JP2005342669A - スプレー洗浄装置 - Google Patents

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直樹 神戸
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Abstract

【目的】 ポンプの前後にアンローダーバルブを介して連通させる帰還管路を設けた場合に問題となる洗浄水の高温化を確実に防止するスプレー洗浄装置を提供する。
【構成】 ポンプ8の前後にアンローダーバルブ12を介して連通させる帰還管路11を設け、スプレーガン10の手元弁が閉じられた時、余水を帰還管路11に流しポンプ8にかかる負荷を逃がすスプレー洗浄装置であって、前記帰還管路11にサーミスター13を設け、帰還管路11に流れる洗浄水の温度が所定温度以上となると、ポンプ8を停止させる制御手段14を設けたスプレー洗浄装置。
【選択図】 図1

Description

本発明は、冷水・温水・洗浄水等のそれぞれ異なる2種類以上の洗浄水をポンプで圧送し手元弁付きのスプレーガンにより噴射させる方式のスプレー洗浄装置に関するものである。
従来より、冷水・温水・洗剤水等のそれぞれ異なる2種類以上の洗浄水を切り換えてポンプで圧送し、手元弁付きのスプレーガンより噴射させる方式のスプレー洗浄装置が下記特許文献1に記載されている。そして、このスプレー洗浄装置では、手元弁を閉じるとアンローダーバルブが開き、洗浄水が帰還管路に流れ、ポンプに高負荷がからないようにしている。しかしながら、この状態のままにしておくと、やはりポンプにはある程度負荷がかかり続けることになるため、アンローダーバルブが開いたことを検出してから所定時間が経過したらポンプも停止するようになっている。
特開昭63−104691号公報
しかしながら、特許文献1には記載されていないが、スプレーガンの手元弁が閉じられアンローダーバルブが開き、ポンプの吐出側から吐出される洗浄水が帰還管路を通ってポンプの吸込側に吸い込まれていくという循環が継続されることにより、管路抵抗による摩擦熱及びポンプの駆動熱がこの循環している洗浄水に蓄積されていき、やがて洗浄水が異常高温になり、ポンプ内や各管路の接続部に配設されているシール部材の劣化を促進し、さらにより高温となった場合には管路内の洗浄水が沸騰し気泡が発生して、次回スプレー噴射時にはこの気泡の影響で、正常な噴射ができなくなるおそれがあった。
ところで、特許文献1に記載された装置では、所定時間が経過したらポンプを停止させているため、このような現象を或る程度は防止できるが、装置の個体差、洗浄水の種類、外気温等により異なる洗浄水の温度上昇時間の違いには対応できず、例えば、設定されている所定時間が長すぎて異常高温になっているにもかかわらず、暫くはポンプが停止しなかったり、逆に所定時間が短すぎて、洗浄水を切り換えたり、対象となる洗浄部位を変えるため手元弁を一時的に閉じただけなのに、その間にポンプが停止してしまい、都度ポンプを再始動させなくてならない場合が生じる可能性がある。
このような課題を解決するために本発明は、冷水・温水・洗剤水等のそれぞれ異なる2種類以上の洗浄水を切り換えてポンプで圧送し、手元弁付きのスプレーガンより噴射させる方式のスプレー洗浄装置において、前記ポンプの吐出側と吸込側とをアンローダーバルブを介して洗浄水を帰還させる帰還管路と、該帰還管路に介設され帰還管路内を流れる洗浄水の温度を検出する温度検出手段と、該温度検出手段が所定温度以上を検出すると前記ポンプを停止させる制御手段とを備えたスプレー洗浄装置を提供することを要旨とするものである。
本発明の装置は以上のように構成されるので、本発明によれば、時間でポンプを停止するのでなく、帰還管路に流れている洗浄水が所定温度以上になったときにポンプを停止するので、確実に帰還管路に循環している洗浄水の異常な温度上昇を防止でき、そのため、ポンプその他シール部材の保護が確実に図れる。
以下、図面を基に、本発明の実施例について説明する。図1は本発明の実施例の全体構成図である。図において、1はスプレー洗浄装置本体で、本体内上部には洗浄水の切替や装置の駆動・停止を行うためのスイッチ類等で構成される操作部2が設けてあり、底部には水タンク3と洗剤タンク4が設けてある。それぞれのタンク3,4内には吸込管路5が分岐され電磁弁6,7を介して挿入されており、吸込管路5の他方はポンプ8の吸込側に接続されている。ポンプ8の吐出側には吐出管路9が接続されており、先端には手元弁付スプレーガン10が接続されている。ポンプ8の吐出側と吸込側とにはそれぞれを連通する帰還管路11が設けてあり、途中に流量調整可能なアンローダーバルブ12を介して、スプレーガン10の手元弁が閉じられた時に余水を流してポンプ8にかかる負荷を軽減させるようになっている。また、帰還管路11にはこの管路内を流れる洗浄水の温度を検出するための温度検出手段たるサーミスター13が設けてある。
14はリレーやマイコンからなる制御手段であり、操作部やサーミスター13からの信号を受け、ポンプ8や電磁弁6,7を制御できるようになっている。
次に洗浄動作を説明する。
まず、作業者は操作部2の洗浄水切替スイッチにて水を選択し、続けてポンプ駆動スイッチをオンする。すると、その信号を受けた制御手段14は電磁弁6を開放し、ポンプ8を駆動させる。この状態で、作業者がほどなくスプレーガン10を構え、ノズル先端を洗浄対象物に向けて手元弁を開放すれば、水が高圧で噴射されるのであるが、何かの都合ですぐには洗浄せず、しばらくの間そのまま放置しておいたとすると、ポンプ8の吐出側から吐出される水はアンローダーバルブ13により帰還管路11を経て再びポンプ8の吸込側に吸入される。この循環が長時間繰り返されることにより、管路11と洗浄水との摩擦抵抗及びポンプ8の発熱により循環している洗浄水の温度が上昇してくる。やがてその温度がサーミスター13に設定されている所定温度(シール部材等に影響のない温度)以上を検出するとその信号を受けた制御手段14は、ポンプ8を停止させる。これにより、スプレーガン10をしばらく放置しておいても、何ら悪影響が発生することはない。
ポンプ8が停止した後は、或る程度時間が経過すると、帰還管路11内の洗浄水温度が低下していき、サーミスター13が先程検出した所定温度よりも低い温度を検出すると、制御手段14では、ポンプ8を再駆動させる。この動作はスプレーガン10の手元弁が開放されるまで繰り返されるので、作業者はポンプ8の駆動を駆動音等で確認して洗浄を開始すればよい。
水での予備洗浄が終了したら、操作部2の洗浄水切替スイッチで洗剤を選択する。するとその信号を受けた制御手段14は、電磁弁6を閉じ、かわりに電磁弁7を開放して、洗剤が噴射できる状態とする。そして作業者はプレーガン10の手元弁を開いて洗剤での本洗浄を行い、同様にして再度水で仕上げ洗浄を行い洗浄終了となる。これらの作業中も前述したように、何らかの都合によりスプレーガン10の手元弁が閉じられたままの状態で放置されているときには、帰還管路11の洗浄水温度によりポンプ8の駆動・停止が繰り返されている。
なお、本発明は、前記実施例に限定されるものでなく、例えば、所定温度以上を検出したら、直ぐに停止させるのではなく、まず、前記所定温度よりもある程度低く、直ぐさま構成部品に悪影響を及ぼす程ではない温度を検出したら、ポンプを停止するのではなく、ブザーやランプなどで作業者にその旨報知するようにしてから、更にその報知を無視し続けた場合、つまり所定温度に達した場合に初めてポンプを停止するというように制御してもよい。このようにすれば、スプレーでの洗浄の合間に手洗いで汚れを落とすような場合、ポンプを完全に停止させないようにすることができ(ポンプを停止させてしまうと、洗浄水の温度が下がり再駆動するまでにある程度時間がかかる)、効率の良い洗浄を行うことができるようになる。
本発明の一実施例である装置の全体構成図である。
符号の説明
1 スプレー洗浄装置
3 水タンク
4 洗剤タンク
5 吸込管路
6 電磁弁
7 電磁弁
8 ポンプ
9 吐出管路
10 スプレーガン
11 帰還管路
12 アンローダーバルブ
13 サーミスター
14 制御手段

Claims (2)

  1. 冷水・温水・洗剤水等のそれぞれ異なる2種類以上の洗浄水を切り換えてポンプで圧送し、手元弁付きのスプレーガンより噴射させる方式のスプレー洗浄装置において、
    前記ポンプの吐出側と吸込側とをアンローダーバルブを介して洗浄水を帰還させる帰還管路と、該帰還管路に介設され帰還管路内を流れる洗浄水の温度を検出する温度検出手段と、該温度検出手段が所定温度以上を検出すると前記ポンプを停止させる制御手段とを備えたことを特徴とするスプレー洗浄装置。
  2. 前記制御手段は、前記温度検出手段が所定温度以上を検出し、ポンプを停止させた後、前記所定温度よりも低い温度を検出するとポンプを自動的に復帰駆動させることを特徴とする請求項1記載のスプレー洗浄装置。
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