JP2005504866A - プロピレンコポリマーの製造方法 - Google Patents

プロピレンコポリマーの製造方法 Download PDF

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Abstract

噴霧結晶化により製造され、最大寸法55μmを有する担体上に担持された重合触媒の使用によって、プロピレンと1個または2個のオレフィンコモノマーとのポリマーが製造される。優れた特性を有するコポリマーが得られ、その製造方法は障害がない。

Description

【技術分野】
【0001】
本発明は、プロピレンポリマー、特にプロピレンと1個または2個のオレフィンコモノマーとのコポリマーの製造方法に関する。このコポリマーは良好な熱封止性および軟度が必要とされる用途に適当である。
【背景技術】
【0002】
封止層としてフィルム用途に使用されるポリオレフィンは、良好な熱封止性能のために低い溶融温度を有していなければならない。ポリプロピレンフィルムにおいては、比較的高含量のコモノマー、通常エチレンを有するランダムコポリマーが一般に、そのような封止成分として使用される。高いコモノマー含量は、低い溶融温度を得るために必要とされる。しかしながら、ランダムコポリマーおよびターポリマー(すなわち、2種のコモノマーを有するプロピレンポリマー)の製造方法に関連する問題ならびに、その低い溶融温度、製造過程でのくっつきやすさおよび重合媒体中でのポリマーの溶解性の故に、物質自体の最終特性に関連する問題がある。さらには、共重合中に、特に3元重合において、触媒活性は著しく増加し、ポリマー粒径の望ましくない成長に至る。
【0003】
ホモポリマーの製造と比べて、低い溶融温度を有するターポリマーまたは高コモノマー含量のコポリマーがスラリー反応器中で製造されるべきときには、ポリマーの溶解物の含量は高い。その上、重合に使用されるコモノマー、例えばエチレンおよび/またはブチレンは、スラリー反応器の重合媒体中でポリマーの膨張を引き起こし、その結果、過度に大きく軟らかいポリマー粒子を生じる。スラリー反応器の後にフラッシュにより未反応モノマーを蒸発させることが望ましいなら、外部加熱のより高い必要性がまたあり、これはポリマー粒子の表面溶融を引き起こし得る。フラッシュ容器の圧力を下げすぎて、モノマーの蒸発が改善されないなら、フラッシュがひどく速く起こり、粒子の形態が破壊され、下流で問題を引き起こす。
【0004】
上記した増加された触媒活性の故に、生成物ポリマー粒子はあまりに急速に成長し、粒径が大きくなり過ぎることがあり得、これはパイプの詰まりならびに生成物の不均質性および摩耗を引き起こす。さらには、気相反応器が使用されるなら、流動化効率および連続取り出しが危うくされ得る。さらなる下流の問題がまた、重合後の手順および単位、例えば触媒の不活化、蒸煮および乾燥において生じ得る。
【0005】
重合触媒粒径は主に、触媒的に活性な物質が担持される担体の粒径によって決定される。そのような担体は、種々のプロセス、例えば噴霧結晶化、噴霧乾燥またはエマルジョンプロセスによって製造することができる。一般的なように、2塩化マグネシウムが担体として使用されるときには、プロセスは噴霧結晶化と称される。典型的には、適当な量の低級アルコール、例えばメタノール中のMgCl2の溶融物が、150〜200℃で運転されている噴霧乾燥機に供給され、すると、アルコールがフラッシュ蒸発して、非常に広い粒径分布の乾燥塩化マグネシウムクリスタライト粉末が得られる。
【0006】
担体粉末の粒径の極端値は1μm〜1.4mmの範囲またはそれ以上ですらあり、これらの限界値間の質量分布は通常の釣鐘曲線に従う。標準的な実施に従い、篩い分けして大きい粒子、凝集物および小さい粒子を除くことによって、粉末は分離される。中間の画分が一般に触媒製造のために使用され、大きい粒子および凝集物は通常溶融製造に再利用され、小さい粒子は、役に立たないとして捨てられる。
【0007】
そのような手順は、国際特許出願公開WO-A-87/7620に開示されており、ここでは、<74μmの画分の小さい粒子が、篩分けによって、10〜300μmの噴霧結晶化生成物から分離される。米国特許明細書第5,100,849号に従えば、小さい粒子および大きい粒子の両方が噴霧結晶化生成物から除去されて、45〜212μmの中間の画分を担体生成物として生じる。欧州特許出願EP-A-700,936号は、良好な触媒の形および比較的大きい粒径の望ましさを強調し、その担体は、篩分け後に残る中間の画分であって、<65および>120μmの粒子は除く。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
中間の物質の代わりに、最小のクリスタライト画分が触媒製造において担体として使用されるなら、プロピレンコポリマーおよびターポリマーの製造における上記の問題は有効に避けることができることがここで見出された。
【課題を解決するための手段】
【0009】
したがって、本発明に従えば、プロピレンとエチレンおよび/またはC4〜C8α-オレフィンとのコポリマーを製造する方法は、プロピレンならびに該エチレンおよび/またはオレフィンを重合条件下で、担体を含むオレフィン重合触媒と接触させることを含み、該触媒に含まれる担体粒子は、55μmより大きい最小寸法を有する粒子を実質的に含まない。本発明の好ましい実施においては、コポリマーはプロピレン/エチレン/C4〜C8α-オレフィンターポリマーである。
【0010】
好ましい実施態様においては、担体は、担体前駆体の溶融物を噴霧結晶化して、少なくとも500μmの大きさまでの粒子を含む噴霧結晶化生成物を生じることによって製造される。
【0011】
かくして、標準の手順に従えば、触媒担体は、その形成後に、篩分けによって最大粒子寸法55μmを有するものを含む複数の画分に分離され得る。好ましい担体は二塩化マグネシウムであり、噴霧結晶化機に供給するのに適当な溶融物は、式:
[化2]
Figure 2005504866
(ここで、RはC1〜C6アルキルであり、EDは電子供与体であり、m=0〜1であり、かつn=1〜6である)
によって示される。電子供与体EDは好ましくは芳香族カルボン酸エステル、特にフタル酸ジアルキルまたはマレイン酸ジアルキル、最も好ましくはフタル酸ジ-2-エチルヘキシルである。
【0012】
最終コポリマーの全ての成分が重合の開始に存在する必要はない。コポリマーまたはターポリマーの製造は、プロピレン単独を触媒と接触させることによって開始することができる。ターポリマーの製造は、プロピレンならびにエチレンおよび/または該α-オレフィンを触媒と接触させることによって開始することができる。接触は、少なくとも1つのスラリー反応器および/または少なくとも1つの気相反応器で行なうことができる。本発明の好ましい実施態様においては、接触は少なくとも1つのスラリー反応器および少なくとも1つの気相反応器で行なわれ、気相反応器は有利には、スラリー反応器の下流にある。
【0013】
コポリマーがターポリマーであるときには、好ましくは0.1〜3重量%のエチレンから誘導される単位および1〜15重量%のC4〜C8α-オレフィンから誘導される単位を含み、選択されるα-オレフィンはブテンである。
【0014】
重合触媒の担体は好ましくは、15〜45μmの平均粒径を有する。オレフィン重合触媒はそれ自体適当には、必須成分としてTi、ClおよびMgを含有する成分;助触媒および外部電子供与体を含む立体特異的なチーグラー-ナッタ(Ziegler-Natta)触媒系である。助触媒は好ましくは、有機アルミニウム化合物、例えばトリエチルアルミニウムであり、好ましい電子供与体は、シランに基づく供与体である。慨してシランに基づく供与体は、式(I)
[化3]
Figure 2005504866
を有し、ここで
RおよびRは同じまたは異なることができ、直鎖状、分岐状または環状の脂肪族または芳香族基を表し;
Rはメチルまたはエチルであり;
nは整数0〜3であり;
mは整数0〜3であり;かつ
n+mは1〜3である。
【0015】
RおよびRの意味において脂肪族基は、飽和または不飽和であることができる。
【0016】
好ましくはRおよびRは直鎖状のC1〜C12炭化水素であり、メチル、エチル、プロピル、ブチル、オクチルおよびデカニルを含む。適当な飽和の分岐状C1 8アルキル基の例としては、以下のものが挙げられる:イソプロピル、イソブチル、イソペンチル、tert-ブチル、tert-アミルおよびネオペンチル。4〜8個の炭素原子を含む環状脂肪族基は、例えばシクロペンチル、シクロヘキシル、メチルシクロペンチルおよびシクロヘプチルを含む。
【0017】
あるいは、オレフィン重合触媒は、担体の孔中に浸漬された単一部位/活性剤反応生成物を含む単一部位触媒であり得る。
【0018】
本発明はさらに、プロピレンコポリマーまたはターポリマーの製造における重合触媒のための担体として55μmより下の平均粒径を有する噴霧-結晶化したMgCl2の使用を包含する。
【0019】
1つ以上のスラリー重合反応器および1つ以上の気相反応器の組合せで物質を製造することが、特に好ましい。それによって、コモノマーの転化を増加させることができ、コモノマー分布を最適化し、調整することができる。しかしながら、スラリー-スラリー(好ましくはループ-ループ)系;または2つの気相反応器;またはそれらの任意の組合せを使用することが可能である。重合触媒担体の物理的構造は全体的な触媒組成において再生され、結局粒子状ポリマー生成物それ自体において再生されることが知られている(いわゆる「複製効果」)。したがって本発明の方法においては、小さい粒径の触媒の使用は、相応じて小さい粒径の生成物の形成に至る。崩壊により望ましくない生成物細粒の普通は主な供給源である大きい粒子の製造が付随して減少するために、このことは特に有利である。
【0020】
ターポリマー製造のための好ましい手順はかくして、以下を含む:
a) スラリー反応器に、50〜85重量%のプロピレン、0.1〜10重量%のエチレン、3〜40重量%の別のα-オレフィン、該温度条件でオレフィン重合を達成することができる触媒系および任意的に水素を含む混合物を供給すること、
b) 70℃未満の温度で、最終生成物の50〜99.5重量%に達するプロピレンターポリマーを得るのに十分な時間該反応混合物を重合すること、
c) 該反応混合物を、5バールより高い圧力、好ましくは10バールより高い圧力で運転している気相反応器に移し、任意的に、該移した混合物の0〜10重量%のエチレン、0〜10重量%の別のα-オレフィン、0〜40重量%のプロピレンおよび任意的に水素を添加すること、ならびに
d) 該気相反応器中で、最終生成物の0.5〜50重量%に達するプロピレンターポリマーを得るために重合を続けること。
【0021】
好ましくは、バルクループ反応器がスラリー反応器として使用され、スラリー相は、2つのスラリー反応器中で行なうことができるが、好ましくは必ずしも2つのループ反応器ではない。気相反応器で重合を続けるときには、コモノマー分布を容易に制御することができ、コモノマー含量をさらに増加させることができる。かくして、最終的なポリマー特性は、異なる反応器中のコモノマー比を調節することによって調整することができる。
【0022】
典型的なターポリマーの製造においては、重合触媒系およびモノマー混合物はスラリー反応器中に供給される。プロピレンは反応混合物中で、モノマーおよび希釈剤としてふるまう。C4〜C8α-オレフィンは、1-ブテン、1-ペンテン、4-メチル-1-ペンテン、1-ヘキセン、1-ヘプテンまたは1-オクテンであり得る。
【0023】
第1のスラリーの段階においては、ターポリマーが製造され、ここでは、エチレンモノマーの含量は、1〜4重量%、好ましくは3重量%未満の範囲にある。生成物中のC4〜C8オレフィン含量は、5〜12重量%の範囲にある。所望のときは、水素が添加される。スラルー反応器の温度は、好ましくは70℃より下である。
【0024】
気相反応器においては、0.5〜50重量%、好ましくは0.5〜30重量%の最終生成物が形成される。重合は、60〜90℃の温度で、5バールより高い、好ましくは10バールより高い圧力で行なうことができる。プロピレンおよび他のモノマーを気相反応器に添加することができるが、必ずしも添加するというわけではない。所望のときは、水素をまた気相反応器に添加することができる。
【0025】
プロピレンのターポリマーが得られ、エチレン含量は一般に0.1〜10重量%であり、他のα-オレフィンの含量は1〜25重量%である。これらの生成物は低い融点を有し、かくして、軟らかさが必要とされるときには、それらを、熱封止性シートおよびフィルムのような用途に使用できる。低い剛性を有する生成物は、成形したシート、ふた、びんおよび繊維のような用途において使用できる。3重量%未満(例えば0.3〜3重量%)のエチレンから誘導される単位および15重量%未満(例えば1〜15重量%)の他のα-オレフィンの単位を含むターポリマーを製造するのが好ましい。
【0026】
そのような操作で使用される触媒は、ターポリマーの製造に向けられているか、またはプロピレン/C4〜C8α-オレフィンコポリマーの製造に向けられているかいずれにせよ、前記した担体上に担持された、チーグラー-ナッタまたは単一部位の種類のものであることができる。
【0027】
チーグラー-ナッタ触媒は典型的には、Gp IVB金属ハロゲン化物とマグネシウム/電子供与体錯体との反応生成物を含む。それらは通常、ジアルキルマグネシウムと多価アルコールと、およびカルボン酸ジハライドとを反応させて錯体を製造し、かつそのように製造された錯体を四ハロゲン化チタンと反応させて所望のTi/Mg/電子-供与体触媒成分の溶液を製造することによって合成される。この成分は次に、通常脂肪族および/または芳香族炭化水素の沈殿剤の使用による沈殿によって、その溶液から回収され、慣用の洗浄および乾燥に供される。代替の回収手段としては、溶媒の単なる蒸発除去;ならびに、エマルジョンの分散相として分離した後、固化(適当には加熱による)およびろ過またはデカンテーションによる回収が含まれる。
【0028】
最終的な触媒成分の有効な取り込みが結果として生じるのであれば、担体は、任意の段階で操作のこの筋道に導入することができる。好ましくは、Ti/Mg/電子供与体成分の溶液に添加されるか、または合わせられてそれを生じる試薬(錯体またはハロゲン化チタン)のいずれにも添加される。しかしながら、その溶液からの回収後にその成分に添加することができる。その成分がエマルジョンの分散相を構成するときには、エマルジョンは好ましくは、担体の存在下で形成され、それで成分が担体の隙間にインサイツ(in situ)で形成するようにされる。
【0029】
使用される物質の性質が、生じるべき次の反応の担体の隙間における有効な進行を可能にするのであれば、担体を初期の段階で、例えばマグネシウム/電子供与体錯体の形成中またはその直後に、合成に導入することが可能である。
【0030】
以下の実施例は本発明を説明する。実施例において、
メルトフローレートは、ISO 1133に従って、2.16kgの荷重で、230℃にて測定した。
コモノマー含量(エチレンおよびブテン)は、NMRで較正されたフーリエ変換赤外線スペクトル法(FTIR)にて測定した。
キシレン可溶性画分 (XS) の決定 2.0gのポリマーを、撹拌下に135℃にて250mlのp-キシレンに溶かす。30±2分間後、溶液を環境温度で15分間冷却し、その後、25±0.5℃で30分間放置する。2個の100mlのフラスコへと、溶液をろ紙でろ過する。
第1の100ml容器からの溶液を窒素流中で蒸発させ、一定重量に達するまで残渣を減圧下で90℃にて乾燥する。
以下の等式:
[数1]
Figure 2005504866
ここで、
M0=最初のポリマー量(g)
m1=残渣の重量(g)
v0=最初の体積(ml)
v1=分析した試料の体積(ml)
を用いて、キシレン可溶性画分を計算する。
【0031】
実施例
担体の製造:
MgCl2(C2H5OH)n溶融物(115℃にて)をアトマイザーホイール(atomiser wheel)によって噴霧結晶化室へ上部供給して、液滴を形成した。不活性気体である窒素を、上部からと、室の中間部分からの2つの部分に、それぞれ64℃および-21℃の温度にて供給した。固化した担体粒子は、室の底へ53μmの篩上に落下した。保持された物質は捨て、篩を通過した物質を触媒合成において担体として使用した。
触媒の合成:
チーグラー-ナッタタイプの非常に活性なポリプロピレン重合触媒を、以下のやり方で製造した。1100kgのTiCl4を反応器に供給し、-20℃に冷却した。77kgの担体を223kgの脂肪族炭化水素溶媒(bp90〜110℃)中に懸濁させ、冷却した後、それを冷TiCl4に添加した。130℃に制御した加熱を行なった。加熱中にフタル酸ジ-2-エチルヘキシル(DOP)を添加し、エステル交換(DOP→DEPフタル酸ジエチル)が、130℃に30分間混合物を保持することによって行なわれた。ろ過によって固体を分離した。この手順を3回繰り返し、各繰り返しで、TiCl4を、先のチタン化から回収されたろ過固体に添加した。3回目の繰り返しから得られた触媒を、脂肪族炭化水素溶媒で4回洗浄し、減圧乾燥して自由流動粉末にした。
表1および図1は、上記で製造した担体および触媒の粒径分布を示す。
重合:
ループ反応器および気相反応器の組合せを使用して、フィルム用のプロピレンターポリマーを製造した。プロピレン、エチレン、ブテンおよび水素をループ反応器に供給した。ループ反応器で製造されたポリマースラリーを、未反応のモノマーおよび水素と一緒に、気相反応器へ直接通し、そこで重合を完了させた。
使用した外部電子供与体はジシクロペンチルジメトキシシランであり、活性剤(助触媒)はトリエチルアルミニウムであった。
【0032】
【表1】
Figure 2005504866
【0033】
重合条件および生成物の組成を表3にまとめる。
【0034】
比較例
触媒の合成に使用した担体が、125μmの篩によって通し、53μmの篩によって保持したものであったこと以外は実施例1を繰り返した。
表2および図2は、担体およびそれから得られたチタン化触媒生成物の粒径分布を示す。
【0035】
【表2】
Figure 2005504866
【0036】
表3(以下)に示したように、重合条件および生成物の組成は、比較例では本発明の実施例と本質的に同じであった。
【0037】
【表3】
Figure 2005504866
【0038】
しかしながら、表4(以下)に示したように、それぞれのポリマー生成物の粒径分布(篩分け法)には主な差異がある。
【0039】
【表4】
Figure 2005504866
【0040】
本発明の重合は、多量に(3分の2)集まった、ほぼ理想の粒径1mmの、本質的に>2.3mmの物質を含まない、>1.7mmの粒子が15.5%しかない生成物を生じたことが観察されるであろう。それに対して比較例の生成物は、粒径範囲0.5〜2.36mmにわたって散漫に広がり、有意量の>2.3mmの粒子が存在し(12.4%)、1.7mmを超えるものは45%であった。その上、細粒(<0.5mmの粒径範囲)の量は、本発明に従えば1.5重量%であるのに対して、比較例では3.8重量%であり、これは粒子の崩壊を示している。複製効果が、本発明の方法においては比較例に比べてはるかに強くそれ自体を証明することは驚くべきことである。
【0041】
さらには、比較例に従う製造は、重大なプロセスの外乱を示した。ループおよびGPR間のパイプが汚れ、徐々に詰まった。触媒不活化および乾燥機(重合反応器の後)は、圧力外乱を示し、製造停止に至った。ポリマーは1-ブテンの強い匂いを有していた。
【0042】
本発明の実施例では、製造は円滑に進み、いかなる外乱もなかった。比較例のものから本発明の実施例のものへ触媒を変えたとき、乾燥機における流動化がそれ自体復活した。低い封止温度のためポリマーが非常にくっつきやすいので、出口の弁およびラインを容易に詰まらせ得る塊の形成を防ぐために連続流動化は必須である。これが起こるときは、停止は避けられない。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1】実施例における担体および触媒の粒径分布のグラフ
【図2】比較例における担体および触媒の粒径分布のグラフ

Claims (23)

  1. プロピレンとエチレンおよび/またはC4〜C8α-オレフィンとのコポリマーの製造方法であって、プロピレンおよび該オレフィンを重合条件下で、担体を含むオレフィン重合触媒と接触させることを含み、該触媒に含まれる担体粒子は、55μmより大きい最小寸法を有する該生成物の粒子を実質的に含まない方法。
  2. 担体前駆体の溶融物を噴霧結晶化して、少なくとも500μmまでの大きさの粒子を含む噴霧結晶化生成物を生じることにより、該担体が製造される請求項1記載の方法。
  3. プロピレン、該オレフィンおよびエチレンを該触媒と接触させることを含み、該コポリマーが、プロピレン/エチレン/C4〜C8α-オレフィンターポリマーである請求項1または2記載の方法。
  4. 該噴霧結晶化生成物が、その形成後、篩分けによって最大粒子寸法55μmを有するものを含む複数の画分に分離される請求項2または3記載の方法。
  5. 該担体が二塩化マグネシウムである請求項1〜4のいずれか1項記載の方法。
  6. 該溶融物が、式
    [化1]
    Figure 2005504866
    (ここで、RはC1〜C6アルキルであり、EDは電子供与体であり、m=0〜1であり、かつn=1〜6である)
    によって示される請求項2〜5のいずれか1項記載の方法。
  7. EDが芳香族カルボン酸エステルである請求項6記載の方法。
  8. EDがフタル酸ジアルキルまたはマレイン酸ジアルキルである請求項7記載の方法。
  9. コポリマーまたはターポリマーの製造が、プロピレン単独を該触媒と接触させることによって開始される請求項1〜8のいずれか1項記載の方法。
  10. 該ターポリマーの製造が、プロピレンおよびエチレンもしくは該α-オレフィンのいずれかと該触媒とを接触させることによって開始される請求項3〜8のいずれか1項記載の方法。
  11. 該接触が少なくとも1つのスラリー反応器中で行なわれる請求項1〜8のいずれか1項記載の方法。
  12. 該接触が少なくとも1つの気相反応器中で行なわれる請求項1〜8のいずれか1項記載の方法。
  13. 該接触が、少なくとも1つのスラリー反応器および少なくとも1つの気相反応器中で行なわれる請求項1〜8のいずれか1項記載の方法。
  14. 1又は複数の気相反応器が1又は複数のスラリー反応器の下流にある請求項13記載の方法。
  15. スラリー反応器および気相反応器が、カスケードで配列される請求項14記載の方法。
  16. ターポリマーが、エチレンから誘導される0.1〜3重量%の単位およびC4〜C8α-オレフィンから誘導される1〜15重量%の単位を含む請求項3〜15のいずれか1項記載の方法。
  17. α-オレフィンがブテンである請求項1〜16のいずれか1項記載の方法。
  18. 該重合触媒の担体が、15〜45μmの平均粒径を有する請求項1〜17のいずれか1項記載の方法。
  19. オレフィン重合触媒系が、必須成分としてTi、ClおよびMgを含有する立体特異的なチーグラー-ナッタ触媒を含む請求項1〜18のいずれか1項記載の方法。
  20. 該触媒系が、外部電子供与体および助触媒を含む請求項19記載の方法。
  21. 該助触媒が有機アルミニウム化合物であり、該電子供与体がシランに基づく供与体である請求項20記載の方法。
  22. オレフィン重合触媒が、該担体の孔中に含浸されたシングルサイト/活性剤反応生成物を含むシングルサイト触媒である請求項1〜18のいずれか1項記載の方法。
  23. 55μmより下の平均粒径を有する噴霧結晶化したMgCl2を、プロピレンコポリマーまたはターポリマーの製造において重合触媒のための担体として使用する方法。
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