前記角部の曲率半径Rcの、前記主磁石の前記固定子側の面の周方向幅Wmに対する比の値Rc/Wmが、0<Rc/Wm≦0.25を満たすように形成されている。
請求項8に記載の発明は、請求項1乃至請求項7の何れか1項に記載の回転電機において、前記ロータコアは、径方向に高低差を有する複数の段差面、及び周方向に隣接する前記段差面を径方向に接続する複数の接続面を備えており、前記主磁石及び前記補助磁石は、それぞれ前記段差面上に配置されている。
請求項9に記載の発明は、請求項8に記載の回転電機において、前記主磁石及び前記補助磁石は、前記各段差面上に配置された前記主磁石及び前記補助磁石における前記ロータコア側の面の周方向幅の合計が、該主磁石及び該補助磁石が配置された前記段差面の周方向幅と等しくなるように形成されていると共に、隣接する前記磁石の境目が径方向と一致するように形成されている。
請求項10に記載の発明は、請求項8又は請求項9に記載の回転電機において、最も低く形成された前記段差面以外の前記段差面上に配置された前記主磁石及び前記補助磁石は、その前記固定子側の面の径方向位置が、最も低く形成された前記段差面上に配置された前記主磁石及び前記補助磁石の少なくとも一方における前記固定子側の面の径方向位置と一致するように、最も低く形成された前記段差面上に配置された前記主磁石及び前記補助磁石の少なくとも一方よりも径方向厚さが薄く形成されている。
請求項11に記載の発明は、請求項10に記載の回転電機において、前記主磁石は、最も低く形成された前記段差面上に配置されている。
請求項12に記載の発明は、請求項8乃至請求項11の何れか1項に記載の回転電機において、前記ロータコアは、前記段差面及び前記接続面が形成された軟磁性金属製の磁石固定リングを備えている。
請求項13に記載の発明は、請求項1乃至請求項12の何れか1項に記載の回転電機において、前記固定子はスロットレスである。
(作用)
請求項1に記載の発明によれば、主磁石は、該主磁石の固定子側の面の周方向幅Wmと磁極ピッチ幅Wpとの関係が、0.1Wp<Wm<0.45Wp若しくは0.6Wp<Wm<0.85Wpを満たすように形成されている。主磁石がこのように形成されると、主磁石及び補助磁石の残留磁束密度の大きさに拘わらず、例えば主磁石の固定子側の面の周方向幅と補助磁石の固定子側の面の周方向幅とが等しく形成された従来の回転電機よりも、確実にトルクリップルの低減を図ることができる。また、0.1Wp<Wm<0.45Wp若しくは0.6Wp<Wm<0.85Wpを満たすように主磁石及び補助磁石を形成するのみの構成であるため、磁極数に対して永久磁石の数を増加させなくてもよい。従って、簡易な構成でトルクリップルを低減させることができる。
請求項2に記載の発明によれば、回転電機における平均トルクを、通常配列の永久磁石を有するSPM型(表面磁石型)の回転子を備えた回転電機における平均トルクに対し、同等の大きさ若しくはそれ以上の大きさとすることができる。
請求項3に記載の発明によれば、主磁石は、該主磁石の周方向両端面のなす角度θmと磁極ピッチθpとの関係が、0.1θp<θm<0.45θp若しくは0.6θp<θm<0.85θpを満たすように形成されている。主磁石がこのように形成されると、主磁石及び補助磁石の残留磁束密度の大きさに拘わらず、例えば主磁石の周方向両端面のなす角度と補助磁石の周方向両端面のなす角度とが等しく形成された従来の回転電機よりも、確実にトルクリップルの低減を図ることができる。また、0.1θp<θm<0.45θp若しくは0.6θp<θm<0.85θpを満たすように主磁石及び補助磁石を形成するのみの構成であるため、磁極数に対して永久磁石の数を増加させなくてもよい。従って、簡易な構成でトルクリップルを低減させることができる。
請求項4に記載の発明によれば、回転電機における平均トルクを、通常配列の永久磁石を有するSPM型(表面磁石型)の回転子を備えた回転電機における平均トルクに対し、同等の大きさ若しくはそれ以上の大きさとすることができる。
請求項5に記載の発明によれば、主磁石及び補助磁石は、主磁石及び補助磁石における固定子側の面が、周方向に隣接する主磁石及び補助磁石の何れか一方に近づくに連れて固定子から離間するように形成されている。従って、隣接する磁石同士の境目付近における表面磁束密度は、主磁石及び補助磁石における固定子側の面が隣接する磁石に近づくに連れて固定子から離間されるように形成されていない場合に比べて、緩やかに変化するようになる。その結果、回転子における表面磁束密度分布の波形がより正弦波に近づくため、トルクリップルをより低減させることができる。また、主磁石及び補助磁石を、主磁石及び補助磁石における固定子側の面が、周方向に隣接する主磁石及び補助磁石の何れか一方に近づくに連れて固定子から離間するように形成するだけでよいため、主磁石及び補助磁石を複雑な形状に形成しなくてもよい。
請求項6に記載の発明によれば、固定子側で回転子の回転軸線方向に沿って延びる主磁石及び補助磁石の角部がR形状とされることにより、主磁石及び補助磁石における固定子側の面は、周方向に隣接する主磁石及び補助磁石の何れか一方に近づくに連れて容易に固定子から徐々に離間される。
請求項7に記載の発明によれば、R形状をなす角部の曲率半径Rcの、主磁石の固定子側の面の周方向幅Wmに対する比の値Rc/Wmが、0.25<Rc/Wm<となるように主磁石及び補助磁石が形成された場合に比べて、回転電機における平均トルクの低下を抑えつつ、トルクリップルが低減される。
請求項8に記載の発明によれば、主磁石及び補助磁石は、それぞれ段差面上に配置されている。そのため、径方向に高低差を有する段差面のうち、最も高い位置にある段差面よりも低く形成された段差面上に配置された磁石(主磁石及び補助磁石の何れでもよい)は、接続面に当接することにより、周方向の位置決めがなされる。そして、径方向に高低差を有する段差面のうち、最も高い位置にある段差面上に配置された磁石は、該磁石が配置された段差面に隣接する段差面上に配置された磁石に当接することにより、周方向の位置決めがなされる。従って、主磁石及び補助磁石は、容易に組付けられる上、主磁石及び補助磁石を組付けるために治具を使用しなくてもよい。また、本発明の回転電機においては、隣接する主磁石及び補助磁石間に磁石の位置決めのための部材が介在されることがない。従って、本発明の回転電機は、磁石の組付け性を向上させたことによって回転子が大型化されることが抑制される。
尚、本発明において、径方向の高低差とは、ロータコアの中心からの距離(ロータコアの径方向に沿った距離)の差に対応している。そして、段差面は、径方向に沿って固定子に近い位置にあるほど、径方向に高い位置にあるものとする。従って、インナロータ型の回転電機においては、段差面は、ロータコアの中心から遠い位置にあるほど、径方向に高い位置にあることになる。逆に、アウタロータ側の回転電機においては、段差面は、ロータコアの中心に近い位置にあるほど、径方向に高い位置にあることになる。
請求項9に記載の発明によれば、主磁石及び補助磁石は、周方向に隙間無く配置されることになる。従って、主磁石及び補助磁石の周方向の位置が一箇所に定まり易くなり、主磁石及び補助磁石の組付け性がより向上する。また、主磁石及び補助磁石の周方向のがたつきが抑制される。
請求項10に記載の発明によれば、主磁石及び補助磁石における固定子側の面が面一となる。従って、固定子と回転子との径方向の距離が一定に保たれ、エアギャップ(固定子と回転子との間の空間)の径方向の幅が周方向位置によらず一定になる。
請求項11に記載の発明によれば、最も低く形成された段差面上に主磁石が配置されていることから、補助磁石は、最も低く形成された段差面よりも高い位置にある段差面上に配置されることになる。従って、主磁石の径方向厚さに比べて補助磁石の径方向厚さが薄く形成されることになる。その結果、最も低く形成された段差面上に補助磁石が配置され主磁石の径方向厚さに比べて補助磁石の径方向厚さが厚く形成された場合よりも、磁束が流れ易くなり、回転電機の性能低下が抑制される。
請求項12に記載の発明によれば、磁石固定リングがバックヨークとして機能するため、固定子側の磁束密度が高くなる。よって、回転電機の性能低下がより抑制される。
請求項13に記載の発明によれば、固定子がスロットレスであることから、コギングトルクがより低減され、回転子がよりスムーズに回転する。
本発明によれば、簡易な構成でトルクリップルが低減される回転電機を提供することができる。
以下、本発明を具体化した一実施形態を図面に従って説明する。
図1に示すように、本実施形態の回転電機1は、固定子2と回転子3とを備えている。
固定子2は、略円筒状に形成されたステータコア4と、ステータコア4の内側に放射状に形成された複数(本実施形態では12個)のティース5と、これらティース5に巻回された巻線6とを備えている。この巻線6は、図示しない電源装置に接続されている。そして、巻線6は、電源装置から電源が供給されると、回転子3を回転させるための回転磁界を発生させるように構成されている。
回転子3は、固定子2の内側に回転可能に支持されている。回転子3は、回転軸7と、該回転軸7を中心に固定子2に対して回転可能に設けられたロータコア8と、複数(本実施形態では8個)の主磁石9と、複数(本実施形態では8個)の補助磁石10とを備えて構成されている。ロータコア8は磁性体よりなる。
主磁石9と補助磁石10とは、ロータコア8の外周に主磁石9と補助磁石10とが周方向に交互となるように配置されており、主磁石9間には、補助磁石10が1つずつ配置されている。そして、主磁石9及び補助磁石10は、ロータコア8の外周面に接着剤等により固定されている。ロータコア8の外周面に固定された状態の主磁石9及び補助磁石10は、全体で略円筒形状をなしている。また、隣接する主磁石9と補助磁石10との境目は、径方向と一致している。
主磁石9は、径方向に沿って着磁されており、補助磁石10は、回転軸7と直交する平面上において、補助磁石10の径方向に延びる中心線Lsに対して直角をなす方向に沿って着磁されている。尚、図1においては、主磁石9及び補助磁石10の着磁方向を矢印にて図示している。主磁石9は周方向に渡って均一に着磁されており、補助磁石10は径方向に均一に着磁されている。そして、1つの磁極は、1つの主磁石9と該主磁石9の両側に配置された補助磁石10の周方向の半分とから構成されている。即ち、本実施形態の回転子3は、永久磁石がハルバッハ配列とされた8極表面磁石型(SPM型)の回転子である。
また、本実施形態の主磁石9及び補助磁石10は、径方向厚さが等しく形成されている。そして、図2に示すように、各主磁石9は、主磁石9の固定子2側の面9a(主磁石9の径方向外側の面)の周方向幅Wmと磁極ピッチ幅Wpとの関係が、0.1Wp<Wm<0.45Wpを満たすように形成されている。ここで、主磁石9の固定子2側の面9aの周方向幅Wmは、主磁石9の固定子2側の面9aの周方向に沿った幅であり、主磁石9の固定子2側の面9aにおいて主磁石9の周方向幅と等しい幅を有する円弧の長さと等しい値となる。また、磁極ピッチ幅Wpは、1つの磁極を構成する主磁石9及び補助磁石10の固定子2側の面9a,10aの周方向幅である。そして、本実施形態では、磁極ピッチ幅Wpは、主磁石9の固定子2側の面9aの周方向幅Wmと補助磁石10の固定子2側の面10a(補助磁石10の径方向外側の面)の周方向幅Wsとを用いると、Wp=Wm+Wsにて表される。
また、主磁石9の形状について言い換えると、図3に示すように、各主磁石9は、主磁石9の周方向両端面9b,9cのなす角度θmと磁極ピッチθpとの関係が、0.1θp<θm<0.45θpを満たすように形成されている。ここで、磁極ピッチθpは、磁極1つ分の角度であり、本実施形態では、主磁石9の周方向両端面9b,9cのなす角度θmと補助磁石10の周方向両端面10b,10cのなす角度θsとを用いると、θp=θm+θsにて表される。
また、本実施形態の回転電機1では、主磁石9は、主磁石9の径方向厚さtと回転子3の半径rとの関係がt≧0.3rとなるように形成されている。上記のような主磁石9及び補助磁石10は、磁性体に着磁を施して形成される。そして、主磁石9及び補助磁石10は、着磁が施された後にロータコア8の外周面に固定される。
ここで、永久磁石がハルバッハ配列とされた8極表面磁石型(SPM型)の回転子を備えた回転電機における、主磁石の固定子側の面の周方向幅Wmとトルクリップルとの関係を図4に示す。図4では、残留磁束密度BrがBr=0.4[T]の主磁石及び補助磁石を回転電機に備えた場合において、主磁石の径方向厚さtがt=0.1r(rは回転子の半径)である場合のWmとトルクリップルとの関係を実線のグラフにて示している。また、残留磁束密度BrがBr=0.4[T]の主磁石及び補助磁石を回転電機に備えた場合において、主磁石の径方向厚さtがt=0.2rである場合のWmとトルクリップルとの関係を破線のグラフにて示し、主磁石の径方向厚さtがt=0.4rである場合のWmとトルクリップルとの関係を一点鎖線のグラフにて示している。更に、図4では、残留磁束密度BrがBr=1.3[T]の主磁石及び補助磁石を回転電機に備えた場合において、主磁石の径方向厚さtがt=0.2rである場合のWmとトルクリップルとの関係を二点鎖線のグラフにて示している。
図4を見ると、主磁石及び補助磁石の残留磁束密度BrがBr=0.4[T]及びBr=1.3[T]の何れの場合であっても、更に、主磁石の径方向厚さtがt=0.1r,0.2r,0.4rの何れの場合であっても、Wmを変化させた場合のトルクリップルのグラフは、略W字状となることがわかる。詳しくは、4つのグラフは、0<Wm≦0.5Wpの範囲内では下に凸となっている。更に、4つのグラフは、0.5Wp<Wm<Wpの範囲内では下に凸となっている。また、図4を見ると、残留磁束密度Brが小さくなると、グラフにおける凹凸の差が少なくなり、トルクリップルはWmの値の変化に伴って緩やかに変化するようになることがわかる。
これらのことを踏まえると、図4より、主磁石が0.1Wp<Wm<0.45Wp若しくは0.6Wp<Wm<0.85Wpを満たすように形成されると、残留磁束密度Brに拘わらず、主磁石及び補助磁石の固定子側の面の周方向幅Wm,Wsが互いに等しく形成された従来の回転電機に比べて、確実にトルクリップルが小さくなることがわかる。
また、永久磁石がハルバッハ配列とされた8極表面磁石型(SPM型)の回転子を備えた回転電機における、主磁石の固定子側の面の周方向幅Wmと平均トルクとの関係を図5に示す。図5においては、主磁石の径方向厚さtがt=0.1rである場合のWmと平均トルクとの関係を実線(曲線)のグラフにて示し、主磁石の径方向厚さtがt=0.2rである場合のWmと平均トルクとの関係を破線(曲線)のグラフにて示している。また、主磁石の径方向厚さtがt=0.3rである場合のWmと平均トルクとの関係を二点鎖線(曲線)のグラフにて示し、主磁石の径方向厚さtがt=0.4rである場合のWmと平均トルクとの関係を一点鎖線(曲線)のグラフにて示している。
また、図5には、1つの磁極が1つの永久磁石から構成された通常配列の永久磁石を有するSPM型の回転子を備えた回転電機における平均トルクを図示している。詳しくは、永久磁石が通常配列とされたSPM型の回転子を有する回転電機において、主磁石の径方向厚さtがt=0.1rとなる回転電機に備えられた永久磁石(主磁石及び補助磁石)と同量の永久磁石を備えた場合の平均トルクを実線(直線)のグラフにて示している。そして、永久磁石が通常配列とされたSPM型の回転子を有する回転電機において、主磁石の径方向厚さtがt=0.2rとなる回転電機に備えられた永久磁石と同量の永久磁石を備えた場合の平均トルクを破線(直線)のグラフにて示している。また、永久磁石が通常配列とされたSPM型の回転子を有する回転電機において、主磁石の径方向厚さtがt=0.3rとなる回転電機に備えられた永久磁石と同量の永久磁石を備えた場合の平均トルクを二点鎖線(直線)にて示している。更に、永久磁石が通常配列とされたSPM型の回転子を有する回転電機において、主磁石の径方向厚さtがt=0.4rとなる回転電機に備えられた永久磁石と同量の永久磁石備えた場合の平均トルクを一点鎖線(直線)のグラフにて示している。
図5を見ると、主磁石の径方向厚さtがt=0.1r,0.2r,0.3r,0.4rの何れの場合であっても、主磁石の固定子側の面の周方向幅Wmと平均トルクとの関係を示すグラフは、上に凸の曲線状となっている。そして、Wmと平均トルクとの関係を示す4つのグラフにおける平均トルクの最大値は、それぞれ、永久磁石が通常配列とされたSPM型の回転子を有する回転電機の平均トルクよりも大きな値となっている。即ち、主磁石の径方向厚さtがt=0.1rである場合にWmを変化させた場合の平均トルク(実線の曲線)の最大値は、主磁石の径方向厚さtがt=0.1rとなる回転電機に備えられた永久磁石と同量の永久磁石を備え該永久磁石が通常配列とされた回転電機の平均トルク(実線の直線)よりも大きな値となっている。同様に、主磁石の径方向厚さtがt=0.2rである場合にWmを変化させた場合の平均トルク(破線の曲線)の最大値は、主磁石の径方向厚さtがt=0.2rとなる回転電機に備えられた永久磁石と同量の永久磁石を備え該永久磁石が通常配列とされた回転電機の平均トルク(破線の直線)よりも大きな値となっている。また同様に、主磁石の径方向厚さtがt=0.3rである場合にWmを変化させた場合の平均トルク(二点鎖線の曲線)の最大値は、主磁石の径方向厚さtがt=0.3rとなる回転電機に備えられた永久磁石と同量の永久磁石を備え該永久磁石が通常配列とされた回転電機の平均トルク(二点鎖線の直線)よりも大きな値となっている。また同様に、主磁石の径方向厚さtがt=0.4rである場合にWmを変化させた場合の平均トルク(一点鎖線の曲線)の最大値は、主磁石の径方向厚さtがt=0.4rとなる回転電機に備えられた永久磁石と同量の永久磁石を備え該永久磁石が通常配列とされた回転電機の平均トルク(一点鎖線の直線)よりも大きな値となっている。
また、図5を見ると、主磁石の固定子側の面の周方向幅Wmと平均トルクとの関係を示す4つのグラフにおいて、平均トルクが最大となるWmの値(図5においてグラフ上に点を付している)は、主磁石の径方向厚さtが大きくなるに連れて小さくなることがわかる。そして、主磁石が0.1Wp<Wm<0.45Wpを満たして形成される場合には、主磁石の径方向厚さtがt≧0.3rであると、ハルバッハ配列の永久磁石を有する回転電機における平均トルクを、通常配列の永久磁石を有するSPM型の回転電機における平均トルクに対し、同等の大きさ若しくはそれ以上の大きさとすることができることがわかる。また、主磁石が0.6Wp<Wm<0.85Wpを満たして形成される場合には、主磁石の径方向厚さtがt≧0.1rであると、ハルバッハ配列の永久磁石を有する回転電機における平均トルクを、通常配列の永久磁石を有するSPM型の回転電機における平均トルクに対し、同等の大きさ若しくはそれ以上の大きさとすることができることがわかる。よって、主磁石の固定子側の面の周方向幅Wmと主磁石の径方向厚さtとをこのように設定することにより、ハルバッハ配列の永久磁石を有する回転電機では、トルクリップルの低減を図りつつ、より大きな平均トルクとすることができる。
一方、永久磁石がハルバッハ配列とされた8極表面磁石型(SPM型)の回転子を備えた回転電機における、主磁石の周方向両端面のなす角度θmとトルクリップルとの関係を図6に示す。図6では、残留磁束密度BrがBr=0.4[T]の主磁石及び補助磁石を回転電機に備えた場合において、主磁石の径方向厚さtがt=0.1r(rは回転子の半径)である場合のθmとトルクリップルとの関係を実線のグラフにて示している。また、残留磁束密度BrがBr=0.4[T]の主磁石及び補助磁石を回転電機に備えた場合において、主磁石の径方向厚さtがt=0.2rである場合のθmとトルクリップルとの関係を破線のグラフにて示し、主磁石の径方向厚さtがt=0.4rである場合のθmとトルクリップルとの関係を一点鎖線のグラフにて示している。更に、図6では、残留磁束密度BrがBr=1.3[T]の主磁石及び補助磁石を回転電機に備えた場合において、主磁石の径方向厚さtがt=0.2rである場合のWmとトルクリップルとの関係を二点鎖線のグラフにて示している。
図6を見ると、主磁石及び補助磁石の残留磁束密度BrがBr=0.4[T]及びBr=1.3[T]の何れの場合であっても、更に、主磁石の径方向厚さtがt=0.1r,0.2r,0.4rの何れの場合であっても、θmを変化させた場合のトルクリップルのグラフは、略W字状となることがわかる。詳しくは、4つのグラフは、0<θm≦0.5θpの範囲内では下に凸となっている。更に、4つのグラフは、0.5θp<θm<θpの範囲内では下に凸となっている。また、図6を見ると、残留磁束密度Brが小さくなると、グラフにおける凹凸の差が少なくなり、トルクリップルはθmの値の変化に伴って緩やかに変化するようになることがわかる。
これらのことを踏まえると、図6より、主磁石が0.1θp<θm<0.45θp若しくは0.6θp<θm<0.85θpを満たすように形成されると、残留磁束密度Brに拘わらず、主磁石及び補助磁石の周方向両端面のなす角度θm,θsが互いに等しく形成された従来の回転電機に比べて、確実にトルクリップルが小さくなることがわかる。
また、永久磁石がハルバッハ配列とされた8極表面磁石型(SPM型)の回転子を備えた回転電機における、主磁石の周方向両端面のなす角度θmと平均トルクとの関係を図7に示す。図7においては、主磁石の径方向厚さtがt=0.1rである場合のθmと平均トルクとの関係を実線(曲線)のグラフにて示し、主磁石の径方向厚さtがt=0.2rである場合のθmと平均トルクとの関係を破線(曲線)のグラフにて示している。また、主磁石の径方向厚さtがt=0.3rである場合のθmと平均トルクとの関係を二点鎖線(曲線)のグラフにて示し、主磁石の径方向厚さtがt=0.4rである場合のθmと平均トルクとの関係を一点鎖線(曲線)のグラフにて示している。
また、図7には、1つの磁極が1つの永久磁石から構成された通常配列の永久磁石を有するSPM型の回転子を備えた回転電機における平均トルクを図示している。詳しくは、永久磁石が通常配列とされたSPM型の回転子を有する回転電機において、主磁石の径方向厚さtがt=0.1rとなる回転電機に備えられた永久磁石(主磁石及び補助磁石)と同量の永久磁石を備えた場合の平均トルクを実線(直線)のグラフにて示している。そして、永久磁石が通常配列とされたSPM型の回転子を有する回転電機において、主磁石の径方向厚さtがt=0.2rとなる回転電機に備えられた永久磁石と同量の永久磁石を備えた場合の平均トルクを破線(直線)のグラフにて示している。また、永久磁石が通常配列とされたSPM型の回転子を有する回転電機において、主磁石の径方向厚さtがt=0.3rとなる回転電機に備えられた永久磁石と同量の永久磁石備えた場合の通常の平均トルクを二点鎖線(直線)のグラフにて示している。更に、永久磁石が通常配列とされたSPM型の回転子を有する回転電機において、主磁石の径方向厚さtがt=0.4rとなる回転電機に備えられた永久磁石と同量の永久磁石備えた場合の通常の平均トルクを一点鎖線(直線)のグラフにて示している。
図7を見ると、主磁石の径方向厚さtがt=0.1r,0.2r,0.3r,0.4rの何れの場合であっても、主磁石の周方向両端面のなす角度θmと平均トルクとの関係を示すグラフは、上に凸の曲線状となっている。そして、θmと平均トルクとの関係を示す4つのグラフにおける平均トルクの最大値は、それぞれ、永久磁石が通常配列とされたSPM型の回転子を有する回転電機の平均トルクよりも大きな値となっている。即ち、主磁石の径方向厚さtがt=0.1rである場合にθmを変化させた場合の平均トルク(実線の曲線)の最大値は、主磁石の径方向厚さtがt=0.1rとなる回転電機に備えられた永久磁石と同量の永久磁石を備え該永久磁石が通常配列とされた回転電機の平均トルク(実線の直線)よりも大きな値となっている。同様に、主磁石の径方向厚さtがt=0.2rである場合にθmを変化させた場合の平均トルク(破線の曲線)の最大値は、主磁石の径方向厚さtがt=0.2rとなる回転電機に備えられた永久磁石と同量の永久磁石を備え該永久磁石が通常配列とされた回転電機の平均トルク(破線の直線)よりも大きな値となっている。また同様に、主磁石の径方向厚さtがt=0.3rである場合にθmを変化させた場合の平均トルク(二点鎖線の曲線)の最大値は、主磁石の径方向厚さtがt=0.3rとなる回転電機に備えられた永久磁石と同量の永久磁石を備え該永久磁石が通常配列とされた回転電機の平均トルク(二点鎖線の直線)よりも大きな値となっている。また同様に、主磁石の径方向厚さtがt=0.4rである場合にθmを変化させた場合の平均トルク(一点鎖線の曲線)の最大値は、主磁石の径方向厚さtがt=0.4rとなる回転電機に備えられた永久磁石と同量の永久磁石を備え該永久磁石が通常配列とされた回転電機の平均トルク(一点鎖線の直線)よりも大きな値となっている。
また、図7を見ると、主磁石の周方向両端面のなす角度θmと平均トルクとの関係を示す4つのグラフにおいて、平均トルクが最大となるθmの値(図7においてグラフ上に点を付している)は、主磁石の径方向厚さtが大きくなるに連れて小さくなることがわかる。そして、主磁石が0.1θp<θm<0.45θpを満たして形成される場合には、主磁石の径方向厚さtがt≧0.3rであると、ハルバッハ配列の永久磁石を有する回転電機における平均トルクを、通常配列の永久磁石を有するSPM型の回転電機における平均トルクに対し、同等の大きさ若しくはそれ以上の大きさとすることができることがわかる。また、主磁石が0.6θp<θm<0.85θpを満たして形成される場合には、主磁石の径方向厚さtがt≧0.1rであると、ハルバッハ配列の永久磁石を有する回転電機における平均トルクを、通常配列の永久磁石を有するSPM型の回転電機における平均トルクに対し、同等の大きさ若しくはそれ以上の大きさとすることができることがわかる。よって、主磁石の周方向両端面のなす角度θmと主磁石の径方向厚さtとをこのように設定することにより、ハルバッハ配列の永久磁石を有する回転電機では、トルクリップルの低減を図りつつ、より大きな平均トルクとすることができる。
ところで、本実施形態の各主磁石9は、主磁石9の固定子2側の面9aの周方向幅Wmと磁極ピッチ幅Wpとの関係が、0.1Wp<Wm<0.45Wpを満たすように形成されている。言い換えると、各主磁石9は、主磁石9の周方向両端面9b,9cのなす角度と磁極ピッチθpとの関係が、0.1θp<θm<0.45θpを満たすように形成されている。従って、図4及び図6より、本実施形態の回転電機1は、主磁石9及び補助磁石10の残留磁束密度Brに拘わらず、主磁石及び補助磁石の周方向両端面のなす角度θm,θsが互いに等しく形成された従来の回転電機に比べて、確実にトルクリップルが小さくなる。
また、回転電機1に備えられた主磁石9は、主磁石9の径方向厚さtと回転子3の半径rとの関係がt≧0.3rとなるように形成されている。従って、図5及び図7より、回転電機1におけるトルクリップルの低減を図りつつ、回転電機1の平均トルクを大きくすることができる。
上記したように、本実施形態によれば、以下の作用・効果を有する。
(1)主磁石9は、該主磁石9の固定子2側の面9aの周方向幅Wmと磁極ピッチ幅Wpとの関係が、0.1Wp<Wm<0.45Wpを満たすように形成されている。言い換えると、主磁石9は、該主磁石9の周方向両端面9b,9cのなす角度θmと磁極ピッチθpとの関係が、0.1θp<θm<0.45θpを満たすように形成されている。主磁石9がこのように形成されると、主磁石9及び補助磁石10の残留磁束密度Brの大きさに拘わらず、例えば主磁石の固定子側の面の周方向幅と補助磁石の固定子側の面の周方向幅とが等しく形成された従来の回転電機よりも、確実にトルクリップルの低減を図ることができる。言い換えると、回転電機1においては、主磁石9及び補助磁石10の残留磁束密度Brの大きさに拘わらず、主磁石の周方向両端面のなす角度と補助磁石の周方向両端面のなす角度とが等しく形成された従来の回転電機よりも、確実にトルクリップルの低減を図ることができる。また、0.1Wp<Wm<0.45Wp(言い換えると0.1θp<θm<0.45θp)を満たすように主磁石9及び補助磁石10を形成するのみの構成であるため、磁極数に対して永久磁石の数を増加させなくてもよい。従って、簡易な構成でトルクリップルを低減させることができる。
(2)回転電機1に備えられた主磁石9は、0.1Wp<Wm<0.45Wp(言い換えると0.1θp<θm<0.45θp)を満たすように形成されると共に、主磁石9の径方向厚さtと回転子3の半径rとの関係がt≧0.3rとなるように形成されている。そのため、図5及び図7より、回転電機1における平均トルクは、通常配列の永久磁石を有するSPM型の回転子を備えた回転電機における平均トルクに対し、同等の大きさ若しくはそれ以上の大きさとなる。従って、回転電機1におけるトルクリップルの低減を図りつつ、回転電機1の平均トルクを大きくすることができる。
(3)本実施形態では、補助磁石10は、主磁石9間に1つずつ配置されている。即ち、補助磁石10は、各主磁石9に値して1つ分設けられることになる。そのため、各主磁石に対して複数の補助磁石が設けられ、主磁石間に周方向に複数の補助磁石が配置される場合と比べて、部品点数が低減される。また、各主磁石に対して複数の補助磁石が設けられる場合に比べて、補助磁石の数が少ないことから、補助磁石を精度良く加工する手間が省かれる。その結果、製造時間の短縮を図ることができると共に、製造コストの削減を図ることができる。
(4)補助磁石10は、補助磁石10の径方向に延びる中心線Lsに対して直角をなす方向に沿って着磁されている。そのため、回転子3が正方向及び逆方向の何れの方向に回転された場合であっても、回転電機1の出力性能を等しくすることができる。尚、この補助磁石10の着磁方向は、回転軸7と直交する平面上においての方向である。
尚、本発明の実施形態は、以下のように変更してもよい。
・上記実施形態の主磁石9及び補助磁石10に替えて、図8に示す主磁石及び補助磁石を回転電機に備えてもよい。図8に示す回転電機31の回転子32に備えられた主磁石33及び補助磁石34は、上記実施形態と同様に、その径方向厚さが等しく形成されている。また、各主磁石33は、上記実施形態の主磁石9と同様に、主磁石33の固定子2側の面33a(主磁石9の径方向外側の面)の周方向幅Wmと磁極ピッチ幅Wpとの関係が、0.1Wp<Wm<0.45Wpを満たすように形成されている。言い換えると、各主磁石33は、主磁石33の周方向両端面33b,33cのなす角度θmと磁極ピッチθpとの関係が、0.1θp<θm<0.45θpを満たすように形成されている。更に、各主磁石33は、該主磁石33の径方向厚さtと回転子32の半径rとの関係がt≧0.3rとなるように形成されている。尚、図8においては、主磁石33の固定子2側の面33aの周方向幅Wm、磁極ピッチ幅Wp、主磁石33の径方向厚さt、主磁石33の周方向両端面33b,33cのなす角度θm、磁極ピッチθp、及び回転子32の半径rの図示を省略している。そして、回転子32の回転軸線方向(図8に示す回転軸7の軸線L1方向に同じ)に沿って延びる主磁石33及び補助磁石34の4つの角部33d〜33g,34d〜34gは、R形状(主磁石33及び補助磁石34の外側に膨らむ円弧状)をなしている(図9(a)(b)参照)。
このように構成すると、主磁石33及び補助磁石34の固定子2側の面33a,34aは、該面33a,34aを有する主磁石33及び補助磁石34に周方向に隣接する主磁石33及び補助磁石34の何れか一方に近づくに連れて、固定子2と対向する方向である径方向に沿って固定子2から徐々に離間する。そのため、隣接する磁石33,34同士の境目付近における表面磁束密度は、主磁石33及び補助磁石34の固定子2側の面33a,34aが隣接する磁石33,34に近づくに連れて固定子2から離間されるように形成されていない場合に比べて、緩やかに変化するようになる。その結果、回転子32における表面磁束密度分布の波形が正弦波に近づくため、トルクリップルを低減させることができる。そして、角部33d,33e,34d,34eをR形状とするだけでよいため、各磁極を構成する補助磁石10の数を増加させたり、主磁石33及び補助磁石34を複雑な形状にしたりしなくてもよい。従って、簡易な構成でよりトルクリップルの低減を図ることができ、回転電機31における振動・騒音をより低減させることができる。
また、角部33d,33e,34d,34eをR形状とすると、角部33d,33e,34d,34eに面取りを施して主磁石33及び補助磁石34の面33a,34aを周方向に隣接する主磁石9及び補助磁石10の何れか一方に近づくに連れて徐々に固定子2から離間させた場合に比べて、面33a,34aに角張った部分が形成されない。従って、隣接する磁石33,34同士の境目付近における表面磁束密度は、角部33d,33e,34d,34eに面取りを施した場合よりも、緩やかに変化するようになる。これにより、回転子32における表面磁束密度分布の波形が正弦波に近づきやすくなる。よって、よりトルクリップルの低減を図り易い。
また更に、固定子2と逆側(即ち径方向内側)で回転子32の回転軸線方向に沿って延びる主磁石33及び補助磁石34の角部33f,33g,34f,34gがR形状に形成されていると、主磁石33及び補助磁石34において、磁気回路が形成されない部分(磁束が通過しない部分)を省略することができる。よって、主磁石33及び補助磁石34を形成する磁性体の量を減らすことができ、製造コストを更に低減させることができる。
尚、主磁石33及び補助磁石34の角部33d,33e,34d,34eをR形状に形成する場合、図9(a)(b)に示すように、角部33d,33e,34d,34eの曲率半径Rcの、主磁石33の固定子2側の面33aの周方向幅Wmに対する比の値Rc/Wmが、0<Rc/Wm≦0.25を満たすように形成されるとよい。因みに、主磁石33の固定子2側の面33aの周方向幅Wmは、主磁石33の固定子2側の面33aにおいて、主磁石33の周方向幅と等しい幅を有する円弧の長さである。従って、主磁石33の固定子2側の面33aの周方向幅Wmは、上記実施形態の主磁石9の固定子2側の面9a(図1参照)の周方向幅Wmと等しい。ここで、Rc/Wmとトルクリップルとの関係、及びRc/Wmと平均トルクとの関係を図10に示す。図10を見ると、Rc/Wmの値が大きくなるに連れて、トルクリップルが徐々に低減されることがわかる。そして、トルクリップルは、Rc/Wm=0.25となるところで最も小さくなり、Rc/Wm=0.25を超えると、徐々に大きくなることがわかる。また、平均トルクは、Rc/Wmの値が大きくなるに連れて、若干ではるが減少することがわかる。従って、0<Rc/Wm≦0.25とすると、0.25<Rc/Wmとなるように主磁石33及び補助磁石34が形成された場合に比べて、回転電機31における平均トルクの低下を抑えつつトルクリップルを低減させることができる。
また、角部33d,33e,34d,34eの形状は、R形状に限らない。角部33d,33e,34d,34eの形状は、主磁石33及び補助磁石34の固定子2側の面33a,34aが、該面33a,34aを有する主磁石33及び補助磁石34に周方向に隣接する主磁石33及び補助磁石34の何れか一方に近づくに連れて、固定子2から徐々に離間するように形成されればよい。従って、角部33d,33e,34d,34eは、主磁石33及び補助磁石34の内側に凹む円弧状に形成されてもよいし、面取りを施したようなテーパ状に形成されてもよい。このように形成しても、隣接する主磁石33及び補助磁石34との境目となる部分で、表面磁束密度分布の波形が緩やかに変化するようになり、トルクリップルの低減を図ることができる。
・図11に示すように、ロータコアの外周面に段差面を設け、段差面上に主磁石及び補助磁石を配置してもよい。図11に示す回転電機41に備えられた回転子42のロータコア43は、ロータコア本体44と、該ロータコア本体44に外嵌された磁石固定リング45とから構成されている。磁石固定リング45は、軟磁性金属材料により形成されており、略円筒状をなしている。図12に示すように、磁石固定リング45の外周には、複数(図12においては8個)の段差面46と、該段差面46よりも径方向外側となる位置に設けられた複数(図12においては8個)の段差面47とが備えられている。段差面46は、周方向に等角度間隔に設けられ、各段差面46間に段差面47が設けられている。段差面46と段差面47とは、段差面46よりも径方向外側に段差面47が形成されることにより、径方向に高低差を有している。これらの段差面46,47は、磁石固定リング45の内径中心O(ロータコア43の中心に同じ)を曲率中心とする円弧状をなしている。また、周方向に隣接する段差面46,47は、径方向に沿って形成された接続面48によって径方向に接続されている。接続面48は、軸方向から見ると、回転子42の径方向と一致している。
前記段差面46の周方向幅は、主磁石51のロータコア43側の面51hの周方向幅と等しく形成されている。同様に、前記段差面47の周方向幅は、補助磁石52のロータコア43側の面52hの周方向幅と等しく形成されている。尚、各主磁石51は上記実施形態の主磁石9と同じ形状をなしている。即ち、各主磁石51は、主磁石51の固定子2側の面51aの周方向幅Wmと磁極ピッチ幅Wpとの関係が、0.1Wp<Wm<0.45Wpを満たすように形成されている。言い換えると、各主磁石51は、主磁石51の周方向両端面51b,51cのなす角度θmと磁極ピッチθpとの関係が、0.1θp<θm<0.45θpを満たすように形成されている。更に、各主磁石51は、該主磁石51の径方向厚さtと回転子42の半径rとの関係がt≧0.3rとなるように形成されている。尚、図11,12においては、主磁石51の固定子2側の面51aの周方向幅Wm、磁極ピッチ幅Wp、主磁石51の径方向厚さt、主磁石51の周方向両端面51b,51cのなす角度θm、磁極ピッチθp、及び回転子42の半径rの図示を省略している。
そして、各主磁石51は段差面46上にそれぞれ固定され、各補助磁石52は段差面47上にそれぞれ固定されている。段差面46上に配置された主磁石51は、段差面46の周方向両側に設けられた接続面48に当接(直接当接する場合のほか、固定用の接着剤を介して当接する場合を含む)することにより、周方向の位置決めがなされている。そして、補助磁石52は、周方向に隣接する主磁石51に当接することにより、周方向の位置決めがなされている。また、図11,12においては、段差面47上に配置された補助磁石52は、該補助磁石52における固定子2側の面52aの径方向位置が、段差面47よりも低く形成された段差面46上に配置された主磁石51における固定子2側の面51aの径方向位置と一致するように、その径方向厚さtが主磁石51の径方向厚さよりも薄く形成されている。そのため、主磁石51及び補助磁石52における固定子2側の面51a,52aは、面一になっている。
このように構成すると、径方向に高低差を有する段差面46,47のうち、径方向に低く形成された段差面46に主磁石51が配置されると、配置された主磁石51は、接続面48に当接することにより周方向の位置決めがなされる。そして、補助磁石52は、先に主磁石51が配置された段差面46に隣接する段差面47上に配置されることにより、先に配置された主磁石51に当接して周方向の位置決めがなされる。従って、主磁石51及び補助磁石52は容易に組付けられる上、主磁石51及び補助磁石52を組付ける際に治具を使用しなくてもよい。また、図11,12に示す回転子42においては、隣接する磁石間に磁石の位置決めを行うための部材が介在されないため、磁石の組付け性を向上させたことによって回転子が大型化されることが抑制される。
また、各段差面46,47上に配置された主磁石51及び補助磁石52におけるロータコア43側の面51h,52hの周方向幅と、該主磁石51及び該補助磁石52が配置された段差面46,47の周方向幅が等しく形成されると共に、隣接する磁石51,52の境目が径方向と一致するように形成されている。そのため、最も低く形成された段差面46上に配置された主磁石51は、その周方向両側の端面が、段差面46の周方向両側に設けられた接続面48にそれぞれ当接する。従って、主磁石51は、2つの接続面48によって周方向にがたつくことが抑制される。そして、主磁石51は、2つの接続面48によってロータコア43の周方向の一箇所に位置決めされるため、主磁石51に当接することにより周方向の位置決めがなされる補助磁石52をより配置し易い。その結果、主磁石51及び補助磁石52の組付け性がより向上する。また、主磁石51及び補助磁石52は、周方向に隙間なく配置されることになるため、主磁石51及び補助磁石52の周方向のがたつきが抑制され、回転電機41における振動・騒音の発生をより抑制することができる。
更に、段差面47上に配置された補助磁石52は、該補助磁石52における固定子2側の面52aの径方向位置が、段差面47よりも径方向に低く形成された段差面46上に配置された主磁石51における固定子2側の面51aの径方向と一致するように、その径方向厚さtが主磁石51の径方向厚さよりも薄く形成されている。そのため、主磁石51及び補助磁石52における径方向外側の面51a,52aが面一になっており、固定子2と回転子42との径方向の距離が一定に保たれ、エアギャップの径方向の幅が周方向位置によらず一定になる。その結果、回転電機41におけるトルクムラの発生を抑えて、回転電機41における振動・騒音の発生を更に抑制することができる。
また更に、主磁石51が径方向に低い方の段差面46上に配置されていることから、補助磁石52は、段差面46よりも径方向に高い段差面47に配置されている。従って、主磁石51の径方向厚さに比べて補助磁石52の径方向厚さtが薄く形成されている。その結果、段差面46に補助磁石52が配置され主磁石51の径方向厚さに比べて補助磁石52の径方向厚さtが薄く形成された場合よりも、磁束が流れ易くなり、回転電機41の性能低下が抑制される。よって、回転電機41は、主磁石51及び補助磁石52の径方向厚さが等しく形成された回転電機とほぼ等しいモータ特性を得ることができる。
尚、ロータコア43は、磁石固定リング45を備えない構成であってもよい。この場合、ロータコア43は、ロータコア本体44のみから構成され、ロータコア本体44の外周に段差面46,47及び接続面48が設けられる。また、補助磁石52が径方向に低い段差面46上に配置され、主磁石51が径方向に高い段差面47上に配置されてもよい。また更に、図12においては、1つの段差面46,47上にそれぞれ1つの磁石51,52が配置されているが、1つの段差面上に複数の磁石が配置される構成であってもよい。1つの段差面上に複数の磁石が配置される場合には、段差面の周方向幅と、該段差面に配置された磁石のロータコア側の面の周方向幅の合計とを等しくすると、磁石の周方向のがたつきを抑制することができる。
・上記実施形態では、主磁石9は、該主磁石9の固定子2側の面9aの周方向幅Wmと磁極ピッチ幅Wpとの関係が、0.1Wp<Wm<0.45Wpを満たすように形成されている。言い換えると、主磁石9は、該主磁石9の周方向両端面9b,9cのなす角度θmと磁極ピッチθpとの関係が、0.1θp<θm<0.45θpを満たすように形成されている。しかしながら、主磁石9は、0.6Wp<Wm<0.85Wp(言い換えると0.6θp<θm<0.85θp)を満たすように形成されてもよい。このようにしても、上記実施形態の(1)と同様の作用・効果を得ることができる。また、各主磁石9は、0.6Wp<Wm<0.85Wp(言い換えると0.6θp<θm<0.85θp)を満たすように形成される場合には、主磁石9の径方向厚さtと回転子3の半径rとの関係がt≧0.1rとなるように形成されるとよい。このようにすると、上記実施形態の(2)と同様の作用・効果を得ることができる。尚、図8に示した主磁石33及び図11,12に示した主磁石51についても、同様に形状を変更してもよい。
・上記実施形態では、ロータコア8は磁性体よりなるが、磁性体よりも軽量な非磁性体としてもよい。このように構成しても上記実施形態と同様の効果を得られると共に、回転電機1の軽量化を図ることができる。また、ロータコア8を中空状に形成してもよい。このように構成することにより、回転電機1の更なる軽量化を図ることができる。
・主磁石9及び補助磁石10を、軸方向に複数に分割し、それぞれを適当なスキュー角だけずらしてもよい。主磁石9及び補助磁石10をこのように構成すると、よりコギングトルクを低減させることができる。
・主磁石9及び補助磁石10の外周側に、ステンレス等で形成された金属製のカバーを被せてもよい。このように構成すると、例えば、ロータコア8から主磁石9及び補助磁石10が外れた場合に、主磁石9及び補助磁石10の飛散を防止することができる。
・上記実施形態では、回転電機1は、複数のティース5が周方向に配置されることにより、これらのティース5によって形成されたスロットを有する固定子2を備えている。しかしながら、図13に示すように、スロットレスの固定子62を備えた回転電機61に本発明を適用してもよい。このように構成すると、コギングトルクがより低減され、回転子3はよりスムーズに回転される。
・上記実施形態では、主磁石9は、周方向に渡って均一に着磁されているが、周方向に磁束量が変化するように着磁されていてもよい。また、補助磁石10は、径方向以外の何れかの方向に沿って着磁されていればよい。
・上記実施形態では、8極の磁極を有する回転子3を備えた回転電機1に本発明を適用したが、主磁石9及び補助磁石10によって構成される磁極は、8極より少なくてもよいし、8極より多くてもよい。
・上記実施形態では、回転電機1は、インナロータ型であるが、アウタロータ型の回転電機に本発明を適用してもよい。
上記各実施形態から把握できる技術的思想を以下に記載する。
(イ)請求項1乃至請求項13の何れか1項に記載の回転電機において、前記補助磁石は、前記主磁石間にそれぞれ1つ設けられていることを特徴とする回転電機。このようにすると、各主磁石に対して複数の補助磁石が設けられ、主磁石間に周方向に複数の補助磁石が配置される場合と比べて、部品点数が低減される。また、各主磁石に対して複数の補助磁石が設けられる場合に比べて、補助磁石の数が少ないことから、補助磁石を精度良く加工する手間が省かれる。
本発明にかかる回転電機の概略構成図。 回転子の平面図。 回転子の平面図。 主磁石の固定子側の面の周方向幅Wmとトルクリップルとの関係を示すグラフ。 主磁石の固定子側の面の周方向幅Wmと平均トルクとの関係を示すグラフ。 主磁石の周方向両端面のなす角度θmとトルクリップルとの関係を示すグラフ。 主磁石の周方向両端面のなす角度θmと平均トルクとの関係を示すグラフ。 別の形態の回転電機の概略構成図。 (a)は別の形態の主磁石の平面図、(b)は別の形態の補助磁石の平面図。 Rc(R形状をなす角部の曲率半径)/Wm(主磁石の固定子側の面の周方向幅)と平均トルクとの関係、及びRc/Wmとトルクリップルとの関係を示すグラフ。 別の形態の回転電機の概略構成図。 別の形態の回転子の平面図。 別の形態の回転電機の概略構成図。
符号の説明
1,31,41,61…回転電機、2,62…固定子、3,32,42…回転子、6…巻線、8,43…ロータコア、9,33,51…主磁石、9a,33a,51a…主磁石の固定子側の面、9b,9c,33b,33c,51b,51c…主磁石の周方向端面、10,34,52…補助磁石、10a,34a,52a…補助磁石の固定子側の面、33d,33e,34d,34e…角部、45…磁石固定リング、46,47…段差面、48…接続面、51h…主磁石のロータコア側の面、52h…補助磁石のロータコア側の面、t…主磁石の径方向厚さ、r…回転子の半径、Wm…主磁石の固定子側の面の周方向幅、Wp…磁極ピッチ幅、θm…主磁石の周方向両端面のなす角度、θp…磁極ピッチ。

Claims (13)

  1. 巻線を有する固定子と、
    前記固定子に対して回転可能に支持されたロータコア、径方向に着磁され周方向に間隔を空けて前記ロータコアに対して固定された複数の主磁石、及び径方向以外に着磁され前記主磁石間に配置された複数の補助磁石を有する回転子と
    を備えた回転電機であって、
    前記主磁石は、該主磁石の前記固定子側の面の周方向幅Wmと磁極ピッチ幅Wpとの関係が、
    0.1Wp<Wm<0.45Wp若しくは0.6Wp<Wm<0.85Wp
    を満たすように形成されていることを特徴とする回転電機。
  2. 請求項1に記載の回転電機において、
    前記主磁石は、
    前記主磁石の前記固定子側の面の周方向幅Wmと前記磁極ピッチ幅Wpとの関係が、0.1Wp<Wm<0.45Wpを満たすように形成されている場合には、前記主磁石の径方向厚さtと前記回転子の半径rとの関係が、t≧0.3rを満たすように形成され、
    前記主磁石の前記固定子側の面の周方向幅Wmと前記磁極ピッチ幅Wpとの関係が、0.6Wp<Wm<0.85Wpを満たすように形成されている場合には、前記主磁石の径方向厚さtと前記回転子の半径rとの関係が、t≧0.1rを満たすように形成されていることを特徴とする回転電機。
  3. 巻線を有する固定子と、
    前記固定子に対して回転可能に支持されたロータコア、径方向に着磁され周方向に間隔を空けて前記ロータコアに対して固定された複数の主磁石、及び径方向以外に着磁され前記主磁石間に配置された複数の補助磁石を有する回転子と
    を備えた回転電機であって、
    前記主磁石は、該主磁石の周方向両端面のなす角度θmと磁極ピッチθpとの関係が、
    0.1θp<θm<0.45θp若しくは0.6θp<θm<0.85θp
    を満たすように形成されていることを特徴とする回転電機。
  4. 請求項3に記載の回転電気において、
    前記主磁石は、
    前記主磁石の周方向両端面のなす角度θmと前記磁極ピッチθpとの関係が、0.1θp<θm<0.45θpを満たすように形成されている場合には、前記主磁石の径方向厚さtと前記回転子の半径rとの関係が、t≧0.3rを満たすように形成され、
    前記主磁石の周方向両端面のなす角度θmと前記磁極ピッチθpとの関係が、0.6θp<θm<0.85θpを満たすように形成されている場合には、前記主磁石の径方向厚さtと前記回転子の半径rとの関係が、t≧0.1rを満たすように形成されていることを特徴とする回転電機。
  5. 請求項1乃至請求項4の何れか1項に記載の回転電機において、
    前記主磁石及び前記補助磁石は、前記主磁石及び前記補助磁石における前記固定子側の面が、周方向に隣接する前記主磁石及び前記補助磁石の何れか一方に近づくに連れて前記固定子から徐々に離間するように形成されていることを特徴とする回転電機。
  6. 請求項5に記載の回転電機において、
    前記固定子側で前記回転子の回転軸線方向に沿って延びる前記主磁石及び前記補助磁石の角部は、R形状をなしていることを特徴とする回転電機。
  7. 請求項6に記載の回転電機において、
    前記主磁石及び前記補助磁石は、R形状をなす前記角部の曲率半径Rcの、前記主磁石の前記固定子側の面の周方向幅Wmに対する比の値Rc/Wmが、
    0<Rc/Wm≦0.25
    を満たすように形成されていることを特徴とする回転電機。
  8. 請求項1乃至請求項7の何れか1項に記載の回転電機において、
    前記ロータコアは、径方向に高低差を有する複数の段差面、及び周方向に隣接する前記段差面を径方向に接続する複数の接続面を備えており、
    前記主磁石及び前記補助磁石は、それぞれ前記段差面上に配置されていることを特徴とする回転電機。
  9. 請求項8に記載の回転電機において、
    前記主磁石及び前記補助磁石は、前記各段差面上に配置された前記主磁石及び前記補助磁石における前記ロータコア側の面の周方向幅の合計が、該主磁石及び該補助磁石が配置された前記段差面の周方向幅と等しくなるように形成されていると共に、隣接する前記磁石の境目が径方向と一致するように形成されていることを特徴とする回転電機。
  10. 請求項8又は請求項9に記載の回転電機において、
    最も低く形成された前記段差面以外の前記段差面上に配置された前記主磁石及び前記補助磁石は、その前記固定子側の面の径方向位置が、最も低く形成された前記段差面上に配置された前記主磁石及び前記補助磁石の少なくとも一方における前記固定子側の面の径方向位置と一致するように、最も低く形成された前記段差面上に配置された前記主磁石及び前記補助磁石の少なくとも一方よりも径方向厚さが薄く形成されていることを特徴とする回転電機。
  11. 請求項10に記載の回転電機において、
    前記主磁石は、最も低く形成された前記段差面上に配置されていることを特徴とする回転電機。
  12. 請求項8乃至請求項11の何れか1項に記載の回転電機において、
    前記ロータコアは、前記段差面及び前記接続面が形成された軟磁性金属製の磁石固定リングを備えていることを特徴とする回転電機。
  13. 請求項1乃至請求項12の何れか1項に記載の回転電機において、
    前記固定子はスロットレスであることを特徴とする回転電機。
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