JP6550764B2 - プレスフィット端子の製造方法および電子装置 - Google Patents
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なお、特許請求の範囲および上記手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
以下、本発明に係るプレスフィット端子の製造方法およびこの製造方法にて製造されたプレスフィット端子が用いられる電子装置を具現化した第1実施形態について、図面を参照して説明する。
本実施形態に係る電子装置10は、例えば、車両に搭載されたエンジン等の車載機器を制御する電子制御装置(Electronic Control Unit)など、様々な電子部品がプリント配線板(基板)に実装される装置として構成されている。具体的には、この電子装置10は、図1に示すように、外郭を構成する筐体11と、この筐体11内に収容されるプリント配線板12等を備えている。プリント配線板12は、絶縁層と導電層とが交互に積層される多層基板である。このプリント配線板12の実装面には、スルーホール13やランド等の配線パターンが形成され、ICチップやコンデンサ等の電子部品14やコネクタ15等が実装されている。
まず、プレスフィット端子20を形成するための金属製の角線材30を用意する。
スルーホール13の内壁は圧入された弾性部23によりその圧入部分(図11の符号13s参照)が削られてしまうため、1度でもスルーホール13に弾性部23が圧入されたプリント配線板12では、同じ形状のコネクタを実装することができなかった。すなわち、実装したコネクタを取り外したプリント配線板12は、再利用できずに廃却となっていた。
次に、本発明の第2実施形態に係るプレスフィット端子の製造方法について、図12を用いて説明する。なお、図12は、第2実施形態においてプレスフィット端子20の弾性部23を製造する製造工程の一部を示す説明図である。
本第2実施形態では、上記弾性部形成工程において側部33に対して外方から接触する接触部が設けられる点が主に上記第1実施形態と異なる。このため、第1実施形態と実質的に同様の構成部分には同一符号を付して説明を省略する。
まず、弾性部形成用部位31の中心部32がプレス装置の上型41の加圧面41aと下型42の加圧面42aとの間に位置するとともに弾性部形成用部位31が両ガイド47,48間に位置するように、角線材30を配置する(図12(A))。
なお、弾性部23の側面23bの曲率半径をさらに小さくするため、断面円形の丸線材30aを用いてプレスフィット端子20を形成してもよい。
次に、本発明の第3実施形態に係るプレスフィット端子について、図14を用いて説明する。なお、図14は、第3実施形態に係るプレスフィット端子20cの両弾性部26a,26bをスルーホール13に圧入した状態を示す説明図であり、図14(A)は、断面図を示し、図14(B)は、図14(A)のB−B線相当の断面面を示す。
本第3実施形態では、1つのプレスフィット端子に対して拡幅方向が異なる2以上の弾性部を形成する点が主に上記第1実施形態と異なる。このため、第1実施形態と実質的に同様の構成部分には同一符号を付して説明を省略する。
まず、各プレスフィット端子20d〜20fに対して、図18に示すように、弾性部28bおよび弾性部29bがスルーホール13bおよびスルーホール13cを挿通するように、第1プリント配線板12aを移動させる(図17(A)参照)。
次に、本発明の第4実施形態に係るプレスフィット端子について、図20〜図24を用いて説明する。なお、図20は、第4実施形態に係るプレスフィット端子20の先端部21aの形状を示す説明図であり、図20(A)は挿入側からみた図を示し、図20(B)は側面図を示す。図21は、比較例に係るプレスフィット端子の先端部121aの形状を示す説明図であり、図21(A)は挿入側からみた図を示し、図21(B)は側面図を示す。図22(A)は、2つのプレスフィット端子の切断分離前の状態を示す説明図であり、図22(B)は切断分離後の状態を示す説明図である。図23は、プレスフィット端子の先端部21aをスルーホール13に挿入する状態を示す説明である。図24は、プレスフィット端子の先端部21aと嵌合用開口部49aを有する端子49との接続時の状態を示す説明である。
本第4実施形態では、プレスフィット端子の先端部が砲弾型状に形成される点が主に上記第1実施形態と異なる。このため、第1実施形態と実質的に同様の構成部分には同一符号を付して説明を省略する。
次に、本発明の第5実施形態に係るプレスフィット端子について、図25〜図27を用いて説明する。なお、図25は、第5実施形態に係るプレスフィット端子20gを備えるジャンパー線50を示す説明図であり、図25(A)は、スルーホール51a,51b間を電気的に接続した状態を示し、図25(B)は、先端側の弾性部23および把持部24を切断した状態を示す。図26は、ジャンパー線50を異なるプリント配線板52に再利用する状態を示す説明図であり、図26(A)は、スルーホール52a,52b間を電気的に接続した状態を示し、図26(B)は、先端側の弾性部23および把持部24を切断した状態を示す。図27(A)は、図25(B)でのスルーホールに対する弾性部の圧入状態を示す説明図であり、図27(B)は、異なる弾性部を再圧入した圧入状態を示す説明図である。
本第5実施形態では、プリント配線板の所定のスルーホール間を電気的に接続するジャンパー線の端子としてプレスフィット端子を利用する点が主に上記第1実施形態と異なる。このため、第1実施形態と実質的に同様の構成部分には同一符号を付して説明を省略する。
(1)上述した弾性部形成工程では、図8に示すように薄肉部34を打ち抜いて除去することに限らず、薄肉部34を除去することなく弾性部を形成してもよい。
12,12a,12b,51,52…プリント配線板(基板)
13,13a〜13e,51a,51b,52a,52b…スルーホール
15…コネクタ
20,20a〜20g…プレスフィット端子
23,26a,26b,27,28a,28b,29a,29b…弾性部
25…抜け止め部
30…角線材(線材) 30a…丸線材(線材)
31…弾性部形成用部位
32…中心部
33…側部(残部)
Claims (8)
- 基板(12,12a,12b,51,52)に形成されるスルーホール(13,13a〜13e,51a,51b,52a,52b)に弾性変形した弾性部(23,26a,26b,27,28a,28b,29a,29b)が圧入されることで電気的接続がなされるプレスフィット端子(20,20a〜20g)の製造方法であって、
金属製の線材(30,30a)を用意する工程と、
前記線材のうち前記弾性部を形成する部位を弾性部形成用部位(31)とするとき、当該弾性部形成用部位のうち前記線材の幅方向の中心部(32)を介して対向する方向から当該中心部を押し潰して残部(33)を外方へ拡げることで前記弾性部を形成する弾性部形成工程と、
を備え、
前記線材には複数の前記弾性部形成用部位が設けられ、
前記弾性部形成工程では、前記複数の弾性部形成用部位のうちの一部における前記中心部を押し潰す方向を、他の一部における前記中心部を押し潰す方向と直交させることを特徴とするプレスフィット端子の製造方法。 - 前記弾性部形成工程では、前記中心部を押し潰す方向が異なるように形成される2以上の前記弾性部が、同じ1つの前記スルーホールに圧入するように形成されることを特徴とする請求項1に記載のプレスフィット端子の製造方法。
- 前記弾性部形成工程では、前記残部に対して外方から接触する接触部(47,48)が設けられ、
前記接触部は前記残部に接触する接触面(47a,48a)が曲面状に形成されることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のプレスフィット端子の製造方法。 - 前記線材のうち前記弾性部形成用部位と異なる部位に対して一部を押し潰して外方へ拡げることで形成される抜け止め部(25)を、複数箇所設ける抜け止め部形成工程をさらに備え、
前記抜け止め部形成工程では、複数の前記抜け止め部のうちの一部(25a)における形成時の押し潰し方向を、他の一部(25b,25c)における形成時の押し潰し方向と異ならせることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のプレスフィット端子の製造方法。 - 前記線材のうち当該プレスフィット端子の先端部(21a,22a)を形成する部位を四方から押し潰してその断面形状が凸状に湾曲するように形成する先端部形成工程をさらに備えることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載のプレスフィット端子の製造方法。
- 請求項1〜5のいずれか一項に記載の製造方法により製造されたプレスフィット端子と、
前記プレスフィット端子を挿入するスルーホール(13,13a〜13e,51a,51b,52a,52b)が形成された基板(12,12a,12b,51,52)と、
を備えることを特徴とする電子装置(10)。 - 前記プレスフィット端子を複数有し、前記弾性部が対応する前記スルーホールにそれぞれ圧入された状態で前記基板に対して電気的に接続されて実装されるコネクタ(15)を備えることを特徴とする請求項6に記載の電子装置。
- 前記コネクタは、前記複数のプレスフィット端子のうちの一部における前記弾性部の拡幅方向が他の一部における前記弾性部の拡幅方向と異なるように形成されることを特徴とする請求項7に記載の電子装置。
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