JP2005343334A - 空気入りタイヤ - Google Patents

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Abstract

【課題】カーカスの耐久性を高めうるとともに、タイヤ重量を軽減でき、しかも操縦安定性に優れた空気入りタイヤを提供する。
【解決手段】ビードエーペックス9、及びビード部4から半径方向外側にのびかつタイヤ外面をなすクリンチエーペックス10を有する空気入りタイヤであって、カーカスコードは、引張試験において荷重60Nを負荷させたときの伸びを2〜3%とし、かつ正規内圧の5%を充填した状態において、カーカス6の折返し部6Bの高さHaは、タイヤ断面高さの0.6倍以下とするとともに、前記ビードエーペックス9の高さHbは、タイヤ断面高さの0.3〜0.4倍の範囲とし、かつ該ビードエーペックスは、ビード上方点PbでのPb厚さTpbを0.8〜1.5mmとし、前記クリンチエーペックスは、前記ビード上方点Pbと等しい高さのクリンチ上方点Pcにおいて4.0〜5.0mmの最大クリンチ厚さTcmaxを有する。
【選択図】図2

Description

本発明は、耐久性能を維持しながらタイヤ重量を軽減でき、しかも操縦安定性に優れた空気入りタイヤに関する。
省エネルギー、地球環境保全の観点からタイヤの軽量化が求められ、例えばサイドウォール部のゴムゲージを減じて軽量化を図ることが行われている。しかしながら、サイドウォールゴムの薄肉化によりタイヤ剛性の低下を招く。
これを補うため、カーカスコードの引張り強度を高めて操縦安定性を確保することが考えられるが、このようなカーカス材料の引張強度のアップは、カーカス材料に負担を強いることとなり、又カーカス材料は長期に亘り大きな荷重が作用するときの耐疲労性に優れるものではなく、タイヤ耐久の低下を招くことも考えられる。
またサイドウォール部の剛性を補強しうるものとして、本出願人は特許文献1により、フランジ高さ以下のビードエーペックスに連続してタイヤ半径方向外方にのびるとともに上端がサイドウオール部のタイヤ最大巾点より半径方向外方で途切れるゴム補強層を用いる空気入りタイヤを高めうる空気入りタイヤを提案している。
また本出願人は、操縦安定性と軽量化とを意図して、図3に示すようにビードエーペックスの半径方向外端のビードベースラインからの高さhbをタイヤ断面高さの0.25倍以下、クリンチエーペックスの高さhcを前記高さhbより大とするタイヤを特許文献2により提案している。
特開平11−20424号公報 特開2001−146105号公報
しかしながら、特許文献1のタイヤはその改善が十分ではなく、又特許文献2のタイヤは、デュロメータA硬さについて、クリンチエーペックスをビードエーペックスよりも大としているため、クリンチエーペックスの剛性が大きく、曲げ特性に劣り、荷重負荷時のビード部外面での弾性曲げ変形を減じて、乗心地性を損ない、又ビード部のタイヤ外面での応力を増す結果となっている。
かかる観点について種々検討した結果、ビードエーペックスの形状について、その上方領域において薄肉部とし、かつ、特にクリンチエーペックスのゴム硬度をビードエーペックス硬度よりも小とすることによりビード部の曲げ中心を極力カーカスと近くでき、カーカスの歪、特に圧縮歪を減じうるタイヤを着想した。
本発明は、前記着想に基づき、カーカスの耐久性を保持し耐久性を高めうるとともに、タイヤ重量を軽減でき、しかも操縦安定性に優れた空気入りタイヤの提供を課題としている。
前記目的を達成するために、請求項1に係る発明は、トレッド部からサイドウォール部をへてビード部のビードコアに至る本体部にこのビードコアの廻りでタイヤ内側から外側に折返えす折返し部を有しかつ並列されたカーカスコードを用いたカーカス、前記トレッド部内かつ前記カーカスの外側に配されるベルト層、前記ビードコアからカーカスの本体部と折返し部との間を通って半径方向外方にのびかつタイヤ軸方向外面が前記折返し部に近接するビードエーペックス、及びビード部から半径方向外側にのびかつタイヤ外面をなすクリンチエーペックスとを有する空気入りタイヤであって、前記カーカスコードは、引張試験において荷重60Nを負荷させたときの伸びを2〜3%とし、かつ正規リムに組込み、かつ正規内圧の5%を充填した状態において、前記カーカスの折返し部の半径方向外端のビードベースラインからの折返し高さHaは、前記タイヤ断面高さHtの0.6倍以下とするとともに、前記ビードエーペックスの半径方向外端のビードベースラインからのエーペックス高さHbは、タイヤの断面高さHtの0.3〜0.4倍の範囲とし、かつ該ビードエーペックスは、前記エーペックス高さHbの65〜75%の範囲の上方領域内の高さHpbにあるビード上方点PbでのPb厚さTpbを0.8〜1.5mmとし、前記クリンチエーペックスは、前記ビード上方点Pbと等しい高さのクリンチ上方点Pcにおいて4.0〜5.0mmの最大クリンチ厚さTcmaxを有し、しかも前記ビードエーペックスのデュロメータAによるビード硬さHsbを80度〜95度の範囲、クリンチエーペックスのデュロメータAによるクリンチ硬さHscを65度〜85度の範囲かつ前記ビード硬さHsbより小としたことを特徴としている。
又請求項2に係る発明は、前記カーカスの折返し部の半径方向外端のビードベースラインからの前記折返し高さHaが、前記タイヤ断面高さHtの0.35倍以上であることを特徴とし、かつ請求項3に係る発明は、前記クリンチエーペックスが、その半径方向外端のビードベースラインからのクリンチ高さHcを、前記エーペックス高さHbの70〜85%としたことを特徴とする。
カーカスは荷重60Nを負荷させたときの伸びが2〜3%の高剛性カーカスコードを用いるため、サイドウォール部などのゴムゲージを減じてタイヤ軽量化を図る場合にもタイヤの剛性低下を抑制して操縦安定性の低下を防止できる。又このような高引張力の高剛性カーカスコードを用いることによる耐久性の低下を、ビード部の曲げ中心をカーカスに近づけ、カーカスに作用する曲げ応力、特に圧縮応力の作用を低減することにより抑制する。そのためにビードエーペックスの半径方向外端のビードベースラインからのエーペックス高さHbは、タイヤの断面高さHtの0.3〜0.4倍の範囲とし、かつ該ビードエーペックスは、前記エーペックス高さHbの65〜75%の範囲である上方領域内の高さHpbにあるビード上方点PbでのPb厚さTpbを0.8〜1.5mmとしている。また、クリンチエーペックスを、ビード上方点Pbと等しい高さのクリンチ点Pcで4.0〜5.0mmの最大クリンチ厚さTcmaxとし、かつクリンチエーペックスのデュロメータAによるクリンチ硬さHscをビードエーペックスのビード硬さHsbより小とすることにより、前記したように、ビード部の曲げ中心にカーカスを存在させうる。
また請求項2に係る発明により、タイヤ横剛性が向上して操縦安定性を維持でき、請求項3に係る発明により、タイヤ耐久性能、操縦安定性を確保しうる。
以下、本発明の実施の一形態を、図示に基づき説明する。図1は、本発明の空気入りタイヤ1(以下タイヤ1という)が正規リムRにリム組みされたリム組状態におけるタイヤ子午線断面であって、本例ではタイヤ1が乗用車用タイヤとして形成された場合を例示している。
なお前記「正規リムR」(以下単にリムRということがある)とは、タイヤが基づいている規格体系において、当該規格がタイヤ毎に定めているリムであり、例えばJATMAであれば標準リム、TRAであれば "Design Rim" 、或いはETRTOであれば "Measuring Rim"とする。
図1において、タイヤ1は、トレッド部2からサイドウォール部3をへてビード部4に至るカーカス6、前記トレッド部2内かつ前記カーカス6の外側に配されるベルト層7、ビードエーペックス9、及びビード部4から半径方向外側にのびかつタイヤ外面をなすクリンチエーペックス10とを具える。
前記カーカス6は、前記トレッド部2からサイドウォール部3をへてビード部4のビードコア5に至る本体部6Aに、このビードコア5の廻りでタイヤ内側から外側に折返えす折返し部6Bが設けられた1枚以上のカーカスプライ6a、本例では1枚のカーカスプライを用いている。
カーカスプライ6aは、カーカスコード並列したコード並列体(図示せず)をトッピングゴムにより埋設し、かつカーカスコードをタイヤ赤道Cに対して例えば70〜90゜程度の角度で配設したラジアル又はセミラジアル配列の広巾プライであって、1層以上、本形態では1層のカーカスプライを用いている。
さらに、前記カーカスコードは、荷重60Nを負荷させたときの伸びを2〜3%の範囲の高剛性の有機繊維コードを採用している。この値は、JISL1017(化学繊維タイヤコード試験方法)の標準時試験に準じて行う。2%未満では、剛性が大となって耐久性能が低下するとともに乗り心地性を損ね、逆に3%を超えると、横剛性が低下し、かつ伸びが増すことにより耐疲労性を低下する。このようなコードは、コード太さが2000〜4000d、撚り数が30〜50回/10cmの例えばポリエチレンテレフタレート繊維コード(PET)、ポリエチレンナフタレート繊維コード(PEN)(ポリエチレン2,6ナフタレート繊維コード)、芳香族ポリエステル繊維コードなどが好適に使用できる。このような繊維コードは、通常、初期モジュラスを5.5〜15.0gf/dとする。
このようなカーカスコードを5センチ当たり40〜65本程度の打込み本数のコード並列体として、厚さ(表面とコード間)を0.10〜0.25mmとしたトッピングゴムに埋設している。なお、複素弾性率は、タイヤ周方向及びタイヤ半径方向を夫々長手方向とする4mm巾×30mm長さ×1.5mm厚さの短冊状試料を切り取って、岩本製作所(株)製の粘弾性スペクトロメーターを用い、温度70℃、周波数10Hz、動歪±2%の条件で測定する。なおカーカスコードとして、前記条件を充足するものでありさえすると、スチールコードの他、他の有機繊維コード等も採用される。又「デュロメータA硬さ」とは、JIS−K6253に基づくデュロメータータイプAによるゴム硬さを意味する。
前記カーカスの折返し部6Bは、正規リムRにリム組みして、正規内圧の5%が充填された状態で、半径方向外端のビードベースラインBLからの折返し高さHaは、前記タイヤ断面高さHtの0.6倍以下としている。0.6倍を超えると、前記折返し部6Bの半径方向外端が荷重負荷時に歪量が最も大となるタイヤ肩部に位置するため、コード端ルースを生じ易く耐久性能を損なう恐れがある。また、前記折返し部6Bの半径方向外端のビードベースラインBLからの高さHaは、前記タイヤ断面高さHtの0.35倍以上とする。0.35倍未満では、横剛性が不足して操縦安定性が低下する。
なお本形態では、ビード部4に、ビード部4のタイヤ軸方向内面からビード底面を覆ったのちカーカス6の折返し部6bのタイヤ軸方向外面を覆って立上がり、その外端がリムフランジRFの上端高さ位置近傍で終端するチェーファ12を設けている。このチェーファ12は、繊維糸を用いたネット状の織布をゴム引きしたものが好適であるが、耐摩耗性ゴムのシートも用いうる。
前記「正規内圧」とは、タイヤが基づいている規格を含む規格体系において、各規格がタイヤ毎に定めている空気圧であり、JATMAであれば最高空気圧、TRAであれば表 "TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES" に記載の最大値、ETRTOであれば "INFLATION PRESSURE" であるが、タイヤが乗用車用の場合には180KPaとする。前記「ビードベースラインBL」とは、JATMA等タイヤが基づく規格で定められるリム径を通るタイヤ軸方向線として定義される。また前記「タイヤ断面高さHt」とは、正規内圧におけるタイヤ赤道点のビードベースラインBLからの高さとして定義される。なお、5%内圧とは、通商、加硫金型内での形状を復元する形状とされている。なお、以下に記載する他の構成部材の各部の寸法についても、この5%内圧状態で設定している。
前記ベルト層7は、ベルトコードをタイヤ赤道に対して例えば0〜30度程度の角度で配列した、本形態では2枚のベルトプライ7A、7Bから形成され、各ベルトプライ7A,7Bは、ベルトコードがプライ間相互で交差するように向きを違えて重置している。なおベルトコードとしては、スチールコード、又は例えば芳香族ポリアミド繊維、芳香族ポリエステル繊維等の高弾性繊維コードが好適に使用される。
前記ビードエーペックス9は、図2に拡大して示すように、前記カーカスの本体部6Aと折返し部6Bとの間を通って前記ビードコア5からタイヤ半径方向外方へ延在している。このビードエーペックス9は、ビードベースラインBLから半径方向外端までのエーペックス高さHbを、タイヤの断面高さHtの0.3〜0.4倍の範囲としている。0.3倍未満では、タイヤ横剛性が不足して操縦安定性を損なう恐れがあり、逆に0.4倍を超えると、タイヤ荷重の負荷時歪みが大きい領域にビードエーペックス9の端部が位置しかつ剛性を増して乗心地を低下させる。なお、図1,2に示すように、ビードエーペックス9は前記のように、タイヤの断面高さHtの0.3〜0.4倍の範囲としいるが、前記カーカス6の本体部6Aと折返し部6Bで挟持されるように、前記折返し部6Bは、ビードエーペックス9の外端を半径方向外方に越えてその高さよりも大となるように、延在させるのがよい。
また前記ビードエーペックス9は、前記エーペックス高さHbの65〜75%の範囲の上方領域A内の高さHpbにある点であるビード上方点PbでのPb厚さTpbを0.8〜1.5mmとしている。この上方領域Aは、本形態では、ビードエーペックス9のエーペックス厚さTbの変曲域であり、即ち、ビードコア5からタイヤ半径方向外方に向け厚さを漸減する基部9Aにこの上方領域A内において略一定厚さとなる前記ビード上方点Pbを含み、このビード上方点PbでのPb厚さTpbを前記のように0.8〜1.5mmとしている。又本形態では、このPb厚さTpbの一定の外側部分9Bが連続している。なお外側部分9Bはその上端部分では厚さを減じることができ、又外側部分9Bにおいても上端に向かって厚さTbを漸減することもできる。
又ビードエーペックス9のタイヤ軸方向内側面は、ビード部4においては、タイヤ外側に中心を有する内に凸な円弧をなすタイヤ内腔面と略同中心の曲面状のカーカス6の本体部6Aに沿って湾曲する。従って、前記基部9A、前記上方領域Aによる厚さ減少は、ビードエーペックス9のタイヤ軸方向外側面が、前記内側面に近づくこと、例えば、前記外側面を凸形状の半径よりも小さい半径の凹形状とすることなどにより形成される。その結果、前記外側面に隣接する前記折返し部6Bは、ビードコア5から半径方向外側に離れるに伴い、ビード部4の中心線上、乃至その内側を通ることとなる。その結果、図2に一点鎖線で示す負荷によるビード部4の曲げ状態Fにおいても、折返し部6Bに過度の伸びが作用すること、少なくとも圧縮応力が作用することを抑制して、カーカス6の耐久性を向上できる。なお前記ビード上方点PbでのPb厚さTpb、乃至外側部分9Bが、0.8mm未満では、充分な横、縦剛性を維持するのが困難となり、操縦安定性を損ない、逆に1.5mmを超えることは不要といえる。
又ビードエーペックス9は、デュロメータAによるエーペックス硬さHsbを80度〜95度の範囲として発熱を抑制している。前記エーペックス硬さHsbが、80度未満では、タイヤ剛性不足により操縦安定性を損なう恐れがあり、逆に95度を超えると、半径方向外方端部近傍においてカーカス6の歪みが増大し、耐久性能を低下させる。
前記クリンチエーペックス10は、タイヤ軸方向内面がビード部4の底部から前記チェーファ12の外面、その終端からカーカス6の折返し部6Bの外面に順次接し、かつ外面はリムRのリムフランジRFに接して半径方向外側にのび、タイヤ外面を構成している。
又クリンチエーペックス10は、前記ビード上方点Pbと等しい高さのクリンチ上方点Pcにおいて4.0〜5.0mmの最大クリンチ厚さTcmaxを有し、かつ前記クリンチエーペックス10が、その半径方向外端10eのビードベースラインBLからのクリンチ高さHcを、前記エーペックス高さHbの70〜85%とする。
前記最大厚さTcmaxが4.0mm未満では、縦バネが不足するとともにタイヤ横剛性不足により操縦安定性が低下し、逆に5.0mmを超えることは不要であり剛性が過大となる。また、リンチエーペックス10の高さHcを前記ビードエーペックス9の半径方向外端の高さHbの0.7未満では、充分な縦バネが得られない上タイヤ横剛性が不足して操縦安定性が確保されず、逆に0.85を超えると、クリンチエーペックス10の半径方向外端がビードエーペックス9の半径方向外端と近づくため、ビードエーペックス9の半径方向外端近傍で歪みが集中して耐久性能に不利となる。
また前記クリンチエーペックス10のデュロメータA硬さであるクリンチ硬さHscを65度〜85度の範囲かつ前記エーペックス硬さHsbより小としている。このようにビードエーペックス9の硬度をクリンチエーペックス10より硬くすることにより、前記ビードエーペックス9の上部部分9Bでの厚さTbを0.8〜1.5mmと比較的薄く形成することと相俟って、図2の一点鎖線の変形形状Fについて前記のように、タイヤ荷重変形時のビード部4の中立線CHをカーカス6の折返し部6bに近づけるときにもビード部4の剛性バランスを維持でき、カーカス6の折返し部6Bに作用する応力、特に圧縮応力を低減でき、歪を減じて、カーカスコードの疲労破断損傷を抑制するなどタイヤ耐久性能を向上しうる。なおクリンチ硬度Hscが65度未満では、タイヤ横剛性が低下し、逆に85度を超えると、クリンチエーペックス10の剛性が過度に増し、ビード部4の曲げを著減して、折返し部6Bをビード部4の中立線に近づける意味を減じるとともに、靱性を減じて耐疲労性を低下し又乗心地性等の悪化を招来する。
タイヤサイズが175/65R14の図1に示す構成を有する乗用車用タイヤを表1の仕様に基づいて試作するとともに正規、縦バネ、横バネ、剛性感、ハンドル応答性および耐久性能をテストしその結果を表1に記載した。試供タイヤをリム(5.5JJ)、内圧(200kPa)の条件下でリム組みし、荷重(4.17kN)を負荷した状態で測定している。
(1)縦バネ、横バネ:縦バネ、横バネを測定し、従来例を100とする指数で表示した。指数が大きい程、バネ定数は大である。
(2)剛性感、ハンドル応答性:前記リム組みしたタイヤをエンジン1000cm3 のFF国産車の全輪に装着して、タイヤテストコースのドライアスファルト路面上にて、剛性感、ハンドル応答性をドライバーの官能評価により、従来例を6とする相対値で表示した。相対値が大きい方が良好である。
(3)耐久性能:前記リム組みタイヤについて、JIS D4230に規定される耐久性能試験に準拠したテストにより損傷発生迄の走行距離で判定し、従来例を100とする指数で表示した。数値が大きいほど良好である。
Figure 2005343334
本発明の一実施の形態を例示する断面図である。 ビード部を拡大して示す断面図である。 従来タイヤを例示する断面図である。
符号の説明
1 空気入りタイヤ
2 トレッド部
3 サイドウォール部
4 ビード部
5 ビードコア
6 カーカス
6A 本体部
6B 折返し部
7 ベルト層
9 ビードエーペックス
10 クリンチエーペックス

Claims (3)

  1. トレッド部からサイドウォール部をへてビード部のビードコアに至る本体部にこのビードコアの廻りでタイヤ内側から外側に折返す折返し部を有しかつ並列されたカーカスコードを用いたカーカス、前記トレッド部内かつ前記カーカスの外側に配されるベルト層、前記ビードコアからカーカスの本体部と折返し部との間を通って半径方向外方にのびかつタイヤ軸方向外面が前記折返し部に近接するビードエーペックス、及びビード部から半径方向外側にのびかつタイヤ外面をなすクリンチエーペックスとを有する空気入りタイヤであって、
    前記カーカスコードは、引張試験において荷重60Nを負荷させたときの伸びを2〜3%とし、
    かつ正規リムに組込み、かつ正規内圧の5%を充填した状態において、前記カーカスの折返し部の半径方向外端のビードベースラインからの折返し高さHaは、前記タイヤ断面高さHtの0.6倍以下とするとともに、
    前記ビードエーペックスの半径方向外端のビードベースラインからのエーペックス高さHbは、タイヤの断面高さHtの0.3〜0.4倍の範囲とし、
    かつ該ビードエーペックスは、前記エーペックス高さHbの65〜75%の範囲の上方領域内の高さHpbにあるビード上方点PbでのPb厚さTpbを0.8〜1.5mmとし、
    前記クリンチエーペックスは、前記ビード上方点Pbと等しい高さのクリンチ上方点Pcにおいて4.0〜5.0mmの最大クリンチ厚さTcmaxを有し、
    しかも前記ビードエーペックスのデュロメータAによるビード硬さHsbを80度〜95度の範囲、クリンチエーペックスのデュロメータAによるクリンチ硬さHscを65度〜85度の範囲かつ前記ビード硬さHsbより小としたことを特徴とする空気入りタイヤ。
  2. 前記カーカスの折返し部の半径方向外端のビードベースラインからの前記折返し高さHaは、前記タイヤ断面高さHtの0.35倍以上であることを特徴とする請求項1記載の空気入りタイヤ。
  3. 前記クリンチエーペックスは、その半径方向外端のビードベースラインからのクリンチ高さHcを、前記エーペックス高さHbの70〜85%としたことを特徴とする請求項又は2記載の空気入りタイヤ。
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