JP2003033601A - 無堰多孔板塔 - Google Patents

無堰多孔板塔

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JP2003033601A
JP2003033601A JP2001221560A JP2001221560A JP2003033601A JP 2003033601 A JP2003033601 A JP 2003033601A JP 2001221560 A JP2001221560 A JP 2001221560A JP 2001221560 A JP2001221560 A JP 2001221560A JP 2003033601 A JP2003033601 A JP 2003033601A
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weir
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tower
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行弘 松本
Kazuhiko Sakamoto
一彦 坂元
Kenji Sanada
健次 眞田
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Nippon Shokubai Co Ltd
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    • B01D3/14Fractional distillation or use of a fractionation or rectification column
    • B01D3/16Fractionating columns in which vapour bubbles through liquid
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 塔径基準での開孔比と実際の開孔比との間に
生ずるズレの小さい無堰多孔板、および該無堰多孔板を
設置してなる無堰多孔板塔を提供するを提供する。 【解決手段】 孔中心間のピッチ基準から求めた開孔比
(A)と、塔径基準の開孔比(B)とが、(A)/
(B)=1.1〜1.5となるように形成されているこ
とを特徴とする無堰多孔板。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、無堰多孔板を設置
してなる無堰多孔板塔、および該無堰多孔板塔を用いて
なる蒸留方法に関するものである。詳しくは、(メタ)
アクリル酸などの易重合性化合物または易重合性化合物
含有液(以下、単に「易重合性化合物等」と表現する場
合もある)を、重合物の生成を効果的に防止して、長期
にわたり安定して蒸留することができるようにした無堰
多孔板を設けてなる無堰多孔板塔、およびこの無堰多孔
板塔を用いる蒸留方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、(メタ)アクリル酸およびそ
のエステルなどといった易重合性化合物を、その重合を
防止することを目的として、酸素や重合防止剤の存在下
に蒸留、精製して、製品とすることは工業的に広く行わ
れている。また、この蒸留に無堰多孔板およびこれを用
いた無堰多孔板塔が用いられることも公知である。
【0003】上記無堰多孔板塔に用いる無堰多孔板に
は、サポートビームやサポートリングとの固定に用いら
れるクランプ、ボルトなどのための穴を除いては、全面
にほぼ均一に孔が設けられている。この無堰多孔板は、
一般的に分割された形で無堰多孔板塔内にクランプやボ
ルトなどにより取り付けられるため、その構造上孔
(穴)を設けることができない箇所が生じる。このた
め、孔中心間のピッチ基準から求めた開孔比と塔径基準
での開孔比との間にはズレが生じる。
【0004】そのため、上記ズレが大きいと、こうした
無堰多孔板が設置された無堰多孔板塔を用いて(メタ)
アクリル酸などを蒸留する場合に、かかる蒸留操作にお
ける分離効率がズレの小さい場合と比較して低下する問
題があった。また、こうしたズレが大きい場合、無堰多
孔板が設置された無堰多孔板塔を用いて(メタ)アクリ
ル酸などを蒸留すると重合物が生成する場合があるた
め、運転を中止して人為的あるいは化学的にこれら重合
物を除去しなければならないという問題点が生じる。
【0005】そこで、本発明者等は、上記ズレが大きい
場合であっても(メタ)アクリル酸などを蒸留する際に
重合物の生成を防止することができる手段として、特開
平10−212249号公報には、多孔板支持部材に開
口を設けて、支持部材上の液を停滞しないようにして、
重合防止を図る方法を提案している。また、特開200
0−300903号公報には、無堰多孔板の孔径、孔中
心間隔、板厚、開孔率、設置間隔を規定し、液、ガスの
偏流をなくし分散性をよくすることで、重合防止を図る
方法を提案している。
【0006】しかしながら、上記塔径基準での開孔比と
実際の開孔比(さらにこれに代わる孔中心間のピッチ基
準から求めた開孔比)との間に生ずるズレそのものを小
さくするのに有効な手段(解決策)については見出し得
ていなかった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明の目的
は、塔径基準での開孔比と実際の開孔比との間に生ずる
ズレの小さい無堰多孔板を設置してなる無堰多孔板塔を
提供するものである。
【0008】また、本発明の目的は、蒸留操作における
分離効率に優れる無堰多孔板を設置してなる無堰多孔板
塔、さらには該無堰多孔板塔を用いてなる蒸留方法を提
供するものである。
【0009】また、本発明の目的は、蒸留操作における
分離効率に優れ、さらに蒸留操作において重合物の生成
を防止することのできる無堰多孔板を設置してなる無堰
多孔板塔、さらには該無堰多孔板塔を用いてなる蒸留方
法を提供するものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記問題点に鑑み、本発
明者は、上記目的を達成すべく新規な無堰多孔板を設置
してなる無堰多孔板塔、および該無堰多孔板塔を用いて
なる蒸留方法につき鋭意研究を重ねた結果、無堰多孔板
が分割された形で無堰多孔板塔内に取り付けられるため
その構造上孔(穴)を配置できない個所が生じる場合で
あっても、実際の開孔比に代えて新たに本発明者が見出
した設計段階で算出可能な孔中心間のピッチ基準から求
めた開孔比(A)と、塔径基準での開孔比(B)との比
(A)/(B)が所定の範囲になるように規定するおよ
び/または無堰多孔板の少なくとも一部の孔が支持部材
に架かるように、あるいは孔中心と支持部材との距離が
50mm以内となるように配列することで、液、ガスの
多孔板上での分散性が改善され、さらに無堰多孔板上、
支持部材上の液の停滞を防止することにより、(メタ)
アクリル酸などを蒸留した際、重合物が生成するのを効
果的に抑制ないし防止することができることを見出し、
本発明を完成するに至ったものである。
【0011】
【発明の効果】請求項1に記載の発明にあっては、複数
枚の分割板片からなる無堰多孔板を設置した無堰多孔板
塔において、孔中心間のピッチ基準から求めた開孔比
(A)と、塔径基準の開孔比(B)とが、(A)/
(B)=1.1〜1.5となるように形成されているこ
とにより、塔径基準での開孔比と実際の開孔比との間の
ズレを制限し最小化することができるため、こうした無
堰多孔板が設置された無堰多孔板塔を用いて(メタ)ア
クリル酸などを蒸留する場合に、かかる蒸留操作におけ
る分離効率を、ズレが制限ないし縮小化できていない従
来のものと比較して大幅に向上させることができる。ま
た、こうしたズレが制限され最小化されてなる場合、無
堰多孔板が設置された無堰多孔板塔を用いて(メタ)ア
クリル酸などを蒸留した際、重合物が生成するのを効果
的に抑制ないし防止することができるため、運転を中止
して人為的あるいは化学的にこれら重合物を除去する回
数を飛躍的に低減可能であり、また経済的にも有利であ
る。
【0012】請求項2に記載の発明にあっては、請求項
1に記載の無堰多孔板塔において、前記無堰多孔板の分
割板片と分割板片との接合部に切り欠きおよび/または
液穴を設置してなることを特徴とするものであるので、
請求項1と同様の作用効果を奏する事ができる。さら
に、分割板片と分割板片との接合部で、請求項1の関係
を満足する切り欠きや液穴などの孔を設けることで、こ
うした切り欠きや液穴をも極めて有効かつ効果的に機能
させることができるため、当該接合部での塔径基準での
開孔比と実際の開孔比との間のズレが最小限に抑えら
れ、(メタ)アクリル酸などの蒸留に際し、当該接合部
での偏流防止、分離効率の向上、重合物の生成防止など
の効果が得られる点で有利である。
【0013】請求項3に記載の発明にあっては、無堰多
孔板塔において、無堰多孔板の少なくとも一部の孔が支
持部材に架かるように、あるいは孔中心と支持部材との
距離が50mm以内となるように配列してなることを特
徴とするものであり、無堰多孔板と支持部材とが重なる
部分ないしその近傍における孔についてもその作用効率
を最大にすることができる。そのため、(メタ)アクリ
ル酸などの蒸留に際し、当該接合部での偏流防止、分離
効率の向上、重合物の生成防止などの効果が得られる点
で有利である。
【0014】請求項4に記載の発明にあっては、請求項
1〜3のいずれか1項に記載の無堰多孔板塔において、
無堰多孔板の孔が支持部材上に配置される場合に、支持
部材と無堰多孔板の孔が重なるように支持部材に孔を設
けてなることを特徴とするものであるので、請求項1〜
3と同様の作用効果を奏する事ができるほか、当該当該
支持部材ないしその近傍で、常に液溜りをなくすことが
できるので、特に易重合性化合物または易重合性化合物
含有液を蒸留する上で、その重合防止に極めて優れると
する顕著な効果が得られる点で有利である。
【0015】また、請求項1〜4のいずれか1項に記載
の無堰多孔板塔においては、前記無堰多孔板を複数枚棚
状に設置してなるものがこれらの作用効果を有効に奏す
る事ができる点で有利である。
【0016】請求項5に記載の発明にあっては、請求項
1〜4のいずれか1項に記載の無堰多孔板塔を用いるこ
とで、易重合性化合物または易重合性化合物含有液を蒸
留する上で、その重合防止に極めて優れるとする顕著な
効果が得られる点で有利である。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態につき、
図面を用いて説明する。
【0018】図1は、本発明にかかる無堰多孔板の一実
施態様として、孔の配列が三角形配列の場合の無堰多孔
板を模式的に示した概略図(分割等記載せず)である。
図1に示すように、本発明にかかる無堰多孔板101に
は、複数個の孔103が、本発明の下記要件を満たすよう
に、さらには実質的に均一な孔径dとなるようにして、
相互に実質的に等間隔L1で、孔の配列が正三角形また
は二等辺三角形配列になるように設けられてなるもので
ある。
【0019】すなわち、本発明の無堰多孔板は、開孔比
が孔中心間のピッチ基準から求めた開孔比(A)と、塔
径基準の開孔比(B)とが、(A)/(B)=1.1〜
1.5、好ましくは(A)/(B)=1.2〜1.4と
なるように形成されていることを特徴とするものであ
る。上記(A)/(B)が1.1未満の場合には、複数
枚の分割片からなる無堰多孔板の場合、製作が困難であ
る。一方、(A)/(B)が1.5を超える場合には、
孔の配列が不均一となり、液、ガスの分散性が悪くな
り、塔効率、重合性に対して影響を与える。なお、本発
明の無堰多孔板の孔の配列は、一般的に図1に示すよう
な三角形配列、または四角形配列であるが、特に制限さ
れるべきものではない。
【0020】よって、上記開孔比(A)および(B)
は、上記無堰多孔板の孔の配列等により、以下のように
定義されるものである。
【0021】孔中心間のピッチ基準から求めた開孔比
(A)=単位三角形(または四角形)中の総開孔面積/
単位三角形(または四角形)の面積×100 塔径基準の開孔比(B)=総開孔面積/塔断面積×10
0 ここで、上記開孔比(A)の定義に用いた文言は、以下
のように規定される。
【0022】(i)無堰多孔板の孔の配列が正三角形配
列の場合(図2参照のこと);単位三角形とは、図2
(a)に示すように、三角配列となる3つの孔201、20
3、205の各中心点を結んで形成される三角形(正三角
形)207をいう。また、この正三角形207の1辺の長さを
ピッチ(Pitch)とする。単位三角形の面積とは、図2
(a)、(b)で形成される三角形(正三角形)207の
面積をいう。単位三角形中の総開容孔面積とは、図2
(b)に示すように、単位三角形207の中に入る3つの
孔201、203、205の部分(斜線部)209、211、213の合計
の面積をいう。
【0023】具体例を挙げて説明すれば、塔径:250
0mmφ、無堰多孔板の孔径(トレイ穴径):12mm
φ、無堰多孔板の孔数(トレイ穴数):11768個、
孔中心間のピッチ:19mmである正三角形配列の無堰
多孔板の場合、以下のように計算される。
【0024】孔中心間のピッチ基準から求めた開孔比
(A)=(π/4×122÷2)/(1/2×192×s
in60°)×100=36.2%である。
【0025】塔径基準の開孔比(B)=(π/4×12
2×11768)/(π/4×25002)×100=2
7.1%である。
【0026】よって、(A)/(B)=36.2/2
7.1=1.34となる。
【0027】(ii)無堰多孔板の孔の配列が正方形配列
の場合(図3参照のこと) 正方形配列の場合の単位四角形とは、図3(a)に示す
ように、四角配列となる4つの孔301、303、305、307の
各中心点を結んで形成される四角形(正方形)309をい
う。また、この正方形309の1辺の長さをピッチ(Pitch)
とする。単位四角形の面積とは、図3(a)で形成され
る四角形(正方形)309の面積をいう。単位四角形中の
総開孔面積とは、図3(b)に示すように、単位四角形
309の中に入る4つの孔301、303、305、307の部分(斜
線部)311、313、315、317の合計の面積をいう。
【0028】(iii)無堰多孔板の孔の配列が四角配列
の場合(図4参照のこと) 上記(i)、(ii)に該当しない場合は、単位あたりの
四角形で規定される。
【0029】すなわち、正方形配列以外の場合の単位四
角形とは、図4に示すように、単位あたりの四角形を規
定し、これを基に4つの孔401、403、405、407の各中心
点を結んで形成される四角形409をいう(この場合、ピ
ッチなし)。単位四角形の面積とは、図4で形成される
四角形409の面積をいう。単位四角形中の総開孔面積と
は、図4に示すように、単位四角形409の中に入る孔40
1、403、405、407、411(単位四角形409の中に入る孔の
数は図にあるように4つとは限らない)の部分(斜線
部)413、415、417、419、421の面積を合計をいう。
【0030】また、塔径基準の開孔比(B)は、無堰多
孔板を設ける無堰多孔板塔の横断面積(塔断面積)に対
する無堰多孔板の全ての孔の合計面積(総開孔面積)の
割合(パーセンテージ)を意味する。
【0031】なお、無堰多孔板の端部では、図1に示す
ように、孔の配列によっては孔を設けるに十分なスペー
スがない場合もある。したがって、本発明では、一つの
無堰多孔板内に、正三角形配列、正方形配列ないし四角
配列を適当に組み合わせることで、端部に至るまで効率
よく設けるようにしてもよい。これにより、上記開孔比
(A)/(B)が好ましい範囲である1.3〜1.4に
なるように形成することも可能である。これにより、無
堰多孔板の端部にまで気液を有効に流動させることがで
きるため、液体の滞留を防止して、重合物の生成を効果
的に防止することができる。なお、各種配列を組み合わ
せて設ける場合においても、一つの無堰多孔板を各配列
が設けられているブロックごとに分け、各ブロックごと
に個々に上記配列ごとの定義を適用することにより、無
堰多孔板としての開孔比(A)を求めることができる。
【0032】また、本発明の無堰多孔板の孔に関して
は、以下に規定する要件を満足することが、該無堰多孔
板を設けてなる無堰多孔板塔を用いて易重合性化合物を
蒸留すると、重合物の形成を効果的に防止することがで
きる上で好ましいものである。
【0033】まず、無堰多孔板の孔の形状としては、特
に制限されるべきものではなく、円形、楕円形、三角
形、四角形などの多角形など任意の形態を取りえるもの
であるが、既存のパンチングプレスやドリルなどを用い
て簡単に所望の孔径の孔を形成することができることか
ら、好ましくは円形である。
【0034】無堰多孔板の孔の孔径(図1の符号d)と
しては、孔が円形の場合、通常10〜25mm、好まし
くは12〜22mmの範囲内である。孔径dが10mm
未満では、液体が孔から落ちにくくなって重合が起こり
やすくなる。また25mmを超えると、隣接する孔同士
の間隔が大きくなり過ぎて液体が滞留し、重合が起り易
くなる。なお、他の形状の場合には、かかる円形の孔の
孔径から算出される開孔面積と同程度の面積を有するよ
うにそれぞれの形状の大きさを決定すればよい。
【0035】無堰多孔板の板厚としては、通常2〜8m
m、好ましくは2〜4mmの範囲内である。板厚が2m
m未満では、無堰多孔板の振動により無堰多孔板上に液
勾配が生じ、部分的に乾きやすくなる。また板厚が8m
mを超えると、孔内部に液体が滞留して、重合が起こり
やすくなる。
【0036】塔径基準の開孔比(B)は、通常10〜3
0%、好ましくは12〜27%の範囲内である。孔の孔
径を一定とした場合、塔径基準の開孔比(B)が10%
未満ではトレイ上に液体が滞留して重合が起りやすくな
る。また塔径基準の開孔比(B)が30%を超えるとト
レイ上の液の流動状態が悪くなって重合が起りやすくな
る。
【0037】無堰多孔板を用いる技術においては、易重
合性化合物を気液接触させる場合に、無堰多孔板上にあ
る程度液体を貯めた状態で、しかも孔から液体をある程
度降下させ、かつ、孔から気体を上昇させなければなら
ない。つまり、孔を介しての液体および気体の流通を適
切な状態に制御する必要があるが、従来では、この制御
が非常に困難であった。上記要件を満たすことによっ
て、孔を介しての液体の降下と気体の上昇とを良好な状
態に制御して、気液接触をより確実に実施することがで
きる。しかも、このような孔を介しての気液の流通が適
切に制御されると、無堰多孔板上に適切に液体が貯めら
れることになるので、無堰多孔板上での液体の存在にム
ラがなくなり、該無堰多孔板を備える無堰多孔板塔内が
液体で十分に濡らされることになる。
【0038】すなわち、開孔比(A)/(B)の割合を
規定する本発明の構成要件に加えて、さらに上記要件を
満たす無堰多孔板を用いていることで、該無堰多孔板を
備える無堰多孔板塔内を液体で濡らした状態と、気体や
液体の偏流や滞留を回避する状態とを何れも同時に確実
に実現させることができる。そのため、重合防止効果を
より一層向上させることが可能となる点で有利である。
【0039】また、図5には、複数枚の分割板片から形
成されてなる無堰多孔板及びこれらを支持するための支
持部材の代表的な一実施形態を模式的に表す概略図を示
す。図5では、1つの円形の無堰多孔板601が、17枚
の略長方形状の分割板片603a(それぞれ大きさは異な
る)と、4枚の略三角形状の分割板片603bとの計21
枚の分割板片603から形成されている。また、説明の便
宜上、図5においては、無堰多孔板601の孔の記載を省
略している。さらに、無堰多孔板601は、支持部材とし
てのサポートリング611(図中環状部位)やサポートビ
ーム613(図中横方向の線状部位)によって支持されて
いるが、これら支持部材に対応する領域や、無堰多孔板
601の各分割板片603の端部同士を重ね合わせた領域605
(図中縦方向の線状部位)については、図5では破線で
示している。なお、上記各領域をまとめて固定領域とす
る。加えて、図5における最外郭の円が無堰多孔板塔の
塔壁607の内周囲(内壁面)およびサポートリング611の
リング外周囲を表わし、真中の円が、無堰多孔板601の
外周囲を表わし、内郭の円がサポートリング611の内周
囲を表す。
【0040】図6は、図5に示す無堰多孔板塔におい
て、同一棚に複数枚の多孔板を使用する場合に、隣接し
た多孔板の接続部の構成を示す説明図である。図6に示
すように、上記のように無堰多孔板塔の同一棚に2枚以
上の分割板片603で構成される無堰多孔板601が設けられ
る場合には、サポートリング611およびサポートビーム6
13(支持部材)上に個々の分割板片603が載置される。
そして、各分割板片603間の接合部609では、分割板片60
3の端部同士が略密接となっており、さらにこの密接状
態を保持するためにクランプ625およびボルト−ナット6
27(固定部材)によってサポートリング611およびサポ
ートビーム613に固定されている。なお、図6では、説
明の便宜上、無堰多孔板601を構成する各分割板片603に
形成されている孔を簡略化して表示している。すなわ
ち、図6の菱形模様の頂点が、正方形配列または正三角
形配列の孔の配列を模様化して記載した場合の孔の中心
の位置を示している。加えて、図6における最外郭の円
弧部分が無堰多孔板塔の塔壁607の外周囲607aを表わ
し、その最外郭の内側の円弧部分が無堰多孔板塔の塔壁
607の内周囲(内壁面)607bおよびサポートリング611
のリング外周囲611aを表わし、さらにその内側の円弧
部分が、無堰多孔板(トレイ)601の外周囲601aを表わ
し、内郭の円弧部分(破線)がサポートリング611のリ
ング内周囲611bを表す。また、図中、Pで示される幅
(間隔)は、サポートリング611のリング外周囲611aか
らサポートリング611のリング内周囲611bまでの幅(間
隔)を指す。また、図中、Qで示される幅(間隔)は、
無堰多孔板(トレイ)601の外周囲601aと無堰多孔板塔
の塔壁の内周囲(内壁面)607bとの隙間であり、通常
5〜30mmあいている。
【0041】上記サポートリング611は、無堰多孔板塔
の塔壁607に固定配置され、無堰多孔板601の辺縁部とな
る各分割板片603を支持し、上記サポートビーム613は、
無堰多孔板塔の塔断面を架橋するように配置され、上記
接合部609を支持する。また、上記クランプ625はサポー
トリング611に各分割板片603を固定し、上記ボルト−ナ
ット627は、サポートビーム613に各分割板片603を固定
する。
【0042】また、本発明では、複数枚の分割板片で構
成された無堰多孔板を用いる場合、無堰多孔板の分割板
片と分割板片との接合部に切り欠きおよび/または液穴
を設置してなることが望ましい。以下、図面を用いて説
明する。
【0043】図7には、分割板片と分割板片との接合部
の代表的な一実施形態を模式的に表した概略図を示す。
また、図8、図9には、分割板片と分割板片との接合部
に切り欠きおよび/または液穴を設置してなる無堰多孔
板の代表的な一実施形態を模式的に表した概略図を示
す。図7(a)に示すように、分割板片と分割板片とを
接合(連結)するためには、一方の分割板片の端部を折
り曲げ、他方の分割板片端部をその上に載置して、ボル
ト−ナットなどの固定部材で固定したり、図7(b)に
示すように、サポートビームの上に分割板片を載置して
ボルトナットなどで固定したりしている。図8は、分割
板片903a、903bの端部同士を重ねてボルト−ナットな
どの固定部材901で固定(締結)しているが、こうした
場合、分割板片903a、903bの端部同士の重ね合わせ部
905の上面側の境目で開孔部分がないため、液溜りがで
きて、どうしても液が滞留してしまい、重合物の生成の
要因ともなり得る。そのため、本発明では、図8(b)
に示すように、当該接合部(重ね合わせ部)905のボル
ト−ナットなどの固定部材901による固定部以外の部分
に適当な間隔で液穴(貫通孔)909を打ち抜くか、ある
いは、図8(c)に示すように、当該接合部(重ね合わ
せ部)905のボルト−ナットなどの固定部材901による固
定部以外の部分において、上側の分割板片903aに適当
な間隔で切り欠き部分911を形成し、当該切り欠き部分9
11に対応する下側の分割板片903bに液穴(貫通孔)909
を打ち抜くか、あるいは図8(d)に示すように、当該
接合部(重ね合わせ部)905のボルト−ナットなどの固
定部材901による固定部以外の部分において、上側の分
割板片903aに適当な間隔で切り欠き部分911を形成し、
当該切り欠き部分911に対応する下側の分割板片903bに
も切り欠き部分913を形成して切り欠き穴(貫通穴)915
を形成することで、接合部905に液溜りができる前に速
やかに当該液穴909および/または切り欠き穴915を通じ
て流下させることができるので、接合部905で液が滞留
することもないため、当該接合部905近傍での易重合性
化合物の重合を効果的に防止することができるものであ
る。また、上下いずれか一方を切り欠いて、他方の接合
部分を短くして切り欠き穴を通じて、液を流下させ、接
合部近傍での易重合性化合物の重合を防止してもよい。
なお、本発明にあっては、当該液穴および/または切り
欠きは、本発明の開孔比(A)、(B)を求める際の孔
に算入する(後述する実施例1と比較例1とを比較参照
のこと)。また、図9に示すように、各分割板片903
a、903bの端部をサポートビーム917などの支持部材上
に載置する場合も、同様にするのが好ましい。
【0044】かかる多孔板側の液穴ないし切り欠きの孔
径(穴の大きさ)としては、接合部での液溜りの程度に
より異なるため、当該接合部での液溜りが解消し得るよ
うに、適宜決定すればよく、一義的に規定することはで
きないが、通常10〜25mm、好ましくは12〜22
mmの範囲内である。液穴ないし切り欠きの孔径(穴
径)が10mm未満では、接合部では板厚が2倍になっ
ているため液穴内部に液体が滞留して、重合が起こりや
すくなったり、接合部の液体が滞留し、液穴や切り欠き
穴から流れ落ちにくくなって重合が起こりやすくなる。
また25mmを超えると、偏流を生じるほか、接合部
(重ね合わせ部)を広くとる必要があるため、該接合部
を除く分割板片内において本発明に規定する開孔比
(A)/(B)となるように孔を設けることが困難とな
る。
【0045】接合部での液穴ないし切り欠き穴の穴中心
ピッチは、通常50〜400mm、好ましくは70〜3
00mm、より好ましくは100〜200mmの範囲内
である。接合部での液穴ないし切り欠き穴の穴中心ピッ
チが400mm以上では、接合部に溜まる液体を速やか
に流下させるのに必要な通液面積が確保されず、液体が
接合部に比較的長期間滞留して重合が起りやすくなる。
一方、接合部での液穴ないし切り欠き穴の穴中心ピッチ
が50mm未満の場合には、接合部での取付け強度が弱
くなるため、製作上困難である。
【0046】サポートビーム側の液穴は、多孔板をサポ
ートビーム取り付け時に穴位置がずれてしまうことがあ
るため、トレイ(多孔板)側よりも大きくするのがよ
く、通常15〜150mmの長さ、好ましくは20〜1
00mmの範囲である。特に、サポートビームとトレイ
(多孔板)が重なり合う部分においては、サポートビー
ム側の液穴を、例えば、図9に示すように大きな楕円形
状にしておくことで、双方の穴位置がずれても、多孔板
の孔の大きさの貫通孔が確保できるものである。なお、
サポートビームにトレイ(多孔板)が重ならない部分に
おいては、サポートビーム側の液穴は、特にトレイ(多
孔板)側よりも大きくする必要はない(図9参照のこ
と)。また穴中心ピッチは、多孔板側の穴中心ピッチと
同じにする。
【0047】上記接合部での液穴や切り欠き部分につい
ても、その加工の際に生じる縁部分の反りなどによる突
起やバリを除去することが好ましい。かかるトリミング
により、突起やバリによる液体の滞留を防止できる。
【0048】上記接合部での液穴や切り欠き部分の形状
については、特に制限されるべきものではなく、液穴に
関しては、通常パンチングプレスやドリルなどで穴あけ
することから円形が一般的であるが、特にかかる形状に
制限されるべきものではなく、楕円形、三角形、四角形
などの多角形など、任意の形態を取りえるものである。
切り欠き形状に関しても、図8(c)に示すような半円
形のほか、三角形、四角形などの多角形など、任意の形
態を取りえるものである。
【0049】また、接合部の上部表面(上面側)は、気
体や液体の偏流や滞留を回避する観点から、平坦である
ことが好ましい。従って、ボルトやネジなどの固定部材
についても、極力上面側には突起しないようなものを適
宜選択して固定することが望ましい。また、接合部を重
ね合わせる場合であっても、図8(a)に示すように、
上面側はフラットになるように下面側に補強部材や支持
部材が位置するようにすることが望ましい。こうするこ
とによって、気体や液体の偏流や滞留を回避することが
できるので、易重合性化合物の蒸留に際して、重合物の
形成がより効果的に防止される。
【0050】以上に示す要件を満たす2枚以上の分割板
片で構成される無堰多孔板を設けてなる無堰多孔板塔を
用いて易重合性化合物の蒸留を行うと、無堰多孔板にお
ける孔を介しての気液の流通がより良好に制御される。
しかも、こうした無堰多孔板を複数枚棚状に設けること
により、無堰多孔板塔内を液体で濡らした状態と、気体
や液体の偏流や滞留を回避する状態とを何れも確実に実
現させることができる。そのため、気液接触させること
により気相部を常に重合防止剤を含んだ液に接触させる
ことができるとともに、偏流や滞留が回避されることに
より重合防止剤が十分分散して重合防止効果をより一層
向上させることが可能となる。その結果、重合物の生成
を効果的に防止することができる。
【0051】次に、本発明にかかる無堰多孔板塔につい
て説明する。図10に示すように、本発明にかかる無堰
多孔板塔1003は、本発明の構成要件を備えてなる無堰多
孔板1001を複数枚棚状に設置してなるものである。これ
ら無堰多孔板1001の設置においては、さらに次の各要件
を満たすことが、易重合性化合物の蒸留に際して、重合
物の形成がより効果的に防止される点で有利である。
【0052】無堰多孔板塔1003への無堰多孔板1001の設
置間隔Hは、無堰多孔板塔1003の塔径Dに対して、通常
0.1D〜0.5Dの範囲内とすることが好ましい。無
堰多孔板塔1003の上下方向における無堰多孔板1001の設
置間隔Hが0.1D(すなわち塔径の10%)未満で
は、気体の偏流が生じて重合が起こりやすくなる。また
0.5D(すなわち塔径の50%)を超えると、気体の
滞留時間が長くなりすぎて気相部での重合が起こりやす
くなる。
【0053】また、各無堰多孔板1001の水平公差は、通
常8mm未満、好ましくは4mm未満である。無堰多孔
板1001の水平公差が8mmを超えると、無堰多孔板1001
上での液勾配が大きくなり、気体や液体の偏流が大きく
なって、重合が起りやすくなる。なお、水平公差とは、
無堰多孔板1001の最高点と最低点との差を意味する。
【0054】また、図10に示すように、無堰多孔板塔
1003の側面にフィード入口1005、蒸気入口1007、および
還流口1009が設けられ、無堰多孔板塔1003の頂部には、
蒸気出口1011が、無堰多孔板塔1003の底部には、液体出
口1013が設けられている。フィード入口1005は、無堰多
孔板塔1003の中段に配置され、最上段の無堰多孔板1001
の上に還流口1009が、最下段の無堰多孔板1001の下に蒸
気入口1007が配置されている。
【0055】フィード入口1005は、易重合性化合物を供
給するためのものであり、易重合性化合物の液組成によ
って、無堰多孔板塔1003の頂部から中段、底部の何れか
に設けられるようになっている。蒸気出口1011は、図示
しないコンデンサーに接続されている。この蒸気出口10
11から排出される易重合性化合物の蒸気(気体)は、コ
ンデンサーで凝縮され、一部が抜出され、残りが還流口
1009から再投入される。
【0056】液体出口1013は、図示しないリボイラーに
接続されている。この液体出口1013からは、無堰多孔板
塔1003内の易重合性化合物(液体)が一部抜出され、リ
ボイラーに送られる。リボイラーでは、液体を再沸騰さ
せ、少なくとも気液混合状態として蒸気入口1007から無
堰多孔板塔1003内へ再投入する。
【0057】なお、上記易重合性化合物の気体や液体を
供給したり再投入する構成は、これに限定されるもので
はなく、従来から用いられている種々の構成を用いるこ
とができる。
【0058】また、本発明の無堰多孔板塔においては、
無堰多孔板の少なくとも一部の孔を、孔中心と支持部材
との距離が50mm以内、さらには25mm以内、特に
15mm以内となるように配列してなることが好まし
い。すなわち、無堰多孔板は、無堰多孔板塔に先に図5
及び6で説明したように、支持部材としてのサポートリ
ング611(図中環状部位)やサポートビーム613(図中横
方向の線状部位)によって支持されているが、この支持
部材に近接する無堰多孔板の孔が、例えば、図11に示
すように、これらの支持部材(図11にはサポートリ
ング1103を示した)に無堰多孔板1101の孔1107aのよう
にその全部あるいは孔1107bのようにその一部が架かる
ように、および/または無堰多孔板1101の孔1107a、1
107cのようにその中心とこれらの支持部材(図11に
はサポートリング1103を示した)との距離(最も接近し
たところ同士の距離)が50mm以内となるように、無
堰多孔板に孔を配列してなることが望ましい。これは、
無堰多孔板の支持部材に近接する孔の孔中心位置が1107
cより更に内側になると塔壁近傍での流動が悪くなり、
塔断面全体が有効に使われず、塔効率の低下と重合が生
じやすくなる。逆に、1107aより外側に孔が配列される
と、サポートリングでふさがる孔数の増加で、孔部に液
が停滞し重合しやすくなる。したがって、1107bのよう
に孔の一部がサポートリングに架かるような孔配列が最
も好ましい。なお、図11の最外郭の円が無堰多孔板塔
の塔壁1105の内周囲(内壁面)およびサポートリング11
03のリング外周囲を表わし、真中の円が、無堰多孔板11
01の外周囲を表わし、内郭の円がサポートリング1103の
内周囲を表す。
【0059】サポートリングの幅は、通常20〜100
mm、好ましくは30〜80mmにするのが好ましい。
20mmより小さいとトレイを十分に支持することがで
きず、100mmより大きくなると、塔の有効断面積が
小さくなるとともに、塔壁部でのガス、液の流動性が悪
くなり重合しやすくなる。また、多孔板外周から塔壁ま
での間のサポートリング上の液が滞留しないようにする
ため、同様にサポートリング液穴1109を設けるのが好ま
しい。なお、図11では、サポートリング液穴1109を数
個模式的に表したものである。
【0060】さらに、上記の無堰多孔板の孔が支持部
材上に(全部または一部が架かるように)配置される場
合には、支持部材と無堰多孔板の孔が重なるように支持
部材に孔を設けてなることがより好ましいものである。
具体的には、例えば、図11に示すように、孔1107aの
ように円形の孔が支持部材のサポートリング1103上に全
部が架かるように配置される場合には、サポートリング
1103(に設ける孔)と、無堰多孔板の孔1107aとが重な
るように、サポートリング1103に孔1107aと同じ円形の
孔(サポートリング液穴1109)を設ければよい。また、
孔1107bのように円形の孔が支持部材のサポートリング
1103上に一部が架かるように配置される場合には、サポ
ートリング1103(に設ける孔の一部の切り欠き)と無堰
多孔板の孔の一部が重なるように、サポートリング1103
に孔1107aの一部と同じ円形の孔の一部の切り欠きを設
ければよい。これにより、かかる支持部材上での液溜ま
りが生じ、これによる液体の滞留により重合が生ずるの
を効果的に防止することができるためである。こうした
場合の支持部材上に配置される無堰多孔板の孔について
も、本発明の開孔比(A)、(B)を求める際の孔に算
入する。また、同様に支持部材が多孔板そのものや、サ
ポートビームの場合も図7(a)、(b)に示すように
支持部材端部(折り曲げ部)から50mm以内にするの
が好ましい。
【0061】次に、本発明の蒸留方法は、上記無堰多孔
板塔を用いて蒸留することを特徴とするものである。本
発明の蒸留方法では、特に易重合性化合物ないしは易重
合性化合物含有液の蒸留に好適に用いられるものであ
る。これは、本発明の無堰多孔板塔が蒸留の際に分離効
率に優れる装置構成であり、かつ蒸留時に重合物の生成
防止効果に優れる装置構成でもあるため、易重合性化合
物等を蒸留する上で特に顕著な効果を発揮し得るためで
ある。
【0062】上記易重合性化合物の代表例としては、
(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸のエステル、
たとえば(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル
酸エチル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)ア
クリル酸ヒドロキシプロピルなどを挙げることができ
る。本発明における蒸留には、粗製の易重合性化合物を
蒸留して精製する操作、易重合性化合物含有液から所定
の化合物を分離除去するための蒸留操作などが含有され
る。
【0063】なお、本発明における「蒸留」とは、上記
易重合性化合物の精製操作、共沸脱水操作、放散操作、
溶剤分離操作および吸収操作を包含する。本発明にかか
る無堰多孔板塔は、特に、上記蒸留操作に好適に用いら
れるものである。
【0064】
【実施例】以下、本発明の実施例により具体的に説明す
る。
【0065】実施例1 無堰多孔板の孔の配列:正三角形配列 孔径:12mm 隣接する孔中心間の距離(ピッチ):20.3mm 板厚:3mm 塔径:2300mm からなる無堰多孔板(トレイ)を段間450mmで50
段設置し、上部に留出部、中央部に原料供給管を備えた
蒸留塔を使用し、 供給液組成:アクリル酸:65質量%、 H2O:32質量%、 酢酸:2質量%、 その他不純物:1質量% 供給液流量:9000kg/h 還流量:11000kg/h 塔頂圧力:185hPa 37段温度:90℃ の条件でアクリル酸水溶液の共沸分離の連続運転を行っ
た。尚、共沸溶剤としてメチルイソブチルケトンを用い
た。
【0066】無堰多孔板(トレイ)は、15枚に分割さ
れており(言い換えれば、15枚の分割板片で形成され
ている)、分割されたトレイ(分割板片)とトレイ(分
割板片)との接合部においては、図8(b)に示すよう
に12mmφの液穴を合計で60個設置した。
【0067】また、無堰多孔板は、図9に示すような幅
75mmのサポートビーム1本と図11に示すような1
2mmの穴が73個設けられた幅50mmのサポートリ
ングで支持されており、サポートビームには多孔板の孔
位置と重なる位置に44個および多孔板と重ならない位
置に22個の12mmの孔が設けられている。多孔板の
孔数は合計で8647個である。無堰多孔板の支持部材
に近接する孔の孔中心位置については、サポートリング
内側端部から10mmの距離の範囲、分割片の多孔板折
り曲げ及びサポートビーム折り曲げから8mmの範囲に
ある。
【0068】なお、重合禁止剤として、ジブチルジチオ
カルバミン酸銅:45質量ppm、メトキノン:45質
量ppm(いずれも対アクリル酸蒸発蒸気量)を塔頂よ
り還流液に溶解した形で塔内に供給した。また、分子状
酸素ガス:0.3容量%(対アクリル酸蒸発蒸気量)を
塔底部に供給した。
【0069】このとき、 隣接する孔中心間のピッチ基準から求めた開孔比(A)
は31.7% 塔径基準の開孔比(B)は23.5% (A)/(B)=1.35 であった。
【0070】この装置を用いた結果、留出液中のアクリ
ル酸濃度は0.1質量%、酢酸濃度は0.6質量%、塔
底抜き出し液中のアクリル酸濃度は94.9質量%、酢
酸濃度は2.7質量%、メチルイソブルチルケトン70
質量ppmであった。
【0071】1ヶ月間の連続稼動の後、塔内を点検した
ところ、塔内に重合物はほとんど見られなかった。
【0072】比較例1 実施例1に対して上から31段から40段の無堰多孔板
を以下の仕様に変更した以外は同じ条件で連続運転し
た。
【0073】隣接する孔中心間の距離(ピッチ):1
9.2mm 分割板片接合部における液孔なし サポートビーム上に液孔なし 多孔板の孔数:8448個 無堰多孔板の支持部材に近接する孔の孔中心位置:サポ
ートリング内側端部から55mmの距離の範囲、分割片
の多孔板折り曲げ及びサポートビーム折り曲げから55
mmの範囲 孔中心間のピッチ基準から求めた開孔比(A)は、3
5.4% (A)/(B)=1.54 この装置を用いた結果、留出液、塔底液中のアクリル
酸、酢酸組成は同程度だったが、塔底液中のメチルイソ
ブチルケトンは260質量ppmになった。
【0074】1ヶ月の連続稼動の後、塔内点検をしたと
ころ、多孔板接合部、サポートビーム上部、サポートリ
ング上部に重合物が多く、合計で26kgあった。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る無堰多孔板の一実施態様とし
て、無堰多孔板に形成された孔の配列が正三角形配列の
場合の無堰多孔板の様子を模式的に示した概略図であ
る。
【図2】 無堰多孔板の孔の配列が正三角形配列の場合
に、孔中心間のピッチ基準から求めた開孔比(A)およ
び塔径基準の開孔比(B)の定義に用いる文言の内容を
説明するための簡単な解説図である。図2(a)は、か
かる文言のうち、単位三角形などを説明するための簡単
な解説図であり、図2(b)は、かかる文言のうち、単
位三角形中の総開孔面積などを説明するための簡単な解
説図である。
【図3】 無堰多孔板の孔の配列が正方形配列の場合
に、孔中心間のピッチ基準から求めた開孔比(A)およ
び塔径基準の開孔比(B)の定義に用いる文言の内容を
説明するための簡単な解説図である。図3(a)は、か
かる文言のうち、単位四角形などを説明するための簡単
な解説図であり、図3(b)は、かかる文言のうち、単
位四角形中の総開孔面積などを説明するための簡単な解
説図である。
【図4】 無堰多孔板の孔の配列が四角配列(正方形を
除く)の場合に、孔中心間のピッチ基準から求めた開孔
比(A)および塔径基準の開孔比(B)の定義に用いる
文言の内容を説明するための簡単な解説図である。
【図5】 無堰多孔板塔の同一棚に複数枚の分割板片か
ら形成されてなる無堰多孔板およびこれらを支持するた
めの支持部材の代表的な一実施形態を模式的に表す塔断
面概略図を示す。
【図6】 図6は、図5に示す無堰多孔板塔において、
同一棚に複数枚の多孔板を使用する場合に、隣接した多
孔板の接続部の構成を示す説明図である。
【図7】 図7は、無堰多孔板を構成する複数の分割板
片のうち、隣り合う分割板片間の接合部を模式的に示す
概略説明図であり、図7(a)が、多孔板と多孔板を固
定部材を用いて固定したものであり、図5および図6に
示す無堰多孔板におけるY−Y矢視断面図に対応し、図
7(b)が、多孔板を支持部材に固定部材を用いて固定
したものであり、図5および図6に示す無堰多孔板にお
けるX−X矢視断面図に対応する。
【図8】 無堰多孔板の分割板片と分割板片との接合部
に切り欠きおよび/または液穴を設置してなる状態の各
実施形態を模式的に示す概略断面図である。図8(a)
は、無堰多孔板の分割板片と分割板片との接合部の様子
を模式的に表した断面概略図であり、図8(b)は、接
合部に液穴を設置してなる状態の一実施形態を模式的に
示す概略斜視図であり、図8(c)は、接合部に切り欠
きおよび液穴を設置してなる状態の一実施形態を模式的
に示す概略斜視図であり、図8(d)は、接合部に切り
欠きを設置してなる状態の一実施形態を模式的に示す概
略斜視図である。
【図9】 分割板片とサポートビームに液穴を設置して
なる状態の一実施形態を模式的に示す概略図である。図
9(a)は、サポートビーム上を表す平面概略図であ
り、図9(b)は、図9(a)のZ−Z矢視断面図であ
る。
【図10】 図5に示す無堰多孔板を複数枚棚状に配置
してなる本発明にかかる無堰多孔板塔の構成の一実施形
態を模式的に示す概略断面図である。
【図11】 図10に示す無堰多孔板塔において、無堰
多孔板の孔が支持部材に架かるように孔を配列してなる
状態、および無堰多孔板の孔中心と支持部材との距離が
50mm以内となるように孔を配列してなる状態を模式
的に示す概略図である。
【符号の説明】
101…無堰多孔板、 103…孔、201、2
03、205…孔、207…孔の各中心点を結んで形成される三
角形(正三角形)、209、211、213…単位三角形の中に
入る3つの孔の部分(斜線部)、301、303、305、307…
孔、309…孔の各中心点を結んで形成される四角形(正
方形)、311、313、315、317…単位四角形の中に入る4
つの孔の部分(斜線部)、401、403、405、407…孔、40
9…孔の各中心点を結んで形成される四角形、413、41
5、417、419、421…単位四角形の中に入る孔の部分(斜
線部)、601…無堰多孔板、 601a…
無堰多孔板の外周囲、603…分割板片、
603a…略長方形状の分割板片、603b…略三角形
状の分割板片、605…無堰多孔板の各分割板片の端部同
士を重ね合わせた領域、607…無堰多孔板塔の塔壁、
607a…無堰多孔板塔の塔壁の外周囲、607b…
無堰多孔板塔の塔壁の内周囲(内壁面)、609…接合
部、 611…サポートリング、611
a…サポートリングの外周囲、 611b…サポートリ
ングの内周囲、613、917…サポートビーム、
615…孔(トレイ穴)、625…クランプ、
627…ボルト−ナット、629…ワッシャ、
901…固定部材、903a、903b…分割板
片、905…隣り合う分割板片の端部同士の重ね合わせ部
(接合部)、907…孔(トレイ穴)、 9
09…液穴(貫通孔)、911、913…切り欠き部分、
915…切り欠き穴(貫通穴)、1001a…奇数段目
の棚の無堰多孔板、 1001b…偶数段目の棚の無堰多孔
板、1003…無堰多孔板塔、 1005…フィ
ード入口、1007…蒸気入口、 1009
…還流口、1011…蒸気出口、 1013
…液体出口、1101…無堰多孔板、 11
03…サポートリング、1105…無堰多孔板塔の隔壁、
1107a、b、c…孔(トレイ穴)、1109…サポー
トリング液穴、d…孔の孔径、
1…孔の中心間隔、H…塔への無堰多孔板の設置間
隔、 D…無堰多孔板塔の塔径 P…サポートリングの外周囲からサポートリングの内周
囲までの幅(間隔)、Q…無堰多孔板の外周囲と無堰多
孔板塔の塔壁の内周囲(内壁面)との隙間。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 眞田 健次 兵庫県姫路市網干区興浜字西沖992番地の 1 株式会社日本触媒内 Fターム(参考) 4D076 AA07 AA16 AA22 BB05 CC06 FA04 FA13 JA02 4H006 AA02 AD11 BD82 BS10

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 孔中心間のピッチ基準から求めた開孔比
    (A)と、塔径基準の開孔比(B)とが、(A)/
    (B)=1.1〜1.5となるように形成されているこ
    とを特徴とする複数枚の分割板片からなる無堰多孔板を
    設置した無堰多孔板塔。
  2. 【請求項2】 前記無堰多孔板の分割板片と分割板片と
    の接合部に切り欠きおよび/または液穴を設置してなる
    ことを特徴とする請求項1に記載の無堰多孔板塔。
  3. 【請求項3】 無堰多孔板の少なくとも一部の孔を、孔
    中心と支持部材との距離が50mm以内となるように配
    列してなることを特徴とする無堰多孔板塔。
  4. 【請求項4】 無堰多孔板の孔が支持部材上に配置され
    る場合に、 支持部材と無堰多孔板の孔が重なるように支持部材に孔
    を設けてなることを特徴とする請求項1〜3のいずれか
    1項に記載の無堰多孔板塔。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれか1項に記載の無
    堰多孔板塔を用いて、易重合性化合物または易重合性化
    合物含有液を蒸留することを特徴とする蒸留方法。
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