JP2005520029A - フタロシアニン化合物を製造する方法 - Google Patents

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Abstract

式1(1):CuPc(SO3 M)x(SO2 NH2 )yの銅フタロシアニン染料の混合物を調製する方法、式中:CuPcは銅フタロシアニンであり;Mはカチオンであり;xおよびyはそれぞれ独立に 0.5〜3.5 の値であり;そして(x+y)= 2〜5 であり;この方法は:(vii) クロロスルホン化剤を用いて銅フタロシアニン化合物をクロロスルホン化する工程;および (viii) 工程(i) の生成物をアンモニアと縮合して、式(1)の銅フタロシアニン染料の混合物を得る工程; (ix) 場合により行われる、工程(ii)から得られる式(1)の銅フタロシアニン染料の混合物中のカチオンMを代替のカチオンMで交換する工程;を含んでおり、その場合、該クロロスルホン化剤は、クロロスルホン酸と、オキシ塩化リンと三塩化リンとから選ばれる塩素化剤、との混合物を含む。さらにまたこの方法で得られる染料類;これらの染料を含む組成物およびインク類;これらの染料、組成物またはインクで印刷された材料;これらの染料から造られたインクを含むインクジェット・プリンタ・カートリッジ;およびこれらのカートリッジを含んでいるインクジェット・プリンタ。

Description

発明の詳細な説明
本発明は、フタロシアニン染料混合物を製造する方法、その得られる染料混合物およびそれらのインクジェット印刷への利用に関する。
インクジェット印刷(IJP) は、ノンインパクト技術であり、この技術では、インクの微小滴が、微細ノズルを通して基材上に、そのノズルをその基材と接触させることなく、放射される。この技術で標準的に使用されるインクのセットは、イエロー、マゼンタ、シアンおよびブラックのインクで構成される。
高解像度のデジタルカメラやインクジェット・プリンタの出現に伴って、写真をインクジェット・プリンタを用いて印刷することが段々普通になってきている。これにより、常用のハロゲン化銀写真の費用を掛けることなく、フィルムを現像サービスのために郵送し、それが現像されて戻ってくるまで、数日または数週間待つ必要なしに、素早くプリントが提供されるようになった。
インクジェット・プリンタは、他の形式の印刷および画像現像に比べて多くの利点を有するが、まだ対処されるべき技術的努力目標が存在する。例えば、インク媒体中に可溶でありながら、紙に印刷した時、にじんだり、または過度に紙をよごしたりしないインク用色素を提供するという両立し難い要求が存在する。そのインクは、それが印刷された後、シートがお互いに粘着するのを避けるために迅速に乾燥することが必要であるが、それらは、そのプリンタ中で用いられる小さいノズルを覆うクラストを形成してはならない。そのプリンタ中で用いられる小さいノズルをふさぐ可能性のある粒子の生成を避けるために、貯蔵安定性が重要である。さらにまた、得られる画像は、光またはオゾンのような、普通の酸化性ガスに曝された時、急速に色があせないことが望ましい。
多年の間、インクジェット印刷に用いられるシアンインク用色素として、C.I.(カラーインデックス)Direct Blue 199 が用いられてきた。この色素は、インクジェット印刷に用いるのに適合した多くの性質を有しているが、オゾンのような酸化性ガスに曝された時の退色および色調の変化に対するより優れた抵抗性を有する色素に対する需要が存在する。このオゾンとの接触による退色および色調の変化の問題は、シアン色素が、例えば、シリカおよび/またはアルミナのような無機粒子を含む媒体上に印刷される時に、特に深刻な問題となる。このような媒体(特に、写真同様のインクジェット印刷に用いられる媒体)の表面上には、オゾン存在下でのこの染料の劣化を促進する環境上の何等かの状況が存在すると思われる。
上述の諸問題の解決には、手頃な価格で染料を製造するという商業的要求をも満足することが必要である。特に、その製造法は、余り多くの工程を含んでいるべきでなく、また出発原料または最終製品を無駄にすべきでない。この製造工程ができるだけ便利であること、そして発泡などの困難ができるだけ避けられることも重要である。
さて本発明者達は、スルホン酸基およびスルホンアミド基(SO2 NH2 )を有する銅フタロシアニン染料を調製するために、特別のクロロスルホン化剤を利用すると、インクジェット印刷にとって有用な諸性質を有し、そして特に、他の方法で製造された染料に比べて優れたオゾン堅牢度および変色安定性を有する染料が得られることを見いだした。さらにまた、これらの有益な性質は、コスト効率の高い方式で達成され得る。
本発明の方法に従って、次式(1)の銅フタロシアニン染料の混合物を製造する方法が提供される:
Figure 2005520029
式中:
CuPcは銅フタロシアニンであり;
Mはカチオンであり;
xおよびyはそれぞれ独立に 0.5〜3.5 の値であり;そして
(x+y)= 2〜5 であり;
この方法は:
(i) クロロスルホン化剤を用いて銅フタロシアニンをクロロスルホン化する工程;
(ii)工程(i) の生成物をアンモニアと縮合して、式(1)の銅フタロシアニン染料の混合物を得る工程;および
(iii)工程(ii)で得られる式(1)の銅フタロシアニン染料の混合物中のカチオンMを代替のカチオンMで交換する、場合により行われる工程;を含んでおり;
ここで、そのクロロスルホン化剤は、クロロスルホン酸と、オキシ塩化リンと三塩化リンとから選ばれる塩素化剤、との混合物を含む。
このクロロスルホン化は、場合により逐次様式で行われ、その際、銅フタロシアニン化合物を、先ず過剰のクロロスルホン酸と反応させ、その後、その銅フタロシアニン化合物とクロロスルホン酸との混合物に塩素化剤を添加し、in situでクロロスルホン化剤を生成させる。しかし、このクロロスルホン化は、一工程で行われるのが望ましく、その際、銅フタロシアニン化合物は、クロロスルホン酸と塩素化剤の両方を含むクロロスルホン化剤と、クロロスルホン化の全工程を通して、接触される。この一工程法は、逐次方式での操作より簡単で、そして誤りが起り難い傾向がある。
このクロロスルホン化剤は、クロロスルホン酸とオキシ塩化リンとの混合物を含むのが望ましい。
このクロロスルホン化剤の中で用いられる、クロロスルホン酸/塩素化剤の推奨されるモル比は、或る程度クロロスルホン酸/銅フタロシアニン化合物の比に依存する。一般に、クロロスルホン酸/銅フタロシアニン化合物の比が大きくなると、クロロスルホン化剤中の、クロロスルホン酸/塩素化剤の最適比も大きくなる(即ち、より多くのクロロスルホン酸が用いられると、必要な塩素化剤の量はより少なくなる)。上の要因に留意して考えて、クロロスルホン酸/銅フタロシアニン化合物のモル比が10/1〜75/1の範囲であると、塩素化剤/銅フタロシアニン化合物のモル比は10/1〜0.5/1 の範囲であるのが望ましい。より望ましくは、クロロスルホン酸/銅フタロシアニン化合物のモル比が15/1〜23/1の範囲であると、塩素化剤/銅フタロシアニン化合物のモル比は 5/1〜1/1 の範囲であるのが望ましい。
絶対範囲でいえば、クロロスルホン酸/銅フタロシアニン化合物のモル比は 5/1〜200/1 の範囲が望ましく、10/1〜75/1の範囲がより望ましく、そして15/1〜75/1の範囲が特に望ましい。
塩素化剤/銅フタロシアニンのモル比は 0.5/1〜10/1の範囲が望ましく、0.75/1〜7.5/1 の範囲がより望ましく、そして 1/1〜5/1 の範囲が特に望ましい。
クロロスルホン化は、望ましくは90〜180 ℃、より望ましくは 120〜150 ℃、特に望ましくは 130〜148 ℃、そしてより特定すれば 135〜145 ℃の範囲の温度で行われる。
このクロロスルホン化は、望ましくは 0.5〜16時間、より望ましくは 1〜8 時間、特に望ましくは、1.5 〜5.0 時間行われる。特に推奨される態様では、クロロスルホン化は 2〜4 時間行われる。
このクロロスルホン化が行われる時間は、用いられる温度に依存する。例えば、温度がより高ければ、必要な時間はより短く、そして温度がより低ければ、必要な時間はより長くなる。推奨される態様では、クロロスルホン化は、 135〜145 ℃の温度で 1.5〜5.0 時間(より望ましくは 2〜4 時間)行われる。
このクロロスルホン化剤は場合により、さらなる構成成分、例えば硫酸を含んでいる。硫酸が存在する場合、硫酸/銅フタロシアニン化合物のモル比は、望ましくは 0.3/1〜2/1 、より望ましくは 0.6/1〜1.2/1 の範囲である。工程 (i)の生成物とアンモニアとの縮合は、水溶液中のアンモニア、例えば、濃度(strength) 3〜35重量パーセント、望ましくは 7〜13重量パーセントの水酸化アンモニウムを用いて行われるのが望ましい。
工程(ii)で用いられるアンモニアの量は、或る程度、工程 (i)で用いられたクロロスルホン化剤の組成と量に依存する。工程 (i)で、大過剰のクロロスルホン化剤が用いられたとすると、そのフタロシアニン化合物上の‐SO2 Cl基と反応させる工程を始める前に過剰の酸を中和するためにより多くのアンモニアが必要になる。かくして、工程(ii)で用いられるアンモニアの量は、望ましくは、工程 (i)の生成物のpHを 7〜11のpHに、より望ましくは 8〜10の pH に、するのに十分な量である。
工程 (i)の生成物とアンモニアとの縮合は、望ましくは 0〜50℃、より望ましくは10〜45℃、そして特に12〜40℃の温度で行われる。
工程 (i)の生成物とアンモニアとの縮合が行われる時間の長さは、用いられる温度に依存する。例えば、温度が高いと必要な時間はより短く、そしてより低い温度ではより長い時間を必要とする。推奨される態様の一つでは、工程 (i)の生成物とアンモニアとの縮合は 0〜45℃の温度で 0.5〜24時間の間行われる。
(x+y)は 3〜4.5 の値であるのが望ましく 3.5〜4.4 であるのがより望ましい。
xは 0.1〜3 の値を有するのが望ましく 0.2〜2.2 であるのがより望ましい。
yは 1〜4 の値を有するのが望ましく 1.8〜3.5 であるのがより望ましい。
yはxより大きいか、またはxに等しい値を有することが望ましく、yがxより大きい値を有することがより望ましい。
xとyの値は、(0.2 ミクロン・フィルタを用いて測定したところの)式(1)の化合物の水中溶解度が、20℃、pH=9 で、25重量パーセント未満、より望ましくは、20重量パーセント未満になるような値であるのが望ましい。この溶解度は、実施例13で説明した方法を用いて測定される。
Mで代表されるカチオンは、望ましくは、アルカリ金属塩、特にリチウム、ナトリウムおよびカリウム、アンモニウムまたは置換アンモニウム塩((CH3 4 + )のような四級アンモニウム塩を含む)またはそれらの混合物である。特に推奨されるのは、ナトリウム、リチウム、アンモニアおよび揮発性アミン類との塩類であり、さらにより特別に推奨されるのはナトリウム塩である。
本発明に従う方法の工程 (i)および(ii)に従って行うと、通常、Mが主としてアンモニウム・カチオンである、式(1)の銅フタロシアニン染料の混合物が得られるであろう。しかし希望によっては、工程(ii)の生成物は、工程(ii)で生成する塩型からフリーの酸型または代替塩型に変換されることがある。かくしてこの方法は、場合により、工程(ii)から得られるカチオンMが代替のカチオンで交換される工程(iii) 含んでいる。
工程(ii)から得られるカチオンMを代替のカチオンMで交換するためには、一つのカチオンをもう一つのカチオンに交換する既知の方法の中の任意の方法が用いられる。例えば、工程(ii)の生成物を酸性にし(例えば、塩酸を用いてM=Hにする)、場合により、次いで透析によって元のカチオンを除去し、次いで代替のカチオンMを添加する(例えば、アルカリ金属水酸化物、アンモニウム塩またはアミンの添加による)。一つのカチオンをもう一つのカチオンに交換する他の既知の方法の中には、イオン交換樹脂の利用および逆浸透法がある。
本方法で得られる銅フタロシアニン染料の混合物は、その混合物をミクロポーラス紙[例えば、Epson Premium Photopaper(エプソン社のプレミアム・フォトペーパー)およびCanon PR101 Photopaper(キャノン社のピー・アール 101 フォトペーパー)]に印刷して、1 ppm のオゾンに、40℃、湿度50%で24時間曝した場合、失われる光学密度がその光学密度の20%未満、より望ましくはその光学密度の15%未満、特にその光学密度の10%未満、より特定的にはその光学密度の 7%未満、そして、とりわけその光学密度の 5%未満であるような染料混合物であるのが望ましい。
上述の優先事項を考慮して、本方法の特に推奨される態様では、
xは.0.2〜2.2 の値であり;
yは.1.8〜3.5 の値であり;
yはxより大きいか、またはxに等しい値を有し、そして
(x+y)= 3.5〜4.4 であり;
そしてこの方法は:
(i) クロロスルホン化剤を用いて銅フタロシアニン化合物を 135〜145 ℃の温度で、1.5〜5.0 時間の間クロロスルホン化する工程;
(ii)工程(i) の生成物を10〜45℃の範囲の温度で 0.5〜24 時間、水酸化アンモニウムの形のアンモニアと 8〜10の範囲のpHで縮合して、式(1)の銅フタロシアニン染料の混合物を得る工程;
(iii)工程(ii)で得られる式(1)の銅フタロシアニン染料の混合物中のカチオンMを代替のカチオンMで交換する、場合により行われる工程;を含んでおり;そしてここで、そのクロロスルホン化剤は、クロロスルホン酸と、オキシ塩化リンと三塩化リンとから選ばれる塩素化剤との、好ましくはオキシ塩化リンとの、混合物を含み、クロロスルホン酸/銅フタロシアニン化合物のモル比が、15/1〜23/1の範囲であり、そして該塩素化剤/銅フタロシアニン化合物のモル比が 5/1〜1/1 の範囲にある。
望ましくは、本発明の方法は 640と670nm の間に吸光度のピークを有するフタロシアニン化合物を除去することにより、式(1)のフタロシアニン化合物の 640〜670 nmでの吸光度を 590〜630nm での吸光度に比べて低下させる工程、を含まない。例えば、本発明の方法は、640 と670 nmの間に吸光度のピークを有するフタロシアニン化合物を 640と670nmの間の吸光度を示さないフタロシアニン化合物より、より効率良く除去するところの、沈殿(例えば、塩析)工程およびろ過工程を含まない方が望ましい。これが望まれる理由は 640と670nm の間に吸光度のピークを有するフタロシアニン化合物の除去は余分の工程であり、その除去された化合物は廃棄されるので無駄だからである。本発明の方法は、このようなフタロシアニン化合物を除去する必要がないように行うことが可能である。というのは、このようなフタロシアニン化合物は、生成しないか、または、特定の塩素化剤を存在させないでクロロスルホン酸を用いる場合に比べ、遥かに少ない程度にしか生成しないからである。
本発明の第2の態様は、本発明の第1の態様に従う方法で得られる、本明細書で前に定義したような式(1)の銅フタロシアニン染料の混合物を提供する。
本発明の第2の態様による銅フタロシアニン染料の混合物は、魅力的な強いシアン色調を有し、インクジェット印刷用インクに使用するために有用な色素である。この色素は、溶解性、貯蔵安定性そして水および光に対する堅牢度の間のバランスが良好であるという利点を有する。特に、既存の Direct Blue 199の調製物に比べて、これら色素は素晴らしい光およびオゾン堅牢度を示す。さらにまた、これら色素は、現存の製造装置を用いて、安価な中間体から製造することが可能で、従って、より精巧なフタロシアニン染料構造物の製造に関連する複雑さと出費を避けることができる。
本発明の第3の態様に従って、本発明の第2の態様に従う銅フタロシアニン染料混合物と液体媒体を含む組成物が提供される。
推奨される組成物は、
(a) 0.01〜10部の本発明の第2の態様に従う銅フタロシアニン染料の混合物;および、
(b) 90〜99.99 部の液体媒体;を含み;
ここで全ての部は重量部で、 (a)+(b) =100 であるとしての部数である。
推奨される液体媒体は、水、水と有機溶媒との混合物、および水を含まない有機溶媒である。
この媒体が水と有機溶媒との混合物を含んでいる場合、水/有機溶媒の重量比は、望ましくは99/1〜1/99、より望ましくは99/1〜50/50 そして特に望ましくは95/5〜80/20 である。
水と有機溶媒との混合物中に存在する有機溶媒は、水混和性有機溶媒または、このような溶媒の混合物であるのが望ましい。推奨される水混和性有機溶媒を列挙すると、C1-6 アルカノール類、望ましくは、メタノール、エタノール、n-プロパノール、イソプロパノール、n-ブタノール、sec-ブタノール、tert‐ブタノール、n-ペンタノール、シクロペンタノールおよびシクロヘキサノール;直鎖アミド類、望ましくはジメチルホルムアミドまたはジメチルアセトアミド;ケトン類およびケトン‐アルコール類、望ましくは、アセトン、メチルエーテルケトン、シクロヘキサノンおよびジアセトンアルコール;水混和性エーテル類、望ましくはテトラヒドロフランおよびジオキサン;ジオール類、望ましくは 2〜12個の炭素原子を有するジオール類、例えば、ペンタン‐1,5-ジオール、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ペンチレングリコール、ヘキシレングリコールおよびチオジグリコール、およびオリゴ‐およびポリ‐アルキレングリコール類、望ましくは、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコールおよびポリプロピレングリコール;トリオール類、望ましくは、グリセロールおよび1,2,6-ヘキサントリオール;ジオール類のモノ‐C1-4 アルキルエーテル類、望ましくは 2〜12個の炭素原子を有するジオール類のモノ‐C1-4 アルキルエーテル類、特に、2-メトキシエタノール、2-(2‐メトキシエトキシ)エタノール、2-(2‐エトキシエトキシ)エタノール、2-[2-(2-メトキシエトキシ)エトキシ]エタノール、2-[2-(2-エトキシエトキシ)エトキシ]エタノールおよびエチレングリコール・モノアリルエーテル;環状アミド類、望ましくは、2-ピロリドン、N-メチル‐2-ピロリドン、N-エチル‐2-ピロリドン、カプロラクタムおよび 1,3‐ジメチルイミダゾリドン;環状エステル類、望ましくはカプロラクトン;スルホキシド類、望ましくはジメチルスルホキシドおよびスルホラン、である。この液体媒体は、水と 2種以上の、特に 2〜8 種の水混和性有機溶媒を含んでいるのが望ましい。
特に望ましい水混和性有機溶媒は、環状アミド類、特に2-ピロリドン、N-メチル‐ピロリドン、N-エチル‐ピロリドン;ジオール類、特に、1,5-ペンタンジオール、エチレングリコール、チオジグリコール、ジエチレングリコールおよびトリエチレングリコール;およびジオール類のモノ‐C1-4 アルキルおよびC1-4 アルキルエーテル類、より望ましくは 2〜12個の炭素原子を有するジオール類のモノ‐C1-4 アルキルエーテル類、特に、2-メトキシ-2‐エトキシ-2‐エトキシエタノールである。この液体媒体が水と有機溶媒または水を含まない有機溶媒との混合物から構成されている場合には、成分(a) は、成分(b)中に完全に溶けているのが望ましい。
この液体媒体は、勿論、インクジェット印刷用インクで普通に用いられている追加の成分、例えば、粘度および表面張力調節剤、腐食禁止剤、殺菌剤(biocides)、コゲーション(kogation)減少用添加剤およびイオン性または非イオン性界面活性剤、を含んでいてもよい。
普通は必要でないが、色調と実用性能を修飾するために、そのインクに、さらなる着色剤を添加してもよい。このような着色剤の例を列挙すれば、C.I.Direct Yellow 86,132,142および 173; C.I.Direct Blue 307; C.I.Food Black 2; C.I.Direct Black 168 および 195; C.I.Acid Yellow 23; および、Seiko Epson Corporation(セイコー エプソン社)、Hewlett Packard Company(ヒューレット パッカード社)、Canon Inc.& Lexmark International(キャノン・インク アンド レックスマーク インターナショナル社)から販売されているインクジェット・プリンタに用いられる任意の染料、である。
望ましくは、本発明の第2の態様に従う組成物は、インクジェット・プリンタに使用するのに適したインクである。
これらのインクは、高濃度シアンインク、低濃度シアンインクあるいは、高濃度インクと低濃度インクの両インクとしてインクジェット・プリンタに組込まれ得る。後者の場合に、この第2の態様に従う組成物は、印刷画像の解像度と品質を改善することができる。かくして本発明はまた、本発明の第3の態様に従う一つの組成物(望ましくはインク)も提供し、その場合、成分(a) は 2.5〜7 部、より望ましくは 2.5〜5 部( 高濃度インク)の量存在するか、または成分(a) は 0.5〜2.4 部、より望ましくは 0.5〜1.5 部(低濃度インク)の量存在する。
かくして、望ましくは、このインクは 25 ℃で 20 cP未満、より望ましくは 10 cP未満、特に望ましくは 5 cP 未満の粘度を有する。このような低粘度のインクは、インクジェット・プリンタによる基材への適用にとくに良く適合している。
このインクは、全部で 500ppm 未満、より望ましくは 250ppm 未満、特に 100ppm 未満、より特定すれば 10ppm未満の二価と三価の金属イオン(そのインクの一つの成分に結合している任意の二価および三価の金属イオン以外の金属イオン)を含んでいるのが望ましい。
このインクは、10μm以下の、より望ましくは 3μm以下の、特に 2μm以下の、より特定すれば 1μm以下の平均ポアサイズを有するフィルタを通してろ過されるのが望ましい。このろ過は、ろ過しなければ、多くのインクジェット・プリンタでみられる微細ノズルを詰まらせる可能性のある粒子状物を除去する。
このインクが含んでいるハライドイオンは、全部で 500ppm 未満、より望ましくは 250ppm 未満、特に100ppm未満、より特定すれば 10ppm未満であるのが望ましい。
本発明の第4の態様は、インクジェット・プリンタを用いて、基材に本発明の第3の態様に従うインクを適用する工程を含む、基材上に画像を形成させる方法を提供する。
インクジェット・プリンタは、インクを液滴の形で基材に適用するのが望ましく、その液滴は、小さいオリフィスを通して基材上に射出される。望ましいインクジェット・プリンタは、圧電式インクジェット・プリンタと熱式インクジェット・プリンタである。熱式インクジェット・プリンタでは、プログラムされた熱のパルスがオリフィスに隣接する抵抗器を用いて貯槽中のインクに加えられ、それに因り、そのインクが、オリフィスから、微小液滴の形になって、基材とオリフィスが相対的に動く間に、その基材の方向に向かって射出される。圧電式インクジェット・プリンタでは、小さい結晶の振動が、オリフィスからのインクの射出を誘起する。或いはまた、このインクは、例えば、国際特許出願WO00/48938および国際特許出願 WO00/55089 中に記載されているような、可動性パドル(paddle) またはプランジャー(plunger) に連結されている電気機械的アクチュエータ(actuator)により射出される場合もある。
基材は、望ましくは、紙、プラスチック、布帛(textile)、金属またはガラスであり、より望ましくは、紙、オーバーヘッドプロジェクター・スライドまたは布帛材料であり、特に望ましくは、紙である。
推奨される紙は、プレイン紙、処理紙で,酸性、アルカリ性または中性紙でよい。光沢紙が、特に推奨される。
本発明の第5の態様は、本発明の第3の態様に従う組成物、本発明の第2の態様に従う銅フタロシアニン染料の混合物を用いて、或いは本発明の第4の態様に従う工程を用いることにより印刷された材料、望ましくは、紙、プラスチック、布帛、金属またはガラス、より望ましくは、紙、オーバーヘッドプロジェクター・スライドまたは布帛材料、特に望ましくは紙、より特定すればプレイン紙または処理紙、を提供する。
本発明の第6の態様は、チャンバーおよび、そのチャンバーの中にあるインクであって本発明の第3の態様で規定されたようなインクから構成されるインクジェット・プリンタ用カートリッジを提供する。このカートリッジは、上で説明したような高濃度インクと低濃度インクを異なるチャンバーの中に含んでいるのが望ましい。
本発明の第7の態様は、本発明の第6の態様で規定されたようなカートリッジを含んでいるインクジェット・プリンタを提供する。
本発明は、さらに以下の実施例により例示されるが、実施例中、全ての部およびパーセントは、特に断らない限り重量で与えられる。
実施例1
工程(i)-クロロスルホン酸とPOCl 3 の混合物を含むクロロスルホン化剤を用いる銅フタロシアニン化合物のクロロスルホン化工程
オキシ塩化リン(4.7 mL,7.7g,0.05 mole) を、クロロスルホン酸(61.6 mL,109.0g,0.93mole) に添加した。次いで、銅フタロシアニン(23.5 g, 0.04 mole) を、温度を60℃以下に維持しながら、少量ずつ添加した。銅フタロシアニンの添加が完了してから、この反応混合物を約 30 分かけて、140 ℃まで加熱した。この反応混合物を 140℃に 3時間維持し次いで、周囲(ambient)温度まで冷却し、そして 30 分間撹拌した。次いで、この反応混合物を、氷/水(800g)と塩(20 g)の混合物に、≦0 ℃で添加した。さらに氷を加えて、温度を0℃以下に維持した。得られた銅フタロシアニン・スルホニルクロリド生成物をろ別し、そして氷冷した5 %ブライン(250 mL)で洗浄した。次いで、この得られた銅フタロシアニン・スルホニルクロリド・ペーストを氷/水混合物(300g)に添加し、そして分散されるまで撹拌した。
工程(ii)‐式(1)の銅フタロシアニン染料の混合物を得るための、工程 (i)の生成物とアンモニアの縮合工程
次いで、工程 (i)から得られた分散物の pH を、10%アンモニア溶液を用いて pH 9.5に上げた。次いで 10 %アンモニア溶液を用いて pH 9.5 ± 0.1に維持しながら、この混合物の温度を、室温まで、ゆっくり上がるにまかせた。次いでこの反応混合物を pH 9.5で室温で、一晩撹拌した。翌朝、この混合物を、濃塩酸を用いて pH 6.5 に調整しながら急速に撹拌した。飽和ブライン(100 mL)を添加し、そしてその pH を濃塩酸を用いて pH 3.5 に下げた。その生成物をろ過で捕集し、得られたペーストを水中(1000mL)で撹拌し、2Mの NaOH を添加して、その pH を 9.5に調整することにより可溶化した。そのようにして生成した溶液を透析して無機塩を除去し、次いで GF/F 紙を通してろ別した。そのろ液をオーブン中で、一晩 50 ℃で乾燥して、式(1)の銅フタロシアニン染料の混合物を得たが、ここで、Mはナトリウムで、xは 1.2であり、yは 2.7(34.3g) である。
実施例2〜11
銅フタロシアニン(“CuPc”)、クロロスルホン酸(“CSA”)、H2 SO4 および塩素化剤(POCl3 )のモルで表した相対量が下の表1に示したような量であることを除いて、実施例1の方法が繰返された。表1の第6および第7欄は、それぞれ、そのクロロスルホン化が行われた時間の長さと温度とを示す。表1の最後の二つの欄は、得られた、式(1)の銅フタロシアニン染料混合物でのxとyの値を示す。
Figure 2005520029
‐:測定しなかったことを意味する。
比較例
銅フタロシアニン染料混合物の比較試料は、Avecia Limited社からの Pro-Jet(登録商標)Cyan 1として入手した C.I.Direct Blue 199であった。
実施例12‐インクの調製
上の実施例1〜11からの染料混合物および Pro-Jet(登録商標)Cyan 1の 0.7g を、それぞれ、以下の成分を含む液体媒体 19.3gの中に溶解し:
チオジグリコール 5 %
尿素 2.5 %
2-ピロリドン 2.5 %
スルフィノール(Surfynol)465 (登録商標) 1 %
水 89 %(全て重量%)
そして、そのインクの pH を水酸化ナトリウムを用いて pH 8-10に調整することにより、インク1〜11および比較インク1を調製した。ここで、Surfynol(登録商標)465は、Air Products Ltd. からの界面活性剤である。
実施例13‐インクジェット印刷および結果
溶解度測定
実施例1〜11から得られた染料混合物の溶解度を以下のようにして測定した:
調べる染料混合物の水中飽和スラリーを、凍結解凍(−15〜+25℃)キャビネット中に三日間入れて置き、次いで、2 時間かけて室温に到達させた。その pH を 9に調整した。次いで、一部を 0.2ミクロンのシリンジ・フィルタ(syringe filter)を通してろ過した。このろ液の数滴(到達可能な最大染料濃度を有するその染料混合物の溶液を代表する)を正確に秤量し、所定波長でのその吸光度を測定した。この吸光度測定値を、前もって作製してある、吸光度/濃度、およびその曲線での読みにおけるその染料混合物の濃度、の関係を示す較正曲線と比較した。この濃度を pH 9 におけるその染料の溶解度とした。
次いでこの実験を 0.02 ミクロンのシリンジ・フィルタを通してろ過して繰返した。
この溶解度の結果を下の表2に示す。
インクジェット印刷
インク1〜11および実施例12で説明した比較インク1を、0.45ミクロン・ナイロンフィルタを通してろ過し、次いでシリンジを用いて空のEPSON 880 プリント・カートリッジ中に入れた。
これらのインクを、EPSON 880 プリンタを用い、Adobe Half Test print プログラムを用いて、EPSON Premium Photopaper (“SEC PM”) および Canon PR101 Photopaper (“PR 101”) の上に印刷した。次いで、得られた 100%での印刷物を、Hampden 903 Ozone cabinet(ハンプデン903 オゾン・キャビネット)の中で、1 ppm のオゾンに、40℃、50%相対湿度で24時間曝すことによりオゾン堅牢度を試験した。
デルタEと%光学密度損失を測定した。
結果
Figure 2005520029
‐:測定しなかったことを意味する。
表2は、本発明の染料混合物が、常用の C.I.Direct Blue 199よりも、オゾン中での光学密度損失がより低く(即ち、より高いオゾン堅牢度)、オゾン中でのデルタEが、より小さい(即ち、より小さい色相変化)ことを示している。
実施例14
さらに多くのインク
表I〜IIに記載されたインクが、実施例1で造られた銅フタロシアニン染料混合物を用いて調製され得る。第2欄以降に書き込まれている数値は、当該成分の部数であり、全て重量部である。これらインクが、熱式または圧電式インクジェット印刷により紙に印刷され得る。
表IおよびII中では、以下の略号が用いられる。
PG=プロピレングリコール
DEG=ジエチレングリコール
NMP=N-メチルピロリドン
DMK=ジメチルケトン
IPA=イソプロパノール
MEOH=メタノール
2P=2-ピロリドン
MIBK=メチルイソブチルケトン
P12=プロパン‐1,2-ジオール
BDL=ブタン‐2,3-ジオール
CET=セチルアンモニウムブロミド
PHO=Na2 HPO4
TBT=第3ブタノール
TDG=チオジグリコール
Figure 2005520029
Figure 2005520029

Claims (15)

  1. 式(1)
    Figure 2005520029
    式中:
    CuPcは銅フタロシアニンであり;
    Mはカチオンであり;
    xおよびyはそれぞれ独立に 0.5〜3.5 の値であり;そして
    (x+y)= 2〜5 である;
    の銅フタロシアニン染料の混合物を製造する方法であって、この方法は:
    (iv)クロロスルホン化剤を用いて銅フタロシアニン化合物をクロロスルホン化する工程;
    (v) 工程(i) の生成物をアンモニアと縮合して、式(1)の銅フタロシアニン染料の混合物を得る工程;および
    (vi)工程(ii)で得られた式(1)の銅フタロシアニン染料の混合物中のカチオンMを代替のカチオンMで交換する、場合により行われる工程;を含み;
    そのクロロスルホン化剤は、クロロスルホン酸と、オキシ塩化リンと三塩化リンとから選ばれる塩素化剤、との混合物を含む、方法。
  2. 該クロロスルホン化剤が、クロロスルホン酸とオキシ塩化リンとの混合物を含む請求項1に記載の方法。
  3. 該クロロスルホン化が、一工程で行われ、その際、銅フタロシアニン化合物は、クロロスルホン酸と塩素化剤の両方を含むクロロスルホン化剤と、クロロスルホン化の全工程を通して接触される、請求項1または請求項2のいずれかに記載の方法。
  4. yがxより大きいか同じ値を有する、請求項1〜3の何れか一項に記載の方法。
  5. クロロスルホン酸/銅フタロシアニン化合物のモル比が10/1〜75/1の範囲であり、そして塩素化剤/銅フタロシアニン化合物のモル比が10/1〜0.5/1 の範囲である、請求項1〜4の何れか一項に記載の方法。
  6. xが 0.2〜2.2 の値を有し;
    yが 1.8〜3.5 の値を有し;
    yがxより大きいか、またはxに等しい値を有し、そして
    (x+y)= 3.5〜4.4 であり;
    そしてその方法は、
    (iv)銅フタロシアニン化合物を、クロロスルホン化剤を用いて 135〜145 ℃の範囲の温度で 2.5〜5.5 時間の間、クロロスルホン化する工程;および
    (v) 工程(i) の生成物を、水酸化アンモニウムの形のアンモニアと、 8〜10の pH で、10〜45℃の範囲の温度で 0.5〜24時間の間縮合させて、式(1)の銅フタロシアニン染料の混合物を得る工程;
    (vi)工程(ii)から得られる式(1)の銅フタロシアニン染料の混合物中のカチオンMを代替のカチオンMで交換する、場合により行われる工程;を含み;そして、その場合、そのクロロスルホン化剤が、クロロスルホン酸と、オキシ塩化リンと三塩化リンとから選ばれる塩素化剤、との混合物を含み、クロロスルホン酸/銅フタロシアニン化合物のモル比が15/1〜23/1の範囲にあり、そして該塩素化剤/銅フタロシアニン化合物のモル比が 5/1〜1/1 の範囲である、請求項1、3、4または5の中の一項に記載の方法。
  7. 請求項1〜6の何れか一項に記載の方法により得られる、銅フタロシアニン染料の混合物。
  8. 請求項7に記載の銅フタロシアニン染料の混合物と液体媒体とを含む、組成物。
  9. この液体媒体が、水と有機溶媒とを含む、請求項8に記載の組成物。
  10. インクジェット・プリンタに使用するのに適したインクである、請求項8または9に記載の組成物。
  11. インクジェット・プリンタを用いて、請求項10に記載のインクを基材に適用することを含む、基材上に画像を形成させるための方法。
  12. 請求項8〜10の中の任意の一項に記載の組成物、請求項9に記載の銅フタロシアニン染料混合物を用い、あるいは請求項11に記載の方法を用いて、印刷された紙、プラスチック、布帛、金属またはガラス。
  13. 請求項10の中で規定されているところのインクが中に入っているチャンバーとそのインクを含んでいる、インクジェット・プリンタ・カートリッジ。
  14. 請求項10に従う高濃度インクと低濃度インクを含んでいる請求項13に記載のカートリッジ。
  15. 請求項13または14で規定されたカートリッジを含むインクジェット・プリンタ。
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