JP2005336060A - 粒状の入浴剤組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】 薬用植物抽出物を安定に配合すると共に、浴湯に均一に溶解又は分散することのできる入浴剤組成物を提供すること。
【解決手段】 薬用植物抽出物が、溶解分散助剤と共に、ポリエチレングリコール中に溶解又は分散していることを特徴とする入浴剤組成物を提供する。
【選択図】 なし

Description

本発明は、薬用植物抽出物を安定に配合すると共に、浴湯に迅速かつ均一に溶解又は分散することのできる入浴剤組成物に関する。
入浴剤は、身体を温めたり、皮膚を清浄に保つなどの入浴の効果を高めると共に、香りや色調を加えて、入浴の楽しさを演出するものである。例えば、無機塩類や薬用植物の抽出物などの有効成分を配合することによって皮膚表面を刺激して血行を盛んにし、新陳代謝を促進し、保温性や爽快感を高めた入浴剤、保湿剤や保護剤、清浄化成分を加えて、皮膚を衛生的で健やかに保つようにした入浴剤、さらに、香りや色調を与えて、感覚的な面での効果を高めた入浴剤が市販されている。
入浴時に、浴湯に薬用植物やその抽出物を加えること、例えば、薬用植物をそのまま浴湯に浸して有効成分や芳香成分を利用することや、薬用植物を湯で煮出したものを浴湯に加えることは古くから行われていた。現在は、薬用植物の有効成分を抽出効率のよい有機溶剤で抽出した抽出液やその濃縮液、又は溶剤を除いて粉末としたものが化粧品などに広く利用されている。また特に、種々の植物の花、葉、根などから得られる、特有の芳香を持つ揮発性の油は精油と呼ばれ、多くの化粧品などに配合されている。
しかし、これらの薬用植物抽出物は、入浴剤に直接配合するには種々の問題がある。例えば、精油類などの液状の抽出物を粉末状の入浴剤に配合する場合、抽出物が粉末状の入浴剤を固結させる、また多量になると入浴剤を泥状にし、計量や容器への充填を困難にさせるといった問題がある。さらに液状の抽出物は、入浴剤の他の成分と反応して変質し易いという問題もある。一方、薬用植物抽出物を濃縮して粉末としたものを粉末状の入浴剤に配合する場合、添加量は少量で足りるが、薬用植物抽出物粉末の吸湿性により固結する、また添加量が入浴剤の他の成分と比較して少量であるために均一に配合することが難しいといった問題がある。
抽出物を液状の入浴剤に配合する場合、抽出物が入浴剤のpHや他の溶解成分の影響を受け不安定になり易く、沈殿や変色を生じるといった問題がある。さらに抽出物が揮発性の高い成分を含む場合、該成分が有効成分として作用する以前に、浴湯から揮散してしまうといった問題もある。特に精油類など、水にほとんど溶解しない抽出物は、浴湯の表面に油膜を作ったり、油滴となって皮膚や浴槽に部分的に付着したりするため、有効性や滑りやすくなるなどの安全性の点で好ましくない。このような抽出物を浴湯に溶解するために界面活性剤を配合することもあるが、界面活性剤の細かな泡が発生したり、汚れを浮き上がらせて外観上好ましくない場合がある。
薬用植物抽出物を入浴剤に配合した例としては、粉末状及び/又は、顆粒状の浴用剤基剤中に、浴湯に投入した際浴湯面に浮遊し溶解するカプセル化物を含有する入浴剤が知られている。(特許文献1参照。)これは、浴湯への内容物の均一分散、視覚的楽しみを可能にすることを目的とし、該カプセル化物の中味は、アロエエキス、卵黄油、アーモンド油等であり、カプセル皮膜形成物質としては、ゼラチン、ポリビニルアルコール、海藻類等が例示されている。
特公平7−61935号公報
本発明の目的は、薬用植物抽出物を安定に配合すると共に、浴湯に迅速かつ均一に溶解又は分散することのできる入浴剤組成物を提供することである。
本発明者らは、上記課題を解決するため鋭意検討した結果、ポリエチレングリコールと溶解分散助剤とを一定の濃度範囲で使用し、薬用植物抽出物をポリエチレングリコール中に均一に溶解又は分散させることにより、入浴剤組成物中に薬用植物抽出物を安定に配合しうることを見出したものである。
すなわち、本発明は、
1.(a)平均分子量1000〜20000のポリエチレングリコール55〜85重量%、(b)溶解分散助剤10〜35重量%、及び(c)薬用植物抽出物1〜37重量%を含む入浴剤組成物において、薬用植物抽出物及び溶解分散助剤がポリエチレングリコール中に溶解又は分散していることを特徴とする入浴剤組成物、並びに
2.溶解分散助剤として、水、アルコール、多価アルコール、尿素、ブドウ糖、果糖、L−アスコルビン酸、又はヒドロキシプロピルシクロデキストリンのうち少なくとも一つを含有することを特徴とする上記1記載の入浴剤組成物、に関する。
本発明では、薬用植物抽出物はポリエチレングリコール中に溶解又は分散している、すなわち実質的にほとんどの薬用植物抽出物がポリエチレングリコール中に包含されるため、保存中の抽出物の揮散や変質が無く、また、他の有効成分との反応が抑えられ、安定に取り扱うことができる。さらに、浴湯に入浴剤を投入した時、入浴剤の溶解に時間がかかると、入浴剤が浮遊して、人体や浴槽又は器具などに付着して、入浴者に不快感を与えるので、温湯への溶解が速いことが必要であるが、本発明の入浴剤組成物は溶解分散助剤を配合することにより、速やかに浴湯に溶解又は分散する。本発明の入浴剤は浴湯に均一に溶解又は分散して、身体全体に低濃度で接触し、再現性のある保温性を発揮し、湯冷めを防ぐ上で有効である。さらに、速やかに均一に溶解又は分散することで、薬用植物抽出物類が人体に部分的に付着することが無いため炎症を伴う刺激を受けることがなく、香りについても全体に均一に希釈されることで不快感が無く、安全に使用できる。
本発明で用いる成分(a)のポリエチレングリコールは、常温で固体状のもの、即ち、平均分子量1000以上のものであり、平均分子量1000〜20000のものが好ましく、特に分子量4000〜20000のものが最も好ましい。薬用植物抽出物を溶解又は分散させるのに必要な量として、入浴剤組成物を基準として、55〜85重量%、特に60〜80重量%が好ましい。
本発明で用いる成分(b)の溶解分散助剤としては、薬用植物抽出物を溶解又は分散させるとともに、ポリエチレングリコールに溶解するものであればよい。薬用植物抽出物を溶解又は分散させるのに必要な量として、入浴剤組成物を基準として、10〜35重量%、特に好ましくは20〜30重量%が好ましい。
溶解分散助剤として、具体的には、水、アルコール(例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、オクタノール、ヘキサデカノールなど)、多価アルコール(例えば、プロピレングリコール、ヘキサンジオール、ジプロピレングリコール、ソルビトール、マンニトール、マルチトール、ペンタエリスリトールなど)、尿素、ブドウ糖、果糖、L−アスコルビン酸、又はヒドロキシプロピルシクロデキストリンなどが優れた効果を示すものとして挙げられ、これらから選択される少なくとも1成分を、好ましくは2成分以上を組み合わせて用いる。特に、ソルビトール、尿素、ブドウ糖、果糖、L−アスコルビン酸、ヒドロキシプロピルシクロデキストリンなどを配合することにより、入浴剤組成物の比重を調整して、浴湯に投入した際、速やかに浴湯中に沈むように設計することが、溶解分散時間の観点から好ましい。
本発明で用いる成分(c)の薬用植物抽出物とは、薬用植物に含まれる入浴剤として有効な保温性、爽快感、保湿性、保護作用、清浄化作用等を有する成分を、水、アルコールなどの有機溶媒、又はそれらの混合液で抽出した液又はその濃縮物、あるいは圧搾、水蒸気蒸留法などにより得られる植物精油類をいう。また本発明の薬用植物抽出物は、これらの抽出液などから、有効成分又は有効成分を含む画分を、適宜単離したものであってもよく、さらには有効成分を化学的に合成したものであってもよい。
本発明の入浴剤に用いる薬用植物は、センキュウ、サンシシ、ハッカヨウ、キッソウコン、ショウキョウ、ショウブ、ウイキョウ、オウゴン、カンゾウ、エンジン、ヨクイニン、チンピ、カンピ、ビワヨウ、シャクヤク、マツプサ、オウバク、コウボク、アロエ、カミツレ、マンネンロウ、サルビア、セイヨウノコギリソウ、ハマメリスなどであり、特に精油類としてはパインニードル油、ラベンダー油、シソ油、ユーカリ油、オレンジ油、ローズマリー油、メリッサ油、タイム油、セージ油、レモン油、ライム油、ヒバ油、ローズ油、ジャスミン油、桧油、薄荷油などを例示することができる。また、ゲラニオール、シトラール、シトロネロール、リナロール、メントール、リモネン、ターピネオールなどの精油類に含まれる成分である単品香料、又は精油類や単品香料などを調製して得られる調合香料等を挙げることができる。
薬用植物抽出物は、単独もしくは2種以上を配合して使用することができるが、配合量は、入浴剤組成物を基準として1.0〜37.0重量%、特には3.0〜32.0重量%が好ましい。
薬用植物抽出物を溶解分散助剤と共にポリエチレングリコール中に溶解又は分散させる方法としては、溶解分散助剤をポリエチレングリコールと共に加温溶解後、攪拌しながら50〜70℃で薬用植物抽出物などの成分を加え、攪拌して溶解又は分散させてもよく、あるいは薬用植物抽出物などの一部の成分を予め溶解分散助剤に溶解又は分散させ、これを加温溶解したポリエチレングリコールに加え、次いでその余の成分を加え、さらに攪拌して溶解又は分散させてもよい。
次いで、上記の溶解又は分散液を冷却して、固化させ、入浴剤組成物として成形する。粒状の入浴剤組成物として成形するのが好ましい。得られた液を、冷却して、固化させ、粒状とするには、例えば、溶液を50〜70℃で保ちながら、先端口径1mmのスポイトより、冷却板上に滴下し、又は非極性溶剤や粉体中に滴下し、温度の低下と共に冷却固化させ、粒状としてもよい。なお、ここで粒状とは、いずれの造粒法により形成されたものでもよく、その大きさも限定されるものではないが、例えば、0.1mm〜7.0mm程度の粒子であればよい。さらに常法により、その表面に、高分子皮膜を形成させたり、糖類等の被膜を形成させることもできる。
本発明の入浴剤組成物には、上記の成分(a)〜(c)に加えて、更に入浴剤の一般的な各種成分、例えば色素や界面活性剤を配合してもよい。以下にそのような入浴剤の成分を例示するが、本発明の入浴剤組成物の成分は、ここに記載する成分に限定されるものではない。
色素としては、厚生労働省令で定める医薬品等に使用することができるタール色素に該当する色素として、赤色2号、赤色3号、赤色102号、赤色104号の(1)、赤色105号の(1)、赤色106号、赤色213号、赤色227号、赤色230号の(1)、黄色4号、黄色5号、黄色201号、黄色201号の(1)、黄色203号、だいだい色205号、緑色3号、緑色201号、緑色204号、青色1号、青色2号、青色205号、紫色201号、褐色201号などを例示することができる。
そのほかに、入浴剤として使用できる天然色素としてはクロロフィル類、クチナシ類、フラボノイド系、カロチノイド系、キノン系、リボフラビン類を挙げることができる。顔料としては二酸化チタン、タルク、カオリン、雲母類、ケイ酸マグネシウム、無水ケイ酸、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム等を配合することができる。その他の成分としては、デキストリン、ポリビニルピロリドン、アルギン酸ナトリウム、キサンタンガム等の高分子物質、又はビタミンCの誘導体、ビタミンE及びその誘導体、ビタミンB2、アミノ酸類、ヒアルロン酸ナトリウム、イソプロピルメチルフェノール、フェノキシエタノール、パラオキシ安息香酸エステル、有機酸エステルを例示することが出来る。
以下の実施例において、本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。なお、実施例で用いた薬用植物抽出物は、特に記載のない限り、商業的に入手可能なものを使用した。
実施例1
エタノール13.0重量部にユーカリ油4.0重量部、ラベンダー油4.0重量部、及びオレンジ油4.0重量部を加えて溶解し、さらにポリエチレングリコール6000(平均分子量6000)28.8重量部、ポリエチレングリコール4000(平均分子量4000)28.8重量部を加えて加温溶解した。次いでこれにヨクイニンエキス0.2重量部、ローズ油0.2重量部を加えて攪拌して均一とした後、冷却固化し、粒状とし、入浴剤組成物を得た。
実施例2
精製水4.0重量部、エタノール22.0重量部にユーカリ油4.0重量部、ラベンダー油4.0重量部、及びオレンジ油4.0重量部を加えて溶解し、さらに尿素4.0重量部、ポリエチレングリコール6000(平均分子量6000)28.8重量部、ポリエチレングリコール4000(平均分子量4000)28.8重量部を加えて加温溶解した。次いでこれにヨクイニンエキス0.2重量部、ローズ油0.2重量部を加えて攪拌して均一とした後、冷却固化し、粒状とし、入浴剤組成物を得た。
実施例3
尿素を除いて、L−アスコルビン酸4.0重量部を加えた以外は、実施例2と同様の組成及び方法で、表1に記載した組成を有する入浴剤組成物を得た。
実施例4
尿素を除いて、ヒドロキシプロピルシクロデキストリン4.0重量部を加えた以外は実施例2と同様の組成及び方法で、表1に記載した組成を有する入浴剤組成物を得た。
比較例1
加温溶解したポリエチレングリコール6000(平均分子量6000)28.8重量部、ポリエチレングリコール4000(平均分子量4000)28.8重量部にユーカリ油4.0重量部、ラベンダー油4.0重量部、及びオレンジ油4.0重量部を加えて溶解した。次いでこれにヨクイニンエキス0.2重量部、ローズ油0.2重量部を加えて攪拌して均一とした後、冷却固化し、粒状とし、入浴剤組成物を得た。
〔溶解分散時間〕
各実施例及び比較例の入浴剤組成物2gを40℃の浴湯200Lに投入し、手でゆっくり攪拌し、完全に溶解又は分散するまでの時間を溶解分散時間として測定した。また、入浴剤組成物が浴湯の表面に浮きながら溶解するのか、浴槽底部に沈んだ状態で溶解するのか、身体への接触を考えると重要な要素であり、評価項目に加えた。
表1に、実施例1〜4、及び比較例1の入浴剤組成物の組成と、それぞれの溶解分散時間を示す。溶解分散時間は前記の方法に従い測定したものである。本発明の入浴剤組成物は、溶解分散剤の配合により、溶解分散時間が顕著に短縮された。
Figure 2005336060
実施例5
精製水4.0重量部、カミツレ抽出液12.0重量部、トウキ抽出液12.0重量部を加えて溶解し、さらに尿素4.0重量部、ポリエチレングリコール20000(平均分子量20000)5.0重量部、ポリエチレングリコール6000(平均分子量6000)25.4重量部、ポリエチレングリコール4000(平均分子量4000)25.4重量部を加えて加温溶解した。次いで、これにパインニードル油4.0重量部、ローズマリー油4.0重量部、ニンジンエキス0.2重量部、ラベンダー油2.0重量部、オレンジ油2.0重量部を加えて攪拌して均一とした後、冷却固化し、粒状とし、入浴剤組成物を得た。
実施例6
尿素を果糖4.0重量部に代えた以外は実施例5と同様の組成及び方法で、表2に記載した組成を有する入浴剤組成物を得た。
実施例7
トウキ抽出液をセンキュウ抽出液12.0重量部に代えた以外は実施例5と同様の組成及び方法で、表2に記載した組成を有する入浴剤組成物を得た。
実施例8
トウキ抽出液をセンキュウ抽出液12.0重量部に代えた以外は実施例6と同様の組成及び方法で、表2に記載した組成を有する入浴剤組成物を得た。
実施例9
精製水4.0重量部に、カミツレ抽出液7.0重量部、トウキ抽出液4.0重量部、センキュウ抽出液10.0重量部を加えて溶解し、さらに尿素4.0重量部、D−ソルビトール4.0重量部、ポリエチレングリコール20000(平均分子量20000)5.0重量部、ポリエチレングリコール6000(平均分子量6000)26.9重量部、ポリエチレングリコール4000(平均分子量4000)26.9重量部を加えて加温溶解した。次いで、これにパインニードル油2.0重量部、ローズマリー油2.0重量部、ニンジンエキス0.2重量部、ラベンダー油2.0重量部、オレンジ油2.0重量部を加えて攪拌して均一とした後、冷却固化し、粒状とし、入浴剤組成物を得た。
表2に、実施例5〜9の入浴剤組成物の組成と、それぞれの溶解分散時間を示す。溶解分散時間は前記の方法に従い測定したものである。本発明の入浴剤組成物は、溶解分散剤の配合により、溶解分散時間が顕著に短縮された。
Figure 2005336060
〔トウキ抽出液の調製〕
トウキ1kgを95%エタノール1kgに浸けて、室温で1週間保存後、ろ過して、ろ液を採り、蒸留してエタノールを留去し、体積を1/2まで濃縮し、トウキ抽出液とする。トウキ抽出液のエタノール濃度は70−95%である。
〔カミツレ抽出液の調製〕
カミツレ花1kgを95%エタノール6kgに浸けて、室温で1週間保存後、ろ過して、ろ液を採り、蒸留してエタノールを留去して1/2まで濃縮し、カミツレ抽出液とする。カミツレ抽出液のエタノール濃度は70−95%である。
〔センキュウ抽出液の調製〕
センキュウ1kgを95%エタノール1kgに浸けて、室温で1週間保存後、ろ過して、ろ液を採り、蒸留してエタノールを留去して1/2まで濃縮し、センキュウ抽出液とする。センキュウ抽出液のエタノール濃度は70−95%である。
〔入浴試験による保温性の評価〕
一般的に、よく温まるとか湯冷めしにくいといった効果が、入浴剤の浴後の保温性の良さとして評価されている。特定の薬用植物(例えばトウキ、カミツレ、センキュウなど)の抽出物を含んだ入浴剤は、保温性があることが報告されている。実施例9の入浴剤組成物を試料として、入浴試験によってその効果を主観的な評価として求めた。なお、対照として以下の比較例2に従って調製した入浴剤組成物を用いた。
比較例2
尿素、無水ケイ酸を加え、攪拌均一とした無水硫酸ナトリウムに、予め別の容器にとり、撹拌混合しておいたパインニードル油、ローズマリー油、トウキ抽出液、カミツレ抽出液、センキュウ抽出液、D−ソルビトール、ニンジンエキス、オレンジ油及びラベンダー油の混合液を加え、撹拌混合し、均一として、粉末の入浴剤組成物を得た。各成分の配合比率は、表3に示す通りである。
Figure 2005336060
入浴試験
試験期間 :平成15年11月〜16年3月
試験対象者:健常者10名(男性3名、女性7名、平均年齢49.6歳)
試料: 実施例9及び比較例2で得られた入浴剤組成物を、ポリエチレン製の容器に入れ、栓をして室温で1ヶ月保存した。
この保存後の実施例9で得た粒状の入浴剤組成物4gを、200Lの水道水(41℃に沸かした水道水)に投入し、溶解した。
比較として、同じく保存後の比較例2で得た紛末の入浴剤組成物8gを、200Lの水道水(41℃に沸かした水道水)に投入し、溶解した。(なお、比較例2で得た試料を倍量用いるのは、紛末化が可能な処方として有効成分量を実施例9の半量としたためである。)
入浴条件 :各試料が溶解した41℃の浴湯に6分間入浴後、体表面の水分をふき取り、出浴後、室温で活動を避けて安静に保ち、時間の経過ごとに主観的な入浴者の意見をまとめた。
結果 :比較例2の入浴剤では、出浴後、60〜80分で全員が冷えを感じたが、実施例9の入浴剤では、10人中8人までが90〜120分で冷えを感じ、明らかに、保温性があり有効であった。さらに、実施例9の入浴剤は、比較例2の入浴剤よりも、入浴中のお湯の肌触りが柔らかく、滑らかさについても10人中9人が良さを認めた。
〔経時安定性試験〕
試料 :実施例9で得た粒状の入浴剤組成物
保存形態:ガラスビン密栓、ポリエチレン容器密栓
保存条件:40℃(乾燥)、3〜5℃(冷蔵)、室温
保存期間:1ヶ月
判定項目:外観、色と香り、溶解時の変化、重量
判定は、保存期間終了後、試料を室温で3時間放置後に行った。
結果 :外観、色と香りについては、保存形態、保存条件による差は認められなかった。
溶解時の変化についても、前記の溶解分散時間の測定方法に従って評価したが、保存形態、保存条件による差は認められなかった。
重量については、ガラスビンでは、保存形態、保存条件による差は認められなかった。一方ポリエチレン容器では、3〜5℃(冷蔵)、及び室温条件においては、変化は認められなかったが、40℃(乾燥)条件において0.3%の減少が見られた。これは一部成分が気化し、ポリエチレン容器を透過したためと考えられるが、総合的な評価に影響を与えるものではなかった。
このように、本発明の入浴剤組成物は優れた安定性を示した。
本発明の入浴剤組成物は、以下に記載するような特徴ある効果を奏する。
(1)薬用植物抽出物がポリエチレングリコール中に溶解又は分散しており、表面に分離していないので、揮発消失することが防げ、表面が平滑であるため流動性にも優れ、取り扱いに有利である。
(2)薬用植物抽出物の成分の露出が少なく、環境(空気、水分・紫外線等)による劣化が少ない。
(3)入浴剤の他の成分との反応が抑制され、製剤の安定化が図れる。
(4)浴湯中に速やかに、均一に溶解又は分散することにより優れた保温性、お湯の柔らかさ、浴後の滑らかさ、爽快感等が再現性よく得られる。また、身体や浴室、浴槽、器具等に付着して刺激の原因となったり、匂いを付着させたり、滑りやすくなったりすることがないため、不快感が無く、安全に使用できる。

Claims (2)

  1. (a)平均分子量1000〜20000のポリエチレングリコール55〜85重量%、
    (b)溶解分散助剤10〜35重量%、及び
    (c)薬用植物抽出物1〜37重量%
    を含む入浴剤組成物において、薬用植物抽出物及び溶解分散助剤がポリエチレングリコール中に溶解又は分散していることを特徴とする入浴剤組成物。
  2. 溶解分散助剤として、水、アルコール、多価アルコール、尿素、ブドウ糖、果糖、L−アスコルビン酸、又はヒドロキシプロピルシクロデキストリンの少なくとも一つを含有することを特徴とする請求項1の入浴剤組成物。
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