JP2005353942A - エッチング液 - Google Patents

エッチング液 Download PDF

Info

Publication number
JP2005353942A
JP2005353942A JP2004175034A JP2004175034A JP2005353942A JP 2005353942 A JP2005353942 A JP 2005353942A JP 2004175034 A JP2004175034 A JP 2004175034A JP 2004175034 A JP2004175034 A JP 2004175034A JP 2005353942 A JP2005353942 A JP 2005353942A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
etching
etching solution
silver
thin film
substrate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2004175034A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroo Nagano
博夫 長野
Toshio Komatsu
利夫 小松
Koujun Uko
公淳 宇高
Akira Takasaki
在 高嵜
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
ZAIRYO KANKYO KENKYUSHO KK
Inctec Inc
Original Assignee
ZAIRYO KANKYO KENKYUSHO KK
Inctec Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by ZAIRYO KANKYO KENKYUSHO KK, Inctec Inc filed Critical ZAIRYO KANKYO KENKYUSHO KK
Priority to JP2004175034A priority Critical patent/JP2005353942A/ja
Publication of JP2005353942A publication Critical patent/JP2005353942A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Liquid Crystal (AREA)
  • ing And Chemical Polishing (AREA)
  • Weting (AREA)

Abstract

【課題】 高い光学反射率を有する銀色鏡面の金を含有する銀系薄膜からなる反射型液晶表示装置用反射電極を製造するためのエッチング液として、金と他の金属とのエッチング速度に差がなくほぼ同程度でエッチングができて、サイドエッチが進行せず、エッチングパターンの寸法再現性が優れており、また、エッチング後に金残渣が残らないエッチング液を提供すること。
【解決手段】 シアン化アルカリと酸化剤とを含有することを特徴とする、基板上に形成された金含有の銀系薄膜からなる反射型液晶表示装置用反射電極の製造に使用するためのエッチング液。
【選択図】 なし

Description

本発明は、高い光学反射率を有する金含有の銀系薄膜を使用した反射型液晶表示装置用反射電極の製造に使用するエッチング液に関する。
一般に、液晶表示装置は、透明電極を備える二枚の電極板の間に液晶を封入させ、この電極間に印加される電圧により液晶を駆動させることによって、この液晶を透過する光の偏光面を制御し、その透過または不透過を偏光膜によって制御して画面表示する。上記の液晶表示装置において十分に明るい画面表示を得るために液晶表示装置の背面や側面に光源を内蔵したバックライト型またはライトガイド型の透過型液晶表示装置が広く使用されている。
しかしながら、上記の透過型液晶表示装置は、光源による電力の消費が大きく、また、経時変化とともに光源ランプが劣化して明るさが低下して画面表示に十分な明るさが得られなくなる。このために、光源を内蔵せず、外光や室内光を利用した低消費電力の反射型液晶表示装置に代わりつつある。
上記の反射型液晶表示装置は、その背面側電極基板に光反射機能を有する光反射板もしくは液晶駆動用電極と光反射板とを兼用させた各画素部に対応した反射電極を設けている。これらの反射型液晶表示装置は、観察者側に位置する電極基板側から自然光などの外光や室内光を液晶表示装置内に入射させ、この入射光を上記の光反射板や反射電極で反射させ、該反射光を上記の観察者側の電極基板より射出することにより画面表示を行うものである。上記の反射型液晶表示装置の背面側電極基板は、基板に形成されたTFT素子と上記の反射電極とを接合し、該反射電極と観察者側の電極基板である透明電極間で液晶を駆動させるように設けられている。また、上記の各画素部に対応した反射電極の上側にカラーフィルターを形成することによって液晶表示装置のカラー表示ができる。
上記の反射電極は、高い光学反射率および電気伝導率が要求され、例えば、ガラス基板にアルミニウムをスパッタ法などによって200nmの厚みに薄膜を形成し、該薄膜上にポジ型レジストを塗布した後、電極形状に露光、現像を行い、次に酢酸−硝酸−燐酸からなる混酸にて、上記のアルミニウム薄膜をエッチングして反射電極が形成される。
しかしながら、上記のアルミニウム系薄膜を使用した反射電極は、一般的に光学反射率が十分に高くなく、また、耐熱性や経時変化とともに材質の表面が酸化されて材質が劣化するなどの耐経時変化性が劣り、十分な高反射率を維持するための耐久性が劣る。このために、上記のアルミニウム系薄膜の替わりに、銀を主成分として、Pd、Cu、Cr、Ti、Ni、Moなどの他の金属元素を含む銀合金からなる銀系の薄膜が検討されている。上記の銀系薄膜は、光学反射率は高いが、熱的経時変化による光沢の低下や白濁、また、湿度変化に伴う変色などによってその高い光学反射率が低下する。
このために、金を含む銀を主成分とし、その他に各種の金属が配合された極めて高い光学反射率が維持できる銀系薄膜が検討されている。しかしながら、上記の金を含有する銀系薄膜を前記酢酸−硝酸−燐酸などの酸性系エッチング液でエッチングしてパターニングした場合に、薄膜がエッチング除去された後、とくに、金がエッチング残渣として残る。このために、残渣となった金を物理的に除去しているが、このときに反射型液晶表示装置用の反射電極などの素子を傷つけるという問題が発生する。
上記のような金を含む銀系薄膜のエッチング液として銀系薄膜用エッチング液(特許文献1)が提案されている。しかしながら、特許文献1に開示のエッチング液は、沃素と沃化物を主成分とした、例えば、沃素/沃化カリ系のエッチング液であり、このエッチング液を使用して、銀系薄膜をエッチングした場合に、金と他の金属とのエッチング速度に差があり、金を溶解エッチングしている間にサイドエッチングが進行してエッチングパターンの寸法再現性が低下する。
このように、光学反射率が極めて高く、経時的にもその銀色の鏡面光沢が変化しない金を含有する銀系薄膜をエッチングした場合に、該薄膜中の金と他の金属とのエッチング速度に差がなくエッチングができて、サイドエッチが進行せず、エッチングパターンの寸法再現性が優れており、また、エッチング後に金残渣が残らない反射電極の製造に使用するためのエッチング液が要望されている。
特開2003−213460公報
従って、本発明の目的は、高い光学反射率を有する銀色鏡面の金を含有する銀系薄膜(以下単に銀系薄膜という)からなる反射型液晶表示装置用反射電極を製造するためのエッチング液として、金と他の金属とのエッチング速度に差がなくほぼ同程度でエッチングができて、サイドエッチが進行せず、エッチングパターンの寸法再現性が優れており、また、エッチング後に金残渣が残らないエッチング液を提供することである。
上記の目的は以下の本発明によって達成される。すなわち、本発明は、シアン化アルカリと酸化剤とを含有することを特徴とする、基板上に形成された金含有の銀系薄膜からなる反射型液晶表示装置用反射電極(以下単に「反射電極」という場合がある)の製造に使用するためのエッチング液を提供する。
本発明者は、上記の課題を解決すべく鋭意検討した結果、上記のシアン化アルカリと酸化剤とを含有するエッチング液が、従来の反射電極を製造するためのエッチング液に比べて、高い光学反射率を有する銀色鏡面の銀系薄膜における金と他の金属とのエッチング速度に差がなく、同程度でエッチングができて、サイドエッチが進行せず、エッチングパターンの寸法再現性が優れており、また、エッチング後に金の残渣が残らない銀系薄膜からなる反射電極の製造に適合したエッチング液であることを見いだした。
本発明により提供される、特定のエッチング成分を含有したエッチング液は、銀系薄膜からなる反射電極の製造において、金と他の金属とのエッチング速度に差がなくほぼ同程度でエッチングができて、サイドエッチが進行せず、エッチングパターンの寸法再現性が優れており、またエッチング後に金の残渣が残らない反射電極の製造に適合したエッチング液となる。
次に発明を実施するための最良の形態を挙げて、本発明を更に詳しく説明する。本発明で使用するシアン化アルカリは、例えば、シアン化ナトリウム、シアン化カリウムなどのアルカリ金属シアン化物およびシアン化アンモニウムなど、およびこれらの混合物などのシアン化アルカリなど、好ましくはシアン化ナトリウム、シアン化アンモニウムおよびシアン化カリウムから選ばれる少なくとも1種が挙げられ、とくに好ましくはシアン化ナトリウムが挙げられる。
また、本発明で使用する酸化剤は、無機酸化剤または有機酸化剤などの酸化剤、好ましくは無機酸化剤が挙げられる。有機酸化剤は、一般に水に溶解しにくく、また、酸化力が小さいため、これらが添加されたエッチング液は50℃程度に加温する必要がある。上記の無機酸化剤としては、例えば、次亜塩素酸塩、亜塩素酸塩、塩素酸塩、過硫酸塩、過塩素酸塩、臭素酸塩、沃素酸塩、過沃素酸塩、第二鉄塩、第二銅塩、フェリシアン化カリウムなどのヘキサシアノ鉄酸塩、過炭酸塩、過硼酸塩、さらし粉、過酸化水素、金属硝酸塩など、好ましくは次亜塩素酸塩、亜塩素酸塩、塩素酸塩、過硫酸塩、過塩素酸塩、臭素酸塩、沃素酸塩、過沃素酸塩、第二鉄塩、第二銅塩、ヘキサシアノ鉄酸塩、過酸化水素など、特に、好ましくはフェリシアン化カリウム、過酸化水素および過硫酸アンモニウムから選ばれる少なくとも1種が挙げられる。
なお、次亜塩素酸塩などの強酸化剤は、シアン化アルカリを徐々に分解するので調合後直に使用しなければならない。
上記の有機酸化剤としては、例えば、トリメチルアミンN−オキサイド、ピリジンN−オキサイドなどのN−オキサイド類、ビス(トリメチルシリル)ペルオキサイド類、過安息香酸、メタニトロベンゼンスルホン酸塩、パラニトロ安息香酸塩、ニトロガニジン、芳香族ニトロスルフホネートなどの有機ニトロ化合物、オキシ−窒素化合物などが挙げられる。
本発明のエッチング液は、前記シアン化アルカリおよび酸化剤を水、好ましくはイオン交換水に分散溶解して調製する。なお、本発明のエッチング液は必要に応じて少量の水溶性有機溶剤を含有してもよい。前記シアン化アルカリおよび酸化剤は、エッチング液中において、シアン化アルカリの濃度が0.5〜20質量%および酸化剤の濃度が0.1〜10質量%で使用することが好ましい。
上記のシアン化アルカリの濃度が高すぎると、エッチング時に使用するポジ型レジストから形成されるエッチングマスクが、得られるエッチング液によって侵され、エッチングマスク下の銀系薄膜がエッチングされる危険があり、また、さらなるエッチング効果が得られない。一方、シアン化アルカリの濃度が低過ぎるとエッチング速度が低下し、経時変化とともにエッチング効果がなくなる。また、酸化剤の濃度が高すぎるとエッチング速度が速くなり金残渣が発生し、また、上記のようにエッチングマスクが侵される。一方、低過ぎるとエッチングスピードが低下する。とくに、上記のシアン化アルカリのみを含有するエッチング液では、例えば、銀・銅・金からなる金を含有する銀系薄膜のブランクスをエッチングした場合に、エッチング速度が極めて遅いという問題がある。シアン化アルカリと酸化剤との実用的配合割合は、銀系薄膜のエッチング時間(反射電極のパターニング時間)が10〜500秒、好ましくは20〜70秒間になる範囲である。
また、上記のように、前記シアン化アルカリ(a)と酸化剤(b)とを配合したエッチング液中の、シアン化アルカリと酸化剤との合計濃度は、前記性能を発揮するために、前記両成分の比率内において、a+b=1.0〜10質量%の濃度が好適に使用される。両成分の合計濃度が上記上限を超える場合にはコストが嵩み、さらなるエッチング効果がなく、一方、上記下限未満である場合には、エッチング効果が低下する。
また、前記シアン化アルカリと酸化剤とを配合したエッチング液中の、シアン化アルカリと酸化剤との好ましい配合割合は、前記性能を発揮するために、前記両成分の比率内において、b/a=0.1〜5(質量比)が好適に使用される。上記の酸化剤の配合割合が多過ぎると、エッチング速度が速過ぎて、エッチングコントロールがしにくい。ただ、酸化剤の種類、とくに、強酸化剤の場合には、これらがアルカリ金属シアン化物からなるシアン化アルカリを侵しエッチング効果が低下する。一方、酸化剤が少な過ぎると、エッチングスピードが低下する。
また、本発明のエッチング液は、エッチング液の安定性からpH7.0〜12.0である。上記のエッチング液のpHが上記上限を超える場合には、エッチング時に使用するポジ型レジストから形成されるエッチングマスクがエッチング液によって侵される。一方、pHが上記下限未満の場合には、シアン化アルカリが分解されエッチング効果が著しく低下し、さらに、青酸ガスが発生して危険である。
本発明に使用する銀系薄膜は、反射電極として、経時変化によって光沢が変化しない光学反射率が極めて高く、電気伝導率が優れている銀系薄膜であり、金(Au)1質量%以下を含有し、少なくともAgおよびCuを含有する合金であり、とくに好ましくはAg97〜99質量%、Cu0.8〜2質量%、Au0.2〜1質量%のACA合金であり、さらにAl、Mo、Ni、Ta、Cr、PtおよびPdから選ばれる少なくとも1種の元素を含有する合金からなる銀系薄膜が挙げられる。これらの銀系薄膜は、公知の蒸着法やスパッタ法、イオンプレーティング法などの薄膜形成方法によって基板表面に100nm〜400nmの厚みに積層形成される。上記の銀系薄膜は、前記反射型液晶表示装置に使用される反射電極として好ましく使用することができる。
上記の銀系薄膜を形成させる基板としては、アルカリガラス、無アルカリガラスなどのガラス基板およびこれらのガラス基板に酸化珪素、酸化チタン、金属酸化物などを公知の蒸着法やスパッタ法によつて数nm〜10nmの薄膜を形成したガラス基板、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリカーボネート樹脂などのプラスチック基板、シリコン基板、石英基板、セラミック基板およびこれらにプライマー処理した基板が挙げられる。
本発明のエッチング液を使用した反射電極の形成方法の一例として、反射電極のパターニングが挙げられる。該反射電極のパターニングとしては、次の第1工程〜第4工程からなる。該第1工程は、前記ガラス基板にスパッタ法によってACA(銀・銅・金)の合金を100nm〜400nmの厚みに薄膜を形成する。
また、第2工程は、上記の薄膜の表面にポジ型レジスト(例えば、東京化製、OFPR−800)を使用して公知のコーティング方法、例えば、ディップコート法、スピンコート法、スプレイコート法、ロールコート法、カーテンコート法、フローコート法などの方法によって塗布し、50〜90℃の雰囲気下で乾燥させ、0.5〜1.2μmの膜厚(乾燥厚み)にレジスト膜を調製する。
また、第3工程は、上記のレジスト膜に所望のRGBの液晶画素に適合したパターンを介して超高圧水銀灯やキセノンランプなどからの紫外線または電子線にて露光描画し、その後、アルカリ現像液、例えば、炭酸ナトリウム、メタケイ酸ナトリウム、テトラメチルアンモニウムヒドロキシドなどの現像液を使用して、スプレイ法、ディップ法などの方法で現像し、必要に応じて、レジスト膜を硬膜処理して銀系薄膜とレジストとの密着性を強固にしてエッチングマスクを形成する。
また、第4工程は、上記のエッチングマスクが形成された基板を、本発明のエッチング液を使用して、エッチング液の液温を20〜25℃に維持して、エッチング液を濾過循環しながら、スプレイ法や浸漬法などの方法にて10〜500秒エッチングマスクで被膜されていない前記薄膜部分をエッチングして、レジストを洗浄除去して反射電極を形成する。
次に実施例および比較例を挙げて本発明をさらに具体的に説明する。なお、文中「部]および「%」とあるのは質量基準である。なお、本発明は下記の実施例に限定されるものではない。
[実施例1〜9](エッチング液E1〜E9の調製)
下記のシアン化アルカリ、および酸化剤を表1のようにイオン交換水に混合分散して本発明のエッチング液E1〜E9を調製した。なお、表1におけるシアン化アルカリおよび酸化剤は下記のとおりである。
シアン化アルカリ(a成分):シアン化ナトリウム
酸化剤(b成分):
b1=過酸化水素水(30%水溶液)
b2=フェリシアン化カリウム(ヘキサシアノ鉄(III)酸カリウム)
b3=過硫酸アンモニウム
Figure 2005353942
表1中の数値は部数を表わす。
[比較例1〜3](エッチング液F1〜F3の調製)
下記の成分を均一に混合分散して比較例1〜3のエッチング液F1〜F3を調製した。
(比較例1)(エッチング液F1)
・シアン化ナトリウム 1.0部
・イオン交換水 99.0部
(比較例2)(エッチング液F2)
・燐酸 150.0部
・硝酸 10.0部
・酢酸 10.0部
・イオン交換水 30.0部
(比較例3)(エッチング液F3)
・硝酸第二セリウムアンモニウム 34.0部
・過塩素酸 10.0部
・イオン交換水 200.0部
(実施例10〜18および比較例4〜6)
液晶表示装置用無アルカリガラス基板上にAg98.1%−Cu1.0%−Au0.9%の合金をスパッタリング加工して300nmの銀系薄膜を形成した。上記の銀系薄膜上にポジ型レジスト(東京応化製、OFPR−800)を0.6μm(乾燥膜厚)に塗布しレジスト膜を形成した。次に超高圧水銀灯を使用して反射電極用パターンを介して露光し、露光後、公知のアルカリ現像液によってスプレイ現像した。その後、レジスト膜をベーキング硬化してエッチングマスクを形成した。上記のエッチングマスクが形成された基板を前記実施例および比較例で得られた各々のエッチング液を使用して、液温25℃の条件下にて、浸漬法にてエッチングマスクで覆われた以外の銀系薄膜をエッチングした。エッチング後、エッチングマスク除去および洗浄して反射電極を得た。得られた反射電極を形成するまでのエッチング時間、反射電極表面の表面状態およびエッチング精度を下記の方法で測定し、各々の評価結果を表2または表3に示す。
(エッチング時間)
上記の反射電極を形成する過程で、銀系薄膜がエッチングされることにより薄膜が除去されガラス基板が肉眼にて見えるまでの時間(秒)を測定した。
(反射電極の表面状態)
得られた反射電極の表面状態を25,000倍の電子顕微鏡で測定し、下記の評価法にて評価した。
◎:反射電極の表面に金属光沢があり、銀色の変化がなくエッチングされた基板表面に金の残渣付着が認められない。
×:反射電極の表面が曇り、変色があり、エッチングされた基板表面に金の残渣付着が認められる。
(エッチング精度)
得られた反射電極のエッチング端面のエッジの切れ、直線性およびサイドエッチを25,000倍の電子顕微鏡にて測定し、下記の評価法にて評価した。
◎:反射電極のエッチング端面のエッジの切れおよび直線性が良好で、サイドエッチが認められない。
×:反射電極のエッチング端面のエッジの切れおよび直線性が良くなく、サイドエッチが認められる。
Figure 2005353942
Figure 2005353942
上記の評価結果から本発明のエッチング液が、銀系薄膜からなる反射電極を製造するためのエッチング液として、エッチングがコントロールできる実用上速い速度でエッチングができ、形成された反射電極のエッチング端面のエッジの切れおよび直線性が良好でサイドエッチが認められず、かつ、エッチングされた基板表面に金残渣が残らず鏡面光沢、銀色の変化を与えないエッチング液であることが実証されている。
本発明によれば、本発明のエッチング液は、エッチング速度が比較的速く、かつ、エッチングコントロールができ、エッチングパターンの寸法再現性およびエツチング後に金残渣が残らないことから、経時的に安定である光学反射率が極めて高い銀系薄膜からなる反射電極が得られるエッチング液として有効に使用することができる。

Claims (13)

  1. シアン化アルカリと酸化剤とを含有することを特徴とする、基板上に形成された金含有の銀系薄膜からなる反射型液晶表示装置用反射電極の製造に使用するためのエッチング液。
  2. 前記シアン化アルカリ0.5〜20質量%と前記酸化剤0.1〜10質量%とを含有する請求項1に記載のエッチング液。
  3. 前記シアン化アルカリ(a)と前記酸化剤(b)との合計濃度(a+b)が、1.0〜10質量%である請求項1または2に記載のエッチング液。
  4. シアン化アルカリ(a)と酸化剤(b)との配合割合(b/a)が、0.1〜5(質量比)である請求項1〜3のいずれか1項に記載のエッチング液。
  5. pHが、7.0〜12.0である請求項1〜4のいずれか1項に記載のエッチング液。
  6. 前記シアン化アルカリが、シアン化ナトリウム、シアン化アンモニウムおよびシアン化カリウムから選ばれる少なくとも1種である請求項1〜5のいずれか1項に記載のエッチング液。
  7. 前記酸化剤が、無機酸化剤である請求項1〜6のいずれか1項に記載のエッチング液。
  8. 前記酸化剤が、フェリシアン化カリウム、過酸化水素および過硫酸アンモニウムから選ばれる少なくとも1種である請求項1〜7のいずれか1項に記載のエッチング液。
  9. 前記銀系薄膜が、金(Au)1質量%以下を含有し、少なくとも銀および銅を含有する合金からなる請求項1〜8のいずれか1項に記載のエッチング液。
  10. 前記銀系薄膜が、Ag97〜99質量%、Cu0.8〜2質量%およびAu0.2〜1質量%からなる合金である請求項1〜9のいずれか1項に記載のエッチング液。
  11. 前記銀系薄膜が、さらにAl、Mo、Ni、Ta、Cr、PtおよびPdから選ばれる少なくとも1種の元素を含有する合金である請求項1〜10のいずれか1項に記載のエッチング液。
  12. 前記基板が、ガラス基板および該基板に酸化珪素、酸化チタンまたは金属酸化物のいずれか1種からなる薄膜を被覆した基板、プラスチック基板、シリコン基板、石英基板、セラミック基板またはこれらにプライマー処理した基板である請求項1〜11のいずれか1項に記載のエッチング液。
  13. 請求項1〜12のいずれか1項に記載のエッチング液を使用することを特徴とする反射型液晶表示装置用反射電極の形成方法。
JP2004175034A 2004-06-14 2004-06-14 エッチング液 Pending JP2005353942A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004175034A JP2005353942A (ja) 2004-06-14 2004-06-14 エッチング液

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004175034A JP2005353942A (ja) 2004-06-14 2004-06-14 エッチング液

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2005353942A true JP2005353942A (ja) 2005-12-22

Family

ID=35588129

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004175034A Pending JP2005353942A (ja) 2004-06-14 2004-06-14 エッチング液

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2005353942A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN117106451A (zh) * 2023-10-24 2023-11-24 浙江奥首材料科技有限公司 一种低损伤半导体硅蚀刻液、其制备方法与用途

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN117106451A (zh) * 2023-10-24 2023-11-24 浙江奥首材料科技有限公司 一种低损伤半导体硅蚀刻液、其制备方法与用途
CN117106451B (zh) * 2023-10-24 2024-02-20 浙江奥首材料科技有限公司 一种低损伤半导体硅蚀刻液、其制备方法与用途

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4940212B2 (ja) Tft−lcd用金属配線形成のためのエッチング液組成物
JP4478383B2 (ja) 銀を主成分とする金属薄膜のエッチング液組成物
KR20010029930A (ko) 전자 부품용 금속 재료, 전자 부품, 전자 장치, 및 금속재료의 처리 방법
JPH1170610A (ja) 透明導電膜、および透明電極の形成方法
JP2985763B2 (ja) 多層導電膜、並びにこれを用いた透明電極板および液晶表示装置
WO2005017230A1 (ja) チタン含有層用エッチング液およびチタン含有層のエッチング方法
JP4949416B2 (ja) Ito膜用のエッチング液組成物、および、それを利用したito膜のエッチング方法
JP2009007634A (ja) 銀合金膜のエッチング方法およびエッチング溶液
KR20080069444A (ko) Tft-lcd용 금속 배선 형성을 위한 식각액 조성물
JP2000008184A (ja) 多層導電膜のエッチング方法
JP2004240091A (ja) 半透過半反射型電極基板の製造方法
JP2009175720A (ja) 表示装置の製造方法
JP5433925B2 (ja) マスクブランクおよび階調マスク
WO2007010866A1 (ja) グレートーンマスク用ブランクス、及びそれを用いたグレートーンマスク及びその製造方法
CN110295368B (zh) 不包含磷酸盐的氧化铟锡/银多层膜蚀刻液组合物
KR101302827B1 (ko) 은 또는 은합금의 배선 및 반사막 형성을 위한 식각용액
WO2004070812A1 (ja) 半透過半反射型電極基板の製造方法、及び反射型電極基板並びにその製造方法、及びその反射型電極基板の製造方法に用いるエッチング組成物
KR100440343B1 (ko) 고 선택성 은 식각용액-1
JP2005353942A (ja) エッチング液
JP4773145B2 (ja) 増反射膜付きAg又はAg合金反射電極膜及びその製造方法
JP3427648B2 (ja) 電極板およびこれを用いた液晶表示装置
JP4571741B2 (ja) 電子部品用金属材料、電子部品、電子機器、金属材料の加工方法及び電子光学部品
JP3870292B2 (ja) エッチング液組成物とそれを用いた反射板の製造方法
KR102559836B1 (ko) 편광자, 상기 편광자를 포함한 광학 장치, 상기 편광자를 포함한 디스플레이 장치 및 상기 편광자의 제조 방법
JP3472432B2 (ja) 表示装置用反射防止膜及びその製造方法、並びにel素子

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070523

A977 Report on retrieval

Effective date: 20090514

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

A131 Notification of reasons for refusal

Effective date: 20090519

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20090924