JPH06228229A - 粘着性ポリマーの改良された製造方法 - Google Patents

粘着性ポリマーの改良された製造方法

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JPH06228229A
JPH06228229A JP5353257A JP35325793A JPH06228229A JP H06228229 A JPH06228229 A JP H06228229A JP 5353257 A JP5353257 A JP 5353257A JP 35325793 A JP35325793 A JP 35325793A JP H06228229 A JPH06228229 A JP H06228229A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 エチレンプロピレンゴムのような固有に粘着
性のポリマーを気相流動床反応装置において長い期間に
わたり良好な反応装置作業性で連続して製造する方法を
提供する。 【構成】 粘着性ポリマーを流動床反応装置で不活性粒
状物質の存在において粘着性ポリマーの軟化温度を越え
る重合反応温度で製造する方法であって、平均粒径約6
0〜約200ミクロンを有するシリカを含む担体を触媒
用担体物質として使用することを含む方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は粘着性ポリマーの改良さ
れた製造方法に関する。
【0002】
【従来技術】高活性のチーグラー−ナッタ触媒系の導入
は、1984年11月13日に発行された米国特許第
4,482,687号に開示されるような気相反応装置
をベースにした新規な重合プロセスを開発するに至っ
た。これらのプロセスは、バルクモノマースラリープロ
セス或は溶剤プロセスに勝る利点を多く供する。これら
のプロセスは、有利なことに低圧プロセス操作を提供し
ながら、多量の溶剤を取り扱いかつ回収する必要性を省
く点で、一層経済的でありかつ固有に一層安全である。
気相流動床反応装置の融通性は、それの急速な採用に寄
与してきた。このタイプの反応装置において製造される
アルファ−オレフィンポリマーは、広い範囲の密度、分
子量分布及びメルトインデックスに及ぶ。実際、気相反
応装置が広い範囲の作業条件に融通がききかつ適応性の
あるために、気相反応装置において、新規なかつ一層良
好な生成物が合成されてきた。
【0003】「粘着性ポリマー」なる用語は、粘着温度
或は軟化温度より低い温度で粒状であるが、粘着温度或
は軟化温度を越える温度で凝集するポリマーと定義され
る。「粘着温度」なる用語は、本明細書中、床において
粒子が過度に凝集することにより流動が停止する温度と
定義する。凝集は自然に起こり或はある期間にわたって
生じ得る。
【0004】ポリマーは、その化学的或は機械的性質に
より固有に粘着性になり得或は生産サイクルの間に粘着
性段階を通過し得る。粘着性ポリマーは、また凝固して
元の粒子に比べて寸法のずっと大きな凝集体になる傾向
があるために、非自由流動性ポリマーとも呼ばれる。こ
のタイプのポリマーは気相流動床反応装置において容認
し得る流動性を示すが、一旦動きが止まると、分配板を
通過する流動用ガスにより供される追加の機械的力は、
形成した凝集体を分解するには不十分であり、床は再流
動化しない。これらのポリマーは、貯蔵時間ゼロにおけ
る自由流動するための最小ビン開口2フィート(0.6
1m)及び5分より長い貯蔵時間における自由流動する
ための最小ビン開口4〜8フィート(1.2〜2.4
m)を有するものと分類される。
【0005】粘着性ポリマーは、またそれらのバルク流
れ特性によっても規定することができる。これはフロー
ファンクションと呼ばれる。ゼロ〜無限のスケールで、
乾燥砂のような自由流動性物質のフローファンクション
は無限である。自由流動性ポリマーのフローファンクシ
ョンは約4〜10であり、一方非自由流動性或は粘着性
ポリマーのフローファンクションは約1〜3である。樹
脂の粘着度に影響を与える変数は多数あるが、樹脂の粘
着度は主に樹脂の温度及び結晶度により支配される。樹
脂の温度を高くする程、それの粘着性が増し、一方極低
密度ポリエチレン(VLDPE)、エチレン/プロピレ
ンポリメチレン(EPM)、エチレン/プロピレンジエ
ンポリメチレン(EPDM)及びポリプロピレン(P
P)コポリマーのような低結晶性生成物は凝集して一層
大きな粒子を形成する傾向の増大を示すのが普通であ
る。
【0006】これより、従来技術はポリマーをポリマー
の軟化温度より低い温度で製造しようと試みてきた。こ
れは、主に軟化温度で又はそれより高い温度で運転する
とひどい凝集問題を引き起こす恐れがあることに基づ
く。一層最近になって、1991年2月19日にSeu
ng J.Rhee等に発行された本出願人による米国
特許第4,994,534号は、粘着性ポリマーを遷移
金属触媒によって触媒する流動床反応装置において粘着
性ポリマーの軟化温度を越える重合反応温度で製造する
方法を開示している。その方法は、根本的には重合反応
を、平均粒径約0.01〜約10ミクロンを有する不活
性粒状物質を最終生成物の重量を基準にして約0.3〜
約60重量%存在させて粘着性ポリマーの軟化温度を越
える温度で行うことからなる。
【0007】このように、上述した特許は、適した不活
性粒状物質(流動化助剤)を十分な量で反応装置に加え
ることが固有に粘着性のポリマーを生産することを可能
にすることを教示している。「固有に粘着性のポリマ
ー」なる用語は、純ポリマーは粘着性であるが、それに
流動化助剤を接触させた後に、ポリマーは粘着性ポリマ
ーとして挙動しないことから、用いる。流動化助剤はカ
ーボンブラック及びその他のカーボン物質、シリカ、ク
レー、並びにポリマーを製造する反応条件下で不活性な
その他の物質を含む。ポリマー+流動化助剤の重量を基
準にして0.3〜60重量%の範囲のレベルの流動化助
剤が反応装置の運転可能性を保つのに有効であった。
【0008】気相流動床反応装置で作られるポリオレフ
ィンポリマーは触媒により製造される。活性触媒種を相
対的に不活性な物質に担持させるのが普通であるが、触
媒種と担体との間で化学的並びに物理的相互作用が存在
してもよい。典型的な担体はシリカゲルである。シリカ
粒子の大きさは10〜100ミクロンで、この範囲外の
直径を有する粒子を小部分有することがよくある。ポリ
オレフィンポリマーを作るのに用いられる典型的なシリ
カ担体はDavison Grade955(W.R.
Grace & Co.から入手し得る)である。それ
から作られる触媒の平均粒径(APS)は、Micro
tracアナライザーで測定して、43ミクロンであ
り、粒径分布を表1に示す。
【0009】
【表1】
【0010】重合触媒として用いるための担体に含浸さ
せた典型的な触媒種は、チタン或はバナジウム活性種、
及びクロム塩を含有するチーグラー−ナッタタイプ触媒
を含む。
【0011】粘着性ポリマーを気相流動床反応装置で比
較的小さいAPSシリカに担持させたチーグラー−ナッ
タ触媒を使用して流動化助剤によって製造する場合、い
くつかの作業性欠点を経験する。特に、幾時間〜幾日の
期間にわたり、ポリマーのシートが流動床より上の反応
装置の壁上に形成する。これらのシートは反応装置の下
部セクション(反応域)と反応装置の上部セクション
(膨張セクション)との間の円錐転移セクションに沿っ
て形成されるのが普通である。シートは、また膨張セク
ションの下部においても形成される。シートはサイズが
成長するにつれて、シートの片が流動床中に落下する。
片は、十分に大きいと、排出口を閉塞する傾向にあり、
反応装置の運転停止を必要とする。
【0012】別の欠点は流動床中に凝集がわずかに存在
することである。凝集物とは、本明細書中、0.132
インチ(3.35mm)を越える(別のシーブ表示6番
より大きい)大きさを有すると定義する。凝集物は1イ
ンチ(2.5cm)より大きくなることが時にある。凝
集物、特に1/4インチ(6.4mm)より大きいもの
は反応装置における流動性に悪影響を与え、反応装置の
下流での樹脂の取り扱いを困難にさせる。別の重要な欠
点は流動化助剤を高いレベルで、時には最終生成物を基
準にして50重量%を越えるレベルで要することであ
る。
【0013】従って、本発明の主要な目的は、エチレン
プロピレンゴム(EPR)のような固有に粘着性のポリ
マーを気相流動床反応装置において長い期間にわたり良
好な反応装置作業性で連続して製造するにある。別の目
的は凝集物が実質的に存在しない粘着性ポリマーを製造
するにある。発明のそれ以上の目的は、上記の目的を達
成しながら、粘着性ポリマーを製造するために要する流
動化助剤の必要量を減少させるにある。これらやその他
の目的は発明の下記の記述から明らかになるものと思
う。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明は、広い意図で
は、粘着性ポリマーを流動床反応装置で触媒及び触媒用
担体の存在において該粘着性ポリマーの軟化温度を越え
る重合反応温度で製造する際に、重合反応を不活性粒状
物質の存在において行う粘着性ポリマーの製造方法にお
いて、平均粒径約60〜約200ミクロン、好ましくは
70〜140ミクロンを有しかつ44ミクロンより小さ
いシリカ粒子の重量フラクション30%以下、好ましく
は20%以下を有するシリカを含むものを担体として使
用することを含むことを特徴とする方法を提供する。不
活性粒状物質は反応装置の流動床より上の点に供給する
のが好ましい。
【0015】流動床反応装置は米国特許第4,558,
790号に記載されているものにすることができるが、
熱交換器を圧縮機より後に配置するのがよくかつ不活性
粒状物質を流動床表面より上に供給する。例えば、ポリ
エチレン或はエチレンコポリマー及びターポリマーを気
相製造するその他のタイプの慣用の反応装置もまた用い
ることができる。運転開始時に、床はポリエチレン粒状
樹脂で構成されるのが普通である。重合が進行する間
に、床は生成されたポリマー粒子、成長しているポリマ
ー粒子及び触媒粒子を、粒子を分離させかつ流体として
作用させる程の流量或は速度で導入する重合性及び改質
用ガス状成分によって流動させてなる。流動用ガスは初
期原料、メークアップ原料、循環ガス、すなわちモノマ
ー、及び所望の場合、改質剤及び/又は不活性キャリヤ
ーガスで構成される。流動用ガスは、またハロゲン或は
その他のガスにすることができる。典型的な循環ガスは
エチレン、窒素、水素、プロピレン、ブテン或はヘキセ
ンモノマー、ジエンモノマーを単独で或は組み合わせて
のいずれかで含むことができる。
【0016】主題の方法によって製造することができる
粘着性ポリマーの例は下記を含む:エチレン/プロピレ
ンゴム、エチレン/プロピレン/ジエンターモノマーゴ
ム、ポリブタジエンゴム、高エチレン含量プロピレン/
エチレンブロックコポリマー、ポリ(1−ブテン)(所
定の反応条件下で製造される場合)、極低密度(低モジ
ュラス)ポリエチレン、すなわちエチレンブテンゴム或
はヘキセン含有ターポリマー、エチレン/プロピレン/
エチリデンノルボルネン及び低密度のエチレン/プロピ
レン/ヘキサジエンターポリマー。主題の方法はバッチ
或は連続様式で行うことができるが、後者が好適であ
る。
【0017】主題の方法において製造することができる
2つのタイプの樹脂の特性は下記の通りである:一つの
タイプの樹脂はプロピレンを25〜65重量%含有する
エチレン/プロピレンゴムである。この物質は反応装置
温度20°〜40℃において触って粘着性でありかつ2
分より長い〜5分の期間沈降させた場合にひどく凝集す
る傾向を有する。別の粘着性樹脂は、反応装置温度50
°〜80℃において密度レベル880〜905kg/m
3 及びメルトインデックスレベル1〜20で生成される
エチレン/ブテンコポリマーである。
【0018】本発明に従って用いることができる不活性
粒状物質は米国特許第4,994,534号に開示され
ており、カーボンブラック、シリカ或はクレーを含む。
同特許に開示されている通りに、用いるカーボンブラッ
クは一次粒径約10〜約100ナノメートル及び凝集体
の平均寸法約0.1〜約10ミクロン、比表面積約30
〜約1,500m2 /g及びジブチルフタレート吸収量
約80〜約350cc/100gを有する。不活性粒状
物質は、慣用の手順では、反応装置の底部或は反応装置
の底部に向ける循環管路のいずれかで導入されて反応装
置の中に入るのが普通である。しかし、本発明に従え
ば、不活性粒状物質は反応装置の流動床より上の点に導
入するのが好ましい。不活性粒状物質を、微量の水分及
び酸素を除くために、反応装置に入れる前に処理するの
が好ましい。これは、その物質を窒素ガスでパージし、
かつ慣用の手順により加熱することによって行うことが
できる。
【0019】本発明の方法を実施することによって粘着
性ポリマーを製造するのに特に適した流動床反応系を図
に例示する。図1を参照すると、反応装置10は反応域
12及び速度減小域14を含む。反応域の高さ対直径の
比は、通常約2.7:1〜約5:1の範囲にすることが
できる。その範囲は変えて一層大きい或は一層小さい比
にすることができるのはもちろんであり、所望の生産容
量に依存する。速度減小域14の断面積は、反応域12
の断面積の約2.5〜約2.9倍の範囲内にするのが典
型的である。
【0020】反応域12は成長中のポリマー粒子、形成
されたポリマー粒子及び少量の触媒の床をすべて反応域
を通るメークアップ原料及び循環流体の形態の重合性及
び改質用ガス状成分の連続流れによって流動させて含
む。実施可能な流動床を維持するためには、床を通る空
塔ガス速度(SGV)は、生成物の平均粒径に応じて典
型的には約0.2〜約0.8ft/秒(0.06〜0.
24m/秒)である流動に要する最小流量を越えなけれ
ばならない。SGVは、流動させるための最小流量約
1.2〜約6.0ft/秒(0.37〜1.8m/秒)
より少なくとも1.0ft/秒(0.3m/秒)大きく
するのが好ましい。SGVは6.0ft/秒を越えない
のが普通であり、5.5ft/秒(1.7m/秒)より
大きくしないのが普通である。
【0021】床内の粒子は局部「ホットスポット」の形
成を防止し、粒状触媒を取り込みかつ反応域を通して分
配するのを助成する。よって、運転開始時に、ガス流れ
を開始する前に、反応装置に粒状ポリマー粒子のシード
床を装入する。このような粒子は生成するポリマーと同
じでも或は異なってもよい。異なる場合、粒子は所望の
新たに生成されたポリマー粒子と共に最初の生成物とし
て抜き出される。終局的に、所望のポリマー粒子からな
る流動床が運転開始の床に取って代わる。用いる触媒は
酸素感受性であるのがしばしばであり、これより流動床
においてポリマーを製造するのに用いる触媒はリザーバ
ー16に貯蔵する物質に不活性なガス、例えば窒素或は
アルゴンのガスシール下で貯蔵するのが好ましい。
【0022】流動化は、流体を床に或は床の中を高速
で、典型的にはメークアップ流体の供給速度の約50〜
約150倍程度で循環させることによって達成される。
この高速の循環は、流動床を維持するのに必要な必須の
空塔ガス速度を供する。流動床は、床を通るガスのパー
コレーションにより生成される通りの個々に移動する粒
子の稠密マスの全体的な外観を有する。床による圧力低
下は、床の重量を断面積で割ったものに等しいか或はそ
れよりわずかに大きい。これより、床による圧力低下は
反応装置の形状寸法に依存する。メークアップ流体は、
循環管路22の点18に供給することができるが、また
メークアップ流体を循環管路22の熱交換器24と速度
減小域14との間に導入することも可能である。循環流
の組成はガスアナライザー20によって測定し、次い
で、それに応じて反応域内において本質的に定常状態の
ガス状組成を保つようにメークアップ流の組成及び量を
調整する。
【0023】ガスアナライザーは慣用のガスアナライザ
ーであり、慣用の様式で作動して循環流の組成を示し、
次いでそれを用いて供給を調整する。ガスアナライザー
20は、速度減小域14とディスペンサー38との間、
好ましくは圧縮機40の後の点からガスを受け入れるよ
うに位置させることができる。完全な流動を確実にする
ために、循環流及びメークアップ流を循環管路22を通
して反応装置の床の下の反応装置底部26に戻す。床を
均一に流動させるのを助成しかつ運転開始する前或は系
を運転停止する際に固体粒子を支持するために、戻し点
の上にガス分配板28を存在させるのが好ましい。床を
上方向に通過する流れは、重合反応により発生される反
応熱を吸収する。
【0024】床において反応しなかった流動床を通って
流れるガス状流の一部は循環流になり、反応域12を出
て床の上の速度減小域14の中に通り、そこで同伴され
る粒子の大部分は落下して床の中に戻り、それにより固
体粒子のキャリオーバーを減少させる。圧縮機を出る循
環流を、次いで反応装置の底部26に戻し、そこからガ
ス分配板28を通して流動床に戻す。含有されるポリマ
ー粒子が沈降しかつ凝集して固体マスにならないように
し並びに沈降し或は離脱される(disentrain
ed)ように成り得る液体或は固体粒子を同伴されたま
まにしもしくは再同伴させるために、流体フローディフ
レクター32を反応装置への入口に設置するのが好まし
い。
【0025】流体フローディフレクターは、スペーサー
34により底部26よりスタンドオフ間隔上に環状ディ
スクを支持させてなり、流入する循環流を分割して中央
上方向フロー流と反応装置の下部側壁に沿う上方向周囲
環状フロー流とにする。フロー流は混ざり、次いで保護
スクリーン30、分配板28の孔或は口36及び分配板
の上面に固定させたアングルキャップ36a及び36b
を通過し、終局的に流動床の中に通る。
【0026】床の温度は基本的に下記の3つの要因に依
存する:(1)重合速度及び付随する熱生成速度を制御
する触媒注入速度;(2)ガス循環流の温度及び(3)
流動床を通過する循環流の容積。循環流と共に及び/又
は別の導入によってのいずれかで床中に導入される液体
の量も、この液体が床において揮発して温度を下げる働
きをすることから、また温度に影響を与えるのはもちろ
んである。ポリマー生成速度を制御するのに触媒注入速
度を用いるのが普通である。床の温度は、反応熱を常に
取り去ることによって定常状態下で本質的に一定の温度
に制御する。「定常状態」とは、系において経時的に変
化が無い運転状態を意味する。すなわち、プロセスにお
いて発生される熱の量は取り去られる熱の量によってバ
ランスされ、系に入る全物質量は取り去られる物質の量
によってバランスされる。その結果、系内の任意の所定
の点における温度、圧力及び組成は経時的に変化してい
ない。床の上部部分内で認め得る温度勾配が存在するよ
うに見えない。温度勾配は、入口流体の温度と床の残り
の温度との間の差異の結果として、床の底部の分配板の
上に、例えば約6〜約12インチ(15〜30cm)に
及ぶ層或は領域において存在することになろう。しか
し、この底部層より上の上部部分或は領域では、床の温
度は最大の所望の温度において本質的に一定である。
【0027】良好なガス分配は、反応装置を効率的に運
転するのに重要な役割を果たす。流動床は成長する及び
形成された粒状ポリマー粒子、並びに触媒粒子を収容す
る。ポリマー粒子は高温でありかつ潜在的に活性である
ので、静止マスを存在させるならば、存在する活性な触
媒は反応し続けかつポリマー粒子の融合を引き起こし
得、極端な場合には、反応装置において固体マスを形成
するに至り得、固体マスは取り去るのが極めて困難であ
りかつ長い停止時間を犠牲にし得ることから、ポリマー
粒子を沈降させてはならない。典型的な商用規模の反応
装置における流動床は任意の所定の時間において固形分
を何千ポンドも収容し得るので、この大きさの固体マス
を取り除くには相当の努力を必要とする。従って、循環
流体を床の中に床全体にわたって流動を保つのに十分な
速度で拡散させることが必須である。
【0028】触媒及び反応体に対して不活性でありかつ
液体ならば、流動床に存在する条件下で揮発する任意の
流体もまた循環流中に存在させることができる。触媒活
性剤化合物のようなその他の物質を、用いるとすれば、
圧縮機40より下流で反応系に加えるのが好ましい。す
なわち、物質を、図1に示す通りにディスペンサー38
から管路42を経て循環流中に供給するのがよい。流動
床反応装置は圧力約1000psig(70kg/cm2G)
までで運転することができる。反応装置は圧力約250
〜約500psig(18〜35kg/cm2G)で運転する
のが好ましく、圧力の増大はガスの単位容積熱容量を増
大させるので、かかる範囲の高い圧力で運転するのが熱
伝達に有利である。
【0029】本発明に従って用いることができる触媒は
粘着性ポリマーを製造するのに通常用いられるそれらの
触媒であるが、触媒は本発明の大きいサイズのシリカ担
体に含浸させる。好適な触媒は遷移金属触媒である。触
媒をシリカ触媒担体に含浸させるために、例えば198
5年6月4日に発行された米国特許第4,521,72
3号に開示されているような慣用の技術を用いることが
できる。
【0030】本発明において用いるシリカ担体は平均粒
径60〜200ミクロンを有すべきである。このような
シリカ担体は平均粒径70〜140ミクロンを有すのが
好ましい。粒径が44ミクロンより小さいシリカは30
重量%より多くすべきでない。粒径が44ミクロンより
小さいシリカは20重量%より多くしないのが好まし
い。本発明において用いるシリカ担体は100オングス
トローム単位より大きい、好ましくは150オングスト
ローム単位より大きい平均細孔直径を有するのが最も望
ましい。また、かかるシリカ担体は200m2 /gより
大きい表面積を有するのが望ましい。かかるシリカの平
均細孔容積は1.4〜2.0ml/gが好ましい。シリ
カ担体は乾燥すべきである、すなわち吸着水を存在させ
るべきでない。シリカ担体の乾燥は、温度約600℃で
加熱することによって行う。
【0031】触媒(上述した通りに、遷移金属触媒が好
ましい)を床の分配板28より上の点44に所望の速度
で断続に或は連続に注入する。触媒は、ポリマー粒子と
の良好な混合が行なわれる点で床に注入するのが好まし
い。触媒を分配板より上の点で注入することは、流動床
重合反応装置を満足に作動させるための重要な特徴であ
る。触媒は極めて活性であるので、触媒を分配板より下
の領域に注入すると、そこで重合を開始させかつ終局的
に分配板の閉塞を引き起こし得る。流動床に注入する
と、触媒を床全体に分配させるのを助成しかつ「ホット
スポット」を形成するに至り得る高い触媒濃度の局部ス
ポットの形成を排除する傾向にある。反応装置への触媒
の注入は、均一な分配をもたらしかつ触媒が循環管路に
キャリオーバーしそこで重合が開始しかつ循環管路及び
熱交換器の閉塞が終局的に起こり得るのを最少にするた
めに、流動床の下部において行うのが好ましい。
【0032】不活性な粒状物質を容器46から管路46
aを経て反応装置に導入する。触媒に対して不活性なガ
ス、例えば窒素或はアルゴンを用いて触媒を床に運ぶの
が好ましい。床におけるポリマー生成速度は触媒注入速
度及び循環流中のモノマーの濃度に依存する。生成速度
は、単に触媒注入速度を調整することによって制御する
のが簡便である。
【0033】所定の一連の運転条件下で、床の一部を生
成物として特定のポリマー生成物の生成速度で抜き出す
ことにより流動床を本質的に一定の高さに保つ。流動床
及び循環流冷却系の両方を完全に計装化することは、運
転員或は慣用の自動制御系のいずれかが循環流の温度の
適当な調整を行い或は触媒注入速度を調整することがで
きるように、床の温度変化を検出するのに有用であるの
はもちろんである。
【0034】反応装置10から粒状ポリマー生成物を排
出する際、生成物から流体を分離させるのが望ましくか
つ好ましい。これを行う方法は多数当分野に知られてい
る。一つの系を図に示す。すなわち、流体及び生成物は
点48より反応装置10を出てバルブ52を経て生成物
排出タンク50に入る。バルブ52は、開放した際に、
流れに与える制限が最少になるように設計したものであ
り、例えばボールバルブである。慣用のバルブ54を生
成物排出タンク50の下に位置させ、バルブ54を生成
物サージタンク56への生成物の通過をもたらすように
適応させる。生成物サージタンク56は管路58で示す
ガス抜き(ベント)手段及び管路60で示すガス流入手
段を有する。また、生成物サージタンク56の底部に排
出バルブ62を位置させる。排出バルブ62は、開放位
置にある場合、生成物を管路64により貯蔵に運ぶため
に排出する。
【0035】本発明の実施を、小さいか或は大きいのい
ずれかの触媒粒子を使用して不粘着性か或は固有に粘着
性のいずれかのポリマーを作製する数多くの例によって
例示する。すなわち、下記の例は本発明を例示するもの
である。
【0036】各々の例では、ポリオレフィンポリマーを
気相流動床反応装置において連続生産する。各々の場合
における触媒はシリカ粒子に担持させたバナジウムベー
スの触媒である。触媒は慣用の技術によって調製し、シ
リカ担体に付着した最終組成バナジウム約2.2重量
%、塩化ジエチルアルミニウム3.5重量%、及びテト
ラヒドロフラン12重量%を有していた。触媒系は助触
媒及びプロモーターを含むものであった。助触媒は、例
1ではトリエチルアルミニウム及び以下の例ではトリイ
ソブチルアルミニウムのアルミニウムアルキルであっ
た。プロモーターはクロロホルムであった。助触媒及び
プロモーターは別々にイソペンタンの5〜10重量%溶
液で供給した。
【0037】反応は、図1に示す流動床反応装置と同様
な反応装置で行った。下部反応装置セクションと膨張セ
クションとの間の円錐転移セクションは垂直に対して7
°の角度を有しかつ分配板より9フィート(2.7m)
高い点で始まった。エチレン、水素、及びコモノマー
(プロピレン、ジエン、或はブテンの内の一種或は二種
の組合せ)を連続して反応装置に供給した。また、触
媒、助触媒、及びプロモーターも連続して供給した。流
動化助剤を要求する場合では、カーボンブラックを反応
装置に短い間隔で供給した。生成物を定期的に反応装置
から生成物排出タンクを通して取り出した。
【0038】
【実施例】例1 樹脂密度0.918g/cm3 及びメルトインデックス
0.8dg/minを有する線状低密度ポリエチレンを
生産した。触媒はDavison955シリカに含浸さ
れ、APS43ミクロンを有していた。エチレン分圧は
140psi(9.8Kg/cm2)であり、反応装置におけ
るブテン対エチレンのモル比は0.15であり、水素/
エチレンモル比は0.014であった。反応装置温度は
85℃であった。ポリマーはこれらの条件下で不粘着性
であった。流動化助剤は使用しなかった。試験はテスト
の全期間の間、4日より長い間運転上の困難無く続い
た。凝集物の形成は無視し得るものであり、ポリマーシ
ートが流動床より上の反応装置壁上に形成した形跡は無
かった。
【0039】例2〜8 これらの例では、粘着性EPDM(エチレン−プロピレ
ン−ジエンポリメチレン)ポリマーを、触媒APS43
ミクロンをもたらす標準シリカであるDavison9
55シリカに含浸させたバナジウムベースの触媒を使用
して生産した。ジエンは2−エチリデン−5−ノルボル
ネン(ENB)であった。流動化助剤であるN−650
カーボンブラックフラフ(fluff)を反応装置の分
配板より下に供給した。例2及び3では、エチレン分圧
は90psi(6.3Kg/cm2)であり、プロピレン/エ
チレンモル比は1.5であり、水素/エチレンモル比は
0.001であり、反応装置温度は45℃であった。例
4〜4では、エチレン分圧は90psiであり、プロピ
レン/エチレンモル比は1.0であり、水素/エチレン
モル比は0.001であり、反応装置温度は50℃であ
った。これらの7つの例では、生産されたポリマーはプ
ロピレン40〜45重量%、ENB3〜5重量%、及び
残りのエチレンを含有していた。良好な流動を保つ程の
カーボンブラックを供給した。これらの例のすべてにお
いて、生産されたゴムポリマーは固有に粘着性であっ
た。
【0040】例2〜8の結果を表2に示す。あらゆる場
合において、カーボン被覆されたポリマーが円錐転移セ
クションの壁上に形成し、次いでシートの片が流動床中
に落下したことから、試験は停止された。試験期間は1
/2日から4 1/2日の範囲であった。すべての場合
において、床中の凝集物の平均レベルは2重量%を越
え、通常5重量%を越えた。これらの例では、凝集物が
発生したことにより、良好な作業性のための最少カーボ
ンブラックレベルを推定するのは困難であった。そのレ
ベルはカーボンブラック38〜45重量%であると思わ
れる。
【0041】例9及び10 これらの例では、EPDMを例2〜8と同様にして生産
した。再び、触媒をDavison955シリカ(AP
S43ミクロン)に含浸させた。しかし、流動化助剤を
分配板より8フィート(2.4m)高い点に供給した。
流動化助剤は、例9ではN−650カーボンブラックフ
ラフであり、例10ではN−650カーボンビーズであ
った。両方の場合において、反応は50℃、エチレン分
圧90psi(6.3Kg/cm2)、プロピレン/エチレン
モル比1.4、水素/エチレン比0.0006で行っ
た。
【0042】結果を表2に示す。再び、両試験は、シー
トが落下したことから、停止された。最も長いランは3
−1/2日であった。凝集物は平均して2.3及び6.
7重量%であった。良好な作業性のために要する最少カ
ーボンレベルは37〜38重量%であったが、このレベ
ルにおいてさえ、流動床より上の壁ファウリング及び過
度の凝集物発生が生じた。
【0043】
【表2】
【0044】例11 本例では、EPDMを、APS83ミクロンを有しかつ
微粉がほとんど無い大きなシリカ担体(Davison
958シリカ)に含浸させた触媒を使用して生産した。
このシリカの粒径分布を表1に示す。カーボンブラック
フラフ(N−650 Grade)を反応装置の分配板
より下に供給した。反応は50℃、エチレン分圧90p
si(6.3Kg/cm2)、プロピレン/エチレンモル比
1.0、水素/エチレン比0.0006で行った。
【0045】試験の結果を表3に示す。試験は4日続い
た。試験の終りに、反応装置の上部壁はクリーンに見え
かつシートが形成したしるしは無かった。床中の平均凝
集物レベルは1.2重量%であり、試験のほとんどの
間、床中の平均凝集物レベルは0.5重量%より低かっ
た。
【0046】例12〜14 これらの例では、再び固有に粘着性のポリマーEPDM
を生産した。使用するバナジウムベースの触媒をAPS
83ミクロンを有しかつ微粉がほとんど無い大きなシリ
カであるDavison958に含浸させた。例11と
対照に、流動化助剤を反応装置の流動床より約1フィー
ト(0.3m)高い点に供給した。流動化助剤は、例1
2及び13ではN−650カーボンブラックフラフであ
り、例14ではN−650カーボンビーズを使用した。
3つの例の各々において、エチレン分圧は90psi
(6.3Kg/cm2)であり、水素/エチレン比は0.00
06であり、反応装置温度は50℃であった。プロピレ
ン/エチレンモル比は例12では1.0であり、例13
では1.4〜1.6であり、例14では1.4であっ
た。
【0047】結果を表3に示す。これらの例の各々で
は、大きなサイズのシリカ担体を使用し、試験は5日よ
り長く続いた。その上、例12及び13では、シート形
成もしくは下部反応装置、円錐転移セクション、或は膨
張セクションの壁のファウリングは無かった。例14の
試験の第1週の間、ファウリングの形跡は示されなかっ
た。3つの例の各々において、流動床中の凝集物レベル
は平均して2重量%であった。凝集物の発生を避けるの
に要するカーボンブラックの最少量は28〜30重量%
であった。
【0048】
【表3】
【0049】例15 固有に粘着性のEPDMポリマーを流動床反応装置にお
いてバナジウムベースの触媒を使用して生産した。触媒
をAPS101ミクロンを有しかつ微粉がほとんど無い
非常に大きなシリカ担体に含浸させた。触媒粒径分布を
表1に示す。シリカ担体はDavison Fines
−Free958シリカと呼ばれる。反応は、N−65
0カーボンビーズを流動化助剤として使用して反応装置
温度50℃で行った。エチレン分圧は90psi(6.
3Kg/cm2)であり、プロピレン/エチレンモル比は1.
1であり、水素/エチレン比0.0013であった。反
応装置における空塔ガス速度は1.7ft/s(0.5
2m/s)であった。流動床高さは6.5ft(2.0
m)であった。
【0050】試験を100時間行い、試験を終える際
に、反応装置は良好に作動していた。カーボンビーズを
充分に反応装置に供給していた際に、シート形成のしる
しはほとんど無かった。凝集物の発生を避けるのに要す
るカーボンの最少レベルは32重量%であった。平均凝
集物レベルは3.2重量%であった。
【0051】例の分析から認められる通りに、触媒を大
きなサイズのシリカ担体に含浸させることによって、固
有に粘着性のEPRを生産する間の作業性は著しく向上
された。生産を、好適な手順を用いかつ十分な量のカー
ボンブラック流動化助剤を反応装置に供給して行った場
合に、転移コーンにおけるシート形成は、大きなサイズ
のシリカ担体を使用した際に、やんだ。連続した試験が
1週間より長い間、シート形成の形跡無く行われた。そ
の上、生成物中の凝集物レベルは2.5重量%より低
く、たびたび1重量%より低く保たれた。加えて、良好
な反応装置の作業性を保のに要するカーボンブラックの
量は、一層小さい標準(955)シリカを使用する場合
に要するのに比べて、約25%低減された。
【図面の簡単な説明】
【図1】粘着性ポリマーを生産するための流動床反応ス
キームを例示する。
【符号の説明】
10 反応装置 12 反応域 14 速度減小域 16 リザーバー 20 ガスアナライザー 24 熱交換器 28 ガス分配板 30 保護スクリーン 32 流体フローディフレクター 34 スペーサー 36a アングルキャップ 36b アングルキャップ 38 ディスペンサー 50 生成物排出タンク 56 生成物サージタンク
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ファシ・デイビッド・フセイン アメリカ合衆国ウエストバージニア州クロ スレーンズ、ベネット・ドライブ5403 (72)発明者 デイビッド・ニコラス・エドワーズ アメリカ合衆国イリノイ州シカゴ、ハンプ デン・シティ2609 (72)発明者 キウ・ヒー・リー アメリカ合衆国ウエストバージニア州サウ スチャールストン、ラスリング・ロード 1002

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 粘着性ポリマーを流動床反応装置で触媒
    及び触媒用担体の存在において該粘着性ポリマーの軟化
    温度を越える重合反応温度で製造する際に、重合反応を
    不活性粒状物質の存在において行う粘着性ポリマーの製
    造方法において、平均粒径60〜200ミクロンを有し
    かつ44ミクロンより小さいシリカ粒子の重量フラクシ
    ョン30%以下を有するシリカを含むものを担体として
    使用することを含むことを特徴とする方法。
  2. 【請求項2】 前記不活性粒状物質を反応装置の流動床
    より上の点に導入する請求項1の方法。
  3. 【請求項3】 前記担体における前記シリカが平均粒径
    70〜140ミクロンを有し、かつ44ミクロンより小
    さいシリカ粒子の重量フラクション20%以下を有する
    請求項1の方法。
  4. 【請求項4】 前記不活性粒状物質がカーボンブラッ
    ク、シリカ或はクレーである請求項1の方法。
  5. 【請求項5】 前記粘着性ポリマーが、 a.エチレンプロピレンゴム; b.エチレンプロピレンジエンターモノマーゴム; c.ポリブタジエンゴム;及び d.高エチレン含量プロピレンエチレンブロックコポリ
    マーである請求項1の方法。
  6. 【請求項6】 前記エチレンプロピレンジエンターモノ
    マーがエチレン/プロピレン/エチリデンノルボルネン
    ターモノマーである請求項5の方法。
  7. 【請求項7】 前記エチレンプロピレンジエンターモノ
    マーがエチレン/プロピレン/ヘキサジエンターモノマ
    ーである請求項5の方法。
  8. 【請求項8】 前記不活性粒状物質が一次粒径10〜1
    00ナノメートル、凝集体の平均寸法0.1〜10ミク
    ロン、比表面積30〜1,500m2 /g及びジブチル
    フタレート吸収量80〜350cc/100gを有する
    カーボンブラックである請求項1の方法。
  9. 【請求項9】 前記シリカ担体が100オングストロー
    ムより大きい平均細孔直径、200m2 /gより大きい
    表面積及び平均細孔容積1.4〜2.0ml/gを有す
    る請求項1の方法。
  10. 【請求項10】 エチレンプロピレンエチリデンノルボ
    ルネンターポリマーを流動床反応装置で触媒及び触媒用
    担体の存在において該エチレンプロピレンエチリデンノ
    ルボルネンターポリマーの軟化温度を越える重合反応温
    度で製造する際に、重合反応をカーボンブラック、シリ
    カ或はクレーの存在において行うエチレンプロピレンエ
    チリデンノルボルネンターポリマーの製造方法におい
    て、平均粒径70〜140ミクロンを有しかつ44ミク
    ロンより小さいシリカ粒子の重量フラクション20%以
    下を有るシリカを含むものを担体として使用することを
    含むことを特徴とする方法。
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