JP2006092794A - プレスフィットピン - Google Patents

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Abstract

【課題】 電気的接続を確保した上で接触圧力を低く設定することができるプレスフィットピンおよびその製造方法を提供すること。また、スルーホール内でねじれが生じないプレスフィットピンおよびその製造方法を提供すること。
【解決手段】 プレスフィットピン10において、基部13に片持ち支持された弓形状のバネ部11と、バネ部11の先端11bを支持および保持する支持部12と設ける。そして、支持部12の断面形状を略U字形にし、支持部12にバネ部11の当接部11cが当接する支持面12aと、バネ部11の先端11bの両側面を保持するサポート面12b,12cとを形成する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、プリント回路基板等に設けられたスルーホール内に圧入して電気的接続を確保するプレスフィットピンに関する。
従来から、プリント回路基板等に設けられたスルーホールと電子部品との接続には半田付けが多用されている。ところが、半田付けは、接続不良や熱的な問題、さらに近年では環境的な問題等により他の接続技術が用いられることも多い。そのうちの1つとして、プレスフィット接続技術がある。この接続技術は、塑性変形もしくは弾性変形してスルーホールとの接触圧力を確保するバネ部を備えるプレスフィットピンをスルーホールに圧入して電気的接続を確保するものである。したがって、プレスフィット接続技術によれば、半田付けが抱える諸問題を回避することができる。
このようなプレスフィットピンの1つとして、例えば、特開2004−39262号公報に開示されたものがある。このプレスフィットピンでは、プレスフィット部を、プレスフィット部のうち幅方向の中央付近の帯状領域を、帯状領域の周辺領域に対して厚み方向一方側に切り起こして構成したものである。これにより、プレスフィット部は、帯状領域が周辺領域側に弾性変形されてスルーホールに圧入される。このとき、帯状領域を周辺領域に対して厚み方向に切起こしたため、切起こし寸法が小さくても、プレスフィット部のスルーホールに対する接触圧を大きくすることができるようになっている。
特開2004−39262号公報(第2〜3頁、図4)
しかしながら、従来のプレスフィットピンは、特開2004−39262号公報に開示されたものを含め、プレスフィットピンのバネ部をプレス打ち抜きや鍛造加工により形成しているため接触圧力を低く設定することができないという問題があった。具体的には、図13に示すように、現状のプレスフィットピン(従来品)では、接触圧力が基板損傷限界付近に設定されているのが実情である。このため、スルーホールへの圧入時から圧入完了時まで、基板損傷限界付近の接触圧力が発生している。したがって、スルーホール内面および基板(スルーホール)上面が損傷しやすく、最悪の場合には基板上の回路が断線等することもあった。
このようなことから、プレスフィットピンを使用する場合には、損傷防止の観点から硬度の高い基板を使用する必要があり、さらにスルーホールは高精度に仕上げる必要があった。つまり、半田付けで接続する場合に比べ、高価な基板を使用しなければならなかった。
また、プレスフィットピンのバネ部をプレス打ち抜きや鍛造加工により形成していることと、圧入開始時点から基板損傷限界付近の高い接触圧力が発生するために、プレスフィットピンにねじれが発生しやすいという問題もあった。プレスフィットピンにねじれが発生すると、スルーホール内での安定性がなくなり、接触不良等により電気的接続を確保することができなってしまう。
そこで、本発明は上記した課題を解決するためになされたものであり、電気的接続を確保した上で接触圧力を低く設定することができるプレスフィットピンおよびその製造方法を提供することを課題とする。また、本発明は、スルーホール内でねじれが生じないプレスフィットピンおよびその製造方法を提供することを課題とする。
上記課題を解決するためになされた本発明に係るプレスフィットピンは、スルーホール内に圧入して電気的接続を確保するプレスフィットピンにおいて、変形して前記スルーホールとの接触圧力を確保するために片持ち支持されたバネ部と、前記スルーホールに圧入された際に前記バネ部の先端部分に当接して支持する支持部とを有し、前記バネ部の先端部分は、スルーホール内に圧入される際に、前記支持部に接触しつつ圧入方向に変位することを特徴とする。なお、ここでいう「変形」には、弾性変形のみならず塑性変形も含まれる。
このプレスフィットピンでは、変形してスルーホールとの接触圧力を確保するために片持ち支持されたバネ部と、スルーホールに圧入された際にバネ部の先端部分に当接して支持する支持部とを有しているので、スルーホールへの圧入の際、バネ部が片持ち支持から支持部に当接して二点支持となる(図10参照)。このため、バネ部は、圧入開始時には片持ち支持であるため接触圧力が小さい。しかしながら、バネ部は、圧入途中から二点支持となり接触圧力が大きくなる。これにより、圧入完了時には電気的接続を保証する必要最低限の接触圧力を確保することができる(図12、図13参照)。このように、このプレスフィットピンでは、電気的接続を確保した上でスルーホールとの接触圧力を低く設定することができる。
また、バネ部は、片持ち支持され圧入方向に変位するので、圧入時における接触抵抗を小さくすることができる。つまり、プレスフィットピンの挿入力を小さくすることができる。その結果、基板の材質として、従来のプレスフィットピンに要求されていた硬度よりも低いもの(より安価なもの)を使用することができる。さらには、本発明のプレスフィットピンを使用すると基板が損傷しないので、プレスフィットピンをスルーホールから抜き取った後に、電子部品が搭載された基板を無駄にすることなく再使用することもできる。
本発明に係るプレスフィットピンにおいては、前記バネ部のうちスルーホール内に圧入された後にスルーホール内面と接触する接触部分より先の部分は、前記支持部との距離が先端に向かって漸次小さくなるように斜めに形成されていることが望ましい。具体的に、前記バネ部は、弓形状に形成されていることが好ましい。
このような形状にバネ部を形成することにより、スルーホールへの圧入時に、基板上面へ与える損傷を確実になくすることができる。このため、基板の電気性能の信頼性が向上する。つまり、基板の回路の断線や短絡等を防止することができる。また、スルーホールのピッチを短縮することができるので、基板の高集積化を図ることができる。
また、本発明に係るプレスフィットピンにおいては、前記バネ部の外側面の角部は、面取りまたはアール加工が施されていることが望ましい。なお、バネ部の外側面とは、スルーホール内周面に対向する面(支持部と対向する面の反対側の面)を意味する。
こうすることにより、バネ部をスルーホールの内面に沿って均一に接触させることができる。このため、プレスフィットピンの圧入時にスルーホール内面を損傷することを防止することができる。
また、本発明に係るプレスフィットピンにおいては、前記バネ部の前記支持部に対する当接部と前記支持部との間に、スルーホールの最大公差以下の隙間が形成されていることが望ましい。
こうすることにより、スルーホールの公差を吸収することができるので、プレスフィットピンのスルーホール内面に対する接触信頼性を確保することができる。
なお、スルーホールの公差を吸収するために隙間を設ける代わりに、バネ部あるいは支持部にテーパを付けてもよい。
また、本発明に係るプレスフィットピンにおいては、前記バネ部および前記支持部は、スルーホール内面に対して二等辺三角形を描くように3点で接触することが望ましい。より好ましくは、前記バネ部および前記支持部は、スルーホール内面に対して正三角形を描くように3点で接触するとよい。
このように、バネ部および支持部がスルーホール内面に対して3点で接触することにより、接触の安定化を図ることができる。したがって、プレスフィットピンがスルーホール内でねじれない。
また、本発明に係るプレスフィットピンにおいては、前記支持部は、前記バネ部の先端部分両側をサポートするサポート部を有することが望ましい。
これにより、バネ部のねじれを確実に防止することができる。また、支持部の強度を向上させることもできる。その結果として、プレスフィットピン全体のねじれを防止することができる。
また、本発明に係るプレスフィットピンにおいては、前記支持部の外側面の角部は、アール加工が施されていることが望ましい。なお、支持部の外側面とは、スルーホール内周面に対向する面(バネ部と対向する面の反対側の面)を意味する。
こうすることにより、支持部をスルーホールの内面に沿って均一に接触させることができる。このため、プレスフィットピンの圧入時にスルーホール内面を損傷することを防止することができる。
また、本発明に係るプレスフィットピンにおいては、前記支持部の外側面先端は、先細り形状に形成されていることが望ましい。
こうすることにより、支持部をスルーホールに挿入する際に、スルーホール上面へ損傷与えないようにすることができる。
上記課題を解決するためになされた本発明に係るプレスフィットピンの製造方法は、スルーホール内に圧入して電気的接続を確保するプレスフィットピンの製造方法において、バネ部と支持部とを所定の形状に打ち抜いて形成する打ち抜き工程と、前記打ち抜き工程で形成された前記バネ部を前記打ち抜き工程で形成された前記支持部で挟み込むように折り曲げ加工する折り曲げ工程と、を有することを特徴とする。
このプレスフィットピンの製造方法では、まず、打ち抜き工程において、バネ部と支持部とが所定の形状に打ち抜かれて形成される。これにより、バネ部と支持部との形状を精度良く作成することができる。そして、折り曲げ工程において、打ち抜き工程で形成されたバネ部が支持部に挟み込まれるように折り曲げ加工される。かくして、上記したプレスフィットピンが完成する。
このように、この製造方法では、寸法精度の高いバネ部と支持部とを折り曲げ加工して、最終的にプレスフィットピンを成形する。このため、製品性能の管理(接触圧力の管理)が容易である。
本発明のプレスフィットピンによれば、上記した通り、電気的接続を確保した上で接触圧力を低く設定することができる。また、本発明のプレスフィットピンによれば、スルーホール内でねじれが生じない。そして、本発明に係るプレスフィットピンの製造方法によれば、本発明のプレスフィットピンを精度良く製造することができる。
以下、本発明のプレスフィットピンを具体化した最も好適な実施の形態について、図面に基づいて詳細に説明する。そこで、本実施の形態に係るプレスフィットピンの概略構成を図1〜図4に示す。図1は、プレスフィットピンの斜視図である。図2(a)はプレスフィットピンの上面図であり、図2(b)はプレスフィットピンの正面図であり、図2(c)はプレスフィットピンの下面図である。図3は、図2(b)に示す線A−Aにおける断面図である。図4は、図2(c)に示す線B−Bにおける断面図である。
プレスフィットピン10は、バネ部11と支持部12と基部13を備えている。バネ部11は、変形(弾性変形もしくは塑性変形)することにより基板に設けられたスルーホールとの接触圧力を確保するためのものである。そして、バネ部11は、基部13に片持ち支持され弓形状に形成されている。これにより、プレスフィットピン10をスルーホールに圧入すると、バネ部11の凸部11aの外側面が、スルーホール内面と接触するようになっている。また、バネ部11の先端11bの内側面(当接部11c)が、後述する支持部12の支持面12aに当接しつつ、圧入方向に変位するようになっている。さらに、バネ部11の外側面の角部は、面取りまたはアール加工が施されている。
支持部12は、バネ部11の先端11bを支持するものである。支持部12は、断面形状が略U字形に形成されており、支持面12aとサポート面12b,12cとを備えている。これにより、支持部12は、支持面12aによりバネ部11の当接部11cを支持するとともに、サポート面12b,12cによりバネ部11の先端11bの両側面を保持してバネ部11がねじれないようにしている。
そして、プレスフィットピン10をスルーホールに圧入すると、バネ部11の凸部11aの外側面と、支持部12における支持面12aとサポート面12bとの境界部分と、支持部12における支持面12aとサポート面12cとの境界部分との3点が、二等辺三角形を描くようにしてスルーホール内面に接触するようになっている。また、支持部12の先端外側面12dは、先細り形状になっている。さらに、支持部12の外側面の角部は、アール加工が施されている。
ここで、図4に示すように、バネ部11の先端11bの内側面と支持部12の支持面12aとの間にはギャップGが設けられている。このギャップGは、スルーホールの最大公差以下に設定されている。このようなギャップGが設けられているため、プレスフィットピン10は、スルーホールの公差を吸収することができる。その結果として、プレスフィットピン10は、スルーホールの穴径のバラツキに関係なく、スルーホールに圧入されると所定の接触圧力を発生させることができるようになっている。
そして、このようなプレスフィットピン10は、図5あるいは図6に示すように、プレスフィットピン10の基部13にL字状等の端子が接合されてライトアングルコネクタ用のコンタクト等として使用される。なお、図5に示すコンタクトは2ピース形状のものであり、図6に示すコンタクトは1ピース形状のものである。
続いて、上記のプレスフィットピン10の製造方法について、図7および図8を参照しながら説明する。図7は、打ち抜き工程後の形状を示す図である。図8は、折り曲げ加工を行う折り曲げ部分を示す図である。プレスフィットピン10は、薄板(例えば、0.25mm程度)を所定形状に打ち抜き、その後、折り曲げ加工することにより製造される。
具体的には、まず、図7に示すように、薄板が打ち抜かれてバネ部11と支持部12と基部13とが所定形状に形成される。このように、バネ部11および支持部12の寸法(形状)は打ち抜き加工により定まるので、これらの寸法(形状)を精度良く管理することができる。そして、図8に二点鎖線で示す谷折り線でバネ部11を支持部12で挟み込むように折り曲げる。かくして、図1に示すような形状のプレスフィットピン10が完成する。
このように、寸法(形状)の管理が容易な打ち抜き加工によりバネ部11と支持部12とを形成し、その後、折り曲げ加工で最終形状に成形してプレスフィットピン10を製造している。したがって、寸法精度のよいプレスフィットピン10を簡単に製造することができる。これにより、プレスフィットピン10の接触圧力の管理が非常に容易になる。
次に、プレスフィットピン10を基板のスルーホールに圧入する際におけるプレスフィットピンの挙動について、図9〜図12を参照しながら説明する。図9は、プレスフィットピンをスルーホールへ圧入し始めた状態を示す図である。図10は、プレスフィットピンをスルーホールへ圧入している状態を示す図である。図11は、プレスフィットピンをスルーホールに圧入し終えた状態を示す図である。図12は、プレスフィットピンをスルーホールへ圧入する際のバネ部の変位量と接触圧力との関係を示す図である。
プレスフィットピン10を基板20のスルーホール21に対して圧入し始めると、図9に示すように、支持部12の外側面およびバネ部11の先端11bの外側面が、スルーホール21の内面に接触する。このとき、バネ部11の当接部11cが支持部12の支持面12aに当接していない、言い換えると、バネ部11は片持ち支持の状態であるから、接触圧力はゼロである(図12(A)参照)。
そして、プレスフィットピン10をスルーホール21内に押し込んで行くと、ギャップGが小さくなっていき、図12((A)〜(B)間)に示すように、バネ部11の反力により接触圧力が緩やかに高くなってくる。また、バネ部11は弓形状をなしているので、凸部11aから先端11bに向けて支持部12との距離が漸次小さくなるように斜めになっている。さらに、支持部12の先端外側面12dが先細り形状になっている。これらのことから、プレスフィットピン10をスルーホール21に圧入する際の接触抵抗を小さくすることができる。したがって、プレスフィットピン10は、スルーホール21への圧入時に基板20(スルーホール21)上面付近に損傷を与えない。
その後、圧入が進むと、図10に示すように、ギャップGがなくなり、バネ部11の当接部11cと支持部12の支持面12aとが接触する。このときの接触圧力は、図12に示す(B)のようになる。これにより、バネ部11は片持ち支持状態から二点支持状態となる。このため、バネ部11の当接部11cと支持部12の支持面12aとが接触した時点から、図12に示すように、接触圧力が急激に大きくなる。
ここで、プレスフィットピン10がスルーホール21に圧入されて行く際、バネ部11の先端11b両側面が支持部12のサポート部12b,12cに保持されている。このため、バネ部11がねじれない。一方、支持部12は断面形状が略U字形になっているので剛性が高くねじれることはない。したがって、プレスフィットピン10は、スルーホール21にねじれることなく圧入される。
また、バネ部11の外側面の角部が面取りまたはアール加工されており、支持部12の外側面の角部がアール加工されているので、バネ部11および支持部12をスルーホール21の内面に均一に接触させることができる。これにより、プレスフィットピン10のスルーホール21への圧入時に、スルーホール21の内面が損傷することを防止することができる。
さらに、プレスフィットピン10の圧入を進めていくと、バネ部11の先端11bが圧入方向(図10の矢印方向)へも変位し、最終的には、図11に示すように、バネ部11の凸部11aの外側面がスルーホール21の内面に接触した状態で圧入が完了する。言い換えると、プレスフィットピン10がスルーホール21内に装着される。このときの接触圧力は、図12に示す(C)のようになる。そして、このときの接触圧力は、図13に示すように、従来のプレスフィットピンの接触圧力よりも低く、接触抵抗上昇限界(電気的接続を保証する必要最低限の接触圧力)よりも高い。具体的に、プレスフィットピン10の接触圧力は15N程度である。なお、図13は、従来のプレスフィットピンと本発明品との接触圧力の関係を示すとともに、スルーホールの穴径と接触圧力の関係を示す図である。
これにより、プレスフィットピン10を使用することにより、基板20が損傷するようなことがない。このため、基板20の材質として、従来のプレスフィットピンに要求されていた硬度よりも低いもの(より安価なもの:例えば、ガラスエポキシ基板のCEM3一般材)を使用することができる。また、プレスフィットピン10をスルーホール21から抜き取った後に、電子部品が搭載された基板20を無駄にすることなく再使用することもできる。
また、プレスフィットピン10をスルーホール21に圧入する力も、従来のものに比べ小さいので、従来必要であった大きな圧入専用治具を使用することなく圧入することができる。したがって、設備面においても従来のプレスフィットピンに比べ有利である。
さらに、図11に示す状態では、スルーホール21の内面に対して、バネ部11の凸部11aの外側面と、支持部12における支持面12aとサポート面12bとの境界部分と、支持部12における支持面12aとサポート面12cとの境界部分との3点が、二等辺三角形を描くようにして接触している(図3参照)。このため、プレスフィットピン10のスルーホール21の内面に対する接触の安定化を図ることができる。したがって、プレスフィットピン10がスルーホール21内でねじれない。
また、バネ部11の先端11bの内側面と支持部12の支持面12aとの間にはギャップGが設けられているので、プレスフィットピン10はスルーホール21の公差を吸収することができる。これにより、プレスフィットピン10においては、図13に示すように、スルーホール21の穴径のバラツキによる接触圧力の変動が小さい。このため、スルーホール21に高精度な仕上げが要求されない。具体的には、スルーホール21の仕上げ精度は、半田付け接続を行う場合に要求される精度を確保していればよい。つまり、プレスフィットピン10によれば、半田付け接続を行う場合と同じ仕様の基板に対してプレスフィット接続を行うことができるのである。
また、プレスフィットピン10では、従来のものと比べて接触圧力が小さいので、基板20の電気性能の信頼性が向上する。つまり、基板20に備わる回路の断線や短絡等を防止することができる。また、スルーホール21のピッチを短縮することもできるので、基板の高集積化を図ることができる。
以上、詳細に説明したように本実施の形態に係るプレスフィットピン10は、基部13に片持ち支持された弓形状のバネ部11と、バネ部11の先端11bを支持および保持する支持部12とを有している。このため、プレスフィットピン10をスルーホール21に圧入すると、バネ部11が片持ち支持から支持部12に当接して二点支持になる。このため、バネ部11は圧入開始時には片持ち支持であるため接触圧力が小さいが、圧入途中からバネ部11は二点支持となるので接触圧力が大きくなる。これにより、圧入完了時には電気的接続を保証する必要最低限の接触圧力を確保することができる。したがって、プレスフィットピン10では、電気的接続を確保した上でスルーホール21との接触圧力を低く設定することができる。
また、プレスフィットピン10をスルーホール21に圧入する際には、バネ部11の先端11bが支持部12のサポート面12b,12cにより保持される。そして、プレスフィットピン10がスルーホール21内に圧入されると、プレスフィットピン10は3点支持されるので接触安定性がよい。これらこのことから、プレスフィットピン10は、スルーホール21内でねじれることがないため、接触不良等を起こすことがない。
なお、上記した実施の形態は単なる例示にすぎず、本発明を何ら限定するものではなく、その要旨を逸脱しない範囲内で種々の改良、変形が可能であることはもちろんである。例えば、上記した実施の形態では、バネ部が弓形状に形成されているものを例示したが、バネ部は弓形状に限られず、スルーホールに圧入すると片持ち支持から二点支持になる形状であればどのような形状であってもよい。
また、上記した実施の形態では、ギャップGを設けてスルーホール21の穴径のバラツキを吸収するようにしているが、バネ部11の先端11bの内側面あるいは支持部11の支持面12aをテーパ形状にしてスルーホール21の穴径のバラツキを吸収するようにしてもよい。
本実施の形態に係るプレスフィットピンを示す斜視図である。 図2(a)はプレスフィットピンの上面図であり、図2(b)はプレスフィットピンの正面図であり、図2(c)はプレスフィットピンの下面図である。 図2(b)に示す線A−Aにおける断面図である。 図2(c)に示す線B−Bにおける断面図である。 本実施の形態に係るプレスフィットピンを利用した2ピース形状のコンタクトを示す斜視図である。 本実施の形態に係るプレスフィットピンを利用した1ピース形状のコンタクトを示す斜視図である。 打ち抜き工程後の形状を示す図である。 折り曲げ加工を行う折り曲げ部分を示す図である。 プレスフィットピンをスルーホールへ圧入し始めた状態を示す図である。 プレスフィットピンをスルーホールへ圧入している状態を示す図である。 プレスフィットピンをスルーホールに圧入し終えた状態を示す図である。 プレスフィットピンをスルーホールへ圧入する際のバネ部の変位量と接触圧力との関係を示す図である。 従来のプレスフィットピンと本発明品との接触圧力の関係を示すとともに、スルーホールの穴径と接触圧力の関係を示す図である。
符号の説明
10 プレスフィットピン
11 バネ部
11a 凸部
11b 先端
11c 当接部
12 支持部
12a 支持面
12b,12c サポート面
12d 先端外側面
13 基部
G ギャップ

Claims (10)

  1. スルーホール内に圧入して電気的接続を確保するプレスフィットピンにおいて、
    変形して前記スルーホールとの接触圧力を確保するために片持ち支持されたバネ部と、
    前記スルーホールに圧入された際に前記バネ部の先端部分に当接して支持する支持部とを有し、
    前記バネ部の先端部分は、スルーホール内に圧入される際に、前記支持部に接触しつつ圧入方向に変位することを特徴とするプレスフィットピン。
  2. 請求項1に記載するプレスフィットピンにおいて、
    前記バネ部のうちスルーホール内に圧入された後にスルーホール内面と接触する接触部分より先の部分は、前記支持部との距離が先端に向かって漸次小さくなるように斜めに形成されていることを特徴とするプレスフィットピン。
  3. 請求項2に記載するプレスフィットピンにおいて、
    前記バネ部は、弓形状に形成されていることを特徴とするプレスフィットピン。
  4. 請求項1から請求項3のいずれか1つに記載するプレスフィットピンにおいて、
    前記バネ部の外側面の角部は、面取りまたはアール加工が施されていることを特徴とするプレスフィットピン。
  5. 請求項1から請求項4のいずれか1つに記載するプレスフィットピンにおいて、
    前記バネ部の前記支持部に対する当接部と前記支持部との間に、スルーホールの最大公差以下の隙間が形成されていることを特徴とするプレスフィットピン。
  6. 請求項1から請求項5のいずれか1つに記載するプレスフィットピンにおいて、
    前記バネ部および前記支持部は、スルーホール内面に対して二等辺三角形を描くように3点で接触することを特徴とするプレスフィットピン。
  7. 請求項1から請求項6のいずれか1つに記載するプレスフィットピンにおいて、
    前記支持部は、前記バネ部の先端部分両側をサポートするサポート部を有することを特徴とするプレスフィットピン。
  8. 請求項1から請求項7のいずれか1つに記載するプレスフィットピンにおいて、
    前記支持部の外側面の角部は、アール加工が施されていることを特徴とするプレスフィットピン。
  9. 請求項1から請求項8のいずれか1つに記載するプレスフィットピンにおいて、
    前記支持部の外側面先端は、先細り形状に形成されていることを特徴とするプレスフィットピン。
  10. スルーホール内に圧入して電気的接続を確保するプレスフィットピンの製造方法において、
    バネ部と支持部とを所定の形状に打ち抜いて形成する打ち抜き工程と、
    前記打ち抜き工程で形成された前記バネ部を前記打ち抜き工程で形成された前記支持部で挟み込むように折り曲げ加工する折り曲げ工程と、
    を有することを特徴とするプレスフィットピンの製造方法
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