JP2005336122A - (メタ)アクリル酸又は(メタ)アクリル酸エステルの製造方法 - Google Patents

(メタ)アクリル酸又は(メタ)アクリル酸エステルの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 (メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸エステルの蒸留精製に当たり、固形物の付着、堆積、蓄積を防止して、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸エステルの高い回収率を安定的に維持し、長期に亘り蒸留塔の安定した連続運転を行う。
【解決手段】 (メタ)アクリル酸又は(メタ)アクリル酸エステルを含有する組成物を、複数段のトレイを内部に有する蒸留塔で蒸留するにあたり、断面形状が波型で貫通孔を複数有する波板式無堰多孔板と、平板に貫通孔を複数有する平板式無堰多孔板とをトレイとして備える蒸留塔を用いる。
【選択図】 なし

Description

本発明は、(メタ)アクリル酸又は(メタ)アクリル酸エステルを製造するための蒸留精製方法に関する。
なお、本明細書において、(メタ)アクリル酸は、アクリル酸とメタクリル酸との総称であり、そのいずれか一方又は両方を指す。また(メタ)アクリル酸類とは、(メタ)アクリル酸及びこれらの酸とアルコールとから得られる(メタ)アクリル酸エステルを総称するものであり、そのうち少なくとも一種を指す。
周知の通り、アクリル酸を生成させる方法として、プロピレンの接触気相酸化反応による方法がある。このプロピレンを酸化してアクリル酸を得る方法には、プロピレンからアクロレインまでの酸化とアクロレインからアクリル酸までの次の段階の酸化とを、それぞれを別の反応器において異なる条件で行う二段酸化プロセスと、一段の酸化で直接アクリル酸まで酸化するプロセスとがある。
図1は二段酸化プロセスによりアクリル酸を生成させ、更に、生成したアクリル酸とアルコールとの反応によりアクリル酸エステルを生成させる工程の一例を示す図である。プロピレン、水蒸気及び空気が原料ガスとして第一反応器へ供給され、さらに第二反応器へ供給される。第一反応器及び第二反応器には、例えばモリブデン系触媒等の触媒が充填されている。原料ガスは、第一反応器及び第二反応器を経て原料ガス中のプロピレンが二段酸化されてアクリル酸含有ガスとなる。このアクリル酸含有ガスを捕集塔にて水と接触させてアクリル酸水溶液とし、これに適当な抽出溶剤を加えて抽出塔にて抽出し、溶剤分離塔にて前記抽出溶剤を分離する。
次いで、酢酸分離塔にて酢酸を分離して粗アクリル酸とし、この粗アクリル酸から精留塔にて副生物を分離することによりアクリル酸の精製物が得られる。また、このアクリル酸(精製物)がエステル化反応塔にてエステル化反応した後、抽出塔及び低沸分離塔を経て粗アクリル酸エステルとされ、この粗アクリル酸エステルから精留塔にて副生物(高沸分)が分離されることによって、前記粗アクリル酸エステルがアクリル酸エステル精製物となる。前記溶剤分離塔、酢酸分離塔、低沸分離塔、及び精留塔では、アクリル酸やアクリル酸エステルを含有する組成物の蒸留が行われる。
なお、アクリル酸エステルの種類によっては図2のような工程を経る場合もある。この場合、副生物はアクリル酸分離塔の缶出液として得られる。
図2に示すアクリル酸エステル製造プロセスにおいては、アクリル酸、アルコール、回収アクリル酸、回収アルコールをそれぞれエステル化反応器に供給する。このエステル化反応器には強酸性イオン交換樹脂等の触媒が充填されている。この反応器から取り出された生成エステル、未反応アクリル酸、未反応アルコール及び生成水等からなるエステル化反応混合物はアクリル酸分離塔に供給される。
このアクリル酸分離塔の塔底から未反応アクリル酸を含む塔底液を抜き出す。塔底液の一部は、エステル化反応器へ循環させる。前記塔底液の一部は高沸分分離塔へ供給し、高沸分を塔底から分離する。高沸分は、高沸分解反応器(図示せず)に供給され、分解される。分解により生じた有価物を含む分解生成物はプロセスに循環される。循環されるプロセス内の場所は、プロセス条件によって異なる。重合物等の高沸点不純物は高沸分解反応
器から系外へ除去する。
前記アクリル酸分離塔の塔頂からは、アクリル酸エステル、未反応アルコール及び生成水が留出する。留出物の一部は還流液としてアクリル酸分離塔に循環され、残りは抽出塔に供給される。この抽出塔にはアルコール抽出のための水が供給される。塔底から流出するアルコールを含む水はアルコール回収塔に供給される。蒸留されたアルコールはエステル化反応器に循環される。
抽出塔の塔頂から流出した粗アクリル酸エステルは、低沸分離塔へ供給される。低沸分離塔では、その塔頂から低沸分が抜き出され、プロセス内へ循環される。循環されるプロセス内の場所は、プロセス条件によって異なる。低沸分が除去された粗アクリル酸エステルは精製塔へ供給される。精製塔では、塔頂より高純度のアクリル酸エステルが得られる。塔底液はアクリル酸を多く含むので、プロセス内へ循環される。循環されるプロセス内の場所はプロセス条件によって異なる。前記アクリル酸分離塔、低沸分離塔、及び精製塔では、アクリル酸やアクリル酸エステルを含有する組成物の蒸留が行われる。
なお、近年では、上記のアクリル酸水溶液からアクリル酸を回収するのに、抽出溶剤を用いて行う溶剤抽出法の代わりに共沸分離法も行われる。この共沸分離法では、水と共沸溶剤とを用いて蒸留し、共沸分離塔の塔頂からは水と共沸溶剤との共沸混合物を留出させ、塔底からアクリル酸を回収する。
また、プロピレンの代わりにプロパンを用いて触媒の存在下で接触気相酸化反応を行い、アクリル酸を得る方法も行われている。前記触媒には、例えばMo−V−Te系複合酸化物触媒或いはMo−V−Sb系複合酸化物触媒等が用いられる。
メタクリル酸及びメタクリル酸エステルの場合は、プロピレンの代わりにイソブチレンもしくはt−ブチルアルコールを用い、前述の説明と同様の酸化プロセス及びその後のエステル化プロセスを経てメタクリル酸精製物及びメタクリル酸エステル精製物が得られる。
なお、(メタ)アクリル酸エステル(アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル)を製造する方法としては、低級アルコールの(メタ)アクリル酸エステルと高級アルコールとを、酸等を触媒としてトランスエステル化反応させ、高級アルコールの(メタ)アクリル酸エステルを製造する方法も行われている。このトランスエステル化反応で得られた粗(メタ)アクリル酸エステルは、触媒分離、濃縮、精留等の工程を経て精製(メタ)アクリル酸エステルとされる。
上記の粗アクリル酸、粗メタクリル酸、粗アクリル酸エステル、粗メタクリル酸エステルの蒸留精製には、精留効果をもたらすために、内部に各種のトレイを配置した棚段塔又は各種の充填剤を充填した充填塔が一般に採用されている。
棚段(トレイ)としては、泡鐘トレイ(バブルキャップ)、ユニフラックストレイ、フレキシトレイ、バラストトレイ、多孔板トレイ(シーブトレイ)、チムニートレイ、波板式無堰多孔板、平板式無堰多孔板、バッフルトレイ等がある。
充填剤としては、リング型充填剤としての、ラシヒリング、スパイラルリング、ポールリング等、サドル型充填剤としての、バールサドル、インターロックサドル等、その他、グッドローパッキング、ディクソンリング、マクマホンパッキング、垂直平板型の規則充填物等がある。
(メタ)アクリル酸又はそのエステルの蒸留工程の特徴は、蒸留工程に存在するプロセス液中にポリマー等の固形物が含まれ得ることにある。(メタ)アクリル酸及び(メタ)アクリル酸エステルは非常に重合しやすい物質である。そのため前記蒸留工程では前記プロセス液に重合禁止剤を添加して重合を抑制するが、それでもプロセス液中にはアクリル酸ダイマーやその他のポリマー物質が含まれることがある。この様な固形物は蒸留操作の中でも生成するため、前記蒸留工程には一般に充填塔は適さない。またダウンカマー部で固形物が生成しやすい。このため、(メタ)アクリル酸又は(メタ)アクリル酸エステルの製造では、ダウンカマーのない段塔を構成する平板式無堰多孔板がよく使用される(例えば、特許文献1参照)。
平板式無堰多孔板は前記貫通孔の開口部が同一平面状にあるため、上段から下段に落ちる液と下段から上段へ上がる蒸気は同一の条件で開口部を通過する。したがって開口面積のすべてが液の通過に使用されることはなく、しかも蒸気により上昇方向に圧力がかかるので、固形物が開口部に閉塞しやすいという欠点を持つ。平板式無堰多孔板の開孔率等の微細部分の設定を試み、商業的プラントでの実用化を目指す技術も知られている(例えば、特許文献2参照。)。しかしながら、基本的に平板式無堰多孔板が有する上述の欠点を補うものではなかった。
前記固形物は、さらに蒸留精製操作において(メタ)アクリル酸又はそのエステルが加熱されることにより、新たに析出したり、生成する。すると、蒸留塔の内部のトレイの上や充填剤の空隙等に、これらの固形物の付着や堆積、蓄積が起こり、塔頂と塔底との差圧の上昇、気液の接触状態の悪化、更には閉塞等が起こる。この結果、目的生成物の回収率を低下させたり、安定した蒸留塔の連続運転を妨げるといった問題点があった。
従って、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸エステルの双方の製造工程において、上記問題点を解決しつつ、高回収率が安定して得られる蒸留精製プロセスの出現が望まれていた。
特公昭49−15153号公報 特開2000−300903号公報
本発明は、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸エステルの蒸留精製に当たり、このような固形物の付着、堆積、蓄積を防止して、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸エステルの高い回収率を安定的に維持し、長期に亘り蒸留塔の安定した連続運転を行うことができる(メタ)アクリル酸類の製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、鋭意研究の結果、蒸留塔の内部の構造において所定の条件を満たすことでこれらの弊害を解決する方法を見出し、本発明に至った。
すなわち本発明は、(メタ)アクリル酸又は(メタ)アクリル酸エステル(以下これらの総称として「(メタ)アクリル酸類」ともいう)を含有する組成物を、複数段のトレイを内部に有する蒸留塔で蒸留する工程を含み、前記組成物から(メタ)アクリル酸又は(メタ)アクリル酸エステルを取り出して(メタ)アクリル酸又は(メタ)アクリル酸エステルを製造する方法において、蒸留塔には、断面形状が波型で貫通孔を複数有する波板式無堰多孔板と、平板に貫通孔を複数有する平板式無堰多孔板とをトレイとして備える蒸留塔を用いる。
本発明によれば、波板式無堰多孔板と平板式無堰多孔板とを有する蒸留塔を用いて(メタ)アクリル酸類を蒸留することから、蒸留塔全体の差圧を低減し、(メタ)アクリル酸類の重合物等の固形物の蒸留塔内における付着や堆積、蓄積を防止することができ、(メタ)アクリル酸類の高い回収率を安定して維持し、かつ長期に亘り安定した蒸留塔の連続運転を行うことができる。
また本発明では、蒸留塔内における最下段の無堰多孔板に波板式無堰多孔板を用いると、蒸留塔内における固形物による閉塞を防止し、蒸留塔全体における差圧の上昇を防止する観点からより一層効果的である。
また本発明では、蒸留塔に設けられている波板式無堰多孔板と平板式無堰多孔板との設置数の割合を1:1〜4:1にすると、蒸留塔全体における差圧の上昇を防止する観点からより一層効果的である。
また本発明では、波板式無堰多孔板の断面形状において、波長に対する波の高さの比(波の高さ/波長)を1/2〜1/20とすると、蒸留塔の長期連続運転、及び分離効率向上によるトレイ枚数の削減を達成する観点からより一層効果的である。
また本発明では、波板式無堰多孔板の貫通孔の孔径aを平板式無堰多孔板の貫通孔の孔径bよりも小さく設定すると、蒸留塔の長期連続運転、及び分離効率向上によるトレイ枚数の削減を達成する観点からより効果的であり、b/aを1.1から3に設定するとより一層効果的である。
本発明では、(メタ)アクリル酸類を含有する組成物を、複数段のトレイを内部に有する蒸留塔で蒸留する工程を含み、前記組成物から(メタ)アクリル酸類を取り出して(メタ)アクリル酸類を製造する。
前記(メタ)アクリル酸類として代表的なものは、(メタ)アクリル酸、及び(メタ)アクリル酸エステル類である。アクリル酸エステル類としては、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸ターシャリーブチル、アクリル酸−2−エチルヘキシル、アクリル酸−2−ヒドロキシエチル、アクリル酸−2−ヒドロキシプロピル、アクリル酸メトキシエチル等が挙げられる。メタアクリル酸エステル類としては、前述したアクリル酸エステル類の「アクリル酸」を「メタクリル酸」に代えた化合物が挙げられる。
本発明では、本発明の効果を損なわない範囲で、前記蒸留する工程以外に、(メタ)アクリル酸類の製造に関する他の工程を含んでいても良い。このような他の工程としては、(メタ)アクリル酸類を製造するために通常行われる工程が挙げられる。
(メタ)アクリル酸類を含有する組成物には、(メタ)アクリル酸類を製造する通常の方法において得られる組成物を用いることができる。このような組成物としては、(メタ)アクリル酸類そのもの、(メタ)アクリル酸類の水溶液、有機溶剤を溶媒とする(メタ)アクリル酸類の溶液等が挙げられる。前記有機溶剤には、(メタ)アクリル酸類の水溶液から(メタ)アクリル酸類を抽出する公知の抽出溶剤や、水と共沸する公知の共沸溶剤等を用いることができる。
前記(メタ)アクリル酸を製造する通常の方法としては、アクリル酸を例にすると、例えば次の(1)〜(3)等が挙げられる。
(1) プロパン、プロピレン及び/又はアクロレインを接触気相酸化させてアクリル酸含有ガスを生成させる酸化工程、酸化工程で生成したアクリル酸含有ガスを水と接触させてアクリル酸をアクリル酸水溶液として捕集する捕集工程、このアクリル酸水溶液から適当な抽出溶剤を用いてアクリル酸を抽出する抽出工程、得られた抽出物からアクリル酸と溶剤を蒸留によって分離する工程、分離されたアクリル酸を蒸留によって精製する工程、精製工程後に得られたアクリル酸ミカエル付加物、及び各工程で用いられた重合禁止剤を含む高沸分を原料として分解反応塔に供給して有価物を回収する工程、及び、得られた有価物を捕集工程以降のいずれかの工程に供給する工程、を含む方法。
(2) プロパン、プロピレン及び/又はアクロレインを接触気相酸化させてアクリル酸含有ガスを生成させる酸化工程、酸化工程で生成したアクリル酸含有ガスを水と接触させてアクリル酸をアクリル酸水溶液として捕集する捕集工程、このアクリル酸水溶液を共沸溶剤の存在下において共沸分離塔内で蒸留して塔底から粗アクリル酸を取り出す共沸分離工程、得られた粗アクリル酸から蒸留によって酢酸を除去するための酢酸分離工程、酢酸が分離されたアクリル酸組成物から更に高沸分を蒸留によって除去する精製工程、精製工程後に得られたアクリル酸ミカエル付加物、及び各工程で用いられた重合禁止剤を含む高沸分を原料として分解反応塔に供給して有価物を回収する工程、及び、得られた有価物を捕集工程以降のいずれかの工程に供給する工程、を含む方法。
(3) プロパン、プロピレン及び/又はアクロレインを接触気相酸化させてアクリル酸含有ガスを生成させる酸化工程、酸化工程で生成したアクリル酸含有ガスを有機溶媒と接触させてアクリル酸をアクリル酸有機溶媒溶液として捕集し、水、酢酸等を同時に除去する捕集/分離工程、このアクリル酸有機溶媒溶液からアクリル酸を蒸留によって取り出す分離工程、各工程で用いられた重合禁止剤、有機溶媒、及びアクリル酸ミカエル付加物を含む高沸分を原料として分解反応塔に供給して有価物を回収する工程、得られた有価物を捕集/分離工程以降のいずれかの工程に供給する工程、及び有機溶媒を一部精製する工程、を含む方法。
(メタ)アクリル酸エステルを製造する通常の方法としては、アクリル酸エステルを例にすると、例えば、有機酸あるいはカチオン性イオン交換樹脂等を触媒としてアクリル酸とアルコールとを反応させるエステル化反応工程、及び反応で得られた粗アクリル酸エステル液を濃縮するための単位操作として抽出、蒸発、蒸留を行う精製工程を含む方法が挙げられる。原料のアクリル酸には、例えば前述した(1)〜(3)に示す方法で製造されたアクリル酸を用いることができる。
各単位操作は、エステル化反応のアクリル酸とアルコールの原料比、エステル化反応に用いる触媒の種類、あるいは原料、反応副生成物、アクリル酸エステル類それぞれの物性等により適宜選定される。各単位操作を経て、精製塔でアクリル酸エステルの製品が得られる。
精製塔の塔底液はアクリル酸エステル類、β−アクリロキシプロピオン酸エステル類、β−アルコキシプロピオン酸エステル類、β−ヒドロキシプロピオン酸エステル類を主成分としたミカエル付加物を含む。前記塔底液及び/又は各工程で用いられた重合禁止剤を含む高沸分を分解反応塔に供給するか、あるいはプロセス内に戻すことで有価物を回収する。
アルコールの種類によっては、アクリル酸、アクリル酸二量体(以下、ダイマー)、アクリル酸三量体(以下、トリマー)、β−アルコキシプロピオン酸類、β−アルコキシプロピオン酸エステル類を主成分とし、製造工程で用いられた重合禁止剤を含んだ高沸分が、エステル化反応工程や前記精製工程における各単位操作のいずれかから得られることも
ある。この高沸分についても、ミカエル付加物を含む高沸分として分解反応塔に供給して有価物を回収し、有価物は反応工程、もしくは精製工程に供給されるものもある。
前記ミカエル付加物とは、(メタ)アクリル酸類の製造において、活性メチレン基を有する化合物と不飽和カルボキシル化合物とが反応して生成する化合物である。上述のアクリル酸又はアクリル酸エステルのミカエル付加物とは、例えばアクリル酸を製造する場合のミカエル付加物として、ダイマー、トリマー、アクリル酸四量体(以下、テトラマー)等であり、アクリル酸エステルを製造する場合のミカエル付加物として、炭素数が2〜8のアルキルエステル又はシクロアルキルエステル等の上述のアクリル酸エステルへのアクリル酸のミカエル付加物、具体的にはβ−アクリロキシプロピオン酸エステル、アルコールのミカエル付加物、具体的にはβ−アルコキシプロピオン酸エステル、ダイマー、トリマー、テトラマー、トリマーのエステル体、テトラマーのエステル体、β−ヒドロキシプロピオン酸、β−ヒドロキシプロピオン酸エステル類等が挙げられる。
また、(メタ)アクリル酸類の製造においては、前述の通り、製造中の重合物の発生を抑制するために重合禁止剤が通常使用される。
重合禁止剤として、具体的にはアクリル酸銅、ジチオカルバミン酸銅、フェノール化合物、フェノチアジン化合物等が挙げられる。
ジチオカルバミン酸銅としては、ジメチルジチオカルバミン酸銅、ジエチルジチオカルバミン酸銅、ジプロピルジチオカルバミン酸銅、ジブチルジチオカルバミン酸銅等のジアルキルジチオカルバミン酸銅、エチレンジチオカルバミン酸銅、テトラメチレンジチオカルバミン酸銅、ペンタメチレンジチオカルバミン酸銅、ヘキサメチレンジチオカルバミン酸銅等の環状アルキレンジチオカルバミン酸銅、オキシジエチレンジチオカルバミン酸銅等の環状オキシジアルキレンジチオカルバミン酸銅等が挙げられる。
フェノール化合物としては、ハイドロキノン、メトキノン、ピロガロール、カテコール、レゾルシン、フェノール、又はクレゾール等が挙げられる。
フェノチアジン化合物としては、フェノチアジン、ビス−(α−メチルベンジル)フェノチアジン、3,7−ジオクチルフェノチアジン、ビス−(α−ジメチルベンジル)フェノチアジン等が挙げられる。
上記以外の物質もプロセスによっては含まれる場合があるが、その種類は、(メタ)アクリル酸類の製造や精製において悪影響を与えない物質であれば特に限定されない。
前記蒸留する工程では、波板式無堰多孔板と平板式無堰多孔板とをトレイとして有する蒸留塔が用いられる。前記蒸留する工程は、(メタ)アクリル酸類を含有する組成物を蒸留する工程であれば特に限定されない。このような工程としては、例えば前述したような、抽出工程、抽出溶剤等の溶剤とアクリル酸とを分離する工程、分離されたアクリル酸を精製する工程、共沸分離工程、酢酸分離工程、有機溶剤を一部精製する工程、及び抽出、蒸留等の単位操作等が挙げられる。本発明では、前記固形物がより発生しやすい系、例えば前記組成物中の(メタ)アクリル酸類の濃度がより高い系、においてより一層効果的であり、より具体的には、前記蒸留する工程が(メタ)アクリル酸類を精製する工程であるときに、より一層効果的である。
前記蒸留塔は、波板式無堰多孔板と平板式無堰多孔板とをトレイとして設置することができる蒸留塔であれば特に限定されない。このような蒸留塔としては、例えば棚段塔等の化学品プラントで一般に使用される蒸留塔を用いることができる。前記蒸留塔に設置され
るトレイの数は、対象物質やトレイの種類等の諸条件に応じて適宜設定されるが、(メタ)アクリル酸類を蒸留する場合では、通常は10〜50であることが好ましい。
前記波板式無堰多孔板は、図3及び図5に示すように、例えば多孔板を波板状に加工したものであり、断面形状が波型の板で貫通孔を複数有する。波板式無堰多孔板では、山の部分、谷の部分、山又は谷における側面の部分のいずれに貫通孔を設けることができる。なお波板式無堰多孔板の断面形状において、凸部の上端と凹部の下端との中間の高さを結ぶ中線よりも上側を「山」といい、中線よりも下側を「谷」という。また「側面」とは、山の頂部から谷の底部までの面をいう。
また前記「波型」とは、断面形状において山と谷とが連続して繰り返される形状であり、かつ山の頂部から谷の底部にかけて板の面が傾斜している形状である。前記「波型」は、例えば正弦波のように、連続する曲線によって山と谷とが形成される形状であっても良いし、例えばパルス波を斜辺で結んで形成される形状のように、断続的な線の結合によって形成される形状であっても良い。また前記「波型」は、山と谷からなる単位形状が繰り返されてなるが、この単位形状は同一であっても良いし、異なっていても良い。
前記平板式無堰多孔板は、図4及び図6に示すように、貫通孔を複数有する平板である。なお、図3〜6において、図中の実線の矢印は蒸留塔内における蒸気の移動を示し、破線の矢印は液の移動を示している。
(メタ)アクリル酸類の蒸留操作では、平板式無堰多孔板が通常使用される。一般に、無堰多孔板を用いる蒸留塔ではダウンカマーを設けないので、蒸留塔の全段面積を気液接触に利用できて、液の分散は均一である。また泡鐘段に比べて処理量も効率もよいという特徴を有する。
しかしながら前述したように、平板式無堰多孔板は前記貫通孔の開口部が同一平面状にある。このため、図6に示すように、上段から下段に落ちる液と下段から上段へ上がる蒸気は相対する向きで貫通孔を通過する。したがって開口面積のすべてが液の通過に使用されることはなく、しかも蒸気により上昇方向に圧力がかかるので、固形物が貫通孔を閉塞しやすいという欠点を持つ。この欠点は、孔径や開孔率によってある程度調整することが可能である。
波板式無堰多孔板は、平板式無堰多孔板とは異なり、貫通孔の開口部が同一平面状にないので、液は主として谷の部分から落ち、蒸気は山の部分を通過する。液中の固形物は谷の部分の下部に集まって下段に抜けるため、固形物が沈着、堆積しにくい。また図5に示すように、波板式無堰多孔板の貫通孔では、液は鉛直方向に貫通孔を通過するのに対して、蒸気は貫通孔の軸線に沿った方向に貫通孔を通過する。このため、固形物による貫通孔の閉塞が構造上抑制されやすい。
また、波板状の加工により、同一の蒸留塔に設置した場合に、平板式無堰多孔板に比べて表面積を大きくすることができ、貫通孔も多く設置できる。
さらに万一、固形物が谷の部分の貫通孔を塞いだとしても、液は山の部分や山又は谷の側面の部分の貫通孔を通って落下することができるので、平板式無堰多孔板に比べてより長期間安定して蒸留塔を運転させることができる。また、固形物が通過しやすいよう谷の部分の貫通孔の孔径を多少大きくしておくことも効果的である。
また、たとえ谷の部分の貫通孔が閉塞しても側面の部分の貫通孔が気液接触に利用できるため、液の分散は均一に保たれる。この特性によって固形物の付着、堆積、蓄積の問題
を解決することができる。
更に(メタ)アクリル酸類含有液の蒸留では、トレイ裏に重合物が形成、あるいは蓄積される現象が確認されている。この主原因の1つには、トレイ裏へ回り込んだ液あるいは付着した液等の滞留時間が増すことが挙げられる。平板式無堰多孔板は、裏面(下面)が平面である為に、下面に付着した液が落下し難いことから、その滞留時間が長くなりやすい。
波板式無堰多孔板は、その構造から裏面には傾斜が形成されており、これによりトレイ裏に存在する液は流れ落ち易いため、上述の主原因を回避できる。
また、波板式無堰多孔板は、平板式無堰多孔板と同様に構造が極めて単純であるため、蒸留塔の製作費、設置費等の建設コストが極めて安価となる利点もある。
このように、平板式無堰多孔板では、発生した固形物を落下させ、蒸留塔内の固形物の発生を抑制するためには、孔径を比較的大きくすることが必要とされるが、波板式無堰多孔板では、平板式無堰多孔板に比べて、蒸留塔内の固形物の発生を抑制するために孔径を大きくする必要がない。
また、無堰多孔板では、孔径を小さくすると、無堰多孔板一枚当たりの蒸留に対する効果(トレイ効率)は良くなるが、無堰多孔板一枚当たりの差圧が大きくなる。この結果、蒸留塔全体の差圧(塔頂と塔底の圧力差)が大きくなり、塔底部の圧力が高くなることで塔底部の(沸点が高くなることで)温度が上昇し、固形物の生成を増長させることがある。
本発明の特徴は (メタ)アクリル酸及び/又は(メタ)アクリル酸エステルを、蒸留塔に導入して、精製する方法において、前記蒸留塔として、内部に波板式無堰多孔板と平板式無堰多孔板の両方を使用することである。
本発明では、貫通孔の孔径を小さくできる波板式無堰多孔板と、閉塞の防止の観点から貫通孔の孔径を比較的大きくする必要がある平板式無堰多孔板との両方を設けることによって、(メタ)アクリル酸類の効率的な蒸留、蒸留塔における塔頂と塔底との差圧の上昇の防止、及び固形物による蒸留塔内部の閉塞の防止を少なくとも達成する。
波板式無堰多孔板と平板式無堰多孔板の設置数や設置割合は、それぞれの無堰多孔板における貫通孔の孔径、一枚当たりに生じる差圧、一枚当たりの蒸留に対する効果等に応じて適宜設定することができる。本発明では、波板式無堰多孔板と平板式無堰多孔板との設置数の割合が1:1〜4:1であることが好ましい。前記波板式無堰多孔板の設置数の割合が1より小さいと、効率的な蒸留の観点から貫通孔の孔径を選択したときに、平板式無堰多孔板で発生する固形物により蒸留塔の連続運転期間が短くなることがある。前記波板式無堰多孔板の設置数の割合が4より大きいと、蒸留塔全体の差圧が大きくなり、塔底部での温度の上昇で固形物が発生し易くなり蒸留塔の連続運転期間が短くなることがある。
蒸留塔内部において、波板式無堰多孔板及び平板式無堰多孔板は、一枚ずつ交互に配置されていても良いし、所定の枚数ずつに交互に配置されていても良いし、種類ごとに配置しても良いし、また不規則的に配置しても良い。本発明では、蒸留塔内部において最下段に設けられる多孔板が波板式無堰多孔板であることが好ましい。
塔底部では、リボイラで炊き上げられたガスによる飛沫同伴で、ガスと共に固形物を含有した塔底液が舞い上がり、最下部のトレイの裏に固形物が付着しやすい。この固形物は
平板式無堰多孔板では残留しやすいが、波板式無堰多孔板では(前述のように)傾斜を有する板になっているので、トレイ裏で液の流れが生じ、固形物が洗い落とされる。
波板式無堰多孔板を連続して複数枚設置する場合は、波形が連続する方向又は波の山及び谷の部分が延出する方向が上下段で交差するように配置されることが、蒸留塔内における液の水平方向への分散を高める観点から好ましく、特に直交するように配置されることがより好ましい。
また、平板式無堰多孔板を連続して複数枚設置する場合では、蒸留塔内における液の水平方向への分散を高める観点から、上下段において、開孔率が同じでも貫通孔の断面形状や貫通孔の配置が異なる平板式無堰多孔板を配置しても良い。
本発明では、前記波板式無堰多孔板の断面形状において、波長に対する波の高さの比(波の高さ/波長)が1/2〜1/20であることが好ましい。なお、「波長」とは、山の頂点から隣の山の頂点までの水平距離であり、「波の高さ」とは、山の頂点から谷の最下点までの鉛直距離である。
蒸留時における無堰多孔板は、液で常に濡らされる必要がある。乾いている(つまり重合禁止剤が無い状態)と固形物が発生しやすい。前記比が1/2より大きいと、波板式無堰多孔板の上面に溜まる液の深さが大きくなり、波板式無堰多孔板一枚当たりの差圧が大きくなりすぎて、蒸留塔全体の差圧が大きくなり、塔底部の温度の上昇で固形物が発生し易くなり蒸留塔の連続運転期間が短くなることがある。前記比が1/20より小さいと、平板式無堰多孔板と同じようになり、波型部分での液の流れが小さくなり、発生した固形物の除去が困難になるので、蒸留塔の連続運転期間が短くなることがある。
本発明では、波板式無堰多孔板の貫通孔の孔径が平板式無堰多孔板の貫通孔の孔径より小さいことが好ましい。具体的には、波板式無堰多孔板の貫通孔の孔径aと平板式無堰多孔板の貫通孔の孔径bとの比b/aが1.1〜3.0であることが好ましい。前記比が1.1より小さいと、波板式無堰多孔板による蒸留塔の差圧の緩和効果が高まるものの平板式無堰多孔板における閉塞が発生しやすくなり、蒸留塔の連続運転期間が短くなることがある。前記比が3より大きいと、両無堰多孔板の貫通孔より吹き出すガスの速度の相対差が大きくなり、蒸留塔内のガスの流れが乱され易くなり、これにより固形物が発生し易くなり、蒸留塔の連続運転期間が短くなることがある。
前記波板式無堰多孔板及び前記平板式無堰多孔板における貫通孔について、貫通孔の横断面形状(開口部の形状)は、通常は円形だが、矩形、楕円形、多角形等の非円形であっても良い。また一つの貫通孔における横断面形状は、単一の形状であっても良いし、ある形状から他の形状に連続して変化しても良い。また前記貫通孔について、貫通孔の縦断面形状は通常は矩形だが、上辺より下辺が長い台形や釣り鐘型等の他の形状であっても良い。
また一枚の無堰多孔板には、同じ断面形状の貫通孔のみを設けても良いし、異なる断面形状の複数種の貫通孔を設けても良い。
前記波板式無堰多孔板の貫通孔の孔径は、一般には10〜40mmであるが、本発明でもこの範囲が好ましい。また前記平板式無堰多孔板の貫通孔の孔径は、10〜50mmであることが好ましい。本発明では、これらの無堰多孔板において、同一の孔径の貫通孔のみを設けても良いし、異なる孔径の複数種の貫通孔を設けても良い。
前記蒸留塔は、本発明の効果を損なわない範囲で、前記無堰多孔板以外の他の構成を有
していても良い。このような他の構成としては、例えば蒸留塔における原料液の供給口に設けられ、供給される原料液が衝突するように設けられる衝突板、衝突板での原料液の上方への飛沫を防止するための天板、蒸留塔に供給された原料液を加熱するためのリボイラ、液の流路中に適宜配置される各種ノズル、前述した無堰多孔板以外のトレイ、及び前記充填剤等が挙げられる。
前記リボイラには、蒸留塔の塔底液の加熱に用いられる公知のリボイラを用いることができる。前記リボイラは、一般には塔内に設置される場合と塔外に設置される場合に大別されるが、本発明では塔外に設置されるものが好ましい。リボイラの型式としては特に限定されない。具体的には、竪型固定管板型、横型固定管板型、U字管型、二重管型、スパイラル型、角ブロック型、プレート型、薄膜蒸発器型等の塔底液加熱用の各種熱交換器が挙げられる。
前記蒸留塔における各種構成の材質は、取り扱う易重合性化合物とその温度条件により選定されるが、本発明では特に限定されない。例えば、易重合性物質として代表的な(メタ)アクリル酸、及び(メタ)アクリル酸エステル類の製造においては、ステンレススチール類、例えばSUS304、SUS304L、SUS316、SUS316L、SUS317、SUS317L、SUS327;あるいはハステロイ類が使用され、本発明においても好適に用いることができる。前記材質は、耐食性の観点からそれぞれの液物性に対応して選定すればよい。
以下に、実施例及び比較例を挙げて本発明をより具体的に説明する。
<実施例1>
直径1,000mmの減圧蒸留塔を用いてアクリル酸を蒸留した。この減圧蒸留塔は、蒸留用の原料液が供給される缶と、加熱された缶内の液の蒸気が通る塔と、塔頂部から排出される蒸気を凝縮させるためのコンデンサとを有する。
前記缶には、供給された前記原料液を加熱するためのリボイラが設けられている。前記塔は棚段塔である。前記塔は、トレイとしての30枚の任意の多孔板を設置することができるように構成されている。
本実施例では、前記トレイとして、波板式無堰多孔板と平板式無堰多孔板とを合わせて30枚設置した。本実施例では、波板式無堰多孔板4枚、平板式無堰多孔板1枚を、この順番で下から配置した多孔板群を一組とし、この多孔板群の6組を下から順に配列することによってトレイとしての無堰多孔板を配置した。すなわち、前記減圧蒸留塔には、30段の無堰多孔板が設けられている。
なお、無堰多孔板(トレイ)の段数は、下から順に1〜30段と数えるものとする。前記波板式無堰多孔板には、孔の孔径が20mmであり、波板式無堰多孔板の断面形状における波長が200mmであり、波の高さが20mmである波板式無堰多孔板を用いた。前記平板式無堰多孔板には、孔の孔径が25mmである平板式無堰多孔板を用いた。波板式無堰多孔板の開孔率(貫通孔が形成されていないと仮定したときの無堰多孔板の表面積に対する開口面積の比率)は23%であり、平板式無堰多孔板の開孔率は23%である。
本実施例では、蒸留塔の最下部の多孔板を波板式無堰多孔板とした。この30段の多孔板(トレイ)は理論段数9段に相当する。なお、前記波板式無堰多孔板については、波板の山及び谷が延びる方向が、上下の位置関係にある多孔板において互いに直交するように設けられている。
蒸留用の原料液として、質量濃度でアクリル酸55%、酢酸1.5%、ホルムアルデヒド0.3%及び若干のギ酸を含むアクリル酸水溶液(以下(A)液と略記する)を使用した。また、共沸溶剤としてトルエンを用い、脱水蒸留塔として前記減圧蒸留塔の運転を行った。
始めにトルエンを用いて蒸留塔を安定させた後、16段目のトレイに(A)液を毎時1,100kgで、30段目のトレイにトルエンを毎時3,100kgでそれぞれ供給した。塔頂圧力は14.0kPaに制御し、塔頂部から重合防止剤としてハイドロキノン及びフェノチアジンを供給した。これらの重合防止剤の供給量は、缶出液中の重合防止剤の濃度がハイドロキノン800ppm、フェノチアジン500ppmになるように調整した。塔底には空気を毎時500リットルで供給した。
塔頂のコンデンサで凝縮された留出液は、デカンタで静置分離した後、共沸溶剤相は全量蒸留塔へ還流し、水相は抜き出した。リボイラはゲージ圧で196kPaのスチームで加熱した。このようにして塔頂圧力を15.5kPa、塔底液の温度を82℃とし、前記減圧蒸留塔を連続して運転した。運転中に塔底から抜き出した缶出液には、アクリル酸の他に質量組成で酢酸2.3%、水0.6%、及びトルエン15%が含まれ、また微量の重合防止剤が含まれていた。本実施例における実験条件及びその結果を表1に示す。
運転中の蒸留塔における塔頂と塔底との差圧は6.5kPa以下であり、上昇はなく、安定に運転を継続できた。3ヶ月後に運転を停止し蒸留塔を開放点検したところ、少量のアクリル酸の重合体が2段目のトレイ上に発見された。
<比較例1>
表1に示すように、実施例1においてトレイを全て平板式無堰多孔板に変更したこと以外は実施例1と同様にして脱水蒸留の実験を行った。運転中に塔底から抜き出した缶出液の組成は実施例1と同様であった。
運転は実施例1と同様、安定に継続できたが、蒸留塔における塔頂と塔底との差圧は8.5kPaから16kPaまで上昇した。3ヶ月後に運転を停止し蒸留塔を開放点検したところ、多量のアクリル酸の重合体が1〜5段目のトレイ上に発見された。
<比較例2>
表1に示すように、1及び5段目を平板式無堰多孔板とし、2〜4段目を波板式無堰多孔板とし、6段目以上では、波板式無堰多孔板4枚、平板式無堰多孔板1枚を、この順番で下から配置した多孔板群を一組とし、この多孔板群の5組を下から順に配列することによってトレイとしての多孔板を配置した以外は、実施例1と同様にして脱水蒸留の実験を行った。運転中に塔底から抜き出した缶出液の組成は実施例1と同様であった。
運転は実施例1と同様、安定に継続できたが、蒸留塔における塔頂と塔底との差圧は8.5kPaから15kPaまで上昇した。3ヶ月後に運転を停止し蒸留塔を開放点検したところ、0段目の平板式無堰多孔板の下面に多量のアクリル酸の重合体が発見された。
<実施例2>
本実施例では、表1に示すように、波板式無堰多孔板3枚、平板式無堰多孔板2枚を、この順番で下から配置した多孔板群を一組とし、この多孔板群の6組を下から順に配列することによってトレイとしての多孔板を配置した。また平板式無堰多孔板には、孔の孔径が30mmであり、開孔率が27%である平板式無堰多孔板を用いた。これらを除いて、本実施例では、実施例1と同様にして脱水蒸留の実験を行った。運転中に塔底から抜き出
した缶出液の組成は実施例1と同様であった。
実施例1と同様、蒸留塔における塔頂と塔底との差圧は5.5kPaであり、上昇はなく、安定に運転を継続できた。3ヶ月後に運転を停止し蒸留塔を開放点検したところ、微量のアクリル酸の重合体が3及び4段目のトレイ上に発見された。
<比較例3>
表1に示すように、1〜5段目を平板式無堰多孔板とし、6段目以上では、波板式無堰多孔板3枚、平板式無堰多孔板2枚を、この順番で下から配置した多孔板群を一組とし、この多孔板群の5組を下から順に配列することによってトレイとしての多孔板を配置した以外は、実施例2と同様にして脱水蒸留の実験を行った。運転中に塔底から抜き出した缶出液の組成は実施例2と同様であった。
運転は実施例2と同様、安定に継続できたが、蒸留塔における塔頂と塔底との差圧は5.5kPaから15kPaまで上昇した。3ヶ月後に運転を停止し蒸留塔を開放点検したところ、多量のアクリル酸の重合体が1〜4段目のトレイ上面及び下面の全体にわたって発見された。
<実施例3>
表1に示すように、前記波板式無堰多孔板には、貫通孔の孔径が25mmであり、開孔率が24%であり、波板式無堰多孔板の断面形状における波長が400mmであり、波の高さが30mmである波板式無堰多孔板を用い、前記平板式無堰多孔板には、貫通孔の孔径が30mmであり、開孔率が24%である平板式無堰多孔板を用いた以外は、実施例1と同様にして脱水蒸留の実験を行った。運転中に塔底から抜き出した缶出液の組成は実施例1と同様であった。
実施例1と同様、蒸留塔における塔頂と塔底との差圧は5.5kPaであり、上昇はなく、安定に運転を継続できた。3ヶ月後に運転を停止し蒸留塔を開放点検したところ、アクリル酸の重合体は発見されなかった。
<比較例4>
表1に示すように、実施例3においてトレイを全て平板式無堰多孔板に変更したこと以外は実施例3と同様にして脱水蒸留の実験を行った。運転中に塔底から抜き出した缶出液の組成は実施例3と同様であった。
運転は実施例3と同様、安定に継続できたが、蒸留塔における塔頂と塔底との差圧は8.2kPaから16kPaまで上昇した。3ヶ月後に運転を停止し蒸留塔を開放点検したところ、多量のアクリル酸の重合体が1〜4段目のトレイ上面及び下面の全体にわたって発見された。
<実施例4>
表1に示すように、1〜20段目を波板式無堰多孔板とし、21段目以上を平板式無堰多孔板とした以外は、実施例3と同様にして脱水蒸留の実験を行った。運転中に塔底から抜き出した缶出液の組成は実施例3と同様であった。
実施例3と同様、蒸留塔における塔頂と塔底との差圧は5.5kPaであり、上昇はなく、安定に運転を継続できた。3ヶ月後に運転を停止し蒸留塔を開放点検したところ、アクリル酸の重合体は発見されなかった。
Figure 2005336122
アクリル酸及びアクリル酸エステルの製造工程の一例を示す図である。 アクリル酸エステルの製造工程の他の一例を示す図である。 波板式無堰多孔板を備える蒸留塔を示す模式的な断面図である。 平板式無堰多孔板を備える蒸留塔を示す模式的な断面図である。 図3のX部を拡大して示す断面図である。 図4のY部を拡大して示す断面図である。

Claims (10)

  1. (メタ)アクリル酸又は(メタ)アクリル酸エステルを含有する組成物を、複数段のトレイを内部に有する蒸留塔で蒸留する工程を含み、前記組成物から(メタ)アクリル酸又は(メタ)アクリル酸エステルを取り出して(メタ)アクリル酸又は(メタ)アクリル酸エステルを製造する方法において、
    前記蒸留塔には、断面形状が波型で貫通孔を複数有する波板式無堰多孔板と、平板に貫通孔を複数有する平板式無堰多孔板とを前記トレイとして備える蒸留塔を用いることを特徴とする方法。
  2. 前記蒸留する工程では、(メタ)アクリル酸又は(メタ)アクリル酸エステルを蒸留して精製することを特徴とする請求項1に記載の方法。
  3. 前記蒸留塔において最下段に設けられている多孔板が波板式無堰多孔板であることを特徴とする請求項1又は2に記載の方法。
  4. 前記蒸留塔内に設けられている波板式無堰多孔板と平板式無堰多孔板との数の割合が1:1〜4:1であることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
  5. 前記波板式無堰多孔板の断面形状において、波長に対する波の高さの比(波の高さ/波長)が1/2〜1/20であることを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の方法。
  6. 前記波板式無堰多孔板の貫通孔の孔径が、前記平板式無堰多孔板の貫通孔の孔径より小さいことを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法。
  7. 前記波板式無堰多孔板の貫通孔の孔径aに対する前記平板式無堰多孔板の貫通孔の孔径bの比b/aが1.1〜3であることを特徴とする請求項6に記載の方法。
  8. 前記組成物中の(メタ)アクリル酸が、プロピレン又はイソブチレンの接触気相酸化反応によって得られたものであることを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載の方法。
  9. 前記組成物中の(メタ)アクリル酸が、プロパンの接触気相酸化反応によって得られたアクリル酸であることを特徴とする請求項1〜8のいずれか一項に記載の方法。
  10. 前記組成物中の(メタ)アクリル酸エステルが、請求項1〜9のいずれか一項に記載の方法により製造された(メタ)アクリル酸のエステル化反応によって得られたものであることを特徴とする請求項1〜9のいずれか一項に記載の方法。
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