JP2006012512A - プレスフィットピン及びその製造方法 - Google Patents

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桂治 黒田
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Abstract

【課題】 基板に対して安定して固定されると共に、基板が損傷するのを防止する。
【解決手段】 基板に形成された断面形状が円形状のスルーホールに挿入される挿入部10に、スルーホールの直径よりも幅の広い張出部11が形成されている。張出部11は、挿入部10の挿抜方向に沿った張出部11の中心位置において張出量が最大となり、且つ挿抜方向両端部において一体となると共に、それ以外の部分では互いに離隔している三つの柱12〜14を有している。挿入部10の挿抜方向に沿った張出部11の中心位置における各柱12〜14の張出量はいずれも等しく、その張出方向は中心軸Sを中心に等角度おきである。
【選択図】 図5

Description

本発明は、基板に設けられた孔に圧入されることによって基板に対して固定され、且つ電気的に接続されるプレスフィットピン及びその製造方法に関する。
半田付けを行うことなく基板に対して固定され、且つ電気的に接続されるプレスフィットピンが知られている。プレスフィットピンは、半田を用いることに伴う問題、例えば、半田に含まれる有害物質による環境への影響、高周波信号使用時の半田部分のアンテナ化、およびクラックの発生等を回避することができるという利点を有しており、様々な分野で利用されてきている。
プレスフィットピンとしては、例えば、プリント基板に設けられた断面形状が円形状のスルーホールに挿入される角柱状の挿入部の長手方向中間部において楕円形状の開口が形成されていると共に、開口が形成された部分の幅方向両端部において、その幅がスルーホールの直径よりも大きくなるように幅方向に張り出した、側方張出部が形成されているものがある。上述のような形状のプレスフィットピンの挿入部をスルーホールに挿入すると、側方張出部が弾性変形し、スルーホールの内周面に当接する。この側方張出部の弾性反発力によって、プレスフィットピンをプリント基板に対して固定することができる。
かかるプレスフィットピンの挿入部がスルーホールに挿入された状態で、挿入部に対してその幅方向の外力が加わった場合には、プレスフィットピンのプリント基板に対する位置は比較的安定であるが、これと直交する方向である厚み方向の外力が加わった場合には、プレスフィットピンがプリント基板に対して容易に位置ずれを起こしてしまい、接触不良などの不具合が生じる。このような不具合を解消するための技術として、例えば特許文献1に開示されるように、上述の側方張出部のほかに、これら側方張出部が張り出した方向と直交する方向(すなわち厚み方向)にもう一つの中央張出部を設ける方法が知られている。このような形状のプレスフィットピンによれば、厚み方向に外力が加わった場合にも、プレスフィットピンのプリント基板に対する位置を安定させることができる。
特開2003−346950号公報
しかしながら、上述のプレスフィットピンでは、プレスフィットピンとスルーホールの内周面との三つの当接部分と、スルーホールの中心とを結ぶ3本線分が、それぞれ隣接する線分となす角度は均等ではない。つまり、プレスフィットピンの挿入部をスルーホールに挿入する際に、各張出部によってスルーホールの内周面に加えられる弾性反発力の方向には偏りがある。したがって、スルーホールの内周面に過大な力が加わり、損傷してしまうことがある。
そこで、本発明の目的は、基板に対して安定して固定されると共に、基板が損傷するのを防止することが可能なプレスフィットピン及びその製造方法を提供することである。
課題を解決するための手段及び効果
本発明のプレスフィットピンは、基板に形成された断面形状が円形状の孔に挿入される挿入部に、前記孔の直径よりも幅の広い張出部が形成されており、前記挿入部が前記孔に挿入されたときに、前記張出部が前記孔内に弾性的に押し込められることにより前記基板に対して固定されるプレスフィットピンにおいて、前記張出部が、前記挿入部の中心軸を中心として等角度おきに少なくとも三つ設けられている。
この構成によると、張出部が挿入部の中心軸を中心として二つ設けられている場合と比べて、基板に取り付けられた状態のプレスフィットピンに対して様々な方向から外力が加わった際の、基板に対するプレスフィットピンの位置ずれを生じにくくすることができる。よって、プレスフィットピンを基板に対して安定して固定することができる。また、プレスフィットピンの挿入部を基板に形成された孔に挿入する際に、張出部が弾性変形することによって生じる弾性反発力は、孔の内周面に対して均等に加わる。したがって、基板が損傷するのを防止することができる。
本発明のプレスフィットピンでは、前記角度が約120度であることが好ましい。この構成によると、基板に対して安定して固定される共に基板が損傷するのを防止することができるプレスフィットピンを、比較的簡易な形状とすることができる。
本発明のプレスフィットピンは、前記張出部における前記孔の内周面との当接部分が、外に凸となった曲面を有していることが好ましい。この構成によると、基板に形成された孔へのプレスフィットピンの挿入が容易になる。また、基板に対するプレスフィットピンの位置がさらに安定する。
本発明のプレスフィットピンは、前記張出部が、前記挿入部の軸方向に沿った前記張出部の中心位置において張出量が最大となり且つ前記中心位置において互いに離隔するように前記軸方向に延びた三つの柱を有していることが好ましい。この構成によると、確実に張出部を基板に形成された孔内に弾性的に押し込めて、基板に対してプレスフィットピンを固定することができる。
本発明のプレスフィットピンの製造方法は、基板に形成された孔に挿入される挿入部に、前記孔の直径よりも幅の広い張出部が形成されており、前記挿入部が前記孔に挿入されたときに、前記張出部が前記孔内に弾性的に押し込められることにより前記基板に対して固定されるプレスフィットピンの製造方法であって、前記挿入部となる一方向に延在した軸部材の軸方向に沿った一区間を、互いに分離された少なくとも三つの柱に前記軸方向に沿って分離する切断工程と、前記少なくとも三つの柱のうちの少なくともいずれか1つを変位させる押圧工程と、前記少なくとも三つの柱のそれぞれが前記軸部材の前記中心軸を中心とした円に等間隔で内接するように、前記少なくとも三つの柱のうちの少なくともいずれか1つを前記軸方向にひねるひねり工程とを備えている。
この構成によると、基板に対して安定して固定されると共に基板が損傷するのを防止することが可能なプレスフィットピンを製造することができる。
本発明のプレスフィットピンの製造方法は、前記切断工程において、前記軸部材の前記一区間を三つの柱に均等切断し、前記押圧工程において、両側の柱に挟まれた中央の柱を変位させ、前記ひねり工程において、前記両側の柱のそれぞれを互いに反対方向に120度ひねることことが好ましい。この構成によると、基板に対する位置がより安定するプレスフィットピンを製造することができる。
以下、本発明の好適な一実施の形態について、図面を参照しつつ説明する。
先ず、図1を参照しつつ、本実施の形態にかかるプレスフィットピンの概略構成について説明する。図1は、本実施の形態にかかるプレスフィットピン1の模式図である。プレスフィットピン1は、導電性を有する板状の金属材料を打ち抜き加工することによって、図1に示すように細長形状に形成されている。また、プレスフィットピン1には、その長手方向に対して直交する方向に膨出した環状のストッパ20が形成されている。そして、ストッパ20よりも一端側(図1においては紙面下側)は、後述するプリント基板40に設けられたスルーホール41に挿入される挿入部10となっている。さらに、挿入部10の長手方向中間部分には、後で詳述するように、その他の部分と比べて幅広な張出部11が形成されている。一方、ストッパ20に対して挿入部10とは反対の一端側(図1においては紙面上側)は、他の接続部品との接続を行うためのコンタクト部30となっている。
なお、本実施の形態のプレスフィットピン1は、図示しないコネクタに対して、コネクタの一面側から同一方向、且つ平行に挿入部10が突出するように組み込まれた多数のプレスフィットピンの1つである。
ここで、プリント基板40に形成されるスルーホール41は、プリント基板40を厚さ方向に貫通するように設けられている。スルーホール41の断面形状は円形状であり、その直径の大きさはDである。また、スルーホール41の内周面は、プリント基板40の表面にプリントされた配線と同じ材質の導電性物質(例えば銅)によるめっき加工を施すことで形成された、導電膜41aで覆われている。したがって、プレストフィットピン1は、その挿入部10がスルーホール41に挿入されることにより、プリント基板40と電気的に接続される。
次に、図2〜図10を参照しつつ、本発明の実施の形態に係るプレスフィットピン1の挿入部10の構成について説明する。図2〜図10において互いに直交する矢印x,y,zは、それぞれ挿入部10の長手方向、幅方向、厚み方向を示す。なお、x方向は、スルーホール41への挿入部10の挿抜方向に対応する。
図2〜図10に示すように、挿入部10は略角柱形状を有しており、その断面の対角線の長さL1(図5参照)は、スルーホール41の直径Dよりも小さい。また、挿入部10の長手方向中間部分には、第1の柱12、第2の柱13及び第3の柱14からなる張出部11が形成されている。ここで、挿入部10の図2に描かれている面、及びこの面と対向する面を側面とし、図2における紙面上方の面(図3に描かれている面)を上面、図2における紙面下方の面(図4に描かれている面)を下面とする。さらに、X方向に沿って延びており、挿入部10の中心を通る軸を中心軸Sとする。
第1の柱12、第2の柱13、第3の柱14は、それぞれX方向に延びており、そのX方向両端部において一体となると共に、それ以外の部分では互いに離隔するように形成されている。さらに、各柱12〜14は、いずれもそのX方向中心位置において張出量が最大となるように、X方向と直交する方向に張り出している。したがって、各柱12〜14に対して中心軸Sに向かう方向に力が加わった際に、各柱12〜14がその両端部を支持点にして弾性変形するようになっている。また、各柱12〜14のX方向中心位置近傍は、それぞれ中心軸Sと平行となるように形成されている。なお、各柱12〜14の張り出し方向側の側面は、挿入部10がスルーホール41に挿入された際に、スルーホール41の内周面に当接する当接面12a〜14a(図5及び図6参照)となる。
詳細には、図2の挿入部10を紙面右側から見た平面図である図5、及び図2の挿入部10のVI−VI線(張出部11のX方向中心位置に対応する)に沿う断面図である図6に示すように、第1の柱12は、挿入部10の上面からZ方向に張り出している。また、第2の柱13は、X方向中心位置においては、中心軸Sを中心として反時計回りに第1の柱12の張出方向と120度をなす方向に張り出している。そして、第2の柱13の張出方向が第1の柱12の張出方向と反時計回りになす角度は、その両端部に近づく程、180度に近づくように大きくなっている。同様に、第3の柱14は、X方向中心位置においては、中心軸Sを中心として時計回りに第1の柱12の張出方向と120度をなす方向に張り出しており、その張出方向が第1の柱12の張出方向と時計回りになす角度は、その両端部に近づく程、180度に近づくように大きくなっている。
したがって、張出部11を構成する3本の柱12〜14は、いずれもそのX方向中心位置において張出量が最大であると共に、中心軸Sを中心に120度おきにX方向と直交する方向に張り出すように形成されている。
なお、各柱12〜14の最大の張出量に対応する、挿入部10の中心軸Sと各柱12〜14のX方向中心位置における張出方向側端部との間の距離はいずれも等しい。ここで、各柱12〜14の最大の張出量をL2(図6参照)とする。このとき、挿入部10の断面の対角線の長さL1と、各柱12〜14の最大の張出量L2と、スルーホール41の直径Dとは下記の式のような関係が成り立つ。
2×L2>D>L1
さらに、挿入部10のスルーホール41への挿入方向側端部(図2〜図4及び図7〜図10における紙面左側端部)近傍には、テーパ面15が形成されており、挿入方向に向かって先細りとなっている。よって、挿入部10のスルーホール41への挿入が容易となっている。
次に、図11及び図12を参照しつつ、スルーホール41への挿入部10の挿入状態について説明する。図11は、張出部11のX方向中心位置における、X方向と直交する面での断面を示しており、(a)はスルーホール41への挿入前の状態、(b)はスルーホール41への挿入後の状態をそれぞれ表している。図12は、挿入部10をスルーホール41に挿入した状態を示しており、(a)は図11(b)の挿入部10を紙面左側から見た側面図であり、(b)は図11(b)の挿入部10を紙面上方から見た上面図である。
図11(a)に示すように、挿入前は、挿入部10の各柱12〜14の最大張出量L2は、スルーホール41の半径D/2よりも大きい。ここで、挿入部10をスルーホール41に圧入すると、張出部11がその張出方向とは反対方向に弾性変形する。つまり、図11(b)に示すように、張出部11の張出量が最大となる部分が中心軸Sに向かう方向に変位する。このとき、各柱12〜14の最大張出量L2がスルーホール41の半径D/2と実質的に等しくなる。
より詳細には、挿入部10がスルーホール41に圧入されることによって、各柱12〜14に対して中心軸Sに向かう方向に力が加わる。したがって、図12(a)、(b)に示すように、挿入前にはX方向と直交する方向に張り出していた各柱12〜14が、それぞれ中心軸Sに向かう方向に弾性変形する。また、図12(a)に示すように、第1の柱12のX軸と平行な部分が、スルーホール41の内周面と圧接する。同様に、第2の柱13、第3の柱14のX方向と平行な部分も、スルーホールの41の内周面とそれぞれ圧接する。
これにより、スルーホール41内にプレスフィットピン1の挿入部10が弾性的に押し込められる。その結果、スルーホール41が形成されているプリント基板40に対してプレスフィットピン1を固定することができる。
次に、本発明の実施の形態に係るプレスフィットピン1の製造方法について説明する。特に、板厚t1が約0.5mmである1枚の金属板を打ち抜くことにより作製されたピン素材(図示せず)に対して、プレス加工等を施すことによって張出部11を形成する方法について、図13を参照しつつ詳細に説明する。ピン素材には、打ち抜き加工により、上述のストッパ20、コンタクト部30及び、完成後に上述の挿入部10となる角柱110(図13参照)が形成されている。なお、ここでは、直径Dが約0.9mmであるスルーホール41に挿入するプレスフィットピン1を製造することを想定している。
図13においては、本発明のプレスフィットピン1の各構成要素の基になるものであって、完成後の形状に至る前のものについて、それぞれ図1〜図12の各番号に100を足した番号(100番台の番号)を付している。また、図13は、完成後に張出部11のX方向中心位置となる部分における、X方向と直交する面での断面を示している。ただし、図13(a)においては、説明のために角柱110が共に描かれている。
まず、厚みt1が約0.5mmの金属板から形成された角柱110の長手方向(X方向)中間部分に対して、Z方向の力を加えることによって、図13(a)に示すように、厚みt2が約0.35mmである肉薄部111を形成する。このとき、肉薄部111の厚みがY方向に関して均一となるように、Y方向に関して一様な力を加える。
次に、図13(a)に示す、肉薄部111の幅w2の1/3の幅を有する開口51aがX方向に沿って形成された型51に対して、肉薄部111の幅方向中心位置と開口51aの幅方向中心位置とが一致するように、肉薄部111を下方から押し当てる。そして、肉薄部111のX方向及びY方向(幅方向)の中心位置に対して、パンチ52を下から打ち込む。なお、パンチ52は、肉薄部111の幅w2のほぼ1/3の幅を有しており、型51の開口51aに嵌合可能である。このとき、型51に形成された開口51aの縁に対応する、肉薄部111のY方向両端部からY方向中心位置に向かって肉薄部111の幅w2の1/3の長さの部分に、せん断耐力以上のせん断力がそれぞれ生じるようにする。
その結果、肉薄部111が幅方向(Y方向)に3等分となるようにX方向に沿って切断され、互いに離隔された三つの柱が形成される。詳細には、図13(b)に示すように、X方向に沿って延びると共に、X方向中心位置を中心に上向きに変位した第1の柱112及び、第1の柱112の両側においてX方向に沿って延びる第2の柱113、第3の柱114が形成される(切断工程、押圧工程)。このとき、最大張出量L2に対応する、中心軸Sと第1の柱112のX方向中心位置における張出方向側端部との間の距離が、スルーホールの半径D/2(約0.45mm)よりも大きくなるようにする。
続いて、第2の柱113のX方向中心部分を外側にひねることによって、第2の柱113のX方向中心位置における張出方向が、中心軸Sを中心として反時計回りに第1の柱112の張出方向と120度をなすようにする。また、このとき、第2の柱113の最大張出量が第1の柱112の最大張出量と等しくなるようにする。同様に、第3の柱114のX方向中心部分をひねることによって、第3の柱114のX方向中心位置における張出方向が、中心軸Sを中心として時計回りに第1の柱112の張出方向と120度をなすと共に、その最大張出量が第1の柱112の最大張出量と等しくなるようにする。これにより、図13(c)に示すように、いずれもそのX方向中心位置において張出量が最大であると共に、その最大張出量がそれぞれ等しく、中心軸Sを中心に120度おきにX方向と直交する方向に張り出す三つの柱12〜14が形成される(ひねり工程)。
最後に、切削加工等により、ピン素材の挿入方向側端部近傍にテーパ面15を形成する。これにより、図1に示すような、プレスフィットピン1が完成する。
以上のように、本実施の形態のプレスフィットピン1では、スルーホール41に挿入される挿入部10に、挿入方向と直交する方向に張り出す三つの柱12〜14からなっており、スルーホール41の直径Dよりも幅の広い張出部11が形成されている。なお、各柱12〜14の中心軸S方向中心位置における張出方向は、中心軸Sを中心に等角度おきである。したがって、張出部11を構成する柱が二つである場合と比べて、スルーホール41に圧入されてプリント基板40に取り付けられた状態のプレスフィットピン1に対して様々な方向から外力が加わった際の、プリント基板40に対するプレスフィットピン1の位置ずれを生じにくくすることができる。よって、プレスフィットピン1をプリント基板40に対して安定して固定することができる。また、プレスフィットピン1の挿入部10をプリント基板40に形成されたスルーホール41に挿入する際に、張出部11の各柱12〜14が弾性変形することによって生じる弾性反発力は、スルーホール41の内周面に対して均等に加わる。その結果、基板41が損傷するのを防止することができる。さらに、プレスフィットピン1を比較的簡易な形状とすることができる。
また、本実施の形態のプレスフィットピン1の各柱12〜14は、それぞれ挿入部10の中心軸S方向に延びており、その中心軸S方向両端部において一体となると共に、それ以外の部分では互いに離隔するように形成されている。また、各柱12〜14は、いずれも中心軸S方向の中心位置において張出量が最大となっている。したがって、確実に張出部11をプリント基板40に形成されたスルーホール41内に弾性的に押し込めて、プリント基板40に対してプレスフィットピン1を固定することができる。
さらに、本実施の形態のプレスフィットピン1の製造方法では、まず、挿入部10となる角柱110の中心軸S方向の中間部分に形成された肉薄部111に対して、その幅方向中心位置に上向きの力を加えることによって、中心軸S方向に沿って互いに離隔する第1の柱112、第2の柱113及び第3の柱114が形成される。このとき、第1の柱112は上方に変位している。次に、各柱112〜114がスルーホール41の内周面に等間隔で内接するように、第2の柱113及び第3の柱114をそれぞれ互いに反対方向にひねる。これにより、いずれもそのX方向中心位置において張出量が最大であると共に、その最大張出量がそれぞれ等しく、中心軸Sを中心に120度おきにX方向と直交する方向に張り出す三つの柱12〜14が形成される。
以上、本発明の好適な一実施の形態について説明したが、本発明は上述の実施の形態に限られるものではなく、特許請求の範囲に記載した限りにおいて、様々な設計変更を行うことが可能なものである。
例えば、上述の実施の形態プレスフィットピン1の一変形例として、図14に示すような挿入部210が形成されたプレスフィットピンが考えられる。図14は、挿入部210をX方向端部側から見た図であり、第1の実施の形態の図5に対応するものである。
図14に示すように、本変形例のプレスフィットピンでは、各柱212〜214の当接面212a〜214aは、X方向と直交する方向に関して、外側に凸であると共に、スルーホール41の周方向の曲率と等しい曲率を有する曲面である。なお、その他の構成については、第1の実施の形態のプレスフィットピン1と同様である。このような構成により、本変形例のプレスフィットピンでは、プリント基板40に形成されたスルーホール41への挿入が容易になる。また、プリント基板40に対するプレスフィットピンの位置がさらに安定する。
なお、各当接面212a〜214aが有する曲率は、スルーホール41の曲率と等しくなくてもよい。X方向と直交する方向に関して、外側に凸となるような曲率であればよい。
また、上述の実施の形態では、張出部11が三つの柱12〜14から構成されている場合について説明したが、これには限られない。張出部11は、各柱の張出方向が中心軸Sを中心に等角度であれば、三つ以上の柱から構成されていてもよい。
さらに、上述の実施の形態では、張出部11が、X方向中心位置において張出量が最大となり、且つX方向両端部において一体となると共に、それ以外の部分では互いに離隔している三つの柱を有している場合について説明したがこれには限られない。張出部11が中心軸Sを中心として等角度おきに設けられた複数の突起体を有していてもよい。
また、上述の実施の形態では、挿入部10の挿入方向側端部近傍にテーパ面15が形成されている場合について説明したが、テーパ面15は形成されていなくてもよい。
加えて、上述の実施の形態の製造方法では、肉薄部111を幅方向に3等分に切断することによって三つの柱112、113、114を形成する共に、三つの柱のうち両側の柱に挟まれた中央の第1の柱112を上方に変位させ、その後、両側の第2の柱113及び第3の柱114をそれぞれ互いに反対側に120度ひねる場合について説明したがこれには限られない。例えば、肉薄部111を幅方向に四つ以上に分離してもよいし、切断間隔が等間隔でなくてもよい。また、中央の第1の柱112以外の柱を変位させてもよいし、両側の第2の柱113、第3の柱114以外の柱をひねってもよい。
さらに、上述の実施の形態では、挿入部10がプリント基板40に形成されたスルーホール41に挿入されるプレスフィットピン1について説明したが、本発明のプレスフィットピン1は、プリント基板40に限らず、様々な基板に対して固定すると共に電気的に接続することができる。
本発明の実施の形態に係るプレスフィットピンの模式図である。 図1のプレスフィットピンの挿入部の側面図である。 図1のプレスフィットピンの挿入部の上面図である。 図1のプレスフィットピンの挿入部の下面図である。 図2の挿入部を紙面右側から見た平面図である。 図2の挿入部のVI−VI線に沿う断面図である。 図5の挿入部のA矢視図である。 図5の挿入部のB矢視図である。 図7の挿入部のIX−IX線に沿う断面図である。 図8の挿入部のX−X線に沿う断面図である。 図2の挿入部の張出部のX方向中心位置における、X方向と直交する面での断面図であり、(a)はスルーホールへの挿入前の状態、(b)はスルーホールへの挿入後の状態をそれぞれ示す。 挿入部をスルーホールに挿入した状態を示しており、(a)は図11(b)の挿入部を紙面左側から見た側面図であり、(b)は図11(b)の挿入部を紙面上方から見た上面図である。 図1のプレスフィットピン1の製造工程を示す図である。 図1のプレスフィットピンの一変形例であり、挿入部を長手方向端部側から見た図である。
符号の説明
1 プレスフィットピン
10 挿入部
11 張出部
12 第1の柱
13 第2の柱
14 第3の柱
12a〜14a 当接面
20 ストッパ
30 コンタクト部
40 プリント基板(基板)
41 スルーホール(孔)

Claims (6)

  1. 基板に形成された断面形状が円形状の孔に挿入される挿入部に、前記孔の直径よりも幅の広い張出部が形成されており、
    前記挿入部が前記孔に挿入されたときに、前記張出部が前記孔内に弾性的に押し込められることにより前記基板に対して固定されるプレスフィットピンにおいて、
    前記張出部が、前記挿入部の中心軸を中心として等角度おきに少なくとも三つ設けられていることを特徴とするプレスフィットピン。
  2. 前記角度が約120度であることを特徴とする請求項1に記載のプレスフィットピン。
  3. 前記張出部における前記孔の内周面との当接部分が、外に凸となった曲面を有していることを特徴とする請求項1または2に記載のプレスフィットピン。
  4. 前記張出部が、前記挿入部の軸方向に沿った前記張出部の中心位置において張出量が最大となり且つ前記中心位置において互いに離隔するように前記軸方向に延びた三つの柱を有していることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のプレスフィットピン。
  5. 基板に形成された孔に挿入される挿入部に、前記孔の直径よりも幅の広い張出部が形成されており、前記挿入部が前記孔に挿入されたときに、前記張出部が前記孔内に弾性的に押し込められることにより前記基板に対して固定されるプレスフィットピンの製造方法であって、
    前記挿入部となる一方向に延在した軸部材の軸方向に沿った一区間を、互いに分離された少なくとも三つの柱に前記軸方向に沿って分離する切断工程と、
    前記少なくとも三つの柱のうちの少なくともいずれか1つを変位させる押圧工程と、
    前記少なくとも三つの柱のそれぞれが前記軸部材の前記中心軸を中心とした円に等間隔で内接するように、前記少なくとも三つの柱のうちの少なくともいずれか1つを前記軸方向にひねるひねり工程とを備えていることを特徴とするプレスフィットピンの製造方法。
  6. 前記切断工程において、前記軸部材の前記一区間を三つの柱に均等切断し、
    前記押圧工程において、両側の柱に挟まれた中央の柱を変位させ、
    前記ひねり工程において、前記両側の柱のそれぞれを互いに反対方向に120度ひねることを特徴とする請求項5に記載のプレスフィットピンの製造方法。
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