JP2005343978A - 低屈折率樹脂組成物およびその塗膜 - Google Patents

低屈折率樹脂組成物およびその塗膜 Download PDF

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Abstract

【課題】
硬化物が耐熱性、密着性、硬度、耐溶剤性、透明性に優れ、液晶ディスプレイ用パネル、カラーフィルター保護膜のクリアーコーティング剤等の光学用物品に適する、塗布性に優れた活性エネルギー線硬化型低屈折率樹脂組成物を開発すること。
【解決手段】
フッ素原子含有単官能(メタ)アクリレートおよび一般式(1)
【化1】
Figure 2005343978

(上記一般式(1)中、Rは水素原子またはメチル基を示し、nは1〜8の整数を示す。)で表される脂環式エポキシ基を有する単官能(メタ)アクリレートの共重合体(A)、および光カチオン重合開始剤(C)を含有することを特徴とする光硬化性樹脂組成物及び該光硬化性樹脂組成物を硬化してなる硬化物。

Description

本発明は、フッ素原子含有単官能(メタ)アクリレートおよび脂環式エポキシ基を有する単官能(メタ)アクリレートの共重合体を合成し、この得られた共重合体と、希釈剤および光カチオン重合開始剤、必要により光増感剤を含有することを特徴とした、主に液晶ディスプレイ用パネル、カラーフィルター保護膜等のクリアーコーティング剤、カラーレジスト下層膜に適した新規な光硬化性低屈折率樹脂組成物の調製、およびそれを活性エネルギー線照射により硬化することによって得られる硬化物(塗膜)に関するものである。
近年、低屈折率材料の光学用物品への応用は著しく、液晶ディスプレイ用パネル、眼鏡レンズ、TFT用のプリズムレンズシート、非球面レンズ、光ディスク、光ファイバー、光導波路、光学用物品の接続用接着剤等への検討が盛んに行われている。その中でも、液晶ディスプレイ用パネルのクリアーコーティングや、カラーフィルターの段差を平滑にすることおよび後工程での薬品処理や加熱からカラーフィルターを保護するクリアーコーティング、更にはカラーレジストを塗布して露光する前に、シリコンウェハー等の基板上にあらかじめ塗布するレジスト下層膜等の目的で用いられる場合、必要により溶剤で希釈された低屈折率樹脂が、スピンコート法等によりコーティング膜あるいは保護膜として塗布される。これまでに、コーティング膜あるいは保護膜用の低屈折率樹脂としては、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、またはエポキシ系樹脂等が検討されている。また、耐熱性を改良したポリイミド系樹脂が特許文献1に記載されている。さらに、樹脂組成物の屈折率を低くする目的で、フッ素原子含有(メタ)アクリレートモノマー等の低分子量化合物を配合し、樹脂組成物の樹脂分のフッ素原子含有量を高くする方法が特許文献2及び特許文献3に記載されている。
特開平1−156371号公報 特開2001−75912号公報 特開2004−115640号公報
前記アクリル系樹脂またはウレタン系樹脂は耐熱性が小さいことおよび耐薬品性が劣ること等の理由で成膜後の加工工程で制約を受け、更に塗布する基材がガラスのような場合は、密着性に劣るという欠点がある。一方、エポキシ系樹脂あるいはポリイミド系樹脂は耐熱性、耐薬品性等には優れているが、膜厚が大きくなるとクラックが入ったり、乾燥および硬化工程で加熱すると着色することがある等、性能的に十分ではない。
また、フッ素原子含有(メタ)アクリレートモノマー等の低分子量化合物を多く含有し、フッ素原子含有量の高い低屈折率樹脂組成物をガラス基板等にスピンコート法等により塗布した場合、低屈折率樹脂組成物と基板とのなじみが悪く、低屈折率樹脂組成物が基板上で玉状となってしまうという問題がある。
本発明者は、前記の課題を解決すべく鋭意研究を行った結果、フッ素原子含有単官能(メタ)アクリレートおよび一般式(1)で表される脂環式エポキシ基を有する単官能(メタ)アクリレートの共重合体を合成し、この得られた共重合体に硬化触媒として光カチオン重合開始剤、および必要により希釈剤、光増感剤を添加した光硬化性樹脂組成物は、保存安定性、透明性に優れ、更に活性エネルギー線を照射することにより耐熱性、密着性、硬度、耐溶剤性、透明性に優れた低屈折率である塗膜を与えることを見いだし、本発明を完成させるに至った。
すなわち本発明は、
〔1〕フッ素原子含有単官能(メタ)アクリレートと一般式(1)
Figure 2005343978
(上記一般式(1)中、Rは水素原子またはメチル基を示し、nは1〜8の整数を示す。)で表される脂環式エポキシ基を有する単官能(メタ)アクリレートとの共重合体(A)、および光カチオン重合開始剤(C)を含有することを特徴とする光硬化性樹脂組成物、
〔2〕更に希釈剤(B)を含有することを特徴とする〔1〕に記載の光硬化性樹脂組成物、
〔3〕共重合体(A)の屈折率が1.50以下である〔1〕又は〔2〕に記載の光硬化性樹脂組成物、
〔4〕希釈剤(B)に対する共重合体(A)の濃度が10〜70重量%である〔1〕ないし〔3〕のいずれか一項に記載の光硬化性樹脂組成物、
〔5〕共重合体(A)の共重合に用いた脂環式エポキシ基を有する単官能(メタ)アクリレートの重量に対して、光カチオン重合開始剤(C)が1〜30重量%となるように配合する〔1〕ないし〔4〕のいずれか一項に記載の光硬化性樹脂組成物、
〔6〕光カチオン重合開始剤(C)がヨードニウム塩化合物である〔1〕ないし〔5〕のいずれか一項に記載の光硬化性樹脂組成物、
〔7〕更に光増感剤(D)を含有することを特徴とする〔1〕ないし〔6〕のいずれか一項に記載の光硬化性樹脂組成物、
〔8〕用途が光学用物品であることを特徴とする〔1〕ないし〔7〕のいずれか一項に記載の光硬化性樹脂組成物、
〔9〕用途がカラーフィルター保護膜であることを特徴とする〔1〕ないし〔8〕のいずれか一項に記載の光硬化性樹脂組成物、
〔10〕用途がレジスト下層膜であることを特徴とする〔1〕ないし〔8〕のいずれか一項に記載の光硬化性樹脂組成物、
〔11〕〔1〕ないし〔10〕のいずれか一項に記載の光硬化性樹脂組成物を硬化してなる硬化物、
に関するものである。
本発明の光硬化性樹脂組成物は低屈折率であって塗布性、保存安定性に優れ、紫外線等の活性エネルギー線を照射することにより容易に硬化物を得ることができる。更にその硬化物は、耐熱性、密着性、硬度、耐溶剤性、透明性に優れることから、光学用物品、主に液晶ディスプレイ用パネル、カラーフィルター保護膜等のクリアーコーティング剤、あるいはレジスト下層膜として有用である。
本発明の光硬化性樹脂組成物において用いられる共重合体(A)は、フッ素原子含有単官能(メタ)アクリレートと一般式(1)で表される脂環式エポキシ基を有する単官能(メタ)アクリレートを共重合させることによって得ることができる。ここで共重合体(A)を合成するために用いることのできるフッ素原子含有単官能(メタ)アクリレートの具体例としては、例えば、2,2,2−トリフルオロエチル(メタ)アクリレート、2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピル(メタ)アクリレート、1H,1H−ペルフルオロ−n−ブチル(メタ)アクリレート、1H,1H−ペルフルオロ−n−ペンチル(メタ)アクリレート、1H,1H−ペルフルオロ−n−ヘキシル(メタ)アクリレート、1H,1H−ペルフルオロ−n−オクチル(メタ)アクリレート、1H,1H−ペルフルオロ−n−デシル(メタ)アクリレート、1H,1H−ペルフルオロ−n−ドデシル(メタ)アクリレート、1H,1H−ペルフルオロイソブチル(メタ)アクリレート、1H,1H−ペルフルオロイソオクチル(メタ)アクリレート、1H,1H−ペルフルオロイソドデシル(メタ)アクリレート、2,2,3,3−テトラフルオロプロピル(メタ)アクリレート、1H,1H,5H−ペルフルオロペンチル(メタ)アクリレート、1H,1H,7H−ペルフルオロヘプチル(メタ)アクリレート、1H,1H,9H−ペルフルオロノニル(メタ)アクリレート、1H,1H,11H−ペルフルオロウンデシル(メタ)アクリレート、3,3,3−トリフルオロプロピル(メタ)アクリレート、3,3,4,4,4−ペンタフルオロブチル(メタ)アクリレート、2−(ペルフルオロ−n−プロピル)エチル(メタ)アクリレート、2−(ペルフルオロ−n−ブチル)エチル(メタ)アクリレート、2−(ペルフルオロ−n−ヘキシル)エチル(メタ)アクリレート、2−(ペルフルオロ−n−オクチル)エチル(メタ)アクリレート、2−(ペルフルオロ−n−デシル)エチル(メタ)アクリレート、2−(ペルフルオロイソブチル)エチル(メタ)アクリレート、2−(ペルフルオロイソオクチル)エチル(メタ)アクリレート、3,3,4,4−テトラフルオロブチル(メタ)アクリレート、1H,1H,6H−ペルフルオロヘキシル(メタ)アクリレート、1H,1H,8H−ペルフルオロオクチル(メタ)アクリレート、1H,1H,10H−ペルフルオロデシル(メタ)アクリレート、1H,1H,12H−ペルフルオロドデシル(メタ)アクリレート等を挙げることができる。これらは市場から入手することが可能であり、その具体例としては例えば、2,2,2−トリフルオロエチルメタアクリレート:フルオレスター(東ソー・エフテック(株)製)、1H、1H、5H−ペルフルオロペンチルアクリレート:ビスコート8F(大阪有機化学工業(株)製)、1H、1H、5H−ペルフルオロペンチルメタアクリレート:ビスコート8FM(大阪有機化学工業(株)製)、2−(ペルフルオロ−n−オクチル)エチルアクリレート:ビスコート17F(大阪有機化学工業(株)製)、2−(ペルフルオロ−n−オクチル)エチルメタアクリレート:ビスコート17FM(大阪有機化学工業(株)製)等が挙げられる。また、フッ素原子を有するアルコール類と(メタ)アクリル酸をエステル化反応させて合成することにより得ることもできる。なお、ここで共重合体(A)を合成するために用いられるフッ素原子含有単官能(メタ)アクリレートは1種類だけを使用してもよいが、屈折率を調整する等、必要に応じて2種類以上のフッ素原子含有単官能(メタ)アクリレートを任意の割合で混合して使用してもよい。本発明の光硬化性樹脂組成物においては2−(ペルフルオロ−n−オクチル)エチルメタアクリレート、2,2,2−トリフルオロエチルメタアクリレート、及び1H,1H,5H−ペルフルオロペンチルメタアクリレートからなる群より選ばれる少なくとも一つを用いることが好ましい。
また本発明の光硬化性樹脂組成物において用いられる共重合体(A)を合成するために、上述したフッ素原子含有単官能(メタ)アクリレート以外に下記一般式(1)
Figure 2005343978
(上記一般式(1)において、Rは水素原子またはメチル基であり、nは1〜8の整数である。)で表される脂環式エポキシ基を有する単官能(メタ)アクリレートを原料として用いる。ここで上記一般式(1)で表される脂環式エポキシ基を有する単官能(メタ)アクリレートの具体例としては、例えば、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル(メタ)アクリレート、3,4−エポキシシクロヘキシルエチル(メタ)アクリレート、3−(3,4−エポキシシクロヘキシル)プロピル(メタ)アクリレート、4−(3,4−エポキシシクロヘキシル)ブチル(メタ)アクリレート、5−(3,4−エポキシシクロヘキシル)ペンチル(メタ)アクリレート、6−(3,4−エポキシシクロヘキシル)ヘキシル(メタ)アクリレート、8−(3,4−エポキシシクロヘキシル)オクチル(メタ)アクリレート等を挙げることができる。上記一般式(1)で表される脂環式エポキシ基を有する単官能(メタ)アクリレートは、市場で入手でき、それらの例としては例えば、3,4−エポキシシクロヘキシルメチルメタクリレート:CYCLOMER M100(ダイセル化学工業(株)製)、3,4−エポキシシクロヘキシルメチルアクリレート:CYCLOMER A400(ダイセル化学工業(株)製)等が挙げられる。また、上記一般式(1)で表される脂環式エポキシ基を有する単官能(メタ)アクリレートは、脂環式エポキシ基を有するアルコール類と(メタ)アクリル酸をエステル化反応させて合成することにより得ることもできる。なお、本発明の光硬化性樹脂組成物においては3,4−エポキシシクロヘキシルメチルメタアクリレートを用いることが好ましい。
なお、上記一般式(1)で表される脂環式エポキシ基を有する単官能(メタ)アクリレートの使用割合は、共重合体(A)を合成するときに使用するフッ素原子含有単官能(メタ)アクリレートおよび一般式(1)で表される脂環式エポキシ基を有する単官能(メタ)アクリレートのモル数の合計に対して5〜50モル%とするのが好ましく、より好ましくは10〜40モル%の割合で共重合させるのがよい。
本発明の光硬化性樹脂組成物で用いられる共重合体(A)を合成する場合は、重合開始剤を使用することが好ましい。ここで共重合体(A)を合成しうるときに使用される重合開始剤の具体例としては、例えば、α,α’−アゾビス(イソブチロニトリル)、t−ブチルパーオクトエート、ジ−t−ブチルパーオキシド過酸化ベンゾイルメチルエチルケトンパーオキシド等を挙げることができる。本発明の光硬化性樹脂組成物においてはα,α’−アゾビス(イソブチロニトリル)を用いることが好ましい。重合開始剤の使用割合は、共重合体(A)の合成に使用する上述のフッ素原子含有単官能(メタ)アクリレートおよび一般式(1)で表される脂環式エポキシ基を有する単官能(メタ)アクリレートの総重量に対して0.01〜5重量%である。また共重合体(A)を合成する場合は、下記で説明する希釈剤(B)を使用して溶液重合法で合成するのが好ましい。ここで溶液重合法によって共重合体(A)を合成する場合に用いられる希釈剤(B)の使用量は、共重合体(A)成分の濃度が15〜70重量%の範囲内になるように用いるのが好ましく、より好ましくは20〜60重量%の濃度になるようにするのがよい。共重合体(A)を合成するときの反応温度は50〜120℃であることが好ましく、より好ましくは70〜90℃である。また、反応時間は1〜60時間であることが好ましく、より好ましくは3〜15時間である。共重合体(A)の分子量は数平均分子量で1000〜1000000であることが好ましく、より好ましくは5000〜100000である。共重合体(A)の屈折率は共重合体(A)の成分比を適宜変化させることにより調整することが可能であり、25℃で1.50以下であることが好ましく、より好ましくは1.45以下である。
本発明の光硬化性樹脂組成物は、前述の方法によって得られた共重合体(A)の溶液から固形分を分離し、該固形分に希釈剤(B)を配合、希釈し調製することによっても、前述の方法によって得られた共重合体(A)の溶液にさらに希釈剤(B)を配合、希釈して調製することによっても得られる。なお、ここで用いられる希釈剤(B)は、共重合体(A)を合成する際に用いたものと同じものでも、異なる種類のものを用いてもよい。ここで用いられる希釈剤(B)の具体例としては、例えば、n−ヘキサン、2−メチルペンタン、n−ヘプタン、n−オクタン、2,2,3−トリメチルペンタン、イソオクタン、n−ノナン、2,2,5−トリメチルヘキサン、n−デカン、n−ドデカン等の鎖状飽和炭化水素類、トルエン、o−キシレン、m−キシレン、p−キシレン、エチルベンゼン、クメン、メシチレン、テトラリン、n−ブチルベンゼン、p−シメン、o−ジエチルベンゼン、m−ジエチルベンゼン、p−ジエチルベンゼン、n−ペンチルベンゼン、p−ジペンチルベンゼン等の芳香族炭化水素類、メチルシクロペンタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、エチルシクロヘキサン、p−メンタン、デカリン等の環状飽和炭化水素類、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、イソブタノール、tert−ブタノール、n−ペンタノール、イソペンタノール、n−ヘキサノール、n−ヘプタノール、n−オクタノール、2−エチル−1−ヘキサノール、ベンジルアルコール、2−メトキシエタノール、2−エトキシエタノール、2−(2−メトキシエトキシ)エタノール、2−(2−エトキシエトキシ)エタノール、2−イソプロポキシエタノール、2−ブトキシエタノール、2−イソペンチルオキシエタノール、2−ヘキシルオキシエタノール、2−ベンジルオキシエタノール、テトラヒドロフルフリルアルコール、1−メトキシ−2−プロパノール、1−エトキシ−2−プロパノール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコール、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノブチルエーテル、トリエチレングリコール、トリプロピレングリコール、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル、トリプロピレングリコールモノエチルエーテル、テトラエチレングリコール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、2−メチル−2,4−ペンタンジオール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール等のアルコール類、ジ−n−プロピルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジ−n−ブチルエーテル、ジ−n−ヘキシルエーテル、アニソール、エチルフェニルエーテル、n−ブチルフェニルエーテル、n−ペンチルフェニルエーテル、o−メトキシトルエン、m−メトキシトルエン、p−メトキシトルエン、ベンジルエチルエーテル、テトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン、1,2−ジメトキシエタン、1,2−ジエトキシエタン、1,2−ジ−n−ブトキシエタン、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジ−n−ブチルエーテル、プロピレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールジエチルエーテル、プロピレングリコールジ−n−ブチルエーテル、ジプロピレングリコールジメチルエーテル、ジプロピレングリコールジエチルエーテル、ジプロピレングリコールジ−n−ブチルエーテル等のエーテル類、メチルエチルケトン、2−ペンタノン、3−ペンタノン、2−ヘキサノン、メチルイソブチルケトン、2−ヘプタノン、4−ヘプタノン、ジイソブチルケトン、アセトニルアセトン、ジクロヘキサノン、メチルシクロヘキサノン等のケトン類、酢酸エチル、酢酸n−プロピル、酢酸イソプロピル、酢酸n−ブチル、酢酸イソブチル、酢酸n−ペンチル、酢酸イソペンチル、3−メトキシブチルアセテート、2−エチルブチルアセテート、2−エチルヘキシルアセテート、酢酸シクロヘキシル、酢酸ベンジル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル、プロピオン酸n−ブチル、プロピオン酸イソペンチル、酪酸メチル、酪酸エチル、酪酸n−ブチル、酪酸イソペンチル、イソ酪酸イソブチル、イソ吉草酸エチル、安息香酸メチル、安息香酸エチル、安息香酸n−ブチル、アジピン酸ビス(2−エチルヘキシル)、シュウ酸ジエチル、マロン酸ジエチル、エチレングリコールジアセテート、グリセリントリアセテート、2−メトキシエチルアセテート、2−エトキシエチルアセテート、2−n−ブトキシエチルアセテート、2−フェノキシエチルアセテート、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノブチルエーテルアセテート等のエステル類、ニトロメタン、ニトロエタン、1−ニトロプロパン、2−ニトロプロパン等のニトロ化合物等を挙げることができる。なお、共重合体(A)の分子量が大きくなると希釈剤(B)に溶けにくくなり、2層に分離することがあるので、希釈剤(B)の分子構造中に芳香族環を含有しないエーテル類、ケトン類、エステル類を用いるのが好ましい。本発明の光硬化性樹脂組成物の希釈剤(B)としてはプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートを用いることが好ましい。
本発明の光硬化性樹脂組成物において、共重合体(A)の希釈に使用する上述の希釈剤(B)は、単独であるいは複数を混合して用いてもよい。またこれら希釈剤(B)は、共重合体(A)成分の濃度が10〜70重量%の範囲内になるように用いるのが好ましく、より好ましくは20〜60重量%の濃度になるようにするのがよい。
本発明の光硬化性樹脂組成物には、硬化触媒として光カチオン重合開始剤(C)を配合する。本発明の光硬化性樹脂組成物において用いられる光カチオン重合開始剤(C)としては、活性エネルギー線を照射して酸を発生するものであれば特に制限なく使用することができる。本発明の光硬化性樹脂組成物において使用できる光カチオン重合開始剤(C)の具体例としては、例えば、ヨードニウム塩化合物、スルホニウム塩化合物、ホスホニウム塩化合物あるいはピリジニウム塩化合物等を挙げることができる。
上記の光カチオン重合開始剤(C)として用いられるヨードニウム塩化合物としては、例えば、ジフェニルヨードニウムヘキサフルオロホスフェート、ジフェニルヨードニウムヘキサフルオロアンチモネート、ジフェニルヨードニウムトリフルオロメタンスルホネート、ジフェニルヨードニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、ビス(4−メチルフェニル)ヨードニウムヘキサフルオロホスフェート、ビス(4−メチルフェニル)ヨードニウムヘキサフルオロアンチモネート、ビス(4−メチルフェニル)ヨードニウムトリフルオロメタンスルホネート、ビス(4−メチルフェニル)ヨードニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、ビス(4−tert−ブチルフェニル)ヨードニウムヘキサフルオロホスフェート、ビス(4−tert−ブチルフェニル)ヨードニウムヘキサフルオロアンチモネート、ビス(4−tert−ブチルフェニル)ヨードニウムトリフルオロメタンスルホネート、ビス(4−tert−ブチルフェニル)ヨードニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、ビス(4−オクチルフェニル)ヨードニウムヘキサフルオロホスフェート、ビス(4−オクチルフェニル)ヨードニウムヘキサフルオロアンチモネート、ビス(4−オクチルフェニル)ヨードニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、ビス(4−ドデシルフェニル)ヨードニウムヘキサフルオロホスフェート、ビス(4−ドデシルフェニル)ヨードニウムヘキサフルオロアンチモネート、ビス(4−ドデシルフェニル)ヨードニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、(4−メトキシフェニル)フェニルヨードニウムヘキサフルオロホスフェート、(4−メトキシフェニル)フェニルヨードニウムヘキサフルオロアンチモネート、(4−メトキシフェニル)フェニルヨードニウムトリフルオロメタンスルホネート、(トリルクミル)ヨードニウムヘキサフルオロホスフェート、(トリルクミル)ヨードニウムヘキサフルオロアンチモネート、(トリルクミル)ヨードニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、(4−メチルフェニル)(4’−イソブチルフェニル)ヨードニウムヘキサフルオロホスフェート、(4−メチルフェニル)(4’−イソブチルフェニル)ヨードニウムヘキサフルオロアンチモネート、(4−メチルフェニル)(4’−イソブチルフェニル)ヨードニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート等を挙げることができる。
上記の光カチオン重合開始剤(C)として用いられるスルホニウム塩化合物としては、例えば、トリフェニルスルホニウムヘキサフルオロホスフェート、トリフェニルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、トリフェニルスルホニウムメタンスルホネート、トリフェニルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネート、トリス(4−メチルフェニル)スルホニウムヘキサフルオロホスフェート、トリス(4−メチルフェニル)スルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、4−フェニルチオフェニル−ジフェニルスルホニウムヘキサフルオロホスフェート、4−フェニルチオフェニル−ジフェニルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、ジ−(4−メチルフェニル)−4−フェニルチオフェニルスルホニウムヘキサフルオロホスフェート、ジ−(4−メチルフェニル)−4−フェニルチオフェニルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、ジ−(4−フルオロフェニル)−4−フェニルチオフェニルスルホニウムヘキサフルオロホスフェート、ジ−(4−フルオロフェニル)−4−フェニルチオフェニルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、4−(4−ベンゾイル−フェニルチオ)フェニル−ジフェニルスルホニウムヘキサフルオロホスフェート、4−(4−ベンゾイル−フェニルチオ)フェニル−ジフェニルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、4−(4−ベンゾイル−フェニルチオ)フェニル−ジ(4−メチルフェニル)スルホニウムヘキサフルオロホスフェート、4−(4−ベンゾイル−フェニルチオ)フェニル−ジ(4−メチルフェニル)スルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、4−(4−ベンゾイル−フェニルチオ)フェニル−ジ(4−フルオロフェニル)スルホニウムヘキサフルオロホスフェート、4−(4−ベンゾイル−フェニルチオ)フェニル−ジ(4−フルオロフェニル)スルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、4−(4−(4−メチルベンゾイル)フェニルチオ)フェニル−ジフェニルスルホニウムヘキサフルオロホスフェート、4−(4−(4−メチルベンゾイル)フェニルチオ)フェニル−ジフェニルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、4−(4−(4−メチルベンゾイル)フェニルチオ)フェニル−ジ(4−メチルフェニル)スルホニウムヘキサフルオロホスフェート、4−(4−(4−メチルベンゾイル)フェニルチオ)フェニル−ジ(4−メチルフェニル)スルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、4−(4−(4−メチルベンゾイル)フェニルチオ)フェニル−ジ(4−フルオロフェニル)スルホニウムヘキサフルオロホスフェート、4−(4−(4−メチルベンゾイル)フェニルチオ)フェニル−ジ(4−フルオロフェニル)スルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、4−(4−(4−tert−ブチルベンゾイル)フェニルチオ)フェニル−ジフェニルスルホニウムヘキサフルオロホスフェート、4−(4−(4−tert−ブチルベンゾイル)フェニルチオ)フェニル−ジフェニルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、4−(4−(4−tert−ブチルベンゾイル)フェニルチオ)フェニル−ジ(4−メチルフェニル)スルホニウムヘキサフルオロホスフェート、4−(4−(4−tert−ブチルベンゾイル)フェニルチオ)フェニル−ジ(4−メチルフェニル)スルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、4−(4−(4−tert−ブチルベンゾイル)フェニルチオ)フェニル−ジ(4−フルオロフェニル)スルホニウムヘキサフルオロホスフェート、4−(4−(4−tert−ブチルベンゾイル)フェニルチオ)フェニル−ジ(4−フルオロフェニル)スルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、4,4’−ビス(ジフェニルスルホニオ)フェニルスルフィド−ビス−ヘキサフルオロホスフェート、4,4’−ビス(ジフェニルスルホニオ)フェニルスルフィド−ビス−ヘキサフルオロアンチモネート、4,4’−ビス(ジ(4−フルオロフェニル)スルホニオ)フェニルスルフィド−ビス−ヘキサフルオロホスフェート、4,4’−ビス(ジ(4−フルオロフェニル)スルホニオ)フェニルスルフィド−ビス−ヘキサフルオロアンチモネート、4,4’−ビス(ジ(4−メチルフェニル)スルホニオ)フェニルスルフィド−ビス−ヘキサフルオロホスフェート、4,4’−ビス(ジ(4−メチルフェニル)スルホニオ)フェニルスルフィド−ビス−ヘキサフルオロアンチモネート、4,4’−ビス(ジ(β−ヒドロキシエトキシ)フェニルスルホニオ)フェニルスルフィド−ビス−ヘキサフルオロホスフェート、4,4’−ビス(ジ(β−ヒドロキシエトキシ)フェニルスルホニオ)フェニルスルフィド−ビス−ヘキサフルオロアンチモネート等を挙げることができる。
上記の光カチオン重合開始剤(C)として用いられるホスホニウム塩化合物としては、例えば、テトラフェニルホスホニウムヘキサフルオロホスフェート、テトラフルオロホスホニウムヘキサフルオロアンチモネート、トリフェニル(3,3−ジシアノ−2−プロペニル)ホスホニウムヘキサフルオロホスフェート、トリフェニル(3,3−ジシアノ−2−プロペニル)ホスホニウムヘキサフルオロアンチモネート、トリフェニルメトキシホスホニウムヘキサフルオロホスフェート、トリフェニルメトキシホスホニウムヘキサフルオロアンチモネート、n−ブトキシトリフェニルホスホニウムヘキサフルオロホスフェート、n−ブトキシトリフェニルホスホニウムヘキサフルオロアンチモネート等を挙げることができる。また、上記の光カチオン重合開始剤(C)として用いられるピリジニウム塩化合物としては、例えば、N−(α−フェニルベンジル)−2−シアノピリジニウムヘキサフルオロホスフェート、N−(α−フェニルベンジル)−2−シアノピリジニウムヘキサフルオロアンチモネート、N−(α−ナフチルメチル)−2−シアノピリジニウムヘキサフルオロホスフェート、N−(α−ナフチルメチル)−2−シアノピリジニウムヘキサフルオロアンチモネート、N−ベンジル−2−シアノピリジニウムヘキサフルオロホスフェート、N−ベンジル−2−シアノピリジニウムヘキサフルオロアンチモネート等を挙げることができる。
前述のヨードニウム塩化合物およびスルホニウム塩化合物は市場から入手可能であり、具体例としては例えばヨードニウム塩化合物では、(トリルクミル)ヨードニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート:ロードシル光重合開始剤2074(ローディア社製)、(4−メチルフェニル)(4’−イソブチルフェニル)ヨードニウムヘキサフルオロホスフェート:イルガキュア 250(チバ・スペシャリティー・ケミカルズ社製)、ビス(4−tert−ブチルフェニル)ヨードニウムヘキサフルオロホスフェート:BBI−102(みどり化学(株)製)等を挙げることができ、またスルホニウム塩化合物では例えば、4−フェニルチオフェニル−ジフェニルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネートおよび4,4’−ビス(ジフェニルスルフォニオ)フェニルスルフィド−ビス−ヘキサフルオロアンチモネートの混合物:サイラキュアUVI−6974および4−フェニルチオフェニル−ジフェニルスルホニウムヘキサフルオロホスフェートおよび4,4’−ビス(ジフェニルスルフォニオ)フェニルスルフィド−ビス−ヘキサフルオロホスフェートの混合物:サイラキュアUVI−6990(ユニオンカーバイド社製)、4,4’−ビス(ジ(β−ヒドロキシエトキシ)フェニルスルホニオ)フェニルスルフィド−ビス−ヘキサフルオロアンチモネート:アデカオプトマーSP−170および4,4’−ビス(ジ(β−ヒドロキシエトキシ)フェニルスルホニオ)フェニルスルフィド−ビス−ヘキサフルオロホスフェート:SP−150(旭電化工業(株)製)、4−(4−(4−tert−ブチルベンゾイル)フェニルチオ)フェニル−ジ(4−メチルフェニル)スルホニウムヘキサフルオロホスフェート:カヤキュアーPCI−220(日本化薬(株)製)等を挙げることができる。本発明の光硬化性樹脂組成物において用いられる光カチオン重合開始剤(C)の中では、ヨードニウム塩化合物およびスルホニウム塩化合物が好ましく、(トリルクミル)ヨードニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、ビス(4−tert−ブチルフェニル)ヨードニウムヘキサフルオロホスフェートを用いることがより好ましい。
本発明の光硬化性樹脂組成物において、上述した光カチオン重合開始剤(C)は単独で用いてもよく、必要に応じて複数を混合して用いてもよい。また本発明における光カチオン重合開始剤(C)の使用量は、共重合体(A)の共重合体に含まれる一般式(1)で表される脂環式エポキシ基を有する単官能(メタ)アクリレート分の重量に対して1〜40重量%の範囲内になるのが好ましく、より好ましくは3〜20重量%の範囲になるように使用するのがよい。また上述の光カチオン重合開始剤(C)が共重合体(A)および希釈剤(B)に溶解しにくい場合は、光カチオン重合開始剤(C)をプロピレンカーボネート、γ−ブチロラクトンのようなカチオン重合性希釈剤にあらかじめ希釈して配合するとよい。なお、プロピレンカーボネート、γ−ブチロラクトンのようなカチオン重合性希釈剤の使用量は、光カチオン重合開始剤(C)の濃度が25〜80重量%となるようにして用いるのが好ましい。
本発明の光硬化性樹脂組成物には、必要に応じて、更に光増感剤(D)を配合することにより活性エネルギー線に対する感度を向上させることができ、より硬化速度の速い光硬化性樹脂組成物とすることができる。本発明の光硬化性樹脂組成物で用いることのできる光増感剤(D)の具体例としては、例えば、ナフタレン誘導体、アントラセン誘導体、フェナントレン誘導体、ナフタセン誘導体、クリセン誘導体、ペリレン誘導体、ペンタセン誘導体、アクリジン誘導体、ベンゾチアゾール誘導体、ベンゾイン誘導体、フルオレン誘導体、ナフトキノン誘導体、アントラキノン誘導体、キサンテン誘導体、キサントン誘導体、チオキサンテン誘導体、チオキサントン誘導体、クマリン誘導体、ケトクマリン誘導体、シアニン誘導体、アジン誘導体、チアジン誘導体、オキサジン誘導体、インドリン誘導体、アズレン誘導体、トリアリルメタン誘導体、フタロシアニン誘導体、スピロピラン誘導体、スピロオキサジン誘導体、チオスピロピラン誘導体、有機ルテニウム錯体等が挙げられ、その中でも好ましいものとしてはナフタレン誘導体、アントラセン誘導体、フェナントレン誘導体、クリセン誘導体、ペリレン誘導体、アクリジン誘導体を挙げることができ、それらの中でも特に酸素原子を含んでもよい炭素数1〜4のアルキル基を置換基として有する9,10−ジアルコキシアントラセン誘導体あるいは9,10−ジ(アルコキシアルコキシ)アントラセン誘導体が好ましい。
ここで、酸素原子を含んでもよい炭素数1〜4のアルキル基を置換基として有する9,10−ジアルコキシアントラセン誘導体あるいは9,10−ジ(アルコキシアルコキシ)アントラセン誘導体の具体例としては、例えば、9,10−ジメトキシアントラセン、2−エチル−9,10−ジメトキシアントラセン、2−tert−ブチル−9,10−ジメトキシアントラセン、2,3−ジメチル−9,10−ジメトキシアントラセン、9,10−ジエトキシアントラセン、2−エチル−9,10−ジエトキシアントラセン、2−tert−ブチル−9,10−ジエトキシアントラセン、2,3−ジメチル−9,10−ジエトキシアントラセン、9,10−ジ(n−プロポキシ)アントラセン、2−エチル−9,10−ジ(n−プロポキシ)アントラセン、9,10−ジイソプロポキシアントラセン、2−エチル−9,10−ジイソプロポキシアントラセン、9,10−ジ(2−メトキシエトキシ)アントラセン、2−エチル−9,10−ジ(2−メトキシエトキシ)アントラセン、2−tert−ブチル−9,10−ジ(2−メトキシエトキシ)アントラセン、2,3−ジメチル−9,10−ジ(2−メトキシエトキシ)アントラセン、9,10−ジ(n−ブトキシ)アントラセン、2−エチル−9,10−ジ(n−ブトキシ)アントラセン、2−tert−ブチル−9,10−ジ(n−ブトキシ)アントラセン、2,3−ジメチル−9,10−ジ(n−ブトキシ)アントラセン、9,10−ジ(2−エトキシエトキシ)アントラセン、2−エチル−9,10−ジ(2−エトキシエトキシ)アントラセン、2−tert−ブチル−9,10−ジ(2−エトキシエトキシ)アントラセン、2,3−ジメチル−9,10−ジ(2−エトキシエトキシ)アントラセン等を挙げることができる。
本発明の光硬化性樹脂組成物において、上述した光増感剤(D)は単独で用いてもよく、必要に応じて複数を混合して用いてもよい。また本発明の光硬化性樹脂組成物における光増感剤(D)の使用量は、本発明で使用する光カチオン重合開始剤(C)の使用量1重量部に対して0.001〜1重量部であることが好ましく、より好ましくは0.05〜0.5重量部である。本発明の光硬化性樹脂組成物においては9,10−ジエトキシアントラセン、2−エチル−9,10−ジエトキシアントラセンを用いることが好ましい。
本発明の光硬化性樹脂組成物は、前述した共重合体(A)、希釈剤(B)および光カチオン重合開始剤(C)、更に必要に応じて光増感剤(D)成分を均一に混合し、固形分を溶解せしめることにより調製することができる。なお、本発明の光硬化性樹脂組成物の調製は室温以下で実施するのが好ましいが、均一な溶液にならない場合は加熱して各成分を溶解してもよい。本発明の光硬化性樹脂組成物を加熱により調製する場合の加熱温度は、40〜90℃であることが好ましい。
本発明の光硬化性樹脂組成物には、必要に応じて更にフィラー類、着色顔料、レベリング剤、消泡剤、酸化防止剤、シランカップリング剤、エポキシ樹脂(例えば、ビスフェノール型エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂等)等を混合することができる。また、必要であれば、夾雑物を除くためにろ過処理を施してもよい。
本発明の光硬化型樹脂組成物は、ガラス、金属、プラスチック等あらゆる基材に塗布することが可能である。本発明の光硬化型樹脂組成物を基材に塗布する方法としては、例えば、刷毛塗り、バーコーター、アプリケーター、ロールコーターあるいはロールブラシ等により直接塗布する方法、エアースプレーあるいはエアースプレー塗装機等によるスプレー塗布法、シャワーコーターまたはカーテンフローコーター等による流し塗り法(フローコート)、浸漬法、キャスティング法、スピンコート法等を用いることができるが、これらの中でも最適なものはスピンコート法である。なお上述した塗布法は、基材の材質、形状あるいは用途等に応じて適宜使い分けることが好ましい。
本発明の光硬化型樹脂組成物は、塗布後に希釈剤を乾燥させた後、紫外線等の活性エネルギー線を照射することにより硬化せしめ、本発明の硬化物を得ることができる。なお本発明の光硬化型樹脂組成物を硬化する場合に用いられる光源としては、例えば、キセノンランプ、カーボンアーク、殺菌灯、紫外線用蛍光ランプ、中圧水銀ランプ、高圧水銀ランプ、超高圧水銀ランプ、無電極ランプ、メタルハライドランプ、あるいは走査型、カーテン型電子線加速路による電子線等を使用することができる。また、本発明の光硬化型樹脂組成物を紫外線照射により硬化する場合、硬化に必要な紫外線照射量は300〜3000mJ/cm程度でよい。活性エネルギー線を照射して得られた塗膜を、重合による硬化を完結させる目的で、更に50〜250℃において加熱処理してもよい。加熱処理する場合、本発明の光硬化型樹脂組成物を塗布する基材や得られる塗膜の耐熱性等を考慮し、100℃以上の高温で加熱処理する場合は、なるべく短時間で加熱処理を行うことが好ましい。
次に、本発明の硬化物は、液晶カラーディスプレイ等に用いられるカラーフィルターの保護膜として使用することができる。例えば、あらかじめガラスまたは固体撮像素子等の基板上にゼラチン、グルー等の天然高分子または、アクリル樹脂等の合成高分子からなる硬化性組成物を、スピンコート等の塗工方法で塗布し、塗布膜をパターンニングした後、染色することにより形成したカラーフィルター上に本発明の光硬化型樹脂組成物をスピンコート等の塗工方法により塗布し、希釈剤を室温〜150℃で乾燥後、所定量の紫外線を照射することによって、本発明の硬化物よりなる保護膜(硬化膜)を有するカラーフィルターを得ることができる。
更に、本発明の硬化物は、レジスト下層膜として使用することができる。例えば、シリコンウェハー上に反射防止膜をスピンコート法で塗布し、ホットプレート上で乾燥させた後、次いで本発明の光硬化型樹脂組成物をスピンコート法で塗布し、希釈剤を50〜150℃のホットプレート上で1分間加熱して乾燥させ、更に紫外線を照射することによって本発明の硬化物よりなる硬化膜を得る。この硬化膜上にレジストをスピンコート法で塗布し、溶剤を乾燥してから基板上にライン・アンド・スペースパターンを有する石英製マスクを介してKrFエキシマレーザー等のレーザー光を照射する。基板を1〜2分間適当な温度で加熱処理した後、テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド水溶液で現像することによりレジストパターンを得る。
なお、本発明の硬化物よりなる硬化膜は、液晶カラーディスプレイ等に用いられるカラーフィルターの保護膜、レジスト下層膜として特に好適であるが、それ以外の用途として、例えば、液晶ディスプレイ用パネル等、その他光学用物品、塗料、光学用物品以外でのクリアーコーティング等にも使用することができる。
以下、実施例により本発明を更に具体的に説明する。なお本発明は、以下の実施例によって何ら限定されるものではない。
共重合体(A)の合成例
合成例1:
500mlの4つ口フラスコに2−(ペルフルオロ−n−オクチル)エチルメタアクリレート(商品名:ビスコート17FM、大阪有機化学工業(株)製) 120.0g、3,4−エポキシシクロヘキシルメチルメタアクリレート(商品名:CYCLOMER M100、ダイセル化学工業(株)製) 24.0g、α,α’−アゾビス(イソブチロニトリル) 0.6gおよびプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 216.0gを仕込み、撹拌しながら20分間窒素ガスをフラスコ内に流した後、昇温して78〜85℃で7時間撹拌して反応させた。反応終了後、反応液を20〜25℃まで冷却したところ、得られた反応液は濁りや2層分離を生じることはなく、無色〜微黄色の透明で均一な液体であった。得られた反応液を更にろ過することにより、共重合体(A−1)溶液を得た。得られた共重合体(A−1)溶液の粘度は25℃で103mPa・sであり、25℃における屈折率は1.4002であった。粘度はE型粘度計(型番:DVR−EII、(株)トキメック製)で測定し、屈折率はアッベ屈折率計(型番:DR−M2、(株)アタゴ製)で測定した(以下の実施例においても同様に、反応生成物の粘度は上記E型粘度計で、屈折率は上記アッベ屈折率計で測定した)。なお、共重合体(A−1)溶液の樹脂固形分は40.1重量%であり、更にプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートの25℃における屈折率は1.3996であったので、得られた共重合体(A−1)の25℃における屈折率は1.4011であると推定される。得られた共重合体の屈折率を表1に示す。
合成例2:
300mlの4つ口フラスコに2,2,2−トリフルオロエチルメタアクリレート(商品名:フルオレスター、東ソー・エフテック(株)製) 15.8g、1H,1H,5H−ペルフルオロペンチルメタアクリレート(商品名:ビスコート8FM、大阪有機化学工業(株)製) 37.7g、3,4−エポキシシクロヘキシルメチルメタアクリレート(商品名:CYCLOMER M100、ダイセル化学工業(株)製) 18.5g、α,α’−アゾビス(イソブチロニトリル) 0.5gおよびプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 108.0gを仕込み、撹拌しながら20分間窒素ガスをフラスコ内に流した後、昇温して76〜82℃で5時間撹拌して反応させた。反応終了後、反応液を25℃まで冷却したところ、得られた反応液は濁りや2層分離を生じることはなく、無色〜微黄色の透明で均一な液体であった。得られた反応液を更にろ過することにより、共重合体(A−2)溶液を得た。得られた共重合体(A−2)溶液の粘度は25℃で170mPa・sであり、25℃における屈折率は1.4094であった。なお、共重合体(A−2)溶液の樹脂固形分は40.2重量%であり、更にプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートの25℃における屈折率は1.3996であったので、得られた共重合体(A−2)の25℃における屈折率は1.4240であると推定される。得られた共重合体の屈折率を表1に示す。
合成例3:
300mlの4つ口フラスコに1H,1H,5H−ペルフルオロペンチルメタアクリレート(商品名:ビスコート8FM、大阪有機化学工業(株)製) 31.0g、2−(ペルフルオロ−n−オクチル)エチルメタクリレート(商品名:ビスコート17FM、大阪有機化学工業(株)製) 33.0g、3,4−エポキシシクロヘキシルメチルメタアクリレート(商品名:CYCLOMER M100、ダイセル化学工業(株)製) 8.1g、α,α’−アゾビス(イソブチロニトリル) 0.3gおよびプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 108.0gを仕込み、撹拌しながら20分間窒素ガスをフラスコ内に流した後、昇温して76〜82℃で5時間撹拌して反応させた。反応終了後、反応液を25℃まで冷却したところ、得られた反応液は濁りや2層分離を生じることはなく、無色〜微黄色の透明で均一な液体であった。得られた反応液を更にろ過することにより、共重合体(A−3)溶液を得た。得られた共重合体(A−3)溶液の粘度は25℃で145mPa・sであり、25℃における屈折率は1.3995であった。なお、共重合体(A−3)溶液の樹脂固形分は40.1重量%であり、更にプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートの25℃における屈折率は1.3996であったので、得られた共重合体(A−3)の25℃における屈折率は1.3994であると推定される。得られた共重合体の屈折率を表1に示す。
表1
合成例
1 2 3
共重合体の屈折率 1.4011 1.4240 1.3994
アッベ屈折率計(型番:DR−M2、(株)アタゴ製)、測定温度25℃
樹脂組成物および硬化膜作成の実施例
実施例1:
500ml褐色透明ナスフラスコにプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 80.0gを仕込み、(トリルクミル)ヨードニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート(商品名:ロードシル光重合開始剤2074、ローディア社製) 0.4gを溶解させる。この得られた溶液に、合成例1で得られた共重合体(A−1)溶液 150.0gを配合し、完全に溶解させることにより本発明の光硬化性樹脂組成物を得た。得られた本発明の光硬化性樹脂組成物の屈折率は25℃で1.4006であった。なお、この光硬化性樹脂組成物の樹脂固形分は26.3重量%であり、更にプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートの25℃における屈折率は1.3996であったので、本発明の光硬化性樹脂組成物の溶剤を除いた固形分の屈折率は25℃で1.4034であると推定される。得られた本発明の光硬化性樹脂組成物をスピンコート法により5cm×5cmの大きさのガラス板基材上に塗布し、得られた塗布膜を100℃で3分間乾燥した後、高圧水銀灯を用いて1500mJ/cmの照射量で紫外線を照射することにより無色透明な膜厚2.1μmの本発明の硬化膜を得た。得られた本発明の硬化膜の特性データを表2に示す。
実施例2
500ml褐色透明ナスフラスコにプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 100.0gを仕込み、(トリルクミル)ヨードニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート(商品名:ロードシル光重合開始剤2074、ローディア社製) 0.8gを溶解させる。得られた溶液に、合成例2で得られた共重合体(A−2)溶液 150.0gを配合し、完全に溶解させることにより本発明の光硬化性樹脂組成物を得た。得られた本発明の光硬化性樹脂組成物の屈折率は25℃で1.4066であった。なお、得られた本発明の光硬化性樹脂組成物の樹脂固形分は24.4重量%であり、更にプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートの25℃における屈折率は1.3996であったので、得られた本発明の光硬化性樹脂組成物の溶剤を除いた固形分の屈折率は25℃で1.4282であると推定される。得られた本発明の樹脂組成物を用いて実施例1と同様の操作を行い、膜厚1.7μmの本発明の硬化膜を得た。得られた本発明の硬化膜の特性データを表2に示す。
実施例3
500ml褐色透明ナスフラスコにプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 90.0gを仕込み、ビス(4−tert−ブチルフェニル)ヨードニウムヘキサフルオロホスフェート(商品名:BBI−102、みどり化学(株)製) 0.4g、9,10−ジエトキシアントラセン 0.1gを溶解させる。得られた溶液に、合成例3で得られた共重合体(A−3)溶液 150.0gを配合し、完全に溶解させることにより本発明の光硬化性樹脂組成物を得た。得られた本発明の光硬化性樹脂組成物の屈折率は25℃で1.4002であった。なお、得られた本発明の光硬化性樹脂組成物の樹脂固形分は25.2重量%であり、更にプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートの25℃における屈折率は1.3996であったので、得られた本発明の光硬化性樹脂組成物の溶剤を除いた固形分の屈折率は25℃で1.4020であると推定される。得られた本発明の樹脂組成物を用いて実施例1と同様の操作を行い、膜厚1.8μmの本発明の硬化膜を得た。得られた本発明の硬化膜の特性データを表2に示す。
実施例4
500ml褐色透明ナスフラスコにプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 85.0gを仕込み、ビス(4−tert−ブチルフェニル)ヨードニウムヘキサフルオロホスフェート(商品名:BBI−102、みどり化学(株)製) 0.5g、2−エチル−9,10−ジエトキシアントラセン 0.2gを溶解させる。得られた溶液に、合成例1で得られた共重合体(A−1)溶液 150.0gを配合し、完全に溶解させることにより本発明の光硬化性樹脂組成物を得た。得られた本発明の光硬化性樹脂組成物の屈折率は25℃で1.4010であった。なお、得られた本発明の光硬化性樹脂組成物の樹脂固形分は25.8重量%であり、更にプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートの25℃における屈折率は1.3996であったので、得られた本発明の光硬化性樹脂組成物の溶剤を除いた固形分の屈折率は25℃で1.4050であると推定される。得られた本発明の樹脂組成物を用いて実施例1と同様の操作を行い、膜厚2.0μmの本発明の硬化膜を得た。得られた本発明の硬化膜の特性データを表2に示す。
表2
実施例
1 2 3 4
耐熱性(色差値)*1 0.37 0.45 0.41 0.39
密着性 *2 ○ ○ ○ ○
鉛筆硬度 *3 4H 5H 6H 5H
耐溶剤性 *4 ○ ○ ○ ○
透明性 *5 ○ ○ ○ ○
硬化膜の平滑性 *6 ○ ○ ○ ○
注)
*1 耐熱性(色差値):試験片を250℃で30分間加熱し、加熱前後の着色の程度を色差計(型式:マクベスCE−3000、コルモーゲン社製)にて色差値を測定した。数値が小さいほど変色が少ない。
*2 密着性:JIS K5400に準じて、試験片に1mmの碁盤目を100個作り、セロテープ(登録商標)を用いてピーリング試験を行った。試験後に、碁盤目の剥離状態を観察し、剥離した個数によって、次の基準で評価した。
○・・・剥離した個数が0個であり、剥離が全く生じない。
△・・・剥離した個数が1〜99個であり、一部に剥離が生じる。
×・・・剥離した個数が99個以上であり、ほぼ完全に剥離する。
*3 鉛筆硬度:JIS K5400に準じて評価した。
*4 耐溶剤性:メチルエチルケトンを浸み込ませたガーゼで塗膜面を50回摩擦し、塗膜面の状況を観察した。
○・・・塗膜面に全く変化がない。
△・・・塗膜面が曇り状になるか、または塗膜面にスジムラがはいる。
×・・・塗膜面が溶解し、基材(ガラス)が剥き出しになる。
*5 透明性:硬化膜を目視で観察した。
○・・・硬化膜に白化、濁り等不透明な部分がない。
△・・・硬化膜にわずかな白化、濁りが見られる。
×・・・硬化膜に白化、濁りが見られる。
*6 硬化膜の平滑性:目視で観察した。
○・・・塗膜表面がガラス板上全面で平滑であり、ガラス板の四隅の部分にスジムラがない。クレーター、ピンホールが発生しない。
△・・・塗膜表面やガラス板上の隅の一部分に段差が見られるか、または一部分にスジムラが見られる。もしくはクレーター、ピンホールが1〜5個程度発生する。
×・・・塗膜表面やガラス板上の四隅の部分に段差が見られるか、またはガラス板の四隅の部分にスジムラが見られる。もしくはクレーター、ピンホールが多く発生する。
合成例1〜3および表1から明らかなように、本発明の光硬化型樹脂組成物に用いられる共重合体(A)の屈折率はいずれも1.5以下と低く、該共重合体(A)を本発明の光硬化型樹脂組成物に用いた場合、実施例1〜4から明らかなように、本発明の光硬化性樹脂組成物は屈折率が低いものである。また、本発明の光硬化性樹脂組成物は、塗布性に優れ、更に紫外線等の活性エネルギー線を本発明の光硬化性樹脂組成物に照射することにより得られる本発明の硬化物よりなる硬化膜は表2から明らかなように、耐熱性、密着性、硬度、耐溶剤性、透明性、平滑性に優れることから、光学用物品、主に液晶ディスプレイ用パネル、カラーフィルター保護膜等のクリアーコーティング剤として有用である。

Claims (11)

  1. フッ素原子含有単官能(メタ)アクリレートと一般式(1)
    Figure 2005343978
    (上記一般式(1)中、Rは水素原子またはメチル基を示し、nは1〜8の整数を示す。)で表される脂環式エポキシ基を有する単官能(メタ)アクリレートとの共重合体(A)、および光カチオン重合開始剤(C)を含有することを特徴とする光硬化性樹脂組成物。
  2. 更に希釈剤(B)を含有することを特徴とする請求項1に記載の光硬化性樹脂組成物。
  3. 共重合体(A)の屈折率が1.50以下である請求項1又は請求項2に記載の光硬化性樹脂組成物。
  4. 希釈剤(B)に対する共重合体(A)の濃度が10〜70重量%である請求項1ないし請求項3のいずれか一項に記載の光硬化性樹脂組成物。
  5. 共重合体(A)の共重合に用いた脂環式エポキシ基を有する単官能(メタ)アクリレートの重量に対して、光カチオン重合開始剤(C)が1〜30重量%となるように配合する請求項1ないし請求項4のいずれか一項に記載の光硬化性樹脂組成物。
  6. 光カチオン重合開始剤(C)がヨードニウム塩化合物である請求項1ないし請求項5のいずれか一項に記載の光硬化性樹脂組成物。
  7. 更に光増感剤(D)を含有することを特徴とする請求項1ないし請求項6のいずれか一項に記載の光硬化性樹脂組成物。
  8. 用途が光学用物品であることを特徴とする請求項1ないし請求項7のいずれか一項に記載の光硬化性樹脂組成物。
  9. 用途がカラーフィルター保護膜であることを特徴とする請求項1ないし請求項8のいずれか一項に記載の光硬化性樹脂組成物。
  10. 用途がレジスト下層膜であることを特徴とする請求項1ないし請求項8のいずれか一項に記載の光硬化性樹脂組成物。
  11. 請求項1ないし請求項10のいずれか一項に記載の光硬化性樹脂組成物を硬化してなる硬化物。
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