JP2005539037A - ベータ−ラクタマーゼ阻害剤プロドラッグ - Google Patents

ベータ−ラクタマーゼ阻害剤プロドラッグ Download PDF

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Abstract

構造
【化1】
Figure 2005539037

(式中、Rは、Hまたはメチルである)の6−β−ヒドロキシメチルペニシラン酸スルホンのプロドラッグおよびその溶媒和物が開示されている。また、本発明のプロドラッグまたはその溶媒和物、場合によりベータ−ラクタム抗生物質および少なくとも一つの医薬上許容しうる担体を含んでなる医薬組成物が開示されている。さらに、有効量のベータラクタム抗生物質および有効性を高める量の本発明のプロドラッグまたはその溶媒和物を投与することによって哺乳動物におけるベータラクタム抗生物質の治療有効性を高める方法が開示されている。さらに、治療上有効量の本発明の医薬組成物を治療の必要な哺乳動物に投与することによる細菌感染症の治療方法が開示されている。

Description

一般にペニシリンおよびセファロスポリンであるベータ−ラクタム抗生物質は、哺乳動物、例えばヒトにおける主に細菌性の感染症の治療に広く使用されてきた。ある種の微生物は、抗生物質のベータ−ラクタム環を攻撃するさまざまなベータ−ラクタマーゼ酵素を産生し、それによって薬物の効果がなくなるためこれらの抗生物質に耐性であると考えられる。
米国特許第4,287,181号,Kelloggは、本発明で使用するβ−ラクタマーゼ阻害剤である6−β−ヒドロキシメチルペニシラン酸スルホンを含めた種々の6β−ヒドロキシアルキルペニシラン酸が強力なベータ−ラクタマーゼ阻害剤であることを開示している。英国特許第GB2053220A号, Metzger等、および英国特許第GB2076812号, Schneider等は、同様に6−β−ヒドロキシメチルペニシラン酸スルホンがベータ−ラクタマーゼ阻害剤であることを開示している。しかし、ベータ−ラクタマーゼ阻害剤6−β−ヒドロキシメチルペニシラン酸スルホンは、前臨床研究では、経口投与したときに齧歯類において生体内であまり吸収されない。
また、Kellogg, Metzger 等および Schneider 等は、前臨床研究において容易に生体内で加水分解され、齧歯類において遊離酸よりも良好な吸収を示す6−β−ヒドロキシメチルペニシラン酸スルホンのエステルプロドラッグを開示した。
しかし、これらのエステルプロドラッグの多くは、油としてまたは低い融点を有する固形物としてしか合成することができず、医薬製剤における有効性が、錠剤化、ミル処理または精製に適した融点を有する固形プロドラッグであるよりも制限されている。
さらに、これらのエステルプロドラッグは、典型的には経口投与したときに、あまり吸収されない。従って、経口投与して、より十分に吸収されるプロドラッグに必要なレベルよりも治療上有効なベータ−ラクタマーゼ阻害剤6−β−ヒドロキシメチルペニシラン酸スルホンの血漿レベルを得るには、より高い薬物用量が必要である。さらに、あまり吸収されないプロドラッグの経口投与では、吸収されないプロドラッグは、胃腸管中で加水分解されて、活性薬物を形成し、なんらかの残留アモキシシリンと共に、選択的に正常細菌叢の必須成分を殺すため、受容者は下痢の発生率が高くなったり、ひどくなったりすることがある。さらに、所望のプロドラッグの製造方法が比較的安価であることが望ましい。
従って、高い経口バイオアベイラビリティを有し、より好ましくは適切な融点で結晶性であるベータ−ラクタマーゼ阻害剤6−β−ヒドロキシメチルペニシラン酸スルホンの結晶性プロドラッグが必要である。
本発明は、構造
Figure 2005539037
(式中、Rは、Hまたはメチルである)を有する6−β−ヒドロキシメチルペニシラン酸スルホン(別名、4−チア−1−アザビシクロ[3.2.0]ヘプタン−2−カルボン酸,6−(ヒドロキシメチル)−3,3−ジメチル−7−オキソ−,4,4−ジオキシド(2S,5R,6R))のプロドラッグおよびその溶媒和物に関する。本発明のプロドラッグには、4−チア−1−アザビシクロ[3.2.0]ヘプタン−2−カルボン酸,6−(ヒドロキシメチル)−3,3−ジメチル−7−オキソ−,−1−(ベンゾイルオキシ)−メチルエステル,4,4−ジオキシド(2S,5R,6R);4−チア−1−アザビシクロ[3.2.0]ヘプタン−2−カルボン酸,6−(ヒドロキシメチル)−3,3−ジメチル−7−オキソ−,−1−(ベンゾイルオキシ)−エチルエステル,4,4−ジオキシド(2S,5R,6R);4−チア−1−アザビシクロ[3.2.0]ヘプタン−2−カルボン酸,6−(ヒドロキシメチル)−3,3−ジメチル−7−オキソ−,(1R)−1−(ベンゾイルオキシ)エチルエステル,4,4−ジオキシド(2S,5R,6R);および4−チア−1−アザビシクロ[3.2.0]ヘプタン−2−カルボン酸,6−(ヒドロキシメチル)−3,3−ジメチル−7−オキソ−,(1S)−1−(ベンゾイルオキシ)エチルエステル,4,4−ジオキシド(2S,5R,6R)が含まれる。
本発明の好ましいプロドラッグは、
Figure 2005539037
の構造を有する4−チア−1−アザビシクロ[3.2.0]ヘプタン−2−カルボン酸,6−(ヒドロキシメチル)−3,3−ジメチル−7−オキソ−,(1R)−1−(ベンゾイルオキシ)エチルエステル,4,4−ジオキシド(2S,5R,6R)またはその溶媒和物である。
また、本発明は、本発明のプロドラッグまたはその溶媒和物、場合によりベータ−ラクタム抗生物質、および少なくとも一つの医薬上許容しうる担体、賦形剤または希釈剤を含んでなる医薬組成物に関する。好ましくは、ベータ−ラクタム抗生物質は、アモキシシリンである。また、医薬組成物に使用するプロドラッグは、4−チア−1−アザビシクロ[3.2.0]ヘプタン−2−カルボン酸,6−(ヒドロキシメチル)−3,3−ジメチル−7−オキソ−,(1R)−1−(ベンゾイルオキシ)エチルエステル,4,4−ジオキシド(2S,5R,6R)またはその溶媒和物であることが好ましい。医薬組成物は、4−チア−1−アザビシクロ[3.2.0]ヘプタン−2−カルボン酸,6−(ヒドロキシメチル)−3,3−ジメチル−7−オキソ−,(1R)−1−(ベンゾイルオキシ)エチルエステル,4,4−ジオキシド(2S,5R,6R)またはその溶媒和物、アモキシシリンおよび医薬上許容しうる担体、賦形剤または希釈剤を含んでなることがより好ましい。
さらに、本発明は、哺乳動物に有効量のベータ−ラクタム抗生物質および有効性を高める量の本発明のプロドラッグまたはその溶媒和物を投与することからなる、哺乳動物におけるベータ−ラクタム抗生物質の治療上の有効性を高める方法に関する。好ましくは、ベータ−ラクタム抗生物質は、アモキシシリンである。また、使用するプロドラッグが、4−チア−1−アザビシクロ[3.2.0]ヘプタン−2−カルボン酸,6−(ヒドロキシメチル)−3,3−ジメチル−7−オキソ−,(1R)−1−(ベンゾイルオキシ)エチルエステル),4,4−ジオキシド(2S,5R,6R)またはその溶媒和物であることは好ましい。プロドラッグが、4−チア−1−アザビシクロ[3.2.0]ヘプタン−2−カルボン酸,6−(ヒドロキシメチル)−3,3−ジメチル−7−オキソ−,(1R)−1−(ベンゾイルオキシ)エチルエステル,4,4−ジオキシド(2S,5R,6R)またはその溶媒和物であり、そしてベータ−ラクタム抗生物質がアモキシシリンであることはより好ましい。哺乳動物がヒトであることは、さらに好ましい。
さらに、本発明は、細菌感染症の治療が必要な哺乳動物に治療上有効量の本発明の医薬組成物を投与することによる、哺乳動物における細菌感染症の治療に関する。この医薬組成物には、さらにベータ−ラクタム抗生物質が含まれることが好ましい。ベータ−ラクタム抗生物質は、アモキシシリンであることが好ましい。また、使用するプロドラッグが、4−チア−1−アザビシクロ[3.2.0]ヘプタン−2−カルボン酸,6−(ヒドロキシメチル)−3,3−ジメチル−7−オキソ−,(1R)−1(ベンゾイルオキシ)エチルエステル,4,4−ジオキシド(2S,5R,6R)またはその溶媒和物であることが好ましい。プロドラッグが、4−チア−1−アザビシクロ[3.2.0]ヘプタン−2−カルボン酸,6−(ヒドロキシメチル)−3,3−ジメチル−7−オキソ−,(1R)−1−(ベンゾイルオキシ)エチルエステル,4,4−ジオキシド(2S,5R,6R)またはその溶媒和物であり、そしてベータ−ラクタム抗生剤がアモキシシリンであることがより好ましい。哺乳動物がヒトであることは、さらに好ましい。
本発明を説明するために使用する用語は、本明細書において以下の意味を有する。
用語「有効量」は、単独でまたは本発明のプロドラッグと組み合わせて投与したときに、哺乳動物における細菌感染症の発症を予防し、症状を緩和し、進行を停止させるか、または取り除くベータ−ラクタム抗生物質の量を意味する。
用語「有効性を高める量」は、哺乳動物に投与したときに、後で、生体内で加水分解され、本発明のベータ−ラクタマーゼ阻害剤を形成し、併用投与したベータ−ラクタム抗生物質の治療有効性を高めるプロドラッグの量を意味する。
用語「哺乳動物」は、分類学の種類の哺乳類の構成メンバである個々の動物である。哺乳類の種類には、例えばヒト、サル、チンパンジー、ゴリラ、ウシ、ブタ、ウマ、ヒツジ、イヌ、ネコ、マウスおよびラットが含まれる。
本発明において、好ましい哺乳動物は、ヒトである。
用語「医薬上許容しうる」は、担体、希釈剤および賦形剤は、組成物の他の成分と適合しなければならず、そしてそれを受容する者に有害であってはならないことを意味する。本発明の医薬組成物は、よく知られており容易に入手可能な成分を用いて当分野で知られている方法によって製造される。
本発明のプロドラッグには、実施例3に記載された4−チア−1−アザビシクロ[3.2.0]ヘプタン−2−カルボン酸,6−(ヒドロキシメチル)−3,3−ジメチル−7−オキソ−,−1−(ベンゾイルオキシ)メチルエステル,4,4−ジオキシド(2S,5R,6R)および実施例4に記載された4−チア−1−アザビシクロ[3.2.0]ヘプタン−2−カルボン酸,6−(ヒドロキシメチル)−3,3−ジメチル−7−オキソ−,−1−(ベンゾイルオキシ)エチルエステル,4,4−ジオキシド(2S,5R,6R)が含まれる。
さらに、実施例7に記載された本発明のプロドラッグは、上部胃腸管中で安定であるが、吸収後、容易に生体内で加水分解してベータ−ラクタマーゼ産生細菌に対してベータ−ラクタム抗生物質の有効性を高めるベータ−ラクタマーゼ阻害剤である6−β−ヒドロキシメチルペニシラン酸スルホン(以下、「6−β−HMPAS」と称する)を形成する。このベータ−ラクタマーゼ阻害により、併用投与されたベータ−ラクタム抗生物質のベータ−ラクタマーゼ(+)菌株に対する抗菌能力が保たれる。
本発明のプロドラッグは、生体内で加水分解され、遊離酸ベータ−ラクタマーゼ阻害剤6−(β−HMPAS)を形成し、これらのプロドラッグは、哺乳動物に投与したときに、併用投与されたベータ−ラクタム抗生物質のベータ−ラクタマーゼ産生細菌に対する有効性を高めるのに有用である。
本発明のプロドラッグは、例えばヒトにおける気道、尿管および軟組織の感染を治療するためにベータ−ラクタム抗生物質との組み合わせ治療に使用することができる。また、本発明の組成物は、他の哺乳動物における感染症、例えばウシの乳腺炎を治療するために使用することができる。
本発明のプロドラッグ、医薬組成物および治療方法が有効な細菌感染症には、抗生物質抵抗性分離株を含めた、気道病原体、例えばHaemophilus influenzaeおよびMoraxella catarrhalisによって生じる市中肺炎(CAP)、慢性気管支炎の急性増悪(AECB)および急性細菌性副鼻腔炎(ABS)を含めた上気道疾患が含まれる。
さらに、抗生物質を含む本発明の医薬組成物による治療が有効な細菌感染症には、特に、Drug Resistant S. pneumoniae (DRSP)、例えばPenicillin Resistant S. pneumoniaeを含めたH. influenzae または Streptococcus pneumoniaeによって生じる、小児中耳炎、副鼻腔炎、肺炎および成人における気管支炎の急性増悪が含まれる。
抗生物質を含んでなる本発明の医薬組成物による治療に有効なさらなる細菌感染症には、大腸菌、Klebsiella pneumoniae, Enterobacter spp.およびEnterobacteriaceae科の他の全てのメンバーによって生じる軟組織感染が含まれる。
抗生物質を含んでなる本発明の医薬組成物による治療に有効な他の感染症には、ベータ−ラクタマーゼ産生メチシリン感受性ブドウ球菌およびベータ−ラクタマーゼ産生嫌気性菌によって生じるものが含まれる。
本発明のプロドラッグは、複数のキラル中心を含むため、種々の光学活性ジアステレオマー形態で存在する。より詳しくは、本発明の好ましいプロドラッグは、1−エチルの所でキラル中心を含む。本発明には、4−チア−1−アザビシクロ[3.2.0]ヘプタン−2−カルボン酸,6−(ヒドロキシメチル)−3,3−ジメチル−7−オキソ−,−1−(ベンゾイルオキシ)エチルエステル,4,4−ジオキシド(2S,5R,6R)の1Rおよび1Sジアステレオマーが含まれ、そしてまたこれらのジアステレオマーの混合物、例えばラセミ混合物が含まれる。さらに、これらのジアステレオ異性形態、それらの混合物およびそれらの個々の合成は、本明細書において以下の実施例4〜6に記載する。
さらにより好ましくは、本発明のプロドラッグには、実施例5に記載された4−チア−1−アザビシクロ[3.2.0]−ヘプタン−2−カルボン酸,6−(ヒドロキシメチル)−3
,3−ジメチル−7−オキソ−,−1−(ベンゾイルオキシ)エチルエステル,4,4−ジオキシド(2S,5R,6R)の1Rジアステレオマーが含まれる。
本発明のプロドラッグは、多形性を示すことができる。プロドラッグの多形体は、本発明の一部を構成し、そして種々の条件下で本発明のプロドラッグを結晶化することによって製造することができる。例えば、再結晶用に種々の溶媒または種々の溶媒混合物;種々の温度での結晶化;結晶化中に非常に急速〜非常に遅い範囲の種々の冷却モードを使用する。また、多形体は、プロドラッグを加熱または融解し、徐々にまたは急速に冷却することによって得ることができる。多形体の存在は、固体プローブNMR分光法、IR分光法、示差走査熱量測定、粉末X線回折または他のこのような技術によって測定することができる。
また、本発明のプロドラッグは、溶媒和物、例えば水和物の形態で存在することができる。本発明は、それぞれの溶媒和物およびそれらの混合物を含む。
プロドラッグについて、投与するプロドラッグの最少量は、併用投与したベータ−ラクタム抗生物質の有効性を高める量である。投与するプロドラッグの最大量は、単独でまたはベータ−ラクタム抗生物質と組み合わせた量が、毒物学上許容しうる量である。
典型的には、成人および少なくとも体重40kgの子供については、プロドラッグの日用量は、約200mg〜約1gの間またはそれ以上ある。体重40kg未満の子供については、プロドラッグの日用量は、約7mg/kg/日〜約20mg/kg/日の間またはそれ以上である。しかし、これらの数字は、例として示しただけであって、場合によっては、これらの限界を超えた用量を用いる必要がありうる。
本発明のプロドラッグの日用量は、等用量で1日に1〜4回投与することができる。
細菌感染症の治療では、本発明のプロドラッグを、ベータ−ラクタム抗生物質と併用投与する。プロドラッグおよびベータ−ラクタム抗生物質は同時にまたは逐次的に投与することができる。さらに、プロドラッグおよび抗生物質は、別々の医薬組成物中にまたは単一の医薬組成物中に含めることができる。
本発明のプロドラッグと併用投与する典型的なベータ−ラクタム抗生物質は、種々のベータ−ラクタマーゼ酵素による酵素的分解および不活化に感受性であるベータ−ラクタム抗生物質である。このようなベータ−ラクタマーゼ感受性抗生物質の例としては、ペニシリン、例えば天然ペニシリン、アモキシシリンおよびアンピシリン;セファロスポリン、例えばセファドロキシル、セファゾリン、セファレキシン、セファロチン、セファピリン、セフラジン、セファクロール、セファマンドール、セホイシド、セホラニド、セフプロジル、セフロキシム、セフジニル、セホペラゾン、セフォタキシム、セフポドキシム、セフタジジム、セフチブテン、セフチゾキシム、セフトリアキソンおよびセフェピメ;およびモノバクタム、例えばアズトレオナムが含まれるが、これらに限定されるものではない。
典型的に、医薬組成物中で一緒に含める場合、ベータ−ラクタム抗生物質対プロドラッグの重量比率は、約15:1〜約1:1の間である。
本発明のプロドラッグは、アモキシシリンと併用投与することが好ましい。アモキシシリンを、プロドラッグ4−チア−1−アザビシクロ[3.2.0]−ヘプタン−2−カルボン酸,6−(ヒドロキシメチル)−3,3−ジメチル−7−オキソ−,−1−(1R)−ベンゾイルオキシ)エチルエステル,4,4−ジオキシド(2S,5R,6R)と併用投与することは
より好ましい。
本明細書に使用する用語「アモキシシリン」は、アモキシシリンまたはアルカリ塩またはその水和物、例えば特にアモキシシリン三水和物または(結晶化)アモキシシリンナトリウムを意味する。特に明記しない限り、アモキシシリンの重量は、対応する遊離酸と同等の重量に相当する。さらに、実際には、製剤に配合するアモキシシリンの重量を、アモキシシリンの効力を考慮して、慣用の方法に従ってさらに調節することは明らかである。
典型的に、成人および少なくとも体重40kgの子供について、アモキシシリンの有効量は、約250mg〜約5gの日用量レベルである。体重40kg未満の子供について、アモキシシリンの有効性を高める量は、約20mg/kg/日〜約150mg/kg/日の日用量レベルである。しかし、これらの数字は例として示しただけであって、いくつかの場合では、これらの限界を超えた用量を用いる必要がありうる。
アモキシシリンの日用量は、即時、改良または遅延(すなわち、ゆるやかな)放出組成物の形態で、等しい用量で、1日1〜4回投与することができる。本発明の医薬組成物に適した、アモキシシリンを含む即時、改良および遅延(ゆるやかな)放出医薬組成物の製剤およびその製造は、Rooke等に付与された米国特許第4,537,887号、Conley等に付与された同第6,051,255号、Cole等に付与された同第6,218,380号、Conley等に付与された同第6,051,255号;Conley等による米国特許出願第09/911905号;およびConley等による国際出願第PCT/IB01/01899号に記載されている。米国特許第4,537,887号、同第6,051,255号、同第6,218,380号、同第6,051,255号、USSN第09/911905号および国際出願第PCT/IB01/01899号の教示は、参照によりそれらの全体が本明細書に組み込まれている。
これらの組成物において、プロドラッグおよびアモキシシリンの正確な量は、治療する微生物にある程度左右される。
当業者には明白なことであるが、いくつかのベータ−ラクタム化合物は、経口的にまたは非経口的に投与したときに有効であるが、他のものは、非経口的に投与したときにのみ有効である。本発明のプロドラッグを非経口的に投与されたベータ−ラクタム抗生物質と合わせるときは、非経口投与でのみ有効な適切な医薬、非経口使用に適した組み合わせ製剤を使用する。プロドラッグを経口的または非経口的に有効なベータ−ラクタム抗生物質と合わせるときに、経口または非経口投与のいずれかに適した組み合わせを製造することができる。さらに、プロドラッグの製剤を経口的に投与し、同時に、さらなるベータ−ラクタム抗生物質を非経口的に投与することができ、そしてまた、プロドラッグの製剤を非経口的に投与し、同時にさらなるベータ−ラクタム抗生物質を経口的に投与することができる。
本発明の医薬組成物は、本発明のプロドラッグおよび少なくとも一つの医薬上許容しうる賦形剤、担体または希釈剤を含んでなる。
場合により、医薬組成物は、さらにベータ−ラクタム抗生物質を含む。抗生物質がアモキシシリンであることは好ましい。また、プロドラッグは、4−チア−1−アザビシクロ−[3.2.0]ヘプタン−2−カルボン酸,6−(ヒドロキシメチル)−3,3−ジメチル−7−オキソ−(1R)−1−(ベンゾイルオキシ)エチルエステル−4,4−ジオキシド(2S,5R,6R)であることが好ましい。4−チア−1−アザビシクロ[3.2.0]ヘプタン−2−カルボン酸,6−(ヒドロキシメチル)−3,3−ジメチル−7−オキソ−,(1R)−1−(ベンゾイルオキシ)エチルエステル,4,4−ジオキシド(2S,5R,6R)、アモキシシリンおよび少なくとも一つの医薬上許容しうる担体を含んでなる医薬組成物は、より好ましい。
このような医薬組成物に適した賦形剤、希釈剤および担体の例としては、充填剤および増量剤、例えばデンプン、糖、マンニトールおよびシリカの誘導体;結合剤、例えばカルボキシメチルセルロースおよび他のセルロース誘導体、アルギン酸塩、ゼラチンおよびポリビニルピロリドン;保湿剤、例えばグリセロール;崩壊剤、例えば寒天、炭酸カルシウムおよび炭酸水素ナトリウム;溶解遅延剤、例えばパラフィン;再吸収促進剤、例えば第四級アンモニウム化合物;表面活性剤、例えばセチルアルコール、グリセロールモノステアレート;吸着性担体、例えばカオリンおよびベントナイト、;および滑沢剤、例えばタルク、カルシウムおよびステアリン酸マグネシウムおよび固体ポリエチレングリコールが含まれる。製剤は、滑沢剤、例えばタルク、ステアリン酸マグネシウムおよび鉱油;湿潤剤;乳化剤および懸濁化剤;保存剤、例えばメチル−およびプロピルヒドロキシベンゾエート;甘味剤;および着香剤を含むことができる。
本発明の医薬組成物の製造においては、プロドラッグ、および場合によりベータ−ラクタム抗生物質を、通常、賦形剤と混合するか、賦形剤で希釈するか、またはカプセル、小袋もしくは他の容器の形態をとることができる担体中に閉じ込める。賦形剤を希釈剤として使用するときは、それは、固形物、半固形物または活性成分についてビヒクル、担体または媒質として作用する液体の物質であることができる。
医薬組成物は、経口的にまたは非経口的に、すなわち筋内、皮下、静脈内または腹腔内に投与することができる。担体、賦形剤または希釈剤は、意図する投与方式に基づいて選ばれる。例えば、経口投与方式の場合、本発明の医薬組成物は、標準医薬実施法に従って、咀しゃく錠剤を含めた錠剤、カプセル剤、ロゼンジ、トローチ剤、散剤、シロップ剤、エリキシル剤、液剤および懸濁剤等の形態で使用することができる。活性成分対担体の比率は、本来、活性成分の化学的性質、溶解度および安定性だけでなく企図する用量に左右される。しかし、ベータ−ラクタム抗生物質および本発明のプロドラッグを含んでなる医薬組成物は、活性成分約20%〜約95%を含むことが好ましい。経口使用の錠剤の場合、一般に使用される担体としては、ラクトース、クエン酸ナトリウムおよびリン酸の塩が含まれる。種々の崩壊剤、例えばデンプンおよび滑沢剤、例えばステアリン酸マグネシウム、ラウリル硫酸ナトリウムおよびタルクは、錠剤に一般的に使用される。カプセル形態の経口投与では、有用な希釈剤は、ラクトースおよび高分子量ポリエチレングリコールである。経口使用で液剤または懸濁剤が必要な場合、活性成分を乳化剤および懸濁化剤で合わせることができる。所望により、ある種の甘味剤および/または着香剤を加えることができる。非経口投与では、通常、活性成分の滅菌溶液を製造し、溶液のpHを適切に調節して緩衝化する。静脈内の使用では、溶質の合計濃度を制御して製剤を等張性にする。
本発明の製剤は、医薬技術分野に慣用の方法によって経口投与用の固体剤形、例えば錠剤または散剤または懸濁剤または液剤へ再構成するための粒状製品にすることができる。
このような錠剤を製造するのに適切な成分および適切な方法は、例えば、国際出願第WO92/19227号および同第WO 95/28927号に開示されている。これらの技術は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれている。散剤または顆粒状製剤、例えば小児用懸濁製剤は、医薬製剤の製造分野およびこのような懸濁剤へ再構成するための乾燥製剤の製造において一般に慣用の技術を用いて製造することができる。例えば、適切な技術は、適切な容器へ装填するため乾燥粉末状のまたは造粒された成分を混合する技術である。
小児への投薬では、本発明の製剤を、好ましくはシロップ剤として、単位用量体積、例
えば5mlまたは2.5ml中に適切な重量のアモキシシリンおよびプロドラッグを含む
、一般に慣用の製剤に甘い風味をつけた水性シロップ製剤(その新規なアモキシシリン:プロドラッグ比率および意図する使用を除く)にすることが好ましい。従って、小児用製剤には、バルク液剤またはバルク懸濁剤、例えばシロップ剤、またはこのような容積中にこのような用量を含んでなる液剤または懸濁剤の濃度でこのような液剤または懸濁剤にすることができる粒剤または散剤が含まれうる。適切なこのような製剤は、国際出願PCT第EP96/01881 (SmithKline Beecham) に記載されている。また、本発明の製剤には、通常、その活性物質アモキシシリンおよびプロドラッグに加えて、経口投薬の製剤分野で標準的な賦形剤が含まれ、一般の標準的な比率で、一般に標準的な粒径および等級等で使用される。
小児用経口懸濁剤の場合、これらの賦形剤としては、懸濁助剤、滑剤(充填を助けるため)、希釈剤、増量剤、着香剤、甘味剤および安定剤が含まれうる。
使用に適した賦形剤としては、キサンタンガム(懸濁助剤)、コロイドシリカ(潤滑剤)、コハク酸(安定剤)、アスパルテーム(甘味剤)、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(懸濁助剤)および二酸化ケイ素(プロドラッグおよび増量剤用希釈剤)が含まれる。着香剤としては、一般的な着香剤、例えばバブルガム、オレンジ、バナナ、キイチゴ、ブドウおよびゴールデンシロップまたは局所条件に合わせたそれらの混合物が含まれうる。
本発明の医薬組成物は、例えばこのような日用量の投与に適した量を実現する固体単位用量形態で提供することができる。例えば単位剤形は、再構成用の粒剤または散剤を含んでなる錠剤または小袋であってもよく、このうちの1または2つを1日1〜4回服用する。別法として、単位用量は、固形物または液剤または懸濁剤のバルクとして、例えば小児投与用シロップ剤として、製剤の適切な単位用量の投与を容易にする、知られているタイプの適切な測定デバイスと共に提供することができる。適切な単位用量の量は、上記の日用量の量を、1〜4用量に分割して投与ことができるものである。
本発明のさらにもう一つの実施態様は、(1)本発明のプロドラッグおよび場合によりベータ−ラクタム抗生物質を含んでなる医薬組成物、および(2) 所望の治療効果を得る方法で医薬組成物を投与するための指示を含んでなる、哺乳動物における抗菌治療効果を得るためのキットである。
本発明を、さらに以下の実施例で説明する。しかし、本発明が、そこに記載された説明に限定されないことは理解すべきである。
実施例1
(R/S)安息香酸1−クロロ−エチルエステルの製造および鏡像異性体の分離
Figure 2005539037
上記(R/S)−安息香酸1−クロロ−エチルエステルは、次のように製造した。
3つ口丸底フラスコ中、窒素雰囲気下の塩化ベンゾイル(Aldrich)122g(862mmol)の撹拌溶液に、無水塩化亜鉛(Aldrich)2.35g(17.2mmol)を加えた。反応混合物を室温で15分間撹拌し、次いでエチレングリコール/CO2浴を用いて−15℃に冷やした。内部温度を0℃より下に維持しながら、この混合物にアセトアルデヒド(Aldrich)37.9g(862mmol)を、ゆっくりと加えた。添加を完了した後、反応混合物を室温に加温させた。水400mLおよびCH2Cl2400mLを加えてから層を分離した。有機層を分離し、飽和NaHCO3、水、ブラインで洗浄し、MgSO4で乾燥し、濾過して真空下で濃縮した。酢酸エチル1.75%/ヘキサン98.25%で溶出するシリカゲル上のクロマトグラフィにより黄色油55.4gを得た。1H−NMR(400MHz,CDCl3):8.08 (d, 2H, J=7.5Hz), 7.61 (t, 1H, J=7.5Hz), 7.47 (t, 2H, J=7.5Hz), 6.80 (q, 1H, J=6Hz), 1.93 (d, 3H, J=6Hz).
下記(R)−安息香酸1−クロロ−エチルエステルを、10cm×50cmのChiralcel OJカラムを用い、ヘプタン/IPA(98/2)を用いて250mL/分流速で溶出して(+/−)−安息香酸1−クロロ−エチルエステルのキラル分離によって単離した。集めた鏡像異性体は、7.123分の分析純度保持時間で2番目に溶出した。
Figure 2005539037
1H−NMR(CDCl3,400MHz):8.08 (d, 2H, J=7.5Hz) , 7.61 (t, 1H, J=7.5Hz), 7.47 (t, 2H, J=7.5Hz), 6.80 (q, 1H, J=6Hz), 1.93 (d, 3H, J=6Hz). [αd] =-140° (C+0.0315, CHCl3).
下記(S)−安息香酸1−クロロ−エチルエステルを、10cm×50cmChiralcel OJカラムを用いてヘプタン/IPA(98/2)を用いて250mL/分の流速で溶出して(+/−)−安息香酸1−クロロ−エチルエステルのキラル分離によって単離した。集めた鏡像異性体は、5.807分の分析純度保持時間で最初に溶出した。
Figure 2005539037
1H−NMR(CDCl3,400MHz):8.08 (d, 2H, J=7.5Hz), 7.61 (t, 1H, J=7.5Hz), 7.47 (t, 2H, J=7.5Hz), 6.80 (q, 1H, J=6Hz), 1.93 (d, 3H, =6Hz). [αd] = +130° (C+0.0345, CHCl3).
実施例2
4−チア−1−アザビシクロ[3.2.0]ヘプタン−2−カルボン酸,6−(ヒドロキシメチル)−3,3−ジメチル−7−オキソ,4,4−ジオキシド,一ナトリウム塩,(2S,5
R,6R)の製造
Figure 2005539037
上記4−チア−1−アザビシクロ[3,2,0]ヘプタン−2−カルボン酸,6−(ヒドロキシメチル)−3,3−ジメチル−7−オキソ−,4,4−ジオキシド,一ナトリウム塩,(2S,5R,6R)(以下、「Na−HMPAS」)を以下の4工程の方法によって製造した。
工程1 ナトリウム6,6−ジブロモペニシラネートスルホンの製造
Figure 2005539037
酢酸エチル(15.8L)を6,6−ジブロモペニシラン酸スルホン(2500g)に加え、50℃に加熱した。ナトリウムエチルヘキサノエート(1044g)および酢酸エチル(5.0L)を撹拌して溶液を形成し、次いで60分間かけて6,6−ジブロモペニシラン酸スルホン溶液に加えた。反応混合物を周囲温度に冷まし、生成した固形物を1時間粒状化させた。生成物を濾過により集め、酢酸エチルで洗浄してナトリウム6,6−ジブロモ−ペニシラネートスルホン2197g(83%)を得た。融点186〜187℃,1HNMR(D2O)δ1.30 (s, 3H), 1.45 (s, 3H), 4.29 (s, 1H), 5.54 (s, 1H).
工程2 ベンジル6,6−ジブロモペニシラネートスルホンの製造
Figure 2005539037
ジメチルホルムアミド(5.7L)およびナトリウム6,6−ジブロモペニシラネートスルホン(3820g)を合わせ、全ての固形物が溶解するまで混合物を数分間撹拌した。この混合物に1時間かけて臭化ベンジル(1400g)を加えた。次いで、反応混合物を周囲温度で一夜撹拌した。水(4.5L)および酢酸エチル(15.0L)を加えて反応物をクエンチした。水性相を酢酸エチル(2×600mL)で洗浄し、合わせた有機相を飽和水性炭酸水素ナトリウム溶液(2×1L)および水性塩化ナトリウム溶液(2×1L)で順次洗浄した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮して所望のベンジ6,6−ジブロモペニシラネートスルホン3566g(90%)を結晶として得た。融点146〜147℃,1HNMR(CDCl3)δ1.2 (s, 3H) , 1.5 (s, 3H) , 4.5 (s, 1H), 4.9 (s, 1H), 5.16 (d, 1H, J = 12 Hz), 5.29 (d, 1H, J = 12 Hz) , 7.35-7.40 (m, 5H) .
工程3 ベンジル6−β−ヒドロキシメチル−6−α−ブロモペニシラネート,スルホンの製造
Figure 2005539037
丸底フラスコ中、パラホルムアルデヒドを窒素掃引下で160〜180℃に加熱し、過剰の水を放出させた。別個の丸底フラスコ中で、テトラヒドロフラン(8.0L)およびベンジル6,6−ジブロモペニシラネートスルホン(1000g)を合わせて、全ての固形物が溶解するまで撹拌した。溶液を−78℃に冷やし、温度を−70℃未満維持しながら、THF(720mL)中の3Mメチル塩化マグネシウムをゆっくりと溶液に加えた。反応混合物を1時間撹拌した。この時に、第1の丸底フラスコから放出させたホルムアルデヒドガスを、窒素流れを用いて冷却した反応混合物の表面に吹きつけた。冷反応フラスコを冷やして激しく撹拌しながら、このホルムアルデヒドガスを、約6時間、反応混合物から放出させた。反応完了をTLC(ヘキサン:酢酸エチル80:20)によって測定し、THF(400mL)中の酢酸(132mL)の溶液を用いて反応物を−78℃でクエンチした。反応混合物を周囲温度に加温させてから、反応混合物をSupercelで濾過した。濾液を濃縮して油(1000g)を得た。次いで、油を大きい反応容器へ移し、酢酸エチル(5.0L)/水(2.5L)を加えた。混合物を撹拌してから分離した。水性層を酢酸エチル(2×500mL)で洗浄した。合わせた有機層を、1N塩酸(3.0L)、水(3×3.0L)および飽和塩化ナトリウム水溶液(3×3.0L)で順次洗浄した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥し、Supercelを通して濾過し、濃縮して冷蔵庫に保存した。生成した油を、シリカゲルを通してクロマトグラフ処理(生成物の油500g当たり1kg)、ヘキサン/酢酸エチル9:1(20.0L)で溶出し、不純物を除去してからヘキサン/酢酸エチル4:1(4.0〜8.0L)、そして最終的にヘキサン/酢酸エチル3:2(必要に応じて)で溶出してベンジル6−β−ヒドロキシメチル−6−α−ブロモ−ペニシラネートスルホンを除去した。収量205.5g(23%),融点120〜121℃,1HNMR(CDCl3)δ1.28 (s, 3H), 1.57 (s, 3H), 4.09 (d, 1H, J = 16Hz), 4.54 (s, 1H), 4.62 (d, 1H, J = 16Hz), 4.82 (s, 1H) , 5.18 (d, 1H, J = 16 Hz) , 5.32 (d, 1H, J = 16 Hz), 7.36-7.42 (m, 5H).
工程4 4−チア−1−アザビシクロ−[3,2,0]ヘプタン−2−カルボン酸,6−(ヒドロキシメチル)−3,3−ジメチル−7−オキソ−,4,4ジオキシド,一ナトリウム塩,(2S,5R,6R)の製造
水(163mL)、酢酸エチル(2000mL)、ベンジル6−(β−ヒドロキシメチル−6−α−ブロモペニシラネートスルホン(180g)、トリエチルアミン(90.0g)および炭素(45g)上5%パラジウムを合わせて、周囲温度、50psiで約2時間水素化した。反応混合物のTLCは、反応の完了を示さなかったら、さらに触媒(15g)を加えて混合物を1時間水素化した。反応が完了したら、反応物を、硫酸(112.5g)および水(270mL)の混合物でクエンチした。反応混合物を濾過して触媒を除去し、EtOAc(450mL)で洗浄した。水性層をEtOAc(3×750mL)で洗浄した。有機相を合わせ、塩化カルシウムで乾燥して1%未満の水分含量にした。次いで、塩化カルシウムを濾過し、酢酸エチルをその1/2容積まで減らした。次いで、新たな酢酸エチルを溶液に加え、ここでの溶液の水分含量は、0.09%であった。ナトリウムエチルヘキサノエート(59g)およびEtOAc(450mL)を合わせて周囲温度で有機相にゆっくりと加えた。次いで、混合物を30〜45分間粒状化させた。生成した固形物を濾過し、EtOA
c(500mL)で洗浄し、乾燥してナトリウム6−β−ヒドロキシメチルペニシラネートスルホン79.0g(66%)を得た。さらに、固形物を2−プロパノール/水から再結晶して精製した。融点246〜245℃,1HNMR(D2O)δ1.23 (s, 3H), 1.39 (s, 3H), 3.82-3.89 (m, 1H), 3.97-4.10 (m, 3H), 4.85 (s, 1H).
代替工程4 4−チア−1−アザビシクロ[3,2,0]ヘプタン−2−カルボン酸,6−(ヒドロキシメチル)−3,3−ジメチル−7−オキソ−4,4−ジオキシド,一ナトリウム塩(2S,5R,6R)の製造
ベンジル6−β−ヒドロキシメチル−6−α−ブロモペニシラネートスルホン(1143g)を、大きな反応容器中に入れた。ベンゼン(6.2L)およびトリブチルスズヒドリド(770mL)を加え、反応混合物を還流温度に2〜3時間加熱した。反応をTLC,1:1溶媒=ヘキサン/酢酸エチルでモニターした。
反応が完了したら、混合物を濃縮して油にし、ベンゼンを除去した。全ての残留スズ副生物が除去されるまで、周囲温度でヘキサンを用いて油を洗浄した。物質を還流に再加熱し、酢酸エチル(EtOAc)を加え、物質を一つ口フラスコに移して濃縮した。物質をヘキサン(3×)で洗浄し、生成物層を減圧下で乾燥した。
油の半分(549g)を、シリカゲル(1kg)で十分な塩化メチレンによりクロマトグラフ処理して、溶液を油に変え、ヘキサン/EtOAc7:3からヘキサン/EtOAc3:2に進行させて溶出した。生成物画分を合わせて濃縮した。
油(〜540g)をオートクレーブ中に置いた。テトラヒドロフラン(1.9L)、炭素上の10%パラジウムおよび水(300mL)を加え、反応混合物を30℃の温度、50psiで約1時間水素化した。反応が完了したら、セライトを通して反応混合物を濾過し、触媒を除去した。
濾液を濃縮してEtOAc(3.0L)で希釈した。水性層をEtOAc(1.0L)で洗浄した。合わせた有機層を塩化カルシウムで乾燥し、濃縮して半分の容積にした。EtOAc(2.5L)、続いてナトリウムエチルヘキサノエート(SEH,250g)およびEtOAc(1.05L)の溶液を滴加した。生成した固形物を、濾過によって除去し、真空オーブン中で乾燥した。
生成した固形物に、水(6〜800mL)を加え、4M硫酸を用いてpHを0.5〜1.0の間で調節した。生成物を、EtOAc(5×1.0L)で抽出した。合わせた有機相を塩化カルシウムで乾燥し、スパークルフィルターを通して濾過した。濾液を半分の容積に減らし、SEH(115.3g)およびEtOAcの溶液(500mL)を加えた。混合物を粒状化させた。生成した固形物を濾過し、EtOAcで洗浄して所望の生成物を得た。
実施例3
プロドラッグ1:4−チア−1−アザビシクロ[3.2.0]ヘプタン−2−,カルボン酸,6−(ヒドロキシメチル)−3,3−ジメチル−7−オキソ−,(ベンゾイルオキシ)メチルエステル,4,4−ジオキシド(2S,5R,6R)
Figure 2005539037
上記プロドラッグ1は、次のように製造した。アセトン200mL中のクロロメチルベンゾエート(Narchem)3.13g(18.4mmol)の撹拌溶液に、ヨウ化ナトリウム(Aldrich)13.8g(92.1mmol)を加えた。生成した混合物を室温で一夜撹拌した。この溶液に、4−チア−1−アザビシクロ[3,2,0]ヘプタン−2−カルボン酸,6−(ヒドロキシメチル)−3,3−ジメチル−7−オキソ−,4,4ジオキシド,一ナトリウム塩,(2S,5R,6R)3.5g(12.3mmol)を加えた。反応混合物を室温で一夜撹拌した。次いで、反応混合物を真空下で濃縮した。続いて、水200mLおよび酢酸エチル200mLを加え、有機層を分離し、ブラインで洗浄し、Na2SO4で乾燥し、濾過して真空下で濃縮した。酢酸エチル/ヘキサン1:1で溶出するシリカゲル上のクロマトグラフィにより油8.62gを得た。次いで、油を酢酸エチル/ヘキサンから再結晶させて結晶性固形物5.5gを得た。母液には、まだ所望の化合物が含まれていた。融点=102℃,1H−NMR(DMSO):7.97 (d, 2H, J=7.5Hz), 7.70 (t, 1H, J=7.5Hz), 7.56 (t, 2H, J=7.5Hz), 6.12 (d, 1H, J=6Hz), 5.99 (d, 1H, J=6Hz), 5.19 (d, 1H, J=5Hz), 5.17 (m, OH), 4.62 (s, 1H), 4.20 (m, 1H), ,4.03 (m, 1H), 3.73 (m, 1H), 1.41 (s, 3H), 1.28 (s, 3H).
実施例4
プロドラッグ2:4−チア−1−アザビシクロ[3.2.0]ヘプタン−2−カルボン酸,6−(ヒドロキシメチル)−3,3−ジメチル−7−オキソ−,−1−(ベンゾイルオキシ)エチルエステル,4,4−ジオキシド(2S,5R,6R)
Figure 2005539037
上記プロドラッグ2は、次のように製造した。DMF20mL中の4−チア−1−アザビシクロ[3,2,0]ヘプタン−2−カルボン酸,6−(ヒドロキシメチル)−3,3−ジメチル−7−オキソ−,4,4−ジオキシド,一ナトリウム塩(2S,5R,5R)2.5g(8.77mmol)の撹拌溶液に、(+/−)−安息香酸1−クロロ−エチルエステル2.1g(11.4mmol)を加えた。次いで、生成した混合物を、35℃に3日間加熱した。水40mLおよび酢酸エチル100mLを加えて層を分離した。水性層を酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層を、水、ブラインで洗浄し、Na2SO4で乾燥し、濾過して真空下で濃縮した。酢酸エチル20%/ヘキサン80%(1L)、続いて酢酸エチル/ヘキサン1:1(1L)を用いて溶出するシリカゲル上のクロマトグラフィにより油1.2gを得、これを、酢酸エチル/ヘキサンを用いて再結晶させて白色結晶性固形物(2つのジアステレオマーの混合物)1gを得た。融点=133〜135℃,1H−NMR(d−DMSO,400MHz):7.96 (d, 2H, J=7.5Hz), 7.71 (t, 1H, J=7.SHz), 7.55 (t, 2H, J=7.5Hz), 7.07 (q, 0.5H, J=5.4Hz), 7.03 (q, 0.5H, J=5.4Hz), 5.19 (d, 1H, J=5Hz), 5.15 (m, OH), 4.54 (s, 0.5H), 4.53 (s, 0.5H), 4.19 (m, 1H), 4.01 (m, 1H), 3.73 (m, 1H), 1.62 (d, 1.5H, J=5.4Hz), 1.61 (d, 1.5H, J=5.4Hz), 1.44 (s, 1.5H)- 1.38 (m, 4.5H) .
実施例5
プロドラッグ3:4−チア−1−アザビシクロ[3.2.0]ヘプタン−2−カルボン酸,6−(ヒドロキシメチル)−3,3−ジメチル−7−オキソ−,(1R)−1−(ベンゾイルオキシ)エチルエステル,4,4−ジオキシド(2S,5R,6R)
Figure 2005539037
上記プロドラッグ3は、(S)−安息香酸1−クロロ−エチルエステルを代用し、30℃までしか加熱せずに実施例4の方法によって製造した。融点=154℃,1HNMR(d−DMSO,400MHz):7.96 (d, J= 7.5 Hz, 2H), 7.71 (t, J= 7.5 Hz, 1H), 7.55 (t, J= 7.5 Hz, 2H), 10 7.03 (q, J= 5.4 Hz, 1H), 5.19 (d, J= 5 Hz, 1H), 5.15 (m, OH), 4.53 (s, 1H), 4.18 (m, 1H), 4.02 (m, 1H), 3.72 (m, 1H), 1.61 (d, J= 5.4Hz, 3H), 1.39 (s, 3H), 1.37 (s, 3H). [α]D=+119(c=0.0121,CHCl3)
また、プロドラッグ3は、以下の別の経路で製造した。4−チア−1−アザビシクロ[3,2,0]ヘプタン−2−カルボン酸,6−(ヒドロキシメチル)−3,3−ジメチル−7−オキソ−,4,4−ジオキシド,一ナトリウム塩,(2S,5R,6R)52.03g(182.4mmol)、硫酸水素テトラブチルアンモニウム61.50g(181.1mmol)および炭酸水素ナトリウム15.44g(183.2mmol)を20℃で合わせた。温度を20℃に維持しながら、これにジクロロメタン400mLを加えた。次に、水100mLを加えた。生成した混合物を20℃で30分間撹拌した。有機層を分離し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過して真空下で濃縮した。生成した残留物に、(S)−安息香酸1−クロロ−エチルエステル169.4g(917.6mmol)、続いてアセトン160mLを加えた。次いで、生成した溶液を、室温で3日間撹拌した。反応を真空下で濃縮し、溶出液として40〜50%酢酸エチル/ヘキサンを用いてシリカゲル上でクロマトグラフ処理した。生成した生成物をエタノール、続いて酢酸エチル/ヘキサンから結晶化させた。濾過し、真空下で乾燥して白色結晶性生成物85.9gを得た。
実施例6
プロドラッグ4:4−チア−1−アザビシクロ[3.2.0]ヘプタン−2−カルボン酸,6−(ヒドロキシメチル)−3,3−ジメチル−7−オキソ−,(1S)−1−(ベンゾイルオキシ)エチルエステル,4,4−ジオキシド(2S,5R,6R)
Figure 2005539037
上記プロドラッグ4は、(R)−安息香酸1−クロロ−エチルエステルを代用して30℃までしか加熱せずに実施例4の方法によって製造した。1H−NMR(d−DMSO,400MHz):7.96 (d, 2H, J=7.5Hz), 7.71 (t, 1H, J=7.5Hz), 7.55 (t, 2H, J=7.5Hz), 7.07 (q, 1H, J=5.4Hz), 5.19 (d, 1H, J=5Hz), 5.15 (m, OH), 4.54 (s, 1H), 4.18 (m, 1H), 4.01 (m, 1H), 3.72 (m, 1H), 1.62 (d, 3H, J=5.4Hz), 1.44 (s, 3H) 1.35 (s, 3H).MS(m/z):410(M-−1,100)
実施例7
4−チア−1−アザビシクロ[3.2.0]ヘプタン−2−カルボン酸,6−(ヒドロキシメ
チル)−3,3−ジメチル−7−オキソ−,4,4−ジオキシド(2S,5R,6R)の比較プロドラッグを合成するための炭酸の製造
Figure 2005539037
上記炭酸クロロメチルエステルイソプロピルエステルは、次のように製造した。0℃のジクロロメタン100mL中のクロロメチルクロロホルメート(Fluka)10グラム(75.2mmol)の撹拌溶液に、イソプロピルアルコール5.8mL(76mmol)、続いてジメチルアミノピリジン(Fluka)11.93g(97.8mmol)を加えた。生成した反応混合物を室温に加温させて一夜撹拌した。次いで、反応混合物を水で希釈した。次いで、層を分離した。有機層をブラインで洗浄し、MgSO4で乾燥し、濾過して真空下で濃縮し、透明な油6gを得た。次いで、油を先の通り処理した。1H−NMR(CDCl3,400MHz):5.72 (s, 2H), 4.95 (m, 1H, J=6.2Hz), 1.33 (d, 6H, J=6.2Hz) .注:ジメチルアミノピリジン1.05当量のみを使用した時により良好な収量が得られた。
Figure 2005539037
(+/−)−炭酸1−クロロ−エチルエステルイソプロピルエステルは、クロロエチルクロロホルメート(Fluka)を代用して炭酸クロロメチルエステルイソプロピルエステルと同様にして製造した。1H−NMR(CDCl3,400MHz):6.41 (q, 1H, J=5.8), 4.94 (m, 1H, J= 6.2Hz), 1.81 (d, 3H, J=5.8), 1.32 (m, 6H).
Figure 2005539037
(+/−)−炭酸1−クロロ−エチルエステルプロピルエステルは、プロパノール(Aldrich)を代用して炭酸クロロメチルエステルイソプロピルエステルと同様にして製造した。1H−NMR(CDCl3,400MHz):6.41 (q, 1H, J=5.8), 4.17 (m, 2H), 1.81 (d, 3H, J=5.8), 1.71 (m, 2H) , 0.96 (m, 3H).
Figure 2005539037
(+/−)−炭酸ブチルエステル1−クロロ−エチルエステルは、n−ブタノール(Aldrich)を代用して炭酸クロロメチルエステルイソプロピルエステルと同様にして製造した。1H−NMR(CDCl3,400MHz):6.41 (q, 1H, J=5.8), 4.20 (m, 2H), 1.81 (d, 3H, J=5.8), 1.67 (m, 2H), 1.41 (m, 2H), 0.93 (m, 3H).
Figure 2005539037
炭酸クロロメチルエステルプロピルエステルは、プロパノール(Aldrich)を代用して炭酸クロロメチルエステルイソプロピルエステルと同様にして製造した。1H−NMR(CDCl3,400MHz):5.72 (s, 2H) , 4.18 (t, 2H, J= 6.6Hz), 1.71 (m, 2H), 0.97 (t, 3H, J=7.5Hz).
Figure 2005539037
炭酸ブチルエステルクロロメチルエステルは、n−ブタノール(Aldrich)を代用して炭酸クロロメチルエステルイソプロピルエステルと同様にして製造した。1H−NMR(CDCl3,400MHz):5.72 (s, 2H), 4.23 (t, 2H, J= 6.6Hz), 1.70 (m, 2H), 1.41 (m, 2H), 0.94 (t, 3H, J=7.5Hz).
Figure 2005539037
(+/−)−5−ブロモ−5H−フラン−2−オンは、Tett. Lett. 22, 34, 1981, 3269-3272と同様にして製造した。
Figure 2005539037
酢酸−1−クロロ−1−メチルエチルエステルは、Neuenschwander 等, Helvetica chimica 1978; 61: 2047-2058のようにして製造した。
Figure 2005539037
炭酸クロロメチルエステルエチルエステルは、エタノールを代用して炭酸クロロメチルエステルイソプロピルエステルと同様にして製造した。1H−NMR(CDCl3,400MHz):5.72 (s, 2H), 4.28 (q, 2H, J= 7.1Hz), 1.34 (t, 3H, J=7.1Hz).
実施例8
4−チア−1−アザビシクロ[3.2.0]ヘプタン−2−カルボン酸,6−(ヒドロキシメ
チル)−3,3−ジメチル−7−オキソ−,4,4−ジオキシド(2S,5R,6R)の比較プロドラッグの製造
4−チア−1−アザビシクロ[3.2.0]ヘプタン−2−カルボン酸,6−(ヒドロキシメチル)−3,3−ジメチル−7−オキソ−,4,4−ジオキシド(2S,5R,6R)のプロドラッグを製造して本発明のプロドラッグの予想外に改善された生物学的利用能および物理特性を示した。これらの比較プロドラッグのうちの比較プロドラッグ1は、米国特許第4,287,181号の実施例25に記載されている。比較プロドラッグ2〜15は、新規化合物であるが、米国特許第4,287,181号に開示された範囲に帰属する。
比較プロドラッグ1:
Figure 2005539037
4−チア−1−アザビシクロ[3.2.0]ヘプタン−2−カルボン酸,6−(ヒドロキシメチル)−3,3−ジメチル−7−オキソ−,(2,2−ジメチル−1−オキソプロポキシ)メチルエステル,4,4−ジオキシド(2S,5R,6R)
DMF20mL中の4−チア−1−アザビシクロ[3,2,0]ヘプタン−2−カルボン酸,6−(ヒドロキシメチル)−3,3−ジメチル−7−オキソ−,4,4−ジオキシド,一ナトリウム塩,(2S,5R,6R)2.5g(8.77mmol)の撹拌溶液にクロロメチルピバレート(Aldrich)(11.4mmol)を加え、室温で一夜撹拌した。次いで生成した混合物を、35℃に3日間加熱した。水40mLおよび酢酸エチル100mLを加え、層を分離した。水性層を酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層を、水、ブラインで洗浄し、Na2SO4で乾燥し、濾過して真空下で濃縮した。酢酸エチル20%/ヘキサン誘導体80%(1L)、続いて酢酸エチル/ヘキサン1:1(1L)を用いて溶出するシリカゲル上のクロマトグラフィにより油を得た。油にヘキサン(15mL)を加え、試料を4日間冷蔵庫中に置き、その時点で固形物が沈殿した。次いで、真空下で濃縮して白色アモルファス固形物110mgを得た。融点=70〜73℃;1H−NMR(CDCl3,400MHz):5.94 (d, 1H, J=5.4Hz), 5.70 (d, 1H, J=5.4Hz), 4.69 (d, 1H, J=4.1Hz), 4.48 (s, 1H), 4.30 (m, 1H), 4.15 (m, 2H), 1.55 (s, 3H), 1.41 (s, 3H), 1.21(s, 9H).
別法として、ピバロイルオキシメチル6−β−ヒドロキシメチルペニシリネートスルホンとしても知られているこの化合物は、米国特許第4,287,181号の実施例25に説明された通り製造することができる。
比較プロドラッグ2:
Figure 2005539037
4−チア−1−アザビシクロ[3.2.0]ヘプタン−2−カルボン酸,6−(ヒドロキシメチル)−3,3−ジメチル−7−オキソ−,[(エトキシカルボニル)オキシ]メチル−エステル,4,4−ジオキシド(2S,5R,6R)
このプロドラッグは、クロロメチルピバレートの代わりに炭酸クロロメチルエステルエチルエステルを用いた他は、比較プロドラッグ1の製造に用いた方法に従って製造した。融点(アモルファス固形物)=103〜105℃,1H−NMR(MeOD,400MHz):5.91 (d, 1H, J=5.8Hz), 5.76 (d, 1H, J=5.SHz), 4.96 (d, 1H, J=4.6Hz), 4.55 (s, 1H), 4.15-4.25 (m, 4H), 3.95 (m, 1H), 1.53 (s, 3H), 1.41 (s, 3H), 1.29 (t, 3H, J=7.1).
比較プロドラッグ3:
Figure 2005539037
4−チア−1−アザビシクロ[3.2.0]ヘプタン−2−カルボン酸,6−(ヒドロキシメチル)−3,3−ジメチル−7−オキソ−,1,3ジヒドロ−3−オキソ−1−イソベンゾフラニルエステル,4,4−ジオキシド(2S,5R,6R)
このプロドラッグは、クロロメチルピバレートの代わりに3−ブロモフタリド(Aldrich)を用いた他は比較プロドラッグ1の製造に用いた方法に従って製造した。DMFを水で希釈すると、所望の生成物がアモルファス固形物として沈殿し、濾過して真空下で乾燥した。MS(m/z):394(M-) NMRは、ジアステレオマーの混合物を表した。1H−NMR(d−DMSO,400MHz):7.8-8.0 (m, 4H), 7.60 (s, 0.5H), 7.59 (s, 0.5H), 5.23 (m, 1H), 5.16 (OH), 4.71 (s, 0.5H), 4.67 (s, 0.5H), 4.20 (m, 1H), 4.02 (m, 1H), 3.74 (m, 1H), 1.47 (s, 1.5H), 1.37 (s, 1.5H), 1.36 (s, 1.5H), 1.31 (s, 1.5H).
比較プロドラッグ4
Figure 2005539037
4−チア−1−アザビシクロ[3.2.0]ヘプタン−2−カルボン酸,6−(ヒドロキシメチル)−3,3−ジメチル−7−オキソ−,[[(1−メチルエトキシ)カルボニル] オキシ]メチルエステル,4,4−ジオキシド(2S,5R,6R)
アセトン200mL中の炭酸クロロメチルエステルイソプロピルエステル(18.4mmol)の撹拌溶液に、ヨウ化ナトリウム(Aldrich)13.8g(92.1mmol)を加えた。生成した混合物を、室温で一夜撹拌した。この溶液に、4−チア−1−アザビシクロ[3,2,0]ヘプタン−2−カルボン酸,6−(ヒドロキシメチル)−3,3−ジメチル−7−オキソ−,4,4−ジオキシド,一ナトリウム塩(2S,5R,6R)(米国特許第4,287,181号)3.5g(12.3mmol)を加え、反応混合物を室温で一夜撹拌した。次いで、反応混合物を真空下濃縮した。水200mLおよび酢酸エチル200mLを加え、有機層を分離し、ブラインで洗浄し、Na2SO4で乾燥し、濾過して真空下で濃縮した。1:1酢酸エチル/ヘキサンで溶出してシリカゲル上でクロマトグラフ処理した。最終生成物は、赤味がかった油であった。MS(m/z):378(M).1H−NMR(d−DMSO,400MHz)5.86 (d, 1H, J=5.8Hz), 5.74 (d, 1H, J=5.8Hz), 5.20 (d, 1H, J=5Hz), 5.17 (m, OH), 4.82 (m, 1H), 4.60 (s, 1H), 4.20 (m, 1H), 4.03 (m, 1H), 3.74 (m, 1H), 1.42 (s, 3H), 1.30 (s, 3H), 1.22 (d, 6H, J=6.2Hz).
比較プロドラッグ5:
Figure 2005539037
4−チア−1−アザビシクロ[3.2.0]ヘプタン−2−カルボン酸,6−(ヒドロキシメチル)−3,3−ジメチル−7−オキソ−,1−[ [(1−メチルエトキシ)カルボニル]オキシ]エチルエステル,4,4−ジオキシド(2S,5R,6R)
このプロドラッグは、炭酸クロロメチルエステルイソプロピルエステルの代わりに炭酸1−クロロ−エチルエステルイソプロピルエステルを用いて比較プロドラッグ4の製造に用いた方法に従って製造した。MS(m/z):392(M−) NMRは、2つのジアステレオマー混合物である赤味がかった油についてである。1H−NMR(d−DMSO,400MHz):6.71 (q, 0.5H, J=5.4Hz), 6.67 (q, 0.5H, J=5.4Hz), 5.20 (d, 1H, J=5Hz), 4.79 (m, 1H), 4.51 (s, 0.5H), 4.49 (s, 0.5H), 4.20 (m, 1H), 4.03 (m, 1H), 3.74 (m, 1H), 1.48 (m, 3H), 1.43 (s, 1.5H), 1.39 (s, 1.5H) , 1.33 (m, 3H), 1.22 (m, 6H).
比較プロドラッグ6:
Figure 2005539037
4−チア−1−アザビシクロ[3.2.0]ヘプタン−2−カルボン酸,6−(ヒドロキシメチル)−3,3−ジメチル−7−オキソ−,1−[(プロポキシカルボニル)オキシ]エチルエステル,4,4−ジオキシド(2S,5R,6R)
このプロドラッグは、炭酸クロロメチルエステルイソプロピルエステルの代わりに炭酸1−クロロ−エチルエステルプロピルエステルを用いた他は比較プロドラッグ4の製造に用いた方法に従って製造した。MS(m/z):392(M-) NMRは、2つのジアステレオマー混合物である黄色の赤味がかった油についてである。1H−NMR(d−DMSO
,400MHz):6.72 (q, 0.5H, J=5.4Hz), 6.68 (q, 0.5H, J=5.4Hz), 5.20 (m, 1H),
4.51 (s, 0.5H), 4.49 (s, 0.5H), 4.20 (m, 1H), 4.03 (m, 3H), 3.74 (m, 1H), 1.59 (m, 2H), 1.48 (m, 3H), 1.39 (s, 1.5H), 1.34 (s, 1.5H), 1.22 (m, 3H), 0.86 (m, 3H).
比較プロドラッグ7:
Figure 2005539037
4−チア−1−アザビシクロ[3.2.0]ヘプタン−2−カルボン酸,6−(ヒドロキシメチル)−3,3−ジメチル−7−オキソ−,1−[(ブトキシカルボニル)オキシ]エチルエステル,4,4−ジオキシド(2S,5R,6R)
このプロドラッグは、炭酸クロロメチルエステルイソプロピルエステルの代わりに炭酸ブチルエステル1−クロロ−エチルエステルを用いて比較プロドラッグ4の製造に用いた方法に従って製造した。MS(m/z):406(M-) NMRは、2つのジアステレオマー混合物である黄色の赤味がかった油についてである。1H−NMR(d−DMSO,400MHz):6.72 (q, 0.5H, J=5.4Hz), 6.68 (q, 0.5H, J=5.4Hz), 5.20 (m, 1H), 4.51 (s, 0.5H), 4.49 (s, 0.5H), 4.20 (m, 1H), 4.03 (m, 3H), 3.74 (m, 1H), 1.59 (m, 2H), 1.15-1.55 (m ,11H), 0.86 (m, 3H).
比較プロドラッグ8:
Figure 2005539037
4−チア−1−アザビシクロ[3.2.0]ヘプタン−2−カルボン酸,6−(ヒドロキシメチル)−3,3−ジメチル−7−オキソ−,[(プロポキシカルボニル)オキシ]メチルエステル)4,4−ジオキシド(2S,5R,6R)
このプロドラッグは、イソプロピルエステルの方法に従って製造した。最終生成物はアモルファス白色固形物であった。MS(m/z):378(M-),1H−NMR(d−DMSO,400MHz):5.86 (d, 1H, J=6.2Hz), 5.74 (d, 1H, J=6.2Hz), 5.20 (d, 1H, J=5Hz), 5.17 (m, OH), 4.60 (s, 1H), 4.20 (m, 1H), 4.10 (m, 2H), 4.03 (m, 1H), 3.74
(m, 1H), 1.60 (m,2H), 1.42 (s, 3H), 1.30 (s, 3H), 0.86 (t, 3H, J=7.5Hz) .
比較プロドラッグ9:
Figure 2005539037
4−チア−1−アザビシクロ[3.2.0]ヘプタン−2−カルボン酸,6−(ヒドロキシメチル)−3,3−ジメチル−7−オキソ−[(ブトキシカルボニル)オキシ]メチルエステル,4,4−ジオキシド(2S,5R,6R)
このプロドラッグは、炭酸クロロメチルエステルイソプロピルエステルの代わりに炭酸ブチルエステルクロロメチルエステルを用いた他は、比較プロドラッグ4の製造に用いた方法に従って製造した。最終生成物は、アモルファス白色固形物であった。MS(m/z):392(M-),1H−NMR(d−DMSO,400MHz):5.86 (d, 1H, J=6.2Hz), 5.74 (d, 1H, J=6.2Hz), 5.20 (d, 1H, J=5Hz), 5.17 (m, OH), 4.60 (s, 1H), 4.20 (m, 1H), 4.15 (m, 2H), 4.03 (m, 1H), 3.74 (m, 1H), 1.60 (m,2H), 1.42 (s, 3H), 1.30 (m, 2H), 1.30 (s, 3H), 0.86 (t, 3H, J=7.5Hz).
比較プロドラッグ10:
Figure 2005539037
4−チア−1−アザビシクロ[3.2.0]ヘプタン−2−カルボン酸,6−(ヒドロキシメチル)−3,3−ジメチル−7−オキソ−,2,5−ジヒドロ−5−オキソ−2−フラニルエステル,4,4−ジオキシド(2S,5R,6R)
このプロドラッグは、クロロメチルピバレートの代わりに5−ブロモ−5H−フラン−2−オンを用いた他は、比較プロドラッグ4の製造に用いた方法に従って製造した。MS(m/z):344(M-) NMRは、2つのジアステレオマー混合物である。生成物は、アモルファス固形物であった。1H−NMR(d−DMSO,400MHz):7.81 (m, 0.5H), 7.73 (m, 0.5H), 7.14 (m, 0.5H), 7.10 (m, 0.5H), 6.61 (m, 1H), 5.21 (m, 1H), 5.17 (m, OH), 4.67 (s, 0.5H), 4.63 (s, 0.5H), 4.20 (m, 1H), 4.03 (m, 1H), 3.74 (m, 1H) , 1.42 (s, 1.5H) , 1.40 (s, 3H) , 1.32 (s, 1.5H).
比較プロドラッグ11:
Figure 2005539037
4−チア−1−アザビシクロ[3.2.0]ヘプタン−2−カルボン酸,.6−(ヒドロキシメチル)−3,3−ジメチル−7−オキソ−,(1−オキソブトキシ)メチルエステル,4,4−ジオキシド(2S,5R,6R)
このプロドラッグは、クロロメチルピバレートの代わりにクロロメチル酪酸塩(Acros organics)を用いた他は、比較プロドラッグ4の製造に用いた方法に従って製造した。生成物は、透明な油であった。MS(m/z):362(M-) 1H−NMR(d−DMSO,400MHz):5.86 (d, 1H, J=5.8Hz), 5.74 (d, 1H, J=5.8Hz), 5.20 (d, 1H, J=5Hz), 5.17 (m, OH), 4.55 (s, 1H), 4.20 (m, 1H), 4.01 (m, 1H), 3.74 (m, 1H), 2.35 (m, 2H), 1.52 (m, 2H), 1.40 (s, 3H), 1.30 (s, 3H), 0.86 (m, 3H).
比較プロドラッグ12:
Figure 2005539037
4−チア−1−アザビシクロ[3.2.0]ヘプタン−2−カルボン酸,.6−(ヒドロキシメチル)−3,3−ジメチル−7−オキソ−,1,3−ジヒドロ−3−オキソ−1−イソベンゾフラニルエステル,4,4−ジオキシド(2S,5R,6R)
比較プロドラッグ3の275mgの5%イソプロピルアルコール/95%塩化メチレンを用いるシリカゲルクロマトグラフィによって製造し、ジアステレオマー混合物200mg、続いて単一のより極性のジアステレオマー70mgを得た。生成物は、アモルファス固形物であった。MS(m/z):394(M-) NMRは、より極性のジアステレオマーを表す。1H−NMR(d−DMSO,400MHz):7.95 (d, 1H, J=7.5Hz), 7.90 (m,
1H), 7.81 (d, 1H, J=7.5Hz), 7.77 (m, 20 1H), 7.60 (s, 1H), 5.23 (d, 1H, J=5Hz),
5.16 (OH), 4.71 (s, 1H) , 4.20 (m, 1H) , 4.02 (m, 1H) , 3.74 (m, 1H) , 1.47 (s,
3H) , 1.37 (s, 3H) .
比較プロドラッグ13:
Figure 2005539037
4−チア−1−アザビシクロ[3.2.0]ヘプタン−2−カルボン酸,.6−(ヒドロキシメチル)−3,3−ジメチル−7−オキソ−,(アセチルオキシ)メチルエステル,4,4−ジオキシド(2S,5R,6R)
このプロドラッグは、クロロメチルピバレートの代わりにブロモメチルアセテート(Aldrich)を用いた他は、比較プロドラッグ1の製造に用いた方法に従って製造した。最終生成物は、粘性油であった。MS(m/z):334(M-),1H−NMR(d−DMSO,400MHz):5.82 (d, 1H, J=6.2Hz), 5.72 (d, 1H, J=6.2Hz), 5.19 .(d, 1H, J=5Hz), 5.17 (m, OH), 4.55 (s, 1H), 4.20 (m, 1H), 4.01 (m, 1H), 3.74 (m, 1H), 2.08 (s, 3H), 1.40 (s, 3H), 1.30 (s, 3H).
比較プロドラッグ14:
Figure 2005539037
4−チア−1−アザビシクロ[3.2.0]ヘプタン−2−カルボン酸,.6−(ヒドロキシメチル)−3,3−ジメチル−7−オキソ−,1−(アセチルオキシ)−1−メチルエチルエステル,4,4−ジオキシド(2S,5R,6R)
このプロドラッグは、クロロメチルピバレートの代わりに、酢酸−1−クロロ−1−メチルエチルエステルを用いた他は、比較プロドラッグ1の製造に用いた方法に従って製造した。最終生成物は、アモルファス固形物であった。MS(m/z):362(M-)1H−NMR(CDCl3,400MHz):4.68 (d, 1H, J=5.OHz) , 4.40 (s, 1H), 4.31 (m, 1H), 4.15 (m, 2H), 2.06 (s, 3H), 1.92 (s, 3H), 1.82 (s, 3H), 1.58 (s, 3H), 1.47 (s, 3H).
実施例9
化学(pH)、懸濁液および血漿安定性
プロドラッグ3の安定性を、(1) 種々のpHの溶液中での化学的安定性、(2) 懸濁液中の効力の維持、および(3)吸収前の加水分解に耐え、次いで、吸収後、急速に加水分解されて6−β−HMPASを形成するプロドラッグ3の能力を評価するため種々の哺乳動物からの血漿中での化学的安定性に関して評価した。
溶液中のプロドラッグ3の化学的安定性を、pH1、2、2.5、4.0、5.0、6.5および7.4で6−β−HMPASのナトリウム塩(以下、「NaHMPAS」)および溶液中のクラブラン酸リチウムと比較して評価した。各インキュベーションの所望のpHにするために緩衝液を適切に処方した。インキュベーションは、適当なpH緩衝液990μlからなり、100%メタノール中の化合物の10mM保存液10μl(最終濃度=100μM)を添加して開始した。一連の試料(20μl)を、自動注入器で0、10、20、40、60、120および240分で採取し、検体検出に用いたLC/MS一体型四重極質量分析計システムを備えたHPLCインラインへ直接注入した。インキュベーション温度は、96−穴ヒートブロックで調節した。インキュベーションは、25℃および37℃で実施した。LC/MS系は、陰イオンモードで運転した。各検体についての適当な[M−H]-の選択的イオンモニタを、各時点で残っている化合物の検出および定量化に用いた。各時間点でのピーク応答を時間=0で得たもののパーセンテージとして示した。分解速度定数(kd)は、時間=0分から時間=240分のパーセンテージの減少によって得た。次いで、最初の段階の見かけの半減期(apparent first order half−life)は、ln2/kdとして評価することができる。これらの測定は、全く同一に2回行い、平均値を報告した。
以下の表に示すように、プロドラッグ3は、優れた酸安定性および中性pH付近での十分な吸収安定性を示した。また、Na−HMPASは、特に低いpHで、クラブラネートと比較して優れた溶液安定性を示した。
また、懸濁液(25℃、0.5%メチルセルロース中で緩衝化されてない)中のプロドラッグ3の安定性を評価して効力における懸濁液中の時間の効果を測定した。以下に示すように、プロドラッグ3は、10日間室温で保存した後、90%を超える効力を維持した。これに対して、オーグメンチン懸濁液中のクラブラネートでは、同じ時間、室温で放置した場合、40%の効力しか維持されなかった(Mehta, A.C.,.S. Hart-Davies, J. Payne and R.W. Lacey, 1994. Stability of amoxicillin and potassium clavulanate in a co-amoxicillin-clavulanate oral suspension. J. Clin. Pharm. Ther. 19:313-315参照)。
Figure 2005539037
プロドラッグ3、Na−HMPASおよびクラブラン酸リチウムの血漿安定性を、マウス、ラット、イヌ、サルおよびヒト血漿において、製造して使用前に1回凍結/解凍サイクルにかけた血漿を用いて測定した。インキュベーションは、96穴ヒートブロック中、37℃で5分間プレインキュベートした血漿990μlからなる。インキュベーションは
、100%メタノール中の化合物の10mM保存液10μlを添加して開始した。一連のアリコート(100μl)を、0、1、2、5、10、20、30および60分で取り出し、アセトニトリル/3%過塩素酸(75/25)200μlに移した。試料を遠心分離し、上澄液を注射バイアルへ移し、20μlをLC/MS一体型四重極質量分析計を備えたHPLCインラインへ注入した。LC/MS系は、陰イオンモードで運転した。各検体について適当な選択的イオンモニタ[M−H]-を、各時間点で残っている化合物の検出および定量化に用いた。各時間点のピーク応答を、時間=0で得たもののパーセンテージとして示した。分解速度定数(kd)は、時間=0分から時間=240分までのパーセンテージ減少によって得た。次いで、最初の段階の見かけの半減期は、ln2/kdとして評価した。これらの測定は全く同一に2回行い、以下に示すように平均値を報告した。
Figure 2005539037
プロドラッグ3は、優れた酸性安定性および中性pH付近での適当な吸収安定性を示した。試験した全ての種類の血漿中のプロドラッグ3の加水分解速度は、吸収されて有効な酵素加水分解により6−β−HMPASが得られたことを示している。特に低いpHで、Na−HMPASは、クラブラネートと比較して優れた溶液安定性を示した。両化合物は、血漿中で不安定であるが、Na−HMPASでは、ヒト血漿安定性が改善された。
実施例10
腸管のpH値でのプロドラッグ3の阻害活性
クラブラネートは、残留アモキシシリンと結合して、選択的に正常フローラの必須成分を殺すため、ヒト胃腸管で下痢を生じると考えられる。クラブラネートはプロドラッグでなく、そのため、腸から吸収されずに残っている40%は、血行中に吸収された60%と同じ活性分子である。Berry, V. 等, Efficacy of a'pharmacokinetically enhanced formulation of amoxicillinl/clavulanate against experimental respiratory tract infection in rats caused by Streptococcus pneumoniae, Abstract B988, 41St Interscience Conference on Antimicrobial Agents and Chemotherapy, December 16-19th, 2001 Chicago, IL.による研究では、胃および隣接小腸のpHが酸性であるのに対して、24時間大便試料のメジアンpHは、6.4(5.4〜7.8の範囲)であることがわかった。
実施例7に示すように、プロドラッグ3は、非常に安定であり、pH<6.5で6−β−HMPASに容易に転化しない。ヒト大腸のpH条件下でプロドラッグ3およびNa−HMPASのベータ−ラクタマーゼ阻害活性を比較するために、本発明者らは、pH6.0および7.0でトリエチレンメラミン−1のベータ−ラクタマーゼに対して、両化合物のIC50を測定した。データは、プロドラッグが阻害剤の活性型に転化しないpH6.0では、プロドラッグ3は、TEM−1ベータ−ラクタマーゼに対して不活性である(IC50>100μM)ことを示している。これに対して、プロドラッグの活性阻害剤への転化が、33分の半減期で生じるpH7.0では、生成した6−β−HMPASは、pH6.0で観察されたものより、このベータ−ラクタマーゼの阻害レベルが非常に大きい結果となった。
Figure 2005539037
実施例11
吸収(経口用のIn Vivo生物学的利用能)
プロドラッグ3は、中性pHで30分の溶液半減期を有し、エステラーゼの存在下では、プロドラッグは、数分以内に加水分解され、ヒトcaco-2細胞系統を用いるin vitro評価では、プロドラッグ吸収を測定するには不適当であることがわかった。その代わりに、本発明のプロドラッグの吸収を評価するには、吸収のin vivoモデルが、より妥当であることがわかった。さらに、ラットで吸収された画分とのヒトのものとの相関関係を市販のいくつかの薬剤で研究し、相関関係が非常に良好であることがわかった(corr 0.971)(Chiou, W.L. and A. Barve, 1998. Linear correlation of the fraction of oral dose absorbed of 64 drugs between humans and rats. Pharm. Res. 15: 1792-1795.参照)。この相関関係に基づいて、ラットを使用してヒト吸収を予測した。さらに、6−β−HMPASは、ラットおよびヒト肝細胞によって示唆される最小限の肝抽出を示すことがわかる。従って、ラットの経口生物学的利用能評価は、ヒトで吸収された画分と十分に相関関係があるはずである。
経口用の生物学的利用能の評価は、外科的に挿入された頸静脈カテーテルで備えた1セット3匹のSprague-Dawleyラット(200〜225g)を用いてNa−HMPAS、プロドラッグ1、2、3および4、そして14種の実施例8の比較プロドラッグにおいて実施した。経口研究での用量ビヒクルの選択は、試験する化合物の物理状態に左右される。プロドラッグ1を除く経口投与された全ての化合物は、油またはアモルファス固形物の形態であった。このように、これらの化合物は、水/Chremophore/エタノールビヒクル70/20/10を用いた液剤の剤形で投与(PO)した。
経口プロドラッグ用量は、10ml/kgの用量体積で、6−β−HMPAS10mg/kg相当の用量を供給するように製造した。Na−HMPASを、10mg/kgの用量で静脈内に投与して生物学的利用能の評価(6−β−HMPAS相当)を行った。
血液試料は、投薬後、0、15、30分、1、2、3および5時間で採取した。次いで
、試料を血漿用に処理し、分析前に−20℃で保存した。試料を、下記のように6−β−HMPASについて検定し、次いで、経口および静脈内投与についての平均濃度対時間プロフィールを測定した。血將中濃度対時間の曲線より下の領域(AUCo-tlast)を、線形台形近似を用いて時間0から最後の測定可能な時点で算出した。終点での排出速度定数(Kel)は、排出段階を見かけの開始から最後の試料点までの血將中濃度データの減少によって評価した。排出半減期は、ln 2/Kelとして評価した。tlastから無限までの領域(AUCtlast-∞)は、Cesttlast/Kelで評価した。その際、Cesttlastは、最終時点で評価した濃度を表し、薬物は回帰分析に基づいて定量化した。曲線より下の総面積(AUC0-∞)をAUC0-tlastおよびAUCtlast-∞の合計として評価した。生物学的利用能(F)は、AUC(0-∞)po×用量iv/AUC(0-∞)iv×用量poとして示した。
測定した平均生物学的利用能を、以下に示す。
Figure 2005539037
上記のように、本発明のプロドラッグは、6−β−HMPAS、以前から知られている比較プロドラッグ1、または以前から一般的に開示されたプロドラッグ(比較プロドラッグ2〜14)よりもかなり良好な生物学的利用能を有する。
アッセイの説明:
このアッセイでは、興味の検体を水性相に逆抽出し、続いてアセトニトリルで沈殿させてクロロホルムで処理した。これにより、蒸発および再構成工程がなく約2倍の濃縮率を得た。
検出は、陰イオン操作でLC/MS/MSを使用して行った。一体型四重極の操作は、検体の選択的検出には不十分であった。
装填溶媒(20mMギ酸アンモニウム/アセトニトリル;溶媒A,95:5)のpHは、〜5.0であった。
分析カラムは、Pheneomenex AQUA C18,4.6×50mmであった。
全ての試料調製は、96−穴1.2mLMARSH管で行った。試料は、次のように調製した。血漿試料(200μl)を、内部基準として5μg/mlのスルバクタムを含むアセトニトリル:20mMギ酸アンモニウム(95:5)400μlに加えた。試料を、卓上遠心分離機を用いて3000rpmで10分間遠心分離した。次いで、上澄液(400μl)を、洗浄した1.2mlMARSH(R)管に移した。クロロホルム(600μl)を、試料に加え、次いで混合し、続いて3000rpmで10分間遠心分離した。次いで、移した水相を最上部から取り出し(〜100μl)、分析した。
質量分析条件:
質量分析計:API-3000,ターボスプレー(エレクトロスプレー)を用いて陰イオンモードで運転した。
イオン化電圧:−3000V
オリフィス電圧:−25eV
衝突エネルギー:30eV
噴霧化および熱ガスは、必要に応じて調節した。
反応のモニタリング:
6−β−HMPAS:262=>218
スルバクタム(IS):232=>140
アモキシシリン:364=>223
クラブラン酸:198=>136
実施時間:3分
RT:全ての検体について〜2分間
注入容積:20μl
HPLC条件:
溶媒A:20mMギ酸アンモニウム:アセトニトリル95:5
溶媒B:アセトニトリル:20mMギ酸アンモニウム95:5
分析流量:1ml/分
質量分析計への流量:〜100μl/分
移動勾配スケジュール:
0−0.5分 100%A
0.5−1分 100%A−100%B
1−1.5分 100%B
1.5−2.0分 100%B−100%A
LLOQ=6−β−HMPASおよびアモキシシリンについて0.1μg/ml、クラ
ブラン酸については0.5μg/ml
ULOQ=50μg/ml(全て)
減少=線形1/x重量
カラム寿命〜注射300〜400回
ラットにおける門脈研究:
全身暴露のプロドラッグ3は、門脈カニューレを挿入しラットに用量100mg/kgのプロドラッグを経口投与して評価した。全血アリコートを、投薬後5、15および30分で試料採取して直ぐに氷冷酸中で安定化させた。プロドラッグ3のレベルは、いずれの試料(100ng/mlのアッセイLLOQ)でも検出されなかった。これらの結果は、プロドラッグ3は吸収されると急速に加水分解され、肝臓へ暴露され、身体全体に循環する前に6−β−HMPASを生じることを示している。
実施例12
In Vitroスクリーン
市中呼吸性病原体からのβ−ラクタマーゼに対する生物化学的活性:
市販されているのは、3つのベータ−ラクタマーゼ阻害剤分子、スルバクタム、クラブラネートおよびタゾバクタムのみである。3つは、いずれも広範囲の細菌で見られるタイプAペニシリナーゼを阻害する。これらの中で、クラブラネートだけは市中呼吸感染の経口治療を目的とする。Na−HMPASは、アンピシリンに耐性のあるH. influenzae および M. catarrhalisに一般に見られる細胞遊離ペニシリナーゼのコレクションに対して試験した。以下の表中のデータは、H. influenzaeからのROB−1およびTEM−1の酵素に対してNa−HMPASがリチウムクラブラネートと同等であることを示している。3つのベータ−ラクタマーゼ阻害剤は、いずれもM. catarrhalisに見られるBRO−1およびBRO−2のペニシリナーゼに対して非常に強力であり、スルバクタムが最も活性であった(表1)。M. catarrhalisの30の新しい臨床分離株から得たβ−ラクタマーゼのより幅広い分析では、Na−HMPASは、これらの菌株の全てからのBRO−1およびBRO−2酵素の阻害に有効であり、平均値IC50が0.19μMであることがわかった。
Figure 2005539037
皮膚感染を伴うものを含めた他の病原体からのβ−ラクタマーゼに対する生物化学的活性:
Na−HMPASは、様々なTEM拡張スペクトルのベータ−ラクタマーゼ(ESBL)に対する阻害効力に関してクラブラネートに匹敵し、Na−HMPASとクラブラネートとは、通常、ESBLに対する効力において匹敵した。
Figure 2005539037
一般に、Na−HMPASは、クラブラン酸リチウムに匹敵すると結論することができる。
β−ラクタマーゼ産生種H. influenzae および M. catarrhalisについての感受性アッセイ
6−β−HMPASおよびアモキシシリンの種々の比率でのin vitro活性を、β−ラクタマーゼを産生するH. influenzae および M. catarrhalisの臨床分離株を用いて評価した。NCCLS (National Committee for Clinical Laboratory Standards)が承認したオーグメンチンについての感受性方法を使用し、アモキシシリン/クラブラネートの比率は、2:1で固定した。結果から、H. influenzaeの46のベータ−ラクタマーゼ(+)菌
株について、アモキシシリン/クラブラネートおよびアモキシシリン/6−β−HMPASの両方についてのアモキシシリンのMIC50およびMIC90値(すなわち、試験した分離株の50%または90%の成長を阻止するのに必要な最小阻止濃度)は、それぞれ1および2μg/mlであり、その一方で、アモキシシリン/スルバクタム2:1についての値は、4および8μg/mlであることがわかった。数値は、混合物中のアモキシシリン濃度に相当することに留意されたい。
M. catarrhalisの48の分離株について、アモキシシリン/クラブラネートのMIC50およびMIC90値は、それぞれ≦0.125および0.25μg/mlであり、アモキシシリン/6−β−HMPASについては0.5および1.0μg/mlであった。アモキシシリン/スルバクタム(2:1)についての値は、0.25および1.0μg/mlであった。従って、細胞全体で得たMICは、細胞遊離ベータ−ラクタマーゼに対する阻害効力と常に十分な相関関係があるわけではなく、スルバクタムは、M. catarrhalisに見られるBRO−1/2酵素に対して一貫してより強力であった。
非−β−ラクタマーゼ産生種Streptococcus pneumoniaeについての感受性アッセイ:
組み合わせのin vitro活性を、ペニシリン−感受性、−中間感受性および−耐性として分類されたS. pneumoniaeの臨床分離株に対してアモキシシリン単独で観察されたものと比較した。これらの菌株のいくつかは、4〜8μg/mlの範囲のMICでペニシリンおよびアモキシシリンに対して高レベル耐性を示した。PBPに基づく耐性を有する病原体について予想通り、S. pneumoniaeの分離株について結果から、阻害剤の存在は、アモキ
シシリンのMICに対して影響しないことが確認された。
21のペニシリン−耐性菌株についてアモキシシリンのMIC50およびMIC90(1〜8μg/mlのペニシリンMIC)アモキシシリン単独では2および4μg/mlであり、全てのベータラクタマーゼ阻害剤の組み合わせについては、2:1、7:1および14:1のアモキシシリン/阻害剤比率で試験した。最終的に、全ての組み合わせを、一群21のペニシリン−中間感受性のS. pneumoniaeおよび12のペニシリン−感受性分離株に対して試験した。また、両群の全てのMICを、組み合わせのアモキシシリン成分に反映させた。中間感受性群についてのアモキシシリンMICは、0.03〜1μg/mlの範囲であり、感受性群についてのMICは、≦0.0156〜0.06μg/mlであった。
アッセイ方法論:
アッセイは、NCCLS Document M7-A4, December 1997 および M100-S12, 2002, Methods
for Dilution Antimicrobial Susceptibility Tests for Bacteria that Grow Aerobically- Approved Standardに記載された方法に従って実施した。
凍結保存液の製造:
H. influenzaeをチョコレート寒天プレートで生育させた。コロニーを、1NのNaOHでpHを7.4に調節したヘモフィルス試験培地(HTM, Remel Diagnostics)中に懸濁し、滅菌ろ過した。これを50%グリセロールと混合して20%グリセロールの最終濃度にした。Streptococcus pneumoniaeおよびMoraxella catarrhalisの培養物を、ヒツジ血液寒天プレートからこすりおとし、5%ヒツジ溶血液添加Mueller Hintonブロス中に入れた。冷凍のため、50%グリセロールを加えて、20%の最終濃度にした。全てを−70℃で凍結した。
薬物プレートの製造:
96−穴マイクロタイタープレートを、薬物希釈に用いた。全ての薬物を4倍作用の保存溶液にするのに十分な量で計量した。薬物を、DMSOまたは他の適当な溶媒中で可溶化し、試験培地の容積に溶解し、一連の10個の薬物穴に100μlを順次二倍希釈し、
それぞれは、初期容積100μl培地[カラム1〜10 ]および接種物のない1薬物穴[カラム11]を含む。カラム12は、薬物を含まない細菌接種物の対照穴である。各穴の最終容積は、100μlであった。
H. influenzaeの薬物プレートは、1NのNaOHでpH7.4に調節したHTM中で順次希釈し、滅菌ろ過した。他の2の種類は、5%ウマ溶血液添加Mueller Hintonブロス中で希釈した。対照化合物を、それぞれのアッセイで実施した。薬物プレートを、−70℃で凍結し、使用日に解凍した。
接種物の生育:
H. influenzaeを、5%CO2インキュベータ中の1%ヘモグロビンおよび1%GCHI添加Mueller Hinton寒天プレート [チョコレート寒天プレート]上、37℃で一夜成長させた。S. pneumoniaeおよびM. catarrhalisを、同様の条件下で、5%ヒツジ血液を含むMueller Hinton寒天上で生育させた。
接種物の調製:
寒天プレートから一夜成長させて適当な試験培地中に再懸濁した。全ての懸濁液を、アッセイ日に、H. influenzaeについてはヘモフィルス試験培地(HTM)ブロスを用いてまたはカチオン補足5%ウマ溶血液添加Mueller Hintonブロス(S.pneumoniaeおよびM. catarrhalisについて)を用いて、分光光度法によって0.5McFarland標準懸濁液に対応する濁度(約1〜2×108CFU/ml)の標準光学濃度に調節した。この懸濁液は、0.14のOD625を有した。穴中2〜7×105cfu/mlの最終接種物(最終容積200μl)を得るため、McFarland保存液から以下の希釈を行った:全てのH. influenzae菌種を、HTM中で1/100に希釈した。全てのS. pneumoniaeおよびM. catarrhalisを、5%ウマ溶血液を含有するカチオン補足Mueller Hintonブロス中、1:100で希釈した。
プレートの接種:
希釈接種物100μlを、滅菌試験プレート中で各100μlの希釈薬物に加えた。試験の総容積は、穴当たり200μlである。適切にマイクロタイタ穴中に希釈された菌種(上記参照)は、2〜7×105CFU/mlの最終接種物を有する。これらの細胞接種物は、ランダムプレート上で時間0で穴の生存率をカウントすることによって確認した。これは、穴から10μlを取り出し、それを10mlの滅菌生理食塩水中に希釈(1:1000の希釈度)して容易に実施される。かき混ぜた後、希釈懸濁液100μlを血液寒天プレートまたはH. influenzaeの場合、チョコレート寒天プレート上に広げた。インキュベーション後、50のコロニーの存在は、5×105CFU/ml接種密度を示す。マイクロタイタートレーへの接種物に用いる培養物は、単一コロニーについて縞状になり、そして典型的なコロニーについて形態を観察した。
マイクロタイタープレートのインキュベーション:
プラスチック蓋をプレートに置いた後、マイクロタイタープレートを、穴からの蒸発を防止するため湿度制御されたインキュベーター中のプラスチックボックス中でインキューベートした。4層までの高さにプレートを積み重ねた。全てのマイクロタイタープレートを、35℃で24時間好気的にインキューベートした。
全てのプレートをインキューベートし、24時間後、読み取り、そしてNCCLSタイプの菌種H. influenzae ATCC 49766およびS. pneumoniae ATCC 49619についての対照薬物が公示範囲内(NCCLS,M100−S12,2002)である場合にのみ結果を記録した。
実施例13
In vivo有効性
6−β−HMPASのin vivoβ−ラクタマーゼ阻害活性を、発明者らが予め臨床的な感染モデルで評価したβ−ラクタマーゼ(+)病原体について測定した。これらの選ばれた分離菌についてのデータは、6−β−HMPASは、呼吸性病原体H. influenzae およびM. catarrhalisからのβ−ラクタマーゼについてクラブラネートと一般に同等であることを示している。
アレチネズミ中耳炎モデル:
このモデルでは、スナネズミにS. pneumoniae または H. influenzaeを挑戦させた。雌のスナネズミ(50〜60g)にH. influenzae または S. pneumoniaeのlog5〜6のCFUを左鼓室胞に50μL体積で供給して挑戦させた。挑戦18時間後、アモキシシリンおよびプロドラッグ3(7:1)の組み合わせを0.5%メチルセルロースビヒクル500μL体積で用量を供給して用量−応答治療計画を開始した(t.i.d.,2日)。ED50は、挑戦4日後の細菌クリアランスデータから算出した。
アモキシシリン/プロドラッグ3およびオーグメンチンの組み合わせは、この病原体を浄化に等しく有効であり、6〜10mg/kgのED50を有し、7:1および14:1の組み合わせについて結果も同等であった。単一薬剤としてのアモキシシリンは、この病原体に対して失敗した。
ネズミの全身感染モデル:
このモデルでは、雌CF−1またはDBA/2マウス(18〜20g)に、S. pneumoniae, S. aureus または M. catarrhalisのlog2〜6CFUをそれぞれ、ブロス、10%ムチンまたは3%Brewersイースト中に懸濁して、500μLの体積で供給して腹膜内に挑戦させた。挑戦1時間後、アモキシシリン/プロドラッグ3(7:1)の組み合わせで0.5%メチルセルロースビヒクル200μLの体積で用量を供給して用量−応答治療計画を開始した(b.i.d.,1日)。ED50は、挑戦4日後の生存データから算出した。
アモキシシリン/プロドラッグ3の組み合わせは、これらの全てのβ−ラクタマーゼ(+)菌種による死亡からマウスを保護するのに有効であった。一般に、アモキシシリン/プロドラッグ3の組み合わせの活性は、オーグメンチンのものに匹敵した(すなわちH. influenzaeに対しては同等、M. catarrhalisに対してはわずかに少ない)。7:1の組み合わせは、14:1の組み合わせより一般に有効であった。また、皮膚および皮膚構造病原体、S. aureus、K. pneumoniae および E. coliについてデータは、以下の表に記載した。
ネズミの肺炎モデル:
このモデルでは、雌のCF−1(18〜20g)にS. pneumoniaeのlog5〜6CFUを40μL体積で供給して鼻腔内に挑戦させ、挑戦後18時間後、アモキシシリン/プロドラッグ3(7:1)の組み合わせで、0.5%メチルセルロースビヒクル200μL体積で用量を供給して用量−応答治療計画を開始した(b.i.d.,2日)。ED50は、挑戦後10日における生存データから算出した。
アモキシシリン、アモキシシリン/プロドラッグ3およびオーグメンチンは、ペニシリン−耐性(22〜25mg/kgのPD50)およびペニシリン−感受性pneumococcal菌株(2.7〜3.3mg/kgのPD50)に対して等しく有効であった。pneumococciのペニシリン−耐性菌株はβ−ラクタマーゼを宿さないので、6−β−HMPASまたはクラブラネートの存在によってアモキシシリンの活性は改善されない(すなわち拮抗しない)。ペニシリン−感受性菌株に比べてペニシリン−耐性菌株で得られたより高いPD50は、より高いMICと一致している。
まとめとして、アモキシシリン/プロドラッグ3(7:1および14:1)の組み合わせについてin vivo経口活性を、アレチネズミ中耳炎モデルならびに腹膜炎および肺炎のマウスモデルにおいてオーグメンチンと密接に比較した。これらのモデルにおいて、アモキシシリン/プロドラッグ3の組み合わせは、気道病原体(H. influenzae、M. catarrhalis
および S. pneumoniae)ならびに皮膚および軟組織病原体(S. aureus、E. coli および K. pneumoniae)に対してオーグメンチンのものに匹敵するin vivo活性を示した。MICアッセイにおて2:1の比率で検定した場合、アモキシシリン/プロドラッグ3のin vivo性能は、この組み合わせのin vitro活性と一致した。
Figure 2005539037
Figure 2005539037

Claims (15)

  1. 構造
    Figure 2005539037
    (式中、Rは、Hまたはメチルである)を有するプロドラッグおよびその溶媒和物。
  2. 4−チア−1−アザビシクロ[3.2.0]ヘプタン−2−カルボン酸,6−(ヒドロキシメチル)−3,3−ジメチル−7−オキソ−,−1−(ベンゾイルオキシ)−メチルエステル,4,4−ジオキシド(2S,5R,6R);
    4−チア−1−アザビシクロ[3.2.0]ヘプタン−2−カルボン酸,6−(ヒドロキシメチル)−3,3−ジメチル−7−オキソ−,−1−(ベンゾイルオキシ)−エチルエステル,4,4−ジオキシド(2S,5R,6R);
    4−チア−1−アザビシクロ[3.2.0]ヘプタン−2−カルボン酸,6−(ヒドロキシメチル)−3,3−ジメチル−7−オキソ−,(1R)−1−(ベンゾイルオキシ)エチルエステル,4,4−ジオキシド(2S,5R,6R);および
    4−チア−1−アザビシクロ[3.2.0]ヘプタン−2−カルボン酸,6−(ヒドロキシメチル)−3,3−ジメチル−7−オキソ−,(1S)−1−(ベンゾイルオキシ)エチルエステル,4,4−ジオキシド(2S,5R,6R)
    からなる群より選ばれる請求項1に記載のプロドラッグ。
  3. 構造
    Figure 2005539037
    を有する、プロドラッグおよびその溶媒和物。
  4. (a) 請求項1に記載のプロドラッグ、またはその溶媒和物;および
    (b) 少なくとも一つの医薬上許容しうる担体、賦形剤または希釈剤;
    を含む医薬組成物。
  5. さらにベータ−ラクタム抗生物質を含む、請求項4に記載の医薬組成物。
  6. ベータ−ラクタム抗生物質がアモキシシリンである、請求項5に記載の医薬組成物。
  7. プロドラッグが、4−チア−1−アザビシクロ[3.2.0]ヘプタン−2−カルボン酸,6−(ヒドロキシメチル)−3,3−ジメチル−7−オキソ−,(1R)−1−(ベンゾイルオ
    キシ)エチルエステル,4,4−ジオキシド(2S,5R,6R)またはその溶媒和物である、請求項6に記載の医薬組成物。
  8. (a) 4−チア−1−アザビシクロ[3.2.0]ヘプタン−2−カルボン酸,6−(ヒドロキシメチル)−3,3−ジメチル−7−オキソ−,(1R)−1−(ベンゾイルオキシ)エチルエステル,4,4−ジオキシド(2S,5R,6R)またはその溶媒和物、
    (b) アモキシシリン、および
    (c) 医薬上許容しうる担体、賦形剤または希釈剤
    を含む医薬組成物。
  9. 治療上有効量のベータ−ラクタム抗生物質および有効性を高める量の請求項1に記載のプロドラッグまたはその溶媒和物を哺乳動物に投与することからなる、哺乳動物におけるベータ−ラクタム抗生物質の治療有効性を高める方法。
  10. ベータ−ラクタム抗生物質が、アモキシシリンである、請求項9に記載の方法。
  11. プロドラッグが、4−チア−1−アザビシクロ[3.2.0]ヘプタン−2−カルボン酸,6−(ヒドロキシメチル)−3,3−ジメチル−7−オキソ−,(1R)−1−(ベンゾイルオキシ)エチルエステル,4,4−ジオキシド(2S,5R,6R)またはその溶媒和物である、請求項9または10に記載の方法。
  12. 有効量のベータ−ラクタム抗生物質および有効性を高める量の請求項1に記載のプロドラッグまたはその溶媒和物を哺乳動物に投与することによる哺乳動物における細菌感染症の治療方法。
  13. ベータ−ラクタム抗生物質がアモキシシリンである、請求項12に記載の方法。
  14. プロドラッグが、4−チア−1−アザビシクロ[3.2.0]ヘプタン−2−カルボン酸,6−(ヒドロキシメチル)−3,3−ジメチル−7−オキソ−,(1R)−1−(ベンゾイルオキシ)エチルエステル,4,4−ジオキシド(2S,5R,6R)およびその溶媒和物である、請求項12または13に記載の方法。
  15. 治療上有効量の請求項4〜6のいずれか1項に記載の医薬組成物を、治療の必要な哺乳動物に投与することによる、細菌感染症の治療方法。
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