JP3733770B2 - 温水タンク装置 - Google Patents
温水タンク装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP3733770B2 JP3733770B2 JP01709699A JP1709699A JP3733770B2 JP 3733770 B2 JP3733770 B2 JP 3733770B2 JP 01709699 A JP01709699 A JP 01709699A JP 1709699 A JP1709699 A JP 1709699A JP 3733770 B2 JP3733770 B2 JP 3733770B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- hot water
- water tank
- heater
- float switch
- operation mode
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Landscapes
- Bidet-Like Cleaning Device And Other Flush Toilet Accessories (AREA)
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、温水タンクに水位を検知するフロートスイッチが設けられている温水タンク装置に関し、詳しくはフロートスイッチの凍結によるタンク満水誤検知による空焚きを防止する技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、局部洗浄装置などに用いられる温水タンク装置として、例えば図5に示すように、温水タンク1と、温水タンク1内の水を温水にするためのヒータ3と、温水タンク1内の水位を検知し水位が一定レベルに満たないときには温水タンク1に給水して水位を一定レベル以上にするためのフロートスイッチ2(図6)とを備えたものが知られている。図5中の10は給水口、11は電磁弁、12はポンプ、13は温水タンク1からの洗浄水が吐出するノズルである。
【0003】
フロートスイッチ2の構造の一例を図6に示す。通常、温水タンク1内の水位が一定レベル以下の場合(空の場合を含む)は、マグネット20を収納した水位に伴って上下動する発泡ポリエチレン製のフロート21が下方に位置している。このときマグネット20も下降しており、リードスイッチ22はOFF状態にある。その後、温水タンク1内に給水されて水面Lが一定レベルまで上昇すると、フロート21が上昇し、同時にマグネット20も上昇し、ある感度点に達するとマグネット20の磁力によりリードスイッチ22がONとなる。このことを利用して温水タンク1内の水位を検知している。図6中の23はリード線、24はコンタクト、25はフロート21のストッパである。
【0004】
図7は従来の装置の電源投入時における初期状態からの制御フローの一例を示している。従来では、温水タンク装置の使用開始時にフロートスイッチ2がONかOFFかを判断し、ONであれば温水タンク1は満水と判断してヒータ3をONにする。また、フロートスイッチ2がOFFのときはヒータ3をONにせず、給水表示を行い、給水されるまではヒータ3をONにせず、これにより、温水タンク1の空焚き運転を防止するようにしている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、従来の温水タンク1に水位を検知するフロートスイッチ2を備えた機器では、装置の電源が投入されておらず且つフロートスイッチ2がON状態のままで装置周辺が寒冷状態に放置された場合にあっては、フロートスイッチ2がON状態のままで凍結してしまい、正常に作動しなくなる。この場合、温水タンク1内が空の場合や水位が一定レベルに満たない場合でもフロートスイッチ2はONとなっているため、この状態で電源が投入されると温水タンク1内が満水と判断してヒータ3への通電が開始されてしまい、温水タンク1が空焚きになるという問題がある。ここで、装置の電源が投入されていない場合とは、例えば製品が工場から施工現場まで搬送される場合とか、旅行などの留守にするため電源を切り長期間温水タンク1が使用されない場合、さらには停電の場合などが挙げられる。
【0006】
本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、フロートスイッチの凍結によるタンク満水誤検知による空焚きを防止することができる温水タンク装置を提供するにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために本発明は、温水タンク1と、温水タンク1内の水を温水にするヒータ3と、温水タンク1内の水位を検知して、水位が一定レベルに満たないときには温水タンク1内に給水して水位を一定レベル以上に保つためのフロートスイッチ2とが設けられた温水タンク装置において、温水タンク1内の水位が一定レベルに満たないときには空焚き運転を防止する空焚き防止モードが設定されており、この空焚き防止モードは、装置の電源投入時にフロートスイッチ2のON・OFF状態とは関係なくヒータ3への通電を所定時間行うための初期運転モードを経て、フロートスイッチ2がOFF状態のときに温水タンク1内に給水を開始し、フロートスイッチ2がON状態のときにヒータ3に通電して水温を所定温度に制御する通常運転モードへと移行するように構成されていることを特徴としており、このように構成することで、装置の電源が投入されておらず且つフロートスイッチ2がON状態のままで装置周辺が寒冷状態に放置された状態から、装置の電源が投入されたときには、すぐにフロートスイッチ2による水位検知を行わずに、ヒータ3の通電を開始することによって、フロートスイッチ2の凍結によるタンク満水誤検知による空焚きを防止でき、同時に装置の故障も防止できる。
【0008】
また上記初期運転モード中のヒータ3への通電率を通常運転モード中のヒータ3への通電率よりも低くするのが好ましく、このように構成することで、ヒータ3への通電を開始してフロートスイッチ2が凍っているのを暖める際に、フロートスイッチ2が正常になる前に装置がヒータ熱で故障するのを防止でき、同時に空焚きも防止できる。
【0009】
また上記初期運転モード中の温水タンク1内の温度を検知して、所定温度以上となったときにヒータ3の通電を停止する検知手段4を備えているのが好ましく、このように構成することで、装置の異常加熱による故障をより確実に防止できる。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を説明すると、温水タンク装置は、図1に示すように、温水タンク1と、加熱用のシーズヒータ3(以下、「ヒータ)という。)と、温水タンク1内の水位を検知して、水位が一定レベルに満たないときには温水タンク1内に給水して水位を一定レベル以上に保つためのフロートスイッチ2とが設けられていると共に、空焚きを防止するための制御部(図示せず)が設けられている。フロートスイッチ2の構造は従来例(図6)と同様であり、詳細な説明は省略する。またヒータ3は温水タンク1内の底面に近い位置に臨ませて配置してある。
【0011】
また、空焚きを防止する制御部には、温水タンク1内の水位が一定レベルに満たないときには空焚き運転を防止する空焚き防止モードが設定されている。この空焚き防止モードは、装置の電源投入時にフロートスイッチ2のON・OFF状態とは関係なくヒータ3への通電を所定時間行うための初期運転モードを経て、フロートスイッチ2がOFF状態のときに温水タンク1内に給水を開始し、フロートスイッチ2がON状態のときにヒータ3に通電して水温を所定温度に制御する通常運転モードへと移行するように制御される。
【0012】
また、温水タンク1内には、初期運転モード中の温水温度を検知して、所定温度以上となったときにヒータ3の通電を停止するための検知手段4が設けられている。本例では検知手段4としてサーミスタ4aが用いられる。このサーミスタ4aはヒータ3の近傍に配置されており、フロートスイッチ2がONの状態でヒータ3への通電が開始されたときに、温水タンク1内の温水の温度変化を測定するものである。
【0013】
図2は装置の電源が投入されてからの制御フローの一例を示している。装置の電源が投入されると初期運転モードに入り、先ずヒータ通電タイマーをスタートさせ、ヒータ3への通電が所定時間行われる。この間にフロートスイッチ2が凍っているのを暖める。温水タンク1に洗浄水が入っている場合はヒータ3によって洗浄水の温度が上昇してフロートスイッチ2が温水によって暖められ、温水タンク1が空の場合はヒータ3の放射熱によってフロートスイッチ2が暖められる。そして、フロートスイッチ2を正常に動作できる状態にして通常運転モードへと移行する。ここでは、ヒータ通電タイマーのカウント中にフロートスイッチ2の状態を検知し、凍っているのが溶けてフロートスイッチ2がOFFになったときは、温水タンク1が満水でないと判断してヒータ3への通電を停止して初期給水表示にする。この初期給水表示とは、温水タンク1が満水ではなく、給水弁を開くためのスイッチ操作によって給水を行う状態をいう。また、上記ヒータ通電タイマーのカウント中にフロートスイッチ2の状態がONのままであるときは、温水タンク1が満水であると判断し、ヒータ3への通電はそのまま行い、水温を所定温度となるように通常の制御を行う。
【0014】
しかして、フロートスイッチ2が凍結した場合には、装置の電源が投入されたときには、すぐにフロートスイッチ2による水位検知を行わずに、ヒータ3の通電を開始することによって、フロートスイッチ2が凍った状態から溶けて、正常な動作に戻すことができる。従って、タンク満水誤検知による空焚きを防止することができ、さらに装置が故障することも同時に防止できるものである。
【0015】
また、温水タンク1内にサーミスタ4aが設けられており、初期運転モードにおいてフロートスイッチ2がONの状態でヒータ3への通電が開始されたときに、温水タンク1の温度変化がサーミスタ4aによって測定され、装置の故障を防止できるようになっている。特に、温水タンク1が空の場合には、温水タンク1内の温度変化は満水時の温度変化(図4のT2)と比較して、空の場合(図4のT1)の方が高いので、装置が故障する前の温度上限値(図4のT3)を設定しておき、温水タンク1内温度がこの温度上限値を超えたとき(T1>T3)はヒータ3への通電を停止する。またヒータ3への通電を停めると、温水タンク1内の温度が下がり、下限値を下回ったとき(T1<T3)はヒータ3への通電を行う。ただし、ある所定時間の間にフロートスイッチ2がONであれば、温水タンク1は満水と判断して通常の処理を行い、また所定時間の間にフロートスイッチ2がOFFであれば、直ちにヒータ3をOFFにして初期給水表示にする。
【0016】
また、上記初期運転モード中においては、ヒータ3への通電率を通常運転モード中のヒータ3への通電率よりも低くしておくのが好ましい。ちなみに、初期運転モードにおいて、ヒータ3への通電を開始してフロートスイッチ2が凍っているのを暖める際に、このときのヒータ3への通電率を通常時のヒータ3の通電率と同じにすると、フロートスイッチ2が凍っているのが溶ける前に、異常加熱により装置が故障する恐れがある。そこで、装置の電源投入時からヒータ通電タイマーで設定された時間が経過するまでの間は、図3(a)の100%通電ではなく、例えば図3(b)のように約50%通電で行うことによって、フロートスイッチ2が正常になる前に装置が故障するのを防止でき、同時に空焚きも防止できるようになり、安全性を向上させることができる。
【0017】
【発明の効果】
上記のように本発明のうち請求項1記載の発明は、温水タンクと、温水タンク内の水を温水にするヒータと、温水タンク内の水位を検知して、水位が一定レベルに満たないときには温水タンク内に給水して水位を一定レベル以上に保つためのフロートスイッチとが設けられた温水タンク装置において、温水タンク内の水位が一定レベルに満たないときには空焚き運転を防止する空焚き防止モードが設定されており、この空焚き防止モードは、装置の電源投入時にフロートスイッチのON・OFF状態とは関係なくヒータへの通電を所定時間行うための初期運転モードを経て、フロートスイッチがOFF状態のときに温水タンク内に給水を開始し、フロートスイッチがON状態のときにヒータに通電して水温を所定温度に制御する通常運転モードへと移行するように制御されるものであるから、装置の電源が投入されておらず且つフロートスイッチがON状態のままで装置周辺が寒冷状態に放置された状態から、装置の電源が投入されたときには、すぐにフロートスイッチによる水位検知を行わずに、ヒータの通電を開始することによって、フロートスイッチの凍結によるタンク満水誤検知による空焚きを防止することができ、同時に装置の故障も防止することができる。
【0018】
また請求項2記載の発明は、請求項1記載の効果に加えて、初期運転モード中のヒータへの通電率を通常運転モード中のヒータへの通電率よりも低くするので、ヒータへの通電を開始してフロートスイッチが凍っているのを暖める際に、フロートスイッチが正常になる前に装置がヒータ熱で故障するのを防止でき、同時に空焚きも防止できるようになり、安全性を向上させることができる。
【0019】
また請求項3記載の発明は、請求項1記載の効果に加えて、初期運転モード中の温水タンク内の温度を検知して、所定温度以上となったときにヒータの通電を停止する検知手段を備えているので、装置の異常加熱による故障の防止に一層効果的となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態の一例の断面図である。
【図2】同上の制御部のフローチャートである。
【図3】(a)は100%通電時のパルス波形図、(b)は50%通電時のパルス波形図である。
【図4】同上の空焚き時のヒータ温度と満水時のヒータ温度との関係を示すグラフである。
【図5】温水タンクを局部洗浄装置に用いた場合のブロック図である。
【図6】(a)はフロートスイッチの一部破断側面図、(b)は下面図である。
【図7】従来の制御部のフローチャートである。
【符号の説明】
1 温水タンク
2 フロートスイッチ
3 ヒータ
4 検知手段
【発明の属する技術分野】
本発明は、温水タンクに水位を検知するフロートスイッチが設けられている温水タンク装置に関し、詳しくはフロートスイッチの凍結によるタンク満水誤検知による空焚きを防止する技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、局部洗浄装置などに用いられる温水タンク装置として、例えば図5に示すように、温水タンク1と、温水タンク1内の水を温水にするためのヒータ3と、温水タンク1内の水位を検知し水位が一定レベルに満たないときには温水タンク1に給水して水位を一定レベル以上にするためのフロートスイッチ2(図6)とを備えたものが知られている。図5中の10は給水口、11は電磁弁、12はポンプ、13は温水タンク1からの洗浄水が吐出するノズルである。
【0003】
フロートスイッチ2の構造の一例を図6に示す。通常、温水タンク1内の水位が一定レベル以下の場合(空の場合を含む)は、マグネット20を収納した水位に伴って上下動する発泡ポリエチレン製のフロート21が下方に位置している。このときマグネット20も下降しており、リードスイッチ22はOFF状態にある。その後、温水タンク1内に給水されて水面Lが一定レベルまで上昇すると、フロート21が上昇し、同時にマグネット20も上昇し、ある感度点に達するとマグネット20の磁力によりリードスイッチ22がONとなる。このことを利用して温水タンク1内の水位を検知している。図6中の23はリード線、24はコンタクト、25はフロート21のストッパである。
【0004】
図7は従来の装置の電源投入時における初期状態からの制御フローの一例を示している。従来では、温水タンク装置の使用開始時にフロートスイッチ2がONかOFFかを判断し、ONであれば温水タンク1は満水と判断してヒータ3をONにする。また、フロートスイッチ2がOFFのときはヒータ3をONにせず、給水表示を行い、給水されるまではヒータ3をONにせず、これにより、温水タンク1の空焚き運転を防止するようにしている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、従来の温水タンク1に水位を検知するフロートスイッチ2を備えた機器では、装置の電源が投入されておらず且つフロートスイッチ2がON状態のままで装置周辺が寒冷状態に放置された場合にあっては、フロートスイッチ2がON状態のままで凍結してしまい、正常に作動しなくなる。この場合、温水タンク1内が空の場合や水位が一定レベルに満たない場合でもフロートスイッチ2はONとなっているため、この状態で電源が投入されると温水タンク1内が満水と判断してヒータ3への通電が開始されてしまい、温水タンク1が空焚きになるという問題がある。ここで、装置の電源が投入されていない場合とは、例えば製品が工場から施工現場まで搬送される場合とか、旅行などの留守にするため電源を切り長期間温水タンク1が使用されない場合、さらには停電の場合などが挙げられる。
【0006】
本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、フロートスイッチの凍結によるタンク満水誤検知による空焚きを防止することができる温水タンク装置を提供するにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために本発明は、温水タンク1と、温水タンク1内の水を温水にするヒータ3と、温水タンク1内の水位を検知して、水位が一定レベルに満たないときには温水タンク1内に給水して水位を一定レベル以上に保つためのフロートスイッチ2とが設けられた温水タンク装置において、温水タンク1内の水位が一定レベルに満たないときには空焚き運転を防止する空焚き防止モードが設定されており、この空焚き防止モードは、装置の電源投入時にフロートスイッチ2のON・OFF状態とは関係なくヒータ3への通電を所定時間行うための初期運転モードを経て、フロートスイッチ2がOFF状態のときに温水タンク1内に給水を開始し、フロートスイッチ2がON状態のときにヒータ3に通電して水温を所定温度に制御する通常運転モードへと移行するように構成されていることを特徴としており、このように構成することで、装置の電源が投入されておらず且つフロートスイッチ2がON状態のままで装置周辺が寒冷状態に放置された状態から、装置の電源が投入されたときには、すぐにフロートスイッチ2による水位検知を行わずに、ヒータ3の通電を開始することによって、フロートスイッチ2の凍結によるタンク満水誤検知による空焚きを防止でき、同時に装置の故障も防止できる。
【0008】
また上記初期運転モード中のヒータ3への通電率を通常運転モード中のヒータ3への通電率よりも低くするのが好ましく、このように構成することで、ヒータ3への通電を開始してフロートスイッチ2が凍っているのを暖める際に、フロートスイッチ2が正常になる前に装置がヒータ熱で故障するのを防止でき、同時に空焚きも防止できる。
【0009】
また上記初期運転モード中の温水タンク1内の温度を検知して、所定温度以上となったときにヒータ3の通電を停止する検知手段4を備えているのが好ましく、このように構成することで、装置の異常加熱による故障をより確実に防止できる。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を説明すると、温水タンク装置は、図1に示すように、温水タンク1と、加熱用のシーズヒータ3(以下、「ヒータ)という。)と、温水タンク1内の水位を検知して、水位が一定レベルに満たないときには温水タンク1内に給水して水位を一定レベル以上に保つためのフロートスイッチ2とが設けられていると共に、空焚きを防止するための制御部(図示せず)が設けられている。フロートスイッチ2の構造は従来例(図6)と同様であり、詳細な説明は省略する。またヒータ3は温水タンク1内の底面に近い位置に臨ませて配置してある。
【0011】
また、空焚きを防止する制御部には、温水タンク1内の水位が一定レベルに満たないときには空焚き運転を防止する空焚き防止モードが設定されている。この空焚き防止モードは、装置の電源投入時にフロートスイッチ2のON・OFF状態とは関係なくヒータ3への通電を所定時間行うための初期運転モードを経て、フロートスイッチ2がOFF状態のときに温水タンク1内に給水を開始し、フロートスイッチ2がON状態のときにヒータ3に通電して水温を所定温度に制御する通常運転モードへと移行するように制御される。
【0012】
また、温水タンク1内には、初期運転モード中の温水温度を検知して、所定温度以上となったときにヒータ3の通電を停止するための検知手段4が設けられている。本例では検知手段4としてサーミスタ4aが用いられる。このサーミスタ4aはヒータ3の近傍に配置されており、フロートスイッチ2がONの状態でヒータ3への通電が開始されたときに、温水タンク1内の温水の温度変化を測定するものである。
【0013】
図2は装置の電源が投入されてからの制御フローの一例を示している。装置の電源が投入されると初期運転モードに入り、先ずヒータ通電タイマーをスタートさせ、ヒータ3への通電が所定時間行われる。この間にフロートスイッチ2が凍っているのを暖める。温水タンク1に洗浄水が入っている場合はヒータ3によって洗浄水の温度が上昇してフロートスイッチ2が温水によって暖められ、温水タンク1が空の場合はヒータ3の放射熱によってフロートスイッチ2が暖められる。そして、フロートスイッチ2を正常に動作できる状態にして通常運転モードへと移行する。ここでは、ヒータ通電タイマーのカウント中にフロートスイッチ2の状態を検知し、凍っているのが溶けてフロートスイッチ2がOFFになったときは、温水タンク1が満水でないと判断してヒータ3への通電を停止して初期給水表示にする。この初期給水表示とは、温水タンク1が満水ではなく、給水弁を開くためのスイッチ操作によって給水を行う状態をいう。また、上記ヒータ通電タイマーのカウント中にフロートスイッチ2の状態がONのままであるときは、温水タンク1が満水であると判断し、ヒータ3への通電はそのまま行い、水温を所定温度となるように通常の制御を行う。
【0014】
しかして、フロートスイッチ2が凍結した場合には、装置の電源が投入されたときには、すぐにフロートスイッチ2による水位検知を行わずに、ヒータ3の通電を開始することによって、フロートスイッチ2が凍った状態から溶けて、正常な動作に戻すことができる。従って、タンク満水誤検知による空焚きを防止することができ、さらに装置が故障することも同時に防止できるものである。
【0015】
また、温水タンク1内にサーミスタ4aが設けられており、初期運転モードにおいてフロートスイッチ2がONの状態でヒータ3への通電が開始されたときに、温水タンク1の温度変化がサーミスタ4aによって測定され、装置の故障を防止できるようになっている。特に、温水タンク1が空の場合には、温水タンク1内の温度変化は満水時の温度変化(図4のT2)と比較して、空の場合(図4のT1)の方が高いので、装置が故障する前の温度上限値(図4のT3)を設定しておき、温水タンク1内温度がこの温度上限値を超えたとき(T1>T3)はヒータ3への通電を停止する。またヒータ3への通電を停めると、温水タンク1内の温度が下がり、下限値を下回ったとき(T1<T3)はヒータ3への通電を行う。ただし、ある所定時間の間にフロートスイッチ2がONであれば、温水タンク1は満水と判断して通常の処理を行い、また所定時間の間にフロートスイッチ2がOFFであれば、直ちにヒータ3をOFFにして初期給水表示にする。
【0016】
また、上記初期運転モード中においては、ヒータ3への通電率を通常運転モード中のヒータ3への通電率よりも低くしておくのが好ましい。ちなみに、初期運転モードにおいて、ヒータ3への通電を開始してフロートスイッチ2が凍っているのを暖める際に、このときのヒータ3への通電率を通常時のヒータ3の通電率と同じにすると、フロートスイッチ2が凍っているのが溶ける前に、異常加熱により装置が故障する恐れがある。そこで、装置の電源投入時からヒータ通電タイマーで設定された時間が経過するまでの間は、図3(a)の100%通電ではなく、例えば図3(b)のように約50%通電で行うことによって、フロートスイッチ2が正常になる前に装置が故障するのを防止でき、同時に空焚きも防止できるようになり、安全性を向上させることができる。
【0017】
【発明の効果】
上記のように本発明のうち請求項1記載の発明は、温水タンクと、温水タンク内の水を温水にするヒータと、温水タンク内の水位を検知して、水位が一定レベルに満たないときには温水タンク内に給水して水位を一定レベル以上に保つためのフロートスイッチとが設けられた温水タンク装置において、温水タンク内の水位が一定レベルに満たないときには空焚き運転を防止する空焚き防止モードが設定されており、この空焚き防止モードは、装置の電源投入時にフロートスイッチのON・OFF状態とは関係なくヒータへの通電を所定時間行うための初期運転モードを経て、フロートスイッチがOFF状態のときに温水タンク内に給水を開始し、フロートスイッチがON状態のときにヒータに通電して水温を所定温度に制御する通常運転モードへと移行するように制御されるものであるから、装置の電源が投入されておらず且つフロートスイッチがON状態のままで装置周辺が寒冷状態に放置された状態から、装置の電源が投入されたときには、すぐにフロートスイッチによる水位検知を行わずに、ヒータの通電を開始することによって、フロートスイッチの凍結によるタンク満水誤検知による空焚きを防止することができ、同時に装置の故障も防止することができる。
【0018】
また請求項2記載の発明は、請求項1記載の効果に加えて、初期運転モード中のヒータへの通電率を通常運転モード中のヒータへの通電率よりも低くするので、ヒータへの通電を開始してフロートスイッチが凍っているのを暖める際に、フロートスイッチが正常になる前に装置がヒータ熱で故障するのを防止でき、同時に空焚きも防止できるようになり、安全性を向上させることができる。
【0019】
また請求項3記載の発明は、請求項1記載の効果に加えて、初期運転モード中の温水タンク内の温度を検知して、所定温度以上となったときにヒータの通電を停止する検知手段を備えているので、装置の異常加熱による故障の防止に一層効果的となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態の一例の断面図である。
【図2】同上の制御部のフローチャートである。
【図3】(a)は100%通電時のパルス波形図、(b)は50%通電時のパルス波形図である。
【図4】同上の空焚き時のヒータ温度と満水時のヒータ温度との関係を示すグラフである。
【図5】温水タンクを局部洗浄装置に用いた場合のブロック図である。
【図6】(a)はフロートスイッチの一部破断側面図、(b)は下面図である。
【図7】従来の制御部のフローチャートである。
【符号の説明】
1 温水タンク
2 フロートスイッチ
3 ヒータ
4 検知手段
Claims (3)
- 温水タンクと、温水タンク内の水を温水にするヒータと、温水タンク内の水位を検知して、水位が一定レベルに満たないときには温水タンク内に給水して水位を一定レベル以上に保つためのフロートスイッチとが設けられた温水タンク装置において、温水タンク内の水位が一定レベルに満たないときには空焚き運転を防止する空焚き防止モードが設定されており、この空焚き防止モードは、装置の電源投入時にフロートスイッチのON・OFF状態とは関係なくヒータへの通電を所定時間行うための初期運転モードを経て、フロートスイッチがOFF状態のときに温水タンク内に給水を開始し、フロートスイッチがON状態のときにヒータに通電して水温を所定温度に制御する通常運転モードへと移行するように構成されていることを特徴とする温水タンク装置。
- 初期運転モード中のヒータへの通電率を通常運転モード中のヒータへの通電率よりも低くすることを特徴とする請求項1記載の温水タンク装置。
- 初期運転モード中の温水タンク内の温度を検知して、所定温度以上となったときにヒータの通電を停止する検知手段を備えていることを特徴とする請求項1記載の温水タンク装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP01709699A JP3733770B2 (ja) | 1999-01-26 | 1999-01-26 | 温水タンク装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP01709699A JP3733770B2 (ja) | 1999-01-26 | 1999-01-26 | 温水タンク装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000213040A JP2000213040A (ja) | 2000-08-02 |
JP3733770B2 true JP3733770B2 (ja) | 2006-01-11 |
Family
ID=11934484
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP01709699A Expired - Fee Related JP3733770B2 (ja) | 1999-01-26 | 1999-01-26 | 温水タンク装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3733770B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007075181A (ja) * | 2005-09-12 | 2007-03-29 | Yamaha Livingtec Corp | 保温構造 |
KR101108247B1 (ko) * | 2009-04-02 | 2012-01-31 | 주식회사 노비타 | 비데의 온수탱크 제어방법 |
KR101174129B1 (ko) | 2010-05-28 | 2012-08-14 | 신은식 | 히터 보호 기능을 갖는 가열식 음수기 |
-
1999
- 1999-01-26 JP JP01709699A patent/JP3733770B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2000213040A (ja) | 2000-08-02 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP2010285774A (ja) | 温水洗浄便座装置の異常検知装置 | |
JP3733770B2 (ja) | 温水タンク装置 | |
EP1076212A2 (en) | Control and method for electric water heater operation | |
JP2770920B2 (ja) | 熱交換器および洗浄便座 | |
JP2000337708A (ja) | 電気温水器 | |
US4827837A (en) | Calcification indicator | |
JP2001324219A (ja) | 電気温水器 | |
JP3975304B2 (ja) | 電気温水器の空焚き防止装置 | |
JP2001343161A (ja) | 貯湯式電気温水器 | |
JP3748611B2 (ja) | 燃焼機器 | |
JP2003247264A (ja) | トイレ装置 | |
JP2603161Y2 (ja) | 衛生洗浄装置の熱交換器 | |
JP3810191B2 (ja) | 風呂装置 | |
KR0174210B1 (ko) | 급수팁 막힘 방지를 위한 제빙 제어방법 | |
JP3662426B2 (ja) | 風呂給湯機 | |
JP2010091207A (ja) | 風呂自動機能付き給湯機 | |
JP3835397B2 (ja) | 給湯装置 | |
JPH0440591Y2 (ja) | ||
JP3074902B2 (ja) | 浴槽の追い焚き装置 | |
JPH06105787A (ja) | 食器洗浄乾燥機 | |
KR100285882B1 (ko) | 가스보일러의 완전동결시 시스템 제어방법 및 장치 | |
JPS623652Y2 (ja) | ||
JPH0571798A (ja) | 浴槽用湯水加熱装置 | |
JP3684665B2 (ja) | 自動給湯風呂装置 | |
JPH04359727A (ja) | 加湿装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20050912 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20050927 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20051010 |
|
S111 | Request for change of ownership or part of ownership |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |